説明

音楽情報の順位付システム

【課題】 多数の音楽情報を要求履歴に基づいて好適に順位付けする音楽情報の順位付システムを提供する。
【解決手段】 所定の抽出キーに応じて多数のカラオケ情報のうち一群のカラオケ情報を抽出する抽出手段102と、その抽出手段102により抽出された一群のカラオケ情報のうち選択される所定のカラオケ情報を選曲する選曲手段104と、前記抽出手段102による抽出に用いられた抽出キーに基づいて前記選曲手段104により選曲されたカラオケ情報の順位付けを行う順位付手段108とを、含むことから、抽出キーを踏まえた順位付けを行うことで、利用者の動向を十分に反映した順位付けを行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多数の音楽情報を要求履歴に基づいて順位付けする音楽情報の順位付システムの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の演奏曲のうちから選択された所望の演奏曲を出力させる音楽再生装置が知られている。例えば、カラオケボックス等で使用されるカラオケ装置がそれである。斯かるカラオケ装置によれば、予め記憶装置に記憶された複数のカラオケ演奏曲から選択された所定のカラオケ演奏曲の音楽情報を出力させると共に、そのカラオケ演奏曲の歌詞情報を含む映像をその出力に同期して画面に表示させることで、所望の歌のカラオケ演奏を楽しむことができる。
【0003】
斯かるカラオケ装置において演奏される多数のカラオケ演奏曲を演奏履歴に基づいて順位付けする順位付(ランキング)システムが知られている。例えば、特許文献1に記載された通信カラオケシステムがそれである。この技術によれば、複数のカラオケ装置における演奏履歴をセンタ装置において集約し、その演奏履歴に基づいてカラオケ演奏曲の選曲ランキングを作成して上記複数のカラオケ装置に配信することで、その選曲ランキングをそれら複数のカラオケ装置において曲間情報等として出力させることができる。
【0004】
【特許文献1】特開平11−219188号公報
【0005】
ところで、前記カラオケ装置において演奏される多数のカラオケ演奏曲は、通常、予め定められた複数のジャンルのうち少なくとも1つのジャンルにそれぞれ属するものであり、リモコンや電子早見本等では斯かるジャンルを抽出キーとしてカラオケ演奏曲の絞り込みが可能とされ、所望のカラオケ演奏曲が探し易くなっている。また、著名なアーティストの歌う曲がアニメの主題歌になっている場合には、「ロック・ポップス」に属すると共に、「アニメ音楽」に属するというように、2つ以上のジャンルに属するカラオケ演奏曲もある。
【0006】
前記選曲ランキングは、斯かるジャンル毎に作成されるのが一般的であるが、前記従来の技術では、そのように2つ以上のジャンルに属するカラオケ演奏曲に関して、1つのジャンルにおける選曲回数が多いため、他のジャンルの曲としては無名であるにもかかわらず選曲ランキングの上位にきてしまうおそれがあり、利用者の動向を十分に反映した順位付けを行うことができなかった。また、所定の通信回線を介してセンタ装置から複数の携帯電話機へ着信メロディ情報を配信する着信メロディ情報配信システムについても同様の不具合があった。すなわち、多数の音楽情報を要求履歴に基づいて好適に順位付けする音楽情報の順位付システムは、未だ提供されていないのが現状である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、多数の音楽情報を要求履歴に基づいて好適に順位付けする音楽情報の順位付システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
斯かる目的を達成するために、本発明の要旨とするところは、多数の音楽情報を要求履歴に基づいて順位付けする音楽情報の順位付システムであって、所定の抽出キーに応じて前記多数の音楽情報のうち一群の音楽情報を抽出する抽出手段と、その抽出手段により抽出された一群の音楽情報のうち選択される所定の音楽情報を要求する要求手段と、前記抽出手段による抽出に用いられた抽出キーに基づいて前記要求手段により要求された音楽情報の順位付けを行う順位付手段とを、含むことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
このようにすれば、所定の抽出キーに応じて前記多数の音楽情報のうち一群の音楽情報を抽出する抽出手段と、その抽出手段により抽出された一群の音楽情報のうち選択される所定の音楽情報を要求する要求手段と、前記抽出手段による抽出に用いられた抽出キーに基づいて前記要求手段により要求された音楽情報の順位付けを行う順位付手段とを、含むことから、抽出キーを踏まえた順位付けを行うことで、利用者の動向を十分に反映した順位付けを行うことができる。すなわち、多数の音楽情報を要求履歴に基づいて好適に順位付けする音楽情報の順位付システムを提供することができる。
【0010】
ここで、好適には、前記多数の音楽情報は、予め定められた複数のジャンルのうち少なくとも1つのジャンルにそれぞれ属するものであり、前記抽出手段は、ジャンルを抽出キーとして、前記複数のジャンルのうち選択される何れか1つのジャンルに属する一群の音楽情報を前記多数の音楽情報から抽出するものである。このようにすれば、2つ以上のジャンルに属する音楽情報に関して、抽出キーとして用いられたジャンルに基づいて順位付けを行うことで、抽出に関係しない他のジャンルの順位付けに影響を与えることなく好適に順位付けすることができるという利点がある。
【0011】
また、好適には、前記順位付手段は、前記抽出手段による抽出に用いられたジャンルに属する一群の音楽情報を母集団として前記要求手段により要求された音楽情報の順位付けを行うものである。このようにすれば、2つ以上のジャンルに属する音楽情報に関して、抽出キーとして用いられたジャンルに基づいて順位付けを行うことで、抽出に関係しない他のジャンルの順位付けに影響を与えることなく好適に順位付けすることができるという利点がある。
【0012】
また、好適には、前記抽出手段は、曲名を抽出キーとして、その曲名の頭文字が入力される所定の文字と一致する一群の音楽情報を前記多数の音楽情報から抽出するものである。このようすれば、抽出キーとして用いられた曲名を参照することで、多数の音楽情報を要求履歴に基づいて好適に順位付けすることができる。
【0013】
また、好適には、前記多数の音楽情報は、予め所定のアーティスト名とそれぞれ関連づけられたものであり、前記抽出手段は、アーティスト名を抽出キーとして、予め関連づけられたアーティスト名が入力される所定のアーティスト名と一致する一群の音楽情報を前記多数の音楽情報から抽出するものである。このようすれば、抽出キーとして用いられたアーティスト名を参照することで、多数の音楽情報を要求履歴に基づいて好適に順位付けすることができる。
【0014】
また、好適には、前記音楽情報は、多数のカラオケ演奏曲のうちから選択されたカラオケ演奏曲を出力させるカラオケ装置においてそのカラオケ演奏曲を出力させるためのカラオケ情報であり、前記要求手段は、所定のカラオケ演奏曲を選曲するために前記カラオケ装置に備えられた選曲手段である。このようにすれば、多数のカラオケ情報を選曲履歴に基づいて好適に順位付けするカラオケ情報の順位付システムを提供することができる。
【0015】
また、好適には、前記音楽情報は、携帯電話機において着信メロディを出力させるための着信メロディ情報であり、前記要求手段は、所定の着信メロディ情報の配信をセンタ装置に要求するために前記携帯電話機に備えられた配信要求手段である。このようにすれば、多数の着信メロディ情報を配信要求履歴に基づいて好適に順位付けする着信メロディ情報の順位付システムを提供することができる。
【実施例1】
【0016】
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の音楽情報の順位付システムが好適に適用されるカラオケ装置10の構成を説明するブロック線図である。この図1に示すように、上記カラオケ装置10は、CRT等の映像表示装置12と、ディスクプレーヤ14と、ビデオミキサ16と、アンプミキサ18と、スピーカ20と、音声入力装置であるマイクロフォン22と、操作パネル24と、中央演算処理装置であるCPU26と、ROM28と、RAM30と、記憶装置であるハードディスク32と、モデム34と、CRTコントローラ36と、上記操作パネル24等からの入力信号を処理する入出力インターフェイス38と、音源であるシンセサイザ40と、リモコン44や電子早見本46等の入力装置からのリモコン信号を受信するためのリモコン受信部42とを、備えて構成されている。
【0018】
上記CPU26は、上記RAM30の一時記憶機能を利用しつつ上記ROM28に予め記憶された所定のプログラムに基づいて電子情報を処理・制御する所謂コンピュータであり、所定のカラオケ演奏曲が選曲された場合、上記ハードディスク32から上記RAM30に選曲されたカラオケ演奏曲の演奏情報及び歌詞情報等を読み出したり、カラオケ演奏曲の演奏が進行するのに応じてそのRAM30から上記シンセサイザ40へ演奏情報を送信したり、歌詞情報に基づいて歌詞文字映像を生成して上記CRTコントローラ36へ送ったり、選曲時には曲名文字映像を生成して上記CRTコントローラ36へ送ったり、上記ディスクプレーヤ14を制御して所定の背景映像を再生させる等の基本的な制御に加えて、後述するセンタ装置50との間の情報送受信制御を実行する。
【0019】
前記操作パネル24は、前記カラオケ装置10の利用者が歌いたいカラオケ演奏曲を選択したり、演奏曲の音程を調整したり、演奏と歌との音量バランスを調整したり、その他、エコー、音量、トーン等の各種調整を行うための操作釦(スイッチ)或いはつまみを備えた入力装置である。また、前記カラオケ装置10には、前記操作パネル24の一部機能を遠隔で実行するための入力装置として機能するリモコン44及び電子早見本46が備えられており、前記リモコン受信部42は、それら入力装置から送信されるリモコン信号を受信して前記CPU26へ供給する。
【0020】
前記ディスクプレーヤ14は、利用者が歌詞を参照しながら歌を歌う際に前記映像表示装置12に表示される背景映像を記憶したCDやDVDを再生する背景映像再生装置である。また、前記CRTコントローラ36は、前記CPU26において生成された歌詞文字映像等の文字映像(テロップ)を出力する文字映像出力装置であり、前記ビデオミキサ16は、前記CPU26において生成され且つ前記CRTコントローラ36から出力される文字映像と、前記ディスクプレーヤ14により再生される背景映像とを合成して前記映像表示装置12に表示させる映像合成装置である。
【0021】
前記シンセサイザ40は、前記ハードディスク32から読み出されて送られて来るカラオケ演奏曲の演奏情報に基づいて楽器の演奏信号等の音楽信号を生成する音源である。この演奏情報は、例えば、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)形式で圧縮されたMIDIデータであり、そのMIDIデータに応じて前記シンセサイザ40により生成された音楽信号は、アナログ信号に変換されて前記アンプミキサ18へ送られる。そのアンプミキサ18では、送られてきた音楽信号と前記マイクロフォン22を介して入力される利用者の歌声とがミキシングされ、それらの信号が電気的に増幅されて前記スピーカ20から出力される。
【0022】
前記ハードディスク32には、カラオケ演奏曲それぞれのタイトル情報、演奏情報、及び歌詞情報等から成り選曲番号により識別されるカラオケ情報を記憶するカラオケデータベース52と、カラオケ演奏曲の出力が行われていない曲間に出力される曲間情報を記憶する曲間情報データベース54と、前記カラオケ装置10により演奏されたカラオケ演奏曲の選曲履歴を記憶する選曲履歴データベース56とが設けられている。上記多数のカラオケ情報は、好適には、予め定められた複数のジャンルのうち少なくとも1つのジャンルにそれぞれ属するものであり、そのジャンルは曲名及びアーティスト名等と共に上記タイトル情報中に定められている。
【0023】
前記モデム34は、前記カラオケ装置10を公衆電話回線、有線放送用ケーブル、又は光ファイバ等による通信回線48に接続するための装置である。カラオケボックス等の店舗にそれぞれ備えられた複数のカラオケ装置10は、上記通信回線48を介してカラオケサービス提供会社のセンタ装置50に接続されており、それら複数のカラオケ装置10によって常に新しい曲が演奏可能とされるように、随時新曲のカラオケ情報が上記センタ装置50から上記通信回線48を介してダウンロードされ、前記ハードディスク32のカラオケデータベース52に記憶されるようになっている。また、前記複数のカラオケ装置10によって常に最新の曲間情報が出力可能とされるように、随時新たな曲間情報が前記センタ装置50から上記通信回線48を介してダウンロードされ、前記ハードディスク32の曲間情報データベース54に記憶されるようになっている。また、上記センタ装置50によるカラオケ情報の順位付(ランキング)処理のために、上記選曲履歴データベース56に記憶された選曲履歴が上記通信回線48を介して随時アップロードされるようになっている。すなわち、前記カラオケ装置10は、電気通信回線を通じて各種情報の送受信を実行し得る通信カラオケ装置である。
【0024】
図2は、前記電子早見本46の構成を説明するブロック線図である。この図2に示すように、前記電子早見本46は、ディスプレイ58に所定の映像を表示させる表示装置60と、その表示装置60による表示を制御する表示制御部62と、利用者の指等によるディスプレイ58への接触により入力を行うタッチパネル64と、そのタッチパネル64による入力を制御する入力制御部66と、中央演算処理装置であるCPU68と、ROM70と、RAM72と、フラッシュROM等の記憶部74と、インターフェイス76と、リモコン送信部78とを、備えて構成されている。また、上記記憶部74には、前記カラオケ装置10のカラオケデータベース52に記憶された多数のカラオケ情報それぞれに対応して曲名、アーティスト名、歌詞の歌い出し部分等の選曲案内情報が選曲番号毎に記憶されている。
【0025】
上記CPU68は、上記RAM72の一時記憶機能を利用しつつ上記ROM70に予め記憶された所定のプログラムに基づいて電子情報を処理・制御する所謂コンピュータであり、上記記憶部74から選曲案内情報を読み出し、上記表示装置60を介してその選曲案内情報に基づく所定の案内映像を上記ディスプレイ58に表示させたり、そのディスプレイ58に表示された案内映像に従って上記タッチパネル64による選曲入力が行われた場合、所定のカラオケ演奏曲を予約するための予約信号を上記リモコン送信部78を介して前記カラオケ装置10に送信する等の制御を実行する。
【0026】
図3は、前記ディスプレイ58に表示されるメインメニュー画面を例示する図である。この図3に示すように、メインメニュー画面では、例えば、曲名を抽出キーとして前記多数のカラオケ情報のうち一群のカラオケ情報を抽出するための「曲名から選曲」メニュー、アーティスト名を抽出キーとして前記多数のカラオケ情報のうち一群のカラオケ情報を抽出するための「アーティスト名から選曲」メニュー、ジャンルを抽出キーとして前記多数のカラオケ情報のうち一群のカラオケ情報を抽出するための「ジャンルから選曲」メニュー、その他、予め定められた一群のカラオケ情報をそれぞれ抽出するための「JOYSOUND特集」メニュー、「今月の新譜」メニュー、「今月のイチ押し」メニューのうち何れかが利用者の指等の接触により選択できるようになっている。
【0027】
図4は、前記ディスプレイ58に表示されるジャンル選択画面を例示する図である。この図4に示すように、図3のメインメニュー画面において「ジャンルから選曲」が選択された場合に表示されるジャンル選択画面では、前記多数のカラオケ情報のうち「ロック・ポップス(邦楽)」ジャンルに属する一群のカラオケ情報を抽出するためのメニュー、前記多数のカラオケ情報のうち「ロック・ポップス(洋楽)」ジャンルに属する一群のカラオケ情報を抽出するためのメニュー、前記多数のカラオケ情報のうち「ラップ・ヒップホップ」ジャンルに属する一群のカラオケ情報を抽出するためのメニュー、前記多数のカラオケ情報のうち「ジャズ・フュージョン」ジャンルに属する一群のカラオケ情報を抽出するためのメニュー、前記多数のカラオケ情報のうち「クラシック」ジャンルに属する一群のカラオケ情報を抽出するためのメニュー、前記多数のカラオケ情報のうち「演歌・民謡・歌謡曲」ジャンルに属する一群のカラオケ情報を抽出するためのメニュー、前記多数のカラオケ情報のうち「アニメ音楽」ジャンルに属する一群のカラオケ情報を抽出するためのメニュー等のうち何れかが利用者の指等の接触により選択できるようになっている。
【0028】
図5は、前記ディスプレイ58に表示されるロック・ポップス(邦楽)曲選択画面を例示する図である。この図5に示すように、図4のジャンル選択画面において「ロック・ポップス(邦楽)」が選択された場合に表示されるロック・ポップス(邦楽)曲選択画面では、「ロック・ポップス(邦楽)」ジャンルに属する一群のカラオケ情報のうち何れかが利用者の指等の接触により選択できるようになっている。また、図6は、前記ディスプレイ58に表示されるアニメ音楽曲選択画面を例示する図である。この図6に示すように、図4のジャンル選択画面において「アニメ音楽」が選択された場合に表示されるアニメ音楽曲選択画面では、「アニメ音楽」ジャンルに属する一群のカラオケ情報のうち何れかが利用者の指等の接触により選択できるようになっている。ここで、「タフ・ガール(曲名)/PHANTOM(アーティスト名)」は、図5のロック・ポップス(邦楽)曲選択画面及び図6のアニメ音楽曲選択画面の何れにおいても選択可能に表示されていることが分かる。例えば、著名なアーティストの歌う曲がアニメの主題歌になっている場合には、この「タフ・ガール/PHANTOM」のように「ロック・ポップス(邦楽)」ジャンルに属すると共に、「アニメ音楽」ジャンルに属するというように、2つ以上のジャンルに属するカラオケ演奏曲もあり、それら何れのジャンルの曲としても選択され得るのである。また、自費出版アーティストの曲が著名である場合には、「ロック・ポップス(邦楽)」ジャンルに属すると共に、「インディーズ」ジャンルに属するといった例も考えられる。
【0029】
図7は、前記センタ装置50の構成を説明するブロック線図である。この図7に示すように、前記センタ装置50は、中央演算処理装置であるCPU80によりRAM84の一時記憶機能を利用しつつROM82に予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行う所謂マイクロコンピュータシステムを備えており、前記カラオケ装置10との間の情報送受信制御及びカラオケ情報の順位付制御を実行する。また、CRTコントローラ86により制御されるCRT(Cathode-ray Tube)等の映像表示装置88と、インターフェイス90を介して接続されるキーボード等の入力装置92と、ハードディスク等の記憶装置94と、上記CPU80を前記通信回線48に接続するための装置であるモデム96とを、備えて構成されている。
【0030】
上記記憶装置94には、前記カラオケ装置10へ配信するコンテンツである多数のカラオケ情報を記憶するためのカラオケデータベース98と、複数の前記カラオケ装置10によりそれぞれ演奏されたカラオケ演奏曲の選曲履歴を統括して記憶する選曲履歴データベース99とが設けられている。前記センタ装置50は、前記通信回線48を介してカラオケボックス等の店舗にそれぞれ備えられた複数のカラオケ装置10に接続されており、それら複数のカラオケ装置10によって常に新しい曲が演奏可能とされるように、随時新曲のカラオケ情報が前記センタ装置50から上記通信回線48を介してアップロードされるようになっている。また、前記複数のカラオケ装置10によって常に最新の曲間情報が出力可能とされるように、随時新たな曲間情報が前記センタ装置50から上記通信回線48を介してアップロードされるようになっている。また、後述するカラオケ情報の順位付処理のために、前記複数のカラオケ装置10それぞれの選曲履歴データベース56に記憶された選曲履歴が上記通信回線48を介して随時アップロードされ、前記記憶装置94の選曲履歴データベース99に記憶されるようになっている。
【0031】
図8は、本実施例のカラオケ情報の順位付システム100に関して前記カラオケ装置10のCPU26、電子早見本46のCPU68、及びセンタ装置50のCPU80にそれぞれ備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。この図8に示す抽出手段102及び選曲手段104は、前記電子早見本46のCPU68に機能的に備えられたものであり、演奏手段106は、前記カラオケ装置10のCPU26に機能的に備えられたものであり、順位付手段108及び曲間情報作成手段110は、前記センタ装置50のCPU80に機能的に備えられたものである。
【0032】
抽出手段102は、所定の抽出キーに応じて前記多数のカラオケ情報のうち一群のカラオケ情報を抽出する。この抽出キーとは、例えば、曲名、アーティスト名、ジャンル、及び歌詞等であり、利用者の所望に応じてカラオケ情報を絞り込む上でのキーワード、すなわち選曲番号の決定に至った抽出過程の操作情報である。上記抽出手段102は、前記電子早見本46のタッチパネル64等により斯かる抽出キーが選択入力された場合には、前記多数のカラオケ情報のうちその抽出キーに適合する一群のカラオケ情報を抽出する。例えば、曲名の頭文字「あ」を抽出キーとする場合には、「愛の言の葉」、「明日のジョージ」等のようにタイトル情報に定められた曲名の頭文字が「あ」である一群のカラオケ情報を抽出する。また、アーティスト名「B’s」を抽出キーとする場合には、「ウルトラChop」、「ギリギリソウル」等のようにタイトル情報に定められたアーティスト名が「B’s」である一群のカラオケ情報を抽出する。また、ジャンル「ロック・ポップス(邦楽)」を抽出キーとする場合には、図5に示すようにタイトル情報に定められたジャンルが「ロック・ポップス(邦楽)」である一群のカラオケ情報を抽出する。また、ジャンル「アニメ音楽」を抽出キーとする場合には、図6に示すようにタイトル情報に定められたジャンルが「アニメ音楽」である一群のカラオケ情報を抽出する。また、歌詞の最初の文字「え」を抽出キーとする場合には、歌詞情報における最初の文字が「え」である一群のカラオケ演奏曲を抽出する。上記抽出手段102は、好適には、所定の抽出キーに応じて前記多数のカラオケ情報のうち一群のカラオケ情報を抽出した後、その抽出キーとは異なる抽出キーに応じてその一群のカラオケ情報のうち更に一群のカラオケ情報を抽出する。すなわち、カラオケ情報の抽出は複数回行われてもよい。
【0033】
選曲手段104は、前記抽出手段102により抽出された一群のカラオケ情報のうち選択される所定のカラオケ情報を予約する。具体的には、前記電子早見本46のタッチパネル64等により所定のカラオケ情報が選択入力された場合には、前記リモコン送信部78からそのカラオケ情報の選曲番号及び抽出に用いられた抽出キーを前記カラオケ装置10に送信する。前記リモコン受信部42によりその選曲番号及び抽出に用いられた抽出キーを受信したカラオケ装置10では、その選曲番号が抽出に用いられた抽出キーと共に前記カラオケ装置10のRAM30等に演奏予約として記憶(予約)される。換言すれば、前記選曲手段104は、前記抽出手段102により抽出された一群のカラオケ情報のうち選択される所定のカラオケ情報の演奏を要求する要求手段である。
【0034】
ここで、前記抽出手段102及び選曲手段104は、前記カラオケ装置10のCPU26や図示しないリモコン44の制御部に機能的に備えられるものであってもよく、前記カラオケ装置10の操作パネル24やリモコン44等を入力装置とする選曲に関して前述した制御が行われるものであっても構わない。
【0035】
演奏手段106は、前記選曲手段104により選曲されたカラオケ情報に基づいてカラオケ演奏を行う。具体的には、前記RAM30等に記憶された演奏予約に記憶された選曲番号に対応するカラオケ情報を随時前記ハードディスク32のカラオケデータベース52から読み出し、そのカラオケ情報に基づいて前記CRTコントローラ36及びシンセサイザ40等によりカラオケ演奏を行う。この演奏手段106により演奏された曲の選曲番号は、前記抽出手段102による抽出に用いられた抽出キーと関連付けられて選曲履歴として前記ハードディスク32の選曲履歴データベース56に記憶される。そして、カラオケボックス等の店舗にそれぞれ備えられた複数のカラオケ装置10における選曲履歴データベース56にそれぞれ記憶された選曲履歴は、随時前記センタ装置50に送信されて前記記憶装置94の選曲履歴データベース98に統括的に記憶される。
【0036】
順位付手段108は、前記抽出手段102による抽出に用いられた抽出キーに基づいて前記選曲手段104により選曲されたカラオケ情報の順位付け(ランキング)を行う。具体的には、前記複数のカラオケ装置10において選曲回数(演奏回数)の多いカラオケ情報から上位とし、カラオケ演奏曲の選曲ランキングを作成する。ここで、好適には、前記カラオケ情報に予め定められたジャンル毎に斯かる順位付けを行うものであり、前記抽出手段102による抽出に用いられたジャンルに属する一群のカラオケ情報を母集団として前記選曲手段104により選曲されたカラオケ情報の順位付けを行う。例えば、前記抽出手段102による抽出に用いられたジャンルが「ロック・ポップス(邦楽)」である選曲履歴に基づいてジャンル「ロック・ポップス(邦楽)」ランキングの更新を行う。例えば、前述した「タフ・ガール/PHANTOM」は、「ロック・ポップス(邦楽)」ジャンルに属すると共に、「アニメ音楽」ジャンルに属する曲であったが、前記抽出手段102による抽出に用いられたジャンルが「ロック・ポップス(邦楽)」である場合には、ジャンル「アニメ音楽」ランキングに関しては選曲履歴として扱われず、ジャンル「ロック・ポップス(邦楽)」ランキングに関してのみ選曲履歴として扱われて順位付けに関与する。前記順位付手段108は、好適には、前記抽出手段102による抽出に用いられた抽出キーが曲名、アーティスト名、及び歌詞の最初の文字等である場合、すなわちジャンル以外の抽出キーにより抽出が行われた選曲履歴に関しては、そのカラオケ情報の属する全てのジャンルそれぞれに関して前記選曲手段104により選曲されたカラオケ情報の順位付けを行う。例えば、前述した「タフ・ガール/PHANTOM」ついては、ジャンル「ロック・ポップス(邦楽)」ランキング及びジャンル「アニメ音楽」ランキングの何れに関しても選曲履歴として扱われ、それらのランキングの順位付けに関与する。
【0037】
曲間情報作成手段110は、前記順位付手段108によるカラオケ情報の順位付けに基づいて曲間情報を作成して前記複数のカラオケ装置10に配信する。すなわち、最新のカラオケ情報の順位付け(ランキング)を反映した曲間情報を作成して配信する。このようにして配信された曲間情報は、各カラオケ装置10のハードディスク32に設けられた曲間情報データベース54に記憶され、それらカラオケ装置10においてカラオケ演奏曲の出力が行われていない曲間に出力される。
【0038】
図9は、前記カラオケ装置10のCPU26による前記センタ装置50との間の情報送受信制御及びカラオケ演奏制御について説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。なお、ステップ(以下、ステップを省略する)SA1乃至SA3は、前記電子早見本46のCPU8に備えられた制御機能であるが、前述したように、これらの制御機能は前記カラオケ装置10のCPU26に備えられるものであっても構わないため、便宜的に1つのフローチャートで示している。また、このフローチャートでは、抽出キーとしてジャンルを用いる態様を説明している。
【0039】
先ず、SA1において、前記電子早見本46のディスプレイ58に表示される図3に示すようなメインメニュー画面の表示に従って所定のメニューが選択入力される。次に、SA2において、前記電子早見本46のディスプレイ58に表示される図4に示すようなジャンル選択画面の表示に従って所定のジャンルが選択入力される。次に、前記選曲手段104の動作に対応するSA3において、前記タッチパネル64により所定のカラオケ情報が選択入力され、前記リモコン送信部78からそのカラオケ情報の選曲番号及び抽出に用いられたジャンルが前記カラオケ装置10に送信されて前記RAM30に演奏予約として記憶される。次に、SA4において、SA3にて選曲された曲の演奏タイミングであるか否かが判断される。このSA4の判断が否定されるうちは、SA4の判断が繰り返されることにより待機させられるが、SA4の判断が肯定される場合には、前記演奏手段106に対応するSA5において、SA3にて予約された選曲番号に対応するカラオケ情報が前記ハードディスク32のカラオケデータベース52から読み出され、そのカラオケ情報に基づいて前記CRTコントローラ36及びシンセサイザ40等によりカラオケ演奏処理が行われる。次に、SA6において、カラオケ演奏終了であるか否かが判断される。このSA6の判断が否定されるうちは、SA6の判断が繰り返されることにより待機させられるが、SA6の判断が肯定される場合には、SA7において、SA5にて演奏された曲の選曲番号がSA1及びSA2による抽出に用いられた抽出キーと関連付けられて前記ハードディスク32の選曲履歴データベース56に記憶される。次に、SA8において、前記センタ装置50との通信タイミングであるか否かが判断される。このSA8の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SA8の判断が肯定される場合には、SA9において、新曲のカラオケ情報が前記センタ装置50から前記通信回線48を介してダウンロードされ、前記ハードディスク32のカラオケデータベース52に記憶される。次に、SA10において、最新の曲間情報が前記センタ装置50から前記通信回線48を介してダウンロードされ、前記ハードディスク32の曲間情報データベース56に記憶される。次に、SA11において、前記選曲履歴データベース56に記憶された選曲履歴すなわちSA1及びSA2による抽出に用いられた抽出キーと関連付けられた選曲番号が前記通信回線48を介して前記センタ装置50にアップロードされた後、本ルーチンが終了させられる。以上の制御において、SA1及びSA2が前記抽出手段46の動作に対応する。
【0040】
図10は、前記センタ装置50のCPU80による前記カラオケ装置10との間の情報送受信制御及びカラオケ情報の順位付制御について説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0041】
先ず、SB1において、前記カラオケ装置10との通信タイミングであるか否かが判断される。このSB1の判断が否定される場合には、SB5以下の処理が実行されるが、SB1の判断が肯定される場合には、SB2において、前記記憶装置94のカラオケデータベース98から新曲のカラオケ情報が読み出され、前記通信回線48を介して前記複数のカラオケ装置10に配信される。次に、SB3において、後述するSB7にて作成された最新の曲間情報が前記通信回線48を介して前記複数のカラオケ装置10に配信される。次に、SB4において、前記複数のカラオケ装置10それぞれの選曲履歴データベース56に記憶された選曲履歴が前記通信回線48を介してアップロードされ、前記記憶装置94の選曲履歴データベース99に記憶される。次に、SB5において、曲間情報の作成タイミングであるか否かが判断される。このSB5の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SB5の判断が肯定される場合には、前記順位付手段108の動作に対応するSB6において、前記記憶装置94の選曲履歴データベース99から選曲履歴が読み出され、その選曲履歴において選曲番号と関連づけられた抽出キーに基づいてカラオケ情報の順位付け(ランキング)が更新される。次に、前記曲間情報作成手段110の動作に対応するSB7において、SB6にて更新されたカラオケ情報の順位付けに基づいて最新の曲間情報が作成され、前記通信回線48を介して複数のカラオケ装置10に配信される。
【0042】
このように、本実施例によれば、所定の抽出キーに応じて前記多数のカラオケ情報のうち一群のカラオケ情報を抽出する抽出手段102(SA1及びSA2)と、その抽出手段102により抽出された一群のカラオケ情報のうち選択される所定のカラオケ情報を選曲する選曲手段104(SA3)と、前記抽出手段102による抽出に用いられた抽出キーに基づいて前記選曲手段104により選曲されたカラオケ情報の順位付けを行う順位付手段108(SB6)とを、含むことから、抽出キーを踏まえた順位付けを行うことで、利用者の動向を十分に反映した順位付けを行うことができる。すなわち、多数のカラオケ情報を要求履歴に基づいて好適に順位付けするカラオケ情報の順位付システム100を提供することができる。
【0043】
また、前記多数のカラオケ情報は、予め定められた複数のジャンルのうち少なくとも1つのジャンルにそれぞれ属するものであり、前記抽出手段102は、ジャンルを抽出キーとして、前記複数のジャンルのうち選択される何れか1つのジャンルに属する一群のカラオケ情報を前記多数のカラオケ情報から抽出するものであるため、2つ以上のジャンルに属するカラオケ情報に関して、抽出キーとして用いられたジャンルに基づいて順位付けを行うことで、抽出に関係しない他のジャンルの順位付けに影響を与えることなく好適に順位付けすることができるという利点がある。
【0044】
また、前記順位付手段108は、前記抽出手段102による抽出に用いられたジャンルに属する一群のカラオケ情報を母集団として前記選曲手段104により選曲されたカラオケ情報の順位付けを行うものであるため、2つ以上のジャンルに属するカラオケ情報に関して、抽出キーとして用いられたジャンルに基づいて順位付けを行うことで、抽出に関係しない他のジャンルの順位付けに影響を与えることなく好適に順位付けすることができるという利点がある。
【0045】
また、前記多数のカラオケ情報は、曲名がぞれぞれのタイトル情報に定められたものであり、前記抽出手段102は、曲名を抽出キーとして、その曲名の頭文字が入力される所定の文字である一群のカラオケ情報を前記多数のカラオケ情報から抽出するものであるため、抽出キーとして用いられた曲名を参照することで、多数のカラオケ情報を要求履歴に基づいて好適に順位付けすることができる。
【0046】
また、前記多数のカラオケ情報は、関連するアーティスト名がそれぞれのタイトル情報に定められたものであり、前記抽出手段102は、アーティスト名を抽出キーとして、予め定められたアーティスト名が入力される所定のアーティスト名と一致する一群のカラオケ情報を前記多数のカラオケ情報から抽出するものであるため、抽出キーとして用いられたアーティスト名を参照することで、多数のカラオケ情報を要求履歴に基づいて好適に順位付けすることができる。
【0047】
また、前記音楽情報は、多数のカラオケ演奏曲のうちから選択されたカラオケ演奏曲を出力させるカラオケ装置10においてそのカラオケ演奏曲を出力させるためのカラオケ情報であり、前記要求手段は、所定のカラオケ演奏曲を選曲するために前記カラオケ装置10に備えられた選曲手段104であるため、多数のカラオケ情報を選曲履歴に基づいて好適に順位付けするカラオケ情報の順位付システム100を提供することができる。
【0048】
続いて、本発明の他の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の説明に用いる図面に関して、前述の実施例と重複する部分に関しては、同一の符号を付してその説明を省略する。
【実施例2】
【0049】
図11は、音楽情報の順位付システムが好適に適用されるコンテンツ配信システム210を説明する図である。このコンテンツ配信システム210は、コンテンツ配信サービス提供会社のセンタ装置212から複数の携帯電話機214へ着信メロディ情報等のディジタルコンテンツ(以下、単にコンテンツと称する)を配信するためのシステムであり、それら複数の携帯電話機214は、複数の中継基地局216を介して無線の通信チャンネルに接続され、それら複数の中継基地局216に接続された中央通信処理装置218によりそれぞれの接続が制御されるようになっている。この中央通信処理装置218には、プロトコルを翻訳することによりチェックする機能を有するゲートウェイ220及び公衆電話回線等の通信回線222を介して上記センタ装置212が接続されており、そのセンタ装置212と上記複数の携帯電話機214との間でコンテンツをはじめとする電子情報の送受信が可能とされている。
【0050】
図12は、上記携帯電話機214の構成を説明するブロック線図である。この図12に示すように、上記携帯電話機214は、中央演算処理装置である制御部224によりROM226に予め記憶されたプログラムに従って入力信号を処理するマイクロコンピュータシステムを備えており、複数の入力釦を備えた操作部228からの入力に従って文字入力が実行されるように制御したり、その操作部228の操作に応じて表示部230に所定の映像を表示させたり、上記操作部228から入力された電話番号に従って通信或いは通話チャンネルを成立させると共に相互の通信或いは通話が可能となるように制御したり、メールの作成及び送受信を制御する等の基本的な制御に加えて、後述する着信メロディ要求制御及び受信制御を実行する。通話状態においては、アンテナ232を介して送受信部234に通話先からの通話信号が受信され、その通話信号がモデム部236を介して音声コーディック部238においてデジタルコード信号から音声信号に変換された後、アナログフロントエンド240を介してスピーカ242から出力される。同時に、利用者の音声がマイクロフォン244により音声信号に変換され、上記アナログフロントエンド240を介して上記音声コーディック部238に送られてデジタル信号に変換された後、上記モデム部236、送受信部234、及びアンテナ232を介して通話先に向けて通信信号として送信される。
【0051】
前記携帯電話機214は、電気的に内容を書き換えることが可能な所謂フラッシュメモリ(flash memory)等の記憶部246を備えている。この記憶部246には、前記センタ装置212から配信されるコンテンツである複数の着信メロディ情報を記憶するための着信メロディデータベース248が設けられており、通信先からの着信があったと判定される場合には、その着信メロディデータベース248から予め設定された着信メロディ情報が読み出され、メロディ発生器250によりその着信メロディ情報に基づくメロディ(呼出音)が上記スピーカ242から出力されるようになっている。この着信メロディ情報は、好適には、MIDI(Musical Instrument Digital Interface)形式で圧縮されたMIDIデータであり、上記メロディ発生器250は、MIDIデータに基づいて所定のメロディを発生させるMIDI音源である。
【0052】
図13は、前記センタ装置212の構成を説明するブロック線図である。この図13に示す記憶装置94には、前記携帯電話機14へ配信するコンテンツである多数の着信メロディ情報を記憶するための着信メロディデータベース252と、複数の前記携帯電話機14によりそれぞれダウンロードされた着信メロディ情報のダウンロード履歴を統括して記憶するダウンロード履歴データベース254とが設けられている。前記センタ装置212は、前記通信回線222を介して前記複数の携帯電話機14に接続されており、それら複数の携帯電話機14によって常に新しい着信メロディが出力可能とされるように、随時新曲の着信メロディ情報が前記センタ装置212から前記通信回線222を介して配信されるようになっている。そして、そのようにして配信された着信メロディ情報のダウンロード履歴は、前記記憶装置94のダウンロード履歴データベース254に後述する抽出キーと関連付けられて記憶される。
【0053】
前記携帯電話機14によるセンタ装置212からの着信メロディ情報のダウンロードでは、その携帯電話機14によりそのセンタ装置212の着信メロディダウンロード案内サイトにアクセスして、その案内サイトの案内情報に従って配信要求が行われる。図14は、斯かる案内サイトの案内情報の一例として、前記携帯電話機14の表示部230に表示されるメインメニュー画面を例示する図である。この図14に示すように、メインメニュー画面では、例えば、曲名を抽出キーとして前記多数の着信メロディ情報のうち一群の着信メロディ情報を抽出するための「曲名から選ぶ」メニュー、アーティスト名を抽出キーとして前記多数の着信メロディ情報のうち一群の着信メロディ情報を抽出するための「アーティスト名から選ぶ」メニュー、ジャンルを抽出キーとして前記多数の着信メロディ情報のうち一群の着信メロディ情報を抽出するための「ジャンルから選ぶ」メニュー、その他、予め定められた一群の着信メロディ情報をそれぞれ抽出するための「JOYSOUND特集」メニュー、「今月の新譜」メニュー、「今月のイチ押し」メニューのうち何れかが前記操作部228の操作により選択できるようになっている。
【0054】
図15は、前記表示部230に表示されるジャンル選択画面を例示する図である。この図15に示すように、図14のメインメニュー画面において「ジャンルから選ぶ」が選択された場合に表示されるジャンル選択画面では、前記多数の着信メロディ情報のうち「ロック・ポップス(邦楽)」ジャンルに属する一群の着信メロディ情報を抽出するためのメニュー、前記多数の着信メロディ情報のうち「ロック・ポップス(洋楽)」ジャンルに属する一群の着信メロディ情報を抽出するためのメニュー、前記多数の着信メロディ情報のうち「ラップ・ヒップホップ」ジャンルに属する一群の着信メロディ情報を抽出するためのメニュー、前記多数の着信メロディ情報のうち「ジャズ・フュージョン」ジャンルに属する一群の着信メロディ情報を抽出するためのメニュー、前記多数の着信メロディ情報のうち「クラシック」ジャンルに属する一群の着信メロディ情報を抽出するためのメニュー、前記多数の着信メロディ情報のうち「演歌・民謡・歌謡曲」ジャンルに属する一群の着信メロディ情報を抽出するためのメニュー、前記多数の着信メロディ情報のうち「アニメ音楽」ジャンルに属する一群の着信メロディ情報を抽出するためのメニュー等のうち何れかが前記操作部228の操作により選択できるようになっている。
【0055】
図16は、前記表示部230に表示されるロック・ポップス(邦楽)曲選択画面を例示する図である。この図16に示すように、図15のジャンル選択画面において「ロック・ポップス(邦楽)」が選択された場合に表示されるロック・ポップス(邦楽)曲選択画面では、「ロック・ポップス(邦楽)」ジャンルに属する一群の着信メロディ情報のうち何れかが前記操作部228の操作により選択できるようになっている。また、図17は、前記表示部230に表示されるアニメ音楽曲選択画面を例示する図である。この図17に示すように、図15のジャンル選択画面において「アニメ音楽」が選択された場合に表示されるアニメ音楽曲選択画面では、「アニメ音楽」ジャンルに属する一群の着信メロディ情報のうち何れかが前記操作部228の操作により選択できるようになっている。ここで、「タフ・ガール(曲名)/PHANTOM(アーティスト名)」は、前述した第1実施例と同様に、図16のロック・ポップス(邦楽)曲選択画面及び図17のアニメ音楽曲選択画面の何れにおいても選択可能に表示されていることが分かる。
【0056】
図18は、本実施例の着信メロディ情報の順位付システム260に関して前記携帯電話機214の制御部224及びセンタ装置212のCPU80にそれぞれ備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。この図18に示す案内情報表示手段262、抽出手段264、及び配信要求手段266は、前記携帯電話機214の制御部224に機能的に備えられたものであり、順位付手段268及び案内情報作成手段270は、前記センタ装置212のCPU80に機能的に備えられたものである。
【0057】
案内情報表示手段262は、上記案内情報作成手段270により作成された案内情報に基づく案内情報を前記表示部230に表示させる。具体的には、前記センタ装置212に備えられた着信メロディダウンロード案内サイトにアクセスしてその案内サイトの内容を前記表示部230に表示させる。
【0058】
抽出手段264は、所定の抽出キーに応じて前記多数の着信メロディ情報のうち一群の着信メロディ情報を抽出する。この抽出キーとは、前述した第1実施例と同様に、曲名、アーティスト名、ジャンル、及び歌詞等であり、利用者の所望に応じて着信メロディ情報を絞り込む上でのキーワードである。上記抽出手段264は、前記案内情報表示手段262により表示された案内情報に従って前記操作部228により斯かる抽出キーが選択入力された場合には、前記多数の着信メロディ情報のうちその抽出キーに適合する一群の着信メロディ情報を抽出する。好適には、所定の抽出キーに応じて前記多数の着信メロディ情報のうち一群の着信メロディ情報を抽出した後、その抽出キーとは異なる抽出キーに応じてその一群の着信メロディ情報のうち更に一群の着信メロディ情報を抽出する。すなわち、着信メロディ情報の抽出は複数回行われてもよい。
【0059】
配信要求手段266は、前記抽出手段264により抽出された一群の着信メロディ情報のうち選択される所定の着信メロディ情報を前記センタ装置212に要求する。具体的には、前記操作部228の操作により所定の着信メロディ情報が選択入力された場合には、前記通信回線222を介してその着信メロディ情報の配信要求及び抽出に用いられた抽出キーを前記センタ装置212に送信する。斯かる配信要求及び抽出に用いられた抽出キーを受信したセンタ装置212では、その配信要求に係る着信メロディ情報が配信対象である携帯電話機14に配信されると共に、その着信メロディ情報の識別番号が抽出に用いられた抽出キーと関連づけられて前記記憶装置94のダウンロード履歴データベース254に記憶される。
【0060】
順位付手段268は、前記抽出手段264による抽出に用いられた抽出キーに基づいて前記配信要求手段266により要求された着信メロディ情報の順位付け(ランキング)を行う。好適には、前記着信メロディ情報に予め定められたジャンル毎に斯かる順位付けを行うものであり、前記抽出手段264による抽出に用いられたジャンルに属する一群の着信メロディ情報を母集団として前記配信要求手段266により選曲された着信メロディ情報の順位付けを行う。前述した「タフ・ガール/PHANTOM」のように2つ以上のジャンルに属する着信メロディ情報の扱いについては前述した第1実施例の順位付手段108と同様である。
【0061】
案内情報作成手段270は、前記順位付手段268による着信メロディ情報の順位付けに基づいて案内情報を作成する。すなわち、最新の着信メロディ情報の順位付(ランキング)を反映した案内サイトの内容を更新する。このようにして更新された案内サイトの内容は、前記携帯電話機214に備えられた前記案内情報表示手段262により随時閲覧が可能とされる。
【0062】
図19は、前記携帯電話機214の制御部224による前記センタ装置212に対する着信メロディ情報要求制御及び受信制御について説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0063】
先ず、前記案内情報表示手段262の動作に対応するSC1において、前記センタ装置212に備えられた着信メロディダウンロード案内サイトにアクセスが行われて、その案内サイトの内容が前記表示部230に表示される。次に、前記抽出手段264の動作に対応するSC2において、SC1にて表示された案内サイトの案内情報に従って前記多数の着信メロディ情報のうち前記操作部228により選択入力された抽出キーに適合する一群の着信メロディ情報が抽出され、配信を要求する着信メロディ情報が決定される。次に、前記配信要求手段266の動作に対応するSC3において、SC2にて決定された所定の着信メロディ情報の配信を要求する配信要求及びSC2における抽出に用いられた抽出キーが前記センタ装置212に送信される。次に、SC4において、SC3の配信要求に応じて前記センタ装置212から配信される着信メロディ情報が受信される。次に、SC5において、着信メロディ情報の受信が完了したか否かが判断される。このSC5の判断が否定される場合には、SC4以下の処理が再び実行されるが、SC5の判断が肯定される場合には、SC6において、受信された着信メロディ情報が前記記憶部246の着信メロディデータベース248に記憶された後、本ルーチンが終了させられる。
【0064】
図20は、前記センタ装置212のCPU80による前記携帯電話機214に対する着信メロディ情報配信制御及び順位付制御について説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0065】
先ず、SD1において、前記携帯電話機214からの配信要求及び抽出に用いられた抽出キーが受信されたか否かが判断される。このSD1の判断が否定される場合には、SD5以下の処理が実行されるが、SD1の判断が肯定される場合には、SD2において、SD1にて要求された着信メロディ情報が前記記憶装置94の着信メロディデータベース252から読み出されて配信対象である携帯電話機214に送信される。次に、SD3において、着信メロディ情報の送信が完了したか否かが判断される。このSD3の判断が否定される場合には、SD2以下の処理が再び実行されるが、SD3の判断が肯定される場合には、SD4において、配信要求された着信メロディ情報の識別番号が抽出に用いられた抽出キーと関連づけられて前記記憶装置94のダウンロード履歴データベース254に記憶される。次に、SD5において、案内サイトの内容を更新するか否かが判断される。このSD5の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SD5の判断が肯定される場合には、前記順位付手段268の動作に対応するSD6において、前記記憶装置94のダウンロード履歴データベース254からダウンロード履歴が読み出され、そのダウンロード履歴において着信メロディ情報の識別番号と関連づけられた抽出に用いられた抽出キーに基づいて着信メロディ情報の順位付け(ランキング)が更新される。次に、前記案内情報作成手段270の動作に対応するSD7において、SD6にて更新された着信メロディ情報の順位付けに基づいて案内サイトの内容が更新された後、本ルーチンが終了させられる。
【0066】
このように、本実施例によれば、前記音楽情報は、前記携帯電話機214において着信メロディを出力させるための着信メロディ情報であり、前記要求手段は、所定の着信メロディ情報の配信をセンタ装置212に要求するために前記携帯電話機14に備えられた配信要求手段266であるため、多数の着信メロディ情報を配信要求履歴に基づいて好適に順位付けする着信メロディ情報の順位付システム260を提供することができる。
【0067】
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、別の態様においても実施されるものである。
【0068】
例えば、前述の実施例において、前記順位付手段108は、前記センタ装置50に備えられたものであり、そのセンタ装置50において前記複数のカラオケ装置10から送信される選曲履歴及び抽出に用いられた抽出キーに基づいてカラオケ情報の順位付けを行うものであったが、例えば、前記カラオケ装置10側で中継的な統計を行うものであってもよく、また、各店舗毎に選曲ランキングを作成するものであってもよい。すなわち、前記順位付手段108は、前記カラオケ装置10に機能的に備えられたものであっても構わない。
【0069】
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を変更しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の音楽情報の順位付システムが好適に適用されるカラオケ装置の構成を説明するブロック線図である。
【図2】図1のカラオケ装置に備えられた電子早見本の構成を説明するブロック線図である。
【図3】図2の電子早見本のディスプレイに表示されるメインメニュー画面を例示する図である。
【図4】図2の電子早見本のディスプレイに表示されるジャンル選択画面を例示する図である。
【図5】図2の電子早見本のディスプレイに表示されるロック・ポップス(邦楽)曲選択画面を例示する図である。
【図6】図2の電子早見本のディスプレイに表示されるアニメ音楽曲選択画面を例示する図である。
【図7】図1のセンタ装置の構成を説明するブロック線図である。
【図8】本発明の一実施例であるカラオケ情報の順位付システムに関して図1のカラオケ装置のCPU、電子早見本のCPU、及び図7のセンタ装置のCPUにそれぞれ備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図9】図1のカラオケ装置のCPUによる図7のセンタ装置との間の情報送受信制御及びカラオケ演奏制御について説明するフローチャートである。
【図10】図7のセンタ装置のCPUによる図1のカラオケ装置との間の情報送受信制御及びカラオケ情報の順位付制御について説明するフローチャートである。
【図11】本発明の音楽情報の順位付システムが好適に適用されるコンテンツ配信システムを説明する図である。
【図12】図11の携帯電話機の構成を説明するブロック線図である。
【図13】図11のセンタ装置の構成を説明するブロック線図である。
【図14】図12の携帯電話機の表示部に表示されるメインメニュー画面を例示する図である。
【図15】図12の携帯電話機の表示部に表示されるジャンル選択画面を例示する図である。
【図16】図12の携帯電話機の表示部に表示されるロック・ポップス(邦楽)曲選択画面を例示する図である。
【図17】図12の携帯電話機の表示部に表示されるアニメ音楽曲選択画面を例示する図である。
【図18】本発明の一実施例である着信メロディ情報の順位付システムに関して図12の携帯電話機の制御部及び図13のセンタ装置のCPUにそれぞれ備えられた制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。
【図19】図12の携帯電話機の制御部による図13のセンタ装置に対する着信メロディ情報要求制御及び受信制御について説明するフローチャートである。
【図20】図13のセンタ装置のCPUによる図12の携帯電話機に対する着信メロディ情報配信制御及び順位付制御について説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0071】
10:カラオケ装置
100:カラオケ情報の順位付システム
102:抽出手段
104:選曲手段(要求手段)
108:順位付手段
214:携帯電話機
260:着信メロディ情報の順位付システム
264:抽出手段
266:配信要求手段
268:順位付手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の音楽情報を要求履歴に基づいて順位付けする音楽情報の順位付システムであって、
所定の抽出キーに応じて前記多数の音楽情報のうち一群の音楽情報を抽出する抽出手段と、
該抽出手段により抽出された一群の音楽情報のうち選択される所定の音楽情報を要求する要求手段と、
前記抽出手段による抽出に用いられた抽出キーに基づいて前記要求手段により要求された音楽情報の順位付けを行う順位付手段と
を、含むことを特徴とする音楽情報の順位付システム。
【請求項2】
前記多数の音楽情報は、予め定められた複数のジャンルのうち少なくとも1つのジャンルにそれぞれ属するものであり、前記抽出手段は、ジャンルを抽出キーとして、前記複数のジャンルのうち選択される何れか1つのジャンルに属する一群の音楽情報を前記多数の音楽情報から抽出するものである請求項1の音楽情報の順位付システム。
【請求項3】
前記順位付手段は、前記抽出手段による抽出に用いられたジャンルに属する一群の音楽情報を母集団として前記要求手段により要求された音楽情報の順位付けを行うものである請求項2の音楽情報の順位付システム。
【請求項4】
前記抽出手段は、曲名を抽出キーとして、該曲名の頭文字が入力される所定の文字と一致する一群の音楽情報を前記多数の音楽情報から抽出するものである請求項1から3の何れかの音楽情報の順位付システム。
【請求項5】
前記多数の音楽情報は、予め所定のアーティスト名とそれぞれ関連づけられたものであり、前記抽出手段は、アーティスト名を抽出キーとして、予め関連づけられたアーティスト名が入力される所定のアーティスト名と一致する一群の音楽情報を前記多数の音楽情報から抽出するものである請求項1から4の何れかの音楽情報の順位付システム。
【請求項6】
前記音楽情報は、多数のカラオケ演奏曲のうちから選択されたカラオケ演奏曲を出力させるカラオケ装置において該カラオケ演奏曲を出力させるためのカラオケ情報であり、前記要求手段は、所定のカラオケ演奏曲を選曲するために前記カラオケ装置に備えられた選曲手段である請求項1から5の何れかの音楽情報の順位付システム。
【請求項7】
前記音楽情報は、携帯電話機において着信メロディを出力させるための着信メロディ情報であり、前記要求手段は、所定の着信メロディ情報の配信をセンタ装置に要求するために前記携帯電話機に備えられた配信要求手段である請求項1から5の何れかの音楽情報の順位付システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2006−3470(P2006−3470A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−177594(P2004−177594)
【出願日】平成16年6月15日(2004.6.15)
【出願人】(396004833)株式会社エクシング (394)
【Fターム(参考)】