説明

電解コンデンサの基板実装用コネクタおよび電子回路機器

【課題】 実装効率と電解コンデンサの接続の安定性を両立させた電子回路機器を提供する。
【解決手段】 電子回路機器5は回路素子70を実装した基板60と、基板60を保持し取り囲むケース80、および基板60に実装され、電解コンデンサ20を保持する基板実装用コネクタ1(電解コンデンサの基板実装用コネクタ)を有している。
基板実装用コネクタ1は基板に実装される基板コネクタ30と、基板コネクタ30に接続され、電解コンデンサ20を保持する絶縁性の保持体であるホルダ10を有し、基板60に基板コネクタ30を実装することで、電解コンデンサ20は基板実装用コネクタ1を介して基板60に実装される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電解コンデンサの基板実装用コネクタおよび電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
回路素子を実装した基板の周囲をケースで覆った電子回路機器において、例えば車載用のエアバッグのECU(electronic control unit)のように、回路素子として電解コンデンサを有する場合、電解コンデンサは他の回路素子と比べて外形が大きい場合が多いため、そのまま基板に実装すると実装効率が悪くなる。
【0003】
そのため、実装効率の改善のため、電解コンデンサの胴体部(筒状の部分)を基板から浮かせて実装し、かつ横向きに配置することで、電解コンデンサの下側に他の回路素子を実装する構造がある。
【0004】
従来、このような構造においては電解コンデンサは、基板に設けたスルーホールに電解コンデンサのリードを直接ハンダ付けしたり、基板上に実装したコネクタに電解コンデンサのリードを挿入したりすることにより実装されていた(例えば特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平06−152116号公報
【特許文献2】特開平09−186421号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1、2のような実装方法では、比較的強度の低いリード部分で電解コンデンサの胴体部を支持する構造になるため、前述した車載用の電子回路機器の場合、振動による応力がリードの接続部に集中して基板との接続不良を生じたり、リードの折損を生じたりする等、接続の安定性が悪いという問題があった。
【0007】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的は、実装効率と電解コンデンサの接続の安定性を両立させた電子回路機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した目的を達成するために、第1の発明は、嵌合部を有し、電解コンデンサを保持する絶縁性の保持部と、前記保持部に設けられ、前記電解コンデンサのリードと電気的に接続可能な第1端子と、を有するホルダと、前記嵌合部と嵌合するホルダ嵌合部を備えた絶縁性のハウジングと、前記ハウジングに設けられ、前記第1端子を基板と接続する第2端子と、を有する基板コネクタと、を有することを特徴とする電解コンデンサの基板実装用コネクタである。
【0009】
第2の発明は、回路素子が実装された基板と、前記基板を保持し取り囲むケースと、を有し、前記基板には第1の発明に記載の電解コンデンサの基板実装用のコネクタが、前記電解コンデンサを保持した状態で実装され、前記電解コンデンサの基板実装用のコネクタを介して前記電解コンデンサが前記基板に実装されていることを特徴とする電子回路機器である。
【0010】
即ち、本発明は、電解コンデンサをホルダに保持させ、基板上に実装した基板コネクタにホルダを嵌合装着することで、電解コンデンサを基板に実装するようにし、上記課題を解決したものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、電解コンデンサの胴部およびリード線をホルダに保持固定し、ホルダを基板コネクタに嵌合装着するため、振動による応力がリードやその接続部に及ぶことがなく、基板への電解コンデンサの安定した接続状態を得ることができる。
【0012】
また、本発明によれば、ホルダに保持した電解コンデンサを回路素子実装部の上方に浮いた横向きの状態でホルダを基板コネクタに嵌合接続できるので、基板上に直接接続する場合と比べて基板上での回路の実装効率が向上し、基板の小型化、電子回路機器の小型化を図ることができる。
【0013】
即ち、本発明によれば、実装効率と電解コンデンサの接続の安定性を両立させた電子回路機器を提供することができる。
【0014】
さらに、本発明によれば、電解コンデンサをホルダに保持させ、基板コネクタに嵌合装着する構造であるため、電解コンデンサの不良等の場合の電解コンデンサの交換が直接実装する場合と比べて容易である。
【0015】
また、本発明は、基板コネクタのホルダ嵌合部をケースに設けた開口部に臨むように配置してケースの外側からホルダを嵌合装着可能にすることが可能であり、これにより、コンデンサの交換をケースを分解することなく、ケース外部から容易に行うことができる。
【0016】
また、本発明は、基板コネクタを入出力コネクタと一体化するが可能であり、これにより、コンデンサのリペアをケースを分解することなく、ケース外部から容易に行うことができる。
【0017】
また、本発明は、基板コネクタを入出力コネクタと一体化することが可能であり、これにより、電子回路機器の部品点数を削減し、機器の小型化、コネクタ実装作業性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】電子回路機器5の斜視図である。
【図2】電子回路機器5の分解斜視図である。
【図3】電子回路機器5の分解斜視図である。
【図4】ホルダ10に電解コンデンサ20を組み付けた状態の斜視図である。
【図5】第1部分12および電解コンデンサ20の斜視図である。
【図6】第2部分13を組み付け部13a側から見た斜視図である。
【図7】第2部分13を嵌合突部13b側から見た斜視図である。
【図8】第1部分12に電解コンデンサ20を組み付けた状態の斜視図である。
【図9】第2部分13に第1部分12を組み付ける手順を示す斜視図である。
【図10】ホルダ10に電解コンデンサ20を組み付けた状態の斜視図(一部断面図)である。
【図11】ホルダ10に電解コンデンサ20を組み付けた状態の斜視図(一部断面図)である。
【図12】基板コネクタ30および基板60の斜視図(一部断面図)である。
【図13】基板コネクタ30にホルダ10を組み付ける手順を示す斜視図(一部断面図)であり、電解コンデンサ20は記載を省略している。
【図14】基板コネクタ30にホルダ10を組み付ける手順を示す断面図であって、嵌合突部13bおよびホルダ嵌合部31aの近傍を拡大した図である。
【図15】ケース80のホルダ保持部87付近の拡大斜視図(一部断面図)である。
【図16】電子回路機器5’の分解斜視図である。
【図17】電子回路機器5’の断面図である。
【図18】基板コネクタ30’にホルダ10’を組み付けた状態を示す斜視図である。
【図19】図18の分解図である。
【図20】ホルダ10’の分解図であって、電解コンデンサ20は第1部分12’に仮保持された状態である。
【図21】ホルダ10’の分解図であって、電解コンデンサ20は第1部分12’に仮保持された状態である。
【図22】第1部分12’および電解コンデンサ20を示す斜視図である。
【図23】第1部分12’および電解コンデンサ20を示す斜視図である。
【図24】第2部分13’および第1端子14’を示す斜視図である。
【図25】第2部分13’および第1端子14’を示す斜視図である。
【図26】ホルダ10’の斜視図(一部断面図)である。
【図27】ホルダ10’に電解コンデンサ20を組み付けた状態の斜視図(一部断面図)である。
【図28】ホルダ10’に電解コンデンサ20を組み付けた状態の斜視図(一部断面図)である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面に基づいて本発明に好適な実施形態を詳細に説明する。
【0020】
まず、図1〜図15を参照して、本発明の第1の実施形態に係る電解コンデンサの基板実装用コネクタ1が実装された電子回路機器5の構成を説明する。
【0021】
ここでは電子回路機器5として車載用のエアバッグのECUを例示しているが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0022】
図1〜図3に示すように、電子回路機器5は回路素子70を実装した基板60と、基板60を保持し取り囲むケース80、および基板60に実装され、電解コンデンサ20を保持する基板実装用コネクタ1(電解コンデンサの基板実装用コネクタ)を有している。 基板実装用コネクタ1は基板60に実装される基板コネクタ30と、基板コネクタ30に接続され、電解コンデンサ20を保持する絶縁性の保持体であるホルダ10を有し、基板60に基板コネクタ30を実装することで、電解コンデンサ20は基板実装用コネクタ1を介して基板60に実装される。
【0023】
次に、電子回路機器5および基板実装用コネクタ1の構造の詳細について図4〜図9を参照して説明する。
【0024】
まず、図4〜図7を参照して基板実装用コネクタ1のホルダ10の構造の詳細について説明する。
【0025】
図4〜図7に示すように、ホルダ10は電解コンデンサ20を保持する保持体11と、保持体11に保持される第1端子14を有している。
【0026】
なお、電解コンデンサ20は、図5に示すように、円筒状の胴部21と、胴部21の一端面側から一対のリード22が突出するタイプのものである。
【0027】
保持体11は互いに組み付け可能な第1部分12(台座ハウジング)と第2部分13(キャップハウジング)を有している。
【0028】
図5に示すように第1部分12は板状の形状を有し、電解コンデンサ20の端面と実質的に相似な円形部12aと、その周縁に設けられた方形部12bを有している。
【0029】
第1部分12は、後述するように、円形部12aの一面側を電解コンデンサ20のリード22が突出する端面側に当接させることにより、電解コンデンサ20に組みつけられる。
【0030】
より詳細に第1部分12を説明すると、第1部分12の円形部12aには、リード22を円形部12aの他の面12f(電解コンデンサ20と当接する面の反対側の面、第1の面)側に取り出すための貫通溝12cと、貫通溝12cと連結され他の面12f上を円形部12aから方形部12bへ向けて延びるように設けられたリード保持溝12dを有している。
【0031】
上記構造では、リード22は貫通溝12cに挿入され、引き出し部分で直角になるように折り曲げられた状態でリード保持溝12dに収容保持される。
【0032】
また、方形部12bはリード保持溝12dと交差し、かつ他の面12fから当接面側に貫通して設けられた圧接片受け入れ溝12eを有し、圧接片受け入れ溝12eのリード保持溝12dとの交差部には、リード22を後述する圧接片14bの圧接溝14cに押し込むための橋状のリード押さえ部12tを有する。
【0033】
図6および図7に示すように、第2部分13は方形のブロック体であり、後面に第1部分12を組み付ける凹状の組み付け部13a、前面に嵌合突部13bを有している。
【0034】
組み付け部13aの周壁部13eは第1係止片13f、第2係止片13h、および第3係止片13iを有し、また、組み付け部13aから嵌合突部13bの先端面にかけて一対の端子収容穴13cが貫通形成されている。また、周壁部13eの後側端面には4つの位置決め突起13gが設けられている。
【0035】
ここで、第1部分12の他の面12fと第2部分13の組み付け部13aの底面13d(第2の面)は互いに対向するように組みつけられ、近接対向面を形成している。
【0036】
図6および図7に示すように、第1端子14は前端に弾性接触片を有するソケットタイプの第1接触部14a、後端に圧接溝14cを有する圧接片14b(リード接続部)、その中間に幅広の圧入部14dを有している。
【0037】
第1端子14は、圧入部14dを第2部分13の端子収容穴13cの後方端に圧入することで第2部分13に保持されており、第1接触部14aは嵌合突部13bの端子収容穴13cに収容され、圧接片14bは凹状組み付け部13aの底面13dから後方に突出している。
【0038】
以上がホルダ10の構造である。
【0039】
次に、ホルダ10の組み立て方法について図4、5、図8〜図11を参照して説明する。
【0040】
まず、電解コンデンサ20のリード22を図5に示すように、中途で直角に折り曲げておく。
【0041】
次に、図8に示すように電解コンデンサ20のリード22が設けられた側の端面に第1部分12の円形部12aを取り付け、リード22を貫通溝12cに通してリード保持溝12dに保持させる。
【0042】
次に、図9に示すように第1部分12の他の面12fと第2部分13の組み付け部13aの底面13dを対向させ、近接対向するようにして第1部分12と第2部分13を組み付ける。
【0043】
この際、図10に示すように、第2部分13の圧接片14bが第1部分12の圧接片受け入れ溝12eに挿入され、リード押さえ部12tにより、リード保持溝12dに保持されたリード22が圧接溝14cに押し込められて保持される。
【0044】
同時に、第1係止片13fが方形部12bの後側縁部に係合して第1部分12が第2部分13に固定され、その圧接接合状態が維持される。
【0045】
また、図11に示すように、第2係止片13hが電解コンデンサ20の胴部21周面のくびれ部23に係合し、図4に示すように、第2部分13に第1部分12および電解コンデンサ20が一体に固定される。
【0046】
以上がホルダ10の組み立て方法である。
【0047】
次に、基板コネクタ30の構成について、図1、図2および図12を参照して説明する。
【0048】
図1、図2および図12に示すように、基板コネクタ30は、ホルダ10を嵌合装着するホルダ嵌合部31a(ホルダ嵌合穴)を有する絶縁性のハウジング31と、ハウジング31に保持された第2端子32を有する。
【0049】
なお、第1の実施形態では基板コネクタ30は、入出力用コネクタ41と一体に形成されている。そのためハウジング31は、ホルダ嵌合部31aの他に、入出力用相手コネクタ(図示せず)を挿入するための入出力コネクタ嵌合穴41aを有する。
【0050】
第1の実施形態では、入出力コネクタ嵌合穴41aはハウジング31の前側に、ホルダ嵌合部31aはハウジング31の後側にそれぞれ開口している。
【0051】
即ち、入出力コネクタ嵌合穴41aはハウジング31の前側に大きく開口した部分であり、ホルダ嵌合部31aは、入出力コネクタ嵌合穴41aの底部から入出力コネクタ嵌合穴41a内に突出するブロック体31bにハウジング31の後面側から穴状のホルダ嵌合部31aを穿つことにより形成されている。図1、図2および図12ではホルダ嵌合部31aはハウジング31の左右に1個ずつ設けられている。
【0052】
第2端子32はホルダ嵌合部31aに配設されている。第2端子32は、その一端にピン状の第2接触部32a、他端に基板接続部32b、中間にコの字形状の折り曲げ部32cを有し、ホルダ嵌合部31aの底面から下側側面にかけてL字状に切り欠き形成された端子保護溝31cに折り曲げ部32cを圧入することでハウジング31に保持されている。
【0053】
また、第2接触部32aはホルダ嵌合部31aの底部からホルダ嵌合部31a内に突出し、基板接続部32bは、ハウジング31の後面側に引き出されたコの字形状の折り曲げ部32cの一端で下方に直角に曲げられて、その先端に基板接続部32bを形成している。
【0054】
入出力用コネクタ41は入出力コネクタ嵌合穴41aの底部にピン状の入出力端子42を貫通保持させることで形成されており、入出力端子42の一端は入出力コネクタ嵌合穴41aの底部から入出力コネクタ嵌合穴41a内に突出して相手コネクタ(図示せず)との接触部42aを形成し、他端はハウジング31の後面から外部に引き出された後、下方に直角に折り曲げられてその先端に基板接続部42bを形成している。
【0055】
次に、基板コネクタ30へのホルダ10の嵌合方法について、図13および図14を参照して説明する。
【0056】
まず、図13に示すように、ホルダ嵌合部31aにホルダ10の嵌合突部13bを対向させ、嵌合する。すると、図13に示すように、ホルダ嵌合部31a内の第2接触部32aが嵌合突部13bの先端に開口する端子収容穴13cと対向する。
【0057】
さらに、図14に示すように、嵌合突部13bの先端がホルダ嵌合部31aの底部に当接するまで嵌合を進めると、ホルダ10が基板コネクタ30に嵌合保持されると共に第2接触部32aが端子収容穴13c内に挿入され、第1接触部14aと接触し、電解コンデンサ20のリード22が第1端子14、第2端子32を介して基板コネクタ30が接続された基板60の図示しない回路パターンに電気的に接続される。
【0058】
次に、電子回路機器5の基板実装用コネクタ1以外の部分の構造について図1、2、12および図15を参照して説明する。
【0059】
まず、ケース80の構造について説明する。
【0060】
図1、2および図15に示すように、ケース80は、前側に開口部81を有する箱型の形状を有している。図15に示すように、ケース80内の後方奥部上方には、ケース80の側壁82と上壁83と、上壁83から垂下する垂壁85にそれぞれ設けられた4つの突条86を有しており、4つの突条86がホルダ10を保持するホルダ保持部87を構成している。4つの突条86の前側端面にはそれぞれ4つの位置決め穴89が設けられている。
【0061】
第1の実施形態では、ホルダ保持部87は、基板コネクタ30のホルダ嵌合部31aに対応してケース80内の左右に1つずつ設けられている。
【0062】
また、開口部81内の左右の側壁82には、基板60の左右側縁部が係合して基板60を開口部81からケース80内の所定の位置に挿入案内し保持する基板保持溝88が設けられている。
【0063】
なお、開口部81の大きさは基板コネクタ30の周囲外形部が丁度嵌まり込む大きさとなっている。
【0064】
次に、基板60の構造について説明する。
【0065】
図2および図12に示すように、基板60は表裏両面に回路パターンが形成されたプリント配線基板で、基板60上には電解コンデンサ20を除く他の回路素子70が実装され、前側エッジ部分には入出力コネクタ嵌合穴41aが前側を、ホルダ嵌合部31aが後側(基板側)を向くようにして基板コネクタ30が実装されている。
【0066】
より具体的には、基板コネクタ30の下面に形成された基板エッジ搭載部31dに基板60のエッジ部分を当接させ、入出力端子42の基板接続部42bおよび第2端子32の基板接続部32bを、基板60の図示しないスルーホールに挿通して図示しない回路パターンにハンダ付けすることで、基板コネクタ30は基板60に実装される。
【0067】
次に、電解コンデンサ20の基板60(電子回路機器5)への実装の手順について、図1〜図15を参照して説明する。
【0068】
まず、前述のように電解コンデンサ20をホルダ10に取り付ける(図4〜図11参照)。
【0069】
次に、図2および図3に示すように、電解コンデンサ20をケース80のホルダ保持部87に取り付ける(軽圧入する)。即ち、4つの突条86間に電解コンデンサ20の胴部21を挿入し、第2部分13の周壁部13eの後側側面を突条86の前側側面に突き当てる。
【0070】
すると、胴部21が4つの突条86により支持されると共に、第2部分13の周壁部13eの後側端面に設けられた4つの位置決め突起13gが、突条86の前側端面に設けられた4つの位置決め穴89に挿入されて位置決めされ、第2部分13の周壁部13eに設けられた第3係止片13iがホルダ保持部87の垂壁85に設けた係止穴90に係止し、図2に示すようにホルダ10および電解コンデンサ20がケース80に取り付け固定される。
【0071】
次に、図2に示すように、エッジ部に基板コネクタ30を実装した基板60を、その左右側縁を基板保持溝88に係合してケース80の開口部81内に押し込み、基板コネクタ30を開口部81に嵌めこむ。すると、ケース80に保持されたホルダ10の嵌合突部13bが基板コネクタ30のホルダ嵌合部31aに嵌合し、ホルダ10の第1接触部14aが基板コネクタ30の第2接触部32aに接触し、電解コンデンサ20のリード22が第1端子14、第2端子32を介して基板60の図示しない回路パターンに電気的に接続される。
【0072】
同時に、基板コネクタ30のハウジング31下面に設けられた係止突起31e(図13参照)がケース80の下壁84に設けられた係止穴91に係合し、ホルダ10、基板60、および基板コネクタ30がケース80に固定保持される。
【0073】
以上の手順により、電解コンデンサ20が基板60に実装される。
【0074】
この状態では、電解コンデンサ20は基板60の回路素子70の上方に浮いた状態で横向きに実装される。
【0075】
このように、第1の実施形態では、電解コンデンサ20の基板60への実装は、電解コンデンサ20をホルダ10に保持させ、基板60に接続した基板コネクタ30に嵌合接続することにより実装できるため、電解コンデンサ20の不良発生時の交換等において、基板接続部におけるハンダ除去等の作業が不要であり、リワークが従来よりも容易である。
【0076】
また、電解コンデンサ20およびそのリード22はホルダ10に保持され、ホルダ10は基板コネクタ30のホルダ嵌合部31aで保持されるため、リード22に振動等による応力集中が生じることが無く、基板60への電解コンデンサ20の実装接続の安定化を図ることができる。
【0077】
また、電解コンデンサ20は基板60の回路素子70の上方に浮いた状態で実装されるので、電解コンデンサ20を直接実装する場合と比べて、基板60に対する回路素子70の実装効率が向上する。
【0078】
即ち、第1の実施形態では、電子回路機器5は実装効率と電解コンデンサ20の接続の安定性を両立させることができる。
【0079】
さらに、基板コネクタ30を入出力用コネクタ41と一体化することで、電子回路機器5の部品点数を削減し、機器の小型化、コネクタ実装作業性を向上させることができる。
【0080】
次に、第2の実施形態に係る基板実装用コネクタ1’の構造について、図16〜図28を参照して説明する。
【0081】
第2の実施形態に係る基板実装用コネクタ1’は、第1の実施形態と同様の構成を有するものであるが、第1の実施形態ではホルダ10を基板コネクタ30の後面側から嵌合装着する構造であるのに対し、第2の実施形態はホルダ10’を基板コネクタ30’の前面側から嵌合装着可能に構成したものである。
【0082】
まず、図16および図17を参照して、本発明の第2の実施形態に係る電解コンデンサの基板実装用コネクタ1’が実装された電子回路機器5’の構成を説明する。
【0083】
図16および図17に示すように、電子回路機器5’は回路素子70’を実装した基板60’と、基板60’を保持し取り囲むケース80’、および基板60’に実装され、電解コンデンサ20を保持する基板実装用コネクタ1’を有している。
【0084】
基板実装用コネクタ1’は基板60’に実装される基板コネクタ30’と、基板コネクタ30’に接続され、電解コンデンサ20を保持する絶縁性の保持体であるホルダ10’を有し、基板60’に基板コネクタ30’を実装することで、電解コンデンサ20’は基板実装用コネクタ1を介して基板60’に実装される。
【0085】
次に、電子回路機器5’および基板実装用コネクタ1’の構造の詳細について図18〜図28を参照して説明する。
【0086】
次に、図18および図19を参照して、基板実装用コネクタ1’の構成を説明する。
【0087】
図18および図19に示すように、基板実装用コネクタ1’は基板60’に実装される基板コネクタ30’と、基板コネクタ30’に接続され、電解コンデンサ20を保持する絶縁性の保持体であるホルダ10’を有し、基板60’に基板コネクタ30’を実装することで、電解コンデンサ20は基板実装用コネクタ1’を介して基板60’に実装される。
【0088】
次に、基板実装用コネクタ1’の構造の詳細について図19〜図27を参照して説明する。
【0089】
まず、図19〜図27を参照して基板実装用コネクタ1’のホルダ10’の構造の詳細について説明する。
【0090】
図19〜図27に示すように、ホルダ10’は電解コンデンサ20を保持する絶縁性の保持体11’と、保持体11’に保持される第1端子14’を有している。
【0091】
保持体11’は電解コンデンサ20を上下から挟み込んで組み付ける第1部分12’(ホルダ上)と第2部分13’(ホルダ下)を有している。
【0092】
第1部分12’と第2部分13’はコの字形状を有しており、上下方向で対向し、電解コンデンサ20の胴部21の長手方向(前後方向)に沿って延び、胴部21を挟み込んで保持する第1保持部12g’、第2保持部13j’をそれぞれ有している。
【0093】
また、第1部分12’と第2部分13’はさらに、第1保持部12g’、第2保持部13j’の長手方向一端(前端)からそれぞれ互いに近づく向き(下方と上方)に突出し突き当たる第1壁部12h’、第2壁部13k’、他端(後端)からそれぞれ互いに近づく向きに突出し突き当たる第3壁部12i’、第4壁部13l’をそれぞれ有している。
【0094】
ここで、第1部分12’の第1壁部12h’の下端面12f’と第2部分13の第2壁部13k’の上端面13d’は互いに組み付ける際に近接対向する対向面を形成している。
【0095】
第1保持部12g’と第2保持部13j’の内面(上下対向面)は、電解コンデンサ20の胴部21を保持するための弧状に凹んだ胴部保持部12j’、13m’を有している。
【0096】
胴部保持部12j’、13m’には電解コンデンサ20の胴部21周面に設けられたくびれ部23に係合する突条12k’、13n’が形成されており(図27参照)、第1壁部12h’の下端面12f’と第2壁部13k’の上端面13d’には電解コンデンサ20のリード22を収納し、挟み込んで保持するクランク状のリード保持溝12d’、13u’がそれぞれ形成されている。
【0097】
また、第1壁部12h’の下端面12f’はリード保持溝12d’に交差して貫通する圧接片受け入れ溝12e’を有し、圧接片受け入れ溝12e’のリード保持溝12d’との交差部にはリード22を後述する圧接片14b’の圧接溝14c’に押し込むための橋状のリード押さえ部12t’が設けられている(図26参照)。
【0098】
第1部分12’は、第1壁部12h’の外面(前面)から下方に突出する第5壁部12l’、第3壁部12i’にコの字状の切り溝を入れることで形成された片持ち梁状の押圧バネ片12m’、第1保持部12g’の上面から立ち上がり前方に延びる片持ち梁状のロック片12n’を有している。第5壁部12l’は上下に切り溝を入れることにより形成されたコの字状の第1係合片12o’が形成され、その内面にはリード保持溝12d’に連続し下方に延びるリード保持溝延長部12r’が形成されている。
【0099】
押圧バネ片12m’は、電解コンデンサ20の胴部21を第1保持部12g’に取り付けた状態で、胴部21の後側側面を前方に押圧して胴部21を第1壁部12h’と押圧バネ片12m’との間に弾性的に挟持して仮保持するための部材(仮保持手段)である。押圧バネ片12m’は第3壁部12i’の他の部分よりも薄板にしてバネ性を確保しており、押圧バネ片12m’の内面には、胴部21の後側端面を押圧するための押圧突起12p’が形成されている。
【0100】
なお、押圧バネ片12m’の外面には、後述する第2部分13’のコの字状の第2係合片13s’が係合する第1係合突部12q’が形成されている。
【0101】
第2部分13’は、第2保持部13j’の前端側に下方に張り出し前後に貫通する端子収容穴13c’を有する張り出し部13o’、張り出し部13o’の下端から前方に突出する水平壁部13p’、第2壁部13k’の外面(前面)の中央部に第1係合片12o’が係合する第2係合突部13q’、第2壁部13k’の外面(前面)の左右両側部に一段凸状に形成された圧接片取り付け部13r’、第4壁部13l’にその外面(後面)から上方に突出するコの字状の第2係合片13s’をそれぞれ有する。
【0102】
第1端子14’は、一端に弾性接触片を有するソケットタイプの第1接触部14a’、他端に圧接溝14c’を有する圧接片14b’、第1接触部14a’と圧接片14b’の間に設けられた幅狭の中間部14e’を有し、中間部14e’と第1接触部14a’の連結部で直角に曲げられ、全体がL字型の形状を有している。
【0103】
第1端子14’は、第1接触部14a’を端子収容穴13c’に前方から挿入し、中間部14e’を圧接片取り付け部13r’に設けた対をなす圧入用突部13t’間に圧入することにより第2部分13’に保持され、圧接片14b’はその先端側(上部側)が第2壁部13k’の上端面13d’から上方に突出し、圧接溝14c’の部分がリード保持溝13u’と交差するようにして圧接片取り付け部13r’に取り付けられる。
【0104】
次に、ホルダ10’の組み立て方法について図20〜図26を参照して説明する。
【0105】
まず、電解コンデンサ20のリード22を図22に示すように折り曲げておく。
【0106】
具体的には、リード22の根元をリード保持溝12d’、13u’の形状に併せてクランク状に折り曲げ、その先の余長部分を下方に直角に折り曲げて垂下させる。
【0107】
次に、図22および図23に示すように、電解コンデンサ20を第1部分12’の下方に位置させ、胴部21を、くびれ部23が突条12k’に入るようにして、第1保持部12g’の胴部保持部12j’に装着する。
【0108】
すると、胴部21が押圧バネ片12m’により押圧バネ片12m’と第1壁部12h’との間に弾性的に挟まれて胴部保持部12j’に仮保持されると共に、リード22のクランク状に折り曲げた部分がリード保持溝12d’に収納保持される。
【0109】
なお、リード22の余長部は第5壁部12l’の内面のリード保持溝延長部12r’に収容される。
【0110】
次に、図20、21に示すように、電解コンデンサ20を取り付けた第1部分12’を第1端子14’を装着した第2部分13’の上方に位置させ、第1壁部12h’、第3壁部12i’、および第5壁部12l’の下端面が第2壁部13k’、第4壁部13l’、および水平壁部13p’の上端面に突き当たるようにして第1部分12’を第2部分13’に組み付ける。すると、電解コンデンサ20の胴部21は、くびれ部23に突条12k’、13n’が挿入されて位置決めされた状態で第1部分12’の胴部保持部12j’と第2部分13’の胴部保持部13m’の間に挟みこまれて保持される。
【0111】
また、図26に示すように、圧接片14b’が圧接片受け入れ溝12e’に入り、リード押さえ部12t’によりリード保持溝12d’に保持されたリード22が圧接片14b’の圧接溝14c’に押し込められて圧接接続されると共に、リード22のクランク状に折り曲げられた部分が第1壁部12h’のリード保持溝12d’と第2壁部13k’のリード保持溝13u’の間に挟みこまれて保持される。
【0112】
最後に、第1係合片12o’が第2係合突部13q’に、第2係合片13s’が第1係合突部12q’に係合することで第1部分12’と第2部分13’が一体化され、ホルダ10’が完成する(図19参照)。
【0113】
なお、第1部分12’と第2部分13’は、組み付け時に、第3壁部12i’および第5壁部12l’の下端面に設けた位置決め突起12s’が第4壁部13l’および水平壁部13p’の上端面に設けた位置決め穴13v’に嵌まり込み位置決めされるようになっている。
【0114】
このように形成したホルダ10’は、張り出し部13o’を含む保持体11’の前側周面部が基板コネクタ30’のホルダ嵌合部31a’に対する嵌合部13b’を形成している。
【0115】
次に、基板コネクタ30’の構造について、図17、図18、図19、図27、図28を参照して説明する。
【0116】
図17、図18、図19、図27、図28に示すように、基板コネクタ30’は、ホルダ10’を嵌合装着するホルダ嵌合部31a’を有するハウジング31’と、ハウジング31’に保持され、ホルダ10’の第1端子14’と接触する第2端子32’を有する。
【0117】
第2の実施形態では、第1の実施形態と同様、基板コネクタ30’は入出力コネクタ41’と一体に形成されている。そのため、ハウジング31’には、ホルダ嵌合部31a’の他に、図示しない入出力用相手コネクタを嵌合するための入出力コネクタ嵌合穴41a’を有する。
【0118】
第2の実施形態では入出力コネクタ嵌合穴41a’とホルダ嵌合部31a’はハウジング31’の前側に開口している。
【0119】
ホルダ嵌合部31a’は、図19で示すようにホルダ10’をその後側端部から嵌合可能で、ホルダ嵌合部31a’の底部はホルダ10’の張り出し部13o’の後側側面と対向する部分のみを有し、その他の部分は貫通穴31f’となっている。
【0120】
即ち、ホルダ嵌合部31a’の底部はホルダ嵌合部31a’にホルダ10’を嵌合したときに、ホルダ10’の嵌合部13b’から後方の部分が貫通穴31f’を通ってハウジング31’の後面から後方に突出するようになっている。
【0121】
第2端子32’は、ホルダ嵌合部31a’の底部に貫通保持されており、一端はホルダ嵌合部31a’内に突出してピン状の第2接触部32a’を、他端はハウジング31’の後面から外部に引き出された後、下方に直角に折り曲げられてその先端に基板接続部32b’を形成している(図17および図27参照)。
【0122】
次に、基板コネクタ30’へのホルダ10’の嵌合方法について、図18、図19、図27、図28を参照して説明する。
【0123】
まず、図19に示すように、ホルダ10’をホルダ嵌合部31a’前方に位置させる。
【0124】
次に、図27に示すように、ホルダ10’を、その後端部側からホルダ嵌合部31a’に挿入する。
【0125】
すると、ホルダ10‘の後端部はホルダ嵌合部31a’の底部の貫通穴31f’を通ってハウジング31’の後面から突出し、ホルダ10’の張り出し部13o’の端子収容穴13c’の後側端面開口部に第2端子32’の第2接触部32a’が対向する。
【0126】
さらに、図28に示すように、張り出し部13o’の後側端面がホルダ嵌合部31a’の底部に当接するまで嵌合を進めると、第2接触部32a’が端子収容穴13c’内に入り、第1接触部14a’に弾性接触する。
【0127】
また、図28に示すように、ロック片12n’の上面に設けたロック用突部12u’がホルダ嵌合部31a’の上壁内面に設けたロック用突部31g’に弾性的に係合し、嵌合装着状態が維持される。
【0128】
以上の手順により、基板コネクタ30’にホルダ10’が嵌合される。
【0129】
次に、電子回路機器5’の基板実装用コネクタ1’以外の部分の構造について図16および図17を参照して説明する。
【0130】
まず、ケース80’の構造について説明する。
【0131】
図16および図17に示すように、ケース80’は、前側に基板コネクタ30’の周囲外形部が丁度嵌まり込む大きさの開口部81’を有する箱型で、その後半部は前半部と比べて背丈が低い低背部を形成している。
【0132】
次に、基板60’の構造について説明する。
【0133】
図17に示すように、基板60’は表裏両面に図示しない回路パターンが形成されたプリント配線基板で、基板60’上には電解コンデンサ20を除く他の回路素子70’が実装され、前側エッジ部分には入出力コネクタ嵌合穴41a’およびホルダ嵌合部31a’が前側を向くようにして基板コネクタ30’が実装されている。
【0134】
より具体的には、基板コネクタ30’の下面に形成された基板エッジ搭載部31d’に基板60’のエッジ部分を当接させ、入出力端子42’の基板接続部42b’および第2端子32’の基板接続部32b’を、基板60’の図示しないスルーホールに挿通して図示しない回路パターンにハンダ付けすることで、基板コネクタ30’は基板60’に実装される。
【0135】
基板60’は、第1の実施形態と同様に、エッジ部に基板コネクタ30’を実装した状態で、その左右側縁を基板保持溝88’(図示せず)に係合してケース80’の開口部81’内に押し込み、基板コネクタ30’を開口部81’に嵌めこみ、基板コネクタ30’のハウジング31’下面に設けられた図示しない係止突起をケース80’の下壁84’に設けられた図示しない係止穴に係合することにより、基板コネクタ30’と共にケース80’に固定保持され、電子回路機器5’が完成する。
【0136】
次に、電解コンデンサ20の基板60’(電子回路機器5’)への実装方法について簡単に説明する。
【0137】
電解コンデンサ20の基板60’(電子回路機器5’)への実装は、基板コネクタ30’と基板60’がケース80’に固定されて状態で、前述のように電解コンデンサを保持したホルダ10’をホルダ嵌合部31a’に嵌合装着すればよい。
【0138】
ホルダ10’がホルダ嵌合部31a’に嵌合装着されると、ホルダ10’に保持された電解コンデンサ20のリード22が、上述したように第1端子14’、第2端子32’を介して基板60’の回路パターンに電気的に接続される。
【0139】
このように、第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果が得られる他、ホルダ10’の基板コネクタ30’への嵌合装着をケース80’の外部から行うことができるので、電解コンデンサ20の不良発生等によるリペアをケースを分解することなく行うことができ、第1の実施形態と比べてリワークをさらに容易に行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0140】
上記した実施形態では、本発明を車載用のエアバッグのECUに用いた場合について説明したが、本発明は、何等、これに限定されることなく、電解コンデンサを搭載した種々の構造に用いることができる。
【符号の説明】
【0141】
1、1’ ………………基板実装用コネクタ
5、5’ ………………電子回路機器
10、10’ …………ホルダ
11、11’ …………保持体
12、12’ …………第1部分
12d、12d’……リード保持溝
12e、12e’……圧接片受け入れ溝
13、13’ …………第2部分
13b、13b’……嵌合突部
14、14’ …………第1端子
20……………………電解コンデンサ
30、30’…………基板コネクタ
31、31’…………ハウジング
32、32’…………第2端子
41、41’…………入出力コネクタ
60、60’…………基板
70、70’…………回路素子
80、80’…………ケース
81、81’…………開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
嵌合部を有し、電解コンデンサを保持する絶縁性の保持部と、前記保持部に設けられ、前記電解コンデンサのリードと電気的に接続可能な第1端子と、を有するホルダと、
前記嵌合部と嵌合するホルダ嵌合部を備えた絶縁性のハウジングと、前記ハウジングに設けられ、前記第1端子を基板と接続する第2端子と、を有する基板コネクタと、
を有することを特徴とする電解コンデンサの基板実装用コネクタ。
【請求項2】
前記第1端子は、一端が前記リードと接触するリード接続部を形成し、他端は前記嵌合部に配置されて第1接触部を形成しており、
前記第2端子は、一端が前記ハウジングの外部に突出して前記基板に接続される基板接続部を形成し、他端が前記ホルダ嵌合部に配置されて前記第1接触部と接触する第2接触部を形成していることを特徴とする請求項1記載の電解コンデンサの基板実装用コネクタ。
【請求項3】
前記ホルダは、
前記保持部を有する第1部分と、
前記嵌合部及び前記第1端子を有する第2部分と、
を有し、
前記保持部は、第1の面と、前記第1の面上に設けられ、前記リードを保持するリード保持部と、を有し、
前記第2部分は、前記第1の面と対向するように設けられ、前記リード接続部が配置された第2の面を有し、
前記第1の面と前記第2の面が対向するように前記第1の部分と前記第2の部分を組み付けることにより、前記電解コンデンサを保持すると共に、前記リードと前記リード接続部が接続されるように構成されていることを特徴とする請求項2記載の電解コンデンサの基板実装用コネクタ。
【請求項4】
前記リード接続部は、圧接溝を有する圧接片であり、前記第2の面から突出するように設けられ、
前記リード保持部は、
前記第1の面上に設けられ、前記リードを収容・保持するリード保持溝と、
前記リード保持溝と交差するように前記第1の面上に設けられ、前記圧接片が収納される圧接片受け入れ溝と、
を有し、
前記第1の面と前記第2の面が対向するように前記第1の部分と前記第2の部分を組み付け、前記圧接片を前記圧接片受け入れ溝に挿入することにより、前記圧接溝に前記リードが圧接接続されるように構成されていることを特徴とする請求項3記載の電解コンデンサの基板実装用コネクタ。
【請求項5】
前記第1部分は、板状の形状を有し、前記第1の面の反対側の面と前記電解コンデンサの前記リードを有する側の端面が接触するように形成されており、
前記第2部分は、前記第1部分を受け入れる凹状の組み付け部を有し、前記組み付け部の底面が前記第2の面を構成していることを特徴とする請求項4記載の電解コンデンサの基板実装用コネクタ。
【請求項6】
前記第2部分は、前記第1の部分と組みつけられた状態で、前記第1部分および前記電解コンデンサを固定する固定手段を有することを特徴とする請求項5記載の電解コンデンサの基板実装用コネクタ。
【請求項7】
前記固定手段は、
前記第2部分と一体に設けられ、前記第1部分と係合する第1係止片と、
前記第2部分と一体に設けられ、前記電解コンデンサの周面のくびれ部に係合する第2係止片2と、
を有することを特徴とする請求項6記載の電解コンデンサの基板実装用コネクタ。
【請求項8】
前記嵌合部は、前記第2の面と反対側の面から突出するように形成された嵌合突部であり、前記嵌合突部に前記第1接触部が配置され、
前記ホルダ嵌合部は、前記嵌合突部を受け入れるホルダ嵌合穴であり、前記ホルダ嵌合穴内には前記第2接触部が配置され、
前記嵌合突部が前記ホルダ嵌合穴に嵌合された状態で前記第1の接触部と前記第2の接触部が接触するように構成されていることを特徴とする請求項7記載の電解コンデンサの基板実装用コネクタ。
【請求項9】
前記嵌合突部は、端面に開口され、前記第1接触部が配置された端子収容穴を有し、前記第1接触部は、前記端子収容穴と弾性接触する弾性接触片を有し、
前記第2接触部はピン状の形状を有し、前記ホルダ嵌合穴の底面から前記ホルダ嵌合穴内に突出して設けられ、
前記嵌合突部が前記ホルダ嵌合穴に嵌合された状態で、前記第2接触部が前記端子穴に挿入され、前記第1接触部と弾性接触するように構成されていることを特徴とする請求項8記載の電解コンデンサの基板実装用のコネクタ。
【請求項10】
前記第1部分と前記第2部分は、前記電解コンデンサの周面を挟み込むように対向してそれぞれ設けられた第1保持部および第2保持部と、前記電解コンデンサの前記リードを有する側の端面側において対向してそれぞれ設けられた第1壁部と第2壁部とを有し、
前記第1壁部および前記第2壁部の対向面がそれぞれ前記第1の面と前記第2の面を構成し、
前記第1部分と前記第2部分を、前記電解コンデンサの周面を挟み込むように組み付け、前記圧接片を前記圧接片受け入れ溝に挿入することにより、前記電解コンデンサを保持すると共に、前記リードと前記リード接続部が接続されるように構成されていることを特徴とする請求項4記載の電解コンデンサの基板実装用コネクタ。
【請求項11】
前記第1部分は、前記電解コンデンサを第1保持部に仮保持可能な仮保持手段を有することを特徴とする請求項10記載の電解コンデンサの基板実装用コネクタ。
【請求項12】
前記第1部分と前記第2部分は、前記電解コンデンサの周面を挟み込んだ状態で互いを固定する第1の固定手段および第2の固定手段をそれぞれ有することを特徴とする請求項10記載の電解コンデンサの基板実装用コネクタ。
【請求項13】
前記第1の固定手段は、係合片または係合突起であり、
前記第2の固定手段は、前記第1の固定手段と係合可能な係合突起または係合片であることを特徴とする請求項12記載の電解コンデンサの基板実装用コネクタ。
【請求項14】
前記第2部分は、前記第2壁部の裏側の面に前記嵌合部を有し、前記嵌合部に前記第1接触部が配置されており、
前記ホルダ嵌合部は、前記ホルダを受け入れるホルダ嵌合穴であり、前記ホルダ嵌合穴内には前記第2接触部が配置され、
前記ホルダが前記ホルダ嵌合穴に嵌合された状態で、前記嵌合部内の前記第1の接触部と、前記第2の接触部が接触するように構成されていることを特徴とする請求項10記載の電解コンデンサの基板実装用コネクタ。
【請求項15】
前記ホルダは、前記嵌合部を有する側と反対側から前記ホルダ嵌合穴に嵌合可能に構成されていることを特徴とする請求項14記載の電解コンデンサの基板実装用コネクタ。
【請求項16】
前記ホルダ嵌合穴は、その底面に、前記ホルダの嵌合時に前記ホルダが貫通して突出する貫通孔を有することを特徴とする請求項15記載の電解コンデンサの基板実装用コネクタ。
【請求項17】
前記第2部分は、前記嵌合部を形成する部分が周面外方に張り出す張り出し部を形成し、前記張り出し部には、前記ホルダ嵌合穴の底部側端面に開口する端子収容穴を有し、
前記第1接触部は、前記端子収容穴と弾性接触する弾性接触片を有し、
前記第2接触部はピン状の形状を有し、前記ホルダ嵌合穴の底面から前記ホルダ嵌合穴内に突出して設けられ、
前記ホルダが前記ホルダ嵌合穴に嵌合された状態で、前記第2接触部が前記端子収容穴に挿入され、前記第1接触部と弾性接触するように構成されていることを特徴とする請求項16記載の電解コンデンサの基板実装用コネクタ。
【請求項18】
回路素子が実装された基板と、前記基板を保持し取り囲むケースと、を有し、
前記基板には請求項1〜17のいずれか1項に記載の電解コンデンサの基板実装用コネクタが、前記電解コンデンサを保持した状態で実装され、前記電解コンデンサの基板実装用コネクタを介して前記電解コンデンサが前記基板に実装されていることを特徴とする電子回路機器。
【請求項19】
前記電解コンデンサの基板実装用コネクタは、前記基板のエッジ部に実装されていることを特徴とする請求項18記載の電子回路機器。
【請求項20】
前記ホルダ嵌合部は、前記基板の前記回路素子が実装された面の平行な方向から前記ホルダを嵌合可能に構成され、
前記電解コンデンサは、前記回路素子の上方に浮かせた状態で横向きに配置されていることを特徴とする請求項19記載の電子回路機器。
【請求項21】
前記基板コネクタは、前記基板に接続された入出力コネクタを一体に有し、前記ケースに設けた開口部に取り付けられることを特徴とする請求項20記載の電子回路機器。
【請求項22】
前記ケースは、前記ホルダを収容するホルダ保持部を有し、
前記ホルダは、前記ホルダ保持部内に前記嵌合部が前記開口部側を向くように装着され、
前記エッジ部には前記基板コネクタが前記ホルダ嵌合部が前記ケース80内を向くように実装されており、
前記基板コネクタを前記開口部に嵌合することにより、前記嵌合部が前記ホルダ嵌合部に嵌合装着されると共に、前記基板がケース内に実装されることを特徴とする請求項21記載の電子回路機器。
【請求項23】
前記基板コネクタはホルダ嵌合部が前記ケースの外側を向くように前記開口部に設けられ、前記ケースの外側から前記ホルダを嵌合装着可能に構成されていることを特徴とする請求項21記載の電子回路機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2011−113644(P2011−113644A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−265956(P2009−265956)
【出願日】平成21年11月24日(2009.11.24)
【出願人】(000231073)日本航空電子工業株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】