説明

香料およびフレーバ剤としての新規セスキテルペン酸化物

本発明は、20〜30℃の範囲の温度でのエレモールの過酸との反応による、式(I)の新規なセスキテルペン酸化物3S,3aR,7aR,-6 イソプロピル-1,1,3,3a-テトラメチル1,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-イソベンゾフランの調製方法について記載する。また、本発明は、式(1)の化合物の香料およびフレーバ剤としての使用について論じる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、芳香性を有する、式(I)の新規セスキテルペン酸化物3S,3aR,7aR,-6イソプロピル-1,1,3,3a-テトラメチル 1,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-イソベンゾフラン、および、その調製方法に関する。さらに、式(1)の化合物の75:25の比率におけるジアステレオ異性体混合物が、ダイオウ、月桂樹、タイムおよびフロレックスの組み合わせである多重着臭物質(multiodorant)を有する。
【背景技術】
【0002】
式1に定義される化合物は、セスキテルペンエレモールの過酸脱水反応の研究過程の間に、他の反応生成物の中で検出されている。
【0003】
1979年7月5日に発行されたNagakura等による特開昭54-84551号公報(特許文献1)は、物質、特に、β-エレモールの加熱脱水反応から生じるα-エレメンおよびδ-エレメンからなる混合物、または、前記脱水反応生成物から分離されるα-エレメン混合物を、過酸処理することによって得られるオイル状および多成分酸化生成物の化粧品および食物フレーバのための香料としての使用を述べている。
【0004】
この先行技術文献が、前記混合物の赤外線吸収およびNMRスペクトルを与える以外、前記混合物のいずれの成分の構造および立体配置のいずれも明記していないと指摘することは重要である。確かに、α-およびδ-エレメンそれぞれ由来のエレメン酸化物のジアステレオマー混合物の調製のために、前記文献の概要で述べられている実験的な条件を基礎とすると、理論上、スキーム I に示されるセスキテルペンアルコール2および3を予測することができる。
【0005】
式(1)の化合物は、人工的に合成されておらず、また、天然物からの単離および報告も従来されていなかった。その香料またはフレーバ成分としての使用も、また、従来技術では知られていなかった。
【0006】
参照化合物の合成中に、エレモールの脱水反応が行われた。本発明の化合物である、快適な香りのする新規セスキテルペン酸化物が、前記反応の副生成物として得られた。
【特許文献1】特開昭54-84551号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的
本発明の主な目的は、式(I)に示す新規なセスキテルペン酸化物3S,3aR,7aR,-6イソプロピル-1,1,3,3a-テトラメチル 1,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-イソベンゾフランおよびその調製方法を提供することである。
【0008】
本発明の目的は、香料およびフレーバ特性を有する、式(1)の化合物を提供することである。
【0009】
本発明の他の目的は、ダイオウ、月桂樹、タイムおよびフロレックスの組み合わせである多重着臭物質を有する、式(1)の化合物の立体異性体混合物を提供することである。
【0010】
本発明のさらなる目的は、それらの芳香特性に顕著な違いを有する、式(1)の化合物の立体異性体を提供することである。本発明のさらなる目的は、式(1)の化合物を、純度の高い香料、オーデコロン、衛生用製品、ヘアケア製品、ボディー防臭剤、芳香剤および化粧品に利用することである。
【0011】
本発明のさらなる目的は、式(1)の化合物の単独、または、所望の嗅覚の効果を得るため、他の香料成分、溶媒もしくは添加物との組み合わせによる使用を提供することである。
【0012】
本発明のさらなる目的は、使用される製品の性質に応じて、および、所望の嗅覚効果を得るための、異なる割合の式(1)の化合物の様々な製品への組み込みを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の概要
従って、本発明は、20〜30℃の範囲の温度でのエレモールの過酸との反応による、式(I)の新規なセスキテルペン酸化物3S,3aR,7aR,-6 イソプロピル-1,1,3,3a-テトラメチル1,3,3a,4,7,7a-ヘキサヒドロ-イソベンゾフランの調製方法について記載する。また、本発明は、式(1)の化合物の香料およびフレーバ剤としての使用について論じる。
【0014】
図面の簡単な説明
式1は、新規なセスキテルペン酸化物の基本構造を示す。
【0015】
スキーム1は、特開昭54-084551号公報において与えられた反応条件によるエレメンの反応から予測される生成物である、エレメンアルコール2および3の形成を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の詳細な説明
目的によると、本発明は、3S,3aR,7aR-6-イソプロピル-1,1,3,3a-テトラメチル-1,3,3,9,4,7,7a-ヘキサヒドロイソベンゾフランと命名される式(1)の化合物を提供する。
【0017】
【化1】

【0018】
本発明の形態は、以下の特性を有する化合物を提供する。
淡黄色オイル,[α]D-57.2(EtOH)
赤外吸収:2964,1377,1184,950,808,777cm-1
1H NMR(CDCl3):δ5.36(1H,d,J=6.12Hz); 3.55(1H,q,J=7.2Hz); 2.26(1H,m); 1.24(3H,s); 1.16(3H,s); 0.77(3H,s); 1.03(6H,d,J=7.92Hz); 1.13(3H,d,J=7.2Hz); 1.9,1.72,1.89,1.75、
13C NMR: 78.7; 81.2; 42.7; 37.7; 117.0; 143.4; 23.9; 54.3; 14.4; 12.6; 24.8; 30.6;35.2; 21.4; 21.9 ppm、
MS:222(14), 207(30), 178(14), 163(32), 149(10),135(75), 93(100), 79(18)
【0019】
本発明のさらなる形態は、嗅覚特性の原因となるイソベンゾフラン環を有する化合物を提供する。
【0020】
本発明の他のさらなる形態は、純度の高い香料、オーデコロン、衛生用製品、バッチゲル、ヘアケア製品、防臭剤、芳香剤または化粧品に用いられる化合物を提供する。
【0021】
本発明の他の形態は、単体としてまたは異性体の混合物として、消費者向製品に芳香を与えるのに使用できる化合物を提供する。
【0022】
本発明のさらなる他の形態は、以下の工程を含む、化合物(1)の調製方法を提供する。
a)エレモールを氷酢酸に溶解させることで、溶液を得る工程、
b)20〜30℃の温度範囲で前記工程(a)の溶液に過塩素酸(perchlorid acid)を添加することで、反応混合物を得る工程、
c)前記工程(b)の反応混合物を大気温度で60〜80時間撹拌する工程、
d)前記工程(d)の反応混合物を水で希釈し、水溶液で有機溶媒を抽出し、有機層および水層に分離する工程、
e)前記工程(d)の有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液、続いて水で洗浄する工程、
f)前記洗浄された有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過を行い、濾液から溶媒を除去することで、粗生成物を得る工程、および
g)前記工程(f)の粗生成物をシリカゲルカラムで、有機溶媒の混合物で溶出させることで精製し、前記式(1)の化合物を得る工程。
【0023】
本発明のさらなる他の形態は、前記工程(b)で用いられる過酸が、過酢酸、過塩素酸または過安息香酸からなる群から選択される方法を提供する。
【0024】
本発明のさらなる他の形態は、前記工程(d)で用いられる有機溶媒が、ジエチルエーテル、塩化メチレン、クロロホルムまたは酢酸エチルから選択される方法を提供する。
【0025】
本発明のさらなる他の形態は、前記工程(g)で用いられる有機溶媒の混合物が、酢酸エチルおよび石油エーテル(4:96)である方法を提供する。
【0026】
本発明のさらなる他の形態は、嗅覚特性の原因となるイソベンゾフラン環を有する方法を提供する。
【0027】
本発明のさらなる他の形態は、前記化合物が、純度の高い香料、オーデコロン、衛生用製品、バッチゲル、ヘアケア製品、防臭剤、芳香剤または化粧品に用いられる方法を提供する。この化合物は添加物として使用でき、用途に用いる際、前記製品は使用者に受け入れられ、それはいかなる有害反応も示していない。
【0028】
本発明のさらなる他の形態は、効果的な量の化合物(I)またはその異性体混合物を含む相乗的な組成物を提供し、前記組成物は、石鹸、シャワーもしくは風呂のゲル、衛生用製品、洗髪剤のようなヘアケア製品、ボディー防臭剤、芳香剤または化粧品を芳香で満たすのに有用である。
【0029】
本発明のさらなる他の形態は、単独でまたは他の香料、溶媒もしくは添加物との組み合わせで用いられる組成物を提供する。
【0030】
本発明のさらなる他の形態は、75:25の比率における前記化合物(I)の異性体混合物が、ダイオウ、月桂樹、タイムおよびフロレックスの組み合わせである多重着臭物質である組成物を提供する。
【0031】
本発明は、実施例を参照して例示されるが、実施例は、本発明の範囲を限定するのに解釈されるべきではない。
【実施例1】
【0032】
式1の化合物の調製
エレモール(3.5gm)の氷酢酸(42ml)溶液に、過塩素酸(0.7ml、60%)を添加した。反応混合物を、室温(25〜27℃)で72時間、撹拌し続けた。前記反応生成物を、水で希釈し、エーテルで抽出した。前記エーテル性抽出物を重炭酸ナトリウム、続いて水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒の除去により、エレメン(前記反応の主生成物)の他に、セスキテルペン酸化物の全ての立体異性体を含む粗生成物を得た。好ましい化合物は、立体異性の混合物の主成分である。
【実施例2】
【0033】
好ましい化合物3S,3aR,7aR-6イソプロピル-1,1,3,3a-テトラメチル 1,3,3a,4,7,7a,ヘキサヒドロイソベンゾフランの精製
前記粗生成物を、酢酸エチルの石油エーテル溶液(4:96)を用いたシリカゲルでフラッシュカラムクロマトグラフを行い、前記好ましい化合物を得た。展開溶媒としての同溶媒系中の化合物のRfは、0.6であった。収量:0.28 g。
【0034】
分析データ:
淡黄色オイル,[α]D-57.2(EtOH)
赤外吸収:2964,1377,1184,950,808,777cm-1
1H NMR(CDCl3):δ5.36(1H,d,J=6.12Hz); 3.55(1H,q,J=7.2Hz); 2.26(1H,m); 1.24(3H,s); 1.16(3H,s); 0.77(3H,s); 1.03(6H,d,J=7.92Hz); 1.13(3H,d,J=7.2Hz); 1.9,1.72,1.89,1.75、
13C NMR: 78.7; 81.2; 42.7; 37.7; 117.0; 143.4; 23.9; 54.3; 14.4; 12.6; 24.8; 30.6;35.2; 21.4; 21.9 ppm、
MS:222(14), 207(30), 178(14), 163(32), 149(10),135(75), 93(100), 79(18)
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明の利点
1. 前記分子は、新規応用に用いる新規なものである。
2. それは、ダイオウ、月桂樹、タイムおよびフロレックスの調性を有する多重着臭物質である。
3. この化合物は添加物として使用でき、前記用途に用いる際、前記製品は使用者に受け入れられ、それはいかなる有害反応も示していない。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】式1は、新規なセスキテルペン酸化物の基本構造を示す。
【図2】スキーム1は、特開昭54-84551号公報において与えられた反応条件によるエレメンの反応から予測される生成物である、エレメンアルコール2および3の形成を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1)に示す、3S,3aR,7aR-6-イソプロピル-1,1,3,3a-テトラメチル-1,3,3,9,4,7,7a-ヘキサヒドロイソベンゾフラン化合物。
【化1】

【請求項2】
以下の特性を示す、請求項1記載の化合物。
淡黄色オイル,[α]D-57.2(EtOH)
赤外吸収:2964,1377,1184,950,808,777cm-1
1H NMR(CDCl3):δ5.36(1H,d,J=6.12Hz); 3.55(1H,q,J=7.2Hz); 2.26(1H,m); 1.24(3H,s); 1.16(3H,s); 0.77(3H,s); 1.03(6H,d,J=7.92Hz); 1.13(3H,d,J=7.2Hz); 1.9,1.72,1.89,1.75、
13C NMR: 78.7; 81.2; 42.7; 37.7; 117.0; 143.4; 23.9; 54.3; 14.4; 12.6; 24.8; 30.6;35.2; 21.4; 21.9 ppm、
MS:222(14), 207(30), 178(14), 163(32), 149(10),135(75), 93(100), 79(18)
【請求項3】
前記化合物が、嗅覚特性の原因となるイソベンゾフラン環を有する、請求項1記載の化合物。
【請求項4】
前記化合物が、純度の高い香料、オーデコロン、衛生用製品、バッチゲル、ヘアケア製品、防臭剤、芳香剤または化粧品に用いられる、請求項1記載の化合物。
【請求項5】
単体としてまたは異性体の混合物として、消費者向製品に芳香を与えるのに使用できる、請求項1記載の化合物。
【請求項6】
以下の工程を含む、請求項1記載の化合物(1)の調製方法。
a)エレモールを氷酢酸に溶解させることで、溶液を得る工程、
b)20〜30℃の温度範囲で前記工程(a)の溶液に過塩素酸(perchlorid acid)を添加することで、反応混合物を得る工程、
c)前記工程(b)の反応混合物を大気温度で60〜80時間撹拌する工程、
d)前記工程(d)の反応混合物を水で希釈し、水溶液で有機溶媒を抽出し、有機層および水層に分離する工程、
e)前記工程(d)の有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液、続いて水で洗浄する工程、
f)前記洗浄された有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過を行い、濾液から溶媒を除去することで、粗生成物を得る工程、および
g)前記工程(f)の粗生成物をシリカゲルカラムで、有機溶媒の混合物で溶出させることで精製し、前記式(1)の化合物を得る工程。
【請求項7】
前記工程(b)で用いられる過酸が、過酢酸、過塩素酸または過安息香酸からなる群から選択される、請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記工程(d)で用いられる有機溶媒が、ジエチルエーテル、塩化メチレン、クロロホルムまたは酢酸エチルから選択される、請求項6記載の方法。
【請求項9】
前記工程(g)で用いられる有機溶媒の混合物が、酢酸エチルおよび石油エーテル(4:96)である、請求項6記載の方法。
【請求項10】
前記工程(g)で得られる化合物が、嗅覚特性の原因となるイソベンゾフラン環を有する、請求項6記載の方法。
【請求項11】
前記得られる化合物が、純度の高い香料、オーデコロン、衛生用製品、バッチゲル、ヘアケア製品、防臭剤、芳香剤または化粧品に用いられる、請求項6記載の方法。
【請求項12】
効果的な量の化合物(I)またはその異性体混合物を含む相乗的な組成物であり、石鹸、シャワーもしくは風呂のゲル、衛生用製品、洗髪剤のようなヘアケア製品、ボディー防臭剤、芳香剤または化粧品を芳香で満たすのに有用である組成物。
【請求項13】
前記組成物が、単独でまたは他の香料、溶媒もしくは添加物との組み合わせで用いられる、請求項12記載の組成物。
【請求項14】
75:25の比率における前記化合物(I)の異性体混合物が、ダイオウ、月桂樹、タイムおよびフロレックスの組み合わせである多重着臭物質(multiodorant)である、請求項8記載の組成物。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1)に示す、3S,3aR,7aR-6-イソプロピル-1,1,3,3a-テトラメチル-1,3,3,9,4,7,7a-ヘキサヒドロイソベンゾフラン化合物。
【化1】

【請求項2】
以下の特性を示す、請求項1記載の化合物。
淡黄色オイル,[α]D-57.2(EtOH)
赤外吸収:2964,1377,1184,950,808,777cm-1
1H NMR(CDCl3):δ5.36(1H,d,J=6.12Hz); 3.55(1H,q,J=7.2Hz); 2.26(1H,m); 1.24(3H,s); 1.16(3H,s); 0.77(3H,s); 1.03(6H,d,J=7.92Hz); 1.13(3H,d,J=7.2Hz); 1.9,1.72,1.89,1.75、
13C NMR: 78.7; 81.2; 42.7; 37.7; 117.0; 143.4; 23.9; 54.3; 14.4; 12.6; 24.8; 30.6;35.2; 21.4; 21.9 ppm、
MS:222(14), 207(30), 178(14), 163(32), 149(10),135(75), 93(100), 79(18)
【請求項3】
前記化合物が、嗅覚特性の原因となるイソベンゾフラン環を有する、請求項1記載の化合物。
【請求項4】
前記化合物が、純度の高い香料、オーデコロン、衛生用製品、バッチゲル、ヘアケア製品、防臭剤、芳香剤または化粧品に用いられる、請求項1記載の化合物。
【請求項5】
単体としてまたは異性体の混合物として、消費者向製品に芳香を与えるのに使用できる、請求項1記載の化合物。
【請求項6】
以下の工程を含む、請求項1記載の化合物(1)の調製方法。
a)エレモールを氷酢酸に溶解させることで、溶液を得る工程、
b)20〜30℃の温度範囲で前記工程(a)の溶液に過塩素酸(perchlorid acid)を添加することで、反応混合物を得る工程、
c)前記工程(b)の反応混合物を大気温度で60〜80時間撹拌する工程、
d)前記工程(d)の反応混合物を水で希釈し、水溶液で有機溶媒を抽出し、有機層および水層に分離する工程、
e)前記工程(d)の有機層を炭酸水素ナトリウム水溶液、続いて水で洗浄する工程、
f)前記洗浄された有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過を行い、濾液から溶媒を除去することで、粗生成物を得る工程、および
g)前記工程(f)の粗生成物をシリカゲルカラムで、有機溶媒の混合物で溶出させることで精製し、前記式(1)の化合物を得る工程。
【請求項7】
前記工程(b)で用いられる過酸が、過酢酸、過塩素酸または過安息香酸からなる群から選択される、請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記工程(d)で用いられる有機溶媒が、ジエチルエーテル、塩化メチレン、クロロホルムまたは酢酸エチルから選択される、請求項6記載の方法。
【請求項9】
前記工程(g)で用いられる有機溶媒の混合物が、酢酸エチルおよび石油エーテル(4:96)である、請求項6記載の方法。
【請求項10】
前記工程(g)で得られる化合物が、嗅覚特性の原因となるイソベンゾフラン環を有する、請求項6記載の方法。
【請求項11】
前記得られる化合物が、純度の高い香料、オーデコロン、衛生用製品、バッチゲル、ヘアケア製品、防臭剤、芳香剤または化粧品に用いられる、請求項6記載の方法。
【請求項12】
効果的な量の化合物(I)またはその異性体混合物を含む相乗的な組成物であり、石鹸、シャワーもしくは風呂のゲル、衛生用製品、洗髪剤のようなヘアケア製品、ボディー防臭剤、芳香剤または化粧品を芳香で満たすのに有用である組成物。
【請求項13】
前記組成物が、単独でまたは他の香料、溶媒もしくは添加物との組み合わせで用いられる、請求項12記載の組成物。
【請求項14】
75:25の比率における前記化合物(I)の異性体混合物が、ダイオウ、月桂樹、タイムおよびフロレックスの組み合わせである多重着臭物質(multiodorant)である、請求項8記載の組成物。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2006−521285(P2006−521285A)
【公表日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−569894(P2004−569894)
【出願日】平成15年3月26日(2003.3.26)
【国際出願番号】PCT/IN2003/000083
【国際公開番号】WO2004/085417
【国際公開日】平成16年10月7日(2004.10.7)
【出願人】(595059872)カウンシル オブ サイエンティフィク アンド インダストリアル リサーチ (81)
【Fターム(参考)】