説明

電話システムおよび電話制御方法

【課題】ネットワーク負荷およびプロトコル変換処理負担を増大させることなく、映像配信端末からの映像を複数の端末へ配信する。
【解決手段】テレビドアホン10からの呼出に応じて、電話制御装置20からテレビドアホン10へ映像配信要求を送信し、各端末30へ呼出を送信する。映像配信要求に応じてテレビドアホン10からマルチキャストで撮影映像の配信を開始し、電話制御装置20からの呼出に応じて各端末30で当該マルチキャストから映像受信を開始する。端末30Aでの応答に応じて電話制御装置20から応答端末30A以外の他の端末30へ呼出停止を送信し、テレビドアホン10と応答端末30Aへ音声通信要求を送信する。これに応じて他の端末で当該マルチキャストからの映像受信を停止し、テレビドアホン10と応答端末30Aとの間でユニキャストにより音声を送受信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電話制御技術に関し、特に1つの端末から複数の端末に対して映像を配信する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電話システムは、LANやWANなどの通信回線を介して電話制御装置と複数の端末との間でデータ通信を行うことにより、VoIPなどの通信技術を用いた端末による通話を実現するシステムである。
このような電話システムの一例として、テレビドアホンを用いた電話システムがある。テレビドアホンは、来訪者の映像を撮影するカメラを有し、来訪者の呼出操作に応じて、撮影した映像を配信する機能を有している。これにより、各端末で来訪者の映像を確認した後、来訪者からの呼出に応答することが可能となる。
【0003】
このような電話システムでは、テレビドアホンなどの映像配信端末に、通信回線を介してユニキャストで映像を送信する機能を設け、映像配信端末から他の端末に対して個別のユニキャストで配信する方式がある。しかしながら、このような方式では、配信先となる端末の数が多い場合、映像配信端末の送信処理負荷が増大するとともに、映像配信端末と配信先端末との間のネットワーク負荷が増大するという問題点がある。
【0004】
従来、このような映像配信システムにおける映像配信技術として、映像配信端末からユニキャストで送信した映像を交換機で一旦受信し、この交換機から複数の端末に対しマルチキャストで映像を配信する技術が提案されている(例えば、特許文献1など参照)。これによれば、映像配信端末での送信処理負荷を軽減できるとともに、映像配信端末と交換機との間のネットワーク負荷、および交換機と配信先端末との間のネットワーク負荷を軽減することが可能となる。
【0005】
【特許文献1】特開2006−254111号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような従来技術では、映像配信端末からユニキャストで送信した映像を交換機で一旦受信して、マルチキャストに変換して配信する必要がある。このため、交換機におけるプロトコル変換の処理負担が増大するという問題点があった。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、ネットワーク負荷およびプロトコル変換処理負担を増大させることなく、映像配信端末からの映像を複数の端末へ配信することが可能な電話システムおよび電話制御方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的を達成するために、本発明にかかる電話システム装置は、映像表示機能および音声通話機能を有する複数の端末と、これら端末と通信回線を介して接続する電話制御装置と、映像を配信する映像配信端末とを含み、電話制御装置により端末および映像配信端末の呼制御を行うことにより、端末および映像配信端末に関する通話を制御する電話システムであって、映像配信端末は、端末に対する呼出時に電話制御装置へ呼出メッセージを送信する制御部と、電話制御装置からの映像配信要求メッセージに応じて、マルチキャストで映像を配信するマルチキャスト送信処理部と、電話制御装置からの音声通信要求メッセージに応じて、ユニキャストで入力音声を送信するとともに、当該ユニキャストから音声を受信して出力するユニキャスト送受信処理部とを含み、電話制御装置は、映像配信端末からの呼出メッセージに応じて、端末へ呼出メッセージを送信するとともに、端末からの応答メッセージに応じて、当該応答端末以外の他の端末へ呼出停止メッセージを送信する呼処理部と、映像配信端末からの呼出メッセージに応じて、映像配信要求メッセージを映像配信端末へ送信するとともに、端末からの応答メッセージに応じて音声要求メッセージを映像配信端末および応答端末へ送信するメディア制御部とを含み、端末は、電話制御装置からの呼出メッセージに応じて、マルチキャストから映像を受信して表示出力するとともに、電話制御装置からの呼出停止メッセージに応じて、マルチキャストからの映像受信を停止するマルチキャスト受信処理部と、電話制御装置からの呼出メッセージに対する応答時に電話制御装置へ応答メッセージを送信する制御部と、電話制御装置からの音声要求メッセージに応じて、ユニキャストから音声を受信して出力するとともに、当該ユニキャストで入力音声を送信するユニキャスト送受信処理部とを含む。
【0008】
この際、電話制御装置の呼処理部は、呼出メッセージにより、マルチキャストを特定するマルチキャストアドレス情報を端末へ通知し、端末のマルチキャスト受信処理部は、電話制御装置からの呼出メッセージで通知されたマルチキャストアドレス情報に対応するマルチキャストから、映像を受信して表示出力し、電話制御装置のメディア制御部は、映像配信要求メッセージにより、マルチキャストを特定するマルチキャストアドレス情報を映像配信端末へ通知し、映像配信端末のマルチキャスト送信処理部は、電話制御装置からの映像配信要求メッセージで通知されたマルチキャストアドレス情報に基づくマルチキャストで、映像を配信するようにしてもよい。
【0009】
また、電話制御装置のメディア制御部は、音声要求メッセージにより、ユニキャストを特定するユニキャストアドレス情報を映像配信端末および応答端末へ通知し、映像配信端末のユニキャスト送受信処理部は、電話制御装置からの音声通信要求メッセージで通知されたユニキャストアドレス情報に基づくユニキャストで音声を送受信し、端末のユニキャスト送受信処理部は、電話制御装置からの音声要求メッセージで通知されたユニキャストアドレス情報に基づくユニキャストで音声を送受信するようにしてもよい。
【0010】
また、映像配信端末の制御部は、呼出メッセージにより、マルチキャストを特定するマルチキャストアドレス情報を電話制御装置へ通知し、映像配信端末のマルチキャスト送信処理部は、マルチキャストアドレス情報に基づくマルチキャストで、映像を配信し、映像配信端末の呼処理部は、呼出メッセージにより、映像配信端末からの呼出メッセージで通知されたマルチキャストアドレス情報を端末へ通知し、端末のマルチキャスト受信処理部は、呼出メッセージで通知されたマルチキャストアドレス情報に対応するマルチキャストから、映像を受信して表示出力するようにしてもよい。
【0011】
また、映像配信端末の制御部は、呼出メッセージにより、当該映像配信端末からの音声送信のための第1のユニキャストを特定する第1のユニキャストアドレス情報を電話制御装置へ通知し、端末の制御部は、応答メッセージにより、当該端末からの音声送信のための第2のユニキャストを特定する第2のユニキャストアドレス情報を電話制御装置へ通知し、電話制御装置のメディア制御部は、音声要求メッセージにより、呼出メッセージで通知された第1のユニキャストを特定する第1のユニキャストアドレス情報を応答端末へ通知するとともに、応答メッセージで通知された第2のユニキャストを特定する第2のユニキャストアドレス情報を映像配信端末へ通知し、映像配信端末のユニキャスト送受信処理部は、第1のユニキャストアドレス情報に基づく第1のユニキャストで音声を送信するとともに、音声要求メッセージで通知された第2のユニキャストアドレス情報に基づく第2のユニキャストで音声を受信し、端末のユニキャスト送受信処理部は、第2のユニキャストアドレス情報に基づく第2のユニキャストで音声を送信するとともに、音声要求メッセージで通知された第1のユニキャストアドレス情報に基づく第1のユニキャストで音声を受信するようにしてもよい。
【0012】
また、本発明にかかる電話制御方法は、映像表示機能および音声通話機能を有する複数の端末と、これら端末と通信回線を介して接続する電話制御装置と、映像を配信する映像配信端末とを含み、電話制御装置により端末および映像配信端末の呼制御を行うことにより、端末および映像配信端末に関する通話を制御する電話システムで用いる電話制御方法であって、映像配信端末が、端末に対する呼出時に電話制御装置へ呼出メッセージを送信するステップと、電話制御装置が、映像配信端末からの呼出メッセージに応じて、映像配信要求メッセージを映像配信端末へ送信するステップと、映像配信端末が、電話制御装置からの映像配信要求メッセージに応じて、マルチキャストで映像を配信するステップと、電話制御装置が、映像配信端末からの呼出メッセージに応じて、端末へ呼出メッセージを送信するステップと、端末が、電話制御装置からの呼出メッセージに応じて、マルチキャストから映像を受信して表示出力するステップと、端末が、電話制御装置からの呼出メッセージに対する応答時に電話制御装置へ応答メッセージを送信するステップと、電話制御装置が、端末からの応答メッセージに応じて、当該応答端末以外の他の端末へ呼出停止メッセージを送信するステップと、端末が、電話制御装置からの呼出停止メッセージに応じて、マルチキャストからの映像受信を停止するステップと、電話制御装置が、映像配信端末からの応答メッセージに応じて、音声要求メッセージを映像配信端末および応答端末へ送信するステップと、映像配信端末が、電話制御装置からの音声通信要求メッセージに応じて、ユニキャストで入力音声を送信するとともに、当該ユニキャストから音声を受信して出力するステップと、端末が、電話制御装置からの音声要求メッセージに応じて、ユニキャストから音声を受信して出力するとともに、当該ユニキャストで入力音声を送信するステップとを備えている。
【0013】
この際、電話制御装置が、呼出メッセージにより、マルチキャストを特定するマルチキャストアドレス情報を端末へ通知し、端末が、電話制御装置からの呼出メッセージで通知されたマルチキャストアドレス情報に対応するマルチキャストから、映像を受信して表示出力し、電話制御装置が、映像配信要求メッセージにより、マルチキャストを特定するマルチキャストアドレス情報を映像配信端末へ通知し、映像配信端末が、電話制御装置からの映像配信要求メッセージで通知されたマルチキャストアドレス情報に基づくマルチキャストで映像を配信するようにしてもよい。
【0014】
また、電話制御装置が、音声要求メッセージにより、ユニキャストを特定するユニキャストアドレス情報を映像配信端末および応答端末へ通知し、映像配信端末が、電話制御装置からの音声通信要求メッセージで通知されたユニキャストアドレス情報に基づくユニキャストで音声を送受信し、端末が、電話制御装置からの音声要求メッセージで通知されたユニキャストアドレス情報に基づくユニキャストで音声を送受信するようにしてもよい。
【0015】
また、映像配信端末が、呼出メッセージにより、マルチキャストを特定するマルチキャストアドレス情報を電話制御装置へ通知し、映像配信端末が、マルチキャストアドレス情報に基づくマルチキャストで、映像を配信し、映像配信端末が、呼出メッセージにより、映像配信端末からの呼出メッセージで通知されたマルチキャストアドレス情報を端末へ通知し、端末が、呼出メッセージで通知されたマルチキャストアドレス情報に対応するマルチキャストから、映像を受信して表示出力するようにしてもよい。
【0016】
また、映像配信端末が、呼出メッセージにより、当該映像配信端末からの音声送信のための第1のユニキャストを特定する第1のユニキャストアドレス情報を電話制御装置へ通知し、端末が、応答メッセージにより、当該端末からの音声送信のための第2のユニキャストを特定する第2のユニキャストアドレス情報を電話制御装置へ通知し、電話制御装置が、音声要求メッセージにより、呼出メッセージで通知された第1のユニキャストを特定する第1のユニキャストアドレス情報を応答端末へ通知するとともに、応答メッセージで通知された第2のユニキャストを特定する第2のユニキャストアドレス情報を映像配信端末へ通知し、映像配信端末が、第1のユニキャストアドレス情報に基づく第1のユニキャストで音声を送信するとともに、音声要求メッセージで通知された第2のユニキャストアドレス情報に基づく第2のユニキャストで音声を受信し、端末が、第2のユニキャストアドレス情報に基づく第2のユニキャストで音声を送信するとともに、音声要求メッセージで通知された第1のユニキャストアドレス情報に基づく第1のユニキャストで音声を受信するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、映像配信端末から各端末に対して、映像をマルチキャストにより直接配信できる。このため、映像配信端末から各端末に対して個別のユニキャストで映像を配信する場合と比較して、映像配信端末から端末までのネットワーク負荷を軽減できる。また、電話制御装置において、ユニキャストからマルチキャストへのプロトコル変換を行う必要がなくなり、電話制御装置での処理負担を軽減できるとともに、電話制御装置自体の構成を削減でき、電話システム全体のコストを低減することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムについて説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムの構成を示すブロック図である。
この電話システム1は、全体としてVoIPなどの通信技術を用いた通話を実現する通信システムからなり、電話制御装置20、複数の端末30、およびテレビドアホン(映像配信端末)10が、LANやWANなどの通信回線50を介して、データ通信可能に相互接続されている。
【0019】
[テレビドアホン]
次に、図2を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムのテレビドアホンについて説明する。図2は、本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムのテレビドアホンの構成を示すブロック図である。
【0020】
このテレビドアホン10は、全体として映像および音声を取得して送信するドアホン装置からなり、主な機能部として、操作入力部11、カメラ12、マイク13、スピーカ
14、制御部15、映像エンコーダ16、音声エンコーダ17、音声デコーダ18、およびプロトコル処理部19が設けられている。
【0021】
操作入力部11は、一般的な操作ボタンからなり、来訪者の呼出操作などの各種操作を検出して制御部15へ出力する機能を有している。
カメラ12は、来訪者の映像を撮影して映像エンコーダ16へ出力する機能を有している。
マイク13は、来訪者の音声を検出して音声エンコーダ17へ出力する機能を有している。
スピーカ14は、端末30からの音声など、音声デコーダ18から出力された音声を出力する機能を有している。
【0022】
制御部15は、CPUなどの制御回路からなり、操作入力部11での呼出操作に応じてプロトコル処理部19を介して電話制御装置20へ呼出メッセージを送信する機能を有している。
映像エンコーダ16は、専用の信号処理回路からなり、カメラ12で撮影された映像をエンコードしてプロトコル処理部19へ出力する機能を有している。
音声エンコーダ17は、専用の信号処理回路からなり、マイク13で検出した音声をエンコードしてプロトコル処理部19へ出力する機能を有している。
音声デコーダ18は、専用の信号処理回路からなり、プロトコル処理部19で受信した音声をデコードしてスピーカ14へ出力する機能を有している。
なお、映像エンコーダ16、音声エンコーダ17、音声デコーダ18については、制御部15で実現されるソフトウェア機能部で実現してもよい。
【0023】
プロトコル処理部19は、CPUなどの制御回路からなり、通信回線50を介して電話制御装置20および端末30との間で、所定のプロトコルを用いて、各種メッセージ、映像データ、および音声データをやり取りする機能を有している。
プロトコル処理部19には、主な処理部として、マルチキャスト送信処理部19Aとユニキャスト送受信処理部19Bが設けられている。
【0024】
マルチキャスト送信処理部19Aは、電話制御装置20からの映像配信要求メッセージに応じて、当該映像配信要求メッセージで指定されたマルチキャストアドレス情報に基づくマルチキャストで、映像エンコーダ16からの映像の配信を開始する機能と、電話制御装置20からの切断メッセージに応じて、当該切断メッセージで指定されたマルチキャストアドレス情報に基づくマルチキャストでの映像配信を停止する機能とを有している。
【0025】
ユニキャスト送受信処理部19Bは、電話制御装置20からの音声要求メッセージに応じて、当該音声要求メッセージで指定されたユニキャストアドレス情報に基づくユニキャストで、音声エンコーダ17からの音声の送信を開始するとともに、当該ユニキャストからの音声の受信を開始する機能と、電話制御装置20からの切断メッセージに応じて、当該切断メッセージで指定されたユニキャストアドレス情報に基づくユニキャストでの音声送受信を停止する機能とを有している。このユニキャストについては、双方向ユニキャストを用いてもよく、送受信のそれぞれで別個のユニキャストを用いてもよい。
【0026】
[電話制御装置]
次に、図3を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムの電話制御装置について説明する。図3は、本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムの電話制御装置の構成を示すブロック図である。
【0027】
この電話制御装置20は、全体としてサーバ装置やパーソナルコンピュータなどの情報処理装置からなり、外部の電話網にアクセスすることにより、当該電話網を利用した端末30による通話、端末30間の内線通話、および端末30とテレビドアホン10との間のドアホン通話を制御する機能を有している。
【0028】
電話制御装置20には、主な機能部として、呼制御部21とプロトコル処理部29が設けられている。
呼制御部21は、CPUなどの制御回路からなり、主な処理部として、呼処理部21Aとメディア制御部21Bが設けられている。
【0029】
呼処理部21Aは、端末30に関する一般的な呼制御を行う機能を有しており、具体的には、プロトコル処理部29で受信したテレビドアホン10からの呼出メッセージに応じて、テレビドアホン10からのマルチキャストで用いるマルチキャストアドレス情報を含む呼出メッセージを、プロトコル処理部29から各端末30へ送信する機能と、プロトコル処理部29で受信した端末30からの応答メッセージに応じて、テレビドアホン10からのマルチキャストで用いるマルチキャストアドレス情報を含む呼出停止メッセージを、その応答端末30以外の他の端末30へプロトコル処理部29から送信する機能と、プロトコル処理部29で受信した端末30からの切断メッセージに応じて、当該端末30の通信で使用している当該マルチキャストアドレス情報およびユニキャストアドレス情報を含む切断メッセージを、プロトコル処理部29からテレビドアホン10に対して送信する機能とを有している。
【0030】
メディア制御部21Bは、端末30に関する映像および音声に関する呼制御を行う機能を有しており、具体的には、テレビドアホン10からの呼出メッセージに応じて、テレビドアホン10からのマルチキャストで用いるマルチキャストアドレス情報を含む映像配信要求メッセージを、プロトコル処理部29からテレビドアホン10へ送信する機能と、端末30からの応答メッセージに応じて、テレビドアホン10からのユニキャストで用いるユニキャストアドレス情報を含む音声要求メッセージを、プロトコル処理部29からテレビドアホン10および応答端末30へ送信する機能を有している。
【0031】
プロトコル処理部29は、CPUなどの制御回路からなり、通信回線50を介してテレビドアホン10および端末30との間で、所定のプロトコルを用いて、各種メッセージ、映像データ、および音声データをやり取りする機能を有している。
【0032】
[端末]
次に、図4を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムの端末について説明する。図4は、本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムの端末の構成を示すブロック図である。
【0033】
この端末30は、全体としてパーソナルコンピュータなどの情報処理装置からなり、主な機能部として、操作入力部31、画面表示部32、スピーカ33、マイク34、制御部35、映像デコーダ36、音声デコーダ37、音声エンコーダ38、およびプロトコル処理部39が設けられている。
【0034】
操作入力部31は、一般的な操作ボタンからなり、利用者の呼出、応答、終話などの各種操作を検出して出力する機能を有している。
画面表示部32は、LCDなどの画面表示装置からなり、テレビドアホン10からの映像など、映像デコーダ36から出力された各種映像や画像を画面表示する機能を有している。
スピーカ33は、テレビドアホン10からの音声など、音声デコーダ37から出力された各種音声や呼出音を出力する機能を有している。
マイク34は、利用者の音声を検出して音声エンコーダ38へ出力する機能を有している。
【0035】
制御部35は、CPUなどの制御回路からなり、操作入力部31での応答操作に応じてプロトコル処理部39を介して電話制御装置20へ応答メッセージを送信する機能と、操作入力部31での終話操作に応じてプロトコル処理部39を介して電話制御装置20へ切断メッセージを送信する機能とを有している。
【0036】
映像デコーダ36は、専用の信号処理回路からなり、プロトコル処理部39で受信した映像をデコードして画面表示部32へ出力する機能を有している。
音声デコーダ37は、専用の信号処理回路からなり、プロトコル処理部39で受信した音声をデコードしてスピーカ33へ出力する機能を有している。
音声エンコーダ38は、専用の信号処理回路からなり、マイク34で検出した音声をエンコードしてプロトコル処理部39へ出力する機能を有している。
【0037】
プロトコル処理部39は、CPUなどの制御回路からなり、通信回線50を介してテレビドアホン10および電話制御装置20との間で、所定のプロトコルを用いて、各種メッセージ、映像データ、および音声データをやり取りする機能を有している。
プロトコル処理部39には、主な処理部として、マルチキャスト受信処理部39Aとユニキャスト送受信処理部39Bが設けられている。
【0038】
マルチキャスト受信処理部39Aは、電話制御装置20からの呼出メッセージに応じて、当該呼出メッセージで指定されたマルチキャストアドレス情報に対応するマルチキャストからの映像の受信を開始して、映像デコーダ36へ出力する機能と、電話制御装置20からの呼出停止メッセージに応じて、当該呼出停止メッセージで指定されたマルチキャストアドレス情報に対応するマルチキャストからの映像受信を停止する機能と、操作入力部31での終話操作に応じて、通信中のマルチキャストからの映像受信を停止する機能とを有している。
【0039】
ユニキャスト送受信処理部39Bは、電話制御装置20からの音声要求メッセージに応じて、当該音声要求メッセージで指定されたユニキャストアドレス情報に基づくユニキャストから音声の受信を開始とともに、当該ユニキャストで音声エンコーダ38からの音声の送信を開始する機能と、操作入力部31での終話操作に応じて、通信中のユニキャストでの音声送受信を停止する機能とを有している。このユニキャストについては、双方向ユニキャストを用いてもよく、送受信のそれぞれで別個のユニキャストを用いてもよい。
【0040】
[第1の実施の形態の動作]
次に、本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムの動作について説明する。ここでは、テレビドアホン10、電話制御装置20、および端末30のそれぞれの動作について個別に説明し、その後、電話システム全体の動作について説明する。
【0041】
[テレビドアホンの動作]
まず、図5を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムのテレビドアホンの動作について説明する。図5は、本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムのテレビドアホンの呼出処理を示すフローチャートである。
テレビドアホン10は、使用されていないアイドル状態において、操作入力部11により、来訪者の呼出操作を検出した場合、図5の呼出処理を開始する。
【0042】
まず、制御部15は、操作入力部11での呼出操作に応じてプロトコル処理部19を介して電話制御装置20へ呼出メッセージを送信する(ステップ100)。
その後、プロトコル処理部19は、待機状態(ステップ101)となり、電話制御装置20からの映像配信要求メッセージを受信した場合(ステップ102:YES)、マルチキャスト送信処理部19Aにより、当該映像配信要求メッセージで指定されたマルチキャストアドレス情報に基づくマルチキャストで、カメラ12で撮影した映像エンコーダ16からの映像の配信を開始し(ステップ103)、ステップ101へ戻る。これにより、テレビドアホン10は呼出状態(応答待ち)となる。
【0043】
一方、ステップ101の待機状態において、電話制御装置20からの音声要求メッセージを受信した場合(ステップ104:YES)、ユニキャスト送受信処理部19Bにより、当該音声要求メッセージで指定されたユニキャストアドレス情報に基づくユニキャストで、マイク13で検出した音声エンコーダ17からの音声の送信を開始するとともに、当該ユニキャストアドレス情報に基づくユニキャストから音声を受信して、音声デコーダ18への出力を開始し(ステップ105)、ステップ101へ戻る。これにより、テレビドアホン10は、応答端末30と通話状態となる。
【0044】
一方、ステップ101の待機状態において、電話制御装置20からの切断メッセージを受信した場合(ステップ106:YES)、マルチキャスト送信処理部19Aにより、当該切断メッセージで指定されたマルチキャストアドレス情報に基づくマルチキャストでの映像配信を停止する(ステップ107)。同じく、ユニキャスト送受信処理部19Bにより、当該音声要求メッセージで指定されたユニキャストアドレス情報に基づくユニキャストでの音声送信を停止するとともに、当該ユニキャストからの音声受信を停止し(ステップ108)、一連の呼出処理を終了する。これにより、テレビドアホン10は、アイドル状態となる。
【0045】
[電話制御装置の動作]
次に、図6を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムの電話制御装置の動作について説明する。図6は、本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムの電話制御装置のドアホン制御処理を示すフローチャートである。
電話制御装置20は、プロトコル処理部29により、テレビドアホン10からの呼出メッセージを受信した場合、図6のドアホン制御処理を開始する。
【0046】
まず、呼制御部21は、呼処理部21Aにより、テレビドアホン10からのマルチキャストで用いるマルチキャストアドレス情報を含む呼出メッセージを、プロトコル処理部29から各端末30へ送信するとともに(ステップ200)、メディア制御部21Bにより、当該マルチキャストアドレス情報を含む映像配信要求メッセージを、プロトコル処理部29からテレビドアホン10へ送信する(ステップ201)。
【0047】
このマルチキャストアドレス情報については、複数のマルチキャストアドレス情報を記憶部(図示せず)に予め設定しておき、そのうちから使用されていないマルチキャストアドレス情報を選択すればよい。
また、後述するユニキャストアドレス情報についても、複数のユニキャストアドレス情報を記憶部(図示せず)に予め設定しておき、そのうちから使用されていないユニキャストアドレス情報を選択すればよい。
【0048】
その後、プロトコル処理部29は、待機状態となり(ステップ202)、端末30からの応答メッセージを受信した場合(ステップ203:YES)、呼処理部21Aにより、テレビドアホン10からのマルチキャストで用いるマルチキャストアドレス情報を含む呼出停止メッセージを、その応答端末30以外の他の端末30へプロトコル処理部29から送信する(ステップ204)。
続いて、メディア制御部21Bにより、テレビドアホン10からのユニキャストで用いるユニキャストアドレス情報を含む音声要求メッセージを、プロトコル処理部29からテレビドアホン10へ送信するとともに(ステップ205)、応答端末30へ送信し(ステップ206)、ステップ202へ戻る。
【0049】
一方、メッセージ受信待機状態において、電話制御装置20からの切断メッセージを受信した場合(ステップ207:YES)、呼処理部21Aにより、当該切断メッセージの送信元である応答端末30で使用しているマルチキャストアドレス情報およびユニキャストアドレス情報を含む切断メッセージを、プロトコル処理部29からテレビドアホン10に対して送信し(ステップ208)、一連のドアホン制御処理を終了する。
【0050】
[端末の動作]
次に、図7を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムの端末の動作について説明する。図7は、本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムの端末の着信制御処理を示すフローチャートである。
端末30は、使用されていないアイドル状態において、プロトコル処理部39により、電話制御装置20からの呼出メッセージを受信した場合、図7の着信制御処理を開始する。
【0051】
まず、プロトコル処理部39は、マルチキャスト受信処理部39Aにより、当該呼出メッセージで指定されたマルチキャストアドレス情報に対応するマルチキャストからの映像の受信を開始して、映像デコーダ36へ出力する(ステップ300)。これにより、端末30はドアホン着信状態となり、画像表示部32において、来訪者の映像表示が開始される。
【0052】
その後、プロトコル処理部39は、待機状態(ステップ301)となり、電話制御装置20からの呼出停止メッセージを受信した場合(ステップ302:YES)、マルチキャスト受信処理部39Aにより、当該呼出停止メッセージで指定されたマルチキャストアドレス情報に対応するマルチキャストからの映像受信を停止し(ステップ303)、一連の着信制御処理を終了する。これにより、端末30はアイドル状態となる。
【0053】
一方、ステップ301の待機状態において、操作入力部31での応答操作が検出された場合(ステップ304:YES)、制御部35は、プロトコル処理部39を介して電話制御装置20へ応答メッセージを送信する(ステップ305)。
【0054】
その後、プロトコル処理部39は、待機状態(ステップ306)となり、電話制御装置20からの音声要求メッセージを受信した場合(ステップ307:YES)、ユニキャスト送受信処理部39Bにより、当該音声要求メッセージで指定されたユニキャストアドレス情報に基づくユニキャストから音声の受信を開始するとともに、当該ユニキャストで音声エンコーダ38からの音声の送信を開始し(ステップ308)、ステップ306へ戻る。これにより、端末30は、テレビドアホン10との通話状態となる。
【0055】
一方、ステップ306の待機状態において、操作入力部31での応答操作が検出された場合(ステップ309:YES)、制御部35により、プロトコル処理部39を介して電話制御装置20へ切断メッセージを送信する(ステップ310)。同じく、プロトコル処理部39は、マルチキャスト受信処理部39Aにより、通信中のマルチキャストからの映像受信を停止するとともに、ユニキャスト送受信処理部39Bにより、通信中のユニキャストによる音声送受信を停止し(ステップ311)、一連の着信制御処理を終了する。これにより、端末30は、アイドル状態となる。
【0056】
[電話システム全体の動作]
次に、図8を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムの全体動作について説明する。図8は、本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムの全体動作を示すシーケンス図である。
ここでは、テレビドアホン10での呼出操作に応じて、端末30A,30Bを呼び出した後、端末30Aでの応答操作に応じて、応答端末30Aとテレビドアホン10との間で通話を行う場合を例として説明する。
【0057】
テレビドアホン10において、来訪者により呼出操作が行われた場合(ステップ400)、テレビドアホン10から電話制御装置20に対して呼出メッセージが送信される(ステップ401)。
電話制御装置20は、テレビドアホン10からの呼出メッセージに応じて、テレビドアホン10に対して映像配信要求を送信するとともに(ステップ402)、端末30A,30Bへ呼出メッセージを送信する(ステップ403)。
【0058】
この際、映像配信要求メッセージと呼出メッセージには、テレビドアホン10からのマルチキャストで用いるマルチキャストアドレス情報が含まれている。
テレビドアホン10は、電話制御装置20からの映像配信要求メッセージに応じて、当該マルチキャストアドレス情報に基づくマルチキャストで、来訪者を撮影した映像の配信を開始する(ステップ404)。
一方、端末30A,30Bは、電話制御装置20からの呼出メッセージに応じて、当該マルチキャストアドレス情報と対応するマルチキャストから映像を受信して画面表示する。これにより、端末30A,30Bにおいて来訪者の映像が表示され、テレビドアホン10からのドアホン着信状態となる。
【0059】
この後、端末30Aにおいて、ドアホン着信に対する応答操作が行われた場合(ステップ410)、応答端末30Aから電話制御装置20に対して応答メッセージが送信される(ステップ411)。
電話制御装置20は、この応答メッセージに応じて、応答端末30A以外の端末、ここでは端末30Bに対して呼出停止メッセージを送信する(ステップ412)。
【0060】
この際、呼出停止メッセージには、テレビドアホン10からのマルチキャストで用いるマルチキャストアドレス情報が含まれている。
端末30Bは、この呼出停止メッセージに応じて、当該マルチキャストアドレス情報に基づくマルチキャストからの映像の受信を停止する(ステップ413)。これにより、端末30Bでの映像表示が停止され、ドアホン着信状態からアイドル状態へ移行し、端末30Aでのみ来訪者の映像が表示されることになる。
【0061】
また、電話制御装置20は、応答端末30Aからの応答メッセージに応じて、テレビドアホン10に対して音声通信要求メッセージを送信するとともに(ステップ414)、応答端末30Aに対して音声通信要求メッセージを送信する(ステップ415)。
この際、音声通信要求メッセージには、テレビドアホン10と応答端末30Aとの間のユニキャストで用いるユニキャストアドレス情報が含まれている。
テレビドアホン10と応答端末30Aは、このユニキャストアドレス情報に基づいて、音声の送受信を開始する(ステップ416)。これにより、応答端末30Aでは、来訪者の映像を表示しながら、テレビドアホン10とのドアホン通話状態となる。
【0062】
その後、応答端末30Aにおいて、終話操作が行われた場合(ステップ420)、応答端末30Aにおいて、テレビドアホン10と通信中のマルチキャストからの映像受信を停止するとともに、同じくユニキャストでの音声送受信を停止し、電話制御装置20に対して切断メッセージを送信する(ステップ421)。
電話制御装置20は、応答端末30Aからの切断メッセージに応じて、テレビドアホン10へ切断メッセージを送信する(ステップ422)。
この際、これら切断メッセージには、マルチキャストで用いたマルチキャストアドレス情報と、ユニキャストで用いたユニキャストアドレス情報が含まれている。なお、切断対象となるマルチキャストやユニキャストが特定できる場合には、これらマルチキャストアドレス情報およびユニキャストアドレス情報を切断メッセージで通知する必要はない。
【0063】
テレビドアホン10は、この切断メッセージに応じて、当該切断メッセージで指定されたマルチキャストアドレス情報に基づくマルチキャストでの映像配信を停止するとともに、当該切断メッセージで指定されたユニキャストアドレス情報に基づくユニキャストでの音声送受信を停止する。
これにより、テレビドアホン10と応答端末30Aとのドアホン通話が終了する。
【0064】
[第1の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態では、テレビドアホン10から各端末30に対して、来訪者の映像をマルチキャストにより直接配信できる。このため、テレビドアホン10から各端末30に対して個別のユニキャストで映像を配信する場合と比較して、テレビドアホン10から端末30までのネットワーク負荷を軽減できる。また、電話制御装置20において、ユニキャストからマルチキャストへのプロトコル変換を行う必要がなくなり、電話制御装置20での処理負担を軽減できるとともに、電話制御装置20自体の構成を削減でき、電話システム全体のコストを低減することが可能となる。
【0065】
また、呼出時の映像をマルチキャストでテレビドアホン10から各端末30へ配信しておき、任意の端末での応答に応じて電話制御装置20から応答端末以外の他の端末に対して呼出停止メッセージを送信し、この呼出停止メッセージに応じて当該端末でマルチキャストからの映像受信を停止するようにしたので、端末呼出時と応答以降のドアホン通話時の両方で、マルチキャストを共用することができる。このため、応答時にそれまで使用していたマルチキャストを停止して、新たなユニキャストでテレビドアホン10から端末30へ映像を配信するという呼制御が不要となる。これにより、テレビドアホン10および応答端末における応答時の呼制御処理負担を軽減することが可能となる。
【0066】
また、本実施の形態では、電話制御装置20からの映像配信要求メッセージにより、マルチキャストアドレス情報をテレビドアホン10へ通知し、テレビドアホン10で、この映像配信要求メッセージで通知されたマルチキャストアドレス情報に基づくマルチキャストで映像を配信し、電話制御装置20から、このメッセージにより、マルチキャストアドレス情報を端末30へ通知し、端末30で、この呼出メッセージで通知されたマルチキャストアドレス情報に対応するマルチキャストから、映像を受信して表示出力するようにしたので、マルチキャストアドレス情報を通知するための別途メッセージをやり取りする必要がなくなり、電話システム全体の呼制御処理負担を軽減できる。
【0067】
また、本実施の形態では、電話制御装置20からの音声要求メッセージにより、ユニキャストアドレス情報を映像配信端末および応答端末へ通知し、テレビドアホン10と端末30との間で、この音声通信要求メッセージで通知されたユニキャストアドレス情報に基づくユニキャストで音声を送受信するようにしたので、ユニキャストアドレス情報を通知するための別途メッセージをやり取りする必要がなくなり、電話システム全体の呼制御処理負担を軽減できる。
【0068】
[第2の実施の形態]
次に、図9を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかる電話システムについて説明する。図9は、本発明の第2の実施の形態にかかる電話システムの全体動作を示すシーケンス図である。
第1の実施の形態では、電話制御装置20でマルチキャストアドレス情報やユニキャストアドレス情報を管理している場合を例として説明した。本実施の形態では、テレビドアホン10でマルチキャストアドレス情報とユニキャストアドレス情報を管理し、端末30でユニキャストアドレス情報を管理する場合を例として説明する。
【0069】
マルチキャストアドレス情報については、1つ以上のマルチキャストアドレス情報をテレビドアホン10の記憶部(図示せず)に予め設定しておき、そのうちから使用されていないマルチキャストアドレス情報を選択すればよい。
また、ユニキャストアドレス情報についても、1つ以上のユニキャストアドレス情報を端末30の記憶部(図示せず)に予め設定しておき、そのうちから使用されていなユニキャストアドレス情報を選択すればよい。
また、テレビドアホン10、電話制御装置20、および端末30の構成については、マルチキャストアドレス情報やユニキャストアドレス情報の扱いが異なるものの、その他の構成については第1の実施の形態と同等であり、ここでの詳細な説明は省略する。
【0070】
[電話システム全体の動作]
次に、図9を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかる電話システムの全体動作について説明する。
ここでは、テレビドアホン10での呼出操作に応じて、端末30A,30Bを呼び出した後、端末30Aでの応答操作に応じて、応答端末30Aとテレビドアホン10との間で通話を行う場合を例として説明する。
【0071】
テレビドアホン10において、来訪者により呼出操作が行われた場合(ステップ500)、テレビドアホン10の制御部15から電話制御装置20に対してマルチキャストアドレス情報とユニキャストアドレス情報(第1のユニキャストアドレス情報)を含む呼出メッセージが送信される(ステップ501)。このユニキャストアドレス情報は、テレビドアホン10からの音声送信のためのユニキャスト(第1のユニキャスト)を特定するものである。
【0072】
電話制御装置20は、メディア制御部21Bにより、テレビドアホン10からの呼出メッセージに応じて、テレビドアホン10に対して映像配信要求を送信するとともに(ステップ502)、呼処理部21Aにより、端末30A,30Bへ、テレビドアホン10から通知されたマルチキャストアドレス情報を含む呼出メッセージを送信する(ステップ503)。
【0073】
テレビドアホン10は、マルチキャスト送信処理部19Aにより、電話制御装置20からの映像配信要求メッセージに応じて、ステップ501の呼出メッセージで通知したマルチキャストアドレス情報に基づくマルチキャストで、来訪者を撮影した映像の配信を開始する(ステップ504)。
一方、端末30A,30Bは、電話制御装置20からの呼出メッセージに応じて、当該マルチキャストアドレス情報と対応するマルチキャストから映像を受信して画面表示する。これにより、端末30A,30Bにおいて来訪者の映像が表示され、テレビドアホン10からのドアホン着信状態となる。
【0074】
この後、端末30Aにおいて、ドアホン着信に対する応答操作が行われた場合(ステップ510)、応答端末30Aは、制御部35により、電話制御装置20に対してユニキャストアドレス情報(第2のユニキャストアドレス情報)を含む応答メッセージを送信する(ステップ511)。このユニキャストアドレス情報は、応答端末30Aからの音声送信のためのユニキャスト(第2のユニキャスト)を特定するものである。
【0075】
電話制御装置20は、この応答メッセージに応じて、応答端末30A以外の端末、ここでは端末30Bに対して呼出停止メッセージを送信する(ステップ512)。この際、呼出停止メッセージには、テレビドアホン10からのマルチキャストで用いるマルチキャストアドレス情報が含まれている。
【0076】
端末30Bは、この呼出停止メッセージに応じて、当該マルチキャストアドレス情報に基づくマルチキャストからの映像の受信を停止する(ステップ513)。これにより、端末30Bでの映像表示が停止され、ドアホン着信状態からアイドル状態へ移行し、端末30Aでのみ来訪者の映像が表示されることになる。
【0077】
また、電話制御装置20は、メディア制御部21Bにより、応答端末30Aからの応答メッセージに応じて、テレビドアホン10に対して音声通信要求メッセージを送信するとともに(ステップ514)、応答端末30Aに対して音声通信要求メッセージを送信する(ステップ515)。
この際、テレビドアホン10宛の音声通信要求メッセージには、応答端末30Aから通知されたユニキャストアドレス情報が含まれており、応答端末30A宛の音声通信要求メッセージには、テレビドアホン10から通知さたユニキャストアドレス情報が含まれている。
【0078】
テレビドアホン10と応答端末30Aは、これらユニキャストアドレス情報に基づいて、音声の送受信を開始する(ステップ516)。これにより、応答端末30Aでは、来訪者の映像を表示しながら、テレビドアホン10とのドアホン通話状態となる。
この際、テレビドアホン10は、ユニキャスト送受信処理部19Bにより、ステップ501の呼出メッセージで通知したユニキャストアドレス情報(第1のユニキャスト情報)に基づくユニキャスト(第1のユニキャスト)で応答端末30Aへ音声を送信するとともに、ステップ514の音声通信要求メッセージで通知されたユニキャストアドレス情報(第2のユニキャスト情報)に基づくユニキャスト(第2のユニキャスト)で応答端末30Aからの音声を受信する。
【0079】
また、応答端末30Aは、ユニキャスト送受信処理部39Bにより、ステップ411の応答メッセージで通知したユニキャストアドレス情報(第2のユニキャスト情報)に基づくユニキャスト(第2のユニキャスト)でテレビドアホン10へ音声を送信するとともに、ステップ515の音声通信要求メッセージで通知されたユニキャストアドレス情報(第1のユニキャスト情報)に基づくユニキャスト(第1のユニキャスト)でテレビドアホン10からの音声を受信する。
【0080】
その後、応答端末30Aにおいて、終話操作が行われた場合(ステップ520)、応答端末30Aにおいて、テレビドアホン10と通信中のマルチキャストからの映像受信を停止するとともに、同じくユニキャストでの音声送受信を停止し、電話制御装置20に対して切断メッセージを送信する(ステップ521)。
電話制御装置20は、応答端末30Aからの切断メッセージに応じて、テレビドアホン10へ切断メッセージを送信する(ステップ522)。
この際、これら切断メッセージには、マルチキャストで用いたマルチキャストアドレス情報と、ユニキャストで用いたユニキャストアドレス情報が含まれている。なお、切断対象となるマルチキャストやユニキャストが特定できる場合には、これらマルチキャストアドレス情報およびユニキャストアドレス情報を切断メッセージで通知する必要はない。
【0081】
テレビドアホン10は、この切断メッセージに応じて、当該切断メッセージで指定されたマルチキャストアドレス情報に基づくマルチキャストでの映像配信を停止するとともに、当該切断メッセージで指定されたユニキャストアドレス情報に基づくユニキャストでの音声送受信を停止する。
これにより、テレビドアホン10と応答端末30Aとのドアホン通話が終了する。
【0082】
[第2の実施の形態の効果]
このように本実施の形態では、電話制御装置20を介して、テレビドアホン10が管理するマルチキャストアドレス情報とユニキャストアドレス情報を端末30へ通知し、端末30が管理するユニキャストアドレス情報をテレビドアホン10へ通知するようにしたので、これらマルチキャストアドレス情報とユニキャストアドレス情報を電話制御装置20で管理する必要がなくなる。このため、予め個別のマルチキャストアドレス情報やユニキャストアドレス情報を有するテレビドアホン10や端末30であっても、電話制御装置20への登録処理を行うことなく、容易に対応することが可能となる。
【0083】
[実施の形態の拡張]
以上では、電話制御装置20が、サーバ装置やパーソナルコンピュータなどの情報処理装置から実現されており、端末30が、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置から実現されている場合を例として説明したが、これに限定されるものではない。例えば、電話制御装置20を、交換機やボタン電話システムの主装置で実現し、端末30を当該交換機に接続された内線電話機や当該ボタン電話システムに接続された内線電話機で実現してもよい。
【0084】
また、以上では、映像配信端末の具体例としてテレビドアホン10を用いて説明したが、これに限定されるものではなく、カメラで撮影した映像、さらには外部装置から取得して蓄積されている映像を配信する機能を備える端末であれば、いずれの端末でもよい。
また、以上では、外部の電話網との間で呼制御を行う機能が電話制御装置20に設けられている場合を例として説明したが、これに限定されるものではなく、電話制御装置20が当該電話システムに接続されている端末間に関する呼制御を行う機能のみを持つ場合でも、本発明を同様にして適用でき、同様の作用効果が得られる。
また、以上では、IP電話技術やVoIP通信技術を前提として説明したが、これに限定されるものではなく、他の通信技術を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムのテレビドアホンの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムの電話制御装置の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムの端末の構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムのテレビドアホンの呼出処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムの電話制御装置のドアホン制御処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムの端末の着信制御処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施の形態にかかる電話システムの全体動作を示すシーケンス図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態にかかる電話システムの全体動作を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
【0086】
1…電話システム、10…テレビドアホン(映像配信端末)、11…操作入力部、12…カメラ、13…マイク、14…スピーカ、15…制御部、16…映像エンコーダ、17…音声エンコーダ、18…音声デコーダ、19…プロトコル処理部、19A…マルチキャスト送信処理部、19B…ユニキャスト送受信処理部、20…電話制御装置、21…呼制御部、21A…呼処理部、21B…メディア制御部、29…プロトコル処理部、30…端末、31…操作入力部、32…画面表示部、33…スピーカ、34…マイク、35…制御部、36…映像デコーダ、37…音声デコーダ、38…音声エンコーダ、39…プロトコル処理部、39A…マルチキャスト受信処理部、39B…ユニキャスト送受信処理部、50…通信回線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像表示機能および音声通話機能を有する複数の端末と、これら端末と通信回線を介して接続する電話制御装置と、映像を配信する映像配信端末とを含み、前記電話制御装置により前記端末および前記映像配信端末の呼制御を行うことにより、前記端末および前記映像配信端末に関する通話を制御する電話システムであって、
前記映像配信端末は、
前記端末に対する呼出時に前記電話制御装置へ呼出メッセージを送信する制御部と、
前記電話制御装置からの映像配信要求メッセージに応じて、マルチキャストで映像を配信するマルチキャスト送信処理部と、
前記電話制御装置からの音声通信要求メッセージに応じて、ユニキャストで入力音声を送信するとともに、当該ユニキャストから音声を受信して出力するユニキャスト送受信処理部と
を含み、
前記電話制御装置は、
前記映像配信端末からの呼出メッセージに応じて、前記端末へ呼出メッセージを送信するとともに、前記端末からの応答メッセージに応じて、当該応答端末以外の他の端末へ呼出停止メッセージを送信する呼処理部と、
前記映像配信端末からの呼出メッセージに応じて、前記映像配信要求メッセージを前記映像配信端末へ送信するとともに、前記端末からの応答メッセージに応じて音声要求メッセージを前記映像配信端末および前記応答端末へ送信するメディア制御部と
を含み、
前記端末は、
前記電話制御装置からの呼出メッセージに応じて、前記マルチキャストから映像を受信して表示出力するとともに、前記電話制御装置からの呼出停止メッセージに応じて、前記マルチキャストからの映像受信を停止するマルチキャスト受信処理部と、
前記電話制御装置からの呼出メッセージに対する応答時に前記電話制御装置へ応答メッセージを送信する制御部と、
前記電話制御装置からの音声要求メッセージに応じて、前記ユニキャストから音声を受信して出力するとともに、当該ユニキャストで入力音声を送信するユニキャスト送受信処理部と
を含む
ことを特徴とする電話システム。
【請求項2】
請求項1に記載の電話システムにおいて、
前記電話制御装置のメディア制御部は、前記映像配信要求メッセージにより、前記マルチキャストを特定するマルチキャストアドレス情報を前記映像配信端末へ通知し、
前記映像配信端末のマルチキャスト送信処理部は、前記電話制御装置からの映像配信要求メッセージで通知されたマルチキャストアドレス情報に基づくマルチキャストで、映像を配信し、
前記電話制御装置の呼処理部は、前記呼出メッセージにより、前記マルチキャストを特定するマルチキャストアドレス情報を前記端末へ通知し、
前記端末のマルチキャスト受信処理部は、前記電話制御装置からの呼出メッセージで通知されたマルチキャストアドレス情報に対応するマルチキャストから、映像を受信して表示出力する
ことを特徴とする電話システム。
【請求項3】
請求項1に記載の電話システムにおいて、
前記電話制御装置のメディア制御部は、前記音声要求メッセージにより、前記ユニキャストを特定するユニキャストアドレス情報を前記映像配信端末および前記応答端末へ通知し、
前記映像配信端末のユニキャスト送受信処理部は、前記電話制御装置からの音声通信要求メッセージで通知された前記ユニキャストアドレス情報に基づくユニキャストで前記音声を送受信し、
前記端末のユニキャスト送受信処理部は、前記電話制御装置からの音声要求メッセージで通知された前記ユニキャストアドレス情報に基づくユニキャストで前記音声を送受信する
ことを特徴とする電話システム。
【請求項4】
請求項1に記載の電話システムにおいて、
前記映像配信端末の制御部は、前記呼出メッセージにより、前記マルチキャストを特定するマルチキャストアドレス情報を前記電話制御装置へ通知し、
前記映像配信端末のマルチキャスト送信処理部は、前記マルチキャストアドレス情報に基づくマルチキャストで、映像を配信し、
前記映像配信端末の呼処理部は、前記呼出メッセージにより、前記映像配信端末からの呼出メッセージで通知されたマルチキャストアドレス情報を前記端末へ通知し、
前記端末のマルチキャスト受信処理部は、前記呼出メッセージで通知されたマルチキャストアドレス情報に対応するマルチキャストから、映像を受信して表示出力する
ことを特徴とする電話システム。
【請求項5】
請求項1に記載の電話システムにおいて、
前記映像配信端末の制御部は、前記呼出メッセージにより、当該映像配信端末からの音声送信のための第1のユニキャストを特定する第1のユニキャストアドレス情報を前記電話制御装置へ通知し、
前記端末の制御部は、前記応答メッセージにより、当該端末からの音声送信のための第2のユニキャストを特定する第2のユニキャストアドレス情報を前記電話制御装置へ通知し、
前記電話制御装置のメディア制御部は、前記音声要求メッセージにより、前記呼出メッセージで通知された前記第1のユニキャストを特定する第1のユニキャストアドレス情報を前記応答端末へ通知するとともに、前記応答メッセージで通知された前記第2のユニキャストを特定する第2のユニキャストアドレス情報を前記映像配信端末へ通知し、
前記映像配信端末のユニキャスト送受信処理部は、前記第1のユニキャストアドレス情報に基づく第1のユニキャストで前記音声を送信するとともに、前記音声要求メッセージで通知された前記第2のユニキャストアドレス情報に基づく第2のユニキャストで前記音声を受信し、
前記端末のユニキャスト送受信処理部は、前記第2のユニキャストアドレス情報に基づく第2のユニキャストで前記音声を送信するとともに、前記音声要求メッセージで通知された前記第1のユニキャストアドレス情報に基づく第1のユニキャストで前記音声を受信する
ことを特徴とする電話システム。
【請求項6】
映像表示機能および音声通話機能を有する複数の端末と、これら端末と通信回線を介して接続する電話制御装置と、映像を配信する映像配信端末とを含み、前記電話制御装置により前記端末および前記映像配信端末の呼制御を行うことにより、前記端末および前記映像配信端末に関する通話を制御する電話システムで用いる電話制御方法であって、
前記映像配信端末が、前記端末に対する呼出時に前記電話制御装置へ呼出メッセージを送信するステップと、
前記電話制御装置が、前記映像配信端末からの呼出メッセージに応じて、前記映像配信要求メッセージを前記映像配信端末へ送信するステップと、
前記映像配信端末が、前記電話制御装置からの映像配信要求メッセージに応じて、マルチキャストで映像を配信するステップと、
前記電話制御装置が、前記映像配信端末からの呼出メッセージに応じて、前記端末へ呼出メッセージを送信するステップと、
前記端末が、前記電話制御装置からの呼出メッセージに応じて、前記マルチキャストから映像を受信して表示出力するステップと、
前記端末が、前記電話制御装置からの呼出メッセージに対する応答時に前記電話制御装置へ応答メッセージを送信するステップと、
前記電話制御装置が、前記端末からの応答メッセージに応じて、当該応答端末以外の他の端末へ呼出停止メッセージを送信するステップと、
前記端末が、前記電話制御装置からの呼出停止メッセージに応じて、前記マルチキャストからの映像受信を停止するステップと、
前記電話制御装置が、前記映像配信端末からの応答メッセージに応じて、音声要求メッセージを前記映像配信端末および前記応答端末へ送信するステップと、
前記映像配信端末が、前記電話制御装置からの音声通信要求メッセージに応じて、ユニキャストで入力音声を送信するとともに、当該ユニキャストから音声を受信して出力するステップと、
前記端末が、前記電話制御装置からの音声要求メッセージに応じて、前記ユニキャストから音声を受信して出力するとともに、当該ユニキャストで入力音声を送信するステップと
を備えることを特徴とする電話制御方法。
【請求項7】
請求項6に記載の電話制御方法において、
前記電話制御装置が、前記映像配信要求メッセージにより、前記マルチキャストを特定するマルチキャストアドレス情報を前記映像配信端末へ通知し、
前記映像配信端末が、前記電話制御装置からの映像配信要求メッセージで通知されたマルチキャストアドレス情報に基づくマルチキャストで前記映像を配信し、
前記電話制御装置が、前記呼出メッセージにより、前記マルチキャストを特定するマルチキャストアドレス情報を前記端末へ通知し、
前記端末が、前記電話制御装置からの呼出メッセージで通知されたマルチキャストアドレス情報に対応するマルチキャストから、映像を受信して表示出力する
ことを特徴とする電話制御方法。
【請求項8】
請求項6に記載の電話制御方法において、
前記電話制御装置が、前記音声要求メッセージにより、前記ユニキャストを特定するユニキャストアドレス情報を前記映像配信端末および前記応答端末へ通知し、
前記映像配信端末が、前記電話制御装置からの音声通信要求メッセージで通知された前記ユニキャストアドレス情報に基づくユニキャストで前記音声を送受信し、
前記端末が、前記電話制御装置からの音声要求メッセージで通知された前記ユニキャストアドレス情報に基づくユニキャストで前記音声を送受信する
ことを特徴とする電話制御方法。
【請求項9】
請求項6に記載の電話制御方法において、
前記映像配信端末が、前記呼出メッセージにより、前記マルチキャストを特定するマルチキャストアドレス情報を前記電話制御装置へ通知し、
前記映像配信端末が、前記マルチキャストアドレス情報に基づくマルチキャストで、映像を配信し、
前記映像配信端末が、前記呼出メッセージにより、前記映像配信端末からの呼出メッセージで通知されたマルチキャストアドレス情報を前記端末へ通知し、
前記端末が、前記呼出メッセージで通知されたマルチキャストアドレス情報に対応するマルチキャストから、映像を受信して表示出力する
ことを特徴とする電話制御方法。
【請求項10】
請求項6に記載の電話制御方法において、
前記映像配信端末が、前記呼出メッセージにより、当該映像配信端末からの音声送信のための第1のユニキャストを特定する第1のユニキャストアドレス情報を前記電話制御装置へ通知し、
前記端末が、前記応答メッセージにより、当該端末からの音声送信のための第2のユニキャストを特定する第2のユニキャストアドレス情報を前記電話制御装置へ通知し、
前記電話制御装置が、前記音声要求メッセージにより、前記呼出メッセージで通知された前記第1のユニキャストを特定する第1のユニキャストアドレス情報を前記応答端末へ通知するとともに、前記応答メッセージで通知された前記第2のユニキャストを特定する第2のユニキャストアドレス情報を前記映像配信端末へ通知し、
前記映像配信端末が、前記第1のユニキャストアドレス情報に基づく第1のユニキャストで前記音声を送信するとともに、前記音声要求メッセージで通知された前記第2のユニキャストアドレス情報に基づく第2のユニキャストで前記音声を受信し、
前記端末が、前記第2のユニキャストアドレス情報に基づく第2のユニキャストで前記音声を送信するとともに、前記音声要求メッセージで通知された前記第1のユニキャストアドレス情報に基づく第1のユニキャストで前記音声を受信する
ことを特徴とする電話制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−130363(P2010−130363A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−303064(P2008−303064)
【出願日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【出願人】(304020498)サクサ株式会社 (678)
【出願人】(399040405)東日本電信電話株式会社 (286)
【出願人】(399041158)西日本電信電話株式会社 (215)
【Fターム(参考)】