BMPシグナル伝達経路のインヒビター
BMPシグナル伝達経路に特異的に拮抗し、かつ、治療的または実験的適用においてこれらの経路を操るために使用され得る薬理学的薬剤に対する必要性が当該分野においてある。本発明は、小分子BMPシグナル伝達阻害剤を提供する。この化合物は、細胞の成長、分化、増殖、およびアポトーシスを調節するために使用され得、それゆえに、BMPシグナル伝達に関連する疾患または状態(炎症、心臓血管疾患、血液学疾患、がん、および骨障害が挙げられる)の処置、ならびに、細胞分化および/または細胞増殖の調節に有用であり得る。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化41】
の構造を有する化合物であって、
式中、
XおよびYは、独立してCR15およびNから選択され;
Zは、CR3およびNから選択され;
Arは、置換もしくは非置換の、アリールおよびヘテロアリールから選択され;
L1は存在しないか、あるいは、置換もしくは非置換の、アルキルおよびヘテロアルキルから選択され;
AおよびBは、各存在について独立して、CR16およびNから選択され;
EおよびFは、各存在について独立して、CR5およびNから選択され;
A、B、E、およびFのうちの2つ以下が、Nであり;そして
EおよびFが両方CR5であり、かつR5の出現の両方が、EおよびFと一緒になって環を形成するか、あるいはL1が存在しないかのいずれかであり;
R3は、Hおよび、置換もしくは非置換の、アルキル、シクロアルキル、ハロゲン、アシルアミノ、カルバメート、シアノ、スルホニル、スルホキシド、スルファモイル、またはスルホンアミドから選択され;
R4は、Hおよび、置換もしくは非置換の、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アシル、カルボキシル、エステル、ヒドロキシル、アルコキシル、アルキルチオ、アシルオキシ、アミノ、アシルアミノ、カルバメート、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホキシド、スルファモイル、またはスルホンアミドから選択され;
R5は、各存在について独立して、H、および置換もしくは非置換の、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルアルキル、ハロゲン、アシル、カルボキシル、エステル、ヒドロキシル、アルコキシル、アルキルチオ、アシルオキシ、アミノ、アシルアミノ、カルバメート、アミド、アミジノ、シアノ、スルホニル、スルホキシド、スルファモイル、またはスルホンアミドから選択されるか、あるいは2個存在するR5が、それらが結合する原子と一緒になって、置換もしくは非置換の、5員または6員、シクロアルキル環、ヘテロシクロアルキル環、アリール環、またはヘテロアリール環を形成し;
R15は、各存在について独立して、H、および置換もしくは非置換の、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルアルキル、ハロゲン、アシルアミノ、カルバメート、シアノ、スルホニル、スルホキシド、スルファモイル、またはスルホンアミドから選択され;
R16は、各存在について独立して、存在しないか、あるいは、H、および置換もしくは非置換の、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルアルキル、ハロゲン、アシル、カルボキシル、エステル、ヒドロキシル、アルコキシル、アルキルチオ、アシルオキシ、アミノ、アシルアミノ、カルバメート、アミド、アミジノ、シアノ、スルホニル、スルホキシド、スルファモイル、またはスルホンアミドから選択される、
化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、エステルもしくはプロドラッグ。
【請求項2】
AおよびBが、各々、CHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
EおよびFが、各々CR5であり、そして、R5の存在両方が結合している原子が6員環を形成する、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
EおよびFが一緒になって、以下の基:
【化42】
を表し、式中、R40は、存在しないか、あるいは、置換もしくは非置換の、アルキル、シクロアルキル、ハロゲン、アシルアミノ、カルバメート、シアノ、スルホニル、スルホキシド、スルファモイルまたはスルホンアミドから選択される1個〜4個の置換基を表す、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
L1が、以下の構造:
【化43】
を有し、式中、
Qは、CR10R11、NR12、O、S、S(O)、およびSO2から選択され;そして
R10およびR11は、各存在について独立して、H、および置換もしくは非置換の、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルアルキル、アミノ、アシルアミノ、カルバメート、アミド、アミジノ、シアノ、スルホニル、スルホキシド、スルファモイル、またはスルホンアミドから選択され;
R12は、H、および置換もしくは非置換の、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アミノ、アシルアミノ、カルバメート、アミド、アミジノ、スルホニル、スルファモイル、またはスルホンアミドから選択され、そして
nは、0〜4の整数である、
前述の請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項6】
R4が以下:
【化44】
から選択され、式中、
Wは、存在しないか、あるいは、C(R21)2、O、またはNR21であり;
R20は存在しないか、あるいは、置換もしくは非置換の、アルキル、アラルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルアルキル、アシル、スルホニル、スルホキシド、スルファモイル、およびスルホンアミドから選択され;そして
R21は、各存在について独立して、H、および置換もしくは非置換の、アルキル、アラルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルアルキル、アシル、スルホニル、スルファモイル、またはスルホンアミドから選択される、
前述の請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項7】
Arが、6員の、アリール環またはヘテロアリール環である、
前述の請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項8】
L1が、二環式コアに対してArのパラ位に位置する、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
前述の請求項のいずれかに記載の化合物および薬学的に受容可能な、賦形剤または溶媒を含有する、薬学的組成物。
【請求項10】
SMAD1/5/8のBMP誘導性リン酸化を阻害する方法であって、細胞と前述の請求項のいずれかに記載の化合物とを接触させる工程を包含する、方法。
【請求項11】
骨形成タンパク質(BMP)シグナル伝達を阻害することにより利益を得る被験体の疾患または状態を処置または予防する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記疾患または状態が、肺高血圧症、遺伝性出血性毛細管拡張症候群、心臓弁先天異常、心臓構造先天異常、進行性骨化性線維形成異常症、若年性家族性ポリポーシス症候群、上皮小体疾患、がん、貧血、血管石灰化、アテローム性動脈硬化症、弁石灰化、腎性骨形成異常症、炎症性障害、ならびにウィルス、細菌、真菌、ヒト型結核菌、および寄生生物による感染症から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記がんが、乳癌、前立腺癌、腎細胞癌、骨転移、肺転移、骨肉腫、および多発性骨髄腫から選択される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記炎症性障害が強直性脊椎炎である、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
細胞の膨張または分化を誘導する方法であって、該細胞と請求項1〜8のいずれかに記載の化合物とを接触させる工程を包含する、方法。
【請求項16】
前記細胞が、胚性幹細胞および成体幹細胞から選択される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記細胞が、インビトロである、請求項15または16に記載の方法。
【請求項1】
式I:
【化41】
の構造を有する化合物であって、
式中、
XおよびYは、独立してCR15およびNから選択され;
Zは、CR3およびNから選択され;
Arは、置換もしくは非置換の、アリールおよびヘテロアリールから選択され;
L1は存在しないか、あるいは、置換もしくは非置換の、アルキルおよびヘテロアルキルから選択され;
AおよびBは、各存在について独立して、CR16およびNから選択され;
EおよびFは、各存在について独立して、CR5およびNから選択され;
A、B、E、およびFのうちの2つ以下が、Nであり;そして
EおよびFが両方CR5であり、かつR5の出現の両方が、EおよびFと一緒になって環を形成するか、あるいはL1が存在しないかのいずれかであり;
R3は、Hおよび、置換もしくは非置換の、アルキル、シクロアルキル、ハロゲン、アシルアミノ、カルバメート、シアノ、スルホニル、スルホキシド、スルファモイル、またはスルホンアミドから選択され;
R4は、Hおよび、置換もしくは非置換の、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、アシル、カルボキシル、エステル、ヒドロキシル、アルコキシル、アルキルチオ、アシルオキシ、アミノ、アシルアミノ、カルバメート、アミド、アミジノ、スルホニル、スルホキシド、スルファモイル、またはスルホンアミドから選択され;
R5は、各存在について独立して、H、および置換もしくは非置換の、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルアルキル、ハロゲン、アシル、カルボキシル、エステル、ヒドロキシル、アルコキシル、アルキルチオ、アシルオキシ、アミノ、アシルアミノ、カルバメート、アミド、アミジノ、シアノ、スルホニル、スルホキシド、スルファモイル、またはスルホンアミドから選択されるか、あるいは2個存在するR5が、それらが結合する原子と一緒になって、置換もしくは非置換の、5員または6員、シクロアルキル環、ヘテロシクロアルキル環、アリール環、またはヘテロアリール環を形成し;
R15は、各存在について独立して、H、および置換もしくは非置換の、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルアルキル、ハロゲン、アシルアミノ、カルバメート、シアノ、スルホニル、スルホキシド、スルファモイル、またはスルホンアミドから選択され;
R16は、各存在について独立して、存在しないか、あるいは、H、および置換もしくは非置換の、アルキル、アルケニル、アルキニル、アラルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルアルキル、ハロゲン、アシル、カルボキシル、エステル、ヒドロキシル、アルコキシル、アルキルチオ、アシルオキシ、アミノ、アシルアミノ、カルバメート、アミド、アミジノ、シアノ、スルホニル、スルホキシド、スルファモイル、またはスルホンアミドから選択される、
化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、エステルもしくはプロドラッグ。
【請求項2】
AおよびBが、各々、CHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
EおよびFが、各々CR5であり、そして、R5の存在両方が結合している原子が6員環を形成する、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
EおよびFが一緒になって、以下の基:
【化42】
を表し、式中、R40は、存在しないか、あるいは、置換もしくは非置換の、アルキル、シクロアルキル、ハロゲン、アシルアミノ、カルバメート、シアノ、スルホニル、スルホキシド、スルファモイルまたはスルホンアミドから選択される1個〜4個の置換基を表す、請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
L1が、以下の構造:
【化43】
を有し、式中、
Qは、CR10R11、NR12、O、S、S(O)、およびSO2から選択され;そして
R10およびR11は、各存在について独立して、H、および置換もしくは非置換の、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルアルキル、アミノ、アシルアミノ、カルバメート、アミド、アミジノ、シアノ、スルホニル、スルホキシド、スルファモイル、またはスルホンアミドから選択され;
R12は、H、および置換もしくは非置換の、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、アミノ、アシルアミノ、カルバメート、アミド、アミジノ、スルホニル、スルファモイル、またはスルホンアミドから選択され、そして
nは、0〜4の整数である、
前述の請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項6】
R4が以下:
【化44】
から選択され、式中、
Wは、存在しないか、あるいは、C(R21)2、O、またはNR21であり;
R20は存在しないか、あるいは、置換もしくは非置換の、アルキル、アラルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルアルキル、アシル、スルホニル、スルホキシド、スルファモイル、およびスルホンアミドから選択され;そして
R21は、各存在について独立して、H、および置換もしくは非置換の、アルキル、アラルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアラルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルアルキル、アシル、スルホニル、スルファモイル、またはスルホンアミドから選択される、
前述の請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項7】
Arが、6員の、アリール環またはヘテロアリール環である、
前述の請求項のいずれかに記載の化合物。
【請求項8】
L1が、二環式コアに対してArのパラ位に位置する、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
前述の請求項のいずれかに記載の化合物および薬学的に受容可能な、賦形剤または溶媒を含有する、薬学的組成物。
【請求項10】
SMAD1/5/8のBMP誘導性リン酸化を阻害する方法であって、細胞と前述の請求項のいずれかに記載の化合物とを接触させる工程を包含する、方法。
【請求項11】
骨形成タンパク質(BMP)シグナル伝達を阻害することにより利益を得る被験体の疾患または状態を処置または予防する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記疾患または状態が、肺高血圧症、遺伝性出血性毛細管拡張症候群、心臓弁先天異常、心臓構造先天異常、進行性骨化性線維形成異常症、若年性家族性ポリポーシス症候群、上皮小体疾患、がん、貧血、血管石灰化、アテローム性動脈硬化症、弁石灰化、腎性骨形成異常症、炎症性障害、ならびにウィルス、細菌、真菌、ヒト型結核菌、および寄生生物による感染症から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記がんが、乳癌、前立腺癌、腎細胞癌、骨転移、肺転移、骨肉腫、および多発性骨髄腫から選択される、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記炎症性障害が強直性脊椎炎である、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
細胞の膨張または分化を誘導する方法であって、該細胞と請求項1〜8のいずれかに記載の化合物とを接触させる工程を包含する、方法。
【請求項16】
前記細胞が、胚性幹細胞および成体幹細胞から選択される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記細胞が、インビトロである、請求項15または16に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公表番号】特表2011−514908(P2011−514908A)
【公表日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−550696(P2010−550696)
【出願日】平成21年3月13日(2009.3.13)
【国際出願番号】PCT/US2009/001606
【国際公開番号】WO2009/114180
【国際公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【出願人】(592017633)ザ ジェネラル ホスピタル コーポレイション (177)
【出願人】(504412945)ザ ブライハム アンド ウイメンズ ホスピタル, インコーポレイテッド (54)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年3月13日(2009.3.13)
【国際出願番号】PCT/US2009/001606
【国際公開番号】WO2009/114180
【国際公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【出願人】(592017633)ザ ジェネラル ホスピタル コーポレイション (177)
【出願人】(504412945)ザ ブライハム アンド ウイメンズ ホスピタル, インコーポレイテッド (54)
【Fターム(参考)】
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