説明

PLC対応自動地震通報システム

【課題】 緊急地震速報を家族全員に知らせる為には、必要な場所(部屋)全てに受信器を設置しなければならないが、住宅用にその必要性を気象庁は告知していない。地震速報受信器のみの限定機能だけでは費用対効果で、消費者は導入をためらっている。
【解決手段】 緊急地震速報受信器からの出力で危険通報する機能を持つ電灯線通信技術利用のPLC自動地震通報システムである。PLC電灯線通信は住宅内のPLC(電灯線)にデータ信号を乗せ、目的のPLC製品と接続された家電機器、又は連動作動するPLC製品を制御するシステムである。PLCモデムはPLC電灯線通信を行ない、他の場所(部屋)にあるPLCモデムを含めPLC製品を連動作動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気象庁緊急地震速報を受信した時に、PLCモデムがPLC電灯線通信を利用して各場所(部屋)に緊急呼び出し通報、又は緊急地震速報通報を行うシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
緊急地震速報(以下速報)は、気象庁がインターネットを介し受信器に、震度○の地震が○秒後に来る事を送信し、発信される。
受信器はインターネット回線の近くに設置し、ワイヤレス子機は必要な場所に設置するが、通信距離や住宅構造により設置場所に限界がある。又、音声のみでは聞き逃す可能性がある。
速報を受信しても震源地が近ければ数秒、遠くても数十秒で大きな揺れが来る。
短い時間では全ての場所(部屋)に受信器を設置しなければ家族全員が速報を知り、地震対策行動を取るのは困難であり、速報が分かっても数秒であるならば地震対策行動は不可能となる。
【0003】
又、数十秒であったとしても夜間就寝中であれば照明を点灯する事もままならず、なす術も無い。いずれの場合も現状のままでは、人が速報を知り地震対策行動を行なうには限界がある。
速報を受信し地震が来るまでに数秒から数十秒しか無いならば、地震対策機器が自動的に対策動作し、危険から回避させるシステムでなければ本来役に立つ速報とは言えない。宅内どこの場所(部屋)にいても“緊急呼び出し”の送受信が出来、“緊急地震速報”も知り、又機器の作動をさせる事が出来る通信システムは、宅内全てに張り巡らされていて大掛りな工事をしない、電灯線配線を利用するPLC電灯線通信が最適であると考えた。
【0004】
従来の緊急呼び出し装置は、ワイヤレス(無線)方式と配線方式があるが大掛りな工事を必要としないワイヤレス方式が主流となっている。
ワイヤレス方式は送信器と受信器の2個一組で使用され、送信ボタンを押すと受信器から呼び出し音が鳴動するので、受信側は携帯していれば良いが、外した場合は鳴動音が聞こえる範囲でしか移動できない。
【0005】
又、ワイヤレス方式は通信距離や住宅構造によっては中継局工事が必要となる。配線設備工事方式として、受信者は受信盤設置で送信場所も分かり、安心ではあるが大掛りな工事となるため一般住宅では利用されていない。複数での送信の受信盤設置は、施設での利用が主であり、又、住宅においても新築工事やリフォーム工事でなければ設置が出来ない。
【0006】
PLCはPower Line Communicationと言われ、既存の住宅内にある電灯線にデータ信号を乗せて通信する方法である。2006年に総務省の規制緩和で製品化が行われ始めた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】WO2003/001306
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来ある気象庁緊急地震速報受信装置は、インターネットを介し地震の大きな揺れが来るまでの時間を、受信器の親機にアナウンスと表示で、子機にアナウンスで「震度○の地震が後○秒で来ます」と警告を出し注意を促す。
しかし、昼間、夜間親機、子機のある場所に常に人が居る訳ではなく、警報が分からない場合がある。地震の警報から大きな揺れが来るまでの間は、数秒から数十秒なので地震対策をその間で講じる動きは出来難いと考えられる。現在の緊急地震速報受信で出来る事は心構えが主となっている。
【0009】
緊急地震速報は気象庁からのインターネットを介し送信される。受信器は親機と子機があり「後○秒で震度○の地震が来ます」とアナウンスと表示で警告する装置であるが、親子機のセットで販売されている為、親機は回線のある居間か台所、子機は主寝室が主であるので、夜間は側で聞く事は出来るが、昼間は生活行動導線が長く設置場所に居ない場合があり、警告を知る事が出来ず手遅れになる。
【0010】
緊急地震速報を家族全員に知らせる為には、必要な場所(部屋)全てに受信器を設置しなければならないが、住宅用にその必要性を気象庁は告知していない。ワイヤレス子機を全てに設置すれば良いが、ワイヤレスは通信距離、住宅構造で中継局工事も必要となる場合もあるので、製品、工事で高額費用となる。地震速報受信器のみの限定機能だけでは費用対効果で、消費者は導入をためらっている。
【0011】
上記緊急地震速報受信装置にはアナウンスと表示で警報する親機とワイヤレスでアナウンスする子機がある。耳や目の不自由な方や高齢者に対応(大音量・大光量)して、素早く気付かせ地震に対して行動を促し知らせる速報受信器はない。
【0012】
緊急地震速報は地震初期の小さな縦揺れP波から、大きな横揺れのS波の来る迄の間の時間を知らせるが、震源が近ければ数秒後、又長くても数十秒後で来る。就寝中であれば暗闇で照明も点けられない時間であり、昼間でも日常生活活動中では緊急地震速報の警報は気付き難く、危険からの避難、脱出の地震対策行動も間に合わない。
【0013】
従来、緊急呼び出し装置の送受信器は、持ち運び用にする為ワイヤレス送受信器となっている。又その送受信器を軽くスリム化した製品にしなければならない為に内蔵電池も小型にしているので警報音量が小さくなり、常に身に付けている必要がある。
従来の緊急呼出し装置は配線工事が必要な固定式と携帯が出来るワイヤレス電池式がある。配線設備式は電灯線AC100を利用するので呼び出し音のみでなく補助警告製品(大型回転灯・サイレン)も併用できるが専用工事が必要である。
【0014】
又、呼び出し装置も複数設置することも出来るが、大掛りな配線設備工事や受信盤が必要な為、高額費用が掛かる。其の為新築住宅又は施設での利用に限定される。ワイヤレス電池式は携帯用に軽量小型サイズになっているが、電池容量が小さく大音量・光量や長時間の発報は出来ない。
【0015】
ワイヤレスの場合、送信側の場所は決定している事が前提となっているため、送信側の高齢者又は身体的不自由者が移動した場合は送信場所が不明になり捜す事になる。受信側も夜、昼となく電波の届く場所で身に付け外す事は出来ず精神的不安になる。受信者側が外出をする場合送信者の電話動作が不自由な場合は、緊急連絡、地震通報が困難である。
【0016】
上記装置の送信器を作動させると、送信場所を特定(前提)している為受信者はそこに駆け付ける状況となるが、送信者が何らかの用事で移動していた場合、緊急事態で送信しても居場所が分からず捜す必要がある。
【0017】
受信盤を設置して送信を複数場所からする方式では、送信した場所を受信盤で知る事が出来るが、常にその場所(受信盤)に人がいなければならない。受信者が受信器から離れた場合、送信されても受信器に内蔵されている電池容量や警報音能力が小さい為、大音量での鳴動が長時間出来ず聞き逃す可能性がある。
【0018】
宅内を移動する時受信器を携帯していてもワイヤレスの場合、通信距離、住宅構造などの影響で通信状態が不良になる場合があり中継局工事が必要となる。呼び出し用携帯受信器は、持ち運び用に軽量小型化され、呼び出し音又は、点滅ランプで知らせる。
内蔵電池も小型で電池容量が小さい為、受信者が高齢者の場合や耳や目が不自由な方は今迄の警報能力では対応出来ないために知る事が困難である。高齢者同士で送受信する場合や身体的弱者に対応(大音量・大光量)した製品は無い。
【0019】
呼び出し装置を大掛りな配線工事をしたり、多くの送受信装置を設置すれば、何処に居ても送受信する事や、大型呼び出し装置や大音量サイレンも接続する事は可能である。
しかし、内装、設備工事や機器に高額費用が必要となる。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明は緊急地震速報受信器からの出力で危険通報する機能を持つ電灯線通信技術利用のPLC自動危険通報システムである。PLC電灯線通信は住宅内のPLC(電灯線)にデータ信号を乗せ、目的のPLC製品と接続された家電機器、又は連動作動するPLC製品を制御するシステムである。
PLCモデムはPLC電灯線通信を行ない、他の場所(部屋)にあるPLCモデムを含めPLC製品を連動作動する。
【0021】
気象庁緊急地震速報の受信を受ける受信機能と、その受信内容を宅内各部屋に地震予知通報として通知を行う機能を持つPLCコントローラと、アドレス設定機能を有するPLCモデムとから構成される自動地震通報システムにおいて、気象庁緊急地震速報の受信からの地震警報器の作動により地震災害の発生を当該場所(部屋)に通知するPLCコントローラを設置されて、他の場所(部屋)に配置されたPLCモデムシステムを通して、PLC信号を双方向送信し、当該PLC信号を受信した他のPLCモデムに地震発生の警報を発して、地震による危険防止装置の作動を行わせるようにしている。
気象庁緊急地震速報の受信を受ける受信機能と、その受信内容を宅内各部屋に地震予知通報として通知を行う機能を持つPLCコントローラと、家庭内配線のコンセントによって接続されているアドレス設定機能を有するPLCモデムとにおいて、当該緊急地震速報警報器とPLCコントローラで、複数個のエリア別にホームコードを与えてグループ化し、各グループ内にPLC信号を双方向に緊急地震速報を送信することができるようにしている。
前記PLCモデムは、フラッシュライト点滅機能、地震発生の表示機能、又は地震発生のアナウンスする機能のうち少なくとも一つを有する。
気象庁緊急地震速報の受信を受けて、その受信内容を宅内各部屋に地震予知通報として通知を行う機能を持つPLCコントローラは、家庭内配線のコンセントによって接続されているアドレス設定機能を有するPLCモデムをコントロールすることと、危険を発生する危険なユーティリーテー部の遮断と照明機器の点灯と放送設備の通電とを行うことをできるようにしている。
PLCコントローラは、気象庁緊急地震速報受信器外部出力端子において、震度5以上の地震で出力設定からの出力で動作して、PLCコントローラの指示に従って他のPLC製品を動作し、PLCスイッチで照明の点灯、PLCコンセントで危険電源、ガス遮断弁を遮断、PLC・IRジェネレータ(多機能学習型リモコン)でTV・ラジオに通電させ、大きな地震が来る前に避難準備できるようにしている。
緊急地震速報を受信器で受信すれば受信器からの出力端子にPLCコントローラを作動し、PLCコントローラによって家庭生活環境に合わせ、PLC製品をON又はOFFの作動し、PLCコントローラ本体に表示されている場所(部屋)のPLC製品名と各場所(部屋)に設置されているPLC製品を、アドレスで同調されているのでアドレスの違う他のPLC製品との誤動作を生じないようになっている。
緊急地震速報受信器で、地震予知の速報を受信すれば、手動、又はリモコンで照明器具が作動し、PLCコンセントによって付属のコンセントに家電製品をプラグして、PLC・IRジェネレータを、リモコン家電(TV・ラジオ・空調)を作動させる多機能学習型リモコンであって、上記PLC製品をPLC電灯線通信で制御する時は、個々にアドレスを振ったPLC製品の受口部に照明おけるPLCリモコンボタンによって照明の点灯、アドレス番号の送信、ON又はOFFスイッチの作動を行って、何処のPLC製品からでも目的のPLC製品のアドレス番号の家電製品をPLC相互通信により制御されることを特徴する請求項1〜請求項6のいずれかに記載の自動危険通報システム。
当該自動地震通報システムにおいて、PLC電話機能付通信器を有して、地震発生時にPLC信号を受け、電話機を経由して、登録した電話番号に地震の発生を自動通報できるようにしている。
当該PLCモデムをPLC通信で作動させて、他の場所(部屋)のPLCモデムにデータを送信させて、場所(部屋)間の警報機器に地震を感知できるようにしている。
当該PLCモデムに取り付けている手動ボタンを作動させることにより、PLCモデムの稼動を実行できるようにしている。
緊急呼び出しをコンセントに設置された身近のPLCモデムの送信ボタン、又はリモコンで操作して、PLC通信で宅内に設置されている全てのPLCモデムに受信して作動させて、PLCモデムの作動内容は音声により、アナウンスされ、フラッシュライトが点滅して受信したことを警告して、場所(部屋)名表示ランプが点滅させる機能を持って、自動危険通報システムのPLCモデムは前記に述べた緊急呼び出し機能と気象庁緊急地震速報を受信器が受け、宅内に地震予知通報を行う機能を持ち、PLCコントローラが緊急地震速報受信器からの信号を受け、全てのPLCモデムへ作動信号を送信し、PLCモデムは音声でアナウンスし、フラッシュライト点滅で警告を作動する。
PLCコントローラは、気象庁緊急地震速報受信器外部出力端子(震度5以上の地震で出力設定)からの出力を受け、動作して、他のPLC製品もPLCコントローラの指示に従って動作し、PLC製品のPLCスイッチは照明を点灯させ、PLCコンセントは危険電源、ガス遮断弁をOFF、PLC・IRジェネレータ(多機能学習型リモコン)をTV・ラジオをONさせ大きな地震が来る前に避難準備できるようにしている。
緊急地震速報受信器で、地震予知の速報を受信すれば受信器からの出力端子にPLCコントローラを作動し、PLCコントローラは家庭生活環境に合わせ、PLC製品をON又はOFFの設定をし、PLCコントローラ本体に表示されている場所(部屋)のPLC製品名と各場所(部屋)に設置されているPLC製品を、アドレスで同調されているのでアドレスの違う他のPLC製品との誤動作が起こらないになっている。
緊急地震速報受信器で、地震予知の速報を受信すれば、既存のスイッチプレートと交換するか、新たに設置して、手動・リモコン及び遠隔操作で照明器具が作動し、PLCコンセントを、付属のコンセントに家電製品をプラグして、手動・リモコン及び遠隔操作で家電製品が作動し、PLC・IRジェネレータを、リモコン家電(TV・ラジオ・空調)を作動させる多機能学習型リモコンであり遠隔操作でも作動し、上記PLC製品をPLC電灯線通信で制御する時は、個々にアドレスを振ったPLC製品の受口部に照明ならばPLCリモコンボタンの照明・アドレス番号・ON又はOFFを押し、コンセントならばPLCリモコンボタンのコンセント・アドレス番号・ON又はOFFを押し、リモコン家電ならばPLCリモコンボタンのTV又はラジオ・ON又はOFFを押すと、何処のPLC製品からでも目的のPLC製品のアドレス番号の家電製品がPLC相互通信により制御される。
緊急地震速報受信器で、地震予知の速報を受信すれば、双方向通信技術によりPLC送受信コントローラに相手・PLC製品の状態(ON又はOFF)がランプにより確認し、PLCスイッチにリモコンして、他のスイッチやPLCコンセント、PLC・IRジェネレータを制御し、PLCコンセントからも同様に、他のPLCコンセントやPLCスイッチ、PLCIRジェネレータを制御し、又、PLC電話機能付通報器と電話機を繋げれば、外部より電話でアドレスを振ったPLC製品のON・OFF及び確認を双方向技術で行なう。
緊急地震速報受信器で、地震予知の速報を受信すれば、PLCモデム製品において、ホームコードの設定をして、PLC製品を宅内の場所(部屋)別それぞれに、複数者が使用する時に他の使用者と間違い誤動作が無い様にグループ毎のPLC製品にホームコードを与えて、グループ毎の使用範囲を決める事が出来る。
PLC電灯線通信を利用するPLCモデムはコンセントに差す事で機能する。緊急呼出し通報はPLCモデムが送受信どちらも可能なので送信(緊急呼出し)や受信(呼び出しを知る事)が必要と思う場所のコンセントに設置するだけで機能する。
【0022】
送信者が移動中、又は移動後でも呼出しが必要となればその場所のPLCモデムへリモコンか押しボタンを押せば、全てのPLCモデムが発報し、受信者はPLCモデムがあれば「来て下さい」とアナウンスを聞き、フラッシュライト点滅、場所(部屋)名の表示点滅ランプ表示を見て呼び出し場所を知る事が出来る。又、家人が留守中はPLC電話機能付通報器が留守モード設定であれば、送信者は一つの動作を行なうリモコン又は押しボタンすれば、登録した電話に音声で「来て下さい」のアナウンスが入る。
【0023】
緊急地震速報通報はPLCモデムが地震予知速報をPLC通信で受信すると全てのPLCモデムは音声で「地震が来ます」とアナウンスし、フラッシュライト点滅で警告する。又、その他PLC製品(PLCスイッチ、PLCコンセント、PLCIRジェネレータ)を設置すれば、地震予知速報受信後、PLCモデムと同様にPLC製品も作動する。PLCスイッチは照明点灯、PLCコンセントは危険電源、ガス遮断弁のOFF、PLCIRジェネレータはTV・ラジオのONを瞬時に行なう。地震が来るまでの短い時間の中で人の出来ない地震対策を、PLC自動危険通報BシステムのPLC製品が連動作動して、火災の防止、危険場所からの逃避、脱出避難路の確保をする。
【0024】
以上PLCモデムは、緊急呼出し通報機能と緊急地震速報の予知通報機能の2つを持つ。PLCモデムの緊急呼出し通報機能は、送受信とも一台のPLCモデムで可能であり、宅内のコンセントに差せば動作する為、場所(部屋)間の移動設置も簡単である。
【0025】
PLCモデムの“緊急呼出し”を操作する時は、PLCモデムに接続されている押しボタン、又は携帯リモコンボタンを押せば全てのPLCモデムに送信され、PLCモデムは操作された場所(部屋)の表示ランプの点滅で表示、フラッシュランプ点滅で警報、音声で「来て下さい」とアナウンスする。
【0026】
操作した場所のPLCモデムも同様に発報するので、発信の確認が出来る。
緊急呼出しを外部に求める時、PLC電話機能付通報器が留守モードと設定されていれば“緊急呼出し”をリモコン又は押しボタンで操作するのみで、電話機を経由して自動的に登録した電話に「至急来て下さい」と音声でアナウンス通報がいく。
【0027】
緊急地震速報通報機能は、速報を受信すると地震速報受信器と接続されたPLCコントローラ(PLCモデム及びPLC製品を場所別にON、又はOFFを設定)からPLCモデムへ作動信号が送られ、PLCモデムはフラッシュライト点滅で警告し、音声で「地震が来ます」とアナウンスする。
【0028】
又、PLC電灯線100Vを利用するので大音量、大光量で高齢者や身体的に耳や目の不自由な方に対応した警報を出す。
PLCモデムは、コンセントの差せば作動するので必要と考える全ての場所(部屋)に設置が出来、簡単に移動も行なえる。
【0029】
生活環境の変化にも対応して必要に応じ設置するので、家族全員に警報を知らせ地震対応を促す。
上記PLCモデムの危険通報機能のみならず、緊急地震速報を受信器が受信し、PLCコントローラは家庭環境に合わせ設定したPLC製品を作動させる。
緊急地震速報を受信器でアナウンスと表示で確認しても、地震の大きな揺れが来るまでの時間は数秒から数十秒の短い時間では地震に対して対応する術は少ない。
【0030】
緊急地震速報と同時にPLCモデムで警報を知り、地震対策行動には大きく役に立つが、もし夜間就寝中であるならばその役目はもっと大きくなるが、PLCモデムやPLC製品のPLCスイッチ、PLCコンセント、PLC・IRジェネレータの機器を併用利用すれば瞬時に、PLCスイッチは照明全灯、PLCコンセントは危険電源・ガス遮断弁のOFF、IRジェネレータはTV・ラジオをONとなり地震の大きな揺れが来る前の対策準備をPLC製品が動作して家具倒壊や、硝子破損による怪我の防止、火災防止、避難順路を明確にして脱出を容易にする。
【0031】
ホームコードについては、同一の分電盤で別棟や住宅内をいくつかのエリア分けをして、各エリアでPLCモデムや、PLC製品を機能別に使用する場合、区分けした個別のグループのPLC機器同士が干渉、誤作動をおこさない様に、グループ毎の機器にホームコードを与えてグループ毎の使用範囲(エリア)を作るので、一軒に複数者の“緊急呼出し”の使用が可能となる。
【発明の効果】
【0032】
PLCモデムは、気象庁緊急地震速報を受信した時に“緊急呼出し”を送信した場合、全てのPLCモデムが受信して発報するので、PLCモデムが設置してあれば何処に居ても知る事が出来、受信器を持ち運ぶ必要はない。
受信側が移動しても、PLCモデムをコンセントに差すだけで機能するので、常に受信、送信者の場所を知る事が可能である。
【0033】
気象庁緊急地震速報を受信した時に、呼出し装置PLCモデムは、電灯線100Vを使用するので通報音は大音量のアナウンス、警告灯は大光量のフラッシュライト点滅が可能である。
従来の携帯受信器用の小容量の電池式に比較したら、より高い確率で気付かせる事が出来る。
【0034】
気象庁緊急地震速報を受信した時に、PLC電灯線通信を利用するPLCモデムは、宅内のコンセントに差せば何処からでも送受信が可能である。
電灯線が遮断されない限り連続作動し続ける。
【0035】
上記で述べた様に電灯線100Vを使用するので、大音量、大光量での通報で受信側は確認しやすくなる。
これらの警報能力は高齢者だけでなく、耳や目の不自由な方に最も必要とされる。
今までに無かった音声アナウンスやフラッシュライト点滅のみだけでなく、送信者の居場所を表示ランプ点滅でも知らせてくれ、又送信場所のPLCモデムも同様に発報するのでその場での発信確認が出来る製品である。
【0036】
PLC電灯線通信は既存配線(100V)を利用し、PLC製品を接続プラグするだけで作動するので大掛りな工事は発生しない。
又、100V使用の呼出し補助装置(回転灯・サイレン)も併用出来る。
【0037】
緊急地震速報を受信すると、システムが作動して全てのPLCモデムが音声で「地震が来ます」とアナウンスしフラッシュライト点滅で警告をする。
緊急地震速報及び緊急呼出しの2種類の機能を持つPLCモデムは、高齢化社会に向かう中、身体の能力の落ちた方や不自由な方に対応した製品である。
【0038】
緊急地震速報受信器のみの機能ではコストパフォーマンスが悪いので設置数は限られているが、上記二つの機能を持つPLCモデムは、高齢者にとって必需品となり宅内設置が増えれば通報を聞き漏らし難くなり安心性は高くなる。
【0039】
気象庁からの緊急地震速報を受信し、受信器は発報と同時に外部出力端子からPLCコントローラに出力する。
PLCコントローラは、ON、OFFを設定したPLC製品に、速報受信器の出力と同時にPLC送信して作動させる。
【0040】
家庭環境に合わせ、PLCコントローラは設定した内容で、PLC製品(PLCモデム含)で照明・電源・ガス弁・TV・ラジオをON又はOFFさせるので昼間、夜間に対して地震対応準備の行動がし易くなる。
又、PLCコントローラはPLCモデムをON状態にするので、「地震が来ます」とアナウンスしてフラッシュライト点滅で警告する。
【0041】
緊急地震速報を受信してから大きな揺れの来る地震までの時間は、数秒から数十秒では夜間、照明を点ける時間も無い。
PLC製品を併用設置すれば、PLCモデムの音声でのアナウンス、フラッシュライト点滅だけでなく、PLCスイッチは照明を全灯、PLCコンセントは危険電源やガス遮断弁のOFF、PLC・IRジェネレータはTV・ラジオのONを行なうので、健常者は勿論の事、高齢者、体の不自由な方や子供に対しても、数秒から数十秒しか時間の無い中、地震の大きな揺れが来る前に家具の倒壊から身を守り、火災の防止、脱出避難路の確保が出来る。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】 本発明の住宅内での作動システム図である。
【図2】 本発明の住宅内での地震速報通報作動システム図である。
【図3】 緊急呼出しシステムフロー図である。
【図4】 緊急地震速報フロー図である。
【図5】 PLCモデムの外観図である。
【図6】 PLCコントローラの外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、本発明の実施の形態を図1〜図7で説明する。
【実施例】
【0044】
図1は住宅を図式化したもので“緊急呼び出し”を行う、寝室、台所、便所、地下室の“呼び出し”を聞く又は送る場所のコンセントにPLCモデムを差し込む事で機能する。PLCモデムは送受信が可能である為、送信用受信用に分けて設置する必要が無い。
PLC電灯線通信は宅内の何処でも通信出来るので、PLCモデムをどのコンセントに接続しても送受信通報が出来る。
【0045】
緊急呼出し送信が必要な方や受信を聞く両方が一つの機器で出来、設置場所への製品移動が自由なので家庭環境の生活変化で必要となった場所へと変えられる。
例えば、寝室Aで具合が悪くなるか、用事で呼び出したい時、寝室AにあるPLCモデムに手動又はリモコンで作動させると宅内の電灯線を通じ、各PLCモデムを作動させる。
【0046】
PLCモデムは音声で「来て下さい」とアナウンスする。又、リモコンや手動でボタン作動された場所(部屋)名を他のPLCモデムは点灯表示し、フラッシュライトが点滅ランプで知らせる。
全てのPLCモデムが発報する為、今迄の携帯受信器の呼び出し音が鳴るだけと違い、持ち運びせずとも受信者は近くのPLCモデムの緊急呼び出しを聞く事が出来き、送信場所のPLCモデムも発報するので、その場で送信の確認が出来る。
【0047】
“呼び出し”を受ける側が身体能力の落ちた高齢者の場合、従来型の携帯受信器電池容量では呼び出し音に気が付かない場合がある。又、就寝中では尚の事である。
PLCは100Vで発報容量を大きく使用出来るので、アナウンス、フラッシュライト点滅、場所(部屋)名表示ランプは気付かせる確率を高くした。
【0048】
“呼び出し”をする側が宅内一人の場合、PLCモデムにリモコン又は押しボタン作動すると、電話機と接続されているPLC電話機能付通報器を留守モードにしてあれば、リモコン又は押しボタンの作動だけで登録した電話に自動的に音声で「来て下さい」とアナウンスされる。
【0049】
図2は、住宅を図式化したもので緊急地震速報のシステム図である。
気象庁からインターネットを介して緊急地震速報が送信され、震度○の地震が後○秒で来る事を地震速報受信器にアナウンスと表示で知らせる。
受信器には外部出力端子があり受信と同時に信号がONとなりPLCコントローラを作動させる。
【0050】
PLCコントローラは、家庭環境に合わせた場所(部屋)のPLC製品個々にONまたはOFFのPLC信号を送信し作動させる。
PLCモデムは「地震が来ます」と音声アナウンスしフラッシュライト点滅で警告する。
PLCスイッチは照明ON、PLCコンセントは危険電源、ガス遮断弁OFF、
PLC・IRジェネレータはTV・ラジオONを瞬時に作動させる。
【0051】
従来の緊急地震速報では親機はアナウンスと表示、子機はアナウンスで知らせるが、地震が来る数秒から数十秒の間では行動するよりも心の準備をさせる目的になる。地震対策の行動する為には、短い時間では地震対応システム機器の補助対策を受けなければ速報を聞いても行動時間が無いため対応準備も出来ず、安全安心には役に立たない。
【0052】
PLC製品と緊急地震速報受信器を併用していけば家具の倒壊や硝子の破損から怪我を防ぎ、火災の防止、避難路の確保、脱出が一連の流れで出来る。
【0053】
図3は、緊急呼出しシステムのフロー図である。
【0054】
図4は、緊急地震速報システムのフロー図である。
【0055】
図5はPLCモデムの外観図である。
【0056】
図6はPLCコントローラの外観図である。
【符号の説明】
【0057】
図5のPLCモデム
1. フラッシュライト
2. スピーカー
3. 場所(部屋)名点滅表示ランプ
4. リモコン受口部
5. リセットボタン
6. 手動スイッチ用ポート
7. コード式手動用スイッチボタン
8. 電源コンセント
9. 差込みプラグ
10. 場所(部屋)設定ボタン
11. ビス
【0058】
図6のPLCコントローラ
1. 場所(部屋)名、表示
2. 照明(PLCスイッチ設置場所)
3. 電源(PLCコンセント設置場所)
4. リモコン製品・TV・ラジオ(PLCIRジェネレータ設置場所)
5. PLCモデムON・OFF表示ランプ
6. PLCモデムON・OFF設定ボタン
7. ガス遮断弁OFF表示ランプ
8. ガス遮断弁OFF設定ボタン
9. 緊急地震速報受信器出力用端子ポート
10. 場所追加スペース
11. スイッチON・OFF表示ランプ
12. コンセントON・OFF表示ランプ
13. PLC・IRジェネレータON設定ランプ
14. 設定ボタン
15. 電源プラグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
気象庁緊急地震速報の受信を受ける受信機能と、その受信内容を宅内各部屋に地震予知通報として通知を行う機能を持つPLCコントローラと、アドレス設定機能を有するPLCモデムとから構成される自動地震通報システムにおいて、気象庁緊急地震速報の受信からの地震警報器の作動により地震災害の発生を当該場所(部屋)に通知するPLCコントローラを設置されて、他の場所(部屋)に配置されたPLCモデムシステムを通して、PLC信号を双方向送信し、当該PLC信号を受信した他のPLCモデムに地震発生の警報を発して、地震による危険防止装置の作動を行わせるようにしていることを特徴とするPLC対応自動地震通報システム。
【請求項2】
気象庁緊急地震速報の受信を受ける受信機能と、その受信内容を宅内各部屋に地震予知通報として通知を行う機能を持つPLCコントローラと、家庭内配線のコンセントによって接続されているアドレス設定機能を有するPLCモデムとにおいて、当該緊急地震速報警報器とPLCコントローラで、複数個のエリア別にホームコードを与えてグループ化し、各グループ内にPLC信号を双方向に緊急地震速報を送信することができるようにしていることを特徴とする請求項1に記載のPLC対応自動地震通報システム。
【請求項3】
前記PLCモデムは、フラッシュライト点滅機能、地震発生の表示機能、又は地震発生のアナウンスする機能のうち少なくとも一つを有することを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載のPLC対応自動地震通報システム。
【請求項4】
気象庁緊急地震速報の受信を受けて、その受信内容を宅内各部屋に地震予知通報として通知を行う機能を持つPLCコントローラは、家庭内配線のコンセントによって接続されているアドレス設定機能を有するPLCモデムをコントロールすることと、危険を発生するユーティリーテー部の遮断と照明機器の点灯と放送設備の通電とを行うことをできるようにしていることを特徴とする請求項1〜請求項3に記載のPLC対応自動地震通報システム。
【請求項5】
PLCコントローラは、気象庁緊急地震速報受信器外部出力端子において、震度5以上の地震で出力設定からの出力で動作して、PLCコントローラの指示に従って他のPLC製品を動作し、PLCスイッチで照明の点灯、PLCコンセントで危険電源、ガス遮断弁を遮断、PLC・IRジェネレータ(多機能学習型リモコン)でTV・ラジオに通電させ、大きな地震が来る前に避難準備できるようにしていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のPLC対応自動地震通報システム。
【請求項6】
緊急地震速報を受信器で受信すれば受信器からの出力端子にPLCコントローラを作動し、PLCコントローラによって家庭生活環境に合わせ、PLC製品をON又はOFFの作動し、PLCコントローラ本体に表示されている場所(部屋)のPLC製品名と各場所(部屋)に設置されているPLC製品を、アドレスで同調されているのでアドレスの違う他のPLC製品との誤動作を生じないようになっていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のPLC対応自動地震通報システム。
【請求項7】
緊急地震速報受信器で、地震予知の速報を受信すれば、PLCスイッチは自動で照明器具が作動し、PLCコンセントの付属のコンセントされた家電製品をON又はOFFさせる。PLC・IRジェネレータは、リモコン家電(TV・ラジオ・空調)を作動させる多機能学習型リモコンであって、上記PLC製品をPLC電灯線通信で制御する時は、個々にアドレスを振ったPLC製品の受口部にPLCリモコンボタンによって照明のON/OFF、コンセントのON/OFF、リモコン家電のON/OFF等を、アドレス番号の送信、ON又はOFFスイッチの設定作動を行って、何処のPLC製品からでも目的のPLC製品のアドレス番号の家電製品をPLC相互通信により制御されることを特徴する請求項1〜請求項6のいずれかに記載のPLC対応自動地震通報システム。
【請求項8】
当該自動地震通報システムにおいて、PLC電話機能付通信器を有して、地震発生時にPLC信号を受け、電話機を経由して、登録した電話番号に地震の発生を自動通報できるようにしていることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載のPLC対応自動地震通報システム。
【請求項9】
当該PLCモデムをPLC通信で作動させて、他の場所(部屋)のPLCモデムにデータを送信させて、場所(部屋)間の警報機器に地震を感知できるようにしていることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載のPLC対応自動地震通報システム。
【請求項10】
当該PLCモデムに取り付けている手動ボタンを作動させることにより、PLCモデムの稼動を実行できるようにしていることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載のPLC対応自動地震通報システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−60280(P2011−60280A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−191424(P2010−191424)
【出願日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【出願人】(509218881)日本PLANET INT株式会社 (2)
【Fターム(参考)】