説明

POSTコード表示システム、POSTコード表示方法、及びPOSTコード表示プログラム

【課題】マザーボードがシャーシに組み込まれた状態でも、そのマザーボードで実行されているPOSTコードを容易に確認できるようにする。
【解決手段】PCマザーボード(電子回路基板)で実行中のプログラムの進行状況を示すPOSTコードを、PCマザーボードに搭載されているPOSTコード送信装置10から、無線3a(a1、b1、c1)で送信して、外部装置としてのPOSTコード表示装置に可視的に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、POSTコード表示システム、POSTコード表示方法、及びPOSTコード表示プログラムに係り、詳しくは、マザーボード(電子回路基板)などで実行されるPOST(Power-On Self Test:電源投入時自己診断テスト)コードを可視的に表示させるためのPOSTコード表示システム、POSTコード表示方法、及びその方法をコンピュータに実行させるためのPOSTコード表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、パーソナルコンピュータ(PC)用のマザーボード(以下、PCマザーボードという)は、ハードウエアを制御するプログラムであるBIOS(Basic Input Output System)設定の進行状況をPOSTコードとしてPCI(Peripheral Component Interconnect)バスに出力している。したがって、PCIバスに出力されたPOSTコードをLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)などに表示させて確認することにより、ユーザはBIOSの進行状況を特定することができる。
【0003】
図6は、PCマザーボードに搭載された、POSTコード表示装置の構成を示す概念図である。同図に示すように、POSTコード表示装置20は、POSTコードラッチ回路12と7セグメントLED13とを備えて構成されている。動作中におけるPCマザーボードのBIOS設定の進行状況が、PCIバス11からPOSTコードラッチ回路12へ入力されると、POSTコードラッチ回路12から7セグメントLED13へ、BIOS設定の進行状況に対応した指令信号が送信される。これによって、7セグメントLED13は、BIOS設定の進行状況に対応した内容のPOSTコードを表示する。したがって、ユーザは7セグメントLED13に表示されたPOSTコードを確認することによって、PCマザーボードのBIOS設定の進行状況を確認することができる。例えば、2桁の7セグメントLED13に“01”と表示されたら『メモリテストの完了』、“02”と表示されたら『PCコントローラの初期化完了』などというように、7セグメントLED12に表示されたPOSTコードによってBIOS設定の進行状況を確認することが可能となる。このようなPOSTコードラッチ回路12と7セグメントLED13は、図示せぬPCマザーボード上に搭載しておくケースと、POSTコードラッチ回路12と7セグメントLED13とを1枚の拡張PCIカードとして用意しておき、必要な時のみPCマザーボードに挿入して使用するケースとがある。
【0004】
また、上記POSTコード表示装置の技術ではないが、リモコン操作体に、複数のRFID(Radio Frequency Identification;無線周波数識別)タグとそれぞれのRFIDタグに対応する押釦スイッチとを設け、押釦スイッチが操作されたRFIDタグに対応する赤外線リモコン信号のみが出力され、その赤外線リモコン信号に対応する操作対象機器のみをリモコン操作する遠隔操作システムの技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この技術によれば、パッシブ型のRFIDタグを用いて操作情報を送信するリモコン操作体を構成しているため、リモコン操作体には電源(電池)が不要となるメリットがある。
【特許文献1】特開2006−287807号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記POSTコード表示装置においては、PCマザーボードがシャーシに組み込まれた状態では、POSTコードを目視で確認することができない。すなわち、POSTコードを7セグメントLEDで表示する方法では、PCマザーボードがシャーシに組み込まれていて、PCマザーボード上に7セグメントLEDが実装されている場合は、POSTコードを目視で確認するためにはシャーシの蓋を空ける必要がある。このようなシャーシの分解作業によって、製造時の機能検査や市場で故障が発生したときなどにおいては、トラブルを対処するのにかなりの時間がかかってしまう。また、ケーブル等で延長して7セグメントLEDを外部から見えるように設置することも可能であるが、通常の操作時には不要である7セグメントLEDを可視的に搭載したくないケースも多く、また実装スペース及びコストの面から考えてもケーブルで引き回して7セグメントLEDを可視的に搭載することは好ましくない。
【0006】
また、特許文献1に記載の技術においては、複数のRFIDタグのうち押釦スイッチが押下されたRFIDタグに対応する赤外線信号(情報)のみが出力される。例えば、12個のRFIDタグに対して12個の押釦スイッチが対応している場合は、1個ずつの押釦スイッチを選択操作すると12種類の赤外線信号(情報)しか出力することができない。一方、例えば、RFIDタグからの無線信号によって2桁の7セグメントLEDに情報(POSTコード)を表示させる場合は、複数のRFIDタグの無線信号の組み合わせによって7セグメントLEDに所望のPOSTコード(例えば、“01”とか“02”など)を表示させることができるものであり、特許文献1に記載の技術のように、押釦スイッチが押下された1個のRFIDタグからの無線信号によって7セグメントLEDに所望のPOSTコードを表示させることはできない。すなわち、特許文献1に記載のRFIDタグからの無線信号の送信技術によっては、シャーシに覆われたマザーボードから、可視できる位置に設置した7セグメントLEDへPOSTコードに対応する信号を無線で送信する技術に展開することはできない。
【0007】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、マザーボード等がシャーシに組み込まれた状態でも、そのマザーボード等で実行されているPOSTコードを容易に確認することができるようなPOSTコード表示システム、POSTコード表示方法、及びその方法をコンピュータに実行させるためのPOSTコード表示プログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、この発明の第1の構成は、電子回路基板で実行中のプログラムの進行状況を示すPOSTコードを、前記電子回路基板上のPOSTコード送信装置から、無線で送信して、外部装置としてのPOSTコード表示装置に可視的に表示させることを特徴としている。
【0009】
この発明の第2の構成は、電子回路基板で実行中のプログラムの進行状況を示すPOSTコードを、前記電子回路基板上のICタグから、無線で送信して、外部装置としてのPOSTコード表示装置に可視的に表示させるPOSTコード表示システムに係り、前記電子回路基板からPCIバスへ出力されるPOSTコードに関する情報が予め記録されている前記ICタグと、前記ICタグに記録されている情報を無線で読み取って外部へ転送するICタグリーダと、前記ICタグリーダから転送された情報を受信し、該情報に基づいて前記POSTコードを可視的に表示するPOSTコード表示装置とを備えてなることを特徴としている。
この発明の第3の構成は、電子回路基板で実行中のプログラムの進行状況を示すPOSTコードを、前記電子回路基板上のICタグから、無線で送信して、外部装置としてのPOSTコード表示装置に可視的に表示させるPOSTコード表示システムに係り、書き込み可能な前記ICタグと、前記電子回路基板に搭載されて、該電子回路基板からPCIバスへ出力されたPOSTコードを前記ICタグへ書き込むPOSTコードラッチ回路と、前記ICタグに記録されたPOSTコードを無線で読み取って転送するICタグリーダと、前記ICタグリーダから転送されたPOSTコードを受信して可視的に表示するPOSTコード表示装置とを備えてなることを特徴としている。
【0010】
この発明の第4の構成は、電子回路基板で実行中のプログラムの進行状況を示すPOSTコードを、前記電子回路基板上のPOSTコード送信装置から、無線で送信して、外部装置としてのPOSTコード表示装置に可視的に表示させることを特徴としている。
この発明の第5の構成は、電子回路基板で実行中のプログラムの進行状況を示すPOSTコードを、前記電子回路基板上のICタグから、無線で送信して、外部装置としてのPOSTコード表示装置に可視的に表示させるPOSTコード表示方法に係り、前記電子回路基板からPCIバスへ出力されるPOSTコードに関する情報をICタグに予め記録する第1のステップと、前記ICタグに記録されている情報をICタグリーダで読み取って無線で外部へ転送する第2のステップと、前記ICタグリーダから転送された情報に基づいて前記POSTコードをPOSTコード表示装置に可視的に表示させる第3のステップとを含むことを特徴としている。
この発明の第6の構成は、電子回路基板で実行中のプログラムの進行状況を示すPOSTコードを、前記電子回路基板上のICタグから、無線で送信して、外部装置としてのPOSTコード表示装置に可視的に表示させるPOSTコード表示方法に係り、前記電子回路基板は、書き込み可能な前記ICタグと該ICタグへの書き込み機能を有するPOSTコードラッチ回路とを備え、前記POSTコードラッチ回路が、前記電子回路基板からPCIバスへ出力されたPOSTコードを前記ICタグへ書き込む第1のステップと、ICタグリーダが、前記ICタグから前記POSTコードを無線で読み取って転送する第2のステップと、前記POSTコード表示装置が、前記ICタグリーダから転送されたPOSTコードを受信して可視的に表示させる第3のステップとを含むことを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
この発明の構成によれば、マザーボードで実行されているPOSTコードをICタグ(RFIDタグ)によって無線で出力するため、マザーボードがシャーシに組み込まれた状態でも、そのマザーボードで実行されているPOSTコードを目視で確認することができる。これにより、製造現場で検査不良検出や故障原因究明などを行う際に、従来よりも短時間でトラブル対処を行うことが可能となる。また、このPOSTコード表示システムは、予めマザーボードにICタグを実装しておけば、ハードウエアの追加が不要であるので、低コストでマザーボードのPOSTコード表示システムを実現することができる。また、市場で稼働中のPCが故障したケースにおいても、そのPCのマザーボードへのハードウエアの追加(つまり、専用のPOSTカードの搭載)は不要であり、ICタグリーダさえあれば容易にそのマザーボードのPOSTコードをチェックできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
この発明は、ICタグ(RFIDタグ)によるPOSTコード出力機能を備えたマザーボードにおけるPOSTコード表示システムであって、ICタグに記録されたマザーボードのPOSTコードを無線で送信して、外部装置としての7セグメントLEDに表示させることを特徴としている。以下、図面を参照して、この発明の実施形態について詳細に説明する。
【実施形態1】
【0013】
図1は、この発明の第1の実施形態に係るPOSTコード送信装置の構成を示す概念図であり、同図(a)は、同POSTコード送信装置の全体構成を示す構成図、また、同図(b)は、同POSTコード送信装置を構成するICタグの詳細示す構成図である。
この発明のPOSTコード送信装置10は、図示せぬPCマザーボードに搭載されて用いられ、図1(a)に示すように、PCIバス1からBIOS設定の進行状況を入力するPOSTコードラッチ回路2と、POSTコードラッチ回路2がラッチ(保持)した情報に基づいて、予め記録されているデータを無線で外部へ出力するための複数のICタグ3(A1、A2、B1、B2、…G1、G2)とを備えて構成されている。なお、各ICタグ3(A1、A2、B1、B2、…G1、G2)は電池を必要としないパッシブタイプのものを使用している。
【0014】
図1(b)には、図1に示すICタグ3(A1、A2、B1、B2、…G1、G2)のうち、ICタグA1、B1、C1とそれぞれに付属するアンテナ3a(a1、b1、c1)が詳細に示されているが、図1に示す各ICタグ3はそれぞれ個別のアンテナ3aを備えている。すなわち、図示せぬPCマザーボード上には、POSTコードラッチ回路2と複数のICタグ3と各ICタグ3用のアンテナ3aとが搭載されている。
【0015】
図2は、この実施形態に係る(外部装置としての)POSTコード表示装置を構成する2桁の7セグメントLEDを示す図である。すなわち、図1(a)に示すように、各ICタグ3に予め書き込まれているデータは、上から1段目の各ICタグ3には「A1」、「A2」、2段目の各ICタグ3には「B1」、「B2」、7段目の各ICタグ3には「G1」、「G2」というように、それぞれのICタグ3には異なるデータが書き込まれており、これらのデータは、それぞれ、図2の示すPOSTコード表示装置5において、2桁の7セグメントLED5a、5bの「A1」〜「G1」及び「A2」〜「G2」に相当する位置のLEDを発光させる。なお、7セグメントLEDが1桁の場合は、各ICタグ3の「A」〜「G」のデータが7セグメントLEDの対応する位置「A」〜「G」を発光させる。
【0016】
図3は、上記POSTコード送信装置10を構成する1つのICタグ3の動作態様を示す概念図である。図3に示すように、ICタグ3のアンテナ3aには半導体スイッチ(開閉手段)4が接続され、POSTコードラッチ回路2によってこの半導体スイッチ4がON/OFFされるように構成されている。すなわち、POSTコードラッチ回路2からの信号によってそれぞれの半導体スイッチ4をON/OFFさせ、それぞれのICタグ3のアンテナ3aを個別に使用可能/不可能に切り替えられるようになっている。なお、アンテナ3aの回路をON/OFFさせる開閉手段は、半導体スイッチに限定されるものではなく、メカニカルな有接点スイッチであってよいが、ON/OFF時のノイズ等の発生を防ぐために半導体スイッチを用いることが望ましい。
【0017】
すなわち、ICタグの一般的なデータ読取り方法と同様に、あるセグメントのLED(例えば、図2におけるセグメントA1)を発光(点灯)させる場合は、図3のPOSTコードラッチ回路2からの信号によって該当する半導体スイッチ4をONにして、図1(b)に示すICタグA1のアンテナa1を使用可能な状態にする。そして、図示せぬICタグリーダによってICタグA1のデータ(A1)を読み取ることによって、図2に示す7セグメントLED5aのA1のLEDを発光させる。
【0018】
また、あるセグメントのLED(例えば、図2におけるセグメントB1)を消灯させる場合には、図3のPOSTコードラッチ回路2からの信号によって該当する半導体スイッチ4をOFFにして、図1(b)に示すICタグB1のアンテナb1を使用不可能な状態にする。これによって、図示せぬICタグリーダはICタグB1のデータ(B1)を読み取ることができないので、図2に示す7セグメントLED5aのB1のLEDを消灯させる。
このようにして、POSTコードラッチ回路2によってそれぞれのアンテナ3aをON又はOFFにし、ICタグリーダによってどのICタグ3からの情報が読み取ったかにより、図2に示す2桁の7セグメントLED5a、5bにPOSTコードを表示させることができるので、ユーザはそのPOSTコードの表示内容を判別することが可能となる。
【0019】
図4は、この実施形態に係るICタグリーダによってICタグの情報を読み取る状態を示す概念図である。図4において、POSTコードラッチ回路2が任意のICタグ3のアンテナ(図示せず)をON又はOFFさせると、ICタグリーダ6は、ICタグ3のアンテナがONされていてそのアンテナが使用可能な場合のみ、該当するICタグ3に書き込まれた情報(例えばA1)を読み取ることができる。
【0020】
図5は、POSTコード表示装置5の2桁の7セグメントLED5a、5bによってPOSTコード「2F」を表示させた状態を示す概念図である。したがって、図5を参照してPOSTコード「2F」を表示させる場合の動作について説明する。図1において、図示せぬPCマザーボードに搭載されたPOSTコード送信装置10がPCIバスにPOSTコード「2F」のデータを出力する。すると、POSTコードラッチ回路2が、ICタグ「A1」、「B1」、「G1」、「E1」、「D1」、及び「A2」、「F2」、「E2」、「G2」の各半導体スイッチ4をONにしてそれぞれ対応するアンテナを使用可能な状態とする。
【0021】
そして、図4に示すように、これらのICタグのデータ(「A1」、「B1」、「G1」、「E1」、「D1」、及び「A2」、「F2」、「E2」、「G2」)をICタグリーダ6によって読み取り、そのデータをPOSTコード表示装置5へ無線で転送すると、図5に示すように、2桁の7セグメントLED5a、5bによってPOSTコード“2F”が表示される。このとき、図1に示すPOSTコード送信装置10はマザーボードに搭載されてシャーシに覆われていても、図5に示すPOSTコード表示装置5を外部に設置すれば、ユーザはPOSTコード“2F”を目視で判別することができる。好適な実施形態としては、POSTコード表示装置5をICタグリーダ6に設置すれば、ユーザは作業性の良い状態でPOSTコードを読み取ることができる。
【実施形態2】
【0022】
上述の第1の実施形態では、複数のICタグを用いてPOSTコード表示装置5に所望のPOSTコードを表示させたが、第2の実施形態として、1個のICタグのみでPOSTコード表示装置5に所望のPOSTコードを表示させる方法について説明する。すなわち、第1の実施形態では読み取り専用のICタグを用いたが、第2の実施形態では読み書き可能なICタグを用いる。
【0023】
これによって、例えば、PCマザーボードに搭載されたPOSTコード送信装置からPOSTコードとして“2F”が送信されたときはICタグに“2F”を書き込む。この場合は、PCマザーボードにおけるPOSTコード送信装置のPOSTコードラッチ回路には、ICタグへデータ書き込む機能を持たせる必要があるため、PCマザーボードの基板面積や部品点数が増えてコストアップすることがある。しかし、ICタグの情報をICタグリーダで読み込んだデータが、そのままPOSTコード表示装置に表示されるので、操作性がよくなって取扱いやすい利点などがある。また、PCマザーボードに限らず、汎用マイコンのファームウエア等においても同様の効果を期待することができる。
【0024】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0025】
この発明におけるPOSTコード表示システムは、PCやサーバの製造現場において、出荷検査での異常が発生した場合や、PCやサーバの保守時などにおいて有効に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】この発明の第1の実施形態に係るPOSTコード送信装置の構成を示す概念図であり、同図(a)は、同POSTコード送信装置の全体構成を示す構成図、また、同図(b)は、同POSTコード送信装置を構成するICタグの詳細示す構成図である。
【図2】同実施形態に係るPOSTコード表示装置を構成する2桁の7セグメントLEDを示す図である。
【図3】同POSTコード送信装置を構成する1つのICタグ3の動作態様を示す概念図である。
【図4】この実施形態に係るICタグリーダによってICタグの情報を読み取る状態を示す概念図である。
【図5】同POSTコード表示装置によるPOSTコードの表示例を示す概念図である。
【図6】関連するPOSTコード表示装置の構成を示す概念図である。
【符号の説明】
【0027】
1、11 PCIバス
2、12 POSTコードラッチ回路
3(A1、A2、B1、B2、…G1、G2) ICタグ
3a(a1、b1、c1) アンテナ
4 半導体スイッチ
5、20 POSTコード表示装置
5a、5b 7セグメントLED
6 ICタグリーダ
10 POSTコード送信装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子回路基板で実行中のプログラムの進行状況を示すPOSTコードを、前記電子回路基板上のPOSTコード送信装置から、無線で送信して、外部装置としてのPOSTコード表示装置に可視的に表示させることを特徴とするPOSTコード表示システム。
【請求項2】
電子回路基板で実行中のプログラムの進行状況を示すPOSTコードを、前記電子回路基板上のICタグから、無線で送信して、外部装置としてのPOSTコード表示装置に可視的に表示させるPOSTコード表示システムであって、
前記電子回路基板からPCIバスへ出力されるPOSTコードに関する情報が予め記録されている前記ICタグと、
前記ICタグに記録されている情報を無線で読み取って外部へ転送するICタグリーダと、
前記ICタグリーダから転送された情報を受信し、該情報に基づいて前記POSTコードを可視的に表示するPOSTコード表示装置と
を備えてなることを特徴とするPOSTコード表示システム。
【請求項3】
電子回路基板で実行中のプログラムの進行状況を示すPOSTコードを、前記電子回路基板上のICタグから、無線で送信して、外部装置としてのPOSTコード表示装置に可視的に表示させるPOSTコード表示システムであって、
書き込み可能な前記ICタグと、
前記電子回路基板に搭載されて、該電子回路基板からPCIバスへ出力されたPOSTコードを前記ICタグへ書き込むPOSTコードラッチ回路と、
前記ICタグに記録されたPOSTコードを無線で読み取って転送するICタグリーダと、
前記ICタグリーダから転送されたPOSTコードを受信して可視的に表示するPOSTコード表示装置と
を備えてなることを特徴とするPOSTコード表示システム。
【請求項4】
前記ICタグはそれぞれ固有のアンテナを備える複数個のICタグであり、
前記それぞれのアンテナを使用可能/不可能に切り替えるPOSTコードラッチ回路をさらに備え、
前記POSTコードラッチ回路は、前記複数個のICタグのうち、前記PCIバスへ出力されたPOSTコードに対応する情報が記録されたICタグのアンテナのみを使用可能にし、
前記POSTコード表示装置は、前記ICタグリーダが使用可能なアンテナから読み取った情報に基づいて、対応する前記POSTコードを可視的に表示させることを特徴とする請求項2記載のPOSTコード表示システム。
【請求項5】
前記POSTコードラッチ回路は、前記それぞれのアンテナに直列に接続された開閉手段をON/OFFさせることにより、対応するアンテナを使用可能/不可能に切り替えることを特徴とする請求項4記載のPOSTコード表示システム。
【請求項6】
前記POSTコード表示装置は複数のLEDから構成されていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のPOSTコード表示システム。
【請求項7】
電子回路基板で実行中のプログラムの進行状況を示すPOSTコードを、前記電子回路基板上のPOSTコード送信装置から、無線で送信して、外部装置としてのPOSTコード表示装置に可視的に表示させることを特徴とするPOSTコード表示方法。
【請求項8】
電子回路基板で実行中のプログラムの進行状況を示すPOSTコードを、前記電子回路基板上のICタグから、無線で送信して、外部装置としてのPOSTコード表示装置に可視的に表示させるPOSTコード表示方法であって、
前記電子回路基板からPCIバスへ出力されるPOSTコードに関する情報をICタグに予め記録する第1のステップと、
前記ICタグに記録されている情報をICタグリーダで読み取って無線で外部へ転送する第2のステップと、
前記ICタグリーダから転送された情報に基づいて前記POSTコードをPOSTコード表示装置に可視的に表示させる第3のステップと
を含むことを特徴とするPOSTコード表示方法。
【請求項9】
電子回路基板で実行中のプログラムの進行状況を示すPOSTコードを、前記電子回路基板上のICタグから、無線で送信して、外部装置としてのPOSTコード表示装置に可視的に表示させるPOSTコード表示方法であって、
前記電子回路基板は、書き込み可能な前記ICタグと該ICタグへの書き込み機能を有するPOSTコードラッチ回路とを備え、
前記POSTコードラッチ回路が、前記電子回路基板からPCIバスへ出力されたPOSTコードを前記ICタグへ書き込む第1のステップと、
ICタグリーダが、前記ICタグから前記POSTコードを無線で読み取って転送する第2のステップと、
前記POSTコード表示装置が、前記ICタグリーダから転送されたPOSTコードを受信して可視的に表示させる第3のステップと
を含むことを特徴とするPOSTコード表示方法。
【請求項10】
前記ICタグはそれぞれ固有のアンテナを備える複数個のICタグであり、
POSTコードラッチ回路が、前記複数個のICタグのうち、前記PCIバスへ出力されたPOSTコードに対応する情報が記録されたICタグのアンテナのみを使用可能にしたときに前記第2のステップが実行され、
前記第3のステップにおいて、前記POSTコード表示装置が、前記ICタグリーダが使用可能なアンテナから読み取った情報に基づいて、対応する前記POSTコードを可視的に表示させる
ことを特徴とする請求項8記載のPOSTコード表示方法。
【請求項11】
前記POSTコードラッチ回路は、前記それぞれのアンテナに直列に接続された開閉手段をONさせることにより、対応するアンテナを使用可能に切り替えることを特徴とする請求項10記載のPOSTコード表示方法。
【請求項12】
前記POSTコード表示装置として、LED表示装置を用いることを特徴とする請求項7、8、9又は10記載のPOSTコード表示方法。
【請求項13】
請求項7乃至12の何れか一に記載のPOSTコード表示方法をコンピュータに実行させるためのPOSTコード表示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−277157(P2009−277157A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−130148(P2008−130148)
【出願日】平成20年5月16日(2008.5.16)
【出願人】(000168285)エヌイーシーコンピュータテクノ株式会社 (572)
【Fターム(参考)】