説明

CANパッケージ半導体デバイス特性検査用ケルビンコンタクト式ソケット。

【課題】1回の連続上昇動作でCANパッケージ半導体デバイスのリードの先端及び側面の2箇所にケルビン接触するソケットタイプのCANパッケージ半導体デバイス特性検査用ケルビンコンタクト式ソケットを提供する。
【解決手段】主コンタクトピン10とサイドコンタクトピン9を内蔵したソケットをカム機構のついた取り付け座1に組み込み、昇降機構8によって可動するカムによりサイドコンタクトピン9が左右に開閉する構造のCANパッケージ半導体デバイス特性検査用ケルビンコンタクト式ソケット。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【技術分野】
【0001】
本発明は、CANパッケージ半導体デバイスの特性検査に関する。
【背景技術】
【0002】
レーザーダイオードの特性検査に代表されるようにCANパッケージ半導体デバイスのケルビン検査用コンタクトは、従来図3に見られるような複雑な機構である。
【0003】
構造上コンタクトポイントが二箇所になるため、接触抵抗が二倍発生し、データーに悪影響がでる。
【発明が解決しょうとする課題】
【0004】
従来の構造ではワーク変更の都度芯だし作業が複雑で機構の精度を必要としワーク変更に多くの時間がかかった。
【0005】
本発明は精密に加工されたハウジングのなかにコンタクトピンが内蔵された一体型のソケット構造であるため困難な芯出し調整が不要である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明のソケットは絶縁材のなかに被検査用ワークのリードと同一直線状配置で主コンタクトピンを配置し、さらにその外側にそれぞれサイドコンタクトピンをセットする。このソケットを昇降機構で持ち上げるとソケット上部の穴から入った被検査用ワークのリードが主コンタクトピンに接触し更に上端に達した時、内部に組み込まれたカム機構によりサイドコンタクトピンが被検査用ワークのリードの横から接触する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。図1(a)において、ソケットの中心部のハウジング(2)に主コンタクトピン(10)を埋め込み、それぞれ対の位置にサイドコンタクトピン(9)とカムボール(5)を配置する。
【0008】
そしてハウジング(2)はカム機構を内蔵した取り付け座(1)の中に収まる。
【0009】
ハウジング(2)と取り付け座(1)はスプリング(6)によって隔てられている。
【0013】
更にハウジング(2)の上にガイド(4)を取り付け、カバー(3)で先端を保護する構造となっている。
【0014】
取り付け座(1)は上下可動な昇降装置(8)にワンタッチクランプ(11)で取り付ける。昇降装置(8)の取付座に内部クリーニング用の圧縮空気取入口(12)をつける。
【発明の効果】
【0015】
本発明は、以上説明したように構成されているので、下記に記載されるような効果を奏する。
【0016】
動作が単純で特別な芯だし調整をしなくてもソケットの昇降動作のみでCANパッケージ半導体デバイスのリードの先端及び側面の2箇所にケルビン接触する。
【0017】
(図3)に示す従来の機構ではCANパッケージ半導体デバイスのリードピッチが狭くなると機構上測定が不可能であるが、本発明のソケットではリードピッチが狭くなっても同一の機構で全てのリードのケルビンコンタクトが同時に行える。
【0018】
機構が単純でダウンサイジングであるのでリードが短いCANパッケージ半導体デバイスの測定も可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】(a)CANパッケージ半導体デバイス特性検査用ケルビンコンタクト式ソケットの断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁材で加工されたハウジング(2)の内部に主コンタクトピン(10)とサイドコンタクトピン(9)を内蔵した一体構造のCANパッケージ半導体デバイス特性検査用ケルビンコンタクト式ソケット
【請求項2】
カム機構を内蔵する取り付け座(1)が昇降機構(8)の上昇動作によってスプリング(6)の力に抗して移動する構造のCANパッケージ半導体デバイス特性検査用ケルビンコンタクト式ソケット。
【請求項3】
取り付け座(1)のカムによりカムボール(5)を介してサイドコンタクトピン(9)を変位させる構造のCANパッケージ半導体デバイス特性検査用ケルビンコンタクト式ソケット。
【請求項4】
昇降機構(8)が上昇する動作のみで全てのケルビンコンタクトが完成する構造のCANパッケージ半導体デバイス特性検査用ケルビンコンタクト式ソケット。
【請求項5】
内部クリーニング用圧縮空気取入口を有する請求項4のソケット。

【図1】(b)CANパッケージ半導体デバイス特性検査用ケルビンコンタクト式ソケットにCANパッケージ半導体デバイスを挿入した状態の断面図である。
【図1】(c)CANパッケージ半導体デバイス特性検査用ケルビンコンタクト式ソケットのサイドコンタクトピンがCANパッケージ半導体デバイスに接触した状態の断面図である。
【図2】CANパッケージ半導体デバイス特性検査用ケルビンコンタクト式ソケットでケルビンコンタクトを行う作動手順の模式図である。CANパッケージ半導体デバイス(a)をワークホルダーに固定し(b)、次にCANパッケージ半導体デバイスのリードが昇降装置の上昇にともない(c)、(d)の行程でケルビンコンタクトする。
【図3】従来構造のCANパッケージ半導体デバイス特性検査用ケルビンコンタクト装置の断面図である。
【符号の説明】
1 取り付け座
2 ハウジング
3 カバー
4 ガイド
5 カムボール
6 スプリング
7 ワークホルダー
8 昇降装置
9 サイドコンタクトピン
10 主コンタクトピン
11 ワンタッチクランプ
12 圧縮空気取入口
【図1】
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【図1】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−256248(P2007−256248A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−113844(P2006−113844)
【出願日】平成18年3月20日(2006.3.20)
【出願人】(591107230)株式会社デンケン (3)
【出願人】(598176640)
【Fターム(参考)】