説明

電気化学エネルギー源及びそのような電気化学エネルギー源を備えた電子装置

固体電池は、化学エネルギーを電気エネルギーに効率よく変換し、携帯型の電子機器用の電源として使用されることができる。本発明は、改良された電気化学エネルギー源に関する。本発明はさらに、このような電気化学エネルギー源を備える電子装置にも関する。前記エネルギー源は、少なくとも1つの柔軟性のある要素によって相互接続される少なくとも2つのセルを有する。この柔軟性のある要素は、導電性ポリマー又は導電性ラバーからなる。前記電極は、空洞(柱、溝、細隙又は孔)を備える。障壁層は、前記電極とそれらの基板との間に置かれる。前記エネルギー源は、"システムインパッケージ"に使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、改良された電気化学エネルギー源に関する。本発明は、そのような電気化学エネルギー源を備えた電子装置にも関する。
【背景技術】
【0002】
固体電解質に基づく電気化学エネルギー源は、従来知られている。これら(平面)エネルギー源、すなわち"固体電池"は、化学エネルギーから電子エネルギーへ効率よく変換され、携帯型の電子機器用の電源として使用されることができる。小規模の上記電池は、例えばマイクロ電子モジュール、特に集積回路(IC)に電子エネルギーを供給するのに使用されることができる。この実施例は、国際特許出願WO 00/25378号に開示され、ここでは固体の薄膜マイクロ電池(micro battery)が、直接特定の基板上に製造される。この製造工程中、第1の電極、中間にある固体電解質及び第2の電極は次いで、前記基板上に積み重ねるように置かれる。前記基板は、二次元又は三次元の電池の積み重ねを実現するために、平坦でもよいし、湾曲していてもよい。既知の電池の主な欠点は、かなり硬質であることであり、これは既知の電池の適用可能性を大きく制限する。しかしながら、伸縮性及び柔軟性のある電源が、例えば埋め込み型装置及び家庭用電気器具のような硬質の電子装置だけでなく、例えば織物の電子機器のような柔軟性のある電子装置にも効果的に給電する必要性がますます高まっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、比較的柔軟性のある電気化学エネルギー源を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本目的は、序文に記載の電気化学エネルギー源を提供することにより達成され、このエネルギー源は、複数の電気化学セルを有し、ここで各セルは基板上に置かれ、各セルは、第1の電極、第2の電極及び前記第1の電極と前記第2の電極とを分離する電解質を有し、ここで少なくとも2つのセルは、少なくとも1つの柔軟性のある要素により相互接続される。前記柔軟性のある要素は、複数のセルを互いに接続するための柔軟性のある相互接続要素又はブリッジと考えられる。前記電気化学エネルギー源は実際に、1つ以上の柔軟性のある要素により互いに結合されたかなり硬質なセルのアレイにセグメント化されるので、(前記セルにより形成される)全てのセグメントは、互いに独立して動く及び移動することが可能であり、故に伸縮性及び比較的柔軟性のあるエネルギー源をもたらす。従って、複数の(かなり硬質な)電気化学セルを1つ以上の柔軟性のある要素によって相互接続することにより、セルの柔軟性のある組立体が得られ、これは、様々なアプリケーションに有利に利用されることができる。これらの伸縮可能な電池の応用分野は、そのアプリケーション(及びさらに電源)の高い柔軟性が必要とされるアプリケーションである。これら要件を満たすアプリケーションは、例えば織物の電子機器、洗える電子機器、予め成形した電池を必要とするアプリケーション、電子ペーパー及び多くの携帯型の電子アプリケーションである。
【0005】
前記第1の電極は一般的に陽極からなり、前記第2の電極は陰極からなることを述べておく。各電極は一般的に電流コレクタも有する。これら電流コレクタによって、前記セルは電子装置に簡単に接続されることができる。好ましくは、前記電流コレクタは、以下の材料、Al,Ni,Pt,Au,Ag,Cu,Ta,Ti,TaN及びTiNの少なくとも1つから作られる。他の種類の電流コレクタ、例えばSi,GaAs,InPのような好ましくはドープされた半導体材料が利用されてもよい。
【0006】
好ましい実施例において、各セルは、少なくとも1つの柔軟性のある要素によって、少なくとも1つの他のセルに接続される。このようにして、前記電気化学エネルギー源は、単一の柔軟性のある組立体により形成されることができる。前記セルは、一列(直線又は非直線)、故に一次元的に配されてもよい。しかしながら、前記セルが二次元的、例えば行列に従って配向されることも当業者は分かっている。さらに、前記セルが三次元構造に従って配向されることも想定できる。従って、1つ以上のセルが少なくとも1つの柔軟性のある要素によって複数の他のセルに同時に接続されることがしばしば好まれる。
【0007】
各々の柔軟性のある要素はパッシブ特性を持ち、これは前記柔軟性のある要素が単に2つ(又はそれ以上)の電気化学セルを互いに接続することを意味している。しかしながら、少なくとも1つの柔軟性のある要素が追加の機能、特に位置選択型の導電機能を備えることが好ましい。この目的のために、少なくとも1つの柔軟性のある要素は、隣接するセルの夫々の電極を接続するための少なくとも1つの柔軟性のある導体を有する。特に好ましくは、各々の柔軟性のある要素は、隣接するセルの夫々の電極を接続するための複数の柔軟性のある導体を有する。このようにして、全てのセルの陽極は、かなり効率よく相互接続されることができる。同じことが全てのセルの陰極にも当てはまる。前記導体は、前記柔軟性のある要素内に組み込まれてもよい。前記相互接続の他の部品は好ましくは、前記陽極及び前記陰極の短絡を防止するために、電気的に絶縁する材料から作られる。前記導体は好ましくは、前記相互接続の柔軟特性を保証するために柔軟性のある材料から作られる。特に好ましい実施例において、少なくとも1つの柔軟性のある導体は、導電性ポリマー又は導電性ゴムからなる。最近は、電池セグメントを相互接続するのに適切に使用される様々な可能な導電性ポリマー及びラバーが利用可能である。例えばPremix Thermoplastics社は、導電熱可塑性化合物を"制御抵抗"レベルで製造する。これら材料は、導電性ナイロン又は導電性ポリエステルウレタンからなり、1Ω・cmから1×10−11Ω・cmにおよぶほぼ如何なる抵抗率で製造されることができる。導電性ラバーは例えば、NanoSonic(登録商標)社により製造される。これら材料は実際上、ナノコンポジット(nanocomposite)であり、これは、行列の機械的特性を保つ一方、フィルタの導電特性も利用する方法で、この行列とフィルタとを効果的に組み合わせる。その結果は、弾性ポリマー主鎖に適当な量の金属を含んでいるナノコンポジットであり、これはその大きさの300%まで伸び、次いでそれの元の形状及び導電率に回復することを可能にする。他の材料が柔軟性のある導体として機能を果たすように使用されることも明らかである。前記相互接続の最終的な絶縁部は好ましくは、絶縁性ポリマー又は絶縁性ラバーから作られる。
【0008】
好ましい代替の実施例において、少なくとも1つの柔軟性のある要素により相互接続されている複数のセルは、単一の基板上に置かれる。前記エネルギー源の十分な柔軟性を保証するために、使用される基板は好ましくは、柔軟性のある材料、例えばDuPont Kapton(登録商標)社のポリイミドフィルム又は他のポリマーフィルムからも作られる。各セルが別々の基板に置かれる場合、硬質な材料が使用されてもよい。
【0009】
好ましくは、本発明によるエネルギー源の少なくとも1つの電極は、以下の元素、水素(H)、リチウム(Li)、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、銀(Ag)、ナトリウム(Na)及びカリウム(K)又は周期表の1族又は2族に割り当てられている如何なる他の適切な元素の少なくとも1つの活性種を貯蔵している。そのように、本発明によるエネルギーシステムの電気化学エネルギー源は、様々なインターカレーション機構(intercalation mechanism)に基づき、従って異なる種類の(保存型)電池セル、例えばリチウムイオン(Li-ion)電池セル、ニッケル水素(NiMH)電池セル等を形成するのに適する。好ましい実施例において、少なくとも1つの電極、特に電池の陽極は、以下の材料、C,Sn,Ge,Pb,Zn,Bi,Sb,Li及び好ましくはドープされたSiの少なくとも1つからなる。これら材料の組み合わせが前記電極を形成するのに使用されてもよい。好ましくは、n型又はp型にドープされたSi、すなわちSiGe又はSiGeCのようなドープされたSi関連化合物が電極として使用される。さらに、他の適切な材料が陽極として利用される、好ましくは、電池の電極の材料が上述した活性種のインターカレーション及び貯蔵に適合しているならば、周期表の12族−16族の1つに割り当てられる如何なる他の適当な元素が利用されてもよい。上述した材料は、リチウムイオンベースの電池セルに利用されるのに特に適している。水素ベースの電池セルが利用される場合、陽極は好ましくは、例えばAB型の材料、特にLaNi及び例えばマグネシウムベースの合金、特にMgTi1−xのような水素化物形成材料を有する。リチウムイオンベースのセル用の陰極は好ましくは、例えばLiCoO、LiNiO、LiMnOのような少なくとも1つの金属酸化物ベースの材料、又は例えばLi(NiCoMn)Oのようなこれらの組み合わせからなる。水素ベースのエネルギー源の場合、陰極は好ましくはNi(OH)及び/又はNiM(OH)からなり、ここでMは例えばCd,Co又はBiの族から選択される1つ以上の元素により形成される。
【0010】
好ましい実施例において、前記第1の電極及び前記第2の電極の少なくとも1つの電極は、少なくとも一部がパターン形成される。本発明による電気化学エネルギー源の一方及び好ましくは両方の電極をパターン形成及び構造化することにより、三次元の表面領域、故に電極の設置面積当たりの増大する表面領域及び前記少なくとも1つの電極と前記電解質の積み重ねとの間にある容量当たりの増大する接触面が得られる。この接触面の増大は、エネルギー源の率容量の向上につながる、故に本発明によるエネルギー源の性能の向上につながる。このようにして、エネルギー源の電力密度は最大となり、故に最適化される。このセル性能の向上により、本発明による小型のエネルギー源は、満足のいくやり方で小型の電子装置に給電する。さらに、この性能の向上により、本発明による電気化学エネルギー源により給電される(小型の)電子部品の選択の自由度が大幅に増大する。前記パターン形成の性質、形状及び次元は、以下に説明されるように多数ある。少なくとも1つの電極の少なくとも1つの表面は、ほぼ規則的にパターン形成されることが好ましく、及び利用されるパターン形成が1つ以上の空洞、特に柱(piller)、溝(trench)、細隙(slit)又は孔(hole)を備えることが特に好ましい。これら特定の空洞は、かなり正確な方法で利用されることができる。このようにして、電気化学エネルギー源の性能の向上は、かなり正確な方法で既定されることも可能である。この状況において、前記積み重ねが上に置かれる基板の表面は、三次元の配向セルを生じさせることを容易にするために、ほぼ平坦であるか又は(前記基板を曲げる及び/又は前記基板に溝、孔及び/又は柱を設けることにより)パターン形成されるかのどちらか一方である。
【0011】
電気化学エネルギー源は好ましくは、前記基板と少なくとも1つの電極との間に置かれる少なくとも1つの障壁層を有し、当該障壁層は、セルの活性種が前記基板へ拡散するのを少なくともかなり防ぐ。このようにして、前記基板と電気化学セルとは、化学的に分離され、その結果として、前記電気化学セルの性能は、かなり長期にわたり保たれる。リチウムイオンベースのセルが利用される場合、前記障壁層は好ましくは、以下の材料、Ta,TaN,Ti及びTiNの少なくとも1つから作られる。他の適当な材料が障壁層として機能を果たすように使用されることも明らかである。
【0012】
好ましい実施例において、理想的には、前記基板をパターン形成するために表面処理を施されるのに適した基板が利用され、これが電極のパターン形成を容易にする。前記基板は特に好ましくは、以下の材料、C,Si,Sn,Ti,Ge,Al,Cu,Ta及びPbの少なくとも1つから作られる。これら材料の組み合わせが前記基板を形成するのに使用されてもよい。好ましくは、n型又はp型にドープされたSi又はGe、すなわちSiGe又はSiGeCのようなドープされたSi関連及び/又はGe関連化合物が基板として使用される。上述したように、比較的硬質な材料のほかに、かなり柔軟性のある材料、例えばKapton(登録商標)フォイルのようなフォイルが前記基板の製造に使用されてもよい。他の適切な材料が基板の材料として使用されてもよいことは明らかである。
【0013】
本発明は、本発明による少なくとも1つの電気化学エネルギー源及び当該電気化学エネルギー源に接続される少なくとも1つの電子部品を備える電子装置にも関する。前記少なくとも1つの電子部品は好ましくは、少なくとも一部が前記電気化学エネルギー源の基板に組み込まれている。このようにして、システムインパッケージ(SiP)が達成される。SiPにおいて、1つ又は複数の電子部品及び/又は装置、例えば集積回路(IC)、アクチュエータ、センサ、受信機、送信機等は、少なくとも一部が本発明による電気化学エネルギー源の基板に組み込まれている。本発明による電気化学エネルギー源は理想的には、例えば(バイオ)インプラント、補聴器、自律ネットワーク装置、並びに神経及び筋肉刺激装置のような比較的小さな高出力の電子アプリケーションと、例えば織物の電子機器、洗える電子機器、予め成形した電池を必要とするアプリケーション、電子ペーパー及び多くの携帯型の電子アプリケーションのようなさらに柔軟性のある電子装置とに電力を供給するのに適している。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】従来技術による電気化学エネルギー源の断面図を示す。
【図2】本発明による柔軟性のある電気化学エネルギー源の断面図を示す。
【図3】本発明によるもう1つの柔軟性のある電気化学エネルギー源の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、先行技術による電気化学エネルギー源1の断面図を示す。この既知の電気化学エネルギー源1は、その上に電気化学セル3が置かれた基板2を有する。前記セル3は、第1の電極4、電解質5及び第2の電極6を有する。本実施例において、前記第1の電極4は、第1の電流コレクタ7及びこの第1の電流コレクタ7の上に置かれた陰極8からなるのに対し、前記第2の電極6は、陽極9及びこの陽極8の上に置かれた第2の電流コレクタ10からなる。本実施例において、前記基板2は、1つ以上の電子部品11が組み込まれているシリコンから作られていて、ここで前記電流コレクタ7、10は一般的に、前記電子部品11と電気的に接続されている。任意に、前記第1の電極が陽極からなり、前記第2の電極が陰極からなる反対の積み重ねが利用されることが可能である。
【0016】
図2は、本発明による電気化学エネルギー源12の断面図を示す。この電気化学エネルギー源12は、複数のリチウムイオンセル13a、13bを有し、各セルは、シリコン基板15a、15bの上に置かれた第1の電流コレクタ14a、14b、前記第1の電流コレクタの上に置かれた陽極16a、16b、前記陽極16a、16bの上に置かれた固体電解質層17a、17b、前記固体電解質層17a、17bの上に置かれた陰極18a、18b及び前記陰極18a、18bの上に置かれた第2の電流コレクタ19a、19bを有する。前記第1の電流コレクタ14a、14bは、活性種(リチウムイオン)が前記シリコン基板15a、15bに拡散するのを防ぐためのリチウムイオン障壁層としても機能を果たす。前記セル13a、13b自体は比較的硬質である。これらセル13a、13bは、少なくとも一部がゴム及び/又はポリマーから作られた柔軟性のある相互接続要素20によって互いに結合されている。柔軟性のある陽極導体21及び柔軟性のある陰極導体22は、前記相互接続要素20の絶縁部に組み込まれている。これら導体は好ましくは、導電性ポリマー、導電性ゴム及び/又は金属層から作られる。セル13a、13b自体は、柔軟性のある被膜23でも覆われている。一般に、前記相互接続要素20及び柔軟性のある被膜23は互いに一体化され、かなり安定した柔軟性のあるエネルギー源12を供給する。前記電気化学エネルギー源12は実際、柔軟性のある相互接続要素20によって互いに結合されたかなり硬質なセル13a、13bのアレイにセグメント化されるので、前記セル13a、13bは、互いに独立して動く及び移動することができ、故に例えば柔軟性のある電子装置に利用される伸縮性及び柔軟性のあるエネルギー源となる。
【0017】
図3は、本発明によるもう1つの電気化学エネルギー源24の平面図を示す。このエネルギー源24は、柔軟性のあるブリッジ26によって互いに結合された複数の電気化学セル25を有し、この結果として、前記電気化学エネルギー源24は、柔軟特性が提供される。従って、前記電気化学エネルギー源24は、2つの方向(矢印参照)に伸縮可能である。前記セル25が図2に示されるように構成されてもよい。前記セルは好ましくは、前記柔軟性のあるブリッジ26に組み込まれている導電層(図示せず)によって互いに電気的に接続される。このようにして、比較的強力且つ柔軟性のあるエネルギー源24がかなり効率的及び効果的な方法で提供されることができる。
【0018】
上述した実施例は、本発明を制限するのではなく、説明するものであり、当業者は、付随する請求項の範囲から外れることなく、多くの代替の実施例を考案することが可能であることに注意すべきである。これら請求項において、括弧の間に置かれる如何なる参照符号も、この請求項を制限するとは考えない。動詞"有する"及びそれの活用形の使用は、請求項に述べた要素又はステップ以外の要素又はステップの存在を排除するものではない。要素が複数あることを示さないことは、そのような要素が複数あることを排除するものではない。ある手段が互いに異なる従属請求項に挙げられているという単なる事実は、これら手段の組み合わせが有利に用いられることができないことを示すのではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電気化学セルを有し、前記セル各々は基板上に置かれる電気化学エネルギー源において、前記各セルは、
第1の電極、
第2の電極、及び
前記第1の電極と前記第2の電極とを分離する電解質
を有し、少なくとも2つのセルは、少なくとも1つの柔軟性のある要素により相互接続される電気化学エネルギー源。
【請求項2】
前記第1の電極は陽極からなり及び/又は前記第2の電極は陰極からなることを特徴とする請求項1に記載の電気化学エネルギー源。
【請求項3】
各セルは、少なくとも1つの柔軟性のある要素によって少なくとも1つの他のセルに接続されることを特徴とする請求項2に記載の電気化学エネルギー源。
【請求項4】
少なくとも1つのセルは、少なくとも1つの柔軟性のある要素によって複数の他のセルに接続されることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の電気化学エネルギー源。
【請求項5】
前記少なくとも1つの柔軟性のある要素は、隣接するセルの夫々の電極を接続するための少なくとも1つの柔軟性のある導体を有することを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の電気化学エネルギー源。
【請求項6】
前記少なくとも1つの柔軟性のある要素は、隣接するセルの夫々の電極を接続するための複数の柔軟性のある導体を有することを特徴とする請求項4に記載の電気化学エネルギー源。
【請求項7】
少なくとも1つの柔軟性のある導体は、導電性ポリマー又は導電性ゴムを有することを特徴とする請求項4又は5に記載の電気化学エネルギー源。
【請求項8】
少なくとも1つの柔軟性のある要素により相互接続されている複数のセルは、単一の基板上に置かれることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の電気化学のエネルギー源。
【請求項9】
前記陽極及び前記陰極は共に、以下の元素;H,Li,Be,Mg,Cu,Ag,Na及びKの少なくとも1つの活性種を貯蔵することを特徴とする請求項2乃至8の何れか一項に記載の電気化学エネルギー源。
【請求項10】
前記陽極及び前記陰極の少なくとも1つは、以下の材料;C,Sn,Ge,Pb,Zn,Bi,Li,Sb及び好ましくはドープされたSiの少なくとも1つから作られることを特徴とする請求項2乃至9の何れか一項に記載の電気化学エネルギー源。
【請求項11】
少なくとも1つのセルの少なくとも1つの電極は、少なくとも1つのパターン形成した表面を備えていることを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の電気化学エネルギー源。
【請求項12】
前記少なくとも1つの電極の前記少なくとも1つのパターン形成した表面は、複数の空洞を備えることを特徴とする請求項11に記載の電気化学エネルギー源。
【請求項13】
少なくとも前記空洞の一部は、柱、溝、細隙又は孔を形成することを特徴とする請求項12に記載の電気化学エネルギー源。
【請求項14】
前記第1の電極及び前記第2の電極は、電流コレクタを各々有することを特徴とする請求項1乃至13の何れか一項に記載の電気化学エネルギー源。
【請求項15】
前記少なくとも1つの電流コレクタは、以下の材料;Al,Ni,Pt,Au,Ag,Cu,Ta,Ti,TaN及びTiNの少なくとも1つから作られることを特徴とする請求項14に記載の電気化学エネルギー源。
【請求項16】
前記エネルギー源はさらに、前記基板と少なくとも1つの電極との間に置かれる少なくとも1つの電子伝導性障壁層を有し、前記障壁層は、前記セルの活性種が前記基板へ拡散するのを少なくともかなり防ぐことを特徴とする請求項1乃至15の何れか一項に記載の電気化学エネルギー源。
【請求項17】
前記少なくとも1つの障壁層は、以下の材料;Ta,TaN,Ti及びTiNの少なくとも1つから作られることを特徴とする請求項16に記載の電気化学エネルギー源。
【請求項18】
前記基板は、以下の材料;C,Si,Sn,Ti,Ge,Al,Cu,Ta及びPbの少なくとも1つからなることを特徴とする請求項1乃至17の何れか一項に記載の電気化学エネルギー源。
【請求項19】
前記基板は、柔軟性のある材料から作られることを特徴とする請求項1乃至18の何れか一項に記載の電気化学エネルギー源。
【請求項20】
請求項1乃至19の何れか一項に記載の少なくとも1つの電気化学エネルギー源と、前記電気化学エネルギー源に接続される少なくとも電子部品とを有する電子装置。
【請求項21】
前記少なくとも1つの電子部品は、少なくとも一部が前記電気化学エネルギー源の前記基板に組み込まれていることを特徴とする請求項20に記載の電子装置。
【請求項22】
前記少なくとも1つの電子部品は、検出手段、鎮痛刺激手段、通信手段及び作動手段から構成される集合から選択されることを特徴とする請求項20又は21に記載の電子装置。
【請求項23】
前記電子装置及び前記電気化学エネルギー源は、システムインパッケージを形成することを特徴とする請求項20、21又は22に記載の電子装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2010−534381(P2010−534381A)
【公表日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−552306(P2009−552306)
【出願日】平成20年2月27日(2008.2.27)
【国際出願番号】PCT/IB2008/050699
【国際公開番号】WO2008/107817
【国際公開日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】