電話番号の検証のための方法および装置
本発明は、携帯電話番号の検証のための方法および装置に関する。この方法は、携帯電話番号および対応する携帯加入者識別番号を保存するステップと、携帯電話番号の検証の要求を受信するステップと、要求に応答して、HLRに携帯電話番号に関連付けて登録された携帯加入者識別番号を要求するIMSIクエリを送信するステップと、HLRにおいて携帯電話番号に関連付けられた携帯加入者識別番号を、IMSIクエリへの応答にて受信するステップと、保存した携帯加入者識別番号および受信した携帯加入者識別番号を比較するステップと、比較によって受信した携帯加入者識別番号が保存した携帯加入者識別番号に一致することが明らかになった場合に、携帯電話番号に関してメッセージングまたは位置特定サービスの実行を開始するステップとを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動無線通信の分野に関し、特にはそのような通信を利用するサービスのセキュリティの改善に関する。
【背景技術】
【0002】
世界の大部分における移動通信デバイスの市場への多大な浸透ゆえに、多くの業界が、移動無線通信システムによってサービスを提供することに魅力を感じている。一例は、銀行業界であり、一部の銀行が、自身の顧客にショート・メッセージ・サービス(SMS)を介して情報を受け取る可能性を提供している。銀行業界、ならびに取り扱いに慎重を期する必要がありうる情報を取り扱う他の業界においては、情報のプライバシおよび秘密性が、多くの場合に大きな懸案事項である。SMSによる情報の送信は、きわめて便利ではあるが、一般に完全に安全というわけではない。SMSベースのサービスの多数の支持者が、SMSバンキングが他の従来からのバンキングチャネルほど安全でないが、SMSバンキングはきわめて高リスクの取引のために使用される目的のものではないと主張している。しかしながら、SMSバンキング、および移動無線通信システムを利用する他のサービスの配信について、セキュリティの向上が依然として望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、移動無線通信ネットワークを介して提供されるメッセージングまたは位置特定サービスを利用するサードパーティサービスのセキュリティをどのように改善するかに関する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、携帯電話番号を検証し、携帯電話番号に関して移動無線通信システムにおけるメッセージングまたは位置特定サービスを実行すべきかどうかを判断する方法に関する。この方法は、携帯電話番号および対応する携帯加入者識別番号を検証装置のデータベースに保存するステップと、検証装置において携帯電話番号の検証の要求を受信するステップと、検証の要求に応答して、検証装置から、ホーム・ロケーション・レジスタに携帯電話番号に関連付けて登録された携帯加入者識別番号を要求するIMSIクエリを送信するステップと、ホーム・ロケーション・レジスタにおいて携帯電話番号に関連付けられた携帯加入者識別番号を検証装置において受信するステップと、検証装置において、保存した携帯加入者識別番号、および受信した携帯加入者識別番号を比較するステップと、比較によって受信した携帯加入者識別番号が保存した携帯加入者識別番号に一致することが明らかになった場合に、携帯電話番号に関してメッセージングまたは位置特定サービスの実行を開始するステップとを含む。
【0005】
これにより、携帯電話番号に関する携帯加入契約が、携帯電話番号の保存の時点と、この携帯電話番号に関するメッセージングまたは位置特定サービスの開始の時点との間で、変化していることを検出することが可能になる。メッセージングまたは位置特定サービスの実行を、携帯電話番号の検証の結果を条件として行うことができる。
【0006】
ホーム・ロケーション・レジスタは、本出願において言及されるとき、GSM(グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーション)(登録商標)の仕様のとおりのホーム・ロケーション・レジスタとだけ解釈されるのではなく、個々の電気通信ネットワークにおいてどのように呼ばれるかにかかわらず、以下の詳細な説明に記載されるとおりのホーム・ロケーション・レジスタに相当する機能を備えるサーバと解釈されるべきである。別の用語の一例は、IMS(インターネット・プロトコル・マルチメディア・サブシステム)に指定のとおりのHSS(ホーム・サブスクライバ・サーバ)である。
【0007】
保存するステップは、携帯電話番号の登録の要求を検証装置において受信するステップと、携帯電話番号の登録の要求に応答して、検証装置から、ホーム・ロケーション・レジスタに携帯電話番号に関連付けて登録された携帯加入者識別番号を要求する第1のIMSIクエリを送信するステップと、第1のIMSIクエリに応答して、検証装置において、ホーム・ロケーション・レジスタにおいて携帯電話番号に関連付けられた携帯加入者識別番号を受信するステップとを含むことができ、保存するステップが、対応する携帯加入者識別番号として、第1のIMSIクエリに応答して受信された携帯加入者識別番号を保存するステップを含む。この態様によれば、検証装置における携帯電話番号の登録を、好都合に実行することができる。
【0008】
この方法は、比較の結果を示す検証応答を送信するステップを含むことができる。一実施形態においては、検証応答が、保存した携帯加入者識別番号および受信した携帯加入者識別番号が同じモバイル・ネットワーク・オペレータによって発行されたものか否かについての知らせを含む。そのような知らせを、例えば比較によって受信した携帯加入者識別番号が保存した携帯加入者識別番号に一致しないことが明らかになったシナリオにおいてのみ提示することができる。
【0009】
検証装置を、例えば、メッセージングまたは位置特定サービスを利用するサードパーティサービスを提供するように構成されたアプリケーションサーバに備えることができる。この実施例においては、検証の要求が、有利なことにはアプリケーションサーバによって生成され、開始するステップが、有利なことにはアプリケーションサーバがメッセージングまたは位置特定サービスの実行の要求を送信することを含む。
【0010】
別の実施形態においては、検証装置を、例えば、通信システムにおいてサービスのブローカーノードとして働くアプリケーションサーバに備えることができる。この実施例においては、検証の要求を、メッセージングまたは位置特定サービスを利用するサードパーティサービスを提供するように構成されたアプリケーションサーバから受信することができ、開始するステップが、ブローカーノードがサービスを実行するステップ、または通信システムの移動無線通信ネットワークへとメッセージングまたは位置特定サービスの実行の要求を送信するステップ、またはアプリケーションサーバへと比較の結果を示す検証応答を送信するステップを含む。
【0011】
メッセージングまたは位置特定サービスが、サードパーティサービスの一部を形成する実施形態においては、本方法が、比較によって受信した携帯加入者識別番号が保存した携帯加入者識別番号に一致しないことが明らかになった場合に、当該電話番号に関してサードパーティサービスの提供が打ち切られていることを示すメッセージを、移動無線通信システムを介して携帯電話番号へと送信するステップをさらに含むことができる。そのようなメッセージを、例えば検証装置、またはサードパーティサービスを提供するアプリケーションサーバから送信することができる。そのようなメッセージを送信することによって、自身の携帯電話番号を保持しているが、加入契約に変更があった携帯加入者に、自身の加入契約について行われた変更に起因してサードパーティサービスが打ち切られたときに、確実に通知を行うことができる。これにより、携帯加入者が、所望であればサードパーティサービスを再開すべく適切な行動をとることができる。
【0012】
一実施形態は、移動無線通信システムにおいてメッセージングまたは位置特定サービスを要求する方法を提供する。この方法は、アプリケーションサーバから検証装置へと、検証装置への携帯電話番号の登録の要求を送信するステップを含み、この要求は、この携帯電話番号の通知を含む。さらにこの方法は、携帯電話番号に関して移動無線通信システムにおけるメッセージングまたは位置特定サービスを実行すべきかどうかを判断するために、アプリケーションサーバから検証装置へと、携帯電話番号の検証の要求を送信するステップを含む。
【0013】
さらに本発明は、携帯電話番号を検証して、携帯電話番号に関して移動無線通信システムにおけるメッセージングまたは位置特定サービスを実行すべきかどうかを判断する検証装置に関する。一実施形態においては、この検証装置が、携帯電話番号および携帯電話番号に係る携帯加入者識別番号を保存するためのデータベースと、携帯電話番号の検証の要求を受信するように構成された第1の入力部と、携帯電話番号に関して、ホーム・ロケーション・レジスタに携帯電話番号に関連付けて登録された携帯加入者識別番号を要求するIMSIクエリを送信するように構成された出力部と、携帯電話番号に関するIMSIクエリに応答して携帯加入者識別番号を受信するように構成された第2の入力部と、携帯電話番号に関してデータベースに保存された携帯加入者識別番号を、携帯電話番号に関するIMSIクエリに応答して受信された携帯加入者識別番号と比較し、比較によって受信された携帯加入者識別番号が保存された携帯加入者識別番号に一致することが明らかになった場合に、携帯電話番号に関してメッセージングまたは位置特定サービスの実行を開始するように構成された処理手段とを備える。
【0014】
さらに本発明は、メッセージングまたは位置特定サービスを利用するサードパーティサービスを提供するように構成されたアプリケーションサーバに関する。このアプリケーションサーバは、検証装置への携帯電話番号の登録の要求を検証装置へと送信するように構成された出力部を備えており、この登録の要求が、当該携帯電話番号の通知を含む。出力部が、携帯電話番号に関して移動無線通信システムにおけるメッセージングまたは位置特定サービスを実行すべきかどうかを判断するために、携帯電話番号の要求を検証装置へと送信するようにさらに構成されている。
【0015】
このアプリケーションサーバは、携帯電話番号の検証の結果を示す検証応答を受信するように構成された入力部と、サードパーティサービス顧客情報レジスタと、出力部によって受信された検証応答が、携帯電話番号に関する検証の結果が否定的である旨を示している場合に、電話番号に関するサードパーティサービス加入契約情報の一部として、検証の結果が否定的である旨を示す情報をサードパーティサービス顧客情報レジスタに保存するように構成された処理手段とを備えることができる。
【0016】
さらに本発明は、携帯電話番号を検証し、携帯電話番号に関して移動無線通信システムにおけるメッセージングまたは位置特定サービスを実行すべきかどうかを判断するためのコンピュータプログラムに関する。このコンピュータプログラムは、検証装置において実行されたときに、携帯電話番号および対応する携帯加入者識別番号を検証装置のデータベースに保存するステップと、検証の要求に応答して、ホーム・ロケーション・レジスタに携帯電話番号に関連付けて登録された携帯加入者識別番号を要求するIMSIクエリを送信するステップと、データベースから保存した携帯加入者識別番号を取り出すステップと、保存した携帯加入者識別番号、およびIMSIクエリへの応答において受信される携帯加入者識別番号を比較するステップと、比較によって受信された携帯加入者識別番号が保存した携帯加入者識別番号に一致することが明らかになった場合に、携帯電話番号に関してメッセージングまたは位置特定サービスの実行を開始するステップとを検証装置に実行させるコンピュータ・プログラム・コード部分を含む。
【0017】
さらに本発明は、コンピュータプログラムが保存された、コンピュータが読み取り可能な手段を備えるコンピュータプログラム製品に関する。
【0018】
本発明のさらなる態様が、以下の詳細な説明および添付の特許請求の範囲に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】移動無線通信ネットワークを含む移動無線通信システムの概略図である。
【図2】携帯電話番号を検証するための方法の実施形態を説明するフロー図である。
【図3】検証装置がゲートウェイを介してHLRと通信できる実施形態を示している。
【図4】検証装置において携帯電話番号を登録するための方法の実施形態を説明するシグナリング図である。
【図5a】携帯電話番号を検証するための方法の実施形態におけるシグナリングのシナリオを説明するシグナリング図である。
【図5b】携帯電話番号を検証するための方法の実施形態におけるシグナリングのシナリオを説明するシグナリング図である。
【図5c】携帯電話番号を検証するための方法の実施形態におけるシグナリングのシナリオを説明するシグナリング図である。
【図5d】携帯電話番号を検証するための方法の実施形態におけるシグナリングのシナリオを説明するシグナリング図である。
【図6a】検証装置の実施形態の概略図である。
【図6b】図6aに示した検証装置の実施形態の別の態様を示す概略図である。
【図7】携帯電話番号の検証を要求するように構成されたサードパーティ・アプリケーション・サーバの概略図である。
【図8】検証装置を含むブローカーノードを備える通信システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
移動無線通信システム100の例が、図1に概略的に示されている。移動無線通信システム100は、少なくとも1つの移動無線通信ネットワーク103(以下の説明では略してネットワーク103と称する)を備える。移動無線通信ネットワーク103は、典型的には、例えば公衆交換電話網(PSTN)、他の移動無線ネットワーク、インターネット、などの他のネットワーク104へと接続される。
【0021】
ネットワーク103は、エア・インターフェイスを介して移動局(MS)110へと移動無線通信を提供する複数の無線基地局105を備える。MS110は、例えば携帯電話機、無線を装備したラップトップコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、または無線の能力を有する任意の他のデバイスであってもよい。無線基地局105は、とりわけ、MS110との通信セッションのルーティングおよびモビリティ管理を提供することができるモバイル交換センタ(MSC)115へと、多くの場合に基地局制御ノードを介して接続される。典型的には、複数の無線基地局105が、各々のMSC115へと接続される。
【0022】
さらに図1のネットワーク103は、ネットワーク103におけるモバイルサービスへの加入契約の詳細を含む中央データベースを備えるホーム・ロケーション・レジスタ(HLR)120を備える。特には、HLR120は、各々の加入契約について、携帯加入者識別番号(多くの場合、インターナショナル・モバイル・サブスクライバ・アイデンティティ(IMSI)と称される)、および加入契約に割り当てられた少なくとも1つの電話番号(多くの場合に、加入契約のMSISDNと称される)を保存する。携帯加入者識別番号および携帯電話番号は、典型的には、MS110についての携帯加入契約を特定するためにMS110とともに使用される加入者識別モジュール(SIM)カード(図示せず)にも保存される。ここでは、用語「IMSI」および「MSISDN」は、説明および図において言及されるときはいつも、別の用語を用いる移動無線通信の規格における携帯加入者識別番号および携帯電話番号を指す場合も含め、携帯加入者識別番号および携帯電話番号の全般を指して使用される。
【0023】
例えば、インターネットまたは他のネットワークを介して、ネットワーク103の外部のサービスプロバイダが、移動無線通信ネットワークにおけるサービスの加入者でもある顧客へと提供するサービスの一部として、メッセージングサービス、および/または位置特定サービスを利用することができる。以下では、用語「メッセージングまたは位置特定サービス」は、携帯電話番号に関して移動無線通信ネットワークを活用して実行されるサービスを指して使用され、サービスは、メッセージングサービスまたは位置特定サービスのいずれかである。メッセージングまたは位置特定サービスは、例えばショート・メッセージ・サービス(SMS)、マルチメディア・メッセージング・サービス(MMS)、電子メールサービス、データ・ストリーム・サービス、プッシュ通知サービス、ワイヤレス・アプリケーション・プロトコル(WAP)サービス、三角測量に基づく位置特定サービス、携帯電話番号に係る携帯加入契約が現時点において有効であるセルの特定に基づく位置特定サービスなどであってもよい。
【0024】
ネットワーク103の外部のサービスプロバイダを、以下ではサードパーティ・サービス・プロバイダと称し、サードパーティ・サービス・プロバイダによって提供されるサービスを、サードパーティサービスと称する。サードパーティサービスは、例えばオフポータルなサービスであってもよく、すなわちサードパーティサービスの受け手が登録されているネットワーク103のオペレータによるポータルランを経由せず、サードパーティ・サービス・プロバイダから直接提供されるサービスであってもよい。サードパーティ・サービス・プロバイダは、例えば他のオペレータによって運営されるネットワーク103において携帯加入者へとサービスを提供するモバイル・ネットワーク・オペレータであってもよく、またはいかなる移動無線通信ネットワークも運営していないが、MS110との通信にネットワーク103を利用するサービスプロバイダであってもよい。
【0025】
メッセージングまたは位置特定サービスを利用するサードパーティサービスは、例えば、銀行によって提供されるサービス(預金取引明細書または他の情報が、SMSまたは他のメッセージングサービスによって口座名義人へと送信される)、顧客がアカウントを保持するウェブページを運営している企業によって提供されるセキュリティ向上サービス(アカウントのPINコードをアカウント所有者の携帯加入契約へとSMSまたは他のメッセージングサービスによって送信することができる)、現金自動預け払い機サービス(現金の引き出しを許す前に銀行口座所有者の携帯加入契約の位置を保存済みの現金自動預け払い機(ATM)の位置と比較することにより、銀行口座所有者の位置が現金自動預け払い機の位置と一致するか否かを確認することによって、現金自動預け払い機における詐欺を防止する)、などであってもよい。サードパーティサービスによってメッセージングまたは位置特定サービスを利用することができる多数の他のやり方が存在する。
【0026】
メッセージングまたは位置特定サービスを利用する多くのサードパーティサービスにおいて、サービスユーザのプライバシ、および/またはサービスに関してやり取りされる情報の秘密性が、重要である。例えば、ウェブページを運営する企業は、SMSが別の者へと届いてしまう恐れが大きいならば、アカウント所有者へとSMSによってPINコードを送信することを望まない可能性があり、現金自動預け払い機のオペレータは、上述の現金自動預け払い機の例において、携帯加入契約が銀行口座所有者に属さず、その場に居ると判定された者以外の者に属する恐れが大きいならば、携帯加入契約の位置特定の実行を望まない可能性があるなどである。
【0027】
メッセージングまたは位置特定サービスを利用するサードパーティサービスを享受するために、サードパーティサービスの顧客は、多くの場合に、自身の携帯加入契約の携帯電話番号をサードパーティ・サービス・プロバイダに提供しなければならない。携帯電話番号は、加入契約に固有の番号であるため、携帯電話番号を、サードパーティ・サービス・プロバイダの顧客の携帯加入契約の識別子として使用することが可能である。しかしながら、携帯加入契約の終了時に、携帯電話番号は、多くの場合に新たな加入契約へと移転される。サードパーティサービスの顧客が、自身がもはやその携帯電話番号の所有者ではないことをサードパーティ・サービス・プロバイダへと知らせない限り、SMSの送信または携帯加入契約の位置特定など、サードパーティサービスの一部を構成するメッセージングまたは位置特定サービスが、誤った者に対して行われてしまう。実際のところ、一部のモバイルネットワークのオペレータは、終了した加入契約の携帯電話番号を新たな加入契約に使用できないようにする時間枠を定めるという考え方を有している。しかしながら、そのような時間枠は、サードパーティ・サービス・プロバイダに携帯加入契約の終了が知らされない場合、サードパーティサービスの一部を利用するメッセージングまたは位置特定サービスが誤った者に対して行われてしまうことを、一時的に防止できるにすぎない。
【0028】
上述のように、移動無線通信ネットワークは、典型的には、携帯加入契約の特定に携帯加入者識別番号を使用する。ネットワーク103は、携帯加入者識別番号および携帯電話番号をHLR120に保存している。本発明の一態様によれば、サードパーティサービスが誤った者へと届けられることがないようにするために、携帯電話番号に関連付けられた携帯加入者識別番号を検証することができる検証装置が提供される。サードパーティサービスの顧客の携帯電話番号および対応する携帯加入者識別番号を保存することにより、また、サードパーティサービスを顧客へと届ける前に、携帯電話番号に関連付けられた携帯加入者識別番号が変わっていないことを確認することにより携帯電話番号の保存後に生じた携帯電話番号の新たな加入契約への移転を検出することができる。これは、携帯電話番号の新たな加入契約への移転時に、その携帯電話番号に関連付けられた携帯加入者識別番号が変更されるためである。
【0029】
検証装置によって実行される方法の実施形態が、図2に概略的に示されている。図2の方法によって、特定の携帯電話番号に関してメッセージングまたは位置特定サービスを実行すべきかどうかを判断することができる。ステップ200において、携帯加入契約を保持するネットワーク103において、携帯電話番号、ならびにその携帯電話番号に関連付けられた携帯加入者識別番号が、検証装置のデータベースに保存される。ステップ205において、携帯電話番号の検証の要求が、例えばサードパーティ・サービス・プロバイダのアプリケーションサーバから受信される。検証の要求は、携帯電話番号に対して実行されようとするメッセージングまたは位置特定サービスに関して、サードパーティのアプリケーションサーバによって送信され、検証の結果が、メッセージングまたは位置特定サービスを実行すべきか否かの判断において使用される。
【0030】
ステップ210において、IMSIクエリが、携帯電話番号に関連付けられた加入契約が登録されているHLR210へと送信される。ステップ210において送信されるIMSIクエリは、携帯電話番号についての情報を含んでおり、その携帯電話番号が登録されているHLR210においてその携帯電話番号に関連付けられた携帯加入者識別番号についての情報を求める要求である。図3に関してさらに後述されるように、IMSIクエリを、例えばネットワーク103のゲートウェイを介して送信することができる。検証装置によって送信されるIMSIクエリが、HLR210が使用する伝送プロトコルに適合しないフォーマットである場合、検証装置によって送信されるIMSIクエリが、例えばそのようなゲートウェイまたは他のノードを、HLR120が使用する伝送プロトコルに適合したフォーマットで対応するIMSIクエリを送信するように始動させることができる。
【0031】
ステップ215において、IMSIクエリ応答がHLRから受信され、このIMSIクエリ応答は、HLRにおいて携帯電話番号に関連付けられる携帯加入者識別番号、または携帯加入者識別番号を表わす情報を含む。ステップ220において、IMSIクエリ応答において受信された携帯加入者識別番号が、ステップ200において携帯電話番号に関連付けて保存された携帯加入者識別番号と比較される。受信された携帯加入者識別番号が、保存された携帯加入者識別番号に一致する場合、携帯電話番号が、依然としてステップ200の実行時と同じ加入者によって使用されていると結論付けることができる(受信された携帯加入者識別番号と、保存された携帯加入者識別番号とが、異なるフォーマットで表現されていてもよく、したがって正確な同一性が、両者間で必ずしも一致する必要がない)。
【0032】
受信された携帯加入者識別番号が、保存された携帯加入者識別番号に一致する場合、ステップ225へと進み、メッセージングまたは位置特定サービスが、携帯電話番号に対して開始される。他方で、ステップ220において得られた検証の結果が否定的であり、すなわち受信された携帯加入者識別番号が保存された携帯加入者識別番号に一致しない場合、メッセージングまたは位置特定サービスは開始されない。代わりに、ステップ230に進み、否定的な検証結果の知らせを含む検証応答が、ステップ205において受信された検証要求の送信元のノードへと送信される。
【0033】
ステップ225の要求されたサービスの開始を、種々のやり方で実行することができる。開始は、例えば、検証の結果が肯定的である旨を知らせ、すなわち受信された携帯加入者識別番号が保存された携帯加入者識別番号に一致すると判断された旨を知らせる表示を含む検証応答を、検証の要求者へと送信することを含むことができる。次いで、肯定的な検証応答の受信を承けると、検証の要求者は、メッセージングまたは位置特定サービスの実行の要求をネットワーク103へと送信することができる。ステップ205において受信された検証要求が、メッセージングまたは位置特定サービスの要求に含まれている場合、要求されたサービスの開始は、電話番号に対するメッセージングまたは位置特定サービスの実行の要求を移動無線通信ネットワークへと送信することを含むことができる。検証装置がサービスの少なくとも一部を実行できる場合、開始は、サービスのそれらの部分を実行することを含むことができる。
【0034】
ネットワーク103へと送信されるメッセージングまたは位置特定サービスの実行の要求を、独自仕様のプロトコルに従って送信することができ、あるいは実行の要求の送信に、標準化されたプロトコルを使用することができる。例えば、メッセージングまたは位置特定サービスがSMSである場合には、ショート・メッセージ・ピア・トゥ・ピア・プロトコル(SMPP)を、メッセージングまたは位置特定サービスの実行の要求に使用することができる。あるいは、他のプロトコルも使用可能である。実行の要求の送信先のネットワーク103は、携帯電話番号が登録されているネットワーク103または別のネットワーク103など、任意のネットワーク103であってもよい。
【0035】
上述のように、ステップ220において実行された比較の結果に基づく情報を含む検証応答を、検証結果が肯定的である場合にも、携帯電話番号の検証の要求の送信者へと送信することができる。検証応答の送信を、所望であれば、例えば要求されたメッセージングまたは位置特定サービスが成功裏に実行されたか否かに関する確認が検証の要求者へと送信される場合に、省略することが可能である。
【0036】
検証の結果を、所望であれば、保存された携帯電話番号および関連の携帯加入者識別番号に関連付けて、検証装置に記録することができる。例えば、比較の結果を保存することができ、検証の時刻を保存することができ、以下同様である。
【0037】
検証装置によって検証の要求者へと送信される検証応答は、携帯電話番号に関して検証装置によって保存された携帯加入者識別番号が、携帯電話番号が登録されているHLRから受信された携帯加入者識別番号に一致するかどうかについての情報を含むことができる。そのような情報を、例えば、検証応答メッセージにおけるフラグによって示すことができ、あるいは任意の他のやり方で示すことができる。どちらの情報がIMSIクエリ応答において検証装置から受信されるかに応じて、検証応答メッセージは、さらなる情報を含むことができる。例えば、IMSIクエリ応答が、携帯電話番号が現時点においてどのネットワーク103に登録されているかについての情報を含む場合、検証応答は、携帯電話番号が検証装置によってステップ200において保存されたときと同じネットワーク103に登録されているか、あるいは別のネットワークに登録されているかを表わす情報を含むことができる。そのような情報を、検証応答メッセージにフラグとして含ませることができ、あるいは3つ以上の値をとりうるインジケータとして含ませることができる。例えば、2ビットのインジケータを使用することができ、そのようなインジケータが、例えば以下の値のうちの1つをとることができる。すなわち、1)携帯加入者識別番号が変わっていない、2)携帯加入者識別番号が同じネットワーク内で変わっている、3)携帯加入者識別番号が変わり、モバイルネットワークも変わっている、4)携帯電話番号が使用されていない。あるいは、検証応答メッセージが、携帯電話番号が現時点において保存されているネットワーク103の識別子を含むことができる。携帯電話番号が登録されているネットワーク103が変わったかどうかに関する情報から、携帯電話番号が現時点において同じネットワーク103において別の加入者によって使用されている可能性が高いかどうか、または携帯電話番号の所有者が自身の加入契約を新たなネットワークへと移動させたかどかに関する結論を引き出すことができる。例えば携帯加入契約が現時点においてどのネットワークにおいて有効であるかについての情報など、他の情報も、検証応答メッセージにおいて提供することが可能である。
【0038】
メッセージングまたは位置特定サービスがサードパーティサービスの一部を形成する場合、所望であれば、否定的な検証結果に応答して、携帯電話番号を所有する加入者に、その携帯電話番号に関してはサードパーティサービスが打ち切られる旨を知らせるメッセージを、携帯電話番号へと送信することができる。これは、携帯加入者識別番号が変更されるが、携帯電話番号が依然として同じ者によって使用される状況が存在するため、有用となりうる。例えば、携帯電話番号のユーザが、自身の携帯加入契約を別のネットワーク103に移すと決めた場合や、自身のネットワーク103によって提供される別のサービスへとアクセスするために新たなSIMカードを要求した場合に、携帯加入者識別番号が典型的には変更される。そのようなメッセージを、例えば、サードパーティのアプリケーションサーバ、または検証装置によって携帯電話番号へと送信することができる。
【0039】
図2に示す方法を、例えばグローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーション(GSM)規格、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(UMTS)規格、ロング・ターム・エボリューション(LTE)規格など、任意の規格に従って動作しているネットワーク103における携帯加入契約に関して実施することができる。図2のフロー図は、ただ1つの携帯電話番号に関する。しかしながら、図2によって示される方法に従って動作する検証装置を、同じまたは異なるネットワーク103(異なるネットワーク103は、同じまたは別の規格のネットワークであってもよい)に登録された複数の携帯電話番号の検証に使用することができる。ステップ200が、典型的には、携帯加入契約ごとに1回だけ実行されると考えられる一方で、ステップ205〜220は、典型的には、携帯電話番号に関してサードパーティ・サービス・プロバイダが携帯電話番号の検証を要求するたびに実行されると考えられる。したがって、同じ携帯電話番号に関して、ステップ200の実行とステップ205〜230の実行との間にかなりの期間が経過しうる。
【0040】
携帯電話の規格にすでに存在する種類のメッセージを、例えばステップ210において送信されるIMSIクエリに使用することができる。使用可能な既存のメッセージの種類の例は、ETSI技術仕様(TS) 129 002 V.8.9.0、またはETSI TS 100 974 v.7.15.0に指定のモバイル・アプリケーション・パート・センド・ルーティング・インフォメーション(MAP SRI)メッセージという種類(例えば、SMSのためのSRI、またはHLR120からのルーティング情報を要求するためにMSC115によって使用されるSRIメッセージなどの他のSRIメッセージ)、send_IMSIメッセージという種類、またはHLRを参照する可能性を提供する任意の他の適切なメッセージの種類である。MAP SRI要求には、携帯電話番号が含まれ、MAP SRI応答には、該当の携帯加入者識別番号が含まれる。MAPシグナリングは、典型的には、移動無線通信ネットワーク103および他の電話ネットワークにおいて種々のノードの間のシグナリングに使用されるSS7シグナリングネットワークを介して実行される。あるいは、新たなメッセージの種類を、IMSIクエリとして使用されるように指定することができる。
【0041】
多くの場合、図2の方法を実行するための検証装置は、SS7シグナリングネットワークへの直接のアクセスを有しておらず、または携帯電話番号が登録されたネットワーク103のHLR120と直接通信するための他の手段を有していない。そのような場合、例えば検証装置を、例えばゲートウェイMSCなど、例えばPLMNもしくは移動無線通信ネットワーク103のアプリケーションサーバ、またはゲートウェイ310であってもよい、アプリケーションサーバ、またはゲートウェイ310へと接続することができる。これが、図3に示され、検証装置300が、ゲートウェイ310およびサードパーティ・サービス・プロバイダのアプリケーションサーバ(AS)305(以下ではサードパーティ・アプリケーション・サーバ305と称され、あるいは略してAS305と称される)へと接続されている。ゲートウェイ310は、少なくとも1つ(典型的には、複数)のHLR120と通信することができ、HLR120が、ネットワーク103に現時点において登録されている携帯電話番号に関連付けられた携帯加入者識別番号の値を保存している。この設定において、図2のステップ210のIMSIクエリは、例えばIMSIクエリに含まれる携帯電話番号に関連付けられた携帯加入者識別番号を求める適切なIMSIクエリメッセージを該当のHLR120へと送信するようにゲートウェイ310に対して指示する独自仕様のメッセージであってもよい。次いで、ゲートウェイ310、またはそのようにするようにゲートウェイ310から指示された別のノードが、例えばMAP SRIメッセージまたは上述のように送信される他のメッセージなど、該当のHLR120に適合した適切なIMSIクエリメッセージを該当のHLR120へと送信することができる。あるいは、検証装置300によって送信されるIMSIクエリが、該当のHLR120に適合したフォーマットであってもよい。検証装置がIMSコアネットワークのHSSの形態のHLR120を利用しているネットワークのシナリオにおいては、検証装置が、DIAMETERというプロトコルを使用してHSSと通信するI−CSCF(インテロゲーティング・セル・セッション制御機能)の形態のゲートウェイ310を介してHSSに接触することができる。
【0042】
図4が、図2のステップ200に関して実行されうるシグナリングを概略的に示すシグナリング図である。図4のシグナリングは、AS305が検証装置300に対して携帯電話番号(この携帯電話番号に関して、将来の検証がAS305によって要求される可能性がある)の登録を指示するシナリオを示している。検証装置300によって登録されるべき携帯電話番号を含むMSISDN登録コマンド400が、AS305から検証装置300へと送信される。MSISDN登録コマンド400を受信すると、検証装置300は、この携帯電話番号に関連付けられた携帯加入契約が登録されているHLRへと、携帯電話番号を含むIMSIクエリ405を送信する。IMSIクエリ405は、おそらくは図3に関して説明したようなゲートウェイ310を介して、携帯電話番号が登録されたネットワーク103のHLR120によって受信される。次いで、HLR120からのIMSIクエリ応答410が、検証装置300によって受信されるが、IMSIクエリ応答410は、携帯電話番号に関連付けられた携帯加入者識別番号を含む。上述のように、IMSIクエリ応答は、例えば携帯電話番号がどのネットワーク103に登録されているかについての情報や、携帯加入契約が現時点においてどのネットワーク103で有効であるかについての情報など、携帯電話番号に係る加入契約に関するさらなる情報を含むことができる。
【0043】
IMSIクエリ応答410を受信すると、検証装置300は、携帯電話番号および携帯電話番号に関する携帯加入者識別番号をデータベースに保存する。あるいは、携帯電話番号をMSISDN登録コマンド400の受信時に保存し、関連の携帯加入者識別番号をIMSIクエリ応答410の受信時に保存してもよい。
【0044】
次いで、所望であれば、要求された携帯電話番号の登録が完了した旨を知らせるMSISDN登録ACK415を、AS305へと送信することができる。
【0045】
図4においては、携帯電話番号および関連の携帯加入者識別番号の保存を、AS305からのMSISDN登録コマンドメッセージ400の受信によって開始される。このシナリオにおいては、携帯電話番号を、例えば、AS305によるメッセージ400の送信に先立って、AS305におけるサービスについて手作業または自動で登録しておくことができる。あるいは、検証装置300における携帯電話番号および関連の携帯加入者識別番号の保存を、例えば検証装置300のユーザインターフェイスにて携帯電話番号を手作業で入力することによるなど、他のやり方で開始させてもよい。
【0046】
図5a〜図5dは、本発明の種々のシナリオおよび実施形態を説明するシグナリング図であり、携帯電話番号および関連の携帯加入者識別番号を含むエントリが、すでに検証装置300に保存されている(図2および図4のステップ200を参照)と仮定している。図5aにおいて、検証装置300が、検証すべき携帯電話番号を含むMSISDN検証要求メッセージ500をAS305から受信する。MSISDN検証要求メッセージ500の受信を承けて、検証装置300は、携帯電話番号を含むIMSIクエリ505を送信し、IMSIクエリ505は、携帯電話番号が登録されているネットワーク103のHLR120によって受信される。次いで、検証装置300は、HLR120において携帯電話番号に関連付けられた携帯加入者識別番号を含むIMSIクエリ応答510を、HLR120から受信する。
【0047】
IMSIクエリ応答510の受信を承けて、検証装置300は、IMSIクエリ応答510にて受信された携帯加入者識別番号を検証装置300に携帯電話番号に関連付けて保存(図2および図4のステップ200を参照)された携帯加入者識別番号と比較する図2のステップ220を実行する。図5aに示すシナリオにおいては、受信された携帯加入者識別番号が、保存された携帯加入者識別番号に一致し、したがって携帯電話番号の検証は成功である。したがって、メッセージングまたは位置特定サービスの開始が、検証が成功した旨の知らせを例えばフラグまたは他のパラメータの値の形態で含む肯定的な検証応答515をAS305へと送信することによって、検証装置によって実行される。
【0048】
図5bは、図5aのシナリオによく似ているが、ステップ220において実行される比較において、保存された携帯加入者識別番号がIMSIクエリ応答505にて受信された携帯加入者識別番号に一致しないことが明らかになるシナリオを示している。保存された携帯加入者識別番号が現時点において携帯電話番号に関連付けられている携帯加入者識別番号に一致せず、すなわち検証の結果が否定的である旨の知らせを含む検証応答515が、検証装置300によってAS305へと送信される。上述のように、さらなる情報が検証応答515に含まれてもよい。
【0049】
図5bに示されている方法の実施形態においては、AS305が、顧客データベースに、携帯電話番号に関して否定的な検証応答が受信された旨を記録する(イベント516を参照)。次いで、実行された電話番号の検証に係るサードパーティサービスが当該電話番号について打ち切られている旨を携帯電話番号のユーザへと知らせるメッセージ517が、携帯電話番号へと送信される。あるいは、独自仕様または標準のプロトコルを使用してメッセージ517を届けるように移動無線通信ネットワーク100に要求するメッセージ517をAS305によって送信してもよく(上述のステップ225に関する説明を参照)、あるいはメッセージ517の送信を省略してもよい。
【0050】
上述のように、携帯電話番号の検証の要求は、メッセージングまたは位置特定サービスの要求に含まれてもよい。図5cは、携帯電話番号の検証の要求が、例えばSMS、MSM、電子メール、WAP、または任意の他のメッセージ配信サービスによる、移動無線通信ネットワーク103の加入者への特定のメッセージの配信の要求に含まれるシナリオを示している。サービスプロバイダ305からのメッセージ配信要求メッセージ520が、検証装置300によって受信される。メッセージ配信要求520は、メッセージの配信先の携帯電話番号、ならびにメッセージに含めるべき情報を含む。検証装置300は、メッセージ配信要求520を受信すると、図5aに関して説明したようにIMSIクエリ505を送信し、IMSIクエリ応答510を受信し、保存済みの携帯加入者識別番号および受信された携帯加入者識別番号の比較220を実行する。図5cのシナリオにおいては、比較により、IMSIクエリ510において受信された携帯加入者識別番号が、検証装置300に保存された携帯加入者識別番号に一致することが明らかになり、したがって携帯電話番号の検証は成功である。したがって、メッセージ配信要求520において受信された含めるべき情報を含むメッセージ525が、携帯電話番号に係る移動局110へと送信される。例えば、独自仕様または標準のプロトコルを使用してメッセージ517を届けるように移動無線通信ネットワーク103に要求するメッセージ525を検証装置300によって送信することができる(上述のステップ225に関する説明を参照)。
【0051】
次いで、図5cにおいては、メッセージ配信ACK530が検証装置300によってAS305へと送信される。そのようなメッセージ配信ACK530は、検証応答メッセージ515として携帯加入契約へのメッセージ525の送信に先立って送信しても、またはメッセージ525の送信に応答して受信される配信ACKを承けて送信しても、または省略してもよい。
【0052】
図5dは、携帯電話番号の検証の要求が、携帯電話番号に係る携帯加入契約の位置特定の要求に含まれるシナリオを示している。検証装置300が、位置特定すべき携帯加入契約の電話番号についての情報を含む位置特定要求535を受信する。位置特定要求520の受信を承けて、検証装置300は、図5aに関して述べたようにIMSIクエリ505を送信し、IMSIクエリ応答510を受信し、保存済みの携帯加入者識別番号および受信された携帯加入者識別番号の比較220を実行する。図5dのシナリオにおいては、比較により、IMSIクエリ510において受信された携帯加入者識別番号が、検証装置300に保存された携帯加入者識別番号に一致することが明らかになり、したがって携帯電話番号の検証は成功である。したがって、検証装置300は、携帯電話番号に関する携帯加入契約の位置特定を開始する。そのような位置特定を、例えば、検証装置300が三角測量による位置特定の実行を移動無線ネットワーク100に要求することによって開始でき、検証装置が移動無線ネットワーク100に対して携帯電話番号に係る移動局が現時点において活動しているセルのセルIDを送信するように要求することによって開始でき、あるいは要求された位置特定の分解能の要件に適した任意の他のやり方で開始することができる。携帯加入契約の位置が検証装置300に知られたとき、携帯電話番号に係る携帯加入契約の位置の知らせを含む位置特定応答メッセージ545が、AS305へと送信される。携帯加入契約の位置が現金自動預け払い機における詐欺の回避に使用される上述の例では、サードパーティ・サービス・プロバイダによって運営される各々の現金自動預け払い機の位置をカバーするセルの識別子を列挙する表、またはそのようなすべての現金自動預け払い機の地理的位置を列挙する表を、例えば検証装置300またはAS305によって保持することができる。次いで、位置特定によって得られた携帯加入契約の位置と、携帯電話番号と同じ現金自動預け払い機の顧客に登録されたキャッシュカードが現金の引き出しに使用される現金自動預け払い機の位置との間で、比較が実行される。現金自動預け払い機の位置を列挙するそのような表が検証装置300によって保持される場合、位置特定要求メッセージ535は、この例において、有利なことには、位置特定要求535に係る現金自動預け払い機の知らせを含むことができ、位置特定結果517が、例えば、携帯電話番号に係る移動局110が現時点においてこの現金自動預け払い機の近傍に位置しているか否かを知らせるフラグを含むことができる。
【0053】
図5cまたは図5dのシナリオにおいて実行される比較220において、受信された携帯加入者識別番号がステップ200において検証装置300によって保存された携帯加入者識別番号に一致しないことが明らかになった場合、メッセージ525の送信(図5c)または位置特定(図5d)は、典型的には実行されない。図2に関して上述したように、携帯電話番号に係る加入契約が検証装置300における携帯電話番号の登録後に変更された旨の知らせを、有利なことには、検証応答515、または位置特定応答545/メッセージ配信ACK530においてAS305へと送信することができる。
【0054】
一実施例においては、位置特定要求535またはメッセージ配信要求520など、検証装置がアプリケーションサーバから受信する特定の種類のサービス要求が、初期設定として携帯電話番号の検証を呼び出すことができる。別の実施例においては、サービス要求が、要求されるメッセージングまたは位置特定サービスの提供に関して携帯電話番号の検証が必要であるか否かを検証装置300に知らせるフラグまたは他のしるしを含むことができる。
【0055】
図5a〜図5dのIMSIクエリ405およびIMSIクエリ応答410は、有利なことには、図4のIMSIクエリ405およびIMSIクエリ応答410と同じ種類のメッセージであってもよいが、異なる種類のメッセージを使用することも可能である。
【0056】
MSISDN登録要求400、MSISDN検証要求500、検証応答515、位置特定要求535など、検証装置300とサードパーティ・サービス・プロバイダ305との間で送信されるメッセージは、例えば、独自仕様のメッセージであってもよい。検証装置300およびサードパーティAS305が同じノードに実装される場合には、そのようなメッセージは、内部メッセージであってもよい。
【0057】
図5a〜図5dに示したシグナリングのシナリオは、あくまでも実施例にすぎず、図2によって示される検証方法を、多数のさまざまなサードパーティサービスのシナリオにおいて、また、多数のメッセージングまたは位置特定サービスに関して実行することが可能である。
【0058】
図6aに検証装置300の実施例が、概略的に示されている。図6aの検証装置300は、比較機構605を含む検証ハンドリング機構600を備える。検証装置300は、携帯電話番号および関連の携帯加入者識別番号を含むエントリを保存することができるデータベース615をさらに備える。検証ハンドリング機構600が、データベース615に保存されたデータにアクセスできるようにデータベース615へと接続されている。さらに、検証ハンドリング機構600は、少なくとも1つのAS305との通信のためのインターフェイス620と、HLR120との通信のためのインターフェイス625とに接続されている(おそらくは図3に示すようなゲートウェイ310を介して)。インターフェイス620および625は、同じまたは異なる物理的インターフェイスであってよく、典型的には信号の入力および信号の出力の両方として機能することができる。
【0059】
図6aの検証ハンドリング機構600は、インターフェイス620を介してアプリケーションサーバ305からMSISDN登録コマンド400を受信し、MSISDN登録コマンド405の受信に応答してIMSIクエリ405を送信するように構成される。さらに、図6aの検証ハンドリング機構600は、インターフェイス625を介してIMSIクエリ応答410を受信し、データベース610に対してMSISDN登録コマンド400において受信された携帯電話番号、およびIMSIクエリ応答410において受信された関連の携帯加入者識別番号をデータベース615に保存するように指示するように構成される。さらに、検証ハンドリング機構600は、インターフェイス620を介してAS305から携帯電話番号に関するMSISDN検証要求500を受信し、MSISDN検証要求500の受信に応答してIMSIクエリ505を送信するようにインターフェイス625に対して指示するように構成される。さらに、検証ハンドリング機構600は、インターフェイス625を介してIMSIクエリ応答510を受信し、受信したIMSIクエリ応答510から受信した携帯加入者識別番号を抽出し、保存された携帯加入者識別番号をデータベース615から取り出し、同じ携帯電話番号に関連して受信した、携帯加入者識別番号および保存された携帯加入者識別番号を比較機構605へと配信するように構成される。比較機構605は、受信した携帯加入者識別番号を保存された携帯加入者識別番号と比較し、比較結果を配信するように構成される。さらに、検証ハンドリング機構600は、検証応答515をAS305へと送信するように構成することができる。
【0060】
図6aの検証装置300は、あくまでも実施例として提示されているにすぎず、検証装置300を他のやり方で実現することが可能である。例えば、携帯電話番号の登録の要求を、インターフェイス620を介してAS305から受信する構成に代え、あるいはそのような構成に加えて、検証装置300は、電話番号の登録の要求を手動で入力できるよう、ユーザインターフェイスを備えることができる。さらに、検証装置300を、例えば検証ハンドリング機構600が上述の仕事のうちの一部を実行するように構成される一方で、他の(複数の)エンティティが上述の仕事のうちの残りの部分を実行するように構成されるように、さまざまなやり方で分散させることができる。さらに、検証装置300を、例えばデータベース615、および検証ハンドリング機構600、または検証ハンドリング機構600の一部が異なる地理的位置に位置しながら同じ論理装置として動作するように、物理的に分散された様相で実現することができる。
【0061】
図6aの検証ハンドリング機構600およびデータベース615を、適切なソフトウェアおよびハードウェアによって実現することができる。例えば、データベース615は、汎用のデータベースであってもよく、あるいは検証装置300のために特に開発されるデータベースであってもよい。データベース615は、データベース615における情報の挿入および取り出しのための構造化照会言語(SQL)、または任意の他の適切な言語に互換であってもよい。検証ハンドリング機構600を、例えば携帯電話番号の検証(図2を参照)を実行するためのソフトウェアとの組み合わせにおける1個または複数の汎用のプロセッサまたは検証装置300のために特に開発された1個または複数のプロセッサであってもよい。
【0062】
図6bにおいて、図6aの検証装置300を概略的に説明する他のやり方が示されている。図6bは、メモリの形態のコンピュータプログラム製品635、ならびにインターフェイス620および625に接続された処理手段630を備える検証装置300を示している。メモリは、処理手段630によって実行されたときに検証装置300に図2に示すような検証方法を実行させるコンピュータプログラム636を保存する、コンピュータにとって読み取り可能なコード手段を備える。換言すると、この実施形態においては、検証ハンドリング機構600およびその比較機構605を、コンピュータプログラム636の該当のプログラムモジュールを活用して実現することができる。図示の実施形態においては、コンピュータプログラム製品635が、データベース615も含むが、他の実施形態においては、データベース615が、検証装置300の第2のメモリ(図示せず)に保存されてもよい。処理手段630は、1つまたは複数のプロセッサであってよく、例えば処理手段の一方のプロセッサをデータベース615に関するコードを実行するように構成でき、他方のプロセッサを検証ハンドリング機構600に関するコードを実行するように構成でき、または同じプロセッサを検証ハンドリング機構のコードおよびデータベースのコードを実行するために使用することができる。コンピュータプログラム製品635は、ハードドライブ、フラッシュメモリ、EEPROM(電気的に消去可能な読み出し専用プログラマブルメモリ)、DVDディスク、CDディスク、USBメモリなど、任意の種類のコンピュータにとって読み取り可能な不揮発性の手段であってもよい。
【0063】
図7が、サードパーティ・サービス・プロバイダの顧客へと少なくとも1つのサードパーティサービスを提供するように構成されたAS305の実施例を示している。AS305は、検証要求ハンドリング機構700と、サードパーティサービスの顧客情報レジスタ705を有するメモリと、検証装置300との通信のためのインターフェイス710とを備えており、検証要求ハンドリング機構700が、インターフェイス710および顧客情報レジスタ705へと接続されている。顧客情報レジスタ705は、サードパーティサービスの顧客に関する情報を保存するように構成された、例えばデータベースのメモリで構成され、そのようなサードパーティサービスの顧客に関する情報は、例えば顧客の携帯加入契約の電話番号、顧客の携帯加入契約が登録されているネットワーク103のオペレータコード、顧客に関して検証装置300から得られた検証結果情報、顧客がどのサービスに加入しているかについての情報などである。検証要求ハンドリング機構700は、顧客情報レジスタ705から情報(検証すべき携帯電話番号など)を取り出し、インターフェイス710を介して検証装置300へと携帯電話番号の登録の要求(図4のMSISDN登録コマンド400を参照)を送信し、移動無線通信システムにおけるメッセージングまたは位置特定サービスを携帯電話番号に関して実行すべきかどうかを判断するために検証装置300へと検証要求を送信するように構成される(図5aのMSISDN検証要求500、図5cのメッセージ配信要求520、および図5dの位置特定要求535を参照)。検証要求ハンドリング機構700を、検証の事象が成功であったか否かに関する情報など、インターフェイス715を介して検証装置から受信される情報を顧客情報レジスタ705に保存するようにさらに構成することができる。AS305をハードウェアおよびソフトウェアの適切な組み合わせとして実現することができる。処理手段およびメモリ手段を備えており、メモリ手段が、処理手段において実行されたときに検証装置300への携帯電話番号の登録の要求の送信をAS305に実行させるコンピュータ・プログラム・コード部分、ならびに、処理手段において実行されたときに検証装置300への携帯電話番号の検証の要求の送信をAS305に実行させるコンピュータ・プログラム・コード部分を保存しているAS305の実施形態の概略の説明として、図6bに示した検証装置300の概略の説明を使用することもできる。
【0064】
検証装置300を、例えばアプリケーションサーバの一部として実現することができる。図3〜図5においては、検証装置300が、AS305とは別のノードとして示されている。しかしながら、代案として、検証装置300をAS305の一部として実現することもできる。検証装置300がAS305の一部である場合、検証装置300とAS305との間で送信されるあらゆるメッセージは、有利なことには内部メッセージであってもよい(例えば、MSISDN登録コマンド400、MSISDN検証要求500、検証応答505など)。その場合、インターフェイス620および710は、内部インターフェイスであるとよい。
【0065】
検証装置300がAS305とは別のノードに実装される場合、検証装置300は、例えば同じまたは異なるサービスプロバイダに属する複数の異なるサードパーティ・アプリケーション・サーバのために働くことができる。検証装置300を、例えば異なるサービスプロバイダのための通信システムにおいてサービスのブローカーノードとして働くアプリケーションサーバに実装してもよい。そのようなブローカーノードを、例えば、異なるAS305からの要求にて異なる移動無線ネットワーク103においてメッセージングまたは位置特定サービスを実行するように構成することができる。複数の異なる移動無線通信システム103j−1、103j、103j+1に用意されたメッセージングまたは位置特定サービスへのアクセスを、複数の異なるサードパーティ・サービス・プロバイダ305i−1、305i、および305i+1へと提供するように構成されたブローカーノード805を備える通信システム800の実施例が、図8に概略的に示されている。通信システム800は、図1に示す移動無線通信システム100のすべてまたは一部を含むことができる。
【0066】
本発明の種々の態様が、添付の独立請求項に記載されるが、本発明の他の態様は、添付の特許請求の範囲に明示的に記載される組み合わせだけでなく、上述の説明および/または添付の特許請求の範囲に提示される任意の特徴の組み合わせを含む。
【0067】
本明細書に提示の技術が、あくまでも例示を目的として提示されたにすぎない添付の図面および以上の詳細な説明に開示された実施形態に限られるわけではなく、多数の異なるやり方で実現することが可能であり、以下の特許請求の範囲によって規定されることを、当業者であれば理解できるであろう。
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動無線通信の分野に関し、特にはそのような通信を利用するサービスのセキュリティの改善に関する。
【背景技術】
【0002】
世界の大部分における移動通信デバイスの市場への多大な浸透ゆえに、多くの業界が、移動無線通信システムによってサービスを提供することに魅力を感じている。一例は、銀行業界であり、一部の銀行が、自身の顧客にショート・メッセージ・サービス(SMS)を介して情報を受け取る可能性を提供している。銀行業界、ならびに取り扱いに慎重を期する必要がありうる情報を取り扱う他の業界においては、情報のプライバシおよび秘密性が、多くの場合に大きな懸案事項である。SMSによる情報の送信は、きわめて便利ではあるが、一般に完全に安全というわけではない。SMSベースのサービスの多数の支持者が、SMSバンキングが他の従来からのバンキングチャネルほど安全でないが、SMSバンキングはきわめて高リスクの取引のために使用される目的のものではないと主張している。しかしながら、SMSバンキング、および移動無線通信システムを利用する他のサービスの配信について、セキュリティの向上が依然として望まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、移動無線通信ネットワークを介して提供されるメッセージングまたは位置特定サービスを利用するサードパーティサービスのセキュリティをどのように改善するかに関する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、携帯電話番号を検証し、携帯電話番号に関して移動無線通信システムにおけるメッセージングまたは位置特定サービスを実行すべきかどうかを判断する方法に関する。この方法は、携帯電話番号および対応する携帯加入者識別番号を検証装置のデータベースに保存するステップと、検証装置において携帯電話番号の検証の要求を受信するステップと、検証の要求に応答して、検証装置から、ホーム・ロケーション・レジスタに携帯電話番号に関連付けて登録された携帯加入者識別番号を要求するIMSIクエリを送信するステップと、ホーム・ロケーション・レジスタにおいて携帯電話番号に関連付けられた携帯加入者識別番号を検証装置において受信するステップと、検証装置において、保存した携帯加入者識別番号、および受信した携帯加入者識別番号を比較するステップと、比較によって受信した携帯加入者識別番号が保存した携帯加入者識別番号に一致することが明らかになった場合に、携帯電話番号に関してメッセージングまたは位置特定サービスの実行を開始するステップとを含む。
【0005】
これにより、携帯電話番号に関する携帯加入契約が、携帯電話番号の保存の時点と、この携帯電話番号に関するメッセージングまたは位置特定サービスの開始の時点との間で、変化していることを検出することが可能になる。メッセージングまたは位置特定サービスの実行を、携帯電話番号の検証の結果を条件として行うことができる。
【0006】
ホーム・ロケーション・レジスタは、本出願において言及されるとき、GSM(グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーション)(登録商標)の仕様のとおりのホーム・ロケーション・レジスタとだけ解釈されるのではなく、個々の電気通信ネットワークにおいてどのように呼ばれるかにかかわらず、以下の詳細な説明に記載されるとおりのホーム・ロケーション・レジスタに相当する機能を備えるサーバと解釈されるべきである。別の用語の一例は、IMS(インターネット・プロトコル・マルチメディア・サブシステム)に指定のとおりのHSS(ホーム・サブスクライバ・サーバ)である。
【0007】
保存するステップは、携帯電話番号の登録の要求を検証装置において受信するステップと、携帯電話番号の登録の要求に応答して、検証装置から、ホーム・ロケーション・レジスタに携帯電話番号に関連付けて登録された携帯加入者識別番号を要求する第1のIMSIクエリを送信するステップと、第1のIMSIクエリに応答して、検証装置において、ホーム・ロケーション・レジスタにおいて携帯電話番号に関連付けられた携帯加入者識別番号を受信するステップとを含むことができ、保存するステップが、対応する携帯加入者識別番号として、第1のIMSIクエリに応答して受信された携帯加入者識別番号を保存するステップを含む。この態様によれば、検証装置における携帯電話番号の登録を、好都合に実行することができる。
【0008】
この方法は、比較の結果を示す検証応答を送信するステップを含むことができる。一実施形態においては、検証応答が、保存した携帯加入者識別番号および受信した携帯加入者識別番号が同じモバイル・ネットワーク・オペレータによって発行されたものか否かについての知らせを含む。そのような知らせを、例えば比較によって受信した携帯加入者識別番号が保存した携帯加入者識別番号に一致しないことが明らかになったシナリオにおいてのみ提示することができる。
【0009】
検証装置を、例えば、メッセージングまたは位置特定サービスを利用するサードパーティサービスを提供するように構成されたアプリケーションサーバに備えることができる。この実施例においては、検証の要求が、有利なことにはアプリケーションサーバによって生成され、開始するステップが、有利なことにはアプリケーションサーバがメッセージングまたは位置特定サービスの実行の要求を送信することを含む。
【0010】
別の実施形態においては、検証装置を、例えば、通信システムにおいてサービスのブローカーノードとして働くアプリケーションサーバに備えることができる。この実施例においては、検証の要求を、メッセージングまたは位置特定サービスを利用するサードパーティサービスを提供するように構成されたアプリケーションサーバから受信することができ、開始するステップが、ブローカーノードがサービスを実行するステップ、または通信システムの移動無線通信ネットワークへとメッセージングまたは位置特定サービスの実行の要求を送信するステップ、またはアプリケーションサーバへと比較の結果を示す検証応答を送信するステップを含む。
【0011】
メッセージングまたは位置特定サービスが、サードパーティサービスの一部を形成する実施形態においては、本方法が、比較によって受信した携帯加入者識別番号が保存した携帯加入者識別番号に一致しないことが明らかになった場合に、当該電話番号に関してサードパーティサービスの提供が打ち切られていることを示すメッセージを、移動無線通信システムを介して携帯電話番号へと送信するステップをさらに含むことができる。そのようなメッセージを、例えば検証装置、またはサードパーティサービスを提供するアプリケーションサーバから送信することができる。そのようなメッセージを送信することによって、自身の携帯電話番号を保持しているが、加入契約に変更があった携帯加入者に、自身の加入契約について行われた変更に起因してサードパーティサービスが打ち切られたときに、確実に通知を行うことができる。これにより、携帯加入者が、所望であればサードパーティサービスを再開すべく適切な行動をとることができる。
【0012】
一実施形態は、移動無線通信システムにおいてメッセージングまたは位置特定サービスを要求する方法を提供する。この方法は、アプリケーションサーバから検証装置へと、検証装置への携帯電話番号の登録の要求を送信するステップを含み、この要求は、この携帯電話番号の通知を含む。さらにこの方法は、携帯電話番号に関して移動無線通信システムにおけるメッセージングまたは位置特定サービスを実行すべきかどうかを判断するために、アプリケーションサーバから検証装置へと、携帯電話番号の検証の要求を送信するステップを含む。
【0013】
さらに本発明は、携帯電話番号を検証して、携帯電話番号に関して移動無線通信システムにおけるメッセージングまたは位置特定サービスを実行すべきかどうかを判断する検証装置に関する。一実施形態においては、この検証装置が、携帯電話番号および携帯電話番号に係る携帯加入者識別番号を保存するためのデータベースと、携帯電話番号の検証の要求を受信するように構成された第1の入力部と、携帯電話番号に関して、ホーム・ロケーション・レジスタに携帯電話番号に関連付けて登録された携帯加入者識別番号を要求するIMSIクエリを送信するように構成された出力部と、携帯電話番号に関するIMSIクエリに応答して携帯加入者識別番号を受信するように構成された第2の入力部と、携帯電話番号に関してデータベースに保存された携帯加入者識別番号を、携帯電話番号に関するIMSIクエリに応答して受信された携帯加入者識別番号と比較し、比較によって受信された携帯加入者識別番号が保存された携帯加入者識別番号に一致することが明らかになった場合に、携帯電話番号に関してメッセージングまたは位置特定サービスの実行を開始するように構成された処理手段とを備える。
【0014】
さらに本発明は、メッセージングまたは位置特定サービスを利用するサードパーティサービスを提供するように構成されたアプリケーションサーバに関する。このアプリケーションサーバは、検証装置への携帯電話番号の登録の要求を検証装置へと送信するように構成された出力部を備えており、この登録の要求が、当該携帯電話番号の通知を含む。出力部が、携帯電話番号に関して移動無線通信システムにおけるメッセージングまたは位置特定サービスを実行すべきかどうかを判断するために、携帯電話番号の要求を検証装置へと送信するようにさらに構成されている。
【0015】
このアプリケーションサーバは、携帯電話番号の検証の結果を示す検証応答を受信するように構成された入力部と、サードパーティサービス顧客情報レジスタと、出力部によって受信された検証応答が、携帯電話番号に関する検証の結果が否定的である旨を示している場合に、電話番号に関するサードパーティサービス加入契約情報の一部として、検証の結果が否定的である旨を示す情報をサードパーティサービス顧客情報レジスタに保存するように構成された処理手段とを備えることができる。
【0016】
さらに本発明は、携帯電話番号を検証し、携帯電話番号に関して移動無線通信システムにおけるメッセージングまたは位置特定サービスを実行すべきかどうかを判断するためのコンピュータプログラムに関する。このコンピュータプログラムは、検証装置において実行されたときに、携帯電話番号および対応する携帯加入者識別番号を検証装置のデータベースに保存するステップと、検証の要求に応答して、ホーム・ロケーション・レジスタに携帯電話番号に関連付けて登録された携帯加入者識別番号を要求するIMSIクエリを送信するステップと、データベースから保存した携帯加入者識別番号を取り出すステップと、保存した携帯加入者識別番号、およびIMSIクエリへの応答において受信される携帯加入者識別番号を比較するステップと、比較によって受信された携帯加入者識別番号が保存した携帯加入者識別番号に一致することが明らかになった場合に、携帯電話番号に関してメッセージングまたは位置特定サービスの実行を開始するステップとを検証装置に実行させるコンピュータ・プログラム・コード部分を含む。
【0017】
さらに本発明は、コンピュータプログラムが保存された、コンピュータが読み取り可能な手段を備えるコンピュータプログラム製品に関する。
【0018】
本発明のさらなる態様が、以下の詳細な説明および添付の特許請求の範囲に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】移動無線通信ネットワークを含む移動無線通信システムの概略図である。
【図2】携帯電話番号を検証するための方法の実施形態を説明するフロー図である。
【図3】検証装置がゲートウェイを介してHLRと通信できる実施形態を示している。
【図4】検証装置において携帯電話番号を登録するための方法の実施形態を説明するシグナリング図である。
【図5a】携帯電話番号を検証するための方法の実施形態におけるシグナリングのシナリオを説明するシグナリング図である。
【図5b】携帯電話番号を検証するための方法の実施形態におけるシグナリングのシナリオを説明するシグナリング図である。
【図5c】携帯電話番号を検証するための方法の実施形態におけるシグナリングのシナリオを説明するシグナリング図である。
【図5d】携帯電話番号を検証するための方法の実施形態におけるシグナリングのシナリオを説明するシグナリング図である。
【図6a】検証装置の実施形態の概略図である。
【図6b】図6aに示した検証装置の実施形態の別の態様を示す概略図である。
【図7】携帯電話番号の検証を要求するように構成されたサードパーティ・アプリケーション・サーバの概略図である。
【図8】検証装置を含むブローカーノードを備える通信システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
移動無線通信システム100の例が、図1に概略的に示されている。移動無線通信システム100は、少なくとも1つの移動無線通信ネットワーク103(以下の説明では略してネットワーク103と称する)を備える。移動無線通信ネットワーク103は、典型的には、例えば公衆交換電話網(PSTN)、他の移動無線ネットワーク、インターネット、などの他のネットワーク104へと接続される。
【0021】
ネットワーク103は、エア・インターフェイスを介して移動局(MS)110へと移動無線通信を提供する複数の無線基地局105を備える。MS110は、例えば携帯電話機、無線を装備したラップトップコンピュータ、ハンドヘルドコンピュータ、または無線の能力を有する任意の他のデバイスであってもよい。無線基地局105は、とりわけ、MS110との通信セッションのルーティングおよびモビリティ管理を提供することができるモバイル交換センタ(MSC)115へと、多くの場合に基地局制御ノードを介して接続される。典型的には、複数の無線基地局105が、各々のMSC115へと接続される。
【0022】
さらに図1のネットワーク103は、ネットワーク103におけるモバイルサービスへの加入契約の詳細を含む中央データベースを備えるホーム・ロケーション・レジスタ(HLR)120を備える。特には、HLR120は、各々の加入契約について、携帯加入者識別番号(多くの場合、インターナショナル・モバイル・サブスクライバ・アイデンティティ(IMSI)と称される)、および加入契約に割り当てられた少なくとも1つの電話番号(多くの場合に、加入契約のMSISDNと称される)を保存する。携帯加入者識別番号および携帯電話番号は、典型的には、MS110についての携帯加入契約を特定するためにMS110とともに使用される加入者識別モジュール(SIM)カード(図示せず)にも保存される。ここでは、用語「IMSI」および「MSISDN」は、説明および図において言及されるときはいつも、別の用語を用いる移動無線通信の規格における携帯加入者識別番号および携帯電話番号を指す場合も含め、携帯加入者識別番号および携帯電話番号の全般を指して使用される。
【0023】
例えば、インターネットまたは他のネットワークを介して、ネットワーク103の外部のサービスプロバイダが、移動無線通信ネットワークにおけるサービスの加入者でもある顧客へと提供するサービスの一部として、メッセージングサービス、および/または位置特定サービスを利用することができる。以下では、用語「メッセージングまたは位置特定サービス」は、携帯電話番号に関して移動無線通信ネットワークを活用して実行されるサービスを指して使用され、サービスは、メッセージングサービスまたは位置特定サービスのいずれかである。メッセージングまたは位置特定サービスは、例えばショート・メッセージ・サービス(SMS)、マルチメディア・メッセージング・サービス(MMS)、電子メールサービス、データ・ストリーム・サービス、プッシュ通知サービス、ワイヤレス・アプリケーション・プロトコル(WAP)サービス、三角測量に基づく位置特定サービス、携帯電話番号に係る携帯加入契約が現時点において有効であるセルの特定に基づく位置特定サービスなどであってもよい。
【0024】
ネットワーク103の外部のサービスプロバイダを、以下ではサードパーティ・サービス・プロバイダと称し、サードパーティ・サービス・プロバイダによって提供されるサービスを、サードパーティサービスと称する。サードパーティサービスは、例えばオフポータルなサービスであってもよく、すなわちサードパーティサービスの受け手が登録されているネットワーク103のオペレータによるポータルランを経由せず、サードパーティ・サービス・プロバイダから直接提供されるサービスであってもよい。サードパーティ・サービス・プロバイダは、例えば他のオペレータによって運営されるネットワーク103において携帯加入者へとサービスを提供するモバイル・ネットワーク・オペレータであってもよく、またはいかなる移動無線通信ネットワークも運営していないが、MS110との通信にネットワーク103を利用するサービスプロバイダであってもよい。
【0025】
メッセージングまたは位置特定サービスを利用するサードパーティサービスは、例えば、銀行によって提供されるサービス(預金取引明細書または他の情報が、SMSまたは他のメッセージングサービスによって口座名義人へと送信される)、顧客がアカウントを保持するウェブページを運営している企業によって提供されるセキュリティ向上サービス(アカウントのPINコードをアカウント所有者の携帯加入契約へとSMSまたは他のメッセージングサービスによって送信することができる)、現金自動預け払い機サービス(現金の引き出しを許す前に銀行口座所有者の携帯加入契約の位置を保存済みの現金自動預け払い機(ATM)の位置と比較することにより、銀行口座所有者の位置が現金自動預け払い機の位置と一致するか否かを確認することによって、現金自動預け払い機における詐欺を防止する)、などであってもよい。サードパーティサービスによってメッセージングまたは位置特定サービスを利用することができる多数の他のやり方が存在する。
【0026】
メッセージングまたは位置特定サービスを利用する多くのサードパーティサービスにおいて、サービスユーザのプライバシ、および/またはサービスに関してやり取りされる情報の秘密性が、重要である。例えば、ウェブページを運営する企業は、SMSが別の者へと届いてしまう恐れが大きいならば、アカウント所有者へとSMSによってPINコードを送信することを望まない可能性があり、現金自動預け払い機のオペレータは、上述の現金自動預け払い機の例において、携帯加入契約が銀行口座所有者に属さず、その場に居ると判定された者以外の者に属する恐れが大きいならば、携帯加入契約の位置特定の実行を望まない可能性があるなどである。
【0027】
メッセージングまたは位置特定サービスを利用するサードパーティサービスを享受するために、サードパーティサービスの顧客は、多くの場合に、自身の携帯加入契約の携帯電話番号をサードパーティ・サービス・プロバイダに提供しなければならない。携帯電話番号は、加入契約に固有の番号であるため、携帯電話番号を、サードパーティ・サービス・プロバイダの顧客の携帯加入契約の識別子として使用することが可能である。しかしながら、携帯加入契約の終了時に、携帯電話番号は、多くの場合に新たな加入契約へと移転される。サードパーティサービスの顧客が、自身がもはやその携帯電話番号の所有者ではないことをサードパーティ・サービス・プロバイダへと知らせない限り、SMSの送信または携帯加入契約の位置特定など、サードパーティサービスの一部を構成するメッセージングまたは位置特定サービスが、誤った者に対して行われてしまう。実際のところ、一部のモバイルネットワークのオペレータは、終了した加入契約の携帯電話番号を新たな加入契約に使用できないようにする時間枠を定めるという考え方を有している。しかしながら、そのような時間枠は、サードパーティ・サービス・プロバイダに携帯加入契約の終了が知らされない場合、サードパーティサービスの一部を利用するメッセージングまたは位置特定サービスが誤った者に対して行われてしまうことを、一時的に防止できるにすぎない。
【0028】
上述のように、移動無線通信ネットワークは、典型的には、携帯加入契約の特定に携帯加入者識別番号を使用する。ネットワーク103は、携帯加入者識別番号および携帯電話番号をHLR120に保存している。本発明の一態様によれば、サードパーティサービスが誤った者へと届けられることがないようにするために、携帯電話番号に関連付けられた携帯加入者識別番号を検証することができる検証装置が提供される。サードパーティサービスの顧客の携帯電話番号および対応する携帯加入者識別番号を保存することにより、また、サードパーティサービスを顧客へと届ける前に、携帯電話番号に関連付けられた携帯加入者識別番号が変わっていないことを確認することにより携帯電話番号の保存後に生じた携帯電話番号の新たな加入契約への移転を検出することができる。これは、携帯電話番号の新たな加入契約への移転時に、その携帯電話番号に関連付けられた携帯加入者識別番号が変更されるためである。
【0029】
検証装置によって実行される方法の実施形態が、図2に概略的に示されている。図2の方法によって、特定の携帯電話番号に関してメッセージングまたは位置特定サービスを実行すべきかどうかを判断することができる。ステップ200において、携帯加入契約を保持するネットワーク103において、携帯電話番号、ならびにその携帯電話番号に関連付けられた携帯加入者識別番号が、検証装置のデータベースに保存される。ステップ205において、携帯電話番号の検証の要求が、例えばサードパーティ・サービス・プロバイダのアプリケーションサーバから受信される。検証の要求は、携帯電話番号に対して実行されようとするメッセージングまたは位置特定サービスに関して、サードパーティのアプリケーションサーバによって送信され、検証の結果が、メッセージングまたは位置特定サービスを実行すべきか否かの判断において使用される。
【0030】
ステップ210において、IMSIクエリが、携帯電話番号に関連付けられた加入契約が登録されているHLR210へと送信される。ステップ210において送信されるIMSIクエリは、携帯電話番号についての情報を含んでおり、その携帯電話番号が登録されているHLR210においてその携帯電話番号に関連付けられた携帯加入者識別番号についての情報を求める要求である。図3に関してさらに後述されるように、IMSIクエリを、例えばネットワーク103のゲートウェイを介して送信することができる。検証装置によって送信されるIMSIクエリが、HLR210が使用する伝送プロトコルに適合しないフォーマットである場合、検証装置によって送信されるIMSIクエリが、例えばそのようなゲートウェイまたは他のノードを、HLR120が使用する伝送プロトコルに適合したフォーマットで対応するIMSIクエリを送信するように始動させることができる。
【0031】
ステップ215において、IMSIクエリ応答がHLRから受信され、このIMSIクエリ応答は、HLRにおいて携帯電話番号に関連付けられる携帯加入者識別番号、または携帯加入者識別番号を表わす情報を含む。ステップ220において、IMSIクエリ応答において受信された携帯加入者識別番号が、ステップ200において携帯電話番号に関連付けて保存された携帯加入者識別番号と比較される。受信された携帯加入者識別番号が、保存された携帯加入者識別番号に一致する場合、携帯電話番号が、依然としてステップ200の実行時と同じ加入者によって使用されていると結論付けることができる(受信された携帯加入者識別番号と、保存された携帯加入者識別番号とが、異なるフォーマットで表現されていてもよく、したがって正確な同一性が、両者間で必ずしも一致する必要がない)。
【0032】
受信された携帯加入者識別番号が、保存された携帯加入者識別番号に一致する場合、ステップ225へと進み、メッセージングまたは位置特定サービスが、携帯電話番号に対して開始される。他方で、ステップ220において得られた検証の結果が否定的であり、すなわち受信された携帯加入者識別番号が保存された携帯加入者識別番号に一致しない場合、メッセージングまたは位置特定サービスは開始されない。代わりに、ステップ230に進み、否定的な検証結果の知らせを含む検証応答が、ステップ205において受信された検証要求の送信元のノードへと送信される。
【0033】
ステップ225の要求されたサービスの開始を、種々のやり方で実行することができる。開始は、例えば、検証の結果が肯定的である旨を知らせ、すなわち受信された携帯加入者識別番号が保存された携帯加入者識別番号に一致すると判断された旨を知らせる表示を含む検証応答を、検証の要求者へと送信することを含むことができる。次いで、肯定的な検証応答の受信を承けると、検証の要求者は、メッセージングまたは位置特定サービスの実行の要求をネットワーク103へと送信することができる。ステップ205において受信された検証要求が、メッセージングまたは位置特定サービスの要求に含まれている場合、要求されたサービスの開始は、電話番号に対するメッセージングまたは位置特定サービスの実行の要求を移動無線通信ネットワークへと送信することを含むことができる。検証装置がサービスの少なくとも一部を実行できる場合、開始は、サービスのそれらの部分を実行することを含むことができる。
【0034】
ネットワーク103へと送信されるメッセージングまたは位置特定サービスの実行の要求を、独自仕様のプロトコルに従って送信することができ、あるいは実行の要求の送信に、標準化されたプロトコルを使用することができる。例えば、メッセージングまたは位置特定サービスがSMSである場合には、ショート・メッセージ・ピア・トゥ・ピア・プロトコル(SMPP)を、メッセージングまたは位置特定サービスの実行の要求に使用することができる。あるいは、他のプロトコルも使用可能である。実行の要求の送信先のネットワーク103は、携帯電話番号が登録されているネットワーク103または別のネットワーク103など、任意のネットワーク103であってもよい。
【0035】
上述のように、ステップ220において実行された比較の結果に基づく情報を含む検証応答を、検証結果が肯定的である場合にも、携帯電話番号の検証の要求の送信者へと送信することができる。検証応答の送信を、所望であれば、例えば要求されたメッセージングまたは位置特定サービスが成功裏に実行されたか否かに関する確認が検証の要求者へと送信される場合に、省略することが可能である。
【0036】
検証の結果を、所望であれば、保存された携帯電話番号および関連の携帯加入者識別番号に関連付けて、検証装置に記録することができる。例えば、比較の結果を保存することができ、検証の時刻を保存することができ、以下同様である。
【0037】
検証装置によって検証の要求者へと送信される検証応答は、携帯電話番号に関して検証装置によって保存された携帯加入者識別番号が、携帯電話番号が登録されているHLRから受信された携帯加入者識別番号に一致するかどうかについての情報を含むことができる。そのような情報を、例えば、検証応答メッセージにおけるフラグによって示すことができ、あるいは任意の他のやり方で示すことができる。どちらの情報がIMSIクエリ応答において検証装置から受信されるかに応じて、検証応答メッセージは、さらなる情報を含むことができる。例えば、IMSIクエリ応答が、携帯電話番号が現時点においてどのネットワーク103に登録されているかについての情報を含む場合、検証応答は、携帯電話番号が検証装置によってステップ200において保存されたときと同じネットワーク103に登録されているか、あるいは別のネットワークに登録されているかを表わす情報を含むことができる。そのような情報を、検証応答メッセージにフラグとして含ませることができ、あるいは3つ以上の値をとりうるインジケータとして含ませることができる。例えば、2ビットのインジケータを使用することができ、そのようなインジケータが、例えば以下の値のうちの1つをとることができる。すなわち、1)携帯加入者識別番号が変わっていない、2)携帯加入者識別番号が同じネットワーク内で変わっている、3)携帯加入者識別番号が変わり、モバイルネットワークも変わっている、4)携帯電話番号が使用されていない。あるいは、検証応答メッセージが、携帯電話番号が現時点において保存されているネットワーク103の識別子を含むことができる。携帯電話番号が登録されているネットワーク103が変わったかどうかに関する情報から、携帯電話番号が現時点において同じネットワーク103において別の加入者によって使用されている可能性が高いかどうか、または携帯電話番号の所有者が自身の加入契約を新たなネットワークへと移動させたかどかに関する結論を引き出すことができる。例えば携帯加入契約が現時点においてどのネットワークにおいて有効であるかについての情報など、他の情報も、検証応答メッセージにおいて提供することが可能である。
【0038】
メッセージングまたは位置特定サービスがサードパーティサービスの一部を形成する場合、所望であれば、否定的な検証結果に応答して、携帯電話番号を所有する加入者に、その携帯電話番号に関してはサードパーティサービスが打ち切られる旨を知らせるメッセージを、携帯電話番号へと送信することができる。これは、携帯加入者識別番号が変更されるが、携帯電話番号が依然として同じ者によって使用される状況が存在するため、有用となりうる。例えば、携帯電話番号のユーザが、自身の携帯加入契約を別のネットワーク103に移すと決めた場合や、自身のネットワーク103によって提供される別のサービスへとアクセスするために新たなSIMカードを要求した場合に、携帯加入者識別番号が典型的には変更される。そのようなメッセージを、例えば、サードパーティのアプリケーションサーバ、または検証装置によって携帯電話番号へと送信することができる。
【0039】
図2に示す方法を、例えばグローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーション(GSM)規格、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(UMTS)規格、ロング・ターム・エボリューション(LTE)規格など、任意の規格に従って動作しているネットワーク103における携帯加入契約に関して実施することができる。図2のフロー図は、ただ1つの携帯電話番号に関する。しかしながら、図2によって示される方法に従って動作する検証装置を、同じまたは異なるネットワーク103(異なるネットワーク103は、同じまたは別の規格のネットワークであってもよい)に登録された複数の携帯電話番号の検証に使用することができる。ステップ200が、典型的には、携帯加入契約ごとに1回だけ実行されると考えられる一方で、ステップ205〜220は、典型的には、携帯電話番号に関してサードパーティ・サービス・プロバイダが携帯電話番号の検証を要求するたびに実行されると考えられる。したがって、同じ携帯電話番号に関して、ステップ200の実行とステップ205〜230の実行との間にかなりの期間が経過しうる。
【0040】
携帯電話の規格にすでに存在する種類のメッセージを、例えばステップ210において送信されるIMSIクエリに使用することができる。使用可能な既存のメッセージの種類の例は、ETSI技術仕様(TS) 129 002 V.8.9.0、またはETSI TS 100 974 v.7.15.0に指定のモバイル・アプリケーション・パート・センド・ルーティング・インフォメーション(MAP SRI)メッセージという種類(例えば、SMSのためのSRI、またはHLR120からのルーティング情報を要求するためにMSC115によって使用されるSRIメッセージなどの他のSRIメッセージ)、send_IMSIメッセージという種類、またはHLRを参照する可能性を提供する任意の他の適切なメッセージの種類である。MAP SRI要求には、携帯電話番号が含まれ、MAP SRI応答には、該当の携帯加入者識別番号が含まれる。MAPシグナリングは、典型的には、移動無線通信ネットワーク103および他の電話ネットワークにおいて種々のノードの間のシグナリングに使用されるSS7シグナリングネットワークを介して実行される。あるいは、新たなメッセージの種類を、IMSIクエリとして使用されるように指定することができる。
【0041】
多くの場合、図2の方法を実行するための検証装置は、SS7シグナリングネットワークへの直接のアクセスを有しておらず、または携帯電話番号が登録されたネットワーク103のHLR120と直接通信するための他の手段を有していない。そのような場合、例えば検証装置を、例えばゲートウェイMSCなど、例えばPLMNもしくは移動無線通信ネットワーク103のアプリケーションサーバ、またはゲートウェイ310であってもよい、アプリケーションサーバ、またはゲートウェイ310へと接続することができる。これが、図3に示され、検証装置300が、ゲートウェイ310およびサードパーティ・サービス・プロバイダのアプリケーションサーバ(AS)305(以下ではサードパーティ・アプリケーション・サーバ305と称され、あるいは略してAS305と称される)へと接続されている。ゲートウェイ310は、少なくとも1つ(典型的には、複数)のHLR120と通信することができ、HLR120が、ネットワーク103に現時点において登録されている携帯電話番号に関連付けられた携帯加入者識別番号の値を保存している。この設定において、図2のステップ210のIMSIクエリは、例えばIMSIクエリに含まれる携帯電話番号に関連付けられた携帯加入者識別番号を求める適切なIMSIクエリメッセージを該当のHLR120へと送信するようにゲートウェイ310に対して指示する独自仕様のメッセージであってもよい。次いで、ゲートウェイ310、またはそのようにするようにゲートウェイ310から指示された別のノードが、例えばMAP SRIメッセージまたは上述のように送信される他のメッセージなど、該当のHLR120に適合した適切なIMSIクエリメッセージを該当のHLR120へと送信することができる。あるいは、検証装置300によって送信されるIMSIクエリが、該当のHLR120に適合したフォーマットであってもよい。検証装置がIMSコアネットワークのHSSの形態のHLR120を利用しているネットワークのシナリオにおいては、検証装置が、DIAMETERというプロトコルを使用してHSSと通信するI−CSCF(インテロゲーティング・セル・セッション制御機能)の形態のゲートウェイ310を介してHSSに接触することができる。
【0042】
図4が、図2のステップ200に関して実行されうるシグナリングを概略的に示すシグナリング図である。図4のシグナリングは、AS305が検証装置300に対して携帯電話番号(この携帯電話番号に関して、将来の検証がAS305によって要求される可能性がある)の登録を指示するシナリオを示している。検証装置300によって登録されるべき携帯電話番号を含むMSISDN登録コマンド400が、AS305から検証装置300へと送信される。MSISDN登録コマンド400を受信すると、検証装置300は、この携帯電話番号に関連付けられた携帯加入契約が登録されているHLRへと、携帯電話番号を含むIMSIクエリ405を送信する。IMSIクエリ405は、おそらくは図3に関して説明したようなゲートウェイ310を介して、携帯電話番号が登録されたネットワーク103のHLR120によって受信される。次いで、HLR120からのIMSIクエリ応答410が、検証装置300によって受信されるが、IMSIクエリ応答410は、携帯電話番号に関連付けられた携帯加入者識別番号を含む。上述のように、IMSIクエリ応答は、例えば携帯電話番号がどのネットワーク103に登録されているかについての情報や、携帯加入契約が現時点においてどのネットワーク103で有効であるかについての情報など、携帯電話番号に係る加入契約に関するさらなる情報を含むことができる。
【0043】
IMSIクエリ応答410を受信すると、検証装置300は、携帯電話番号および携帯電話番号に関する携帯加入者識別番号をデータベースに保存する。あるいは、携帯電話番号をMSISDN登録コマンド400の受信時に保存し、関連の携帯加入者識別番号をIMSIクエリ応答410の受信時に保存してもよい。
【0044】
次いで、所望であれば、要求された携帯電話番号の登録が完了した旨を知らせるMSISDN登録ACK415を、AS305へと送信することができる。
【0045】
図4においては、携帯電話番号および関連の携帯加入者識別番号の保存を、AS305からのMSISDN登録コマンドメッセージ400の受信によって開始される。このシナリオにおいては、携帯電話番号を、例えば、AS305によるメッセージ400の送信に先立って、AS305におけるサービスについて手作業または自動で登録しておくことができる。あるいは、検証装置300における携帯電話番号および関連の携帯加入者識別番号の保存を、例えば検証装置300のユーザインターフェイスにて携帯電話番号を手作業で入力することによるなど、他のやり方で開始させてもよい。
【0046】
図5a〜図5dは、本発明の種々のシナリオおよび実施形態を説明するシグナリング図であり、携帯電話番号および関連の携帯加入者識別番号を含むエントリが、すでに検証装置300に保存されている(図2および図4のステップ200を参照)と仮定している。図5aにおいて、検証装置300が、検証すべき携帯電話番号を含むMSISDN検証要求メッセージ500をAS305から受信する。MSISDN検証要求メッセージ500の受信を承けて、検証装置300は、携帯電話番号を含むIMSIクエリ505を送信し、IMSIクエリ505は、携帯電話番号が登録されているネットワーク103のHLR120によって受信される。次いで、検証装置300は、HLR120において携帯電話番号に関連付けられた携帯加入者識別番号を含むIMSIクエリ応答510を、HLR120から受信する。
【0047】
IMSIクエリ応答510の受信を承けて、検証装置300は、IMSIクエリ応答510にて受信された携帯加入者識別番号を検証装置300に携帯電話番号に関連付けて保存(図2および図4のステップ200を参照)された携帯加入者識別番号と比較する図2のステップ220を実行する。図5aに示すシナリオにおいては、受信された携帯加入者識別番号が、保存された携帯加入者識別番号に一致し、したがって携帯電話番号の検証は成功である。したがって、メッセージングまたは位置特定サービスの開始が、検証が成功した旨の知らせを例えばフラグまたは他のパラメータの値の形態で含む肯定的な検証応答515をAS305へと送信することによって、検証装置によって実行される。
【0048】
図5bは、図5aのシナリオによく似ているが、ステップ220において実行される比較において、保存された携帯加入者識別番号がIMSIクエリ応答505にて受信された携帯加入者識別番号に一致しないことが明らかになるシナリオを示している。保存された携帯加入者識別番号が現時点において携帯電話番号に関連付けられている携帯加入者識別番号に一致せず、すなわち検証の結果が否定的である旨の知らせを含む検証応答515が、検証装置300によってAS305へと送信される。上述のように、さらなる情報が検証応答515に含まれてもよい。
【0049】
図5bに示されている方法の実施形態においては、AS305が、顧客データベースに、携帯電話番号に関して否定的な検証応答が受信された旨を記録する(イベント516を参照)。次いで、実行された電話番号の検証に係るサードパーティサービスが当該電話番号について打ち切られている旨を携帯電話番号のユーザへと知らせるメッセージ517が、携帯電話番号へと送信される。あるいは、独自仕様または標準のプロトコルを使用してメッセージ517を届けるように移動無線通信ネットワーク100に要求するメッセージ517をAS305によって送信してもよく(上述のステップ225に関する説明を参照)、あるいはメッセージ517の送信を省略してもよい。
【0050】
上述のように、携帯電話番号の検証の要求は、メッセージングまたは位置特定サービスの要求に含まれてもよい。図5cは、携帯電話番号の検証の要求が、例えばSMS、MSM、電子メール、WAP、または任意の他のメッセージ配信サービスによる、移動無線通信ネットワーク103の加入者への特定のメッセージの配信の要求に含まれるシナリオを示している。サービスプロバイダ305からのメッセージ配信要求メッセージ520が、検証装置300によって受信される。メッセージ配信要求520は、メッセージの配信先の携帯電話番号、ならびにメッセージに含めるべき情報を含む。検証装置300は、メッセージ配信要求520を受信すると、図5aに関して説明したようにIMSIクエリ505を送信し、IMSIクエリ応答510を受信し、保存済みの携帯加入者識別番号および受信された携帯加入者識別番号の比較220を実行する。図5cのシナリオにおいては、比較により、IMSIクエリ510において受信された携帯加入者識別番号が、検証装置300に保存された携帯加入者識別番号に一致することが明らかになり、したがって携帯電話番号の検証は成功である。したがって、メッセージ配信要求520において受信された含めるべき情報を含むメッセージ525が、携帯電話番号に係る移動局110へと送信される。例えば、独自仕様または標準のプロトコルを使用してメッセージ517を届けるように移動無線通信ネットワーク103に要求するメッセージ525を検証装置300によって送信することができる(上述のステップ225に関する説明を参照)。
【0051】
次いで、図5cにおいては、メッセージ配信ACK530が検証装置300によってAS305へと送信される。そのようなメッセージ配信ACK530は、検証応答メッセージ515として携帯加入契約へのメッセージ525の送信に先立って送信しても、またはメッセージ525の送信に応答して受信される配信ACKを承けて送信しても、または省略してもよい。
【0052】
図5dは、携帯電話番号の検証の要求が、携帯電話番号に係る携帯加入契約の位置特定の要求に含まれるシナリオを示している。検証装置300が、位置特定すべき携帯加入契約の電話番号についての情報を含む位置特定要求535を受信する。位置特定要求520の受信を承けて、検証装置300は、図5aに関して述べたようにIMSIクエリ505を送信し、IMSIクエリ応答510を受信し、保存済みの携帯加入者識別番号および受信された携帯加入者識別番号の比較220を実行する。図5dのシナリオにおいては、比較により、IMSIクエリ510において受信された携帯加入者識別番号が、検証装置300に保存された携帯加入者識別番号に一致することが明らかになり、したがって携帯電話番号の検証は成功である。したがって、検証装置300は、携帯電話番号に関する携帯加入契約の位置特定を開始する。そのような位置特定を、例えば、検証装置300が三角測量による位置特定の実行を移動無線ネットワーク100に要求することによって開始でき、検証装置が移動無線ネットワーク100に対して携帯電話番号に係る移動局が現時点において活動しているセルのセルIDを送信するように要求することによって開始でき、あるいは要求された位置特定の分解能の要件に適した任意の他のやり方で開始することができる。携帯加入契約の位置が検証装置300に知られたとき、携帯電話番号に係る携帯加入契約の位置の知らせを含む位置特定応答メッセージ545が、AS305へと送信される。携帯加入契約の位置が現金自動預け払い機における詐欺の回避に使用される上述の例では、サードパーティ・サービス・プロバイダによって運営される各々の現金自動預け払い機の位置をカバーするセルの識別子を列挙する表、またはそのようなすべての現金自動預け払い機の地理的位置を列挙する表を、例えば検証装置300またはAS305によって保持することができる。次いで、位置特定によって得られた携帯加入契約の位置と、携帯電話番号と同じ現金自動預け払い機の顧客に登録されたキャッシュカードが現金の引き出しに使用される現金自動預け払い機の位置との間で、比較が実行される。現金自動預け払い機の位置を列挙するそのような表が検証装置300によって保持される場合、位置特定要求メッセージ535は、この例において、有利なことには、位置特定要求535に係る現金自動預け払い機の知らせを含むことができ、位置特定結果517が、例えば、携帯電話番号に係る移動局110が現時点においてこの現金自動預け払い機の近傍に位置しているか否かを知らせるフラグを含むことができる。
【0053】
図5cまたは図5dのシナリオにおいて実行される比較220において、受信された携帯加入者識別番号がステップ200において検証装置300によって保存された携帯加入者識別番号に一致しないことが明らかになった場合、メッセージ525の送信(図5c)または位置特定(図5d)は、典型的には実行されない。図2に関して上述したように、携帯電話番号に係る加入契約が検証装置300における携帯電話番号の登録後に変更された旨の知らせを、有利なことには、検証応答515、または位置特定応答545/メッセージ配信ACK530においてAS305へと送信することができる。
【0054】
一実施例においては、位置特定要求535またはメッセージ配信要求520など、検証装置がアプリケーションサーバから受信する特定の種類のサービス要求が、初期設定として携帯電話番号の検証を呼び出すことができる。別の実施例においては、サービス要求が、要求されるメッセージングまたは位置特定サービスの提供に関して携帯電話番号の検証が必要であるか否かを検証装置300に知らせるフラグまたは他のしるしを含むことができる。
【0055】
図5a〜図5dのIMSIクエリ405およびIMSIクエリ応答410は、有利なことには、図4のIMSIクエリ405およびIMSIクエリ応答410と同じ種類のメッセージであってもよいが、異なる種類のメッセージを使用することも可能である。
【0056】
MSISDN登録要求400、MSISDN検証要求500、検証応答515、位置特定要求535など、検証装置300とサードパーティ・サービス・プロバイダ305との間で送信されるメッセージは、例えば、独自仕様のメッセージであってもよい。検証装置300およびサードパーティAS305が同じノードに実装される場合には、そのようなメッセージは、内部メッセージであってもよい。
【0057】
図5a〜図5dに示したシグナリングのシナリオは、あくまでも実施例にすぎず、図2によって示される検証方法を、多数のさまざまなサードパーティサービスのシナリオにおいて、また、多数のメッセージングまたは位置特定サービスに関して実行することが可能である。
【0058】
図6aに検証装置300の実施例が、概略的に示されている。図6aの検証装置300は、比較機構605を含む検証ハンドリング機構600を備える。検証装置300は、携帯電話番号および関連の携帯加入者識別番号を含むエントリを保存することができるデータベース615をさらに備える。検証ハンドリング機構600が、データベース615に保存されたデータにアクセスできるようにデータベース615へと接続されている。さらに、検証ハンドリング機構600は、少なくとも1つのAS305との通信のためのインターフェイス620と、HLR120との通信のためのインターフェイス625とに接続されている(おそらくは図3に示すようなゲートウェイ310を介して)。インターフェイス620および625は、同じまたは異なる物理的インターフェイスであってよく、典型的には信号の入力および信号の出力の両方として機能することができる。
【0059】
図6aの検証ハンドリング機構600は、インターフェイス620を介してアプリケーションサーバ305からMSISDN登録コマンド400を受信し、MSISDN登録コマンド405の受信に応答してIMSIクエリ405を送信するように構成される。さらに、図6aの検証ハンドリング機構600は、インターフェイス625を介してIMSIクエリ応答410を受信し、データベース610に対してMSISDN登録コマンド400において受信された携帯電話番号、およびIMSIクエリ応答410において受信された関連の携帯加入者識別番号をデータベース615に保存するように指示するように構成される。さらに、検証ハンドリング機構600は、インターフェイス620を介してAS305から携帯電話番号に関するMSISDN検証要求500を受信し、MSISDN検証要求500の受信に応答してIMSIクエリ505を送信するようにインターフェイス625に対して指示するように構成される。さらに、検証ハンドリング機構600は、インターフェイス625を介してIMSIクエリ応答510を受信し、受信したIMSIクエリ応答510から受信した携帯加入者識別番号を抽出し、保存された携帯加入者識別番号をデータベース615から取り出し、同じ携帯電話番号に関連して受信した、携帯加入者識別番号および保存された携帯加入者識別番号を比較機構605へと配信するように構成される。比較機構605は、受信した携帯加入者識別番号を保存された携帯加入者識別番号と比較し、比較結果を配信するように構成される。さらに、検証ハンドリング機構600は、検証応答515をAS305へと送信するように構成することができる。
【0060】
図6aの検証装置300は、あくまでも実施例として提示されているにすぎず、検証装置300を他のやり方で実現することが可能である。例えば、携帯電話番号の登録の要求を、インターフェイス620を介してAS305から受信する構成に代え、あるいはそのような構成に加えて、検証装置300は、電話番号の登録の要求を手動で入力できるよう、ユーザインターフェイスを備えることができる。さらに、検証装置300を、例えば検証ハンドリング機構600が上述の仕事のうちの一部を実行するように構成される一方で、他の(複数の)エンティティが上述の仕事のうちの残りの部分を実行するように構成されるように、さまざまなやり方で分散させることができる。さらに、検証装置300を、例えばデータベース615、および検証ハンドリング機構600、または検証ハンドリング機構600の一部が異なる地理的位置に位置しながら同じ論理装置として動作するように、物理的に分散された様相で実現することができる。
【0061】
図6aの検証ハンドリング機構600およびデータベース615を、適切なソフトウェアおよびハードウェアによって実現することができる。例えば、データベース615は、汎用のデータベースであってもよく、あるいは検証装置300のために特に開発されるデータベースであってもよい。データベース615は、データベース615における情報の挿入および取り出しのための構造化照会言語(SQL)、または任意の他の適切な言語に互換であってもよい。検証ハンドリング機構600を、例えば携帯電話番号の検証(図2を参照)を実行するためのソフトウェアとの組み合わせにおける1個または複数の汎用のプロセッサまたは検証装置300のために特に開発された1個または複数のプロセッサであってもよい。
【0062】
図6bにおいて、図6aの検証装置300を概略的に説明する他のやり方が示されている。図6bは、メモリの形態のコンピュータプログラム製品635、ならびにインターフェイス620および625に接続された処理手段630を備える検証装置300を示している。メモリは、処理手段630によって実行されたときに検証装置300に図2に示すような検証方法を実行させるコンピュータプログラム636を保存する、コンピュータにとって読み取り可能なコード手段を備える。換言すると、この実施形態においては、検証ハンドリング機構600およびその比較機構605を、コンピュータプログラム636の該当のプログラムモジュールを活用して実現することができる。図示の実施形態においては、コンピュータプログラム製品635が、データベース615も含むが、他の実施形態においては、データベース615が、検証装置300の第2のメモリ(図示せず)に保存されてもよい。処理手段630は、1つまたは複数のプロセッサであってよく、例えば処理手段の一方のプロセッサをデータベース615に関するコードを実行するように構成でき、他方のプロセッサを検証ハンドリング機構600に関するコードを実行するように構成でき、または同じプロセッサを検証ハンドリング機構のコードおよびデータベースのコードを実行するために使用することができる。コンピュータプログラム製品635は、ハードドライブ、フラッシュメモリ、EEPROM(電気的に消去可能な読み出し専用プログラマブルメモリ)、DVDディスク、CDディスク、USBメモリなど、任意の種類のコンピュータにとって読み取り可能な不揮発性の手段であってもよい。
【0063】
図7が、サードパーティ・サービス・プロバイダの顧客へと少なくとも1つのサードパーティサービスを提供するように構成されたAS305の実施例を示している。AS305は、検証要求ハンドリング機構700と、サードパーティサービスの顧客情報レジスタ705を有するメモリと、検証装置300との通信のためのインターフェイス710とを備えており、検証要求ハンドリング機構700が、インターフェイス710および顧客情報レジスタ705へと接続されている。顧客情報レジスタ705は、サードパーティサービスの顧客に関する情報を保存するように構成された、例えばデータベースのメモリで構成され、そのようなサードパーティサービスの顧客に関する情報は、例えば顧客の携帯加入契約の電話番号、顧客の携帯加入契約が登録されているネットワーク103のオペレータコード、顧客に関して検証装置300から得られた検証結果情報、顧客がどのサービスに加入しているかについての情報などである。検証要求ハンドリング機構700は、顧客情報レジスタ705から情報(検証すべき携帯電話番号など)を取り出し、インターフェイス710を介して検証装置300へと携帯電話番号の登録の要求(図4のMSISDN登録コマンド400を参照)を送信し、移動無線通信システムにおけるメッセージングまたは位置特定サービスを携帯電話番号に関して実行すべきかどうかを判断するために検証装置300へと検証要求を送信するように構成される(図5aのMSISDN検証要求500、図5cのメッセージ配信要求520、および図5dの位置特定要求535を参照)。検証要求ハンドリング機構700を、検証の事象が成功であったか否かに関する情報など、インターフェイス715を介して検証装置から受信される情報を顧客情報レジスタ705に保存するようにさらに構成することができる。AS305をハードウェアおよびソフトウェアの適切な組み合わせとして実現することができる。処理手段およびメモリ手段を備えており、メモリ手段が、処理手段において実行されたときに検証装置300への携帯電話番号の登録の要求の送信をAS305に実行させるコンピュータ・プログラム・コード部分、ならびに、処理手段において実行されたときに検証装置300への携帯電話番号の検証の要求の送信をAS305に実行させるコンピュータ・プログラム・コード部分を保存しているAS305の実施形態の概略の説明として、図6bに示した検証装置300の概略の説明を使用することもできる。
【0064】
検証装置300を、例えばアプリケーションサーバの一部として実現することができる。図3〜図5においては、検証装置300が、AS305とは別のノードとして示されている。しかしながら、代案として、検証装置300をAS305の一部として実現することもできる。検証装置300がAS305の一部である場合、検証装置300とAS305との間で送信されるあらゆるメッセージは、有利なことには内部メッセージであってもよい(例えば、MSISDN登録コマンド400、MSISDN検証要求500、検証応答505など)。その場合、インターフェイス620および710は、内部インターフェイスであるとよい。
【0065】
検証装置300がAS305とは別のノードに実装される場合、検証装置300は、例えば同じまたは異なるサービスプロバイダに属する複数の異なるサードパーティ・アプリケーション・サーバのために働くことができる。検証装置300を、例えば異なるサービスプロバイダのための通信システムにおいてサービスのブローカーノードとして働くアプリケーションサーバに実装してもよい。そのようなブローカーノードを、例えば、異なるAS305からの要求にて異なる移動無線ネットワーク103においてメッセージングまたは位置特定サービスを実行するように構成することができる。複数の異なる移動無線通信システム103j−1、103j、103j+1に用意されたメッセージングまたは位置特定サービスへのアクセスを、複数の異なるサードパーティ・サービス・プロバイダ305i−1、305i、および305i+1へと提供するように構成されたブローカーノード805を備える通信システム800の実施例が、図8に概略的に示されている。通信システム800は、図1に示す移動無線通信システム100のすべてまたは一部を含むことができる。
【0066】
本発明の種々の態様が、添付の独立請求項に記載されるが、本発明の他の態様は、添付の特許請求の範囲に明示的に記載される組み合わせだけでなく、上述の説明および/または添付の特許請求の範囲に提示される任意の特徴の組み合わせを含む。
【0067】
本明細書に提示の技術が、あくまでも例示を目的として提示されたにすぎない添付の図面および以上の詳細な説明に開示された実施形態に限られるわけではなく、多数の異なるやり方で実現することが可能であり、以下の特許請求の範囲によって規定されることを、当業者であれば理解できるであろう。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯電話番号を検証し、前記携帯電話番号に関して移動無線通信システムにおけるメッセージングまたは位置特定サービスを実行すべきかどうかを判断する方法であって、
携帯電話番号および対応する携帯加入者識別番号を検証装置のデータベースに保存するステップと、
前記検証装置において前記携帯電話番号の検証の要求を受信するステップと、
前記検証の要求に応答して、前記検証装置から、ホーム・ロケーション・レジスタに前記携帯電話番号に関連付けて登録された携帯加入者識別番号を要求するIMSIクエリを送信するステップと、
前記ホーム・ロケーション・レジスタにおいて前記携帯電話番号に関連付けられた前記携帯加入者識別番号を、前記検証装置において受信するステップと、
前記検証装置において、前記保存した携帯加入者識別番号、および前記受信した携帯加入者識別番号を比較するステップと、
前記比較によって前記受信した携帯加入者識別番号が前記保存した携帯加入者識別番号に一致することが明らかになった場合に、前記携帯電話番号に関して前記メッセージングまたは位置特定サービスの前記実行を開始するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記検証装置が、前記メッセージングまたは位置特定サービスを利用するサードパーティサービスを提供するように構成されたアプリケーションサーバに含められ、
前記検証の要求が、前記アプリケーションサーバによって生成され、
前記開始するステップが、前記アプリケーションサーバが前記メッセージングまたは位置特定サービスの実行の要求を送信するステップを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記検証装置が、通信システムにおいてサービスのブローカーノードとして働くアプリケーションサーバに含められ、
前記検証の要求が、前記メッセージングまたは位置特定サービスを利用するサードパーティサービスを提供するように構成されるアプリケーションサーバから受信され、
前記開始するステップが、前記ブローカーノードが前記サービスを実行するステップ、または前記通信システムの移動無線通信ネットワークへと前記メッセージングもしくは位置特定サービスの実行の要求を送信するステップ、または前記アプリケーションサーバへと前記比較の結果を示す検証応答を送信するステップを含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記比較の前記結果を示す検証応答を前記検証装置から送信するステップをさらに含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記検証応答が、前記保存した携帯加入者識別番号および前記受信した携帯加入者識別番号が同じモバイル・ネットワーク・オペレータによって発行されたものか否かについての知らせを含む請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記メッセージングまたは位置特定サービスが、サードパーティサービスの一部を形成する方法であって、
前記比較によって前記受信した携帯加入者識別番号が前記保存した携帯加入者識別番号に一致しないことが明らかになった場合に、前記サードパーティサービスの提供が打ち切られていることを示すメッセージを、前記移動無線通信システムを介して前記携帯電話番号へと送信するステップをさらに含む請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記保存するステップが、
携帯電話番号の登録の要求を前記検証装置において受信するステップと、
前記携帯電話番号の登録の要求に応答して、前記検証装置から、ホーム・ロケーション・レジスタに前記携帯電話番号に関連付けて登録された携帯加入者識別番号を要求する第1のIMSIクエリを送信するステップと、
前記第1のIMSIクエリに応答して、前記検証装置において、前記ホーム・ロケーション・レジスタにおいて前記携帯電話番号に関連付けられた前記携帯加入者識別番号を受信するステップと
を含み、
前記保存するステップが、前記対応する携帯加入者識別番号として、前記第1のIMSIクエリに応答して受信された前記携帯加入者識別番号を保存するステップを含む請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
移動無線通信システムにおいてメッセージングまたは位置特定サービスを要求する方法であって、
アプリケーションサーバから検証装置へと、前記検証装置への携帯電話番号の登録の要求であって、前記携帯電話番号の通知を含む要求を送信するステップと
前記携帯電話番号に関して移動無線通信システムにおけるメッセージングまたは位置特定サービスを実行すべきかどうかを判断するために、前記アプリケーションサーバから前記検証装置へと前記携帯電話番号の検証の要求を送信するステップと
を含む方法。
【請求項9】
前記メッセージングまたは位置特定サービスが、前記アプリケーションサーバによって提供されるサードパーティサービスの一部を形成する方法であって、
前記検証の結果を示す検証応答を前記アプリケーションサーバにおいて前記検証装置から受信するステップと、
前記検証の結果が否定的である場合に、前記携帯電話番号に関する検証の結果が否定的である旨を前記アプリケーションサーバに知らせるステップと
をさらに含む請求項8に記載の方法。
【請求項10】
携帯電話番号を検証し、前記携帯電話番号に関して移動無線通信システムにおけるメッセージングまたは位置特定サービスを実行すべきかどうかを判断する検証装置であって、
携帯電話番号および関連する携帯加入者識別番号を保存するためのデータベースと、
携帯電話番号の検証の要求を受信するように構成された第1の入力部と、
携帯電話番号に関して、ホーム・ロケーション・レジスタに前記携帯電話番号に関連付けて登録された携帯加入者識別番号を要求するIMSIクエリを送信するように構成された出力部と、
携帯電話番号に関するIMSIクエリに応答して携帯加入者識別番号を受信するように構成された第2の入力部と、
携帯電話番号に関して前記データベースに保存された携帯加入者識別番号を、前記携帯電話番号に関するIMSIクエリに応答して受信された携帯加入者識別番号と比較し、前記比較によって前記受信された携帯加入者識別番号が前記保存された携帯加入者識別番号に一致することが明らかになった場合に、前記携帯電話番号に関して前記メッセージングまたは位置特定サービスの前記実行を開始するように構成された処理手段と
を備える検証装置。
【請求項11】
メッセージングまたは位置特定サービスを要求したノードへと検証応答を送信するように構成された第2の出力部をさらに備え、
前記処理手段が、少なくとも前記処理手段によって実行される比較によって受信された携帯加入者識別番号が携帯電話番号に関して前記保存された携帯加入者識別番号に一致しないことが明らかになった場合に、前記保存された携帯加入者識別番号および前記受信された携帯加入者識別番号が前記同じモバイル・ネットワーク・オペレータによって発行されたものか否かについての知らせを、前記検証応答に含ませるように構成される請求項10に記載の検証装置。
【請求項12】
前記第1の入力部が、携帯電話番号の登録の要求を受信するようにさらに構成されており、
前記処理手段が、前記携帯電話番号の登録の要求に応答して、前記出力部を介して、IMSIクエリを前記送信するステップを開始するように構成されており、
前記処理手段が、前記対応する携帯加入者識別番号として、前記携帯電話番号の登録の要求の前記受信に応答して送信されたIMSIクエリへの応答において受信された携帯加入者識別番号を、前記データベースに保存するようにさらに構成される請求項10または11に記載の検証装置。
【請求項13】
前記処理手段が、前記処理手段によって実行される比較によって受信された携帯加入者識別番号が携帯電話番号に関して前記保存された携帯加入者識別番号に一致しないことが明らかになった場合に、前記携帯電話番号に関して前記サードパーティサービスの提供が打ち切られていることを示すメッセージを、前記移動無線通信システムを介して前記携帯電話番号へと前記送信するステップを開始するように構成される請求項10〜12のいずれか一項に記載の検証装置。
【請求項14】
通信システムにおけるサービスのブローカーノードとして働き、前記ブローカーノードが請求項10〜13のいずれか一項に記載の検証装置を備えるアプリケーションサーバ。
【請求項15】
メッセージングまたは位置特定サービスを利用するサードパーティサービスを提供するように構成されたアプリケーションサーバであって、
検証装置への携帯電話番号の登録の要求であって、前記携帯電話番号の通知を含む要求を前記検証装置へと送信するように構成された出力部を備え、
前記出力部が、前記携帯電話番号に関して移動無線通信システムにおけるメッセージングまたは位置特定サービスを実行すべきかどうかを判断するために、前記携帯電話番号の検証の要求を前記検証装置へと送信するようにさらに構成されたアプリケーションサーバ。
【請求項16】
携帯電話番号の前記検証の前記結果を示す検証応答を受信するように構成された入力部と、
サードパーティサービス顧客情報レジスタと、
前記出力部によって受信された検証応答が前記携帯電話番号に関する前記検証の結果が否定的である旨を示している場合に、検証の結果が否定的である旨を示す情報を電話番号に関係するサードパーティサービス加入契約情報の一部として、前記サードパーティサービス顧客情報レジスタに保存するように構成された処理手段と
をさらに備える請求項15に記載のアプリケーションサーバ。
【請求項17】
請求項10〜13のいずれか一項に記載の検証装置をさらに備える請求項15または請求項16に記載のアプリケーションサーバ。
【請求項18】
携帯電話番号を検証し、該携帯電話番号に関して移動無線通信システムにおけるメッセージングまたは位置特定サービスを実行すべきかどうかを判断するためのコンピュータプログラムであって、検証装置において実行されたときに、
携帯電話番号および対応する携帯加入者識別番号を前記検証装置のデータベースに保存するステップと、
検証の要求に応答して、ホーム・ロケーション・レジスタに前記携帯電話番号に関連付けて登録された携帯加入者識別番号を要求するIMSIクエリを送信するステップと、
前記データベースから前記保存した携帯加入者識別番号を取り出すステップと、
前記保存した携帯加入者識別番号、および前記IMSIクエリへの応答において受信される携帯加入者識別番号を比較するステップと、
前記比較によって前記受信された携帯加入者識別番号が前記保存した携帯加入者識別番号に一致することが明らかになった場合に、前記携帯電話番号に関して前記メッセージングまたは位置特定サービスの実行を開始するステップと
を前記検証装置に実行させるコンピュータ・プログラム・コード部分を含むコンピュータプログラム。
【請求項19】
前記検証装置において実行されたときに、携帯電話番号の登録の要求に応答して、ホーム・ロケーション・レジスタに前記携帯電話番号に関連付けて登録された携帯加入者識別番号を要求するIMSIクエリであって、前記携帯電話番号を含むIMSIクエリを送信するステップを前記検証装置に実行させるコンピュータ・プログラム・コード部分をさらに含み、
保存させる前記コンピュータ・プログラム・コード部分が、前記対応する携帯加入者識別番号として、電話番号の登録の要求への応答において送信されたIMSIクエリへの応答にて受信された携帯加入者識別番号を保存するステップを前記装置に実行させるように構成された請求項18に記載のコンピュータプログラム。
【請求項20】
コンピュータが読み取り可能な手段と、前記コンピュータが読み取り可能な手段に保存された請求項18または請求項19に記載のコンピュータプログラムとを含むコンピュータプログラム製品。
【請求項1】
携帯電話番号を検証し、前記携帯電話番号に関して移動無線通信システムにおけるメッセージングまたは位置特定サービスを実行すべきかどうかを判断する方法であって、
携帯電話番号および対応する携帯加入者識別番号を検証装置のデータベースに保存するステップと、
前記検証装置において前記携帯電話番号の検証の要求を受信するステップと、
前記検証の要求に応答して、前記検証装置から、ホーム・ロケーション・レジスタに前記携帯電話番号に関連付けて登録された携帯加入者識別番号を要求するIMSIクエリを送信するステップと、
前記ホーム・ロケーション・レジスタにおいて前記携帯電話番号に関連付けられた前記携帯加入者識別番号を、前記検証装置において受信するステップと、
前記検証装置において、前記保存した携帯加入者識別番号、および前記受信した携帯加入者識別番号を比較するステップと、
前記比較によって前記受信した携帯加入者識別番号が前記保存した携帯加入者識別番号に一致することが明らかになった場合に、前記携帯電話番号に関して前記メッセージングまたは位置特定サービスの前記実行を開始するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記検証装置が、前記メッセージングまたは位置特定サービスを利用するサードパーティサービスを提供するように構成されたアプリケーションサーバに含められ、
前記検証の要求が、前記アプリケーションサーバによって生成され、
前記開始するステップが、前記アプリケーションサーバが前記メッセージングまたは位置特定サービスの実行の要求を送信するステップを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記検証装置が、通信システムにおいてサービスのブローカーノードとして働くアプリケーションサーバに含められ、
前記検証の要求が、前記メッセージングまたは位置特定サービスを利用するサードパーティサービスを提供するように構成されるアプリケーションサーバから受信され、
前記開始するステップが、前記ブローカーノードが前記サービスを実行するステップ、または前記通信システムの移動無線通信ネットワークへと前記メッセージングもしくは位置特定サービスの実行の要求を送信するステップ、または前記アプリケーションサーバへと前記比較の結果を示す検証応答を送信するステップを含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記比較の前記結果を示す検証応答を前記検証装置から送信するステップをさらに含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記検証応答が、前記保存した携帯加入者識別番号および前記受信した携帯加入者識別番号が同じモバイル・ネットワーク・オペレータによって発行されたものか否かについての知らせを含む請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記メッセージングまたは位置特定サービスが、サードパーティサービスの一部を形成する方法であって、
前記比較によって前記受信した携帯加入者識別番号が前記保存した携帯加入者識別番号に一致しないことが明らかになった場合に、前記サードパーティサービスの提供が打ち切られていることを示すメッセージを、前記移動無線通信システムを介して前記携帯電話番号へと送信するステップをさらに含む請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記保存するステップが、
携帯電話番号の登録の要求を前記検証装置において受信するステップと、
前記携帯電話番号の登録の要求に応答して、前記検証装置から、ホーム・ロケーション・レジスタに前記携帯電話番号に関連付けて登録された携帯加入者識別番号を要求する第1のIMSIクエリを送信するステップと、
前記第1のIMSIクエリに応答して、前記検証装置において、前記ホーム・ロケーション・レジスタにおいて前記携帯電話番号に関連付けられた前記携帯加入者識別番号を受信するステップと
を含み、
前記保存するステップが、前記対応する携帯加入者識別番号として、前記第1のIMSIクエリに応答して受信された前記携帯加入者識別番号を保存するステップを含む請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
移動無線通信システムにおいてメッセージングまたは位置特定サービスを要求する方法であって、
アプリケーションサーバから検証装置へと、前記検証装置への携帯電話番号の登録の要求であって、前記携帯電話番号の通知を含む要求を送信するステップと
前記携帯電話番号に関して移動無線通信システムにおけるメッセージングまたは位置特定サービスを実行すべきかどうかを判断するために、前記アプリケーションサーバから前記検証装置へと前記携帯電話番号の検証の要求を送信するステップと
を含む方法。
【請求項9】
前記メッセージングまたは位置特定サービスが、前記アプリケーションサーバによって提供されるサードパーティサービスの一部を形成する方法であって、
前記検証の結果を示す検証応答を前記アプリケーションサーバにおいて前記検証装置から受信するステップと、
前記検証の結果が否定的である場合に、前記携帯電話番号に関する検証の結果が否定的である旨を前記アプリケーションサーバに知らせるステップと
をさらに含む請求項8に記載の方法。
【請求項10】
携帯電話番号を検証し、前記携帯電話番号に関して移動無線通信システムにおけるメッセージングまたは位置特定サービスを実行すべきかどうかを判断する検証装置であって、
携帯電話番号および関連する携帯加入者識別番号を保存するためのデータベースと、
携帯電話番号の検証の要求を受信するように構成された第1の入力部と、
携帯電話番号に関して、ホーム・ロケーション・レジスタに前記携帯電話番号に関連付けて登録された携帯加入者識別番号を要求するIMSIクエリを送信するように構成された出力部と、
携帯電話番号に関するIMSIクエリに応答して携帯加入者識別番号を受信するように構成された第2の入力部と、
携帯電話番号に関して前記データベースに保存された携帯加入者識別番号を、前記携帯電話番号に関するIMSIクエリに応答して受信された携帯加入者識別番号と比較し、前記比較によって前記受信された携帯加入者識別番号が前記保存された携帯加入者識別番号に一致することが明らかになった場合に、前記携帯電話番号に関して前記メッセージングまたは位置特定サービスの前記実行を開始するように構成された処理手段と
を備える検証装置。
【請求項11】
メッセージングまたは位置特定サービスを要求したノードへと検証応答を送信するように構成された第2の出力部をさらに備え、
前記処理手段が、少なくとも前記処理手段によって実行される比較によって受信された携帯加入者識別番号が携帯電話番号に関して前記保存された携帯加入者識別番号に一致しないことが明らかになった場合に、前記保存された携帯加入者識別番号および前記受信された携帯加入者識別番号が前記同じモバイル・ネットワーク・オペレータによって発行されたものか否かについての知らせを、前記検証応答に含ませるように構成される請求項10に記載の検証装置。
【請求項12】
前記第1の入力部が、携帯電話番号の登録の要求を受信するようにさらに構成されており、
前記処理手段が、前記携帯電話番号の登録の要求に応答して、前記出力部を介して、IMSIクエリを前記送信するステップを開始するように構成されており、
前記処理手段が、前記対応する携帯加入者識別番号として、前記携帯電話番号の登録の要求の前記受信に応答して送信されたIMSIクエリへの応答において受信された携帯加入者識別番号を、前記データベースに保存するようにさらに構成される請求項10または11に記載の検証装置。
【請求項13】
前記処理手段が、前記処理手段によって実行される比較によって受信された携帯加入者識別番号が携帯電話番号に関して前記保存された携帯加入者識別番号に一致しないことが明らかになった場合に、前記携帯電話番号に関して前記サードパーティサービスの提供が打ち切られていることを示すメッセージを、前記移動無線通信システムを介して前記携帯電話番号へと前記送信するステップを開始するように構成される請求項10〜12のいずれか一項に記載の検証装置。
【請求項14】
通信システムにおけるサービスのブローカーノードとして働き、前記ブローカーノードが請求項10〜13のいずれか一項に記載の検証装置を備えるアプリケーションサーバ。
【請求項15】
メッセージングまたは位置特定サービスを利用するサードパーティサービスを提供するように構成されたアプリケーションサーバであって、
検証装置への携帯電話番号の登録の要求であって、前記携帯電話番号の通知を含む要求を前記検証装置へと送信するように構成された出力部を備え、
前記出力部が、前記携帯電話番号に関して移動無線通信システムにおけるメッセージングまたは位置特定サービスを実行すべきかどうかを判断するために、前記携帯電話番号の検証の要求を前記検証装置へと送信するようにさらに構成されたアプリケーションサーバ。
【請求項16】
携帯電話番号の前記検証の前記結果を示す検証応答を受信するように構成された入力部と、
サードパーティサービス顧客情報レジスタと、
前記出力部によって受信された検証応答が前記携帯電話番号に関する前記検証の結果が否定的である旨を示している場合に、検証の結果が否定的である旨を示す情報を電話番号に関係するサードパーティサービス加入契約情報の一部として、前記サードパーティサービス顧客情報レジスタに保存するように構成された処理手段と
をさらに備える請求項15に記載のアプリケーションサーバ。
【請求項17】
請求項10〜13のいずれか一項に記載の検証装置をさらに備える請求項15または請求項16に記載のアプリケーションサーバ。
【請求項18】
携帯電話番号を検証し、該携帯電話番号に関して移動無線通信システムにおけるメッセージングまたは位置特定サービスを実行すべきかどうかを判断するためのコンピュータプログラムであって、検証装置において実行されたときに、
携帯電話番号および対応する携帯加入者識別番号を前記検証装置のデータベースに保存するステップと、
検証の要求に応答して、ホーム・ロケーション・レジスタに前記携帯電話番号に関連付けて登録された携帯加入者識別番号を要求するIMSIクエリを送信するステップと、
前記データベースから前記保存した携帯加入者識別番号を取り出すステップと、
前記保存した携帯加入者識別番号、および前記IMSIクエリへの応答において受信される携帯加入者識別番号を比較するステップと、
前記比較によって前記受信された携帯加入者識別番号が前記保存した携帯加入者識別番号に一致することが明らかになった場合に、前記携帯電話番号に関して前記メッセージングまたは位置特定サービスの実行を開始するステップと
を前記検証装置に実行させるコンピュータ・プログラム・コード部分を含むコンピュータプログラム。
【請求項19】
前記検証装置において実行されたときに、携帯電話番号の登録の要求に応答して、ホーム・ロケーション・レジスタに前記携帯電話番号に関連付けて登録された携帯加入者識別番号を要求するIMSIクエリであって、前記携帯電話番号を含むIMSIクエリを送信するステップを前記検証装置に実行させるコンピュータ・プログラム・コード部分をさらに含み、
保存させる前記コンピュータ・プログラム・コード部分が、前記対応する携帯加入者識別番号として、電話番号の登録の要求への応答において送信されたIMSIクエリへの応答にて受信された携帯加入者識別番号を保存するステップを前記装置に実行させるように構成された請求項18に記載のコンピュータプログラム。
【請求項20】
コンピュータが読み取り可能な手段と、前記コンピュータが読み取り可能な手段に保存された請求項18または請求項19に記載のコンピュータプログラムとを含むコンピュータプログラム製品。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図5d】
【図6a】
【図6b】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図5d】
【図6a】
【図6b】
【図7】
【図8】
【公表番号】特表2012−533926(P2012−533926A)
【公表日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−520564(P2012−520564)
【出願日】平成21年7月14日(2009.7.14)
【国際出願番号】PCT/SE2009/050897
【国際公開番号】WO2011/008140
【国際公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月14日(2009.7.14)
【国際出願番号】PCT/SE2009/050897
【国際公開番号】WO2011/008140
【国際公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】
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