電気化学セル用パッケージおよび電気化学セル
【課題】 製品寿命の向上に寄与することが可能な、電気化学セル用パッケージおよび電気化学セルを提供することを目的とする。
【解決手段】 電気化学セル用パッケージ２であって、正極または負極として用いる活物質３および非水溶媒を用いた電解質４を収容するとともに、第１電極層５を有する凹部Ｃを上面に備えたセラミックス製の凹状容器６と、凹状容器６の凹部Ｃを封口し、第２電極層７を有するセラミックス製の封口板８と、第１電極層５に接続され、凹状容器６を凹部Ｃから側面または下面にかけて貫通し、凹状容器６の下面にまで延設され、第１電極層５と接続された第１接続端子９と、第２電極層７に電気的に接続され、凹状容器６の下面にまで延設されて、第１接続端子９と間をあけて設けられた第２接続端子１０と、を備えている。
【解決手段】 電気化学セル用パッケージ２であって、正極または負極として用いる活物質３および非水溶媒を用いた電解質４を収容するとともに、第１電極層５を有する凹部Ｃを上面に備えたセラミックス製の凹状容器６と、凹状容器６の凹部Ｃを封口し、第２電極層７を有するセラミックス製の封口板８と、第１電極層５に接続され、凹状容器６を凹部Ｃから側面または下面にかけて貫通し、凹状容器６の下面にまで延設され、第１電極層５と接続された第１接続端子９と、第２電極層７に電気的に接続され、凹状容器６の下面にまで延設されて、第１接続端子９と間をあけて設けられた第２接続端子１０と、を備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、電気化学セル用パッケージおよび電気化学セルに関する。
【背景技術】
【０００２】
近年、電気化学セル用パッケージおよび電気化学セルの製品寿命を向上させる技術開発が進められている。電気化学セル用パッケージおよび電気化学セルの中身を封止する封口体が金属材料からなるものが開示されている（例えば、特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００４−２２７９５９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
電気化学セル用パッケージおよび電気化学セルの開発において、電気化学セル用パッケージおよび電気化学セルの成分が電解質中に溶け出して、電解質を劣化するのを抑制することで、製品寿命を向上させる技術が求められている。本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、製品寿命を向上させることが可能な電気化学セル用パッケージおよび電気化学セルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明の一実施形態に係る電気化学セル用パッケージは、正極または負極として用いる活物質および非水溶媒を用いた電解質を収容するとともに第１電極層を有する凹部を上面に備えたセラミックス製の凹状容器と、前記凹状容器の前記凹部を封口し、第２電極層を有するセラミックス製の封口板と、前記第１電極層に接続され、前記凹状容器を前記凹部から側面または下面にかけて貫通し、前記凹状容器の下面にまで延設された第１接続端子と、前記第２電極層に電気的に接続され、前記凹状容器の下面にまで延設されて、前記第１接続端子と間をあけて設けられた第２接続端子とを備えている。
【発明の効果】
【０００６】
本発明によれば、製品寿命の向上に寄与することが可能な電気化学セル用パッケージおよび電気化学セルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００７】
【図１】本実施形態に係る電気化学セルの概観を示す斜視図である。
【図２】図１のＸ−Ｘ’に沿った電気化学セルの断面図である。
【図３】図１の電気化学セルの平面図である。
【図４】一変形例に係る電気化学セルの断面図である。
【図５】一変形例に係る電気化学セルの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【０００８】
添付図面を参照して、本発明にかかる電気化学セル用パッケージおよび電気化学セルの実施形態を説明する。
【０００９】
＜電気化学セルの概略構成＞
本実施形態の電気化学セルは、非水電解質電池または電気二重層キャパシタ等に用いるものであって、発電機能または蓄電機能を有するものである。電気化学セルは、時計機能
または半導体メモリのバックアップ電源、あるいはマイクロコンピュータまたはＩＣメモリ等からなる電子装置の予備電源、あるいはソーラー時計の制御回路またはモーター駆動用の電源等として用いることができる。さらに、電気化学セルは、電気自動車の電源、エネルギー変換・貯蔵システムの補助蓄電ユニット等として用いることができる。
【００１０】
本実施形態に係る電気化学セル１は、電気化学セル用パッケージ２と、電気化学セル用パッケージ２内に設けた正極または負極として用いる活物質３および非水溶媒を用いた電解質４と、を備えている。
【００１１】
電気化学セル用パッケージ２は、正極または負極として用いる活物質３および非水溶媒を用いた電解質４を収容するとともに、第１電極層５を有するセラミックス製の凹状容器６と、上面に凹部Ｃを有する凹状容器６を封口し、第２電極層７を有するセラミックス製の封口板８と、第１電極層５に接続され、凹状容器６を凹部Ｃから側面または下面にかけて貫通し、凹状容器６の下面にまで延設された第１接続端子９と、第２電極層７に電気的に接続され、凹状容器６の下面にまで延設されて、第１接続端子９と間をあけて設けられた第２接続端子１０と、を備えている。
【００１２】
凹状容器６は、絶縁性の複数の基板および絶縁性の複数の枠板を積層したものであって、凹状容器６を構成する材料が、例えば、アルミナ、ムライトまたは窒化アルミ等のセラミック材料、あるいはガラスセラミックス材料等から成る。または、これらの材料のうち複数の材料を混合した複合系材料から成る。また、凹状容器６を構成する底板の厚みは、例えば、０．０２ｍｍ以上０．２ｍｍ以下に設定されている。また、凹状容器６を構成する縁部の厚みは、例えば、０．３ｍｍ以上１．０ｍｍ以下に設定されている。
【００１３】
凹状容器６の内壁面に位置する底面には、第１電極層５が設けられている。第１電極層５は、凹状容器６の底面から凹状容器６外にまで延在されており、さらに凹状容器６の側面から凹状容器６の下面にかけて設けられている。そして、第１電極層５が第１接続端子９と電気的に接続されている。なお、第１電極層５は、第２電極層７との間で充電時と放電時には逆の電位差が生じるものである。なお、第１電極層５は、例えば、タングステン、モリブデン、ニッケル、銅、金、ステンレスまたはアルミニウム等の金属材料、あるいはそれらの合金、あるいはこれらの材料のうち複数の材料を混合した複合系材料、あるいはそれらの材料の複合層からなる。
【００１４】
凹状容器６の下面には、第１接続端子９が設けられている。第１接続端子９は、第１電極層５と電気的に接続される。第１接続端子９は、外部構造体に実装接続して、外部構造体の一方電極と電気的に接続するものである。なお、第１接続端子９は、例えば、タングステン、モリブデン、ニッケル、銅、銀、または金等の金属材料、あるいはそれらの合金、あるいはこれらの材料のうち複数の材料を混合した複合系材料、あるいはそれらの材料の複合層からなる。
【００１５】
凹状容器６の下面から凹状容器６内にかけて第２接続端子１０が設けられている。さらに、第２接続端子１０は、凹状容器６内を通って凹状容器６の端部上端にかけて設けられている。第２接続端子１０は、第１接続端子９と間をあけて設けられている。第２接続端子１０は、第１接続端子９と同様に、外部構造体に実装接続して、外部構造体の他方電極と電気的に接続するものである。なお、第２接続端子１０は、例えば、タングステン、モリブデン、ニッケル、銅、銀、または金等の金属材料、あるいはそれらの合金、あるいはこれらの材料のうち複数の材料を混合した複合系材料、あるいはそれらの材料の複合層からなる。
【００１６】
凹状容器６は、封口板８によって凹状容器６内が封止される。封口板８は、図３に示す
ように、平面視して凹状容器６の外周よりも一回り小さい大きさに設定されている。また、封口板８は、四隅の一端が切りかかれたコーナー部８ａが形成されている。封口板８は、例えば、アルミナ、ムライトまたは窒化アルミ等のセラミック材料、あるいはガラスセラミックス材料等から成る。または、これらの材料のうち複数の材料を混合した複合系材料から成る。なお、封口板８の厚みは、例えば、０．０２ｍｍ以上０．３ｍｍ以下に設定されている。また、封口板８の一辺の長さは、例えば、１．０ｍｍ以上１０．０ｍｍ以下に設定されている。
【００１７】
封口板８の下面中央には、第２電極層７が設けられている。第２電極層７は、凹状容器６内を塞ぐように設けられている。なお、第２電極層７は、例えば、タングステン、モリブデン、ニッケル、銅、金、ステンレスまたはアルミニウム等の金属材料、あるいはそれらの合金、あるいはこれらの材料のうち複数の材料を混合した複合系材料、あるいはそれらの材料の複合層からなる。
【００１８】
第２電極層７は、封口板８の下面から封口板８の内部にかけて設けられている。封口板８の内部に設けられた第２電極層７は、封口板８内から封口板８の下面端部まで引き出されている。そして、封口板８を凹状容器６に重ね合わせた状態では、封口板８の下面端部外周と凹状容器６の端部上端外周とが、電気伝導性材料１１を介して接続される。なお、電気伝導性材料１１は、例えば、半田、ろう材、低温焼結材または導電性樹脂等からなる。
【００１９】
凹状容器６の凹部Ｃ内には、正極または負極として用いる活物質３と、非水溶媒を用いた電解質４が設けられる。正極ペレット３ａおよび負極ペレット３ｂの活物質３を、例えば、炭素を導電性フィラーとする導電性接着剤１２で接着する。また、正極ペレット３ａと負極ペレット３ｂとの間には、セパレータ１３を設ける。なお、導電性接着剤１２は、正極ペレット３ａおよび負極ペレット３ｂを凹状容器６内に設けて、正極ペレット３ａと第１電極層５とを電気的に接続し、負極ペレット３ｂと第２電極層７とを電気的に接続できるのであれば、凹状容器６の凹部Ｃ内に設けなくてもよい。
【００２０】
電気化学セル１を発電素子として非水電解質電池とする場合は、正極ペレット３ａは、例えば、二硫化チタン等の金属カルコゲン化合物、酸化マンガンまたは酸化モリブデン等の金属酸化物、ポリアニリン、ポリピロールまたはポリパラフェニレン等の導電性高分子、あるいはリチウムイオンおよびアニオンを吸蔵放出可能な各種の物質を用いることができる。また、負極ペレット３ｂは、例えば、酸化珪素、三酸化タングステンまたは酸化錫等の各種物質を用いることができる。
【００２１】
電気化学セルを電気二重層キャパシタとする場合は、正極ペレット３ａおよび負極ペレット３ｂの活物質には、活性炭または活性炭繊維を用いることができる。また、セパレータ１３は、非水電解質への溶解または化学反応が少なく、耐熱性のある不織布を用いることができる。セパレータ１３は、例えば、ポリオレフィン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン等の樹脂、あるいはガラス繊維、あるいはセラミック多孔質体を用いることができる。
【００２２】
非水溶媒の電解質４は、例えば、プロピレンカーボネイト、ブチレンカーボネイト、スルホラン、エチレンカーボネイト、アセトニトリル、ジメトキシエタン、メチルフォルメイト等の単独或いは適宣混合した有機溶媒に、六フッ化リン酸リチウム、ホウフッ化リチウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、リチウムパーフルオロエチルスルホニルイミド等を０．１以上３．０以下モル溶解したものを用いることができる。
【００２３】
凹状容器６の凹部Ｃ内に、正極ペレット３ａ、負極ペレット３ｂ、セパレータ１３およ
び電解質４を収納し、封口板８の下面の外周縁を凹状容器６の端部上端を電気伝導性材料１１を介して接続することで、凹状容器６の凹部Ｃ内に正極ペレット３ａ、負極ペレット３ｂ、セパレータ１３および電解質４を封止することができる。なお、凹状容器６内には、下方から上方に向けて、導電性接着剤１２、正極ペレット３ａ、セパレータ１３、負極ペレット３ｂおよび導電性接着剤１２の順番で積層されている。
【００２４】
本実施形態に係る電気化学セル１または電気化学セル用パッケージ２は、平面視したときに、凹状容器６の外周よりも一回り小さい大きさに封口板８のサイズが設定されているため、凹状容器６の凹部Ｃ内に正極ペレット３ａ等を封止したときに、凹状容器６の凹部Ｃ内から液がもれ出ているのかどうかを、上方から下方に向けて目視して簡単に確認することができ、出荷前に不良品の発生を容易に把握することができる。
【００２５】
また、本実施形態では、封口板８のサイズを凹状容器６の外周よりも小さくしたが、これに限られない。例えば、封口板８のサイズを凹状容器６の外周よりも大きくし、下方から上方に向けて目視して簡単に確認できるようにしてもよい。封口板８のサイズを凹状容器６の外周よりも大きいサイズにした場合は、電気化学セル１を多数個取りするときに、封口板８をダイシングし封口板８の厚みを切断すれば、電気化学セル１を多数個取りできるため、製造工程を単純化することができ、製造歩留まりを向上させることができる。
【００２６】
また、本実施形態に係る電気化学セル１または電気化学セル用パッケージ２は、封口板８または凹状容器６の四隅の一端を切欠いたことで、切欠いた個所がマーカーとしての機能を奏し、封口板８の向きを確認するのが容易となる。また、電気化学セル１を外部構造体の一方電極および他方電極と電気的に接続するときに、電気化学セル１の下面に設けられた第１接続端子９または第２接続端子１０がどちらであるのかを、凹状容器６または封口板８の切欠いた個所を目印として判別することができる。その結果、電気化学セル１の電極のプラス・マイナスを間違えずに、外部構造体に電気的に接続することができる。なお、本実施形態では、封口板８または凹状容器６の四隅の一端を切欠いた構造であったが、これに限られない。例えば、封口板８または凹状容器６の四隅の対向する二箇所を切欠いた構造であってもよい。
【００２７】
また、導電性接着剤１２を不要とするケースであり、且つ電解質が固体電解質以外の粘性を示す性状のケースにおいては、第一電極層５および第２電極層７の少なくともセラミックに対向する面と逆面側の表面がエッチングまたはブラスト等の手法により微細な凹凸を示すものが電流容量の点から比表面積の増加により好ましい。
【００２８】
本実施形態に係る電気化学セル１または電気化学セル用パッケージ２は、凹状容器６および封口板８を耐薬品性に優れたセラミック材料から構成することで、凹状容器６の凹部Ｃ内に収める活物質３および電解質４にパッケージの材料が溶け出すのを抑制することができ、活物質３および電解質４の劣化を抑え、製品寿命の向上に寄与することができる。
【００２９】
なお、本発明は上述の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
【００３０】
＜電気化学セルの製造方法＞
ここで、図１に示す電気化学セル１の製造方法について説明する。まず、凹状容器６を準備する。凹状容器６は、複数のグリーンシートを積層して焼結させたものである。凹状容器６を構成するグリーンシートは、例えば酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウムおよび酸化カルシウム等の原料粉末に、有機バインダー、可塑剤および溶剤等を添加混合して得た混合物より成型することで得られる。
【００３１】
次に、金属ペーストを準備する。金属ペーストは、タングステンまたはモリブデン等の高融点金属粉末を準備し、この粉末に有機バインダー、可塑剤または溶剤等を添加混合して得られる。
【００３２】
そして、凹状容器６となる複数のグリーンシートに対して、例えばスクリーン印刷法を用いて、金属ペーストを塗って第１電極層５、第１接続端子９および第２接続端子１０を形成する。
【００３３】
次に、準備した焼結前の凹状容器６となるグリーンシートを積層して接続させた状態で、約１６００度の温度で焼成した後に所要のめっき、ろう付け等を行うことにより電気化学セル用パッケージ２を作製することができる。そして、凹状容器６内に、導電性接着剤１２、正極ペレット３ａ、セパレータ１３、負極ペレット３ｂおよび導電性接着剤１２を順番に設ける。
【００３４】
次に、封口板８を準備して、凹状容器６の凹部Ｃ内を塞ぐように封口板８を位置決めして、電気伝導性材料１１により凹状容器６と封口板８とを接続することで、電気化学セル１を作製することができる。
【００３５】
＜変形例＞
以下、本発明の実施形態の変形例について説明する。なお、本発明の実施形態の変形例に係る電気化学セル１のうち、本発明の実施形態に係る電気化学セル１と同様な部分については、同一の符号を付して適宜説明を省略する。なお、図４または図５は、一変形例に係る電気化学セル１を示す図であって、図２に相当する。
【００３６】
上述した実施形態に係る電気化学セル１は、封口板８と凹状容器６とを電気伝導性材料１１を介して接続したが、これに限られない。例えば、図４に示すように、封口板８ｘの端部を金属材料から構成することで、封口板８ｘの端部と凹状容器６の端部上端とをシーム溶接によって接続することができる。また、封口板８ｘの中央部の形状を凹状容器６の凹部の大きさに合わせて、封口板８ｘの中央部が凹状容器６の内部を押圧するとともに、封口板８ｘの端部が凹状容器６の端部上端と接続される。そして、電気化学セルに異常が生じ、電気化学セルの安全装置として電気化学セルに接触設置されている温度ヒューズまたは抵抗温度ヒューズ等の異常検知装置による回路遮断までの間の発熱に伴う内部圧力上昇時に、封口板８ｘの中央部が、凹状容器６の内部の内圧上昇に応じて形状変化することで、電気化学セル１が破壊されるのを抑制することができる。
【００３７】
一変形例に係る電気化学セル１は、図４に示すように、封口板８が金属材料であり、凹状容器６の上面が高融点金属メタライズ膜上にニッケルめっき等の金属皮膜を形成したものや、凹状容器６の上面を構成する枠状体がセラミック製枠体の上部に金属枠をろう付け等により接合したものであり、両者をシームウェルド法等による溶接手法を活用して第２接続端子１０の一部と第２電極層７の一部を電気的に接続するとともに封口板８により凹状容器６を気密に封止することができる。
【００３８】
また、上述した実施形態に係る電気化学セル１または電気化学セル用パッケージ２は、凹状容器６の凹部Ｃ内には、封口板８を外した状態で、導電性接着剤１２、正極ペレット３ａ、セパレータ１３、負極ペレット３ｂおよび導電性接着剤１２を順番に設けたが、これに限られない。例えば、図５に示すように、凹状容器６の底板に貫通孔Ｈを空けておいて、貫通孔Ｈから活物質３または電解質４等を入れるようにしてもよい。凹状容器６を封口板８で塞いだ状態で、貫通孔Ｈから活物質３または電解質４等を注入して、金属片１４で貫通孔Ｈを塞いでもよい。なお、貫通孔Ｈは封口板８に併設しても良い。
【符号の説明】
【００３９】
１ 電気化学セル
２ 電気化学セル用パッケージ
３ 活物質
３ａ 正極ペレット
３ｂ 負極ペレット
４ 電解質
５ 第１電極層
６ 凹状容器
７ 第２電極層
８ 封口板
８ａ コーナー部
９ 第１接続端子
１０ 第２接続端子
１１ 電気導電性材料
１２ 導電性接着剤
１３ セパレータ
１４ 金属片
Ｃ 凹部
Ｈ 貫通孔
【技術分野】
【０００１】
本発明は、電気化学セル用パッケージおよび電気化学セルに関する。
【背景技術】
【０００２】
近年、電気化学セル用パッケージおよび電気化学セルの製品寿命を向上させる技術開発が進められている。電気化学セル用パッケージおよび電気化学セルの中身を封止する封口体が金属材料からなるものが開示されている（例えば、特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
【特許文献１】特開２００４−２２７９５９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
電気化学セル用パッケージおよび電気化学セルの開発において、電気化学セル用パッケージおよび電気化学セルの成分が電解質中に溶け出して、電解質を劣化するのを抑制することで、製品寿命を向上させる技術が求められている。本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、製品寿命を向上させることが可能な電気化学セル用パッケージおよび電気化学セルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明の一実施形態に係る電気化学セル用パッケージは、正極または負極として用いる活物質および非水溶媒を用いた電解質を収容するとともに第１電極層を有する凹部を上面に備えたセラミックス製の凹状容器と、前記凹状容器の前記凹部を封口し、第２電極層を有するセラミックス製の封口板と、前記第１電極層に接続され、前記凹状容器を前記凹部から側面または下面にかけて貫通し、前記凹状容器の下面にまで延設された第１接続端子と、前記第２電極層に電気的に接続され、前記凹状容器の下面にまで延設されて、前記第１接続端子と間をあけて設けられた第２接続端子とを備えている。
【発明の効果】
【０００６】
本発明によれば、製品寿命の向上に寄与することが可能な電気化学セル用パッケージおよび電気化学セルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００７】
【図１】本実施形態に係る電気化学セルの概観を示す斜視図である。
【図２】図１のＸ−Ｘ’に沿った電気化学セルの断面図である。
【図３】図１の電気化学セルの平面図である。
【図４】一変形例に係る電気化学セルの断面図である。
【図５】一変形例に係る電気化学セルの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【０００８】
添付図面を参照して、本発明にかかる電気化学セル用パッケージおよび電気化学セルの実施形態を説明する。
【０００９】
＜電気化学セルの概略構成＞
本実施形態の電気化学セルは、非水電解質電池または電気二重層キャパシタ等に用いるものであって、発電機能または蓄電機能を有するものである。電気化学セルは、時計機能
または半導体メモリのバックアップ電源、あるいはマイクロコンピュータまたはＩＣメモリ等からなる電子装置の予備電源、あるいはソーラー時計の制御回路またはモーター駆動用の電源等として用いることができる。さらに、電気化学セルは、電気自動車の電源、エネルギー変換・貯蔵システムの補助蓄電ユニット等として用いることができる。
【００１０】
本実施形態に係る電気化学セル１は、電気化学セル用パッケージ２と、電気化学セル用パッケージ２内に設けた正極または負極として用いる活物質３および非水溶媒を用いた電解質４と、を備えている。
【００１１】
電気化学セル用パッケージ２は、正極または負極として用いる活物質３および非水溶媒を用いた電解質４を収容するとともに、第１電極層５を有するセラミックス製の凹状容器６と、上面に凹部Ｃを有する凹状容器６を封口し、第２電極層７を有するセラミックス製の封口板８と、第１電極層５に接続され、凹状容器６を凹部Ｃから側面または下面にかけて貫通し、凹状容器６の下面にまで延設された第１接続端子９と、第２電極層７に電気的に接続され、凹状容器６の下面にまで延設されて、第１接続端子９と間をあけて設けられた第２接続端子１０と、を備えている。
【００１２】
凹状容器６は、絶縁性の複数の基板および絶縁性の複数の枠板を積層したものであって、凹状容器６を構成する材料が、例えば、アルミナ、ムライトまたは窒化アルミ等のセラミック材料、あるいはガラスセラミックス材料等から成る。または、これらの材料のうち複数の材料を混合した複合系材料から成る。また、凹状容器６を構成する底板の厚みは、例えば、０．０２ｍｍ以上０．２ｍｍ以下に設定されている。また、凹状容器６を構成する縁部の厚みは、例えば、０．３ｍｍ以上１．０ｍｍ以下に設定されている。
【００１３】
凹状容器６の内壁面に位置する底面には、第１電極層５が設けられている。第１電極層５は、凹状容器６の底面から凹状容器６外にまで延在されており、さらに凹状容器６の側面から凹状容器６の下面にかけて設けられている。そして、第１電極層５が第１接続端子９と電気的に接続されている。なお、第１電極層５は、第２電極層７との間で充電時と放電時には逆の電位差が生じるものである。なお、第１電極層５は、例えば、タングステン、モリブデン、ニッケル、銅、金、ステンレスまたはアルミニウム等の金属材料、あるいはそれらの合金、あるいはこれらの材料のうち複数の材料を混合した複合系材料、あるいはそれらの材料の複合層からなる。
【００１４】
凹状容器６の下面には、第１接続端子９が設けられている。第１接続端子９は、第１電極層５と電気的に接続される。第１接続端子９は、外部構造体に実装接続して、外部構造体の一方電極と電気的に接続するものである。なお、第１接続端子９は、例えば、タングステン、モリブデン、ニッケル、銅、銀、または金等の金属材料、あるいはそれらの合金、あるいはこれらの材料のうち複数の材料を混合した複合系材料、あるいはそれらの材料の複合層からなる。
【００１５】
凹状容器６の下面から凹状容器６内にかけて第２接続端子１０が設けられている。さらに、第２接続端子１０は、凹状容器６内を通って凹状容器６の端部上端にかけて設けられている。第２接続端子１０は、第１接続端子９と間をあけて設けられている。第２接続端子１０は、第１接続端子９と同様に、外部構造体に実装接続して、外部構造体の他方電極と電気的に接続するものである。なお、第２接続端子１０は、例えば、タングステン、モリブデン、ニッケル、銅、銀、または金等の金属材料、あるいはそれらの合金、あるいはこれらの材料のうち複数の材料を混合した複合系材料、あるいはそれらの材料の複合層からなる。
【００１６】
凹状容器６は、封口板８によって凹状容器６内が封止される。封口板８は、図３に示す
ように、平面視して凹状容器６の外周よりも一回り小さい大きさに設定されている。また、封口板８は、四隅の一端が切りかかれたコーナー部８ａが形成されている。封口板８は、例えば、アルミナ、ムライトまたは窒化アルミ等のセラミック材料、あるいはガラスセラミックス材料等から成る。または、これらの材料のうち複数の材料を混合した複合系材料から成る。なお、封口板８の厚みは、例えば、０．０２ｍｍ以上０．３ｍｍ以下に設定されている。また、封口板８の一辺の長さは、例えば、１．０ｍｍ以上１０．０ｍｍ以下に設定されている。
【００１７】
封口板８の下面中央には、第２電極層７が設けられている。第２電極層７は、凹状容器６内を塞ぐように設けられている。なお、第２電極層７は、例えば、タングステン、モリブデン、ニッケル、銅、金、ステンレスまたはアルミニウム等の金属材料、あるいはそれらの合金、あるいはこれらの材料のうち複数の材料を混合した複合系材料、あるいはそれらの材料の複合層からなる。
【００１８】
第２電極層７は、封口板８の下面から封口板８の内部にかけて設けられている。封口板８の内部に設けられた第２電極層７は、封口板８内から封口板８の下面端部まで引き出されている。そして、封口板８を凹状容器６に重ね合わせた状態では、封口板８の下面端部外周と凹状容器６の端部上端外周とが、電気伝導性材料１１を介して接続される。なお、電気伝導性材料１１は、例えば、半田、ろう材、低温焼結材または導電性樹脂等からなる。
【００１９】
凹状容器６の凹部Ｃ内には、正極または負極として用いる活物質３と、非水溶媒を用いた電解質４が設けられる。正極ペレット３ａおよび負極ペレット３ｂの活物質３を、例えば、炭素を導電性フィラーとする導電性接着剤１２で接着する。また、正極ペレット３ａと負極ペレット３ｂとの間には、セパレータ１３を設ける。なお、導電性接着剤１２は、正極ペレット３ａおよび負極ペレット３ｂを凹状容器６内に設けて、正極ペレット３ａと第１電極層５とを電気的に接続し、負極ペレット３ｂと第２電極層７とを電気的に接続できるのであれば、凹状容器６の凹部Ｃ内に設けなくてもよい。
【００２０】
電気化学セル１を発電素子として非水電解質電池とする場合は、正極ペレット３ａは、例えば、二硫化チタン等の金属カルコゲン化合物、酸化マンガンまたは酸化モリブデン等の金属酸化物、ポリアニリン、ポリピロールまたはポリパラフェニレン等の導電性高分子、あるいはリチウムイオンおよびアニオンを吸蔵放出可能な各種の物質を用いることができる。また、負極ペレット３ｂは、例えば、酸化珪素、三酸化タングステンまたは酸化錫等の各種物質を用いることができる。
【００２１】
電気化学セルを電気二重層キャパシタとする場合は、正極ペレット３ａおよび負極ペレット３ｂの活物質には、活性炭または活性炭繊維を用いることができる。また、セパレータ１３は、非水電解質への溶解または化学反応が少なく、耐熱性のある不織布を用いることができる。セパレータ１３は、例えば、ポリオレフィン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン等の樹脂、あるいはガラス繊維、あるいはセラミック多孔質体を用いることができる。
【００２２】
非水溶媒の電解質４は、例えば、プロピレンカーボネイト、ブチレンカーボネイト、スルホラン、エチレンカーボネイト、アセトニトリル、ジメトキシエタン、メチルフォルメイト等の単独或いは適宣混合した有機溶媒に、六フッ化リン酸リチウム、ホウフッ化リチウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、リチウムパーフルオロエチルスルホニルイミド等を０．１以上３．０以下モル溶解したものを用いることができる。
【００２３】
凹状容器６の凹部Ｃ内に、正極ペレット３ａ、負極ペレット３ｂ、セパレータ１３およ
び電解質４を収納し、封口板８の下面の外周縁を凹状容器６の端部上端を電気伝導性材料１１を介して接続することで、凹状容器６の凹部Ｃ内に正極ペレット３ａ、負極ペレット３ｂ、セパレータ１３および電解質４を封止することができる。なお、凹状容器６内には、下方から上方に向けて、導電性接着剤１２、正極ペレット３ａ、セパレータ１３、負極ペレット３ｂおよび導電性接着剤１２の順番で積層されている。
【００２４】
本実施形態に係る電気化学セル１または電気化学セル用パッケージ２は、平面視したときに、凹状容器６の外周よりも一回り小さい大きさに封口板８のサイズが設定されているため、凹状容器６の凹部Ｃ内に正極ペレット３ａ等を封止したときに、凹状容器６の凹部Ｃ内から液がもれ出ているのかどうかを、上方から下方に向けて目視して簡単に確認することができ、出荷前に不良品の発生を容易に把握することができる。
【００２５】
また、本実施形態では、封口板８のサイズを凹状容器６の外周よりも小さくしたが、これに限られない。例えば、封口板８のサイズを凹状容器６の外周よりも大きくし、下方から上方に向けて目視して簡単に確認できるようにしてもよい。封口板８のサイズを凹状容器６の外周よりも大きいサイズにした場合は、電気化学セル１を多数個取りするときに、封口板８をダイシングし封口板８の厚みを切断すれば、電気化学セル１を多数個取りできるため、製造工程を単純化することができ、製造歩留まりを向上させることができる。
【００２６】
また、本実施形態に係る電気化学セル１または電気化学セル用パッケージ２は、封口板８または凹状容器６の四隅の一端を切欠いたことで、切欠いた個所がマーカーとしての機能を奏し、封口板８の向きを確認するのが容易となる。また、電気化学セル１を外部構造体の一方電極および他方電極と電気的に接続するときに、電気化学セル１の下面に設けられた第１接続端子９または第２接続端子１０がどちらであるのかを、凹状容器６または封口板８の切欠いた個所を目印として判別することができる。その結果、電気化学セル１の電極のプラス・マイナスを間違えずに、外部構造体に電気的に接続することができる。なお、本実施形態では、封口板８または凹状容器６の四隅の一端を切欠いた構造であったが、これに限られない。例えば、封口板８または凹状容器６の四隅の対向する二箇所を切欠いた構造であってもよい。
【００２７】
また、導電性接着剤１２を不要とするケースであり、且つ電解質が固体電解質以外の粘性を示す性状のケースにおいては、第一電極層５および第２電極層７の少なくともセラミックに対向する面と逆面側の表面がエッチングまたはブラスト等の手法により微細な凹凸を示すものが電流容量の点から比表面積の増加により好ましい。
【００２８】
本実施形態に係る電気化学セル１または電気化学セル用パッケージ２は、凹状容器６および封口板８を耐薬品性に優れたセラミック材料から構成することで、凹状容器６の凹部Ｃ内に収める活物質３および電解質４にパッケージの材料が溶け出すのを抑制することができ、活物質３および電解質４の劣化を抑え、製品寿命の向上に寄与することができる。
【００２９】
なお、本発明は上述の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。
【００３０】
＜電気化学セルの製造方法＞
ここで、図１に示す電気化学セル１の製造方法について説明する。まず、凹状容器６を準備する。凹状容器６は、複数のグリーンシートを積層して焼結させたものである。凹状容器６を構成するグリーンシートは、例えば酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウムおよび酸化カルシウム等の原料粉末に、有機バインダー、可塑剤および溶剤等を添加混合して得た混合物より成型することで得られる。
【００３１】
次に、金属ペーストを準備する。金属ペーストは、タングステンまたはモリブデン等の高融点金属粉末を準備し、この粉末に有機バインダー、可塑剤または溶剤等を添加混合して得られる。
【００３２】
そして、凹状容器６となる複数のグリーンシートに対して、例えばスクリーン印刷法を用いて、金属ペーストを塗って第１電極層５、第１接続端子９および第２接続端子１０を形成する。
【００３３】
次に、準備した焼結前の凹状容器６となるグリーンシートを積層して接続させた状態で、約１６００度の温度で焼成した後に所要のめっき、ろう付け等を行うことにより電気化学セル用パッケージ２を作製することができる。そして、凹状容器６内に、導電性接着剤１２、正極ペレット３ａ、セパレータ１３、負極ペレット３ｂおよび導電性接着剤１２を順番に設ける。
【００３４】
次に、封口板８を準備して、凹状容器６の凹部Ｃ内を塞ぐように封口板８を位置決めして、電気伝導性材料１１により凹状容器６と封口板８とを接続することで、電気化学セル１を作製することができる。
【００３５】
＜変形例＞
以下、本発明の実施形態の変形例について説明する。なお、本発明の実施形態の変形例に係る電気化学セル１のうち、本発明の実施形態に係る電気化学セル１と同様な部分については、同一の符号を付して適宜説明を省略する。なお、図４または図５は、一変形例に係る電気化学セル１を示す図であって、図２に相当する。
【００３６】
上述した実施形態に係る電気化学セル１は、封口板８と凹状容器６とを電気伝導性材料１１を介して接続したが、これに限られない。例えば、図４に示すように、封口板８ｘの端部を金属材料から構成することで、封口板８ｘの端部と凹状容器６の端部上端とをシーム溶接によって接続することができる。また、封口板８ｘの中央部の形状を凹状容器６の凹部の大きさに合わせて、封口板８ｘの中央部が凹状容器６の内部を押圧するとともに、封口板８ｘの端部が凹状容器６の端部上端と接続される。そして、電気化学セルに異常が生じ、電気化学セルの安全装置として電気化学セルに接触設置されている温度ヒューズまたは抵抗温度ヒューズ等の異常検知装置による回路遮断までの間の発熱に伴う内部圧力上昇時に、封口板８ｘの中央部が、凹状容器６の内部の内圧上昇に応じて形状変化することで、電気化学セル１が破壊されるのを抑制することができる。
【００３７】
一変形例に係る電気化学セル１は、図４に示すように、封口板８が金属材料であり、凹状容器６の上面が高融点金属メタライズ膜上にニッケルめっき等の金属皮膜を形成したものや、凹状容器６の上面を構成する枠状体がセラミック製枠体の上部に金属枠をろう付け等により接合したものであり、両者をシームウェルド法等による溶接手法を活用して第２接続端子１０の一部と第２電極層７の一部を電気的に接続するとともに封口板８により凹状容器６を気密に封止することができる。
【００３８】
また、上述した実施形態に係る電気化学セル１または電気化学セル用パッケージ２は、凹状容器６の凹部Ｃ内には、封口板８を外した状態で、導電性接着剤１２、正極ペレット３ａ、セパレータ１３、負極ペレット３ｂおよび導電性接着剤１２を順番に設けたが、これに限られない。例えば、図５に示すように、凹状容器６の底板に貫通孔Ｈを空けておいて、貫通孔Ｈから活物質３または電解質４等を入れるようにしてもよい。凹状容器６を封口板８で塞いだ状態で、貫通孔Ｈから活物質３または電解質４等を注入して、金属片１４で貫通孔Ｈを塞いでもよい。なお、貫通孔Ｈは封口板８に併設しても良い。
【符号の説明】
【００３９】
１ 電気化学セル
２ 電気化学セル用パッケージ
３ 活物質
３ａ 正極ペレット
３ｂ 負極ペレット
４ 電解質
５ 第１電極層
６ 凹状容器
７ 第２電極層
８ 封口板
８ａ コーナー部
９ 第１接続端子
１０ 第２接続端子
１１ 電気導電性材料
１２ 導電性接着剤
１３ セパレータ
１４ 金属片
Ｃ 凹部
Ｈ 貫通孔
【特許請求の範囲】
【請求項１】
正極または負極として用いる活物質および非水溶媒を用いた電解質を収容するとともに第１電極層を有する凹部を上面に備えたセラミックス製の凹状容器と、
前記凹状容器の前記凹部を封口し、第２電極層を有するセラミックス製の封口板と、
前記第１電極層に接続され、前記凹状容器を前記凹部から側面または下面にかけて貫通し、前記凹状容器の下面にまで延設された第１接続端子と、
前記第２電極層に電気的に接続され、前記凹状容器の下面にまで延設されて、前記第１接続端子と間をあけて設けられた第２接続端子と
を備えた電気化学セル用パッケージ。
【請求項２】
請求項１に記載の電気化学セル用パッケージであって、
前記封口板内には、前記第２電極層に電気的に接続され且つ前記第２接続端子に電気的に接続された内部導体がさらに設けられた電気化学セル用パッケージ。
【請求項３】
請求項２に記載の電気化学セル用パッケージであって、
前記封口板は、前記凹状容器に電気伝導性材料を介して接合される電気化学セル用パッケージ。
【請求項４】
請求項１ないし請求項３のいずれかに記載の電気化学セル用パッケージと、
前記電気化学セル用パッケージの前記凹部内に収容された、正極または負極として用いる活物質および非水溶媒を用いた電解質とを備えた電気化学セル。
【請求項１】
正極または負極として用いる活物質および非水溶媒を用いた電解質を収容するとともに第１電極層を有する凹部を上面に備えたセラミックス製の凹状容器と、
前記凹状容器の前記凹部を封口し、第２電極層を有するセラミックス製の封口板と、
前記第１電極層に接続され、前記凹状容器を前記凹部から側面または下面にかけて貫通し、前記凹状容器の下面にまで延設された第１接続端子と、
前記第２電極層に電気的に接続され、前記凹状容器の下面にまで延設されて、前記第１接続端子と間をあけて設けられた第２接続端子と
を備えた電気化学セル用パッケージ。
【請求項２】
請求項１に記載の電気化学セル用パッケージであって、
前記封口板内には、前記第２電極層に電気的に接続され且つ前記第２接続端子に電気的に接続された内部導体がさらに設けられた電気化学セル用パッケージ。
【請求項３】
請求項２に記載の電気化学セル用パッケージであって、
前記封口板は、前記凹状容器に電気伝導性材料を介して接合される電気化学セル用パッケージ。
【請求項４】
請求項１ないし請求項３のいずれかに記載の電気化学セル用パッケージと、
前記電気化学セル用パッケージの前記凹部内に収容された、正極または負極として用いる活物質および非水溶媒を用いた電解質とを備えた電気化学セル。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【公開番号】特開２０１２−１８５９８２（Ｐ２０１２−１８５９８２Ａ）
【公開日】平成２４年９月２７日（２０１２．９．２７）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−４７７５４（Ｐ２０１１−４７７５４）
【出願日】平成２３年３月４日（２０１１．３．４）
【出願人】（０００００６６３３）京セラ株式会社 (13,660)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年９月２７日（２０１２．９．２７）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年３月４日（２０１１．３．４）
【出願人】（０００００６６３３）京セラ株式会社 (13,660)
【Ｆターム（参考）】
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