説明

電界発光素子を備えたプラスチック表皮材

埋め込まれた面状の電界発光素子を有し、この電界発光素子5、6、7、8の外側の機能層または支持体層が、成形表皮材の粉末状プラスチック材料とほぼ同じプラスチック材料から製造され、まだ完全に硬化および冷却されていない成形表皮材に取付けられる、オフツールの成形表皮材1を製造するための方法。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉末状プラスチック材料を金型または反応型に入れ、そこで焼結法で、好ましくは回転焼結によって溶融し、この場合、成形表皮材が複数の機能層または支持体層からなる少なくとも1つの面状の電界発光素子を有し、この電界発光素子がプラスチック表皮材に埋め込まれている、および/またはプラスチック表皮材によって覆われている、コーティングされた物品の表面被覆材としてのオフツール(werkzeugfallende)の成形表皮材を製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
しぼまたは模様または微細構造を有するプラスチック表皮材は、物品の表面として広く知られており、例えば車両における内装のために使用される。この車両では、例えばダッシュボードのパネルまたはドアの内側シェル等のための、快適な感触を有し比較的に軟らかい、発泡材を裏付けしたフィルムとしてしばしば使用される。このようなフィルムはもちろん、強度やデザインを適当に適合させて、高価値の他の被覆された品物にも使用される。
【0003】
このようなプラスチック表皮材を製造するために、いろいろな方法が先行技術において知られている。例えば、熱可塑性プラスチック製の「無端の」フィルムウェッブを製造するためのロール加工法またはエンボス加工法あるいはオフツールの個々の成形表皮材、すなわちプラスチック成形部品を製造するための方法が知られている。
【0004】
ロール加工法およびエンボス加工法の場合、ウェッブ品物(Bahnenware)の熱可塑性フィルムは、エンボス加工ロールによって、三次元的な構造を有するエンボス加工された表面、すなわち例えばしぼ付き「皮革表面」を有する。
【0005】
ここで、オフツールの成形表皮材とは、例えばいろいろな焼結法またはスプレー法によって成形金型内で製造される多少剛性のあるプラスチック成形部品を言う。この方法の場合、液状または粉末状の1つまたは複数の成分が成形金型内に入れられ、そこで反応/硬化する。従って、オフツールの成形表皮材は回転焼結法、例えばいわゆるスラッシュ(Slush)表皮材を製造するための方法によっても生じる。
【0006】
このオフツールの方法の場合さらに、表面の構造/組織、つまりプラスチック表皮材の表面、すなわち例えばしぼの外観と、部品全体のジオメトリとを、製造中に一回の成形工程で決定することができる。そのために、例えばしぼ構造や部品ジオメトリがネガとして金型に形成され、プラスチック表皮材が焼結法またはスプレー法によって成形され、そしてその後プラスチック表皮材が取り出される。
【0007】
ウェッブ品物と成形表皮材は一般的に、その裏側に発泡プラスチックからなる層が備え付けられる。この備えつけは、(ウェッブ品物の場合)エンボス加工の後で、および/または部品金型への挿入/深絞りの後で、あるいは(成形表皮材の場合)プラスチック表皮材が製造された金型内で行われる。もちろん、発泡体被覆のために、例えばカーディング法(Streichverfahren)のような他の方法が知られている。この後続の「発泡体の裏張り」によって、剛性のある三次元的に成形された部品が得られる。この場合、発泡体の裏張りは、プラスチック表皮材のために支持構造体を形成する1つの例を示しているにすぎない。例えば硬質プラスチックからなる支持構造要素を接着することも同様に知られている。
【0008】
特許文献1はダッシュボード、ドア内張りまたはグローブボックスのようなオフツールの溶融体/注型成形体を製造するための方法を開示している。この場合、先ず最初に、分割された下型の少なくとも一部に弾性フィルムが張られる。このフィルムは型内に存在する継目を覆い、そしてその内面に模様、例えば皮革組織を有する。この弾性フィルムには反応性混合物がスプレーされ、この混合物は部品の外皮を形成する。その後、他の補強部または発泡層を、種々のスプレー成形法または溶融成形法によって被覆形成する。
【0009】
支持構造体を有する成形表皮材は一般的に、製造工程後もう一度きれいに加工される。すなわち、場合によっては存在する表皮材エッジを切り落とし、ダッシュボードの場合には例えば計器、スイッチ、インナートリム(Zierleisten)、ラジオ、ライト等のための必要な切欠きまたは穴が形成される。その後、例えばすべてのスイッチとライトがダッシュボードに個々に組み込まれ、結線されるかまたは接続線が備え付けられる。この接続線はその後車両内に組み込むときに接続することができる。同じことが計器、スピーカ等の組み込みにも当てはまる。インナートリムおよびホルダも同様に取付けなければならない。
【0010】
従って、即組み込み可能なダッシュボード、ドアインサートまたは機能要素を備えた類似の部品を、さらなる加工を行う工場、すなわち、この場合、車両メーカーに送り込むまでに、総じて、相当な労力と時間およびコストがかかる一連の生産ステップと、物流計画とがなお必要になる。
【0011】
この生産コストを低減するために、発泡体を裏付けする前または後に、導電体または薄いフィルム回路、すなわち蒸着または接着した薄い金属導体を有するフィルムを、成形表皮材またはフィルムの背面に直接連結、すなわち実質的に張り合わせまたは積層することが既に提案されている。
【0012】
特に、必要な電流値に基づいて比較的に「太く」形成しなければならない、発光手段のための導体を結び付ける場合に、2つの異なる材料(成形表皮材またはフィルムと導体)を接合する際に、張り合わせ工程中の押圧力によって装飾表面、すなわち外から見えるプラスチック表皮材の表面が傷つくという問題が生じる。
【0013】
さらに、温度が高すぎる状態で「厚い」導体が積層され、個々の材料の収縮が異なる状態で互いに張り合わせされ、そしてその後異なるように冷却されるときに、この厚い導体は装飾表面に印をつける。
【0014】
さらに、成形表皮材またはフィルムと導体が、熱のあるところに保管する際に、異なる熱膨張係数を有し、それによって場合によっては装飾表面の背後に張り合わせられる第2ウェッブが見えるようになるという問題がある。
【0015】
さらに、表面の所定領域、まさしくスラッシュプロセス(回転焼結)によって製造される表面のところが、離型時に異なる強度によって屈曲個所を生じるという問題がある。
【0016】
さらに、電界発光素子または層を、自動車の室内用の部品または内装品(Verkleidungsteilen)の中またはその上に配置することが既に提案されている。
【0017】
特許文献2は、帯状の電界発光素子を備えた、成形部品としての車両内張りを開示している。この車両内張りはコーティングフィルムと共に一部品にプレスされた成形支持体からなっている。プレスの前に、電界発光素子は支持体内において位置決めされ、その接続ケーブルが支持体を通って案内され、そして載せられたコーティングフィルムによって被覆され、固定およびプレスされる。そのために必要である、金型内での、ここで必要な何回もの位置決め過程およびプレス過程は不利である。さらに、この実施の場合にも、装飾表面/コーティングフィルムの背後の電界発光素子が見える。
【0018】
特許文献3は、電界発光層を備え、かつ部品形状を固定するために背後に熱可塑性プラスチックを射出した三次元表面を有する自動車の部品を開示している。それによって、例えば照明式押しボタンまたは照明手段のような可撓性ではない小型の発光体が製造される。この構造によって、大きな部品を製造することは困難である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1190828A1号明細書
【特許文献2】カナダ国特許出願公開第2454911A1号明細書
【特許文献3】独国特許出願公開第102005038680A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
そこで、本発明の課題は、一方では複雑な製造ステップを減らし、既存の製造プロセスおよび製造設備内で問題なく使用可能であり、すべての内装品およびサイズに適用可能であり、他方では高い部品融合性をプラスチック表皮材の好ましい外観と組み合わせる、電界発光素子を備えたプラスチック表皮材を製造するための方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
この課題は請求項1の特徴によって解決される。他の有利な実施形態は従属請求項に記載してある。
【0022】
その際、電界発光素子の外側の機能層または支持体層は、成形表皮材の粉末状プラスチック材料とほぼ同一のプラスチック材料を使用して製造される。電界発光素子の外側の機能層または支持体層はまだ完全に硬化および冷却されていない成形表皮材に載せられ、かつこの成形表皮材に連結される。
【0023】
それによって、本発明に係る解決策は、焼結または回転焼結によるプラスチック表皮材製造のプロセスおよび材料を、電界発光素子(EL素子)の製造プロセスと組み合わせて結合する。その際、ほとんどがポリ塩化ビニル(PVC)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)または熱可塑性ポリエチレン(TPE)である、プラスチック表皮材の材料は、電界発光素子の層を積層および保護する働きをする。その結果、EL素子の固有の支持体はプラスチック表皮材と同じ材料特性を有し、それによってEL素子の敷き写り(Durchzeichnen)を防止することができる。
【0024】
電界発光、ここでは発光フィルムとしての電界発光素子の発光現象は、電界発光活性の発光物質が電気的な交番磁界にさらされるときに発生する。この発光物質は交番磁界によって発光のために励起される。代表的な電界発光素子は発光顔料層、通常は硫化亜鉛顔料と、誘電体層、往々にしてチタン酸バリウムと、前面および背面電極とからなっている。代表的な背面電極は銀と固有導電性ポリマーの混合物からなり、前面電極は導電性透明材料(ほとんどが固有導電性ポリマー)からなっている。この4つの成分はそれぞれ、異なるペースト−結合剤系で入手可能であり、標準−印刷技術でEL発光素子に加工可能である(例えばスクリーン印刷技術)。
【0025】
EL発光素子を励起するためには一般的に、交流電圧が必要である。しばしば、約100Vの交流電圧が使用される。これにより、安全上の理由から、標準的には、熱可塑性支持体によるEL素子の積層が必要となる。この熱可塑性支持体は、例えば湿気のような外部からの影響に対してEL素子を保護する。もちろん、電界発光素子の構造に応じて、より高いまたはより低いボルト数の交流電圧が励起のために適している。
【0026】
本方法の有利な実施形態では、電界発光素子の外側の機能層または支持体層が、成形表皮材と同じプラスチック材料から先ず最初に別個に製造され、その後多層フィルムとして、まだ完全に硬化していない、まだ金型内にある成形表皮材に載せられ、かつこの成形表皮材に溶着され、この場合、特に非常に適した第1種類の方法では、電界発光素子のいろいろな層が、成形表皮材のためにも使用される同じプラスチック材料からなる基礎フィルム上に形成される。
【0027】
その際、代表的なプラスチック表皮材製造方法、例えばオフツールの焼結法の場合に使用されるような準備された材料の薄い層(フィルム)上に、EL素子のいろいろな層が印刷される。これはスクリーン印刷法または他の慣用の印刷技術で、市販のELペーストによって行うことができる。準備されたこのEL支持体はその後、金型/電鋳金型(オフツールの製造プロセスの場合)の開放時にまだ高温の表皮材に載せることにより、既存の製造プロセスで簡単に一体化させることが可能である。従って、EL支持体がプラスチック表皮材に溶着され、埋め込まれた/一体化されたEL素子が形成される。
【0028】
本方法の他の有利な実施形態では、電界発光素子のいろいろな層が、まだ完全に硬化しておらずまだ金型内にある成形表皮材に順々に被覆形成され、かつこの成形表皮材に連結される。この代替的な方法の場合、印刷技術と工業ロボットを用いて、電鋳金型の開放後、電界発光素子のいろいろな層をプラスチック表皮材の内側層に直接印刷することができる。この場合、本方法の他の有利な実施形態では、電界発光素子を取付けた後で、この電界発光素子が塗料またはプラスチック材料からなる層によって被覆され、好ましくは成形表皮材のプラスチック材料のようなプラスチック材料によって被覆される。それによって、成形表皮材への電界発光素子の良好で完全な組み込みが達成される。
【0029】
本方法の他の有利な実施形態では、まだ金型内にある成形表皮材が少なくとも110°Cに冷却される。このような温度の場合、既に別個に製造された電界発光素子を載せることと、プラスチック表皮材の内層に印刷することは問題なく可能である。
【0030】
本方法の他の有利な実施形態では、いろいろな層が印刷法によって、および/またはペースト系の塗布によって順々に製造される。
【0031】
電界発光素子とプラスチック表皮材との連結はもちろん、連結界面の可塑化によって、例えば溶剤の供給によってあるいは接着によって行うこともできる。
【0032】
本方法の他の有利な実施形態では、電界発光素子とプラスチック成形表皮材との間に、拡散抵抗層が形成される。それによって、電界発光素子の層内への軟質材料または溶剤の不所望な拡散が防止される。
【0033】
本方法の他の有利な実施形態では、プラスチック表皮材と電界発光素子との間のハロゲン化反応を防止する層、すなわちPVCに含まれる得るような塩素化合物の導入を防止する層が、電界発光素子とプラスチック表皮材との間に形成される。
【0034】
本方法の他の有利な実施形態では、電界発光素子を取付けた後で、成形表皮材に発泡材が裏付けされる。それによって、緻密で手触りのよい成形表皮材を簡単に製造することができる。
【0035】
本方法の他の有利な実施形態では、電界発光素子のための成形表皮材が透けて見えるほど、成形表皮材のプラスチック材料が薄く着色されて製造される。それによって、他のカバー、成形表皮材の穴または切欠きが不要である。これらは、もしそうでない場合に、光を透過させるために必要である。さらに、領域的にまたは幾何学的にまたは字体あるいはロゴの形に形成された顔料低減部によって、例えば「表皮材を通って」マークまたは字体を照明することができるという予想外の可能性が生じる。
【0036】
プラスチック材料がポリ塩化ビニル(PVC)からなっていると有利である。これにより、焼結法の観点から、プラスチック表皮材の機械的強度特性に関連して材料のきわめて良好な加工可能性が生じる。
【0037】
電界発光素子は一般的に、プラスチック表皮材の背面上または背面近くに配置されている。これはプラスチック表皮材の複雑な形状の場合にも製造を容易にする。
【0038】
従って、本発明に係る方法は、車両の室内のための内装品のための表面コーティングとしてのプラスチック表皮材を製造するために非常に適している。この内装品は例えば、照明領域、字体、ロゴ、警告事項または情報が「現れる」ダッシュボードである。プラスチック表皮材内のこのような機能的な電界発光素子によって、別個のスイッチ、センサ、発光手段等を代替的に組み込む必要がなくなる。このスイッチ、センサ、発光手段等は単独要素としてプラスチック表皮材に確実に連結し、多数の接続配線を備えなければならない。
【0039】
同様に、このようにして製造されたプラスチック表皮材は、自動車のドア内張りまたはルーフ内張りのための張り布として使用するために非常に適している。このドア内張りまたはルーフ内張りの場合、照明要素または信号要素がプラスチック表皮材に一体化される。
【0040】
実施形態に基づいて本発明を詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明に係る方法に従って製造された成形表皮材を示す。
【図2】成形表皮材に組み込まれる、別個に製造された電界発光素子の構造を示す。
【発明を実施するための形態】
【0042】
図1は、本発明に係る方法に従って製造された成形表皮材1、すなわち回転焼結法で製造されるような、乗用車のダッシュボード用のいわゆるスラッシュ表皮材を示している。この場合、ダッシュボードの輪郭が既にはっきり現れているので、成形表皮材はそれに対応して形成された補強用下部構造体、いわゆる支持体に容易に取付け可能である。
【0043】
成形表皮材の斜線領域2、3は余分な成形エッジであり、これは仕上げ加工で除去される。斜線領域4は同様に仕上げ加工で切り落とされ、それによって表示計器を後で挿入するための切欠きを形成する。
【0044】
照明要素および信号伝達要素5、6、7、8のための電界発光素子が成形表皮材に埋め込まれている。この照明要素および信号伝達要素は、照明要素5と、表示灯(Kontroll−Leuchten)としての働きをする照明される信号および情報要素6、7と、車両のメーカー名称またはタイプ名称としての「半透明式に照明される」字体8である。これらのすべての電界発光素子は成形表皮材の背面の導板路または端子に接触し、ダッシュボードを組み込む際に自動車の搭載電装品または制御機器に直接接続可能である。
【0045】
図2は、本発明に係る方法に従って製造された成形表皮材に組み込まれかつ請求項2に従って別個に製造された電界発光素子5の代表的な構造を示している。この電界発光素子は成形表皮材の背面の近くにおいて成形表皮材に埋め込まれ、矢印9の方向に成形表皮材を経て点灯する。電界発光素子5は高活性の硫化亜鉛顔料からなる発光顔料層10と、チタン酸バリウムからなる誘電体層11と、前面および背面電極12、13と、支持体層14とからなっている。背面電極13は銀と固有導体性ポリマーとの混合物からなっている。前面電極12は導電性で透明な固有導体性ポリマーからなっている。この場合、下側の支持体層14は成形表皮材の粉末状プラスチック材料とほぼ同じプラスチックからなっている。この場合、支持体層はほとんど透明である。電界発光素子の支持体層14は、まだ完全に硬化および冷却されていない成形表皮材に載せられ、この成形表皮材に連結される。発光作用を生じるために、電極12、13で48Vの交流電圧がかけられる。
【0046】
他の実施形態では、支持体層が上側に配置され、例えば他の層を越えて突出する支持体層のエッジがプラスチック表皮材に連結される。従って、電界発光素子の残りの層10、11、12、13は支持体層14とプラスチック表皮材との間に位置する。それによって、付加的なカバーが不要となる。
【符号の説明】
【0047】
(明細書の一部)
1 プラスチック表皮材
2 余分な成形エッジ
3 余分な成形エッジ
4 切欠き
5 照明要素としての電界発光素子
6 表示灯としての電界発光素子
7 表示灯としての電界発光素子
8 字体としての電界発光素子
9 照明方向/光出口
10 発光顔料層
11 誘電体層
12 前面電極
13 背面電極
14 支持体層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉末状プラスチック材料を金型または反応型に入れ、そこで焼結法で、好ましくは回転焼結によって溶融し、この場合、成形表皮材(1)が複数の機能層または支持体層(10、11、12、13、14)からなる少なくとも1つの面状の電界発光素子(5、6、7、8)を有し、この電界発光素子がプラスチック表皮材(1)に埋め込まれている、および/またはプラスチック表皮材によって覆われている、コーティングされた物品の表面被覆材としてのオフツールのプラスチック成形表皮材(1)を製造するための方法において、
前記電界発光素子(5、6、7、8)の外側の前記機能層または支持体層(14)が、前記成形表皮材(1)の前記粉末状プラスチック材料と実質的に同一であるプラスチック材料を用いて製造されることと、前記電界発光素子(5、6、7、8)の外側の前記機能層または支持体層(14)がまだ完全に硬化および冷却されていない前記成形表皮材に載せられ、かつこの成形表皮材に連結されることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記電界発光素子(5、6、7、8)が前記成形表皮材のプラスチック材料と同じプラスチック材料からなる外側の前記機能層または支持体層(14)と共に先ず最初に別個に製造され、その後多層フィルムとして、まだ完全に硬化しておらずまだ金型内にある前記成形表皮材(1)に載せられ、かつこの成形表皮材に連結されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記電界発光素子(5、6、7、8)のいろいろな層が、前記成形表皮材(1)のためにも使用される同じプラスチック材料からなるベースフィルム(14)上に形成されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記電界発光素子(5、6、7、8)のいろいろな層が、まだ完全に硬化しておらずまだ金型内にある前記成形表皮材(1)上に順々に被覆形成され、かつこの成形表皮材に連結されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
まだ金型内にある前記成形表皮材(1)が少なくとも110°Cに冷却されていることを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
いろいろな前記層が印刷法によって順々に塗布されることを特徴とする請求項3〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
いろいろな前記層がペースト系を塗布することによって順々に製造されることを特徴とする請求項3〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記電界発光素子(5、6、7、8)と前記プラスチック成形表皮材(1)との間に、拡散抵抗層が形成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記電界発光素子(5、6、7、8)と前記プラスチック表皮材(1)との間に、前記プラスチック表皮材(1)と前記電界発光素子との間のハロゲン化反応を防止する層が形成されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記電界発光素子(5、6、7、8)を取付けた後で、この電界発光素子が塗料またはプラスチック材料からなる層によって、好ましくは前記成形表皮材(1)のようなプラスチック材料によって覆われることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記電界発光素子(5、6、7、8)を取付けた後で、前記成形表皮材(1)に発泡材が裏付けされることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記電界発光素子(5、6、7、8)の領域の前記成形表皮材(1)が透けて見えるほど、前記成形表皮材(1)のプラスチック材料が薄く着色されて製造されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記プラスチック材料がポリ塩化ビニル(PVC)からなっていることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2012−500738(P2012−500738A)
【公表日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−524275(P2011−524275)
【出願日】平成21年6月9日(2009.6.9)
【国際出願番号】PCT/EP2009/057070
【国際公開番号】WO2010/022997
【国際公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【出願人】(511051568)ジョンソン・コントロールズ・インテリアズ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンディトゲゼルシャフト (2)
【Fターム(参考)】