説明

CIP洗浄剤組成物および飲食料品の製造装置用洗浄剤組成物ならびにその使用方法

【課題】 各種飲食料品の製造設備に付着したフレーバー、特にパッキン等に付着したフレーバーを効率よく除去し、且つ溶液安定性が良好な洗浄剤組成物、特にCIP洗浄に用いられるCIP洗浄剤組成物を提供する。
【解決手段】 (1)R−CO−OHで表される脂肪酸、(2)R−O(EO)n(CH2m−CO−OHで表されるエーテルカルボン酸、(3)CH2(OR1)−CH(OR2)−CH2(OR3)で表されるトリグリセライドまたはジグリセライドおよび(4)R4−CO−O−R5で表される脂肪酸エステルの群から選択される一種または複数種と、非イオン界面活性剤の少なくとも一種と、水とを含有するCIP洗浄剤組成物を用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は各種飲料または食品(本明細書において「飲食料品」という)の製造設備に付着したフレーバー、特にパッキン等に付着したフレーバーを効率よく除去するCIP洗浄剤組成物に係わる。さらに、この洗浄剤に各種酸を含有せしめることにより、酸洗浄と脱臭の両工程をワンステップで実施し得るCIP洗浄剤組成物に関する。また、本発明は、CIP洗浄のみならず、飲食料品の製造装置の洗浄に有用な洗浄剤組成物にも関する。
【背景技術】
【0002】
近年、嗜好の多様化に伴い、各種フレーバーを用いた飲料や食品が多く製造されている。
しかし、この種の飲食料品はフレーバー臭を有するため、この製造設備、特にパッキン等に強固に付着してしまい、フレーバー臭の脱臭が大きな問題となっている。
【0003】
フレーバー臭の脱臭技術として、従来、酸性ないしはアルカリ性洗浄剤を用いて、脱臭、洗浄を繰り返し行う方法、あるいは上述繰り返し脱臭、洗浄の後、次亜塩素酸ソーダ、過酢酸、過炭酸塩等の酸化剤やお茶エキス等を循環接触させて脱臭処理を行う方法等が採用されている。しかし、このような洗浄ないしは脱臭処理を行ってもなお、十分な脱臭効果が見られない。
【0004】
さらにポリオキシアルキレン脂肪酸エステル等、特定された非イオン界面活性剤を主成分として含有するCIP洗浄用脱臭剤組成物も知られている(特開2003−49193)。この組成物は製造設備への損傷が少なく、低泡で、かつ脱臭性能を有するものであるが、脱臭効果は弱い。
【0005】
ここで、CIP洗浄とは、「cleaning in Place」の略であり、製造設備や製造装置を分解することなく洗浄する方法であり、洗浄液を製造設備や製造装置内部に通して洗浄するものである。CIP洗浄は、また、定置洗浄と呼ばれることもある。
【特許文献1】特開2003−49193号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、各種飲食料品の製造設備に付着したフレーバー、特にパッキン等に付着したフレーバーを効率よく除去し、且つ溶液安定性が良好な洗浄剤組成物、特にCIP洗浄に用いられるCIP洗浄剤組成物を提供することを課題とする。
さらに、本発明は、飲食料品の製造設備の酸洗浄と脱臭の両工程をワンステップで実施し得る洗浄剤組成物、特にCIP洗浄に用いられるCIP洗浄剤組成物ならびにそれを用いた洗浄方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の洗浄剤組成物は、A成分として、下記式(1)で表される脂肪酸、下記式(2)で表されるエーテルカルボン酸、下記式(3)で表されるトリグリセライドまたはジグリセライドおよび下記式(4)で表される脂肪酸エステルの群から選択される一種または複数種、B成分として非イオン界面活性剤の少なくとも一種、およびC成分として水を含有することを特徴とする。
【0008】
【化3】

(式中、RはC5〜C21のアルキル基もしくはアルケニル基、またはC7〜C19のアルキルアリル基もしくはアルケニルアリル基を表し、Eはエチレン基を表し、nは0〜10の整数を表し、mは1又は2を表し、R1、R2およびR3はそれぞれ、水素原子、またはC6〜C22の飽和もしくは不飽和のアシル基を表すが、R1、R2およびR3の少なくとも2つは、C6〜C22の飽和もしくは不飽和のアシル基を表す。R4はC9〜C21のアルキル基又はアルケニル基であり、R5はC1〜C22のアルキル基またはアルケニル基である。)
【0009】
本発明の洗浄剤組成物は、各種飲食料品の製造設備の洗浄に用いられ、特にCIP洗浄に用いるのに適している。
本発明の一実施形態として、A成分を0.005〜30.0重量パーセント、およびB成分を0.005〜3.0重量パーセント(いずれも純分換算)含有する前記洗浄剤組成物;A成分とB成分とを重量比で、1000:1〜1:600含有する前記洗浄剤組成物;およびD成分として可溶化剤をさらに含有する前記洗浄剤組成物;E成分として無機酸および/または有機酸をさらに含有する前記洗浄剤組成物;が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明の洗浄剤組成物は、上記式(1)〜(4)の化合物から選ばれる少なくとも一種と、非イオン界面活性剤と、水とを含むことにより、各種飲食料品の製造設備に付着したフレーバー、特にパッキン等に付着したフレーバーを効率よく除去する。また、本発明の洗浄剤組成物は、撹拌時に溶液安定性も良好であり、成分の沈殿等による洗浄力の低下等が生じ難い。従って、本発明によれば、各種飲食料品の製造設備の洗浄、特にCIP洗浄に有用な洗浄剤組成物を提供することができる。さらに、本発明の洗浄剤組成物に各種有機酸または無機酸を含有せしめることにより、酸洗浄と脱臭の両工程をワンステップで実施することができる。また、各種有機酸または無機酸のかわりに、常用されている酸性のCIP洗浄剤と組み合わせて用いても、同様の効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明を具体的に詳述する。
本発明に用いられる上述式(1)〜(4)の化合物は、洗浄の際、フレーバーを効率的に除去する脱臭効果を有する。以下、式(1)〜(4)の化合物について各々説明する。
【0012】
【化4】

【0013】
上記式(1)および(2)中、RはC5〜C21のアルキル基もしくはアルケニル基、またはC7〜C19のアルキルアリル基もしくはアルケニルアリル基を表す。C5〜C21のアルキル基およびアルケニル基、ならびにC7〜C19のアルキルアリル基およびアルケニルアリル基中にそれぞれ含まれるアルキル基およびアルケニル基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもいいが、直鎖状であるのが好ましい。またこれらの基は水酸基、ハロゲン原子などの置換基で置換されていてもよいが、無置換であるのが好ましい。
【0014】
式(1)中のRは、C10以上であるのが好ましく、C12以上であるのがより好ましく、C15以上であるのがさらに好ましく、C15〜C18であるのが特に好ましい。式(1)の脂肪酸の具体例としては、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パルミトオレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、ウンデシレン酸等が挙げられる。これらは単独で、または二種以上を併用して用いられる。
【0015】
式(2)中のRは、C8〜C21であるのが好ましく、C12〜C18であるのがより好ましい。nは0〜10のいずれかの数を、mは1又は2を表す。nは2〜6であるのが好ましい。本発明に用いられる式(2)のエーテルカルボン酸としては、ポリオキシエチレン(n=0〜10)オクチルエーテル酢酸、ポリオキシエチレン(n=0〜10)デシルエーテル酢酸、ポリオキシエチレン(n=0〜10)ラウリルエーテル酢酸、ポリオキシエチレン(n=0〜10)ミリスチルエーテル酢酸、ポリオキシエチレン(n=0〜10)オレイルエーテル酢酸等が挙げられる。これらもまた、単独で、または二種以上を併用して用いられる。
【0016】
式(3)中、R1、R2およびR3はそれぞれ、水素原子、またはC6〜C22の飽和もしくは不飽和のアシル基を表すが、R1、R2およびR3のうち少なくとも2つはC6〜C22の飽和もしくは不飽和のアシル基を表す。R1、R2およびR3がそれぞれ表すC6〜C22の飽和もしくは不飽和のアシル基は直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよいが、直鎖状であるのが好ましい。またこれらの基は水酸基、ハロゲン原子などの置換基で置換されていてもよいが、無置換であるのが好ましい。R1、R2およびR3がそれぞれ表すアシル基は、C8〜C20であるのが好ましく、C12〜C18であるのがより好ましい。本発明に用いられる式(3)のトリグリセライドとして、具体的には、コーン油、サフラワー油、ヒマワリ油、オリーブ油、綿実油、米油、菜種油、パーム油、大豆油等が挙げられる。また、本発明に用いられる式(3)のジグリセライドとしては、市販されている食料調理油が挙げられる。これらもまた、単独で、または二種以上を併用して用いられる。
【0017】
式(4)中、R4はC9〜C21のアルキル基又はアルケニル基、R5はC1〜C22のアルキル基又はアルケニル基である。これらアルケニル基及びアルキル基は、直鎖状であっても、分岐鎖状であっても環状であってもよいが、直鎖状であるのが好ましい。R5は好ましくはC1〜C4である。式(4)で表される脂肪酸エステルとしては、例えば、オレイン酸メチルエステル、オレイン酸エチルエステル等が挙げられる。これらもまた、単独で、または二種以上を併用して用いられる。
【0018】
本発明では、A成分として、前記式(1)〜(4)の化合物の群から選ばれる少なくとも一種を用いる。いずれかの式で表される化合物を二種以上用いてもよいし(例えば、一般式(3)で表されるトリグリセライドとジグリセライドとを併用してもよいし)、また、それぞれ異なる式で表される化合物を組み合わせて(例えば、式(1)で表される化合物と式(4)で表される化合物の組み合わせ、および式(2)で表される化合物と式(3)で表される化合物の組み合わせ等)用いてもよい。
【0019】
本発明に、B成分として用いられる非イオン界面活性剤としては特に制限はなく、一般的に非イオン界面活性剤として用いられている材料から選択することができる。具体的には、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、リバースタイプのポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、エチレンジアミンタイプのポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、リバースタイプのエチレンジアミンタイプのポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステルおよびこのジエステルタイプ、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンペンタエリスリット脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンひまし油、ポリアルキレングリコール脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。
【0020】
本発明の洗浄剤組成物は、前記A成分およびB成分を、水中に溶解および/または分散させることによって調製することができる。前記A成分およびB成分を高濃度で含有する組成物を一旦調製し、貯蔵・搬送等の後、実際に洗浄に用いる際に、水で希釈して、洗浄剤として適切な濃度に調整することもできる。A成分およびB成分のそれぞれの好ましい含有量は、用いる化合物の種類等によって変動するが、一般的には、前記A成分の洗浄剤組成物中の含有量は0.005〜30.0重量%であるのが好ましい。0.005重量%よりも少ない使用量ではフレーバーが充分に除去されない場合があり、また、30.0重量%より含有量を多くしても、含有量が30.0重量%の場合とフレーバーの除去効果はほぼ同等である。A成分の含有量が前記範囲であれば、充分な脱臭効果が得られるとともに、コスト面でも有利である。A成分の含有量は、より好ましくは0.01〜5.0重量%であり、さらに好ましくは0.05〜2.0重量%である。また、前記B成分の洗浄剤組成物中の含有量は、0.005〜3.0重量%であるのが好ましい。0.005重量%より少ない含有量では溶液安定性の改善効果が低い場合があり、3.0重量%より含有量を多くしても、含有量が3.0重量%の場合と溶液安定性の改善効果は同等である。B成分の含有量が前記範囲であれば、充分な溶液安定性の改善効果が得られるととともに、コスト面でも有利である。B成分の含有量は、より好ましくは0.01〜2.0重量%であり、さらに好ましくは0.02〜1.0重量%である。
【0021】
なお、上記した様に、前記A成分およびB成分を高濃度で含有する組成物を一旦調製する場合は、各成分の含有量が前記範囲にならない場合があり、かかる場合は、A成分とB成分の含有量の重量比が、1000:1〜1:600の範囲で調製するのが好ましい。より好ましくは100:1〜1:100であり、さらに好ましくは10:1〜1:10である。
【0022】
また、本発明の洗浄剤組成物に用いられるC成分である水としては、純水、イオン交換水、軟水、蒸留水、水道水等が挙げられる。これらは、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、経済性及び貯蔵安定性の点から、水道水、イオン交換水が好ましく用いられる。
なお、上記「水」は、本発明の洗浄剤組成物を構成する各成分に由来する結晶水や水溶液の形で含まれる水と、その他の外から加えられる水との総和であり、組成物全体が100%となるよう配合される。
【0023】
本発明の洗浄剤組成物は、前記A成分およびB成分とともに、D成分として可溶化剤を含有してもよい。可溶化剤を含有する洗浄剤組成物を用いることにより、前記A成分およびB成分を水中に可溶化もしくは乳化分散させることを向上させるとともに、溶液の安定性を高めることができる。
可溶化剤の含有量は、通常は0.01〜75重量%であり、他の成分とのバランスから好ましくは0.01〜25.0重量%であり、より好ましは0.2〜16重量%である。
【0024】
ここで用いられる可溶化剤としては、メタキシレンスルホン酸,メタキシレンスルホン酸ナトリウム,メタキシレンスルホン酸カリウム等のメタキシレンスルホン酸およびその塩、トルエンスルホン酸,トルエンスルホン酸ナトリウム,トルエンスルホン酸カリウム等のトルエンスルホン酸およびその塩、安息香酸,安息香酸ナトリウム,安息香酸カリウム等の安息香酸およびその塩、クメンスルホン酸,クメンスルホン酸ナトリウム,クメンスルホン酸カリウム等のクメンスルホン酸およびその塩、オクテニルコハク酸,オクテニルコハク酸ナトリウム,オクテニルコハク酸カリウム等のオクテニルコハク酸およびその塩、アニオン界面活性剤および/または水溶性溶剤から選ばれる少なくとも一種が挙げられる。アニオン界面活性剤として詳しくは、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム,アルキルベンゼンスルホン酸カリウム,アルキルベンゼンスルホン酸ジエタノールアミン塩、アルキルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン塩等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ヤシ脂肪酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、牛脂脂肪酸ナトリウム、ヤシ脂肪酸トリエタノールアミン、ラウリン酸トリエタノールアミン、ミリスチン酸トリエタノールアミン、牛脂脂肪酸トリエタノールアミン、ヤシ脂肪酸カリウム、ラウリン酸カリウム、ミリスチン酸カリウム、牛脂脂肪酸カリウム、などの高級脂肪酸塩類、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム,α−オレフィンスルホン酸カリウム等のα−オレフィンスルホン酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム等のアルキルフェニルエーテルスルホン酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン等のラウリル硫酸塩、ポリオキシエチレン(3モル付加物)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン(3モル付加物)ヤシ油脂肪酸アミド硫酸ナトリウム等のアミドエーテル硫酸塩、モノドデシルエーテルリン酸ナトリウム、ジ−(ポリオキシエチレン(6モル付加物)ヤシ油脂肪酸アミド)−リン酸ナトリウムなどのリン酸エステル塩、ココイルメチルタウリンナトリウム、ラウロイルメチルタウリン塩、ラウロイルイセチオン酸ナトリウム等のアシルイセチオン酸塩、スルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、ポリオキシエチレン(1〜4モル付加物)スルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、ポリオキシエチレン(5モル付加物)ラウリン酸モノエタノールアミドスルホコハク酸二ナトリウム等のスルホコハク酸型界面活性剤、アルキルエーテルカルボン酸塩、N−アシルグルタミン酸塩、アミドカルボン酸型界面活性剤等が挙げられる。
【0025】
また、水溶性溶剤としては、ヘキシレングリコール、プロピレンプリコール、エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、グリセリン、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
【0026】
上記可溶化剤は、メタキシレンスルホン酸,メタキシレンスルホン酸ナトリウム,メタキシレンスルホン酸カリウム等のメタキシレンスルホン酸およびその塩、トルエンスルホン酸,トルエンスルホン酸ナトリウム,トルエンスルホン酸カリウム等のトルエンスルホン酸およびその塩、安息香酸,安息香酸ナトリウム,安息香酸カリウム等の安息香酸およびその塩、クメンスルホン酸,クメンスルホン酸ナトリウム,クメンスルホン酸カリウム等のクメンスルホン酸およびその塩、オクテニルコハク酸,オクテニルコハク酸ナトリウム,オクテニルコハク酸カリウム等のオクテニルコハク酸およびその塩、アニオン界面活性剤および/または水溶性溶剤から選ばれる少なくとも一種であり、これらは単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なかでも、メタキシレンスルホン酸ナトリウム、アニオン界面活性剤としては、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルフェニルエーテルスルホン酸塩が、また、水溶性溶剤としては、ヘキシレングリコール、エチルアルコールが好ましい。
【0027】
さらに、本発明の洗浄剤組成物は、前記A成分およびB成分とともに、E成分として無機酸および/または有機酸をさらに含有していてもよい。無機酸および/または有機酸をさらに含有する洗浄剤組成物を用いることにより、酸洗浄と脱臭の工程をワンステップで行うことができる。無機酸および/または有機酸の含有量は、用いる酸の種類によって好ましい範囲が変動するが、一般的には、0.01〜35.0重量%であるのが好ましい。無機酸および/または有機酸の含有量が0.01%よりも少ない量では酸洗浄の効果が得られない場合があり、含有量を35%より多くしても、含有量が35%の場合と比較して効果はほとんど向上しない。E成分の含有量が前記範囲であれば、充分な効果が得られるとともに、コスト的にも有利である。E成分の含有量は、より好ましくは0.05〜20重量%であり、さらに好ましくは0.1〜10重量%である。
【0028】
ここで用いられる無機酸としてはスルファミン酸、燐酸、硝酸、硫酸、塩酸等が挙げられ、有機酸(但し高級脂肪酸は除く)としては、ギ酸、酢酸、ヒドロキシ酢酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、アジピン酸、琥珀酸、乳酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ酸、グルコン酸、ヘプトン酸等が挙げられる。またこれらもまた、単独で、または二種以上を併用して用いられる。
【0029】
本発明の洗浄剤組成物には、一般的に洗浄剤組成物に用いられる他の添加剤、例えば、分散剤、キレート剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、防腐剤、腐食抑制剤等を含有させてもよい。
【0030】
本発明の洗浄剤組成物の使用方法としては、特に制限はなく、例えばCIP洗浄に用いる場合には、本発明の洗浄剤組成物を製造設備または製造装置に流通させ、必要に応じて一定時間保持すること、あるいは、必要に応じて洗浄剤組成物を循環させることができる。本発明の洗浄剤組成物は、フレーバー臭を効率的に除去できるので、飲食料品の製造設備のCIP洗浄に用いるのに適している。
また、本発明の洗浄剤組成物は、CIP洗浄のみならず、飲食料品の製造設備の洗浄に広く用いることができ、例えば、飲食料品の製造設備を分解し、浸漬して洗浄する際に用いることもできる。
【0031】
なお、食品製造工程の洗浄は、一般的には、1)製品の排出(水洗浄)、2)薬剤洗浄(酸またはアルカリ)、3)水洗浄(中間すすぎ)、4)薬剤洗浄(アルカリまたは酸)、5)水洗浄(中間すすぎ)、6)薬剤洗浄(脱臭剤(次亜塩素酸ナトリウム等)、界面活性剤、酵素など)、7)水洗浄(最終すすぎ)の順に行われる。汚れの種類や状態によってはこれらの操作の一部が省略される場合も、また同じ操作が繰り返される場合もある。
そして、本発明の洗浄方法では、上記薬剤洗浄(酸)および/または薬剤洗浄(脱臭剤:次亜塩素酸ナトリウム等)に換えて、本発明のCIP用脱臭洗浄剤と各種酸とを組み合わせて洗浄することにより、酸洗浄と脱臭とをワンステップで行うことができることとなる。上記洗浄方法において、洗浄剤組成物の希釈洗浄液中において、上記A成分の含量が100mg/1000ml以上であることが好ましい。臭いの強さや種類並びに作業形態に応じて、適宜、この濃度が100mg/1000ml以上となるように希釈洗浄液を調製することが好ましく、経済性の点から100〜5000mg/1000mlの範囲とすることが特に好ましい。
【実施例】
【0032】
つぎに、本発明の実施例および比較例を説明する。なお、以下の記載において「%」は重量%を意味する。また、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。後記表1〜表13に示した組成の試料No.1〜75(本発明試料)を調製した。さらに、表14に示した組成の試料No.H−1〜H−6(比較例試料)を調製した。また、試料No.36、40、62及び75には、ジグリセライドを約80%含む市販の食料調理油を用いた。
そして得られた洗浄剤組成物について、脱臭性試験、抑泡性試験、溶液安定性試験、カルシウム溶解性試験の試験項目について、以下の試験方法と評価基準により評価し、その結果を後記の表1〜14に併せて示した。
【0033】
ただし、これらの表において、各成分の組成を示す数字は、有り姿における有効成分量を%で示すものである。また、各成分の詳細は以下に示すとおりである。
【0034】
・ヒマワリ油(A成分):
商品名:「食用ひまわり油」、昭和産業(株)製
・オリーブ油(A成分):
商品名:「オリテラピュアオリーブオイル」、昭和産業(株)製
・エーテルカルボン酸(A成分):
ポリオキシエチレン(3.0)オレイルエーテル酢酸
商品名:「ビューライトOCA−30NH」、洋化成工業(株)製
・エーテルカルボン酸(A成分):
ポリオキシエチレン(5.0)ミリスチルエーテル酢酸
商品名:「ビューライトMCA−50NH」、洋化成工業(株)製
【0035】
・非イオン−1(B成分):
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルA
商品名:「Lutensol XL40」、BASF社製
・非イオン−2(B成分):
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルB
商品名:「ノイゲンXL−80」、第一工業製薬(株)製
・非イオン−3(B成分):
脂肪族アルコールアルコキシレート
商品名:「プルラファックLF−431」、BASF社製
・非イオン−4(B成分):
プルロニック型界面活性剤
商品名:「プルロニックL−61」、旭電化工業(株)製
・非イオン−5(B成分):
ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル
商品名:「ソルボンT85」、東邦化学工業(株)製
・非イオン−6(B成分):
脂肪族アルコールアルコキシレート
商品名:「プルラファックLF403」、BASF社製
・非イオン−7(B成分):
ポリオキシエチレンアルキルエーテル
商品名:「ノイゲンET−147」、第一工業製薬社製
・非イオン−8(B成分):
ショ糖脂肪酸エステル
商品名:「リョートーシュガーエステルS−970」、三菱化学フーズ社製
・非イオン−9(B成分):
モノグリセリン脂肪酸エステル
商品名:「ポエムM−100」、理研ビタミン社製
・非イオン−10(B成分):
ポリグリセリン脂肪酸エステル
商品名:「ポエムJ−6081」、理研ビタミン社製
【0036】
・アニオン−1(D成分):
アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム
商品名:「エレミノールMON−2D」、三洋化成工業社製
・アニオン−2(D成分):
α−オレフィンスルホン酸ナトリウム
商品名:「リポランPB−800」、ライオン社製
・アニオン−3(D成分):
ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル(有効成分27%)
商品名:「エマールE−27C」、花王社製
・オクテニルコハク酸(D成分):
オクテニルコハク酸(有効成分80%)
【0037】
・スルファミン酸(E成分):
商品名:「スルファミン酸」、日産化学工業(株)製
・ヒドロキシ酢酸(E成分):
商品名:「グリコール酸」、大塚化学(株)製
・クエン酸(E成分):
商品名:「クエン酸(結晶)」、扶桑化学(株)製
・リンゴ酸(E成分):
商品名:「DL−リンゴ酸」、扶桑化学(株)製
・リン酸(E成分):
商品名:「リン酸」、東ソー(株)製(有効成分75%)
・硝酸(E成分):
商品名:「硝酸」、旭化成ケミカルズ(株)製(有効成分67.5%)
【0038】
・次亜塩素酸ナトリウム(酸化剤)
商品名:「次亜塩素酸ナトリウム」、本町化学(株)製(有効塩素濃度12%)
・過炭酸ナトリウム(酸化剤)
商品名:「過炭酸ソーダPC」、日本パーオキサイド(株)製
【0039】
・脱臭性試験
〔試験方法〕
脱臭試験に供される着香テストピースは次のように調製した。まず、EPDMパッキン(日阪製作所EX15PKG)を長さ40mmに裁断し、次いでこの裁断片をアップル飲料またはスポーツ飲料にそれぞれ全浸漬し、95℃の温度で8時間加熱した。その後、裁断片を取り出し、60℃の温度の流水で5分間濯いだ後、室温で乾燥し、着香テストピースを調製した。
【0040】
得られた着香テストピースを、各試料200mlに1本ずつ投入し、70℃の温度で保持しながら20分間撹拌した。その後、着香テストピースを取り出し、60℃の温度の流水で20分間濯いだ後、室温で乾燥し、フレーバー臭の臭気判定を行った。なお、表1〜表14には、供試飲料がアップル飲料であるときを脱臭性結果aとし、供試飲料がスポーツ飲料であるときを脱臭性結果bとして示した。
〔評価基準〕
臭気判定は10名のパネラーによる官能テストに基づき、各テストピースのフレーバー臭(臭気の度合い)を以下の評価基準により5段階で評価した。
臭気の評価基準は、
1:フレーバー臭なし
2:僅かにフレーバー臭あり
3:ややフレーバー臭あり
4:フレーバー臭強い
5:フレーバー臭著しい(著しく強い)
とし、評価基準2.5以下を良好とした。
【0041】
・溶液安定性試験
〔試験方法〕
また70℃での各試料の分散性を観察し、以下の評価基準により評価した。
〔評価基準〕
評価基準は、
◎印:スターラーで攪拌時、安定(均一)性良好
○印:スターラーで攪拌時、分散性良好
×印:スターラーで攪拌時でも分離状態
とし、評価基準が◎印および○印を溶液安定効果が良好とした。
【0042】
・抑泡性試験
〔試験方法〕
一部の試料について、それらの各々50mlを100ml容積のネスラー管に採取し、70℃の温度で上下に激しく振とうした後、直ちに70℃の恒温水槽に移し、5分後の発泡量を測定し、以下の基準により評価した。
〔評価基準〕
評価基準は、
○印:発泡量が0〜9ml
△印:発泡量が10〜20ml
×印:発泡量が20ml以上
とし、評価基準が○印および△印を抑泡効果良好とした。
【0043】
・カルシウム溶解性試験
〔試験方法〕
一部の試料について炭酸カルシウム溶解性試験(酸洗浄効果試験)を次のようにして行った。
200ml容積のコニカルビーカーに、沈降性炭酸カルシウムを5.00g採り、これに各試料を100ml加えた。5分間20℃で一定攪拌後10分間静置し、上澄み液50mlを濾過した。濾液中のカルシウム量を、EDTA標準溶液およびNN指示薬にて滴定した。
〔評価基準〕
評価基準は、
◎印:試料液1000ml当たりの炭酸カルシウム溶解量が100mg以上
○印:試料液1000ml当たりの炭酸カルシウム溶解量が5mg〜100m
×印:試料液1000ml当たりの炭酸カルシウム溶解量が5mg未満
とし、評価基準が◎印および○印を良好とした。
【0044】
・貯蔵安定性試験
〔試験方法〕
一部の試料について、貯蔵安定性試験を次のようにして行った。
250ml容量のポリエチレン製容器に、200mlを入れて、30℃に設定されたインキュベーターに、1週間配置後の沈殿や濁りの有無について、以下の基準により評価した。
〔評価基準〕
○:沈殿もなく良好である
×:沈殿が認められる
【0045】
【表1】

【0046】
【表2】

【0047】
【表3】

【0048】
【表4】

【0049】
【表5】

【0050】
【表6】

【0051】
【表7】

【0052】
【表8】

【0053】
【表9】

【0054】
【表10】

【0055】
【表11】

【0056】
【表12】

【0057】
【表13】

【0058】
【表14】

【0059】
表1〜表13から、式(1)〜式(4)の化合物のいずれか少なくとも1種と、非イオン界面活性剤とを含む試料No.1〜75(本発明試料)は、アップル飲料あるいはスポーツ飲料の着香テストピースに対して良好な脱臭効果を示し、かつ溶液安定性が良好であることがわかる。また、酸を含有する試料No.43〜75は、カルシウム溶解性も良好であり、これらの試料を用いると、ひとつの組成物で脱臭と同時に、酸洗浄を行うことができることがわかった。従って、本発明にかかる洗浄剤組成物は食品工場等、CIP設備のパッキン等に付着したフレーバー除去洗浄に好適である。また、試料No.1〜42と各種酸とを使用時に混合して用いることでも、脱臭効果だけでなく洗浄効果も同時に得られることが確認できている。
【0060】
一方、式(1)〜(4)の化合物のいずれも含まず、且つ非イオン界面活性剤を含まない試料No.H−2〜3およびH−6は、いずれも脱臭効果が低かった。式(1)〜(4)の化合物のいずれも含まず、非イオン界面活性剤のみを含む試料No.H−1及びH−5は、溶液安定性は良好であるものの、脱臭効果は試料No.1〜75と比較して格段に低かった。また、式(1)〜(4)の化合物を含むが、非イオン界面活性剤を含まない試料No.H−4は、良好な脱臭効果を示したが、溶液安定性は試料No.1〜75と比較して低かった。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明の洗浄剤組成物は、上述の式(1)〜式(4)の化合物から選ばれる少なくとも一種、および非イオン界面活性剤の少なくとも一種を含有することにより、各種飲料あるいは食品の製造設備に付着したフレーバーを効率よく除去し、各種飲食料品の製造設備の洗浄に利用される。特に、CIP洗浄剤組成物として有用である。
【0062】
さらに、本発明の洗浄剤組成物は上述の洗浄剤組成物に各種有機酸または無機酸を含有させることにより、炭酸カルシウムの溶解性を示し酸洗浄と脱臭の両工程をワンステップで行うことができ、上述と同様、各種飲食料品の製造設備の洗浄、特にCIP洗浄に利用される。また、各種有機酸または無機酸のかわりに、常用されている酸性のCIP洗浄剤と組み合わせて用いても、同様な効果を得ることができる。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
A成分として、下記式(1)で表される脂肪酸、下記式(2)で表されるエーテルカルボン酸、下記式(3)で表されるトリグリセライドまたはジグリセライドおよび下記式(4)で表される脂肪酸エステルの群から選択される少なくとも一種、B成分として非イオン界面活性剤の少なくとも一種、およびC成分として水を含有するCIP洗浄剤組成物。
【化1】

(式中、RはC5〜C21のアルキル基もしくはアルケニル基、またはC7〜C19のアルキルアリル基もしくはアルケニルアリル基を表し、Eはエチレン基を表し、nは0〜10の整数を表し、mは1又は2を表し、R1、R2およびR3はそれぞれ、水素原子、またはC6〜C22の飽和もしくは不飽和のアシル基を表すが、R1、R2およびR3の少なくとも2つは、C6〜C22の飽和もしくは不飽和のアシル基を表す。R4はC9〜C21のアルキル基又はアルケニル基であり、R5はC1〜C22のアルキル基またはアルケニル基である。)
【請求項2】
A成分を0.005〜30.0重量パーセント、およびB成分を0.005〜3.0重量パーセント(いずれも純分換算)含有する請求項1に記載のCIP洗浄剤組成物。
【請求項3】
A成分とB成分とを重量比で、1000:1〜1:600含有する請求項1または2に記載のCIP洗浄剤組成物。
【請求項4】
D成分として可溶化剤をさらに含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のCIP洗浄剤組成物。
【請求項5】
上記D成分が、メタキシレンスルホン酸、メタキシレンスルホン酸ナトリウム、メタキシレンスルホン酸カリウム、トルエンスルホン酸、トルエンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸カリウム、安息香酸、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、クメンスルホン酸、クメンスルホン酸ナトリウム、クメンスルホン酸カリウム、オクテニルコハク酸、オクテニルコハク酸ナトリウム、オクテニルコハク酸カリウム、アニオン界面活性剤および/または水溶性溶剤から選ばれる少なくとも一種である請求項4に記載のCIP洗浄剤組成物。
【請求項6】
E成分として無機酸および/または有機酸をさらに含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載のCIP洗浄剤組成物。
【請求項7】
前記式(1)で表される脂肪酸が、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、パルミトオレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、リシノレイン酸およびウンデシレン酸の群から選択される請求項1〜6いずれか1項に記載のCIP洗浄剤組成物。
【請求項8】
前記式(2)で表されるエーテルカルボン酸が、ポリオキシエチレンカプリルエーテル酢酸、ポリオキシエチレンデシルエーテル酢酸、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル酢酸およびポリオキシエチレンオレイルエーテル酢酸の群から選択される請求項1〜7いずれか1項に記載のCIP洗浄剤組成物。
【請求項9】
前記式(3)で表されるトリグリセライドがコーン油、サフラワー油、ヒマワリ油、オリーブ油、綿実油、米油、菜種油、パーム油および大豆油の群から選択され、前記式(3)で表されるジグリセライドが食料調理油から選択される請求項1〜8のいずれか1項に記載のCIP洗浄剤組成物。
【請求項10】
上記請求項1〜9記載のCIP洗浄剤組成物と、無機酸および/または有機酸とを用いて、飲食料品の製造設備の酸洗浄と脱臭の両工程をワンステップで洗浄する方法。
【請求項11】
A成分として、下記式(1)で表される脂肪酸、下記式(2)で表されるエーテルカルボン酸、下記式(3)で表されるトリグリセライドまたはジグリセライドおよび下記式(4)で表される脂肪酸エステルの群から選択される一種または複数種、B成分として非イオン界面活性剤の少なくとも一種、およびC成分として水を含有する飲食料品の製造装置用洗浄剤組成物。
【化2】

(式中、RはC5〜C21のアルキル基もしくはアルケニル基、またはC7〜C19のアルキルアリル基もしくはアルケニルアリル基を表し、Eはエチレン基を表し、nは0〜10の整数を表し、mは1又は2を表し、R1、R2およびR3はそれぞれ、水素原子、またはC6〜C22の飽和もしくは不飽和のアシル基を表すが、R1、R2およびR3の少なくとも2つは、C6〜C22の飽和もしくは不飽和のアシル基を表す。R4はC9〜C21のアルキル基又はアルケニル基であり、R5はC1〜C22のアルキル基またはアルケニル基である。)



【公開番号】特開2006−124627(P2006−124627A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−380094(P2004−380094)
【出願日】平成16年12月28日(2004.12.28)
【出願人】(000205683)大三工業株式会社 (12)
【Fターム(参考)】