説明

PI3−キナーゼインヒビターとして使うためのチアゾリルジヒドロシクロペンタピラゾール

本発明は、下記一般式(I)


(式中、基R1、R2、Ra及びRbは、特許請求の範囲及び明細書の定義通りである)の化合物、その互変異性体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー及びその混合物(その薬理学的に許容しうる酸付加塩、溶媒和物及び水和物でよい)、並びにこれらのチアゾリルジヒドロシクロペンタピラゾールの調製方法及びその薬物としての使用に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(I):
【化1】

(式中、
Raは、水素、又はC1-C8-アルキル、C2-C8-アルケニル、C2-C8-アルキニル、C3-C8-シクロアルキル、C3-C8-シクロアルケニル、C1-C6-ハロアルキル、C6-C14-アリール、C6-C14-アリール-C1-C5-アルキル、C5-C10-ヘテロアリール、C3-C8-シクロアルキル-C1-C4-アルキル、C3-C8-シクロアルケニル-C1-C4-アルキル、C5-C10-ヘテロアリール-C1-C4-アルキル、C9-C13-スピロ、C3-C8-ヘテロシクロアルキル及びC3-C8-ヘテロシクロアルキル-C1-C4-アルキルの中から選択される置換されていてもよい基を表し、
Rbは、水素、NH2若しくはOH、
又は
C1-C8-アルキル、C3-C8-シクロアルキル、C2-C8-アルケニル、C2-C8-アルキニル、C3-C8-シクロアルケニル、C1-C6-ハロアルキル、C6-C14-アリール、C6-C14-アリール-C1-C5-アルキル、C5-C10-ヘテロアリール、C3-C8-シクロアルキル-C1-C4-アルキル、C3-C8-シクロアルケニル-C1-C4-アルキル、C5-C10-ヘテロアリール-C1-C4-アルキル、C9-C13-スピロ、C3-C8-ヘテロシクロアルキル、CONH2、C6-C14-アリール-NH、C3-C8-ヘテロシクロアルキル-NH-及びOMeの中から選択される置換されていてもよい基を表し、
R1は、水素、又はC1-C8-アルキル、C3-C8-シクロアルキル、C2-C8-アルケニル、C2-C8-アルキニル及びC6-C14-アリール-C1-C5-アルキルの中から選択される置換されていてもよい基を表し、
R2は、水素、又はC1-C8-アルキル、C3-C8-シクロアルキル、C2-C8-アルケニル、C3-C8-シクロアルケニル、C1-C6-ハロアルキル、C6-C14-アリール、C6-C14-アリール-C1-C5-アルキル、C5-C10-ヘテロアリール、C3-C8-シクロアルキル-C1-C4-アルキル、C3-C8-シクロアルケニル-C1-C4-アルキル、C5-C10-ヘテロアリール-C1-C6-アルキル、C9-C13-スピロ、C3-C8-ヘテロシクロアルキル、C3-C8-ヘテロシクロアルキル-C1-C6-アルキル-及びC6-C14-アリール-C1-C6-アルキルの中から選択される置換されていてもよい基を表し、
或いは
R1とR2が一緒に、炭素原子から成る(酸素、イオウ及び窒素の中から選択される1〜2個のヘテロ原子を含んでいてもよい)置換されていてもよい5員、6員若しくは7員環を形成し、
或いは
R1とR2が一緒に、置換されていてもよい9員〜13員スピロ環式環を形成し、
或いは
R2が下記一般式(A1)〜(A18)
【化2】

(式中、
X及びYは、Gの同一又は異なる原子に結合してよく、かつ
Xは、結合、又はC1-C7-アルキレン、C3-C7-アルケニレン及びC3-C7-アルキニレンの中から選択される置換されていてもよい基を表し、
或いは
Xは、R1、R3又はR4と一緒にC1-C7-アルキレンブリッジを形成してよく;
Yは、結合又は置換されていてもよいC1-C4-アルキレンを表し;
Qは、C1-C7-アルキレン、C3-C7-アルケニレン及びC3-C7-アルキニレンの中から選択される置換されていてもよい基を表し;又は
Qは、R1、R3又はR4と一緒にC1-C7-アルキレンブリッジを形成してよく;
R3、R4、R5は、同一又は異なってよく、水素、又はC1-C8-アルキル、C3-C8-シクロアルキル、C2-C6-ハロアルキル、C1-C4-アルキル-C3-C8-シクロアルキル、C3-C8-シクロアルキル-C1-C4-アルキル、NR7R8、NR7R8-C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-アルコキシ-C1-C4-アルキル、C6-C14-アリール及びC5-C10-ヘテロアリールの中から選択される置換されていてもよい基を表し、
或いは各場合、該置換基R3、R4、R5の2つが一緒に、炭素原子から成る(酸素、イオウ及び窒素の中から選択される1〜2個のヘテロ原子を含んでいてもよい)置換されていてもよい5員、6員若しくは7員環を形成し;
Gは、3〜10個のC原子から成る飽和、部分的に飽和又は不飽和環系(ここで、6個までのC原子が、窒素、酸素及びイオウの中から選択されるヘテロ原子と置き換わっていてもよい)を表し;
R6は、同一又は異なってよく、水素、又は=O、C1-C8-アルキル、C2-C6-アルケニル、C3-C8-シクロアルキル、C2-C6-ハロアルキル、C6-C14-アリール、C5-C10-ヘテロアリール及びC3-C8-ヘテロシクロアルキルの中から選択される置換されていてもよい基、
又は
NR7R8、OR7、-CO-C1-C3-アルキル-NR7R8、-O-C1-C3-アルキル-NR7R8、CONR7R8、NR7COR8、-CO-C1-C3-アルキル-NR7(CO)OR8、-O(CO)NR7R8、NR7(CO)NR8R9、NR7(CO)OR8、(CO)OR7、-O(CO)R7、COR7、(SO)R7、(SO2)R7、(SO2)NR7R8、NR7(SO2)R8、NR7(SO2)NR8R9、CN、-C1-C3-アルキル-C6-C14-アリール、-NH-CO-NH-C1-C3-アルキル及びハロゲンの中から選択される基を表し;
nは、1、2又は3を表し;
R7、R8、R9は、同一又は異なってよく、水素、又はC1-C8-アルキル、C3-C8-シクロアルキル、C1-C6-ハロアルキル、C1-C4-アルキル-C3-C8-シクロアルキル、C3-C8-シクロアルキル-C1-C3-アルキル、C6-C14-アリール、C1-C4-アルキル-C6-C14-アリール、C6-C14-アリール-C1-C4-アルキル、C3-C8-ヘテロシクロアルキル、C1-C5-アルキル-C3-C8-ヘテロシクロアルキル、C3-C8-ヘテロシクロアルキル-C1-C4-アルキル、C1-C4-アルキル(CO)-及びC1-C4-アルキル-O(CO)-の中から選択される置換されていてもよい基を表し;
或いは各場合、該置換基R7、R8、R9の2つが一緒に、炭素原子から成る(酸素、イオウ及び窒素の中から選択される1〜2個のヘテロ原子を含んでいてもよい)置換されていてもよい5員、6員若しくは7員環を形成している)
の中から選択される基を表す)
の化合物であって、その互変異性体、ラセミ体、エナンチオマー、ジアステレオマー及び混合物の形態でよく、並びにその薬理学的に許容しうる酸付加塩、溶媒和物及び水和物でよい、前記化合物。
(但し、以下の化合物を除く:
a)1,1-ジメチル-3-(4-フェニル-4,7-ジヒドロ-3-チア-1,4,5-トリアザ-シクロペンタ[a]ペンタレン-2-イル)-ウレア
b)(4-フェニル-4,7-ジヒドロ-3-チア-1,4,5-トリアザ-シクロペンタ[a]ペンタレン-2-イル)-ウレア
c)1-(2-ジメチルアミノ-エチル)-3-(4-フェニル-4,7-ジヒドロ-3-チア-1,4,5-トリアザ-シクロペンタ[a]ペンタレン-2-イル)-ウレア
d)1-(2-ジメチルアミノ-エチル)-1-メチル-3-(4-フェニル-4,7-ジヒドロ-3-チア-1,4,5-トリアザ-シクロペンタ[a]ペンタレン-2-イル)-ウレア
e)4-メチル-ピペラジン-1-カルボン酸(4-フェニル-4,7-ジヒドロ-3-チア-1,4,5-トリアザ-シクロペンタ[a]ペンタレン-2-イル)-アミド
f)1-[4-(2-クロロ-フェニル)-4,7-ジヒドロ-3-チア-1,4,5-トリアザ-シクロペンタ[a]ペンタレン-2-イル]-3-(2-ジメチルアミノ-エチル)-ウレア
g)3-[4-(2-クロロ-フェニル)-4,7-ジヒドロ-3-チア-1,4,5-トリアザ-シクロペンタ[a]ペンタレン-2-イル]-1-(2-ジメチルアミノ-エチル)-1-メチル-ウレア
h)1-[4-(2-クロロ-フェニル)-4,7-ジヒドロ-3-チア-1,4,5-トリアザ-シクロペンタ[a]ペンタレン-2-イル]-3-メチル-ウレア
i)1-[4-(2-クロロ-フェニル)-4,7-ジヒドロ-3-チア-1,4,5-トリアザ-シクロペンタ[a]ペンタレン-2-イル]-3-(2-イミダゾール-1-イル-エチル)-ウレア
j)3-[4-(2-クロロ-フェニル)-4,7-ジヒドロ-3-チア-1,4,5-トリアザ-シクロペンタ[a]ペンタレン-2-イル]-1,1-ジメチル-ウレア、及び
k)ピペリジン-1-カルボン酸(4-フェニル-4,7-ジヒドロ-3-チア-1,4,5-トリアザ-シクロペンタ[a]ペンタレン-2-イル)-アミド。)
【請求項2】
式中、
X、Y、Q及びGが前記意味を有し、かつ
Raは、水素、又はC1-C8-アルキル、C2-C8-アルケニル、C2-C8-アルキニル、C3-C8-シクロアルキル、C3-C8-シクロアルケニル、C1-C6-ハロアルキル、C6-C14-アリール、C6-C14-アリール-C1-C5-アルキル、C5-C10-ヘテロアリール、C3-C8-シクロアルキル-C1-C4-アルキル、C3-C8-シクロアルケニル-C1-C4-アルキル、C5-C10-ヘテロアリール-C1-C4-アルキル、C9-C13-スピロ、C3-C8-ヘテロシクロアルキル及びC3-C8-ヘテロシクロアルキル-C1-C4-アルキルの中から選択される基(C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3-C8-シクロアルキル、C1-C6-ハロアルキル、ハロゲン、OH、C1-C4-アルコキシ、CN、NO2、NR10R11、OR10、COR10、COOR10、CONR10R11、NR10COR11、NR10(CO)NR11R12、O(CO)NR10R11、NR10(CO)OR11、SO2R10、SOR10、SO2NR10R11、NR10SO2NR11R12及びNR10SO2R11の中から選択される1つ以上の同一又は異なってよい基で置換されていてもよい)を表し;
R10、R11、R12は、同一又は異なってよく、水素、又はC1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3-C8-シクロアルキル及びC1-C6-ハロアルキルの中から選択される基を表し;
或いは
各場合、該基R10、R11、R12の2つが一緒に、炭素原子から成る(酸素、イオウ及び窒素の中から選択される1〜2個のヘテロ原子を含んでいてもよい)5員、6員若しくは7員環を形成し;
Rbは、水素、NH2若しくはOH、
又は
C1-C8-アルキル、C3-C8-シクロアルキル、C2-C8-アルケニル、C2-C8-アルキニル、C3-C8-シクロアルケニル、C1-C6-ハロアルキル、C6-C14-アリール、C6-C14-アリール-C1-C5-アルキル、C5-C10-ヘテロアリール、C3-C8-シクロアルキル-C1-C4-アルキル、C3-C8-シクロアルケニル-C1-C4-アルキル、C5-C10-ヘテロアリール-C1-C4-アルキル、C9-C13-スピロ、C3-C8-ヘテロシクロアルキル、CONH2、C6-C14-アリール-NH、C3-C8-ヘテロシクロアルキル-NH-及びOMeの中から選択される置換されていてもよい基(C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3-C8-シクロアルキル、C1-C6-ハロアルキル、ハロゲン、OH、OMe、CN、NH2、NHMe及びNMe2の中から選択される1つ以上の同一又は異なってよい基で置換されていてもよい)を表し;
R1は、水素、又はC1-C8-アルキル、C3-C8-シクロアルキル、C2-C8-アルケニル、C2-C8-アルキニル及びC6-C14-アリール-C1-C5-アルキルの中から選択される基(ハロゲン、NH2、OH、CN、C1-C6-アルキル、OMe、-NH(CO)-アルキル及び-(CO)O-アルキルの中から選択される1つ以上の同一又は異なってよい基で置換されていてもよい)を表し、
R2は、水素、又はC1-C8-アルキル、C3-C8-シクロアルキル、C2-C8-アルケニル、C3-C8-シクロアルケニル、C1-C6-ハロアルキル、C6-C14-アリール、C6-C14-アリール-C1-C5-アルキル、C5-C10-ヘテロアリール、C3-C8-シクロアルキル-C1-C4-アルキル、C3-C8-シクロアルケニル-C1-C4-アルキル、C5-C10-ヘテロアリール-C1-C6-アルキル、C9-C13-スピロ、C3-C8-ヘテロシクロアルキル、C3-C8-ヘテロシクロアルキル-C1-C6-アルキル-及びC6-C14-アリール-C1-C6-アルキルの中から選択される基(ハロゲン、NH2、OH、CN、C1-C6-アルキル、OMe、-NH(CO)-アルキル、=O、COOH及び-(CO)O-アルキルの中から選択される1つ以上の同一又は異なってよい基で置換されていてもよい)を表し、
或いは
R1とR2が一緒に、炭素原子から成る(酸素、イオウ及び窒素の中から選択される1〜2個のヘテロ原子を含んでいてもよい)5員、6員若しくは7員環(ハロゲン、NH2、OH、CN、C1-C6-アルキル、OMe、-NH(CO)-C1-C4-アルキル、及び-(CO)O-C1-C4-アルキルの中から選択される1つ以上の同一又は異なってよい基で置換されていてもよい)を形成し、
或いは
R1とR2が一緒に、置換されていてもよい9員〜13員スピロ環式環を形成し、
或いは
R2が、下記一般式(A1)〜(A18)
【化3】

(式中、
R3、R4、R5は、同一又は異なってよく、水素、又はC1-C8-アルキル、C3-C8-シクロアルキル、C2-C6-ハロアルキル、C1-C4-アルキル-C3-C8-シクロアルキル、C3-C8-シクロアルキル-C1-C4-アルキル、NR7R8、NR7R8-C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-アルコキシ-C1-C4-アルキル、C6-C14-アリール及びC5-C10-ヘテロアリールの中から選択される基(ハロゲン、NH2、OH、CN、NR9R10 -NH(CO)-C1-C4-アルキル及びMeOの中から選択される1つ以上の同一又は異なってよい基で置換されていてもよい)を表し、
或いは各場合、該置換基R3、R4、R5の2つが一緒に、炭素原子から成る(酸素、イオウ及び窒素の中から選択される1〜2個のヘテロ原子を含んでいてもよい)5員、6員若しくは7員環(ハロゲン、NH2、OH、CN、NR9R10、-NH(CO)-C1-C4-アルキル及びMeOの中から選択される1つ以上の同一又は異なってよい基で置換されていてもよい)を形成し、
R6は、同一又は異なってよく、水素、又はC1-C8-アルキル、C2-C6-アルケニル、C3-C8-シクロアルキル、C2-C6-ハロアルキル、C6-C14-アリール、C5-C10-ヘテロアリール及びC3-C8-ヘテロシクロアルキルの中から選択される基(NH2、NHMe、NMe2、OH、OMe、CN、-C1-C3-アルキル-C6-C14-アリール、-NH-CO-NH-C1-C3-アルキル、C1-C6-アルキル及び-(CO)O-C1-C6-アルキルの中から選択される1つ以上の同一又は異なってよい基で置換されていてもよい)
又は
=O、NR7R8、OR7、-CO-C1-C3-アルキル-NR7R8-O-C1-C3-アルキル-NR7R8、CONR7R8、NR7COR8、-CO-C1-C3-アルキル-NR7(CO)OR8、-O(CO)NR7R8、NR7(CO)NR8R9、NR7(CO)OR8、(CO)OR7、-O(CO)R7、COR7、(SO)R7、(SO2)R7、(SO2)NR7R8、NR7(SO2)R8、NR7(SO2)NR8R9、CN及びハロゲンの中から選択される基を表し;
nは、1、2又は3を表し;
R7、R8、R9は、同一又は異なってよく、水素、又はC1-C8-アルキル、C3-C8-シクロアルキル、C2-C6-ハロアルキル、C1-C4-アルキル-C3-C8-シクロアルキル、C3-C8-シクロアルキル-C1-C3-アルキル、C6-C14-アリール、C1-C4-アルキル-C6-C14-アリール、C6-C14-アリール-C1-C4-アルキル、C3-C8-ヘテロシクロアルキル、C1-C5-アルキル-C3-C8-ヘテロシクロアルキル、C3-C8-ヘテロシクロアルキル-C1-C4-アルキル、C1-C4-アルキル(CO)-及びC1-C4-アルキル-O(CO)の中から選択される基(ハロゲン、NH2、OH、CN、OMe、NHMe、NMe2、C1-C6-アルキル及び-(CO)O-C1-C6-アルキルの中から選択される1つ以上の同一又は異なってよい基で置換されていてもよい)を表し、
或いは各場合、該置換基R7、R8、R9の2つが一緒に、炭素原子から成る(酸素、イオウ及び窒素の中から選択される1〜2個のヘテロ原子を含んでいてもよい)5員、6員若しくは7員環(ハロゲン、NH2、OH、CN、OMe、NHMe、NMe2、C1-C6-アルキル及び-(CO)O-C1-C6-アルキルの中から選択される1つ以上の同一又は異なってよい基で置換されていてもよい)を形成している)
の中から選択される基を表す、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
式中、
Ra及びR1〜R12は前記意味を有し、かつ
Rbが水素を表す、請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項4】
式中、
R1〜R12は前記意味を有し、かつ
Raが、C6-C14-アリール又は5〜6個のC原子から成る飽和環系(4個までのC原子が窒素原子と置き換わっていてもよい)を表し(ここで、Raは、C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3-C8-シクロアルキル、C1-C6-ハロアルキル、ハロゲン、OH、C1-C4-アルコキシ、CN、NO2、NR10R11、OR10、COR10、COOR10、CONR10R11、NR10COR11、NR10(CO)NR11R12、O(CO)NR10R11、NR10(CO)OR11、SO2R10、SOR10、SO2NR10R11、NR10SO2NR11R12及びNR10SO2R11の中から選択される1つ以上の同一又は異なってよい基で置換されていてもよい)、
Rbが、水素、NH2若しくはOH、
又はC3-C8-シクロアルキル、C6-C14-アリール、C5-C10-ヘテロアリール、C6-C14-アリール-NH、C1-C8-アルキル、C2-C8-アルケニル、C2-C8-アルキニル、C1-C6-ハロアルキルの中から選択される基(C1-C6-アルキル、C2-C6-アルケニル、C2-C6-アルキニル、C3-C8-シクロアルキル、C1-C6-ハロアルキル、ハロゲン、OH、OMe、CN、NH2、NHMe、NMe2の中から選択される1つ以上の同一又は異なってよい基で置換されていてもよい)を表す、
請求項1又は2に記載の化合物。
【請求項5】
式中、
Ra及びRbは前記意味を有し、かつ
R1が水素、C1-C5-アルキル又はC3-C8-シクロアルキルを表し、
R2が水素、又はC1-C5-アルキル、C6-C14-アリール-C1-C5-アルキル、C3-C8-シクロアルキル-C1-C4-アルキル、C5-C10-ヘテロアリール-C1-C6-アルキル、C3-C8-ヘテロシクロアルキル及びC3-C8-ヘテロシクロアルキル-C1-C6-アルキルの中から選択される置換されていてもよい基を表し、
或いは
R1とR2が一緒に、炭素原子から成る(1〜2個の窒素原子を含んでいてもよい)置換されていてもよい5員若しくは6員環を形成し、
或いは
R1とR2が一緒に、置換されていてもよい9員〜13員スピロ環式環を形成し、
或いは
R1、R2は同一又は異なってよく、一般式(A2)、(A3)、(A8)、(A10)、(A11)及び(A12)の中から選択される基を表し、
ここで、
Xが、結合又は置換されていてもよいC1-C3-アルキレンを表し、
或いは
Xが、R1、R3又はR4と一緒に5員若しくは6員ヘテロ環式基を形成してよく;
Qが、置換されていてもよいC1-C3-アルキレンを表し、
或いは
Qが、R1、R3又はR4と一緒にC1-C7-アルキレンブリッジを形成してよく;
R3、R4、R5が、同一又は異なってよく、水素、又はC1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、C3-C6-シクロアルキル及びC5-C10-ヘテロアリールの中から選択される置換されていてもよい基を表し、
或いは各場合、該置換基R3、R4、R5の2つが一緒に、炭素原子から成る(酸素及び窒素の中から選択される1〜2個のヘテロ原子を含んでいてもよい)置換されていてもよい5員若しくは6員環を形成している、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
式中、
Ra及びRbが前記意味を有し、かつ
R1がH、Meを表し、
R2が水素又は一般式(A18)の基を表し、
ここで、
Xが、結合、又はC1-C7-アルキレン、C3-C7-アルケニレン及びC3-C7-アルキニレンの中から選択される置換されていてもよい基を表し、
或いは
Xが、R1と一緒にC1-C7-アルキレンブリッジを形成してよく;
Yが結合、メチレン又はエチレンを表し;
XとYがGの同一又は異なる原子に結合してよく、かつ
Gは、3〜10個のC原子から成る飽和、部分的に飽和又は不飽和環系(6個までのC原子が、窒素、酸素及びイオウの中から選択されるヘテロ原子と置き換わっていてもよい)を表し;
R6は、同一又は異なってよく、水素、又は=O、C1-C4-アルキル、C2-C6-アルケニル、C3-C6-シクロアルキル、C6-C14-アリール、C5-C6-ヘテロシクロアルキル及びC5-C6-ヘテロアリールの中から選択される置換されていてもよい基、
又は
NR7R8、OR7、-O-C1-C3-アルキル-NR7R8、CONR7R8、CO-C1-C3-アルキル-NR7R8、NR7COR8、NR7(CO)OR8、-CO-C1-C3-アルキル-NR7(CO)OR8、NR7(CO)NR8R9、NR7(CO)OR8、(CO)OR7、COR7、(SO2)R7、C1-C3-アルキル-C6-C14-アリール、−NH-CO-NH-C1-C3-アルキル及びCNの中から選択される基を表し、
nは1又は2を表し、
R7、R8、R9は、同一又は異なってよく、水素、又はC1-C5-アルキル、C1-C4-アルキル-C6-C14-アリール、C3-C6-ヘテロシクロアルキル、C1-C5-アルキル-C3-C8-ヘテロシクロアルキルの中から選択される置換されていてもよい基を表し、
或いは各場合、該置換基R7、R8、R9の2つが一緒に、炭素原子から成る(酸素及び窒素の中から選択される1〜2個のヘテロ原子を含んでいてもよい)置換されていてもよい5員若しくは6員環を形成している、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項7】
医薬組成物として使うための請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
その病理がPI3-キナーゼの活性に関係する疾患の治療用医薬組成物を調製するための請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物の使用であって、治療的に有効な用量の式(I)の化合物が治療的利益を与えうる、前記使用。
【請求項9】
前記疾患が、気道の炎症性及びアレルギー性疾患であることを特徴とする請求項8に記載の使用。
【請求項10】
前記疾患が、慢性気管支炎、急性気管支炎、細菌若しくはウイルス感染又は真菌若しくは蠕虫に起因する気管支炎、アレルギー性気管支炎、毒性気管支炎、慢性閉塞性気管支炎(COPD)、喘息(内因性又はアレルギー性)、小児喘息、気管支拡張症、アレルギー性肺胞炎、アレルギー性又は非アレルギー性鼻炎、慢性副鼻腔炎、嚢胞性線維症又はムコビシドーシス、α-1-抗トリプシン欠損症、咳嗽、肺気腫、間質性肺疾患、肺胞炎、反応性亢進気道、鼻ポリープ、肺水腫、種々の原因の間質性肺炎(例えば放射線誘発若しくは吸引起因、又は感染性間質性肺炎)、膠原病(例えばエリテマトーデス)、全身性強皮症、サルコイドーシス及びベック病の中から選択されることを特徴とする請求項8又は9に記載の使用。
【請求項11】
前記疾患が、皮膚の炎症性及びアレルギー性疾患に関することを特徴とする請求項8に記載の使用。
【請求項12】
前記疾患が、乾癬、接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症(円形毛髪損失)、多形滲出性紅斑(スティーヴェンズ-ジョンソン症候群)、疱疹状皮膚炎、強皮症、白斑、じんま疹、エリテマトーデス、濾胞性及び表面膿皮症、内因性及び外因性ざ瘡、紅斑性ざ瘡並びに他の炎症性及びアレルギー性又は増殖性皮膚疾患の中から選択される疾患に関することを特徴とする請求項8又は11に記載の使用。
【請求項13】
前記疾患が、眼の炎症に関することを特徴とする請求項8に記載の使用。
【請求項14】
前記疾患が、例えば真菌又は細菌感染に起因する等の種々の結膜の炎症(結膜炎)、アレルギー性結膜炎、過敏性結膜炎、薬物誘発結膜炎、角膜炎及びブドウ膜炎の中から選択される疾患に関することを特徴とする請求項8又は13に記載の使用。
【請求項15】
前記疾患が、鼻粘膜の疾患に関することを特徴とする請求項8に記載の使用。
【請求項16】
前記疾患が、アレルギー性鼻炎、アレルギー性副鼻腔炎及び鼻ポリープの中から選択される疾患に関することを特徴とする請求項8又は15に記載の使用。
【請求項17】
前記疾患が、自己免疫反応に関係する炎症性又はアレルギー性状態に関することを特徴とする請求項8に記載の使用。
【請求項18】
前記疾患が、クローン病、潰瘍性結腸炎、全身性エリテマトーデス、慢性肝炎、多発性硬化症、リウマチ性関節炎、乾癬性関節炎、骨関節炎、リウマチ性脊椎炎の中から選択される疾患に関することを特徴とする請求項8又は17に記載の使用。
【請求項19】
前記疾患が、腎臓の炎症に関することを特徴とする請求項8に記載の使用。
【請求項20】
前記疾患が、糸球体腎炎、間質性腎炎及び特発性ネフローゼ症候群の中から選択される疾患に関することを特徴とする請求項8又は19に記載の使用。
【請求項21】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の式(I)の化合物を含有する医薬製剤。
【請求項22】
吸入によって投与される請求項1〜6のいずれか1項に記載の式(I)の化合物を含有する請求項21に記載の医薬製剤。
【請求項23】
経口投与される請求項1〜6のいずれか1項に記載の式(I)の化合物を含有する請求項21に記載の医薬製剤。
【請求項24】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の式(I)の1つ以上の化合物に加え、さらなる活性物質として、ベータミメティック、抗コリン薬、コルチコステロイド、他のPDE4-インヒビター、LTD4-アンタゴニスト、EGFR-インヒビター、ドーパミンアゴニスト、H1-抗ヒスタミン薬、PAF-アンタゴニスト及びPI3-キナーゼインヒビターの分類から選択される1つ以上の化合物又はその二種若しくは三種の組合せを含有する併用薬物。

【公表番号】特表2009−532415(P2009−532415A)
【公表日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−503534(P2009−503534)
【出願日】平成19年3月27日(2007.3.27)
【国際出願番号】PCT/EP2007/052914
【国際公開番号】WO2007/115931
【国際公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】