説明

PN型判定装置及びPN型判定方法

【課題】判定作業の効率化を図り、被測定用半導体材料を面的にPN判定する。
【解決手段】PN型判定装置は、被測定用半導体材料に検査光を照射する光学系と、前記検査光が照射される部分に発生する電磁波を検出する同調コイルと、当該同調コイルで検出した検出波形の位相のずれ方をもとにP型又はN型を判定する判定部とを備えた。前記判定部は、前記検出波形と基本波形とを比較したとき、P型とN型の2種類の検出波形のうちの一方が前記基本波形と逆位相又は他方の検出波形と比較して逆位相に近いときP型と判定し、前記2種類の検出波形のうちの他方が前記基本波形と同位相又は一方の検出波形と比較して同位相に近いときN型と判定する。PN型判定方法の要部は、前記判定部での処理機能と同様である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、シリコンウエハーやシリコン単結晶棒等の材料のP型又はN型を判定するPN型判定装置及びPN型判定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
シリコンウエハーやシリコン単結晶棒等の半導体材料にはP型とN型がある。このP型とN型の判別する方法には、熱起電力判別方法、光起電力判別方法、ホール効果判別方法、整流判別方法、導電型判別方法等の、種々の方法がある。
【0003】
例えば、整流判別方法は、金属と半導体のショットキー接合を利用する判別法で、金属と半導体とを接触させると整流特性を示すことを利用して、P型とN型の判別をする。
【0004】
導電型判別方法は、2つの電極を被測定用半導体材料の表面に接触させ、このうち、一方の電極は整流特性が得られるように金属探針とし、もう一方の電極は整流特性のない金属板として、これらの電極間に交流電源から電圧を印加し、その時の整流方向を判別することにより、P型とN型の判別をする。
【0005】
また、特許文献1の導電型判別方法もある。この導電型判別方法は、被測定用半導体材料に接触させた金属探針電極と、被測定用半導体材料に静電容量結合させた静電容量結合電極との間に電圧を印加して、被測定用半導体材料と金属探針電極との接触部における整流特性を調べて、P型とN型の判別をする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2000−68343号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した各判別方法では、被測定用半導体材料の表面に直接電気的に接触させて判別するため、接触作業が必要となり、被測定用半導体材料の表面に傷を付けることがある。また、接触作業が必要なため、判別対象個所が少ない場合は問題ないが、多い場合は作業の効率が悪いという問題がある。
【0008】
また、前記各判別方法では、探針が接触する点や電極が接触する面でのPN判別となり、例えば多結晶シリコンウエハーの全面で、P型とN型の境界を含めた領域を特定することはできないという問題がある。
【0009】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたもので、P型とN型の境界を含めた領域を判別できると共に、判別作業の効率化を図ることができるPN型判別装置及びPN型判別方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するために本発明に係るPN型判定装置は、被測定用半導体材料に検査光を照射する光学系と、被測定用半導体材料のうち前記検査光が照射される部分に面して配設され検査光の照射により発生する電磁波を検出する同調コイルと、当該同調コイルで検出した検出波形の位相のずれ方をもとにP型又はN型を判定する判定部とを備えたことを特徴とする。
【0011】
本発明に係るPN型判定方法は、被測定用半導体材料に光学系で検査光を照射し、被測定用半導体材料のうち前記検査光が照射される部分に発生する電磁波を同調コイルで検出し、当該同調コイルで検出した検出波形の位相のずれ方をもとに判定部でP型又はN型を判定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
前記同調コイルで検出した検出波形のうち、P型での検出波形とN型での検出波形とで異なる位相のずれ方をもとにP型又はN型を判定するため、被測定用半導体材料と非接触でP型又はN型を判定して、判定作業の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係るPN型判定装置を示す概略構成図である。
【図2】基本波形とN型検出波形とP型検出波形との関係を示す波形図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明の実施形態に係るPN型判定装置及びPN型判定方法を添付図面に基づいて説明する。
【0015】
[PN型判定装置]
PN型判定装置は、太陽電池用の多結晶シリコンウエハーやシリコン基板等の被測定用半導体材料の任意の位置のPNを判定するための装置である。例えば、多結晶シリコンウエハー等においては、その表面にP型とN型とがランダムに並んだり整然と並んだりしている。PN型判定装置は、このような多結晶シリコンウエハー等のP型とN型の判定を容易にかつ正確に行うことができるように改良したものである。
【0016】
本実施形態に係るPN型判定装置1は、図1に示すように、光学系2と、同調コイル3と、判定部4とから構成されている。
【0017】
光学系2は、被測定用半導体材料としてのシリコン基板6に検査光を照射するための装置である。光学系2は、前記検査光を発する光源7と、この光源7を駆動する駆動部8と、この駆動部8を介して光源7に正弦波変調光を検査光として発生させる発振器9とを備えて構成されている。
【0018】
前記光源7は、レーザーダイオードで構成されている。このレーザーダイオードから発せられた検査光としてのレーザー光は、レンズ10でシリコン基板6の表面等に焦点を絞られて照射されるようになっている。なお、光源7は、レーザーダイオードに限らずLED等の種々の光源で構成することができる。例えば、830nmの赤外線を発するレーザーダイオードや、960nmの赤外線を発するLEDで光源7を構成してもよい。正弦波変調光の波長は、被測定用半導体材料に応じて最適なものに設定する。被測定用半導体材料に照射された場合に、最も効率的に電磁波を発生させることができる赤外線や可視光線等の波長に設定する。光の種類は、コヒーレント光でも非コヒーレント光でもよい。シリコン基板6の場合は、赤外線が、P型とN型の領域で電磁波を最も効率的に発させることができるため、検査光として赤外線を用いる。即ち、830nmや960nmの波長の正弦波変調光を検査光として用いる。検査対象基板の種類に応じた最適な光源を選択する。検査対象基板から電磁波を最も効率的に発させることができる最適な正弦波変調光を発する光源を選択する。
【0019】
また、シリコン基板6のPN配列状況に応じて、表裏面の一方又は両方を面的に判定したり、内部を含めて立体的に判定したりする。シリコン基板6の全面のPN判定を行う場合は、光源7、レンズ10及び同調コイル3をシリコン基板6の全面で走査するための走査装置(図示せず)を設ける。この走査装置は、既存の装置を用いることができる。走査装置で光源7等をシリコン基板6の全面に走査して、シリコン基板6の全面のP型領域とN型領域とを特定して、PN分布のマップを作る。
【0020】
なお、前記走査装置は、光源7等を移動させる代わりに、シリコン基板6を移動させるようにしてもよい。例えば、走査装置が移動テーブル(図示せず)を備え、このテーブルでシリコン基板6を支持して前記走査に合わせて移動させるようにしてもよい。
【0021】
駆動部8は、光源7を駆動するレーザードライバーで構成されている。駆動部8は、光源7であるレーザーダイオードを発光させる。光源7は、LED等の他の種類の光源であることもあるため、駆動部8は、光源7に応じたドライバーで構成される。
【0022】
発振器9は、駆動部8を介して光源7に正弦波変調光を発生させるための装置である。ここでは、発振器9は、高周波周期の正弦波の制御信号を発生させる。発振器9は、例えば、730KHz程度の高周波周期の制御信号を駆動部8に出力して光源7に730KHzの正弦波変調光を発生させる。さらに、発振器9の制御信号は、判定部4にも出力されて、P型、N型の判定の際に基本波形として用いられる。
【0023】
同調コイル3は、シリコン基板6への検査光の照射によりシリコン基板6から発生する電磁波を検出するためのコイルである。同調コイル3は、シリコン基板6から発生する電磁波と同調するように導線の巻き数、設置位置等が設定される。同調コイル3は、シリコン基板6のうち前記検査光が照射される部分に面して配設され、この検査光の照射により発生する電磁波を効率的に検出するようになっている。
【0024】
判定部4は、同調コイル3で検出した検出波形の位相のずれ方をもとにP型又はN型を判定するための装置である。同調コイル3で検出するP型領域での検出波形とN型領域での検出波形とは、判定部4内の回路等による位相ずれ等の種々の要因を除けば、図2に示すように、互いに逆位相の波形になる。即ち、理論的には、180度位相がずれて、互いに逆位相の波形になる。具体的には、N型検出波形は基本波形と同位相になり、P型検出波形は基本波形と逆位相になる。しかし実際には、明確に同位相、逆位相とならないことも少なくないため、判定部4は次の基準で判定する。即ち、前記検出波形と前記基本波形とを比較したとき、P型とN型の2種類の検出波形のうちの一方が前記基本波形と逆位相又は他方の検出波形と比較して逆位相に近いときP型と判定する。また、前記2種類の検出波形のうちの他方が前記基本波形と同位相又は一方の検出波形と比較して同位相に近いときN型と判定する。
【0025】
判定部4は、具体的には、高周波増幅器12と、判定基準フィルタ13と、位相差ディテクター14と、判定表示部15とから構成されている。
【0026】
高周波増幅器12は、同調コイル3で検出した正弦波の検出信号を増幅して、判定基準フィルタ13に出力する。判定基準フィルタ13は、入力された正弦波の検出信号が判定基準を満たすか否か判断して、満たす場合はその旨の信号を位相差ディテクター14に出力する。満たさない場合は、判定不能である旨の信号を判定表示部15に出力する。判定基準は、検出信号の位相のずれ方が大きくて、P型とN型のいずれとも判定できないものを除く基準である。P型とN型のいずれとも判定できないものは、判定基準を満たさないと判定する。この領域は通常P型とN型の境界領域である。
【0027】
位相差ディテクター14は、判定基準フィルタ13からの信号に基づいて、高周波増幅器12からの正弦波の検出信号を取り込み、発振器9からの基本波形と比較される。これにより、前記検出波形と前記基本波形とを比較したとき、P型検出波形とN型検出波形の2種類の検出波形のうちの一方が前記基本波形と逆位相(図2参照)又は他方の検出波形と比較して逆位相に近いときP型と判定して、その旨の信号を判定表示部15に出力する。また、前記2種類の検出波形のうちの他方が前記基本波形と同位相(図2参照)又は一方の検出波形と比較して同位相に近いときN型と判定して、その旨の信号を判定表示部15に出力する。
【0028】
判定表示部15は、表示部(図示せず)を備え、判定基準フィルタ13からの判定不能信号、位相差ディテクター14からのN型又はP型である旨の信号を取り込む。さらに、判定表示部15は、前記走査装置に接続されて、シリコン基板6の検査対象位置を特定するXY座標情報を取り込む。これにより、シリコン基板6のXY座標上各点がPかNに色分けされてPN分布を作成する。判定表示部15は、シリコン基板6の全面のPN分布を面的マップとして表示する。定表示部15は、記憶装置(図示せず)を備え、判定結果を記憶するようになっている。
【0029】
さらに、判定表示部15は、送信装置(図示せず)を備え、判定結果をホストコンピュータ等へ送信するようになっている。判定結果はホストコンピュータ等で一元管理される。
【0030】
[PN型判定方法]
次に、上述のPN型判定装置1を用いたPN型判定方法について説明する。
【0031】
まず、被測定用半導体材料であるシリコン基板6に光学系2から検査光を照射する。発振器9を作動させ、駆動部8を介して光源7に正弦波変調光を発生させて、この正弦波変調光を検査光としてレンズ10で焦点を絞ってシリコン基板6の表面に照射する。なお、焦点をずらして照射範囲を広げることもある。
【0032】
次いで、シリコン基板6のうち前記検査光が照射される部分に発生する電磁波を同調コイル3で検出する。検査光が照射されたシリコン基板6の部分からは正弦波の電磁波が発生し、この電磁波を同調コイル3で検出する。
【0033】
次いで、同調コイル3で検出した検出波形の位相のずれ方をもとに判定部4でP型又はN型を判定する。
【0034】
判定部4では、まず、同調コイル3で検出した正弦波の検出信号を高周波増幅器12で増幅して、判定基準フィルタ13に出力する。判定基準フィルタ13では、入力された正弦波の検出信号が判定基準を満たすか否か判断する。判定基準を満たさない場合は、判定不能である旨の信号を、走査装置からのXY座標情報と共に判定表示部15に出力する。
【0035】
判定基準を満たす場合は、その旨の信号を位相差ディテクター14に出力する。位相差ディテクター14では、判定基準を満たす旨の信号に基づいて、高周波増幅器12からの正弦波の検出信号と、発振器9からの基本波形とを比較される。
【0036】
この結果、P型検出波形とN型検出波形の2種類の波形のうちの一方である検出波形が前記基本波形と逆位相(図2参照)又は他方の検出波形と比較して逆位相に近いときP型と判定する。次いで、この判定結果を、走査装置からのXY座標情報と共に判定表示部15に出力する。
【0037】
また、前記2種類の波形のうちの他方である検出波形が前記基本波形と同位相(図2参照)又は一方の検出波形と比較して同位相に近いときN型と判定する。
【0038】
判定基準フィルタ13で、検出信号が判定基準を満たさないと判断した場合、その部分は、P型領域とN型領域の境界部分である可能性が高いので、ここでは境界部分としてXY座標情報と共に判定表示部15に出力する。
【0039】
同調コイル3で検出した正弦波の検出信号は、走査装置での走査によって、次々に入力するため、上述の処理を繰り返して、シリコン基板6の全面のPNを判定する。
【0040】
そして、これらの結果を、走査装置からのXY座標情報と共に判定表示部15に出力する。
【0041】
判定表示部15では、判定基準フィルタ13からの判定不能信号(境界部分を示す信号)、位相差ディテクター14からのN型又はP型である旨の信号を、それぞれのXY座標情報と共に取り込んで、記憶装置に記憶する。
【0042】
シリコン基板6全体のPN判定が終わると、シリコン基板6のXY座標と、この座標上の各点をPかNに色分けしてPN分布を平面マップとして作成し、表示部に表示する。P型とN型の境界部分は、N型及びP型と違う色や記号等で表示する。
【0043】
さらに、判定表示部15は、送信装置(図示せず)を備え、判定結果をホストコンピュータ等へ送信し、ホストコンピュータ等で一元管理する。なお、判定表示部15は、PN分布のマップを表示する代わりに、又はこの表示と共に、単にPN判定結果だけを音声メッセージで通知したり、文字等のメッセージで通知したりする場合もある。
【0044】
以上により、シリコン基板6の表面のP型とN型の領域、それらの境界、シリコン基板6の裏面のPN領域を正確に判定することができる。
【0045】
同調コイル3で検出した検出波形の位相のずれ方をもとにP型又はN型を判定するため、シリコン基板6と非接触でP型又はN型を判定できると共に、判定作業の効率化を図ることができる。
【0046】
シリコン基板6の表面又は裏面の全面を面的にPN判定できるようになる。
【0047】
[変形例]
前記実施形態では、同調コイル3をシリコン基板6の表面にのみ配設したが、同調コイル3を、シリコン基板6のうち前記検査光が照射される部分の裏面のみや、表面及び裏面の両方に面して配設してもよい。
【0048】
シリコン基板6の表裏両面に同調コイル3を設ける場合は、各同調コイル3で検出する電磁波の検出波形を重ね合わせる。各同調コイル3で検出する電磁波の検出波形が互いに逆転している場合は、互いに合わせてから重ね合わせる。これにより、より正確に波形を検出することができるため、検査制度を向上させることができる。この場合も、前記実施形態と同様の作用、効果を奏することができる。
【0049】
判定表示部15は、表示機能とメモリ機能と送信機能とを備えたが、メモリ機能と送信機能を設けず、結果を表示する表示機能だけを設けてもよい。これらの機能のいずれかを適宜選択してもうけてもよい。必要に応じて、メモリ機能、送信機能、音声警告機能、文字メッセセージ機能等を設けてもよい。
【0050】
本発明のPN型判定装置は、P型とN型とを判定する必要のある全ての装置に適用することができる。
【0051】
また、前記実施形態では、正弦波変調光をシリコン基板6の表面に照射して、シリコン基板6の表面のPN判定を行ったが、シリコン基板6の中間位置や裏面のPN判定を行うようにしてもよい。検査精度は落ちるが、シリコン基板6の中間位置や裏面のPN判定を行うことができる。即ち、正弦波変調光は、その波長の違いによって、シリコン基板6の表面で反射したり、中間位置で反射したり、透過したりするため、正弦波変調光の波長を調整することで、検査対象位置を調整することができる。このため、正弦波変調光の波長を調整することで、シリコン基板6の中間位置まで検査光を透過させることも可能なため、シリコン基板6の表裏面の中間部分(シリコン基板6の内部)のPN判定をするように、正弦波変調光の波長を調整してもよい。また、シリコン基板6の裏面のPN判定をするように、正弦波変調光の波長を調整してもよい。
【0052】
測定するシリコン基板6の表面からの深さに合わせて波長を変えて前記走査装置で全面を走査し、さらに波長を変えて全面を走査し、これを繰り返して、シリコン基板6の立体的なPN分布のマップを作ることができる。
【符号の説明】
【0053】
1:PN型判定装置、2:光学系、3:同調コイル、4:判定部、6:シリコン基板、7:光源、8:駆動部、9:発振器、10:レンズ、12:高周波増幅器、13:判定基準フィルタ、14:位相差ディテクター、15:判定表示部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被測定用半導体材料に検査光を照射する光学系と、被測定用半導体材料のうち前記検査光が照射される部分に面して配設され検査光の照射により発生する電磁波を検出する同調コイルと、当該同調コイルで検出した検出波形の位相のずれ方をもとにP型又はN型を判定する判定部とを備えたことを特徴とするPN型判定装置。
【請求項2】
請求項1に記載のPN型判定装置において、
前記光学系が、前記検査光を発する光源と、当該光源を駆動する駆動部と、当該駆動部を介して前記光源に正弦波変調光を発生させる発振器とを備えたことを特徴とするPN型判定装置。
【請求項3】
請求項2に記載のPN型判定装置において、
前記光源が、LED又はレーザーダイオードで構成され、これらLED又はレーザーダイオードから発せられた検査光が、レンズで被測定用半導体材料に焦点を絞られて照射されることを特徴とするPN型判定装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のPN型判定装置において、
前記同調コイルが、前記被測定用半導体材料のうち前記検査光が照射される部分に面して配設されたことを特徴とするPN型判定装置。
【請求項5】
請求項2乃至4のいずれか1項に記載のPN型判定装置において、
前記判定部が、前記検出波形と前記発振器からの基本波形とを比較したとき、P型とN型の2種類の検出波形のうちの一方が前記基本波形と逆位相又は他方の検出波形と比較して逆位相に近いときP型と判定し、前記2種類の検出波形のうちの他方が前記基本波形と同位相又は一方の検出波形と比較して同位相に近いときN型と判定することを特徴とするPN型判定装置。
【請求項6】
被測定用半導体材料に光学系で検査光を照射し、被測定用半導体材料のうち前記検査光が照射される部分に発生する電磁波を同調コイルで検出し、当該同調コイルで検出した検出波形の位相のずれ方をもとに判定部でP型又はN型を判定することを特徴とするPN型判定方法。
【請求項7】
請求項6に記載のPN型判定方法において、
前記光学系が、前記検査光を発する光源と、当該光源を駆動する駆動部と、当該駆動部を介して前記光源に正弦波変調光を発生させる発振器とを備え、
前記判定部が、前記検出波形と前記発振器からの基本波形とを比較したとき、前記検出波形が前記基本波形と逆位相又はもう一方と比較して逆位相に近いときP型と判定し、前記検出波形が前記基本波形と同位相又はもう一方と比較して同位相に近いときN型と判定することを特徴とするPN型判定方法。

【図1】
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【図2】
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