説明

駆動装置および液晶表示装置

【課題】画質の劣化を抑制しつつ、装置の小型化と消費電力の低減を実現する。
【解決手段】データ線131は、2つの水平方向に隣接する画素セル54および141からなる画素セル群133の全ての画素セル54および141に共通して接続される。保持容量線134は、データ線131と平行に配置され、画素セル群133の画素セル54および141に接続される。ゲート線132は、データ線131と電気的に絶縁され、データ線131に直交して平行に配置される。画素セル群133は、マトリクス状に配置され、画素セル群133の画素セル54および141は、異なるゲート線132に接続される。本発明は、例えば、液晶表示装置に適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動装置および液晶表示装置に関し、特に、画質の劣化を抑制しつつ、装置の小型化と消費電力の低減を実現することができるようにした駆動装置および液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、液晶プロジェクタ装置や液晶ディスプレイ装置などの液晶表示装置において、アクティブマトリクス方式が広く採用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図1は、アクティブマトリクス方式を採用した液晶表示装置10の構成の一例を示している。
【0004】
なお、以下の説明における方向は、特に断りのない限り、画像の走査線の方向を水平方向といい、走査線に対して垂直の方向を垂直方向という。
【0005】
図1の液晶表示装置10は、フレキシブルプリント基板11が、シリコン基板などの半導体基板12の垂直方向の端部に圧着されることにより構成され、水平方向(図1中横方向)に6倍のMH個(6MH個)の画素が並び、垂直方向(図1中縦方向)にMV個の画素が並んだ画像を表示する。
【0006】
フレキシブルプリント基板11には、制御回路21とMH本のデータ線22が配置される。制御回路21は、例えば、DAC(Digital to Analog Converter)などにより構成される。制御回路21は、外部から入力される6MH×MV個の各画素のデジタルデータである画像データを、アナログ信号であるデータ信号に変換する。制御回路21は、その結果得られるデータ信号を、水平方向のライン(以下、水平ラインという)ごとに6回に分けて、MH個の各画素のデータ信号のそれぞれを、MH本の各データ線22を介して、半導体基板12に入力する。
【0007】
半導体基板12には、垂直方向の一端にHドライバ31が、他端にPドライバ32が設けられ、水平方向の一端にVドライバ33が、他端にVドライバ34が設けられ、中央に液晶パネル35が設けられる。
【0008】
Hドライバ31には、図1や図2に示すように、MH本のデータ線22が接続されるとともに、図2に示すように、6本の制御線51が接続される。また、Hドライバ31には、半導体基板12上に垂直方向に平行に配置され、互いに絶縁される6倍のMH本のデータ線52が接続される。
【0009】
Hドライバ31は、例えば、6本のデータ線52ごとに、1本のデータ線22が接続されたMH個のスイッチ(図示せず)により構成される。Hドライバ31の各スイッチは、6本の制御線51を介して外部から入力される選択信号のいずれかに応じて、MH本の各データ線22を介して制御回路21から入力される各データ信号VSIG1乃至VSIGMHを、6本のデータ線52のうちのいずれかに出力することにより、水平ラインごとのデータ信号を6回に分けてデータ線52に入力する。以上のようにして、Hドライバ31は、水平ラインを走査するように、液晶パネル35を駆動する。
【0010】
Pドライバ32は、Hドライバ31から液晶パネル35にデータ信号VSIG1乃至VSIGMHが入力される前に、所定の電位の信号(以下、プリチャージ信号という)をデータ線52に出力して、液晶パネル35をプリチャージする。
【0011】
Vドライバ33は、例えばシフトレジスタなどを備えており、Vドライバ33には、図2に示すように、データ線52と電気的に絶縁され、データ線52に直交して、水平方向に平行に配置されるMV本のゲート線53が接続されている。Vドライバ33は、水平走査期間ごとに、走査を指令するための所定の電位の信号を順次シフトし、ゲート信号GATE1乃至GATEMVとして、ゲート線53に順次出力することにより、走査対象とする水平ラインが垂直方向に順次移動するように、液晶パネル35を駆動する。なお、Vドライバ34の構成は、Vドライバ33の構成と同一であるので、説明は省略する。
【0012】
また、以下では、データ信号VSIG1乃至VSIGMHを特に区別する必要がない場合、それらをまとめてデータ信号VSIGといい、ゲート信号GATE1乃至GATEMVを特に区別する必要がない場合、それらをまとめてゲート信号GATEという。
【0013】
液晶パネル35は、例えばTFT(Thin Film Transistor)方式の液晶パネルである。液晶パネル35は、半導体基板12上に設けられた6MH×MV個の画素セル54、その半導体基板12に対向して配置される半導体基板である対向基板55、および半導体基板12と対向基板55との間に狭装される液晶層56により構成される。
【0014】
6MH×MV個の画素セル54は、水平方向に6MH個並び、垂直方向にMV個並ぶように、マトリクス状に配置されることにより形成される。画素セル54は、データ線52のいずれかを介して、Hドライバ31およびPドライバ32と接続される。また、画素セル54は、ゲート線53のいずれかを介して、Vドライバ33およびVドライバ34と接続される。
【0015】
画素セル54は、FET61、電極62、およびコンデンサ63により構成される。FET61のゲートは、1本のゲート線53に接続され、ドレインは、データ線52と接続される。また、FET61のソースは、電極62およびコンデンサ63の一端と接続され、コンデンサ63の他端は、半導体基板12上に配置された保持容量線57に接続される。
【0016】
この保持容量線57は、全ての画素セル54を囲むように配置された線57A、ゲート線53に平行に配置されたMV本の線57B、および、データ線52に平行に配置された6MH本の線57Cにより構成される。保持容量線57には、外部の端子から所定の電位の共通信号VCsが入力され、その共通信号VCsは、保持容量線57により、全ての画素セル54のコンデンサ63の他端に入力される。これにより、全ての画素セル54のコンデンサ63の他端の電位は共通の電位となる。
【0017】
画素セル54では、ゲート線53からゲート信号GATEが入力され、FET61がオンにされる場合、データ線52によりFET61に入力されたデータ信号VSIGの電位と、保持容量線57により入力された共通信号VCsの電位の差により、コンデンサ63に電荷が蓄積される。即ち、コンデンサ63へのデータの書き込みが行われる。そして、ゲート線53からゲート信号GATEが入力されず、FET61がオフにされる場合、コンデンサ63は、書き込まれたデータを保持する。
【0018】
このとき、電極62の電位は、その電極62と接続されるコンデンサ63の一端に発生した電位であり、その電位と対向基板55が有する共通電極64の電位との差に応じて、画素セル54に対応する液晶層56が反応し、励起する。その結果、画素セル54に対応する画素が表示される。
【0019】
なお、上述したように、Vドライバ33は、水平走査期間ごとに、走査対象とする水平ラインが垂直方向に順次移動するように、液晶パネル35を駆動するので、画素は水平ラインごとに表示される。
【0020】
以上のように、液晶表示装置10では、水平ラインごとのデータ信号が6回に分けてデータ線52に入力されるので、制御回路21とHドライバ31を接続するデータ線22の本数は、液晶パネル35の水平方向の画素数の1/6倍であるMH本となる。例えば、液晶パネル35が、1920×1080画素のフルHD(High Definition)の画像に対応している場合、データ線22の本数は、水平方向の画素数である1920個の1/6倍である320本となる。
【0021】
従って、この場合、データ線22以外の線(図示せず)も含めると、フレキシブルプリント基板11上に設けられた約400本の線に接続する端子を、半導体基板12に圧着する必要があり、この圧着を実現するためには、数十マイクロメートルピッチの実装技術が必要となる。その結果、さらに短いピッチの実装技術が必要となる、液晶表示装置10の小型化や超高精細化の実現は困難であった。
【0022】
そこで、水平ラインごとのデータ信号の分割数を6回より多くすることにより、データ線22の本数を少なくすることが考えられる。例えば、液晶表示装置10が、水平ラインごとのデータ信号を12回に分けてデータ線52に入力する場合、6回に分けて入力する場合に比べて、データ線22の本数を半数にすることができる。
【0023】
【特許文献1】特開平8−248385号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
しかしながら、水平ラインごとのデータ信号の分割数が増加すると、コンデンサ63へのデータの書き込み時間が短くなるため、縦スジや横クロストークなどの画質の劣化が生じてしまう。
【0025】
また、液晶表示装置10において、データ線52の低抵抗化を優先させる場合、水平方向に隣接する画素セル54間に、低抵抗の線57Cを配置させる場所を確保することが困難となり、線57Cは高抵抗の配線となってしまう。
【0026】
その結果、データ線52と保持容量線57の間の寄生容量により発生する、保持容量線57の電位の揺れが収束するまでに、比較的長い時間を要し、これにより、縦スジや横クロストークなどの画質の劣化が生じる。特に、水平ラインごとのデータ信号の分割数が多い場合、データの書き込み時間が短くなるため、保持容量線57の電位の揺れが収束しないうちに、次の書き込みが行われることになり、著しい画質の劣化が生じる。
【0027】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、画質の劣化を抑制しつつ、装置の小型化と消費電力の低減を実現することができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0028】
本発明の第1の側面の駆動装置は、少なくとも2つの所定の方向に隣接する画素セルからなる画素セル群の全ての前記画素セルに共通して接続する第1のデータ線と、前記第1のデータ線と平行に配置され、前記画素セル群の各画素セルに接続する所定の電位の電位線と、前記第1のデータ線と電気的に絶縁され、前記第1のデータ線に直交して平行に配置される少なくとも2本のゲート線と、前記ゲート線を独立に駆動するゲート線駆動手段と、前記画素セル群の各画素セルにより表示させる各画素のデータに対応するデータ信号を、前記第1のデータ線に順次入力するデータ線駆動手段とを備え、前記画素セル群は、マトリクス状に配置され、前記画素セル群の各画素セルどうしは、異なるゲート線に接続され、前記画素セルは、接続される前記第1のデータ線を介して入力される前記データ信号の電位と、接続される前記電位線の電位の差によって、電荷を蓄積する蓄積手段と、接続される前記ゲート線の電位に応じて、接続される前記第1のデータ線と、前記蓄積手段とを接続する接続手段とを備える。
【0029】
本発明の第1の側面の駆動装置は、前記第2のデータ線を介して、前記データ信号を前記データ線駆動手段に入力する入力手段をさらに設け、前記第1のデータ線、前記電位線、前記ゲート線、前記ゲート線駆動手段、および前記データ線駆動手段は、第1の基板に配置され、前記第2のデータ線と前記入力手段は、第2の基板に配置されることができる。
【0030】
本発明の第1の側面の駆動装置においては、前記画素セル群は、走査方向に隣接する前記画素セルから構成され、前記第1の基板は、半導体基板または絶縁基板であり、前記第2の基板は、フレキシブルプリント基板であり、前記第2の基板は、前記第1の基板の走査方向に対して垂直の方向の端部に圧着されることができる。
【0031】
本発明の第2の側面の液晶表示装置は、半導体基板または絶縁基板である第1の基板と、前記第1の基板に対向して配置され、共通電極を有する半導体基板または絶縁基板である第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に狭装される液晶層とを備え、前記第1の基板は、少なくとも2つの所定の方向に隣接する画素セルからなる画素セル群の全ての前記画素セルに共通して接続する第1のデータ線と、前記第1のデータ線と平行に配置され、前記画素セル群の各画素セルに接続する所定の電位の電位線と、前記第1のデータ線と電気的に絶縁され、前記第1のデータ線に直交して平行に配置される少なくとも2本のゲート線と、前記ゲート線を独立に駆動するゲート線駆動手段と、前記画素セル群の各画素セルにより表示させる各画素のデータに対応するデータ信号を、前記第1のデータ線に順次入力するデータ線駆動手段とを備え、前記画素セル群は、マトリクス状に配置され、前記画素セル群の各画素セルどうしは、異なるゲート線に接続され、前記画素セルは、接続される前記第1のデータ線を介して入力される前記データ信号の電位と、接続される前記電位線の電位の差によって、電荷を蓄積する蓄積手段と、接続される前記ゲート線の電位に応じて、接続される前記第1のデータ線と、前記蓄積手段とを接続する接続手段とを備える。
【0032】
本発明の第1の側面においては、少なくとも2つの所定の方向に隣接する画素セルからなる画素セル群の全ての前記画素セルに共通して接続する第1のデータ線と、前記第1のデータ線と平行に配置され、前記画素セル群の各画素セルに接続する所定の電位の電位線と、前記第1のデータ線と電気的に絶縁され、前記第1のデータ線に直交して平行に配置される少なくとも2本のゲート線が備えられ、前記ゲート線が独立に駆動され、前記画素セル群の各画素セルにより表示させる各画素のデータに対応するデータ信号が、前記第1のデータ線に順次入力され、前記画素セル群が、マトリクス状に配置され、前記画素セル群の各画素セルどうしが、異なるゲート線に接続される。
【0033】
本発明の第2の側面においては、半導体基板または絶縁基板である第1の基板と、前記第1の基板に対向して配置され、共通電極を有する半導体基板または絶縁基板である第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に狭装される液晶層とが備えられる。また、前記第1の基板には、少なくとも2つの所定の方向に隣接する画素セルからなる画素セル群の全ての前記画素セルに共通して接続する第1のデータ線と、前記第1のデータ線と平行に配置され、前記画素セル群の各画素セルに接続する所定の電位の電位線と、前記第1のデータ線と電気的に絶縁され、前記第1のデータ線に直交して平行に配置される少なくとも2本のゲート線とが備えられ、前記ゲート線が独立に駆動され、前記画素セル群の各画素セルにより表示させる各画素のデータに対応するデータ信号が、前記第1のデータ線に順次入力され、前記画素セル群が、マトリクス状に配置され、前記画素セル群の各画素セルどうしが、異なるゲート線に接続される。
【発明の効果】
【0034】
以上のように、本発明の第1と第2の側面によれば、画質の劣化を抑制しつつ、装置の小型化と消費電力の低減を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、明細書又は図面に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、明細書又は図面に記載されていることを確認するためのものである。従って、明細書又は図面中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
【0036】
本発明の第1の側面の駆動装置(例えば、図3の液晶表示装置100)は、
少なくとも2つの所定の方向に隣接する画素セル(例えば、図4の画素セル54および141)からなる画素セル群(例えば、図4の画素セル群133)の全ての前記画素セルに共通して接続する第1のデータ線(例えば、図4のデータ線131)と、
前記第1のデータ線と平行に配置され、前記画素セル群の各画素セルに接続する所定の電位の電位線(例えば、図4の線134C)と、
前記第1のデータ線と電気的に絶縁され、前記第1のデータ線に直交して平行に配置される少なくとも2本のゲート線(例えば、図4のゲート線132)と、
前記ゲート線を独立に駆動するゲート線駆動手段(例えば、図4のVドライバ123)と、
前記画素セル群の各画素セルにより表示させる各画素のデータに対応するデータ信号を、前記第1のデータ線に順次入力するデータ線駆動手段(例えば、図4のHドライバ121)と
を備え、
前記画素セル群は、マトリクス状に配置され、
前記画素セル群の各画素セルどうしは、異なるゲート線に接続され、
前記画素セルは、
接続される前記第1のデータ線を介して入力される前記データ信号の電位と、接続される前記電位線の電位の差によって、電荷を蓄積する蓄積手段(例えば、図4のコンデンサ63)と、
接続される前記ゲート線の電位に応じて、接続される前記第1のデータ線と、前記蓄積手段とを接続する接続手段(例えば、図4のFET61)と
を備える。
【0037】
本発明の第1の側面の駆動装置は、
前記第2のデータ線(例えば、図3のデータ線112)を介して、前記データ信号を前記データ線駆動手段に入力する入力手段(例えば、図3の制御回路111)
をさらに備え、
前記第1のデータ線、前記電位線、前記ゲート線、前記ゲート線駆動手段、および前記データ線駆動手段は、第1の基板(例えば、半導体基板102)に配置され、
前記第2のデータ線と前記入力手段は、第2の基板(例えば、半導体基板102)に配置される。
【0038】
本発明の第2の側面の液晶表示装置(例えば、図3の液晶表示装置100)は、
半導体基板または絶縁基板である第1の基板(例えば、図3の半導体基板102)と、
前記第1の基板に対向して配置され、共通電極を有する半導体基板または絶縁基板である第2の基板(例えば、図4の対向基板55)と、
前記第1の基板と前記第2の基板との間に狭装される液晶層(例えば、図4の液晶層56)と
を備え、
前記第1の基板は、
少なくとも2つの所定の方向に隣接する画素セル(例えば、画素セル54および141)からなる画素セル群(例えば、画素セル群133)の全ての前記画素セルに共通して接続する第1のデータ線(例えば、図4のデータ線131)と、
前記第1のデータ線と平行に配置され、前記画素セル群の各画素セルに接続する所定の電位の電位線(例えば、図4の線134C)と、
前記第1のデータ線と電気的に絶縁され、前記第1のデータ線に直交して平行に配置される少なくとも2本のゲート線(例えば、図4のゲート線132)と、
前記ゲート線を独立に駆動するゲート線駆動手段(例えば、図4のVドライバ123)と、
前記画素セル群の各画素セルにより表示させる各画素のデータに対応するデータ信号を、前記第1のデータ線に順次入力するデータ線駆動手段(例えば、図4のHドライバ121)と
を備え、
前記画素セル群は、マトリクス状に配置され、
前記画素セル群の各画素セルどうしは、異なるゲート線に接続され、
前記画素セルは、
接続される前記第1のデータ線を介して入力される前記データ信号の電位と、接続される前記電位線の電位の差によって、電荷を蓄積する蓄積手段(例えば、図4のコンデンサ63)と、
接続される前記ゲート線の電位に応じて、接続される前記第1のデータ線と、前記蓄積手段とを接続する接続手段(例えば、図4のFET61)と
を備える。
【0039】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0040】
図3は、本発明を適用した液晶表示装置の第1の実施の形態の構成例を示している。
【0041】
図3の液晶表示装置100は、フレキシブルプリント基板101が、シリコン基板などの半導体基板102の垂直方向(図3中縦方向)の端部に圧着されることにより構成され、水平方向(図3中横方向)に6MH個の画素が並び、垂直方向にMV個の画素が並んだ画像を、水平方向の走査により表示する。
【0042】
フレキシブルプリント基板101には、制御回路111と、MH/2本のデータ線112が配置される。制御回路111には、外部から6MH×MV個の画素の画像データが入力され、制御回路111は、その画像データをアナログ信号であるデータ信号に変換する。制御回路111は、その結果得られるデータ信号を、1/2水平ラインごとに6回に分けて、MH/2個の各画素のデータ信号のそれぞれを、MH/2本の各データ線112を介して、半導体基板102に入力する。
【0043】
ここで、1/2水平ラインとは、各水平ラインの先頭(例えば左端)から奇数番目の画素からなる奇数水平ライン、または、偶数番目の画素からなる偶数水平ラインをいう。制御回路111の詳細は、後述する図5を参照して説明する。
【0044】
半導体基板12には、垂直方向の一端にHドライバ121が、他端にPドライバ122が設けられ、水平方向の一端にVドライバ123が、他端にVドライバ124が設けられ、中央に液晶パネル125が設けられる。
【0045】
Hドライバ121には、図3や図4に示すように、MH/2本のデータ線112が接続されるとともに、図4に示すように、図2と同様の6本の制御線51が接続される。また、Hドライバ121には、半導体基板102上に垂直方向に平行に配置され、互いに絶縁される6MH/2(=3MH)本のデータ線131が接続される。
【0046】
Hドライバ121は、例えば、6本のデータ線131ごとに、1本のデータ線112が接続されたMH/2個のスイッチ(図示せず)により構成される。Hドライバ121の各スイッチは、6本の制御線51を介して外部から入力される選択信号のいずれかに応じて、MH/2本の各データ線112を介して制御回路111から入力される各データ信号VSIG´1乃至VSIG´MH/2を、6本のデータ線131のうちのいずれかに出力することにより、1/2水平ラインごとのデータ信号を6回に分けてデータ線131に入力する。以上のようにして、Hドライバ121は、1/2水平ラインを走査するように、液晶パネル125を駆動する。
【0047】
Pドライバ122は、Hドライバ121から液晶パネル125にデータ信号VSIG´1乃至VSIG´MH/2が入力される前に、プリチャージ信号をデータ線131に出力して、液晶パネル125をプリチャージする。
【0048】
Vドライバ123は、例えばシフトレジスタなどを備えており、Vドライバ123には、図4に示すように、データ線131と電気的に絶縁され、データ線131に直交して、水平方向に平行に配置される2倍のMV本(2MV本)のゲート線132が接続されている。Vドライバ123は、ゲート線132を独立に駆動する。具体的には、Vドライバ123は、走査を指令するための所定の電位の信号を順次シフトし、ゲート信号GATE´1乃至GATE´2MVとして、先頭のゲート線132(図4の例では、最もHドライバ121側のゲート線)から順次出力することにより、水平走査期間ごとに、走査対象とする1/2水平ラインが垂直方向に順次移動するように、液晶パネル125を駆動する。その結果、水平走査期間ごとに、奇数水平ラインと偶数水平ラインが交互に表示される。即ち、2倍の水平走査期間内に、1つの水平ラインが表示される。
【0049】
Vドライバ124の構成は、Vドライバ123の構成と同一である。液晶表示装置100では、同一の構成の2つのVドライバ123と124が設けられるので、応答速度を速めたり、Vドライバの欠陥による誤動作を抑制することができる。なお、液晶表示装置100には、Vドライバ123および124のうちのいずれか一方だけが設けられるようにしてもよい。
【0050】
また、以下では、データ信号VSIG´1乃至VSIG´MH/2を特に区別する必要がない場合、それらをまとめてデータ信号VSIG´といい、ゲート信号GATE´1乃至GATE´2MVを特に区別する必要がない場合、それらをまとめてゲート信号GATE´という。
【0051】
液晶パネル125は、例えばTFT方式の液晶パネルである。液晶パネル125は、半導体基板102上に設けられた6MH/2×MV個(3MH×MV個)の隣接画素セル群133、その半導体基板102に対向して配置される半導体基板である対向基板55、および半導体基板102と対向基板55との間に狭装される液晶層56により構成される。なお、図4において、図2と同一のものには、同一の符号を付してあり、説明は繰り返しになるので省略する。
【0052】
画素セル群133は、画素セル54と画素セル141により構成される。3MH×MV個の画素セル群133は、各画素セル群133を構成する画素セル54と画素セル141が水平方向に隣接する向きで、水平方向に3MH個並び、垂直方向にMV個並ぶように、マトリクス状に配置されることにより形成される。
【0053】
画素セル141は、基本的に画素セル54と同様に構成されるが、画素セル141に接続されるデータ線131は、画素セル54と同一のデータ線である。即ち、データ線131は、画素セル群133を構成する画素セル54と画素セル141の全てに共通して接続される。
【0054】
具体的には、画素セル141は、FET151、電極152、およびコンデンサ153により構成され、FET151のドレインは、画素セル54のFET61のドレインと接続されるデータ線131と接続される。また、FET151のゲートは、画素セル54のFET61のゲートに接続されるゲート線132と隣接するゲート線132に接続され、FET151のソースは、電極152およびコンデンサ153の一端と接続される。さらに、コンデンサ153の他端は、半導体基板102上に配置された保持容量線134に接続される。
【0055】
この保持容量線134は、全ての画素セル群133を囲むように配置された線134A、ゲート線132に平行に配置されたMV本の線134B、および、データ線131に平行に配置された3MH本の線134Cにより構成される。
【0056】
なお、図4に示すように、線134Cは、水平方向に隣接する画素セル群133どうしの間に配置される。即ち、液晶パネル125では、画素セル54と画素セル141に接続されるデータ線が共通化されているため、図2の液晶パネル35に比べて、データ線の本数が半数になっている。これにより、液晶パネル35においてデータ線52が配置されていた場所に、線134Cを配置させることが可能になり、データ線131の低抵抗化を優先させる場合であっても、データ線131と同等の低抵抗の線134Cを配置させることができる。
【0057】
その結果、データ線131と保持容量線134の間の寄生容量により発生する、保持容量線134の電位の揺れは、比較的短い時間で収束し、これにより、縦スジや横クロストークのなどの画質の劣化を抑制することができる。
【0058】
保持容量線134には、外部の端子から所定の電位の共通信号VCsが入力され、その共通信号VCsは、保持容量線134により、全ての画素セル群133のコンデンサ63および153の他端に入力される。これにより、全ての画素セル群133のコンデンサ63および153の他端の電位は共通の電位となる。
【0059】
画素セル141では、画素セル54と同様に、ゲート線132からゲート信号GATE´が入力され、FET151がオンにされる場合、データ線131によりFET151に入力されたデータ信号VSIG´の電位と、保持容量線134により入力された共通信号VCsの電位の差により、コンデンサ153に電荷が蓄積される。そして、ゲート線132からゲート信号GATE´が入力されず、FET151がオフにされる場合、コンデンサ153は、書き込まれたデータを保持する。このときの電極152の電位と対向基板55が有する共通電極64の電位との差に応じて、画素セル54の場合と同様に、画素セル141に対応する液晶層56が反応して励起する。その結果、画素セル141に対応する画素が表示される。
【0060】
以上のように、液晶表示装置100は、水平方向に隣接する画素セル54と画素セル141に接続されるデータ線131を共通化し、ゲート線132を別々に設けることにより、水平走査期間内に1/2水平ラインが表示されるようにしたので、データ線112の本数を、図1のデータ線22の本数の半数であるMH/2本にした場合であっても、コンデンサ63(153)へのデータの書き込み時間が、図1の場合と同一となる。
【0061】
従って、書き込み時間が短いことによる縦スジや横クロストークなどの画質の劣化を抑制しつつ、データ線112の本数を、図1のデータ線22の本数の半数にすることが可能となる。その結果、フレキシブルプリント基板101上に設けられたデータ線112に接続する端子(図示せず)の、半導体基板102の垂直方向の端部への圧着が容易となり、液晶表示装置100の小型化や超高精細化の実現が可能となる。
【0062】
図5は、図3の制御回路111の詳細構成例を示している。
【0063】
図5の制御回路111は、MH/2個のDAC(Digital to Analog Converter)161−1乃至161−MH/2、MH/2個のアンプ162−1乃至162−MH/2、およびバッファ163−1乃至163−MH/2を内蔵したIC(Integrated Circuit)により構成される。
【0064】
なお、以下では、DAC161−1乃至161−MH/2を特に区別する必要がない場合、それらをまとめてDAC161という。同様に、アンプ162−1乃至162−MH/2をまとめてアンプ162といい、バッファ163−1乃至163−MH/2をまとめてバッファ163という。
【0065】
各DAC161には、外部から水平ラインごとに入力される6MH×MV個の画素の画像データが、例えば、水平ラインごとに12画素分ずつ入力される。DAC161は、入力された各画素の画像データを、アナログ信号であるデータ信号に変換し、そのデータ信号をアンプ162に入力する。アンプ162は、DAC161から入力されたデータ信号を増幅し、バッファ163に入力する。バッファ163は、アンプ162から入力されたデータ信号を一時的に記憶する。
【0066】
バッファ163は、記憶しているデータ信号を、1/2水平ラインごとに画素単位で順次読み出す。全てのバッファ163が、この読み出しを同時に行うことにより、6MH×MV個の画素のデータ信号が、1/2水平ラインごとに6回に分けて読み出される。各バッファ163は、読み出したデータ信号を、MH/2本の各データ線112を介して、半導体基板102に入力する。
【0067】
以上のように、制御回路111は、データ線112の本数であるMH/2個のDAC161、アンプ162、およびバッファ163を備えている。液晶表示装置100では、データ線112の本数がMH/2本で済むため、図1に示したようにデータ線の本数がMH本である場合に比べて、DAC161、アンプ162、およびバッファ163の数が削減される。従って、液晶表示装置100では、制御回路111を小型化し、制御回路111の消費電力を低減することができる。
【0068】
図6は、本発明を適用した液晶表示装置の第2の実施の形態の構成例を示している。
【0069】
図6の液晶表示装置200は、フレキシブルプリント基板201が、シリコン基板などの半導体基板202の水平方向(図6中横方向)の端部に圧着されることにより構成され、水平方向に6MH個の画素が並び、垂直方向(図6中縦方向)にMV個の画素が並んだ画像を、垂直方向の走査により表示する。
【0070】
フレキシブルプリント基板201には、制御回路211と、MV/12本のデータ線212が配置される。制御回路211には、外部から6MH×MV個の画素の画像データが入力され、制御回路211は、その画像データをアナログ信号であるデータ信号に変換する。制御回路211は、その結果得られるデータ信号を、1/2垂直ラインごとに6回に分けて、MV/12個の各画素のデータ信号のそれぞれを、MV/12本の各データ線212を介して、半導体基板202に入力する。
【0071】
ここで、1/2垂直ラインとは、垂直方向のラインのうちの先頭(例えば上端)から奇数番目の画素からなる奇数水平ライン、または、偶数番目の画素からなる偶数水平ラインをいう。この制御回路211の詳細は、後述する図8を参照して説明する。
【0072】
半導体基板202には、水平方向の一端にDドライバ221が、他端にPドライバ222が設けられ、垂直方向の一端にシフトレジスタ223が、他端にシフトレジスタ224が設けられ、中央に液晶パネル225が設けられる。Dドライバ221は、図4のHドライバ121に対応し、Pドライバ222は、図4のPドライバ122に対応している。また、シフトレジスタ223および224は、図4のVドライバ123および124に対応している。
【0073】
詳細には、図6や図7に示すように、Dドライバ221には、MV/12本のデータ線212が接続されるとともに、図7に示すように、図2や図4と同様の6本の制御線51が接続される。また、Dドライバ221には、半導体基板202上に水平方向に平行に配置され、互いに絶縁されるMV/2本のデータ線231が接続される。
【0074】
Dドライバ221は、例えば、6本のデータ線231ごとに、1本のデータ線212が接続されたMV/12個のスイッチ(図示せず)により構成される。Dドライバ221の各スイッチは、6本の制御線51を介して外部から入力される選択信号のいずれかに応じて、MV/12本の各データ線212を介して制御回路211から入力される各データ信号VSIG´´1乃至VSIG´´MV/12を、6本のデータ線231のうちのいずれかに出力することにより、1/2水平ラインごとのデータ信号を6回に分けてデータ線231に入力する。以上のようにして、Dドライバ221は、1/2垂直ラインを走査するように、液晶パネル225を駆動する。
【0075】
Pドライバ222は、Dドライバ221から液晶パネル225にデータ信号VSIG´´1乃至VSIG´´MV/12が入力される前に、プリチャージ信号をデータ線231に出力して、液晶パネル225をプリチャージする。
【0076】
シフトレジスタ223には、図7に示すように、データ線231と電気的に絶縁され、データ線231に直交して垂直方向に平行に配置される、水平方向に並ぶ画素の数である6MH個の2倍の数である12MH本のゲート線232が接続されている。シフトレジスタ223は、走査を指令するための信号を順次シフトし、ゲート信号GATE´´1乃至GATE´´12MHとして、先頭のゲート線232(図7の例では、最もDドライバ221側のゲート線)から順次出力することにより、所定の期間ごとに、走査対象とする1/2垂直ラインが水平方向に順次移動するように、液晶パネル225を駆動する。その結果、所定の期間ごとに、奇数垂直ラインと偶数垂直ラインが交互に表示される。なお、シフトレジスタ224の構成は、シフトレジスタ223の構成と同一である。
【0077】
また、以下では、データ信号VSIG´´1乃至VSIG´´MV/12を特に区別する必要がない場合、それらをまとめてデータ信号VSIG´´といい、ゲート信号GATE´´1乃至GATE´12MHを特に区別する必要がない場合、それらをまとめてゲート信号GATE´´という。
【0078】
液晶パネル225は、例えばTFT方式の液晶パネルである。液晶パネル225は、半導体基板202上に設けられた6MH×MV/2個の隣接画素セル群133、その半導体基板202に対向して配置される半導体基板である対向基板55、および半導体基板202と対向基板55との間に狭装される液晶層56により構成される。なお、図7において、図2や図4と同一のものには、同一の符号を付してあり、説明は繰り返しになるので、適宜省略する。
【0079】
6MH×MV/2個の画素セル群133は、各画素セル群133を構成する画素セル54と画素セル141が垂直方向に隣接する向きで、水平方向に6MH個並び、垂直方向にMV/2個並ぶように、マトリクス状に配置されることにより形成される。また、各画素セル群133の画素セル54と画素セル141は、共通の1本のデータ線231に接続されるとともに、異なる1本のゲート線232に接続される。
【0080】
さらに、画素セル54と画素セル141に接続される保持容量線233は、全ての画素セル群133を囲むように配置された線134A、ゲート線232に平行に配置された6MH本の線233A、および、データ線231に平行に配置されたMV/2本の線233Bにより構成される。
【0081】
なお、図7に示すように、線233Bは、垂直方向に隣接する画素セル群133どうしの間に配置される。即ち、液晶パネル225では、液晶パネル125と同様に、画素セル54と画素セル141に接続されるデータ線が共通化されているため、共通化されていない場合にデータ線が配置されていた場所に、線233Bを配置させることが可能になる。これにより、データ線231の低抵抗化を優先させる場合であっても、データ線231と同等の低抵抗の線233Bを配置させることができる。その結果、縦スジや横クロストークのなどの画質の劣化を抑制することができる。
【0082】
保持容量線233には、保持容量線134と同様に、外部の端子から所定の電位の共通信号VCsが入力され、その共通信号VCsは、保持容量線233により、全ての画素セル群133のコンデンサ63および153の他端に入力される。これにより、全ての画素セル群133のコンデンサ63および153の他端の電位は共通の電位となる。
【0083】
以上のように、液晶表示装置200は、垂直方向に隣接する画素セル54と画素セル141に接続されるデータ線231を共通化し、ゲート線232を別々に設けることにより、所定の期間内に1/2垂直ラインが表示されるようにしたので、データ線212の本数を、所定の期間内に1つの垂直ラインを6回に分けて表示させる場合(以下、6分割表示の場合という)の本数であるMV/6本の半数のMV/12本にした場合であっても、コンデンサ63(153)へのデータの書き込み時間が、6分割表示の場合と同一となる。
【0084】
従って、画質の劣化を抑制しつつ、データ線212の本数を、6分割表示の場合の本数の半数にすることが可能となる。その結果、液晶パネル225が、1920×1080画素のフルHDの画像のように、垂直方向の画素数が水平方向の画素数に比べて少ない画像に対応する場合であっても、フレキシブルプリント基板201上に設けられたデータ線212に接続する端子(図示せず)の、半導体基板202の水平方向の端部への圧着が容易となる。
【0085】
図8は、図6の制御回路211の詳細構成例を示している。
【0086】
図6の制御回路211は、周波数変換回路251、MV/12個のDAC252−1乃至252−MV/12、MV/12個のアンプ253−1乃至253−MV/12、およびMV/12個のバッファ254−1乃至254−MV/12を内蔵したICにより構成される。
【0087】
なお、以下では、DAC252−1乃至252−MV/12を特に区別する必要がない場合、それらをまとめてDAC252という。同様に、アンプ253−1乃至253−MV/12をまとめてアンプ253といい、バッファ254−1乃至254−MV/12をまとめてバッファ254という。
【0088】
周波数変換回路251は、外部から水平ラインごとに入力される6MH×MV個の画素の画像データに対して周波数変換を行い、垂直ラインごとの6MH×MV個の画素の画像データを生成する。周波数変換回路251は、その6MH×MV個の画素の画像データを、垂直ラインごとに12画素分ずつDAC252に入力する。
【0089】
DAC252は、図5のDAC161と同様に、入力された各画素の画像データを、アナログ信号であるデータ信号に変換し、そのデータ信号をアンプ253に入力する。アンプ253は、図5のアンプ162と同様に、DAC252から入力されたデータ信号を増幅し、バッファ254に入力する。バッファ254は、図5のバッファ163と同様に、アンプ253から入力されたデータ信号を一時的に記憶する。
【0090】
バッファ254は、記憶しているデータ信号を、1/2垂直ラインごとに画素単位で順次読み出す。全てのバッファ254が、この読み出しを同時に行うことにより、6MH×MV個の画素のデータ信号が、1/2垂直ラインごとに6回に分けて読み出される。各バッファ254は、読み出したデータ信号を、MV/12本の各データ線212を介して、半導体基板202に入力する。
【0091】
以上のように、制御回路211は、データ線212の本数であるMV/12個のDAC252、アンプ253、およびバッファ254を備えている。液晶表示装置200では、データ線212の本数はMV/12本で済むため、6分割表示の場合、即ちデータ線の本数がMV/6本である場合に比べて、DAC252、アンプ253、およびバッファ254の数が削減される。従って、液晶表示装置200では、制御回路211を小型化し、制御回路211の消費電力を削減することができる。
【0092】
なお、上述した説明では、画素セル群133は、2個の画素セル54と141から構成されたが、2個より多くの画素セルから構成されるようにしてもよい。また、上述した説明では、1/2水平ラインまたは1/2垂直ラインが、6回に分けて表示されたが、分割する回数は、6回に限定されない。
【0093】
さらに、液晶表示装置100(200)において、半導体基板102(202)の代わりに、絶縁基板が用いられるようにしてもよい。
【0094】
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】従来の液晶表示装置の構成の一例を示す図である。
【図2】図1の半導体基板上の構成の詳細を示す図である。
【図3】本発明を適用した液晶表示装置の第1の実施の形態の構成例を示す図である。
【図4】図3の半導体基板上の構成の詳細を示す図である。
【図5】図3の制御回路の詳細構成例を示す図である。
【図6】本発明を適用した液晶表示装置の第2の実施の形態の構成例を示す図である。
【図7】図6の半導体基板上の構成の詳細を示す図である。
【図8】図6の制御回路の詳細構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0096】
54 画素セル, 55 対向基板, 56 液晶層, 64 共通電極, 100 液晶表示装置, 101 フレキシブルプリント基板, 102 半導体基板, 111 制御回路, 121 Hドライバ, 123 Vドライバ, 131 データ線, 132 ゲート線, 133 画素セル群, 134 保持容量線, 141 画素セル, 151 FET, 153 コンデンサ, 200 液晶表示装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つの所定の方向に隣接する画素セルからなる画素セル群の全ての前記画素セルに共通して接続する第1のデータ線と、
前記第1のデータ線と平行に配置され、前記画素セル群の各画素セルに接続する所定の電位の電位線と、
前記第1のデータ線と電気的に絶縁され、前記第1のデータ線に直交して平行に配置される少なくとも2本のゲート線と、
前記ゲート線を独立に駆動するゲート線駆動手段と、
前記画素セル群の各画素セルにより表示させる各画素のデータに対応するデータ信号を、前記第1のデータ線に順次入力するデータ線駆動手段と
を備え、
前記画素セル群は、マトリクス状に配置され、
前記画素セル群の各画素セルどうしは、異なるゲート線に接続され、
前記画素セルは、
接続される前記第1のデータ線を介して入力される前記データ信号の電位と、接続される前記電位線の電位の差によって、電荷を蓄積する蓄積手段と、
接続される前記ゲート線の電位に応じて、接続される前記第1のデータ線と、前記蓄積手段とを接続する接続手段と
を備える駆動装置。
【請求項2】
前記第2のデータ線を介して、前記データ信号を前記データ線駆動手段に入力する入力手段
をさらに備え、
前記第1のデータ線、前記電位線、前記ゲート線、前記ゲート線駆動手段、および前記データ線駆動手段は、第1の基板に配置され、
前記第2のデータ線と前記入力手段は、第2の基板に配置される
請求項1に記載の駆動装置。
【請求項3】
前記画素セル群は、走査方向に隣接する前記画素セルから構成され、
前記第1の基板は、半導体基板または絶縁基板であり、
前記第2の基板は、フレキシブルプリント基板であり、
前記第2の基板は、前記第1の基板の走査方向に対して垂直の方向の端部に圧着される
請求項2に記載の駆動装置。
【請求項4】
半導体基板または絶縁基板である第1の基板と、
前記第1の基板に対向して配置され、共通電極を有する半導体基板または絶縁基板である第2の基板と、
前記第1の基板と前記第2の基板との間に狭装される液晶層と
を備え、
前記第1の基板は、
少なくとも2つの所定の方向に隣接する画素セルからなる画素セル群の全ての前記画素セルに共通して接続する第1のデータ線と、
前記第1のデータ線と平行に配置され、前記画素セル群の各画素セルに接続する所定の電位の電位線と、
前記第1のデータ線と電気的に絶縁され、前記第1のデータ線に直交して平行に配置される少なくとも2本のゲート線と、
前記ゲート線を独立に駆動するゲート線駆動手段と、
前記画素セル群の各画素セルにより表示させる各画素のデータに対応するデータ信号を、前記第1のデータ線に順次入力するデータ線駆動手段と
を備え、
前記画素セル群は、マトリクス状に配置され、
前記画素セル群の各画素セルどうしは、異なるゲート線に接続され、
前記画素セルは、
接続される前記第1のデータ線を介して入力される前記データ信号の電位と、接続される前記電位線の電位の差によって、電荷を蓄積する蓄積手段と、
接続される前記ゲート線の電位に応じて、接続される前記第1のデータ線と、前記蓄積手段とを接続する接続手段と
を備える
液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−250176(P2008−250176A)
【公開日】平成20年10月16日(2008.10.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−94014(P2007−94014)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】