説明

顔色改善剤

【課題】一酸化窒素の産生により誘発される顔色の悪化を予防乃至は改善する一酸化窒素産生抑制剤及びこれらを含有する顔色改善用に好適な皮膚外用剤を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)で表されるピロロキノリンキノン誘導体及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩を有効成分とする、一酸化窒素産生抑制剤。


(1)[式中、R1、R2、R3はそれぞれ独立して、短鎖長のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アラアリ−ル基又はフェニル基、水素原子を表す。]

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一酸化窒素産生抑制剤及びこれを含有する皮膚外用剤に関し、詳しくは、ピロロキノリンキノン誘導体及びそれらの薬理学的に許容な塩からなる一酸化窒素産生抑制剤及びこれらを含有する顔色改善用に好適な皮膚外用剤に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の生活習慣の変化により、不規則な生活、偏食、ストレス等が原因であると考えられる肌荒れ、顔色が悪い、肌つやがない等の肌トラブルを抱える人は増加する傾向にあり、今後、これらの肌トラブルに対するさらに有効な解消方法が必要になっていくと予想される。
【0003】
従来の主な肌トラブル解消方法としては、美肌作用を有する様々な成分を含有する化粧料等を使用することが上げられる。これらの有効成分は、皮膚細胞に直接働き掛け代謝を促進したり、保湿作用等により老化を防ぐことにより効果を発揮している。
【0004】
特に、顔色が悪いことに対する解消方法としては、肌細胞への血行を促進することにより、くすみのない健康的な顔色を実現させるという試みがある。すなわち、血行を促進して皮膚細胞層へ栄養成分や水分を十分に補給し、それによって新陳代謝が活性化され、皮膚末梢での血液循環がよく保たれた結果、皮膚細胞は理想的な状態に維持され、顔面においてくすみのない美しく健康的な皮膚色が創り出せるという考えによる。しかし単なる血行の促進は、血流再還流による一酸化窒素の生成を誘発し、発生した一酸化窒素により組織がダメ−ジを受け、その形態を可逆的或いは不可逆的に変化させる場合が存する。一酸化窒素によるダメ−ジが小さければ前記形態変化は可逆的なものになり、ダメ−ジが大きすぎると不可逆的になると言われている。この様な変化は、可逆的なものであれ、不可逆的なものであれ、顔色の悪化として認識される。この様なメカニズムの顔色の悪化の改善に有用な手段は今のところ知られていない。
【0005】
一方、ピロロキノリンキノン誘導体、特にピロロキノリンキノン(PQQ)は、メタノ−ル資化性菌の代謝産物より単離同定された物質であり、真核生物のカビ、酵母、さらには、哺乳動物にも存在することが確認されている。その生物活性としては、細胞の増殖促進作用(特許文献1)、抗白内障作用(特許文献2)、肝臓疾患予防治療作用(特許文献3)、創傷治癒作用(特許文献4)、抗アレルギ−作用(特許文献5)、逆転写酵素阻害作用(特許文献6)及びグリオキサラ−ゼI阻害作用−制癌作用(特許文献7)、メラニン産生抑制作用(特許文献8)等の様々な作用が明らかとなっている。
【0006】
しかしながら、上記ピロロキノリンキノン誘導体及び/又はその薬理学的に許容される塩が一酸化窒素産生抑制作用を有することは知られておらず、これを皮膚に含有させて顔色改善効果を持たせるという報告も未だなされていない。
【0007】
【特許文献1】特開昭61−58584号公報
【特許文献2】特開昭63−41421号公報
【特許文献3】特開昭63−192717号公報
【特許文献4】特開昭63−152309号公報
【特許文献5】特開昭63−17493号公報
【特許文献6】特開昭63−156724号公報
【特許文献7】特開昭63−215628号公報
【特許文献8】特開平8−20512号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、一酸化窒素の産生により誘発される顔色の悪化を予防乃至は改善することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この様な実情に鑑みて、本発明者等は、一酸化窒素の産生によって誘発される顔色の悪化を予防乃至は改善するべく一酸化窒素産生抑制作用を有する化合物探索に鋭意努力を重ねた結果、顕著な一酸化窒素産生抑制作用を有するピロロキノリンキノン誘導体を見出し、発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明によれば、以下に示す一般式(1)で表されるピロロキノリンキノン誘導体及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩を有効成分とする一酸化窒素産生抑制剤によって前記課題を解決できる。即ち、本発明は次に示すとおりである。
<1>下記一般式(1)で表されるピロロキノリンキノン誘導体及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩を有効成分とする、一酸化窒素産生抑制剤。
【0010】
【化1】

(1)
[式中、R1、R2、R3はそれぞれ独立して、短鎖長のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アラアリ−ル基又はフェニル基、水素原子を表す。]
【0011】
<2>前記一般式(1)で表される化合物は、ピロロキノリンキノンであることを特徴とする、請求項1に記載の一酸化窒素産生抑制剤。
【0012】
【化2】

ピロロキノリンキノン(化合物2)
【0013】
<3>顔色改善に使用するためのものであって、前記顔色改善の対象となる人は、ヒト用一酸化窒素測定キットを用いて一酸化窒素量を測定したときに一酸化窒素産生量が×××の値を示す人であることを特徴とする<1>又は<2>の何れか一項に記載の一酸化窒素産生抑制剤。
【0014】
<4>皮膚外用剤全量に対して<1>〜<3>何れか一項に記載の一酸化窒素産生抑制剤を0.0001質量%〜10質量%含有すうrことを特徴とする、<3>に記載の皮膚外用剤。
【0015】
<5>顔色改善を目的とすることを特徴とする、<3>又は<4>に記載の皮膚外用剤。
【0016】
<6>化粧料又は医薬部外であることを特徴とする、<3>〜<5>のいずれか一項に記載の顔色改善剤。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、一酸化窒素の産生によって誘発される顔色の悪化を予防乃至は改善することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の一酸化窒素産生抑制剤は、前記一般式(1)に表される化合物及び/又はその薬理学的に許容される塩を有効成分とすることを特徴とする。一般式(1)において、R1、R2、R3はそれぞれ独立して、短鎖長の、より具体的には炭素数1〜4の直鎖、分岐乃至は環状構造を有することのあるアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アラアリ−ル基、1環乃至は2環が独立に結合した乃至は縮合した芳香族基又は水素原子が好ましく、R1、R2、R3が共に水素原子であるピロロキノリンキノンが特に好適に例示できる。
【0019】
一般式(1)に表される化合物のうち、好ましいものを具体的に例示すれば、ピロロキノリンキノン(化合物2)が好適に例示できる。一般式(1)で表されるピロロキノリンキノン誘導体はそのままで本発明の一酸化窒素産生抑制剤としても利用することもできるが、アルカリ金属を用いて使用することも可能である。たとえば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、トリエチルアミン塩、ピペリジン塩等の有機アミン塩が好ましく例示できる。
【0020】
一般式(1)に表される化合物は、メタノ−ル資化性菌を培養して精製し得ることも出来るし、特許文献8(特開平8−20512号公報)に記載の方法で合成し得ることも出来る。又、ピロロキノリンキノンについては、三菱ガス化学株式会社や同仁化学株式会社より市販されているものも存し、この様な市販品を購入し利用することも出来る。斯くして得られた一般式(1)に表される化合物及び/又は整理的に許容されるそれらの塩は、一酸化窒素が生体内に過剰に発生し、不可逆的皮膚組織変化を誘導することを防ぐ作用を有する。この様な作用を得るためには、前記一般式(1)に表される化合物及び/又はその薬理学的に許容される塩を成人1人1日あたり、0.1mg〜10g一回乃至は数回に分けて、経口的に、或いは、経皮的に投与することが好ましい。
【0021】
本発明の皮膚外用剤においては、前記一酸化窒素産生抑制剤以外に通常の皮膚外用剤で使用される、任意の成分を含有することが出来る。この様な任意の成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボガド油、トウモロコシ油、オリ−ブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワ−油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類;流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類;オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類;セチルアルコ−ル、ステアリルアルコ−ル、イソステアリルアルコ−ル、ベヘニルアルコ−ル、オクチルドデカノ−ル、ミリスチルアルコ−ル、セトステアリルアルコ−ル等の高級アルコール等;イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコ−ル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコ−ル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロ−ルプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロ−ルプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン;アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類;脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノ−ルアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類;イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類;ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエ−ト、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレ−ト等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレ−ト等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコ−ルモノオレ−ト、POEジステアレ−ト等)、POEアルキルエ−テル類(POE2−オクチルドデシルエ−テル等)、POEアルキルフェニルエ−テル類(POEノニルフェニルエ−テル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエ−テル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類;ポリエチレングリコ−ル、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリト−ル、ソルビト−ル、キシリト−ル、マルチト−ル、プロピレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、ジグリセリン、イソプレングリコ−ル、1,2−ペンタンジオ−ル、2,4−ヘキサンジオ−ル、1,2−ヘキサンジオ−ル、1,2−オクタンジオ−ル等の多価アルコ−ル類;ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類;表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、;表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類;表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパ−ル剤類;レ−キ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類;ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマ−等の有機粉体類;パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤;アントラニル酸系紫外線吸収剤;サリチル酸系紫外線吸収剤、;桂皮酸系紫外線吸収剤、;ベンゾフェノン系紫外線吸収剤;糖系紫外線吸収剤;2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類;エタノール、イソプロパノ−ル等の低級アルコ−ル類;ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテ−ト、ビタミンB6ジオクタノエ−ト、ビタミンB2又はその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類;α−トコフェロ−ル、β−トコフェロ−ル、γ−トコフェロ−ル、ビタミンEアセテ−ト等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類等;フェノキシエタノール等の抗菌剤などが好ましく例示できる。
【0022】
これらの必須成分、任意成分を常法に従って処理し、ロ−ション、乳液、エッセンス、クリ−ム、パック化粧料、洗浄料などに加工することにより、本発明の皮膚外用剤は製造できる。本発明の皮膚外用剤としては、皮膚に外用で適用されるものであれば特段の限定はなく応用でき、例えば、医薬部外品を含む化粧料、皮膚外用医薬、皮膚外用雑貨等が好ましく例示できる。
【0023】
以下に、本発明について、実施例を挙げて更に詳細に説明を加えるが、本発明がかかる実施例にのみ、限定されないことは言うまでもない。
【実施例1】
【0024】
<本発明の一酸化窒素産生抑制剤である、ピロロキノリンキノン>
本発明における一酸化窒素産生抑制作用を評価するために用いたピロロキノリンキノンは、同仁化学株式会社より購入し、使用した。
【0025】
<本発明の一酸化窒素産生抑制作用>
マウス由来のマクロファージ様細胞であるRAW264.7(10/ml)を96ウェルプレートに播種し、一夜培養後、インターフェロンγ(IFNγ)(10ng/ml)(R&D Systems,Inc.)とリポポリサッカライド(LPS)(10μg/ml)(List Biological Laboratories,Inc)およびPQQを添加し、インキュベーターで37℃、24時間培養した。培養液(100μl)にGriess試薬(100μl)(Jounal of Leukocyte Biology Volume 54,August 1993,199-124)を加えて、550nmでの吸光度の変化により、生成されたNO2 の量を測定し、NO合成酵素の阻害活性とした。
【0026】
この様に評価された、本発明の一酸化窒素産生抑制剤の一酸化窒素産生抑制作用を後記の図1に示す。この図より、本発明の一酸化窒素産生抑制剤は優れた一酸化窒素産生抑制作用を有することがわかる。
【実施例2】
【0027】
以下に示す処方に従って、本発明の皮膚外用剤である化粧料(ロ−ション)を作製した。即ち、処方成分を80℃に加熱し、撹拌し、溶解させ、撹拌冷却し、ロ−ション1を得た。
【0028】
【表1】

【0029】
<評価>
実施例2のローションについて、顔色改善効果を調べた。比較の為、ピロロキノリンキノンを水に置換した比較例1も同様に製造した。無作為に集めた顔色の優れない自覚のあるパネラー20名を2群に分け、1群にはローション1を、残りの1群には比較例1を渡し、朝晩2回30日連日使用してもらった。使用終了後48時間にアンケートで顔色の改善度合いを、スコア0:改善無し、スコア1:殆ど改善を感じない、スコア2:少し改善を感じる、スコア3:明確に改善を感じるの4段階評価を行い、使用前と、使用後48時間にコニカミノルタ色彩色差計CR−400で測色を行い、ΔLを求めた。結果を表2、表3に示す。これより、本発明の皮膚外用剤であるローション1により、顔色が改善していることがわかる。
【0030】
【表2】

【0031】
【表3】

【産業上の利用可能性】
【0032】
本発明は化粧料などの皮膚外用剤に応用できる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の一酸化窒素酸性抑制剤の一酸化窒素産生抑制作用を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)で表されるピロロキノリンキノン誘導体及び/又はそれらの薬理学的に許容される塩を有効成分とする、一酸化窒素産生抑制剤。
【化1】

(1)
[式中、R1、R2、R3はそれぞれ独立して、短鎖長のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、アラアリ−ル基又はフェニル基、水素原子を表す。]
【請求項2】
前記一般式(1)で表される化合物は、ピロロキノリンキノンであることを特徴とする、請求項1に記載の一酸化窒素産生抑制剤。
【化2】

ピロロキノリンキノン(化合物2)
【請求項3】
顔色改善に使用するためのものであって、前記顔色改善の対象となる人は、ヒト用一酸化窒素測定キットを用いて一酸化窒素量を測定したときに一酸化窒素産生量が150ppbの値を示す人であることを特徴とする請求項1又は2の何れか一項に記載の一酸化窒素産生抑制剤。
【請求項4】
皮膚外用剤全量に対して、請求項1〜3の何れか一項に記載の一酸化窒素産生抑制剤を0.0001質量%〜10質量%含有することを特徴とする、請求項3に記載の皮膚外用剤。
【請求項5】
顔色改善を目的とすることを特徴とする、請求項3又は4に記載の皮膚外用剤。
【請求項6】
化粧料又は医薬部外であることを特徴とする、請求項3〜5のいずれか一項に記載の顔色改善剤。

【図1】
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【公開番号】特開2009−221153(P2009−221153A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−67622(P2008−67622)
【出願日】平成20年3月17日(2008.3.17)
【出願人】(000113470)ポーラ化成工業株式会社 (717)
【Fターム(参考)】