説明

電気光学装置

【課題】製造コストの低減、装置の小型化が図れ、擬似立体画像が効果的に視認できる電
気光学装置の提供を目的とする。
【解決手段】本発明の液晶表示装置1(電気光学装置)は、複数の画素が配列された表示
部を有し、第1の画像と第2の画像とを同時もしくは時間順次に表示可能な液晶表示素子
2(電気光学素子)と、電気光学素子の光射出側に設けられ、複数の画素のうちの少なく
とも一部の画素によって形成される第1の画像を電気光学素子の光射出側の空間上に結像
可能な複数のレンチキュラーレンズ10(結像素子)を含むレンズアレイ3(結像素子ア
レイ)と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気光学装置に関する。
【背景技術】
【0002】
擬似的な指向性表示方式を採用した表示装置の一例として、特殊な眼鏡等を用いること
なく、擬似的に立体画像が視認できる表示装置が提案されている(例えば、下記の特許文
献1、2参照)。これらの表示装置は、画像を表示するディスプレイやスクリーン等の表
示部を複数層備え、それらの表示部を観察者の視線の方向に間隔をおいて配置したもので
ある。これにより、各表示部に形成される画像間の空間的距離を利用して観察者に擬似的
な立体感を持たせている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−54144号公報
【特許文献2】特開2002−271819号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の表示装置においては、ディスプレイやスクリーン等の表示部
を複数使用するために製造コストが多く掛かるという問題があった。また、擬似的な立体
感を高めるには複数の表示部間の間隔を大きく取る必要があるため、装置が大型化する、
という問題があった。
【0005】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、製造コストの低減、装
置の小型化が図れ、擬似立体画像が効果的に視認できる電気光学装置の提供を目的とする

【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明の電気光学装置は、複数の画素が配列された表示
部を有し、第1の画像と第2の画像とを同時もしくは時間順次に表示可能な電気光学素子
と、前記電気光学素子の光射出側に設けられ、前記複数の画素のうちの少なくとも一部の
画素によって形成される前記第1の画像を前記電気光学素子の光射出側の空間上に結像可
能な複数の結像素子を含む結像素子アレイと、を備えたことを特徴とする。
【0007】
本発明の電気光学装置によれば、表示部を構成する複数の画素のうち、少なくとも一部
の画素によって形成される第1の画像が結像素子アレイによって電気光学素子の光射出側
の空間上に結像される。一方、第2の画像は表示部上に表示される。したがって、観察者
が表示部を見たときに第1の画像と第2の画像とが視線方向(奥行き方向)において異な
る位置に形成されるので、例えば第1の画像を観察者にとって手前側の画像、第2の画像
を奥側の画像とすれば、観察者は擬似立体画像を認識することができる。このように、本
発明の電気光学装置は電気光学素子と結像素子アレイのみで構成されており、複数の電気
光学素子(表示部)が不要なため、従来に比べて製造コストを低減することができる。ま
た、電気光学素子と結像素子アレイを近接配置できるため、例えば2組の表示部が間隔を
おいて配置された従来の構成に比べて装置の小型化を図ることができる。
【0008】
本発明の電気光学装置において、前記表示部が、第1の画像を形成する複数の第1画像
形成用画素と、第2の画像を形成する複数の第2画像形成用画素と、を有し、前記結像素
子アレイが、前記複数の第1画像形成用画素の位置にそれぞれ対応して設けられた複数の
レンズを有する構成を採用できる。
この構成によれば、電気光学素子と結像素子アレイとを組み合わせて配置するだけで本
発明の効果を得ることができ、例えば結像素子アレイを駆動する駆動部を必要とすること
なく、簡易な構成を実現できる。
【0009】
本発明の電気光学装置において、前記複数のレンズの各々として、前記第1画像形成用
画素の形状に一致して設けられたレンチキュラーレンズを用いることができる。
この構成によれば、レンチキュラーレンズが第1画像形成用画素の形状に一致しており
、第1画像形成用画素から射出された光の略全てがレンチキュラーレンズを透過できるた
め、光利用効率が向上し、明るい画像が得られる。
【0010】
もしくは、本発明の電気光学装置において、前記複数のレンズの各々として、互いに直
交する2方向に曲率を持つ湾曲面を有する凸レンズを用いることができる。
上述のレンチキュラーレンズが1方向の曲率しか持たないのに対し、この構成によれば
、凸レンズが互いに直交する2方向に曲率を持つため、擬似立体画像を認識可能な視角を
広げることができる。
【0011】
本発明の電気光学装置において、前記結像素子アレイが、前記複数の画素のうち、少な
くとも前記第1の画像を形成する複数の第1画像形成用画素の位置にそれぞれ対応して設
けられ、内部の液晶の屈折率を変化させることで結像作用の有無が個別に切り換え可能と
された複数の結像作用可変レンズを有する構成を採用できる。
この構成によれば、例えば全ての結像作用可変レンズが結像作用を持たないようにする
ことにより、擬似立体画像の表示を止め、通常の平面画像を表示することもできる。また
、例えば表示部の中の一部の結像作用可変レンズのみが結像作用を持つようにすることに
より、平面画像の中の一部だけを擬似立体画像として表示することもできる。このように
、本構成によれば、画像表現の自由度を向上できる。
【0012】
本発明の電気光学装置において、前記結像作用可変レンズとして液晶レンズを用いるこ
とができる。
この構成によれば、液晶を電気的に駆動することにより上記の効果を容易に得ることが
できる。
【0013】
本発明の電気光学装置において、前記複数の結像作用可変レンズが、前記複数の画素の
全ての位置に対応して設けられることが望ましい。
この構成によれば、画像表現の自由度を向上できるという上記の効果を画面上の全ての
領域で得ることができる。
【0014】
本発明の電気光学装置において、前記表示部が、前記第1の画像と前記第2の画像とを
時間順次に表示可能なものである場合、前記表示部が前記第1の画像を表示するタイミン
グで前記複数の結像作用可変レンズが結像作用を持ち、前記表示部が前記第2の画像を表
示するタイミングで前記複数の結像作用可変レンズが結像作用を持たないように、前記表
示部における画像の切り換えのタイミングと前記複数の結像作用可変レンズにおける結像
作用の有無の切り換えのタイミングとを同期させる構成を採用できる。
この構成によれば、観察者が表示部を見たときに第1の画像と第2の画像とが視線方向
(奥行き方向)の異なる位置に時間順次で表示されるので、第1の画像と第2の画像とを
高速で切り換えることによりこれらの画像が観察者の目の中で積分され、観察者はこれら
の画像を擬似立体画像と認識することができる。このとき、表示部は全ての画素を用いて
第1の画像および第2の画像を表示するので、解像度の高い擬似立体画像が得られる。
【0015】
本発明の電気光学装置において、前記複数の結像素子が、前記表示部の法線方向におけ
る結像位置が互いに異なる複数の結像素子群を含んでいても良い。
この構成によれば、結像位置が互いに異なる複数の結像素子群によって空間上の第1の
画像とは異なる位置に例えば第3の画像等、他の画像を表示できるので、3層以上の画像
からなる、より複雑な疑似立体画像を表示することができる。
【0016】
本発明の電気光学装置において、前記電気光学素子として、液晶表示素子や自発光型表
示素子を用いることができる。
この構成によれば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ
等の既存のディスプレイに結像素子アレイを組み合わせることにより、本発明の電気光学
装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の第1実施形態の液晶表示装置を示す断面図である。
【図2】本液晶表示装置が備えるレンズアレイを示す図である。
【図3】本液晶表示装置の表示部を構成する画素の平面図である。
【図4】第1変形例の液晶表示装置を示す断面図である。
【図5】第2変形例の液晶表示装置を示す断面図である。
【図6】第3変形例の液晶表示装置のレンズアレイを示す図である。
【図7】第4変形例の液晶表示装置のレンズアレイを示す図である。
【図8】第5変形例の液晶表示装置のレンズアレイを示す図である。
【図9】第6変形例の液晶表示装置の画素の構成を示す平面図である。
【図10】第7変形例の液晶表示装置の画素の構成を示す平面図である。
【図11】本発明の第2実施形態の液晶表示装置を示す断面図である。
【図12】第8変形例の液晶表示装置を示す断面図である。
【図13】本液晶表示装置が備えるレンズアレイを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について図1〜図3を用いて説明する。
本実施形態の電気光学装置は、電気光学素子として透過型液晶表示素子を用いた液晶表
示装置の例である。
図1は、本実施形態の液晶表示装置を示す断面図である。図2は、本実施形態の液晶表
示装置が備えるレンズアレイを示す図であり、図2(A)が斜視図、図2(B)が平面図
である。図3は、本実施形態の液晶表示装置の表示部を構成する画素の平面図である。な
お、以下の各図面においては、各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法や
縮尺を変えて示すことがある。
【0019】
本実施形態の液晶表示装置1は、観察者から見て手前側に見える手前側画像(第1の画
像)と、奥側に見える奥側画像(第2の画像)との2つの画像によって疑似立体画像を認
識させるものである。液晶表示装置1は、図1に示すように、液晶表示素子2(電気光学
素子)と、液晶表示素子2の光射出側に液晶表示素子2に接して配置されたレンズアレイ
3(結像素子アレイ)と、から構成されている。液晶表示素子2は、透過型の液晶パネル
4(以下、単に液晶パネルと称する)と、バックライト5と、入射側偏光板6と、射出側
偏光板7と、から構成されている。液晶パネル4の駆動方式や表示モードは特に限定され
るものではなく、例えばアクティブマトリクス方式、パッシブマトリクス方式、TN(Tw
isted Nematic)モード、VA(Vertical Align)モード、横電界モード等のいずれの組
み合わせを用いても良い。
【0020】
液晶表示素子2は、後述する2種類のサブ画素を有し、これら2種類のサブ画素によっ
て手前側画像と奥側画像とを同時に表示可能なものである。また、液晶パネル4はカラー
フィルター(図示せず)を備えており、カラー画像が表示可能なものである。一方、レン
ズアレイ3は、平板部9と、複数のレンチキュラーレンズ10(結像素子)と、を備えて
いる。そして、レンズアレイ3は、液晶表示素子2の一部のサブ画素によって形成された
手前側画像を液晶表示素子2の空間上に結像させる機能を有する。
【0021】
液晶表示素子2の表示部12は、図2(B)に示すように、マトリクス状に配置された
複数のサブ画素13F,13Bにより構成されている。図2(B)は表示部12を拡大視
した図であり、以降、図面の横方向を画面の水平方向H、縦方向を垂直方向Vと称するこ
とにする。複数のサブ画素13F,13Bは、手前側画像を形成するための複数の手前側
画像形成用サブ画素13F(第1画像形成用画素)と、複数の奥側画像形成用サブ画素1
3B(第2画像形成用画素)と、を有している。なお、以下の説明を簡略化するため、手
前側画像形成用サブ画素13Fを「手前用サブ画素13F」、奥側画像形成用サブ画素1
3Bを「奥用サブ画素13B」と略記する。また、図面において、手前用サブ画素には「
F」、奥用サブ画素には「B」の符号を付す。
【0022】
表示部12の水平方向Hの1つの行を見ると、手前用サブ画素13Fと奥用サブ画素1
3Bとが交互に配列されている。また、表示部12の垂直方向Vの1つの列を見ると、手
前用サブ画素13Fと奥用サブ画素13Bとが交互に配列されている。すなわち、表示部
12の全体にわたって、複数の手前用サブ画素13Fと複数の奥用サブ画素13Bとが市
松模様に配列されている。手前用サブ画素13Fおよび奥用サブ画素13Bの平面形状は
ともに水平方向の寸法が短く、垂直方向の寸法が長い縦長の矩形状であり、形状および寸
法は同一である。また、図2(B)に示す符号14の部分は隣接するサブ画素間を区画す
る格子状のブラックマトリクス(遮光膜)であり、ブラックマトリクス14の開口部14
Aの部分が光を透過させて実効的な表示領域となる部分である。
【0023】
図2(A)に示すように、各々の手前用サブ画素13Fの位置にのみ対応してレンチキ
ュラーレンズ10が設けられている。レンチキュラーレンズ10は、表示部12の水平方
向Hに曲率を持ち、表示部12の垂直方向Vには曲率を持たない、円柱を切った形状、い
わゆる蒲鉾状のレンズである。各レンチキュラーレンズ10は、平板部9の2面のうち、
液晶表示素子2に対向する面とは反対側の面に形成されている。レンチキュラーレンズ1
0、平板部9を含むレンズアレイ3の全体は、例えば高い光透過性を有するガラスや樹脂
等で構成することができる。
【0024】
レンチキュラーレンズ10の形状を平面的に見ると、図2(B)に示すように、各レン
チキュラーレンズ10の縁は、対応する手前用サブ画素13Fの開口部14Aに対して水
平方向H、垂直方向Vともに僅かにはみ出している。すなわち、手前用サブ画素13Fの
開口部14Aは全てレンチキュラーレンズ10に覆われている。これにより、液晶表示素
子2の各手前用サブ画素13Fから射出された光の略全てがレンチキュラーレンズ10に
入射するようになっている。また、レンチキュラーレンズ10の縁の開口部14Aからの
はみ出し量は、液晶表示素子2とレンズアレイ3とのアライメントズレを考慮して設定さ
れることが望ましい。その場合、液晶表示素子2とレンズアレイ3とが多少ずれてアライ
メントされたとしても、手前用サブ画素13Fの開口部14Aがレンチキュラーレンズ1
0に覆われるため、液晶表示素子2から射出された光の略全てがレンチキュラーレンズ1
0に入射する。
【0025】
次に、液晶表示素子2のカラーフィルターの配列パターンと手前用サブ画素13F、奥
用サブ画素13Bとの位置関係について説明する。
本実施形態では、図3(A)、(B)に示すように、カラーフィルターの赤(R)、緑
(G)、青(B)の各着色層は表示部12の垂直方向Vに同じ色が並ぶ構成、いわゆる縦
ストライプと呼ばれる配列パターンを採用している。したがって、表示部12の水平方向
HにはR,G,Bの各サブ画素が順番に並んでおり、これら3個のサブ画素で画像の最小
構成単位である1個の画素を構成している。このようなカラーフィルターの配列パターン
に、上述の手前用サブ画素13F、奥用サブ画素13Bが組み合わせられているため、例
えば図3(A)、(B)の最上段の行を見ると、Rの手前用サブ画素13F、Gの奥用サ
ブ画素13B、Bの手前用サブ画素13F、Rの奥用サブ画素13B、Gの手前用サブ画
素13F、Bの奥用サブ画素13B、…という順に繰り返される構成となっている。
【0026】
また、図3(A)、(B)は液晶表示素子2に入力される画像信号を各サブ画素に割り
分ける形態の一例を示しており、例えば水平方向800ドット×垂直方向400ドットの
ワイドVGAと呼ばれる画像信号を振り分ける例を示す。本例では、液晶表示素子2も水
平方向に800個の画素、垂直方向に400個の画素を有している。そして、図3(A)
、(B)に示す「F11」、「B11」等の記号は画像信号を示しており、「11」等の
数字は最初の数字がその画像信号が入力される画素の行番号、2番目の数字がその画素の
列番号を示している。
【0027】
手前用サブ画素13Fについては、図3(A)に示すように、1行目を見ると、R11
の手前用サブ画素13FにRの手前側画像表示用の画像信号F11、B11の手前用サブ
画素13FにBの手前側画像表示用の画像信号F11、G21の手前用サブ画素13Fに
Gの手前側画像表示用の画像信号F21、…がそれぞれ入力される。また、2行目を見る
と、G12の手前用サブ画素13FにGの手前側画像表示用の画像信号F12、R22の
手前用サブ画素13FにRの手前側画像表示用の画像信号F22、B22の手前用サブ画
素13FにBの手前側画像表示用の画像信号F22、…がそれぞれ入力される。
【0028】
奥用サブ画素については、図3(B)に示すように、1行目を見ると、G11の奥用サ
ブ画素13BにGの奥側画像表示用の画像信号B11、R21の奥用サブ画素13BにR
の奥側画像表示用の画像信号B21、B21の奥用サブ画素13BにBの奥側画像表示用
の画像信号B21、…がそれぞれ入力される。また、2行目を見ると、R12の奥用サブ
画素13BにRの奥側画像表示用の画像信号B12、B12の奥用サブ画素13BにBの
奥側画像表示用の画像信号B12、G22の奥用サブ画素13BにGの奥側画像表示用の
画像信号B22、…がそれぞれ入力される。本実施形態の場合、水平方向800ドット×
垂直方向400ドットのワイドVGA画像信号が水平方向800個×垂直方向400個の
画素に振り分けられるので、手前側画像、奥側画像の双方が解像度を落とすことなく表示
できる。
【0029】
本実施形態の液晶表示装置1においては、レンズアレイ3を構成する各レンチキュラー
レンズ10が液晶表示素子2の各手前用サブ画素13Fの位置に対応して設けられている
ので、図1に示すように、複数の手前用サブ画素13Fによって形成される手前側画像が
レンズアレイ3の上方空間に結像される。液晶表示装置1から結像位置Mまでの距離d1
は各レンチキュラーレンズ10の屈折率や曲率によって任意に調整が可能である。これに
より、奥側画像が仮に液晶パネル4の液晶層が存在する位置に形成されると考えると、観
察者が液晶表示装置1を見たとき、奥側画像と手前側画像とが液晶パネル4の液晶層と結
像位置との間の距離d2だけ離れて見える。このようにして、観察者は奥側画像と手前側
画像を疑似立体画像として認識できる。
【0030】
本実施形態の液晶表示装置1は、液晶表示素子2とレンズアレイ3のみで構成されてお
り、2組の液晶表示素子を用いる必要がないため、従来に比べて製造コストを低減するこ
とができる。また、液晶表示素子2とレンズアレイ3とを接して配置しても疑似立体画像
を形成できるため、2組の液晶表示素子を間隔をあけて配置する必要があった従来の構成
に比べて装置の小型化を図ることができる。さらに本実施形態の場合、レンチキュラーレ
ンズ10が手前用サブ画素13Fの形状および寸法に略一致して設けられているため、手
前用サブ画素13Fから射出された光の略全てがレンチキュラーレンズ10を透過できる
。そのため、光利用効率が向上し、明るい画像が得られる。
【0031】
[変形例1]
上記実施形態では、レンチキュラーレンズ10が平板部9の液晶表示素子2に対向する
面とは反対側の面に形成されていた。これに対し、図4に示すように、レンチキュラーレ
ンズ10が平板部9の液晶表示素子2に対向する面に形成されていても良い。この構成で
あっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。
【0032】
[変形例2]
上記実施形態では、レンズアレイ3が液晶表示素子2の射出側偏光板7の光射出側に配
置されていた。これに対し、図5に示すように、レンズアレイ3が液晶パネル4の光射出
側に配置され、レンズアレイ3の光射出側に射出側偏光板7が配置されていても良い。こ
の構成であっても、上記実施形態と同様の効果が得られる。図1の配置、図5の配置のい
ずれを選択するかは、奥側画像と手前側画像との間の距離をどの位に設定するかによって
決定できる。
【0033】
[変形例3]
上記実施形態では、レンズアレイ3が複数のレンチキュラーレンズ10を備えていた。
これに対し、図6(A)、(B)に示すように、光射出面が楕円球面状とされた複数の凸
レンズ16(結像素子)を有するレンズアレイ(結像素子アレイ)を用いても良い。この
凸レンズ16の楕円球面状の光射出面は表示部12の水平方向H、垂直方向Vの2方向に
曲率を持っている。この形状とした場合、矩形状の手前用サブ画素13Fと形状が一致し
ないため、手前用サブ画素13Fの開口部14Aの四隅に凸レンズ16が配置されない部
分が生じる。逆に、凸レンズ16が配置されない部分が生じないように凸レンズ16を大
きくすると、今度は凸レンズ16が奥用サブ画素13Bにまで掛かってしまうので好まし
くない。
この構成においても、上記実施形態と同様の効果が得られる。さらに本例の場合、凸レ
ンズ16が表示部12の水平方向H、垂直方向Vの2方向に曲率を持っているため、擬似
立体画像を認識可能な視角を広げることができる。
【0034】
[変形例4]
上記変形例3では、レンズアレイの凸レンズ16が楕円球面状の光射出面を有していた
。これに対して、図7(A)、(B)に示すように、光射出面が球面状であり、形状およ
び寸法が同一の複数の凸レンズ17を有するレンズアレイを用いても良い。この例では、
手前用サブ画素13Fの開口部14Aの長手方向に2個の凸レンズ17を配置している。
もしくは、図8(A)、(B)に示すように、手前用サブ画素の開口部の長手方向に3個
の凸レンズ18を配置しても良く、特に個数は限定されない。これらの構成においても、
凸レンズ17,18が表示部12の水平方向H、垂直方向Vの2方向に曲率を持っており
、上記変形例3と同様の効果が得られる。
【0035】
[変形例5]
上記実施形態では、画像信号の水平方向ドット数および垂直方向ドット数と、液晶表示
素子2の水平方向画素数および垂直方向画素数とが一致している例を示した。これに対し
、画像信号の水平方向ドット数および垂直方向ドット数と、液晶表示素子2の水平方向画
素数および垂直方向画素数とが一致していなくても良い。本例は、画像信号の垂直方向ド
ット数が液晶表示素子2の垂直方向画素数の半分であり、1行分の画像信号を2行の画素
に振り分ける例である。
【0036】
手前用サブ画素13Fについては、図9(A)に示すように、1行目を見ると、R11
の手前用サブ画素13FにRの手前側画像表示用の画像信号F11、B11の手前用サブ
画素13FにBの手前側画像表示用の画像信号F11、G21の手前用サブ画素13Fに
Gの手前側画像表示用の画像信号F21、…がそれぞれ入力される。また、2行目を見る
と、G12の手前用サブ画素13FにGの手前側画像表示用の画像信号F11、R22の
手前用サブ画素13FにRの手前側画像表示用の画像信号F21、B22の手前用サブ画
素13FにBの手前側画像表示用の画像信号F21、…がそれぞれ入力される。
【0037】
奥用サブ画素13Bについては、図9(B)に示すように、1行目を見ると、G11の
奥用サブ画素13BにGの奥側画像表示用の画像信号B11、R21の奥用サブ画素13
BにRの奥側画像表示用の画像信号B21、B21の奥用サブ画素13BにBの奥側画像
表示用の画像信号B21、…がそれぞれ入力される。また、2行目を見ると、R12の奥
用サブ画素13BにRの奥側画像表示用の画像信号B11、B12の奥用サブ画素13B
にBの奥側画像表示用の画像信号B11、G22の奥用サブ画素13BにGの奥側画像表
示用の画像信号B21、…がそれぞれ入力される。
本例においては、上記実施形態と比べて垂直方向の解像度が若干低下するものの、上記
実施形態と同様の効果が得られる。
【0038】
[変形例6]
本例は、変形例5とは異なり、画像信号の水平方向ドット数が液晶表示素子2の水平方
向画素数の半分であり、1列分の画像信号を2列の画素に振り分ける例である。
手前用サブ画素13Fについては、図10(A)に示すように、1行目を見ると、R1
1の手前用サブ画素13FにRの手前側画像表示用の画像信号F11、B11の手前用サ
ブ画素13FにBの手前側画像表示用の画像信号F11、G21の手前用サブ画素13F
にGの手前側画像表示用の画像信号F11、…がそれぞれ入力される。また、2行目を見
ると、G12の手前用サブ画素13FにGの手前側画像表示用の画像信号F12、R22
の手前用サブ画素13FにRの手前側画像表示用の画像信号F12、B22の手前用サブ
画素13FにBの手前側画像表示用の画像信号F12、…がそれぞれ入力される。
【0039】
奥用サブ画素13Bについては、図10(B)に示すように、1行目を見ると、G11
の奥用サブ画素13BにGの奥側画像表示用の画像信号B11、R21の奥用サブ画素1
3BにRの奥側画像表示用の画像信号B11、B21の奥用サブ画素13BにBの奥側画
像表示用の画像信号B11、…がそれぞれ入力される。また、2行目を見ると、R12の
奥用サブ画素13BにRの奥側画像表示用の画像信号B12、B12の奥用サブ画素13
BにBの奥側画像表示用の画像信号B12、G22の奥用サブ画素13BにGの奥側画像
表示用の画像信号B12、…がそれぞれ入力される。
本例においては、上記実施形態と比べて水平方向の解像度が若干低下するものの、上記
実施形態と同様の効果が得られる。
【0040】
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態について図11〜図13を用いて説明する。
本実施形態の電気光学装置も、第1実施形態と同様、電気光学素子として透過型液晶表
示素子を用いた液晶表示装置の例である。
図11は、本実施形態の液晶表示装置を示す断面図である。図12は、本実施形態の液
晶表示装置の変形例を示す断面図である。図13は、本実施形態の液晶表示装置の表示部
を構成する画素の平面図である。
本実施形態の液晶表示装置の基本構成は第1実施形態と同一であり、結像素子アレイの
構成が異なるのみである。よって、以下の各図面において第1実施形態の図1、図2と共
通の構成要素には同一の符号を付し、説明は省略する。
【0041】
第1実施形態では、手前側画像を光射出側の空間に結像させる結像素子アレイとして、
ガラスや樹脂等で形成されたレンズを有するレンズアレイを用いていたのに対し、本実施
形態の液晶表示装置は、結像素子アレイとして複数の液晶レンズを有する液晶レンズアレ
イを用いている点が異なる。すなわち、第1実施形態のレンズアレイは焦点距離等を含む
結像作用が不変であったのに対し、本実施形態のレンズアレイは液晶レンズを用いたこと
により結像作用の有無を切り換えられる点が大きく異なる。
【0042】
本実施形態の液晶表示装置21は、図11に示すように、液晶表示素子2(電気光学素
子)と、液晶表示素子2の光射出側に液晶表示素子2に接して配置された液晶レンズアレ
イ23(結像素子アレイ)と、から構成されている。液晶表示素子2は、液晶パネル4と
、バックライト5と、入射側偏光板6と、射出側偏光板7と、から構成されており、第1
実施形態と同一のものを用いることができる。
【0043】
液晶レンズアレイ23は、一対のガラス基板24,25(以下、図11における下側の
基板を「第1基板」、上側の基板を「第2基板」と称する)によって液晶層26が挟持さ
れた構成の液晶パネルである。第1基板24の内面には、図13に示すように、表示部1
2の水平方向Hに沿って延在する複数の帯状電極からなるストライプ状の第1電極27が
形成されている。第1電極27はITO(Indium Tin Oxide, インジウム錫酸化物)等の
透明導電膜から構成されている。
【0044】
また、第2基板25の内面の全域には、図11に示すように、光透過性が高い樹脂から
なるレンズ形状層28が形成されている。レンズ形状層28は液晶層26にレンズ形状を
付与するものであり、第1基板24と第2基板25によって挟持された液晶層26が凸レ
ンズ形状となるように、レンズ形状層28には湾曲面からなる複数の凹部28Aが形成さ
れている。第1実施形態では手前用サブ画素13Fに対応する位置のみにレンズが設けら
れていたが、本実施形態では手前用サブ画素13F、奥用サブ画素13Bの双方に対応す
る位置に液晶レンズ29(結像作用可変レンズ)が設けられている。本実施形態では、図
13(A)、(B)に示すように、各サブ画素13F,13Bの長手方向に2個の液晶レ
ンズ29を並べて配置した例を挙げるが、その他、レンチキュラーレンズ形状、楕円球形
状等の液晶レンズを形成しても良く、第1実施形態の同様のレンズ形状を採用できる。
【0045】
第2基板25上のレンズ形状層28の内面側には、表示部12の垂直方向Vに沿って延
在する複数の帯状電極からなるストライプ状の第2電極30が形成されている。第2電極
30は、図11に示すように、レンズ形状層28の凹部28Aに沿って形成されている。
第2電極30も、第1電極27と同様、ITO等の透明導電膜で構成されている。このよ
うに、第1電極27と第2電極30とは互いに直交する方向に延在するように形成されて
おり、第1電極27と第2電極30とが交差する位置にある液晶レンズ29における液晶
層26の配向状態を第1電極27−第2電極30間の電界の有無により切り換えることが
できる。すなわち、液晶レンズアレイ23には、いわゆる単純マトリクス型の駆動が採用
される。また、液晶層26を構成する液晶材料は、正の誘電率異方性を持つもの、負の誘
電率異方性を持つもののいずれを用いても良い。また、第1基板24の第1電極27上、
もしくは第2基板25の第2電極30上には液晶層26の配向状態を規制するための配向
膜を形成しても良い。
【0046】
上記構成の液晶レンズアレイ23において、電界無印加状態での液晶層26の屈折率と
レンズ形状層28の屈折率とが一致するように、液晶材料とレンズ形状層28の樹脂材料
を選択する。この液晶レンズアレイ23を用いて結像作用の有無を切り換える際には、第
1電極27−第2電極30間に電界を印加しない液晶レンズ29(以下、非駆動状態の液
晶レンズと称する)においては、液晶層26の屈折率とレンズ形状層28の屈折率とが一
致しているため、液晶層26とレンズ形状層28との界面で光の屈折が生じず、この液晶
レンズ29は結像作用を持たない状態となる。一方、第1電極27−第2電極30間に電
界を印加した液晶レンズ29(以下、駆動状態の液晶レンズと称する)においては、液晶
層26の配向状態が変化して液晶層26の屈折率がレンズ形状層28の屈折率と異なるよ
うになるため、液晶層26とレンズ形状層28との界面で光の屈折が生じ、この液晶レン
ズ29は結像作用を持つ状態となる。なお、液晶レンズ29から結像位置までの距離は、
液晶層26およびレンズ形状層28の屈折率とレンズ形状層28の凹部28Aの形状(曲
率)とで調整が可能である。
【0047】
本実施形態の液晶表示装置21は、上述したように、手前用サブ画素13F、奥用サブ
画素13Bの全てに対応する位置に液晶レンズ29が設けられている。そのため、例えば
手前用サブ画素13Fに対応する位置にある液晶レンズ29を駆動状態とすれば、第1実
施形態と同等の作用が得られ、観察者は手前側画像と奥側画像とからなる疑似立体画像を
認識することができる。本実施形態においては、液晶表示素子2と液晶レンズアレイ23
の2枚の液晶パネルが必要となるが、液晶レンズアレイ23は素子基板が不要であり、表
示用の液晶パネルに比べて安価に製造できる。よって、全体としてコストの低減が可能で
ある。また、液晶表示素子2と液晶レンズアレイ23を近接配置できるので、装置の小型
化が可能である。
【0048】
さらに本実施形態特有の効果として、以下の効果が得られる。
本実施形態の構成によれば、各サブ画素13F,13B上の全ての液晶レンズ29の結
像作用の有無をサブ画素毎に自由に制御できる。したがって、例えば液晶表示素子2に通
常の画像を表示させておき、図13(B)に示すように、全てのサブ画素13F,13B
に対応する液晶レンズ29が結像作用を持たないように制御することにより、擬似立体画
像の表示を止め、液晶表示素子2上に通常の平面画像を表示することもできる。逆に、図
13(A)に示すように、全てのサブ画素13F,13Bに対応する液晶レンズ29が結
像作用を持つように制御することにより、液晶表示素子2から離れた空間上に浮き上がっ
たような平面画像を表示することもできる。さらに、例えば表示部12の中の一部の液晶
レンズ29のみが結像作用を持つようにすることにより、平面画像の中の一部だけを擬似
立体画像として表示することもできる。このように、本構成によれば、画像表現の自由度
を向上することができる。
【0049】
以上の説明では、液晶表示素子2が手前側画像と奥側画像とを同時に表示することを前
提としたが、液晶表示素子が表示部の全てのサブ画素を用いて手前側画像と奥側画像とを
時間順次に高速に切り換えて表示することができる場合、さらに他の構成が実現できる。
【0050】
すなわち、液晶表示素子が上記の構成である場合、液晶表示素子が手前側画像を表示す
るタイミングで全ての液晶レンズを駆動状態とし、液晶表示素子が奥側画像を表示するタ
イミングで全ての液晶レンズを非駆動状態とするように、液晶表示素子における手前側画
像、奥側画像の切り換えのタイミングと液晶レンズにおける駆動、非駆動の切り換えのタ
イミングとを同期させる。
この構成によれば、観察者が液晶表示装置を見たときに手前側画像と奥側画像とが視線
方向(奥行き方向)の異なる位置に時間順次で高速に表示されるので、手前側画像と奥側
画像とが観察者の目の中で積分され、観察者は擬似立体画像と認識することができる。こ
の構成を採用する場合、液晶表示装置は全てのサブ画素を用いて手前側画像と奥側画像を
表示するので、解像度の高い擬似立体画像が得られる。
【0051】
なお、本実施形態においては、液晶表示素子2の射出側偏光板7の光射出側に液晶レン
ズアレイ23を配置したが、この構成に代えて、図12に示すように、液晶表示素子2の
液晶パネル4の光射出側に液晶レンズアレイ23を配置し、さらに液晶レンズアレイ23
の光射出側に射出側偏光板7を配置する構成としても良い。この構成においても、本実施
形態と同様の効果が得られる。
【0052】
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸
脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば上記実施形態では、
第1実施形態のレンズアレイ、第2実施形態の液晶レンズアレイともに1種類の結像距離
しか持たないものであったが、この構成に代えて、複数のレンズや液晶レンズが、結像距
離が互いに異なる2種類以上のレンズ群を含んでいても良い。例えば曲率が異なる2種類
のレンズ群を形成しておき、結像距離が異なる2箇所に画像を形成すれば、手前側画像、
中間画像、奥側画像というように、3層以上の画像からなる、より複雑な疑似立体画像を
表示することができる。その他、上記実施形態で例示した各構成要素の形状、配置、材料
等については適宜変更が可能である。
【符号の説明】
【0053】
1,21…液晶表示装置(電気光学装置)、2…液晶表示素子(電気光学素子)、3…
レンズアレイ(結像素子アレイ)、10…レンチキュラーレンズ(結像素子)、13F…
手前側画像形成用サブ画素(第1画像形成用画素)、13B…奥側画像形成用サブ画素(
第2画像形成用画素)、16,17…凸レンズ(結像素子)、23…液晶レンズアレイ(
結像素子アレイ)、29…液晶レンズ(結像作用可変レンズ)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画素が配列された表示部を有し、第1の画像と第2の画像とを同時もしくは時間
順次に表示可能な電気光学素子と、
前記電気光学素子の光射出側に設けられ、前記複数の画素のうちの少なくとも一部の画
素によって形成される前記第1の画像を前記電気光学素子の光射出側の空間上に結像可能
な複数の結像素子を含む結像素子アレイと、
を備えたことを特徴とする電気光学装置。
【請求項2】
前記表示部が、前記第1の画像を形成する複数の第1画像形成用画素と、前記第2の画
像を形成する複数の第2画像形成用画素と、を有し、
前記結像素子アレイが、前記複数の第1画像形成用画素の位置にそれぞれ対応して設け
られた複数のレンズを有することを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項3】
前記複数のレンズの各々が、前記第1画像形成用画素の形状に一致して設けられたレン
チキュラーレンズであることを特徴とする請求項2に記載の電気光学装置。
【請求項4】
前記複数のレンズの各々が、互いに直交する2方向に曲率を持つ湾曲面を有する凸レン
ズであることを特徴とする請求項2に記載の電気光学装置。
【請求項5】
前記結像素子アレイが、前記複数の画素のうち、少なくとも前記第1の画像を形成する
複数の第1画像形成用画素の位置にそれぞれ対応して設けられ、内部の液晶の屈折率を変
化させることで結像作用の有無が個別に切り換え可能とされた複数の結像作用可変レンズ
を有することを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
【請求項6】
前記結像作用可変レンズが液晶レンズであることを特徴とする請求項5に記載の電気光
学装置。
【請求項7】
前記複数の結像作用可変レンズが、前記複数の画素の全ての位置に対応して設けられた
ことを特徴とする請求項5または6に記載の電気光学装置。
【請求項8】
前記表示部が、前記第1の画像と前記第2の画像とを時間順次に表示可能なものであり

前記表示部が前記第1の画像を表示するタイミングで前記複数の結像作用可変レンズが
結像作用を持ち、前記表示部が前記第2の画像を表示するタイミングで前記複数の結像作
用可変レンズが結像作用を持たないように、前記表示部における画像の切り換えのタイミ
ングと前記複数の結像作用可変レンズにおける結像作用の有無の切り換えのタイミングと
を同期させることを特徴とする請求項5または6に記載の電気光学装置。
【請求項9】
前記複数の結像素子が、前記表示部の法線方向における結像位置が互いに異なる複数の
結像素子群を含むことを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一項に記載の電気光学装
置。
【請求項10】
前記電気光学素子が液晶表示素子であることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか
一項に記載の電気光学装置。
【請求項11】
前記電気光学素子が自発光型表示素子であることを特徴とする請求項1ないし9のいず
れか一項に記載の電気光学装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−231010(P2010−231010A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−78889(P2009−78889)
【出願日】平成21年3月27日(2009.3.27)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】