説明

非同期信号をルーティングするためのシステムおよび方法

少なくとも1つの入力信号および少なくとも1つの出力をルーティングするルータ(100)は、少なくとも1つの入力モジュール(402〜402)および少なくとも1つの出力モジュール(404〜404)からなる。入力モジュールおよび出力モジュールの各々は、部分的には、第1および第2のクロック信号が切り替わったかどうか、に基づいて、第1および第2のクロック信号、および発振器信号の中から、共通の出力クロック信号として選択するための少なくとも1つのクロック・セレクタ回路(500〜500)を備えている。クロック・セレクタ回路は、リダンダンシーを提供し、各モジュール内部の各要素にクロック信号を配信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願とのクロスリファレンス)
本出願は、米国特許法第119条(e)項の下で2004年6月16日付で出願された米国仮特許出願第60/580,188号、2004年6月16日付で出願された米国仮特許出願第60/580,189号の優先権を主張するものであり、これらの開示内容を本明細書中に盛り込むものとする。
【0002】
本発明は、ルータ(router)に関し、より具体的には、非同期信号をルーティングするブロードキャスト・ルータに関する。
【背景技術】
【0003】
ルータは、ルータ入力に現れる1つ以上の信号を1つ以上の出力にルーティング(routing:経路指定)するデバイスからなる。放送業界において使用されるルータは、通常、少なくとも1つの拡張モジュールに結合された複数のルータ・モジュール(マトリックス・カードとも呼ばれる)を有する第1のルータ部分を少なくとも採用している。拡張モジュールは、第1のルータ・ケースを1つ以上の第2のルータ部分に結合させ、更なる信号のルーティングを可能にする。多くのブロードキャスト・ルータ、特に、リニアに拡張可能なものは、非同期信号をルーティングする。このようなリニアに拡張可能なルータによる非同期信号のルーティングでは、ルーティングされるデータの完全性(integrity)が確保されるように、ルート全体に渡ってクロック信号が正確であることが必要である。非同期信号では、あるロケーションと別のロケーションとでクロック周波数の差が存在すると、信号に誤りが生じたり、この信号によって表されるデータの損失が生じたりする場合がある。クロック周波数に100万分の1(PPM:Part Per Million)のような小さな差が存在するだけでも、データに対して所望しない影響が及ぼされることがある。信号サンプルの繰り返しや欠落が通常のデータ破損の例として挙げられる。
【0004】
リニアに拡張可能なルータは、より複雑なものとなっているため、様々な要素に対して正確で同期したクロック信号を供給する際の問題は、より困難なものとなっている。説明のため、クロック信号は、ハイ(高)の状態とロー(低)の状態との間を所定の間隔で振動(行き来する)ものとする。通常のクロック信号は50%のデューティ・サイクルで振動するが、他のデューティ・サイクルを有するクロックも一般に採用される。同期のためにクロック信号を使用する回路は、クロック信号の立ち上がり、立ち下がりの一方でアクティブになる。
【0005】
いわゆる「クロック・マルチプレクサ(clock multiplexer)」は、複数の利用可能なクロック信号から少なくとも1つのクロック信号を選択するための、リニアに拡張可能なルータの内部に通常存在する回路を意味する。選択されたクロック信号は、他の各要素をトリガーする機能を有する。利用可能なクロック信号の中から選択を行う場合、クロック・マルチプレクサによって選択される出力信号に未定義のパルスが含まれるべきではない。例えば、選択されたクロック信号に中断(disruption)が生じている場合に未定義のパルスが発生する。このような中断は、クロック信号の欠落や、予期された状態に切り替わらないクロック信号を含んでいる。入力信号が一方、または他方のロジック状態で永遠に「スタック(stuck)」する(留まる)場合がある。このような中断は、ラント・パルス(runt pulses)、ショート・パルス、未定義の期間のパルス、グリッチ、スパイクなどを含む未定義のパルスを頻繁に発生させる。
【0006】
従来技術において、クロック・マルチプレクサの出力で未定義のパルスを回避しようとする試みには、いわゆる、「セーフ(safe:安全な)」クロック・マルチプレクサが含まれる。通常のセーフ・クロック・マルチプレクサは、現在選択されている入力から次に選択された入力に規則正しく切り替える。従って、セーフ・マルチプレクサは、選択された入力クロック信号が既知の状態に移行し、その後に選択されたクロック信号が前に選択されたクロック信号と同じ状態に移行するまで切り替わらない。
【0007】
しかしながら、従来技術に係わるクロック・マルチプレクサには欠点がある。例えば、現在選択されているクロック信号が既知の状態に移行しない場合、セーフ・クロック・マルチプレクサは、別のクロック信号に切り替えることができないことが多い。従来技術に係るセーフ・クロック・マルチプレクサは、これらの、他のタイプのクロックの中断を許容することができなかった。
【0008】
従って、上述した欠点を解決するような、リニアに拡張可能なルータの内部などで、1セットのクロック信号から選択されたものを提供するための技術に対する需要が存在する。
【発明の開示】
【0009】
(発明の概要)
簡潔に言えば、本発明の原理の好ましい実施の形態に従って、第1および第2のクロック信号の中からクロック信号を選択する方法が提供される。この方法は、第1のクロック信号の状態変更の失敗を検出し、第2のクロック信号の状態変更の失敗を検出することによって開始される。部分的には、第1および第2のクロック信号の少なくとも一方が切り替わったかどうか、に基づいて、第1および第2のクロック信号、および発振器信号の中から選択する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1は、本発明の原理の好ましい実施の形態に従ったブロードキャスト・ルータ100を概略的に示すブロック図である。好ましい実施の形態においては、ルータ100は、少なくとも1つ、好ましくは、複数の入力モジュール402、402、・・・402(xは、零よりも大きい整数)と、少なくとも1つ、好ましくは、複数の出力モジュール404、・・・404(yは整数)とを含んでいる。入力モジュール402などの各入力モジュールは、少なくとも1つ、好ましくは、複数の入力カード406、406、・・・406(zは零よりも大きい整数)を含んでいる。各入力カードは、少なくとも1つ、好ましくは、複数の、各信号を受信して1つの出力信号に多重化する入力を有する。通常、異なる入力カードは、異なる信号を受信する能力を有し、様々なソースからの信号を受信することができるようにする。モジュール402など、各入力モジュール内の拡張カード408は、入力カード406〜406からの出力信号を1つの出力信号に多重化する。
【0011】
第2のモジュール404などの各第2モジュールは、マトリックス・カード410を有する。マトリックス・カード410は、1つ以上の入力モジュールからの入力信号を逆多重化し、少なくとも1つ、好ましくは複数の出力カード412、412、・・・412(pは、零よりも大きい整数)に送信する。各出力カードは、1つ以上の出力信号を1つ以上の外部デバイス(図示せず)に送信する。コントロール・カード414は、外部制御信号Cに応答してマトリックス・カード410を制御し、マトリックス・カード410が様々な出力カード412〜412の中からの出力信号をルーティングできるようにする。このように、マトリックス・カードは、外部制御信号Cに基づいてルーティングを実行することができる。
【0012】
図1のルータ100では、入力モジュール402、402、・・・402の各々は、出力モジュール404、404、404の各々に結合している。他の構成も可能である。図2は、図1のルータ100のための入出力カードの第1の代替的な構成を示している。入出力モジュールは、同一の数の入出力を提供するように構成される。図3は、図1のルータ100のための、出力よりも入力の数が多い入出力モジュールの第2の代替的な構成を示している。図4は、図1のルータ100のための、入力よりも出力の数が多い入出力モジュールの第2の代替的な構成を示している。
【0013】
図1の入力モジュール402〜402および出力モジュール404〜404は、通常、それぞれクロック・モジュール500〜500(n≧x+y)のうちの少なくとも1つを有し、各クロック・モジュールは、図5を参照してより詳細に説明される構造を有する。実際には、図1の各入出力モジュールの内部で、1つ以上の要素の中に複数の別個のクロック・モジュールを存在させることができる。更に、1つ以上のクロック・モジュール500〜500を、入力モジュール、出力モジュールのうちの1つのように、ルータ100内の別個のモジュラー要素として存在させることができる。
【0014】
図5を参照すると、クロック・モジュール500〜500は、デイジー・チェーン方式で相互接続可能であり、クロック・モジュールのネットワーク600を構成する。図5の実施の形態では、クロック・モジュール500は、クロック信号をクロック・モジュール500、およびクロック・モジュール500、500i+l、および500i+3(i≦n)の各々に供給する。クロック・モジュール500は、モジュール500、500i+2、および500i+4の各々にクロック信号を供給する。更に、クロック・モジュール500、500、・・・500は、先行するクロック・モジュール500、・・・、500、・・・500n−1からそれぞれクロック信号を受信する。
【0015】
図6は、クロック・モジュールの代替的な構成を示している。各モジュールは、第1および第2のネットワーク600および600に配列されている。各ネットワーク600、600は、図2のクロック・モジュール・ネットワーク600と同様に構成されている。図6に示すように、ネットワーク600の個々のクロック・モジュール500〜500の1つ以上は、ネットワーク600のクロック・モジュール500〜500の1つ以上にクロック信号を提供する。
【0016】
図7は、例示的なクロック・モジュール500を概略的に示すブロック図である。図4のクロック・モジュール500は、第1および第2のクロック信号Clock_1およびClock_2をそれぞれ受信する第1および第2のクロック入力を含んでいる。外部クロック信号Clock_1およびClock_2は、図2のネットワークにおける別個の上流側のクロック・セレクタ回路からのクロック信号であるか、発振器508によって形成される基準クロック回路からのクロック信号である。
【0017】
クロック・セレクタ回路500は、Clock_1およびClock_2の信号のうちの別個の1つをそれぞれ受信する一対の切り替え検出器502および504を含んでいる。各切り替え検出器は、それぞれの入力クロック信号が切り替わったか、即ち、一方の状態から他方の状態に切り替わったかどうかを示す出力信号を提供する。ロジック・ブロック506は、切り替え検出器502、504の出力信号を発振器回路508の出力と共に受信する。発振器回路508は、様々な回路要素の時間的な要求を満たすために有用なクロック信号を発生させる。ロジック・ブロック506は、更に、2つの外部状態信号(1)A_not B(BでなくA)および(2)Master_not Slave(スレーブでなくマスター)を受信する。状態信号A_not Bの状態は、クロック回路500がプライマリ・クロック信号を提供するかどうかを示す。Master_not Slaveの状態は、クロック回路500が自己をマスタとして動作するか、または、別のクロック信号のスレーブとして動作するかを決定する。
【0018】
ロジック・ブロック506は、セーフ・クロック・マルチプレクサ・システム510を制御するための出力制御を発生してクロック信号Clock_1、Clock_2、および、発振器508の出力信号の中からの選択を行い、下流側の各要素(図示せず)に単一のクロック信号を提供する。ロジック・ブロック506からの出力制御信号は、表1内に示すロジック回路の入力信号に対して所定の関係を有する。表1において、「x」の各エントリーは、「関係無し」の値である(換言すれば、特定の入力信号の値はロジック・ブロック506の出力に影響を及ぼさない)。
【表1】

【0019】
表1から分かるように、Master_not Slave信号がロジック「1」レベルのままである限り、クロック回路500は、Clock_2および発振器508の中からの選択のみを行う。このような条件では、Clock_1の切り替え、即ち、切り替え検出器504の出力による影響はない。逆に、クロック回路500がスレーブとして機能する場合(即ち、Master_not Slave信号がロジック「0」レベルのままである場合)には、切り替え検出器504の出力状態、更に、切り替え検出器520の出力状態は、Clock_1、Clock_2、および、発振器508の信号のうちの何れがセーフ・クロック・マルチプレクサ・システム510の出力に現れるかを決定する。セーフ・クロック・マルチプレクサ・システム510によって選択されるクロック信号は、ローカルの使用、更に、図1のルータ100内部の各要素に入力されるタイミング信号を提供する。
【0020】
好ましい実施の形態においては、図4のセーフ・クロック・マルチプレクサ・システム510は、図5に示す構造を有し、スタックした入力クロック・パルスを図3のクロック・モジュール500が許容できるようにする。図5のセーフ・クロック・マルチプレクサ・システム510の内部において、第1および第2の切り替え検出器701および701は、一対のマルチプレクサ701および702と同様に、それぞれClock_1およびClock_2を受信する。マルチプレクサ702および702の各々は、第2の入力において信号、ロジック「0」レベルを受信する。
【0021】
切り替え検出器701および701は、発振器508の出力信号に対して測定されたClock_1およびClock_2の信号の状態に従ってマルチプレクサ702および702をそれぞれ制御する。換言すれば、切り替え検出器701および701の各々は、発振器508の出力信号に対して、Clock_1およびClock_2の信号の各々の一方の状態が変化した(即ち、切り替わった)かどうかを判定する。切り替え検出器701および701の各々の一方が、発振器508の出力信号に対してClock_1およびClock_2の信号のうちの対応するものが切り替わったことを検出すると、切り替え検出器は、マルチプレクサ702および702のうちの対応するものに対してゲート制御を行う。ゲート制御が行われると、各マルチプレクサ702および702は、Clock_1およびClock_2の信号のうちの対応するものを通過させる。発振器508に対してクロック信号Clock_1およびClock_2の各々の一方が切り替わらない場合には、マルチプレクサ702および702のうちの対応するものは、ロジック零レベルの信号を出力する。
【0022】
マルチプレクサ704は、第1および第2の入力において、マルチプレクサ702および702の出力信号をそれぞれ受信する。図4のロジック・ブロック506からの信号に従って、マルチプレクサは、マルチプレクサ702および702の一方の出力信号をマルチプレクサ706の第1の入力、および切り替え検出器708の入力に渡す。マルチプレクサ706の第2の入力には、ロジック零レベルの信号が供給される。
【0023】
切り替え検出器708は、マルチプレクサ704の出力信号と発振器508の出力信号との間の関係に従って、マルチプレクサ706を制御する。換言すれば、切り替え検出器708は、発振器508の出力信号に対してマルチプレクサ704の出力信号の状態が変化したかどうかを判定する。マルチプレクサ704の出力信号が発振器508の出力信号に対して切り替わると、切り替え検出器708は、マルチプレクサ706がマルチプレクサ704の出力信号を通過させるようにする。そうでない場合には、マルチプレクサ704の出力信号が発振器508の出力信号に対して切り替わらない場合には、マルチプレクサ706は、ロジック零レベルの信号を出力する。
【0024】
マルチプレクサ706は、第1および第2の入力において、発振器508の出力信号およびロジック零レベルの信号をそれぞれ受信する。切り替え検出器708は、発振器508の出力信号に従ってマルチプレクサ706を制御する。換言すれば、切り替え検出器708は、発振器508の出力信号の状態が周期的に変化するかどうかを判定する。発振器508の出力信号が切り替わる場合には、切り替え検出器708は、マルチプレクサ706のゲート制御行い、発振器508の出力信号を通過させる。そうでない場合、発振器508の出力信号が切り替わらない場合には、マルチプレクサ706は、ロジック零レベルの信号を出力する。
【0025】
マルチプレクサ710は、第1および第2の入力において、マルチプレクサ706および706の出力信号をそれぞれ受信する。マルチプレクサ704と同様に、マルチプレクサ710は、図4のロジック・ブロック506の制御の下に動作する。従って、ロジック・ブロック506の出力信号に応答して、マルチプレクサ710は、Clock_1およびClock_2の信号のうちの選択されたもの(少なくとも一方が発振器508の出力信号に対して切り替わったと仮定した場合)、または、発振器508の出力信号(切り替わったと仮定した場合)を出力する。
【0026】
マルチプレクサ702および702、マルチプレクサ704および710との間には重要な差異が存在する。上述したようにマルチプレクサ704および710は、クロック・マルチプレクサとして機能する。上述した図5のセーフ・クロック・マルチプレクサ・システム510は、クロック・パルスの欠落の可能性を排除する。発振器508の出力信号に対してClock_1およびClock_2の信号の通過を制御することにより、更に、発振器508の出力が切り替わった際にのみこの出力の通過を制御することにより、セーフ・クロック・マルチプレクサ・システム510は、クロックの無い状態で、あらゆる全てのクロックがスタックするような状況を回避する。
【0027】
以上、クロック同期を確保すると共に、リダンダンシーを提供するために複数のクロック・パルスを配信する、セーフ・マルチプレクサ・システム510を備えるクロック・セレクタ回路500について説明した。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】図1は、本発明の原理に従った例示的な実施の形態に係るルータを概略的に示すブロック図である。
【図2】図2は、図1のルータのための入出力モジュールの第1の代替的な構成を示す図である。
【図3】図3は、図1のルータのための入出力モジュールの第2の代替的な構成を示す図である。
【図4】図4は、図1のルータのための入出力モジュールの第3の代替的な構成を示す図である。
【図5】図5は、図1のルータに使用されるクロック・セレクタ回路の第1のネットワークを示す図である。
【図6A】図6Aは、図1のルータに使用されるクロック・セレクタ回路の第2のネットワークを示す図である。
【図6B】図6Bは、図1のルータに使用されるクロック・セレクタ回路の第2のネットワークを示す図である。
【図7】図7は、図5および図6のネットワーク内のクロック・セレクタ回路の例示的な実施の形態を概略的に示すブロック図である。
【図8】図8は、図4のセレクタ回路において使用されるセーフ・クロック・マルチプレクサ・システムを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ルータであって、
非同期信号をルーティングする少なくとも第1のルータ部分と、
前記少なくとも1つの第1のルータ部分内のクロック・セレクタと、
を備え、
前記第1のルータ部分は、各々がクロック・レートで切り替わる第1および第2の信号をそれぞれ受信するための第1および第2のクロック信号入力を有し、
前記クロック・セレクタは、部分的には、前記第1および第2のクロック信号の少なくとも一方が切り替わったかどうか、に基づいて、前記第1および第2のクロック信号、および発振器信号の中から、前記少なくとも第1のルータ部分のための共通の出力クロック信号として選択する、前記ルータ。
【請求項2】
前記クロック・セレクタ回路は、前記発振器に対して外部クロック信号の各々が切り替わったかどうかを検出し、切り替わっていない場合には、前記各信号を固定されたロジック状態の信号に置換するセーフ・クロック・マルチプレクサ・システムを備える、請求項1に記載のルータ。
【請求項3】
前記セーフ・クロック・マルチプレクサ回路が一対の切り替え検出器を備え、各切り替え検出器は、前記発振器信号に対して第1および第2の外部クロック信号のうちの別個の一方が切り替わったかどうかを判定する、請求項2に記載のルータ。
【請求項4】
前記クロック・セレクタ回路は、部分的には、前記第1および第2のクロック信号の少なくとも一方が切り替わったかどうか、更に、当該クロック・セレクタ回路がマスタとして機能するか、または、別のクロック・セレクタ回路のスレーブとして機能するか、に基づいて、前記第1および第2のクロック信号、および前記発振器信号の中から、前記少なくとも第1のルータ部分のための共通の出力クロック信号として選択する、請求項1に記載のルータ。
【請求項5】
前記クロック・セレクタ回路は、部分的には、(1)前記第1および第2のクロック信号の少なくとも一方が切り替わったかどうか、(2)前記クロックが自己をマスタであるとして機能するか、または、別のクロック・セレクタ回路のスレーブとして機能するか、更に、(3)共通の出力クロック信号がプライマリ・クロック信号として機能するか、に基づいて、前記第1および第2のクロック信号、および前記発振器出力信号の中から、前記少なくとも第1のルータ部分のための共通の出力クロック信号として選択する、請求項1に記載のルータ。
【請求項6】
前記クロック・セレクタ回路は、
第1の外部クロック信号が切り替わったかどうかを判定する出力信号を発生する第1の切り替え検出器と、
第2の外部クロック信号が切り替わったかどうかを判定する出力信号を発生する第2の切り替え検出器と、
前記第1および第2の切り替え検出器の出力信号に部分的に基づいて変化する出力制御信号を提供するロジック・ブロックと、
前記ロジック・ブロックの出力信号に従って前記少なくとも第1のルータのための共通の出力クロック信号として、前記第1および第2のクロック信号、および前記発振器信号の中から選択するマルチプレクサ・システムとを備える、請求項1に記載のルータ。
【請求項7】
前記ロジック・ブロックは、部分的には、前記第1および第2のクロック信号の少なくとも一方が切り替わったかどうか、更に、前記クロックが自己をマスタであるとして機能するか、または、別のクロック・セレクタ回路のスレーブとして機能するか、に基づいて、自己の出力制御信号を提供する、請求項6に記載のルータ。
【請求項8】
前記ロジック・ブロックは、部分的には、(1)前記第1および第2のクロック信号の少なくとも一方が切り替わったかどうか、(2)前記クロックが自己をマスタであるとして機能するか、または、別のクロック・セレクタ回路のスレーブとして機能するか、更に、(3)共通の出力クロック信号がプライマリ・クロック信号として機能するか、に基づいて、自己の出力制御信号を提供する、請求項6に記載のルータ。
【請求項9】
非同期信号をルーティングする少なくとも第2のルータ部分と、
前記少なくとも第2のルータ部分内の第2のクロック・セレクタと、を更に備え、
前記第1のルータ部分は、各々が切り替わる第1および第2の信号をそれぞれ受信するための第1および第2のクロック信号入力を有し、
前記第2のクロック・セレクタは、部分的には、発振器信号に対して第1および第2のクロック信号の少なくとも一方が切り替わったかどうか、に基づいて、前記第1および第2のクロック信号、および前記発振器信号の中から、少なくとも前記第1のルータのための共通の出力クロック信号として選択する、請求項1に記載のルータ。
【請求項10】
クロック信号を選択するための方法であって、
第1のクロック信号の状態変更の失敗を検出するステップと、
第2のクロック信号の状態変更の失敗を検出するステップと、
部分的には、前記第1および第2のクロック信号の少なくとも一方が切り替わったかどうか、に基づいて、前記第1および第2のクロック信号、および発振器信号の中から選択するステップと、
を含む、前記方法。
【請求項11】
前記選択ステップが更に、部分的には、前記第1および第2のクロック信号の少なくとも一方が切り替わったかどうか、更に、前記クロック・セレクタ回路がマスタとして機能するか、または、別のクロック・セレクタ回路のスレーブとして機能するか、に基づいて、前記第1および第2のクロック信号、および前記発振器信号の中から、少なくとも第1のルータのための共通の出力クロック信号として選択するステップを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記選択ステップが更に、部分的には、(1)前記第1および第2のクロック信号の少なくとも一方が切り替わったかどうか、(2)前記クロックが自己をマスタであるとして機能するか、または、別のクロック・セレクタ回路のスレーブとして機能するか、更に、(3)共通の出力クロック信号がプライマリ・クロック信号として機能するか、に基づいて、前記第1および第2のクロック信号、および前記発振器出力信号の中から、少なくとも第1のルータのための共通の出力クロック信号として選択するステップを含む、請求項10に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2008−503917(P2008−503917A)
【公表日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−516524(P2007−516524)
【出願日】平成17年6月1日(2005.6.1)
【国際出願番号】PCT/US2005/019115
【国際公開番号】WO2006/009605
【国際公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【出願人】(501263810)トムソン ライセンシング (2,848)
【氏名又は名称原語表記】Thomson Licensing 
【住所又は居所原語表記】46 Quai A. Le Gallo, F−92100 Boulogne−Billancourt, France
【Fターム(参考)】