説明

駐車装置群

【課題】 電動車両を含む車両を駐車させる駐車装置群を提供する。
【解決手段】
従来の駐車装置群に変わって、所定の電力容量を持つ電源機器と、M個の駐車装置と、を備え、M個の前記駐車装置が複数の車両を入出庫空間と複数の駐車空間との間で移動し複数の駐車空間に各々に駐車させる駐車機構を各々に有し、M個のうちの1個以上のM個以下のN個の前記駐車装置がさらに前記駐車空間に駐車する電動車両へ電力を給電する給電機器を各々に有し、前記電源機器の消費電力が前記電力容量を越えない様にN個の前記給電機器のうちの一つまたは幾つかの前記給電機器を時間の経過とともに選択しなおして前記電源機器がM個の前記駐車機構と選択した一つまたは幾つかの前記給電機器とだけへ電力を給電する、ものとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動車両を含む車両を駐車させる複数の駐車装置で構成される駐車装置群に係る。特に、電動車両に給電する電力を給電するのに適した駐車装置群に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の車両を駐車させるのに駐車機構を備える駐車装置を用いることがある。
駐車機構は、車両を入出庫空間と駐車空間との間で移動させて駐車させる。
例えば、駐車機構は、メリーゴーランド方式駐車機構、エレベータ方式駐車機構、エレベータ・スライド方式駐車機構、平面往復方式駐車機構、運搬格納方式駐車機構、二段方式・多段方式駐車機構がある。
例えば、エレベータ方式駐車機構では、垂直になった昇降路に沿って上下方向に多段の駐車空間を配し、車両を載せたケージを昇降路の中に昇降させて、車両をケージから駐車空間に移載し、駐車させる。電動機は、ケージを吊るケーブルを巻上げ、巻き下げする。さらに、他の電動機が、車両をケージと駐車空間との間で移動させる。
例えば、エレベータ・スライド方式駐車機構では、駐車空間を垂直方向と水平方向に多段に配列し、車両を搬送台車に乗せて入出庫空間と駐車空間の横との間で搬送し、車両を搬送台車と駐車空間との間で移載する。電動機が、搬送台車を移動させる。他の電動機が、車両を搬送台車と駐車空間との間で移動させる。
例えば、平面往復方式駐車機構では、駐車空間を水平に配列し、搬送台車が車両を入出庫空間と駐車空間の横との間で搬送し、車両を搬送台車と駐車空間との間で移載する。電動機が、搬送台車を移動させる。他の電動機が、車両を搬送台車と駐車空間との間で移動させる。
【0003】
一方、車両の電動化が加速している。これらの車両を電動車両10と総称する。
電動車両10には、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車、電気自動車、電動バイク、等がある。
電動車両10は、交流電気を給電されるタイプと直流電気を給電されるタイプがある。
そこで、駐車している間に、電動車両10に給電することが考えられる。
電動車両10には、外部から給電して車載バッテリーを充電するタイプのものがある。
それらの電動車両10は、給電のための給電プラグ受を持つ。
急速充電器の給電プラグや100/200V等の電源コンセントに充電ケーブルを接続し充電ケーブルの給電プラグを電動車両10の給電プラグ受に接続することで充電を行う。
【0004】
駐車装置に駐車中に電動車両10に給電して充電させることが考えられる。
電動車両10を急速充電するのに要する電力は、現在の駐車装置を駆動させるのに要する電力に匹敵する。
電動車両10が普及すると、駐車装置に同時に駐車する電動車両10が多くなると予想される。
複数の電動車両10を普通充電するのに要する電力は、現在の駐車装置を駆動させるのに要する電力に近似してくる。
しかし、駐車装置の電源設備の電源容量を大きくすることは、商用電源網に大きな負荷を与えることになるので、極力避けるべきである。
【0005】
仮に、A駐車装置とB駐車装置とが隣接している場合を想定する。使用者はなるべく利便性のよい駐車装置に車両を駐車させる傾向があるので、A駐車装置が満車に近い状態で、B駐車場が空車に近い状態になる場合がある。従来のA駐車装置の電源機器とB駐車装置の電源機器とは独立しているので、B駐車装置で余力のある電力をA駐車装置に供給して、A駐車装置に駐車する電動車両10に給電することができなかった。そのため、A駐車装置に駐車する電動車両10のうちでいつくつかの電動車両10を十分に充電できないこととなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は以上に述べた問題点に鑑み案出されたもので、電動車両10を充電するのに適した電動車両を含む車両を駐車させる駐車装置群を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る電動車両を含む車両を駐車させる駐車装置群であって、所定の電力容量を持つ電源機器と、M個の駐車装置と、を備え、M個の前記駐車装置が複数の車両を入出庫空間と複数の駐車空間との間で移動し複数の駐車空間に各々に駐車させる駐車機構を各々に有し、M個の前記駐車装置のうちの1個以上のM個以下のN個の前記駐車装置がさらに前記駐車空間に駐車する電動車両へ電力を給電する給電機器を各々に有し、前記電源機器がM個の前記駐車機構とN個の前記給電機器とに電力を給電可能であり、前記電源機器の消費電力が前記電力容量を越えない様にN個の前記給電機器のうちの一つまたは幾つかの前記給電機器を時間の経過とともに選択しなおして前記電源機器がM個の前記駐車機構と選択した一つまたは幾つかの前記給電機器とだけへ電力を給電する、ものとした。
【0008】
上記本発明の構成により、電源機器が所定の電力容量を持つ。M個の前記駐車装置の駐車機構が複数の車両を入出庫空間と複数の駐車空間との間で移動し複数の駐車空間に各々に駐車させる。M個の前記駐車装置のうちの1個以上のM個以下のN個の前記駐車装置の給電機器がさらに複数の前記駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両へ電力を各々に給電する。前記電源機器がM個の前記駐車機構とN個の前記給電機器とに電力を給電可能である。前記電源機器の消費電力が前記電力容量を越えない様にN個の前記給電機器のうちの一つまたは幾つかの前記給電機器を時間の経過とともに選択しなおして前記電源機器がM個の前記駐車機構と選択した一つまたは幾つかの前記給電機器とだけへ電力を給電する。
その結果、電源機器の電力容量の範囲内で、複数の駐車機構を作動させながら多くの電動車両に電力を給電できる。
【0009】
以下に、本発明の実施形態に係る駐車装置群を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
【0010】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、M個の前記駐車装置毎に前記電源機器が前記駐車機構へ給電する電力である駐車機構使用電力を時間の経過とともに計測し、N個の前記駐車装置毎に前記電源機器が前記給電機器へ給電する電力である電動車両給電電力を時間の経過とともに計測し、M個の前記駐車機構使用電力の合計とN個の前記電動車両給電電力の合計との総和が前記電力容量を越えない様にN個の給電機器のうちの一つまたは幾つかの前記給電機器を時間の経過とともに選択しなおして前記電源機器がM個の前記駐車機構と選択した一つまたは幾つかの前記給電機器とだけへ電力を給電する。
上記の実施形態の構成により、M個の前記駐車装置毎に、前記電源機器が前記駐車機構へ給電する電力である駐車機構使用電力を時間の経過とともに計測する。N個の前記駐車装置毎に、前記電源機器が前記給電機器へ給電する電力である電動車両給電電力を時間の経過とともに計測する。M個の前記駐車機構使用電力の合計とN個の前記電動車両給電電力の合計との総和が前記電力容量を越えない様に、N個の給電機器のうちの一つまたは幾つかの前記給電機器を時間の経過とともに選択しなおして前記電源機器がM個の前記駐車機構と選択した一つまたは幾つかの前記給電機器とだけへ電力を給電する。
その結果、電力容量の範囲内で、M個の駐車機構を作動させながら多くの電動車両に電力を給電できる。
【0011】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、前記駐車空間に駐車する電動車両を充電させるのに必要な時間である必要充電時間を定めて、N個の駐車装置毎の複数の前記駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両毎に電動車両を充電するのに供した時間を累積した累積時間である累積充電時間が前記必要充電時間に達すると前記給電機器が前記電動車両へ給電するのを終了すると仮定して、N個の駐車装置毎に前記給電機器が複数の電動車両に各々に給電する複数の電力を時間軸に沿って合計して得た時系列データである電動車両給電電力データを調製する。
上記の実施形態の構成により、前記駐車空間に駐車する電動車両を充電させるのに必要な時間である必要充電時間を定める。N個の駐車装置毎の複数の前記駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両毎に電動車両を充電するのに供した時間を累積した累積時間である累積充電時間が前記必要充電時間に達すると前記給電機器が前記電動車両へ給電するのを終了すると仮定して、N個の駐車装置毎に前記給電機器が複数の電動車両に各々に給電する複数の電力を時間軸に沿って合計して得た時系列データである電動車両給電電力データを調製する。
その結果、給電機器毎に将来の電動車両給電電力の変化を予測できる。
【0012】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、前記必要充電時間は複数の電動車両を空充電状態から満充電状態にするのに各々に必要な複数の時間を代表する値に対応する時間である。
上記の実施形態の構成により、前記必要充電時間は複数の電動車両を空充電状態から満充電状態にするのに各々に必要な複数の時間を代表する値に対応する時間である。
その結果、電源機器の消費電力を簡易に制御できる。
【0013】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、前記必要充電時間は前記駐車装置の複数の駐車空間に過去に駐車した複数の電動車両を満充電状態にするのに各々に必要な複数の時間を代表する値に対応する時間である。
上記の実施形態の構成により、前記必要充電時間は前記駐車装置の複数の駐車空間に過去に駐車した複数の電動車両を満充電状態にするのに各々に必要な複数の時間を代表する値に対応する時間である。
その結果、電源機器の消費電力を簡易に制御できる。
【0014】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、前記駐車空間に駐車する電動車両を充電させるのに必要な時間である必要充電時間を予め定めて、N個の駐車装置毎の複数の前記駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両毎に電動車両に充電するのに供した時間を累積した累積時間である累積充電時間が前記必要充電時間に達すると前記給電機器が前記電動車両へ給電するのを終了する、
上記の実施形態の構成により、前記駐車空間に駐車する電動車両を充電させるのに必要な時間である必要充電時間を予め定める。N個の駐車装置毎の複数の前記駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両毎に電動車両に充電するのに供した時間を累積した累積時間である累積充電時間が前記必要充電時間に達すると前記給電機器が前記電動車両へ給電するのを終了する。
その結果、電源機器の電力制御が容易になる。
【0015】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、前記駐車空間に駐車する電動車両を充電させるのに必要な時間である必要充電時間を定めて、N個の駐車装置毎の複数の前記駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両毎に電動車両を充電するのに供した時間を累積した累積時間である累積充電時間が前記必要充電時間に達すると前記給電機器が前記電動車両へ給電するのを終了すると仮定して、N個の駐車装置毎に前記給電機器が複数の電動車両に各々に給電する複数の電力を時間軸に沿って合計して得た時系列データである電動車両給電電力データを調製し、M個の駐車装置毎に前記電源機器が前記駐車機構へ各々に給電する電力である駐車機構使用電力を時間の経過とともに計測し、N個の駐車装置毎に前記電動車両給電電力データから予測される電動車両給電電力である予測電動車両給電電力を時間の経過とともに導出し、M個の駐車機構使用電力の合計と選択した一つまたは幾つかの前記給電機器の予測電動車両給電電力の合計との総和が前記電力容量を越えない様にN個の給電機器のうちの一つまたは幾つかの前記給電機器を時間の経過とともに選択しなおして前記電源機器がM個の前記駐車機構と選択した一つまたは幾つかの前記給電機器とだけへ電力を給電する、
上記の実施形態の構成により、前記駐車空間に駐車する電動車両を充電させるのに必要な時間である必要充電時間を定める。N個の駐車装置毎の複数の前記駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両毎に電動車両を充電するのに供した時間を累積した累積時間である累積充電時間が前記必要充電時間に達すると前記給電機器が前記電動車両へ給電するのを終了すると仮定して、N個の駐車装置毎に前記給電機器が複数の電動車両に各々に給電する複数の電力を時間軸に沿って合計して得た時系列データである電動車両給電電力データを調製する。M個の駐車装置毎に前記電源機器が前記駐車機構へ各々に給電する電力である駐車機構使用電力を時間の経過とともに計測する。N個の駐車装置毎に前記電動車両給電電力データから予測される電動車両給電電力である予測電動車両給電電力を時間の経過とともに導出する。M個の駐車機構使用電力の合計と選択した一つまたは幾つかの前記給電機器の予測電動車両給電電力の合計との総和が前記電力容量を越えない様にN個の給電機器のうちの一つまたは幾つかの前記給電機器を時間の経過とともに選択しなおして前記電源機器がM個の前記駐車機構と選択した一つまたは幾つかの前記給電機器とだけへ電力を給電する。
【0016】
本発明の実施形態に係る駐車装置は、複数の駐車装置毎の複数の駐車空間に駐車する複数の電動車両毎に電動車両を充電させるのに必要な時間である必要充電時間を定めて、N個の駐車装置毎の複数の前記駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両毎に電動車両を充電するのに供した時間を累積した累積時間である累積充電時間が前記必要充電時間に達すると前記給電機器が前記電動車両へ給電するのを終了すると仮定して、N個の駐車装置毎に前記給電機器が複数の電動車両に各々に給電する複数の電力を時間軸に沿って合計して得た時系列データである電動車両給電電力データを調製し、M個の駐車装置毎に前記電源機器が前記駐車機構へ各々に給電する電力である駐車機構使用電力を時間の経過とともに計測し、N個の駐車装置毎に前記電動車両給電電力データから予測される電動車両給電電力である予測電動車両給電電力を時間の経過とともに導出し、M個の駐車機構使用電力の合計と選択した一つまたは幾つかの前記給電機器の予測電動車両給電電力の合計との総和が前記電力容量を越えない様にN個の給電機器のうちの一つまたは幾つかの前記給電機器を時間の経過とともに選択しなおして前記電源機器がM個の前記駐車機構と選択した一つまたは幾つかの前記給電機器とだけへ電力を給電する。
上記の実施形態の構成により、複数の駐車装置毎の複数の駐車空間に駐車する複数の電動車両毎に電動車両を充電させるのに必要な時間である必要充電時間を定める。N個の駐車装置毎の複数の前記駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両毎に電動車両を充電するのに供した時間を累積した累積時間である累積充電時間が前記必要充電時間に達すると前記給電機器が前記電動車両へ給電するのを終了すると仮定して、N個の駐車装置毎に前記給電機器が複数の電動車両に各々に給電する複数の電力を時間軸に沿って合計して得た時系列データである電動車両給電電力データを調製する。M個の駐車装置毎に前記電源機器が前記駐車機構へ各々に給電する電力である駐車機構使用電力を時間の経過とともに計測する。N個の駐車装置毎に前記電動車両給電電力データから予測される電動車両給電電力である予測電動車両給電電力を時間の経過とともに導出するM個の駐車機構使用電力の合計と選択した一つまたは幾つかの前記給電機器の予測電動車両給電電力の合計との総和が前記電力容量を越えない様にN個の給電機器のうちの一つまたは幾つかの前記給電機器を時間の経過とともに選択しなおして前記電源機器がM個の前記駐車機構と選択した一つまたは幾つかの前記給電機器とだけへ電力を給電する。
その結果、電源機器の電力容量の範囲内で、複数の駐車機構を作動させながらできるだけ多くの電動車両に電力を給電できる。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように、本発明に係る駐車装置群は、その構成により、以下の効果を有する。
前記電源機器が複数の駐車装置の前記駐車機構と前記給電機器とに電力を給電し、時間の経過とともに給電する一つまたは幾つかの前記給電機器を選択しなおして、前記電源機器の消費電力が前記電源機器の電力容量を越えない様にしたので、電源機器の電力容量の範囲内で、複数の駐車機構を作動させながらできるだけ多くの電動車両に電力を給電できる。
また、複数の駐車機構使用電力と複数の電動車両給電電力とを時間の経過とともに計測し、時間の経過とともに給電する一つまたは幾つかの前記給電機器を選択しなおして、複数の駐車機構使用電力と複数の電動車両給電電力との総和が前記電源機器の電力容量を越えない様にしたので、電源機器の電力容量の範囲内で、複数の駐車機構を作動させながらできるだけ多くの電動車両に電力を給電できる。
また、前記必要充電時間を定めて、電動車両の前記累積充電時間が前記必要充電時間に達すると前記給電機器がその電動車両への給電を終了すると仮定し、複数の電動車両に各々に充電する複数の電力を時間軸に沿って合計して電動車両給電電力データを調製する様にしたので、前記給電機器毎に将来の前記電動車両給電電力の変化を予測できる。
また、各種の電動車両を空充電状態から満充電するのに必要な時間を代表する値に対応する時間を前記必要充電時間としたので、電源機器の消費電力を簡易に制御できる。
また、過去に駐車した複数の電動車両を満充電するのに必要な時間を代表する値に対応する時間を前記必要充電時間としたので、現実の電動車両の充電状態を知らなくても電源機器の消費電力を制御できる。
また、必要充電時間を定めて、駐車空間に駐車する電動車両の前記累積充電時間が前記必要充電時間に達するとその電動車両への給電を終了する様にしたので、電源機器の電力制御が容易になる。
また、前記必要充電時間を定めて、電動車両の前記累積充電時間が前記必要充電時間に達すると前記給電機器がその電動車両への給電を終了すると仮定し、複数の電動車両に各々に充電する複数の電力を時間軸に沿って合計して電動車両給電電力データを調製し、複数の駐車機構使用電力を時間の経過とともに計測し、電動車両給電電力データから予測電動車両給電電力を時間の経過とともに導出し、時間の経過とともに給電する一つまたは幾つかの前記給電機器を選択しなおして、複数の駐車機構使用電力と複数の電動車両給電電力と複数の予測電動車両給電電力の総和が前記電源機器の電力容量を越えない様にしたので、電源機器の電力容量の範囲内で、複数の駐車機構を作動させながらできるだけ多くの電動車両に電力を給電できる。
また、電動車両毎に前記必要充電時間を定めて、電動車両の前記累積充電時間が前記必要充電時間に達すると前記給電機器がその電動車両への給電を終了すると仮定し、複数の電動車両に各々に充電する複数の電力を時間軸に沿って合計して電動車両給電電力データを調製し、複数の駐車機構使用電力を時間の経過とともに計測し、電動車両給電電力データから予測電動車両給電電力を時間の経過とともに導出し、時間の経過とともに給電する一つまたは幾つかの前記給電機器を選択しなおして、複数の駐車機構使用電力と複数の電動車両給電電力と複数の予測電動車両給電電力の総和が前記電源機器の電力容量を越えない様にしたので、電源機器の電力容量の範囲内で、複数の駐車機構を作動させながらできるだけ多くの電動車両に電力を給電できる。
従って、駐車した電動車両に給電するのに適した、電動車両を含む車両を駐車させる駐車装置群を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態に係る駐車装置の概念図である。
【図2】本発明の実施形態に係る駐車装置群の電気系統図である。
【図3】各種形式の駐車装置の概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照して説明する。
電動車両10は、直流または交流の電気を給電される自動車である。
例えば、電動車両10は、電気を給電され、電気または液体燃料で動くハイブリッド自動車である。
例えば、電動車両10は、電気を給電され、電気のみで動く自動車である。
【0020】
最初に、本発明の第一の実施形態にかかる駐車装置群を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る駐車装置の概念図である。図2は、本発明の実施形態に係る駐車装置群の電気系統図である。図3は、各種形式の駐車装置の概念図である。
以下では、エレベータ方式駐車機構に本願の発明を適用したものを例にして、説明する。
【0021】
本発明の第一の実施形態にかかる駐車装置200は、電動車両10を含む車両を駐車させる駐車装置群であって、電源機器100とM個の駐車装置200とで構成される。
【0022】
電源機器100は、所定の電源容量を持つ。
電源機器100は、後述する複数の駐車機構210と複数の給電機器220とに電力を各々に給電可能である電気機器である。
電源機器100は、電源回路110と電源制御器120とで構成される。
例えば、電源回路110は、商用電源を入力して後述するM個の駐車機構210とN個の給電機器220とに給電可能である。
【0023】
電源制御器120は、電源機器110を制御する電気機器である。
例えば、電源制御器120は、コンピュータ制御される。
【0024】
電源制御器120は、電源コントローラ121と制御回路122と複数の第一電力計123と複数の第二電力計124とで構成される。
電源コントローラ121は、複数の第一電力計123と複数の第二電力計124との計測結果を基に制御回路122を通して電源機器100の電力の分配を制御する。
制御回路122は、給電機器220を制御するための回路である。
第一電力計123は、駐車機構使用電力を計測する電子機器である。
駐車機構使用電力は、電源機器100が駐車機構210へ給電する複数の電力である。
第二電力計124は、電動車両給電電力を計測する。
電動車両給電電力は、電源機器100が給電機器220へ給電する複数の電力である。
【0025】
M個の駐車装置200は、駐車機構210を各々に有する。
M個の前記駐車装置うちの1個以上のN個の駐車装置200が、さらに給電機器220を各々に有する。
Nは、1・・・・Mのうちの一つである。
すなわち、NがMに一致しない場合は、N個の駐車装置200は、駐車機構210と給電機構220とで各々に構成され、M個のうちの残りの駐車装置200は、駐車機構210で各々に構成される。NがMに一致する場合は、M個の駐車装置200は、駐車機構210と給電機構220とで各々に構成される。
駐車機構210は、複数の車両を入出庫空間212と複数の駐車空間211との間で移動し複数の駐車空間211に各々に駐車させる機構である。
給電機器220は、駐車空間211に駐車する電動車両10へ電力を給電する機器である。
駐車機構210と給電機器220の具体例は、後述する。
【0026】
電源機器100の消費電力が電力容量を越えない様にN個の給電機器220のうちの一つまたは幾つかの給電機器220を時間の経過とともに選択しなおして電源機器100がM個の駐車機構210と選択した一つまたは幾つかの給電機器220とだけへ電力を給電する。
例えば、電源制御器120は、電源機器100の消費電力が電力容量を越えない様にN個の給電機器220のうちの一つまたは幾つかの給電機器220を時間の経過とともに選択しなおして電源機器100がM個の駐車機構210と選択した一つまたは幾つかの給電機器220とだけへ電力を給電する。
【0027】
電源機器100の消費電力が電力容量を越えない様にN個の給電機器220のうちの一つまたは幾つかの給電機器220を時間の経過とともに選択しなおすときは、所定の重み付けにしたがって一つまたは幾つかの給電機器220を時間の経過とともに選択する。
例えば、充電要求の早かった電動車両10に給電する給電機器220の順に重み付けする。
例えば、空充電状態に近い電動車両10に給電する給電機器220の順に重みづけする。
例えば、VIPの電動車両10に給電する給電機器220に特別の重みづけをする。
【0028】
M個の駐車装置毎に駐車機構使用電力を時間の経過とともに計測し、N個の駐車装置毎に電動車両給電電力を時間の経過とともに計測し、M個の駐車機構使用電力の合計とN個の電動車両給電電力の合計との総和が電力容量を越えない様に、N個の給電機器220のうちの一つまたは幾つかの給電機器220を時間の経過とともに選択しなおして電源機器100がM個の駐車機構210と選択した一つまたは幾つかの給電機器220とだけへ電力を給電してもよい。
例えば、電源制御器120は、第一電力計123によりM個の駐車装置毎に駐車機構使用電力を時間の経過とともに計測し、第二電力計124によりN個の駐車装置毎に電動車両給電電力を時間の経過とともに計測し、M個の駐車機構使用電力の合計とN個の電動車両給電電力の合計との総和が電力容量を越えない様に、N個の給電機器220のうちの一つまたは幾つかの給電機器220を時間の経過とともに選択しなおして電源機器100がM個の駐車機構210と選択した一つまたは幾つかの給電機器220とだけへ電力を給電する。
【0029】
駐車空間211に駐車する電動車両10を充電させるのに必要な時間である必要充電時間を定めて、
N個の駐車装置毎の複数の駐車空間211に各々に駐車する複数の電動車両毎に電動車両10を充電するのに供した時間を累積した累積時間である累積充電時間が必要充電時間に達すると給電機器220が電動車両10への給電を終了すると仮定して、N個の駐車装置毎に給電機器220が複数の電動車両10に各々に給電する複数の電力を時間軸に沿って合計して得た時系列データである電動車両給電電力データを調製してもよい。
例えば、電源制御器120は、駐車空間211に駐車する電動車両10を充電させるのに必要な時間である必要充電時間を予め定められ、
N個の駐車装置毎の複数の駐車空間211に各々に駐車する複数の電動車両毎に電動車両10を充電するのに供した時間を累積した累積時間である累積充電時間が必要充電時間に達すると給電機器220が電動車両10へ給電するのを終了すると仮定して、N個の駐車装置毎に給電機器220が複数の電動車両10に各々に給電する複数の電力を時間軸に沿って合計して得た時系列データである電動車両給電電力データを調製する。
この様にすると、N個の駐車装置毎に電源機器100が給電機器220へ給電する電力の時系列の変化を予測できる。
例えば、電動車両給電電力データを表示する。
例えば、電動車両毎に充電を完了する時刻を予測する。
【0030】
必要充電時間は、電動車両10を空充電状態から満充電状態にするのに各々に必要な複数の時間を代表する値に対応する時間であってもよい。
例えば、必要充電時間は、電動車両10を空充電状態から満充電状態にするのに各々に必要な複数の時間の平均値に対応する時間である。
例えば、必要充電時間は、電動車両10を空充電状態から満充電状態にするのに各々に必要な複数の時間の平均値の50%〜80%のうちのひとつの時間である。
または、必要充電時間は、複数の電動車両10毎に給電ドライバ222が電動車両10から通信で得た電動車両10を満充電状態にするのに必要な時間であっても良い。
【0031】
必要充電時間は、駐車装置200の複数の駐車空間に過去に駐車した複数の電動車両10を満充電状態にするのに各々に必要な複数の時間を代表する値に対応する時間であってもよい。
例えば、必要充電時間は、駐車装置200の複数の駐車空間に過去に駐車した複数の電動車両10を満充電状態にするのに各々に必要な複数の時間の平均値に対応する時間である。
例えば、必要充電時間は、駐車装置200の複数の駐車空間に過去に駐車した複数の電動車両10を満充電状態にするのに各々に必要な複数の時間の平均値にの50%〜80%のうちのひとつの時間である。
【0032】
必要充電時間は、複数の駐車装置毎の複数の駐車空間に駐車する複数の電動車両毎に電動車両10を充電させるのに必要な時間であってもよい。
【0033】
駐車空間211に駐車する電動車両10を充電させるのに必要な時間である必要充電時間を定めて、
N個の駐車装置毎の複数の駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両毎に電動車両10の累積充電時間が必要充電時間に達すると給電機器220が電動車両10へ給電するのを終了させてもよい。
例えば、電源制御器120は、N個の駐車装置毎の駐車空間211に駐車する電動車両毎に電動車両10を充電させるのに必要な時間である必要充電時間を予め定められ、N個の駐車装置毎の複数の駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両毎に電動車両10の累積充電時間が必要充電時間に各々に達すると給電機器220が電動車両10へ給電するのを各々に終了させる。
【0034】
複数の駐車装置毎の複数の駐車空間に駐車する複数の電動車両毎に電動車両10を充電させるのに必要な時間である必要充電時間を定めて、
N個の駐車装置毎の複数の駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両毎に電動車両10の累積充電時間が必要充電時間に達すると給電機器220が電動車両10への給電を終了させてもよい。
また、電源制御器120は、N個の駐車装置毎に複数の駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両毎に、給電ドライバ222が電動車両10から通信で充電完了信号を受けると、給電機器220が電動車両10へ給電するのを終了させてもよい、
【0035】
以下に駐車機構210と給電機器220とを、具体例をあげて詳述する。
【0036】
駐車機構210は、複数の車両を入出庫空間212と複数の駐車空間211との間で移動し複数の駐車空間211に各々に駐車させる機器である。
例えば、駐車機構210は、複数の駐車空間211と入出庫空間212と複数のパレット213と駐車機構構造214と搬送機器215とで構成される。
駐車空間211は、電動車両10を含む車両を駐車させる空間である。
複数の駐車空間211は、昇降路Hの左右に多段に並ぶ。
入出庫空間212は、車両を入庫させる空間または車両を出庫させる空間である。
パレット213は、車両を載せる構造体である。構造体は、上から見て四辺形の板構造である。
複数のパレットが、複数の駐車空間211に各々に置かれる。
駐車機構構造214は、駐車装置200の主構造体であり、駐車空間211と入出庫空間212とを形成する。
搬送機器215は、パレット213を複数の駐車空間211のうちの一つの駐車空間211と入出庫空間212との間で移動させる機構である。
図1では、搬送機器215が車両を載せたパレット213を昇降路Hの中で昇降させる様子を示している。
【0037】
給電機器220は、駐車空間211に駐車する電動車両10へ電力を給電する電気機器である。
例えば、給電機器220は、給電開閉器221と複数の給電ドライバ222と給電回路223と充電回路224とで構成される。
給電開閉器221は、電源機器100から給電ドライバ222へ給電する電力を遮断し、または接続する電気機器である。
例えば、給電開閉器221は、電源機器100から給電ドライバ222へ給電する電力を遮断し、または接続する電磁開閉機である。
給電ドライバ222は、電動車両10へ電力を給電する電気機器である。
給電ドライバ222は、電動車両10の内蔵する充電機器と通信し、電動車両10の充電状態に対応したデータを得ても良い。
例えば、給電ドライバ222は、空充電状態を0%、満充電状態を100%とする%表示に対応するデータを得ても良い。
給電回路223は、電源機器100と駐車空間211とを電気的に案内する電気回路である。
充電回路224は、パレット213に乗せた電動車両10と給電回路223との間を電気的に案内する電気回路である。
例えば、充電回路224は、電動車両10に附属する充電ケーブルで構成されてもよい。
給電回路223と充電回路224とは、パレット213を駐車空間211と搬送装置との間で移載させる際に、脱着される。
【0038】
次に本発明の第二の実施形態にかかる駐車装置群を説明する。
本発明の第一の実施形態にかかる駐車装置群の説明と同じ部分は説明を省略し、異なる点のみを説明する。
【0039】
本発明の第二の実施形態にかかる駐車装置200は、電動車両10を含む車両を駐車させる駐車装置群であって、電源機器100とM個の駐車装置200とで構成される。
【0040】
電源機器100の構成は、第一の実施形態にかかる駐車装置群のものと同じなので、説明を省略する。
駐車装置200の構成は、第一の実施形態にかかる駐車装置群のものと同じなので、説明を省略する。
【0041】
電源機器100の消費電力が電力容量を越えない様にN個の給電機器220のうちの一つまたは幾つかの給電機器220を時間の経過とともに選択しなおして電源機器100がM個の駐車機構210と選択した一つまたは幾つかの給電機器220とだけへ電力を給電する。
例えば、電源制御器120は、電源機器100の消費電力が電力容量を越えない様にN個の給電機器220のうちの一つまたは幾つかの給電機器220を時間の経過とともに選択しなおして電源機器がM個の駐車機構210と選択した一つまたは幾つかの給電機器220とだけへ電力を給電する。
【0042】
駐車空間に駐車する電動車両10を充電させるのに必要な時間である必要充電時間を定めて、N個の駐車装置毎の複数の駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両毎に電動車両10へ充電するに供した時間を累積した累積時間である累積充電時間が必要充電時間に達すると給電機器220が電動車両10へ給電するのを終了すると仮定して、N個の駐車装置毎に給電機器220が複数の電動車両10に各々に給電する複数の電力を時間軸に沿って合計して得た時系列データである電動車両給電電力データを調製する。
例えば、電源制御器120は、駐車空間に駐車する電動車両10を充電させるのに必要な時間である必要充電時間を予め定められ、N個の駐車装置毎の複数の駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両毎に電動車両10に充電するのに供した時間を累積した累積時間である累積充電時間が必要充電時間に達すると給電機器220が電動車両10への給電を終了すると仮定して、N個の駐車装置毎に給電機器220が複数の電動車両10に各々に給電する複数の電力を時間軸に沿って合計して得た時系列データである電動車両給電電力データを調製する。
この様にすると、N個の駐車装置毎に電源機器100が給電機器220へ給電する電力の時系列の変化を予測できる。
例えば、電動車両給電電力データを表示する。
【0043】
必要充電時間は、複数の電動車両10を空充電状態から満充電状態にするのに各々に必要な複数の時間を代表する値に対応する時間であってもよい。
例えば、必要充電時間は、複数の電動車両10を空充電状態から満充電状態にするのに各々に必要な複数の時間の平均値に対応する時間である。
例えば、必要充電時間は、複数の電動車両10を空充電状態から満充電状態にするのに各々に必要な複数の時間の平均値の50%〜80%のうちのひとつの時間である。
【0044】
必要充電時間は、駐車装置200の複数の駐車空間に過去に駐車した複数の電動車両10を満充電状態にするのに各々に必要な複数の時間を代表する値に対応する時間であってもよい。
例えば、必要充電時間は、駐車装置200の複数の駐車空間に過去に駐車した複数の電動車両10を満充電状態にするのに各々に必要な複数の時間の平均値に対応する時間である。
例えば、必要充電時間は、駐車装置200の複数の駐車空間に過去に駐車した複数の電動車両10を満充電状態にするのに各々に必要な複数の時間の平均値の50%〜80%のうちのひとつの時間である。
また、必要充電時間は、複数の電動車両10毎に給電ドライバ222が電動車両10から通信で得た電動車両10を満充電状態にするのに必要な時間であってもよい。
【0045】
駐車空間211に駐車する電動車両10を充電させるのに必要な時間である必要充電時間を定めて、N個の駐車装置毎の複数の駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両毎に電動車両10の累積充電時間が必要充電時間に達すると給電機器220が電動車両10へ給電するのを終了させてもよい。
例えば、電源制御器120は、駐車空間211に駐車する電動車両10を充電させるのに必要な時間である必要充電時間を予め定められ、N個の駐車装置毎の複数の駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両毎に電動車両10の累積充電時間が必要充電時間に達すると、給電機器220が電動車両10へ給電するのを終了させる。
また、電源制御機器は、N個の駐車装置毎に複数の駐車空間211に各々に駐車する複数の電動車両10毎に、給電ドライバ222が電動車両10から通信で充電完了信号を受けると、給電機器220が電動車両10へ給電するのを終了させてもよい。
【0046】
M個の駐車装置毎に電源機器100が駐車機構210へ各々に給電する電力である駐車機構使用電力を時間の経過とともに計測し、N個の駐車装置毎に電動車両給電電力データから予測される電動車両給電電力である予測電動車両給電電力を時間の経過とともに導出し、
M個の駐車機構使用電力の合計と選択した一つまたは幾つかの給電機器220の予測電動車両給電電力の合計との総和が電力容量を越えない様にN個の給電機器220のうちの一つまたは幾つかの給電機器220を時間の経過とともに選択しなおして電源機器100がM個の駐車機構210と選択した一つまたは幾つかの給電機器220とだけへ電力を給電する。
例えば、電源制御器120は、M個の駐車装置毎に電源機器100が駐車機構210へ各々に給電する電力である駐車機構使用電力を時間の経過とともに計測し、N個の駐車装置毎に電動車両給電電力データから予測される電動車両給電電力である予測電動車両給電電力を時間の経過とともに導出し、M個の駐車機構使用電力の合計と選択した一つまたは幾つかの給電機器220の予測電動車両給電電力の合計との総和が電力容量を越えない様にN個の給電機器220のうちの一つまたは幾つかの給電機器220を時間の経過とともに選択しなおして電源機器100がM個の駐車機構210と選択した一つまたは幾つかの給電機器220とだけへ電力を給電する。
【0047】
次に本発明の第三の実施形態にかかる駐車装置群を説明する。
本発明の第二の実施形態にかかる駐車装置群の説明と同じ部分は説明を省略し、異なる点のみを説明する。
【0048】
本発明の第三の実施形態にかかる駐車装置200は、電動車両10を含む車両を駐車させる駐車装置群であって、電源機器100とM個の駐車装置200とで構成される。
【0049】
電源機器100と駐車装置200の構成は、第二の実施形態にかる駐車装置群のものと同じなので、説明を省略する。
【0050】
電源機器100の消費電力が電力容量を越えない様にN個の給電機器220のうちの一つまたは幾つかの給電機器220を時間の経過とともに選択しなおして電源機器100がM個の駐車機構210と選択した一つまたは幾つかの給電機器220とだけへ電力を給電する。
例えば、電源制御器120は、電源機器100の消費電力が電力容量を越えない様にN個の給電機器220のうちの一つまたは幾つかの給電機器220を時間の経過とともに選択しなおして電源機器100がM個の駐車機構210と選択した一つまたは幾つかの給電機器220とだけへ電力を給電する。
【0051】
複数の駐車装置毎の複数の駐車空間に駐車する複数の電動車両毎に電動車両10を充電させるのに必要な時間である必要充電時間を予め定めて、N個の駐車装置毎の複数の駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両毎に電動車両10に充電するのに供した時間を累積した累積時間である累積充電時間が必要充電時間に達すると給電機器220が電動車両10へ給電するのを終了すると仮定して、N個の駐車装置毎に給電機器220が複数の電動車両10に各々に給電する複数の電力を時間軸に沿って合計して得た時系列データである電動車両給電電力データを調製する。
例えば、電源制御器120は、駐車空間に駐車する電動車両10を充電させるのに必要な時間である必要充電時間を予め定められ、N個の駐車装置毎の複数の駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両毎に電動車両10に充電するのに供した時間を累積した累積時間である累積充電時間が必要充電時間に達すると給電機器220が電動車両10への給電を終了すると仮定して、N個の駐車装置毎に給電機器220が複数の電動車両10に各々に給電する複数の電力を時間軸に沿って合計して得た時系列データである電動車両給電電力データを調製する。
【0052】
N個の駐車装置毎の複数の駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両毎に電動車両10を充電するのに供した時間を累積した累積時間である累積充電時間が必要充電時間に達すると給電機器220が電動車両10へ給電するのを終了させてもよい。
例えば、電源制御器120は、N個の駐車装置毎の複数の駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両毎に電動車両10を充電するのに供した時間を累積した累積時間である累積充電時間が必要充電時間に達すると給電機器220が電動車両10への給電を終了する。
また、電源制御器120は、N個の駐車装置毎に複数の駐車空間211に各々に駐車する複数の電動車両10毎に、給電ドライバ222が電動車両10から通信で充電完了信号を受けると、給電機器220が電動車両10へ給電するのを終了させてもよい。
【0053】
本発明の実施形態に係る駐車装置200は、その構成により、以下の効果を有する。
電源機器100が複数の駐車装置200の駐車機構210と給電機器220とに電力を給電し、時間の経過とともに給電する一つまたは幾つかの給電機器220を選択しなおして、電源機器100の消費電力が電源機器100の電力容量を越えない様にしたので、電源機器100の電力容量の範囲内で、複数の駐車機構210を作動させながらできるだけ多くの電動車両10に電力を給電できる。
また、複数の駐車機構使用電力と複数の電動車両給電電力とを時間の経過とともに計測し、時間の経過とともに給電する一つまたは幾つかの給電機器220を選択しなおして、複数の駐車機構使用電力と複数の電動車両給電電力との総和が電源機器100の電力容量を越えない様にしたので、電源機器100の電力容量の範囲内で、複数の駐車機構210を作動させながらできるだけ多くの電動車両10に電力を給電できる。
また、必要充電時間を定めて、電動車両10の累積充電時間が必要充電時間に達すると給電機器220がその電動車両10への給電を終了すると仮定し、複数の電動車両10に各々に充電する複数の電力を時間軸に沿って合計して電動車両給電電力データを調製する様にしたので、給電機器毎に将来の電動車両給電電力の変化を予測できる。
また、複数の電動車両10を空充電状態から満充電するのに必要な時間を代表する値に対応する時間を必要充電時間としたので、電源機器100の消費電力を簡易に制御できる。
また、過去に駐車した複数の電動車両10を満充電するのに必要な時間を代表する値に対応する時間を必要充電時間としたので、現実の電動車両10の充電状態を知らなくても電源機器100の消費電力を制御できる。
また、必要充電時間を定めて、駐車空間211に駐車する電動車両10の累積充電時間が必要充電時間に達するとその電動車両10への給電を終了する様にしたので、電源機器100の電力制御が容易になる。
また、複数の駐車装置毎に必要充電時間を定めて、電動車両10の累積充電時間が必要充電時間に達すると給電機器220がその電動車両10への給電を終了すると仮定し、複数の電動車両10に各々に充電する複数の電力を時間軸に沿って合計して電動車両給電電力データを調製し、複数の駐車機構使用電力を時間の経過とともに計測し、電動車両給電電力データから予測電動車両給電電力を時間の経過とともに導出し、時間の経過とともに給電する一つまたは幾つかの給電機器220を選択しなおして、複数の駐車機構使用電力と複数の電動車両給電電力と複数の予測電動車両給電電力の総和が電源機器100の電力容量を越えない様にしたので、電源機器100の電力容量の範囲内で、複数の駐車機構210を作動させながらできるだけ多くの電動車両10に電力を給電できる。
また、複数の駐車装置毎の複数の駐車空間に駐車する複数の電動車両毎に電動車両10の必要充電時間を定めて、電動車両10の累積充電時間が必要充電時間に達すると給電機器220がその電動車両10への給電を終了すると仮定し、複数の電動車両10に各々に充電する複数の電力を時間軸に沿って合計して電動車両給電電力データを調製し、複数の駐車機構使用電力を時間の経過とともに計測し、電動車両給電電力データから予測電動車両給電電力を時間の経過とともに導出し、時間の経過とともに給電する一つまたは幾つかの給電機器220を選択しなおして、複数の駐車機構使用電力と複数の電動車両給電電力と複数の予測電動車両給電電力の総和が電源機器100の電力容量を越えない様にしたので、
電源機器100の電力容量の範囲内で、複数の駐車機構210を作動させながらできるだけ多くの電動車両10に電力を給電できる。
【0054】
本発明は以上に述べた実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。
【符号の説明】
【0055】
H 昇降路
10 電動車両
100 電源機器
110 電源回路
120 電源制御器
121 電源コントローラ
122 制御回路
123 第一電力計
124 第二電力計
200 駐車装置
210 駐車機構
211 駐車空間
212 入出庫空間
213 パレット
214 駐車機構構造
215 搬送機器
220 給電機器
221 給電開閉器
222 給電ドライバ
223 給電回路
224 充電回路
【先行技術文献】
【特許文献】
【0056】
【特許文献1】特開平05−256038号
【特許文献2】特開平04−366283号
【特許文献3】特開平05−227668号
【特許文献4】特開平06−57086号
【特許文献5】特開平06−67987号
【特許文献6】特開平06−81507号
【特許文献7】特開平06−121407号
【特許文献8】特開平06−318288号
【特許文献9】特開平07−004095号
【特許文献10】特開平10−030354号
【特許文献11】特開平10−124719号
【特許文献12】特開平11−086058号
【特許文献13】特開平11−152925号
【特許文献14】特開2001−312772号
【特許文献15】特開2001−359203号
【特許文献16】特開2002−004620号
【特許文献17】実開平06−028124号
【特許文献18】実開平06−035535号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動車両を含む車両を駐車させる駐車装置群であって、
所定の電力容量を持つ電源機器と、
M個の駐車装置と、
を備え、
M個の前記駐車装置が複数の車両を入出庫空間と複数の駐車空間との間で移動し複数の駐車空間に各々に駐車させる駐車機構を各々に有し、
M個の前記駐車装置うちの1個以上のM個以下のN個の前記駐車装置がさらに前記駐車空間に駐車する電動車両へ電力を給電する給電機器を各々に有し、
前記電源機器がM個の前記駐車機構とN個の前記給電機器とに電力を給電可能であり、
前記電源機器の消費電力が前記電力容量を越えない様にN個の前記給電機器のうちの一つまたは幾つかの前記給電機器を時間の経過とともに選択しなおして前記電源機器がM個の前記駐車機構と選択した一つまたは幾つかの前記給電機器とだけへ電力を給電する、
ことを特徴とする駐車装置群。
【請求項2】
M個の前記駐車装置毎に前記電源機器が前記駐車機構へ給電する電力である駐車機構使用電力を時間の経過とともに計測し、
N個の前記駐車装置毎に前記電源機器が前記給電機器へ給電する電力である電動車両給電電力を時間の経過とともに計測し、
M個の前記駐車機構使用電力の合計とN個の前記電動車両給電電力の合計との総和が前記電力容量を越えない様にN個の給電機器のうちの一つまたは幾つかの前記給電機器を時間の経過とともに選択しなおして前記電源機器がM個の前記駐車機構と選択した一つまたは幾つかの前記給電機器とだけへ電力を給電する、
ことを特徴とする請求項1に記載の駐車装置群。
【請求項3】
前記駐車空間に駐車する電動車両を充電させるのに必要な時間である必要充電時間を定めて、
N個の駐車装置毎の複数の前記駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両毎に電動車両を充電するのに供した時間を累積した累積時間である累積充電時間が前記必要充電時間に達すると前記給電機器が前記電動車両へ給電するのを終了すると仮定して、N個の駐車装置毎に前記給電機器が複数の電動車両に各々に給電する複数の電力を時間軸に沿って合計して得た時系列データである電動車両給電電力データを調製する、
ことを特徴とする請求項2に記載の駐車装置群。
【請求項4】
前記必要充電時間は複数の電動車両を空充電状態から満充電状態にするのに各々に必要な複数の時間を代表する値に対応する時間である、
ことを特徴とする請求項3に記載の駐車装置群。
【請求項5】
N個の駐車装置毎の複数の前記駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両毎に電動車両の前記累積充電時間が前記必要充電時間に達すると前記給電機器が前記電動車両へ給電するのを終了する、
ことを特徴とする請求項4に記載の駐車装置群。
【請求項6】
前記駐車空間に駐車する電動車両を充電させるのに必要な時間である必要充電時間を定めて、
N個の駐車装置毎の複数の前記駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両毎に電動車両を充電するのに供した時間を累積した累積時間である累積充電時間が前記必要充電時間に達すると前記給電機器が前記電動車両へ給電するのを終了すると仮定して、N個の駐車装置毎に前記給電機器が複数の電動車両に各々に給電する複数の電力を時間軸に沿って合計して得た時系列データである電動車両給電電力データを調製し、
M個の駐車装置毎に前記電源機器が前記駐車機構へ各々に給電する電力である駐車機構使用電力を時間の経過とともに計測し、
N個の駐車装置毎に前記電動車両給電電力データから予測される電動車両給電電力である予測電動車両給電電力を時間の経過とともに導出し、
M個の駐車機構使用電力の合計と選択した一つまたは幾つかの前記給電機器の予測電動車両給電電力の合計との総和が前記電力容量を越えない様にN個の給電機器のうちの一つまたは幾つかの前記給電機器を時間の経過とともに選択しなおして前記電源機器がM個の前記駐車機構と選択した一つまたは幾つかの前記給電機器とだけへ電力を給電する、
ことを特徴とする請求項1に記載の駐車装置群。
【請求項7】
前記必要充電時間は複数の電動車両を空充電状態から満充電状態にするのに各々に必要な複数の時間を代表する値に対応する時間である、
ことを特徴とする請求項6に記載の駐車装置群。
【請求項8】
前記必要充電時間は前記駐車装置の複数の駐車空間に過去に駐車した複数の電動車両を満充電状態にするのに各々に必要な複数の時間を代表する値に対応する時間である、
ことを特徴とする請求項6に記載の駐車装置群。
【請求項9】
N個の駐車装置毎の複数の前記駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両毎に電動車両の前記累積充電時間が前記必要充電時間に達すると前記給電機器が前記電動車両へ給電するのを終了する、
ことを特徴とする請求項6に記載の駐車装置群。
【請求項10】
前記駐車空間に駐車する電動車両を充電させるのに必要な時間である必要充電時間を定めて、
N個の駐車装置毎の複数の前記駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両毎に電動車両に充電するのに供した時間を累積した累積時間である累積充電時間が前記必要充電時間に各々に達すると前記給電機器が前記電動車両へ給電するのを終了する、
ことを特徴とする請求項1に記載の駐車装置群。
【請求項11】
前記必要充電時間は複数の電動車両を空充電状態から満充電状態にするのに各々に必要な複数の時間を代表する値に対応する時間である、
ことを特徴とする請求項10に記載の駐車装置群。
【請求項12】
前記必要充電時間は前記駐車装置の複数の駐車空間に過去に駐車した複数の電動車両を満充電するのに必要な時間を代表する値に対応する時間である、
ことを特徴とする請求項10に記載の駐車装置群。
【請求項13】
複数の駐車装置毎の複数の駐車空間に駐車する複数の電動車両毎に電動車両を充電させるのに必要な時間である必要充電時間を定めて、
N個の駐車装置毎の複数の前記駐車空間に各々に駐車する複数の電動車両毎に電動車両を充電するのに供した時間を累積した累積時間である累積充電時間が前記必要充電時間に達すると前記給電機器が前記電動車両へ給電するのを終了すると仮定して、N個の駐車装置毎に前記給電機器が複数の電動車両に各々に給電する複数の電力を時間軸に沿って合計して得た時系列データである電動車両給電電力データを調製し、
M個の駐車装置毎に前記電源機器が前記駐車機構へ各々に給電する電力である駐車機構使用電力を時間の経過とともに計測し、
N個の駐車装置毎に前記電動車両給電電力データから予測される電動車両給電電力である予測電動車両給電電力を時間の経過とともに導出し、
M個の駐車機構使用電力の合計と選択した一つまたは幾つかの前記給電機器の予測電動車両給電電力の合計との総和が前記電力容量を越えない様にN個の給電機器のうちの一つまたは幾つかの前記給電機器を時間の経過とともに選択しなおして前記電源機器がM個の前記駐車機構と選択した一つまたは幾つかの前記給電機器とだけへ電力を給電する、
ことを特徴とする請求項1に記載の駐車装置群。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−97685(P2011−97685A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−247217(P2009−247217)
【出願日】平成21年10月28日(2009.10.28)
【出願人】(000198363)IHI運搬機械株式会社 (292)
【Fターム(参考)】