説明

非常口インジケータ及び非常口指示システム

【課題】避難方向の指示を動的に変更させることができる非常口インジケータを提供する。
【解決手段】光源と、視覚インジケータと、電力線通信ユニットとを備える非常口インジケータ100であって、視覚インジケータは光源の照射範囲内に配置され、電力線通信ユニットは光源に電気的に接続される。この非常口インジケータ100は、表示される避難情報を変えることができ、更に、上記の非常口インジケータ100を用いる非常口指示システム600を提供することで、避難情報を正確に表示することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に照明器具に関し、より詳細には、非常口インジケータ及びこれを用いる非常口指示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
非常口インジケータは、大きなビル、飛行機又は船のような公共設備のための標準設備と見なされている。非常口インジケータは、災害が発生した場合に、人々の避難を援助するように、人々に対して緊急避難口の位置を示すことが可能である。従来の非常口インジケータは、通常、非常口の近くに配置されて、固定方向を示す。しかしながら、災害が発生した場合、廊下又は非常口は、何らかの理由によって閉鎖される可能性がある。従って、固定方向を示す非常口インジケータでは、効果的な避難方向を指し示すことができない。例えば火事が発生した場合、廊下は、激しい火災のために、人々が通過するには相応しくない。このような状況の中、非常口インジケータが正しい避難方向を示せない場合、人々は自力で通路方向に避難しようとするために遅れる可能性があり、また、非常口インジケータの間違った避難方向の指示により、死んでしまう可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、本発明は、避難方向の指示を動的に変更させることができる非常口インジケータの提供を目的とする。
【0004】
また本発明は、避難方向の指示を変更することができる非常口指示システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明は、光源、視覚インジケータ及び電力線通信ユニットを備える非常口インジケータを提供する。ここで、視覚インジケータは、光源の照射範囲内に配置され、電力線通信ユニットは光源に電気的に接続される。
【0006】
本発明の実施形態において、上記の視覚インジケータは、方向指示標識を備える。
【0007】
本発明の実施形態において、上記の非常口インジケータは、更に、電力線通信ユニットに電気的に接続されるスピーカーを備える。
【0008】
本発明の実施形態において、上述の非常口インジケータは、更に、電力線通信ユニットに電気的に接続されるセンサを備える。
【0009】
本発明の実施形態において、上述の非常口インジケータは、更に、電力線通信ユニットに電気的に接続されるビデオカメラを備える。
【0010】
本発明の実施形態において、上述の非常口インジケータは、光源、電力線通信ユニット及び視覚インジケータに電気的に接続される独立電源を備える。
【0011】
本発明は、電力供給のサブシステム、監視センター及び複数の非常口インジケータを備える、非常口指示システムも提供する。ここで、電力供給のサブシステムは、第1の電源、第2の電源、スイッチボード、リレー装置及び制御装置を備える。スイッチボードは、第1の電源に電気的に接続され、リレー装置は第1の電源、第2の電源及びスイッチボードに電気的に接続される。制御装置は、制御ユニット、第1の電力線通信ユニット及び第2の電力線通信ユニットを備えており、制御ユニットは第2の電源に電気的に接続され、第1の電力線通信ユニットは、リレー装置と第2の電力線通信ユニットとの間に電気的に接続され、第1の電力線通信ユニットは制御ユニットに電気的に接続され、第2の電力線通信ユニットは制御ユニットに電気的に接続される。監視センターは、制御ユニットに電気的に接続される。非常口インジケータはスイッチボードに電気的に接続され、非常口インジケータは各々、光源、視覚インジケータ及び第3の電力線通信ユニットを備える。ここで、視覚インジケータは光源の照射範囲内に配置され、第3の電力線通信ユニットは、光源及び第2の電力線通信ユニットに電気的に接続される。
【0012】
本発明の実施形態において、上記の第2の電源はソーラーパネル及び整流器を備え、整流器はソーラーパネルと、第2のソリッドリレーと、第1の電力線通信ユニットとに電気的に接続される。
【0013】
本発明の実施形態において、上記の第2の電源は、更に蓄電池を備え、ソーラーパネル及び整流器に電気的に接続される。
【0014】
本発明の実施形態において、上記のリレー装置は、第4の電力線通信ユニットと、第1のソリッドリレーと、第2のソリッドリレーと、切替ユニットを備える。第4の電力線通信ユニットは、第1の電力線通信ユニットに電気的に接続される。第1のソリッドリレーは、第1の電源及びスイッチボードに電気的に接続される。第2のソリッドリレーは、第2の電源及びスイッチボードに電気的に接続される。切替ユニットは、第4の電力線通信ユニットと、第1のソリッドリレーと、第2のソリッドリレーに電気的に接続される。
【0015】
本発明の実施形態において、上記のリレー装置は、第4の電力線通信ユニット及びプログラマブルロジックコントローラ(PLCユニット)を備える。第4の電力線通信ユニットは第1の電力線通信ユニットに電気的に接続され、PLCユニットは、第4の電力線通信ユニットと、第1の電源と、第2の電源と、スイッチボードとに電気的に接続される。
【0016】
本発明の実施形態において、上記のスイッチボードは、複数の第1の制御スイッチ及び複数の第2の制御スイッチを備える。第1の制御スイッチは第1の電源に電気的に接続され、第2の制御スイッチはリレー装置及び非常口インジケータに電気的に接続される。
【0017】
本発明の実施形態において、上記の非常口指示システムは、ワイヤレス通信ネットワークのサブシステムを更に含み、該ワイヤレス通信ネットワークのサブシステムは、制御ユニットに電気的に接続したホストと、該ホストに接続した複数のノードとを備える。
【0018】
本発明の実施形態において、上記のワイヤレス通信ネットワークのサブシステムは、網状ネットワークである。
【0019】
本発明の実施形態において、上記のワイヤレス通信ネットワークのサブシステムは、IEEE 802.15.4 ZigBee無線通信システムか、ZigBee-プロ無線通信システムか、Z-波無線通信システムである。
【0020】
本発明の実施形態において、上記のノードは、非常口インジケータ内に配置される。
【0021】
本発明の実施形態において、上記のホストは、独立電源を有する。
【0022】
本発明の実施形態において、上記のノードは、各々が独立電源を有する。
【0023】
本発明の実施形態において、上記のものは更に、スイッチボードに電気的に接続される複数の照明装置を備えている。
【0024】
本発明の実施形態において、上記の照明装置は、非常用の照明装置である。
【0025】
本発明の実施形態において、上記の視覚インジケータは、方向指示標識を備えている。
【0026】
本発明の実施形態において、上記の非常口インジケータは、更に、電力線通信ユニットに電気的に接続されるスピーカーを更に備えている。
【0027】
本発明の実施形態において、上記の非常口インジケータは、更に、電力線通信ユニットに電気的に接続されるセンサを備えている。
【0028】
本発明の実施形態において、上記の非常口インジケータは、更に、電力線通信ユニットに電気的に接続されるビデオカメラを備えている。
【0029】
本発明の実施形態において、上記の非常口インジケータは、更に、光源に電気的に接続される独立電源と、電力線通信ユニットと、視覚インジケータとを備える。
【発明の効果】
【0030】
上述のように、本発明の非常口インジケータは電力線通信ユニットを有しており、光源及び視覚インジケータに電気的に接続するので、光源及び視覚インジケータは、電力線通信ユニットの信号に従って、非常口インジケータによって示される避難方向指示を変えることができる。このように、非常口インジケータによって示される避難方向指示は、動的に変えることができ、これにより非常口インジケータは、災害中に、より正確な指示をすることができ、ひいては間違った指示による犠牲者を減少させることができる。
【0031】
本発明の他の目的、特徴及び効果は、本発明の実施例で開示される更なる技術的特徴から、更に理解されるであろう。ここでは、本発明を実施するために最適なモードを簡単に例示することによって、本発明の好適な実施例が示され、記載される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施例による、非常口インジケータの構成を示すブロック図である。
【図2A】図1の非常口インジケータの外観図である。
【図2B】図1の非常口インジケータの外観図である。
【図3A】図1の非常口インジケータの、他の実装構成を示すブロック図である。
【図3B】図1の非常口インジケータの、他の実装構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施例による非常口指示システムの、ブロック図である。
【図5】図4の非常口インジケータの、他の実装構成を示すブロック図である。
【図6】図4の非常口インジケータの、他の実装構成を示すブロック図である。
【図7A】図4の第2の電源の、他の実装構成を示すブロック図である。
【図7B】図4の第2の電源の、他の実装構成を示すブロック図である。
【図8】図4のリレー装置の、他の実装構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の他の実施例による非常口指示システムの、ブロック図である。
【図10】本発明の、更に他の実施例による非常口指示システムの、ブロック図である。
【図11】本発明の、更に他の実施例による非常口指示システムの、ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明の好適な実施例を、添付の図面における例示を参照して、より詳細に説明する。可能な限り、同じ部分又は同様な部分を参照するのに、同じ参照番号を図面及び説明において使用する。
【0034】
図1は、本発明の一実施形態による、非常口インジケータの構成を示すブロック図である。図1を参照するに、非常口インジケータ100は、光源110と、視覚インジケータ120と、電力線通信ユニット130とを備える。光源110は、発光ダイオード光源(LED光源)又は蛍光光源とすることができる。視覚インジケータ120は、避難方向の情報を表示するために、光源110の照射範囲内に配置される。電力線通信ユニット130は、光源110に電気的に接続される。
【0035】
図2A及び2Bは、図1の非常口インジケータの外観図である。図2A及び2Bを参照するに、より詳細には、視覚インジケータ120は、方向を示すために、第1の矢印標識122及び第2の矢印標識124の両方を備え得る。光源110及び視覚インジケータ120には、コントローラ(図示せず)が組み込まれている。このコントローラは、電力線通信ユニット130から命令を受けて、(図2Aに示すように)第1の矢印標識122及び(図2Bに示すように)第2の矢印標識124を照らすように、光源110を制御する。非常口インジケータ100は、方向を示すための他の装置を備えることもできる。図3Aは、図1の非常口インジケータの、他の実装構成を示すブロック図である。図3Aを参照するに、非常口インジケータ100aは更に、電力線通信ユニット130に電気的に接続されるスピーカー140を有することができ、このスピーカー140は、音声の避難情報を伝えるために、電力線通信ユニット130から命令を受ける。また、非常口インジケータは、他の手段で実装することができる。本発明の実施形態において、光源はバックライトモジュールとすることができ、視覚インジケータは、より詳細に避難情報を提供することができるように、液晶ディスプレイパネル又はOLED(有機発光ダイオード)ディスプレイパネルとすることができる。
【0036】
非常口インジケータ100は、更に、独立電源を有することができる。図3Bは、図1の非常口インジケータの、更に他の実装構成を示すブロック図である。図3Bを参照するに、非常口インジケータ100bは、例えば電池又はスーパーキャパシタである独立電源170を有し、この独立電源170は、非常口インジケータ100bが外部電源を用いることなく正常に動作し得るように、非常口インジケータ100bの各装置(光源110、視覚インジケータ120及び電力線通信ユニット130)に電気的に接続される。例えば、非常口インジケータ100bの有線の電源が(例えばその電源に接続されているワイヤが火災で焼失する)災害中に使用不可能になっても、その非常口インジケータ100bは、独立電源170によって正常に動作し続け、災害現場の人々に正しい避難情報を依然として提供することができる。
【0037】
上記の実施例の非常口インジケータ100は、視覚インジケータ120の表示情報を変えることができるので、すなわち、視覚インジケータ120によって提供される情報を動的に変えることができるので、非常口インジケータ100は、より正確に避難情報を表示することができ、ひいては、災害の犠牲者を減少させることができる。
【0038】
非常口インジケータ100は、この非常口インジケータ100の輝度を柔軟に調整可能とする、コントローラを有することができる。例えば、光源110の日常の出力は、節電のために最大パワーの半分とするが、災害が発生時には、光源110は最大パワーを出力することになる。
【0039】
上記の非常口インジケータ100は、非常口指示システムを設置する公共施設の電力供給システムに関連付けることができる。以下において、例えば、大きなビルの電力供給システムに関連付ける非常口インジケータ100は、この非常口インジケータ100の適用について模範となるように説明するために、非常口指示システム600に設置する。
【0040】
図4は、本発明の他の実施例による非常口指示システムを示すブロック図である。図4を参照するに、非常口指示システム600は、複数の非常口インジケータ100と、電力供給のサブシステム200と、監視センター500とを備えている。電力供給のサブシステム200は、第1の電源210と、第2の電源220と、スイッチボード230と、リレー装置240と、制御装置250とを備えている。スイッチボード230は、例えば、ビル用電力を分配し、家庭用電源によって供給される電力を分配する役割を果たす。
【0041】
制御装置250は、制御ユニット252と、第1の電力線通信ユニット254と、第2の電力線通信ユニット256とを備えており、制御ユニット252は、監視センター500と、第2の電源220と、第1の電力線通信ユニット254と、第2の電力線通信ユニット256に電気的に接続されている。第1の電力線通信ユニット254は、リレー装置240と第2の電源220との間に電気的に接続され、第2の電力線通信ユニット256は、非常口インジケータ100の第3の電力線通信ユニット130(すなわち、前述した電力線通信ユニット)に電気的に接続されている。第2の電力線通信ユニット256は、第3の電力線通信ユニット130と通信することができるので、制御ユニット252は、第2の電力線通信ユニット256及び第3の電力線通信ユニット130を介して、非常口インジケータ100を制御する。ここで、制御装置250は、独立電源(図示せず)を有することができ、制御ユニット252と、第1の電力線通信ユニット254と、第2の電力線通信ユニット256とに電気的に接続される点に留意すべきである。
【0042】
更に詳細には、監視センター500は、大きいビルの監視センターとすることができ、煙探知器と、火災警報器と、ビル出入管理システムと、監視のための通信システムとに、電気的に接続することができる。このように、監視センター500は、検知状況によって、事故に対処するために制御ユニット252に通知することができる。制御ユニット252は、また、避難する人々を誘導するための非常口インジケータ100を制御するために、監視センター500から配信された情報によって、好ましい避難経路を判断し、決定することができる。
【0043】
図5及び6は、図4の非常口インジケータの他の実装構成を示すブロック図である。図5及び6を参照するに、非常口インジケータ100aは、更に、第3の電力線通信ユニット130に電気的に接続される(図5に示す)センサ150を使用することができる。このセンサ150は、例えば、制御ユニット252が正しい避難経路を判断するのを助けるための温度センサとする。非常口インジケータ100aは、更に、第3の電力線通信ユニット130に電気的に接続される(図6に示す)ビデオカメラ160を使用することができる。このビデオカメラ160は、制御ユニット252が避難経路の計画をするのを更に助けるために、現場の状況に関するより詳細な情報を制御ユニットに提供する。上記のセンサ及びビデオカメラに加えて、非常口インジケータは、更に、避難する人々により詳細な避難情報を提供し、制御ユニットが現場の状況に応じた良好な命令をすることができるように、非常口を指示するための、例えば非常ボタン、出力制御端末、放送装置、マイクロフォン等の他の補助装置を備えることができる。例えば、出力制御端末はドアのスイッチを制御するのに用い、避難する人々が危険にさらされるのを防ぐために、危険な場所(例えば、激しく炎上する場所)に通じるドアを閉じることができる。
【0044】
図4に続き、上記のスイッチボード230は第1の電源210に電気的に接続されており、リレー装置240はスイッチボード230に電気的に接続されている。リレー装置240は第1のソリッドリレー242と、第2のソリッドリレー244と、第4の電力線通信ユニット246と、切替ユニット248とを備えている。第1のソリッドリレー242と第2のソリッドリレー244は、第1の電源210と第2の電源220にそれぞれ電気的に接続されている。第4の電力線通信ユニット246は、第2の電源220及び切替ユニット248に電気的に接続されている。第1の電力線通信ユニット254及び第4の電力線通信ユニット246は、第1のソリッドリレー242及び第2のソリッドリレー244用の電源を切り替えるための切替ユニット248を制御するために、相互に通信することができる。
【0045】
更に詳細には、実施例において、電力供給のサブシステム200は、大きいビルの電力供給システムとすることができる。ここで、第1の電源210は、家庭用電源、例えば発電機又は発電所から提供される電源とすることができ、第2の電源220は、補助電源、例えば太陽熱発電とすることができる。例えば、第2の電源220は、ソーラーパネル222及び整流器224を備えることができ、この整流器224は、ソーラーパネル222と、第2のソリッドリレー244と、第1の電力線通信ユニット254とに電気的に接続されている。本実施例において整流器224は、必要であれば、DC電力をAC電力に整流するインバータ、又は、DC電力を他のDC電力に整流する整流ユニットであってもよい。
【0046】
スイッチボード230は、複数の第1の制御スイッチ232及び複数の第2の制御スイッチ234を備えることができる。第1の制御スイッチ232は第1の電源210に電気的に接続されており、第2の制御スイッチ234はリレー装置240に電気的に接続されている。より詳細には、第1の制御スイッチ232は、例えば、より大きい電力を必要とする電子装置(空調システム又はエレベータ)を制御するために用いられ、第2の制御スイッチ234は、より少ない電力を必要とする装置(例えば上記の非常口インジケータ100)を制御するために用いられる。ビル内で災害が発生した場合、制御ユニット252は、リレー装置240を制御して、安全のために第1の電源210をオフにする。一方で、制御ユニット252は、第2の電源220に、人々が避難するのを援助するために必要な電力を、非常口インジケータ100に対して供給させる。
【0047】
上記の実装に加えて、第2の電源は、他の手段で実装可能である点に留意すべきである。図7A及び7Bは、図4における第2の電源の他の実装構成を示すブロック図である。図4、7A、7Bを参照するに、図7Aの第2の電源220aは、ソーラーパネル222及び整流器224に電気的に接続される蓄電池226とすることができるので、この蓄電池26は、非常時に用いるソーラーパネル222によって生成される電流を蓄電することができる。加えて、図7Bの第2の電源220bは、更に、ソーラーパネル222と、蓄電池226及び整流器224との間に電気的に接続されて、蓄電池226と整流器224との間でのソーラーパネル222の給電比率を制御するための充電コントローラ228を有する。
【0048】
リレー装置は、他の手段で実装することができる。図8は、図4のリレー装置の、他の実装構成を示すブロック図である。図4及び8を参照するに、リレー装置240aは、例えば、第4の電力線通信ユニット246に電気的に接続される、プログラマブルロジック制御ユニット(PLCユニット)241を備える。PLCユニット241は、一般に販売されているPLCユニットとすることができ、例えば、プログラマブル切替ユニット248aと、第1のソリッドリレー242と、第2のソリッドリレー244とを有する。このプログラマブル切替ユニット248aは、第1のソリッドリレー242及び第2のソリッドリレー244用の電源を切替えるために、第4の電力線通信ユニット246から命令を受ける。
【0049】
上記の非常口指示システム600は、例えば無線通信ネットワークシステムや、照明装置等の、他のシステムと関連して用いることができる。以下では、非常口指示システムの他の応用例のために、更なる実施例を説明する。
【0050】
図9は、本発明の他の実施例による非常口指示システムの、ブロック図である。この実施例は、図4の実施例と一部類似している点に留意すべきである。従って、図4の実施例と同じ部分又は類似している部分は同じ又は類似の表記によって示しており、同じ部分は、説明の簡素化のために省略している。
【0051】
図9を参照するに、非常口指示システム700は更に、ホスト310及び複数のノード320を有する、ワイヤレス通信ネットワークのサブシステム300を備えている。ここで、ホスト310は制御ユニット252に電気的に接続されており、ノード320はホスト310にリンクされている。ワイヤレス通信ネットワークのサブシステム300は、例えば網状ネットワークシステムであり、例えば、IEEE 802.15.4 ZigBee無線通信システムか、ZigBee-プロ無線通信システムか、Z-波無線通信システムである。ノード320は、非常口インジケータ100内に配置される。このように、制御ユニット252は、ホスト310を介してビル内の人的分布に関する情報を取得することができ、これに応じて、より良好な避難経路を計画することができる。ホスト310及び各ノード320は独立電源(図示せず)を有することができるので、第1の電源210及び第2の電源220がオフの場合でも、ホスト310及びノード320は、通常の動作を保つことができる。
【0052】
図10は、本発明の更に他の実施例による非常口指示システムを示すブロック図である。この実施例は、図4の実施例と一部類似している点に留意すべきである。従って、図4の実施例と同じ部分又は類似している部分は同じ又は類似の表記によって示しており、同じ部分は、説明の簡素化のために省略している。
【0053】
図10を参照するに、非常口指示システム800は更に、各々がLED光源410を有する、複数の照明装置400備えている。照明装置400は第2の制御スイッチ234に電気的に接続されており、リレー装置240及びスイッチボード230は、照射用の照明装置400に、第1の電源210及び第2の電源220の電力を割り当てる。照明装置400は、例えば、非常用の照明装置とすることができる。第1の電源210が電力を供給しない場合、制御装置250はリレー装置240を制御して、第2の電源220が非常用電力を照明装置400に供給し続けて、避難する人々が十分な照明を確実に得ることができるようにする。照明装置400は独立電源を有することができ、その実装は、図3Bにおける非常口インジケータ100bを参照可能であるので、ここでは説明の簡素化のために省略する。
【0054】
また、非常口指示システムは、上記のワイヤレス通信ネットワークのサブシステム300及び照明装置400を組み込むことができる。図11は、本発明の更に他の実施例による非常口指示システムのブロック図である。この実施例は、図10の実施例と一部類似している点に留意すべきである。従って、図10の実施例と同じ部分又は類似している部分は同じ又は類似の表記によって示しており、同じ部分は、説明の簡素化のために省略している。
【0055】
図11を参照するに、非常口指示システム800と比較すると、非常口指示システム900は更に、ワイヤレス通信ネットワークのサブシステム300備えている。そして、図11のノード320は、非常口インジケータ100内及び照明装置400に配置することができ、照明装置400は、ノード320に必要な電力を供給する。
【0056】
つまり、上述の実施例の非常口インジケータは電力線通信ユニット(第3の電力線通信ユニット)を備え、これが視覚インジケータに表示される情報を(例えば動的に)変化させることができるので、本発明による新規な非常口インジケータによれば、犠牲者を減少させるために、より正しい避難情報を表示することができる。
【0057】
加えて、制御ユニットが、第2の電力線通信ユニット及び第3の電力線通信ユニットを介しての非常口インジケータの制御に関連した監視センターからのビルの様々な情報を得ることができるので、これに応じて、より良好な避難経路を計画することができる。これにより、その場所にいる人々を安全に非難させることができる。
【0058】
災害がビル内で生じた場合、制御ユニットは、リレー装置を制御して、第1の電源を安全のためにオフにする。一方、制御ユニットは、現場の人々の避難を援助するのに必要な電力を非常口インジケータに供給する。
【0059】
非常口指示システムは、ワイヤレス通信ネットワークのサブシステムと共に用いることができる。その結果、制御ユニットは、ホストから、ビル内の人的分布に関する情報を得ることができ、ひいては、より良好な避難経路を計画することができる。
【0060】
非常口指示システムは、更に、非常用照明装置と共に用いて、第1の電源が遮断されている間、制御装置によってリレー装置を制御することができる。このように、第2の電源は、照明装置への非常用電力を保つことができるので、現場の人々は、安全に避難するのに十分な照明を得る。
【0061】
非常口インジケータは更に、避難経路を計画する制御ユニットを更に援助するための、センサ、ビデオカメラ、又はWLANノードを備えることができる。
【0062】
本発明の好適な実施例の先の記載は、例示及び説明のために提示してきた。本発明が、開示した正確な形式又は模範的な実施例に限定されるわけではないことに留意すべきである。従って、前述した説明は、限定的というよりは寧ろ、実例となるものと見なすべきである。多くの修正変更が行われることは、当業者にとって明らかである。実施例は、本発明の原理を最適に説明するために、そして、この最良の実例によって、当業者が、特定の用途又は実施に適する種々の変更を伴う実施が可能となるように、選択及び記載されている。特に明記しない限り、本発明の範囲は、最も幅広い合理的な意味で、本願明細書に添付の特許請求の範囲及び包括的な等価物とで、定義されることを意図している。従って、「発明」、「本発明」という用語、又は必ずしも本発明の範囲を制限しない特定の実施例、そして、本発明の好適な実施例への言及は、本発明への制限を意味するものではなく、このような制限が推定されるものでもない。本発明は、添付の特許請求の範囲の、精神及び範囲によってのみ制限される。要約は、要求される規則に従うために提供されるものであって、サーチをする者は、特許の技術的な主要構成が、この明細書によって開示されていることをすぐに確認することができるであろう。要約書は、特許請求項の範囲の範囲や意味の、解釈又は制限をするために用いないという理解の下で、提出される。記載されているいかなる効果及び利点も、本発明の全ての実施例に当てはまるというわけではない。記載されている実施例において、当業者によって、請求項に記載の本発明の範囲を逸脱することなく変更が可能であることが認識されるべきである。更に、この明細書中の要素又は部分は、請求項において明示的に記載されているかいないかに関わらず、汎用品ではないことを意図している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源の照射範囲内に配置される視覚インジケータと、
前記光源及び前記視覚インジケータに電気的に接続される電力線通信ユニットと、
を備える非常口インジケータ。
【請求項2】
前記視覚インジケータは方向指示標識を備える、請求項1に記載の非常口インジケータ。
【請求項3】
更に、前記電力線通信ユニットに電気的に接続されるスピーカーを備える、請求項1に記載の非常口インジケータ。
【請求項4】
更に、前記電力線通信ユニットに電気的に接続されるセンサを備える、請求項1に記載の非常口インジケータ。
【請求項5】
更に、前記電力線通信ユニットに電気的に接続されるビデオカメラを備える、請求項1に記載の非常口インジケータ。
【請求項6】
更に、前記光源と、前記電力線通信ユニットと、前記視覚インジケータとに電気的に接続される独立電源を備える、請求項1に記載の非常口インジケータ。
【請求項7】
第1の電源と、
第2の電源と、
前記第1の電源と電気的に接続するスイッチボードと、
前記第1の電源、前記第2の電源及び前記スイッチボードに電気的に接続されるリレー装置と、
前記第2の電源に電気的に接続される制御ユニット、前記リレー装置と前記第2の電源との間に電気的に接続され、且つ前記制御ユニットに電気的に接続される第1の電力線通信ユニット、及び前記制御ユニットに電気的に接続される第2の電力線通信ユニットを有する制御装置と、
を備える電力供給のサブシステムと;
前記制御ユニットに電気的に接続される監視センターと;
前記スイッチボードに電気的に接続される複数の非常口インジケータと;
を備えている非常口指示システムであって、前記非常口インジケータの各々が、
光源と、
前記光源の照射範囲内に配置される視覚インジケータと、
前記光源と、前記視覚インジケータと、前記第2の電力線通信ユニットとに電気的に接続される第3の電力線通信ユニットと、
を備える、非常口指示システム。
【請求項8】
前記第2の電源は、
ソーラーパネルと、
前記ソーラーパネルと、第2のソリッドリレーと、前記第1の電力線通信ユニットとに電気的に接続される整流器、
を備える、請求項7に記載の非常口指示システム。
【請求項9】
前記第2の電源は、更に、前記ソーラーパネル及び前記整流器に電気的に接続される蓄電池を備える、請求項8に記載の非常口指示システム。
【請求項10】
前記リレー装置は、
前記第1の電力線通信ユニットに電気的に接続される、第4の電力線通信ユニットと、
前記第1の電源及び前記スイッチボードに電気的に接続される、第1のソリッドリレーと、
前記第2の電源及び前記スイッチボードに電気的に接続される、第2のソリッドリレーと、
前記第4の電力線通信ユニットと、前記第1のソリッドリレーと、前記第2のソリッドリレーとに電気的に接続される切替ユニットと、
を備える、請求項7に記載の非常口指示システム。
【請求項11】
前記リレー装置は、
前記第1の電力線通信ユニットに電気的に接続される第4の電力線通信ユニットと、
前記第4の電力線通信ユニットと、前記第1の電源と、前記第2の電源と、前記スイッチボードとに電気的に接続される、プログラマブルロジックコントローラユニット(PLCユニット)と、
を備える、請求項7に記載の非常口指示システム。
【請求項12】
前記スイッチボードは、
前記第1の電源に電気的に接続される複数の第1の制御スイッチと、
前記リレー装置及び前記非常口インジケータに電気的に接続される複数の第2の制御スイッチと、
を備える、請求項7に記載の非常口指示システム。
【請求項13】
更に、ワイヤレス通信ネットワークのサブシステムを備え、該サブシステムは、
前記制御ユニットに電気的に接続されるホストと、
前記ホストに接続される複数のノードと、
を備える、請求項7に記載の非常口指示システム。
【請求項14】
更に、前記スイッチボードに電気的に接続される複数の照明装置を備える、請求項7に記載の非常口指示システム。
【請求項15】
前記非常口インジケータは、更に、前記電力線通信ユニットに電気的に接続されるスピーカー、センサ、又はビデオカメラを備える、請求項7に記載の非常口指示システム。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−67264(P2010−67264A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−171628(P2009−171628)
【出願日】平成21年7月22日(2009.7.22)
【出願人】(509176156)佶益投資股▲ふん▼有限公司 (8)
【Fターム(参考)】