高層ビルでの消火活動、救助および建設のための機材
高層ビル(2)の外側に取り付けられたレール(1)上を移動するためのエレベータシステムが開示される。レールは、H字形を有し、エレベータを昇降させるためにレールのチャネル内に設けられたケーブルに接続されたトロリー(37、38)を有する。モータ(7)は、トロリーに接続されたケーブル(35,36)を有するスプール(9,10)を回転させる。1基のエレベータは、ビル上のいずれの位置にも届くように取り付けられた伸縮自在アーム(18)を有する。伸縮自在アームに取り付けられたプラットフォームまたはキャビン(20)が、建設中のビルへ建設材料を送ることができ、その後、窓掃除等のビルメンテナンスのために使用することができる。伸縮自在アームは、たとえば、火事になっている高層ビルに閉じ込められた人を救助するため、または、消防士およびホースまたは消火活動設備を火災の近くに配置するため、等の異なる機能のための様々な付属物を有してもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概括的には、ビルの外側に取り付けられたレール上を走行するエレベータシステムおよび昇降設備に関する。レールは、2基のエレベータを上昇させるかまたは下降させるための2本のケーブルを支持することができる。エレベータシステムは、2つのエレベータカー、エレベータとクレーンとの組み合わせ、および、エレベータを有してもよい。本発明はまた、高層構造物に使用するためにビルの外側に取り付けられたレール上を走行するエレベータとクレーンとの組み合わせにも関する。
【0002】
エレベータシステムは、2つのエレベータカー、エレベータとクレーンとの組み合わせ、および、エレベータを有してもよい。異なるレールシステムおよびレール係合システムを使用することができる。エレベータ部分は、動力供給されることができ、それ自体をレール上で上下に駆動するか、または、ケーブルを使用してエレベータを上昇させ且つ下降させることができる。1つのレールセクションは、当該レールセクションにエレベータを備えたビルに設置され且つ他のレールセクションに接続されることができるか、または、エレベータは、アームを旋回することによってレール上に設置されることができる。エレベータ部分は、ビルのレールに永久的に取り付けられることができるか、または、ビルへ運搬されることができる。クレーン部分もまた、ビルのすべての部分に接近するための、消火活動設備を有することができる。本発明はまた、消火活動、緊急救助、ビル建設およびビルメンテナンス用の可動プラットフォームとして作用するために、間に取り付けられた通路を備えた上記レール上の2基のエレベータにも関する。
【0003】
本発明は、消火活動および救助のために使用することができ、また、高層構造物の建設およびメンテナンスのために使用することもできる。
【背景技術】
【0004】
現在、高層構造物での垂直方向輸送は、階段およびエレベータに限定される。ビルの外側での消防士の活動は、消火活動をするかまたは救助を試みるときに、そのはしごがどのくらい高くまで届くかによって限定される。建設およびビルのメンテナンスは、ビルの外側壁およびルーフへの接近に関して限定される。たとえば、窓掃除は、ビルの頂部から延びるロープから不安定にぶら下がる厚板に限定される。ビルの建設は、同様に、足場の必要性、および、高層ビルの外側でのすべての区域への容易な運搬および接近の欠如によって、妨げられる。ビルの外側にエレベータを有するビルもあり、これは、エレベータがビルの側部を昇降するときに、良好な眺望を提供する。これらは標準エレベータであり、火事の際に使用されるべきものではない。エレベータは、ケーブルを有し、エレベータ部分を保護するためにビルの構造物内に収容される。普通、エレベータにはガラスエンクロージャがあり、そのため、エレベータ内の人は、ビルの側部を通して外を見ることができる。これらのエレベータは、火事の間にビルから多数の人を移動させるために利用することはできず、消火活動をするかまたはビルのメンテナンスまたは建設の作業を行うには、有用ではない。
【0005】
窓掃除プラットフォームがあり、これは、プラットフォームの両側部にロープを使用し、このロープはプラットフォームがビルの側部を上下方向に移動するときに該プラットフォームを支持する。ロープはバレルに巻かれ、このバレルは電気モータによって回転され、この電気モータはプラットフォーム上の人によって操作されることができる。ビルの面のいずれの点にも到達するように上昇し下降することができ且つ消火活動、緊急救助、ビルのメンテナンスまたは窓掃除に使用することができる、ビルの面全体に届く装置はない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、ビルの外側表面またはルーフに、垂直および水平方向の搬送手段を提供することである。
【0007】
本発明の目的は、ビルの外側のいずれの点にも消火活動設備を運搬することである。
【0008】
本発明の目的は、火災中または他の緊急事態中にビルから人を救助することである。
【0009】
本発明の目的は、建設中のビルのいずれの部分へも建設材料を運搬することである。
【0010】
本発明の目的は、ビルで作業する建設またはメンテナンスの人員用のプラットフォームを提供することである。
【0011】
本発明の目的は、高層構造物へ運搬可能な消火活動および救助のシステムを提供することである。
【0012】
本発明の目的は、ビルの外側のレールにエレベータを迅速に容易に取り付けることである。
【0013】
本発明の目的は、ビルにエレベータを迅速に設置するために、ビルレールシステムへレールセクションを加え、加えられたレールセクションにエレベータを備えることである。
【0014】
本発明の目的は、旋回機構で相互接続された2つの部分から構成される伸縮自在アームを提供することであり、この伸縮自在アームは、垂直回転機構でクランプへ旋回可能に取り付けられ、このクランプは、バリアが設けられた外側プラットフォームへ旋回可能に取り付けられ、それにキャビンが吊され、その垂直軸を中心にして完全回転することができる。
【0015】
本発明の目的は、エレベータ部分に、摺動ドア付客用コンパートメントと、エレベータ部分および独立救助エレベータの2つの部分から構成され、独立救助エレベータへ導く階段を備えた垂直開口部と、を提供することであり、このエレベータは、垂直開口部の下にハッチを有する。
【0016】
本発明の目的は、安全目的のために、接触キャビンプラットフォームにおよび独立救助エレベータの支持要素に、弾性要素を提供することである。
【0017】
本発明の目的は、永久的な燃料供給および液体供給のために、キャビン、エレベータ部分および独立救助エレベータに、コンパートメントを提供することである。
【0018】
本発明の目的は、客用コンパートメントに追加コントロールパネルを提供することである。
【0019】
本発明の目的は、基部タイヤ用にH字形レールの作用表面にガイドスロットを提供することである。
【0020】
本発明の目的は、ビルの面にある複数のプラットフォームの、相互の運動、および救助および他の機能のための他のエレベータとの運動を調整することである。
【0021】
本発明の目的は、消火活動のためにビルの面を横切るプラットフォームを提供することである。
【0022】
本発明の目的は、ビル建設およびビルメンテナンスに使用されるためにビルの面を横切るプラットフォームを提供することである。
【0023】
本発明の目的は、ビルに機能性コンパートメントを提供することであり、このコンパートメントにおいては、摺動フレームが装着され、ジャッキ機構に接続され、これは、摺動フレームがビルの外側限界を越えて動き、戻るのを助ける。フレームの安全で滑らかな摺動は、機能性コンパートメントの表面にガイダーで相互接続されたホイールを支持することによって、確保される。
【0024】
本発明の目的は、機能性コンパートメントの正面部分に受入パネルを提供することであり、パネルの右側部および左側部に「ポケット」ガイダーを備える。
【0025】
本発明の目的は、H字形レールの取り付け可能セクションに受入パネルを接続することである。H字形レールの取り付け可能セクションには、受入パネルと同一の方形の装着パネルが装備される。装着パネルの厚さは、接続を確実にするために、装着された「ポケット」ガイダーと受入パネルの外側表面との間の隙間未満である。
【0026】
本発明の目的は、安全な接続のために、受入パネルに面取りされたガイド側部を提供し、且つ、装着パネルに下部に丸みを帯びたコーナーを提供することである。
【0027】
本発明の目的は、H字形レールの取り付け可能セクションを安全に装着し取り外すために、機能性コンパートメントの下部部分にコンクリート基礎を提供することである。
【0028】
本発明の目的は、客用コンパートメントから補助部分へ人を安全に運搬するために、補助部分に持ち運びのできるはしごを設けることである。
【0029】
本発明の目的は、ビルの壁および窓の完全に機械化された掃除を可能にするために、キャビンの裏表面に、丸い機械的ブラシを備えた取り付け可能なフレームと、流体噴霧器用の穴を備えたプロファイルと、空気ルートと、を提供することである。
【0030】
本発明の目的は、キャビンの裏表面に取り付け可能なフレームを装着し取り外すことができることを確実にするために、取り付け可能なフレームに固定ハンドルを設けることである。
【課題を解決するための手段】
【0031】
本発明は、クレーン部分を有するエレベータを使用する。エレベータ部分は、ビルの外側を垂直に上下に移動するためのものである。クレーン部分は、エレベータ部分からビルの所望の場所へ延在する。クレーン部分は、火災救助用の客用キャビンを支持することができる。キャビンはまた、ビルのすべての部分へ接近するための消火活動設備を有することもできる。クレーンはまた、建設中のビルのいずれの場所へも建設材料を運び上げることができ、ビルの外側で窓掃除または他のメンテナンスの活動のために使用することができる。
【0032】
クレーン部分は、キャビンとエレベータとの間の距離を調整するために、伸縮自在アームを有する。伸縮自在アームは、両端にピボット(旋回機構)を有する。一方のピボットは、キャビンのフロアを水平に保つためにキャビンに取り付けられる。第2のピボットは、エレベータ部分に対して伸縮自在アームを傾斜方位決めするためのものである。エレベータ部分の回転部分は、伸縮自在アームをビルへ向けてまたはビルから離すように揺動する。
【0033】
エレベータ部分は、伸縮自在ポールを有し、この伸縮自在ポールの他方の端上のキャビンへの距離を調整する。エレベータ部分に取り付けられたピボットは、エレベータ部分に対してキャビンを傾斜方位決めするためのものである。
【0034】
ビルの側部に取り付けられたレールはホイールに係合され、これは、レールにクランプされ、エレベータ部分を適所に保持し、エレベータ部分をレール上にて垂直方向に推進する。本発明の特徴によれば、エレベータ部分がビルに係合するかまたは係合解除するのが可能である。したがって、エレベータ部分は、必要に応じて、ビルの異なる部分へ動かされてもよく、または、異なるビルへ運搬されてもよい。
【0035】
伸縮自在アーム、回転機構および旋回機構を有する運搬車両は、エレベータ部分をそれに係合させるためのレールに隣接して位置決めすることができる。
【0036】
エレベータ部分の伸縮自在ポールに取り付けられたキャビンまたはプラットフォームは、多くの作業をすることができる。これは、物品または作業者を建設中のビルの場所へ送ることができる。これはまた、消火活動のために、および、ビルから人を救助するために、使用することができる。
【0037】
本発明はまた、第2のエレベータを使用する。両方のエレベータは、ビルの側部に取り付けられたH字形レール上を垂直方向に走行する。レールはチャネルを有しており、このチャネル内にて、エレベータをレール上で上昇させ下降させるためにチャネルにある2つの別個のトロリーに接続された2本のケーブルが走る。レールは、エレベータを安定させるためにホイールによってエレベータに係合される。ホイールは、旋回し、エレベータをレールに一時的にクランプするアームに装着されることができ、エレベータがレールに係合するのを可能にするか、または、エレベータホイールは永久にレールに係合することができる。旋回アームはレールからエレベータを取り外すために開くことができ、そのため、エレベータは、同一ビルの異なるレールへ、または、異なるビルのレールへ、運搬されることができる。
【0038】
あるいは、エレベータは、Hレールに永久に固定されることができ、ギアホイールをレールの開口部に係合させて該レールに沿って走行する。エレベータは、ビルの既存のレールに追加されたレールのセクション上でビルに取り付けられ、レールを伸ばし、エレベータをビルに取り付ける。
【0039】
伸縮自在アームは、2つの部分から構成され、これらは、旋回機構の助けで相互接続される。伸縮自在アームは、その端にピボットを有し、垂直回転機構の助けでクランプに取り付けられる。クランプはまた、垂直回転機構の助けで、バリアが設けられた外側プラットフォームへ旋回し、キャビンはプラットフォームに吊される。
【0040】
キャビン自体は、回転機構の助けで、垂直方向軸を中心にして360度回転することができる。エレベータ部分は、キャビンに接続するための摺動ドアを備えた客用コンパートメントと、救助エレベータに接続するために2つの部分から構成される階段を備えた垂直開口部と、を有する。
【0041】
安全上の理由のために、エレベータ部分の接触表面用に、且つ、独立救助エレベータの上部表面用に、弾性プロファイルが使用される。弾性プロファイルの支持要素は、エレベータ部分の接触表面の下に且つ独立救助エレベータに、設けられる。恒常的な燃料供給および液体供給のために、キャビン、エレベータ部分および独立救助エレベータには、消火用発泡剤および他の液体およびホースを保管するためのコンパートメントが設けられる。
【0042】
より多くの操作制御のために、エレベータ部分の客用コンパートメントには、追加コントロールパネルが設けられる。弾性タイヤとH字形レールの作用表面との間の良好な接触のために、作用表面はガイドスロットを有する。
【0043】
ビルの面のレールに乗る一対のエレベータは、それらの間に延在するプラットフォームを有し、エレベータが一緒に上昇し下降するときに、ビルの面のいずれかの点に接近する。プラットフォームは、通路を支持することができる。それにより、人が通路に入ることができ、それを通って隣接する通路へ歩くか、または、緊急救助操作のために、通路か接続外部エレベータで上へまたは下へ運搬される。ビルの各面にあるエレベータの対は、救助を行うために、互いに協働してまたは個別に、上昇するかまたは下降することができる。救助、消火活動、または、ビルの建設またはメンテナンスのために、他のエレベータまたはクレーンを上に備えたエレベータもまた、プラットフォームおよび通路を備えたエレベータの対と併せて、使用することもできる。
【0044】
本発明は、ビルの機能性コンパートメントを使用し、ここで、ジャッキ機構に接続された摺動フレームが設置される。これらのジャッキ機構の助けで、摺動フレームは、ビルの外側限界を越えて摺動し戻ることができる。フレームの滑らかで安全な摺動は、機能性コンパートメントの表面に装着されたガイドレールに摺動する支持ホイールによって確保される。
【0045】
摺動フレームには、その正面部分に、受入パネルが装備され、その上に左および右の「ポケット」ガイダーが装着されている。
【0046】
受入パネルに接続することができることを確実にするために、H字形レールの取り付け可能セクションには、装着パネルが装備され、受入パネルに類似した方形の構造物を備える。装着パネルの厚さは、ポケットガイダーと受入パネルの外側表面との間の隙間未満であり、これにより、それらの接続を助ける。安全目的のために、受入パネルには面取りされたガイド側部が設けられ、装着パネルには下部に丸みを帯びたコーナーが設けられる。機能性コンパートメントの下部部分には、安全な装着および取り外し操作のために、コンクリート基礎が設けられる。補助部分は、客用コンパートメントから補助部分へ人を安全に運搬するために、持ち運びのできるはしごを有する。
【0047】
キャビンの助けでビルの壁および窓の完全に機械化された掃除を可能にするために、キャビンの裏表面には、丸い機械的ブラシが設けられた取り付け可能なフレームと、流体噴霧器用の穴を備えたプロファイルと、空気ルートと、が設けられる。取り付け可能なフレームの装着および取り外し操作をすることができることを確実にするために、このフレームには固定ハンドルが装備される。
【0048】
本発明の他の目的、利点および新規な特徴は、添付図面を参照する好適な実施形態の下記の説明から、明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0049】
高層ビルは、火災の際には危険である。その理由は、はしご、移動クレーン、その他の機材を最大伸張しても上層階にとっては短いものであるので、消火活動機材が低層階にしか届かないからである。さらなる危険は、火災の際には、人がエレベータ内部に閉じ込められたり煙にさらされたりする可能性があるため、内部エレベータを使用することができないことである。したがって、火災の際に高層ビルから退避させること、内部に閉じ込められた人を救助すること、または、消火活動をすることは困難になる。
【0050】
高層ビルにおいては、上部フロアで外側からビルの面に接近することは困難である。火災の際には、消防士が火事を消すことができるようにビルの正面に接近し、且つ、上部フロアの人を救助することが特に必要である。
【0051】
さらに、ビルに、窓の掃除およびメンテナンスのために外側表面へ接近するための機材を備えることが有用である。この機材はまた、ビル建設中に建設材料および作業者をビルの外部上の位置に運び上げるために、または、建設中のビルの上部フロアおよびルーフに接近するために、使用することができる。
【0052】
本発明は、ビルの外側を垂直方向に上下に移動するためのエレベータ部分、および、ビルの所望の場所へアームを伸ばすためのクレーン部分を含んでいる。クレーン部分は、火災の際の救助用の客用キャビンを支持することができる。これはまた、ビルのすべての部分に接近するための消火活動機材を有することもできる。クレーンは、消火活動のため且つビル内の人の救助のために、ビルの面のいずれの点へもキャブを伸ばすために使用される。
【0053】
このシステムは、人を直接キャビンからエレベータ部分へおよび独立救助エレベータへ(且つその逆に)、および、エレベータ部分から独立救助エレベータへ(且つその逆に)、移動させるかまたは退避させることはできない。
【0054】
ビルの外側用のエレベータシステムに付加された他の特徴によれば、救助されることができる人の数を増加させることができ、且つ、緊急の際に、または、ビルの建設またはメンテナンスの際にビルの面へ良好に接近することができる。
【0055】
ビルの外側に取り付けられたレール上でエレベータを上昇させ下降させるのに、ケーブルを使用してもよい。ケーブルは、エレベータキャブをより軽量にするのを可能にする。その理由は、エレベータを推進するための電気モータが、エレベータ内にあるのではなく、ケーブル操作のためにビルへと移行させることができるからである。
【0056】
エレベータおよびクレーンとともにレール上を走行する第2のエレベータが付加されてもよい。これにより、緊急の際の輸送力が増加し、短い時間フレーム内により多くの人を救助することができる。
【0057】
図1に示されるように、本発明は、ビル2の外側表面に取り付けられた垂直方向のカラムまたはレール1と、ビル2の外側を上下に進むためにレール1に取り付けられた単数または複数のエレベータカー3および4と、を提供する。ビル2の側部のレール1は、Iビーム、H字形レール、ポール、その他のいかなる支持部材(サポート)であってもよい。レール1は、エレベータ部分3のホイール27に係合するための高摩擦表面26を有することができる。図面に示されるように、摩擦表面26を有するH字形レール1は、レール1のH字形の接続中心部分を把持するための弾性タイヤを有するホイール27と係合している。これにより、エレベータ部分がビル26に対してレール上で左右に動くことは防止される。ホイールは、スプレッドアーム54に取り付けられたフレーム53上に支持されている。アーム54は、ヒンジで旋回し、ピストン56を動かすことによって開閉する。アーム54が開くときに、エレベータ部分3をH字形レール1から取り外すことができる。アーム54がH字形レール1上で閉じられクランプするときに、エレベータ部分3はレール1に取り付けられる。H字形レールの裏部は、ビル2に取り付けられている。エレベータ部分3がレール1に取り付けられた時に、スプレッドアーム54上の第1のセットのホイールに対して90度回転した追加ホイールのタイヤは、H字形レール1の頂部の内側表面に係合する。タイヤを備えた追加ホイールは、H字形レール1の頂部の外側表面に係合する。H字形レール1の頂部の内側および外側のホイールは、伸縮自在ビーム58に係合するジャッキ装置56によって一緒に加圧され、これによりエンジンコンパートメント86およびそれに取り付けられたホイールをレール1に対して押す。エンジンコンパートメント86は、レール1に沿ってエレベータ部分3を推進するために取り付けられたホイールに対して動力を提供するためのエンジンまたは電気モータを有する。レール1に刻まれたガイド30には、歯車31等のホイールが係合しており、該ホイールはレール1の開口部に係合し、グリップ力をもってレールに係合する。ブレーキケーブル62に接続されたキャビン3の緊急ブレーキ61を引くことによって緊急時にエレベータ部分3を停止するために、ブレーキ60を使用することができる。いくつかの実施形態において、歯車31を駆動ホイールとして使用することができる。
【0058】
ビル2のルーフには、昇降機構を含むハウジング5が配置されている。昇降機構は、それぞれ2つの別個のスプール9および9を駆動するためのモータ7および8を具備し、それぞれエレベータカー3または4を昇降させるためにの2本の別個のケーブル35および10を有する。
【0059】
エレベータ4は、必要になるまで、ハウジング5内に収容されている。エレベータ4は、火災等の緊急時に人を退避させるために、ビル2の外側にある非常出口11に整列配置される。
【0060】
カラム1の基部にあるばね12等のショック吸収要素が、ビル2の基部でエレベータカー4が滑らかに停止するのを助ける。
【0061】
ビル2の停電の場合に、補助電源供給装置13を使用して、モータ7および8に電力を供給し、エレベータ3および4に動力供給することができる。電源供給装置13は、電気コネクタ14でカラム1にプラグ接続する。
【0062】
エレベータ3および4は、エレベータ内にて制御してもよく、または、制御ステーション15で地上から遠隔式に制御することも可能である。
【0063】
エレベータ3は、頂部に取り付けられたクレーン部分を有する。クレーン部分は、旋回機構16、回転機構17、伸縮自在アーム18、旋回機構19、および、キャビン20、プラットフォーム付キャビンまたはプラットフォームのみ、を具備する。キャビンまたはプラットフォーム20は、消火活動機材22または消防士23を支持することができる。キャビン20は、回転機構24上で回転することができる。クレーン部分は、上下に動くエレベータ3と、旋回機構16を使用して伸縮自在アーム18を所望の角度へ揺動し次いでビル2に隣接する所望の位置へと伸縮するクレーン部分と、の組み合わせによって、ビル2の面に沿ったいずれの所望の位置にもキャビン20を位置決めすることができる。回転機構17は、キャビン20をビル2へ向けてまたはビル2から離すように動かすことができる。回転機構24は、キャビン20を回転させてキャビンのドアをビルに整列配置させるか、または、消火活動機材をビルに整列配置させることができる。キャビン20は、非常出口11にたどり着くことができない人を救助するために使用することができる。本明細書では伸縮自在アームを開示しているが、アームに沿って運動するためにレールおよびホイールの配列等のいずれの種類のアームを使用してもよい。キャビンは、有人でも無人でもよい。消火活動機材は、地上から遠隔式に制御することができる。センサ、カメラ、マイクロホン、煙検出器、および、その他のキャビン内の装置を使用して、ビルの外側から火事の場所を突きとめ、中に閉じ込められた人を救助することができる。
【0064】
キャビン3は、異なる使用のために多くの異なる種類のものでありうる。消火活動キャビンとして、これは、消火ホース、熱センサ、および、絶縁耐火壁を有することができる。キャビン3は、高層ビル内に閉じ込められた人を救助し退避させるために、ビルに隣接してドアを有してもよい。キャビンはまた、ビルの建設中に作業者が立つためのプラットフォームであってもよい。キャビン16はまた、ビル建設中に建設材料をビルに運び上げるための、プラットフォームかまたはフック等のサポート装置と取り替えることができる。そのような装置は、窓の設置かまたは掃除の際に、または、ビル外部のパネルの設置またはメンテナンスの際に、有用である。
【0065】
垂直方向カラム1は、ビルが建設されているときにビル2に取り付けることができ、または、既存のビルに付加することができる。垂直方向カラム1は、レール1のセクションの間に膨張ジョイント25を有することができる。膨張ジョイント25は、耐火性であり且つ温度に対して低い膨張係数を有する合金または材料から、作ることができる。ビルの外側にあるレールは、炎および煙から離れたビルの外側での運搬手段を提供する。キャビンは、ビルの危険ゾーンから離れて揺動されることができる。キャビンは、ビルの側部に隣接して、または、ビルの頂部上に、位置決めされることができる。
【0066】
図2が示すように、垂直方向のカラムまたはレール1は、H字形を有し、エレベータ3,4とともに使用されるように設計された数種類の特徴を有する。垂直方向カラム1は、エレベータ3および4のタイヤ27に良好に接触するために高摩擦コーティング26を有する。H字形垂直方向カラム1の電力ケーブルチャネル28は、電力ケーブル29がルーフへと延びてモータ7および8を駆動するのを可能にする。垂直方向カラム1の外側面にあるガイド30は、エレベータ3および4のホイール27または歯車31を垂直方向カラム1上の歯76に係合させ且つエレベータ3,4が垂直方向カラム1との整列配置を保つのを可能にする。夜間の操作を助けるために、ライト33もまた垂直方向カラム1に設置されてもよい。
【0067】
H字形垂直方向カラム1はまた、ケーブル35および10の敷設のためのトロリーチャネル34も有する。ケーブル35および10は、別個にトロリーチャネル34内を走行するトロリー37および38に接続されている。トロリー37はエレベータカー3に取り付けられ、トロリー38はエレベータカー4に取り付けられる。トロリーホイール39は、トロリーチャネル34内のトロリーガイド40に係合する。
【0068】
図3に示されるように、エレベータ3およびクレーン部分は、トラック41によってビル2へ運搬することができる。エレベータ3が消火活動用である場合には、トラック41は、専用の火災用トラックであってもよい。エレベータがビルの建設またはメンテナンスに使用される場合には、トラックは、建設トラックであってもよい。トラック41がビル2に着いたときに、エレベータ3はレール1に取り付けられる。作業終了後は、エレベータ3をレール1から取り外し、同一ビルの別の部分で使用するか、または、異なるビルへと移動することができる。
【0069】
図4は、垂直方向カラム1に設置されているエレベータ3を示す。トラック41は、ビル2に隣接して位置する。トラック41の頂部表面42は、取り付けられた伸縮自在アーム45を有する旋回機構44を回転するための回転機構43を有する。伸縮自在アーム45は旋回機構46に接続され、この旋回機構46は、垂直方向カラム1に接続するためにエレベータ3を適所に保持するための保持機構47に接続されている。
【0070】
図9は、どのようにしてエレベータ3が保持機構47によって適所へ上昇させられるかを示す。フォークリフトの歯48が、エレベータ3の一部内に挿入される。フォークリフトの歯48は開口部49を有し、これは、ジャッキ要素50に係合され、エレベータ3がレール1に対して位置決めされている間、エレベータ3をフォークリフトの歯48に係止させる。エレベータ3の安定化スロット51は、保持機構47がスロット51に嵌ることで、エレベータ3を保持機構47の適所に保持するのを助ける。所望により、電磁石52を使用して、エレベータ3を保持機構47に対して適所に保持したり、または、フォークリフトの歯48とともに作用させてエレベータ3を適所に保持することができる。
【0071】
図5、6および7に示されるように、H字形カラム1は、ホイール27の弾性タイヤ27に係合され、エレベータがレール1上でビル2に対して左右へ動くのを防止する。ホイール27は、スプレッドアーム54に取り付けられたフレーム53により支持されている。アーム54はヒンジ55で旋回し、ピストン56を操作することによって開閉する。アーム54が開くと、エレベータ部分3をH字形レール1から取り外すことができる。アーム54がH字形レール1上で閉じられクランプされると、エレベータ部分3はレール1に取り付けられる。
【0072】
エレベータ部分3がレール1に取り付けられることで、スプレッドアーム54上の第1のセットのホイール27に対して90度回転した追加ホイール27のタイヤ27は、H字形レール1の頂部の内側表面に係合する。タイヤ27を備えた追加ホイール27は、H字形レール1の頂部の外側表面に係合する。H字形レール1の頂部の内側および外側のホイール27は、伸縮自在ビーム58に係合するジャッキ装置57によって一緒に加圧され、これによりタイヤ27をレール1に対して押す。
【0073】
カラム1に刻まれたガイド30には、歯車31等のホイールが係合しており、該ホイールはカラム1の開口部に係合し、グリップ力をもってカラム1に係合する。歯車31(図9)に取り付けられたディスク60に作用するブレーキキャリパー59を有するブレーキは、緊急時にエレベータ3を停止するために、エレベータ3のキャビン20内またはエレベータ4内のブレーキケーブル62に取り付けされたブレーキレバー61を引くことによって、使用することができる。
【0074】
エレベータ3がカラム1の適所に保持されることで、エレベータ3は、ケーブルの端にアイコネクタ65を有しフック66上に置かれたケーブル65によってトロリー37に接続されることができる。フック66は、ケーブル246によってトロリー37に取り付けられる。
【0075】
図8に示されるようなエレベータ4は、エレベータ3と類似したやり方でカラム1に取り付けられる。相違点は、エレベータ4がカラム1に永久的に接続されることである。したがって、ホイール27上のタイヤ27をカラム1に対して保持するためのホイールフレーム53は、常に適所にある。
【0076】
いくつかの実施形態において、歯車31を駆動ホイールとして使用することができる。図9では、エンジンコンパートメントは、カラム1に沿ってエレベータ部分3を推進するために駆動ホイール31に動力を提供するためのエンジンまたは電気モータを有する。この実施形態においては、ケーブル35および10、トロリー37,38、トロリーチャネル34、および、関連するモータ7,8およびスプール9,9を備えたハウジング5は必要ない。すべての実施形態において、エレベータ4またはキャビン3は、客を乗せることができる。エレベータは、耐火ドア67および耐火窓68および壁を有することができる。
【0077】
エレベータ4は、介在ケーブルなしでトロリー38に直接接続されることができるが、それは、レール1に永久的に接続されているからである。
【0078】
エレベータ部分はエンジンまたはモータを内側に備えて示されているが、ケーブルシステムまたは油圧システムを使用して、エレベータ部分をビルに取り付けられたレールに沿って運び上げることができる。さらに、レールに係合するためのホイールを備えたレール以外の、エレベータ部分をビルに取り付ける他の手段も、本発明の範囲内である。
【0079】
キャビン20は、キャビン20からキャビンの頂部へ登るためのアクセスハッチ69を有し、キャビンの頂部は、上に立つための平らなルーフおよび手すり70を有する。ノズル等の消火活動機材22を使用して、火事に対し、水、発泡剤または化学物質を噴射することができる。キャビン20のルーフのハッチ68は、キャビンの内側から外側への移動のために設けられている。
【0080】
図10に示されるような代替の実施形態においては、エレベータをレール1に取り付けるためのアーム54および関連の伸縮自在ビーム58、ヒンジ55および操作ピストン56を除外することができ、したがって、重量およびシステムの複雑さが減少する。モータ7,8、ケーブル35,10、および、昇降機構および関連要素を含むルーフ上のハウジング5を除外して、エレベータ3またはエレベータ3および4からの直接駆動と取り替えることができる。
【0081】
火災等の緊急時にまたは他の使用のためにビル2においてエレベータクレーン3が必要なときには、旋回機構44および回転機構43を備えたベッド102を有するトラック101が、ビル2のレール1の近くに到着し、既存のレール1の下でビル2に、着脱自在なレールセクション72およびエレベータ3を取り付ける。旋回機構44および回転機構43は、保持機構120をビル2へ向けて動かすように伸びる伸縮自在アーム45を上昇させ回転させる。旋回機構127および回転機構16は、着脱自在なレールセクション72をレール1の直下にてビル2に取り付けるための直立位置へと、保持機構53を傾動させる。
【0082】
図15に最良に見られるように、ビル2は、取り付けられたレール1を有しており、このレール1は地面までずっとは延びていない。着脱自在なレールセクション72は、スリットガイド128をビル2のフォーク要素125上で摺動させることによって、ビル2に対して配置される。着脱自在なレールセクション72は、ビル2に対して適所にガイドされる。次いで、保持機構120は、スリットガイド186のねじ付穴188およびホルダ120上のフォーク要素186の開口部186からねじホルダ187を除去することによって、エレベータ3から取り外すことができる。次いで、フォーク要素186は、伸縮自在アーム18によって引っ込めることができる。着脱自在なレールセクション72はハンドル131によって動かされ、開口部137がビル2のボルト穴130に整合し、ねじ136が挿入されて、着脱自在なレールセクション72がビル2に固定される。ねじキャップ129をビル2に設置し、着脱自在なレールセクション72がビルに取り付けされていないときに、ボルト穴130にねじキャップ129を差し込んで、ボルト穴130を保護してもよい。ねじキャップ129が設置される場合、それらは、ねじ136が設置される前に除去されなければならない。
【0083】
着脱自在なレールセクション72に装着されるスプリングダンパー190は、レールセクション72の設置および除去中に安全な状態を提供する。ねじ136及びねじ付き要素135を使用して角要素134をレールガイド132に固定することで、着脱自在なレールセクション72をビル2のレール1に対して適切な間隔で整列配置させる。この整列配置は、着脱自在なレールセクション72とビル2に永久的に取り付けられたレール1の歯付キャリッジレール92とのインタフェースで、駆動ギアホイール93のための適切な間隔あけを提供するのに重要である。ギアホイール93は、モータに接続されており、エレベータ3に動力を提供する。ギアホイール93は、エレベータ3を停止するためのブレーキを有してもよい。
【0084】
図12に示されるように、エレベータ3は、レール1のスリットガイド95に乗るホイール94を有する。ホイール94のセットは、互いに対して垂直に配置され、エレベータがレール1上で二次元でぐらつくのを防止する。
【0085】
地面レベルでビル2に取り付けされる着脱自在なレールセクション72の代わりに、プラットフォーム107を使用して、地面より上のレールセクション72の取り付け位置へ接近してもよい。そのような配列によれば、雪、駐車した車、または、地面上の他の障害物があっても、レール1の基部への接近が保証されるという点で、有用である。
【0086】
他の実施形態において、本発明は、ビルの外側を垂直方向に上下に移動するための装置146およびエレベータ部分98、および、ビルの所望の場所へアーム(伸縮自在)を伸ばすためのクレーン部分、を含んでいる。伸縮自在アームは、2つの部分から構成され、これらは旋回機構の助けで相互接続されている。伸縮自在アームは、垂直回転機構の助けで、クランプに取り付けられた端にピボットを有する。クランプはまた、垂直回転機構の助けで、バリアが設けられた外側プラットフォームに対し旋回され、キャビンはプラットフォームに吊される。キャビン自体は、回転機構の助けで、垂直軸を中心にして360度回転することができる。キャビンは、内部に客用コンパートメントを有し、人員の作業および人の退避を確実にするために、摺動ドアを備える。
【0087】
バリアが設けられた外側プラットフォームは、消火活動機材を有し、ビルのすべての部分に接近する。クレーン部分はまた、建設中のビルのいずれの部分へも建設材料を運び上げることができ、また、ビルの壁および窓の掃除(手作業)または他のメンテナンス活動のために使用することができる。
【0088】
エレベータ部分97は、支持ホイール6および駆動歯車93を備えており、H字形レールの取り付け可能セクション98に接続される。
【0089】
H字形レールの取り付け可能セクション98は、ビル壁105に装着されることができ、続いて、この壁で永久的に設置されたH字形レール106へ接続される。図28、29および16に示されるように、本発明は、(ビル105内に)機能性コンパートメント169を提供する。ここでは、ジャッキ141機構171に接続された摺動フレーム170が設置される。摺動フレーム170は、これらのジャッキ機構171,120の助けで、ビルの限界を越えて摺動し戻ることができる。140フレーム170の滑らかで安全な摺動は、その支持ホイール172によって確保される。この支持ホイール172は、機能性コンパートメント169の表面に装着されたガイダー173,121内で摺動する。摺動119コンパートメントは、その正面部分に、受入パネル174が設けられ、装着された「ポケット」ガイダー175が、受入パネル174の左側部および右側部に装着される。
【0090】
図28、29、30および16に示されるように、H字形レールの取り付け可能セクション98には、受入パネル174に類似した方形の構造の装着パネル176が設けられ、これにより受入パネル174に接続することができることを確保する。装着パネル176の厚さは、装着された「ポケット」ガイダーと受入パネル174の外側表面との間の隙間よりも少し小さく、これによりそれらの接続を助ける。
【0091】
図30に示されるように、安全な接続を確保するために、受入パネル174には面取りされたガイド側部177が設けられ、装着パネル176には下部に丸みを帯びたコーナー178が設けられる。
【0092】
図28、16および32に示されるように、ビル105の機能性コンパートメント169の下部部分には、H字形レールの取り付け可能セクション98を安全に装着し取り外すために、コンクリート基礎179が設けられる。
【0093】
図16および32に示されるように、補助部分107には、エレベータ部分97の客用コンパートメント114から補助部分107へ及びその逆に人を安全に移動させるために、持ち運びのできるはしご180が設けられる。
【0094】
図33に示されるように、キャビン100の裏表面には、キャビン100の助けでビルの壁および窓を完全に機械的に掃除することを可能とするために、丸い機械的ブラシ182と、流体噴霧器用の穴を備えたプロファイル183と、空気ルートとを備えた取り付け可能なフレーム181が設けられる。
【0095】
図33に示されるように、取り付け可能なフレーム181には、取り付け可能なフレーム181をキャビン100の裏表面に取り付け取り外すことができることを確保するために、固定ハンドル184が設けられる。
【0096】
図18に示されるように、H字形レールの取り付け可能セクション98を備えたエレベータ部分97と、さらに、伸縮自在アーム99およびキャビン100を備えた全取り付け可能構造物とが、シャシ101に装着される。エレベータ部分が働いていない場合には、特別な格納庫(火災用倉庫)のような位置に保管されるべきである。倉庫が火災警報を受けるときには、頂部表面102上に保管されているエレベータ部分97と一緒に、シャシ101は、即座に、火事になっているビルへ送られる。
【0097】
図16に示されるように、火事になっているビル5,140,148にシャシ101が送られるときに、シャシ101は、151ビルに永久的に位置するH字形レールおよびビルの補助部分107近くに置かれる。その後、図28、29、30および16に示されるように、エレベータ部分97およびH字形レールの取り付け可能セクション98をビル壁に設置するプロセスが開始される。
【0098】
エレベータ部分97およびH字形レールの取り付け可能セクション98のビル壁への設置は、下記の通りである。
【0099】
垂直旋回機構122の助けで、伸縮自在回転ポール119が、カーシャシ101の頂部作業表面102に対しておよそ45度のレベルへ上げられる。そのときに、保持ベッド機構120は、その垂直旋回機構121により、完全に水平に保たれる。次いで、取り付け可能セクション98を備えたエレベータ部分97が取り付けられた保持ベッド機構120を備えた伸縮自在回転ポール119は、水平回転機構168の助けで、ビル5へ向けて回転される。
【0100】
その後、保持ベッド機構120は、垂直旋回機構121の助けで、完全に垂直な位置へと90度回転される。同時に、旋回機構124および水平回転機構123の助けで、伸縮自在アーム99の第1の部分は、ビル105へ向けて、エレベータ部分97の垂直軸に対しておよそ45度で、下降される。旋回機構108の助けで、伸縮自在アームの第2の部分は、伸縮自在アーム99の第1の部分に対しておよそ90度で下降される。それとともに、クランプ109は、垂直回転機構110の助けで、完全に垂直な位置内に置かれる。クランプ109と同時に、キャビン100は、垂直回転機構111および水平回転機構113によって、完全に垂直且つ水平な位置内に整列配置される。それと同時に、ジャッキ機構171が作動され、これは、摺動フレーム170を、ビル105の機能性コンパートメント169から出す。この運動の結果として、摺動フレーム170の外側端に装着された受入パネル174が、コンクリート基礎179(およそ1.5メートル)上へと動く。摺動フレーム170のそのように滑らかで安全な運動は、機能性コンパートメント169の表面に装着されたガイダー173内で摺動するサポート95ホイールによって確保される。
【0101】
次いで、伸縮自在回転ポール119は、装着パネル176の外側表面の下部部分が受入パネル174の外側表面の上部部分に接触するように、ビル壁5へ向けて動かされる。
【0102】
その後、回転機構121、126および127の助けで、保持ベッド機構120は、装着パネルがすべての表面で受入パネル174に対して完全に平行に設置されるまで、整列配置される。次いで、垂直旋回機構122の助けで、伸縮自在回転ポールは下降される。この運動の結果として、装着パネル176は、受入パネル174の「ポケット」ガイダー175内へと動き始める。この安全で滑らかな接続および設置は、受入パネル174の面取りされたガイド側部177によっておよび装着パネル176の下部の丸みを帯びたコーナー178によって、確保される。
【0103】
装着パネル176が受入パネル174のポケットガイダー175内に完全に設置(下降)された後に、H字形レールの取り付け可能セクション98の上部面取り表面は、H字形レールの下部面取り表面よりも数ミリメートル下に位置し、両方のレール98および106の垂直軸は完全に平行である。
【0104】
エレベータ部分97および伸縮自在アーム99、および、キャビン100がH字形レールの取り付け可能セクション98に設置されるため、上述の100設置後に、エレベータ部分97を保持ベッド機構120から再装着することが可能である。この目的のために、フォーク要素139の穴138は、エレベータ部分97のジャッキラッチ140から接続を切られる。次いで、伸縮自在回転ポール119を動かすことによって、エレベータ部分97の本体に位置するスロット141は、保持ベッド170機構120のフォーク要素139から接続を切られる。
【0105】
この操作の後に自由にされた装填および装填解除保持ベッド120は、巻き上げられて、シャシ101の頂部表面102の運搬位置に置かれる(エレベータ部分97および取り付け可能セクション98の取り外し操作は、逆の操作によって行われる)。それと同時に、ジャッキ機構171が作動され、これは、摺動フレーム170をビル105の機能性コンパートメント169内に動かす。この運動の結果として、摺動フレーム170の外側端に装着された受入パネル174、および、それに装着されたエレベータ部分97を備えたH字形レールの取り付け可能セクション98が、ビル壁5へ向けて動かされる。
【0106】
この操作が完了した後に、H字形レールの取り付け可能セクション95,98の上部面取り表面は、H字形レールの下部面取り表面の下に位置し(数ミリメートル以内)、図28および30に示されるように、それらの垂直軸は一致する。結果として、H字形レールの取り付け可能セクション98およびビルに永久的に装着されたH字形レール106は、ビル壁105上にてH字形レール139の統一されたラインを形成する。
【0107】
エレベータ部分97の本体に位置する駆動構造物142が始動され、駆動歯車93が作動し、これは、ガイドスロット144のガイドラック92と相互作用して、H字形レールの取り付け可能セクション98上でエレベータ部分97を動かし始める。同時に、ホイール94は、ガイドスロット95内で動き始め、H字形レール上でエレベータ部分97の安定位置が確保される。このようにして、エレベータ部分97は、H字形レールの取り付け可能セクション98から、(ビル105に)永久的に装着されたH字形レール106へ移動し、H字形ラインの長さ方向に沿って両方向にビル5のいずれの高さレベルへも移動することができる。
【0108】
対応して、図32に示されるように、エレベータ部分97をビル105の(火事になっている)その危険なフロアレベルへ即座に動かし、キャビン100のバリアを備えた外側表面112に装着された消火/発泡剤パイプ146の助けで、消火活動を開始することが可能になる。エレベータ部分97が危険なレベル/フロアへ上昇するのと同時に、独立救助エレベータ118の装着が開始される。
【0109】
そのような操作を行うことができるのを確実にするために、第1に、H字形レールの接続を切られた取り付け可能セクション98が取り外される。これは下記の順序で行われる。
【0110】
ジャッキ機構171が始動され、これは、摺動フレーム170をビル5の機能性コンパートメント169から外に動かす。この運動の結果として、摺動フレーム170の外側表面に装着された受入パネル174、および、H字形レールの取り付け可能セクション98は、コンクリート基礎179(およそ、1.5メートル)上へと動く。水平回転機構168および垂直旋回機構122の助けで、伸縮自在回転ポール119は、回転し、ビル105へ向けて、H字形レールの取り付け可能セクション98の場所へ、上げられる。
【0111】
次いで、回転機構121、126および127の助けで、保持ベッド機構120は、そのフォーク要素139がH字形レールの取り付け可能セクション98のトレイ190のスロット186に対向して位置するように、整列配置される。それと同時に、ねじ固定機構187がトレイ190のねじ穴188からねじ込まれ、これによって、保持ベッド機構120のフォーク要素139をスロット186の中に位置づける。
【0112】
次いで、伸縮自在回転ポール119は、保持ベッド機構120のフォーク要素139がスロット186内へと完全に移動するまで、外に動かされる。次に、ねじ固定機構187がトレイ190のねじ穴188内に戻ってねじ込まれ、これによって、H字形レールの取り付け可能セクション98を保持ベッド機構120に固定する。その後、H字形レールの取り付け可能セクション98の装着パネル176が受入パネル174のポケットガイダー175から動くまで、伸縮自在回転ポール119が上げられる。
【0113】
次いで、伸縮自在回転ポール119の助けで、H字形レールの上記取り付け可能セクション98が、補助部分107の近くで、ビル5近傍の予備駐留スペースへ移され、そこで装填解除される。
【0114】
次に、受入パネル174が自由なときに、独立救助エレベータ118の装着を開始することができる。
【0115】
この目的のために、エレベータ部分97をビル105に配置したときには、シャシ101はビルの補助部分107から移動し、これにより、独立救助エレベータ118を備えた別のシャシ101のために地表面を空ける。独立救助エレベータ118を備えたシャシ101の(ビルの補助部分107の空地への)駐車が完了した後に、救助エレベータはビル105に装着される。独立救助エレベータ118は、エレベータ部分97と同様に、弾性タイヤホイール94および駆動歯車93を通して、H字形レールの取り付け可能セクション98へ接続される。
【0116】
(ビル105への)独立救助エレベータ118の配置されたシャシ101は、エレベータ部分97を備え(回転機構121、122、168、126および127を備え)且つ伸縮自在回転ポール119および保持ベッド機構120を備えた上記のシャシ101と同一の装填−装填解除機構を有する。
【0117】
これを考慮して、救助エレベータ118をビル105へ装着する(およびそれを取り外す)操作手順は、エレベータ部分97の場合と同一である。独立救助エレベータ118がH字形レールに設置された後に、これは、エレベータ部分の後に、火事になっているビルのレベルへ上げられる。一方、エレベータ部分97は、既に要請されたレベルにあり、バリアを備えた外側表面112に装着された自己の消火/発泡剤パイプ146で、消火活動を開始している。消火活動と同時に、エレベータ部分97のキャビン100は、火災用階段および非常口を使用することができない人の退避を開始することができる。この目的のために、キャビン100は、人がいるビル5の窓口へ運搬される。
【0118】
次いで、弾性プロファイル要素147の助けで、摺動ドア148の周囲に沿って、摺動ドア付キャビン表面100を窓口へ安全に接合する。
【0119】
次に、摺動ドア148が開けられ、キャビン100への窓口を通して、危険なビルレベルから人が退避する。
【0120】
そのときまでに、独立救助エレベータ118は危険なフロアまで来ており、エレベータの上部表面に装着されたその弾性プロファイル要素149の助けで、エレベータ部分97の下部表面に整列配置している。退避した人を乗せたキャビン100は、耐火ガラス151が設けられた摺動ドア115を備えた独立救助エレベータ118の外側表面へ運搬される。
【0121】
次いで、図26に示されるように、摺動ドア148を備えたキャビン100の表面は、摺動ドア115を備えた独立救助エレベータ118の外側表面に整列配置する。キャビン100を独立救助エレベータ118にぴったりと安全に嵌めることは、キャビン100の摺動ドア148の外側周囲に沿った弾性プロファイル要素147の助けで、および、独立救助エレベータ118の弾性ガスケット152付の支持要素の助けで、行われる。
【0122】
次に、キャビン100の摺動ドア148および独立救助エレベータ118の摺動ドア115が開き、退避した人は、キャビン100を離れ、独立救助エレベータ118へと移る。次いで、すべての摺動ドアが閉じる。キャビン100は、独立救助エレベータ118から切り離され、ビル5の危険なレベルへ戻り、独立救助エレベータ118は、人をビルの補助部分107へと下向きに運搬する。
【0123】
そのような操作は、危険なレベルからすべての人が退避するまで、続けられる。
【0124】
本発明はまた、ビルの危険なレベルから人が迅速に退避するのも可能にする。これは、危険なレベルに多くの人がいるとき、または、そのレベルが非常に高いときに、特に重要である。
【0125】
そのような可能性は下記によって実現される。
【0126】
変形例A:エレベータ部分97の客用コンパートメント114の外側表面に、耐火ガラス窓151が装備された摺動ドア115が設けられる。
【0127】
変形例B:ビル5の各フロアに位置するビルの非常出口154が、独立救助エレベータ118の摺動ドア155の垂直軸に関して対称的である。
【0128】
[変形例A]
エレベータ部分97の客用コンパートメント114は、キャビン100が満杯であり、独立救助エレベータ118がエレベータ部分97へ戻っていないときに、退避した人の新しいグループをピックアップするように作用する。そのような場合、退避した人が乗ったキャビン100は、図25に示されるように、エレベータ部分97の客用コンパートメント68へ運搬され整列配置される。
【0129】
キャビン100をエレベータ部分97の客用コンパートメント114にぴったりと安全に嵌める(整列配置する)ことは、キャビン100の摺動ドア148の外側周囲に沿って設置された弾性プロファイル要素147の助けで、およびまた、エレベータ部分97の弾性ガスケット152付支持要素の助けで、行われる。次いで、キャビン100の摺動ドア148およびエレベータ部分97の客用コンパートメント114の摺動ドア115が開き、人はキャビン100を離れ客用コンパートメント114へと移る。次いで、すべてのこれらのドアが閉じた状態にされる。キャビン100は、客用コンパートメント114から切り離され、ビル5の危険なレベルへ戻り、退避した人の新しいグループをピックアップする。
【0130】
そのときまでに、独立救助エレベータ118は、既にビルの補助部分107(退避した人を降ろした場所)からエレベータ部分97へ移動してきていて、それに整列配置している。この整列配置が完了した後に、客用コンパートメント114のハッチ156および独立救助エレベータ118のハッチ157が開き、人は客用コンパートメント114から、階段117の垂直口116を通って、独立救助エレベータ118へ降りる。
【0131】
独立救助エレベータ118の収容力はキャビン100の数倍であるため、同時にキャビン100を独立救助エレベータ118に整列配置して、キャビン100から独立救助エレベータ118へ別のグループの退避した人を移すことも可能である。
【0132】
上述の作用の結果として、キャビン100は、常に作業を行うことができ、時間の浪費がなく、危険なレベルから人をタイムリーに退避させるのに役立つ。
【0133】
[変形例B]
ビルの非常出口154は、危険なレベルより下に位置するビルのいくつかの部分が人の退避に使用されてもよいときに、すなわち、そこの階段が燃えておらず煙下でもなく且つ破壊されていない場合に、使用される。そのような場合には、独立救助エレベータ118は、ビル5の最低レベル、すなわち、補助部分へ降りる必要はない(特に高層ビルの場合)。そのような場合には、時間を節約するために、退避した人のグループが乗った独立救助エレベータ118は、ビルの安全なレベルまで下降する。そこで、独立救助エレベータ118は停止し、独立救助エレベータ118の摺動ドア155がこのフロア(レベル)の退避出口154に整列配置される。
【0134】
独立救助エレベータ118の摺動ドア155およびビルの非常出口154のドアが開き、人は独立救助エレベータ118を離れ、ビル内部に入る。次に、ビルの内部で、退避した人のこれらのグループは、内部の非常階段を歩いて降り、独立救助エレベータ118は上昇し、退避した人の新しいグループをピックアップする。
【0135】
エレベータ部分97および全取り付け可能構造物(伸縮自在アーム99およびキャビン100を含む)、および、独立救助エレベータ118は、コントロールパネル158の助けで内部からおよびリモートコントロール159の助けで外部からの両方で、人によって制御されることができる。
【0136】
エレベータ部分97および全取り付け可能構造物(伸縮自在アーム99およびキャビン100を含む)、および、独立救助エレベータ118は、密封断熱外側コーティングを有する。
【0137】
エレベータ部分97および全取り付け可能構造物(伸縮自在アーム99およびキャビン100を含む)、および、独立救助エレベータ118には、遠隔測定設備(温度、距離制御および汚染センサ、カムコーダ、長距離照明、サーチライトプロジェクタ160等、スピーカーおよびラジオ)が設けられる。
【0138】
エレベータ部分97、キャビン100、および、独立救助エレベータ118は、補助設備用のコンパートメント161、消火活動材料たとえば発泡剤、水および酸素を保管するためのコンパートメント162、および、端子163および供給ホース164を有する。
【0139】
エレベータ部分97、キャビン100、および、独立救助エレベータ118には、電池および充電用の端子163が設けられる。いずれのレベルでも消防士の安全で効果的な作業を確保するために、キャビン100には、バリアを備えた外側表面112、消火ポンプ146、ハッチ165および階段166が設けられる。エレベータ部分97、キャビン100、および、独立救助エレベータ118には、密封式に閉鎖した摺動ドア(したがって、115、148、115および155)、および、耐火ガラス窓151が装備される。
【0140】
エレベータ部分97の客用コンパートメント114、キャビン100、および、独立救助エレベータ118には、清浄化およびエアコンディショニングのシステム、および、酸素マスクおよび救急医療補助用の薬品のセットが設けられる。H字形レールには、夜間にライン全体を目で見て制御するのを確実にするために、照明手段が設けられてもよい。
【0141】
火事の間にH字形レールが過熱するのを(およびそれにしたがって変形するのを)避けるために、断熱セクション167(たとえば、アスベスト材から作られる)が、レール表面に装着される(等しい距離で、且つ、外形に影響を与えずに)。安全性を確実にするために、ばねショック吸収材190が、H字形レールの取り付け可能セクション98のトレイ190の上部部分に装着される。
【0142】
能力活用を増加させるために、H字形レール106は、ビル5の外側表面に位置する垂直口98に装着される。口98の深さは、H字形レール106の外側表面がビル5の外側限界を越えて延在しないようなものである。
【0143】
図25および26に示されるような本発明の別の実施形態において、本発明は、旋回機構108に接続される2つの部分から構成される伸縮自在アーム99を提供する。伸縮自在アーム99は、その端で、垂直回転機構110でクランプ109に対して旋回する。
【0144】
クランプはまた、垂直回転機構111で、バリアが設けられた外側プラットフォーム112に対して旋回する。外側プラットフォーム112に、キャビン100が吊される。キャビン自体は、回転機構113の助けで垂直軸を中心にして完全回転することができる。エレベータ部分97は、キャビン100に連通するための摺動ドア115を備えた客用コンパートメント114と、独立救助エレベータ118に連通するための階段117を備えた垂直開口部116と、を有する。
【0145】
図20および21に示されるように、エレベータ部分97は、その弾性コーティングタイヤ94および駆動歯車93を通して、H字形レールの取り付け可能セクション72へ接続される。H字形レールの取り付け可能セクション72を備えたエレベータ部分97、および、伸縮自在アーム99およびキャビン100を備えた取り付け可能構造物は、図18および19に示されるように、シャシ101に装着される。エレベータ部分が作動していない場合には、特別な格納庫(火災用倉庫)のような位置に保管されるべきである。倉庫が火災警報を受けるときには、頂部表面102上に保管されているエレベータ部分97と一緒に、シャシ101は、即座に、火事になっているビルへ送られる。
【0146】
図24に示されるように、火事になっているビル105にシャシが送られるときに、シャシは、ビルに永久的に位置するH字形レールおよびビルの補助部分107の近くに置かれる。その後、図23および24に示されるように、エレベータ部分97およびH字形レールの取り付け可能セクション72をビル壁に設置するプロセスが開始される。エレベータ部分97およびH字形レールの取り付け可能セクションのビル壁105への設置は、下記の通りである。
【0147】
伸縮自在回転ポール119が、カーシャシ101の頂部作業表面102に対しておよそ45度のレベルへ上げられる。そのときに、保持ベッド機構120は、その垂直旋回機構121により、完全に水平に保たれる。次いで、H字形レールの取り付け可能セクション72を備えたエレベータ部分97が取り付けられた保持ベッド機構120を備えた伸縮自在回転ポール119は、水平回転機構122の助けで、ビル105へ向けて回転される。
【0148】
その後、保持ベッド機構120は、垂直旋回機構121の助けで、完全に垂直な位置へと90度回転される。同時に、旋回機構124の助けで、伸縮自在アーム99の第1の部分は、ビル105へ向けて、エレベータ部分97の垂直軸に対しておよそ45度で、下降される。旋回機構108の助けで、伸縮自在アームの第2の部分は、伸縮自在アーム99の第1の部分に対しておよそ90度で下降される。それとともに、クランプ109は、垂直回転機構110の助けで、完全に垂直な位置に置かれる。クランプ109と同時に、キャビン100は、垂直回転機構111によって、完全に垂直な位置に整列配置される。
【0149】
次いで、伸縮自在回転ポール119は、ビル105のフォーク要素125がH字形レールの取り付け可能セクション72の裏パネルに接触するまで、ビル壁105へ向けて回転される。
【0150】
次いで、旋回機構121および回転機構126および127の助けで、保持ベッド機構120の位置は、H字形レールの取り付け可能セクション72のガイドスロット128が、ビル105のフォーク要素125に対してすべての面で完全に対称的に置かれるまで、整列配置される。その前に、装着作業者が、すべてのねじデッドナー129をビル105の壁のねじ山を切った要素130から取り外す。
【0151】
次いで、装着作業者は、フォーク要素125のすべての外側端がガイドスロット128内に置かれるまで、ハンドレール131の助けで、H字形レールの取り付け可能セクション72を手で訂正する。次いで、H字形レールの取り付け可能セクション72の裏パネルがビル105に接触するまで、伸縮自在回転ポール119を動かす。
【0152】
その結果として、フォーク要素125は完全にガイドスロット128内に位置し、取り付け可能セクション72の上部部分は、ガイドメタリックプロファイル132内に位置する。そのため、コーナー要素134の穴133は、垂直軸上でガイドメタリックプロファイル132のコーナー要素135に整列配置する。装着作業者は、次いで、これらのコーナー要素134をコーナーのねじ山を切った要素135に接続し、ねじ136を完全にねじ込む。また、作業者は、ねじ136を穴137を通してビル壁105のねじ山を切った要素130内に完全にねじ込む。
【0153】
これらの装着操作の結果として、H字形レールの取り付け可能セクション72は、
その垂直平面内の下部部分が、ビル105のフォーク要素上に設置され、
その垂直平面内の上部部分が、ビルに永久的に設置されたH字形レール106に接続され、
その水平面内の中間部分が、ビル壁105へ完全に押圧される。
【0154】
H字形レールの取り付け可能セクション72は、壁に永久的に装着されたH字形レール106の下部端部分であり、H字形レール106と完全に同一である。結局、H字形レールの取り付け可能セクション72と、ビルに永久的に装着されたH字形レール106とは、ビル壁105にH字形レールの統一されたラインを形成する。
【0155】
エレベータ部分97および全取り付け可能構造物が(伸縮自在アーム99およびキャビン100と一緒に)、H字形レールの取り付け可能セクション72に永久的に装着されると、装填−装填解除保持ベッド構造120からこの取り付け可能構造物を取り外すことが可能になる。この目的のために、フォーク要素139の穴138は、エレベータ部分97のジャッキラッチ140から自由にされる。
【0156】
次いで、伸縮自在回転ポール119を動かすことによって、エレベータ部分97の本体に位置するスロット141は、保持ベッド120のフォーク要素139から自由にされる。
【0157】
この操作の後に自由にされた装填−装填解除保持ベッド120は、巻き上げられて、シャシ101の頂部表面102上の運搬位置に置かれる(エレベータ部分97および取り付け可能セクション72の取り外し操作は、逆の操作によって行われる)。
【0158】
エレベータ部分97の本体に位置する駆動構造物142が始動され、これにより、駆動歯車93が作動され、これは、ガイドスロット144のガイドラック92と相互作用して、H字形レールの取り付け可能セクション72上のエレベータ部分97を動かし始める。同時に、ガイドスロット95内で、ホイール94が動き始め、H字形レール上にてエレベータ部分97の安定位置を確保する。
【0159】
このようにして、エレベータ部分97は、H字形レールの取り付け可能セクション72から、ビルに永久的に装着されたH字形レール106へと移動し、かくして、ビル105のいずれの高さレベルへもH字形ラインの長さ方向に沿って両方向に移動することができる。対応して、図27に示されるように、エレベータ部分97をビル105の危険な(火事になっている)フロアレベルへ即座に動かし、且つ、キャビン100のバリアを備えた外側表面112に装着された消火/発泡剤パイプ146の助けで消火活動を開始することが可能になる。
【0160】
エレベータ部分97が危険なフロアレベルへ上昇するのと同時に、独立救助エレベータ118の装着が開始される。
【0161】
そのような操作を行うことができるのを確実にするために、第1に、H字形レールの切り離された取り付け可能セクション72が取り外される。これは、下記の順序で行われる。伸縮自在回転ポールが、カーシャシ101の頂部作業表面102に対しておよそ45度のレベルへ上げられる。そのときに、保持ベッド機構120は、その垂直旋回機構121により、完全に水平に保たれる。
【0162】
次いで、水平回転機構122の助けで、保持ベッド機構120を備えた伸縮自在回転ポール119は、ビル105へ向けて回転される。その後、保持ベッド機構120は、その垂直旋回機構121の助けで、完全に垂直な位置へ90度回転される。
【0163】
次いで、伸縮自在回転ポール119は、H字形レールの取り付け可能セクション72の下部部分に位置するスロット186の近くにフォーク要素139が位置決めされるまで、ビル105へ向けて動かされる。
【0164】
次いで、旋回機構121および回転機構126および127の助けで、保持ベッド機構120の位置は、H字形レールの取り付け可能セクション72のガイドスロット186が、保持ベッド機構120のフォーク要素139に対してすべての面で完全に対称的に置かれるまで、整列配置される。
【0165】
次いで、伸縮自在回転ポール119は、フォーク要素139がH字形レールの取り付け可能セクション72のガイドスロット186内に完全に置かれるまで、動かされる。
【0166】
モンタージュ(Montage)作業者は、ビル壁105のねじ山を切った要素130から、および、ガイドメタリックプロファイル132のコーナー要素135からも、ねじ136を回して取り外す。その後、H字形レールの取り付け可能セクション72が、ビル壁105から完全に切り離される。
【0167】
伸縮自在回転ポール119の助けで、H字形レールの取り付け可能セクション72は、フォーク要素125から取られ、一時的に予備に保管するために、ビル105の補助部分107の近くにて、地表面レベルへ下降される。その理由は、エレベータ部分97を取り外すために、H字形レールの取り付け可能セクション72が、後に必要になるからである。
【0168】
次に、ビル壁105の自由区域に、独立救助エレベータ118に接続された、H字形レールの別の取り付け可能セクション72を設置することが可能になる。
【0169】
この設置の手順は、下記に、次の実施形態の記載において述べられる。
【0170】
図34に示されるような本発明の他の実施形態において、ビル191が火事になっている。ビルに消火活動および救助サービスを提供するために、ビル191の面にレール192が設けられる。レール192は、間にある通路194を支持し一緒に操作されるエレベータ193を支持する。通路194は、多数の人を乗せるための広いフロアスペースを有する。通路194は、人を救助するために必要なフロアへと昇降させることができる。次いで、人は、ビルの非常用ドア195を使用することによって通路194に接近することができ、この非常用ドア195は人を入れるための通路194のドア196に対向する。人はまた、ビル191の窓198に対向するドア197を通って通路194に接近することができる。
【0171】
あるいは、人は、ビルの面に沿ったいずれの点でも通路194の頂部で足場199の頂部に接近することができる。安全のために、手すり200が足場199のまわりに設けられる。はしご201および跳上げ扉202によって、人が足場199から通路194へ移るのが可能になる。通路194は地面へ下降されることができ、次いで人はドア203を通って通路194を離れることができる。
【0172】
あるいは、通路194は1つのフロアで適所にとどまって、エレベータ204を通路にドック入れするようにして使用することができる。人は、通路194のフロアの跳上げ扉205に接近しトラス208の開口206および階段207を通りエレベータ204の頂部で跳上げ扉209を通ることによって、通路194からエレベータ204へ移ることができる。
【0173】
通路194は、図示の実施形態では、ビル191の両側部の2基のエレベータ193の間で延在するが、ビルの面がより長い場合においては、3基またはそれ以上のエレベータを配置し、すべてのエレベータの間に通路を備えてもよい。
【0174】
エレベータ193はまた、ビルのコーナーへ延在するコーナー通路部分210も有する。ビル191の隣接するコーナーの2つのそのようなコーナー通路部分210は、45度の角度で合致し、摺動ドア212を備えた隣接壁211を形成する。そのため、人はビルのコーナーのまわりで脱出することができる。通路194に防火通路があることを想定すると、通路194は、人を救助するためにフロアに置かれることができ、人は次いで、コーナー通路部分210を通ってコーナーのまわりに、隣接する通路194へと移動することができる。人はまた、通路194の頂部で且つコーナー通路部分210の頂部で足場199を使用して、安全に運ばれることができ、または、ゲート213を通って進むことによって隣接する足場199へ移ることができる。人は次いで、第2の通路194に、または第2の足場199に、安全に乗ることができるか、または、火事から離れた側でビルに再度入り内部ビル階段を使用してビルから脱出することができる。
【0175】
通路194およびコーナー通路部分210は、内側および外側の耐火壁、および、耐火天井および耐火フロアを有しており、人を内部にて保護することができる。通路194の耐熱ガラス窓214は、客を保護する助けをしながら、通路194から外を見させ、通路194内に光を採り込む。通路194は、軽量強力構造物用のトラス208によって支持される。トラス208は、トラスをエレベータ193へ旋回式に取り付けるために回転接続ユニット215を有する。通路194のエレベータ193への接続は、可動金属ブリッジ216および波形弾性シース217を有しており、通路194とエレベータ193との間のギャップを埋める。弾性フェンスセクション200は、手すり200をエレベータ193の上部部分220へ接続する。エレベータ193の窓214を備えたドア218を開くことで、エレベータから通路194かまたはコーナー通路部分210へ人が接近するのが可能になる。
【0176】
エレベータ193の下部部分219は客用キャビンであり、上部部分220は火災抑制発泡剤221を保持し、ライト223(照明用、管理設備用、摺動ドア用等)に動力供給し且つジャッキ225に動力を供給する電池232(蓄電池)を使用して、制御装置224等の設備を動かす。ホース接続226は、火災時に容器221から火災抑制発泡剤221をスプレーするためにホースを接続するためのものである。
【0177】
ビル191は、外側面に取り付けされたレール192を有する。レール192は、要素に対する保護のためにビル表面の溝227内にあることが好ましく、H字形であるのが好ましい。レール192は、エレベータのスラストホイール229を受け入れるためのガイドスロット228を有し、それによりエレベータがレール192上で安定する。レール192は、歯車231に係合するための歯230を有し、歯車231は、電気モータであることが好ましい駆動ユニット232によって回転される。駆動ユニット232は、エレベータ193、233および204を上昇させるか下降させるかまたは停止させる。
【0178】
レール192は、インターバルをおいて耐熱セクション234を有しており、これにより熱膨張または熱収縮のためレールの長さが変化するのを吸収する。頂部に足場199を備えた通路194を使用して、消防士およびその設備を消火が必要なフロアへ運ぶことができる。火事はまた、足場199または通路194から消すこともできる。通路210をその間に備えたエレベータ193は、ビル191の頂部でハンガー235に保管されることができ、視界から隠すか、または、地面上、地下、または、ビルの面に沿ったいずれかの場所に保管されることができる。
【0179】
火事は、クレーン236を上に有するエレベータ233を使用することによって消すことができる。クレーンは、ポッド237を支持し且つ動かす。ポッド237は、人を救助し、ビルの安全な場所か、通路194または足場199か、エレベータ204または地面か、のいずれかへ運搬するために使用することができる。ポッド237を使用して、火事の際に、水または消火用化学物質または発泡剤をスプレーするために使用されるノズル237の使用によって火事を消すこともできる。ポッド237はまた、ビル建設中にまたはビルのメンテナンス中に使用して、ビルの面またはルーフの点に接近することができる。図示の実施形態のポッド237は、上部からクレーン236によって支持されており、ビル191のルーフに、地面に、足場199に、または、エレベータ204の頂部に、ポッドを配置することができる。
【0180】
エレベータ204を使用して、人をビル191のいずれのフロアからも地面へ運搬することができる、また、消防士、作業者、または、設備を、必要なフロアへもたらすことができる。エレベータ233および204は、レール192上で昇降されるエレベータ193と同一のホイール229、歯車231および駆動ユニット232を有する。エレベータ233は、ビルガレージ等の地面より下の第1のレベル238で地下に保管することができる。はしご239または他の構造物を使用して、第1のレベル238に保管されているときにエレベータ233またはクレーン236を扱うことができる。エレベータ204は、第2のレベル240で地下に保管することができ、エレベータ204を扱うために使用されるはしご239または他の構造物を有する。
【0181】
エレベータ193,233,204のいずれかが地下レベルに保管されるときには、エレベータは、安全のためにビルに隣接する地表面の開口または垂直スロット242のまわりにフェンス241を有してもよい。あるいは、摺動ルーフ243を使用してエレベータを地下に、要素から離して保管してもよい。
【0182】
通路194が地表面レベルに置かれる場合には、メンテナンスのためにまたは足場199に接近するために、階段244または他の構造物を使用してもよい。
【0183】
エレベータ193、233および204は、いずれの順序で同一レール192上にてビルに取り付けてもよく、または、別個のレール上にあって、エレベータ233,204が互いを追い越すのを可能にしてもよい。
【0184】
火事または他の緊急事態の場合には、通路194を頂部から下降させ、エレベータ233および204を上昇させて、人を救助することができ、または、消防士、救助作業者および設備をビルの外側面のいずれの場所へも送ることができる。足場199付通路194、エレベータ204、および、クレーン236およびポッド237付エレベータ233を適切に位置決めし調整して使用することで、ビルの内部の危険なゾーンから離れて、効率的なやり方で火事を消し人を救助することができる。同一の通路194、足場199、エレベータ204、および、クレーン236およびポッド237付エレベータ233を、ビルの建設および窓掃除等のメンテナンスに使用することができる。通路194は、単独で、または、エレベータ233および204と併せて、使用されてもよい。
【0185】
上記教示に照らして、本発明の多くの修正例および変形例が可能であることは明らかである。したがって、本発明が添付の特許請求の範囲内であれば上記の具体的に記載された実施形態以外の形態で実施されてもよいことが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0186】
【図1】消化活動システムを支持する自己推進ユニットを備えたビルにおける本発明の正面図である。
【図2】エレベータカラムの上面断面図である。
【図3】クレーン付エレベータおよび運搬車両上のレールセクションの側面図である。
【図4】レールに設置されているクレーン付エレベータの側面図である。
【図5】レールへのエレベータ設置に際してアームを開き且つホイールをレールから係合解除した状態のエレベータの上面図である。
【図6】レール上に配置された自己推進ユニットを備え、アームを閉じ且つホイールをレールに係合した状態のエレベータの上面図である。
【図7】レールおよびトロリーに接続されたエレベータの正面断面図である。
【図8】H字形レール上のエレベータの上面断面図である。
【図9】H字形レール上のクレーン付エレベータの側面断面図である。
【図10】運搬車両上のクレーン付エレベータの側面図である。
【図11】クレーン付エレベータおよびビルに取り付けられているレールセクションの上面図である。
【図12】レール上のエレベータホイールおよびギアホイールの上面図である。
【図13】レール上のエレベータホイールおよびギアホイールの側面図である。
【図14】レール取り付けセクションの斜視図である。
【図15】ビルに設置される取り付けセクション上のエレベータの側面図である。
【図16】エレベータおよび取り付けセクションをビルへ設置している運搬車両の斜視図である。
【図17】消火活動および救助のために使用されるエレベータおよびクレーンのシステムを有するビルの正面図である。
【図18】車両上の本発明の別の側面図である。
【図19】図18の車両上の本発明の上面図である。
【図20】H字形レールに設置されたエレベータ部分の上面図である。
【図21】H字形レールに設置されたエレベータ部分の正面図である。
【図22】H字形レールの取り付けセクションの斜視図である。
【図23】H字形レールの取り付けセクションの側面図である。
【図24】H字形レールに設置されるエレベータ部分の斜視図である。
【図25】キャビンに接続されるエレベータ部分の側面図である。
【図26】独立救助エレベータに接続されるエレベータ部分の側面図である。
【図27】消火活動および救助のために使用されるエレベータおよびクレーンのシステムを有するビルの正面図である。
【図28】内側に移動した摺動フレームを備えたビルの機能性コンパートメントへ適用された本発明の側面図である。
【図29】外側に移動した摺動フレームを備えたビルの機能性コンパートメントへ適用された本発明の側面図である。
【図30】永久的に設置されたH字形レールとの接続時におけるH字形レールの取り付けセクションの正面図である。
【図31】H字形レール上に設置されるエレベータ部分の斜視図である。
【図32】消火活動および救助のために使用されるエレベータおよびクレーンのシステムを有するビルの正面図である。
【図33】ビルの壁および窓の機械化された掃除用に設置された設備を備えたキャビンの斜視図である。
【図34】火事の間に使用される、ビルの外側の2基のエレベータの間に延在する通路、エレベータキャブ、および、クレーン付エレベータが装備されたビルの2つの面を示す図である。
【図35】ビルの外側にレールが装備され且つ通路を支持する2基のエレベータを有するビルの側部の正面図である。
【図36】ビルの面にエレベータによって支持された通路の一部の正面断面図である。
【図37】ビルのコーナーで通路を支持するエレベータの上面図であり、通路がどのように相互作用するかを示す。
【図38】ビルの外側表面でレールに接続されたエレベータおよびエレベータ上の通路の一部の上面図である。
【図39】ビルの外側表面でレールに接続されたエレベータおよびエレベータ上の通路の一部の側面図である。
【図40】ビルの側部に取り付けられたレール上にエレベータおよびクレーン付エレベータを有するビルの基部の側面図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、概括的には、ビルの外側に取り付けられたレール上を走行するエレベータシステムおよび昇降設備に関する。レールは、2基のエレベータを上昇させるかまたは下降させるための2本のケーブルを支持することができる。エレベータシステムは、2つのエレベータカー、エレベータとクレーンとの組み合わせ、および、エレベータを有してもよい。本発明はまた、高層構造物に使用するためにビルの外側に取り付けられたレール上を走行するエレベータとクレーンとの組み合わせにも関する。
【0002】
エレベータシステムは、2つのエレベータカー、エレベータとクレーンとの組み合わせ、および、エレベータを有してもよい。異なるレールシステムおよびレール係合システムを使用することができる。エレベータ部分は、動力供給されることができ、それ自体をレール上で上下に駆動するか、または、ケーブルを使用してエレベータを上昇させ且つ下降させることができる。1つのレールセクションは、当該レールセクションにエレベータを備えたビルに設置され且つ他のレールセクションに接続されることができるか、または、エレベータは、アームを旋回することによってレール上に設置されることができる。エレベータ部分は、ビルのレールに永久的に取り付けられることができるか、または、ビルへ運搬されることができる。クレーン部分もまた、ビルのすべての部分に接近するための、消火活動設備を有することができる。本発明はまた、消火活動、緊急救助、ビル建設およびビルメンテナンス用の可動プラットフォームとして作用するために、間に取り付けられた通路を備えた上記レール上の2基のエレベータにも関する。
【0003】
本発明は、消火活動および救助のために使用することができ、また、高層構造物の建設およびメンテナンスのために使用することもできる。
【背景技術】
【0004】
現在、高層構造物での垂直方向輸送は、階段およびエレベータに限定される。ビルの外側での消防士の活動は、消火活動をするかまたは救助を試みるときに、そのはしごがどのくらい高くまで届くかによって限定される。建設およびビルのメンテナンスは、ビルの外側壁およびルーフへの接近に関して限定される。たとえば、窓掃除は、ビルの頂部から延びるロープから不安定にぶら下がる厚板に限定される。ビルの建設は、同様に、足場の必要性、および、高層ビルの外側でのすべての区域への容易な運搬および接近の欠如によって、妨げられる。ビルの外側にエレベータを有するビルもあり、これは、エレベータがビルの側部を昇降するときに、良好な眺望を提供する。これらは標準エレベータであり、火事の際に使用されるべきものではない。エレベータは、ケーブルを有し、エレベータ部分を保護するためにビルの構造物内に収容される。普通、エレベータにはガラスエンクロージャがあり、そのため、エレベータ内の人は、ビルの側部を通して外を見ることができる。これらのエレベータは、火事の間にビルから多数の人を移動させるために利用することはできず、消火活動をするかまたはビルのメンテナンスまたは建設の作業を行うには、有用ではない。
【0005】
窓掃除プラットフォームがあり、これは、プラットフォームの両側部にロープを使用し、このロープはプラットフォームがビルの側部を上下方向に移動するときに該プラットフォームを支持する。ロープはバレルに巻かれ、このバレルは電気モータによって回転され、この電気モータはプラットフォーム上の人によって操作されることができる。ビルの面のいずれの点にも到達するように上昇し下降することができ且つ消火活動、緊急救助、ビルのメンテナンスまたは窓掃除に使用することができる、ビルの面全体に届く装置はない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、ビルの外側表面またはルーフに、垂直および水平方向の搬送手段を提供することである。
【0007】
本発明の目的は、ビルの外側のいずれの点にも消火活動設備を運搬することである。
【0008】
本発明の目的は、火災中または他の緊急事態中にビルから人を救助することである。
【0009】
本発明の目的は、建設中のビルのいずれの部分へも建設材料を運搬することである。
【0010】
本発明の目的は、ビルで作業する建設またはメンテナンスの人員用のプラットフォームを提供することである。
【0011】
本発明の目的は、高層構造物へ運搬可能な消火活動および救助のシステムを提供することである。
【0012】
本発明の目的は、ビルの外側のレールにエレベータを迅速に容易に取り付けることである。
【0013】
本発明の目的は、ビルにエレベータを迅速に設置するために、ビルレールシステムへレールセクションを加え、加えられたレールセクションにエレベータを備えることである。
【0014】
本発明の目的は、旋回機構で相互接続された2つの部分から構成される伸縮自在アームを提供することであり、この伸縮自在アームは、垂直回転機構でクランプへ旋回可能に取り付けられ、このクランプは、バリアが設けられた外側プラットフォームへ旋回可能に取り付けられ、それにキャビンが吊され、その垂直軸を中心にして完全回転することができる。
【0015】
本発明の目的は、エレベータ部分に、摺動ドア付客用コンパートメントと、エレベータ部分および独立救助エレベータの2つの部分から構成され、独立救助エレベータへ導く階段を備えた垂直開口部と、を提供することであり、このエレベータは、垂直開口部の下にハッチを有する。
【0016】
本発明の目的は、安全目的のために、接触キャビンプラットフォームにおよび独立救助エレベータの支持要素に、弾性要素を提供することである。
【0017】
本発明の目的は、永久的な燃料供給および液体供給のために、キャビン、エレベータ部分および独立救助エレベータに、コンパートメントを提供することである。
【0018】
本発明の目的は、客用コンパートメントに追加コントロールパネルを提供することである。
【0019】
本発明の目的は、基部タイヤ用にH字形レールの作用表面にガイドスロットを提供することである。
【0020】
本発明の目的は、ビルの面にある複数のプラットフォームの、相互の運動、および救助および他の機能のための他のエレベータとの運動を調整することである。
【0021】
本発明の目的は、消火活動のためにビルの面を横切るプラットフォームを提供することである。
【0022】
本発明の目的は、ビル建設およびビルメンテナンスに使用されるためにビルの面を横切るプラットフォームを提供することである。
【0023】
本発明の目的は、ビルに機能性コンパートメントを提供することであり、このコンパートメントにおいては、摺動フレームが装着され、ジャッキ機構に接続され、これは、摺動フレームがビルの外側限界を越えて動き、戻るのを助ける。フレームの安全で滑らかな摺動は、機能性コンパートメントの表面にガイダーで相互接続されたホイールを支持することによって、確保される。
【0024】
本発明の目的は、機能性コンパートメントの正面部分に受入パネルを提供することであり、パネルの右側部および左側部に「ポケット」ガイダーを備える。
【0025】
本発明の目的は、H字形レールの取り付け可能セクションに受入パネルを接続することである。H字形レールの取り付け可能セクションには、受入パネルと同一の方形の装着パネルが装備される。装着パネルの厚さは、接続を確実にするために、装着された「ポケット」ガイダーと受入パネルの外側表面との間の隙間未満である。
【0026】
本発明の目的は、安全な接続のために、受入パネルに面取りされたガイド側部を提供し、且つ、装着パネルに下部に丸みを帯びたコーナーを提供することである。
【0027】
本発明の目的は、H字形レールの取り付け可能セクションを安全に装着し取り外すために、機能性コンパートメントの下部部分にコンクリート基礎を提供することである。
【0028】
本発明の目的は、客用コンパートメントから補助部分へ人を安全に運搬するために、補助部分に持ち運びのできるはしごを設けることである。
【0029】
本発明の目的は、ビルの壁および窓の完全に機械化された掃除を可能にするために、キャビンの裏表面に、丸い機械的ブラシを備えた取り付け可能なフレームと、流体噴霧器用の穴を備えたプロファイルと、空気ルートと、を提供することである。
【0030】
本発明の目的は、キャビンの裏表面に取り付け可能なフレームを装着し取り外すことができることを確実にするために、取り付け可能なフレームに固定ハンドルを設けることである。
【課題を解決するための手段】
【0031】
本発明は、クレーン部分を有するエレベータを使用する。エレベータ部分は、ビルの外側を垂直に上下に移動するためのものである。クレーン部分は、エレベータ部分からビルの所望の場所へ延在する。クレーン部分は、火災救助用の客用キャビンを支持することができる。キャビンはまた、ビルのすべての部分へ接近するための消火活動設備を有することもできる。クレーンはまた、建設中のビルのいずれの場所へも建設材料を運び上げることができ、ビルの外側で窓掃除または他のメンテナンスの活動のために使用することができる。
【0032】
クレーン部分は、キャビンとエレベータとの間の距離を調整するために、伸縮自在アームを有する。伸縮自在アームは、両端にピボット(旋回機構)を有する。一方のピボットは、キャビンのフロアを水平に保つためにキャビンに取り付けられる。第2のピボットは、エレベータ部分に対して伸縮自在アームを傾斜方位決めするためのものである。エレベータ部分の回転部分は、伸縮自在アームをビルへ向けてまたはビルから離すように揺動する。
【0033】
エレベータ部分は、伸縮自在ポールを有し、この伸縮自在ポールの他方の端上のキャビンへの距離を調整する。エレベータ部分に取り付けられたピボットは、エレベータ部分に対してキャビンを傾斜方位決めするためのものである。
【0034】
ビルの側部に取り付けられたレールはホイールに係合され、これは、レールにクランプされ、エレベータ部分を適所に保持し、エレベータ部分をレール上にて垂直方向に推進する。本発明の特徴によれば、エレベータ部分がビルに係合するかまたは係合解除するのが可能である。したがって、エレベータ部分は、必要に応じて、ビルの異なる部分へ動かされてもよく、または、異なるビルへ運搬されてもよい。
【0035】
伸縮自在アーム、回転機構および旋回機構を有する運搬車両は、エレベータ部分をそれに係合させるためのレールに隣接して位置決めすることができる。
【0036】
エレベータ部分の伸縮自在ポールに取り付けられたキャビンまたはプラットフォームは、多くの作業をすることができる。これは、物品または作業者を建設中のビルの場所へ送ることができる。これはまた、消火活動のために、および、ビルから人を救助するために、使用することができる。
【0037】
本発明はまた、第2のエレベータを使用する。両方のエレベータは、ビルの側部に取り付けられたH字形レール上を垂直方向に走行する。レールはチャネルを有しており、このチャネル内にて、エレベータをレール上で上昇させ下降させるためにチャネルにある2つの別個のトロリーに接続された2本のケーブルが走る。レールは、エレベータを安定させるためにホイールによってエレベータに係合される。ホイールは、旋回し、エレベータをレールに一時的にクランプするアームに装着されることができ、エレベータがレールに係合するのを可能にするか、または、エレベータホイールは永久にレールに係合することができる。旋回アームはレールからエレベータを取り外すために開くことができ、そのため、エレベータは、同一ビルの異なるレールへ、または、異なるビルのレールへ、運搬されることができる。
【0038】
あるいは、エレベータは、Hレールに永久に固定されることができ、ギアホイールをレールの開口部に係合させて該レールに沿って走行する。エレベータは、ビルの既存のレールに追加されたレールのセクション上でビルに取り付けられ、レールを伸ばし、エレベータをビルに取り付ける。
【0039】
伸縮自在アームは、2つの部分から構成され、これらは、旋回機構の助けで相互接続される。伸縮自在アームは、その端にピボットを有し、垂直回転機構の助けでクランプに取り付けられる。クランプはまた、垂直回転機構の助けで、バリアが設けられた外側プラットフォームへ旋回し、キャビンはプラットフォームに吊される。
【0040】
キャビン自体は、回転機構の助けで、垂直方向軸を中心にして360度回転することができる。エレベータ部分は、キャビンに接続するための摺動ドアを備えた客用コンパートメントと、救助エレベータに接続するために2つの部分から構成される階段を備えた垂直開口部と、を有する。
【0041】
安全上の理由のために、エレベータ部分の接触表面用に、且つ、独立救助エレベータの上部表面用に、弾性プロファイルが使用される。弾性プロファイルの支持要素は、エレベータ部分の接触表面の下に且つ独立救助エレベータに、設けられる。恒常的な燃料供給および液体供給のために、キャビン、エレベータ部分および独立救助エレベータには、消火用発泡剤および他の液体およびホースを保管するためのコンパートメントが設けられる。
【0042】
より多くの操作制御のために、エレベータ部分の客用コンパートメントには、追加コントロールパネルが設けられる。弾性タイヤとH字形レールの作用表面との間の良好な接触のために、作用表面はガイドスロットを有する。
【0043】
ビルの面のレールに乗る一対のエレベータは、それらの間に延在するプラットフォームを有し、エレベータが一緒に上昇し下降するときに、ビルの面のいずれかの点に接近する。プラットフォームは、通路を支持することができる。それにより、人が通路に入ることができ、それを通って隣接する通路へ歩くか、または、緊急救助操作のために、通路か接続外部エレベータで上へまたは下へ運搬される。ビルの各面にあるエレベータの対は、救助を行うために、互いに協働してまたは個別に、上昇するかまたは下降することができる。救助、消火活動、または、ビルの建設またはメンテナンスのために、他のエレベータまたはクレーンを上に備えたエレベータもまた、プラットフォームおよび通路を備えたエレベータの対と併せて、使用することもできる。
【0044】
本発明は、ビルの機能性コンパートメントを使用し、ここで、ジャッキ機構に接続された摺動フレームが設置される。これらのジャッキ機構の助けで、摺動フレームは、ビルの外側限界を越えて摺動し戻ることができる。フレームの滑らかで安全な摺動は、機能性コンパートメントの表面に装着されたガイドレールに摺動する支持ホイールによって確保される。
【0045】
摺動フレームには、その正面部分に、受入パネルが装備され、その上に左および右の「ポケット」ガイダーが装着されている。
【0046】
受入パネルに接続することができることを確実にするために、H字形レールの取り付け可能セクションには、装着パネルが装備され、受入パネルに類似した方形の構造物を備える。装着パネルの厚さは、ポケットガイダーと受入パネルの外側表面との間の隙間未満であり、これにより、それらの接続を助ける。安全目的のために、受入パネルには面取りされたガイド側部が設けられ、装着パネルには下部に丸みを帯びたコーナーが設けられる。機能性コンパートメントの下部部分には、安全な装着および取り外し操作のために、コンクリート基礎が設けられる。補助部分は、客用コンパートメントから補助部分へ人を安全に運搬するために、持ち運びのできるはしごを有する。
【0047】
キャビンの助けでビルの壁および窓の完全に機械化された掃除を可能にするために、キャビンの裏表面には、丸い機械的ブラシが設けられた取り付け可能なフレームと、流体噴霧器用の穴を備えたプロファイルと、空気ルートと、が設けられる。取り付け可能なフレームの装着および取り外し操作をすることができることを確実にするために、このフレームには固定ハンドルが装備される。
【0048】
本発明の他の目的、利点および新規な特徴は、添付図面を参照する好適な実施形態の下記の説明から、明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0049】
高層ビルは、火災の際には危険である。その理由は、はしご、移動クレーン、その他の機材を最大伸張しても上層階にとっては短いものであるので、消火活動機材が低層階にしか届かないからである。さらなる危険は、火災の際には、人がエレベータ内部に閉じ込められたり煙にさらされたりする可能性があるため、内部エレベータを使用することができないことである。したがって、火災の際に高層ビルから退避させること、内部に閉じ込められた人を救助すること、または、消火活動をすることは困難になる。
【0050】
高層ビルにおいては、上部フロアで外側からビルの面に接近することは困難である。火災の際には、消防士が火事を消すことができるようにビルの正面に接近し、且つ、上部フロアの人を救助することが特に必要である。
【0051】
さらに、ビルに、窓の掃除およびメンテナンスのために外側表面へ接近するための機材を備えることが有用である。この機材はまた、ビル建設中に建設材料および作業者をビルの外部上の位置に運び上げるために、または、建設中のビルの上部フロアおよびルーフに接近するために、使用することができる。
【0052】
本発明は、ビルの外側を垂直方向に上下に移動するためのエレベータ部分、および、ビルの所望の場所へアームを伸ばすためのクレーン部分を含んでいる。クレーン部分は、火災の際の救助用の客用キャビンを支持することができる。これはまた、ビルのすべての部分に接近するための消火活動機材を有することもできる。クレーンは、消火活動のため且つビル内の人の救助のために、ビルの面のいずれの点へもキャブを伸ばすために使用される。
【0053】
このシステムは、人を直接キャビンからエレベータ部分へおよび独立救助エレベータへ(且つその逆に)、および、エレベータ部分から独立救助エレベータへ(且つその逆に)、移動させるかまたは退避させることはできない。
【0054】
ビルの外側用のエレベータシステムに付加された他の特徴によれば、救助されることができる人の数を増加させることができ、且つ、緊急の際に、または、ビルの建設またはメンテナンスの際にビルの面へ良好に接近することができる。
【0055】
ビルの外側に取り付けられたレール上でエレベータを上昇させ下降させるのに、ケーブルを使用してもよい。ケーブルは、エレベータキャブをより軽量にするのを可能にする。その理由は、エレベータを推進するための電気モータが、エレベータ内にあるのではなく、ケーブル操作のためにビルへと移行させることができるからである。
【0056】
エレベータおよびクレーンとともにレール上を走行する第2のエレベータが付加されてもよい。これにより、緊急の際の輸送力が増加し、短い時間フレーム内により多くの人を救助することができる。
【0057】
図1に示されるように、本発明は、ビル2の外側表面に取り付けられた垂直方向のカラムまたはレール1と、ビル2の外側を上下に進むためにレール1に取り付けられた単数または複数のエレベータカー3および4と、を提供する。ビル2の側部のレール1は、Iビーム、H字形レール、ポール、その他のいかなる支持部材(サポート)であってもよい。レール1は、エレベータ部分3のホイール27に係合するための高摩擦表面26を有することができる。図面に示されるように、摩擦表面26を有するH字形レール1は、レール1のH字形の接続中心部分を把持するための弾性タイヤを有するホイール27と係合している。これにより、エレベータ部分がビル26に対してレール上で左右に動くことは防止される。ホイールは、スプレッドアーム54に取り付けられたフレーム53上に支持されている。アーム54は、ヒンジで旋回し、ピストン56を動かすことによって開閉する。アーム54が開くときに、エレベータ部分3をH字形レール1から取り外すことができる。アーム54がH字形レール1上で閉じられクランプするときに、エレベータ部分3はレール1に取り付けられる。H字形レールの裏部は、ビル2に取り付けられている。エレベータ部分3がレール1に取り付けられた時に、スプレッドアーム54上の第1のセットのホイールに対して90度回転した追加ホイールのタイヤは、H字形レール1の頂部の内側表面に係合する。タイヤを備えた追加ホイールは、H字形レール1の頂部の外側表面に係合する。H字形レール1の頂部の内側および外側のホイールは、伸縮自在ビーム58に係合するジャッキ装置56によって一緒に加圧され、これによりエンジンコンパートメント86およびそれに取り付けられたホイールをレール1に対して押す。エンジンコンパートメント86は、レール1に沿ってエレベータ部分3を推進するために取り付けられたホイールに対して動力を提供するためのエンジンまたは電気モータを有する。レール1に刻まれたガイド30には、歯車31等のホイールが係合しており、該ホイールはレール1の開口部に係合し、グリップ力をもってレールに係合する。ブレーキケーブル62に接続されたキャビン3の緊急ブレーキ61を引くことによって緊急時にエレベータ部分3を停止するために、ブレーキ60を使用することができる。いくつかの実施形態において、歯車31を駆動ホイールとして使用することができる。
【0058】
ビル2のルーフには、昇降機構を含むハウジング5が配置されている。昇降機構は、それぞれ2つの別個のスプール9および9を駆動するためのモータ7および8を具備し、それぞれエレベータカー3または4を昇降させるためにの2本の別個のケーブル35および10を有する。
【0059】
エレベータ4は、必要になるまで、ハウジング5内に収容されている。エレベータ4は、火災等の緊急時に人を退避させるために、ビル2の外側にある非常出口11に整列配置される。
【0060】
カラム1の基部にあるばね12等のショック吸収要素が、ビル2の基部でエレベータカー4が滑らかに停止するのを助ける。
【0061】
ビル2の停電の場合に、補助電源供給装置13を使用して、モータ7および8に電力を供給し、エレベータ3および4に動力供給することができる。電源供給装置13は、電気コネクタ14でカラム1にプラグ接続する。
【0062】
エレベータ3および4は、エレベータ内にて制御してもよく、または、制御ステーション15で地上から遠隔式に制御することも可能である。
【0063】
エレベータ3は、頂部に取り付けられたクレーン部分を有する。クレーン部分は、旋回機構16、回転機構17、伸縮自在アーム18、旋回機構19、および、キャビン20、プラットフォーム付キャビンまたはプラットフォームのみ、を具備する。キャビンまたはプラットフォーム20は、消火活動機材22または消防士23を支持することができる。キャビン20は、回転機構24上で回転することができる。クレーン部分は、上下に動くエレベータ3と、旋回機構16を使用して伸縮自在アーム18を所望の角度へ揺動し次いでビル2に隣接する所望の位置へと伸縮するクレーン部分と、の組み合わせによって、ビル2の面に沿ったいずれの所望の位置にもキャビン20を位置決めすることができる。回転機構17は、キャビン20をビル2へ向けてまたはビル2から離すように動かすことができる。回転機構24は、キャビン20を回転させてキャビンのドアをビルに整列配置させるか、または、消火活動機材をビルに整列配置させることができる。キャビン20は、非常出口11にたどり着くことができない人を救助するために使用することができる。本明細書では伸縮自在アームを開示しているが、アームに沿って運動するためにレールおよびホイールの配列等のいずれの種類のアームを使用してもよい。キャビンは、有人でも無人でもよい。消火活動機材は、地上から遠隔式に制御することができる。センサ、カメラ、マイクロホン、煙検出器、および、その他のキャビン内の装置を使用して、ビルの外側から火事の場所を突きとめ、中に閉じ込められた人を救助することができる。
【0064】
キャビン3は、異なる使用のために多くの異なる種類のものでありうる。消火活動キャビンとして、これは、消火ホース、熱センサ、および、絶縁耐火壁を有することができる。キャビン3は、高層ビル内に閉じ込められた人を救助し退避させるために、ビルに隣接してドアを有してもよい。キャビンはまた、ビルの建設中に作業者が立つためのプラットフォームであってもよい。キャビン16はまた、ビル建設中に建設材料をビルに運び上げるための、プラットフォームかまたはフック等のサポート装置と取り替えることができる。そのような装置は、窓の設置かまたは掃除の際に、または、ビル外部のパネルの設置またはメンテナンスの際に、有用である。
【0065】
垂直方向カラム1は、ビルが建設されているときにビル2に取り付けることができ、または、既存のビルに付加することができる。垂直方向カラム1は、レール1のセクションの間に膨張ジョイント25を有することができる。膨張ジョイント25は、耐火性であり且つ温度に対して低い膨張係数を有する合金または材料から、作ることができる。ビルの外側にあるレールは、炎および煙から離れたビルの外側での運搬手段を提供する。キャビンは、ビルの危険ゾーンから離れて揺動されることができる。キャビンは、ビルの側部に隣接して、または、ビルの頂部上に、位置決めされることができる。
【0066】
図2が示すように、垂直方向のカラムまたはレール1は、H字形を有し、エレベータ3,4とともに使用されるように設計された数種類の特徴を有する。垂直方向カラム1は、エレベータ3および4のタイヤ27に良好に接触するために高摩擦コーティング26を有する。H字形垂直方向カラム1の電力ケーブルチャネル28は、電力ケーブル29がルーフへと延びてモータ7および8を駆動するのを可能にする。垂直方向カラム1の外側面にあるガイド30は、エレベータ3および4のホイール27または歯車31を垂直方向カラム1上の歯76に係合させ且つエレベータ3,4が垂直方向カラム1との整列配置を保つのを可能にする。夜間の操作を助けるために、ライト33もまた垂直方向カラム1に設置されてもよい。
【0067】
H字形垂直方向カラム1はまた、ケーブル35および10の敷設のためのトロリーチャネル34も有する。ケーブル35および10は、別個にトロリーチャネル34内を走行するトロリー37および38に接続されている。トロリー37はエレベータカー3に取り付けられ、トロリー38はエレベータカー4に取り付けられる。トロリーホイール39は、トロリーチャネル34内のトロリーガイド40に係合する。
【0068】
図3に示されるように、エレベータ3およびクレーン部分は、トラック41によってビル2へ運搬することができる。エレベータ3が消火活動用である場合には、トラック41は、専用の火災用トラックであってもよい。エレベータがビルの建設またはメンテナンスに使用される場合には、トラックは、建設トラックであってもよい。トラック41がビル2に着いたときに、エレベータ3はレール1に取り付けられる。作業終了後は、エレベータ3をレール1から取り外し、同一ビルの別の部分で使用するか、または、異なるビルへと移動することができる。
【0069】
図4は、垂直方向カラム1に設置されているエレベータ3を示す。トラック41は、ビル2に隣接して位置する。トラック41の頂部表面42は、取り付けられた伸縮自在アーム45を有する旋回機構44を回転するための回転機構43を有する。伸縮自在アーム45は旋回機構46に接続され、この旋回機構46は、垂直方向カラム1に接続するためにエレベータ3を適所に保持するための保持機構47に接続されている。
【0070】
図9は、どのようにしてエレベータ3が保持機構47によって適所へ上昇させられるかを示す。フォークリフトの歯48が、エレベータ3の一部内に挿入される。フォークリフトの歯48は開口部49を有し、これは、ジャッキ要素50に係合され、エレベータ3がレール1に対して位置決めされている間、エレベータ3をフォークリフトの歯48に係止させる。エレベータ3の安定化スロット51は、保持機構47がスロット51に嵌ることで、エレベータ3を保持機構47の適所に保持するのを助ける。所望により、電磁石52を使用して、エレベータ3を保持機構47に対して適所に保持したり、または、フォークリフトの歯48とともに作用させてエレベータ3を適所に保持することができる。
【0071】
図5、6および7に示されるように、H字形カラム1は、ホイール27の弾性タイヤ27に係合され、エレベータがレール1上でビル2に対して左右へ動くのを防止する。ホイール27は、スプレッドアーム54に取り付けられたフレーム53により支持されている。アーム54はヒンジ55で旋回し、ピストン56を操作することによって開閉する。アーム54が開くと、エレベータ部分3をH字形レール1から取り外すことができる。アーム54がH字形レール1上で閉じられクランプされると、エレベータ部分3はレール1に取り付けられる。
【0072】
エレベータ部分3がレール1に取り付けられることで、スプレッドアーム54上の第1のセットのホイール27に対して90度回転した追加ホイール27のタイヤ27は、H字形レール1の頂部の内側表面に係合する。タイヤ27を備えた追加ホイール27は、H字形レール1の頂部の外側表面に係合する。H字形レール1の頂部の内側および外側のホイール27は、伸縮自在ビーム58に係合するジャッキ装置57によって一緒に加圧され、これによりタイヤ27をレール1に対して押す。
【0073】
カラム1に刻まれたガイド30には、歯車31等のホイールが係合しており、該ホイールはカラム1の開口部に係合し、グリップ力をもってカラム1に係合する。歯車31(図9)に取り付けられたディスク60に作用するブレーキキャリパー59を有するブレーキは、緊急時にエレベータ3を停止するために、エレベータ3のキャビン20内またはエレベータ4内のブレーキケーブル62に取り付けされたブレーキレバー61を引くことによって、使用することができる。
【0074】
エレベータ3がカラム1の適所に保持されることで、エレベータ3は、ケーブルの端にアイコネクタ65を有しフック66上に置かれたケーブル65によってトロリー37に接続されることができる。フック66は、ケーブル246によってトロリー37に取り付けられる。
【0075】
図8に示されるようなエレベータ4は、エレベータ3と類似したやり方でカラム1に取り付けられる。相違点は、エレベータ4がカラム1に永久的に接続されることである。したがって、ホイール27上のタイヤ27をカラム1に対して保持するためのホイールフレーム53は、常に適所にある。
【0076】
いくつかの実施形態において、歯車31を駆動ホイールとして使用することができる。図9では、エンジンコンパートメントは、カラム1に沿ってエレベータ部分3を推進するために駆動ホイール31に動力を提供するためのエンジンまたは電気モータを有する。この実施形態においては、ケーブル35および10、トロリー37,38、トロリーチャネル34、および、関連するモータ7,8およびスプール9,9を備えたハウジング5は必要ない。すべての実施形態において、エレベータ4またはキャビン3は、客を乗せることができる。エレベータは、耐火ドア67および耐火窓68および壁を有することができる。
【0077】
エレベータ4は、介在ケーブルなしでトロリー38に直接接続されることができるが、それは、レール1に永久的に接続されているからである。
【0078】
エレベータ部分はエンジンまたはモータを内側に備えて示されているが、ケーブルシステムまたは油圧システムを使用して、エレベータ部分をビルに取り付けられたレールに沿って運び上げることができる。さらに、レールに係合するためのホイールを備えたレール以外の、エレベータ部分をビルに取り付ける他の手段も、本発明の範囲内である。
【0079】
キャビン20は、キャビン20からキャビンの頂部へ登るためのアクセスハッチ69を有し、キャビンの頂部は、上に立つための平らなルーフおよび手すり70を有する。ノズル等の消火活動機材22を使用して、火事に対し、水、発泡剤または化学物質を噴射することができる。キャビン20のルーフのハッチ68は、キャビンの内側から外側への移動のために設けられている。
【0080】
図10に示されるような代替の実施形態においては、エレベータをレール1に取り付けるためのアーム54および関連の伸縮自在ビーム58、ヒンジ55および操作ピストン56を除外することができ、したがって、重量およびシステムの複雑さが減少する。モータ7,8、ケーブル35,10、および、昇降機構および関連要素を含むルーフ上のハウジング5を除外して、エレベータ3またはエレベータ3および4からの直接駆動と取り替えることができる。
【0081】
火災等の緊急時にまたは他の使用のためにビル2においてエレベータクレーン3が必要なときには、旋回機構44および回転機構43を備えたベッド102を有するトラック101が、ビル2のレール1の近くに到着し、既存のレール1の下でビル2に、着脱自在なレールセクション72およびエレベータ3を取り付ける。旋回機構44および回転機構43は、保持機構120をビル2へ向けて動かすように伸びる伸縮自在アーム45を上昇させ回転させる。旋回機構127および回転機構16は、着脱自在なレールセクション72をレール1の直下にてビル2に取り付けるための直立位置へと、保持機構53を傾動させる。
【0082】
図15に最良に見られるように、ビル2は、取り付けられたレール1を有しており、このレール1は地面までずっとは延びていない。着脱自在なレールセクション72は、スリットガイド128をビル2のフォーク要素125上で摺動させることによって、ビル2に対して配置される。着脱自在なレールセクション72は、ビル2に対して適所にガイドされる。次いで、保持機構120は、スリットガイド186のねじ付穴188およびホルダ120上のフォーク要素186の開口部186からねじホルダ187を除去することによって、エレベータ3から取り外すことができる。次いで、フォーク要素186は、伸縮自在アーム18によって引っ込めることができる。着脱自在なレールセクション72はハンドル131によって動かされ、開口部137がビル2のボルト穴130に整合し、ねじ136が挿入されて、着脱自在なレールセクション72がビル2に固定される。ねじキャップ129をビル2に設置し、着脱自在なレールセクション72がビルに取り付けされていないときに、ボルト穴130にねじキャップ129を差し込んで、ボルト穴130を保護してもよい。ねじキャップ129が設置される場合、それらは、ねじ136が設置される前に除去されなければならない。
【0083】
着脱自在なレールセクション72に装着されるスプリングダンパー190は、レールセクション72の設置および除去中に安全な状態を提供する。ねじ136及びねじ付き要素135を使用して角要素134をレールガイド132に固定することで、着脱自在なレールセクション72をビル2のレール1に対して適切な間隔で整列配置させる。この整列配置は、着脱自在なレールセクション72とビル2に永久的に取り付けられたレール1の歯付キャリッジレール92とのインタフェースで、駆動ギアホイール93のための適切な間隔あけを提供するのに重要である。ギアホイール93は、モータに接続されており、エレベータ3に動力を提供する。ギアホイール93は、エレベータ3を停止するためのブレーキを有してもよい。
【0084】
図12に示されるように、エレベータ3は、レール1のスリットガイド95に乗るホイール94を有する。ホイール94のセットは、互いに対して垂直に配置され、エレベータがレール1上で二次元でぐらつくのを防止する。
【0085】
地面レベルでビル2に取り付けされる着脱自在なレールセクション72の代わりに、プラットフォーム107を使用して、地面より上のレールセクション72の取り付け位置へ接近してもよい。そのような配列によれば、雪、駐車した車、または、地面上の他の障害物があっても、レール1の基部への接近が保証されるという点で、有用である。
【0086】
他の実施形態において、本発明は、ビルの外側を垂直方向に上下に移動するための装置146およびエレベータ部分98、および、ビルの所望の場所へアーム(伸縮自在)を伸ばすためのクレーン部分、を含んでいる。伸縮自在アームは、2つの部分から構成され、これらは旋回機構の助けで相互接続されている。伸縮自在アームは、垂直回転機構の助けで、クランプに取り付けられた端にピボットを有する。クランプはまた、垂直回転機構の助けで、バリアが設けられた外側プラットフォームに対し旋回され、キャビンはプラットフォームに吊される。キャビン自体は、回転機構の助けで、垂直軸を中心にして360度回転することができる。キャビンは、内部に客用コンパートメントを有し、人員の作業および人の退避を確実にするために、摺動ドアを備える。
【0087】
バリアが設けられた外側プラットフォームは、消火活動機材を有し、ビルのすべての部分に接近する。クレーン部分はまた、建設中のビルのいずれの部分へも建設材料を運び上げることができ、また、ビルの壁および窓の掃除(手作業)または他のメンテナンス活動のために使用することができる。
【0088】
エレベータ部分97は、支持ホイール6および駆動歯車93を備えており、H字形レールの取り付け可能セクション98に接続される。
【0089】
H字形レールの取り付け可能セクション98は、ビル壁105に装着されることができ、続いて、この壁で永久的に設置されたH字形レール106へ接続される。図28、29および16に示されるように、本発明は、(ビル105内に)機能性コンパートメント169を提供する。ここでは、ジャッキ141機構171に接続された摺動フレーム170が設置される。摺動フレーム170は、これらのジャッキ機構171,120の助けで、ビルの限界を越えて摺動し戻ることができる。140フレーム170の滑らかで安全な摺動は、その支持ホイール172によって確保される。この支持ホイール172は、機能性コンパートメント169の表面に装着されたガイダー173,121内で摺動する。摺動119コンパートメントは、その正面部分に、受入パネル174が設けられ、装着された「ポケット」ガイダー175が、受入パネル174の左側部および右側部に装着される。
【0090】
図28、29、30および16に示されるように、H字形レールの取り付け可能セクション98には、受入パネル174に類似した方形の構造の装着パネル176が設けられ、これにより受入パネル174に接続することができることを確保する。装着パネル176の厚さは、装着された「ポケット」ガイダーと受入パネル174の外側表面との間の隙間よりも少し小さく、これによりそれらの接続を助ける。
【0091】
図30に示されるように、安全な接続を確保するために、受入パネル174には面取りされたガイド側部177が設けられ、装着パネル176には下部に丸みを帯びたコーナー178が設けられる。
【0092】
図28、16および32に示されるように、ビル105の機能性コンパートメント169の下部部分には、H字形レールの取り付け可能セクション98を安全に装着し取り外すために、コンクリート基礎179が設けられる。
【0093】
図16および32に示されるように、補助部分107には、エレベータ部分97の客用コンパートメント114から補助部分107へ及びその逆に人を安全に移動させるために、持ち運びのできるはしご180が設けられる。
【0094】
図33に示されるように、キャビン100の裏表面には、キャビン100の助けでビルの壁および窓を完全に機械的に掃除することを可能とするために、丸い機械的ブラシ182と、流体噴霧器用の穴を備えたプロファイル183と、空気ルートとを備えた取り付け可能なフレーム181が設けられる。
【0095】
図33に示されるように、取り付け可能なフレーム181には、取り付け可能なフレーム181をキャビン100の裏表面に取り付け取り外すことができることを確保するために、固定ハンドル184が設けられる。
【0096】
図18に示されるように、H字形レールの取り付け可能セクション98を備えたエレベータ部分97と、さらに、伸縮自在アーム99およびキャビン100を備えた全取り付け可能構造物とが、シャシ101に装着される。エレベータ部分が働いていない場合には、特別な格納庫(火災用倉庫)のような位置に保管されるべきである。倉庫が火災警報を受けるときには、頂部表面102上に保管されているエレベータ部分97と一緒に、シャシ101は、即座に、火事になっているビルへ送られる。
【0097】
図16に示されるように、火事になっているビル5,140,148にシャシ101が送られるときに、シャシ101は、151ビルに永久的に位置するH字形レールおよびビルの補助部分107近くに置かれる。その後、図28、29、30および16に示されるように、エレベータ部分97およびH字形レールの取り付け可能セクション98をビル壁に設置するプロセスが開始される。
【0098】
エレベータ部分97およびH字形レールの取り付け可能セクション98のビル壁への設置は、下記の通りである。
【0099】
垂直旋回機構122の助けで、伸縮自在回転ポール119が、カーシャシ101の頂部作業表面102に対しておよそ45度のレベルへ上げられる。そのときに、保持ベッド機構120は、その垂直旋回機構121により、完全に水平に保たれる。次いで、取り付け可能セクション98を備えたエレベータ部分97が取り付けられた保持ベッド機構120を備えた伸縮自在回転ポール119は、水平回転機構168の助けで、ビル5へ向けて回転される。
【0100】
その後、保持ベッド機構120は、垂直旋回機構121の助けで、完全に垂直な位置へと90度回転される。同時に、旋回機構124および水平回転機構123の助けで、伸縮自在アーム99の第1の部分は、ビル105へ向けて、エレベータ部分97の垂直軸に対しておよそ45度で、下降される。旋回機構108の助けで、伸縮自在アームの第2の部分は、伸縮自在アーム99の第1の部分に対しておよそ90度で下降される。それとともに、クランプ109は、垂直回転機構110の助けで、完全に垂直な位置内に置かれる。クランプ109と同時に、キャビン100は、垂直回転機構111および水平回転機構113によって、完全に垂直且つ水平な位置内に整列配置される。それと同時に、ジャッキ機構171が作動され、これは、摺動フレーム170を、ビル105の機能性コンパートメント169から出す。この運動の結果として、摺動フレーム170の外側端に装着された受入パネル174が、コンクリート基礎179(およそ1.5メートル)上へと動く。摺動フレーム170のそのように滑らかで安全な運動は、機能性コンパートメント169の表面に装着されたガイダー173内で摺動するサポート95ホイールによって確保される。
【0101】
次いで、伸縮自在回転ポール119は、装着パネル176の外側表面の下部部分が受入パネル174の外側表面の上部部分に接触するように、ビル壁5へ向けて動かされる。
【0102】
その後、回転機構121、126および127の助けで、保持ベッド機構120は、装着パネルがすべての表面で受入パネル174に対して完全に平行に設置されるまで、整列配置される。次いで、垂直旋回機構122の助けで、伸縮自在回転ポールは下降される。この運動の結果として、装着パネル176は、受入パネル174の「ポケット」ガイダー175内へと動き始める。この安全で滑らかな接続および設置は、受入パネル174の面取りされたガイド側部177によっておよび装着パネル176の下部の丸みを帯びたコーナー178によって、確保される。
【0103】
装着パネル176が受入パネル174のポケットガイダー175内に完全に設置(下降)された後に、H字形レールの取り付け可能セクション98の上部面取り表面は、H字形レールの下部面取り表面よりも数ミリメートル下に位置し、両方のレール98および106の垂直軸は完全に平行である。
【0104】
エレベータ部分97および伸縮自在アーム99、および、キャビン100がH字形レールの取り付け可能セクション98に設置されるため、上述の100設置後に、エレベータ部分97を保持ベッド機構120から再装着することが可能である。この目的のために、フォーク要素139の穴138は、エレベータ部分97のジャッキラッチ140から接続を切られる。次いで、伸縮自在回転ポール119を動かすことによって、エレベータ部分97の本体に位置するスロット141は、保持ベッド170機構120のフォーク要素139から接続を切られる。
【0105】
この操作の後に自由にされた装填および装填解除保持ベッド120は、巻き上げられて、シャシ101の頂部表面102の運搬位置に置かれる(エレベータ部分97および取り付け可能セクション98の取り外し操作は、逆の操作によって行われる)。それと同時に、ジャッキ機構171が作動され、これは、摺動フレーム170をビル105の機能性コンパートメント169内に動かす。この運動の結果として、摺動フレーム170の外側端に装着された受入パネル174、および、それに装着されたエレベータ部分97を備えたH字形レールの取り付け可能セクション98が、ビル壁5へ向けて動かされる。
【0106】
この操作が完了した後に、H字形レールの取り付け可能セクション95,98の上部面取り表面は、H字形レールの下部面取り表面の下に位置し(数ミリメートル以内)、図28および30に示されるように、それらの垂直軸は一致する。結果として、H字形レールの取り付け可能セクション98およびビルに永久的に装着されたH字形レール106は、ビル壁105上にてH字形レール139の統一されたラインを形成する。
【0107】
エレベータ部分97の本体に位置する駆動構造物142が始動され、駆動歯車93が作動し、これは、ガイドスロット144のガイドラック92と相互作用して、H字形レールの取り付け可能セクション98上でエレベータ部分97を動かし始める。同時に、ホイール94は、ガイドスロット95内で動き始め、H字形レール上でエレベータ部分97の安定位置が確保される。このようにして、エレベータ部分97は、H字形レールの取り付け可能セクション98から、(ビル105に)永久的に装着されたH字形レール106へ移動し、H字形ラインの長さ方向に沿って両方向にビル5のいずれの高さレベルへも移動することができる。
【0108】
対応して、図32に示されるように、エレベータ部分97をビル105の(火事になっている)その危険なフロアレベルへ即座に動かし、キャビン100のバリアを備えた外側表面112に装着された消火/発泡剤パイプ146の助けで、消火活動を開始することが可能になる。エレベータ部分97が危険なレベル/フロアへ上昇するのと同時に、独立救助エレベータ118の装着が開始される。
【0109】
そのような操作を行うことができるのを確実にするために、第1に、H字形レールの接続を切られた取り付け可能セクション98が取り外される。これは下記の順序で行われる。
【0110】
ジャッキ機構171が始動され、これは、摺動フレーム170をビル5の機能性コンパートメント169から外に動かす。この運動の結果として、摺動フレーム170の外側表面に装着された受入パネル174、および、H字形レールの取り付け可能セクション98は、コンクリート基礎179(およそ、1.5メートル)上へと動く。水平回転機構168および垂直旋回機構122の助けで、伸縮自在回転ポール119は、回転し、ビル105へ向けて、H字形レールの取り付け可能セクション98の場所へ、上げられる。
【0111】
次いで、回転機構121、126および127の助けで、保持ベッド機構120は、そのフォーク要素139がH字形レールの取り付け可能セクション98のトレイ190のスロット186に対向して位置するように、整列配置される。それと同時に、ねじ固定機構187がトレイ190のねじ穴188からねじ込まれ、これによって、保持ベッド機構120のフォーク要素139をスロット186の中に位置づける。
【0112】
次いで、伸縮自在回転ポール119は、保持ベッド機構120のフォーク要素139がスロット186内へと完全に移動するまで、外に動かされる。次に、ねじ固定機構187がトレイ190のねじ穴188内に戻ってねじ込まれ、これによって、H字形レールの取り付け可能セクション98を保持ベッド機構120に固定する。その後、H字形レールの取り付け可能セクション98の装着パネル176が受入パネル174のポケットガイダー175から動くまで、伸縮自在回転ポール119が上げられる。
【0113】
次いで、伸縮自在回転ポール119の助けで、H字形レールの上記取り付け可能セクション98が、補助部分107の近くで、ビル5近傍の予備駐留スペースへ移され、そこで装填解除される。
【0114】
次に、受入パネル174が自由なときに、独立救助エレベータ118の装着を開始することができる。
【0115】
この目的のために、エレベータ部分97をビル105に配置したときには、シャシ101はビルの補助部分107から移動し、これにより、独立救助エレベータ118を備えた別のシャシ101のために地表面を空ける。独立救助エレベータ118を備えたシャシ101の(ビルの補助部分107の空地への)駐車が完了した後に、救助エレベータはビル105に装着される。独立救助エレベータ118は、エレベータ部分97と同様に、弾性タイヤホイール94および駆動歯車93を通して、H字形レールの取り付け可能セクション98へ接続される。
【0116】
(ビル105への)独立救助エレベータ118の配置されたシャシ101は、エレベータ部分97を備え(回転機構121、122、168、126および127を備え)且つ伸縮自在回転ポール119および保持ベッド機構120を備えた上記のシャシ101と同一の装填−装填解除機構を有する。
【0117】
これを考慮して、救助エレベータ118をビル105へ装着する(およびそれを取り外す)操作手順は、エレベータ部分97の場合と同一である。独立救助エレベータ118がH字形レールに設置された後に、これは、エレベータ部分の後に、火事になっているビルのレベルへ上げられる。一方、エレベータ部分97は、既に要請されたレベルにあり、バリアを備えた外側表面112に装着された自己の消火/発泡剤パイプ146で、消火活動を開始している。消火活動と同時に、エレベータ部分97のキャビン100は、火災用階段および非常口を使用することができない人の退避を開始することができる。この目的のために、キャビン100は、人がいるビル5の窓口へ運搬される。
【0118】
次いで、弾性プロファイル要素147の助けで、摺動ドア148の周囲に沿って、摺動ドア付キャビン表面100を窓口へ安全に接合する。
【0119】
次に、摺動ドア148が開けられ、キャビン100への窓口を通して、危険なビルレベルから人が退避する。
【0120】
そのときまでに、独立救助エレベータ118は危険なフロアまで来ており、エレベータの上部表面に装着されたその弾性プロファイル要素149の助けで、エレベータ部分97の下部表面に整列配置している。退避した人を乗せたキャビン100は、耐火ガラス151が設けられた摺動ドア115を備えた独立救助エレベータ118の外側表面へ運搬される。
【0121】
次いで、図26に示されるように、摺動ドア148を備えたキャビン100の表面は、摺動ドア115を備えた独立救助エレベータ118の外側表面に整列配置する。キャビン100を独立救助エレベータ118にぴったりと安全に嵌めることは、キャビン100の摺動ドア148の外側周囲に沿った弾性プロファイル要素147の助けで、および、独立救助エレベータ118の弾性ガスケット152付の支持要素の助けで、行われる。
【0122】
次に、キャビン100の摺動ドア148および独立救助エレベータ118の摺動ドア115が開き、退避した人は、キャビン100を離れ、独立救助エレベータ118へと移る。次いで、すべての摺動ドアが閉じる。キャビン100は、独立救助エレベータ118から切り離され、ビル5の危険なレベルへ戻り、独立救助エレベータ118は、人をビルの補助部分107へと下向きに運搬する。
【0123】
そのような操作は、危険なレベルからすべての人が退避するまで、続けられる。
【0124】
本発明はまた、ビルの危険なレベルから人が迅速に退避するのも可能にする。これは、危険なレベルに多くの人がいるとき、または、そのレベルが非常に高いときに、特に重要である。
【0125】
そのような可能性は下記によって実現される。
【0126】
変形例A:エレベータ部分97の客用コンパートメント114の外側表面に、耐火ガラス窓151が装備された摺動ドア115が設けられる。
【0127】
変形例B:ビル5の各フロアに位置するビルの非常出口154が、独立救助エレベータ118の摺動ドア155の垂直軸に関して対称的である。
【0128】
[変形例A]
エレベータ部分97の客用コンパートメント114は、キャビン100が満杯であり、独立救助エレベータ118がエレベータ部分97へ戻っていないときに、退避した人の新しいグループをピックアップするように作用する。そのような場合、退避した人が乗ったキャビン100は、図25に示されるように、エレベータ部分97の客用コンパートメント68へ運搬され整列配置される。
【0129】
キャビン100をエレベータ部分97の客用コンパートメント114にぴったりと安全に嵌める(整列配置する)ことは、キャビン100の摺動ドア148の外側周囲に沿って設置された弾性プロファイル要素147の助けで、およびまた、エレベータ部分97の弾性ガスケット152付支持要素の助けで、行われる。次いで、キャビン100の摺動ドア148およびエレベータ部分97の客用コンパートメント114の摺動ドア115が開き、人はキャビン100を離れ客用コンパートメント114へと移る。次いで、すべてのこれらのドアが閉じた状態にされる。キャビン100は、客用コンパートメント114から切り離され、ビル5の危険なレベルへ戻り、退避した人の新しいグループをピックアップする。
【0130】
そのときまでに、独立救助エレベータ118は、既にビルの補助部分107(退避した人を降ろした場所)からエレベータ部分97へ移動してきていて、それに整列配置している。この整列配置が完了した後に、客用コンパートメント114のハッチ156および独立救助エレベータ118のハッチ157が開き、人は客用コンパートメント114から、階段117の垂直口116を通って、独立救助エレベータ118へ降りる。
【0131】
独立救助エレベータ118の収容力はキャビン100の数倍であるため、同時にキャビン100を独立救助エレベータ118に整列配置して、キャビン100から独立救助エレベータ118へ別のグループの退避した人を移すことも可能である。
【0132】
上述の作用の結果として、キャビン100は、常に作業を行うことができ、時間の浪費がなく、危険なレベルから人をタイムリーに退避させるのに役立つ。
【0133】
[変形例B]
ビルの非常出口154は、危険なレベルより下に位置するビルのいくつかの部分が人の退避に使用されてもよいときに、すなわち、そこの階段が燃えておらず煙下でもなく且つ破壊されていない場合に、使用される。そのような場合には、独立救助エレベータ118は、ビル5の最低レベル、すなわち、補助部分へ降りる必要はない(特に高層ビルの場合)。そのような場合には、時間を節約するために、退避した人のグループが乗った独立救助エレベータ118は、ビルの安全なレベルまで下降する。そこで、独立救助エレベータ118は停止し、独立救助エレベータ118の摺動ドア155がこのフロア(レベル)の退避出口154に整列配置される。
【0134】
独立救助エレベータ118の摺動ドア155およびビルの非常出口154のドアが開き、人は独立救助エレベータ118を離れ、ビル内部に入る。次に、ビルの内部で、退避した人のこれらのグループは、内部の非常階段を歩いて降り、独立救助エレベータ118は上昇し、退避した人の新しいグループをピックアップする。
【0135】
エレベータ部分97および全取り付け可能構造物(伸縮自在アーム99およびキャビン100を含む)、および、独立救助エレベータ118は、コントロールパネル158の助けで内部からおよびリモートコントロール159の助けで外部からの両方で、人によって制御されることができる。
【0136】
エレベータ部分97および全取り付け可能構造物(伸縮自在アーム99およびキャビン100を含む)、および、独立救助エレベータ118は、密封断熱外側コーティングを有する。
【0137】
エレベータ部分97および全取り付け可能構造物(伸縮自在アーム99およびキャビン100を含む)、および、独立救助エレベータ118には、遠隔測定設備(温度、距離制御および汚染センサ、カムコーダ、長距離照明、サーチライトプロジェクタ160等、スピーカーおよびラジオ)が設けられる。
【0138】
エレベータ部分97、キャビン100、および、独立救助エレベータ118は、補助設備用のコンパートメント161、消火活動材料たとえば発泡剤、水および酸素を保管するためのコンパートメント162、および、端子163および供給ホース164を有する。
【0139】
エレベータ部分97、キャビン100、および、独立救助エレベータ118には、電池および充電用の端子163が設けられる。いずれのレベルでも消防士の安全で効果的な作業を確保するために、キャビン100には、バリアを備えた外側表面112、消火ポンプ146、ハッチ165および階段166が設けられる。エレベータ部分97、キャビン100、および、独立救助エレベータ118には、密封式に閉鎖した摺動ドア(したがって、115、148、115および155)、および、耐火ガラス窓151が装備される。
【0140】
エレベータ部分97の客用コンパートメント114、キャビン100、および、独立救助エレベータ118には、清浄化およびエアコンディショニングのシステム、および、酸素マスクおよび救急医療補助用の薬品のセットが設けられる。H字形レールには、夜間にライン全体を目で見て制御するのを確実にするために、照明手段が設けられてもよい。
【0141】
火事の間にH字形レールが過熱するのを(およびそれにしたがって変形するのを)避けるために、断熱セクション167(たとえば、アスベスト材から作られる)が、レール表面に装着される(等しい距離で、且つ、外形に影響を与えずに)。安全性を確実にするために、ばねショック吸収材190が、H字形レールの取り付け可能セクション98のトレイ190の上部部分に装着される。
【0142】
能力活用を増加させるために、H字形レール106は、ビル5の外側表面に位置する垂直口98に装着される。口98の深さは、H字形レール106の外側表面がビル5の外側限界を越えて延在しないようなものである。
【0143】
図25および26に示されるような本発明の別の実施形態において、本発明は、旋回機構108に接続される2つの部分から構成される伸縮自在アーム99を提供する。伸縮自在アーム99は、その端で、垂直回転機構110でクランプ109に対して旋回する。
【0144】
クランプはまた、垂直回転機構111で、バリアが設けられた外側プラットフォーム112に対して旋回する。外側プラットフォーム112に、キャビン100が吊される。キャビン自体は、回転機構113の助けで垂直軸を中心にして完全回転することができる。エレベータ部分97は、キャビン100に連通するための摺動ドア115を備えた客用コンパートメント114と、独立救助エレベータ118に連通するための階段117を備えた垂直開口部116と、を有する。
【0145】
図20および21に示されるように、エレベータ部分97は、その弾性コーティングタイヤ94および駆動歯車93を通して、H字形レールの取り付け可能セクション72へ接続される。H字形レールの取り付け可能セクション72を備えたエレベータ部分97、および、伸縮自在アーム99およびキャビン100を備えた取り付け可能構造物は、図18および19に示されるように、シャシ101に装着される。エレベータ部分が作動していない場合には、特別な格納庫(火災用倉庫)のような位置に保管されるべきである。倉庫が火災警報を受けるときには、頂部表面102上に保管されているエレベータ部分97と一緒に、シャシ101は、即座に、火事になっているビルへ送られる。
【0146】
図24に示されるように、火事になっているビル105にシャシが送られるときに、シャシは、ビルに永久的に位置するH字形レールおよびビルの補助部分107の近くに置かれる。その後、図23および24に示されるように、エレベータ部分97およびH字形レールの取り付け可能セクション72をビル壁に設置するプロセスが開始される。エレベータ部分97およびH字形レールの取り付け可能セクションのビル壁105への設置は、下記の通りである。
【0147】
伸縮自在回転ポール119が、カーシャシ101の頂部作業表面102に対しておよそ45度のレベルへ上げられる。そのときに、保持ベッド機構120は、その垂直旋回機構121により、完全に水平に保たれる。次いで、H字形レールの取り付け可能セクション72を備えたエレベータ部分97が取り付けられた保持ベッド機構120を備えた伸縮自在回転ポール119は、水平回転機構122の助けで、ビル105へ向けて回転される。
【0148】
その後、保持ベッド機構120は、垂直旋回機構121の助けで、完全に垂直な位置へと90度回転される。同時に、旋回機構124の助けで、伸縮自在アーム99の第1の部分は、ビル105へ向けて、エレベータ部分97の垂直軸に対しておよそ45度で、下降される。旋回機構108の助けで、伸縮自在アームの第2の部分は、伸縮自在アーム99の第1の部分に対しておよそ90度で下降される。それとともに、クランプ109は、垂直回転機構110の助けで、完全に垂直な位置に置かれる。クランプ109と同時に、キャビン100は、垂直回転機構111によって、完全に垂直な位置に整列配置される。
【0149】
次いで、伸縮自在回転ポール119は、ビル105のフォーク要素125がH字形レールの取り付け可能セクション72の裏パネルに接触するまで、ビル壁105へ向けて回転される。
【0150】
次いで、旋回機構121および回転機構126および127の助けで、保持ベッド機構120の位置は、H字形レールの取り付け可能セクション72のガイドスロット128が、ビル105のフォーク要素125に対してすべての面で完全に対称的に置かれるまで、整列配置される。その前に、装着作業者が、すべてのねじデッドナー129をビル105の壁のねじ山を切った要素130から取り外す。
【0151】
次いで、装着作業者は、フォーク要素125のすべての外側端がガイドスロット128内に置かれるまで、ハンドレール131の助けで、H字形レールの取り付け可能セクション72を手で訂正する。次いで、H字形レールの取り付け可能セクション72の裏パネルがビル105に接触するまで、伸縮自在回転ポール119を動かす。
【0152】
その結果として、フォーク要素125は完全にガイドスロット128内に位置し、取り付け可能セクション72の上部部分は、ガイドメタリックプロファイル132内に位置する。そのため、コーナー要素134の穴133は、垂直軸上でガイドメタリックプロファイル132のコーナー要素135に整列配置する。装着作業者は、次いで、これらのコーナー要素134をコーナーのねじ山を切った要素135に接続し、ねじ136を完全にねじ込む。また、作業者は、ねじ136を穴137を通してビル壁105のねじ山を切った要素130内に完全にねじ込む。
【0153】
これらの装着操作の結果として、H字形レールの取り付け可能セクション72は、
その垂直平面内の下部部分が、ビル105のフォーク要素上に設置され、
その垂直平面内の上部部分が、ビルに永久的に設置されたH字形レール106に接続され、
その水平面内の中間部分が、ビル壁105へ完全に押圧される。
【0154】
H字形レールの取り付け可能セクション72は、壁に永久的に装着されたH字形レール106の下部端部分であり、H字形レール106と完全に同一である。結局、H字形レールの取り付け可能セクション72と、ビルに永久的に装着されたH字形レール106とは、ビル壁105にH字形レールの統一されたラインを形成する。
【0155】
エレベータ部分97および全取り付け可能構造物が(伸縮自在アーム99およびキャビン100と一緒に)、H字形レールの取り付け可能セクション72に永久的に装着されると、装填−装填解除保持ベッド構造120からこの取り付け可能構造物を取り外すことが可能になる。この目的のために、フォーク要素139の穴138は、エレベータ部分97のジャッキラッチ140から自由にされる。
【0156】
次いで、伸縮自在回転ポール119を動かすことによって、エレベータ部分97の本体に位置するスロット141は、保持ベッド120のフォーク要素139から自由にされる。
【0157】
この操作の後に自由にされた装填−装填解除保持ベッド120は、巻き上げられて、シャシ101の頂部表面102上の運搬位置に置かれる(エレベータ部分97および取り付け可能セクション72の取り外し操作は、逆の操作によって行われる)。
【0158】
エレベータ部分97の本体に位置する駆動構造物142が始動され、これにより、駆動歯車93が作動され、これは、ガイドスロット144のガイドラック92と相互作用して、H字形レールの取り付け可能セクション72上のエレベータ部分97を動かし始める。同時に、ガイドスロット95内で、ホイール94が動き始め、H字形レール上にてエレベータ部分97の安定位置を確保する。
【0159】
このようにして、エレベータ部分97は、H字形レールの取り付け可能セクション72から、ビルに永久的に装着されたH字形レール106へと移動し、かくして、ビル105のいずれの高さレベルへもH字形ラインの長さ方向に沿って両方向に移動することができる。対応して、図27に示されるように、エレベータ部分97をビル105の危険な(火事になっている)フロアレベルへ即座に動かし、且つ、キャビン100のバリアを備えた外側表面112に装着された消火/発泡剤パイプ146の助けで消火活動を開始することが可能になる。
【0160】
エレベータ部分97が危険なフロアレベルへ上昇するのと同時に、独立救助エレベータ118の装着が開始される。
【0161】
そのような操作を行うことができるのを確実にするために、第1に、H字形レールの切り離された取り付け可能セクション72が取り外される。これは、下記の順序で行われる。伸縮自在回転ポールが、カーシャシ101の頂部作業表面102に対しておよそ45度のレベルへ上げられる。そのときに、保持ベッド機構120は、その垂直旋回機構121により、完全に水平に保たれる。
【0162】
次いで、水平回転機構122の助けで、保持ベッド機構120を備えた伸縮自在回転ポール119は、ビル105へ向けて回転される。その後、保持ベッド機構120は、その垂直旋回機構121の助けで、完全に垂直な位置へ90度回転される。
【0163】
次いで、伸縮自在回転ポール119は、H字形レールの取り付け可能セクション72の下部部分に位置するスロット186の近くにフォーク要素139が位置決めされるまで、ビル105へ向けて動かされる。
【0164】
次いで、旋回機構121および回転機構126および127の助けで、保持ベッド機構120の位置は、H字形レールの取り付け可能セクション72のガイドスロット186が、保持ベッド機構120のフォーク要素139に対してすべての面で完全に対称的に置かれるまで、整列配置される。
【0165】
次いで、伸縮自在回転ポール119は、フォーク要素139がH字形レールの取り付け可能セクション72のガイドスロット186内に完全に置かれるまで、動かされる。
【0166】
モンタージュ(Montage)作業者は、ビル壁105のねじ山を切った要素130から、および、ガイドメタリックプロファイル132のコーナー要素135からも、ねじ136を回して取り外す。その後、H字形レールの取り付け可能セクション72が、ビル壁105から完全に切り離される。
【0167】
伸縮自在回転ポール119の助けで、H字形レールの取り付け可能セクション72は、フォーク要素125から取られ、一時的に予備に保管するために、ビル105の補助部分107の近くにて、地表面レベルへ下降される。その理由は、エレベータ部分97を取り外すために、H字形レールの取り付け可能セクション72が、後に必要になるからである。
【0168】
次に、ビル壁105の自由区域に、独立救助エレベータ118に接続された、H字形レールの別の取り付け可能セクション72を設置することが可能になる。
【0169】
この設置の手順は、下記に、次の実施形態の記載において述べられる。
【0170】
図34に示されるような本発明の他の実施形態において、ビル191が火事になっている。ビルに消火活動および救助サービスを提供するために、ビル191の面にレール192が設けられる。レール192は、間にある通路194を支持し一緒に操作されるエレベータ193を支持する。通路194は、多数の人を乗せるための広いフロアスペースを有する。通路194は、人を救助するために必要なフロアへと昇降させることができる。次いで、人は、ビルの非常用ドア195を使用することによって通路194に接近することができ、この非常用ドア195は人を入れるための通路194のドア196に対向する。人はまた、ビル191の窓198に対向するドア197を通って通路194に接近することができる。
【0171】
あるいは、人は、ビルの面に沿ったいずれの点でも通路194の頂部で足場199の頂部に接近することができる。安全のために、手すり200が足場199のまわりに設けられる。はしご201および跳上げ扉202によって、人が足場199から通路194へ移るのが可能になる。通路194は地面へ下降されることができ、次いで人はドア203を通って通路194を離れることができる。
【0172】
あるいは、通路194は1つのフロアで適所にとどまって、エレベータ204を通路にドック入れするようにして使用することができる。人は、通路194のフロアの跳上げ扉205に接近しトラス208の開口206および階段207を通りエレベータ204の頂部で跳上げ扉209を通ることによって、通路194からエレベータ204へ移ることができる。
【0173】
通路194は、図示の実施形態では、ビル191の両側部の2基のエレベータ193の間で延在するが、ビルの面がより長い場合においては、3基またはそれ以上のエレベータを配置し、すべてのエレベータの間に通路を備えてもよい。
【0174】
エレベータ193はまた、ビルのコーナーへ延在するコーナー通路部分210も有する。ビル191の隣接するコーナーの2つのそのようなコーナー通路部分210は、45度の角度で合致し、摺動ドア212を備えた隣接壁211を形成する。そのため、人はビルのコーナーのまわりで脱出することができる。通路194に防火通路があることを想定すると、通路194は、人を救助するためにフロアに置かれることができ、人は次いで、コーナー通路部分210を通ってコーナーのまわりに、隣接する通路194へと移動することができる。人はまた、通路194の頂部で且つコーナー通路部分210の頂部で足場199を使用して、安全に運ばれることができ、または、ゲート213を通って進むことによって隣接する足場199へ移ることができる。人は次いで、第2の通路194に、または第2の足場199に、安全に乗ることができるか、または、火事から離れた側でビルに再度入り内部ビル階段を使用してビルから脱出することができる。
【0175】
通路194およびコーナー通路部分210は、内側および外側の耐火壁、および、耐火天井および耐火フロアを有しており、人を内部にて保護することができる。通路194の耐熱ガラス窓214は、客を保護する助けをしながら、通路194から外を見させ、通路194内に光を採り込む。通路194は、軽量強力構造物用のトラス208によって支持される。トラス208は、トラスをエレベータ193へ旋回式に取り付けるために回転接続ユニット215を有する。通路194のエレベータ193への接続は、可動金属ブリッジ216および波形弾性シース217を有しており、通路194とエレベータ193との間のギャップを埋める。弾性フェンスセクション200は、手すり200をエレベータ193の上部部分220へ接続する。エレベータ193の窓214を備えたドア218を開くことで、エレベータから通路194かまたはコーナー通路部分210へ人が接近するのが可能になる。
【0176】
エレベータ193の下部部分219は客用キャビンであり、上部部分220は火災抑制発泡剤221を保持し、ライト223(照明用、管理設備用、摺動ドア用等)に動力供給し且つジャッキ225に動力を供給する電池232(蓄電池)を使用して、制御装置224等の設備を動かす。ホース接続226は、火災時に容器221から火災抑制発泡剤221をスプレーするためにホースを接続するためのものである。
【0177】
ビル191は、外側面に取り付けされたレール192を有する。レール192は、要素に対する保護のためにビル表面の溝227内にあることが好ましく、H字形であるのが好ましい。レール192は、エレベータのスラストホイール229を受け入れるためのガイドスロット228を有し、それによりエレベータがレール192上で安定する。レール192は、歯車231に係合するための歯230を有し、歯車231は、電気モータであることが好ましい駆動ユニット232によって回転される。駆動ユニット232は、エレベータ193、233および204を上昇させるか下降させるかまたは停止させる。
【0178】
レール192は、インターバルをおいて耐熱セクション234を有しており、これにより熱膨張または熱収縮のためレールの長さが変化するのを吸収する。頂部に足場199を備えた通路194を使用して、消防士およびその設備を消火が必要なフロアへ運ぶことができる。火事はまた、足場199または通路194から消すこともできる。通路210をその間に備えたエレベータ193は、ビル191の頂部でハンガー235に保管されることができ、視界から隠すか、または、地面上、地下、または、ビルの面に沿ったいずれかの場所に保管されることができる。
【0179】
火事は、クレーン236を上に有するエレベータ233を使用することによって消すことができる。クレーンは、ポッド237を支持し且つ動かす。ポッド237は、人を救助し、ビルの安全な場所か、通路194または足場199か、エレベータ204または地面か、のいずれかへ運搬するために使用することができる。ポッド237を使用して、火事の際に、水または消火用化学物質または発泡剤をスプレーするために使用されるノズル237の使用によって火事を消すこともできる。ポッド237はまた、ビル建設中にまたはビルのメンテナンス中に使用して、ビルの面またはルーフの点に接近することができる。図示の実施形態のポッド237は、上部からクレーン236によって支持されており、ビル191のルーフに、地面に、足場199に、または、エレベータ204の頂部に、ポッドを配置することができる。
【0180】
エレベータ204を使用して、人をビル191のいずれのフロアからも地面へ運搬することができる、また、消防士、作業者、または、設備を、必要なフロアへもたらすことができる。エレベータ233および204は、レール192上で昇降されるエレベータ193と同一のホイール229、歯車231および駆動ユニット232を有する。エレベータ233は、ビルガレージ等の地面より下の第1のレベル238で地下に保管することができる。はしご239または他の構造物を使用して、第1のレベル238に保管されているときにエレベータ233またはクレーン236を扱うことができる。エレベータ204は、第2のレベル240で地下に保管することができ、エレベータ204を扱うために使用されるはしご239または他の構造物を有する。
【0181】
エレベータ193,233,204のいずれかが地下レベルに保管されるときには、エレベータは、安全のためにビルに隣接する地表面の開口または垂直スロット242のまわりにフェンス241を有してもよい。あるいは、摺動ルーフ243を使用してエレベータを地下に、要素から離して保管してもよい。
【0182】
通路194が地表面レベルに置かれる場合には、メンテナンスのためにまたは足場199に接近するために、階段244または他の構造物を使用してもよい。
【0183】
エレベータ193、233および204は、いずれの順序で同一レール192上にてビルに取り付けてもよく、または、別個のレール上にあって、エレベータ233,204が互いを追い越すのを可能にしてもよい。
【0184】
火事または他の緊急事態の場合には、通路194を頂部から下降させ、エレベータ233および204を上昇させて、人を救助することができ、または、消防士、救助作業者および設備をビルの外側面のいずれの場所へも送ることができる。足場199付通路194、エレベータ204、および、クレーン236およびポッド237付エレベータ233を適切に位置決めし調整して使用することで、ビルの内部の危険なゾーンから離れて、効率的なやり方で火事を消し人を救助することができる。同一の通路194、足場199、エレベータ204、および、クレーン236およびポッド237付エレベータ233を、ビルの建設および窓掃除等のメンテナンスに使用することができる。通路194は、単独で、または、エレベータ233および204と併せて、使用されてもよい。
【0185】
上記教示に照らして、本発明の多くの修正例および変形例が可能であることは明らかである。したがって、本発明が添付の特許請求の範囲内であれば上記の具体的に記載された実施形態以外の形態で実施されてもよいことが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0186】
【図1】消化活動システムを支持する自己推進ユニットを備えたビルにおける本発明の正面図である。
【図2】エレベータカラムの上面断面図である。
【図3】クレーン付エレベータおよび運搬車両上のレールセクションの側面図である。
【図4】レールに設置されているクレーン付エレベータの側面図である。
【図5】レールへのエレベータ設置に際してアームを開き且つホイールをレールから係合解除した状態のエレベータの上面図である。
【図6】レール上に配置された自己推進ユニットを備え、アームを閉じ且つホイールをレールに係合した状態のエレベータの上面図である。
【図7】レールおよびトロリーに接続されたエレベータの正面断面図である。
【図8】H字形レール上のエレベータの上面断面図である。
【図9】H字形レール上のクレーン付エレベータの側面断面図である。
【図10】運搬車両上のクレーン付エレベータの側面図である。
【図11】クレーン付エレベータおよびビルに取り付けられているレールセクションの上面図である。
【図12】レール上のエレベータホイールおよびギアホイールの上面図である。
【図13】レール上のエレベータホイールおよびギアホイールの側面図である。
【図14】レール取り付けセクションの斜視図である。
【図15】ビルに設置される取り付けセクション上のエレベータの側面図である。
【図16】エレベータおよび取り付けセクションをビルへ設置している運搬車両の斜視図である。
【図17】消火活動および救助のために使用されるエレベータおよびクレーンのシステムを有するビルの正面図である。
【図18】車両上の本発明の別の側面図である。
【図19】図18の車両上の本発明の上面図である。
【図20】H字形レールに設置されたエレベータ部分の上面図である。
【図21】H字形レールに設置されたエレベータ部分の正面図である。
【図22】H字形レールの取り付けセクションの斜視図である。
【図23】H字形レールの取り付けセクションの側面図である。
【図24】H字形レールに設置されるエレベータ部分の斜視図である。
【図25】キャビンに接続されるエレベータ部分の側面図である。
【図26】独立救助エレベータに接続されるエレベータ部分の側面図である。
【図27】消火活動および救助のために使用されるエレベータおよびクレーンのシステムを有するビルの正面図である。
【図28】内側に移動した摺動フレームを備えたビルの機能性コンパートメントへ適用された本発明の側面図である。
【図29】外側に移動した摺動フレームを備えたビルの機能性コンパートメントへ適用された本発明の側面図である。
【図30】永久的に設置されたH字形レールとの接続時におけるH字形レールの取り付けセクションの正面図である。
【図31】H字形レール上に設置されるエレベータ部分の斜視図である。
【図32】消火活動および救助のために使用されるエレベータおよびクレーンのシステムを有するビルの正面図である。
【図33】ビルの壁および窓の機械化された掃除用に設置された設備を備えたキャビンの斜視図である。
【図34】火事の間に使用される、ビルの外側の2基のエレベータの間に延在する通路、エレベータキャブ、および、クレーン付エレベータが装備されたビルの2つの面を示す図である。
【図35】ビルの外側にレールが装備され且つ通路を支持する2基のエレベータを有するビルの側部の正面図である。
【図36】ビルの面にエレベータによって支持された通路の一部の正面断面図である。
【図37】ビルのコーナーで通路を支持するエレベータの上面図であり、通路がどのように相互作用するかを示す。
【図38】ビルの外側表面でレールに接続されたエレベータおよびエレベータ上の通路の一部の上面図である。
【図39】ビルの外側表面でレールに接続されたエレベータおよびエレベータ上の通路の一部の側面図である。
【図40】ビルの側部に取り付けられたレール上にエレベータおよびクレーン付エレベータを有するビルの基部の側面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビルの外側に取り付けられたエレベータシステムであって、構造物に取り付けられたレール上でエレベータ部分を垂直方向に動かすためのレール係合部分を有する前記エレベータ部分と、アームの一方の端を支持する回転機構および旋回機構を有するクレーン部分とを具備しており、前記アームはビルのまたはビル上の位置に届く伸縮自在アームからなることを特徴とするエレベータシステム。
【請求項2】
前記ビルに設けられた機能性コンパートメントと、
前記コンパートメントに装着された摺動フレームであって、前記ビルの外側限界を越えて前記摺動フレームを動かし戻すのを助けるジャッキ機構に接続された前記摺動フレームと、
前記フレームを滑らかで安全に摺動するために前記機能性コンパートメントの表面に設けられたガイダーに相互接続された支持ホイールと、
をさらに具備する、請求項1に記載のエレベータシステム。
【請求項3】
前記機能性コンパートメントの正面部分に設けられた受入パネルであって、前記パネルの右側部および左側部に「ポケット」ガイダーを備えた前記受入パネル、をさらに具備する、請求項2に記載のエレベータシステム。
【請求項4】
前記レールはH字形断面を有し、
前記レールの取り付け可能セクションは前記受入パネルに接続可能であり、
前記レールの取り付け可能セクションには、前記受入パネルと同一の方形の装着パネルが装備されており、
前記装着パネルの厚さは、接続を確実にするために、装着された「ポケット」ガイダーと前記受入パネルの外側表面との間の隙間未満である、請求項3に記載のエレベータシステム。
【請求項5】
前記受入パネルには面取りされたガイド側部が設けられ、前記装着パネルには下部に丸みを帯びたコーナーが設けられている、請求項4に記載のエレベータシステム。
【請求項6】
前記機能性コンパートメントの下部部分には、コンクリート基礎が設けられる、請求項2に記載のエレベータシステム。
【請求項7】
持ち運びのできるはしごが設けられた補助部分をさらに具備する、請求項1に記載のエレベータシステム。
【請求項8】
キャビンと、
前記キャビンの裏表面に設けられた、丸い機械的ブラシを備えた取り付け可能なフレーム、流体噴霧器用の穴を備えたプロファイル、及び空気ルートと、
をさらに具備する、請求項1に記載のエレベータシステム。
【請求項9】
前記取り付け可能フレームには、固定ハンドルが設けられている、請求項8に記載のエレベータシステム。
【請求項10】
ビルの外側に取り付けられたエレベータシステムであって、
ビル構造物に取り付けられたレール上でエレベータ部分を垂直方向に動かすためのレール係合部分を有する前記エレベータ部分と、
前記構造物に隣接してプラットフォームを位置決めするために前記エレベータ部分に取り付けられたクレーン部分と、
を具備することを特徴とするエレベータシステム。
【請求項11】
垂直回転機構によってクランプに端で取り付けされる旋回機構と相互接続された2つの部分から構成される伸縮自在アームをさらに具備する、請求項10に記載のエレベータシステム。
【請求項12】
前記クランプは、バリアが設けられた外側プラットフォームに対して旋回する、請求項11に記載のエレベータシステム。
【請求項13】
垂直軸を中心にして完全回転することができるキャビンをさらに具備し、前記キャビンは前記外側プラットフォームに吊されている、請求項10に記載のエレベータシステム。
【請求項14】
2つの部分すなわちエレベータ部分および独立救助エレベータを具備しており、前記エレベータ部分には、摺動ドアと前記独立救助エレベータへ導く階段を備えた垂直開口部とを有する客用コンパートメントが設けられている、請求項10に記載のエレベータシステム。
【請求項15】
前記エレベータ部分の下部接触表面に、および、支持要素が設けられた前記独立救助エレベータに弾性要素が設けられている、請求項10に記載のエレベータシステム。
【請求項16】
前記エレベータ部分および前記独立救助エレベータには、消火用発泡剤、液体、ホースおよび他の補助設備を保管するためのコンパートメントが設けられている、請求項15に記載のエレベータシステム。
【請求項17】
前記客用コンパートメントには、追加のコントロールパネルが設けられている、請求項14に記載のエレベータシステム。
【請求項18】
前記レールはH字形断面を有しており、前記レールにはガイドスロットが設けられている、請求項14に記載のエレベータシステム。
【請求項19】
前記レール係合部分は、所望により前記レールに係合することができる可動ホイールを有する、請求項10に記載のエレベータシステム。
【請求項20】
前記レール係合部分はタイヤを有するホイールを支持する旋回アームを有しており、前記タイヤは所望により前記レールに係合することができる、請求項10に記載のエレベータシステム。
【請求項21】
前記クレーン部分はアームの第1の端を支持する回転機構および旋回機構を有しており、第2の端で前記アームに取り付けられた旋回機構をさらに具備しており、前記プラットフォームは前記アームの第2の端で前記旋回機構に取り付けられている、請求項10に記載のエレベータシステム。
【請求項22】
前記アームは、伸縮自在アームを具備する、請求項20に記載のエレベータシステム。
【請求項23】
前記プラットフォームはキャビンを具備する、請求項20に記載のエレベータシステム。
【請求項24】
消火活動用の手段をさらに具備する、請求項23に記載のエレベータシステム。
【請求項25】
前記キャビンは耐火性である、請求項24に記載のエレベータシステム。
【請求項26】
緊急時に前記エレベータが下降するのを停止するために前記エレベータ部分に取り付けられた緊急ブレーキをさらに具備する、請求項10に記載のエレベータシステム。
【請求項27】
取り付けまたは取り外しするために前記エレベータ部分を前記レールに隣接して保持するエレベータ部分配置回収機構を有する運搬車両をさらに具備する、請求項10に記載のエレベータシステム。
【請求項28】
前記エレベータ部分配置回収機構は、前記運搬車両に取り付けられた回転機構と、該回転機構に取り付けられた旋回機構と、伸縮自在ポールと、該伸縮自在ポールと前記エレベータ部分との間に取り付けられた第2の旋回機構とを有し、前記エレベータ部分は前記レールに隣接して位置決めされることができる、請求項27に記載のエレベータシステム。
【請求項29】
前記キャビンの側部のドアをさらに具備する、請求項23に記載のエレベータシステム。
【請求項30】
前記エレベータに接続されたケーブルをさらに具備し、該ケーブルは前記エレベータを前記レール上にて昇降させる、請求項10に記載のエレベータシステム。
【請求項31】
前記エレベータにモータをさらに具備し、該モータは前記エレベータを昇降させるために前記レールに係合するホイールに動力供給する、請求項10に記載のエレベータシステム。
【請求項32】
前記キャビンは、消火活動設備を支持している、請求項23に記載のエレベータシステム。
【請求項33】
前記キャビンは、前記ビルから人を運搬する収容力を有し、人を火事から救助する、請求項23に記載のエレベータシステム。
【請求項34】
前記レール係合部分は、前記レールに係合する取り付けられたホイールを有する旋回アームを有する、請求項10に記載のエレベータシステム。
【請求項35】
ビルの外側に取り付けられるエレベータシステム用のエレベータレールであって、前記レールは、H字形レールであり、
第1の面、第2の面、および、それらの間の交差部分と、
前記第1の面にあり、少なくとも1つのトロリーガイドを形成するチャネルと、
前記第1の面上にてエレベータホイールをガイドするために前記第1の面に設けられた少なくとも1つのガイドチャネルと、
を備えることを特徴とするエレベータレール。
【請求項36】
光を提供するために前記レールに設けられた少なくとも1つの光チャネルをさらに具備する、請求項35に記載のエレベータレール。
【請求項37】
ビルの前記面に取り付けされた前記レールのセクションの間に設けられた伸縮継手をさらに具備する、請求項35に記載のエレベータレール。
【請求項38】
エレベータのタイヤに係合するために前記レールに形成されたラフ表面をさらに具備する、請求項35に記載のエレベータレール。
【請求項39】
前記エレベータの歯車に係合するために少なくとも1つのガイドチャネルに設けられた開口部をさらに具備する、請求項35に記載のエレベータレール。
【請求項40】
ホイールおよびタイヤを備えたエレベータキャブをさらに具備し、前記ホイールおよびタイヤはH字形ビームに係合し且つ前記レール上にて前記エレベータキャブをガイドする、請求項35に記載のエレベータレール。
【請求項41】
前記少なくとも1つのトロリーガイドに設けられた少なくとも1つのトロリーをさらに具備し、前記トロリーはエレベータに接続され、前記レール上にて前記エレベータを昇降させる、請求項35に記載のエレベータレール。
【請求項42】
前記第2の表面に設けられた動力ケーブルのための少なくとも1つの光チャネルをさらに具備する、請求項35に記載のエレベータレール。
【請求項43】
請求項10に記載のビルの外側に取り付けられたエレベータシステムのためのエレベータレールであって、
前記レール上にて前記エレベータを昇降させるために前記エレベータの歯車と係合するように前記レール上に設けられた歯と、
前記エレベータを前記レール上にて走行させるために前記レールと係合するように前記エレベータに設けられた少なくとも1つのガイドホイールと、
を有することを特徴とするエレベータレール。
【請求項44】
前記エレベータを有するレールセクションを備えており、該レールセクションは前記ビルに接続され且つ前記ビルに前記エレベータを配置するために前記ビルに設けられたレールセクションに接続される、請求項43に記載のエレベータレール。
【請求項45】
前記歯車を駆動するために前記エレベータに設けられたモータを有する、請求項44に記載のエレベータレール。
【請求項46】
運搬車両を備えており、該運搬車両は、エレベータを備えたレールセクションと、前記レールセクションおよびエレベータを前記ビルに隣接して動かし且つ前記レールセクションを前記ビルへ取り付けて前記エレベータを備えたレールセクションを前記ビルのレールセクションに接続する手段とを有しており、前記エレベータが前記組み合わされたレール上を前記ビルの長さ分上下方向に走行する、請求項45に記載のエレベータレール。
【請求項47】
ビルの外側に取り付けられたエレベータシステムのためのエレベータレールであって、前記レールは、第1の面、第2の面、および、それらの間の交差部分を備えたH字形レールであり、
前記第1の面にあり、少なくとも1つのトロリーガイドを形成するチャネルと、
前記第1の面にあり、該第1の面上にてエレベータホイールをガイドするために設けられた少なくとも1つのガイドチャネルと、
をさらに具備することを特徴とするエレベータレール。
【請求項48】
光を提供するために前記レールに設けられた少なくとも1つの光チャネルをさらに具備する、請求項47に記載のエレベータレール。
【請求項49】
ビルの前記面に取り付けされたレールのセクションの間に設けられた伸縮継手をさらに具備する、請求項47に記載のエレベータレール。
【請求項50】
エレベータのタイヤに係合するために前記レールに形成されたラフ表面をさらに具備する、請求項47に記載のエレベータレール。
【請求項51】
前記エレベータの歯車に係合するために少なくとも1つのガイドチャネルに設けられた開口部をさらに具備する、請求項47に記載のエレベータレール。
【請求項52】
ホイールおよびタイヤを備えたエレベータキャブを有し、前記ホイールおよびタイヤはH字形ビームに係合し且つ前記レール上にて前記エレベータキャブをガイドする、請求項47に記載のエレベータレール。
【請求項53】
前記少なくとも1つのトロリーガイドに設けられた少なくとも1つのトロリーをさらに具備し、前記トロリーは前記レール上にてエレベータを昇降させるために前記エレベータに接続されている、請求項47に記載のエレベータレール。
【請求項54】
動力ケーブルのために前記第2の表面に設けられた少なくとも1つの光チャネルをさらに具備する、請求項47に記載のエレベータレール。
【請求項55】
ビルの面のための垂直方向可動プラットフォームであって、
ビルの前記面に取り付けられた一対のレールと、
各レール上のエレベータと、
前記エレベータが前記ビルの前記面を一緒に上下に走行するときに前記ビルの前記面を上下に動くように前記エレベータの間に延在するプラットフォームと、
を具備することを特徴とする垂直方向可動プラットフォーム。
【請求項56】
各エレベータは、前記エレベータを昇降させるために前記レールの歯付部分に係合し電気モータにより駆動される歯車を有する、請求項55に記載の垂直方向可動プラットフォーム。
【請求項57】
前記プラットフォームは、各エレベータに旋回式に接続されている、請求項55に記載の垂直方向可動プラットフォーム。
【請求項58】
前記プラットフォームは、通路を支持する、請求項55に記載の垂直方向可動プラットフォーム。
【請求項59】
前記通路の頂部に設けられた足場をさらに具備する、請求項58に記載の垂直方向可動プラットフォーム。
【請求項60】
前記エレベータに取り付けられたコーナー通路部分をさらに具備し、該コーナー通路部分は前記ビルのコーナーで他のコーナー通路部分に接続される、請求項58に記載の垂直方向可動プラットフォーム。
【請求項61】
前記レールの少なくとも1本上にて走行する第2のエレベータをさらに具備する、請求項55に記載の垂直方向可動プラットフォーム。
【請求項62】
前記レールの少なくとも1本上にて走行するクレーン付エレベータをさらに具備する、請求項55に記載の垂直方向可動プラットフォーム。
【請求項63】
前記通路の内部を保護するために前記通路に設けられた前記ビルに面する耐火性断熱壁をさらに具備する、請求項58に記載の垂直方向可動プラットフォーム。
【請求項64】
前記通路の内部を保護するために前記通路に設けられた耐火性断熱フロアおよび耐火性断熱ルーフをさらに具備する、請求項64に記載の垂直方向可動プラットフォーム。
【請求項65】
前記プラットフォームを支持するためのトラスをさらに具備する、請求項58に記載の垂直方向可動プラットフォーム。
【請求項66】
前記通路に設けられ前記通路から前記ビルへの接近を提供するドアをさらに具備する、請求項58に記載の垂直方向可動プラットフォーム。
【請求項67】
ビルの面に接近するための方法であって、
ビルの前記面に一対の間隔をおいたレールを取り付けるステップと、
前記レールの各々にエレベータを取り付けるステップと、
前記エレベータの間にプラットフォームを取り付けるステップと、
前記レール上の前記エレベータを一緒に前記ビルの前記面にて上下に走行させ、前記プラットフォームを所望の位置へと昇降させて、前記ビルへの表面への接近を得るステップと、
を含むことを特徴とするビルの面に接近する方法。
【請求項68】
第2のエレベータを前記レールの少なくとも1本に取り付けて、前記レール上を上下に走行させ、前記ビルの前記面および前記エレベータおよび前記プラットフォームに接近するステップをさらに含む、請求項67に記載のビルの面に接近する方法。
【請求項69】
クレーンを有するエレベータを前記レールの少なくとも1本に取り付けて、前記レール上を上下に走行させ、前記ビルの前記面および前記エレベータおよび前記プラットフォームおよび前記第2のエレベータに接近するステップをさらに含む、請求項67に記載のビルの面に接近する方法。
【請求項70】
ポッドを前記クレーンに取り付けて、前記ビル、前記エレベータ、前記プラットフォームおよび、前記第2のエレベータの少なくとも1つに接近するステップをさらに含む、請求項69に記載のビルの面に接近する方法。
【請求項71】
前記プラットフォーム上のものを保護するために前記プラットフォームに通路を組み込むステップをさらに含む、請求項67に記載のビルの面に接近する方法。
【請求項72】
前記ビルの前記面に容易に接近するために前記通路に足場を組み込むステップをさらに含む、請求項67に記載のビルの面に接近する方法。
【請求項1】
ビルの外側に取り付けられたエレベータシステムであって、構造物に取り付けられたレール上でエレベータ部分を垂直方向に動かすためのレール係合部分を有する前記エレベータ部分と、アームの一方の端を支持する回転機構および旋回機構を有するクレーン部分とを具備しており、前記アームはビルのまたはビル上の位置に届く伸縮自在アームからなることを特徴とするエレベータシステム。
【請求項2】
前記ビルに設けられた機能性コンパートメントと、
前記コンパートメントに装着された摺動フレームであって、前記ビルの外側限界を越えて前記摺動フレームを動かし戻すのを助けるジャッキ機構に接続された前記摺動フレームと、
前記フレームを滑らかで安全に摺動するために前記機能性コンパートメントの表面に設けられたガイダーに相互接続された支持ホイールと、
をさらに具備する、請求項1に記載のエレベータシステム。
【請求項3】
前記機能性コンパートメントの正面部分に設けられた受入パネルであって、前記パネルの右側部および左側部に「ポケット」ガイダーを備えた前記受入パネル、をさらに具備する、請求項2に記載のエレベータシステム。
【請求項4】
前記レールはH字形断面を有し、
前記レールの取り付け可能セクションは前記受入パネルに接続可能であり、
前記レールの取り付け可能セクションには、前記受入パネルと同一の方形の装着パネルが装備されており、
前記装着パネルの厚さは、接続を確実にするために、装着された「ポケット」ガイダーと前記受入パネルの外側表面との間の隙間未満である、請求項3に記載のエレベータシステム。
【請求項5】
前記受入パネルには面取りされたガイド側部が設けられ、前記装着パネルには下部に丸みを帯びたコーナーが設けられている、請求項4に記載のエレベータシステム。
【請求項6】
前記機能性コンパートメントの下部部分には、コンクリート基礎が設けられる、請求項2に記載のエレベータシステム。
【請求項7】
持ち運びのできるはしごが設けられた補助部分をさらに具備する、請求項1に記載のエレベータシステム。
【請求項8】
キャビンと、
前記キャビンの裏表面に設けられた、丸い機械的ブラシを備えた取り付け可能なフレーム、流体噴霧器用の穴を備えたプロファイル、及び空気ルートと、
をさらに具備する、請求項1に記載のエレベータシステム。
【請求項9】
前記取り付け可能フレームには、固定ハンドルが設けられている、請求項8に記載のエレベータシステム。
【請求項10】
ビルの外側に取り付けられたエレベータシステムであって、
ビル構造物に取り付けられたレール上でエレベータ部分を垂直方向に動かすためのレール係合部分を有する前記エレベータ部分と、
前記構造物に隣接してプラットフォームを位置決めするために前記エレベータ部分に取り付けられたクレーン部分と、
を具備することを特徴とするエレベータシステム。
【請求項11】
垂直回転機構によってクランプに端で取り付けされる旋回機構と相互接続された2つの部分から構成される伸縮自在アームをさらに具備する、請求項10に記載のエレベータシステム。
【請求項12】
前記クランプは、バリアが設けられた外側プラットフォームに対して旋回する、請求項11に記載のエレベータシステム。
【請求項13】
垂直軸を中心にして完全回転することができるキャビンをさらに具備し、前記キャビンは前記外側プラットフォームに吊されている、請求項10に記載のエレベータシステム。
【請求項14】
2つの部分すなわちエレベータ部分および独立救助エレベータを具備しており、前記エレベータ部分には、摺動ドアと前記独立救助エレベータへ導く階段を備えた垂直開口部とを有する客用コンパートメントが設けられている、請求項10に記載のエレベータシステム。
【請求項15】
前記エレベータ部分の下部接触表面に、および、支持要素が設けられた前記独立救助エレベータに弾性要素が設けられている、請求項10に記載のエレベータシステム。
【請求項16】
前記エレベータ部分および前記独立救助エレベータには、消火用発泡剤、液体、ホースおよび他の補助設備を保管するためのコンパートメントが設けられている、請求項15に記載のエレベータシステム。
【請求項17】
前記客用コンパートメントには、追加のコントロールパネルが設けられている、請求項14に記載のエレベータシステム。
【請求項18】
前記レールはH字形断面を有しており、前記レールにはガイドスロットが設けられている、請求項14に記載のエレベータシステム。
【請求項19】
前記レール係合部分は、所望により前記レールに係合することができる可動ホイールを有する、請求項10に記載のエレベータシステム。
【請求項20】
前記レール係合部分はタイヤを有するホイールを支持する旋回アームを有しており、前記タイヤは所望により前記レールに係合することができる、請求項10に記載のエレベータシステム。
【請求項21】
前記クレーン部分はアームの第1の端を支持する回転機構および旋回機構を有しており、第2の端で前記アームに取り付けられた旋回機構をさらに具備しており、前記プラットフォームは前記アームの第2の端で前記旋回機構に取り付けられている、請求項10に記載のエレベータシステム。
【請求項22】
前記アームは、伸縮自在アームを具備する、請求項20に記載のエレベータシステム。
【請求項23】
前記プラットフォームはキャビンを具備する、請求項20に記載のエレベータシステム。
【請求項24】
消火活動用の手段をさらに具備する、請求項23に記載のエレベータシステム。
【請求項25】
前記キャビンは耐火性である、請求項24に記載のエレベータシステム。
【請求項26】
緊急時に前記エレベータが下降するのを停止するために前記エレベータ部分に取り付けられた緊急ブレーキをさらに具備する、請求項10に記載のエレベータシステム。
【請求項27】
取り付けまたは取り外しするために前記エレベータ部分を前記レールに隣接して保持するエレベータ部分配置回収機構を有する運搬車両をさらに具備する、請求項10に記載のエレベータシステム。
【請求項28】
前記エレベータ部分配置回収機構は、前記運搬車両に取り付けられた回転機構と、該回転機構に取り付けられた旋回機構と、伸縮自在ポールと、該伸縮自在ポールと前記エレベータ部分との間に取り付けられた第2の旋回機構とを有し、前記エレベータ部分は前記レールに隣接して位置決めされることができる、請求項27に記載のエレベータシステム。
【請求項29】
前記キャビンの側部のドアをさらに具備する、請求項23に記載のエレベータシステム。
【請求項30】
前記エレベータに接続されたケーブルをさらに具備し、該ケーブルは前記エレベータを前記レール上にて昇降させる、請求項10に記載のエレベータシステム。
【請求項31】
前記エレベータにモータをさらに具備し、該モータは前記エレベータを昇降させるために前記レールに係合するホイールに動力供給する、請求項10に記載のエレベータシステム。
【請求項32】
前記キャビンは、消火活動設備を支持している、請求項23に記載のエレベータシステム。
【請求項33】
前記キャビンは、前記ビルから人を運搬する収容力を有し、人を火事から救助する、請求項23に記載のエレベータシステム。
【請求項34】
前記レール係合部分は、前記レールに係合する取り付けられたホイールを有する旋回アームを有する、請求項10に記載のエレベータシステム。
【請求項35】
ビルの外側に取り付けられるエレベータシステム用のエレベータレールであって、前記レールは、H字形レールであり、
第1の面、第2の面、および、それらの間の交差部分と、
前記第1の面にあり、少なくとも1つのトロリーガイドを形成するチャネルと、
前記第1の面上にてエレベータホイールをガイドするために前記第1の面に設けられた少なくとも1つのガイドチャネルと、
を備えることを特徴とするエレベータレール。
【請求項36】
光を提供するために前記レールに設けられた少なくとも1つの光チャネルをさらに具備する、請求項35に記載のエレベータレール。
【請求項37】
ビルの前記面に取り付けされた前記レールのセクションの間に設けられた伸縮継手をさらに具備する、請求項35に記載のエレベータレール。
【請求項38】
エレベータのタイヤに係合するために前記レールに形成されたラフ表面をさらに具備する、請求項35に記載のエレベータレール。
【請求項39】
前記エレベータの歯車に係合するために少なくとも1つのガイドチャネルに設けられた開口部をさらに具備する、請求項35に記載のエレベータレール。
【請求項40】
ホイールおよびタイヤを備えたエレベータキャブをさらに具備し、前記ホイールおよびタイヤはH字形ビームに係合し且つ前記レール上にて前記エレベータキャブをガイドする、請求項35に記載のエレベータレール。
【請求項41】
前記少なくとも1つのトロリーガイドに設けられた少なくとも1つのトロリーをさらに具備し、前記トロリーはエレベータに接続され、前記レール上にて前記エレベータを昇降させる、請求項35に記載のエレベータレール。
【請求項42】
前記第2の表面に設けられた動力ケーブルのための少なくとも1つの光チャネルをさらに具備する、請求項35に記載のエレベータレール。
【請求項43】
請求項10に記載のビルの外側に取り付けられたエレベータシステムのためのエレベータレールであって、
前記レール上にて前記エレベータを昇降させるために前記エレベータの歯車と係合するように前記レール上に設けられた歯と、
前記エレベータを前記レール上にて走行させるために前記レールと係合するように前記エレベータに設けられた少なくとも1つのガイドホイールと、
を有することを特徴とするエレベータレール。
【請求項44】
前記エレベータを有するレールセクションを備えており、該レールセクションは前記ビルに接続され且つ前記ビルに前記エレベータを配置するために前記ビルに設けられたレールセクションに接続される、請求項43に記載のエレベータレール。
【請求項45】
前記歯車を駆動するために前記エレベータに設けられたモータを有する、請求項44に記載のエレベータレール。
【請求項46】
運搬車両を備えており、該運搬車両は、エレベータを備えたレールセクションと、前記レールセクションおよびエレベータを前記ビルに隣接して動かし且つ前記レールセクションを前記ビルへ取り付けて前記エレベータを備えたレールセクションを前記ビルのレールセクションに接続する手段とを有しており、前記エレベータが前記組み合わされたレール上を前記ビルの長さ分上下方向に走行する、請求項45に記載のエレベータレール。
【請求項47】
ビルの外側に取り付けられたエレベータシステムのためのエレベータレールであって、前記レールは、第1の面、第2の面、および、それらの間の交差部分を備えたH字形レールであり、
前記第1の面にあり、少なくとも1つのトロリーガイドを形成するチャネルと、
前記第1の面にあり、該第1の面上にてエレベータホイールをガイドするために設けられた少なくとも1つのガイドチャネルと、
をさらに具備することを特徴とするエレベータレール。
【請求項48】
光を提供するために前記レールに設けられた少なくとも1つの光チャネルをさらに具備する、請求項47に記載のエレベータレール。
【請求項49】
ビルの前記面に取り付けされたレールのセクションの間に設けられた伸縮継手をさらに具備する、請求項47に記載のエレベータレール。
【請求項50】
エレベータのタイヤに係合するために前記レールに形成されたラフ表面をさらに具備する、請求項47に記載のエレベータレール。
【請求項51】
前記エレベータの歯車に係合するために少なくとも1つのガイドチャネルに設けられた開口部をさらに具備する、請求項47に記載のエレベータレール。
【請求項52】
ホイールおよびタイヤを備えたエレベータキャブを有し、前記ホイールおよびタイヤはH字形ビームに係合し且つ前記レール上にて前記エレベータキャブをガイドする、請求項47に記載のエレベータレール。
【請求項53】
前記少なくとも1つのトロリーガイドに設けられた少なくとも1つのトロリーをさらに具備し、前記トロリーは前記レール上にてエレベータを昇降させるために前記エレベータに接続されている、請求項47に記載のエレベータレール。
【請求項54】
動力ケーブルのために前記第2の表面に設けられた少なくとも1つの光チャネルをさらに具備する、請求項47に記載のエレベータレール。
【請求項55】
ビルの面のための垂直方向可動プラットフォームであって、
ビルの前記面に取り付けられた一対のレールと、
各レール上のエレベータと、
前記エレベータが前記ビルの前記面を一緒に上下に走行するときに前記ビルの前記面を上下に動くように前記エレベータの間に延在するプラットフォームと、
を具備することを特徴とする垂直方向可動プラットフォーム。
【請求項56】
各エレベータは、前記エレベータを昇降させるために前記レールの歯付部分に係合し電気モータにより駆動される歯車を有する、請求項55に記載の垂直方向可動プラットフォーム。
【請求項57】
前記プラットフォームは、各エレベータに旋回式に接続されている、請求項55に記載の垂直方向可動プラットフォーム。
【請求項58】
前記プラットフォームは、通路を支持する、請求項55に記載の垂直方向可動プラットフォーム。
【請求項59】
前記通路の頂部に設けられた足場をさらに具備する、請求項58に記載の垂直方向可動プラットフォーム。
【請求項60】
前記エレベータに取り付けられたコーナー通路部分をさらに具備し、該コーナー通路部分は前記ビルのコーナーで他のコーナー通路部分に接続される、請求項58に記載の垂直方向可動プラットフォーム。
【請求項61】
前記レールの少なくとも1本上にて走行する第2のエレベータをさらに具備する、請求項55に記載の垂直方向可動プラットフォーム。
【請求項62】
前記レールの少なくとも1本上にて走行するクレーン付エレベータをさらに具備する、請求項55に記載の垂直方向可動プラットフォーム。
【請求項63】
前記通路の内部を保護するために前記通路に設けられた前記ビルに面する耐火性断熱壁をさらに具備する、請求項58に記載の垂直方向可動プラットフォーム。
【請求項64】
前記通路の内部を保護するために前記通路に設けられた耐火性断熱フロアおよび耐火性断熱ルーフをさらに具備する、請求項64に記載の垂直方向可動プラットフォーム。
【請求項65】
前記プラットフォームを支持するためのトラスをさらに具備する、請求項58に記載の垂直方向可動プラットフォーム。
【請求項66】
前記通路に設けられ前記通路から前記ビルへの接近を提供するドアをさらに具備する、請求項58に記載の垂直方向可動プラットフォーム。
【請求項67】
ビルの面に接近するための方法であって、
ビルの前記面に一対の間隔をおいたレールを取り付けるステップと、
前記レールの各々にエレベータを取り付けるステップと、
前記エレベータの間にプラットフォームを取り付けるステップと、
前記レール上の前記エレベータを一緒に前記ビルの前記面にて上下に走行させ、前記プラットフォームを所望の位置へと昇降させて、前記ビルへの表面への接近を得るステップと、
を含むことを特徴とするビルの面に接近する方法。
【請求項68】
第2のエレベータを前記レールの少なくとも1本に取り付けて、前記レール上を上下に走行させ、前記ビルの前記面および前記エレベータおよび前記プラットフォームに接近するステップをさらに含む、請求項67に記載のビルの面に接近する方法。
【請求項69】
クレーンを有するエレベータを前記レールの少なくとも1本に取り付けて、前記レール上を上下に走行させ、前記ビルの前記面および前記エレベータおよび前記プラットフォームおよび前記第2のエレベータに接近するステップをさらに含む、請求項67に記載のビルの面に接近する方法。
【請求項70】
ポッドを前記クレーンに取り付けて、前記ビル、前記エレベータ、前記プラットフォームおよび、前記第2のエレベータの少なくとも1つに接近するステップをさらに含む、請求項69に記載のビルの面に接近する方法。
【請求項71】
前記プラットフォーム上のものを保護するために前記プラットフォームに通路を組み込むステップをさらに含む、請求項67に記載のビルの面に接近する方法。
【請求項72】
前記ビルの前記面に容易に接近するために前記通路に足場を組み込むステップをさらに含む、請求項67に記載のビルの面に接近する方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
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【図15】
【図16】
【図17】
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【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
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【図24】
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【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【公表番号】特表2007−505799(P2007−505799A)
【公表日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−525633(P2006−525633)
【出願日】平成16年9月13日(2004.9.13)
【国際出願番号】PCT/EA2004/000003
【国際公開番号】WO2005/025288
【国際公開日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(506087174)
【出願人】(506087185)
【出願人】(506087196)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月13日(2004.9.13)
【国際出願番号】PCT/EA2004/000003
【国際公開番号】WO2005/025288
【国際公開日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(506087174)
【出願人】(506087185)
【出願人】(506087196)
【Fターム(参考)】
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