説明

駆動装置、及び画像形成装置

【課題】駆動伝達部をケース及びカバーで密閉した状態を維持しつつ、発熱する駆動手段の本体は外部の空間に露出させる構成の駆動装置及びこの駆動装置を使用する画像形成装置を提供することにある。
【解決手段】画像形成装置本体100内へ装着される駆動装置Bにおいて、駆動伝達部を収容する箱部分1と該箱部分1を覆う蓋部分2から形成される外装ケース10を含み、該外装ケース10の内部空間Qは前記蓋部分2によって外部空間から隔離され、前記内部空間Qに駆動ギヤ等の駆動伝達部が配置され、前記外部空間Pに駆動手段3の胴体部3aを配置する駆動装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写装置、ファクシミリ装置などの電子写真方式による画像形成装置の駆動装置及びこの駆動装置を使用する画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンタ等の給送トレイで使用される用紙押し上げ駆動装置は、画像形成部からの飛散トナーが駆動部を収納しているケース内部に入り込まないように、さらにそれ自体の内部の駆動部品に塗布されたグリースなどがケース外部に飛散しないように、樹脂製のケース(箱に相当)と樹脂製のカバー(蓋に相当)により、駆動部品及び動力手段(モータ等)を密閉した構成となっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような構成では組み立て上や省スペース化の問題で、動力手段(モータ)をケース内部にネジ締結することが非常に難しく、小型の駆動装置の場合ケース内部に設けられたフランジ保持形状及びモータ本体の保持形状に動力手段(モータ)のフランジ部及び本体を嵌め込み、カバーにより動力手段(モータ)本体を抑えた状態で固定されていた。
かかる動力手段本体をカバーによって抑えた状態では、動力手段(モータ)からの発熱がケース内部に留まるため、温度上昇によりモータ性能低下や寿命短縮を招いていた。
そこで、本発明の目的は、上述した実情を考慮して、駆動伝達部をケース及びカバーで密閉した状態を維持しつつ、発熱する駆動手段本体を外部の空間に露出させる構成の駆動装置及びこの駆動装置を使用する画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、画像形成装置本体内へ装着される駆動装置において、駆動伝達部を収容する箱部分と該箱部分を覆う蓋部分から形成される外装ケースを含み、該外装ケースの内部空間は前記蓋部分によって外部空間から隔離され、前記内部空間に駆動ギヤ等の駆動伝達部が配置され、前記外部空間に駆動手段の胴体部を配置する駆動装置を特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記外装ケースは前記箱部分に相当する第1の部品と前記蓋部分に相当する第2の部品から形成され、前記第1の部品と前記第2の部品とを組み合わせた状態で形成される内部空間内に前記駆動伝達部を収納配置し、前記外装ケースで内部空間と隔てられた外部空間に前記駆動手段の胴体部を配置し、さらに前記第1の部品と前記第2の部品とを組み合せた状態で互いに位置合わせする位置合わせ手段を有している請求項1記載の駆動装置を特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記第2の部品が、金属板で板金加工して成型されており、少なくとも1ヶ所の折り曲げ加工した部分にフランジ受け形状及び締結形状を設けて前記駆動手段の前記胴体部を配置し、前記駆動伝達部が前記第2の部品と前記第1の部品とを組み合せた状態で形成される内部空間側に突出する状態で保持されている請求項1又は2記載の駆動装置を特徴とする。
【0005】
また、請求項4に記載の発明は、前記第1の部品と前記第2の部品とを組み合わせた際に前記折り曲げ加工部分の形状と前記第1の部品とにより生じる開口部には前記第1の部品に壁を形成するリブ形状部分を設け、前記開口部を塞いでいる請求項3記載の駆動装置を特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、記録媒体の収納と供給を行う給送トレイと、該給送トレイ内には積載セットされた前記記録媒体と前記給送トレイの底部との間に設けられる底板と、前記給送トレイの外部まで突出する端部を有する回動駆動可能なロッドと、該ロッドに固定されかつ該ロッドを回動駆動させることで旋回する舌片状レバーと、を有し、該舌片状レバー端部が前記底板の下面と当接することで押し上げられて、該底板の上に積載された前記記録媒体の給送方向側端部を所定の給送位置まで押し上げる底板昇降機構を含んでいる画像形成装置において、前記ロッドの前記端部が回転動力を伝達するために出力軸と接続されたジョイントに係合し、前記出力軸は画像形成装置本体内へ装着される駆動装置の出力軸であり、前記駆動装置として請求項1乃至4のいずれか1項記載の駆動装置を使用する画像形成装置を特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、駆動部をケース及びカバーで密閉した状態を維持しつつ、発熱する駆動手段本体を外部の空間に露出させた構成であるので、駆動手段からの発熱は外気により放熱することができ、また、画像形成部からの飛散トナーが駆動部を収納しているケース内部に入り込むことなく、かつ本体内部の駆動部品に塗布されたグリースなどがケース外部に飛散することない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明による駆動装置を組み込んでいる画像形成装置を示す概略図である。図1には画像形成機能は示してないが、この画像形成装置Aは画像形成装置本体100内へ装着されかつ記録媒体の収納と供給を行う給送トレイ20から給送された記録媒体上にトナー像を定着させる構成を備えている。
図1では概略的に示しているが、後述する給送トレイ20は、この給送トレイ20内に積載セットされた記録媒体である用紙と給送トレイ20の底部との間に底板を備え、この底板を昇降させるレバーを駆動するロッド22が、駆動装置一部を形成する外装ケース10から突出する駆動装置のジョイントと係合連結する構成である。詳細は以下の関連の各図において説明する。
【0008】
図2は本発明による駆動装置の第1の実施の形態を示す外観図である。図3は図2の駆動装置の外装ケースの蓋部分を外して内部を示す斜視図である。
図2及び図3において、外装ケース10は、第1の部品である箱部分1と第2の部品である蓋部分2とから形成されている。この外装ケース10の外側を本明細書では外部空間Pと呼ぶ。
蓋部分2上方(図2)の外部空間Pには、駆動装置Bの駆動手段3の胴体部3a、及び外装ケース10の内部から突出した出力軸4の一部とその先端部に取り付けられたジョイント5が露出し、そして外装ケース10の箱部分1の上縁近傍には、駆動手段3の胴体部3aへ電力を供給する電線3bが露出している。全体的にみれば、蓋部分2に設けた切欠きから駆動手段3が露出し、さらに蓋部分2に設けた貫通穴101から出力軸4が突出している。
【0009】
図3に示すように、駆動装置Bの外装ケース10を形成する箱部分1内には、内部空間Qの1部分を壁部分であるリブ6a及び2枚のリブ6bで囲んで凹所6が形成されている。この凹所6内に配置された駆動手段3の胴体部3aのフランジ部3cは箱部分1の凹所6を取り囲むリブ6aに設けられたU字溝形状部分に嵌め込まれている。
同じく、箱部分1の凹所6を形成する2枚のリブ6bは、駆動手段3の胴体部3aを挟み込み固定している。ここで、箱部分1のハッチングされた縁Cは、蓋部分2が箱部分1に組み付けられる際に蓋部分2の平面部と概ね接合し、箱部分1と蓋部分2との間に外部空間Pと隔てられた内部空間Qを形成する。
内部空間Qには駆動手段3の出力を伝達する駆動軸3dが、前述のリブ6aを隔てて外部空間Pに露出して固定されている駆動手段3の胴体部3aから突出しており、駆動軸3dの突出した部分にはウォームギヤ7が圧入されている。さらに、ウォームギヤ7の側方には第1ギヤ11が配置され、両ギヤ7、11は噛合している。
【0010】
この第1ギヤ11は、ギヤ部111とギヤ部112とが同軸かつ一体に形成された2段ギヤとなっており、その軸方向は駆動手段3の駆動軸3cに対して直角方向に配置されている。ギヤ部111はウォームギヤ7と噛み合っており、駆動手段3の回転動力Wをギヤ部112に伝える。
第1ギヤ11の側方には第2ギヤ12が第1ギヤ11と軸方向を平行に配置され、この第2ギヤ12も第1ギヤ11と同様にギヤ部121とギヤ部122とが同軸かつ一体に形成された2段ギヤとなっている。第1ギヤ11のギヤ部112が第2ギヤ12のギヤ部121と噛み合うことで駆動手段3の回転動力Wを伝える。
同様に順次側方に配置されているギヤ部131とギヤ部132を有する2段ギヤである第3ギヤ13を介して、回転動力Wは出力ギヤ14に伝達される。この時、各2段ギヤのギヤ部歯数の設定により出力ギヤ14の出力トルクT及び回転数Rは、駆動手段3の回転動力Wとの関係式(1)により調整することができる。
W=T×R ・・・(1)
出力ギヤ14の軸心部には、出力軸4が一体で形成されており、第2の部品である蓋部分2に設けられた穴101が出力軸4の外径より僅かに大きい径に設定されているので、出力軸4は蓋部分2にて外部空間Pと内部空間Qに隔てられている。このように本発明の駆動装置Bでは、発熱する駆動手段3の胴体部3aが外部空間Pに露出していることを特徴としている。
【0011】
図4は本発明の駆動装置により連結駆動される被駆動軸としてのロッドを有する給送トレイを示す斜視図である。図5は給送トレイをその搬送方向に対して破断して示す断面図である。ここで、本発明の駆動装置Bにより連結駆動される被駆動軸としてのロッド22を有する給送トレイ20及びこの給送トレイ20を装着する画像形成装置本体100について図1、図4及び図5を参照して説明をする。
図4には、給送トレイ20の斜視図を示している。この給送トレイ20は箱状となっており、内側の底部には底板21が、記録媒体搬送方向Dに対してその内側の底部両端に旋回支点211を、記録媒体搬送方向Dに垂直な任意の位置に配置した状態で設置している。このため、両端部を旋回支点211で支持された底板21は、旋回支点211の周りに旋回自由となっている。
底板21の下には、搬送方向D寄りの端部付近に駆動装置(図示せず)の被駆動軸としてのロッド22が配置され、このロッド22は給送トレイ20の搬送方向Dに対して両端部に回転自在に軸支されており、一方の端部は給送トレイ20の側部から突出している。さらに、ロッド22の突出端部には、連結手段としての係合ピン23がロッド22の軸直角方向に貫通して圧入されている。
【0012】
ロッド22の軸には、給送トレイ20内に旋回自由に設置された底板21の裏面側に搬送方向Dに対してほぼ中央付近に、押し上げ手段としての舌片状レバー24がネジなどにより取り付けられている。給送トレイ20の底部と底板21とが略平行となった状態でロッド22が概略0°から90°未満の間で回動すると舌片状レバー24がこの回動に伴いロッド22と一体で旋回して底板21を上方に押し上げる。
図5に示すように、記録媒体である搬送シートSを給送トレイ20内にセットすると、搬送シートSは底板21の上に載置される。この時、給送トレイ20の搬送方向Dに対しての破断図で示されるように、ロッド22を矢印Rの方向に概略0°から90°未満の間で回動するとレバー24が底板21を押し上げて、搬送シートSの搬送方向D端最上部が給送手段であるローラ25と接し、搬送シートSを搬送することができる。
この給送トレイ20は、図1に示されるように画像形成装置本体100に装着され、この時、画像形成装置Aの所定の位置に駆動装置(ここでは外装ケース10)を配置することで、給送トレイ20の係合ピン23と駆動装置のジョイント5とを係合連結する構成となっている。
【0013】
図6は本発明による駆動装置の第2の実施の形態を示す外観図である。図6には出力軸に至る駆動装置Bの駆動伝達系は省略してある。外装ケース10は、第1の部品である箱部分1と第2の部品である蓋部分2とから形成されている。ここでも駆動装置Bは、外装ケース10を含む構成全体として記載する。駆動手段(例えば、モータ)3は胴体部3aのみを示している。
外装ケース10は、箱部分に相当する第1の部品1と蓋部分に相当する第2の部品2で形成されており、蓋部分2の出力軸4(図示せず)の突き出し用穴101から離れた任意の端部には、箱部分1と組み合せた際にこの箱部分1の内側に納まるように駆動手段3の胴体部3aを囲む凹み形状部分30を形成している。
この凹み形状部分30の任意の側面30aには、駆動手段3のフランジ部3c(図示せず)を嵌合させる穴、及び駆動手段3のフランジ面と側面30aを結合させるためのネジ締結穴(図示せず)が設けられている。図6では、駆動手段3は側面30aを境に凹み形状部分30側に胴体部3aを向けた状態で、ネジ29にて締結されている。
【0014】
第1の部品である箱部分1と第2の部品である蓋部分2を組み合せた状態で形成される内部空間Qには、駆動装置Bの駆動伝達部である駆動軸3c(図示せず)が前述の側面30aを隔てて突出しており、突出した部分にはウォームギヤ7(図示せず)が圧入されている。その他の部分での駆動伝達部構成は、前述した第1の実施の形態の駆動装置と同じである。
ここで、箱部分1と蓋部分2を組み合せた時に、箱部分1との接合面の任意の位置に設けられた(図では2本)ボス31は、蓋部分2との接合面上の平坦部に設けられた(図では2箇所)穴32と嵌合し、高精度で位置を合わせることができる。
ボス31及び穴32は2ヶ所以上の複数設置とし、穴32は加工の精度誤差を吸収するように、任意の1つを基準穴とし、他は基準穴の方向に向けた長穴とすることが望ましい。また、箱部分1と蓋部分2は、ボス31と穴32で位置決めされた後、箱部分1に設けられたタップ33と蓋部分2に設けられた穴34を介してネジ35により締結される。
組み立ての容易さにより箱部分1と蓋部分2に駆動ギヤと動力手段(モータ)を分けて保持する構成は、箱部分1と蓋部分2との組み合せ位置が精密に合わないとギヤの噛み合いがズレたりして異音や振動の発生の要因となることが懸念されるが、上述のごとく、箱部分1との接合面の任意の位置に設けられたボス31は、蓋部分2との接合面上の平坦部に設けられた穴32と嵌合し、高精度で位置を合わせることができ、異音や振動は発生しにくい。
【0015】
図7は本発明による駆動装置の第3の実施の形態を示す外観図である。図7には出力軸に至る駆動装置Bの駆動伝達系は省略してある。外装ケース10は、第1の部品である箱部分1と第2の部品である蓋部分2とから形成されている。駆動手段3は胴体部3aのみを示している。
外装ケース10を形成する蓋ブロック2は、この第3の実施の形態では、プレス加工できる板金材にて成型されている。蓋部分2の出力軸突き出し用穴101から離れた任意の端部には、L字に折り曲げ加工された小片部40がある。
この小片部40には、駆動手段3のフランジ部3c(図示せず)を嵌合させる穴、及び駆動手段3のフランジ面と小片部40を結合させるためのネジ締結穴が設けられている。箱部分1と組み合せた際に箱部分1の内側に駆動手段3の胴体部3aごと納まるように小片部40を境に胴体部3aが露出する状態で、ネジ39にて締結されている。
箱部分1と蓋部分2を組み合せた状態で形成される内部空間Qには、駆動装置Bの駆動伝達部である駆動軸3c(図示せず)が小片部40を隔てて突出しており、突出した部分にはウォームギヤ7(図2参照)が圧入されている。その他の部分での駆動伝達部構成は、第1の実施の形態の駆動装置と同じである。
【0016】
ここで、箱部分1と蓋部分2を組合せた時に、箱部分1との接合面の任意の位置に設けられた(図では2本)ボス41は、蓋部分2との接合面上の平坦部に設けられた(図では2箇所)穴42と嵌合し、高精度で位置を合わせることができる。ボス41及び穴42は2ヶ所以上の複数設置とし、穴42は加工の精度誤差を吸収するように、任意の1つを基準穴とし、他は基準穴の方向に向けた長穴とすることが望ましい。
また、箱部分1と蓋部分2は、ボス41と穴42で位置決めされた後、箱部分2に設けられたタップ43と蓋部分1に設けられた穴44でネジ45により締結される。
駆動又は動力手段であるモータを取り付ける第2の部品2が樹脂などの非金属部品である場合、動力手段(モータ)を保持する部分の強度が弱く、振動発生や、ネジの緩みなどが懸念される。また樹脂製の部品は、熱伝達性が金属製より劣っている。
ここで、動力手段(モータ)を取り付ける第2の部品2を板金加工が難しい金属板とした場合、動力手段(モータ)の駆動伝達部を第1の部品1と組合せた状態で形成される内部空間Q側に突出するように形状を切削や溶接により加工する必要があり、材料コストや生産コストが高くなり、量産での採算性がなくなってしまう。
駆動手段を取り付ける第2の部品2がプレス加工可能な板金材であり、駆動手段の駆動伝達部を第1の部品1と組合せた状態で形成される内部空間Q側に突出するように駆動手段取り付け部を折り曲げ加工することが容易であり、かつ駆動手段を保持するのに十分な強度と、駆動手段からの発熱を放熱させる効果を有する。
【0017】
図8は本発明による駆動装置の第3の実施の形態の変形例を示す外観図である。図8において、第1の部品である箱部分1と第2の部品である蓋部分2とから形成されており、駆動装置Bに含まれる外装ケース10は、組み合せた状態で示してある。
外部空間Pには、駆動手段3の胴体部3aと電力を供給する電線3b及び外装ケース10の内部から突出した出力軸4の一部とその先端部に取り付けられたジョイント5が露出している。
第3の実施の形態において、蓋部分2の出力軸突き出し用穴101から離れた任意の片方の角部に設けられたL字に折り曲げ加工された小片部40は、箱部分1と蓋部分2を組み合せた際に、駆動手段3の胴体部3aの側面に内部空間Qに通じる開口部が生じてしまう。
そのため、内部空間Qの閉鎖性がなくなり、画像形成部からの飛散トナーの駆動部を収納している外装ケース10内部へ入り込みや、駆動部品に塗布されたグリースなどの外装ケース10外部への飛散が懸念される。
そこで、図8の変形例では、箱部分1の内部に図3で示したリブ6bと同様なリブ50を設けることによって、出力軸4側に通じる上述の開口部を塞ぎ、箱部分1と蓋部分2を組み合せた際に形成される内部空間Qを外部空間Pから概ね隔離することができる。
このように、プレス加工により折り曲げ加工された蓋部分2の駆動手段取り付部において、箱部分1との組み合せにおいて生じる開口部を箱部分1側にリブ50を設けることで概ね閉鎖することができるため、箱部分1と蓋部分2を組み合わせて形成される内部空間Qの密閉性を概ね保つことができる。
【0018】
本発明は、駆動部をケース及びカバーで密閉した状態を維持しつつ、発熱する駆動手段の本体は外部の空間に露出させた構成であるので、粉塵環境下など浮遊物が多い環境で使用されるために、駆動ギヤ及び駆動モータを密閉したケース内に配置した駆動装置などにも応用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明による駆動装置を組み込んでいる画像形成装置を示す概略図である。
【図2】本発明による駆動装置の第1の実施の形態を示す外観図である。
【図3】図2の駆動装置の外装ケースの蓋部分を外して内部を示す斜視図である。
【図4】本発明の駆動装置により連結駆動される被駆動軸としてのロッドを有する給送トレイを示す斜視図である。
【図5】給送トレイをその搬送方向に対して破断して示す断面図である。
【図6】本発明による駆動装置の第2の実施の形態を示す外観図である。
【図7】本発明による駆動装置の第3の実施の形態を示す外観図である。
【図8】本発明による駆動装置の第3の実施の形態の変形例を示す外観図である。
【符号の説明】
【0020】
A 画像形成装置、B 駆動装置、P 外部空間、Q 内部空間、S 記録媒体(給送シート)、1 第1の部品(箱部分)、2 第2の部品(蓋部分)、3 駆動手段、3a 胴体部(モータ)、3c 駆動軸、4 出力軸、5 ジョイント、6a リブ、6b リブ、7 ウォームギヤ(駆動伝達部)、10 外装ケース、11 第1ギヤ(駆動伝達部)、12 第2ギヤ(駆動伝達部)、13 第3ギヤ(駆動伝達部)、14 第4ギヤ(駆動伝達部)、20 給送トレイ、21 底板、22 ロッド、23 連結手段(係合ピン)、24 舌片状レバー、30a 凹み形状部分、31 位置あわせ手段(ボス)、32 位置あわせ手段(穴)、40 小片部、41 位置あわせ手段(ボス)、42 位置あわせ手段(穴)、50 リブ形状部分、100 画像形成装置本体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置本体内へ装着される駆動装置において、駆動伝達部を収容する箱部分と該箱部分を覆う蓋部分から形成される外装ケースを含み、該外装ケースの内部空間は前記蓋部分によって外部空間から隔離され、前記内部空間に駆動ギヤ等の駆動伝達部が配置され、前記外部空間に駆動手段の胴体部を配置することを特徴とする駆動装置。
【請求項2】
前記外装ケースは前記箱部分に相当する第1の部品と前記蓋部分に相当する第2の部品から形成され、前記第1の部品と前記第2の部品とを組み合わせた状態で形成される内部空間内に前記駆動伝達部を収納配置し、前記外装ケースで内部空間と隔てられた外部空間に前記駆動手段の胴体部を配置し、さらに前記第1の部品と前記第2の部品とを組み合せた状態で互いに位置合わせする位置合わせ手段を有していることを特徴とする請求項1記載の駆動装置。
【請求項3】
前記第2の部品が、金属板で板金加工して成型されており、少なくとも1ヶ所の折り曲げ加工した部分にフランジ受け形状及び締結形状を設けて前記駆動手段の前記胴体部を配置し、前記駆動伝達部が前記第2の部品と前記第1の部品とを組み合せた状態で形成される内部空間側に突出する状態で保持されていることを特徴とする請求項1又は2記載の駆動装置。
【請求項4】
前記第1の部品と前記第2の部品とを組み合わせた際に前記折り曲げ加工部分の形状と前記第1の部品とにより生じる開口部には前記第1の部品に壁を形成するリブ形状部分を設け、前記開口部を塞いでいることを特徴とする請求項3記載の駆動装置。
【請求項5】
記録媒体の収納と供給を行う給送トレイと、積載セットされた前記記録媒体と前記給送トレイの底部との間に設けられる底板と、前記給送トレイの外部まで突出する端部を有する回動駆動可能なロッドと、該ロッドに固定されかつ該ロッドを回動駆動させることで旋回する舌片状レバーと、を有し、該舌片状レバー端部が前記底板の下面と当接することで押し上げられて、該底板の上に積載された前記記録媒体の給送方向側端部を所定の給送位置まで押し上げる底板昇降機構を含んでいる画像形成装置において、前記ロッドの前記端部が回転動力を伝達するために出力軸と接続されたジョイントに係合し、前記出力軸は画像形成装置本体内へ装着される駆動装置の出力軸であり、前記駆動装置として請求項1乃至4のいずれか1項記載の駆動装置を使用することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2010−58953(P2010−58953A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−228764(P2008−228764)
【出願日】平成20年9月5日(2008.9.5)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】