説明

6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[1,2−a]イミダゾール−3−カルボン酸アミドの誘導体

6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸アミドの誘導体はCAM とロイコインテグリンの相互作用に良好な抑制効果を示し、こうして炎症性疾患の治療に有益である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に一連の6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸アミドの新規誘導体、これらの化合物の合成、炎症性疾患の治療におけるそれらの使用及びこれらの化合物を含む医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
過去10年間にわたる研究が生体中の細胞間相互作用に付随する分子イベント、特に免疫系中の細胞の運動及び活性化にかかわるこれらのイベントを解明することを助けていた(一般にvon Andrian UHら, N Engl J Med 2000; 343(14):1020-1034を参照のこと)。LFA-1、MAC-1及びp150,95(WHO命名法では夫々CD18/CD11a、CD18/CD11b、及びCD18/CD11cと称される)を含む、細胞表面タンパク質、特に細胞間細胞付着分子(“ICAM”) 及び“ロイコインテグリン”がそれに応じてその目標として損傷の部位への白血球血管外遊出及び異なる標的への白血球移動のプロセスにおける介入を有する医薬の研究及び開発の主題であった。例えば、白血球血管外遊出(これは炎症応答の必須成分である)の前に、白血球で構成的に発現されるインテグリンの活性化が生じ、続いてインテグリン(例えば、LFA-1)とICAM-1、ICAM-2又はICAM-3と称される一種又は数種の異なる細胞間付着分子(ICAM)(これらは血管内皮細胞表面及びその他の白血球で発現される)との間のタイトなリガンド/受容体相互作用が生じることが現在認められている。ICAMとロイコインテグリンの相互作用は免疫系の正常な機能に重要な工程である。免疫プロセス、例えば、抗原提示、T細胞媒介細胞傷害及び白血球血管外遊出は全てロイコインテグリンと相互作用するICAMにより媒介される細胞付着を必要とする。一般にKishimoto, T. K.; Rothlein; R. R. Adv. Pharmacol. 1994, 25, 117-138 及びDiamond, M.; Springer, T. Current Biology, 1994, 4, 506-532を参照のこと。
【0003】
ロイコインテグリンの適当な発現を欠く個体のグループが同定されており、その症状が“白血球付着不全I”と称される(Anderson, D. C.ら, Fed. Proc. 1985, 44, 2671-2677 及びAnderson, D. C.ら, J. Infect. Dis. 1985, 152, 668-689)。これらの個体はそれらの細胞が細胞基質に付着できないことのために正常な炎症応答及び/又は免疫応答を増大することができない。これらのデータはリンパ球がCD18ファミリーの機能性付着分子の欠如のために正常な様式で付着することができない場合に免疫反応が軽減されることを示す。CD18を欠くLAD患者が炎症応答を増大することができないという事実のために、CD18/CD11/ICAM 相互作用の拮抗作用がまた炎症応答を抑制すると考えられた。免疫細胞トラフィッキング(trafficking)及び活性化の役割がLFA-1欠乏マウスによる研究及び抗LFA-1抗体をブロックすることにより良く証明され、支持される。in vitroで、LFA-1欠乏リンパ球は凝集及び増殖の不全を特徴とする。平行するin vivoでは、遅延型過敏症(DTH)応答の不全が観察される。器官移植の動物モデルでは、抗LFA-1抗体が効力を示した。これらの研究が一緒にされて、炎症応答を開始し、かつ/又は伝播する際のLFA-1の役割についての支持を与える(Giblin, P.A. ら, Curr. Pharm. Design, 2006, 12: 2771-2795)。
ICAMとロイコインテグリンの間の相互作用の拮抗作用は両方の成分に対して誘導される薬剤により実現し得ることが実証されていた。詳しくは、これらの分子のいずれか又は両方に対し誘導される抗体による、CAM、例えば、ICAM-1、又はロイコインテグリン、例えば、LFA-1のブロッキングが炎症応答を有効に抑制する。ICAM又はロイコインテグリンについて抗体により抑制される炎症及び免疫応答のin vitroモデルとして、抗原又はマイトジェン誘発リンパ球増殖、リンパ球のホモタイプの凝集、T細胞媒介細胞溶解及び抗原特異的に誘発されるトレランスが挙げられる。in vitro研究の妥当性がICAM-1又はLFA-1に対し誘導される抗体によるin vivo研究により支持される。心臓、腸、膵島及び角膜を含む、移植体の多くのモデルで、移植片生存の延長が抗LFA-1単独又は抗ICAM-1との組み合わせによる治療後に観察された(例えば、Nakakura EKら, Transplantation 1993; 55(2):412-417を参照のこと)。抗LFA-1抗体はまた多発性硬化症、ループス及び炎症性関節炎の動物モデルで利益を示した (例えば、Kobayashi Yら, Cell Immunol 1995; 164(2):295-305を参照のこと)。臨床試験すべき最初のLFA-1標的治療薬は抗LFA-1抗体であった。オジュリモマブは骨髄移植体の臨床試験(Stoppa AMら, Transpl Int 1991; 4(1):3-7) 及び腎臓移植体臨床試験 (Hourmant Mら, Transplantation 1994; 58(3):377-380) で効力を示した。乾癬について市場に出された、ヒト化抗LFA-1抗体ラプチバ(登録商標) (抗CD11a, hu1124, エファリズマブ)はLFA-1の役割についての概念の臨床上の証明を与えた (Leonardi CLら, J Am Acad Dermatol 2005; 52(3 Pt 1):425-433)。
【0004】
こうして、従来技術はロイコインテグリンへのICAMの結合と拮抗作用する大きいタンパク質分子が多くの自己免疫疾患又は炎症性疾患の病因としばしば関連する炎症応答及び免疫応答を軽減するのに治療上の潜在性を有することを実証していた。しかしながら、タンパク質は経口送出し得ないこと及び潜在的な免疫反応性(これは慢性投与についてこれらの分子の実用性を制限する)を含む、治療薬としての重大な欠陥を有する。更に、タンパク質をベースとする治療薬は一般に製造するのに高価である。
従って、ロイコインテグリンへのICAMの結合と直接かつ選択的に拮抗作用するのに大きいタンパク質分子と同様の能力を有する小分子が好ましい治療薬をつくるであろう。
ICAMとロイコインテグリンの相互作用に影響する幾つかの小分子が文献に記載されていた。例えば、米国特許第6,355,664号 (及び相当するWO 98/39303)、同第6,710,664号、同第6,977,267号、同第7,199,125号及びWO 2006065908 はLFA-1とICAM-1の相互作用のインヒビターである、ヒダントインコアーを有する、小分子のクラスを開示している。米国特許第6,492,408号 (及び相当するWO 01/07440 A1)、米国特許第6,844,360号、同第6,852,748号、同第7,517,897号及び米国特許出願公開第2006/00229287号は全てその代わりに6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾールコアーを有するこの同じ活性を有する化合物を開示しており、また1H-イミダゾ-[1,2-a]イミダゾール-2-オンコアーを有するインヒビターがJ-P Wu ら, J. Med Chem. 2004; 47(22) 5356-5366 に開示されている。加えて、米国特許第6,673,825 号及び同第6,974,815号並びに米国特許出願公開第2006/0052434号はLFA-1とICAM-1の相互作用のインヒビターである夫々ウラゾールコアー、ヘキサヒドロベンゾイミダゾールコアー及びピロリジンコアーを有する小分子を開示している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸アミドの誘導体の新規クラス及びこれらの製造方法を含む。これらの化合物はそれらがICAMとロイコインテグリンの相互作用に良好な抑制作用を示す点で炎症性症状の治療に有益である。それらはまた既知のLFA-1 アンタゴニストよりも改良された代謝プロフィールを有するとともに全血環境で良好な機能性LFA-1 拮抗作用を維持すると予想される。こうして、本発明は更に炎症性症状の治療のためのこれらの化合物の使用及びそれらを活性成分として含む医薬組成物を含む。
【発明を実施するための形態】
【0006】
この明細書に使用される全ての用語は、特にことわらない限り、当業界で知られているようなそれらの通常の意味で理解されるべきである。例えば、“C1-4アルキル”は1-4個の炭素を含む飽和脂肪族炭化水素の1価の基、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、1-メチルエチル(イソプロピル)、n-ブチル又はt-ブチルである。全てのアルキル基は、構造上可能な場合また特に明記されない限り、分岐又は非分岐であると理解されるべきである。その他の更に特別な定義は以下のとおりである。
“C3-6シクロアルキル” という用語は環式環中に3-6個の炭素を含む環状飽和炭化水素の1価の基、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルを意味する。
“複素環” という用語は安定な非芳香族4-8員(好ましくは、5又は6員)単環式又は非芳香族8-11員二環式複素環基(これらは飽和又は不飽和であってもよい)を表す。夫々の複素環は炭素原子と窒素、酸素及び硫黄から選ばれる1個以上、好ましくは1個から4個までのヘテロ原子からなる。複素環は環のいずれかの原子により結合されてもよく、これが安定な構造の形成をもたらす。特にことわらない限り、複素環として、例えば、ピロリジニル、ピロリジノニル、ピロリニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チオモルホリニルスルホキシド、チオモルホリニルスルホン、ジオキソラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、1,3-ジオキソラノン、1,3-ジオキサノン、1,4-ジオキサニル、ピペリジノニル、テトラヒドロピリミドニル、ペンタメチレンスルフィド、5-オキソ-4,5-ジヒドロイソオキサゾール-3-イル、ペンタメチレンスルホキシド、ペンタメチレンスルホン、テトラメチレンスルフィド、テトラメチレンスルホキシド及びテトラメチレンスルホンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0007】
“アリール”という用語は6個から10個までの炭素環原子を含む一つ以上の芳香族炭化水素環(例えば、C6-10アリール)を表す。アリールという用語は単環式環及び二環式環(その環の少なくとも一つが芳香族である)を含む。アリールの非限定例として、フェニル、インダニル、インデニル、ベンゾシクロブタニル、ジヒドロナフチル、テトラヒドロナフチル、ナフチル、ベンゾシクロヘプタニル及びベンゾシクロヘプテニルが挙げられる。
“ヘテロアリール”という用語は1-4個のヘテロ原子、例えば、N、O及びSを含む芳香族5-8員単環式又は8-11員二環式環を意味すると理解されるべきである。特にことわらない限り、このようなヘテロアリールとして、チエニル、フラニル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、オキサジアゾリル、3-ヒドロキシ-1H-ピラゾール-5-イル、5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル、5-オキソ-4,5-ジヒドロ-1,2,4-チアジアゾール-3-イル、3-ヒドロキシイソキサゾール-5-イル、テトラゾリル、ピラゾリル、ピロリル、イミダゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピラニル、キノキサリニル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、キナゾリニル、ナフチリジニル、インダゾリル、トリアゾリル、ピラゾロ[3,4-b]ピリミジニル、プリニル、ピロロ[2,3-b]ピリジニル、ピラゾロ[3,4-b]ピリジニル、ツベルシジニル、オキサゾ[4,5-b]ピリジニル及びイミダゾ[4,5-b]ピリジニルが挙げられる。ヘテロアリール環中のあらゆる窒素ヘテロ原子が酸化された窒素原子であってもよく、例えば、四級化窒素原子を生成してもよい。
本明細書に使用される“ハロゲン”という用語は臭素、塩素、フッ素又はヨウ素、好ましくはフッ素又は塩素を意味すると理解されるべきである。
本発明の化合物は当業者により認められるように“化学的に安定”であると意図される化合物のみである。例えば、“ダングリング原子価”、又は“カルバニオン”を有する化合物は本明細書に開示された本発明の方法により意図される化合物ではない。
【0008】
一般に、特定の立体化学又は異性体形態が化合物名又は構造中に特別に示されない限り、全ての互変異性体形態及び異性体形態並びにこれらの混合物、例えば、個々の幾何異性体、立体異性体、鏡像体、ジアステレオマー、ラセミ体、立体異性体のラセミ体又は非ラセミ体混合物、ジアステレオマーの混合物、或いは示された化学構造又は化合物の、以上のいずれかの混合物が意図されている。1個以上の不斉炭素原子を含む本発明のあらゆる化合物がラセミ体又はラセミ体混合物、単一鏡像体、ジアステレオマー混合物及び個々のジアステレオマー、又は以上のいずれかの混合物として生じてもよい。これらの化合物の全てのこのような異性体形態が本発明に明らかに含まれる。夫々の立体異性(stereogenic)炭素はR配置もしくはS配置、又はこれらの配置の組み合わせであってもよい。式(I)の化合物の幾つかは一種より多い互変異性体形態で存在し得る。本発明は全てのこのような互変異性体を使用する方法を含む。
更に詳しくは、本発明の化合物及びそれらの塩は不斉炭素原子を含み、それ故、単一立体異性体、ラセミ体、並びに鏡像体及びジアステレオマーの混合物として存在してもよい。典型的には、このような化合物はラセミ体混合物として調製されるであろう。しかしながら、所望により、このような化合物は当業界で公知の方法を使用して純粋な立体異性体、即ち、個々の鏡像体又はジアステレオマー、或いは立体異性体に富む混合物として調製又は単離し得る。例えば、化合物の個々の立体異性体が所望のキラル中心を含む光学活性出発物質からの合成又は鏡像体生成物の混合物の調製続いてジアステレオマーの混合物への変換の如き分離又は分割続いて分離又は再結晶、クロマトグラフィー技術、キラル分割剤の使用、又はキラルクロマトグラフィーカラムによる鏡像体の直接の分離により調製されてもよい。特別な立体化学の出発化合物は市販されており、又は下記の方法によりつくられ、当業界で公知の技術により分割される。
【0009】
純粋な鏡像体又は所望の鏡像体過剰(ee)もしくは鏡像体上純粋な混合物の調製は(a)鏡像体の分離もしくは分割、又は(b)当業者に知られているエナンチオ選択的合成、あるいはこれらの組み合わせの多くの方法の一つ以上により達成される。これらの分割方法は一般にキラル認識に頼り、例えば、キラル静止相を使用するクロマトグラフィー、エナンチオ選択的ホスト-ゲスト錯生成、キラル助剤を使用する分割又は合成、エナンチオ選択的合成、酵素及び非酵素動的分割、或いは自然のエナンチオ選択的結晶化を含む。このような方法が一般にChiral Separation Techniques: A Practical Approach (第二編), G. Subramanian (編集), Wiley-VCH, 2000; T.E. Beesley 及びR.P.W. Scott, Chiral Chromatography, John Wiley & Sons, 1999; 並びにSatinder Ahuja, Chiral Separations by Chromatography, Am. Chem. Soc., 2000に開示されている。更に、鏡像体過剰又は純度の定量のための同等に公知の方法、例えば、GC、HPLC、CE、又はNMR、及び絶対配置及びコンホメーションの帰属、例えば、CD ORD、X線結晶学、又はNMRがある。
本発明の化合物は本明細書に記載された式(I)の化合物だけでなく、これらの医薬上許される塩を含むと意味される。“塩”という用語は親化合物又は親化合物の酸塩もしくは塩基塩をつくるための親化合物と好適な酸もしくは塩基との間の反応の生成物のイオン形態を意味する。本発明の化合物の塩は塩基性部分又は酸性部分を含む親化合物から通常の化学方法により合成し得る。一般に、塩は遊離塩基又は酸親化合物を好適な溶媒又は溶媒の種々の組み合わせ中で化学量論量又は過剰の所望の塩生成無機又は有機酸又は塩基と反応させることにより調製される。
【0010】
“医薬上許される塩”という用語は、理にかなった医療判断の範囲内で、不当な毒性、刺激、アレルギー反応等のないヒト及び下等動物の組織と接触しての使用に適し、妥当な利益/リスク比とつり合い、一般に水溶性もしくは油溶性又は水分散性もしくは油分散性であり、かつそれらの意図される使用に有効である本発明の化合物の塩を意味する。その用語は医薬上許される酸付加塩及び医薬上許される塩基付加塩を含む。本発明の化合物は遊離塩基及び塩形態の両方で有益であるので、実際に、塩形態の使用は塩基形態の使用に相当する。好適な塩のリストが、例えば、S.M. Birgeら, J. Pharm. Sci., 1977, 66, 1-19頁(これが参考として本明細書にそのまま含まれる)に見られる。
塩を調製するのに適した酸の例として、塩酸、臭化水素酸、炭酸、硫酸、硝酸、過塩素酸、フマル酸、マレイン酸、リン酸、グリコール酸、乳酸、サリチル酸、コハク酸、トルエン-p-スルホン酸、酒石酸、酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸、ギ酸、安息香酸、マロン酸、ナフタレン-2-スルホン酸及びベンゼンスルホン酸が挙げられる。シュウ酸の如きその他の酸は、それら自体医薬上許されないが、本発明の化合物及びそれらの医薬上許される酸付加塩を得る際に中間体として有益な塩の調製に使用されてもよい。適当な塩基から誘導された塩として、アルカリ金属(例えば、ナトリウム)塩、アルカリ土類金属(例えば、マグネシウム)塩、アンモニウム塩及びN-(C1-4 アルキル)4+ 塩が挙げられる。
実施態様において、式Iの化合物又はこれらの医薬上許される塩が提供される。
【0011】
【化1】

I
【0012】
式中、
R1 は-CN 、-OCF3 、-CF3 、ハロゲン、ヘテロアリール(必要によりハロゲン又はC1-3 アルキルで置換されていてもよい)及びフェニル(必要によりハロゲンで置換されていてもよい)から選ばれ、
R2 は-Cl 又は-CF3であり、
R3 はH又はハロゲンであり、
Xは下記の基であり、
【0013】
【化2】

【0014】
式中、
R4
(A)-H、
(B)C1-3 アルキル[必要により下記の基から選ばれる1個又は2個の基で置換されていてもよい
a) C3-6シクロアルキル;
b) -OR9;
c) -NR9R10;
d) -SOR9;
e) -SO2R9;
f) -C(O)NR9R10;
g) -C(O)OR9;
h) ヘテロアリール(必要によりC1-3 アルキルで置換されていてもよい);
i) 複素環(必要によりC1-3 アルキルで置換されていてもよい); 及び
j) フェニル(必要によりC1-3 アルキルで置換されていてもよい)];
(C)C3-6シクロアルキル;
(D)ヘテロアリール; 及び
(E) フェニル(必要によりハロゲン、-OR9、-CN 又は-CF3で置換されていてもよい)
から選ばれ、
R5 はH又はC1-3アルキルであり、又は
R4 及びR5 は、それらが結合されている炭素と一緒に、3-7 個の炭素原子を有する飽和炭化水素環を形成し、前記炭化水素環中の1個の炭素原子が必要により-O- 、-S- 、-S(O)-、-SO2-、-NH- 、-NCH3-、又は-NC(O)CH3-により置換されていてもよく、
Yは下記の基であり、
【0015】
【化3】

【0016】
式中、
R6 はH又はC1-3アルキルであり、
R7 はH又はC1-3アルキルであり、又は
R6 及びR7 は、それらが結合されている炭素と一緒に、3-7 個の炭素原子を有する飽和炭化水素環を形成し、前記炭化水素環中の1個の炭素原子が必要により-O- 、-S- 、-S(O)-、-SO2-、-NH- 、-NCH3-、又は-NC(O)CH3-により置換されていてもよく、
Zはアリール又はヘテロアリールであり、
R8
(A) アリール[必要により下記の基から選ばれる1個又は2個の基で置換されていてもよい
(a) C1-3アルキル(必要により-OR9、-NR9R10 又は-NR9SO2R10で置換されていてもよい);
(b) C3-7シクロアルキル(必要により-OR9 又は-NR9R10で置換されていてもよい);
(a) -OR9;
(c) ハロゲン;
(d) -C(O)NR9R10;
(e) -SO2NR9R10;
(f) -NR9(CO)R10;
(g) -SO2R9;
(h) -NR9R10;
(i) -CN;
(j) -C(O)OR9;
(k) -NR9SO2R10; 及び
(l) -C(O)R9];
【0017】
(B) ヘテロアリール[必要により下記の基から選ばれる1個又は2個の基で置換されていてもよい
(a) C1-3アルキル(必要により-OR9、NR9R10 又はハロゲンで置換されていてもよい);
(b) C3-7シクロアルキル(必要により-OR9 、NR9R10で置換されていてもよい);
(a) -OR9;
(c) ハロゲン;
(d) -C(O)NR9R10;
(e) -SO2NR9R10;
(f) -NR9(CO)R10;
(g) -SO2R9;
(h) -NR9R10; 及び
(i) -CN]
から選ばれ、
R9 はH、C1-5アルキル又はC3-7シクロアルキルから選ばれ、
R10 はH、C1-5アルキル又はC3-7シクロアルキルから選ばれる。
別の実施態様において、
R1 が-CN 、-OCF3、-Br 、-Cl 又は-CF3から選ばれ、
R2 が-Cl 又は-CF3であり、
R3 が-F又はHであり、
Xが下記の基であり、
【0018】
【化4】

【0019】
式中、
R4
(A) C1-2アルキル(必要により-OH で置換されていてもよい);
(B) (1-メチル-1H-イミダゾール-5-イル)メチル; 及び
(C) (1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)メチル
から選ばれ、
R5 がHもしくは-CH3であり、又は
R4 及びR5 は、それらが結合されている炭素と一緒に、3個の原子の飽和炭化水素環を形成し、
Yが下記の基であり、
【0020】
【化5】

【0021】
式中、
R6 がH又は-CH3であり、
R7 がHもしくは-CH3であり、又は
R6 及びR7 は、それらが結合されている炭素と一緒に、3個又は4個の原子の飽和炭化水素環を形成し、
Zが
(A) ピリジニル;
(B) ピリミジニル;
(C) ナフチリジニル;
(D) ピリダジニル; 及び
(E) オキサジアゾリル
から選ばれ、
R8
(A) フェニル(必要により下記の基から選ばれる1個又は2個の基で置換されていてもよい
(a) -OR9;
(b) -CH2OR9;
(c) -C(O)OH;
(d) -C(O)NR9R10;
(e) -SO2CH3;
(f) -NHSO2CH3;
(g) -SO2NR9R10;
(h) -F;
(i) -NHC(O)CH3;
(j) -CH2NHSO2CH3;
(k) -C(O)CH3;
(l) -Cl;
(m) -CN;
(n) -CH3;
(o) -CH2N(CH3)2; 及び
(p) 1-ヒドロキシシクロプロピル);
【0022】
(B) ピリジニル(必要により-CH3、-CH2OH、-NH2 、-OH 、-Cl 、-F、-CN 、-CF3 又はシクロプロピルで一置換又は二置換されていてもよい);
(C) 1H-ピラゾリル(必要により-CH3 又はシクロプロピルで一置換、二置換又は三置換されていてもよい);
(D) ピリミジニル(必要により-CH3で置換されていてもよい);
(E) イソオキサゾリル(必要により-CH3で置換されていてもよい);
(F) イミダゾ[1,2-a]ピリジニル(必要により-CH3で置換されていてもよい);
(G) 1H-ピロロ[2,3-b]ピリジニル;
(H) チアゾリル(必要により-CH3 又は-Cl で一置換又は二置換されていてもよい);
(I) オキサジアゾリル(必要によりシクロプロピルで置換されていてもよい);
(J) フラニル;
(K) キノリニル;
(L) 1H-イミダゾリル(必要により-CH3で置換されていてもよい);
(M) 1H-トリアゾリル;
(N) 1H-ピロリル(必要により-CH3で置換されていてもよい);
(O) オキサゾリル;
(P) 2-オキソ-2H-ピリジン-1-イル; 及び
(Q) 1H-インドリル
から選ばれ、
R9 がH又は-CH3であり、
R10 がH又は-CH3である、式Iの化合物又はその医薬上許される塩が提供される。
別の実施態様において、
R1 が-CN 、-OCF3 、-Br 、-Cl 又は-CF3から選ばれ、
R2が-Cl 又は-CF3であり、
R3 が-F又は-Hであり、
Xが下記の基であり、
【0023】
【化6】

【0024】
式中、
R4
(A) -CH3;
(B) -CH2OH;
(C) -CH(OH)CH3;
(D) (1-メチル-1H-イミダゾール-5-イル)メチル; 及び
(E) (1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)メチル
から選ばれ、
R5 がHもしくは-CH3であり、又は
R4 及びR5 は、それらが結合されている炭素と一緒に、3個の原子の飽和炭化水素環を形成し、
Yが下記の基であり、
【0025】
【化7】

【0026】
式中、
R6 が-CH3であり、
R7 がHもしくは-CH3 であり、又は
R6 及びR7 は、それらが結合されている炭素と一緒に、3個又は4個の原子の飽和炭化水素環を形成し、
Zが下記の基から選ばれ、
【0027】
【化8】

【0028】
R8
(A) フェニル(下記の基から選ばれる1個の基で置換されている:
(a) -OH;
(b) -CH2OR9;
(c) -C(O)OH;
(d) -C(O)NR9R10;
(e) -SO2CH3;
(f) -NHSO2CH3;
(g) -SO2NH2;
(h) -F;
(i) -NHC(O)CH3;
(j) -CH2NHSO2CH3; 及び
(k) -C(O)CH3);
【0029】
(B) ピリジニル(必要により-CH3、-CH2OH 、-NH2、-OH 、-Cl 、-F、-CN 又はシクロプロピルで置換されていてもよい);
(C) 1H-ピラゾール-4-イル (必要により-CH3又はシクロプロピルで一置換、二置換又は三置換されていてもよい);
(D) ピリミジン-5-イル (必要により-CH3で置換されていてもよい);
(E) イソオキサゾール-4-イル (必要により-CH3で置換されていてもよい);
(F) 2-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル (必要により-CH3で置換されていてもよい);
(G) 1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル;
(H) 1H-ピラゾール-3-イル;
(I) チアゾール-5-イル (必要により-CH3で置換されていてもよい);
(J) チアゾール-4-イル;
(K) 2-シクロプロピル-1,3,4-オキサジアゾール-5-イル;
(L) フラン-3-イル;
(M) キノリン-3-イル;
(N) 1H-イミダゾール-2-イル (必要により-CH3で置換されていてもよい);
(O) 1-メチル-1H-イミダゾール-5-イル;
(P) 1H-イミダゾリル; 及び
(Q) 1H-1,2,4-トリアゾリル
から選ばれ、
R9 がH又は-CH3であり、
R10 がH又は-CH3である、式Iの化合物又はその医薬上許される塩が提供される。
更に別の実施態様において、
R1 が-CN 、-OCF3 又は-Br から選ばれ、
R2 が-Cl 又は-CF3であり、
R3 が-F又はHであり、
Xが下記の基であり、
【0030】
【化9】

【0031】
式中、
R4
(A) -CH3;
(B) -CH2OH; 及び
(C) -CH(OH)CH3
から選ばれ、
R5 がHであり、又は
R4 及びR5 は、それらが結合されている炭素と一緒に、3個の原子の飽和炭化水素環を形成し、
Yが下記の基であり、
【0032】
【化10】

【0033】
式中、
R6 が-CH3であり、
R7 がHであり、又は
R6 及びR7 は、それらが結合されている炭素と一緒に、3個又は4個の原子の飽和炭化水素環を形成し、
Zが下記の基から選ばれ、
【0034】
【化11】

【0035】
R8
(A) フェニル (下記の基から選ばれる1個の基で置換されている:
(a) -OH;
(b) -CH2OH;
(c) -C(O)OH;
(d) -C(O)NR9R10;
(e) -SO2CH3;
(f) -NHSO2CH3; 及び
(g) -SO2NH2);
(B) ピリジニル(必要により-CH3、-CH2OH、-NH2、-OH 、-Cl 、-Fで置換されていてもよい);
(C) 1H-ピラゾール-4-イル (必要により-CH3 又はシクロプロピルで一置換、二置換又は三置換されていてもよい);
(D) 2-メチル-ピリミジン-5-イル;
(E) イソオキサゾール-4-イル;
(F) イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル; 及び
(G) 1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル;
から選ばれ、
R9 がH又は-CH3であり、
R10 がH又は-CH3である、式Iの化合物又はその医薬上許される塩が提供される。
更に別の実施態様において、
R1 が-CN 及び-OCF3から選ばれ、
R2 が-Cl であり、
R3 が-Fであり、
Xが下記の基であり、
【0036】
【化12】

【0037】
式中、
R4 が-CH3又は-CH(OH)CH3であり、
R5 がHであり、又は
R4 及びR5 は、それらが結合されている炭素と一緒に、3個の原子の飽和炭化水素環を形成し、
Yが下記の基であり、
【0038】
【化13】

【0039】
式中、
R6 が-CH3であり、
R7 がHであり、又は
R6 及びR7 は、それらが結合されている炭素と一緒に、3個又は4個の原子の飽和炭化水素環を形成し、
Zが下記の基から選ばれ、
【0040】
【化14】

【0041】
R8
(A) フェニル(下記の基から選ばれる1個の基で置換されている:
(a) -OH; 及び
(b) -CH2OH);
(B) ピリジン-3-イル (6位で-CH3又は-CH2OHで置換されている); 及び
(C) 1H-ピラゾール-4-イル (必要により-CH3で一置換又は二置換されていてもよい)
から選ばれる、式Iの化合物又はその医薬上許される塩が提供される。
下記の化合物が一般合成スキーム、合成実施例に記載され、当業界で知られている方法によりつくられる本発明の代表的な化合物である。
表1
【0042】


【表1−1】

【表1−2】

【表1−3】

【表1−4】

【表1−5】

【表1−6】

【表1−7】

【表1−8】

【表1−9】

【表1−10】

【表1−11】

【0043】
別の実施態様において、本発明は表1に記載された化合物から選ばれる化合物、又はその医薬上許される塩に関する。
別の実施態様において、本発明は表1中の化合物1, 2, 4-8, 10-16, 18, 20, 21, 23, 27, 28, 30-35, 37-47, 49-52, 54, 56, 58, 60-62, 64-66, 68-70, 72, 75, 78, 87-90, 93, 96, 100, 101, 103-106, 108-112, 115-121, 123, 125, 127, 129, 131-136, 138, 141-143, 145, 146 及び149-160 から選ばれる化合物、又はその医薬上許される塩に関する。
【0044】
一般合成方法
本発明の化合物は以下に記載される方法により調製されてもよい。以下のスキームにおいて、基R1 - R8 、Y及びZは、特にことわらない限り、一般式Iについて先に定義されたとおりである。最適反応条件及び反応時間は使用される特別な反応体に応じて変化し得る。特に明記されない限り、溶媒、温度、圧力及びその他の反応条件は当業者により直ぐに選択し得る。特別な操作が合成実施例部分に提示される。典型的には、反応進行が所望により薄層クロマトグラフィー(TLC)又はHPLC-MSにより監視されてもよい。中間体及び生成物はシリカゲルによるクロマトグラフィー、再結晶及び/又は逆相HPLCにより精製されてもよい。HPLC精製方法は0.1%のギ酸又は0.1%のTFAを含む水中0-100%のアセトニトリルをどこでも使用し、下記のカラムの一つを使用した。
a) ウォーターズ・サンファイアーOBD C18 5 μm 30x150 mm カラム
b) ウォーターズ・XBridge OBD C18 5 μm 30x150 mm カラム
c) ウォーターズODB C8 5 μm 19x150 mm カラム
d) ウォーターズ・アトランチスODB C18 5 μm 19x50 mm カラム
e) ウォーターズ・アトランチスT3 OBD 5 μm 30x100 mm カラム
f) フェノメネクス・ジェミニ・アキシアC18 5 μm 30x100 mm カラム
出発物質及び試薬は市販されており、又は化学文献に記載された方法を使用して当業者により調製されてもよい。
式Iの化合物はスキームIに示されるように中間体IIから調製し得る。中間体IIの合成は下記の米国特許:米国特許第6,492,408号、同第6,414,161号、同第6,844,360号、及び同第6,852,748号そしてまた米国特許出願公開第2006/0025447号及び同第2007/0173517号により報告されている。式IIの化合物の所望のR1 はWu らの米国特許第6,492,408号及びFrutos らの米国特許第6,414,161号に記載されたような適当に置換された試薬の選択により得られてもよい。
中間体IIからの式Iの化合物の合成がスキームIに示される。
スキームI
【0045】
【化15】

【0046】
先に示されたように、IIがグリニヤール条件及びCO2又はPd触媒カルボキシル化によるトラッピング下でIIIに変換される。カルボン酸IIIが適当に官能化された中間体Vによるアミド生成、又は3工程操作(これは中間体VIIとの最終のアミド生成反応の前に中間体IVを生成する)或いはアミド生成によるIVからIXの仕上げ続いてクロスカップリングによりIを与える。中間体(V、VI、VII及びVIII)は市販されており、また当業界で知られており、又は本明細書に開示された方法により市販の出発物質から直ぐに調製される。式Iの初期生成物は当業界で知られている方法により更に変性されて本発明の付加的な化合物を得てもよい。幾つかの例が合成実施例部分に提示される。
【実施例】
【0047】
合成実施例
中間体の合成
一般操作−複素環-シクロプロピルアミンの合成
1-(6-ブロモ-ピリジン-3-イル)-シクロプロピルアミンビストリフルオロ酢酸塩
【0048】
【化16】

【0049】
2 L の丸底フラスコを真空下で乾燥させ、Arでフラッシした。次いでそれに機械撹拌機を取り付け、Arの流れの下に保った。このフラスコに無水THF (750 mL)続いてTi(Oi-Pr)4 (72.8 mL, 246 ミリモル) を添加した。その溶液をAr雰囲気下でパージし、50℃に加熱した。6-ブロモ-ニコチノニトリル (30 g, 164 ミリモル) をその混合物に添加し、続いてTHF 中の1Mエチルマグネシウムブロミド (410 mL, 410 ミリモル) を(40分間にわたって)滴下して添加した。その反応液を50℃で撹拌した。3時間後、その反応混合物を室温に冷却し、3M HCl (約350 mL) を添加した。その混合物を分離ロートに移し、エーテル (3 x 500 mL) で洗浄した。水層を一夜放置した。次いで水層を2M NaOH で塩基性 (pH 10)にした。その濃厚な不均一溶液をEtOAc (500 mL)で希釈し、得られる溶液を5分間にわたって激しく撹拌した。その不均一溶液を放置し、その間に層が徐々に分離した。有機層をデカントし、同じ抽出方法を繰り返した(2x)。有機層を合わせ、食塩水 (1 x 50 mL)で洗浄し、MgSO4 で乾燥させ、真空で濃縮して暗オレンジ色の油17 gを得た。粗油16.1 gをシリカゲルによる順相フラッシュクロマトグラフィー (340 g シリカ, CH2Cl2中の0-10% MeOH) により精製して1-(6-ブロモ-ピリジン-3-イル)-シクロプロピルアミン5.94 gをオレンジ色の油として得、これは徐々に結晶化した。m/z 213.3 / 215.3
【0050】
1-(6-ブロモ-ピリジン-3-イル)-シクロプロピルアミン (1.16 g, 4.6 ミリモル) をCH2Cl2 (20 mL)に溶解した。Et3N (0.78 mL, 5.6 ミリモル) 及びBoc2O (1.11 g, 5.1 ミリモル) を連続して添加した。その反応液を室温で撹拌した。20時間後、その反応液をCH2Cl2 (20 mL)及び水 (20 mL)で希釈した。その混合物を振とうし、層が分離した。水層をCH2Cl2 (1 x 100 mL) で抽出した。不均一CH2Cl2層を分離し、食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して[1-(6-ブロモ-ピリジン-3-イル)-シクロプロピル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル1.4 g をオレンジ色の固体として得た。
[1-(6-ブロモ-ピリジン-3-イル)-シクロプロピル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (800 mg, 2.55 ミリモル) をCH2Cl2 (10 mL) に溶解した。TFA (5 mL)を滴下して添加した。4時間後、その反応液を真空で濃縮して標題化合物1.5 g を褐色の油として得た。m/z 213.1 / 215.1
上記された操作と同様の操作を使用して下記の化合物を調製した。
1-(6-ヨード-ピリジン-2-イル)-シクロプロピルアミンビストリフルオロ酢酸塩
1-(5-ヨード-ピリジン-2-イル)-シクロプロピルアミンビストリフルオロ酢酸塩
1-(4-ヨード-ピリジン-2-イル)-シクロプロピルアミンビストリフルオロ酢酸塩
(1-フラン-2-イル-シクロプロピル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステル
3-シクロプロピル-1-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール
【0051】
【化17】

【0052】
シクロプロピルメチルケトン (7.0 mL, 70.7 ミリモル) 及びジメトキシメチル-ジメチル-アミン (18.7 mL, 141.5 ミリモル, 2 当量) の混合物を16時間にわたって100℃で加熱した。その混合物を1時間にわたって高真空で濃縮して (E)-1-シクロプロピル-3-ジメチルアミノ-プロペノンを黄色の油 (2.7 g, 28 %) として得、これを更に精製しないで次の工程に使用した。
エタノール (10 mL) 中の (E)-1-シクロプロピル-3-ジメチルアミノ-プロペノン (1.5 g, 10.8 ミリモル) 及びNaOAc (1.3 g, 16.2 ミリモル) の混合物にヒドラジンの溶液 (0.6 mL, 11.9 ミリモル) を添加し、その溶液を70℃に一夜保った。その混合物を濃縮し、固体を濾過し、CH2Cl2で洗浄し、濾液を減圧で濃縮して5-シクロプロピル-1-メチル-1H-ピラゾールと3-シクロプロピル-1-メチル-1H-ピラゾールの混合物を黄色の固体 (950 mg, 72%) として得た。粗物質を更に精製しないで次の工程に使用した。
室温のCHCl3 (10 mL)中のピラゾール(3.9 g, 31.9 ミリモル) の混合物にニートの臭素 (1.2 mL, 23.4 ミリモル) を滴下して添加し、その混合物を室温で1時間撹拌した。その反応液を飽和NaHCO3水溶液2 mLに注いだ。有機層をCH2Cl2 (10 mL)で希釈し、食塩水で洗浄し、MgSO4 で乾燥させ、濃縮して粗生成物 (4.2 g, 66%) を得た。残渣をカラムクロマトグラフィー (15% EtOAc/ヘキサン) により精製して純粋な位置異性体の夫々 (夫々、860 mg, 27% 及び560 mg, 18%)を得た。NOE NMR 実験がその位置化学を明確に測定した。
【0053】
THF (10 mL) 中の4-ブロモ-3-シクロプロピル-1-メチル-1H-ピラゾール (500 mg, 2.5 ミリモル) の撹拌溶液に-78℃でn-BuLiの 2.5 M 溶液(1.4 mL, 3.5 ミリモル) を滴下して添加し、得られる明黄色の溶液を30分間撹拌した。その混合物にTHF (1 mL) 中の2-イソプロポキシ-4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン (1.1 mL, 5.5 ミリモル) の溶液を添加し、その混合物を30分間にわたって室温に温めた。その反応をNH4Cl 飽和水溶液で停止した。その混合物をEtOAc (50 mL) で抽出し、食塩水で洗浄し、MgSO4 で乾燥させ、濾過し、減圧で濃縮した。残渣をシリカゲルによる順相フラッシュクロマトグラフィー (5% MeOH-CH2Cl2, Rf = 0.35)により精製して3-シクロプロピル-1-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール (294 mg, 48%) を黄色の油として得た。
上記された操作と同様の操作を使用して下記の化合物を調製した。
5-シクロプロピル-1-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール
1-[5-(2-メチル-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピルアミン二塩酸塩
【0054】
【化18】

【0055】
EtOH 0.6 mL 中の2-アミノ-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン122 mg (0.55 ミリモル) 及びクロロアセトン 49 μL (0.62 ミリモル) の混合物を30分間にわたってマイクロウェーブ中で150℃に加熱した。DME 1.2 mL、続いて1-(5-ヨード-ピリジン-2-イル)-シクロプロピル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル150 mg (0.42 ミリモル) 、Pd(dppf)Cl2・ジクロロメタン錯体34 mg (0.042 ミリモル) 、及び水中1M K3PO4 1.3 mL を添加した。その混合物を10分間にわたってマイクロウェーブ中で110℃に加熱した。その混合物を冷却し、褐色の有機相を分離し、EtOAc で希釈し、ケイソウ土により濾過した。濾液を濃縮し、逆相HPLC (10-40% MeCN/水 + 0.1% TFA) により精製して{1-[5-(2-メチル-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル61 mg (収率40%) を淡褐色の粉末として得た。
{1-[5-(2-メチル-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (21 mg, 0.06 ミリモル) をCH2Cl2 0.5 mL に溶解し、ジオキサン中4M HCl 1 mL を添加した。得られる懸濁液を1時間撹拌した。その混合物を濃縮して粗1-[5-(2-メチル-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピルアミン二塩酸塩を得た。その物質を更に精製しないでその後の反応に使用した。
(R)-5-(4-シアノ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸 {1-[(R)-1-(6-ブロモ-ピリジン-3-イル)-エチルカルバモイル]-シクロプロピル}-アミド
【0056】
【化19】

【0057】
ジクロロエタン(15 mL) 中の2-ブロモ-5-イソプロピル-ピリジン (2.0 g, 9.99 ミリモル) の溶液に(S)-(-)-2-メチル-プロパン-2-スルフィン酸アミド (1.45 g, 11.72 ミリモル) 及びチタン(IV)エトキシド (4.15 mL, 19.99 ミリモル) を添加した。その混合物をマイクロウェーブ中で110℃で加熱した。2時間後、その混合物をエーテル (20 mL) 及び水 (6 mL) で希釈した。その混合物を10分間撹拌した。層を分離し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して残渣を得た。酢酸エチル-ジクロロメタン(0-40%) を使用して粗残渣をシリカゲルによる順相フラッシュクロマトグラフィーにより精製して2-メチル-プロパン-2-スルフィン酸 [1-(6-ブロモ-ピリジン-3-イル)-eth-(E)-イリデン]-アミド (2.0 g, 66%) を得た。
THF (25 mL) 中の2-メチル-プロパン-2-スルフィン酸 [1-(6-ブロモ-ピリジン-3-イル)-eth-(E)-イリデン]-アミド (1.0 g, 3.30 ミリモル) の冷却(-78℃)溶液にTHF 中のトリ-sec-ブチルホウ水素化リチウム溶液 (L-セレクトリド, 3.30 mL, 3.30 ミリモル) を滴下して添加した。その混合物がこの試薬の添加後に色が暗くなった。3時間後、その混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液(30 mL) で反応停止し、酢酸エチル (3 x 25 mL)で抽出した。合わせた有機層を食塩水 (3 x 30 mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗物質をシリカゲルによる順相フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、酢酸エチル-ジクロロメタン(0-100%) で溶離して2-メチル-プロパン-2-スルフィン酸 [(R)-1-(6-ブロモ-ピリジン-3-イル)-エチル]-アミド (700 mg, 70%) をわずかに黄色の固体として得た。
【0058】
MeOH (5 mL) 中の2-メチル-プロパン-2-スルフィン酸 [(R)-1-(6-ブロモ-ピリジン-3-イル)-エチル]-アミド (650 mg, 2.13 ミリモル) の溶液にジオキサン中4.0M HCl (5.32 mL, 21.30 ミリモル) を添加した。その透明な反応混合物を室温で2.5時間撹拌した。その反応混合物がこの時間中に濁るようになった。エーテル(20 mL) を添加し、その混合物を10分間撹拌し、次いで濾過し、エーテル(20 mL) で洗浄して (R)-1-(6-ブロモ-ピリジン-3-イル)-エチルアミンHCl 塩 (500 mg, 87%) を白色の固体として得た。
DMF (10 mL) 中の上記 (R)-1-(6-ブロモ-ピリジン-3-イル)-エチルアミンHCl 塩 (500 mg, 1.82 ミリモル) の溶液に1-{[(R)-5-(4-シアノ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-α]イミダゾール-3-カルボニル]-アミノ}-シクロプロパンカルボン酸 (900 mg, 1.66 ミリモル) 及びジイソプロピルエチルアミン (1.45 mL, 8.30 ミリモル) を添加した。その混合物を室温で5分間撹拌した。HATU (694 mg, 1.83 ミリモル) をその混合物に添加し、その透明な黄色の混合物を17時間撹拌した。その混合物を酢酸エチル (35 mL) で希釈し、水(8 mL)で洗浄した。有機相を5% NaCl 水溶液(2 × 10 mL) 及び食塩水 (20 mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して淡黄色の油を得た。粗油をシリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、1-6% MeOH/CH2Cl2で溶離して標題化合物1.3 g を黄色のフォームとして得た。
1-[5-(5-シクロプロピル-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピルアミン塩酸塩
【0059】
【化20】

【0060】
8-mLのバイアルにシクロプロパンカルボン酸 (78.5 μL, 0.99 ミリモル) 及びDMF (1.0 mL) を仕込んだ。カルボニルジイミダゾール (176 mg, 1.09 ミリモル) を室温でそのバイアルに添加した。その透明な反応混合物を2時間撹拌し、次いでDMF 1.0 mL中に{1-[5-(N-ヒドロキシカルバムイミドイル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピル}-カルバミン酸tert-ブチルエステル (430 mg, 1.47 ミリモル) を含む別の8-mLのバイアルに添加した。得られる淡黄色の反応混合物を室温で30分間撹拌し、次いで16時間にわたって100℃で加熱した。その透明な淡オレンジ色の反応混合物を水(10 mL) で反応停止し、酢酸エチル (2 x 20 mL)で抽出した。その有機物を水 (2 x 15 mL) 及び食塩水 (15 mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、粗油に濃縮した。その粗油をシリカゲルによる順相フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、0-35% EtOAc/ヘキサンで溶離して、{1-[5-(5-シクロプロピル-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (86 mg, 26%) を白色の固体として得た。
CH2Cl2 (10 mL) 中の{1-[5-(5-シクロプロピル-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (80 mg, 0.23 ミリモル) の溶液に4M HCl (2 mL, 8 ミリモル) を添加した。一夜撹拌した後、更に4M HCl (0.1 mL, 0.4 ミリモル) を添加した。合計42時間後に、ジエチルエーテル (10 mL) をその反応混合物に添加し、撹拌を10分間続けた。その反応懸濁液を濾過し、固体をエーテル (10 mL) で洗浄して1-[5-(5-シクロプロピル-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピルアミンHCl 塩 (40 mg) を白色の固体として得た。
1-[5-(1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロブチルアミン二塩酸塩
【0061】
【化21】

【0062】
アルゴン雰囲気下の乾燥フラスコ中で、2-フルオロ-5-ヨード-ピリジン (3.85 g, 17.3ミリモル) 及びシクロブタンカルボニトリル (1.40 g, 17 ミリモル) を乾燥トルエン (15 mL) に溶解した。その溶液を0℃に冷却し、ナトリウムビス (トリメチルシリル)アミド (1.0 M, 19 mL, 19 ミリモル) を15分間にわたって滴下して添加した。1時間後、その溶液を室温に温め、26時間撹拌した。その反応液をNH4Cl飽和水溶液 (10 mL)及びCH2Cl2 (10 mL)で希釈した。層を分離し、水層をCH2Cl2 (2 x 10 mL) で抽出した。合わせた有機層をMgSO4 で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して1-(5-ヨード-ピリジン-2-イル)-シクロブタンカルボニトリル4.0 g を粘稠な明褐色の油として得た。m/z 285.4 [M + H]+
1-(5-ヨード-ピリジン-2-イル)-シクロブタンカルボニトリル (4.0 g, 14 ミリモル) を水 (5.0 mL)、氷酢酸 (5.0 mL) 及び濃硫酸 (5.0 mL) と合わせた。その均一な溶液を加熱、還流した (外部浴: 115℃) 。5時間後、その溶液を室温に冷却し、水 (10 mL) 及びEt2O (15 mL) に注いだ。層を分離し、Et2O 層を捨てた。水層を2M NaOH 水溶液の添加によりpH 4.5-5 に調節し、次いでCH2Cl2 (3 x 50 mL)で抽出した。合わせたCH2Cl2 層を食塩水で洗浄し、MgSO4 で乾燥させ、濾過し、濃縮して1-(5-ヨード-ピリジン-2-イル)-シクロブタンカルボン酸3.92 gを得た。m/z 304.4 [M + H]+
1-(5-ヨード-ピリジン-2-イル)-シクロブタンカルボン酸 (3.92 g, 12.9 ミリモル) をtert-BuOH (6.1 mL, 65 ミリモル) 、Et3N (9.0 mL, 65 ミリモル) 及びDPPA (3.1 mL, 14 ミリモル) と合わせた。その反応液を1.5時間にわたって加熱、還流した (外部浴: 85 ℃) 。揮発物を真空で除去し、粗反応混合物をシリカゲルによる順相フラッシュクロマトグラフィー (5→80% EtOAc/ヘキサン) により精製して[1-(5-ヨード-ピリジン-2-イル)-シクロブチル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル1.1 g を固体として得た。m/z 375.4 [M + H]+
【0063】
シール可能なマイクロウェーブ管中のDME/H2O/EtOH (4 mL, 7:3:2) 中の[1-(5-ヨード-ピリジン-2-イル)-シクロブチル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (0.46 g, 1.23 ミリモル) 、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-ピラゾール-1-カルボン酸 tert-ブチルエステル (0.4 g, 1.35 ミリモル) 、及びPdCl2(dppf)Cl2・ジクロロメタン錯体 (0.2 g, 0.25 ミリモル) の混合物に1M K3PO4 (1.5 mL, 1.5 ミリモル) を添加した。その管をシールし、10分間にわたって100℃次いで20分間にわたって120℃でマイクロウェーブ中で加熱した。2M NaOH を添加し (2 mL) 、10分間撹拌した。その溶液をEtOAc (100 mL)で抽出した。有機相を食塩水で洗浄し、MgSO4 で乾燥させ、ケイソウ土により濾過し、濃縮した。粗油をシリカゲルによる順相フラッシュクロマトグラフィーにより精製し、0 - 6% MeOH/CH2Cl2 で溶離して{1-[5-(1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (0.40 g) を褐色の固体として得た。m/z 315.5 [M + H]+
CH2Cl2 (5 mL)中の{1-[5-(1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロブチル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (300 mg, 0.96 ミリモル) の溶液にTFA (0.37 mL, 4.8 ミリモル) を添加した。15時間後、ジオキサン中4M HCl (1.2 mL, 4.8 ミリモル) を添加した。1時間後、その反応液を真空で濃縮して標題化合物303 mgを得た。m/z 215.4 [M + H]+
{5-[6-(1-アミノ-1-メチル-エチル)-ピリダジン-3-イル]-ピリジン-2-イル}-メタノール二塩酸塩
【0064】
【化22】

【0065】
乾燥THF (3.6 mL)中の6-クロロ-ピリダジン-3-カルボニトリル (MacDonald らのWO/2008/068277に従って調製した) (100 mg, 0.71 ミリモル) の溶液をドライアイス/アセトン浴中で-50℃に冷却した。メチルマグネシウムブロミド (MePh/THF中1.0 M, 0.54 mL, 0.75 ミリモル) をシリンジにより一度に添加した。その冷却浴を除去し、反応液を1.5時間撹拌した。その反応混合物にNH4Cl 飽和水溶液を添加し、この混合物をEtOAc (3x) で抽出した。合わせた有機物をMgSO4 で乾燥させ、濃縮した。得られる残渣をフラッシュクロマトグラフィー (シリカ, 0→ 4% MeOH/CH2Cl2) により精製して1-(6-クロロ-ピリダジン-3-イル)-エタノン34 mg を褐色の半固体として得た。m/z 157.3 [M + H]+
乾燥THF (1.0 mL)中の1-(6-クロロ-ピリダジン-3-イル)-エタノン (34 mg, 0.22 ミリモル) の溶液に2-メチル-プロパン-2-スルフィン酸アミド (29 mg, 0.24 ミリモル) を添加した。Ti(OEt)4 (0.090 mL, 0.43 ミリモル) を一度に添加し、その反応液を1時間にわたって60℃に加熱した。水をその反応混合物に添加し、得られるスラリーをケイソウ土のパッドにより濾過した。濾液をNa2SO4で乾燥させ、濃縮して2-メチル-プロパン-2-スルフィン酸 [1-(6-クロロ-ピリダジン-3-イル)-eth-(E)-イリデン]-アミドを粗残渣として得、これを精製しないで使用した。m/z 260.5 [M + H]+
【0066】
粗2-メチル-プロパン-2-スルフィン酸 [1-(6-クロロ-ピリダジン-3-イル)-eth-(E)-イリデン]-アミド (56 mg, 0.22 ミリモル) を乾燥THF (2.2 mL)に溶解し、不活性ガスの雰囲気下で-20℃に冷却した。メチルマグネシウムブロミド (MePh/THF中1.0 M, 0.26 mL, 0.26 ミリモル) をシリンジにより一度に添加し、その反応液を1.5時間にわたって-20℃で撹拌した。その反応混合物にNH4Cl 飽和水溶液(4 mL) 及びEtOAc (7 mL) を添加した。層を分離し、水層をEtOAc (2 x 5 mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮し、次いでフラッシュクロマトグラフィー (シリカ, 0→4% MeOH/CH2Cl2)により精製した。不純な2-メチル-プロパン-2-スルフィン酸 [1-(6-クロロ-ピリダジン-3-イル)-1-メチル-エチル]-アミド15 mg を明褐色の固体として得た。その物質を更に精製しないで使用した。
不純な2-メチル-プロパン-2-スルフィン酸 [1-(6-クロロ-ピリダジン-3-イル)-1-メチル-エチル]-アミド (15 mg, 0.054 ミリモル) をマイクロウェーブバイアル中でPd(dppf)Cl2・ジクロロメタン錯体 (4.7 mg, 0.006 ミリモル) 、1M K3PO4 (0.07 mL, 0.07 ミリモル) 及び2-(ヒドロキシメチル)ピリジン-5-ボロン酸 (18 mg, 0.12 ミリモル) と合わせた。DME/H2O/EtOHの7:3:2 混合物 (1 mL) を添加した。そのバイアルをアルゴンでフラッシし、シールした。次いでこのバイアルをマイクロウェーブ反応器中で15分間にわたって140℃で加熱した。その反応混合物を水2 mLで希釈し、EtOAc 4 x 4 mL で抽出した。合わせた有機層をMgSO4 で乾燥させ、濾過し、濃縮した。シリカゲルによる順相フラッシュクロマトグラフィー (0→4% MeOH/CH2Cl2) により精製して2-メチル-プロパン-2-スルフィン酸 {1-[6-(6-ヒドロキシメチル-ピリジン-3-イル)-ピリダジン-3-イル]-1-メチル-エチル}-アミド4 mgを褐色の固体として得た。
2-メチル-プロパン-2-スルフィン酸 {1-[6-(6-ヒドロキシメチル-ピリジン-3-イル)-ピリダジン-3-イル]-1-メチル-エチル}-アミド (4 mg, 0.011 ミリモル) をCH2Cl2 (0.25 mL)に溶解し、ジオキサン中4M HCl (2 mL, 8 ミリモル) を添加した。45分後、溶媒をN2 の流れの下で除去して{5-[6-(1-アミノ-1-メチル-エチル)-ピリダジン-3-イル]-ピリジン-2-イル}-メタノール二塩酸塩を粗明褐色固体残渣として得た。これを更に精製しないで使用した。
3-ジメチルアミノ-2-ヨード-プロペナール
【0067】
【化23】

【0068】
室温のCH2Cl2 (60 mL) 中の3-ジメチルアミノ-プロペナール (1.5 mL, 15 ミリモル) の溶液に固体としてのN-ヨードスクシンイミド (3.38 g, 15 ミリモル) を一度に添加した。その反応液を1時間撹拌し、続いてCH2Cl2 (25 mL) を添加した。その反応混合物をNa2S2O3 飽和水溶液(1 x 75 mL) 及び水 (2 x 50 mL)で洗浄した。有機相をNa2SO4で乾燥させ、濃縮して黒色の固体を得た。EtOAc/ヘキサンから再結晶して標題化合物1.27 g を赤色の結晶として得た。m/z 226.3 [M + H]+
3-ジメチルアミノ-2-ブロモ-プロペナール
【0069】
【化24】

【0070】
3-ジメチルアミノ-プロペナール (50 mL, 500 ミリモル) を室温のCHCl3 (400 mL) に溶解した。臭素 (25.7 mL, 500 ミリモル) を5分間にわたってシリンジによりニートで添加した。30分後、その反応液をNa2S2O3 飽和水溶液200 mL 及びNaHCO3飽和水溶液200 mLに注いだ。この混合物をCH2Cl2 (3 x 100 mL) で抽出した。合わせた有機層をMgSO4 で乾燥させ、濃縮して暗色の固体を得た。これらの固体をEtOAc (200 mL) に溶解し、不溶性物質を濾過した。濾液を真空で濃縮し、得られる固体を50% EtOAc/ヘキサン で洗浄して標題化合物50.0 gを淡黄色の固体として得た。m/z 178.28 [M + H]+
(R)-5-(4-シアノ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸 {1-[1-(5-ヨード-ピリミジン-2-イル)-シクロプロピルカルバモイル]-シクロプロピル}-アミド
【0071】
【化25】

【0072】
THF (34 mL) 中の1-[(tert-ブトキシカルボニル)アミノ]シクロプロパンカルボン酸 (1.7 g, 8.43 ミリモル) 、HATU (3.5 g, 9.3 ミリモル) 、及び1-アミノシクロプロパンカルボニトリル塩酸塩 (1.0 g, 8.43 ミリモル) の懸濁液にトリエチルアミン (3.5 mL, 25.3 ミリモル) を添加した。その黄色の懸濁液を室温で18時間撹拌し、次いでTHF の殆どを真空で除去した。残っているスラリーを10% (w/w) Na2CO3 水溶液150 mL 及びEtOAc 150 mL で希釈した。層を分離し、有機相を10% (w/w) Na2CO3 水溶液(2 x 100 mL) で洗浄した。有機相を食塩水 (1 x 75 mL) で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して明オレンジ色の粗固体を得た。この固体をEt2Oですり砕き、Et2O を使用して白色の固体を濾過し、すすいで [1-(1-シアノ-シクロプロピルカルバモイル)-シクロプロピル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル1.8 g をオフホワイトの固体として得た。m/z 266.5 [M + H]+
無水EtOH (2.4 mL) 中の[1-(1-シアノ-シクロプロピルカルバモイル)-シクロプロピル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (250 mg, 0.942 ミリモル) の溶液にNaOEt (EtOH 中21 wt%, 0.70 mL, 1.9 ミリモル) をシリンジにより一度に添加した。そのオレンジ色の反応液を1時間撹拌した。そのオレンジ色の溶液に固体NH4Cl (202 mg, 3.77 ミリモル) 及びNH3 (MeOH中7M, 0.14 mL, 0.94 ミリモル) を添加した。その反応バイアルをシールし、室温で15時間撹拌した。得られる懸濁液を濾過し、EtOHですすいだ。濾液を濃縮し、得られる固体をEtOAc ですり砕いて[1-(1-カルバムイミドイル-シクロプロピルカルバモイル)-シクロプロピル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル塩酸塩182 mg を白色の固体として得た。m/z 283.6 [M + H]+
【0073】
無水EtOH (21 mL)中の[1-(1-カルバムイミドイル-シクロプロピルカルバモイル)-シクロプロピル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル塩酸塩 (1.65 g, 5.2 ミリモル) の溶液に、3-ジメチルアミノ-2-ヨード-プロペナール (1.3 g, 5.63 ミリモル) 及びTHF中 2M ジメチルアミン (3.36 mL, 6.7 ミリモル) を添加した。その容器にキャップをし、70℃で一夜加熱した。18時間後、EtOHを真空で除去し、暗オレンジ色の残渣をEtOAc 中5% iPrOH ですり砕いた。黄色の固体を濾過した。濾液を真空で濃縮し、シリカゲルによる順相フラッシュクロマトグラフィー(0→5% MeOH/CH2Cl2)により精製して黒色の油を得た。この油をEt2Oで処理して白色の固体を沈殿させた。その固体を濾過し、濾液を再処理して別のクロップのわずかに暗色の固体を得た。合計426 mgの{1-[1-(5-ヨード-ピリミジン-2-イル)-シクロプロピルカルバモイル]-シクロプロピル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステルを単離した。m/z 445.5 [M + H]+.
{1-[1-(5-ヨード-ピリミジン-2-イル)-シクロプロピルカルバモイル]-シクロプロピル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (426 mg, 0.96 ミリモル) をCH2Cl2 (2 mL) に溶解し、ジオキサン中4M HCl (3 mL, 6 ミリモル) を添加した。90分後、揮発物を60℃でN2の流れの下で除去した。得られる白色の固体を真空で一夜乾燥させて粗1-アミノ-シクロプロパンカルボン酸 [1-(5-ヨード-ピリミジン-2-イル)-シクロプロピル]-アミド二塩酸塩400 mgを得た。この物質を更に精製しないで使用した。
1-アミノ-シクロプロパンカルボン酸 [1-(5-ヨード-ピリミジン-2-イル)-シクロプロピル]-アミド二塩酸塩 (400 mg, 0.96 ミリモル) に乾燥THF 1 mL 及びトリエチルアミン(0.71 ml, 3.98 ミリモル) を添加した。粗 (R)-5-(4-シアノ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボニルクロリド (476 mg, 1.0 ミリモル) を乾燥THF 2 mLに溶解し、反応フラスコに移した。2時間後、溶媒を55℃でN2の流れの下で除去した。得られるスラリーをEtOAc (75 mL) で希釈し、10% クエン酸水溶液 (75 mL) 及びNaHCO3 飽和水溶液(75 mL) で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮して明オレンジ色のフォームを得た。この固体をシリカゲルによる順相フラッシュクロマトグラフィー (1→3% MeOH/CH2Cl2) により精製して標題化合物767 mgを黄褐色の粉末として得た。m/z 785.5
【0074】
1-(5-ブロモ-ピリミジン-2-イル)-シクロプロピルアミン二塩酸塩
【化26】

【0075】
[1-(1-カルバムイミドイル-シクロプロピルカルバモイル)-シクロプロピル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル塩酸塩 (1.0 g, 4.2 ミリモル) ((1-シアノ-シクロプロピル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステルから、[1-(1-カルバムイミドイル-シクロプロピル-カルバモイル)-シクロプロピル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステルの操作と同様の操作を使用してつくった) 及び2-ブロモ-3-ジメチルアミノ-アクロレイン (1.1 g, 6.36 ミリモル) をシールした管中でEtOH (2 mL)中で合わせた。その反応液をキャップし、その混合物を80℃で24時間加熱した。得られる黒色の混合物を室温に冷却した。次いでメタノール (20 mL) をその反応溶液に添加した。固体を濾過し、得られる溶液を減圧で乾燥させた。残渣をCH2Cl2 50 mLで希釈し、固体を除去した。その溶液を濃縮し、シリカゲルによる順相フラッシュクロマトグラフィー (ヘキサン中0→50% EtOAc) により精製して[1-(5-ブロモ-ピリミジン-2-イル)-シクロプロピル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル800 mgをオフホワイトの固体として得た。
[1-(5-ブロモ-ピリミジン-2-イル)-シクロプロピル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (1.18 g, 3.76 ミリモル) を室温でCH2Cl2 (5 mL) に溶解した。ジオキサン中4M HCl (9.4 mL, 37.6 ミリモル) を添加した。2時間後、溶媒をN2の流れにより除去して標題化合物を固体として得た。m/z = 216.3 その物質を精製しないでその後の工程で使用した。
一般操作: スズキ反応/ Boc 脱保護
1-[5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピルアミン二塩酸塩
【0076】
【化27】

【0077】
シール可能なマイクロウェーブ管中のDME/H2O/EtOH (7:3:2) 1.5 mL 中の[1-(5-ヨード-ピリジン-2-イル)-シクロプロピル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (500 mg, 1.39 ミリモル) 、1-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール (433 mg, 2.1 ミリモル) 及びPd(dppf)Cl2・ジクロロメタン錯体 (113 mg, 0.14 ミリモル) の混合物に1M K3PO4 水溶液 (2.1 mL) を添加した。その管をシールし、マイクロウェーブ中で100℃で10分間加熱した。粗反応液をシリカゲルのパッドにより濾過し、MeOHで洗浄し、濃縮した。残渣をEtOAc 30 mL と水10 mL の間に分配した。有機相を食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して油を得た。この物質をシリカゲルによる順相フラッシュクロマトグラフィー (0→3.5% MeOH/CH2Cl2)により精製して{1-[5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル0.55 gを褐色の固体として得た。その化合物を更に精製しないでその後の工程で使用した。
CH2Cl2 (15 mL)中の{1-[5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (1.1g, 3.5 ミリモル) の溶液にジオキサン中4.0M HCl (4.35 mL, 17.5 ミリモル) を添加した。一夜撹拌した後、更にジオキサン中4.0M HCl (4.35 mL, 17.5 ミリモル) をその溶液に添加した。更に12時間後に、その溶液を真空で濃縮して標題化合物800 mgを得た。
【0078】
上記された操作と同様の操作を使用して下記の化合物を調製した。
1-[5-(6-メチル-ピリジン-3-イル)-ピリミジン-2-イル]-シクロプロピルアミン
{5-[2-(1-アミノ-シクロプロピル)-ピリミジン-5-イル]-ピリジン-2-イル}-メタノール
1-[5-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリミジン-2-イル]-シクロプロピルアミン
1-[5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリミジン-2-イル]-シクロプロピルアミン
1-[5-(4-メタンスルホニル-フェニル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピルアミン
{4-[6-(1-アミノ-シクロプロピル)-ピリジン-3-イル]-フェニル}-メタノール
[5-(1-アミノ-シクロプロピル)-[2,3']ビピリジニル-6'-イル]-メタノール
1-(6'-メチル-[2,3']ビピリジニル-5-イル)-シクロプロピルアミン
1-[5-(1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピルアミン
1-(6'-メチル-[3,3']ビピリジニル-6-イル)-シクロプロピルアミン
1-[5-(1,3,5-トリメチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピルアミン
{4-[2-(1-アミノ-シクロプロピル)-ピリミジン-5-イル]-フェニル}-メタノール
1-[6-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-3-イル]-シクロプロピルアミン
1-[6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-3-イル]-シクロプロピルアミン
1-[5-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピルアミン
1-[5-(1-シクロプロピル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピルアミン
1-[5-(3-シクロプロピル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピルアミン
1-[5-(5-シクロプロピル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピルアミン
[6'-(1-アミノ-シクロプロピル)-[3,3']ビピリジニル-6-イル]-メタノール
1-[6-(1H-ピラゾール-4-イル)-1,8-ナフチリジン-2-イル]-シクロブチルアミン
1-シクロプロピル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-[1,3,2]ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール
【0079】
【化28】

【0080】
シクロプロピルヒドラジンシュウ酸塩 (162 mg, 1.00 ミリモル) 及びNaOAc (82 mg, 1.0 ミリモル) をEtOH (200 プルーフ, 1.5 mL) 中で合わせ、3-ジメチルアミノ-プロペナール (0.10 mL, 1.0 ミリモル) をシリンジにより一度に添加した。その懸濁液を70℃で16時間撹拌し、次いで室温に冷却した。その反応液をNaHCO3 飽和水溶液(3 mL)で希釈し、EtOAc (4 x 5 mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、そのサンプルを加熱しないでロータリーエバポレーターで濃縮して1-シクロプロピル-1H-ピラゾールを揮発性液体として得、これを更に精製しないで使用した。m/z 109.4 [M + H]+
室温のCHCl3 (4 mL)中の粗1-シクロプロピル-1H-ピラゾール (108 mg, 1.00 ミリモル)の溶液にBr2 (51 uL, 1.0 ミリモル) をシリンジにより添加した。そのオレンジ色の溶液を1時間撹拌した。その反応液をNa2S2O3 飽和水溶液(3 mL) 及びNaHCO3 飽和水溶液(3 mL) で希釈した。その混合物をCH2Cl2 (3 x 5 mL) で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4 で乾燥させ、そのサンプルを加熱しないでロータリーエバポレーターで濃縮して4-ブロモ-1-シクロプロピル-1H-ピラゾールを揮発性の明黄色の液体として得、これを更に精製しないで使用した。m/z 187.3 [M + H]+
ビス (ピナコラート)ジボロン(330 mg, 1.3 ミリモル) 、NaOAc (262 mg, 3.2 ミリモル) 、及びPd(dppf)Cl2・ジクロロメタン錯体 (89 mg, 0.11ミリモル) をマイクロウェーブバイアル中で合わせた。4-ブロモ-1-シクロプロピル-1H-ピラゾール及びDMF (4 mL) を添加し、そのバイアルをアルゴンでフラッシし、シールした。その反応混合物をマイクロウェーブ中で60分間にわたって150℃で加熱した。その反応液を水10 mL で希釈し、EtOAc 3 x 10 mL で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4 で乾燥させ、濃縮して標題化合物120 mgを暗色の油として得た。m/z 235.4 [M + H]+
1-[6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリダジン-3-イル]-シクロプロピルアミン二塩酸塩
【0081】
【化29】

【0082】
室温の無水DMF (77 mL) 中の(1-フラン-2-イル-シクロプロピル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (4.30 g, 19.3 ミリモル) の溶液にN-ヨードスクシンイミド (4.77 g, 21.2 ミリモル) を固体として一度に添加した。その反応液を2.5時間撹拌し、その時間中に深赤色が発生した。その反応液をNa2S2O3 飽和水溶液(75 mL) 、水 (75 mL) 、及びジエチルエーテル (100 mL) で希釈した。層を分離し、水層をジエチルエーテル (2 x 100 mL) で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮した。得られる固体をヘキサンですり砕いて[1-(5-ヨード-フラン-2-イル)-シクロプロピル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル4.9 g を明黄色の粉末として得た。m/z 350.5 [M + H]+
[1-(5-ヨード-フラン-2-イル)-シクロプロピル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (200 mg, 0.57 ミリモル) 、Pd(dppf)Cl2・ジクロロメタン錯体 (46 mg, 0.057 ミリモル) 、K3PO4 (145 mg, 0.69 ミリモル) 及び1-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン)-1H-ピラゾール (179 mg, 0.86 ミリモル) を全てマイクロウェーブバイアルに入れた。DME (1.5 mL) 、水 (0.6 mL) 、EtOH (0.5 mL)を添加し、そのバイアルをアルゴンでフラッシし、次いでシールした。その反応混合物をマイクロウェーブ中で100℃で10分間加熱した。その反応液を水 (5 mL) で希釈し、EtOAc (3 x 5 mL)で抽出した。有機相をMgSO4 で乾燥させ、濾過し、濃縮して黒色の残渣を得た。シリカゲルによる順相フラッシュクロマトグラフィー (0→4.5% MeOH/CH2Cl2)により精製して{1-[5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-フラン-2-イル]-シクロプロピル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル226 mg を赤色の半固体残渣として得た。m/z 304.6 [M + H]+
【0083】
丸底フラスコ中で、{1-[5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-フラン-2-イル]-シクロプロピル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (226 mg, 0.745 ミリモル) をTHF (12.4 mL) と水 (1.3 mL) の混合物に溶解した。フラスコをドライアイス/アセトン浴中で-35℃に冷却し(その混合物が濃厚なスラリーになり)、次いでN-ブロモスクシンイミド (146 mg, 0.819 ミリモル) を固体として一度に添加した。その反応液が直ぐに明黄色に変化した。その反応液をこの温度で15分間撹拌し、その時間後に無水ヒドラジン (0.21 mL, 6.7 ミリモル) をシリンジにより一度に添加した。その氷浴を除去し、その反応液を室温で20時間撹拌した。揮発物を50℃でN2の流れの下で除去した。得られる残渣をフラッシュクロマトグラフィー (シリカ, 90→100% EtOAc/ヘキサン) により精製して{1-[6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリダジン-3-イル]-シクロプロピル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル51 mg を明黄色の固体として得た。m/z 316.6 [M + H]+.
{1-[6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリダジン-3-イル]-シクロプロピル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (51 mg, 0.16 ミリモル) をCH2Cl2 (1 mL)に溶解し、ジオキサン中4M HCl (2 mL, 4 ミリモル) を添加した。2時間後、溶媒をN2の流れの下で除去して標題化合物をオレンジ色の固体として得た。m/z = 216.4 [M + H]+
上記された操作と同様の操作を使用して下記の化合物を調製した。
1-[6-(4-フルオロ-フェニル)-ピリダジン-3-イル]-シクロプロピルアミン二塩酸塩, m/z 230.4 [M + H]+.
{4-[6-(1-アミノ-シクロプロピル)-ピリダジン-3-イル]-フェニル}-メタノール, m/z 242.3 [M + H]+.
1-[6-(1H-ピラゾール-4-イル)-ピリダジン-3-イル]-シクロプロピルアミン二塩酸塩, m/z 202.4 [M + H]+.
1-[6-(3-シクロプロピル-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリダジン-3-イル]-シクロプロピルアミン二塩酸塩, m/z 216.4 [M+H]+
一般操作: アミドカップリング/Boc 脱保護順序:
(S)-2-アミノ-N-{1-[6-(1H-ピラゾール-4-イル)-ピリダジン-3-イル]-シクロプロピル}-プロピオンアミド二塩酸塩
【0084】
【化30】

【0085】
CH2Cl2 (1.9 mL) 中のN-Boc-アラニン (89 mg, 0.48 ミリモル) 、HATU (199 mg, 0.52 ミリモル) 、及び1-[6-(1H-ピラゾール-4-イル)-ピリダジン-3-イル]-シクロプロピルアミン二塩酸塩 (130 mg, 0.48 ミリモル) の溶液にジイソプロピルエチルアミン (0.33 mL, 1.9 ミリモル) を添加した。その褐色の混合物を2時間撹拌し、次いで10% (w/w) Na2CO3 水溶液(5 mL)を添加し、撹拌を20分間続けた。層を分離し、水層をCH2Cl2 (2 x 5 mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して褐色の油を得た。これをシリカゲルによる順相フラッシュクロマトグラフィー (1→20 % MeOH/CH2Cl2) により精製して((S)-1-{1-[6-(1H-ピラゾール-4-イル)-ピリダジン-3-イル]-シクロプロピルカルバモイル}-エチル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステル79 mg を得た。m/z 373.7 [M + H]+
((S)-1-{1-[6-(1H-ピラゾール-4-イル)-ピリダジン-3-イル]-シクロプロピルカルバモイル}-エチル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステルをCH2Cl2 (1.0 mL)に溶解し、ジオキサン中4M HCl (2 mL, 8 ミリモル) を添加した。1.5時間後、溶媒を50℃でN2の流れの下で除去した。この物質を真空で乾燥させて標題化合物73 mg を得た。m/z 273.5 [M + H]+
上記された操作と同様の操作を使用して下記の化合物を調製した。
(2S,3R)-2-アミノ-3-ヒドロキシ-N-{1-[6-(1H-ピラゾール-4-イル)-ピリダジン-3-イル]-シクロプロピル}-ブチルアミド二塩酸塩
(S)-2-アミノ-3-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)-N-{1-[6-(1H-ピラゾール-4-イル)-ピリダジン-3-イル]-シクロプロピル}-プロピオンアミド二塩酸塩
(S)-2-アミノ-N-[1-(6'-ヒドロキシメチル-[3,3']ビピリジニル6-イル)-シクロプロピル]-プロピオンアミド二塩酸塩
(S)-2-アミノ-N-{1-[6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリダジン-3-イル]-シクロプロピル}-プロピオンアミド二塩酸塩
【0086】
(2S,3R)-2-アミノ-3-ヒドロキシ-N-{1-[6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリダジン-3-イル]-シクロプロピル}-ブチルアミド二塩酸塩
(S)-2-アミノ-3-(3-メチル-3H-イミダゾール-4-イル)-N-{1-[6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリダジン-3-イル]-シクロプロピル}-プロピオンアミド
(S)-2-アミノ-3-(3-メチル-3H-イミダゾール-4-イル)-N-{1-[5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピル}-プロピオンアミド
(S)-2-アミノ-N-{1-[5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピル}-プロピオンアミド
(S)-2-アミノ-N-{1-[5-(6-ヒドロキシメチル-ピリジン-3-イル)-ピリミジン-2-イル]-シクロプロピル}-プロピオンアミド
(S)-2-アミノ-N-{1-[5-(4-ヒドロキシメチル-フェニル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピル}-プロピオンアミド
(S)-2-アミノ-N-[1-(6'-ヒドロキシメチル-[2,3']ビピリジニル-5-イル)-シクロプロピル]-プロピオンアミド
(S)-2-アミノ-N-{1-[5-(1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピル}-プロピオンアミド
(2S,3R)-2-アミノ-3-ヒドロキシ-N-{1-[5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピル}-ブチルアミド
(S)-2-アミノ-N-{1-[6-(4-ヒドロキシメチル-フェニル)-ピリダジン-3-イル]-シクロプロピル}-プロピオンアミド
(R)-2-アミノ-N-{1-[5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピル}-プロピオンアミド
【0087】
(2S,3R)-2-アミノ-3-ヒドロキシ-N-{1-[5-(6-ヒドロキシメチル-ピリジン-3-イル)-ピリミジン-2-イル]-シクロプロピル}-ブチルアミド
1-アミノ-シクロプロパンカルボン酸 {1-[6-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-3-イル]-シクロプロピル}-アミド
(2S,3R)-2-アミノ-N-{1-[6-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-3-イル]-シクロプロピル}-3-ヒドロキシ-ブチルアミド
(2S,3R)-2-アミノ-3-ヒドロキシ-N-{1-[6-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-3-イル]-シクロプロピル}-ブチルアミド
(S)-2-アミノ-3-ヒドロキシ-N-{1-[5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピル}-プロピオンアミド
(S)-2-アミノ-N-{1-[5-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピル}-3-ヒドロキシ-プロピオンアミド
(2S,3R)-2-アミノ-N-{1-[5-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピル}-3-ヒドロキシ-ブチルアミド
(2S,3R)-2-アミノ-N-{1-[5-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリミジン-2-イル]-シクロプロピル}-3-ヒドロキシ-ブチルアミド
(R)-1-(5-ブロモ-ピリジン-2-イル)-エチルアミン二塩酸塩
【0088】
【化31】

【0089】
室温のCH2Cl2 100 mL中の(R)-(+)-2-メチル-2-プロパンスルフィンアミド (2.60 g, 21.5 ミリモル) の溶液にCuSO4 (7.53 g, 47.2 ミリモル) 及び5-ブロモ-ピリジン-2-カルボアルデヒド (4.39 g, 23.6 ミリモル) を添加した。その反応混合物を室温で21時間撹拌し、次いでケイソウ土により濾過し、CH2Cl2で洗浄した。濾液を濃縮して淡褐色の油を得、これをシリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、ヘキサン中10-25% EtOAc で溶離して、(R)-2-メチル-プロパン-2-スルフィン酸 1-(5-ブロモ-ピリジン-2-イル)-meth-(E)-イリデンアミド6.04 g (97%) を淡黄色の固体として得た。
CH2Cl2 100 mL中の(R)-2-メチル-プロパン-2-スルフィン酸 1-(5-ブロモ-ピリジン-2-イル)-meth-(E)-イリデンアミド (6.04 g, 20.9 ミリモル) の溶液を-50℃に冷却した。MeMgBr (10.4 mL, 31.3 ミリモル, Et2O中3M) を1時間にわたってシリンジポンプにより徐々に滴下して添加した。その反応混合物を-50℃で30分間撹拌し、次いでNH4Cl 飽和水溶液100 mLの添加により反応停止した。その混合物をCH2Cl2 200 mL と水150 mLの間に分配した。有機相を食塩水150 mLで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、ヘキサン中50-90% EtOAcで溶離して、(R)-2-メチル-プロパン-2-スルフィン酸 [(R)-1-(5-ブロモ-ピリジン-2-イル)-エチル]-アミド5.38 g (84%) を白色の固体として得た。
MeOH 5 mL中の(R)-2-メチル-プロパン-2-スルフィン酸 [(R)-1-(5-ブロモ-ピリジン-2-イル)-エチル]-アミド (500 mg, 1.64 ミリモル) の溶液にHCl (4.10 mL, 16.4 ミリモル, ジオキサン中4M) を添加した。その反応混合物を室温で2.5時間撹拌し、その時間中に白色の沈殿を生成した。Et2O 20 mLを添加した。更に20分間撹拌した後、その反応混合物を濾過し、Et2O 10 mLで洗浄した。標題化合物454 mg (99%) を高真空下の乾燥後に白色の固体として単離した。
一般操作: アミドカップリング順序:
(R)-5-(4-シアノ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸 {1-[(R)-1-(5-ブロモ-ピリジン-2-イル)-エチルカルバモイル]-シクロプロピル}-アミド
【0090】
【化32】

【0091】
DMF 4 mL中の1-{[(R)-5-(4-シアノ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボニル]-アミノ}-シクロプロパンカルボン酸 (500 mg, 0.92 ミリモル) 、(R)-1-(5-ブロモ-ピリジン-2-イル)-エチルアミン二塩酸塩 (303 mg, 1.11 ミリモル) 及びジイソプロピルエチルアミン (0.640 mL, 3.69 ミリモル) の懸濁液を室温で10分間撹拌した。HATU (386 mg, 1.01 ミリモル) を添加し、その透明な黄色の反応混合物を室温で3時間撹拌した。その反応混合物を酢酸エチル75 mL と水25 mL の間に分配した。有機相を5% NaCl水溶液 2 × 25 mL 及び食塩水25 mL で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮した。残渣をシリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、CH2Cl2中0-3% MeOH で溶離して、標題化合物653 mg (98%)を黄色のフォームとして得た。m/z 726.4 [M + 1]+
上記された操作と同様の操作を使用して下記の化合物を調製した。
(R)-5-(4-シアノ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸 {1-[1-(6-ヨード-ピリジン-2-イル)-シクロプロピルカルバモイル]-シクロプロピル}-アミド
(R)-5-(4-シアノ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸 {1-[1-(5-ヨード-ピリジン-2-イル)-シクロプロピルカルバモイル]-シクロプロピル}-アミド
(R)-5-(4-シアノ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸 {1-[1-(5-ヨード-ピリジン-2-イル)-シクロプロピルカルバモイル]-シクロプロピル}-アミド
(R)-7-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-5-(4-トリフルオロメトキシ-ベンジル)-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸 {1-[1-(5-ヨード-ピリジン-2-イル)-シクロプロピルカルバモイル]-シクロプロピル}-アミド
(R)-7-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-5-(4-トリフルオロメトキシ-ベンジル)-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸 {1-[1-(5-ヨード-ピリジン-2-イル)-シクロプロピルカルバモイル]-シクロプロピル}-アミド
(R)-5-(4-シアノ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸 {1-[1-(4-ヨード-ピリジン-2-イル)-シクロプロピルカルバモイル]-シクロプロピル}-アミド
一般操作: スズキ反応/スルフィンアミド脱保護順序 (2 工程) 又はスズキ反応/スルフィンアミド脱保護/アミドカップリング/Boc 脱保護順序 (4工程):
(2S,3R)-2-アミノ-3-ヒドロキシ-N-[(R)-1-(6'-メチル-[3,3']ビピリジニル-6-イル)-エチル]-ブチルアミド三塩酸塩
【0092】
【化33】

【0093】
マイクロウェーブバイアル中の(R)-2-メチル-プロパン-2-スルフィン酸 [(R)-1-(5-ブロモ-ピリジン-2-イル)-エチル]-アミド (500 mg, 1.64 ミリモル) 、2-メチルピリジン-5-ボロン酸水和物 (305 mg, 2.0 ミリモル) 、K3PO4 (417 mg, 2.0 ミリモル) 、及びPd(dppf)Cl2・ジクロロメタン錯体 (133 mg, 0.16 ミリモル) の混合物にDME/H2O/EtOH (7:3:2) 3.3 mLを添加した。そのバイアルをArでフラッシし、シールし、マイクロウェーブ中で110℃で20分間加熱した。その反応液を水30 mL 及びEtOAc 30 mL で希釈した。層を分離し、水層をEtOAc (2 x 25 mL) で抽出した。合わせた有機層をMgSO4 で乾燥させ、濃縮して黒色の油を得た。シリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィー (0→5% MeOH/CH2Cl2) により精製して2-メチル-プロパン-2-(R)-スルフィン酸 [(R)-1-(6'-メチル-[3,3']ビピリジニル-6-イル)-エチル]-アミド 368 mg を褐色の結晶性固体として得た。m/z 318.7 [M + H]+
CH2Cl2 (2 mL)中の2-メチル-プロパン-2-(R)-スルフィン酸 [(R)-1-(6'-メチル-[3,3']ビピリジニル-6-イル)-エチル]-アミド (370 mg, 1.17 ミリモル) の溶液にジオキサン中4M HCl (3 mL, 12 ミリモル) を添加した。1.5時間後、溶媒をN2の流れの下で除去して(R)-1-(6'-メチル-[3,3']ビピリジニル-6-イル)-エチルアミン二塩酸塩を明黄褐色の固体粉末として得た。m/z 214.5 [M + H]+
N-Boc-(L)-スレオニン (0.13 g, 0.61 ミリモル) 、(R)-1-(6'-メチル-[3,3']ビピリジニル-6-イル)-エチルアミン二塩酸塩 (0.16 g, 0.56 ミリモル)及びHATU (0.23 g, 0.61 ミリモル) の混合物にTHF (1 mL) 続いてジイソプロピルエチルアミン (0.48 mL, 2.8 ミリモル) を添加した。2時間後、揮発物をN2の流れの下で除去し、得られる油をシリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィー (0→5% MeOH/CH2Cl2) により精製して{(1S,2R)-2-ヒドロキシ-1-[(R)-1-(6'-メチル-[3,3']ビピリジニル-6-イル)-エチルカルバモイル]-プロピル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル250 mg を黄褐色の固体として得た。m/z 415.8 [M + H]+
{(1S,2R)-2-ヒドロキシ-1-[(R)-1-(6'-メチル-[3,3']ビピリジニル-6-イル)-エチルカルバモイル]-プロピル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (0.23 g, 0.45 ミリモル) をCH2Cl2 (2 mL) に溶解し、ジオキサン中4M HCl (2 mL, 4 ミリモル) を添加した。1.5時間後、揮発物をN2の流れの下で除去して(2S,3R)-2-アミノ-3-ヒドロキシ-N-[(R)-1-(6'-メチル-[3,3']ビピリジニル-6-イル)-エチル]-ブチルアミド三塩酸塩300 mgを黄褐色の粉末として得た。m/z 315.7 [M + H]+
【0094】
上記された操作と同様の操作を使用し、2工程順序又は4工程順序を使用して下記の化合物を調製した。
[6'-((R)-1-アミノ-エチル)-[3,3']ビピリジニル-6-イル]-メタノール
(S)-2-アミノ-N-[(R)-1-(6'-ヒドロキシメチル-[3,3']ビピリジニル-6-イル)-エチル]-プロピオンアミド
(2S,3R)-2-アミノ-3-ヒドロキシ-N-[(R)-1-(6'-ヒドロキシメチル-[3,3']ビピリジニル-6-イル)-エチル]-ブチルアミド
(2S,3R)-2-アミノ-N-{(R)-1-[5-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-2-イル]-エチル}-3-ヒドロキシ-ブチルアミド
(S)-1-[5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-2-イル]-エチルアミン
[6'-((R)-1-アミノ-エチル)-[3,3']ビピリジニル-6-イル]-メタノール
(R)-1-[5-(1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-2-イル]-エチルアミン
(R)-1-[5-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-2-イル]-エチルアミン
1-(5-1,2,4-トリアゾール-1-イル-ピリジン-2-イル)-シクロプロピルアミンビストリフルオロ酢酸
【0095】
【化34】

【0096】
[1-(5-ヨード-ピリジン-2-イル)-シクロプロピル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (100 mg, 0.28 ミリモル) 、CuI (11 mg, 0.06 ミリモル) 、1,2,4-トリアゾール (29 mg, 0.42 ミリモル) 及びK3PO4 (118 mg, 0.556 ミリモル) を8-mLのマイクロウェーブバイアル中で混合した。(1R,2R)-N,N'-ジメチル-シクロヘキサン-1,2-ジアミン (18 μL, 0.11 ミリモル) 続いてDMF (2 mL)をアルゴン雰囲気下でその混合物に添加した。その反応液を100℃で一夜加熱した。次いでその反応液を室温に冷却し、水 (50 mL) 及びEtOAc (50 mL)で希釈した。有機層を集め、MgSO4 で乾燥させた。残渣をシリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィー (20% EtOAc/Hex 〜100% EtOAc)により精製して[1-(5-[1,2,4]トリアゾール-1-イル-ピリジン-2-イル)-シクロプロピル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (40 mg, 0.13 ミリモル, 48%) を半固体として得た。
[1-(5-[1,2,4]トリアゾール-1-イル-ピリジン-2-イル)-シクロプロピル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (40 mg, 0.13 ミリモル) をCH2Cl2 (0.6 mL)に溶解し、次いでTFA (0.1 mL) を添加した。18時間後、その反応溶液を真空で濃縮して粗1-(5-1,2,4-トリアゾール-1-イル-ピリジン-2-イル)-シクロプロピルアミンビストリフルオロ酢酸27 mg を得た。その物質を更に精製しないでその後の反応に使用した。
上記された操作と同様の操作を使用して下記の化合物を調製した。
1-(5-ピラゾール-1-イル-ピリジン-2-イル)-シクロプロピルアミンビストリフルオロ酢酸塩
1-(5-イミダゾール-1-イル-ピリジン-2-イル)-シクロプロピルアミンビストリフルオロ酢酸塩
6'-(1-アミノ-シクロプロピル)-[1,3']ビピリジニル2-オンビストリフルオロ酢酸塩
一般操作- アミジン生成:
3,N-ジヒドロキシ-ブチルアミジン:
【0097】
【化35】

【0098】
EtOH 15 mL 中の3-ヒドロキシブチロニトリル (1.00 g, 11.8 ミリモル) 及びK2CO3 (3.25 g, 23.5 ミリモル) のスラリーにヒドロキシルアミン塩酸塩 (1.63 g, 23.5 ミリモル) を添加した。その反応混合物を20時間にわたって還流して撹拌し、次いで室温に冷却し、濾過し、EtOH 40 mLで洗浄した。濾液を油状の白色の固体に濃縮し、これをEtOH 30 mL で処理した。沈殿を濾過し、EtOH 30 mLで洗浄し、濾液を黄色の油状の固体に濃縮した。粗生成物を10% MeOH/ジクロロメタン30 mL ですり砕き、濾過し、10% MeOH/ジクロロメタン10 mL で洗浄した。濾液を濃縮して生成物1.32 gを淡黄色の油として得た。
上記されたのと同様の操作を使用して下記の化合物を調製した。
N-ヒドロキシ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキシアミジン
一般操作- [1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-シクロプロピルアミン生成:
- 1-(3-メチル-[1,2,4]オキサジアゾール-5-イル)-シクロプロピルアミン塩酸塩:
【0099】
【化36】

【0100】
DMF 2 mL中のN-boc-アミノ-シクロプロパンカルボン酸 (1.01 g, 5.00 ミリモル) の溶液にカルボニルジイミダゾール (0.812 g, 5.01 ミリモル) を添加した。この反応混合物を室温で6時間撹拌した。N-ヒドロキシ-アセトアミジン (0.374 g, 5.05 ミリモル) を添加した。この反応混合物を室温で2時間撹拌し、次いで100℃で16時間加熱した。室温に冷却した後、その反応混合物を水で希釈した。得られる沈殿を濾過により集め、アセトニトリル及び水で洗浄し、空気乾燥して[1-(3-メチル-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)-シクロプロピル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル1.05 gを白色の固体として得た。m/z 240 [M + 1]+
[1-(3-メチル-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)-シクロプロピル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (80 mg, 0.33 ミリモル) を1,4-ジオキサン中のHCl (4.0M, 1.0 mL, 4.0ミリモル) に溶解した。室温で1時間放置した後、溶媒を窒素の流れにより除去した。標題化合物を単離し、更に精製しないで使用した。
上記されたのと同様の操作を使用して下記の化合物を調製した。
1-[3-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル]-シクロプロピルアミン
1-[5-(3-シクロプロピル-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピルアミンビストリフルオロ酢酸塩
【0101】
【化37】

【0102】
加圧管中のDMF (10 mL) 中の酸無水物 (0.89 mL, 9.4 ミリモル) の溶液にギ酸ナトリウム (0.96 g, 14.2 ミリモル) 及びヒューニッヒ塩基 (1.6 mL, 9.4 ミリモル) を添加した。その加圧管をシールし、その混合物を室温で45分間撹拌した。その管を開け、DMF (3 mL)中の[1-(5-ヨード-ピリジン-2-イル)-シクロプロピル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (1.7 g, 4.7 ミリモル) の溶液、続いてLiCl (0.60 g, 14.2 ミリモル) 及びPd(OAc)2 (0.11 g, 0.47 ミリモル) を添加した。その反応容器をシールし、その混合物を80℃で20時間加熱した。その反応混合物を室温に冷却し、キャップを徐々に除去してガスを放出させた。その混合物を水で希釈し、EtOAc (3 x 100 mL)で抽出した。合わせた抽出物を水、1N HCl、食塩水で洗浄し、MgSO4 で乾燥させた。その混合物を濾過し、濃縮して6-(1-tert-ブトキシカルボニルアミノ-シクロプロピル)-ニコチン酸 (0.51 g, 1.8 ミリモル) を黄色の固体として得た。m/z 279.6.
DMF (5 mL)中の6-(1-tert-ブトキシカルボニルアミノ-シクロプロピル)-ニコチン酸 (0.10 g, 0.10 ミリモル) の溶液にCDI (0.16 g, 0.10 ミリモル) を添加した。その混合物を室温で3時間撹拌した。次いでN-ヒドロキシ-シクロプロパンカルボキシアミジン (0.28 g, 0.10 ミリモル) を添加し、その反応混合物を100℃で24時間加熱した。その混合物を室温に冷却し、水で希釈し、EtOAc (3 x 100 mL)で抽出した。合わせた抽出物を水、NaHCO3飽和水溶液、食塩水で洗浄し、MgSO4 で乾燥させた。その混合物を濾過し、濃縮して{1-[5-(3-シクロプロピル-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (0.13 g, 0.38 ミリモル) を黄色の油として得た。m/z 343.7 [M + H]+
CH2Cl2 (1 mL) 中の{1-[5-(3-シクロプロピル-1,2,4-オキサジアゾール-5-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (0.13 g, 0.38 ミリモル) の溶液にTFA (1 mL) を添加した。その反応液を室温で2時間撹拌した。溶媒及び過剰のTFA を減圧で除去して標題化合物 (0.14 g, 0.41 ミリモル) を得た。m/z 243.6 [M+H]+
1-[5-(5-シクロプロピル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピルアミンビストリフルオロ酢酸塩
【0103】
【化38】

【0104】
DMF (3 mL) 中の6-(1-tert-ブトキシカルボニルアミノ-シクロプロピル)-ニコチン酸 (0.50 g, 1.8 ミリモル) の溶液にHATU (0.68 g, 1.8 ミリモル) 、Et3N (0.25 mL, 1.8 ミリモル) を添加し、その混合物を室温で20分間撹拌した。次いでヒドラジン一水和物 (0.09 mL, 1.8 ミリモル) を添加し、その混合物を1時間撹拌した。その混合物を水で希釈し、EtOAc (3 x 100 mL)で抽出した。合わせた抽出物を水、食塩水で洗浄し、MgSO4 で乾燥させた。その混合物を濾過し、濃縮して[1-(5-ヒドラジノカルボニル-ピリジン-2-イル)-シクロプロピル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (0.51 g, 1.7 ミリモル) を黄色の固体として得た。m/z 293.7 [M + H]+
DMF (2 mL)中のシクロプロピルカルボン酸 (0.20 g, 0.68 ミリモル) の溶液にHATU (0.26 g, 0.68 ミリモル) 、Et3N (0.10 mL, 0.75 ミリモル) を添加し、その反応混合物を室温で20分間撹拌した。DMF (1 mL)中の[1-(5-ヒドラジノカルボニル-ピリジン-2-イル)-シクロプロピル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (0.20 g, 0.68 ミリモル) を添加し、その反応混合物を室温で21時間撹拌した。その混合物を水で希釈し、EtOAc (3 x 100 mL) で抽出した。合わせた抽出物を飽和NaHCO3、食塩水で洗浄し、MgSO4 で乾燥させた。その混合物を濾過し、濃縮して{1-[5-(N'-シクロプロパン-カルボニル-ヒドラジノカルボニル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (0.23 g, 0.64 ミリモル) を明褐色の固体として得た。m/z 361.7 [M + H]+
【0105】
1-[5-(N'-シクロプロパンカルボニル-ヒドラジノカルボニル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (0.23 g, 0.64 ミリモル) をTHF (2 mL) に溶解し、これにバージェス試薬 (0.30 g, 1.3 ミリモル) を添加した。その混合物をマイクロウェーブ中で150℃で30分間加熱した。その混合物を水で希釈し、EtOAc (3 x 50 mL) で抽出した。合わせた抽出物を水、食塩水で洗浄し、MgSO4 で乾燥させた。その混合物を濾過し、濃縮し、残渣を逆相HPLC (MeCN/H2O) により精製して{1-[5-(5-シクロプロピル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (0.045 g, 0.13 ミリモル) を褐色の固体として得た。m/z 343.7 [M + H]+
CH2Cl2 (0.2 mL)中の{1-[5-(5-シクロプロピル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピル}-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (40 mg, 0.12 ミリモル) の溶液にTFA (1 mL) を添加した。その反応液を室温で4時間撹拌した。溶媒及び過剰のTFA を減圧で除去して標題化合物 (0.041 g) を得た。m/z 243.6 [M + H]+
1-{4-[6-(1-アミノ-シクロプロピル)-ピリジン-3-イル]-フェニル}-シクロプロパノールビストリフルオロ酢酸塩
【0106】
【化39】

【0107】
DME (4 mL)中の[1-(5-ヨード-ピリジン-2-イル)-シクロプロピル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (1.5 g, 4.2 ミリモル) の溶液にPdCl2(dppf)・ジクロロメタン錯体 (0.34 g, 0.42 ミリモル) を添加した。その溶液を(4-メトキシ-カルボニルフェニル)-ボロン酸 (0.90 g, 5.0 ミリモル) を含むマイクロウェーブバイアルに移した。次いでK3PO4 (1.1 g, 5.4 ミリモル) 続いて水 (1 mL) 及びEtOH (1 mL) を添加した。その反応液をマイクロウェーブ中で100℃で10分間加熱した。その混合物を水で希釈し、EtOAc (3 x 50 mL) で抽出した。合わせた抽出物を水、食塩水で洗浄し、MgSO4 で乾燥させた。その混合物を濾過し、濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー (ヘキサン中0-100% EtOAc) により精製して4-[6-(1-tert-ブトキシカルボニルアミノ-シクロプロピル)-ピリジン-3-イル]-安息香酸メチルエステル (0.75 g, 2.0 ミリモル) を黄色の固体として得た。m/z 369.7 [M + H]+
THF (20 mL) 中の4-[6-(1-tert-ブトキシカルボニルアミノ-シクロプロピル)-ピリジン-3-イル]-安息香酸メチルエステル (0.68 g, 1.8 ミリモル) の溶液にTi(Oi-Pr)4 (0.54 mL, 1.8 ミリモル) を添加した。この混合物にEtMgBr (Et2O中3M, 1.2 mL, 3.7 ミリモル) を30分間にわたって徐々に添加した。その反応液を室温で1時間撹拌した。Ti(Oi-Pr)4 (1.1 mL, 3.2 ミリモル) 及びEtMgBr (Et2O中3M, 1.2 mL, 3.7 ミリモル) をその溶液に再度添加し、その反応液を30分間撹拌した。その混合物を水で反応停止し、EtOAc (3 x 100 mL) で抽出した。合わせた抽出物を水、食塩水で洗浄し、MgSO4 で乾燥させた。その混合物を濾過し、濃縮し、残渣を逆相HPLCにより精製して(1-{5-[4-(1-ヒドロキシ-シクロプロピル)-フェニル]-ピリジン-2-イル}-シクロプロピル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (0.05 g, 1.4 ミリモル) を褐色の固体として得た。m/z 367.7 [M + H]+
CH2Cl2 (1 mL)中の(1-{5-[4-(1-ヒドロキシ-シクロプロピル)-フェニル]-ピリジン-2-イル}-シクロプロピル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (50 mg, 0.14 ミリモル) の溶液にTFA (3 mL)を添加した。その反応液を室温で1時間撹拌した。溶媒及び過剰のTFA を減圧で除去して標題化合物 (50 mg, 0.14 ミリモル) を得た。m/z 267.6 [M+H]+
6'-(1-アミノ-シクロプロピル)-1H-[3,3']ビピリジニル6-オンビストリフルオロ酢酸塩
【0108】
【化40】

【0109】
DME (1 mL)中の[1-(5-ヨード-ピリジン-2-イル)-シクロプロピル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (0.25 g, 0.69 ミリモル) の溶液にPdCl2(dppf)・ジクロロメタン錯体 (57 mg, 0.07 ミリモル) を添加した。この溶液を2-ベンジルオキシピリジン-5-ボロン酸 (0.17 g, 0.76 ミリモル) 及びK3PO4 (1M, 0.90 mL, 0.90 ミリモル) を含むマイクロウェーブバイアルに移した。水 (0.4 mL) 及びEtOH (0.3 mL)を添加し、その混合物をマイクロウェーブ中で100℃で10分間加熱した。その混合物を水で希釈し、EtOAc (3 x 50 mL) で抽出した。合わせた抽出物を水、食塩水で洗浄し、MgSO4 で乾燥させた。その混合物を濾過し、濃縮して[1-(6'-ベンジルオキシ-[3,3']ビピリジニル-6-イル)-シクロプロピル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (0.24 g, 0.58 ミリモル) を褐色の固体として得た。m/z 418.8 [M + H]+.
MeOH (10 mL)中の[1-(6'-ベンジルオキシ-[3,3']ビピリジニル6-イル)-シクロプロピル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (0.20 g, 0.48 ミリモル) の溶液にPd(OH)2 (0.2 g)を添加した。フラスコをH2ガスでパージし、次いでH2ガスをその溶液に4時間にわたって通した。その混合物をケイソウ土により濾過し、濾液を減圧で濃縮して[1-(6'-オキソ-1',6'-ジヒドロ-[3,3']ビピリジニル-6-イル)-シクロプロピル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (0.16 g, 0.50 ミリモル) を得た。m/z 328.8 [M + H]+.
CH2Cl2 (1 mL) 中の[1-(6'-オキソ-1',6'-ジヒドロ-[3,3']ビピリジニル-6-イル)-シクロプロピル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (0.15 g, 0.44 ミリモル) の溶液にTFA (1 mL)を添加し、その混合物を室温で3時間撹拌した。溶媒及び過剰のTFA を減圧で除去して標題化合物 (0.23 g, 0.50 ミリモル) を得た。
[1-(6-ヨード-[1,8]ナフチリジン-2-イル)-シクロブチル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル
【0110】
【化41】

【0111】
Boc-1-アミノシクロブタン-1-カルボン酸 (10.0 g, 45.1 ミリモル) 、HATU (20.5 g, 54.1 ミリモル) 及びN,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩 (4.93 g, 49.6 ミリモル) をDMF (100 mL) 中で合わせた。この溶液にジイソプロピルエチルアミン (31.4 mL, 180.3 ミリモル) を添加した。その反応液を2時間撹拌し、EtOAc で希釈し、H2O に注いだ。水相を分離し、EtOAc でもう2回抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、乾燥させ (Na2SO4) 、デカントし、真空で濃縮した。得られる固体をシリカゲルによる順相フラッシュクロマトグラフィー (10-50% EtOAc-ヘプタン) により精製して[1-(メトキシ-メチル-カルバモイル)-シクロブチル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステルを白色の固体 (11.5 g, 99%)として得た。
0℃のTHF (150 mL) 中の[1-(メトキシ-メチル-カルバモイル)-シクロブチル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (11.5 g, 44.6 ミリモル) の溶液にメチルマグネシウムブロミドをエーテル中3.0M溶液(37.2 mL, 111 ミリモル) として徐々に添加した。その反応液を25℃に徐々に温め、24時間撹拌し、次いでNH4Cl 飽和水溶液(100 mL)の添加により反応停止した。EtOAc (200 mL) を添加し、層を分離した。水相をEtOAc でもう2回抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、乾燥させ (Na2SO4) 、デカントし、濃縮して固体を得た。その固体をシリカゲルによる順相フラッシュクロマトグラフィー (10-50% EtOAc-ヘプタン) により精製して(1-アセチル-シクロブチル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステルを白色の固体(6.02 g, 63%)として得た。
新たに粉砕したNaOH (0.32 g, 7.9 ミリモル) を無水EtOH (25 mL)に溶解した。この溶液に(1-アセチル-シクロブチル)-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (0.84 g, 3.95 ミリモル) 及び5-ヨード-2-アミノピリジン-3-カルボキシアルデヒド (0.932 g, 3.76 ミリモル) をEtOH (25 mL)中の溶液として同時に添加した。その反応液を72時間撹拌し、揮発物を真空で除去した。この粗残渣をCH2Cl2で希釈し、真空での溶媒の除去によりSiO2に吸収させ、SiO2 フラッシュクロマトグラフィー (20-75% EtOAc-ヘキサン) により精製して標題化合物を白色の固体 (1.34 g, 84%) として得た。m/z = 366.4
3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニルアミン:
【0112】
【化42】

【0113】
メタノール (1.5 L) 中の1,3-ジクロロ-2-フルオロ-5-ニトロ-ベンゼン (71.4 g, 340 ミリモル) の溶液に水 (300 mL)中のギ酸アンモニウム (180.2 g, 2.86 モル) の溶液を添加した。次いで亜鉛ダスト (93.4 g, 1.43 モル) を20分間にわたって4回に等しく分けて添加した。その反応液を1時間撹拌し、次いで室温に冷却した。その反応混合物をケイソウ土により濾過し、濾液を真空で濃縮した。酢酸エチル (300 mL) 及び水 (300 mL) を添加し、その混合物をケイソウ土により再度濾過した。層を分離し、水層を更に酢酸エチル (350 mL)で抽出した。合わせた有機物を食塩水500 mLで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して標題化合物56.4 gを褐色の固体として得た。m/z 180.2 [M+H]+ この物質を更に精製しないで使用した。
[(R)-1-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニルカルバモイル)-エチル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル:
【0114】
【化43】

【0115】
無水THF (582 mL) 中の(R)-2-tert-ブトキシカルボニルアミノ-プロピオン酸 (57.2 g, 302 ミリモル) の冷却(-20℃)溶液に内部温度を-15℃に保つ速度でN-メチル-モルホリン (34.9 mL, 317 ミリモル) を添加した。次いでイソブチルクロロホルメート (42.0 mL, 317 ミリモル) を20分の期間にわたって添加し、得られる混合物を30分間撹拌した。次いでTHF (160 mL)中の3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニルアミン (54.4 g, 302 ミリモル) の溶液を40分間にわたって添加した。その反応混合物を20℃に温め、20時間撹拌した。その反応混合物を濾過し、真空で濃縮した。得られる油にMeOH (200 mL) を添加し、その溶液を濃縮して標題化合物を黄褐色の固体として得た。m/z 295.3 [M-t-Bu]+ この物質を更に精製しないで使用した。
上記されたのと同様の操作を使用して下記の化合物を調製した。
[(R)-1-(3-クロロ-5-トリフルオロメチル-フェニルカルバモイル)-エチル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル
(R)-2-アミノ-N-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-プロピオンアミド:
【0116】
【化44】

【0117】
水 (272 mL) 及びMeOH (135 mL) 中の塩酸 (12M, 266 mL, 3.19 モル) の溶液にMeOH (600 mL) 中の粗[(R)-1-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニルカルバモイル)-エチル]-カルバミン酸 tert-ブチルエステル (208.6 g, 594 ミリモル) の溶液を30分間にわたって添加ロートにより添加した。次いでCH2Cl2 (300 mL)を添加し、その反応混合物を室温で一夜撹拌した。HCl の追加の部分(12M, 100 mL) を添加し、撹拌を更に20時間続けた。揮発性溶媒を真空で除去し、残っている水性混合物を-15℃〜-20℃に冷却した。トルエン (400 mL)を添加し、続いてNaOH水溶液 (50% 水溶液, 300 mL)(これを内部温度を25℃より下に保つ速度で添加した)を添加した。層を分離し、水層をトルエン (2 × 1 L) で抽出した。合わせた有機層をNa2SO4で乾燥させ、濃縮して標題化合物158.3 g を暗褐色の油(これは冷蔵庫中で徐々に固化する)として得た。m/z 251.1 [M+H]+ この粗物質を更に精製しないで使用した。
上記されたのと同様の操作を使用して下記の化合物を調製した。
(R)-2-アミノ-N-(3-クロロ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-プロピオンアミド
(2S,5R)-2-tert-ブチル-3-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-5-メチル-1-(2,2,2-トリフルオロ-アセチル)-イミダゾリジン-4-オン:
【0118】
【化45】

【0119】
40℃のトルエン (743 mL) 中の(R)-2-アミノ-N-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-プロピオンアミド (粗物質149.1 g, 最大594 ミリモル) の溶液に、ピバルアルデヒド (67.1 mL, 618 ミリモル) を一度に添加した。その反応液を50℃で22時間撹拌し、次いで全ての揮発物を真空で除去して粘稠な褐色の油を得た。ヘキサン (500 mL) を添加し、得られる懸濁液を室温で30分間撹拌した。その混合物を濾過し、固体を冷ヘキサンですすいだ。濾液を真空で濃縮し、同様の様式で再処理して追加の沈殿を得た。黒色の油がその溶液から分離するまで残っている濾液をヘキサンで希釈した。そのヘキサン層をこの黒色の油からデカントし、真空で濃縮した。残渣を温かいジエチルエーテル (300 mL) に再度溶解し、冷蔵庫に1.5時間貯蔵し、その時間後に結晶の成長を観察した。固体を濾過し、濾液を同様の様式で再処理して追加の結晶を得た。集めた固体の全てを合わせて(2S,5R)-2-tert-ブチル-3-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-5-メチル-イミダゾリジン-4-オン 112.2 g を黄褐色の固体として得た。0℃のトルエン (639 mL) 中のこの固体の溶液にトリエチルアミン(73.5 mL, 527 ミリモル) を一度に添加した。無水トリフルオロ酢酸(58.6 mL, 422 ミリモル) を内部温度を5℃より下に保つ速度で1時間にわたってその反応混合物に添加した。その反応混合物を0℃で1時間撹拌し、次いで1時間にわたって20℃に温めた。次いでその混合物を10℃に冷却し、水 (1.2 L) を添加した。層を分離し、有機層を水 (1.2 L 次いで0.6 L) で洗浄した。合わせた水層をトルエン (0.6 L) で抽出した。合わせた有機層をMgSO4 で乾燥させ、真空で濃縮して標題化合物149.4 g を黄褐色の固体として得た。m/z 456.4 [M+MeCN+H]+
上記されたのと同様の操作を使用して下記の化合物を調製した。
(2S,5R)-2-tert-ブチル-3-(3-クロロ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-5-メチル-1-(2,2,2-トリフルオロ-アセチル)-イミダゾリジン-4-オン
4-[(2R,4R)-2-tert-ブチル-1-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-4-メチル-5-オキソ-3-(2,2,2-トリフルオロ-アセチル)-イミダゾリジン-4-イルメチル]-ベンゾニトリル:
【0120】
【化46】

【0121】
窒素雰囲気下で-20℃の無水THF (382 mL) 中の(2S,5R)-2-tert-ブチル-3-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-5-メチル-1-(2,2,2-トリフルオロ-アセチル)-イミダゾリジン-4-オン (158.4 g, 0.382 モル) の溶液に50分間にわたってLiHMDS の溶液(THF 中1.0 M, 401 mL, 0.401 モル) を添加した。内部温度がこの添加の経過後に-5℃に上昇した。撹拌を更に1時間にわたってこの温度で続けた。その反応液を-10℃に冷却し、無水THF (400 mL) 中の4-シアノベンジルブロミド (78.5 g, 401 ミリモル) の溶液を50分間にわたって添加した。その反応温度が添加の経過後に0℃に上昇していた。撹拌を2時間続け、その間に反応液を10℃に温めた。その反応混合物にNH4Cl 飽和水溶液(200 mL) 、水 (800 mL) 、及びEtOAc (1 L) を添加した。層を分離し、水層をEtOAc (1 L) で抽出した。合わせた有機層をMgSO4 で乾燥させ、真空で濃縮して標題化合物214.2 g を黄褐色/褐色の固体として得た。m/z 571.3 [M+MeCN+H]+
上記されたのと同様の操作を使用して下記の化合物を調製した。
4-[(2S,4R)-3-アセチル-2-tert-ブチル-1-(3-クロロ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-4-メチル-5-オキソ-イミダゾリジン-4-イルメチル]-ベンゾニトリル
(2R,5R)-2-tert-ブチル-3-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-5-メチル-1-(2,2,2-トリフルオロ-アセチル)-5-(4-トリフルオロメトキシ-ベンジル)-イミダゾリジン-4-オン
(R)-2-(4-シアノ-フェニル)-1-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニルカルバモイル)-1-メチル-エチル-アンモニウムトルエン-4-スルホン酸塩:
【0122】
【化47】

【0123】
0℃のTHF (457 mL) 中の4-[(2R,4R)-2-tert-ブチル-1-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-4-メチル-5-オキソ-3-(2,2,2-トリフルオロ-アセチル)-イミダゾリジン-4-イルメチル]-ベンゾニトリル (121.3 g, 228.7 ミリモル) の溶液に30分間にわたってBnMe3NOH の水溶液(水中40 wt%, 135.3 mL, 343.1 ミリモル) 続いてNaOH水溶液 (50 wt%, 21.5 mL, 407 ミリモル) を添加した。両方の試薬を内部温度を0℃に保つのに充分な速度で添加した。その反応混合物をこの温度で6.5時間撹拌した。次いでHCl 溶液(6N, 234 mL, 1.40モル) を内部温度を15℃より下に保つのに充分な速度でその反応混合物に添加した。その反応液を50℃に加熱し、この温度で1.5時間撹拌した。溶媒の一部 (約350 mL) を真空で除去し、CH2Cl2 (300 mL) を添加した。その混合物を氷浴中で冷却し、水層のpHが14に達するまでNaOH溶液 (2N)を内部温度を20℃より下に保つ速度で添加した。CH2Cl2 及びH2O を使用してその混合物を分離ロートに移して固体物質の全ての移動を確実にした。層を分離し、水層をCH2Cl2 (2 x 500 mL) で抽出した。合わせた有機層を食塩水 (300 mL) で1回洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、真空で濃縮して赤色/黒色の粘稠な油83.8 gを得た。この物質をMeCN (600 mL) に溶解し、撹拌しながら60℃に加熱した。p-トルエンスルホン酸一水和物 (50.1 g, 263 ミリモル) をその溶液に添加して沈澱を生成させた。追加のMeCN (200 mL) を添加し、その混合物を濾過して固体を集めた。フィルターケーキをMeCN 600 mLで洗浄し、乾燥させ手標題化合物106 g を白色の固体として得た。m/z 366.6 [M]+
上記されたのと同様の操作を使用して下記の化合物を調製した。
(R)-1-(3-クロロ-5-トリフルオロメチル-フェニルカルバモイル)-2-(4-シアノ-フェニル)-1-メチル-エチル-アンモニウムトルエン-4-スルホン酸塩
(R)-1-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニルカルバモイル)-1-メチル-2-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-エチル-アンモニウムトルエン-4-スルホン酸塩
(R)-3-(4-シアノ-フェニル)-N-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-2-[3-(2,2-ジメトキシ-エチル)-ウレイド]-2-メチル-プロピオンアミド:
【0124】
【化48】

【0125】
DMSO (162 mL) 中の(R)-2-(4-シアノ-フェニル)-1-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニルカルバモイル)-1-メチル-エチル-アンモニウムトルエン-4-スルホン酸塩 (87.7 g, 162.9 ミリモル) 及び(2,2-ジメトキシ-エチル)-カルバミン酸フェニルエステル (40.4 g, 179 ミリモル) の溶液にNa3PO4 (29.4 g, 179 ミリモル) 及びN-メチルモルホリン (3.04 mL, 27.7 ミリモル) を添加した。その溶液を65℃に加熱し、6時間撹拌した。その溶液を20℃に冷却し、Na2CO3 水溶液(3 wt%, 500 mL) 及びEtOAc (500 mL)とともに分離ロートに移して、振とう後に3相系を生成した。下の2層を除去した。上の有機層を3% NaCl水溶液 (500 mL) で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、内部温度を40℃より低く保って真空で濃縮した。ヘプタンとEtOAc の混合物(10:1 ヘプタン:EtOAc, 20 mL)を添加し、得られるスラリーを22℃で16時間撹拌した。そのスラリーを濾過し、固体をヘプタン/EtOAc の10:1混合物 (2 x 100 mL) で洗浄して標題化合物61.6 gを白色の固体として得た。m/z 497.7 [M+H]+
上記されたのと同様の操作を使用して下記の化合物を調製した。
(R)-N-(3-クロロ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-3-(4-シアノ-フェニル)-2-[3-(2,2-ジメトキシ-エチル)-ウレイド]-2-メチル-プロピオンアミド
(R)-N-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-2-[3-(2,2-ジメトキシ-エチル)-ウレイド]-2-メチル-3-(4-トリフルオロメトキシ-フェニル)-プロピオンアミド
4-[(R)-1-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-イルメチル]-ベンゾニトリル:
【0126】
【化49】

【0127】
MeCN (250 mL) 中の(R)-3-(4-シアノ-フェニル)-N-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-2-[3-(2,2-ジメトキシ-エチル)-ウレイド]-2-メチル-プロピオンアミド (62.6 g, 125.9 ミリモル) 、PPh3 (51.98 g, 198.17 ミリモル) 、及びEt3N (29.35 mL, 210.6 ミリモル) の室温の懸濁液にCCl4 (20.3 mL, 210.6 ミリモル) を一度に添加した。その反応液を2時間撹拌し、次いで0℃に冷却した。この溶液にp-トルエンスルホン酸一水和物 (37.7 g, 198.2 ミリモル) を添加し、その反応液を70℃で2時間加熱した。揮発物を真空で蒸発させ、残渣を酢酸イソプロピル (i-PrOAc) (500 mL)及び水 (500 mL) で希釈した。水層を除去し、有機層をNa2CO3水溶液(5 wt%, 500 mL) 次いでNaCl水溶液 (3 wt%, 500 mL) で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥させ、真空で濃縮して半固体を得た。ヘプタン/i-PrOAcの混合物 (150 mL, 80:20 ヘプタン:i-PrOAc) を添加して固体の沈澱を生じた。得られるスラリーを一夜撹拌し、次いで濾過した。濾液を真空で蒸発させて褐色の油を得た。同じ条件をもう3回使用してその油を再処理した。次いで濾液からの残っている褐色の油をシリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィー (20-50% EtOAc/ヘキサン) により精製して標題化合物48.0 gを白色の固体として得た。m/z 415.7 [M+H]+
上記されたのと同様の操作を使用して下記の化合物を調製した。
4-[(R)-1-(3-クロロ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-イルメチル]-ベンゾニトリル
(R)-1-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-3-メチル-3-(4-トリフルオロメトキシ-ベンジル)-1H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-2-オン
4-[(R)-1-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-5-ヨード-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-イルメチル]-ベンゾニトリル:
【0128】
【化50】

【0129】
CH2Cl2 (900 mL) 中の4-[(R)-1-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-イルメチル]-ベンゾニトリル (48.8 g, 117.5 ミリモル) の溶液を含むアルミニウム箔で覆ったフラスコを氷水浴に部分的に沈めた。この溶液にN-ヨードスクシンイミド (29.1 g, 129 ミリモル) とピリジニウムp-トルエンスルホン酸塩(2.95 g, 11.7 ミリモル) の固体混合物を4回の別々の部分に分けて30分の期間にわたって添加した。その反応液を1時間にわたって解凍している氷浴中で撹拌し、次いでその浴を除去した。撹拌を一夜続けた。Na2S2O3 飽和水溶液(300 mL)をその反応液に添加し、CH2Cl2 (200 mL) 及び水 (1 L)を使用してその混合物を分離ロートに移した。層を分離し、水層を更にCH2Cl2 (2 x 500 mL) 及びEtOAc (500 mL)で抽出した。合わせた有機層をMgSO4 で乾燥させ、真空で濃縮して黄色の油を得た。この油をシリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィー (0-2.5% EtOAc/トルエン) により精製して標題化合物52 gを白色の固体として得た。m/z 541.3 [M+H]+
上記されたのと同様の操作を使用して下記の化合物を調製した。
4-[(R)-1-(3-クロロ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-5-ヨード-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-イルメチル]-ベンゾニトリル
(R)-1-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-5-ヨード-3-メチル-3-(4-トリフルオロメトキシ-ベンジル)-1H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-2-オン
(R)-5-(4-シアノ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸:
【0130】
【化51】

【0131】
無水酢酸 (14.0 mL, 148 ミリモル) 、ギ酸ナトリウム (15.1 g, 222 ミリモル) 及びヒューニッヒ塩基 (25.8 mL, 148 ミリモル) を1000 mLの上部ネジガラス加圧容器中の無水DMF (50 mL) 中で懸濁させた。これをネジキャップでシールし、室温で45分間撹拌した。この混合物に無水DMF (200 mL) 中の4-[(R)-1-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-5-ヨード-3-メチル-2-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-イルメチル]-ベンゾニトリル (40.0 g, 73.9 ミリモル) の溶液、続いてPd(OAc)2 (830 mg, 3.70 ミリモル) 及び無水LiCl (9.40 g, 221 ミリモル) を添加した。その容器にしっかりとキャップをし、80℃で20時間撹拌した。良く排気されたヒュームフード中で、その反応液を室温に冷却し、ネジキャップを徐々に除去してガスを放出させた。EtOAc (1 L) を使用してその反応液をHCl 水溶液 (2N, 1 L) を含む分離ロートに移した。層を分離し、有機相を2N HClの水溶液 (1 L) で洗浄した。合わせた水相をEtOAc (2 x 1 L) で抽出した。合わせた有機相をMgSO4 で乾燥させ、真空で濃縮した。トルエンを暗食の残渣に添加して固体の沈澱を生じた。固体を濾過し、1:1 トルエン:ヘキサン続いてヘキサンで洗浄した。濾液を濃縮し、同様の様式で再処理して追加の固体を得た。合計29.4 gの標題化合物をオフホワイトの固体として得た。m/z.459.4 [M+H]+
上記された操作と同様の操作を使用して下記の化合物を調製した。
(R)-5-(4-シアノ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸
(R)-7-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-5-(4-トリフルオロメトキシ-ベンジル)-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸
(R)-7-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-5-(4-トリフルオロメトキシ-ベンジル)-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸
(R)-5-(4-ブロモ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸
(R)-7-(3-クロロ-5-トリフルオロメチル-フェニル)-5-(4-シアノ-ベンジル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸
(R)-5-(4-シアノ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボニルクロリド
【0132】
【化52】

【0133】
(R)-5-(4-シアノ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸 (44 g, 95.8 ミリモル) をCH2Cl2 (600 mL)に溶解した。この溶液に塩化オキサリル (16.7 g) 続いてDMF (0.3 mL) を添加した。2時間後、揮発物を除去し、得られる残渣を18時間にわたって高真空下に置いて標題化合物を得た。標題化合物を精製しないで使用した。
1-{[(R)-5-(4-ブロモ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボニル]-アミノ}-シクロプロパンカルボン酸
【0134】
【化53】

【0135】
室温のDMF 6mL 中の(R)-5-(4-ブロモ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸 (1.00 g, 2.02 ミリモル) 及び1-アミノ-シクロプロパンカルボン酸アリルエステル塩酸塩 (430 mg, 2.42 ミリモル) の懸濁液にジイソプロピルエチルアミン (1.05 mL, 6.06 ミリモル) を添加し、その反応混合物を10分間撹拌した。次いでHATU (845 mg, 2.22 ミリモル) を添加し、その透明な黄色の反応混合物を室温で21時間撹拌した。その反応混合物を酢酸エチル150 mLと1M HCl 50 mLの間に分配した。有機相をNaHCO3飽和溶液、水 (2×)、及び食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルによるフラッシュクロマトグラフィー (ヘキサン中10-30% EtOAc) により精製して、1-{[(R)-5-(4-ブロモ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボニル]-アミノ}-シクロプロパンカルボン酸アリルエステル (93%) 1.16 gを無色のフォームとして完成した。
THF 2mL 中の1-{[(R)-5-(4-ブロモ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボニル]-アミノ}-シクロプロパンカルボン酸アリルエステル (200 mg, 0.32 ミリモル) 及びモルホリン (0.282 mL, 3.24 ミリモル) の溶液にPd(Ph3P)4 (19 mg, 0.016 ミリモル) を添加した。その反応混合物を室温で18時間撹拌した。次いでその反応混合物をEtOAc 30 mLで希釈し、10% HCl 溶液、水、及び食塩水の夫々10 mL で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカボンド・カーボネート予備装填カートリッジ (2 g, 0.7 ミリモル/g, シリサイクル) に適用した。そのカラムをCH2Cl2中10% MeOH 30mL続いて0.1:1:9 TFA/MeOH/CH2Cl2 200 mL で溶離して標題化合物(142 mg 76%) を無色のフォームとして完成した。m/z 579.4 [M + 1]+
【0136】
上記された操作と同様の操作を使用して下記の化合物を調製した。
1-{[(R)-7-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-5-(4-トリフルオロメチル-ベンジル)-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボニル]-アミノ}-シクロプロパンカルボン酸
1-{[(R)-7-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-5-(4-トリフルオロメトキシ-ベンジル)-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボニル]-アミノ}-シクロプロパンカルボン酸
1-{[(R)-5-(4-シアノ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボニル]-アミノ}-シクロプロパンカルボン酸
1-{[(R)-5-(4-シアノ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボニル]-アミノ}-シクロプロパンカルボン酸
1-{[(R)-5-(4-クロロ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボニル]-アミノ}-シクロプロパンカルボン酸
【0137】
【化54】

【0138】
マイクロウェーブバイアルに1-{[(R)-5-(4-ブロモ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボニル]-アミノ}-シクロプロパンカルボン酸アリルエステル (400 mg, 0.647 ミリモル) 、NiCl2・6H2O (231 mg, 1.22 ミリモル) 、及びDMF 1.5 mLを仕込んだ。そのバイアルをシールし、マイクロウェーブ中で170℃で40分間、次いで1時間加熱した。粗反応混合物をEtOAc 30 mL 及び水15 mL で希釈した(固体は可溶性ではなかった)。水相をEtOAc 10 mLで抽出した。合わせた有機物を5% NaCl 溶液 (2 ×15 mL)及び食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して濁った緑色の油299 mgを得、アリールブロミドとアリールクロリドの約1:1 混合物として単離した。
【0139】
THF 3 mL中のその粗アリルエステル (299 mg, 約0.25 ミリモル) 及びモルホリン (0.436 mL, 5.0 ミリモル) の溶液にPd(Ph3P)4 (29 mg, 0.0259 ミリモル) を添加した。その反応混合物を室温で2時間撹拌した。次いでその反応混合物をEtOAc 30 mLで希釈し、10% HCl 溶液、水、及び食塩水の夫々10mLで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物をクロロ酸とブロモ酸の約1:1 混合物として単離し、更に精製しないで次の工程に進めた。
粗ブロミド/クロリド酸混合物 (約0.25 ミリモル) をマイクロウェーブバイアル中で濃縮した。この混合物に3-ピリジルボロン酸 (45 mg, 0.37 ミリモル) 、Pd(dppf)Cl2・ジクロロメタン錯体 (20 mg, 0.024 ミリモル) 、DME/H2O/EtOH (7/3/2) 4 mL 、及びK3PO4水溶液 (0.73 mL, 1M, 0.73 ミリモル) を添加した。そのバイアルをシールし、マイクロウェーブ中で100℃で15分間加熱し、続いて130℃で更に30分間加熱した。次いでその反応混合物をシリカゲルのパッドにより濾過し、MeOH 10 mLで洗浄し、濃縮した。残渣をEtOAc 30 mL で希釈し、10% HCl 溶液、水、及び食塩水の夫々10mLで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗油をDMSO/CH3CN/H2O (1:2:1, 1.2 mL)に溶解し、逆相HPLC (40-95% CH3CN/H2O, 0.1% TFA)により精製した。生成物画分を濃縮して1-{[(R)-5-(4-クロロ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボニル]-アミノ}-シクロプロパンカルボン酸52 mg (約40%)を得た。
最終化合物の合成:
実施例1 (R)-5-(4-シアノ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸 (1-{1-[4-(1H-ピラゾール-4-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピルカルバモイル}-シクロプロピル)-アミドトリフルオロ酢酸塩 (化合物 124)
【0140】
【化55】

【0141】
(R)-5-(4-シアノ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸 {1-[1-(4-ヨード-ピリジン-2-イル)-シクロプロピル-カルバモイル]-シクロプロピル}-アミド (40 mg, 0.052 ミリモル) をDME (1.0 mL)に溶解し、Pd(dppf)Cl2・ジクロロメタン錯体 (4 mg, 0.005 ミリモル) を添加した。この溶液を4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール (15 mg, 0.08 ミリモル) 及び1M K3PO4 溶液(0.06 mL, 0.06 ミリモル) 、水 (0.4 mL) 並びにEtOH (0.3 mL)を含むマイクロウェーブ反応管に添加した。その反応管をシールし、マイクロウェーブ中で100℃で10分間加熱した、次いでその反応混合物をシリカゲルのパッドにより濾過し、CH2Cl2 (3 x 1 mL)中の10%メタノールで洗浄した。濾液を濃縮し、得られる固体を逆相HPLCにより精製して標題化合物23 mg を得た。m/z 706.3
上記された操作と同様の操作を使用し、適当な中間体を使用して下記の化合物を調製した。
【0142】
【表2】



【0143】
実施例2 (R)-7-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-5-(4-トリフルオロメトキシ-ベンジル)-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸 (1-{1-[5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリミジン-2-イル]-シクロプロピルカルバモイル}-シクロプロピル)-アミド (化合物 40)
【化56】

【0144】
DMF (1 mL) 中の1-{[(R)-7-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-5-(4-トリフルオロメトキシ-ベンジル)-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボニル]-アミノ}-シクロプロパンカルボン酸 (130 mg, 0.22 ミリモル) 及び1-[5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリミジン-2-イル]-シクロプロピルアミン塩酸塩 (75 mg, 0.26 ミリモル) の溶液にジイソプロピルエチルアミン (0.15 mL, 0.87 ミリモル)及びHATU (990 mg, 0.24)を添加した。1時間後、その反応混合物を逆相MPLC (C18, 30g,移動相: CH3CN (0.1% TFA), 水 (0.1% TFA), 勾配: 70% 水 〜10% 水) により精製した。純粋な画分を合わせ、真空で濃縮してCH3CN の殆どを除去し、次いでCH2Cl2 50 mL、水20 mL、及びNaHCO3 飽和水溶液10 mL の間に分配した。有機相を食塩水で洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、濃縮して標題化合物146 mgを白色のフォームとして得た。m/z = 798.8
上記された操作と同様の操作を使用し、適当な中間体を使用して下記の化合物を調製した。
【0145】
【表3】

【0146】
実施例3 (R)-5-(4-シアノ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸 (1-{1-[5-(1-メチル-1H-イミダゾール-2-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピルカルバモイル}-シクロプロピル)-アミドビストリフルオロ酢酸塩 (化合物 80)
【化57】

【0147】
(R)-5-(4-シアノ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸 {1-[1-(5-ヨード-ピリジン-2-イル)-シクロプロピル-カルバモイル]-シクロプロピル}-アミド (50 mg, 0.07 ミリモル) 、1-メチル-1H-イミダゾール (10.3 μL, 0.13 ミリモル) 、Pd(OAc)2 (2.9 mg, 0.013 ミリモル) 及びCuI (24.8 mg, 0.13 ミリモル) をマイクロウェーブ管中で一緒に混合し、次いでDMF (0.5 mL) を添加した。アルゴンをその混合物に15分間吹き込み、次いでその反応液を140℃で24時間加熱した。その反応液をMeOH 10 mLで希釈し、シリカのパッドにより濾過した。残渣を逆相HPLCにより精製して標題化合物(18 mg, 0.025 ミリモル, 38%) を半固体として得た。m/z = 720.7 [M + H]+.
上記された操作と同様の操作を使用し、適当な中間体を使用して下記の化合物を調製した。
【0148】
【表4】

【0149】
実施例4 (R)-5-(4-シアノ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸 (1-{1-[5-(3-メチル-3H-イミダゾール-4-イル)-ピリジン-2-イル]-シクロプロピルカルバモイル}-シクロプロピル)-アミドビストリフルオロ酢酸塩 (化合物 84)
【化58】

【0150】
(R)-5-(4-シアノ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸 {1-[1-(5-ヨード-ピリジン-2-イル)-シクロプロピルカルバモイル]-シクロプロピル}-アミド (50 mg, 0.07 ミリモル) 、1-メチル-5-トリブチルスタナニル-1H-イミダゾール (48 mg, 0.13 ミリモル)及びTHF (2 mL)を合わせ、アルゴンをその反応混合物に15分間吹き込んだ。次いでPd(dppf)Cl2・ジクロロメタン錯体 (11 mg, 0.013 ミリモル) をその溶液に添加し、脱気を10分間続けた。次いでその反応液を80℃で加熱した。18時間後、溶媒を蒸発させた。固体残渣をDMSO (1 mL) に溶解し、逆相HPLCにより精製して標題化合物36 mg を白色の固体として得た。m/z = 720.7 [M + H]+
上記された操作と同様の操作を使用し、適当な中間体を使用して下記の化合物を調製した。
【0151】
【表5】

【0152】
実施例5 (R)-5-(4-シアノ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸 ((1S,2R)-1-{1-[5-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリミジン-2-イル]-シクロプロピルカルバモイル}-2-ヒドロキシ-プロピル)-アミド(化合物 145)
【化59】

【0153】
フラスコに(R)-5-(4-シアノ-ベンジル)-7-(3,5-ジクロロ-4-フルオロ-フェニル)-5-メチル-6-オキソ-6,7-ジヒドロ-5H-イミダゾ[1,2-a]イミダゾール-3-カルボン酸 (0.80 g, 2.18 ミリモル) 、TBTU (0.73 g, 2.28 ミリモル) 及びEt3N (0.91 mL, 6.54 ミリモル) 並びにTHF (10 mL)を添加した。その混合物を室温で30分間撹拌した。その混合物をTHF (30 mL) 中に(2S,3R)-2-アミノ-N-{1-[5-(1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-4-イル)-ピリミジン-2-イル]-シクロプロピル}-3-ヒドロキシ-ブチルアミド塩酸塩 (1.0 g, 2.18 ミリモル) を含むセパレートフラスコに移した。その混合物を室温で2時間撹拌した。その混合物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して溶媒の除去後に標題化合物1.45 g を白色の固体として得た。m/z = 771.8 [M + H]+
上記された操作と同様の操作を使用し、適当な中間体を使用して下記の化合物を調製した。
【0154】
【表6】

【0155】
生物学的性質の記載
式Iの代表的な化合物の生物学的性質を以下に記載される実験プロトコルにより調べた。
ICAM-1へのLFA-1結合の抑制を測定するためのアッセイ
アッセイの目的:
このアッセイプロトコルはロイコインテグリンCD18/CD11a (LFA-1)とのICAM-1の相互作用の、試験化合物による、直接の拮抗作用を研究するために設計される。
アッセイプロトコルの記載:
LFA-1/ビオチン-sICAM-1分子アッセイはアルファスクリーン技術 (参考文献: Wilson, J, Rossi, CP, Carboni, S, Fremaux, C, Perrin, D, Soto, C, Kosco-Vilbois, M, 及びScheer, A: A Homogeneous 384-Well High-Throughput Binding Assay for a TNF Receptor Using Alphascreen Technology. J Biomol Screen 2003;8:522-532) (これはTS2/4(anti-LFA-1)-カスタム複合AlphaLisa アクセプタービーズ及びパーキンエルマーからのストレプトアビジン被覆ドナービーズを使用する)を使用してビオチニル化sICAM へのLFA-1 の結合を抑制する試験化合物の能力を測定する。そのアッセイを60μLの容積の白色OptiPlates-384中でアッセイ緩衝液 (カルシウム及びマグネシウム, 2 mM MgCl2, 0.1 mM PMSF, 0.1% BSA を含むダルベッコPBS pH 7.1) を使用して行なった。夫々のウェルに、ビオチン-sICAM 続いて精製LFA-1 (1M Tris-HClでpH 7.5 に中和された、50 mM トリエチルアミン, 150 mM NaCl, 1% ベータオクチルグルコシド, 2 mM MgCl2 の緩衝液中) を添加した。化合物試験のために、化合物を5μLで25μLの上記のものに添加した。LFA-1 及びビオチン-sICAM-1を8-10のシグナル対バックグラウンド比を生じる濃度で使用した。化合物の最高濃度は1% DMSO 中で1μMであった。陽性対照はLFA-1 を含み、化合物を含まないウェルであり、一方、ブランクは化合物及びLFA-1 の両方を含まないウェルであった。プレートを混合し、37℃で90分間インキュベートした。これに続いて10μg/mLの最終濃度のために0.1% BSAを含むPBS 中に希釈された15μL/ウェルのTS2/4-複合アクセプタービーズを添加した。プレートを混合し、暗所で30分間にわたって室温でインキュベートし、続いて15μg/mLの最終濃度で0.1% BSA を含むPBS 中に希釈された15μL/ウェルのストレプトアビジン被覆ドナービーズを添加した。プレートを混合し、暗所で60分間にわたって室温でインキュベートし、次いでアルファスクリーン384-ウェルOptiPlate プロトコルを使用してEnVision Multilabel Readerで読み取った。
上記実施例でつくられた化合物をこのアッセイで試験し、夫々がIC50 < 1 μM を有することがわかった。このアッセイからのデータを下記の表に提示する。
【0156】
【表7】

【0157】
全血中のIL-2 生成抑制を測定するためのアッセイ
アッセイの目的:
このアッセイはICAM-1 とロイコインテグリンCD18/CD11a (LFA-1)の相互作用の、試験化合物による、機能性拮抗作用を研究するために設計される。
アッセイプロトコルの記載:
化合物をスタフィロコッカスのエンテロトキシンB(SEB)によるex vivo の刺激後に新たに抜き取られたヘパリン処理ヒト全血中に存在する細胞によるIL-2の生成を抑制するそれらの能力について評価する。化合物をヒトAB血清中で11X それらの最終アッセイ濃度に希釈した。1.12% DMSOを含むヒトAB血清中の濃度応答曲線のための更なる希釈後に、ヒト全血を化合物に添加した。血液及び化合物の30分のインキュベーション後に、SEB をその後に添加して600 ng/mL SEB の最終濃度及び0.1%の最終DMSO濃度を得た。一夜のインキュベーション (37 ℃ 保湿CO2 インキュベーター) 後に、血漿サンプルを集め、エレクトロケミルミネセンスプロトコルを使用してIL-2の存在について分析した。このアッセイのために、ビオチニル化坑ヒトIL-2抗体 (R&D Systems BAF202) 、MSD Sulfo-TAG (MSD R91AN-2) 標識坑ヒトIL-2モノクローナル抗体 (R&D Systems MAB602) 、及びMSD 標準アビジンプレートを使用して血漿サンプル中のIL-2を測定した。
上記実施例でつくられた代表的な化合物をこのアッセイで試験し、殆どがIC50 < 10 μMを有することがわかった。
【0158】
ヒト肝臓ミクロソームによる代謝安定性を測定するためのアッセイ
アッセイの目的:
このアッセイプロトコルはヒト肝臓ミクロソームによる代謝酸化に対する試験化合物の安定性を研究するために設計される。
アッセイプロトコルの記載:
化合物をヒト肝臓ミクロソーム中でインキュベートして親化合物の消失t1/2 を推定した。アッセイを50 mM リン酸カリウム緩衝液, pH 7.4及び2.5 mM NADPH中で行なった。化合物を1μMの最終アッセイ濃度で試験した。タンパク質濃度は1 mg/mL であった。その反応液を37℃で5分間プレインキュベートし、代謝反応をNADPH の添加により開始した。アリコートを0分、5分、そして30分で除去し、内部標準を含むアセトニトリルで沈澱させた。サンプルを0.25mmのガラス繊維フィルタープレートにより濾過し、上澄みをLC/MS/MSにより分析した。親化合物の損失%をゼロ分のサンプルのピーク面積比と比較して夫々の時点におけるピーク面積比(化合物/内部標準)から計算してt1/2 (単位:分)を測定した。ミクロソームタンパク質1mg を使用する半減期(単位:分)を下記の式を使用して肝臓1g当りのミクロソームタンパク質のmg数及び体重1kg 当りの肝臓のg数についてのデータをスケールアップすることにより固有のクレアランス (CLint) に変換した。
CLint (単位: mL/min/kg) = 0.693/T1/2 * mL/1 mg * 45 mg LM/g 肝臓* 25.7 g 肝臓/kg b.w.
次いで良く撹拌されたモデルを使用し、下記の式を使用してClint をスケールアップして全生体クレアランスを推定した。
CLH (単位:mL/min/kg) = QH* CLint / (QH + CLint)
式中、QH はヒトにおける肝臓血流, 20.7 mL/min/kg であり、その時CLH はQH の%(%QH) として表し得る。
上記実施例でつくられた代表的な化合物をこのアッセイで試験し、殆どの化合物が<75%QHの低い〜適度の比率で代謝されることがわかった。
【0159】
治療上の使用の記載
本発明により提供された式Iの新規小分子はヒトリンパ球のICAM-1/LFA-1 依存性ホモタイプ凝集及びICAM-1へのヒトリンパ球付着を抑制する。これらの化合物は、例えば、CAM及びロイコインテグリンを伴なう細胞間リガンド/受容体結合反応の競合インヒビターとして、免疫細胞活性化/増殖の変調に治療上の実用性を有する。更に特別であるために、本発明の化合物は、哺乳類における特異的免疫系の応答から生じる症状(例えば、喘息、乾癬、器官/組織移植片拒絶、移植片対宿主反応及びレイノー症候群、自己免疫甲状腺炎、皮膚炎、多発性硬化症、慢性関節リウマチ、インスリン依存性真性糖尿病、ブドウ膜炎を含む自己免疫疾患、クローン病及び潰瘍性大腸炎を含む炎症性腸疾患、並びに全身性エリテマトーデス)並びに哺乳類における非特異的免疫系の応答から生じる疾患(例えば、成人呼吸困難症候群、ショック、酸素毒性、敗血症に二次的な多発性器官損傷症候群、トラウマに二次的な多発性器官損傷症候群、心肺バイパスのための組織の再潅流障害、心筋梗塞、急性腎炎、脈管炎、反応性関節炎、急性炎症成分による皮膚病、卒中、熱損傷、血液透析、白血球搬出、壊死性全腸炎及び顆粒球輸注関連症候群)を含む、或る種の炎症性症状を治療するのに使用し得る。好ましくは、本発明の化合物は乾癬及び多発性硬化症を治療するのに使用し得る。
【0160】
こうして、本発明の別の局面は薬物としての使用のため、また特別な局面において、炎症又は炎症性症状の治療のための薬物としての使用のための式Iの化合物に関する。別の特別な局面において、本発明は先のパラグラフにリストされた疾患又は症状のいずれかの治療のための薬物としての使用のための式Iの化合物に関する。別の局面において、本発明は先のパラグラフにリストされた疾患又は症状のいずれかの治療のための薬物の製造のための式Iの化合物の使用に関する。
こうして、本発明の別の局面は治療量又は予防量の一種以上の式Iの化合物の投与による上記症状の治療又は予防のための方法の提供である。
本発明により提供された方法によれば、式Iの新規化合物は予防又は治療の目的のために単独で、又はその他の免疫抑制剤もしくは抗炎症剤とともに投与されてもよい。予防上提供される場合、一種以上の免疫抑制化合物が炎症応答又は症候の前に(例えば、多発性硬化症の再発の時点の前、その時点に、又はその直後に)提供される。式Iの化合物の予防投与はその後の炎症応答(例えば、多発性硬化症の再発)を防止又は軽減するのに利用できる。式Iの化合物の治療投与は実際の炎症(例えば、多発性硬化症の再発)を軽減するのに利用できる。こうして、本発明によれば、式Iの化合物が炎症の開始の前(予想される炎症を抑制するように)又は炎症の開始後に投与し得る。
【0161】
式Iの新規化合物は、本発明によれば、経口経路、非経口経路又は局所経路により単一用量又は分けられた用量で投与されてもよい。式Iの化合物に適した経口用量は毎日約0.1mg〜10gの範囲、好ましくは毎日1mg〜100mgの範囲であろう。非経口製剤では、好適な投薬単位が前記化合物0.1〜250mgを含んでもよく、一方、局所投与について、0.01〜1%の活性成分を含む製剤が好ましい。しかしながら、患者間の用量投与は変化し、特別な患者についての用量は臨床医の判断に依存し、彼は適切な用量を固定するための基準として患者のサイズ及び状態だけでなく、薬物に対する患者の応答を使用することが理解されるべきである。
本発明の化合物が経口経路により投与される場合、それらは適合性の医薬担体物質と混在してそれらを含む医薬製剤の形態の薬物として投与されてもよい。このような担体物質は経口投与に適した不活性の有機又は無機担体物質であってもよい。このような担体物質の例は水、ゼラチン、タルク、澱粉、ステアリン酸マグネシウム、アラビアゴム、植物油、ポリアルキレン-グリコール、石油ゼリー等である。
医薬製剤は通常の様式で調製でき、完成された投薬形態は固体投薬形態、例えば、錠剤、糖剤、カプセル等、又は液体投薬形態、例えば、溶液、懸濁液、エマルション等であってもよい。医薬製剤は通常の医薬操作、例えば、滅菌にかけられてもよい。更に、医薬製剤は通常のアジュバント、例えば、防腐剤、安定剤、乳化剤、風味改良剤、湿潤剤、緩衝剤、浸透圧を変えるための塩等を含んでもよい。使用し得る固体担体物質として、例えば、澱粉、ラクトース、マンニトール、メチルセルロース、微結晶性セルロース、タルク、シリカ、二塩基性リン酸カルシウム、及び高分子量ポリマー(例えば、ポリエチレングリコール)が挙げられる。
非経口使用のために、式Iの化合物は水溶液又は非水性溶液、懸濁液又は医薬上許される油中のエマルション或いは液体の混合物中で投与でき、これらは静菌薬、酸化防止剤、防腐剤、緩衝剤又はその溶液を血液と等張にするためのその他の溶質、増粘剤、懸濁剤或いはその他の医薬上許される添加剤を含んでもよい。この型の添加剤として、例えば、酒石酸塩緩衝剤、クエン酸塩緩衝剤及び酢酸塩緩衝剤、エタノール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、錯生成剤(例えば、EDTA)、酸化防止剤(例えば、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、及びアスコルビン酸)、粘度調節のための高分子量ポリマー(例えば、液体ポリエチレンオキサイド)及びソルビトール酸無水物のポリエチレン誘導体が挙げられる。防腐剤、例えば、安息香酸、メチルパラベン又はプロピルパラベン、塩化ベンザルコニウム及びその他の四級アンモニウム化合物がまた必要により添加されてもよい。
【0162】
本発明の化合物はまた鼻適用のための溶液として投与されてもよく、本発明の化合物に加えて水性ビヒクル中に好適な緩衝剤、張度調節剤、微生物防腐剤、酸化防止剤及び増粘剤を含んでもよい。増粘するのに使用される薬剤の例はポリビニルアルコール、セルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリソルベート又はグリセリンである。添加される微生物防腐剤は塩化ベンザルコニウム、チメロサール、クロロブタノール又はフェニルエチルアルコールを含んでもよい。
更に、本発明により提供された化合物は局所に、又は座薬により投与し得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化1】

I
の化合物又はその医薬上許される塩。
[式中、
R1 は-CN 、-OCF3 、-CF3 、ハロゲン、ヘテロアリール(ハロゲン又はC1-3アルキルで置換されていてもよい)及びフェニル(ハロゲンで置換されていてもよい)から選ばれ、
R2 は-Cl 又は-CF3であり、
R3 はH又はハロゲンであり、
Xは下記の基であり、
【化2】

式中、
R4
(A)-H、
(B)C1-3 アルキル[下記の基から選ばれる1個又は2個の基で置換されていてもよい
a) C3-6シクロアルキル;
b) -OR9;
c) -NR9R10;
d) -SOR9;
e) -SO2R9;
f) -C(O)NR9R10;
g) -C(O)OR9;
h) ヘテロアリール(C1-3 アルキルで置換されていてもよい);
i) 複素環(C1-3 アルキルで置換されていてもよい); 及び
j) フェニル(C1-3 アルキルで置換されていてもよい)];
(C)C3-6シクロアルキル;
(D)ヘテロアリール; 及び
(E) フェニル(ハロゲン、-OR9、-CN 又は-CF3で置換されていてもよい)
から選ばれ、
R5 はH又はC1-3アルキルであり、又は
R4 及びR5 は、それらが結合されている炭素と一緒に、3-7 個の炭素原子を有する飽和炭化水素環を形成し、前記炭化水素環中の1個の炭素原子が-O- 、-S- 、-S(O)-、-SO2-、-NH- 、-NCH3-、又は-NC(O)CH3-により置換されていてもよく、
Yは下記の基であり、
【化3】

式中、
R6 はH又はC1-3アルキルであり、
R7 はH又はC1-3アルキルであり、又は
R6 及びR7 は、それらが結合されている炭素と一緒に、3-7 個の炭素原子を有する飽和炭化水素環を形成し、前記炭化水素環中の1個の炭素原子が-O- 、-S- 、-S(O)-、-SO2-、-NH- 、-NCH3-、又は-NC(O)CH3-により置換されていてもよく、
Zはアリール又はヘテロアリールであり、
R8
(A) アリール[下記の基から選ばれる1個又は2個の基で置換されていてもよい
(a) C1-3アルキル(-OR9、-NR9R10 又は-NR9SO2R10で置換されていてもよい);
(b) C3-7シクロアルキル(-OR9 又は-NR9R10で置換されていてもよい);
(a) -OR9;
(c) ハロゲン;
(d) -C(O)NR9R10;
(e) -SO2NR9R10;
(f) -NR9(CO)R10;
(g) -SO2R9;
(h) -NR9R10;
(i) -CN;
(j) -C(O)OR9;
(k) -NR9SO2R10; 及び
(l) -C(O)R9];
(B) ヘテロアリール[下記の基から選ばれる1個又は2個の基で置換されていてもよい
(a) C1-3アルキル(-OR9、NR9R10 又はハロゲンで置換されていてもよい);
(b) C3-7シクロアルキル(-OR9 、NR9R10で置換されていてもよい);
(a) -OR9;
(c) ハロゲン;
(d) -C(O)NR9R10;
(e) -SO2NR9R10;
(f) -NR9(CO)R10;
(g) -SO2R9;
(h) -NR9R10; 及び
(i) -CN]
から選ばれ、
R9 はH、C1-5アルキル又はC3-7シクロアルキルから選ばれ、
R10 はH、C1-5アルキル又はC3-7シクロアルキルから選ばれる]
【請求項2】
R1 が-CN 、-OCF3、-Br 、-Cl 又は-CF3から選ばれ、
R2 が-Cl 又は-CF3であり、
R3 が-F又はHであり、
Xが下記の基であり、
【化4】

式中、
R4
(A) C1-2アルキル(-OH で置換されていてもよい);
(B) (1-メチル-1H-イミダゾール-5-イル)メチル; 及び
(C) (1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)メチル
から選ばれ、
R5 がH、もしくは-CH3であり、又は
R4 及びR5 は、それらが結合されている炭素と一緒に、3個の原子の飽和炭化水素環を形成し、
Yが下記の基であり、
【化5】

式中、
R6 がH又は-CH3であり、
R7 がH、もしくは-CH3であり、又は
R6 及びR7 は、それらが結合されている炭素と一緒に、3個又は4個の原子の飽和炭化水素環を形成し、
Zが
(A) ピリジニル;
(B) ピリミジニル;
(C) ナフチリジニル;
(D) ピリダジニル; 及び
(E) オキサジアゾリル
から選ばれ、
R8
(A) フェニル(下記の基から選ばれる1個又は2個の基で置換されていてもよい
(a) -OR9;
(b) -CH2OR9;
(c) -C(O)OH;
(d) -C(O)NR9R10;
(e) -SO2CH3;
(f) -NHSO2CH3;
(g) -SO2NR9R10;
(h) -F;
(i) -NHC(O)CH3;
(j) -CH2NHSO2CH3;
(k) -C(O)CH3;
(l) -Cl;
(m) -CN;
(n) -CH3;
(o) -CH2N(CH3)2; 及び
(p) 1-ヒドロキシシクロプロピル);
(B) ピリジニル(-CH3、-CH2OH、-NH2 、-OH 、-Cl 、-F、-CN 、-CF3 又はシクロプロピルで一置換又は二置換されていてもよい);
(C) 1H-ピラゾリル(-CH3 又はシクロプロピルで一置換、二置換又は三置換されていてもよい);
(D) ピリミジニル(-CH3で置換されていてもよい);
(E) イソオキサゾリル(-CH3で置換されていてもよい);
(F) イミダゾ[1,2-a]ピリジニル(-CH3で置換されていてもよい);
(G) 1H-ピロロ[2,3-b]ピリジニル;
(H) チアゾリル(-CH3 又は-Cl で一置換又は二置換されていてもよい);
(I) オキサジアゾリル(シクロプロピルで置換されていてもよい);
(J) フラニル;
(K) キノリニル;
(L) 1H-イミダゾリル(-CH3で置換されていてもよい);
(M) 1H-トリアゾリル;
(N) 1H-ピロリル(-CH3で置換されていてもよい);
(O) オキサゾリル;
(P) 2-オキソ-2H-ピリジン-1-イル; 及び
(Q) 1H-インドリル
から選ばれ、
R9 がH又は-CH3であり、
R10 がH又は-CH3である、請求項1記載の式Iの化合物又はその医薬上許される塩。
【請求項3】
R1 が-CN 、-OCF3 、-Br 、-Cl 又は-CF3から選ばれ、
R2が-Cl 又は-CF3であり、
R3 が-F又は-Hであり、
Xが下記の基であり、
【化6】

式中、
R4
(A) -CH3;
(B) -CH2OH;
(C) -CH(OH)CH3;
(D) (1-メチル-1H-イミダゾール-5-イル)メチル; 及び
(E) (1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)メチル
から選ばれ、
R5 がHもしくは-CH3であり、又は
R4 及びR5 は、それらが結合されている炭素と一緒に、3個の原子の飽和炭化水素環を形成し、
Yが下記の基であり、
【化7】

式中、
R6 が-CH3であり、
R7 がHもしくは-CH3 であり、又は
R6 及びR7 は、それらが結合されている炭素と一緒に、3個又は4個の原子の飽和炭化水素環を形成し、
Zが下記の基から選ばれ、
【化8】

R8
(A) フェニル(下記の基から選ばれる1個の基で置換されている:
(a) -OH;
(b) -CH2OR9;
(c) -C(O)OH;
(d) -C(O)NR9R10;
(e) -SO2CH3;
(f) -NHSO2CH3;
(g) -SO2NH2;
(h) -F;
(i) -NHC(O)CH3;
(j) -CH2NHSO2CH3; 及び
(k) -C(O)CH3);
(B) ピリジニル(-CH3、-CH2OH 、-NH2、-OH 、-Cl 、-F、-CN 又はシクロプロピルで置換されていてもよい);
(C) 1H-ピラゾール-4-イル (-CH3又はシクロプロピルで一置換、二置換又は三置換されていてもよい);
(D) ピリミジン-5-イル (-CH3で置換されていてもよい);
(E) イソオキサゾール-4-イル (-CH3で置換されていてもよい);
(F) 2-イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル (-CH3で置換されていてもよい);
(G) 1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル;
(H) 1H-ピラゾール-3-イル;
(I) チアゾール-5-イル (-CH3で置換されていてもよい);
(J) チアゾール-4-イル;
(K) 2-シクロプロピル-1,3,4-オキサジアゾール-5-イル;
(L) フラン-3-イル;
(M) キノリン-3-イル;
(N) 1H-イミダゾール-2-イル (-CH3で置換されていてもよい);
(O) 1-メチル-1H-イミダゾール-5-イル;
(P) 1H-イミダゾリル; 及び
(Q) 1H-1,2,4-トリアゾリル
から選ばれ、
R9 がH又は-CH3であり、
R10 がH又は-CH3である、請求項1記載の式Iの化合物又はその医薬上許される塩。
【請求項4】
R1 が-CN 、-OCF3 又は-Br から選ばれ、
R2 が-Cl 又は-CF3であり、
R3 が-F又はHであり、
Xが下記の基であり、
【化9】

式中、
R4
(A) -CH3;
(B) -CH2OH; 及び
(C) -CH(OH)CH3
から選ばれ、
R5 がHであり、又は
R4 及びR5 は、それらが結合されている炭素と一緒に、3個の原子の飽和炭化水素環を形成し、
Yが下記の基であり、
【化10】

式中、
R6 が-CH3であり、
R7 がHであり、又は
R6 及びR7 は、それらが結合されている炭素と一緒に、3個又は4個の原子の飽和炭化水素環を形成し、
Zが下記の基から選ばれ、
【化11】

R8
(A) フェニル (下記の基から選ばれる1個の基で置換されている:
(a) -OH;
(b) -CH2OH;
(c) -C(O)OH;
(d) -C(O)NR9R10;
(e) -SO2CH3;
(f) -NHSO2CH3; 及び
(g) -SO2NH2);
(B) ピリジニル(-CH3、-CH2OH、-NH2、-OH 、-Cl 、-Fで置換されていてもよい);
(C) 1H-ピラゾール-4-イル (-CH3 又はシクロプロピルで一置換、二置換又は三置換されていてもよい);
(D) 2-メチル-ピリミジン-5-イル;
(E) イソオキサゾール-4-イル;
(F) イミダゾ[1,2-a]ピリジン-6-イル; 及び
(G) 1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-5-イル
から選ばれ、
R9 がH又は-CH3であり、
R10 がH又は-CH3である、請求項1記載の式Iの化合物又はその医薬上許される塩。
【請求項5】
R1 が-CN 及び-OCF3から選ばれ、
R2 が-Cl であり、
R3 が-Fであり、
Xが下記の基であり、
【化12】

式中、
R4 が-CH3又は-CH(OH)CH3であり、
R5 がHであり、又は
R4 及びR5 は、それらが結合されている炭素と一緒に、3個の原子の飽和炭化水素環を形成し、
Yが下記の基であり、
【化13】

式中、
R6 が-CH3であり、
R7 がHであり、又は
R6 及びR7 は、それらが結合されている炭素と一緒に、3個又は4個の原子の飽和炭化水素環を形成し、
Zが下記の基から選ばれ、
【化14】

R8
(A) フェニル(下記の基から選ばれる1個の基で置換されている:
(a) -OH; 及び
(b) -CH2OH);
(B) ピリジン-3-イル (6位で-CH3又は-CH2OHで置換されている); 及び
(C) 1H-ピラゾール-4-イル (-CH3で一置換又は二置換されていてもよい)
から選ばれる、請求項1記載の式Iの化合物又はその医薬上許される塩。
【請求項6】
下記の表1中の化合物から選ばれる化合物又はその医薬上許される塩。
表1


【表1−1】

【表1−2】

【表1−3】

【表1−4】

【表1−5】

【表1−6】

【表1−7】

【表1−8】

【表1−9】

【表1−10】

【表1−11】

【表1−12】

【請求項7】
化合物1, 2, 4-8, 10-16, 18, 20, 21, 23, 27, 28, 30-35, 37-47, 49-52, 54, 56, 58, 60-62, 64-66, 68-70, 72, 75, 78, 87-90, 93, 96, 100, 101, 103-106, 108-112, 115-121, 123, 125, 127, 129, 131-136, 138, 141-143, 145, 146 及び149-160 から選ばれる、請求項6記載の化合物又はその医薬上許される塩。
【請求項8】
請求項1記載の化合物、又はその医薬上許される塩、及び少なくとも一種の医薬上許される担体又はアジュバントを含むことを特徴とする医薬組成物。
【請求項9】
薬物としての使用のための請求項1記載の化合物。
【請求項10】
炎症又は炎症性症状の治療のための薬物としての使用のための請求項1記載の化合物。
【請求項11】
成人呼吸困難症候群、ショック、酸素毒性、敗血症に二次的な多発性器官損傷症候群、トラウマに二次的な多発性器官損傷症候群、心肺バイパスのための組織の再潅流障害、心筋梗塞、急性腎炎、脈管炎、反応性関節炎、急性炎症成分による皮膚病、卒中、熱損傷、血液透析、白血球搬出、壊死性全腸炎又は顆粒球輸注関連症候群、乾癬、器官/組織移植片拒絶、移植片対宿主反応、自己免疫疾患、レイノー症候群、自己免疫甲状腺炎、皮膚炎、多発性硬化症、慢性関節リウマチ、インスリン依存性真性糖尿病、ブドウ膜炎、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、全身性エリテマトーデス又は喘息の治療のための薬物としての使用のための請求項1記載の化合物。

【公表番号】特表2012−528859(P2012−528859A)
【公表日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−513982(P2012−513982)
【出願日】平成22年5月26日(2010.5.26)
【国際出願番号】PCT/US2010/036094
【国際公開番号】WO2010/141273
【国際公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】