説明

食品薄片の左右片折畳包装制御装置

【課題】餡などを包皮する食品薄片の折畳機構を簡素化する。
【解決手段】食品薄片50は移送ベルト10表面に載置されて前進移動し、ホッパー302内の餡42などを供給載置40される。
移送ベルトは中央、右、左の3分割されて循環移動し食品薄片は、この3つのベルトにわたって載置され、中央ベルト左右の穿孔27から吸引されて位置決めされ、次いで左右ベルト間の溝に設置された左右吹き付けノズル22,24からの圧縮空気を交互に時間差をもって吹き付けられて左右側辺を翻して中央の餡に被さり、被覆する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品薄片の左右片折畳包装制御装置に関するもので、特に食品薄片を移送ベルト表面で前進させる過程に於いて、食品薄片の左、右側片が各々異なる時間差で高圧空気が瞬間的に吹き付けられて折り畳まれ、細長状内容物を覆い被せて食品包装材に成型する。
【背景技術】
【0002】
食品薄片は、例として生もしくは調理済みの熟成した麺皮、もしくは米製品の薄片を指し、本発明はその薄片で細長状内容物を折り畳んで包装する設備である。本発明者は、下記特許に於いて、軟性及び可塑性の薄片?外層包装材が移送装置で送られる過程において、左、右側片を同時に移送装置で前進させ、更に左、右側片が二つの凸円弧形片体を通過する時、外層包材(10)の両側を翻し、細長状内容物に被せる。
【特許文献1】米国 公開公告特許第Pub.NO:US2005/0092186A1号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
解決しようとする問題点は、食品薄片の折畳むべき左、右側片の数が多く、且つ装置がチェーンによって駆動するため、部品が多く、構造が複雑なだけではなく、更にチェーン及び側片移動の際の伝動騒音が大きく、また洗浄しにくい点が挙げられる。そのため、構造を簡素化し、製造コストを下げ、且つ騒音を大幅に下げる食品薄片の左右片折畳制御装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、食品薄片は移送ベルト表面で前進移動過程に於いて、移送ベルト表面上に吸引されて位置決めされ、異なる時間差で高圧空気を食品薄片の左側片及び右側片に吹き付け、左、右側片を相互に重ね合わせて、食品薄片表面上の細長状内容物に包皮し、食品包装材を成形することを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明の食品薄片の左右片折畳包装制御装置は、食品薄片の折畳構造を簡素化し、製造コストを下げ、同時に騒音を下げるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の主な目的は、食品薄片の食品薄片の左右片折畳制御装置を提供し、食品薄片は移送ベルト表面で前進移動過程に於いて、移送ベルト表面上に吸引して位置決めされ、異なる時間差で高圧空気を食品薄片の左側片及び右側片に吹き付け、左、右側片を相互に重ね合わせ、食品薄片表面上の細長状内容物に被さり、食品包装材を成形する。それらによって食品薄片の折畳構造を簡素化し、製造コストを下げ、同時に騒音を下げる。
【0007】
本発明の別の目的は、食品薄片食品薄片の左右片折畳制御装置を提供し、食品薄片の左、右側片を交互に重ねて正確性を高め、細長状内容物に被せた後の食品包装材全体の形状を高める。
【0008】
図2に示すとおり,本発明は、食品薄片の左、右側片の折畳制御裝置を提供し、次の構成からなる。
【0009】
機台100には移送ベルト10を設置し、その移送ベルト10は特定方向に沿って循環式に水平移動する。移送ベルト10の区分は中央移送ベルト12、右側移送ベルト14及び左側移送ベルト16に分かれ、右側移送ベルト14と中央移送ベルト12の間には第一間隙溝15を設け、左側移送ベルト16と中央移送ベルト12の間には第二間隙溝17を設ける、
【0010】
右側吹付けノズル22を第一間隙溝15に対応して機台100の表面に設置する。
【0011】
左側吹付けノズル24は、第二間隙溝17に対応して機台100の表面に設置する。
【0012】
図3に示すとおり、中央移送ベルト12の下方に位置して少なくとも一列以上の吸気溝口26、26′を機台100の表面に設ける。
【0013】
少なくとも一列以上の複数の穿孔27、27′を中央移送ベルト12に形成し、その穿孔27、27′は吸気溝口26、26′に対応して吸気溝口26、26′が吸気の通路を形成する。この吸気溝口26、26′は穿孔27、27′を通過して吸気する。
【0014】
機台100上には一内容物送り器30(図2参照)が架設され、それは気圧制御を受けた横向の押圧板32を具え、その押
圧板が断続的に上、下移動し、押圧板32内側には細長状内容物40の絞出し口43を設置する。
【0015】
細長状内容物40は、絞出し口43から出され、押圧板32が真下に移動することによって、細長状内容物40が移動中の食品薄片50表面上に押圧される。
【0016】
図2に示すとおり、左、右隣合う二個の薄片押圧輪62、64が一軸部66に固定され、その軸部66の二つの接続端63、631は、各々枠体65、(65)上に回転可能に設置され、その二つの枠体65、(65)はそれぞれ機台100の両側表面上に固定される。
【0017】
この二つの薄片押圧輪62、64は、内容物送り器30前方の移送ベルト10上に架設され、且つ中央移送ベルト12表面との間に隙間を具える。
【0018】
図2に示すとおり,移送ベルト10の表面には軟性及び可塑性の食品薄片50が置かれ、食品薄片50の左側片52が第二間隙溝17及び左側移送ベルト16表面に被さり、右側片54が第一間隙溝15及び右側移送ベルト14表面に被さる。
【0019】
図2に示すとおり,左、右隣合う二個の薄片押圧輪62、64は、軸部66に固定され、その軸部66の二つの接続端63、631は、枠体65、(65)上に回転可能に設置され、その二枠体65、(65)は各々機台100の二側表面上に固定される。
【0020】
二つの薄片押圧輪62、64は、内容物送り器30前方の移送ベルト10上に架設され、且つ中央移送ベルト12表面との間には隙間を具える。
【0021】
食品薄片50は、移送ベルト10と共に移動し、前進する食品薄片50は、二つの薄片押圧輪62、64下方の隙間を通過し、食品薄片50の押圧力が二つの薄片押圧輪62、64を押して回転させ、二つの薄片押圧輪62、64が食品薄片50の表面に左、右に間隔を隔てた折り線痕56、57の折筋を形成させる。
【0022】
図2、図4に示すとおり、食品薄片50の底表面55は穿孔27、27′を通って吸気溝口26、26′に吸気機能により吸気され、食品薄片50は、中央移送ベルト12の表面に吸引されて位置決めされる。
【0023】
左側吹付けノズル24及び右側吹付けノズル22は、第一、二間隙溝15、17を通って高圧空気を異なる時間差で瞬間的に吹き付けた後、停止する。左、右側片52、54は、各々異なる時間差で帯状の折り線痕56、57を折り線として180度近く翻され、左、右側片52、54が細長状内容物40の表面上に折り重なって被さり、食品包装材500を形成する(図1参照)。
【実施例】
【0024】
図2に示すとおり,移送ベルト10は、中央移送ベルト12、右側移送ベルト14及び左側移送ベルト16に区分されて、移送ベルト10を構成する。そのため中央移送ベルト12、右側移送ベルト14及び左側移送ベルト16は機台10の表面に於いて同時に動き、循環式の水平移動を行う。
【0025】
図1、図2に示すとおり、複数の生もしくは調理済の食品薄片50をそれぞれ等間隔で移送ベルト10の表面に置く。その食品薄片50は矩形、四角形、多角形、円形、楕円形等の形状で、その形状はデザインの要求に従って定められる。この薄片の前端中央は凸部501で、後端は凹部502を形成する。食品薄片50の材料は、麺製品、米製品もしくは其他食品材料から構成される。その平均的な厚みは、0.1mm〜1.5mmの間
とする。
【0026】
図4に示すとおり,食品薄片50の左、右片52、54は、左、右側移送ベルト16、14の表面に分布し、底表面55は主に中央移送ベルト12上に分布する。
【0027】
図2に示すとおり、食品薄片50は、移送ベルト10と同時に直進移動し、薄片押圧輪62、64と中央移送ベルト12の間には隙間が形成される。食品薄片50は隙間を通過するその厚みが隙間より大きいため、食品薄片50の表面は二つの薄片押圧輪62、64に接触して押し、二つの薄片押圧輪62、64を受動的に回転させる。薄片押圧輪62、64が回転稼働中、食品薄片50の表面には二本の折り線痕56、57が形成され、同時に軸部66も薄片押圧輪62、64に従って受動的に枠体65、(65)で角度を回転する。
【0028】
図2に示すとおり,内容物送り器30は、内容物集積筒(ホッパー)302を具え、そこに軟性内容物42を保存する。一部の軟性内容物42は内容物送り器30内部の押出部品(図未提示)によって細細長に形成された内容物40が断続的に絞出し口43外へ押し出され、押圧板32が真下に下がり、細長状内容物40を食品薄片50の上表面まで近づけて横向角度で送る。食品薄片50は、移送ベルト10と同時に一側方向へ水平移動する。移動中、図3、図4に示すとおり,吸気通路25、25′が吸気ポンプ60動作を受けて、吸気溝口26、26′及び穿孔27、27′の通路は吸気状態になる。そのため各食品薄片50の底表面55は常に吸引された状態で、且つ中央移送ベルト12表面に位置決めされる。そのうちの一枚の食品薄片50が移送ベルト10に従って内容物送り器30の底下方まで送られて来た時、内容物送り器30が検出器(図未提示)の制御作動を受ける。絞出し口43は細長形状であるため、軟性内容物42が細長状の内容物40となって絞出し口43外に出ると、即座に下移動する押圧板32に押圧される。その押圧板32は、シリンダーの制御を受けて断続的に上、下移動し、その細長状内容物40は押圧板32に加圧され、食品薄片50の表面上に横向きに置く。押圧板32は最上点まで上昇して次の作動を待機し、食品薄片50は続けて移送ベルト10と共に前進する。右側片54が右側吹付けノズル22の上方に完全に到達すると、右側吹付けノズル22が高圧空気を吹きつけ、右側吹付けノズル22に右側片54が完全に被さらなくなった時、吹き付け動作を停止する。右側吹付けノズル22が吹き付け動作を行う時、その高圧空気は第一間隙溝15を通過して右側片54を上向きに瞬間的に吸引し、食品薄片50の底表面55は吸引され続けて位置決めされる。そして右側片54は折り線痕56で大角度に折り曲げ動作を行う。食品薄片50の厚みが極薄で、更に軟性及び可塑性の特性を具えている時、右側片54は高圧空気によって折れ曲がり、細長状内容物40の半ば表面に被さる。また左、右側吹付けノズル24、22の出口は、細長口形状であるため、高圧空気を右側片54に平均して吹き付け、右側片54の折り曲げ角度が正確になり、折り曲げ後折り皺が発生しない。
【0029】
右側片54で細長状内容物40半ば表面を被せた食品薄片50は、若干の距離を保ち、その時左側片52は完全に左側吹付けノズル24に被さった後,左側吹付けノズル24が高圧空気を上向きに噴出し、左側片52を上に吹き、左側片52は別の折り線痕57を折痕線として右側片54の一部表面翻し、一部の左側片52と一部の右側片54を互いに重ね合わせる。更に左側片52も細長状内容物40を被せ、それで食品包装材500が完成し、川下作業に送る。
【0030】
本発明の食品薄片を反転折被せして細長内容物に被せる動作は非常に優れており、公知の複雑な構造を改善し、空氣を吹き付けたり、吸ったりすることによって食品薄片の左、右側片52、54を翻して折り曲げる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の立体図である。
【図2】本発明の被加工物が食品包装材に加工されて連続動作を行う指示図である。
【図3】本発明の断面指示図である。
【図4】本発明の食品薄片の左、右側片が折り畳まれる動作断面指示図である。
【符号の説明】
【0032】
100 機台
10 移送ベルト
12 中央移送ベルト
14 右側移送ベルト
15 第一間隙溝
16 左側移送ベルト
17 第二間隙溝
22 右側吹付けノズル
24 左側吹付けノズル
25 吸気通路
25´ 吸気通路
26 吸気溝口
26´ 吸気溝口
27 穿孔
27´ 穿孔
30 内容物送り器
302 内容物集積筒
32 押圧板
40 細長状内容物
42 軟性内容物
43 絞出し口
50 食品薄片
500 食品包装材
501 凸部
502 凹部
52 左側片
54 右側片
55 底表面
56 折り線痕
57 折り線痕
60 吸気ポンプ
62 薄片押圧輪
63 接続端
631 接続端
64 薄片押圧輪
65 枠体
66 軸部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機台に移送装置を備えた食品薄片の左右片折畳包装制御装置において、
該移送装置は、一定方向に向けて循環式に水平移動する移送ベルトからなり、該移送ベルトは中央移送ベルト,右側移送ベルト及び左側移送ベルトに区分され、右側移送ベルトと中央移送ベルトの間には第一間隙溝を、左側移送ベルトと中央移送ベルトの間には第二間隙溝を設け、
機台表面に第一間隙溝に対応する右側吹付けノズルを設置し、
機台表面に第二間隙溝に対応する左側吹付けノズルを設置し、
機台表面に中央移送ベルトの下方に位置する少なくとも一列以上の吸気溝口を設置し、
中央移送ベルト上に、該吸気溝口に対応して一列以上の穿孔を形成して該穿孔を通って吸気溝口を経る吸気の通路を形成したこと、
を特徴とする食品薄片の左右片折畳包装制御装置。
【請求項2】
前記機台は、移送ベルト上方に内容物送り器を架設し、
該内容物送り器はシリンダ操作される横向の押圧板を具えて
上下に断続移動し、押圧板の内側には細長状内容物の絞出し口を設置し、
内容物が絞出し口から押し出されると押圧板が真下に移動して細長状内容物が移動中の食品薄片の表面に押圧されること、
を特徴とする請求項1記載の食品薄片の左右片折畳包装制御装置。
【請求項3】
前記移送ベルト前方上方に、軸部両端をそれぞれ機台に固定された枠体に回転可能に支持され、該軸部に該ベルトと隙間を設けると共に相互に間隔を設けて配置された一対の薄片押圧輪を設けたこと、
を特徴とする、
請求項1記載の食品薄片の左右片折畳包装制御装置。
【請求項4】
前記移送ベルトは、食品薄片の左側片は第二間隙溝及び左側移送ベルト表面に被さり、右側片は第一間隙溝及び右側移送ベルト表面に被さった状態で、その表面上に軟性及び可塑性の食品薄片を載置し、
前記移送ベルト前方上方に、軸部両端をそれぞれ機台に固定された枠体に回転可能に支持され、該軸部に該ベルトと隙間を設けると共に相互に間隔を設けて配置された一対の薄片押圧輪を設け、
該食品薄片は、移送ベルトと共に移動して、前進中の食品薄片は二つの薄片押圧輪の下方の隙間を通過し、食品薄片の押圧力が二つの薄片押圧輪を押して回転させ、二つの薄片押圧輪は食品薄片の表面で左、右相隔たった折り線痕の線を形成することを特徴とする請求項1記載の食品薄片の左右片折畳包装制御装置。
【請求項5】
前記食品薄片は、その底表面が前記穿孔から吸気溝口に吸気する機能によって、食品薄片が中央移送ベルトの表面上に吸引されて位置決めされ、
左側吹付けノズル及び右側吹付けノズルは第一、二間隙溝から高圧空気を異なる時間差で瞬間的に噴出した後停止し、左、右側片がそれぞれ異なる時間差で折り線痕を折り線として180度翻し、左、右側片が細長状内容物の表面に折り重なって被さり、食品包装材を形成することを特徴とする請求項1記載の食品薄片の左右片折畳包装制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−142041(P2008−142041A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−334920(P2006−334920)
【出願日】平成18年12月12日(2006.12.12)
【出願人】(503407694)
【Fターム(参考)】