説明

音声・映像通信制御装置、放送受信端末

【課題】IPネットワークを利用したテレビ電話サービスのユーザの操作および利便性を向上する。
【解決手段】SIPサーバー170は、音声通信および映像通信をそれぞれ許可または拒否するためのアドレスリスト181,184と、通信元端末160から受信された呼接続要求に含まれる通信先および通信元のURIをキーにアドレスリスト181,184を検索し、音声通信を許可するか否かを判定する判定ユニット172と、音声通信が許可された端末間の音声通信が確立された後、デジタルテレビ111からの映像通信の許可があった場合に端末間の映像通信を確立する映像通信コントローラ174とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、IPネットワーク上でマルチメディアセッションを確立・変更・終了するためのセッション・イニシエーション・プロトコル(以下SIPと称す)を用いて音声通信・映像通信を行うための音声・映像通信制御装置、放送受信端末に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、音声通信の代表である電話というシステムにおいて、着信は「基本的にすべての着信を受け入れる方式(デフォルトで許可する方式)であった。
【0003】
しかし、近年、迷惑電話等が社会問題化することにより、着信制限の考え方が導入され、自分が設定した「拒否リスト」に乗っている発信者からの着呼を拒否できるようになった。
【0004】
一方、通信システムのバックボーン並びに加入者線(足回り)の広帯域化に伴い、昨今では、IPネットワークを利用した音声・映像の通信サービス、いわゆるテレビ電話サービスを、双方向通信技術で実現可能になってきたが、自分の姿が相手に見られてしまうことに対する拒否感から、この種のサービスがなかなか浸透しない状況にある。
【0005】
調査の結果、この拒否感の根源は、見ず知らずの人からも着信しうる通信システムにおいて、いきなり映像通信を行うことへの躊躇であることが分かってきた。
【0006】
この拒否感を緩和するため、音声・映像通信システムでは、デフォルトで着信を拒否し、「許可リスト」に乗った発信者からの着信のみを受け付ける方式でテレビ電話サービスを提供することが考えられている。
【0007】
しかしながら、この場合、最初に「許可する相手の登録」という作業が必要であり、お年寄りに代表される、特にIT技術に疎いユーザ層には、非常に敷居の高いものとなってしまっていた。
【0008】
少しでもその敷居を低くするために、一度相手から自分宛に発信してもらい、後刻、着信者リスト(最初の段階ではすべて拒否された発信者のリストになっている)を見ながら特定の相手を許可リストに移す、という方式も考えられていた。
【0009】
しかし、この場合も、従来の音声電話と比較すると、通信の前に余計な手間が必要であり、一般のユーザには受け入れがたいものがある。
【0010】
また、従来の場合、発信者の端末側では、通信を始める際に通信先の端末により必ず拒否されてしまうため、テレビ電話サービスを利用したいユーザの意思を殺ぐものとなっていた。
【0011】
映像と音声を切り替えるための先行技術としては、例えば留守番設定を行うにあたり、映像のみ、または、映像および音声の2つに設定可能な留守番テレビ電話が既にある(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平6−197338号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、上記先行技術の場合、留守時の監視が目的のため、音声をなくすことはできるものの映像表示は必須とされるため、迷惑電話等の際に電話をかけてきた相手に対してこちら側の映像を見せないようにすることには適さない。
【0013】
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、IPネットワークを利用した音声・映像通信サービスをユーザに提供する上で、ユーザの操作性および利便性を向上することのできる音声・映像通信制御装置、放送受信端末を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記した課題を解決するために本発明の音声・映像通信制御装置は、音声通信をアドレス毎に許可または拒否するための音声通信用のアドレスリストと映像通信をアドレス毎に許可または拒否するための映像通信用のアドレスリストとが記憶された記憶ユニットと、前記IPネットワーク上で音声通信および映像通信を確立するためのネットワークインターフェースと、前記IPネットワークに接続された端末から前記ネットワークインターフェースにより受信された呼接続要求のメッセージから抽出した通信先および通信要求元のアドレス情報をキーにして前記記憶ユニットの各アドレスリストを検索し、音声通信および・または映像通信を確立するか否かの可否判定を行う判定ユニットと、前記判定ユニットにより前記音声通信の確立が許可された前記通信要求元の端末と前記通信先の端末との間の音声通信を確立する音声通信コントローラと、前記端末間の音声通信が確立された後に、前記通信先の端末から映像通信を許可する旨の応答メッセージが受信された場合、前記端末間の映像通信を確立する映像通信コントローラとを具備することを特徴とする。
【0015】
本発明の放送受信端末は、選局されたチャネルの放送を受信するチューナと、前記チューナにより受信されたチャネルの放送の画面を表示する映像表示器と、前記チャネルの放送の音声を出力するスピーカと、映像を撮影するカメラと、IPネットワーク上でマルチメディアセッションを確立するためのネットワークインターフェースと、前記IPネットワークに接続された通信要求元の端末からのセッションイニシエーションプロトコル通信用の音声・映像通信制御装置を介した呼接続要求のメッセージが前記ネットワークインターフェースに受信された場合、前記映像表示器および・または前記スピーカから着呼を通知し、この通知に対して音声通信を許可するための指示操作が行われた場合、前記通信要求元の端末との間の音声通信を確立し、その後、映像通信を許可するための指示操作が行われた場合、前記端末間の映像通信を確立して前記カメラにより撮影された映像を送信する一方、前記通信要求元の端末から受信された映像を前記映像表示器の画面に表示する制御部とを具備することを特徴とする。
【0016】
本発明では、通信要求元の端末から通信先の端末に対して呼接続要求があった場合、映像通信(特に限定しない限り音声も含む)に先立ち、音声通信を確立し、通信先の利用者に通信要求元の相手の声を聞かせる。その相手に対して通信先の利用者が映像通信を許可して良いと考えた場合には、通信先の端末においてマウス操作またはリモコンのボタン選択操作等で簡易な許可操作を行うことで、映像通信の確立と映像通信用の許可リストへの登録とを自動的に行うことで、以降、その通信相手とは、ユーザが一々許可リストへの登録操作を行うことなく、音声・映像のビジュアルコミュニケーションを行えるようになり、ユーザの利便性を向上すると共に、サービスの加入促進を図ることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、IPネットワークを利用した音声・映像通信サービスをユーザに提供する上で、ユーザの操作性および利便性を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1はこの発明を適用した放送受信端末の一例であるデジタルテレビジョン放送受信装置111(以下、「デジタルテレビ111」と称す。)の外観と、このデジタルテレビ111を接続した映像・音声通信システムの一例を概略的に示している。
【0019】
すなわち、デジタルテレビ111は、主として、薄型のキャビネット112と、このキャビネット112を起立させて支持する支持台113とを有している。キャビネット112には、例えばSED(Surface-conduction Electron-emitter Display)表示パネル,液晶表示パネル等でなる平面パネル型の映像表示器114、スピーカ115、操作部116、リモートコントローラ117から送信される操作情報を受ける受光部118等が設置されている。
【0020】
また、このデジタルテレビ111には、例えばSD(Secure Digital)メモリカード、MMC(Multimedia Card)及びメモリスティック等の第1のメモリカード119が着脱可能となっており、この第1のメモリカード119に対して番組や写真等の情報の記録再生が行なわれるようになっている。
【0021】
さらに、このデジタルテレビ111には、例えば契約情報等の記録された第2のメモリカード(ICカード)120が着脱可能となっており、この第2のメモリカード120に対して情報の記録再生が行なわれるようになっている。
【0022】
また、このデジタルテレビ111は、第1のLAN(Local Area Network)端子121、第2のLAN端子122、USB(Universal Serial Bus)端子123及びi.LINK(登録商標)端子124を備えている。i.LINK端子124には、デジタル方式のビデオカメラ152(図2参照)などが接続される。ビデオカメラ152は、テレビ電話のためのカメラ、マイクとして動作する。
【0023】
このうち、第1のLAN端子121は、LAN対応HDD専用ポートとして使用されるもので、接続されたNAS(Network Attached Storage)であるLAN対応のHDD125に対して、イーサネット(登録商標)により情報の記録再生を行なうために使用される。
【0024】
このように、LAN対応HDD専用ポートとしての第1のLAN端子121を設けることにより、他のネットワーク環境やネットワーク使用状況等に影響されることなく、HDD125に対してハイビジョン画質による番組の情報記録を安定して行なうことができる。
【0025】
また、第2のLAN端子122は、イーサネット(登録商標)を用いた一般的なLAN対応ポートとして使用されるもので、例えばハブ126を介して、LAN対応のHDD127、コンテンツサーバー128、SIP(Session Initiation Protocol)サーバコンピュータ(以下SIPサーバー170と称す)、通信元端末160、HDD内蔵のDVD(Digital Versatile Disk)レコーダ129等の機器を接続し、これらの機器と情報伝送を行なうために使用される。
【0026】
SIPサーバー170は、例えば通信元端末160とデジタルテレビ111との間における音声・映像通信サービス、つまりテレビ電話サービスを提供するためのサーバー機器であり、音声・映像通信制御装置として機能する。SIPサーバー170の内部構成については、図3を参照し後で詳細に説明する。
【0027】
通信元端末160は、テレビ電話ソフトウェアなどがインストールされたコンピュータまたはテレビ電話専用端末であり、例えばUSBタイプのカメラとマイクロフォンを備える。つまり通信元端末160は、テレビ電話機能を有するテレビ電話端末である。
【0028】
通信元端末160のユーザは、通信元端末160のテレビ電話機能を起動させて、起動したテレビ電話機能の画面から通信先、例えばデジタルテレビ111のURIを指定した上で通話操作を行うことで、テレビ電話機能は、SIPサーバー170に対して呼接続要求を発行する。また、テレビ電話機能は、通信相手の端末との音声通信および映像通信のセッションを確立し通信を行う。
【0029】
コンテンツサーバー128は、家庭内ネットワークにおいてコンテンツのサーバー機器として動作するための機能を持ち、さらにコンテンツのアクセスに必要なURI(Uniform Resource Identifier)情報を提供するサービスを備えたUPnP(ユニバーサルプラグアンドプレイ)対応機器として構成される。
【0030】
なお、DVDレコーダ129については、第2のLAN端子122を介して通信されるデジタル情報が制御系のみの情報であるため、デジタルテレビ111との間でアナログの映像及び音声情報を伝送するために、専用のアナログ伝送路130を設ける必要がある。
【0031】
さらに、この第2のLAN端子122は、ハブ126に接続されたブロードバンドルータ131を介して、例えばインターネット等のネットワーク132に接続し、このネットワーク132を介してコンテンツサーバー133や携帯電話134等と情報伝送を行なうために使用される。ネットワーク132は、IPネットワークである。
【0032】
なお、コンテンツサーバー133についてはコンテンツのサーバー機器として動作するための機能を持ち、さらにコンテンツのアクセスに必要なURI情報を提供するサービスを備えたUPnP対応機器として構成される。
【0033】
また、上記USB端子123は、一般的なUSB対応ポートとして使用されるもので、例えばハブ135を介して、携帯電話136、デジタルカメラ137、メモリカードに対するカードリーダ/ライタ138、HDD139、キーボード140等のUSB機器を接続し、これらのUSB機器と情報伝送を行なうために使用される。
【0034】
さらに、上記i.LINK端子124は、例えばAV−HDD141、D(Digital)−VHS(Video Home System)142等をシリアル接続し、これらの機器と情報伝送を行なうために使用される。
【0035】
上記に加えて、デジタルテレビ111は、アナログのAV端子に接続されたアナログ方式のビデオカメラ150と、またはi.LINK端子に接続されたデジタル方式のビデオカメラ152とを有している。いずれのカメラとマイクロフォンを有している。
【0036】
双方向映像通信を行う際は、まずネットワーク132上のSIPサーバー170を介して通信元端末160に接続し、接続後は、SIPサーバー170と通信元端末160との間で直接映像および音声の通信を行うことができる。
【0037】
上記ビデオカメラ150は、符号化器151を介して制御部261に接続されている。符号化器151は、ビデオカメラ150により取り込まれた映像・音声を符号化する。制御部261は、ビデオカメラ150より取り込まれた映像・音声を通信元端末160へ送信するとともに、通信元端末160の通信相手からの符号化された映像・音声を受信して復号し制御部261へ出力する。
【0038】
制御部261では、復号された映像が映像処理部258を通じて映像表示器114に表示される。また、制御部261では、復号された音声が音声処理部255を通じてスピーカ115から出力される。
【0039】
図2は、上記したデジタルテレビ111の主要な信号処理系を示している。
すなわち、BS/CSデジタル放送受信用のアンテナ243で受信した衛星デジタルテレビジョン放送信号は、入力端子244を介して衛星デジタル放送用のチューナ245aに供給される。
【0040】
チューナ245aは、制御部261からの制御信号により所望のチャンネルの放送信号を選局し、この選局された放送信号をPSK(Phase Shift Keying)復調器245bに出力する。
【0041】
PSK復調器245bは、制御部261からの制御信号により、チューナ245aで選局された放送信号を復調し、所望の番組を含んだトランスポートストリームを得て、TS復号器245cに出力する。
【0042】
TS復号器245cは、制御部261からの制御信号によりトランスポートストリーム(TS)多重化された信号のTS復号処理を行い、所望の番組のデジタルの映像信号及び音声信号をデパケットすることにより得たPES(Packetized Elementary Stream)を信号処理部247内のSTDバッファ(図示せず)へ出力する。
【0043】
また、TS復号器245cは、デジタル放送により送られているセクション情報を信号処理部247へ出力する。
【0044】
また、地上波放送受信用のアンテナ248で受信した地上デジタルテレビジョン放送信号は、入力端子249を介して地上デジタル放送用のチューナ250aに供給される。
【0045】
チューナ250aは、制御部261からの制御信号により所望のチャンネルの放送信号を選局し、この選局された放送信号をOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調器250bに出力する。
【0046】
OFDM復調器250bは、制御部261からの制御信号により、チューナ250aで選局された放送信号を復調し、所望の番組を含んだトランスポートストリームを得て、TS復号器250cに出力する。
【0047】
TS復号器250cは、制御部261からの制御信号によりトランスポートストリーム(TS)多重化された信号のTS復号処理を行い、所望の番組のデジタルの映像信号及び音声信号をデパケットすることにより得たPES(Packetized Elementary Stream)を信号処理部247内のSTDバッファへ出力する。
【0048】
また、TS復号器250cは、デジタル放送により送られているセクション情報を信号処理部247へ出力する。
【0049】
ここで、上記信号処理部247は、テレビ視聴時には、TS復号器245cおよびTS復号器250cからそれぞれ供給されたデジタルの映像信号及び音声信号に対して、選択的に所定のデジタル信号処理を施し、グラフィック処理部254及び音声処理部255に出力している。また、信号処理部247は、コンテンツ再生時には、制御部261から入力されたコンテンツの再生信号を選択し、所定のデジタル信号処理を施し、グラフィック処理部254及び音声処理部255に出力している。
【0050】
制御部261には、信号処理部247から、番組を取得するための各種データや電子番組ガイド(EPG)情報,番組属性情報(番組ジャンル等),字幕情報等(サービス情報、SIやPSI)が入力されている。
【0051】
制御部261は、これら入力された情報からEPG,字幕を表示するため画像生成処理を行い、この生成した画像情報をグラフィック処理部254へ出力する。
【0052】
信号処理部247は、TS復号器245c(250c)から入力されたセクション情報の中から、番組を取得するための各種データや電子番組ガイド(EPG)情報,番組属性情報(番組ジャンル等),字幕情報等(サービス情報、SIやPSI)を制御部261へ出力する。
【0053】
グラフィック処理部254は、(1)信号処理部247内のAVデコーダ247gから供給されるデジタルの映像信号と、(2)OSD(On Screen Display)信号生成部257で生成されるOSD信号と、(3)データ放送による画像データと、(4)制御部261により生成されたEPG,字幕信号とを合成して映像処理部258へ出力する機能を有する。
【0054】
また、字幕放送による字幕を表示するとき、グラフィック処理部254は、制御部261からの制御による字幕情報に基づき、映像信号上に字幕情報を重畳する処理を行う。
【0055】
グラフィック処理部254から出力されたデジタルの映像信号は、映像処理部258に供給される。この映像処理部258は、入力されたデジタルの映像信号を、前記映像表示器114で表示可能なフォーマットのアナログ映像信号に変換した後、映像表示器114に出力して映像表示させるとともに、出力端子259を介して外部に導出させる。
【0056】
また、上記音声処理部255は、入力されたデジタルの音声信号を、前記スピーカ115で再生可能なフォーマットのアナログ音声信号に変換した後、スピーカ115に出力して音声再生させるとともに、出力端子260を介して外部に導出させる。
【0057】
ここで、このデジタルテレビ111は、上記した各種の受信動作を含むその全ての動作を制御部261によって統括的に制御されている。この制御部261は、CPU(Central Processing Unit)等を内蔵しており、操作部116からの操作情報を受け、または、リモートコントローラ117から送出された操作情報を、前記受光部118を介して受信し、その操作内容が反映されるように各部をそれぞれ制御している。
【0058】
この場合、制御部261は、主として、そのCPUが実行する制御プログラムを格納したROM(Read Only Memory)261aと、該CPUに作業エリアを提供するRAM(Random Access Memory)261bと、各種の設定情報及び制御情報等が格納される不揮発性メモリ261cとを利用している。
【0059】
また、この制御部261は、カードI/F(Interface)265を介して、前記第1のメモリカード119が装着可能なカードホルダ266に接続されている。これによって、制御部261は、カードホルダ266に装着された第1のメモリカード119と、カードI/F265を介して情報伝送することができる。
【0060】
さらに、上記制御部261は、カードI/F267を介して、前記第2のメモリカード120が装着可能なカードホルダ268に接続されている。これにより、制御部261は、カードホルダ268に装着された第2のメモリカード120と、カードI/F267を介して情報伝送することができる。
【0061】
また、上記制御部261は、通信I/F269を介して第1のLAN端子121に接続されている。これにより、制御部261は、第1のLAN端子121に接続されたLAN対応のHDD125と、通信I/F269を介して情報伝送することができる。この場合、制御部261は、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)サーバ機能を有し、第1のLAN端子121に接続されたLAN対応のHDD125にIP(Internet Protocol)アドレスを割り当てて制御している。
【0062】
さらに、上記制御部261は、通信I/F270を介して第2のLAN端子122に接続されている。これにより、制御部261は、第2のLAN端子122に接続された各機器(図1参照)と、通信I/F270を介して情報伝送することができる。
【0063】
また、上記制御部261は、USB I/F271を介して前記USB端子123に接続されている。これにより、制御部261は、USB端子123に接続された各機器(図1参照)と、USB I/F271を介して情報伝送することができる。
【0064】
さらに、上記制御部261は、i.LINK I/F272を介してi.LINK端子124に接続されている。これにより、制御部261は、i.LINK端子124に接続された各機器(図1参照)と、i.LINK I/F272を介して情報伝送することができる。
【0065】
ところで、この実施形態では、HDD125に初期登録時のHDD125、HDD127、コンテンツサーバー128、DVDレコーダ129それぞれに割り当てられたストレージID(IPアドレス、機器名を含む)を記述した登録ファイルを記憶保持している。
【0066】
また、不揮発性メモリ261cに、HDD125、HDD127、コンテンツサーバー128、DVDレコーダ129それぞれのストレージIDを記憶している。
【0067】
また、制御部261は、この発明に係わる機能として、UPnPを利用したサーバー機器発見機能261dと、UPnPを利用したコンテンツ情報取得機能261eと、コンテンツアクセス制御機能261fとを備えている。
【0068】
制御部261は、サーバー機器発見機能261dにより、UPnPのディスカバリ機能を用いてネットワーク上のUPnP対応機器を発見する。例えばサーバー機器発見機能261dは、UPnPのディスカバリ機能を用いてコンテンツサーバー128を発見する。
【0069】
制御部261は、コンテンツ情報取得機能261eにより、UPnPのコントロール機能を用いてUPnP対応機器をコントロールし、UPnP対応機器内のコンテンツをアクセスするために必要なURI情報を取得する。例えばコンテンツ情報取得機能261eは、コンテンツサーバー128をコントロールし、コンテンツサーバー128内のHDD等に蓄積されているコンテンツをアクセスするために必要なURI情報をコンテンツサーバー128から取得する。
【0070】
制御部261は、コンテンツアクセス制御機能261fにより、サーバー機器発見機能261dにより取得したサーバー機器のIPアドレス情報と、コンテンツ情報取得機能261eにより取得したURI情報から得たIPアドレス情報と、デジタルテレビ111のLAN端子122に割り当てられたIPアドレスとネットマスクに基づいてコンテンツへのアクセス可否判定を行う。そして制御部261は、アクセス可と判断した場合にはコンテンツアクセスを許可するが、否と判断した場合には許可できない旨を映像表示器114にOSDにより表示させる。
【0071】
この他、制御部261は、ネットワーク132に接続された通信元端末160からのSIPサーバー170を介した呼接続要求のメッセージが通信I/F270に受信された場合、映像表示器114の画面に電話画面190(図7)をポップアップ表示させて「…さんから電話です」などのメッセージを表示させて着呼を通知し、この通知に対して通話ボタン191などが押下されて音声通信を許可するための指示操作が行われた場合、SIPサーバー170へその旨の応答メッセージを返信する。
【0072】
着呼の通知は、映像表示器114だけでなく、スピーカ115から音声を発して着呼を通知しても良く、これらのうち少なくとも一つの報知手段で着呼を通知すれば良い。
【0073】
また、制御部261は、応答メッセージの返信で通信元端末160との間の音声通信が確立された場合、映像表示器114の電話画面190のビデオボタン192を点滅させるなどして映像通信の可否の指示操作を促す情報を出力し、これに対してビデオボタン192が押下されるなどして、映像通信を許可するための指示操作が行われた場合、SIPサーバー170へその旨の応答メッセージを返信し、端末間の映像通信を確立してビデオカメラ150により撮影された映像を送信する一方、通信元端末160から受信された映像を映像表示器114の画面に表示する。
【0074】
制御部261は、映像通信を許可するための指示操作が行われた後、SIPサーバー170を介して受信された通信元端末160からの映像197を、チューナ245aまたはチューナ250aにより放送受信中の映像表示器114の画面114aにピクチャーインピクチャー(PinP)の形態で表示する(図8参照)。
【0075】
制御部261は、呼接続要求のメッセージが受信された場合、チューナ245aにより放送受信中の映像表示器114の画面114aに電話画面190をポップアップ表示して着呼を通知する。
【0076】
以下、信号処理部247内の構成について、図3を用いて詳細に説明する。なお、図2ではデジタル放送受信信号の入力は2系統存在しているが、これらの信号処理に関するブロックについては図3では図示していない。図3では、コンテンツサーバー128から再生されたトランスポートストリームの形で入力されるコンテンツを再生するブロックについてのみ記載している。
【0077】
双方向映像通信を行う場合は、デジタルテレビ111にビデオカメラ(ビデオカメラ150またはビデオカメラ152)を接続する。ビデオカメラがi.LINKインターフェースを有したデジタル方式のビデオカメラの場合は、i.LINK端子に接続する。また、ビデオカメラがi.LINKインターフェースを持たないものの場合はアナログAV端子にビデオカメラを接続する。i.LINKで入力される映像・音声信号は、既に符号化されたものとなっている。
【0078】
アナログAV端子にビデオカメラ150を接続した場合は、ビデオカメラ150から入力されたアナログの映像信号および音声信号は、AD変換機能を含む符号化器151にて符号化される。通信は、通信端子122を介して接続されたルータ、ネットワークを経て、ネットワーク132上のSIPサーバー170に接続し、各端末とSIPサーバー170とのSIPのメッセージのやりとりにより通信を確立する。
【0079】
通信元端末160から通信相手の端末、例えばデジタルテレビ111に対して呼接続要求のメッセージを送り、中継するSIPサーバー170から、呼接続要求のメッセージに対して接続許可のメッセージが受信された場合、通信元端末160とデジタルテレビ111との間、つまり端末同士の間で直接のリンクを張り(セッションを確立し)、通信を行う。この通信にて、まず能力交換を行って、映像・音声の符号化パラメータ等の調整を行った後、符号化された映像・音声信号の交換を行うことにより、双方向の通信を実現する。
【0080】
図3に示すように、SIPサーバー170は、ネットワークインターフェース171(以下NET I/F171と称す)、判定ユニット172、音声通信コントローラ173、映像通信コントローラ174、登録ユニット175、記憶ユニット180を有しており、これらのコントローラおよびユニットにより呼接続制限機能が実現される。
【0081】
記憶ユニット180には、音声通信をアドレス毎に許可または拒否するための音声通信用のアドレスリスト181と映像通信をアドレス毎に許可または拒否するための映像通信用のアドレスリスト184とが記憶されている。
【0082】
映像通信用のアドレスリスト181および音声通信用のアドレスリスト184は、それぞれ通信が少なくとも一度許可されたアドレス情報であるURIが登録される許可リスト183,186と、それぞれの通信が少なくとも一度拒否されたURIが登録される拒否リスト182,185とで構成されている。
【0083】
図4に示すように、拒否リスト182には、通信先毎に拒否された通信元のURIが記憶されている。この例では、通信先のURI「SIP:○○○@XXX.com」に対して、拒否されたURIとして「SIP:△△△@ZZZ.co.jp」、「SIP:△X□@XYZ.co.jp」、「SIP:△XX△@ZZX.com」が既に登録されている。
【0084】
図5に示すように、許可リスト186には、通信先毎に許可されたURIが記憶されている。この例では、通信先のURI「SIP:○○○@XXX.com」に対して、許可された通信元のURIは、まだ登録されていない。
【0085】
NET I/F171は、このサーバーをネットワーク132に接続し、ネットワーク132上で音声通信および映像通信を確立するためのインターフェースである。
【0086】
判定ユニット172は、ネットワーク132に接続された端末、例えば通信元端末160からNET I/F171により受信された呼接続要求のメッセージから抽出したデジタルテレビ111および通信元端末160のURIをキーにして記憶ユニット180の各アドレスリスト181,184を検索し、該当URIが登録されているか否かで、音声通信および・または映像通信を確立するか否かの可否判定を行う。
【0087】
すなわち、判定ユニット172は、通信元端末160から受信された呼接続要求に含まれる通信先および通信元のURIをキーにアドレスリスト181,184を検索し、音声通信を許可するか否かを判定する。
【0088】
判定ユニット172は、各アドレスリスト181,184に存在しないURI(通信元端末160のアドレス)については、デフォルト設定で音声通信を「許可」、映像通信を「拒否」として判定する。
【0089】
音声通信コントローラ173は、判定ユニット172により音声通信の確立が許可された通信元端末160からデジタルテレビ111への呼接続要求のメッセージをデジタルテレビ111へ送信する。
【0090】
音声通信コントローラ173は、呼接続要求のメッセージに対してデジタルテレビ111より、通話を許可する旨の応答メッセージが受信された場合、端末間の音声通信を確立する。
【0091】
映像通信コントローラ174は、音声通信コントローラ173により端末間の音声通信が確立された後、デジタルテレビ111から映像通信を許可する旨の応答メッセージが受信された場合、端末間の映像通信を確立する。
【0092】
登録ユニット175は、デジタルテレビ111のビデオボタン192が押下されたり、または許可登録ボタン194が押下されることで、映像通信を許可する旨の応答メッセージがデジタルテレビ111から受信された場合、通信元端末160のURIを、映像通信用の許可リスト186に、映像通信を許可するURIとして登録する。
【0093】
以下、図6乃至図8を参照してこの音声・映像通信システムの動作を説明する。
【0094】
この音声・映像通信システムの場合、デジタルテレビ111のユーザとテレビ電話(通信)を開始しようとする通信元端末160のユーザが、通信元端末160のテレビ電話機能を起動させて、テレビ電話機能の画面からデジタルテレビ111のURIを指定した上で、通話操作を行うことで、SIPサーバー170に対して呼接続要求のメッセージを送信する(S101)。呼接続要求のメッセージには、少なくとも通信元端末160のURIと送信先のURIが含まれる。この例では、例えば通信元端末160のURIが「SIP:□□@XX.com」であり、送信先のデジタルテレビ111のURIが「SIP:○○○@XXX.com」であるものとする。
【0095】
SIPサーバー170では、呼接続要求のメッセージがNET I/F171で受信されると(S102)、判定ユニット172により呼接続要求のメッセージから通信先のURIと通信元のURIが抽出される。この例の場合、通信元は、通信元端末160であり、通信先はデジタルテレビ111である。
【0096】
判定ユニット172は、まず、着信先の端末であるデジタルテレビ111の接続制限モードを調べる。この例の場合、初期状態では、デジタルテレビ111の映像通信用のプロファイルは、「デフォルト拒否」のモードになっており、かつ許可リスト186は空になっている。なお音声通信用のプロファイルは、「デフォルト許可」となっているものとする。
【0097】
従って、判定ユニット172は、抽出したデジタルテレビ111および通信元端末160のURIをキーにして記憶ユニット180の音声通信用のアドレスリスト181の拒否リスト182を検索し、拒否リスト182に対応するURIが存在するか否か(URIの有無)によって接続可否を確認する(S103)。例えば、検索により、音声通信用の拒否リスト182に通信元端末160のURIが登録されていた場合は、音声通信の着信が拒否される。
【0098】
また、検索の結果、音声通信用の拒否リスト182に、通信元端末160のURIが登録されていない場合、判定ユニット172は、接続制限モードは「デフォルト許可」のため、音声通話接続を許可と判定し(S104)、許可信号を音声通信コントローラ173に送出する。
【0099】
音声通信コントローラ173は、許可信号を受けると、デジタルテレビ111に対して音声の呼接続要求のメッセージを転送する。
【0100】
デジタルテレビ111では、ユーザがテレビ放送を視聴中に、音声の呼接続要求のメッセージが受信されると、制御部261は、図7に示すように、映像表示器114の画面114aに電話画面190をホップアップ表示することで、着呼を報知する(S104)。
【0101】
電話画面190には、「○○○@XXX.comさんから電話です」などいったメッセージと、通話ボタン191、ビデオボタン192、終話ボタン193、許可登録ボタン194、拒否登録ボタン195などの操作ボタンが表示されている。この他、操作ボタンとしては、いまだけ映像通信ボタンなども用意されている。
【0102】
なお、この例では、URIをそのままメッセージで表示したが、URIと氏名の対応テーブルを不揮発性メモリ261cに記憶させておくことで、通信元のユーザの氏名を、表示メッセージに入れても良い。
【0103】
ホップアップ表示した電話画面190で着呼を確認したテレビ視聴中のユーザが、通話ボタン191をリモートコントローラ117やマウスなどの操作で押下することで(S105)、制御部261は、音声の呼接続要求のメッセージに対し、通話を許可する応答のメッセージをSIPサーバー170を介して通信元端末160へ送信する。
【0104】
これにより、通信元端末160とデジタルテレビ111間で音声通信のセッションが確立され(S107)、互いの間で音声通信が可能になる(S108)。
【0105】
音声通信が確立した後、制御部261は、電話画面190のビデオボタン192またはいまだけ映像通信ボタンなどを点滅表示するなどして(S109)、ユーザに対して映像通信の可否の指示操作を促す情報を出力する。
【0106】
これに対して、通話相手の声を聞いたユーザが通信元端末160の相手を確認し、ビデオボタン192または、いまだけ映像通信ボタンを押下すると(S110)、制御部261は、映像通信を許可するための指示操作が行われたものとして、映像通信を許可する旨のメッセージ(映像通信接続要求のメッセージ)をSIPサーバー170へ送信する。
【0107】
SIPサーバー170では、映像通信接続要求のメッセージが受信されると、通信元端末160へ転送する。
【0108】
これにより、通信元端末160とデジタルテレビ111間で映像通信のセッションが確立され(S111)、互いの間で映像と音声の同時通信が可能になり、制御部261は、ビデオカメラ150により撮影された映像を送信する一方、図8に示すように、通信元端末160から受信された通話相手の映像197を映像表示器114の画面114aに表示する(S112)。
【0109】
テレビ電話中、デジタルテレビ111側のユーザが、許可登録ボタン194を操作することで、制御部261により、登録要求のメッセージがSIPサーバー170へ送信される。
【0110】
SIPサーバー170では、登録ユニット175により、許可リスト183,186に通信相手のアドレス情報が登録される(S113)。
【0111】
また、テレビ電話を終えるため、デジタルテレビ111側のユーザが終話ボタン193を押下した場合も(S114)、通話中に映像通信を許可していれば上記許可登録ボタン194のときと同様に登録要求のメッセージがSIPサーバー170へ送信されるので、登録操作をすることなく通信相手の情報を許可リスト183,186に登録することができる(S115)。
【0112】
つまり、デジタルテレビ111側のユーザは、音声通話中、または終話時に、通話相手を、次回以降、音声と映像で通信できるように許可するための登録をワンタッチで行うことができる。
【0113】
なお、音声通話中に、映像通信を行わない場合であっても、デジタルテレビ111の電話画面190に用意されている「最後の人を許可リストに登録する」ための登録ボタン(図示せず)を操作しておくことで、音声通話の終了、つまり終話ボタン193の押下操作をトリガにして、制御部261により音声通話用の許可リストへの登録要求のメッセージがSIPサーバー170へ送信されるので、SIPサーバー170では、登録ユニット175により、通信相手のURIが許可リスト183に登録され、アドレスリスト181が更新される。
【0114】
つまり、音声通信用の許可リスト183への登録を終話ボタン193のワンタッチ操作で可能となる。
【0115】
このようにこの実施形態の音声・映像通信システムによれば、初期設定で音声通信と映像通信のモードを設定しておくことで、電話をかける相手がアドレスリスト181,184に登録されていない場合であっても音声通話を行うことができる。
【0116】
また、テレビ放送を視聴中に着信があった場合に、映像表示器114の画面114aに電話画面190を表示し、通話ボタン191を一度押すだけで通話でき、通話中に電話画面190でビデオボタン192を一回操作するだけで映像通信が可能になり、終話ボタン193を押せば、テレビ電話を終了と同時に許可リストに通信相手の情報が自動登録されるので、着信制限を行うためのリスト登録という仕組みに不慣れなユーザがテレビ電話サービスを利用する上で通話相手を音声で確認した上で映像通信へ移行でき、しかもその通話相手を次回からの許可リストに自然に登録することができる。
【0117】
この結果、IPネットワークを利用したテレビ電話サービスをユーザに提供する上でユーザの利便性を向上すると共に、このサービスへの加入を促進することができる。
【0118】
なお、本発明は上記実施形態のみに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせることにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
【図面の簡単な説明】
【0119】
【図1】本発明の一実施形態の音声・映像通信システムの構成を示す図である。
【図2】デジタルテレビの主要な信号処理系を示すブロック図である。
【図3】SIPサーバーの構成を示すブロック図である。
【図4】音声通信用の拒否リストの一例を示す図である。
【図5】映像通信用の許可リストの一例を示す図である。
【図6】この音声・映像通信システムの動作を示すシーケンスチャートである。
【図7】ディスプレイの電話画面の表示例を示す図である。
【図8】映像通信を許可して電話画面に相手の映像を表示したときの表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0120】
111…デジタルテレビジョン放送受信装置(デジタルテレビ)、114…映像表示器、114a…画面、115…スピーカ、116…操作部、117…リモートコントローラ、150…ビデオカメラ、151…符号化器、152…ビデオカメラ、160…通信元端末、170…SIPサーバー、171…ネットワークインターフェース(NET I/F)、172…判定ユニット、173…音声通信コントローラ、174…映像通信コントローラ、174…映像通信コントローラ、175…登録ユニット、180…記憶ユニット、181,184…アドレスリスト、182,185…拒否リスト、183,186…許可リスト、190…電話画面、191…通話ボタン、192…ビデオボタン、193…終話ボタン、194…登録ボタン、194…許可登録ボタン、195…拒否登録ボタン、245a…チューナ、261……制御部、270…通信I/F。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声通信をアドレス毎に許可または拒否するための音声通信用のアドレスリストと映像通信をアドレス毎に許可または拒否するための映像通信用のアドレスリストとが記憶された記憶ユニットと、
前記IPネットワーク上で音声通信および映像通信を確立するためのネットワークインターフェースと、
前記IPネットワークに接続された端末から前記ネットワークインターフェースにより受信された呼接続要求のメッセージから抽出した通信先および通信要求元のアドレス情報をキーにして前記記憶ユニットの各アドレスリストを検索し、音声通信および・または映像通信を確立するか否かの可否判定を行う判定ユニットと、
前記判定ユニットにより前記音声通信の確立が許可された前記通信要求元の端末と前記通信先の端末との間の音声通信を確立する音声通信コントローラと、
前記端末間の音声通信が確立された後に、前記通信先の端末から映像通信を許可する旨の応答メッセージが受信された場合、前記端末間の映像通信を確立する映像通信コントローラとを具備することを特徴とする音声・映像通信制御装置。
【請求項2】
請求項1記載の音声・映像通信制御装置において、
前記判定ユニットは、上記各アドレスリストに存在しない通信要求元のアドレスについては、音声通信を許可、映像通信を拒否として判定することを特徴とする音声・映像通信制御装置。
【請求項3】
請求項1記載の音声・映像通信制御装置において、
前記映像通信用および前記音声通信用の各アドレスリストは、それぞれ通信が許可されたアドレス情報が登録される許可リストと、それぞれの通信が拒否されたアドレス情報が登録される拒否リストとで構成され、
前記通信先の端末から映像通信を許可する旨の応答メッセージが受信された場合、通信要求元の端末のアドレス情報を、前記映像通信用の許可リストに、映像通信を許可するアドレスとして登録する登録ユニットを具備することを特徴とする音声・映像通信制御装置。
【請求項4】
選局されたチャネルの放送を受信するチューナと、
前記チューナにより受信されたチャネルの放送の画面を表示する映像表示器と、
前記チャネルの放送の音声を出力するスピーカと、
映像を撮影するカメラと、
IPネットワーク上でマルチメディアセッションを確立するためのネットワークインターフェースと、
前記IPネットワークに接続された通信要求元の端末からのセッションイニシエーションプロトコル通信用の音声・映像通信制御装置を介した呼接続要求のメッセージが前記ネットワークインターフェースに受信された場合、前記映像表示器および・または前記スピーカから着呼を通知し、この通知に対して音声通信を許可するための指示操作が行われた場合、前記通信要求元の端末との間の音声通信を確立し、その後、映像通信を許可するための指示操作が行われた場合、前記端末間の映像通信を確立して前記カメラにより撮影された映像を送信する一方、前記通信要求元の端末から受信された映像を前記映像表示器の画面に表示する制御部と
を具備することを特徴とする放送受信端末。
【請求項5】
前記制御部は、
前記呼接続要求のメッセージが受信された場合、前記チューナにより放送受信中の前記映像表示器の画面に電話画面を表示して着呼を通知することを特徴とする放送受信端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−11405(P2008−11405A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−182098(P2006−182098)
【出願日】平成18年6月30日(2006.6.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】