説明

高効率低コヒーレンス干渉法

本出願によれば、とりわけ、偏光依存性問題を改善し、光が光源に反射され戻すことを防止するのに役立つ干渉計の実施形態が提示される。干渉計の実施形態は、光源(101)に結合されたアイソレータ(402)と、アイソレータに結合された、光をリファレンスアーム(104)およびサンプルアーム(105)に提供するための偏光依存光学素子(403)とを含むことができ、光検出器(417、418)に提供される反射光は、検出器に結合された光信号プロセッサ(410)で偏光非依存光信号が形成され得るようなものであり、アイソレータは、リファレンスアームおよびサンプルアームからの反射光が光源に入ることを阻止する。いくつかの実施形態では、平衡検出システムが、雑音を低減するために利用されることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、Jay Weiによって2004年2月10日に出願された「High Efficiency Low Coherence Interferometry」と題する仮出願第60/543,767号に基づく優先権を主張し、同仮出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、干渉法に関し、詳細には、光コヒーレンス断層撮影法や光コヒーレンス反射測定法など、非侵襲的な光学撮像装置および測定装置で利用され得る高効率干渉計に関する。
【背景技術】
【0003】
古典的な白色光干渉計に由来する低コヒーレンス干渉法は、光コヒーレンス反射測定法および光コヒーレンス断層撮影法への応用のため、過去10年ほどの間にますます注目を集めるようになった。光コヒーレンス反射測定法と光コヒーレンス断層撮影法は共に、眼の像をマッピングするための技法であり、眼の欠陥を診断し治療するのに大いに役立てることができる。さらに低コヒーレンス干渉法は、内視鏡検査、腹腔鏡検査、顕微鏡検査、および干渉技法が有用であり得るその他の任意の技法で利用されることができる。
【0004】
図1は、従来の低コヒーレンス干渉計100の一例を示している。図1に示される低コヒーレンス干渉計100は、光源101と、ビームスプリッタ102と、光信号処理ユニット110とを含む、簡単なマイケルソン干渉計である。図1に示されるように、ビームスプリッタ102は、ソースアーム103から受光された光源101からの低コヒーレンス光ビームを、リファレンスアーム104に結合されるリファレンスビームとサンプルアーム105に結合されるサンプルビームとに分割する、2×2ビームスプリッタとすることができる。リファレンスアーム104のリファレンスビームは、リファレンス112によってビームスプリッタ102に反射され戻り、サンプルアーム105のサンプルビームは、サンプル111によってビームスプリッタ102へと反射され戻る。ビームスプリッタ102は、反射されたリファレンスビームを、ソースアーム103と信号アーム106とに分割する。同様に、ビームスプリッタ102は、サンプル111からの反射ビームを、ソースアーム103と信号アーム106とに分割する。したがって、サンプル111およびリファレンス112からの反射ビームは、ビームスプリッタ102によって、ソースアーム103に結合される合成ビームに合成される。信号アーム106の信号ビームは、光検出器および透過率増幅器TIA 107によって受光され、そこで光信号が電子信号に変換される。電子信号は、さらなる処理のため、光信号処理ユニット110に結合される。光信号処理ユニット110で請け負われる光信号処理の機能は、バンドパスフィルタリング、信号増幅、復調、ローパスフィルタリング、およびその他の処理機能を含むことができる。光信号処理ユニット110で取得される光信号は、サンプル111(試験下サンプル)の構造および光学的属性を撮像し分析するためのハードウェアまたはソフトウェアによって処理されることができる。
【0005】
図1に示されるようなマイケルソン干渉計に基づく光コヒーレンス領域反射率計の一例が、Optics Letter 12, 158-160, Mar. 1987の中でYoungquistとDavisによって説明されている。断層撮影撮像のための横断走査機構を有する光反射測定法は、Applied Optics 1987の中でParkによって説明されている。生体組織像を得るために干渉法に基づいて生体組織を撮像するための光コヒーレンス断層撮影法が、米国特許第5,321,501号でも説明されている。
【0006】
図1に示されたマイケルソン干渉計の例では、サンプルアーム105とリファレンスアーム104からの反射信号の一部は、ソースアーム103にも伝播する。これは光学的性能にとって不都合である。第1に、有用な信号が、ソースアーム103の方にとられて失われる。第2に、ソースアーム103に進入した反射光が、光源101によって発生される光ビームの雑音を増大させる。
【0007】
ソースアーム103に進入する反射光に対する解決策が、Optics Letters Vol 24, No. 21, Nov. 1999の中のRollinの論文で説明されている。図2に示されるように、光サーキュレータ202が、干渉計200のソースアーム103に挿入される。ビーム経路203が、ビームスプリッタ102とサーキュレータ202の間に光学的に結合される。図2に示されるように、ビームスプリッタ102からビーム経路203を逆進する反射光は、サーキュレータ202に入り、ビーム経路205を介して検出器207に転送される。検出器107および207からの出力信号は、差動増幅器208において合成され、その後、光信号処理ユニット110に入力される。そのような構成は、第1に、反射ビームを検出器ビーム経路205および106に転送することと、第2に、サーキュレータ202をアイソレータとしても機能させて反射光を光源101に寄せ付けないようにすることの2つの目的にとって役に立つ。
【0008】
別の方法が、米国特許第6,501,551号に開示されている。米国特許第6,501,551号で説明されている解決策では、サンプルアーム105とリファレンスアーム104が共に、光サーキュレータを含む。その場合、サンプル111およびリファレンス112からの反射信号は、ビームスプリッタ102とは異なる別のビームスプリッタに転送される。新しいビームスプリッタの2つの出力信号は、個別に受光、復調、および処理されることができ、その後、平衡検出受信器において、一方のチャネルが他方のチャネルから減算される。
【0009】
しかし、検出器107で測定される信号強度は、サンプル111から反射された光ビームの偏光状態にも影響されやすい。これは特に、サンプル111のサンプル素材が高い複屈折性を示す場合に不都合である。図3は、Sorinによって米国特許第5,202,745号で開示された干渉計システム300の一例を示している。干渉計システム300は、検出器アーム106が偏光ダイバシティ受光器に光学的に結合され得るので、サンプル111から反射された光ビームの偏光状態から独立であることができる。図3に示されるように、偏光ダイバシティ受光器は、伝送アーム306および307によってそれぞれ光検出器310および311に結合される偏光ビームスプリッタ305を含むことができる。図3に示されるように、光源101は最初に、ソースアーム103からの光を直線偏光子302に結合することによって直線偏光される。偏光ビームスプリッタ(PBS)305は、ビームを2つの直交偏光ビーム経路306および307に分割するため、検出器アーム106に配置される。偏光コントローラ308も、リファレンスアーム104に結合され、偏光ダイバシティ受光器の各偏光アーム306および307で等しいリファレンス信号パワーを生み出すように調整されることができる。これら2つの偏光アーム信号は、個別に復調、および処理され、その後、光信号処理ユニット110において加算される。干渉計システム300の例では、サンプルアーム105での反射ビームの偏光状態がどのようであろうと、サンプルアーム105からの反射ビームは最終的に、それ用に適切に偏光されたリファレンスビームと干渉し合い、その結果のビームが加算される。信号は、サンプルビームの偏光状態の変化に対して一定である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、図2および図3に示されたシステムは、偏光の問題と反射されて光源に戻る光の問題を両方一緒には解決しない。従来技術の上述の不都合およびその他の短所を考慮すると、サンプルに起因する偏光の変化に合わせて検出器への信号を最大化すること、および光源からの雑音レベルを低減することが望ましいので、単一の干渉計で偏光の問題と反射されて光源に戻る光の問題を両方とも解決する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、偏光および反射光の問題を両方とも解決する干渉計の実施形態が提示される。本発明の実施形態による干渉計は、光源と、光源に結合されたアイソレータと、アイソレータに結合された偏光依存光学素子と、偏光依存光学素子に結合されたリファレンスアームと、偏光依存光学素子に結合されたサンプルアームと、偏光依存光学素子に結合された1つまたは複数の光検出器とを含むことができ、偏光依存光学素子は、リファレンスアームおよびサンプルアームに光を結合し、リファレンスアームおよびサンプルアームから反射光を受光し、1つまたは複数の光検出器に結合された光信号プロセッサで偏光非依存光信号が形成され得るように、光を検出器に提供し、アイソレータは、リファレンスアームおよびサンプルアームからの反射光が光源に入ることを阻止する。
【0012】
本発明のいくつかの実施形態では、アイソレータは、第1のポートで光源から光を受光するように結合されたサーキュレータを含むことができる。いくつかの実施形態では、偏光依存光学素子は、サーキュレータの第2のポートから光を受光するように結合され、第1の偏光の光を提供し、サンプルアームおよびリファレンスアームから反射された光を受光し、偏光に応じて1つまたは複数の光検出器の第1の検出器とサーキュレータの第2のポートに光を提供する偏光依存ビームスプリッタと、偏光ビームスプリッタから第1の偏光の光を受光するように結合され、第1の偏光の光をリファレンスアームおよびサンプルアームに結合し、リファレンスアームおよびサンプルアームからの反射光を偏光依存ビームスプリッタに結合し戻すビームスプリッタとを含むことができ、サーキュレータは、第3のポートを介して1つまたは複数の光検出器の第2の検出器に光を提供する。
【0013】
いくつかの実施形態では、アイソレータは、光源から光を受光し、第1の偏光で第1のビームを、第2の偏光で第2のビームを提供するビームスプリッタを含む。いくつかの実施形態では、偏光依存光学素子は、第1のビームおよび第2のビームを受光するように結合されたファラデー回転子と、ファラデー回転子に結合され、第1のビームの偏光が第2の偏光に回転され、第2のビームの偏光が第1の偏光に回転される波長板と、波長板から第1のビームおよび第2のビームを受光し、第1のビームを第2のビームと合成するように結合されたプリズムと、プリズムに結合され、リファレンスアームおよびサンプルアームに光を提供し、リファレンスアームおよびサンプルアームから反射光を受光するビームスプリッタとを含み、反射光はプリズムで偏光によって分割され、偏光は波長板およびファラデー回転子によって回転され、ビームスプリッタは、ビームを再合成し、合成ビームを第2の偏光ビームスプリッタに結合し、第2の偏光ビームスプリッタは、偏光に従ってビームを分割し、1つまたは複数の光検出器に結合される。いくつかの実施形態では、ビームスプリッタからの反射光を受光するように結合されたパワーモニタが含まれ得る。
【0014】
いくつかの実施形態では、アイソレータは、リファレンスアームに結合された第1のサーキュレータと、サンプルアームに結合された第2のサーキュレータとを含むことができる。いくつかの実施形態では、偏光依存光学素子は、光源からの光を受光し、偏光する直線偏光子と、直線偏光子から偏光された光を受光し、リファレンスアームの第1のサーキュレータの第1のポートおよびサンプルアームの第2のサーキュレータの第1のポートに光ビームを提供するように結合された第1のビームスプリッタであって、第1のサーキュレータの第2のポートはリファレンスに結合され、第2のサーキュレータの第2のポートはサンプルに結合される第1のビームスプリッタと、第1のサーキュレータの第3のポートおよび第2のサーキュレータの第3のポートから光を受光し、合成ビームを提供するように結合された第2のビームスプリッタと、合成ビームを受光し、第1の偏光の第1のビームおよび第2の偏光の第2のビームを1つまたは複数の光検出器に提供するように結合された偏光依存ビームスプリッタとを含むことができる。いくつかの実施形態では、パワーモニタが、第2のビームスプリッタに結合される。
【0015】
いくつかの実施形態では、アイソレータは、光源から光を受光し、第1の偏光のビームを提供するように結合された偏光依存ビームスプリッタを含むことができる。いくつかの実施形態では、偏光依存光学素子は、第1の偏光のビームを受光し、第1の偏光のビームを出力するように結合されたファラデー回転子および波長板と、ファラデー回転子および波長板から第1の偏光のビームを受光し、第1の偏光のビームを透過させる第2の偏光ビームスプリッタと、第2の偏光ビームスプリッタから第1の偏光のビームを受光し、第1の偏光のビームをサンプルアームおよびリファレンスアームに結合し、サンプルアームおよびリファレンスアームから反射ビームを受光し、サンプルアームおよびリファレンスアームからの反射ビームを合成反射ビームに合成するように結合されたビームスプリッタとを含むことができ、合成反射ビームは、第2の偏光ビームスプリッタによって第1の偏光の合成反射ビームと第2の偏光の合成反射ビームに分割され、第2の偏光の合成反射ビームは、1つまたは複数の光検出器の1つに結合され、第1の偏光の合成反射ビームは、ファラデー回転子および波長板によって第2の偏光に偏光回転され、偏光ビームスプリッタによって1つまたは複数の光検出器の別の1つに結合される。いくつかの実施形態では、パワーモニタが、ビームスプリッタに結合され得る。
【0016】
アイソレータが偏光依存ビームスプリッタであるいくつかの実施形態では、偏光依存光学素子は、第1の偏光の第1のビームを受光し、その偏光を第2の偏光に回転させるように結合されたファラデー回転子および波長板と、ファラデー回転子および波長板から第2の偏光のビームを受光するように結合された第2のプリズムと、第2のプリズムから第2の偏光のビームを受光し、光をリファレンスアームおよびサンプルアームに結合し、サンプルアームおよびリファレンスアームから反射ビームを受光し、合成反射ビームに提供するように結合されたビームスプリッタとを含むことができ、合成反射ビームは、第2のプリズムで偏光によって第1の偏光の第1の反射ビームと第2の偏光の第2の反射ビームに分割され、ファラデー回転子および波長板は、第2の偏光の第2の反射ビームの偏光を第1の偏光に回転させ、偏光依存ビームスプリッタは、第2の反射ビームを1つまたは複数の光検出器に結合する。いくつかの実施形態では、パワーモニタが、ビームスプリッタに結合され得る。
【0017】
いくつかの実施形態では、偏光依存光学素子は、第1の偏光の第1のビームを受光し、第1の偏光の第1のビームを透過させるように結合されたファラデー回転子および波長板と、ファラデー回転子および波長板から第1の偏光の第1のビームを受光するように結合された第2のプリズムと、第2のプリズムから第1の偏光の第1のビームを受光し、光をリファレンスアームおよびサンプルアームに結合し、サンプルアームおよびリファレンスアームから反射ビームを受光し、合成反射ビームに提供するように結合されたビームスプリッタとを含むことができ、合成反射ビームは、第2のプリズムで偏光によって第1の偏光の第1の反射ビームと第2の偏光の第2の反射ビームに分割され、ファラデー回転子および波長板は、第1の偏光の第1の反射ビームを透過させ、偏光依存ビームスプリッタは、第1の反射ビームを1つまたは複数の光検出器に結合する。いくつかの実施形態では、パワーモニタが、ビームスプリッタに結合され得る。いくつかの実施形態では、第2のプリズムは、第2の偏光の第2の反射ビームを1つまたは複数の光検出器に結合する。
【0018】
いくつかの実施形態では、偏光依存光学素子は、偏光依存ビームスプリッタと光源の間に結合され、第1の偏光と第2の偏光を有するビームを提供する直線偏光子と、偏光依存ビームスプリッタから第2の偏光の光を受光するように結合された4分の1波長板と、4分の1波長板から光を受光し、4分の1波長板を通して光を反射し戻して、偏光依存ビームスプリッタに第1の偏光の光を提供するように結合されたミラーと、偏光依存ビームスプリッタから第1の偏光の光を受光し、円偏光された光をリファレンスアームに提供するように結合された第2の4分の1波長板であって、リファレンスアームからの反射光は、偏光依存ビームスプリッタでの第2の偏光の光である第2の4分の1波長板と、第1の偏光および第2の偏光から等しい光の部分を通過させるように向き付けられた直線偏光子であって、ミラーから反射された光とリファレンスアームから反射された光を含む合成ビームを偏光依存ビームスプリッタから受光するように結合された直線偏光子と、直線偏光子から光を受光し、光をサンプルアームに提供するように結合されたビームスプリッタであって、サンプルアームからの反射光が、ビームスプリッタによって1つまたは複数の検出器に結合されるビームスプリッタとを含むことができる。
【0019】
アイソレータがサーキュレータであるいくつかの実施形態では、偏光依存光学素子は、サーキュレータの第2のポートから光を受光するように結合され、第1のビームを提供する偏光依存ビームスプリッタと、第1のビームを受光し、光をサンプルアームおよびリファレンスアームに提供し、サンプルアームおよびリファレンスアームから反射ビームを受光するように結合されたビームスプリッタとを含むことができ、反射ビームの第1の部分は、ビームスプリッタによって1つまたは複数の光検出器に結合され、反射ビームの第2の部分は、ビームスプリッタによって偏光依存ビームスプリッタに結合され、第1の偏光を有する第2の部分は、サーキュレータの第2のポートに結合され、サーキュレータの第3のポートは、1つまたは複数の光検出器に結合され、第2の偏光を有する第2の部分は、偏光依存ビームスプリッタによって1つまたは複数の光検出器に結合される。
【0020】
上記およびその他の実施形態がさらに、添付の図面を参照して以下で説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図面において、好都合である場合は、同じ呼称を有する要素は、同じまたは類似の機能を有する。
【0022】
本発明のいくつかの実施形態によれば、光コヒーレンス断層撮影や光コヒーレンス反射測定など、非侵襲的な光学撮像装置および測定装置で利用され得る高効率干渉計が提供される。さらに、本発明による光コヒーレンス断層撮影装置のいくつかの実施形態は、生体組織を撮像し、測定するのに使用され得る。
【0023】
図14は、本発明による干渉計の実施形態のいくつかの特徴を示している。上で説明されたように、一般にマイケルソン干渉計は、ビームスプリッタによって結合された、ソースアームと、リファレンスアームと、サンプルアームと、検出器アームとを含む。光は、光源からリファレンスアームおよびサンプルアームをそれぞれ介してリファレンスおよびサンプルに送られる。リファレンスおよびサンプルからの反射光は、検出器アームで合成され、その光の強度測定を行うことができる。測定されるデータは、リファレンスアームおよびサンプルアームからの光を再合成し、その光を検出器アームに誘導することよって生み出される干渉パターンに関するものである。
【0024】
図14に示されるように、本発明のいくつかの実施形態による干渉計は、光アイソレータ1401に結合された光源101を含む。光アイソレータ1401は、光源101から光を受光し、光を透過させるが、光が反射され光源101に戻ることを防止する。その後、アイソレータ1401からの光は、偏光依存光学素子1403に結合される。偏光依存光学素子1403は、光をリファレンスアーム104およびサンプルアーム105に結合し、リファレンスアーム104およびサンプルアーム105からの反射光を受光する。さらに、偏光依存光学素子1403は、サンプル111に関する偏光依存効果が光信号処理ユニット410からの出力信号において最小化され得るように、光信号を処理する。上述したように、リファレンスアーム104は、リファレンス112に結合される。サンプルアーム105は、光学的にサンプル111に結合される。さらに、偏光依存光学素子1403は、リファレンスアーム104およびサンプルアーム105からの反射光信号を検出器1404に供給するように結合される。その後、検出器1404からの出力信号は、光信号処理ユニット410に入力され、光信号処理ユニットは、検出器1404で測定された反射光の強度に基づいて、偏光非依存信号を提供することができる。
【0025】
本発明のいくつかの実施形態では、サンプル111を走査できるように、サンプル走査光学素子1402が、サンプルアーム105に挿入されることができる。そのような走査機能は、例えば、断層撮影の適用例で重要になり得る。
【0026】
本発明のいくつかの実施形態は、光コヒーレンス反射測定および光コヒーレンス断層撮影の適用するための高効率干渉計を提供する。本発明のいくつかの実施形態では、アイソレータ1401は、光サーキュレータとすることができ、偏光依存光学素子1403は、偏光ビームスプリッタを含むことができる。高効率性能は、サーキュレータおよび偏光ビームスプリッタが干渉計のソースアームに結合された場合に達成されることができる。いくつかの実施形態では、偏光ダイバシティ干渉計の各アームで等しいリファレンス信号を生成するために、偏光コントローラ308が、リファレンスアーム104に配置されることができる。したがって、光信号処理ユニット410によって生成される干渉計信号は、試験下デバイスまたは試験下サンプルとも呼ばれるサンプル111からの反射信号の偏光状態とは独立に作成されることができる。アイソレータ1401内の光サーキュレータは、高いシステム信号対雑音比性能を達成するために、光源101に戻る反射信号の高い分離性を提供することもできる。いくつかの実施形態では、1つの光サーキュレータが、サンプルアーム105に配置され、別の光サーキュレータが、リファレンスアーム104に配置される。これらの実施形態における偏光ビームスプリッタおよび偏光ダイバシティ受光器は、検出器アームに配置されることができる。
【0027】
本発明による干渉計のいくつかの実施形態は、光源101にフィードバックされる反射光によって引き起こされる問題を、光源101を分離する光アイソレータを使用することによって解決する。本発明による干渉計のいくつかの実施形態は、サンプルアームからの偏光状態に依存する信号の問題を、偏光依存光学素子1403で偏光ダイバシティ受光器を使用することによって解決する。本発明による干渉計のいくつかの実施形態は、コヒーレント領域干渉法の応用例に、高出力効率、サンプルアーム105の偏光状態に対する非感受性、高い信号対雑音比を提供する。上述したように、偏光依存性は、サンプル材質の複屈折特性の結果とすることができ、または干渉計内の環境的変化に起因することができる。本発明による高品質干渉計の実施形態は、例えば、光コヒーレンス断層撮影法や光コヒーレンス反射測定法など、様々な目的で使用されることができる。
【0028】
いくつかの実施形態では、干渉計の光源101は、広帯域スペクトル光源とすることができ、干渉計の深さ分解能は、光源のコヒーレンス長によって決定されることができる。いくつかの実施形態では、光源101は、低コヒーレンス光源とすることができる。いくつかの実施形態では、光源101は、波長掃引光源を含むことができる。
【0029】
いくつかの実施形態では、リファレンス112は、リファレンスアーム104から反射されるリファレンス信号において光路遅延を生成するために、所定の速度で走査され得る光遅延線を含むことができる。いくつかの実施形態では、光コヒーレンス断層撮影法の応用例において撮像される対象物を走査するため、2次元横断走査機構1402が、干渉計のサンプルアーム105に配置されることができる。いくつかの実施形態では、サンプルアーム105とリファレンスアーム104の間の分散差に対する補償が提供されることができる。分散差を補償するため、例えば、1対のプリズム、格子ベースの光学システム、ならびに光ファイバ遠隔通信および短パルスレーザの応用例で広く利用されているその他のよく知られた分散補償器を始めとする複数の異なる方法が、偏光依存光学素子1403で利用可能である。分散補償器は、これら2つのアームの間の分散差の符号に応じて、サンプルアームまたはリファレンスアームに配置されることができる。
【0030】
本発明のいくつかの実施形態では、光源101からの光は、最初に光サーキュレータに、次に偏光ビームスプリッタに結合され、その後、光源からの光をサンプルアーム105とリファレンスアーム104に分割するビームスプリッタに結合される。ビームスプリッタの比率は、サンプルアーム105から光サーキュレータに反射される光を最大化しながら、同時にリファレンスアーム104から光サーキュレータに反射されて戻る光の十分な強度を依然として維持するように選択されることができる。
【0031】
本発明による干渉計のいくつかの実施形態では、光源101は、高速波長掃引コヒーレント光源とすることができる。いくつかの実施形態では、リファレンス112は、固定反射器とすることができる。いくつかの実施形態では、光周波数領域反射測定法の原理が利用され得る。
【0032】
本発明による干渉計のいくつかの実施形態では、像距離は、サンプル111の動きに対する非感受性を有する。さらに、本発明による干渉計のいくつかの実施形態では、検出器1404で測定される信号強度は、偏光の変化に対する非感受性を有することができる。
【0033】
図4は、本発明による干渉計の一実施形態を示している。図4に示されるように、本発明のいくつかの実施形態は、偏光効果を使用して、光ビームを特定の光路に転送する。図4に示される実施形態は、干渉信号を生成するための2つの直交偏光状態用の経路への分割を含み、2つの直交偏光状態は、高効率で偏光非依存の干渉法性能を達成するため、別々に処理されることができる。
【0034】
図4に示されるように、干渉計400は、光源101を含む。光源101からの光は、最初に光サーキュレータ402のポート1に結合される。図4に示される実施形態では、光アイソレータ1401は、サーキュレータ402を含む。光サーキュレータ402は、偏光非依存光学デバイスであり、ポート1に入ったすべての偏光状態のすべての光は、光サーキュレータ402のポート2から干渉計400のソースアーム405に出る。その後、ソースアーム405からの光は、偏光依存ビームスプリッタ403に結合される。偏光依存ビームスプリッタ403では、ソースアーム405からの光は、P偏光およびS偏光と呼ばれる2つの直線偏光ビームに偏光される。
【0035】
従来から言われているように、伝播する光の波面において、S偏光は、入射面と垂直な電界ベクトルを有し、P偏光は、入射面と平行な電界ベクトルを有する。入射面は、本開示のすべての図面において紙面と平行とする。P偏光だけが、ビーム光路420に結合され、したがって、ビーム光路420を介してビームスプリッタ403に結合された光ビームスプリッタ404に結合される。S偏光は、ビームスプリッタ403からの別のビーム光路に結合されことによって除去され、またはパワーをモニタするために利用されることができる。
【0036】
本発明のいくつかの実施形態では、光学成分は、バルク光学素子で形成され得る。しかし、いくつかの実施形態は、光ファイバ成分(すなわち、光ファイバに形成された、または光ファイバの部分として形成された成分)を利用することができる。光ファイバ成分は、ミスアラインメントを最小化する利点を有する。
【0037】
いくつかの実施形態の低コヒーレンス光源101などの大部分の低コヒーレンス光源は、部分的に偏光されるに過ぎない。最大効率を達成するため、偏光ビームスプリッタ403に結合されるとき、大部分の偏光が入射面(P偏光)と平行にアラインメントされるように、光源101は回転されることができる。
【0038】
ビームスプリッタ404の分割率は、大部分の光がサンプルアーム105に伝播され、適切な測定を実行するのに十分なだけの光がリファレンスアーム104に伝播するように最適化されることができる。分割率は、光遅延スキャナの反射率と、干渉計400のリファレンスアーム104から反射された光の全透過率とによって決定されることができる。ショット雑音制限検出性能を達成するため、リファレンスアーム104でリファレンス112によって反射された光は、サンプルアーム105でサンプル111から反射された光よりも強度が大きくなるべきである。生体組織とすることができるサンプル111に対応するリファレンス112からの反射は、リファレンス112の反射率と比べて通常は非常に小さいので、ソースアーム420で受光される光の90パーセントがサンプルアーム105に誘導され、10パーセントがリファレンスアーム104に誘導される90/10の一般的な分割率が、ショット雑音性能のために利用されることができる。
【0039】
当業者であればよく理解されるように、リファレンス112は、例えば、反射成分および光遅延成分を含むことができる。さらに、いくつかの実施形態では、リファレンス112は、光信号処理ユニット410と結合され得る走査機能も含むことができる。
【0040】
サンプル111およびリファレンス112から反射された光のうちの少量は、スプリッタ404によって光路412に結合されることができる。この少量の光は、検出器413と、パワーモニタ回路414に結合される検出器413からの電気信号に結合されることができる。したがって、この少量の光は、サンプル111およびリファレンス112から反射された光パワーをモニタするために利用されることができる。偏光ビームスプリッタ403によって出力されるS偏光に基づいてパワーをモニタするため、同様の回路が、ビーム偏光ビームスプリッタ403に結合されることができる。
【0041】
サンプル111およびリファレンス112から反射された光は一般に、サンプル111およびリファレンス112の光学的属性によってS偏光とP偏光の両方を含む。偏光依存ビームスプリッタ403はやはり、S偏光成分とP偏光成分を2つの別個の経路106および405に分割する。リファレンスアーム104の偏光コントローラ308は、リファレンス112からP偏光経路106のP偏光とS偏光経路405のS偏光を等しい量だけ生成するように調整されることができる。いくつかの実施形態では、偏光コントローラ308は、各ループが4分の1波長板またはその他の偏光依存光学デバイスに相当する3つの光ファイバループから作成されることができる。
【0042】
偏光依存ビームスプリッタ403によってソースアーム405に結合され戻る光、すなわちS偏光成分は、サーキュレータ402によって経路416に転送され、それによって、低コヒーレンス光源101を分離する。そのような構成は、干渉計400からの光を光源101に結合し戻すことから生じる雑音を低減する。
【0043】
リファレンス経路104からの光と同様に、サンプルアーム105からのS偏光は、光路416に伝播し、サンプルアーム105からのP偏光は、光路106に伝播する。各偏光経路416および106における干渉信号は、それぞれ光検出器417および418によって受光される。その後、光検出器417および418からの電気信号は、光信号処理ユニット410で個別に処理される。いくつかの実施形態では、光信号処理ユニット410は、検出器417および418によって測定された光の強度の総和を示す合成信号を出力することができる。光信号処理ユニット410から出力される信号は、P偏光およびS偏光干渉成分の総和とすることができ、その結果、処理の間、光信号処理ユニット410からの出力信号によって示される信号強度は、サンプルアーム105におけるサンプル111から反射された光の偏光状態から独立したものとなっている。この実施形態のこの特徴は、例えば、コラーゲン線維から構成される生体組織など、サンプルが高い複屈折性を有する場合に特に有利である。
【0044】
図5Aは、本発明による干渉計500の一実施形態を示している。図5Aに示されるように、光源101からの光は、プリズム501の偏光ビームスプリッタ被覆面502のため、プリズム501によってS偏光およびP偏光光ビームに分割される。プリズムとして示されてはいるが、プリズム501は、任意の偏光ビーム分割デバイスとすることができる。S偏光ビームは、面502によって反射され、ミラーまたは好ましい全内反射(TIR)面503によって反射される。S偏光ビーム521は、ビーム521を伝播方向とは逆向きから観察した場合、ファラデー回転子505によって反時計回り(CCW)に45度回転される。光ビームを回転させるファラデー効果は、ファラデー回転子における磁界の方向に依存し、回転角は、ファラデー回転子における磁界の大きさに依存することはよく知られている。ファラデー効果過程は非相互的であり、つまり、回転はビームの伝播方向に依存しない。
【0045】
λ/2波長板506は、垂直軸に対して22.5度に向き付けられ、ファラデー回転子505の後方に配置される。その場合、ファラデー回転子505から出力されたビームは、さらに45度回転し、λ/2波長板506を通過した後、P偏光ビームになる。図5Bから図5Eは、光源101からの光が、プリズム501、ファラデー回転子505、およびλ/2波長板506を通過する際に受ける偏光回転を示している。図5Bは、プリズム501から出力されたS偏光ビーム521を示す。図5Cは、ファラデー回転子505から出力されたビームの45°半時計周りを示す。図5Dは、λ/2波長板506を通過した回転を示す。図5Eは、プリズム507に入力される結果のP偏光ビームを示す。その後、P偏光ビームは、プリズム507の偏光ビームスプリッタ被覆面508を透過する。
【0046】
一方、P偏光ビーム522は、やはりファラデー回転子505によって45度回転され、その後、λ/2波長板506によってS偏光ビームへと回転される。S偏光は、プリズム507の面509(ミラーまたはTIR)および面508によってビームスプリッタ(またはカプラ)404に反射される。この構成では、光源101からのS偏光とP偏光の両方が、ビームスプリッタ404に結合される。
【0047】
図5Fから図5Iは、サンプル111およびリファレンス112から反射される光が受ける偏光回転を示している。リファレンス112またはサンプル111から反射される光のS偏光成分は、プリズム507の面508、プリズム507の面509、λ/2波長板506、およびファラデー回転子505を通って伝播し、その後、プリズム501に結合される。先に説明されたように、ファラデー効果は非相互的なので、上記の経路を通過後も、S偏光は依然として、S偏光面の向きを向いている。S偏光は、プリズム501の面502で、さらに面504で反射され、偏光ビームスプリッタ513の偏光スプリッタ被覆面514で反射され、その後、光検出器418によって受光される。図5Fは、S偏光ビームを示す。図5Gは、λ/2波長板506を通過後のS偏光ビームの回転を示す。図5Hは、ファラデー回転子505を通過後にビームが受ける回転を示す。最後に、図5Iは、偏光依存ビームスプリッタ513に入射するS偏光ビームを示す。
【0048】
リファレンスアーム104またはサンプルアーム105から反射される光のP偏光成分も、偏光を変化させずに、λ/2波長板506およびファラデー回転子505を通って伝播する。P偏光成分は、面503で反射され、面502、面504、および面514を通過して、その後、光検出器417によって受光される。偏光コントローラ308は、偏光ダイバシティ検出のため、光路106および416において等しいS偏光およびP偏光リファレンス光を生成するように調整されることができる。その後、2つの直交する偏光ビームは、個別に復調、および処理され、その後、光信号処理ユニット410において全体的な強度信号に処理される。
【0049】
図5Aに示された実施形態では、図14のアイソレータ1401などのアイソレータは、プリズム501を含み、図14の偏光依存光学素子1403などの偏光依存光学素子は、プリズム501、ファラデー回転子505、λ/2波長板506、プリズム507、ビームスプリッタ404、および偏光依存ビームスプリッタ513を含む。
【0050】
図6は、本発明による干渉計の別の実施形態を示している。図6に示されるような干渉計600は、2つの光サーキュレータ612および613を用いて、光効率を高め、光源101への光反射フィードバックを低減することができる。光サーキュレータ613は、リファレンスアーム104に配置される。光サーキュレータ612は、サンプルアーム105に配置される。図6に示される干渉計600は、従来のマッハ−ツェンダ干渉計に類似している。光源101からの光は、直線偏光子607に入力される。ビームスプリッタ602は、偏光子607から受光した直線偏光を分割する。図6に示されるように、ある量の光αは、サンプルアーム105に誘導され、残りの光1−αは、リファレンスアーム104に誘導される。いくつかの実施形態では、ビームスプリッタ602の分割率は、ビーム経路の相対効率によって決定されることができる。
【0051】
リファレンスアーム104において、光は、サーキュレータ613の第1のポートに誘導される。その後、サーキュレータ613の第2のポートから出る光は、リファレンス112に誘導され、リファレンス112からの反射光は、再びサーキュレータ613の第2のポートに誘導される。サーキュレータ613の第3のポートから出る光は、偏光コントローラ308に誘導される。偏光コントローラ308を出る光は、ビームスプリッタ606に入力される。
【0052】
同様に、サンプルアーム105の光は、サーキュレータ612の第1のポートに誘導される。サーキュレータ612の第2のポートを出る光は、サンプル111に結合される。その後、サンプル111からの反射光は、サーキュレータ612の第2のポートに結合され戻す。サーキュレータ612の第3のポートを出る光は、ビームスプリッタ606に誘導される。
【0053】
その後、リファレンスアーム104からの光とサンプルアーム105からの光は、ビームスプリッタ606で合成され、ビーム経路608に誘導される。ビーム経路608は、光を偏光依存ビームスプリッタ609に結合する。偏光依存ビームスプリッタ609は、光ビームを、ビーム経路611に結合されるS偏光ビームとビーム経路610に結合されるP偏光ビームとに分割する。本発明のいくつかの実施形態では、偏光コントローラ308は、偏光ダイバシティ検出のため、等しい強度のS偏光およびP偏光リファレンス光をそれぞれ光路611および610において生成するように調整されることができる。
【0054】
図6に示されるように、ビーム経路611の光ビームの強度は、光検出器612で検出され、ビーム経路610の光ビームの強度は、光検出器613で検出される。検出器612および613で生成される電気信号は、光信号処理ユニット614に入力される。いくつかの実施形態では、検出器613で測定されるP偏光干渉信号および検出器612で測定されるS偏光干渉信号は、個別に復調、および処理され、その後、光信号処理ユニット614によって出力される全体的な干渉信号に合算される。
【0055】
図6にさらに示されるように、ビームスプリッタ606からの混合光の一部は、ビーム経路615に結合され、検出器616によって検出されることができる。その後、検出器616からの電気的出力信号は、パワーモニタ617に入力される。
【0056】
図6に示される実施形態では、図14のアイソレータ1401などのアイソレータは、サーキュレータ613およびサーキュレータ612を含む。さらに、図14の偏光依存光学素子1403などの偏光依存光学素子は、直線偏光子607、ビームスプリッタ602、ビームスプリッタ606、および偏光ビームスプリッタ609を含む。
【0057】
図7は、本発明のいくつかの実施形態による別の干渉計700を示している。図7に示されるように、光源101からの光は最初に、偏光ビームスプリッタ702の偏光ビームスプリッタ面703によって偏光される。S偏光は、面703で反射され、除去されるか、またはパワーモニタリングで利用されることができる。光の喪失を最小化するため、部分的に偏光され得る光源101は、偏光ビームスプリッタ702に入るP偏光の強度を最大化するように回転されることができる。ファラデー回転子704およびλ/2波長板705は、P偏光がλ/2波長板705を出たときにP偏光を保っているように、配置されることができる。その後、P偏光は、偏光ビームスプリッタ706の偏光ビームスプリッタ被覆面707を透過させられ、ビームスプリッタ404に結合される。ビームスプリッタ404は、上で説明されたように、光をサンプルアーム105およびリファレンスアーム104に結合する。
【0058】
(サンプル111およびリファレンス112から反射されたS偏光の合成である)ビームスプリッタ404からの反射S偏光は、偏光ビームスプリッタ706の面707で反射されて光路712に入る。(サンプル111およびリファレンス112から反射されたP偏光の合成である)ビームスプリッタ404からのP偏光は、偏光ビームスプリッタ706を透過させられ、λ/2波長板705とファラデー回転子704の組み合わせによってS偏光に回転される。S偏光は、偏光ビームスプリッタ702の面703で反射されて光路713に入る。信号経路712の光ビームは、検出器714で検出され、信号経路713の光ビームは、検出器715で検出される。その後、検出器714および715からの電気的信号は、光信号処理ユニット410に結合される。サンプル111のP偏光情報を含む信号経路713とサンプル111のS偏光情報を含む光路712の2つの干渉信号経路は、個別に受光、復調、および処理され、その後、光信号処理ユニット410によって全体的な強度信号に合算される。
【0059】
先に説明されたように、サンプル111およびリファレンス112から反射された光のうちの少量は、光路412を介して検出器413に分配されることができる。したがって、パワーモニタ414は、リファレンスアーム104およびサンプルアーム105からの全体的な反射光の強度をモニタすることができる。
【0060】
いくつかの実施形態では、光源101自体のパワーは、例えば、プリズム702で反射されたS偏光を検出するパワーモニタリング装置を追加することによってモニタされることができる。そのようなパワーモニタは、サンプル111からの反射光によって影響されない。
【0061】
図7に示される実施形態では、図14のアイソレータ1401などのアイソレータは、偏光ビームスプリッタ702、ファラデー回転子704、およびλ/2波長板705を含む。さらに、図14の偏光依存光学素子1403などの偏光依存光学素子は、偏光ビームスプリッタ702、ファラデー回転子704、およびλ/2波長板705、偏光ビームスプリッタ706、およびビームスプリッタ404を含む。
【0062】
図8は、本発明による干渉計の別の実施形態を示す干渉計800を示している。図5に示された干渉計500の実施形態と比べて、干渉計800では、偏光ビームスプリッタ513が除去される。光源101からの光は、プリズム502に入り、偏光ビームスプリッタ被覆面503によって偏光分割される。S偏光は、面503で反射され、したがって、除去されるか、またはパワーモニタリングで利用される。P偏光は、偏光ビームスプリッタ502の面503を通過して伝播し、ファラデー回転子505およびλ/2波長板506の組み合わせによってS偏光に回転される。S偏光は、プリズム507の面509(ミラーまたはTIR)および偏光ビームスプリッタ被覆面508で反射されてビームスプリッタ404に入る。先に説明されたように、ビームスプリッタ404は、光をサンプルアーム105およびリファレンスアーム104に分割する。先に説明されたように、ビームスプリッタ404の分割率は、性能を最適化するように設定されることができる。
【0063】
サンプルアーム105およびリファレンスアーム104から反射された合成S偏光は、先に説明されたのと逆方向の経路を通ってプリズム507に伝播する。λ/2波長板506とファラデー回転子505の組み合わせは、先に説明されたように、プリズム507から入ったS偏光の偏光の向きを変化させない。したがって、プリズム502の面503および504で反射されたS偏光は、光検出器813に結合されることができる。サンプルアーム105およびリファレンスアーム104から反射された合成P偏光は、図8に示されるように、面508、λ/2波長板506、およびファラデー回転子505を通って、S偏光とは異なる光路を伝播する。その後、P偏光は、光検出器814に結合されることができる。その場合、検出器813からの電気的信号816は、サンプル111およびリファレンス112からのS偏光信号の強度に対応し、検出器814からの電気的信号815は、サンプル111およびリファレンス112からのP偏光信号の強度に対応する。干渉信815および816は、個別に復調、および処理され、その後、光信号処理ユニット410において全体的な干渉強度を表すために合算される。先程と同様、偏光コントローラ308は、偏光ダイバシティ検出のため、信号815および816によって示される等しい光パワーを提供するように調整されることができる。
【0064】
図8に示される実施形態では、アイソレータ1401などのアイソレータは、プリズム502、ファラデー回転子505、およびλ/2波長板506を含むことができる。さらに、偏光依存光学素子1403などの偏光依存光学素子は、プリズム502、ファラデー回転子505、λ/2波長板506、プリズム507、およびビームスプリッタ404を含む。
【0065】
図9は、本発明のいくつかの実施形態による別の干渉計900を示している。干渉計900は、干渉計800に類似しており、ファラデー回転子905と、λ/2波長板506と、プリズム502から成る類似の構成を有している。しかし、干渉計900では、プリズム910は、P偏光が、偏光を変化させることなく、プリズム502、ファラデー回転子905、およびλ/2波長板506を透過するように配置される。ファラデー回転子905の磁界は、ファラデー回転子505の磁界とは方向が逆転される。サンプルアーム105またはリファレンスアーム104からのS偏光成分は、プリズム502で反射され、検出器813に入る。P偏光成分は、入射ビーム経路を介して伝播し、検出器814に入る。その他のすべての動作は、先に説明されたのと同様である。
【0066】
図9に示される実施形態では、アイソレータ1401などのアイソレータは、プリズム502、ファラデー回転子905、およびλ/2波長板506を含む。さらに、偏光依存光学素子1403などの偏光依存光学素子は、プリズム502、ファラデー回転子905、λ/2波長板506、プリズム910、およびビームスプリッタ404を含む。
【0067】
図10は、本発明のいくつかの実施形態による干渉計の別の実施形態である干渉計1000の一実施形態を示している。干渉計1000は、図8および図9に示された干渉計の実施形態と類似しているが、対称的な光学的構成を有している。光源101のP偏光成分は、プリズム1002、ファラデー回転子905、λ/2波長板506、およびプリズム1005を透過し、ビームスプリッタ404に入る。反射経路では、S偏光成分は、プリズム1005で反射され、光路1007に入る。P偏光成分は、λ/2波長板506およびファラデー回転子905によってS偏光に回転され、プリズム1002で反射され、光路1008に入る。やはり、ビーム経路1007の光ビームは、検出器1009によって検出され、ビーム経路1008の光ビームは、検出器1010によって検出される。その後、やはり、光信号処理ユニット410が、サンプル111から反射されたP偏光に対応する1つの信号と、サンプル111から反射されたS偏光に対応する1つの信号を受け取る。
【0068】
図10に示される実施形態では、アイソレータ1401などのアイソレータは、プリズム1002、ファラデー回転子905、およびλ/2波長板506を含むことができる。さらに、偏光依存光学素子1403などの偏光依存光学素子は、プリズム1002、ファラデー回転子905、波長板506、プリズム1005、およびビームスプリッタ404を含むことができる。
【0069】
図11は、図4、図5A、図6、図7、図8、図9、および図10に示された本発明の実施形態に示されるような低コヒーレント光源の代わりに使用できる光源1100を示している。光源1100は、レーザなどのコヒーレント光源1101を利用する。コヒーレント光源の波長は、光学格子1005と反射器1106とを含むスキャナ1102を走査し、光を光学ミラー1106で反射することによって、広い波長範囲の間を高速に掃引されることができる。図11に示されるように、レーザ1101からのビームは、コリメータ1103で照準され、レンズ系1104で成形または集束されることができ、その後、格子1105に入射する。当業者であれば、本発明の実施形態で利用され得る複数の構成の高速波長掃引光源1100が存在することを理解されよう。光源1100は、図4から図14で開示されるものを含む任意の実施形態の干渉計に結合されることができる。そのような実施形態では、リファレンス112は、光遅延を含まなくてよい。
【0070】
図12は、本発明による干渉計の別の実施形態である干渉計1200の一実施形態を示している。干渉計1200は、低コヒーレンス光源101を利用することができ、いくつかの実施形態では、図11に示されるような光源を利用することができる。光は、最初にコリメータ1202によって照準され、次に直線偏光子1203によって偏光される。偏光子1203は、S偏光とP偏光の特定の比率で光を分割するように、偏光ビームスプリッタ1204と共に配置される。S偏光ビームは、偏光ビームスプリッタ1204によって反射され、ビーム伝播方向に対して45度の光軸を有する4分の1波長板1209を通過する。ビームは、4分の1波長板1209を通過すると、円偏光になる。ビームは、ミラー1210によって反射されると、左右像を変える(例えば、反時計回りの円偏光ビームは、時計回りの円偏光ビームになる)。ミラー1210の方向からの4分の1波長板1209の2回目の通過は、ビームをP偏光にする。
【0071】
元のP偏光ビームは、偏光ビームスプリッタ1204を透過させられ、4分の1波長板1205によって円偏光にされ、再帰反射光学集成装置1208によって反射され、S偏光ビームとして同様の光学的構成を通って偏光ビームスプリッタ1204に戻り、S偏光になって偏光ビームスプリッタ1204に帰る。図12に示されるように、再帰反射光学集成装置1208は、レンズ1206と凹面鏡1207、または簡単にコーナキューブを含むことができる。ミラー1210で反射されたP偏光ビームと再帰反射光学集成装置1208で反射されたS偏光ビームの2つのビームは、偏光ビームスプリッタ1204によって合成され、光軸に対して45度に向き付けされた直線偏光子1211に結合される。ビームは、レンズ1213によって光ビームスプリッタ1215のソースアーム1214に集束される。その後、ビームは、サンプルアーム1216に結合され、サンプル111に向う。サンプル111で反射されたビームは、検出アーム1217に反射され、その強度が検出器によって検出され、結果の電気的信号が光信号プロセッサに入力される。
【0072】
ビームスプリッタ1215は、集束レンズ1213がいくつかの実施形態で必要ないように、バルク光学素子で作成されることができる。逆反射集成装置1208の位置を変えることによって、光学距離が測定され得る。さらに、横断走査機構がビームのサンプルアーム1216に組み込まれた場合、サンプルの横断面像が獲得され得る。各偏光タイプの光ビームはサンプル111の2つの面で別個に干渉を引き起こされるので、測定はサンプルの動きに対して非感受性を有する。また、信号は両方の偏光タイプの総和なので、信号強度は干渉計の偏光変化に対して非感受性を有する。
【0073】
図12に示される実施形態では、図14のアイソレータ1401などのアイソレータは、偏光子1203、偏光ビームスプリッタ1204、および4分の1波長板1209、1204を含む。さらに、偏光依存光学素子1403などの偏光依存光学素子は、偏光子1203、偏光ビームスプリッタ1204、4分の1波長板1209、および直線偏光子1211を含む。
【0074】
図13は、光源101からの雑音を低減するために平衡検出を使用する本発明の別の実施形態である干渉計1300を示している。さらに、この実施形態では、光信号プロセッサによって出力される信号は、システムにおける偏光状態の変化およびサンプル111のサンプル組織から独立であることができる。干渉計1300は、光源101として低コヒーレント光源または図11に示されたような光源を利用することができる。光は、サーキュレータ1311のポート1に入り、サーキュレータ1311のポート2から出ていく。サーキュレータ1311からの光ビームは、偏光ビームスプリッタ1312によって偏光される。S偏光は、偏光ビームスプリッタ1312から出て、いくつかの実施形態では、パワーモニタリングのために利用されることができる。その場合、偏光ビームスプリッタ1312からのP偏光は、ファイバビームスプリッタ1313に結合され、ファイバビームスプリッタは、光をサンプルアーム105およびリファレンスアーム104に結合する。いくつかの実施形態では、ファイバビームスプリッタ1313は、光をサンプルアーム105とリファレンスアーム104に等しく結合することができる。サンプル111およびリファレンス112からの反射光は、ビームスプリッタ1313によって受光される。いくつかの実施形態では、ビームスプリッタ1313に反射され戻された光の半分は、検出器1316に結合される。反射光の他の半分は、偏光ビームスプリッタ1312に結合され、偏光ビームスプリッタ1312に到達したときの光の偏光状態に従って、検出器1314と検出器1315の間で分割される。
【0075】
図13に示される実施形態では、アイソレータ1401などのアイソレータは、サーキュレータ1311を含む。さらに、偏光依存光学素子1403などの偏光依存光学素子は、偏光ビームスプリッタ1312、およびビームスプリッタ1313を含む。
【0076】
干渉計1300が、
1)サンプル111から反射され戻す光がリファレンス112から反射される光よりはるかに小さい強度を有し、
2)検出器1314と検出器1315がリファレンスアーム104から同じ光強度を受光するように、リファレンスアーム104の偏光コントローラ308が調整され、
3)サーキュレータ1311、偏光ビームスプリッタ1312、およびビームスプリッタ1313において実質的に光放射の過剰損失がなく、そのため、検出器1316(検出器C)によってリファレンスアーム104から受光される光パワーが、検出器1314(検出器A)および検出器1315(検出器B)によってリファレンスアーム104から受光される光パワーの総和に等しく、
4)すべての検出器が光強度に対して実質的に同じ感度を有するという条件で構成される場合、各検出器における光は、以下のように処理されることができる。検出器1314および検出器1315によって発生される光電流は、以下のように表現され得る。
【数1】

【0077】
ここで、Rは光検出器の感度、Pはリファレンスアーム104から反射され戻す光パワー、Pはサンプルアーム105から反射され戻す光パワー、φはサンプルアーム105からの光の偏光位相である。検出器C1316における光電流は、以下のように表現され得る。
【数2】

【0078】
以下の式が利用され得る。
【数3】

【0079】
上記の式に示されるように、PおよびPは、2つの直立偏光モードでもある。これら2つの信号が別個に復調される場合、偏光状態φから独立な、サンプルパワーについての以下の偏光独立信号が獲得され得る。
【数4】

【0080】
検出器1314、1315、および1316に結合された光信号プロセッサ410の出力信号を表す、上記の式に示されたIおよびIの表現は、DC成分を有しておらず、そのため、IおよびIは、光源からの過剰強度雑音から免れていることに留意されたい。これは、上で説明された検出および信号処理方法の感度が、ショット雑音によってのみ制限されることを意味する。
【0081】
本発明のその他の実施形態は、本明細書を考察し、本明細書で開示された本発明を実施することから当業者に明らかとなろう。本明細書および実施例は単に例示的なものと見なされ、本発明の真の範囲および主旨は添付の特許請求の範囲によって指示されることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】マイケルソン干渉計構成を備える従来の低コヒーレンス干渉計を示す図である。
【図2】ソースアームに光サーキュレータを備え、検出器アームに平衡検出器を備える従来の低コヒーレンス干渉計を示す図である。
【図3】ソースアームにマイケルソン干渉計の光源を偏光させるための直線偏光子を、検出器アームに偏光ダイバシティ受光器を有する別の低コヒーレンス干渉計を示す図である。
【図4】ソースアームに光サーキュレータと偏光ビームスプリッタを有し、干渉計で偏光ダイバシティ検出を行う本発明のいくつかの実施形態による干渉計の一実施形態を示す図である。
【図5】干渉計の実施形態の光学的動作を示す図である。
【図6】サンプルアームとリファレンスアームの両方に光サーキュレータを有し、偏光ダイバシティ検出を行う本発明による干渉計の一実施形態を示す図である。
【図7】2つの偏光ビームスプリッタと、ファラデー回転子と、波長板とを有する本発明による干渉計の一実施形態を示す図である。
【図8】プリズムと、ファラデー回転子と、波長板とを有する本発明による干渉計の一実施形態を示す図である。
【図9】プリズムと、ファラデー回転子と、波長板とを有する本発明による干渉計の一実施形態を示す図である。
【図10】プリズムと、ファラデー回転子と、波長板とが対称的に配置された本発明による干渉計の一実施形態を示す図である。
【図11】本発明のいくつかの実施形態による干渉計で利用され得る高速波長掃引光源の一実施形態を示す図である。
【図12】干渉状態およびサンプルの動きに対して非感受性を有する本発明によるダブルビーム干渉計の一実施形態を示す図である。
【図13】本発明による干渉計の一実施形態を示す図である。
【図14】本発明による干渉計の実施形態の特徴を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源に結合されたアイソレータと、
前記アイソレータに結合された偏光依存光学素子と、
前記偏光依存光学素子に結合されたリファレンスアームと、
前記偏光依存光学素子に結合されたサンプルアームと、
前記偏光依存光学素子に結合された1つまたは複数の光検出器とを含み、
前記偏光依存光学素子は、前記リファレンスアームおよび前記サンプルアームに光を結合し、前記リファレンスアームおよび前記サンプルアームから反射光を受光し、前記1つまたは複数の光検出器に結合された光信号処理ユニットで偏光非依存光信号が形成され得るように光を前記1つまたは複数の検出器に提供し、
前記アイソレータは、前記リファレンスアームおよび前記サンプルアームからの反射光が前記光源に入ることを阻止する干渉計。
【請求項2】
光を受光し、パワー信号を提供するように結合されたパワーモニタをさらに含む、請求項1に記載の干渉計。
【請求項3】
前記アイソレータは、第1のポートで前記光源から光を受光するように結合されたサーキュレータを含む、請求項1に記載の干渉計。
【請求項4】
前記偏光依存光学素子は、
前記サーキュレータの第2のポートから光を受光するように結合され、第1の偏光の光を提供し、前記サンプルアームおよび前記リファレンスアームから反射された光を受光し、偏光に応じて前記1つまたは複数の光検出器の第1の検出器と前記サーキュレータの前記第2のポートに光を提供する偏光依存ビームスプリッタと、
前記偏光ビームスプリッタから前記第1の偏光の前記光を受光するように結合され、前記第1の偏光の前記光を前記リファレンスアームおよび前記サンプルアームに結合し、前記リファレンスアームおよび前記サンプルアームからの反射光を前記偏光依存ビームスプリッタに結合し戻すビームスプリッタとを含み、
前記サーキュレータは、第3のポートを介して前記1つまたは複数の光検出器の第2の検出器に光を提供する、請求項3に記載の干渉計。
【請求項5】
前記アイソレータは、前記光源から光を受光し、第1の偏光で第1のビームを、第2の偏光で第2のビームを提供するビームスプリッタを含む、請求項1に記載の干渉計。
【請求項6】
前記アイソレータは、前記第1のビームおよび前記第2のビームの前記偏光を約45度回転させるファラデー回転子と、前記第1のビームおよび前記第2のビームの前記偏光をさらに回転させる半波長板とをさらに含む、請求項5に記載の干渉計。
【請求項7】
前記偏光依存光学素子は、
前記第1のビームおよび前記第2のビームを受光するように結合されたファラデー回転子と、
前記ファラデー回転子に結合され、前記第1のビームの前記偏光が前記第2の偏光に回転され、前記第2のビームの前記偏光が前記第2の偏光に回転される波長板と、
前記波長板から前記第1のビームおよび前記第2のビームを受光し、前記第1のビームを前記第2のビームと合成するように結合されたプリズムと、
前記プリズムに結合され、前記リファレンスアームおよび前記サンプルアームに光を提供し、前記リファレンスアームおよび前記サンプルアームから反射光を受光するビームスプリッタとを含み、
前記反射光は、前記プリズムで偏光によって分割光ビームに分割され、前記分割光ビームの各々の前記偏光は、前記波長板および前記ファラデー回転子によって回転され、前記ビームスプリッタは、前記分割光ビームを再合成し、合成ビームを第2の偏光ビームスプリッタに結合し、
前記第2の偏光ビームスプリッタは、偏光に従って前記ビームを分割し、前記1つまたは複数の光検出器に結合される、請求項5に記載の干渉計。
【請求項8】
前記アイソレータは、
前記リファレンスアームに結合された第1のサーキュレータと、
前記サンプルアームに結合された第2のサーキュレータとを含む、請求項1に記載の干渉計。
【請求項9】
前記偏光依存光学素子は、
前記光源からの光を受光し、偏光する直線偏光子と、
前記直線偏光子から前記偏光された光を受光し、前記リファレンスアームの前記第1のサーキュレータの第1のポートおよび前記サンプルアームの前記第2のサーキュレータの第1のポートに光ビームを提供するように結合された第1のビームスプリッタであって、前記第1のサーキュレータの第2のポートはリファレンスに結合され、前記第2のサーキュレータの第2のポートはサンプルに結合される第1のビームスプリッタと、
前記第1のサーキュレータの第3のポートおよび前記第2のサーキュレータの第3のポートから光を受光し、合成ビームを提供するように結合された第2のビームスプリッタと、
前記合成ビームを受光し、第1の偏光の第1のビームおよび第2の偏光の第2のビームを前記1つまたは複数の光検出器に提供するように結合された偏光依存ビームスプリッタとを含む、請求項8に記載の干渉計。
【請求項10】
前記アイソレータは、前記光源から光を受光し、第1の偏光のビームを提供するように結合された偏光依存ビームスプリッタを含む、請求項1に記載の干渉計。
【請求項11】
前記アイソレータは、前記第1の偏光の前記ビームの偏光を受光し、回転させる、ファラデー回転子と、半波長板とをさらに含む、請求項10に記載の干渉計。
【請求項12】
前記偏光依存光学素子は、
前記第1の偏光の前記ビームを受光し、前記第1の偏光の前記ビームを出力するように結合されたファラデー回転子および波長板と、
前記ファラデー回転子および前記波長板から前記第1の偏光の前記ビームを受光し、前記第1の偏光の前記ビームを透過させる第2の偏光ビームスプリッタと、
前記第2の偏光ビームスプリッタから前記第1の偏光の前記ビームを受光し、前記第1の偏光の前記ビームを前記サンプルアームおよび前記リファレンスアームに結合し、前記サンプルアームおよび前記リファレンスアームから反射ビームを受光し、前記サンプルアームおよび前記リファレンスアームからの前記反射ビームを合成反射ビームに合成するように結合されたビームスプリッタとを含み、
前記合成反射ビームは、前記第2の偏光ビームスプリッタによって前記第1の偏光の前記合成反射ビームと第2の偏光の合成反射ビームに分割され、前記第2の偏光の前記合成反射ビームは、前記1つまたは複数の光検出器の1つに結合され、
前記第1の偏光の前記合成反射ビームは、前記ファラデー回転子および前記波長板によって前記第2の偏光に偏光回転され、前記偏光ビームスプリッタによって前記1つまたは複数の光検出器の別の1つに結合される、請求項10に記載の干渉計。
【請求項13】
前記偏光依存光学素子は、
前記第1の偏光の前記第1のビームを受光し、前記偏光を第2の偏光に回転させるように結合されたファラデー回転子および波長板と、
前記ファラデー回転子および波長板から前記第2の偏光の前記ビームを受光するように結合された第2のプリズムと、
前記第2のプリズムから前記第2の偏光の前記ビームを受光し、光を前記リファレンスアームおよび前記サンプルアームに結合し、前記サンプルアームおよび前記リファレンスアームから反射ビームを受光し、合成反射ビームに提供するように結合されたビームスプリッタとを含み、
前記合成反射ビームは、前記第2のプリズムで偏光によって前記第1の偏光の第1の反射ビームと前記第2の偏光の第2の反射ビームに分割され、
前記ファラデー回転子および波長板は、前記第2の偏光の前記第2の反射ビームの偏光を前記第1の偏光に回転させ、
前記偏光依存ビームスプリッタは、前記第2の反射ビームを前記1つまたは複数の光検出器に結合する、請求項10に記載の干渉計。
【請求項14】
前記ビームスプリッタに結合されたパワーモニタをさらに含む、請求項13に記載の干渉計。
【請求項15】
前記偏光依存光学素子は、
前記第1の偏光の前記第1のビームを受光し、前記第1の偏光の前記第1のビームを透過させるように結合されたファラデー回転子および波長板と、
前記ファラデー回転子および波長板から前記第1の偏光の前記第1のビームを受光するように結合された第2のプリズムと、
前記第2のプリズムから前記第1の偏光の前記第1のビームを受光し、光を前記リファレンスアームおよび前記サンプルアームに結合し、前記サンプルアームおよび前記リファレンスアームから反射ビームを受光し、合成反射ビームに提供するように結合されたビームスプリッタとを含み、
前記合成反射ビームは、前記第2のプリズムで偏光によって前記第1の偏光の第1の反射ビームと前記第2の偏光の第2の反射ビームに分割され、
前記ファラデー回転子および波長板は、前記第1の偏光の前記第1の反射ビームを透過させ、
前記偏光依存ビームスプリッタは、前記第1の反射ビームを前記1つまたは複数の光検出器に結合する、請求項10に記載の干渉計。
【請求項16】
前記第2のプリズムは、前記第2の偏光の前記第2の反射ビームを前記1つまたは複数の光検出器に結合する、請求項15に記載の干渉計。
【請求項17】
前記ビームスプリッタに結合されたパワーモニタをさらに含む、請求項15に記載の干渉計。
【請求項18】
前記偏光依存ビームスプリッタは、プリズムである、請求項10に記載の干渉計。
【請求項19】
前記偏光依存光学素子は、
前記偏光依存ビームスプリッタと前記光源の間に結合され、第1の偏光と第2の偏光を有するビームを提供する直線偏光子と、
前記偏光依存ビームスプリッタから前記第2の偏光の光を受光するように結合された4分の1波長板と、
前記4分の1波長板から光を受光し、前記4分の1波長板を通して光を反射し戻して、前記偏光依存ビームスプリッタに前記第1の偏光の光を提供するように結合されたミラーと、
前記偏光依存ビームスプリッタから前記第1の偏光の光を受光し、円偏光された光を前記リファレンスアームに提供するように結合された第2の4分の1波長板であって、前記リファレンスアームからの反射光は、前記偏光依存ビームスプリッタでの前記第2の偏光の光である第2の4分の1波長板と、
前記第1の偏光および前記第2の偏光から等しい光の部分を通過させるように配置された直線偏光子であって、前記ミラーから反射された光と前記リファレンスアームから反射された光を含む合成ビームを前記偏光依存ビームスプリッタから受光するように結合された直線偏光子と、
前記直線偏光子から光を受光し、光を前記サンプルアームに提供するように結合されたビームスプリッタであって、前記サンプルアームからの反射光が、前記ビームスプリッタによって前記1つまたは複数の検出器に結合されるビームスプリッタとを含む、請求項10に記載の干渉計。
【請求項20】
前記偏光依存光学素子は、
前記サーキュレータの第2のポートから光を受光するように結合され、第1のビームを提供する偏光依存ビームスプリッタと、
第1のビームを受光し、光を前記サンプルアームおよび前記リファレンスアームに提供し、前記サンプルアームおよび前記リファレンスアームから反射ビームを受光するように結合されたビームスプリッタとを含み、
前記反射ビームの第1の部分は、前記ビームスプリッタによって1つまたは複数の光検出器に結合され、前記反射ビームの第2の部分は、前記ビームスプリッタによって前記偏光依存ビームスプリッタに結合され、
第1の偏光を有する前記第2の部分は、前記サーキュレータの前記第2のポートに結合され、前記サーキュレータの前記第3のポートは、前記1つまたは複数の光検出器に結合され、
第2の偏光を有する前記第2の部分は、前記偏光依存ビームスプリッタによって前記1つまたは複数の光検出器に結合される、請求項3に記載の干渉計。
【請求項21】
干渉計試験を実行する方法であって、
光源から光を提供するステップと、
前記光源からの光をリファレンスアームおよびサンプルアームに結合するステップと、
前記リファレンスアームおよび前記サンプルアームから反射光を受光するステップと、
前記光源を前記サンプルアームからの前記反射光および前記リファレンスアームからの前記反射光から分離するステップと、
前記反射光を検出システムに誘導するステップとを含み、
前記検出システムが偏光非依存信号を提供することができる方法。
【請求項22】
前記光源からの光をリファレンスアームおよびサンプルアームに結合するステップは、前記光源からの光を第1の偏光の光と第2の偏光の光に分割するステップと、第1の偏光の光を前記サンプルアームおよび前記リファレンスアームに提供するステップとを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記リファレンスアームおよび前記サンプルアームから反射光を受光するステップは、前記リファレンスアームおよび前記サンプルアームからの反射光を合成するステップを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記反射光を検出システムに誘導するステップは、前記サンプルアームおよび前記リファレンスアームからの反射光を第1の偏光および第2の偏光の光に分割するステップと、前記第1の偏光の前記光を第1の検出器に結合し、前記第2の偏光の前記光を前記第2の検出器に結合するステップとを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記光源を前記反射光から分離するステップは、前記光源と前記サンプルアームおよび前記リファレンスアームとの間に少なくとも1つのサーキュレータを設けるステップを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項26】
光源と、
前記光源から光を受光するように結合された第1のポートを有し、光を前記第1のポートから第2のポートに、前記第2のポートから第3のポートに誘導するサーキュレータであって、前記サーキュレータの前記第3のポートは、第1の検出器に結合されるサーキュレータと、
前記サーキュレータの前記第2のポートから光を受光するように結合された偏光依存ビームスプリッタであって、第1の偏光の光を透過させ、また前記第1の偏光の反射光を前記サーキュレータの前記第2のポートに、第2の偏光の反射光を第2の検出器に結合する偏光依存ビームスプリッタと、
前記第1の偏光の光を受光し、前記第1の偏光の前記光をサンプルアームおよびリファレンスアームに結合するビームスプリッタであって、さらに前記サンプルアームおよび前記リファレンスアームからの反射光を前記偏光依存ビームスプリッタおよび第3の検出器に結合するビームスプリッタとを含む干渉計。
【請求項27】
前記リファレンスアームからの反射光は、前記第1の検出器と前記第2の検出器とに均等に分割される、請求項26に記載の干渉計。
【請求項28】
光源からの光をサーキュレータの第1のポートに結合するステップと、
前記サーキュレータの第2のポートからの光を第1の偏光の光と第2の偏光の光に分割するステップと、
前記第1の偏光の前記光をサンプルアームおよびリファレンスアームに結合するステップと、
前記サンプルアームおよび前記リファレンスアームからの反射光の一部を第3の検出器に結合するステップと、
前記サンプルアームおよび前記リファレンスアームからの反射光を前記第1の偏光の反射光と前記第2の偏光の反射光に分割するステップと、
前記第1の偏光の前記反射光を前記サーキュレータの前記第2のポートおよび第3のポートを介して第1の検出器に結合するステップと、
前記第2の偏光の前記反射光を第2の検出器に結合するステップと、
前記第1の検出器、前記第2の検出器、および前記第3の検出器からの信号に基づいて偏光非依存信号を生成するステップとを含む干渉法の方法。
【請求項29】
前記偏光非依存信号は、光源雑音から免れている、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記リファレンスアームからの反射光は、前記第3の検出器と前記第1および第2の検出器とに均等に分割される、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
光ビームを発生する手段と、
前記光ビームをサンプルアームおよびリファレンスアームに結合する手段と、
前記サンプルアームおよび前記リファレンスアームから反射光を受光する手段と、
光ビームを発生する手段を前記反射光から分離する手段と、
前記サンプルアームから反射された光と前記リファレンスアームから反射された光の合成に関する偏光非依存信号を生成する手段とを含む干渉計。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2007−522456(P2007−522456A)
【公表日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−552337(P2006−552337)
【出願日】平成17年2月9日(2005.2.9)
【国際出願番号】PCT/US2005/003872
【国際公開番号】WO2005/077257
【国際公開日】平成17年8月25日(2005.8.25)
【出願人】(506270569)オプトビュー,インコーポレーテッド (6)
【Fターム(参考)】