説明

電気光学読取り機における非重金属の光学的帯域通過フィルタ

カドミウムのような重金属は、電気光学読取り機において使用される光学的帯域通過フィルタに使用されないので、環境への危害に関する政府の規制に準拠する。インディシアを読み取るための電気光学読取り機における光検出器までの経路に沿って進む光をフィルタするための光学的帯域通過フィルタが提供され、フィルタは、経路におけるプラスチック部材と、プラスチック部材にわたって分散された非金属から構成された色素であって、色素は、低い通過帯域値よりも短い波長を有する光を吸収するように動作可能である、色素と、経路における誘電性のコーティングであって、誘電性のコーティングは、高い通過帯域値よりも長い波長を有する光を反射するように動作可能である、誘電性のコーティングと、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、電気光学読取り機、例えば、バーコードシンボルのようなコードを読み取るためのスキャナおよびイメージャに関し、より具体的には、そのような読取り機における光検出器までの経路に沿って進む光をフィルタするための光学的帯域通過フィルタに関し、特に、フィルタを非重金属にすることに関する。
【背景技術】
【0002】
電気光学読取り機、例えばバーコードシンボルスキャナおよび固体状態イメージャは、小売店、問屋、産業上および軍事上の用途において、幅広く受け入れられることが分かっている。スキャナは、典型的には、異なる光反射率の領域から構成されたシンボルを照明し、光検出器(例えば、フォトダイオード)を用いてシンボル領域から散乱された異なる強度の光を感知し、シンボル領域の幅および間隔を決定し、シンボル内に符号化されている情報を導出する。イメージャは、シンボルの画像をキャプチャおよび処理することによって、シンボル領域の幅および間隔を決定し、光検出器(例えば、フォトセルのアレイ)によって、画像キャプチャが実行される。
【0003】
両方のタイプの読取り機において、光検出器は、そこに衝突する光を感知する。光は、シンボル領域から散乱された望ましい光、ならびに周囲光、太陽光、および読取り機の視野におけるその他の物体から反射された光のような望ましくない光を含む。一般に、望ましい光のみが光検出器を通り、望ましくない光を拒絶することを可能にするために、光検出器の前面において、光学的帯域通過フィルタが用いられる。望ましくない光の検出は、読取り機の性能を低下させ、ひいては、シンボルの読み取りの失敗につながり得る。
【0004】
従来技術において、赤外線遮断コーティングがされた透明ガラス部材、および脆弱なセロファン材料から構成されたWrattenフィルタを用いることによって、光学的帯域通過フィルタを構成することが公知である。これは、高コストであり、無駄のないようにWrattenフィルタを切断して整形することは困難であった。なぜならば、Wrattenフィルタは、切断または打抜きの間に、剥がれ落ちる傾向があったからである。
【0005】
約650nmの波長を有する赤色レーザビームが、読み取られるべきシンボルにわたって掃引される、移動ビーム読取り機の場合、従来技術においては、窓そのものが帯域通過フィルタの一部分として形成されるように、読取り機の出口窓を赤色のプラスチックで構成することが公知である。しかしながら、出口窓のためにプラスチックを用いると、読取り機に引っかき傷が付きやすく、日光または化学物質に対する露出が原因で色があせるという結果につながる。
【0006】
光学的帯域通過フィルタを、読取り機の内部において、光検出器の前面に配置することもまた公知である。赤色レーザビームの場合、より高い通過帯域値に設定するために、誘電性のコーティングを有する赤色ガラス部材が、フィルタに含まれる。ガラス部材の赤色は、着色(その成分の1つは、カドミウムである)によって引き起こされ、これは、より低い通過帯域値に設定するように動作可能である。カドミウムは、ガラス部材が成形状態であるときに導入される。
【0007】
しかしながら、カドミウムの使用は、一部の政府の規制機関によって、環境に対して潜在的な害をもたらすと考えられている。カドミウムは、公知の目および皮膚に対する刺激物質であり、肺および腎臓の病気、ならびに癌に結合している。カドミウムは、その他の重金属と同様に、高濃度で存在する場合、あるいはなんらかの自然処理または廃棄処理によって(例えば、研削、粉砕によって)ガラス部材から抽出された場合には、公害の原因となり得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の一般的な目的は、一部の規制機関によって有害であると考えられている重金属(特に、カドミウム)を含まない光学的帯域通過フィルタを構成することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の目的および以後明らかになるその他の目的を踏まえると、本発明の1つの特徴は、簡略的に述べると、光学的帯域通過フィルタ、および重金属なしでフィルタを構成および使用するための方法にある。フィルタは、例えばバーコードシンボルのようなインディシアを読み取るための電気光学的読取り機における光検出器までの経路に沿って進む光をフィルタするように動作可能である。
【0010】
本発明にしたがうと、経路においてプラスチック部材が配置され、規制機関によって有害であると考えられていない要素から構成される色素が、プラスチック部材にわたって分散される。例えば、上述のように、カドミウムは、一部の規制機関によって、有害な要素であるとして考えられており、この色素は、カドミウムを含まないものである。色素は、低い通過帯域値よりも短い波長を有する光を吸収するように動作可能である。誘電性のコーティングもまた、経路において配置される。このコーティングは、高い通過帯域値よりも長い波長を有する光を反射するように動作可能である。
【0011】
例えば、読取り機が約650nmの波長を有する赤色レーザビームを掃引する場合、低い通過帯域値は50%の透過率で約625nmであり、その一方で、高い通過帯域値は50%の透過率で約690nmである。フィルタは、カドミウムまたはその他の重金属要素を用いることなしに、625nm〜690nmの間の波長を有する光のほとんどが実質的に光検出器に到達することを可能にする一方で、これらの波長の外の波長を有する光のほとんどを実質的に遮断することを可能にする。
【0012】
誘電性のコーティングは、プラスチック部材の外部表面に適用されるか、あるいは好適には、このコーティングは、経路に配置されたガラス板に適用される。ガラス板は、単に紫外線(UV)フィルタであるだけではなく、コーティングをサポートするのに都合がよいものである。典型的な適用において、コーティングの堆積のためには、高い温度が必要とされ、そのような高い温度は、多くのプラスチック材料を軟化または融解させ得る。ガラス上にコーティングを堆積させることにより、ガラスは、コーティングの堆積の間に通常出くわす高い温度のもとで変形しなくなる。
【0013】
フォトダイオードは、典型的には、プラスチックのハウジングに封じ込められる。したがって、別の実施形態において、色素は、プラスチックのハウジング内に分散され、これにより、別個のプラスチック部材が必要なくなる。
【0014】
その他の実施形態において、光を集光し、光検出器に光を配向するために、集光レンズが用いられることがある。このレンズがプラスチックから構成されている場合、色素は、プラスチックレンズにわたって分散され得る。このレンズがガラスである場合、誘電性のコーティングが、有利にもその上に堆積され得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
ここで図面を参照すると、図1における参照番号10は、一般に、バーコードシンボルのようなインディシアを電気光学的に読み取るための携帯型読取り機を示している。読取り機10は、ピストル型のデバイスとして実装され、ピストルグリップハンドル53を有していることが好適である。軽量プラスチックのハウジング55は、光源46、検出器58、光学素子57、信号処理回路63、プログラムされたプロセッサ40、および電源またはバッテリーパック62を含んでいる。ハウジング55の前面における出口窓56は、出て行く光ビーム51が外に出て、入ってくる反射光52が中に入ることを可能にする。オペレータは、読取り機10がシンボルから間隔を空けられて配置された(すなわち、シンボルと接触しない、またはシンボルにわたって移動しない)位置から、読取り機10をバーコードシンボル70に照準合わせする。
【0016】
光学素子57は、適切な基準面におけるスキャニングスポットへと光ビーム51を焦点合わせする適切なレンズ(またはマルチレンズシステム)を含み得る。光源46、例えば半導体レーザダイオードは、光ビームをレンズ57の光軸、そして必要に応じて、その他のレンズまたはビーム整形構造に案内する。ビームは、振動ミラー59から反射され、これは、トリガ54が手動で押されたときに活性化されるスキャニング駆動モータ60に接続されている。ミラー59の振動は、シンボルにわたって、所望のパターン(例えば、1本のスキャンライン、またはスキャンラインのラスタパターン)で、出て行く光ビーム51を前後にスキャンさせる。
【0017】
シンボル70によって反射または散乱された光52は、窓56を通過し、検出器58へと伝送される。図1に示されている例示的な読取り機において、ミラー59から反射された反射光は、光学的帯域通過フィルタ47を通過し、光感知検出器58に衝突する。以下に記載されるように、フィルタ47は、典型的には、反射された(返された)レーザ光を通過させ、その他の光源から来る光を遮断するための帯域通過特性を有するように設計されている。検出器58は、反射光52の強度に比例するアナログ信号を生成する。
【0018】
信号処理回路は、印刷回路基板61上に搭載されたデジタイザ63を含んでいる。デジタイザは、検出器58からのアナログ信号を処理し、パルス信号(パルスの間の幅および間隔は、シンボルのバーの幅およびバーの間隔に対応する)を生成する。デジタイザは、エッジ検出器または波整形回路としての役割を担っており、デジタイザによって設定された閾値は、アナログ信号のどの点がバーのエッジを表現しているのかを決定する。デジタイザ63からのパルス信号は、典型的にはプログラムされたマイクロプロセッサ40に組み込まれている復号器に印加され、このマイクロプロセッサはまた、関連のあるプログラムメモリおよびランダムアクセスデータメモリをも有し得る。マイクロプロセッサの復号器40は、第1に、デジタイザからの信号のパルスの幅および間隔を決定する。そして復号器は、幅および間隔を解析し、適合するバーコードメッセージを認識し、復号化する。これは、適切なコード規格によって定義された、適合する文字およびシーケンスを認識するための解析を含んでいる。これはまた、スキャンされるシンボルが準拠している特定の規格の初期認識をも含んでいる。この規格の認識は、典型的には、自動読取り(autodiscrimination)と称される。
【0019】
シンボル70をスキャンするために、オペレータは、バーコード読取り機10を照準合わせし、可動トリガスイッチ54を動作させ、光源46、スキャニングモータ60、および信号処理回路を活性化させる。スキャニング光ビーム51が可視である場合、オペレータは、シンボルが現れる表面上のスキャンパターンを視認することができ、読取り機10の照準合わせをしかるべく調整することができる。光源46によって生成された光ビーム51が僅かに可視である場合、照準合わせの光は、増加され得る。照準合わせの光は、必要に応じて、可視光スポットを生成し得、このスポットは、ちょうどレーザビーム51と同様に、固定またはスキャンされ得る。オペレータは、トリガを押す前に、この可視光を使用し、読取り機をシンボルに照準合わせする。
【0020】
読取り機10はまた、携帯型のデータ収集端末として機能する。そのような場合、読取り機は、キーボード48およびディスプレイ49を含み得る。
【0021】
上述のように、光学的帯域通過フィルタ47は、光検出器58までの経路に沿って進む光52をフィルタするように動作可能である。光52は、窓56を通過してミラー59まで行き、このミラーから、フィルタ47を介して光検出器まで反射される。オプションの集光レンズ45は、光52を光検出器に焦点合わせするために用いられ得る。レーザ46が、約650nmの波長を有する赤色ビームを放出する場合、フィルタ47は、約650nmの光のみが、光検出器まで通過することを可能にすることが望ましい。
【0022】
図2は、フィルタ47に対する典型的な帯域通過特性を示しており、低い通過帯域波長は約50%の透過率で約625nmに設定されており、その一方で、高い通過帯域波長は約50%の透過率で690nmに設定されている。これらの数値は、単に例示的なものである。上述のように、高い通過帯域波長は、従来では、ガラス部材上の誘電性のコーティングによって確立されていたが、ガラス部材上の赤色の着色は、低い通過帯域波長を確立していた。さらに、赤色の着色の成分の1つは、カドミウムであり、これは、一部の規制機関によって、安全面および環境面での害をもたらすと見なされている。
【0023】
本発明の1つの特徴にしたがうと、カドミウムは除去される。図3の実施形態に示されているように、光学的フィルタ47は、プラスチック部材70を含んでおり、このプラスチック部材の全体にわたって、点描によって表現されている色素が分散されている。色素は、カドミウムを含んでおらず、低い通過帯域波長よりも短い波長を有する光を吸収するように動作可能である。誘電性のコーティング72は、同様に経路において提供され、高い通過帯域波長よりも長い波長を有する光を反射するように動作可能である。コーティング72は、実際には、複数の反射性のコーティングであり、そのうちの1つのものは別のものの上に適用され、各コーティングは、数ミクロンの厚さであり、異なる波長の光の間で干渉を引き起こすことができるように、異なる波長の光を反射することが可能である。図3の実施形態において、コーティング72は、赤色に着色されたプラスチック部材70の外部表面上に直接的に適用される。
【0024】
図4の実施形態において、誘電性のコーティング72は、ガラス板74の外部表面上に適用されている。コーティング72の適用は、プラスチック(例えば、プラスチック部材70)を融解または少なくとも変形させるのに十分な上昇された温度で実行される。したがって、そのような上昇された温度に耐えることができるように、コーティング72は、ガラスプレート上で実行される。図4は、コーティングされたガラス板74、および赤色に着色されたプラスチック部材70が、互いに分離された別個の要素であるということを示している。これは、例示の便宜のために行われている。なぜならば、実際には、コーティングされたガラス板74は、典型的には、光透過性の糊を用いて、赤色に着色されたプラスチック部材70に直接的に付着されているからである。ガラス板74はまた、紫外線フィルタの役割を担っている。
【0025】
プラスチック部材70を別個のコンポーネントとして提供するのではなくむしろ、図5の実施形態は、フォトダイオード58を封じ込めているプラスチック部材70を示している。フォトダイオード58はしばしば、プラスチックのハウジング76に封じ込められ、図5の実施形態は、色素がこのプラスチックのハウジングの全体にわたって分散されるということを提案している。そして、誘電性のコーティング72は、図5に示されているように、着色されたハウジング76に直接的に適用され得るか、あるいは図6に示されているように、プラスチックのハウジング76から離れているかそこに付着されている、ガラス板74に適用され得る。
【0026】
集光レンズ45が使用される場合、レンズ45は、フィルタ内に統合され得る。例えば、レンズ45がガラスから構成されている場合、このレンズは、図4および図6の実施形態におけるガラス板74の役割を担い得る。レンズ45がプラスチックから構成されている場合、このレンズは、図3および図4の実施形態におけるプラスチック部材70の役割を担い得る。
【0027】
図7〜図8に示されているように、プラスチック部材70、ならびに誘電性のコーティング72が適用されるガラス板74は、集光ミラー80とフォトダイオード58との間に配置されている。図7は、プラスチック部材70およびガラス板の位置が逆になっていることを除き、図4に類似している。図7〜図8の実施形態の間の差は、図7においてはプラスチック部材の表面は平面状であるのに対し、図8においてはプラスチック部材の表面は凹状であるということのみである。図7の光学的フィルタの帯域通過特性は、図9においては実線によって示されている一方で、図8の光学的フィルタの帯域通過特性は、図9においては破線によって示されている。
【0028】
図7におけるガラス板74に衝突する光の入射角は、図8におけるそれと比較して大きい。入射角が減少すると、フィルタ特性の有効な帯域幅も同様に減少する。このように、プラスチック部材の湾曲を変化させることによって、帯域通過特性が調整され得る。
【0029】
カドミウムおよびその他の重金属の使用を回避することにより、電気光学読取り機は、有害物質の使用に関する政府の規制に準拠する。
【0030】
新規であって特許証によって保護されることが所望される事柄は、添付の請求の範囲に記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】図1は、本発明にしたがう、電気光学読取り機の概略図であり、この電気光学読取り機において、光学的帯域通過フィルタが用いられる。
【図2】図2は、図1のフィルタの帯域通過特性である。
【図3】図3〜図6は、図1のフィルタの様々な実施形態のブロック図である。
【図4】図3〜図6は、図1のフィルタの様々な実施形態のブロック図である。
【図5】図3〜図6は、図1のフィルタの様々な実施形態のブロック図である。
【図6】図3〜図6は、図1のフィルタの様々な実施形態のブロック図である。
【図7】図7〜図8は、図1のその他の実施形態の概略図である。
【図8】図7〜図8は、図1のその他の実施形態の概略図である。
【図9】図9は、図7〜図8の実施形態の帯域通過特性を比較するグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インディシアを読み取るための電気光学読取り機における光検出器までの経路に沿って進む光をフィルタするための光学的帯域通過フィルタであって、該フィルタは、
a)該経路におけるプラスチック部材と、
b)該プラスチック部材にわたって分散された非金属から構成された色素であって、該色素は、低い通過帯域値よりも短い波長を有する光を吸収するように動作可能である、色素と、
c)該経路における誘電性のコーティングであって、該誘電性のコーティングは、高い通過帯域値よりも長い波長を有する光を反射するように動作可能である、誘電性のコーティングと
を備えている、光学的帯域通過フィルタ。
【請求項2】
前記色素は、赤色を有しており、カドミウムを含んでいない、請求項1に記載の光学的帯域通過フィルタ。
【請求項3】
前記誘電性のコーティングは、前記プラスチック部材の外部表面上に存在している、請求項1に記載の光学的帯域通過フィルタ。
【請求項4】
前記経路におけるガラス板をさらに含んでおり、前記誘電性のコーティングは、該ガラス板の外部表面上に存在している、請求項1に記載の光学的帯域通過フィルタ。
【請求項5】
前記プラスチック部材は、前記光検出器を囲んでいる、請求項1に記載の光学的帯域通過フィルタ。
【請求項6】
前記プラスチック部材は、集光レンズである、請求項1に記載の光学的帯域通過フィルタ。
【請求項7】
前記プラスチック部材は、前記フィルタの帯域通過特性を変化させるための湾曲表面を有している、請求項1に記載の光学的帯域通過フィルタ。
【請求項8】
インディシアを読み取るための電気光学読取り機における光検出器までの経路に沿って進む光を帯域通過フィルタリングするための方法であって、該方法は、
a)該経路においてプラスチック部材を搭載するステップと、
b)該プラスチック部材にわたって色素を分散させるステップであって、該色素は、非重金属から構成されており、低い通過帯域値よりも短い波長を有する光を吸収するように動作可能である、ステップと、
c)該経路において誘電性のコーティングを配置するステップであって、該誘電性のコーティングは、高い通過帯域値よりも長い波長を有する光を反射するように動作可能である、ステップと
を包含する、方法。
【請求項9】
前記色素を、赤色を有し、カドミウムを含まないように構成することをさらに含んでいる、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記配置するステップは、前記誘電性のコーティングを前記プラスチック部材の外部表面上に適用することによって実行される、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記配置するステップは、前記経路においてガラス板を配置することによって、そして前記誘電性のコーティングを該ガラス板の外部表面上に適用することによって実行される、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記搭載するステップは、前記プラスチック部材を用いて前記光検出器を囲むことによって実行される、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記プラスチック部材を集光レンズとして構成することをさらに含んでいる、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
湾曲を有する前記プラスチック部材の表面を形成し、前記フィルタの帯域通過特性を変化させることをさらに含んでいる、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
インディシアを読み取るための電気光学読取り機における光検出器までの経路に沿って進む光をフィルタするための光学的帯域通過フィルタを構成するための方法であって、該方法は、
a)該経路においてプラスチック部材を搭載するステップと、
b)該プラスチック部材にわたって色素を分散させるステップであって、該色素は、非重金属から構成されており、低い通過帯域値よりも短い波長を有する光を吸収するように動作可能である、ステップと、
c)該経路において誘電性のコーティングを配置するステップであって、該誘電性のコーティングは、高い通過帯域値よりも長い波長を有する光を反射するように動作可能である、ステップと
を包含する、方法。
【請求項16】
前記色素を、赤色を有し、カドミウムを含まないように構成することをさらに含んでいる、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記配置するステップは、前記誘電性のコーティングを前記プラスチック部材の外部表面上に適用することによって実行される、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記配置するステップは、前記経路においてガラス板を配置することによって、そして前記誘電性のコーティングを該ガラス板の外部表面上に適用することによって実行される、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
前記搭載するステップは、前記プラスチック部材を用いて前記光検出器を囲むことによって実行される、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
前記プラスチック部材を集光レンズとして構成することをさらに含んでいる、請求項15に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2009−508163(P2009−508163A)
【公表日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−530104(P2008−530104)
【出願日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際出願番号】PCT/US2006/034016
【国際公開番号】WO2007/032920
【国際公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【出願人】(506144101)シンボル テクノロジーズ, インコーポレイテッド (58)
【Fターム(参考)】