説明

C型肝炎ウイルスNS3セリンプロテアーゼのインヒビターとしての硫黄化合物

本発明は、HCVプロテアーゼインヒビター活性を有する新規化合物、およびそのような化合物を調製する方法を開示する。別の実施形態において、本発明は、そのような化合物を含有する薬学的組成物、およびそれらをHCVプロテアーゼに関連する疾患を処置するために使用する方法を開示する。その多くの実施形態において、本発明は、HCVプロテアーゼの新規種類のインヒビター、1種以上のこれら化合物を含有する薬学的組成物、1種以上のそのような化合物を含有する薬学的処方物を調製する方法、および1種以上のそのような化合物あるいは1種以上のそのような処方物を使用して、HCVを処置または予防するかまたはC型肝炎の1種以上の症状を改善する方法を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
化合物、または該化合物の鏡像異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体、およびラセミ化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩、溶媒和物またはエステルであって、該化合物は、以下の式I:
【化1】

で示される一般構造を有し、ここで:
は、H、OR、NR10、またはCHR10であり、ここで、R、RおよびR10は、同じであるかまたは異なり得、各々は、H、アルキル−、アルケニル−、アルキニル−、アリール−、ヘテロアルキル−、ヘテロアリール−、シクロアルキル−、ヘテロシクリル−、アリールアルキル−およびヘテロアリールアルキルからなる群より独立して選択され;
AおよびMは、同じであるかまたは異なり得、各々は、R、OR、NHR、NRR’、SR、SORおよびハロから独立して選択されるか;
あるいは、AおよびMは、式Iにおいて上で示される以下の部分:
【化2】

が、3員、4員、6員、7員もしくは8員のシクロアルキル、4員〜8員のヘテロシクリル、6員〜10員のアリール、または5員〜10員のヘテロアリールのいずれかを形成するように、互いに連結され;
Eは、C(H)またはC(R)であり;
Lは、C(H)、C(R)、CHC(R)またはC(R)CHであり;
R、R’、RおよびRは、同じであるかまたは異なり得、各々は、H、アルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、ヘテロアルケニル、アルキニル、ヘテロアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリールアルキルからなる群より独立して選択されるか、あるいは、代替的に、NRR’におけるRおよびR’は、NRR’が、4員〜8員のヘテロシクリルを形成するように、互いに連結され;
そして、Yは、以下の部分:
【化3】

から選択され、
ここで、Gは、NHまたはOであり;そして、R15、R16、R17、およびR18は、同じであるかまたは異なり得、各々は、H、アルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、ヘテロアルケニル、アルキニル、ヘテロアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、およびヘテロアリールからなる群より独立して選択されるか、あるいは、代替的に、(i)R15およびR16が、互いに連結して、4員〜8員の環状構造を形成し、そして(ii)同様に、独立して、R17およびR18が、互いに連結して、3員〜8員のシクロアルキルまたは3員〜8員のヘテロシクリルを形成し;
ここで、該アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクリルの各々は、非置換であるか、または、1個以上の部分で必要に応じて独立して置換され得、そして該部分は、以下:ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、チオ、アルキルチオ、アリールチオ、アミノ、アミド、アルキルアミノ、アリールアミノ、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、スルホンアミド、アルキルスルホンアミド、アリールスルホンアミド、アルキル、アリール、ヘテロアリール、ケト、カルボキシ、カルボアルコキシ、カルボキサミド、アルコキシカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルオキシ、アルキルウレイド、アリールウレイド、ハロ、シアノおよびニトロからなる群より選択される、化合物。
【請求項2】
請求項1に記載の化合物であって、Rは、NR10であり、かつRは、Hであり、R10は、HまたはR14であり、ここでR14が、H、アルキル、アリール、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、シクロアルキル、アルキル−アリール、アルキル−ヘテロアリール、アリール−アルキル、アルケニル、アルキニル、またはヘテロアリール−アルキルである、化合物。
【請求項3】
14が、以下:
【化4】

からなる群より選択される、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
が、以下の部分:
【化5】

【化6】

からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
が、以下:
【化7】

【化8】

からなる群より選択される、請求項1に記載の化合物であって、
ここで、R31が、OHまたはO−アルキルであり;そして
32が、H、C(O)CH、C(O)OtBuまたはC(O)N(H)tBuである、
化合物。
【請求項6】
が、以下の部分:
【化9】

からなる群より選択される、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
Yが、以下の部分:
【化10】

から選択される、請求項1に記載の化合物であって、
ここで、R15、R16、R17、およびR18は、同じであるかまたは異なり得、各々が、H、アルキル、ヘテロアルキル、アルケニル、ヘテロアルケニル、アルキニル、ヘテロアルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリールアルキルからなる群より独立して選択されるか、あるいは、代替的に、R15およびR16が、互いに連結して、4員〜8員のシクロアルキルまたは4員〜8員の複素環式構造を形成し;R17およびR18が、互いに連結し、3員〜8員のシクロアルキルまたは3員〜8員のヘテロシクリルを形成し、ここで、該アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、またはヘテロシクリルの各々は、非置換であるか、または、必要に応じて1個以上の部分で独立して置換され得、そして該部分が、以下:ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、チオ、アルキルチオ、アリールチオ、アミノ、アミド、アルキルアミノ、アリールアミノ、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、スルホンアミド、アルキルスルホンアミド、アリールスルホンアミド、アルキル、アリール、ヘテロアリール、カルボキシ、カルボアルコキシ、カルボキサミド、アルコキシカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルオキシ、アルキルウレイド、アリールウレイド、ハロ、シアノおよびニトロからなる群より選択される、化合物。
【請求項8】
請求項7に記載の化合物であって、Yが、以下:
【化11】

からなる群より選択され、
ここでY31が、以下:
【化12】

【化13】

【化14】

【化15】

からなる群より選択され、
32が、以下:
【化16】

からなる群より選択され、
そしてY12が、H、COH、COMe、OMe、F、Cl、Br、NH、N(H)S(O)CH、N(H)C(O)CH、NO、S(O)NH、CF、Me、OH、OCF、およびC(O)NHからなる群より選択される、化合物。
【請求項9】
以下の部分:
【化17】

が、以下の構造:
【化18】

【化19】

【化20】

から選択される、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
以下の部分:
【化21】

が、以下の構造:
【化22】

から選択される、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
以下の部分:
【化23】

が、以下の構造:
【化24】

から選択される、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
請求項1に記載の化合物であって、ここで:
は、NHR14であり、R14が、以下:
【化25】

からなる群より選択され、
が、以下の部分:
【化26】

【化27】

からなる群より選択され、
が、以下の部分:
【化28】

からなる群より選択され、
Yが、以下:
【化29】

からなる群より選択され、
ここでY31が、以下:
【化30】

からなる群より選択され、
32が、以下:
【化31】

からなる群より選択され、
そしてY12が、H、COH、COMe、OMe、F、Cl、Br、NH、N(H)S(O)CH、N(H)C(O)CH、NO、S(O)NH、CF、Me、OH、OCF、およびC(O)NHからなる群より選択され;そして、以下の部分:
【化32】

は、
【化33】

である、化合物。
【請求項13】
活性成分として、請求項1に記載の少なくとも1種の化合物を含有する、薬学的組成物。
【請求項14】
HCVに関連する障害を処置する際の使用のための、請求項13に記載の薬学的組成物。
【請求項15】
さらに、少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリアを含有する、請求項13に記載の薬学的組成物。
【請求項16】
さらに、少なくとも1種の抗ウイルス薬を含有する、請求項15に記載の薬学的組成物。
【請求項17】
なおさらに、少なくとも1種のインターフェロンを含有する、請求項16に記載の薬学的組成物。
【請求項18】
前記少なくとも1種の抗ウイルス薬が、リバビリンであり、そして前記少なくとも1種のインターフェロンが、α−インターフェロンまたはペグ化インターフェロンである、請求項17に記載の薬学的組成物。
【請求項19】
HCVに関連する障害を処置する方法であって、そのような処置を必要とする患者に、請求項1に記載の少なくとも1種の化合物の治療有効量を含有する薬学的組成物を投与する工程を包含する、方法。
【請求項20】
前記投与が、経口または皮下である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
HCVに関連する障害を処置するための薬学的組成物を調製する方法であって、請求項1に記載の少なくとも1種の化合物と、少なくとも1種の薬学的に受容可能なキャリアとを、十分に接触させる工程を包含する、方法。
【請求項22】
HCVプロテアーゼ阻害活性を示す化合物、または該化合物の鏡像異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体、およびラセミ化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩、溶媒和物またはエステルであって、該化合物が、以下に列挙される構造の化合物:
【化34】

【化35】

【化36】

【化37】

【化38】

【化39】

【化40】

【化41】

【化42】

【化43】

【化44】

【化45】

【化46】

【化47】

【化48】

【化49】

【化50】

【化51】

【化52】

【化53】

【化54】

【化55】

から選択される、化合物。
【請求項23】
HCVに関連する障害を処置するための薬学的組成物であって、該組成物が、請求項22に記載の1種以上の化合物の治療有効量および薬学的に重要可能なキャリアを含有する、薬学的組成物。
【請求項24】
さらに、少なくとも1種の抗ウイルス薬を含有する、請求項23に記載の薬学的組成物。
【請求項25】
なおさらに、少なくとも1種のインターフェロンまたはPEG−インターフェンロンα結合体を含有する、請求項24に記載の薬学的組成物。
【請求項26】
少なくとも1種の前記抗ウイルス薬が、リバビリンであり、そして前記少なくとも1種のインターフェロンが、α−インターフェロンまたはペグ化インターフェロンである、請求項25に記載の薬学的組成物。
【請求項27】
C型肝炎ウイルスに関連する障害を処置する方法であって、請求項22に記載の1種以上の化合物の有効量を投与する工程を包含する、方法。
【請求項28】
C型肝炎ウイルス(HCV)プロテアーゼの活性を調節する方法であって、請求項22に記載の1種以上の化合物と、HCVプロテアーゼとを接触させる工程を包含する、方法。
【請求項29】
C型肝炎の1つ以上の症状を、処置するか、予防するか、または改善する方法であって、請求項22に記載の1種以上の化合物の治療有効量を投与する工程を包含する、方法。
【請求項30】
前記HCVプロテアーゼが、NS3/NS4aプロテアーゼである、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記化合物が、HCV NS3/NS4aプロテアーゼを阻害する、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
C型肝炎ウイルス(HCV)ポリペプチドのプロセシングを調節する方法であって、該ポリペプチドがプロセシングされる条件下で、HCVポリペプチドを含有する組成物を、請求項22に記載の1種以上の化合物と接触させる工程を包含する、方法。
【請求項33】
HCVに関連する障害を処置する方法であって、該方法が、そのような処置を必要とする患者に、薬学的組成物を投与する工程を包含し、該薬学的組成物は、少なくとも1種の化合物、または該化合物の鏡像異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体、ジアステレオマーおよびラセミ化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩、溶媒和物またはエステルの治療有効量を含有し、該化合物が、以下:
【化56】

【化57】

【化58】

【化59】

【化60】

【化61】

【化62】

【化63】

から選択される、方法。
【請求項34】
HCVプロテアーゼ阻害活性を示す化合物、または該化合物の鏡像異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体、およびラセミ化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩、溶媒和物またはエステルであって、該化合物が、以下の構造:
【化64】

を有する、化合物。
【請求項35】
HCVプロテアーゼ阻害活性を示す化合物、または該化合物の鏡像異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体、およびラセミ化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩、溶媒和物またはエステルであって、該化合物が、構造:
【化65】

を有する、化合物。
【請求項36】
HCVプロテアーゼ阻害活性を示す化合物、または該化合物の鏡像異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体、およびラセミ化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩、溶媒和物またはエステルであって、該化合物が、以下の構造:
【化66】

を有する、化合物。
【請求項37】
HCVプロテアーゼ阻害活性を示す化合物、または該化合物の鏡像異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体、およびラセミ化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩、溶媒和物またはエステルであって、該化合物が、以下の構造:
【化67】

を有する、化合物。
【請求項38】
HCVプロテアーゼ阻害活性を示す化合物、または該化合物の鏡像異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体、およびラセミ化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩、溶媒和物またはエステルであって、該化合物が、以下の構造:
【化68】

を有する、化合物。
【請求項39】
HCVプロテアーゼ阻害活性を示す化合物、または該化合物の鏡像異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体、およびラセミ化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩、溶媒和物またはエステルであって、該化合物が、以下の構造:
【化69】

を有する、化合物。
【請求項40】
HCVプロテアーゼ阻害活性を示す化合物、または該化合物の鏡像異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体、およびラセミ化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩、溶媒和物またはエステルであって、該化合物が、以下の構造:
【化70】

を有する、化合物。
【請求項41】
HCVプロテアーゼ阻害活性を示す化合物、または該化合物の鏡像異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体、およびラセミ化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩、溶媒和物またはエステルであって、該化合物が、以下の構造:
【化71】

を有する、化合物。
【請求項42】
HCVプロテアーゼ阻害活性を示す化合物、または該化合物の鏡像異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体、およびラセミ化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩、溶媒和物またはエステルであって、該化合物が、以下の構造:
【化72】

を有する、化合物。
【請求項43】
HCVプロテアーゼ阻害活性を示す化合物、または該化合物の鏡像異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体、およびラセミ化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩、溶媒和物またはエステルであって、該化合物が、以下の構造:
【化73】

を有する、化合物。
【請求項44】
HCVプロテアーゼ阻害活性を示す化合物、または該化合物の鏡像異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体、およびラセミ化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩、溶媒和物またはエステルであって、該化合物が、以下の構造:
【化74】

を有する、化合物。
【請求項45】
HCVプロテアーゼ阻害活性を示す化合物、または該化合物の鏡像異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体、およびラセミ化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩、溶媒和物またはエステルであって、該化合物が、以下の構造:
【化75】

を有する、化合物。
【請求項46】
HCVプロテアーゼ阻害活性を示す化合物、または該化合物の鏡像異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体、およびラセミ化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩、溶媒和物またはエステルであって、該化合物が、以下の構造:
【化76】

を有する、化合物。
【請求項47】
HCVプロテアーゼ阻害活性を示す化合物、または該化合物の鏡像異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体、およびラセミ化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩、溶媒和物またはエステルであって、該化合物が、以下の構造:
【化77】

を有する、化合物。
【請求項48】
HCVプロテアーゼ阻害活性を示す化合物、または該化合物の鏡像異性体、立体異性体、回転異性体、互変異性体、およびラセミ化合物、あるいは該化合物の薬学的に受容可能な塩、溶媒和物またはエステルであって、該化合物が、以下の構造:
【化78】

を有する、化合物。
【請求項49】
精製された形態の請求項1に記載の化合物。

【公表番号】特表2007−525514(P2007−525514A)
【公表日】平成19年9月6日(2007.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−500955(P2007−500955)
【出願日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【国際出願番号】PCT/US2005/005795
【国際公開番号】WO2005/087731
【国際公開日】平成17年9月22日(2005.9.22)
【出願人】(596129215)シェーリング コーポレイション (785)
【氏名又は名称原語表記】Schering Corporation
【Fターム(参考)】