説明

非円形容器を配向するための装置および方法

容器が中に個別に配置されるポケット(28)を備える、回転コンベヤ(22)を有する容器検査機(20)の送出ステーション(34)において、非円形容器(30)の配向を制御するための装置は、コンベヤに隣接して配置されるフリッパーアーム(50)と、フリッパーアームをコンベヤの方へ付勢するためのバネ(64)とを含む。フリッパーアームは、コンベヤにより運ばれる容器が、コンベヤの送出ステーションに接近して、フリッパーアームをコンベヤに対して外側に、かつバネ力に反してカム機能を果たす際に、容器により係合されるように配置されるカム面(52)を有する。フリッパーアームは、容器がカム面との係合から移動し外れ、フリッパーアームがバネ力の下、内側に移動する際に、容器を係合および回転するための、カム面に隣接する端部(76)を有する。フリッパーアームは、好ましくは軸の周りを旋回するように取付けられ、バネは、好ましくはフリッパーアームを軸の周りでコンベヤの方へ付勢する。カム面は、好ましくは凹状であり、フリッパーアームの端部は、好ましくはフリッパーアームの旋回軸から離れたカム面の端部にある。フリッパーアームは、好ましくは、フリッパーアームの端部から延在して、フリッパーアームが容器を回転する配向に容器を安定させる、連接面(78)もまた含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、回転式容器検査機における非円形容器の配向に関し、より具体的には、回転式容器検査機の送出ステーションで、フラスコ型容器を配向するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
米国特許第4,124,112号および同第6,557,695号は、容器の受容性に影響を及ぼし得る、商業生産におけるばらつきについて、ガラス製容器等の非円形容器を検査するためのデバイスを開示する。回転コンベヤは、送り込みステーションから、少なくとも1つの検査ステーションを通して、容器が検査機から移送される送出ステーションへと、容器を順に移送する。回転コンベヤは、容器が中に個別に配置される、複数の周辺ポケットを有する。米国特許第4,124,112号の機械は、送出ステーションで各容器を所望の配向に順に位置付けるように、送出ステーションの上流に配置される、複数の可撓性の弾性フィンガを含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示の一般的目的は、非円形容器、特にフラスコ型容器を、回転式容器検査機の送出ステーションで、所望の配向に配向させるための装置を提供することである。
【0004】
本開示は、互いに独立して、または組み合わせて実施され得る、多数の態様具現する。
【0005】
容器が中に個別に配置されるポケットを備える、回転コンベヤを有する容器検査機の送出ステーションにおいて、非円形容器の配向を制御するための装置は、本開示の一態様に従い、コンベヤに隣接して配置されるフリッパーアームと、フリッパーアームをコンベヤの方へ付勢するためのバネとを含む。フリッパーアームは、コンベヤにより運ばれる容器が、コンベヤの送出ステーションに接近して、フリッパーアームをコンベヤに対して外側に、かつバネ力に反してカム機能を果たす際に、容器により係合されるように配置されるカム面を有する。フリッパーアームは、容器がカム面との係合から移動し、フリッパーアームがバネ力の下、内側に移動する際に、容器を係合および回転するための、カム面に隣接する端部を有する。フリッパーアームは、好ましくは軸の周りを旋回するように取付けられ、バネは、好ましくはフリッパーアームを軸の周りでコンベヤの方へ付勢する。カム面は、好ましくは凹状であり、フリッパーアームの端部は、好ましくはフリッパーアームの旋回軸から離れたカム面の端部にある。フリッパーアームは、好ましくは、フリッパーアームの端部から延在して、フリッパーアームが容器を回転する向きに容器を安定させる、連接面もまた含む。
【0006】
本開示は、そのさらなる目的、特徴、利点、および態様と合わせて、以下の説明、添付の特許請求の範囲、および付随する図面から、最もよく理解される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本開示の模範的な実施形態に従った容器配向装置を有する、回転式容器検査機の部分的略平面図である。
【図2】連続する作業段階における、図1の装置の部分的略平面図である。
【図3】連続する作業段階における、図1の装置の部分的略平面図である。
【図4】図1〜図3に示される装置の一部分の、正面図である。
【図5】図4に示される装置の一部分の、平面図である。
【図6】図4〜図5に示される装置の一部分の、側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、コンベヤ軸26の周りを回転するように、モータ24により駆動される回転コンベヤ22を含む、本開示の模範的な実施形態に従った、容器検査機20を示す。コンベヤ22は、送り込みステーションから少なくとも1つの容器検査ステーション32へ、また容器検査ステーション32を通って送出ステーション34へ順に移送するために、容器30が中に配置される、複数の周辺ポケット28を有する。送出ステーション34は、例えば直線形のコンベヤ36上に、連続して容器30を置くことができる。模範的な送出ステーションが、米国特許第6,581,751号の図24に例示されている。ステーション32の容器検査デバイス38は、任意の好適な種類のものであり得る。好ましくは、複数の容器検査デバイスが、コンベヤ22の周辺に配置されて存在することが好ましく、検査デバイスは、それぞれの検査ステーションを通して容器を順に指標付けする。好ましくは、各検査ステーション32は、少なくとも1つの検査デバイス38を含む。
【0009】
本開示は、長幅寸法および短幅寸法を有する種類のフラスコ型容器30の、検査および配向に関連づけて提示される。容器30の長幅寸法は、一例として、図1の中央に、垂直の方向であり、短幅寸法は、水平の方向である。装置40は、送出ステーション34に隣接して、連続する容器30の搬送方向41に関して、送出ステーションのすぐ上流に配置され、容器30を送出ステーション34で所定の配向に配向する。連続する容器30は、任意の配向で装置40に接近し得、装置40は、各容器の長幅寸法が送出ステーション34で軸26の半径方向になるように、容器を配向する(図3に示す通り)。容器配向装置40は、基部取付構造48上で支持される支柱46から延在するアーム44により運ばれる、可撓性の弾性フラップ42を含む。フラップ42は、コンベヤ22の周辺に対して配置され、図1に例示するように、容器がフラップ42を過ぎて移送される際、容器の長幅寸法がコンベヤ軸26の接線方向になるように、各容器30を配向するように、容器30を順に係合する。
【0010】
フリッパーアーム50は、フラップ42の下流に、コンベヤ軸26の方へ内側に半径方向に配向される、カム面52、好ましくは弓形の凹状のカム面を有する。フリッパーアーム52は、本開示の模範的な実施形態において、取付板56に固定される支柱54に旋回可能に取付けられる。取付板56は、支持構造62(支持構造48と同一であり得る)上に調製可能に取付けるための、横方向に延在する溝60を備える脚部58を有する。バネ64、好ましくはコイルバネは、支柱54を取り囲む。バネ64の一方の末端部66は、ねじ68等の、板56に固定される、連接点と係合する。バネ64の反対側の末端部70は、フリッパーアーム50に圧入される、ピン72と係合する。ピン72は、板56の開口部74、好ましくは弓形に穴の開いた開口部を通って延在し、図1、3、および5の完全に内側の位置と、外側の限界位置との間の、フリッパーアーム50の旋回動作の限界を画定する。図2は、内側および外側の限界位置の間の位置における、フリッパーアーム50を示す。支柱54から離れたカム面52の末端部に、フリッパーアーム50は、端部76、好ましくは、図5において最も良く示されるような、比較的鋭い端部を有する。連接面78は、端部76から延在し、連接面78は、好ましくは、実質的に支柱54の周りのフリッパーアーム50の旋回軸に対して接線方向である、直線状の連接面である。好ましくは、フリッパーアームの停止位置において(図1および図3)、端部78は、実質的に、コンベヤ36の動作方向に平行である。
【0011】
容器30が接近して、図2に示すように、容器の長幅寸法が、フラップ42によりコンベヤ軸26の接線方向に配向される状態で、最初にフリッパーアームのカム面52と係合すると、容器は、バネ64の力に反して外側にフリッパーアーム50を旋回する。容器が、容器がフリッパーアームの端部76により係合される位置へ搬送されると、容器の継続する動きにより、容器は、フリッパーアームのカム面52との係合から外れるように移動し、それにより、フリッパーアームがバネ64の力の下、内側に半径方向に移動する。
【0012】
フリッパーアームが内側に半径方向に移動すると、フリッパーアーム端部76は、容器がフリッパーアーム50の連接面78に当たるまで、図3に示すように、容器を係合し、回転させる。この位置において、容器の長幅寸法は、コンベヤ軸26の半径方向に配向され、つまり、フラスコ型容器の長幅寸法が、直線状送出コンベヤ36のこの方向に延在する。この方向で、容器をコンベヤ36上に置き、回転コンベヤ22から移送することができる。
【0013】
したがって、先に記載した目的および趣旨の全てを完全に満たす、回転式容器検査機の送出ステーションにおける、非円形容器、特にフラスコ型容器を配向するための装置および方法を開示した。本開示は、模範的な実施形態に関連して提示され、多数の修正および変形が考察された。前述の説明を考慮すると、当業者には、他の修正および変形が容易に自明であろう。本開示は、全てのそのような修正および変形を、添付の特許請求項の精神および広範にわたる範囲内に含まれるものとして、包含することを意図する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器検査機(20)の送出ステーション(34)における、非円形容器(30)の方向を制御するための装置であって、前記容器が中に個別に配置されるポケット(28)を備える、回転コンベヤ(22)を有し、
前記装置は、
前記コンベヤに隣接して配置されるフリッパーアーム(50)と、前記フリッパーアームを前記コンベヤの方へ付勢するためのバネ(64)とを含み、
前記フリッパーアームは、前記コンベヤにより運ばれる容器が、前記送出ステーションに接近して、前記フリッパーアームを前記コンベヤに対して外側に、かつ前記バネに反してカム機能を果たす際に、前記容器により係合されるように配置されるカム面(52)を有し、
前記フリッパーアームは、前記容器が前記カム面との係合から移動して外れ、前記フリッパーアームが前記バネ力の下、内側に移動する際に、前記容器を係合および回転するための、前記カム面に隣接する端部(76)を有することを特徴とする、装置。
【請求項2】
前記フリッパーアーム(50)は、軸の周りを旋回するように取付けられ、前記バネ(64)は、前記フリッパーアームを前記軸の周りで前記コンベヤ(22)の方へ付勢する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記カム面(52)は、凹状である、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記フリッパーアームの前記端部(76)は、前記軸から離れた前記カム面(52)の末端部にある、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記フリッパーアームは、前記端部(76)から延在する、直線状の連接面(78)を含む、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記フリッパーアームとの係合の前に、前記容器を係合し、所定の配向に回転するための、前記コンベヤの動きに対して前記フリッパーアームの上流で、前記コンベヤに隣接して配置される可撓性の弾性フラップ(42)を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
フラスコ型容器(30)を検査するための装置であって、
コンベヤ軸(26)と複数の周辺ポケット(28)とを有し、前記ポケット内に配置されるフラスコ型容器を、少なくとも1つの容器検査ステーション(32)を通して送出ステーション(34)の方へ順に配送するための、回転コンベヤ(22)と、
前記コンベヤの周辺に隣接し、かつ前記コンベヤ軸と平行する第2の軸の周りを旋回するように配置されるフリッパーアーム(50)であって、前記第2の軸は、前記送出ステーションから離れた前記フリッパーアームの末端部にある、フリッパーアームと、
前記フリッパーアームと係合し、前記フリッパーアームを前記コンベヤ軸の方へ付勢する、バネ(64)と、を含み、
前記フリッパーアームは、前記コンベヤ軸から離れて前記第2の軸の周りを前記フリッパーアームが回転するように、容器と順に係合するための、前記コンベヤ軸に面する凹状のカム面(52)を有し、
前記カム面は、前記容器が前記カム面との係合から外れて、各容器の長幅寸法が、前記コンベヤ軸の半径方向に配向される方向に、搬送される際に、前記ポケット内の前記フラスコ型容器を順に係合および回転するための、前記第2の軸から離間する端部(76)を有する、装置。
【請求項8】
前記フリッパーアーム(50)は、支柱(54)の周りを旋回するように取付けられ、前記バネ(64)が前記支柱を取り囲む、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記支柱(54)は、溝(74)を有する支持板(56)上に取付けられ、前記フリッパーアームは、前記溝を通って延在するピン(72)を有し、前記バネ(64)は、前記支柱を取り囲み、前記ピンと係合する1つの末端部(70)と前記板に連結される第2の末端部(66)とを有するコイルバネを含む、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記フリッパーアームは、前記端部から延在する、直線状の連接面(78)を含む、請求項7に記載の装置。
【請求項11】
前記コンベヤに隣接して、前記送出コンベヤから離れた前記フリッパーアーム側に取付けられる、可撓性の弾性フラップ(42)であって、前記コンベヤにより運ばれる容器と順に係合するように配置され、前記長幅寸法が前記コンベヤ軸の接線方向になるように、前記容器を配向する、フラップを含む、請求項7に記載の装置。
【請求項12】
長幅寸法を有するフラスコ型容器(30)が、回転コンベヤ(22)により搬送される際に、前記容器を配向する方法であって、
(a)まず、前記容器の前記長幅寸法が前記コンベヤの軸の接線方向になるように、前記容器を配向するステップと、その後、
(b)前記容器の前記長幅寸法が、前記コンベヤの前記軸の半径方向になるように、前記容器を再配向するステップと、
(c)前記容器の前記長幅寸法を、前記回転コンベヤの前記軸の半径方向に、および前記線形コンベヤの長手寸法と平行に、線形送出コンベヤ(36)上に、前記容器を置くステップと、を含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−511579(P2010−511579A)
【公表日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−540231(P2009−540231)
【出願日】平成19年11月13日(2007.11.13)
【国際出願番号】PCT/US2007/023848
【国際公開番号】WO2008/069898
【国際公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【出願人】(508153833)オウェンス ブロックウェイ グラス コンテナー インコーポレイテッド (18)
【Fターム(参考)】