説明

高周波増幅器

【課題】マルチバンド対応増幅器において、新たに能動素子を用いることなく、複数の周波数帯について低歪化を実現する。
【解決手段】共振回路である周波数分離用フィルタ111を介して、出力から入力への帰還回路112が設けられている。周波数分離用フィルタ111が基本波を除去および2倍波を通過する役割も同時に担い、これにより2倍高調波を選択的に目的とする周波数帯へフィードバックすることが可能になる。帰還回路112に、2倍波の位相および振幅を調整する素子112が挿入されており、基本波におけるIM3の改善が期待される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は高周波増幅器に関し、特に2つ以上の複数の異なる周波数を増幅できる複数周波数帯域増幅器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の無線端末では、一台の端末機で複数の周波数帯域を扱いたい(マルチバンド化)という要求がある。通常、このような用途に用いる高周波増幅器としては周波数帯ごとに専用の増幅器と整合回路を並列して対応する。しかし、この構成をとるとコストおよび面積の増大を招く。
【0003】
このような問題を解決する手段として、1つの増幅器で2つの周波数帯のRF信号を増幅する技術がある。これは図10に示すように、インピーダンス整合回路とインピーダンス変換回路との間の増幅器の出力をスイッチ回路で切り分けて2つの周波数帯のRF信号の増幅を実現したり、特許文献1に記載されている、図11に示すようにスイッチを用いることなく、第1の帯域通過フィルタと第2の帯域通過フィルタらで切り分けて2つの周波数帯のRF信号の増幅を実現したりするものである。
【特許文献1】特開平11-97946号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年の無線端末に用いる増幅器には、先に挙げた「マルチバンド化」とともに、通話品質の向上に大きく寄与する「低歪化」が求められている。先に挙げたマルチバンド化への技術は低歪化には対応していない。現在これに対応する技術としてはリニアライザ、プレディストーターなどを用いる方法があるが、これらは通常は能動素子を応用するものであり、チップ面積の増大およびコスト高を招くものである。
【0005】
本発明の目的は小型、低コスト、低歪で、複数の周波数帯に対応できる高周波増幅器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の高周波増幅器は、1つ以上の能動素子から構成される増幅器本体と、第1および第2の周波数帯を含む複数の周波数帯に対応する入力端子および出力端子と、前記入力端子間にあって、第1および第2の周波数帯を含む複数の周波数帯を互いに分離する周波数分離用フィルタと、前記出力端子間にあって、第1および第2の周波数帯を含む複数の周波数帯を互いに分離する周波数分離用フィルタとを有するマルチバンド高周波増幅器において、前記増幅器本体の出力から前記増幅器本体の入力に前記周波数分離用フィルタのいずれかを介して帰還回路を用いて帰還がかけられており、周波数分離用フィルタは特定の周波数帯は除去し、その周波数帯の1.5〜2.5倍の周波数帯は通過させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
従来のマルチバンド対応の増幅器で用いられている周波数分離用フィルタを基本波除去フィルタとして利用し、2倍高調波を選択的にフィードバックすることにより、素子の増加を最低限に抑えたうえで、マルチバンド対応の増幅器において低歪動作が可能となることである。上記帰還回路を2つ備えた場合、一方の帰還回路が2倍高調波を選択的にフィードバックしている際、他方の帰還回路は負帰還として動作するため、低歪、かつ安定動作が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0009】
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態による高周波増幅器の回路図である。本実施形態による増幅器は、1つ以上の能動素子から構成される増幅器本体105と、それぞれ周波数f1、f2(ここではf1>f2とする)の信号用の入力端子101、102、それぞれ周波数f1、f2の信号用の出力端子103、104とを有しており、周波数f1、f2の信号を共通の増幅器105で増幅する。周波数の分離はフィルタ106〜109で行なわれる。これらはハイパスフィルターおよびローパスフィルターの回路構成をとっており、周波数分離用フィルタとしてだけでなく、整合回路の役割も果たしている。
【0010】
また、両入力端子101,102間、両出力端子108、109間にそれぞれ周波数分離用フィルタ110、111が備えられ、これにより両周波数f1、f2をよりいっそうはっきりと分離することが可能となる。フィルタ110、111はインダクタおよびキャパシタの並列共振回路あるいは直列共振回路で構成される。並列共振回路で構成されている場合は目的とする周波数帯を除去することを目的とし、直列共振回路で構成されている場合は目的とする周波数帯を通過させることを目的としている。
【0011】
また、本実施形態では、増幅器本体105の出力側に設けた周波数分離用フィルタ111を介して、増幅器本体105の出力を入力へフィードバックする帰還回路112を備えている。周波数分離用フィルタの役目をする共振回路111が基本波を除去し、および基本波の1.5〜2.5倍の周波数帯の信号波を通過させる役割も同時に担い、これにより、動作する周波数帯の2倍高調波を選択的にフィードバックすることが可能になる。帰還回路112に、2倍波の位相および振幅を調整する素子113が挿入され、基本波におけるIM3の改善が期待される。
【0012】
出力で発生する2倍高調波の位相および振幅を適切に調整して入力にフィードバックをかけるとIM3が改善することは1996 IEEE MTT-S Digest pp. 827-830に詳しく記述されており、以下に示す数式を用いて明らかにされている。
【0013】
図2は2倍高調波フィードバックによるIM3改善手法を示したものである。図2の増幅器の帰還回路は基本波フィルタと位相調整素子と振幅調整素子から構成される。この増幅器において、増幅器の入力電圧と出力電流が
【0014】
【数1】

【0015】
で表されるとする。この増幅器に
【0016】
【数2】

【0017】
で表される2トーンの信号を入力すると、発生する2倍波は
【0018】
【数3】

【0019】
のみを再び入力にフィードバックする。
【0020】
式2と式3を加算したものを式1に代入し、IM3を表す周波数
【0021】
【数4】

【0022】
に関する項を抜き出すと以下のようになる。
【0023】
【数5】

【0024】
式4における第1項および第2項は振幅
【0025】
【数6】

【0026】
および位相
【0027】
【数7】

【0028】
の場合に打ち消し、2倍高調波注入のない場合の
【0029】
【数8】

【0030】
と比べて結果的にIM3が抑制されることになる。本発明では、この2倍波注入による歪低減効果をデュアルバンド対応の高周波増幅器に適用するものである。
【0031】
図3に図1の具体的回路を示す。周波数分離用フィルタ110としてLC直列共振回路、周波数分離用フィルタ111として並列共振回路が挿入され、帰還回路112には2倍高調波用の位相調整素子113Aと、振幅調整素子となる抵抗113Bが挿入されている。
【0032】
以下、図3に示した増幅器が周波数f1=1.95GHzおよびf2=835MHz対応デュアルバンド増幅器として2倍高調波をフィードバックする動作について解説する。基本波を除去して2倍高調波のみをフィードバックするために、2つの周波数を分離するフィルタの役目を果たしているLC共振回路を周波数分離利用用フィルタ111として利用する。ここではLC並列共振回路111は1.95GHzに共振点をもつよう設定されている。1.95GHz帯動作時では、LC並列共振回路111において1.95GHz帯は除去され、1.95GHz帯信号は835MHz帯出力へはリークしないが、その2倍波である3.9GHz帯信号はLC並列回路111を通過する。よって帰還回路112では1.95GHz帯は除去された2倍高調波(正確には3倍、4倍の周波数もかかるが小さいので無視できる)が通過し、位相調整素子113A、振幅調整素子113Bを通過して増幅器の入力に戻される。これにより、1.95GHz動作時におけるIM3の改善が期待される。このとき、帰還回路112は1つ以上の周波数フィルタを介している必要があるが、その両端は少なくとも1つの能動素子を介していれば効果がある。つまり図3における帰還回路112は端子117と端子114を接続しているが、端子117と端子115でも、端子117と端子116を接続した場合でも、位相調整素子113Aと振幅調整素子113Bを調整することにより同様の効果が期待できる。
【0033】
(第2の実施形態)
図4は本発明の第2の実施形態による高周波増幅器の回路図である。本実施形態における増幅器の基本的な構成は第1の実施形態と同じである。ただし、本実施形態では、増幅器105の入力側に設けられた周波数分離用フィルタ110を介する、出力から入力への帰還回路121が設けられている。周波数分離用フィルタの役目をする共振回路110が基本波を除去し、および基本波の1.5〜2.5倍の周波数帯の信号波を通過させる役割も同時に担い、これにより、動作する周波数帯の2倍高調波を選択的にフィードバックすることが可能になる。帰還回路121に、2倍高調波の位相および振幅を調整する素子122が挿入され、第1の実施形態と同様に、基本波におけるIM3の改善が期待される。
【0034】
図5に具体的回路を示す。帰還回路121には2倍波用の位相調整素子122Aと、振幅調整素子となる抵抗122Bが挿入されている。
【0035】
以下、図3に示した増幅器が周波数f1=1.95GHzおよびf2=835MHz対応デュアルバンド増幅器として2倍高調波をフィードバックする動作について解説する。基本波を除去して2倍高調波のみをフィードバックするために、2つの周波数を分離するフィルタの役目を果たしているLC直列共振回路を周波数分離用フィルタ110として利用する。ここではLC直列共振回路110は1.8GHz付近に共振点をもつよう設定され、1.6−2.0GHz帯を通過させる。835MHz帯動作時では、帰還回路121には基本波はLC直列共振回路110で除去された上で2倍高調波1.67GHz帯(正確には3倍、4倍の周波数もかかるがこの場合は無視)が通過し、位相調整素子122A、振幅調整素子122Bを通過して増幅器本体の入力に戻される。これにより、835MHz動作時におけるIM3の改善が期待される。このとき、帰還回路121は1つ以上の周波数フィルタを介している必要があるが、その両端は少なくとも1つの能動素子を介していれば効果がある。つまり図5における帰還回路121は端子123と端子124を接続しているが、端子123と端子116でも、端子123と端子114を接続した場合でも、位相調整素子122Aと振幅調整素子122Bを調整することにより同様の効果が期待できる。
【0036】
(第3の実施形態)
図6は本発明の第3の実施形態による高周波増幅器の回路図である。
【0037】
周波数分離用フィルタ110、111はインダクタおよびキャパシタの並列共振回路あるいは直列共振回路で構成される。並列共振回路で構成されている場合は目的とする周波数帯を除去することを目的とし、直列共振回路で構成されている場合は目的とする周波数帯を通過することを目的としている。
【0038】
本実施形態では、それぞれ周波数分離用フィルタ110、111を介する、出力から入力への帰還回路112、121を備える。周波数分離用フィルタの役目をする共振回路110、111が基本波を除去し、および基本波の1.5〜2.5倍の周波数帯の信号波を通過させる役割も同時に担い、これにより、動作する周波数帯の2倍高調波を選択的にフィードバックすることが可能になる。これは第1および第2の実施形態の動作と同じである。
【0039】
本実施形態においては、他方の帰還回路が2倍高調波を選択的にフィードバックしているとき、もう一方の帰還回路は抵抗を挿入しているので、通常の負帰還として動作させることが可能となる。よって、IM3の低減と安定動作を同時に両バンドで実現することができる。
【0040】
図7に本実施形態の具体的回路を示す。帰還回路112、121にはそれぞれ2倍波用の位相調整素子113A、122Aが挿入され、振幅調整素子となる抵抗113B、122Bが挿入されている。
【0041】
以下、図7に示した増幅器が周波数f1、f2(f1=1.95GHz、f2=835MHzとする)対応デュアルバンド増幅器として2倍高調波をフィードバックする動作について解説する。基本波を除去して2倍高調波のみをフィードバックするために、2つの周波数を分離するフィルタの役目を果たしているLC共振回路110、111を基本波フィルタとして利用する。ここではLC並列共振回路111は1.95GHzに共振点をもち、LC直列共振回路110は1.6-2.0GHzの間に共振点をもつように設定されている。1.95GHz帯動作時では、LC並列共振回路111において1.95GHz帯は除去され、1.95GHz帯信号は835MHz帯出力へはリークしないが、その2倍波である3.9GHz帯信号はLC並列回路111を通過する。よって帰還回路112では1.95GHz帯は除去された2倍高調波(正確には3倍、4倍の周波数も存在するが小さいので無視できる)が通過し、位相調整素子113A、振幅調整素子113Bを通過して増幅器の入力に戻される。一方、835MHz帯動作時では2倍高調波1.67GHz帯が帰還回路121で入力側に戻される。このとき、基本波835MHzも同時にフィードバックされるが、1.95GHz帯を通過させるLC直列共振回路110ではL、Cの値を適当に調整することで1.6-2GHzは通過し、835MHz帯は除去するよう調整することで2倍高調波のみをフィードバックできる。
【0042】
なお、1.95GHz帯動作時における帰還回路121、835MHz動作時にける帰還回路112はともに動作している基本波をフィードバックすることになるが、抵抗や位相回調整素子を挿入することによりこれらは負帰還回路として機能させることが可能である。つまり、帰還回路121、112は動作する周波数帯によって2倍高調波あるいは基本波のフィードバックをかけることになり、これらが同時に動作することが特徴である。
【0043】
図8に図7における実施形態のIM3低減の効果を示す。フィードバックがある場合とない場合でのシミュレーション結果では、フィードバックを入れた構成の方が同じ出力時におけるIM3が低出力側で5dB程度改善していることがわかる。このとき、帰還回路は少なくとも1つの周波数フィルタを介している必要があるが、その両端は少なくともひとつの能動素子を介していれば効果がある。つまり図7における帰還回路121は端子123と端子124を接続しているが、端子123と端子116でも、また帰還回路112は端子118と端子114を接続しているが端子118と端子115を接続した場合でも、位相調整素113Aと振幅調整素子113Bを調整することにより同様の効果が期待できる。
【0044】
(第4の実施形態)
図9は発明の第4の実施形態による高周波増幅器の回路図である。本実施形態による高周波増幅器は第3の実施形態の高周波増幅器に、周波数分離の対象となる周波数帯のみを通過させるフィルタ141、142をさらに備えた構成を有している
この構成ではフィルタに用いる素子の数は多くなるものの、第1の実施形態のときでは整合回路にも周波数フィルタの役割が兼ねられていた制約がなくなるため、フレキシブルに整合回路を設定することができる。
【0045】
本実施形態では、周波数分離用フィルタ110、111を介して、出力から入力への帰還回路121、112が設けられている。周波数分離用フィルタ110、111が基本波を除去し、および基本波の1.5〜2.5倍の周波数帯の信号波を通過する役割も同時に担う。これにより、動作する周波数帯の2倍高調波を選択的にフィードバックすることが可能になる。その際、帰還回路121、112に、2倍波の位相および振幅を調整する素子122A、113A、122B、113Bが挿入され、第3の実施形態の場合と同様な原理により、基本波におけるIM3の改善が期待される。
【0046】
なお、第1から第4の実施形態で述べた帰還回路は、半導体チップ上で構成するのではなく、半導体チップを搭載したモジュール、あるいはモジュールを搭載した基板で構成することにより、コストの増加を最小限に抑えられる。
[産業上の利用可能性]
本発明は、携帯電話や無線LAN用の携帯機器に使用される高周波増幅器に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の第1の実施形態による高周波増幅器の回路図である。
【図2】2倍高調波フィードバックによるIM3の改善手法を説明するための図である。
【図3】第1の実施形態の具体的回路図である。
【図4】本発明の第2の実施形態による高周波増幅器の回路図である。
【図5】第2の実施形態の具体的回路図である。
【図6】本発明の第3の実施形態による高周波増幅器の回路図である。
【図7】第3の実施形態の具体的回路図である。
【図8】図2の実施形態の効果を示す図である。
【図9】本発明の第4の実施形態による高周波増幅器の回路図である。
【図10】従来の高周波増幅器の一例を示す図である。
【図11】従来の高周波増幅器の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0048】
101、102 入力端子
103、104 出力端子
105 増幅器本体
106〜109 フィルタおよび整合回路
110、111、141,142 周波数分離用フィルタ
112、121 帰還回路
113、122 位相調整および振幅調整素子
113A、122A 位相調整素子
113B、122B 振幅調整素子
114〜117、123、124 端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の能動素子から構成される増幅器本体と、第1および第2の周波数帯を含む複数の周波数帯に対応する入力端子および出力端子と、前記入力端子間にあって、第1および第2の周波数帯を含む複数の周波数帯を互いに分離する周波数分離用フィルタと、前記出力端子間にあって、第1および第2の周波数帯を含む複数の周波数帯を互いに分離する周波数分離用フィルタとを有するマルチバンド高周波増幅器において、前記増幅器本体の出力から前記増幅器本体の入力に前記周波数分離用フィルタのいずれかを介して帰還回路を用いて帰還がかけられており、前記周波数分離用フィルタは特定の周波数帯は除去し、該周波数帯の1.5〜2.5倍の周波数帯は通過させることを特徴とする高周波増幅器。
【請求項2】
前記帰還回路を2つ有し、それぞれ異なる周波数帯を分離する周波数分離用フィルタを介している、請求項1に記載の高周波増幅器。
【請求項3】
一方の前記帰還回路は前記第1の周波数帯を除去し、前記第2の周波数帯および前記第1の周波数帯の1.5〜2.5倍の周波数帯を通過させ、他方の前記帰還回路は前記第2の周波数帯を除去し、前記第1の周波数帯および前記第2の周波数帯の1.5〜2.5倍の周波数帯を通過させる、請求項2に記載の高周波増幅器。
【請求項4】
一方の前記帰還回路が、前記第1の周波数帯に対しては前記第1の周波数帯の1.5〜2.5倍の周波数帯を帰還させ、他方の前記帰還回路は前記第1の周波数帯を負帰還として動作させる、請求項3に記載の高周波増幅器。
【請求項5】
前記他方の帰還回路が前記第2の周波数帯に対しては1.5〜2.5倍の周波数帯を帰還させると同時に、前記一方の帰還回路が前記第2の周波数帯を負帰還として動作させる、請求項4に記載の高周波増幅器。
【請求項6】
前記周波数分離用フィルタがインダクタとキャパシタの並列共振回路で構成されて、目的とする周波数帯を除去する、請求項1または2に記載の高周波増幅器。
【請求項7】
前記周波数分離用フィルタがインダクタとキャパシタの直列共振回路で構成され、目的とする周波数帯を通過させる、請求項1または2に記載の高周波増幅器。
【請求項8】
前記帰還回路は、帰還信号の位相のみを変化させることを主目的とした位相調整素子を備えている、請求項1から5のいずれかに記載の高周波増幅器。
【請求項9】
前記位相調整素子は、前記増幅器が構成されたモジュールあるいはモジュールを搭載した基板上で形成された配線で構成されている、請求項8に記載の高周波増幅器。
【請求項10】
前記帰還回路が、帰還信号の振幅を調整することを主目的とした振幅調整素子を備えている、請求項1から5のいずれかに記載の高周波増幅器。
【請求項11】
前記振幅調整素子が、能動素子を形成した半導体上で構成された抵抗で構成されている、請求項10に記載の高周波増幅器。
【請求項12】
前記振幅調整素子は、前記増幅器が構成されたモジュールあるいはモジュールを搭載した基板上で形成された抵抗で構成されている、請求項10に記載の高周波増幅器。
【請求項13】
1つの増幅器で複数の周波数帯に対応する、請求項1から12のいずれかに記載の高周波増幅器。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2007−228034(P2007−228034A)
【公開日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−43877(P2006−43877)
【出願日】平成18年2月21日(2006.2.21)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】