説明

MMCリング要素および一体翼形を有する翼形要素を有するロータを製造するためのシステム

【課題】 一体羽根ロータを製造するためのシステムを提供する。
【解決手段】 このシステムは、少なくとも1つの金属マトリックス複合材料と、半径方向外方に面する羽根の複数の円錐面(24)とを含む少なくとも1つのリング要素(20)と;各々が半径方向内方に面する羽根の円錐面(14)をさらに含む、複数の個々の翼形羽根を含む翼形要素(10)と;軸方向に付加される溶接負荷の下で該リング要素(20)と該翼形要素(10)とを摩擦係合して、該円錐面(14)(24)に沿ってそれらの間でイナーシャ溶接を実行するイナーシャ溶接手段とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
説明する発明は概してガスタービンエンジンで用いる一体羽根ロータに関し、より詳細には、少なくとも1つの金属マトリックス複合材料をロータのリング要素またはロータの翼形要素に組み込むブリング(BLING)ロータを作成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービンエンジンで使用されるようなロータは一般的に、基本ロータ本体と、それに取り付けられる複数の動翼とを含む。動翼はロータ本体に形成される特定の凹所に固定することができる、つまり動翼はロータ本体そのものと一体的に形成することができる。一体羽根ロータは、円盤状の基本ロータ本体を利用する場合はブリスク(BLISK)(羽根ディスク)と呼ばれ、環状の基本ロータ本体を利用する場合はブリング(BLING)(羽根リング)と呼ばれる。ブリング設計ではブリスク設計で一般的に可能な内部空洞よりも大きな内部空洞が得られるため、ブリングロータはブリスクロータに比べて明らかな優位性をもたらす。この空洞は、例えば組み込まれた発電機および/または熱交換器等の追加機器に使用することのできる空間をエンジン内に提供する。ブリング設計はまた、従来の金属円盤、さらには一体羽根ブリスクロータに比べて、ロータの動吸振を向上させ、より高い(70%ほどの)E/rho(比重量に対するヤング率)を提供する。ブリング設計はまた、基本ロータ本体に金属マトリックス複合材料(MMC)を使用できるようにする。ガスタービンエンジンという状況では、高強度かつ低密度のMMCは単一金属合金に比べて、エンジン要素の重量の大幅な減少などの大きな優位性をもたらす。
【0003】
MMC強化ブリングロータを製造するための既知の方法は、一般的にさまざまな要素の拡散接合を含む熱間等方圧プレス(HIP)を利用する。HIP工程は、金属マトリックス複合材料を強化して高密度で均一な微粒子構造にする。しかしながら、MMCリングを多重負荷経路構造、すなわちロータから羽根への経路に組み込むことは技術的な手腕を問われることであり、構造の形成後に内部欠陥がないことを確かにするために多くのプロセス制御を必要とする。MMCリングと羽根に使用される単一材料との間で熱膨張係数が一致していないため、接合面に沿って残留圧縮応力場が形成される。これに伴う内部欠陥は非破壊検査技術を用いて検出することができないため、厳重なプロセス制御を実行しなくてはならない。その結果、MMCとHIP拡散接合を用いて適当な品質のブリングロータを形成するのに伴う費用は、従来の鍛造品から機械加工されるブリスクロータのコストに比べて相当なものになり得る。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、MMCを組み込むブリングロータを製造するための信頼性のある経済的に健全な方法が必要であり、完成したロータは残留圧縮応力の軽減に供することができ、接合面の完全性は内部欠陥を検出するための従来の非破壊方法を用いて検査することができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
例示的実施形態の要約を以下に示す。この要約は広範囲に及ぶ概説ではなく、本発明の重要な側面または要素を特定したり、その範囲を線引きすることを目的としていない。
【0006】
一例示的実施形態にしたがって、一体羽根ロータを製造するためのシステムが提供される。このシステムは、少なくとも1つの金属マトリックス複合材料と、半径方向外方に面する羽根の複数の円錐または傾斜面とを含む少なくとも1つのリング要素と;各々が半径方向内方に面する羽根の円錐または傾斜面をさらに含む、複数の個々の翼形羽根を含む少なくとも1つの翼形要素と;軸方向に付加される溶接負荷の下で該少なくとも1つのリング要素と該少なくとも1つの翼形要素とを摩擦係合して、該円錐面に沿ってそれらの間でイナーシャ溶接を実行するイナーシャ溶接手段とを含む。
【0007】
別の例示的実施形態にしたがって、一体羽根ロータが提供される。このロータは、少なくとも1つの金属マトリックス複合材料と、半径方向外方に面する羽根の複数の円錐または傾斜面とを含む少なくとも1つのリング要素と;各々が半径方向内方に面する羽根の円錐または傾斜面をさらに含む、複数の個々の翼形羽根を含む少なくとも1つの翼形要素とを含み、該少なくとも1つのリング要素と該少なくとも1つの翼形要素がイナーシャ溶接手段によって該円錐面に沿って互いに摩擦係合される。
【0008】
さらに別の例示的実施形態では、一体羽根ロータを製造するための方法が提供される。この方法は、少なくとも1つの金属マトリックス複合材料と、半径方向外方に面する羽根の複数の円錐または傾斜面とを含む少なくとも1つのリング要素を提供する段階と;各々が半径方向内方に面する羽根の円錐または傾斜面をさらに含む、複数の個々の翼形羽根を含む少なくとも1つの翼形要素を提供する段階と;軸方向に付加される溶接負荷の下で該少なくとも1つのリング要素と該少なくとも1つの翼形要素とを摩擦係合して、該円錐面に沿ってそれらの間でイナーシャ溶接を実行するイナーシャ溶接手段を使用する段階とを含む。この方法は、イナーシャ溶接によって生じた内部応力を軽減するのに十分な熱処理を該組み立てられた一体羽根ロータに施す段階も含む。
【0009】
ガスタービンエンジンにおいてブリングロータを使用することにより、他の設計に比べて大きな優位性を提供することができる。例えば、翼形要素とロータリングを組み合わせて単一構造にすることにより、概して強度重量比やガスタービンエンジン性能が向上する。本発明のさらなる特徴および態様は、例示的実施形態の以下の詳細な説明を読んで理解することによって当業者には明らかになるであろう。当然のことながら、本発明のさらなる実施形態は本発明の範囲および精神から逸脱することなく実行可能である。したがって、図面および関連する説明は限定ではなく例示する性質のものだと見なすべきである。
【0010】
本明細書に組み込まれて一部を成す添付図面は、本発明の1つ以上の例示的実施形態を概略的に例証するとともに、上記の概要および下記の詳細な説明と併せて、本発明の原則を説明する役割を果たす。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の例示的実施形態を以下に図面を参照して説明する。詳細な説明中では、参照符号を使用してさまざまな要素や構造を参照する。他の例では、説明を簡略化するために既知の構造や装置はブロック図形式で示される。以下の詳細な説明は多くの具体例を説明のために含むが、以下の詳細に対する多くの変形や修正が本発明の範囲内であることは当業者には理解できるであろう。したがって、以下の本発明の実施形態は請求の範囲に記載された発明に対して一般性の喪失も、制限を課すこともなく記載される。
【0012】
開示するシステムは、少なくとも1つの金属マトリックス複合材料と、半径方向外方に面する羽根の複数の円錐または傾斜面もしくは連続的な半径方向外方に面する円錐または傾斜面とを含む少なくとも1つのリング要素と;1種類の材料から形成され、複数の個々の翼形羽根と複数の半径方向内方に面する羽根の円錐または傾斜面とを含む少なくとも1つの翼形要素と;軸方向に付加される溶接負荷の下で該少なくとも1つのリング要素と該少なくとも1つの翼形要素とを摩擦係合して、該円錐面に沿ってそれらの間でイナーシャ溶接を実行するイナーシャ溶接手段とを含む。
【0013】
単一金属と比べて、MMCは強度対密度比が高く、剛性対密度比が高く、疲労抵抗に優れ、高温特性に優れ(強度が高く、クリープ速度が低い)、熱膨張の係数が低く、耐摩耗性および動吸振に優れている。MMC強化材は、連続繊維、不連続繊維、ウィスカー、微粒子およびワイヤーの5つの大きなカテゴリーに分けることができる。金属製のワイヤーを除いて、通常はセラミックまたは非金属化合物が強化材に含まれる。連続繊維は、ホウ素、黒鉛(炭素)、アルミナおよび炭化ケイ素を含み得る。タングステン、ベリリウム、チタニウムおよびモリブデンなどの金属線の多くは、金属マトリックスを強化するために使用されてきた。アルミニウム、チタニウム、マグネシウム、ニッケル、コバルト、鉄および銅の合金や超合金などの多くの金属が、マトリックスとして使用されてきた。MMCの優れた機械特性は、その用途を広げる。しかしながら、MMCの興味深い特性で他の複合材料と共有するものは、マトリックス材、強化材および層の配向性を適切に選択することによって、要素の特性を調整して詳細設計の要求に合わせることが可能である。例えば、広範囲において、強度と剛性を一方向に、膨張係数を別方向に特定することなどが可能である。これは、単一金属では大抵は不可能なことである。単一金属は等方性の傾向があり、すなわち、すべての方向において同一特性を有する。
【0014】
イナーシャ溶接は、材料を互いに溶接するために利用されるエネルギーが主に溶接に利用される機械の蓄積された回転運動エネルギーによって供給される溶接法である。イナーシャ溶接工程の一環として、2つの加工部品の一方が一般的にフライホイールに接続され、他方の加工部品の回転が抑えられる。フライホイールが所定の回転速度まで加速されることによって、一定量のエネルギーが蓄積される。駆動モーターが外れて、加工部品は摩擦溶接力によって押し付け合わせられる。これにより、対向面が圧力下でこすり合わせられる。回転フライホイールに蓄積されたエネルギーは溶接界面の摩擦を通じて熱として分散することにより、2つの面が合わせて溶接されるとともに、溶接の最後にはフライホイールの速度が減少してフライホイールが停止する。金属の溶融が起こらないので、一般的にガスによる多孔性、偏析およびスラグ巻込み等の凝固欠陥が生じない。接合の前処理は通常は重要ではなく、機械加工面、のこ引き面および均一なせん断面が最もよく溶接される。得られた接合部は、接触面が完全に突合わせ溶接された鍛造特性を有する。フラックス、フィラーおよびシールドガス等の消耗品は使用せず、通常は溶接のはねが起こらない。同様に、火花も最小限である。
【0015】
図1〜図7を参照すると、本発明の例示的実施形態は翼形要素10およびリング要素20を含むブリングロータを製造するためのシステムおよび方法を提供する。翼形要素は複数の個々の翼形羽根12を含み、これらは一体型であり、各々が1種類の金属または他の基材だけを含む出発材料から機械加工または別の方法で作られているものである。図2〜図3に示されるように、各翼形羽根の底部分は、他の形状も可能であるがここでは「円錐面」と呼ばれる溶接面14を形成する傾斜溶接領域(すなわち溶接前処理面)を含む。面14は凸状、凹状または直線状であってよい。この実施形態では、翼形羽根を被覆してもよく、溶接が完了した後に機械加工するための余分な加工原料が含まれる谷底領域16を除いて、完成形またはほぼ完成形に機械加工される(以下の説明参照)。谷底領域では、翼形羽根12が部分的な台形状または「キーストーン」形状等(図2〜図3参照)の所定の形状に機械加工されるため、翼形要素10の組み立て時に完全な360度リングが形成される。図6〜図7に示されるように、リング要素20はMMC強化コア22を含み、一般的にロータの回転方向の円周方向に配向される層または繊維束によって強化される帯域をロータ内に形成する。リング要素20はまた、翼形羽根の円錐面14に対応する連続的な傾斜または「円錐」面24を含む。面24も凸状、凹状または直線状であってよい。
【0016】
繊維強化(すなわちMMC)リング要素20を製造するには、一般的にリング内の少なくとも1つの繊維がロータの回転方向の円周方向に延在する環状構造を形成する段階を含む。円周方向に配向された繊維は、単独の連続フィラメントまたは材料ストランド、リング内に放射状に配向される複数の繊維層の積み重ね、もしくは連続フィラメントまたはストランドの1本以上の非撚束、すなわちトウまたは複数本のトウであってよい。繊維は、HIP工程中の繊維と金属マトリックスとの間の反応(例えば、繊維コアの酸化)を防止するように、繊維の外面の周囲に炭素被覆を有するSCS6もしくは他のセラミックまたは非金属材料で作られる。繊維層は、不規則または円周方向に、もしくは層内に配列されるナノサイズのウィスカー繊維の少なくとも1つの連続または束で作られてもよい。被覆繊維は、プラズマ溶射またはプラズマ蒸着法によって、Ti合金、Ni合金、Al合金または他の粉末金属等の溶融金属の合金スラリーと接着結合剤で混合させ、適当な位置に繊維を保持して金属マトリックス複合材料の薄層を形成することができる。被覆金属マトリックス複合材料の薄層が層形状で安定した後、空気被覆繊維がマンドレルの周囲に重ねられて輪状構造を形成する。金属マトリックス複合材料の薄層リングは、炭素、TZMまたは鋼仕上げ固定具のHIPおよび/または焼結工程によって強化される。追加材料の領域は、一般的に繊維強化リングの外径に沿って含まれる。この「強化領域」は、通常は少なくとも0.5インチ(1.27センチ)の高さがあり、粉末金属のプラズマ溶射によるか、または金属箔を所要の厚さまで積み重ねることによって形成することができる。強化領域は、炭素、TZMまたは鋼仕上げ固定具のHIPおよび/または焼結工程によってさらに強化される。
【0017】
例示的実施形態では、イナーシャまたは摩擦溶接手順を用いて翼形要素10が繊維強化リング要素20に溶接される。前述したように、組み立て時に、翼形要素10はロータの中心軸の周囲に放射状に配向された複数の内方に面する円錐面14を有する羽根ロータプラットフォームを含む。各円錐面14は、個々の翼形羽根12に対応する。翼形要素10は、適当なイナーシャ溶接装置の一端に取り付けられる。溶接工程の間、個々の翼形は仕上げまたは別の拘束固定具に取り付けられて、適切な位置に維持される。連続的な外方に面する円錐面24を含むリング要素20は、イナーシャ溶接装置の他端に取り付けられる。リング要素20が所定の接触速度になるまで回転し、翼形要素10に接触することによって、イナーシャ溶接で一般的な所定のパラメータを用いて要素間の溶接部を形成する。したがって、内方に面する円錐面は軸方向に付加される溶接負荷の下で外方に面する円錐面と摩擦係合し、摩擦溶接が2つの要素間の傾斜面で行われる。イナーシャ溶接工程で生じた熱は、MMC繊維、すなわち翼形および溶接面の全体形状および/または外形に通常は影響を及ぼさない。一般的に、各円錐面が形成される要素に対するその円錐面の角度は、回転中心線に対して約10度〜75度である。他の角度でも、ブリングロータ要素の係合に影響を及ぼすことが可能である。
【0018】
溶接が完了すると、リング要素20の周囲の余分な材料17がイナーシャ溶接工程中に要素界面下から押し出されるように、翼形の谷底16の周囲の余分な加工原材料が機械加工または他の手段によって溶接線以下まで取り除かれる。したがって、翼形部分間の放射状空間のすべての未溶接領域とともに、溶接工程中にこれらの領域に生じる可能性のあるすべての欠陥が取り除かれる。図4に示されるように、この再加工面が内部流路26を形成することによって、各翼形の内部流路のやや上方に溶接線28を配置する。
【0019】
ロータ要素のイナーシャ溶接に続いて、組み立てられたブリングロータは一般的に、溶接工程によって生じた内部応力を軽減するとともに、ガスタービンエンジンを適切に機能させるのに重要な材料特性を取り戻すのに十分な熱処理を施される。当業者には理解できるように、特定のタイプの溶接後の熱処理はロータの形成に使用した材料すなわち合金によって変更する。翼形要素および/またはリング要素にMMCを包含させることにより、余剰熱および/または過剰溶融に伴う検査問題が防止または減少されるので、内部欠陥を検出するための従来の過電流、超音波または他の非破壊検査(NDI)方法を使用して接合面の完全性を検査することができる。
【0020】
本発明はその例示的実施形態の説明によって例証されるとともに、実施形態では特定の詳細を説明してきたが、出願人の意図は添付の請求項の範囲をそのような詳細に制限するものではなく、決して限定するものでもない。さらなる利点および変更点は、当業者には容易に理解できるであろう。したがって、その広範囲な態様において本発明は、図示および説明された特定の詳細、代表的な装置および方法、および/または具体例のいずれにも限定されるものではない。したがって、出願人の一般的発明概念の精神または範囲から逸脱することなく、そのような詳細から発展させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】例示的翼形羽根の上面図であって、本発明の翼形羽根の傾斜または円錐状の溶接前処理面と翼形羽根の全体形状を示す。
【図2】例示的翼形羽根の側面図であって、本発明の翼形羽根の傾斜または円錐状の溶接前処理面と翼形羽根の全体形状を示す。
【図3】例示的翼形羽根の正面図であって、本発明の翼形羽根の傾斜または円錐状の溶接前処理面と翼形羽根の全体形状を示す。
【図4】例示的翼形羽根の側面図であって、本発明の翼形羽根の傾斜または円錐状の溶接前処理面と翼形羽根の全体形状を示す。
【図5】例示的翼形要素の正面図であって、輪状に配列された複数の翼形羽根を示す。
【図6】翼形要素とリング要素のイナーシャ溶接前の例示的翼形羽根の断面図および本発明のMMC強化ロータリングの断面図である。
【図7】翼形要素とリング要素のイナーシャ溶接後の例示的翼形羽根の断面図および本発明のMMC強化ロータリングの断面図である。
【符号の説明】
【0022】
10 翼形要素
12 翼形羽根(一体型)
14 翼形羽根の円錐面
16 翼形の谷底
20 リング要素
22 MMC強化リングコア
24 リング羽根の円錐面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの金属マトリックス複合材料と、半径方向外方に面する羽根の複数の円錐面または連続的な外方に面する円錐面とを含むリング要素と、
各々が半径方向内方に面する羽根の円錐面をさらに含む、複数の個々の翼形羽根を含む翼形要素とからなる一体羽根ロータであって、
該リング要素と該翼形要素が所定の運転パラメータ下でイナーシャ溶接手段によって該円錐面に沿って互いに摩擦係合される、一体羽根ロータ。
【請求項2】
該一体羽根ロータの該リング要素が該ロータの回転中心に対して円周方向かつ軸方向に延在し、少なくとも1つの強化用繊維が該リング内に含まれ、該強化用繊維がロータの回転方向の円周方向に延在する、請求項1に記載のロータ。
【請求項3】
該円周方向に配向された繊維が単独の連続繊維トウである、請求項2に記載のロータ。
【請求項4】
該円周方向に配向された繊維が該リング内に放射状に配向される複数の繊維層の積み重ねを含む、請求項2に記載のロータ。
【請求項5】
該繊維層が不規則または円周方向に、もしくは層内に配列されるナノサイズのウィスカー繊維を含む、請求項4に記載のロータ。
【請求項6】
該イナーシャ溶接手段の適用前に、該個々の翼形羽根の各々が所定の形状に機械加工されて該リング要素の周囲に完全な円を形成してから、該翼形要素を該リング要素に溶接する、請求項1に記載のロータ。
【請求項7】
該翼形要素を該リング要素に溶接した後、各翼形羽根のベースの周囲の物質量が各円錐面間の溶接直径よりも小さな直径になるまで取り除かれる、請求項1に記載のロータ。
【請求項8】
各円錐面の角度が該ロータの回転中心線に対して10度〜75度である、請求項1に記載のロータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−121666(P2008−121666A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−286848(P2007−286848)
【出願日】平成19年11月5日(2007.11.5)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】