説明

RNAへの選択的な5’ライゲーションによるタグの付加

本発明は、5’末端の特定の化学的な部分が異なる所望のクラスのRNA分子に選択的に5’ライゲーションによりタグを付加するための、RNA5’ポリホスファターゼ、RNA5’モノホスファターゼ、キャッピング酵素、デキャッピング酵素、核酸に対するピロホスファターゼおよびRNAリガーゼ、ならびに他の酵素を使用する新規な組成物、キットおよび方法を提供する。5’にタグが付加されたRNA分子は、種々の用途に使用するタグが付加された第一鎖cDNA、二本鎖cDNA、およびセンスRNAまたはアンチセンスRNAを合成するために用いることができる。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプル中の5’ポリリン酸基を有するキャッピングされていないRNAに5’ライゲーションによりタグを付加するための方法であって、
(i)5’ポリリン酸基を有するキャッピングされていないRNAを含有しているサンプルであって、5’一リン酸基を有するRNAおよび/またはキャッピングされたRNAおよび/または5’ヒドロキシル基を有するRNAをさらに含有していることを含んでいるサンプル、
(ii)RNA5’ポリホスファターゼ、
(iii)タグを示すアクセプタのオリゴヌクレオチド、および
(iv)RNAリガーゼ
を提供する工程(A)、
該5’ポリリン酸基を有するキャッピングされていないRNAが5’一リン酸基を有するRNAへ変換される条件で十分な時間にわたって、該サンプルを該RNA5’ポリホスファターゼと接触させる工程(B)、ならびに
該アクセプタのオリゴヌクレオチドの3’末端が、キャッピングされたRNAではなく、該5’一リン酸基を有するRNAに連結されて、5’ライゲーションによりタグを付加されたRNAが生成される条件で十分な時間にわたって、工程(B)からのサンプルを該アクセプタのオリゴヌクレオチドおよび該RNAリガーゼと接触させる工程(C)
を包含している、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記工程(A)にて提供されたサンプルが5’一リン酸基を有するRNAをさらに含有しているが、前記アクセプタのオリゴヌクレオチドは、前記工程(B)にて前記5’ポリリン酸基を有するキャッピングされていないRNAから変換された5’一リン酸基を有するRNAにのみ連結され、工程(A)にて提供されたサンプル中に既に存在する該5’一リン酸基を有するRNAには連結されない、方法であり、
RNA5’モノホスファターゼを提供するサブ工程、
該サンプル中の該5’一リン酸基を有するRNAが5’ヒドロキシル基を有するRNAへ変換される条件で十分な時間にわたって、該サンプルを該RNA5’モノホスファターゼと工程(B)の前に接触させるサブ工程、ならびに
該RNA5’モノホスファターゼを不活性化または除去するサブ工程
をさらに包含している、方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の方法であって、
前記サンプル中のキャッピングされたRNAに5’ライゲーションによりタグを付加する工程をさらに包含しており、
核酸に対するピロホスファターゼまたはデキャッピング酵素を提供するサブ工程、ならびに
該サンプル中の該キャッピングされたRNAが5’一リン酸基を有するRNAへ変換され、これによって、前記工程(A)にて提供されたサンプル中に含有されているキャッピングされたRNAにも前記工程(C)にて5’ライゲーションによりタグが付加される条件で十分な時間にわたって、前記工程(B)からのサンプルを該核酸に対するピロホスファターゼまたは該デキャッピング酵素と工程(C)の前に接触させるサブ工程
をさらに包含している、方法。
【請求項4】
サンプル中のキャッピングされたRNAに5’ライゲーションによりタグを付加するための方法であって、
(i)キャッピングされたRNAを含有しており、5’ポリリン酸基を有するキャッピングされていないRNAおよび/または5’一リン酸基を有するRNA、および/または5’ヒドロキシル基を有するRNAを必要に応じて含有しているサンプル、
(ii)RNA5’ポリホスファターゼ、
(iii)RNA5’モノホスファターゼ、
(iv)核酸に対するピロホスファターゼまたはデキャッピング酵素、
(v)アクセプタのオリゴヌクレオチド、および
(vi)RNAリガーゼ
を提供する工程(A)、
該5’ポリリン酸基を有するキャッピングされていないRNAが5’一リン酸基を有するRNAへ変換される条件で十分な時間にわたって、該サンプルを該RNA5’ポリホスファターゼと接触させる工程(B)、
該5’一リン酸基を有するRNAが5’ヒドロキシル基を有するRNAへ変換される条件で十分な時間にわたって、工程(B)からのサンプルを該RNA5’モノホスファターゼと接触させる工程(C)、
該RNA5’モノホスファターゼを不活性化または除去する工程(D)、
工程(D)の後のサンプル中の該キャッピングされたRNAが5’一リン酸基を有するRNAへ変換される条件で十分な時間にわたって、工程(D)の後のサンプルを該核酸に対するピロホスファターゼまたは該デキャッピング酵素と接触させる工程(E)、ならびに
該アクセプタのオリゴヌクレオチドの3’末端が、工程(E)にて生成された5’一リン酸基を有するRNAの5’末端に連結され、工程(B)にて5’ポリリン酸基を有するキャッピングされていないRNAから変換された5’一リン酸基を有するRNAまたは工程(A)にて提供されたサンプル中に既に存在する5’一リン酸基を有するRNAには連結されずに、5’ライゲーションによりタグを付加されたRNAがキャッピングされたRNAから生成される条件で十分な時間にわたって、工程(E)からのサンプルを該アクセプタのオリゴヌクレオチドおよび該RNAリガーゼと接触させる工程(F)
を包含している、方法。
【請求項5】
キャッピングされたRNAおよび/または5’ポリリン酸基を有するキャッピングされていないRNAに5’ライゲーションによりタグを付加するための方法であって、
(i)キャッピングされたRNAおよび/または5’ポリリン酸基を有するキャッピングされていないRNAを含有しているサンプル、
(ii)核酸に対するピロホスファターゼ、
(iii)アクセプタのオリゴヌクレオチド、および
(iv)RNAリガーゼ
を提供する工程(A)、
該キャッピングされたRNAおよび該5’ポリリン酸基を有するキャッピングされていないRNAが5’一リン酸基を有するRNAへ変換される条件で十分な時間にわたって、アルカリホスファターゼと接触されていない該サンプルを該核酸に対するピロホスファターゼと接触させる工程(B)、ならびに
該アクセプタのオリゴヌクレオチドの3’末端が、該5’一リン酸基を有するRNAの5’末端に連結されて、5’ライゲーションによりタグを付加されたRNAが生成される条件で十分な時間にわたって、工程(B)からのサンプルを該アクセプタのオリゴヌクレオチドおよび該RNAリガーゼと接触させる工程(C)
を包含している、方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法であって、
前記工程(A)にて提供されたサンプルが5’一リン酸基を有するRNAをさらに含有しているが、前記アクセプタのオリゴヌクレオチドが、前記工程(B)にて、前記キャッピングされたRNAから、および/または前記5’ポリリン酸基を有するキャッピングされていないRNAから、変換された5’一リン酸基を有するRNAにのみ連結され、該工程(A)にて提供されたサンプル中に既に存在する該5’一リン酸基を有するRNAには連結されない、方法であり、
RNA5’モノホスファターゼを提供するサブ工程、
該サンプル中の該5’一リン酸基を有するRNAが5’ヒドロキシル基を有するRNAへ変換される条件で十分な時間にわたって、該サンプルを該RNA5’モノホスファターゼと工程(B)の前に接触させるサブ工程、ならびに
該RNA5’モノホスファターゼを不活性化または除去するサブ工程
をさらに包含している、方法。
【請求項7】
サンプル中の5’一リン酸基を有するRNAに5’ライゲーションによりタグを付加することなく、該サンプル中の5’ポリリン酸基を有するキャッピングされていないRNAに5’ライゲーションによりタグを付加するための方法であって、
(i)5’ポリリン酸基を有するキャッピングされていないRNAおよび5’一リン酸基を有するRNAを含有しているサンプル、
(ii)キャッピング酵素、
(iii)RNA5’モノホスファターゼまたはアルカリホスファターゼ、
(iv)核酸に対するピロホスファターゼまたはデキャッピング酵素、
(v)アクセプタのオリゴヌクレオチド、ならびに
(vi)RNAリガーゼ
を提供する工程(A)、
該5’ポリリン酸基を有するキャッピングされていないRNAがキャッピングされたRNAへ変換される条件で十分な時間にわたって、該サンプルを該キャッピング酵素と接触させる工程(B)、
5’一リン酸基を有するRNAが5’ヒドロキシル基を有するRNAへ変換される条件で十分な時間にわたって、工程(B)からのサンプルを該RNA5’モノホスファターゼまたは該アルカリホスファターゼと接触させる工程(C)、
工程(C)にて用いたRNA5’モノホスファターゼまたはアルカリホスファターゼを不活性化または除去する工程(D)、
該キャッピングされたRNAが5’一リン酸基を有するRNAへ変換される条件で十分な時間にわたって、工程(D)の後のサンプルを該核酸に対するピロホスファターゼまたは該デキャッピング酵素と接触させる工程(E)、ならびに
該アクセプタのオリゴヌクレオチドの3’末端が、該5’一リン酸基を有するRNAの5’末端に連結されて、5’ライゲーションによりタグを付加されたRNAが生成される条件で十分な時間にわたって、工程(E)からのサンプルを該アクセプタのオリゴヌクレオチドおよび該RNAリガーゼと接触させる工程(F)
を包含している、方法。
【請求項8】
前記工程(A)にて提供されたサンプルが、キャッピングされたRNAをさらに含有しており、
前記5’ライゲーションによりタグを付加されたRNAが、工程(A)のサンプルに提供された該キャッピングされたRNA、および前記工程(B)にてキャッピングされた、サンプル中の前記5’ポリリン酸基を有するキャッピングされていないRNAの両方から生成される、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
サンプル中の5’ポリリン酸基を有するキャッピングされていないRNAに5’ライゲーションによりタグを付加することなく、サンプル中のキャッピングされたRNAおよび5’一リン酸基を有するRNAに5’ライゲーションによりタグを付加するための方法であって、
(i)キャッピングされたRNA、5’ポリリン酸基を有するキャッピングされていないRNAおよび5’一リン酸基を有するRNAを少なくとも含有しているサンプル、
(ii)デキャッピング酵素、
(iii)アクセプタのオリゴヌクレオチド、および
(iv)RNAリガーゼ
を提供する工程(A)、
該キャッピングされたRNAが5’一リン酸基を有するRNAへ変換される条件で十分な時間にわたって、該サンプルを該デキャッピング酵素と接触させる工程(B)、ならびに
該アクセプタのオリゴヌクレオチドの3’末端が該5’一リン酸基を有するRNAの5’末端に連結されて、5’ライゲーションによりタグを付加されたRNAが生成される条件で十分な時間にわたって、工程(B)からのサンプルを該アクセプタのオリゴヌクレオチドおよび該RNAリガーゼと接触させる工程(C)
を包含している、方法。
【請求項10】
5’ポリリン酸基を有するキャッピングされていないRNAまたは5’一リン酸基を有するRNAに5’ライゲーションによりタグを付加することなく、サンプル中のキャッピングされたRNAに5’ライゲーションによりタグを付加するための方法であって、
(i)キャッピングされたRNA、5’ポリリン酸基を有するキャッピングされていないRNA、5’一リン酸基を有するRNA、および/または5’ヒドロキシル基を有するRNAを含有しているサンプル、
(ii)RNA5’モノホスファターゼまたはアルカリホスファターゼ、
(iii)デキャッピング酵素、
(iv)アクセプタのオリゴヌクレオチド、および
(v)RNAリガーゼ
を提供する工程(A)、
該RNA5’モノホスファターゼまたは該アルカリホスファターゼが活性化され、RNA5’モノホスファターゼまたはアルカリホスファターゼが触媒する反応が完了され得る条件で十分な時間にわたって、該サンプルをRNA5’モノホスファターゼまたはアルカリホスファターゼと接触させる工程(B)
工程(B)にて用いたRNA5’モノホスファターゼまたはアルカリホスファターゼを不活性化または除去する工程(C)、
該キャッピングされたRNAが5’一リン酸基を有するRNAへ変換される条件で十分な時間にわたって、工程(C)からのサンプルを該デキャッピング酵素と接触させる工程(D)、
該アクセプタのオリゴヌクレオチドの3’末端が、工程(D)にて、該キャッピングされたRNAから生成された該5’一リン酸基を有するRNAの5’末端に連結されて、5’ライゲーションによりタグを付加されたRNAが生成される条件で十分な時間にわたって、工程(D)からのサンプルを該アクセプタのオリゴヌクレオチドおよび該RNAリガーゼと接触させる工程(E)
を包含している、方法。
【請求項11】
ポリAポリメラーゼおよびATPを提供する工程、ならびに
ポリ(A)テールが前記サンプル中のRNA分子の3’末端に付加されて、ポリ(A)テールを有するRNAが生成される条件で十分な時間にわたって、該サンプルを該ポリAポリメラーゼおよび該ATPと接触させる工程
をさらに包含している、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法であって、
前記サンプルが、第1のタイプの細胞、第1の状態の細胞、または第1の環境からの細胞に由来するRNAを含有している第1のサンプルを含んでおり、
該第1のサンプルから生成された5’ライゲーションによりタグを付加されたRNAから、第2のタイプの細胞、第2の状態の細胞、または第2の環境からの細胞に由来する第2のサンプル中にも存在するRNAを除き、これにより、第1のサンプル中のみに存在するが、第2のサンプル中には存在しないRNAに由来する5’ライゲーションによりタグを付加されたRNA分子の集団を生成することをさらに包含している、方法であり、
第1のサンプルから生成された5’ライゲーションによりタグを付加されたRNA、および第2のタイプの細胞、第2の条件の細胞、または第2の環境からの細胞に由来するRNAを含有している第2のサンプルを提供する工程(i)、
第2のサンプル中のRNAを逆転写することによって第一鎖cDNAを調製する工程(ii)、
第1のサンプルから生成された5’ライゲーションによりタグを付加されたRNAと第2のサンプルからのRNAから調製された第一鎖cDNAとの間に、ハイブリダイズした複合体が形成される条件で十分な時間にわたって、第1のサンプルから生成された5’ライゲーションによりタグを付加されたRNAを第2のサンプルからのRNAから調製された第一鎖cDNAとアニールさせる工程(iii)、ならびに、
該cDNAがアニールしたRNAが消化され、第1のサンプル中にのみ存在するが、第2のサンプル中には存在しないRNAに由来する5’ライゲーションによりタグを付加されたRNAからなる、除かれた5’ライゲーションによりタグを付加されたRNAが生成される条件で十分な時間にわたって、ハイブリダイズした複合体をRNaseHによって処理する工程(iv)
を包含している方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、
前記第1のサンプル中のRNAから前記5’ライゲーションによりタグを付加されたRNAを生成するために前記工程(A)にて提供された前記アクセプタのオリゴヌクレオチドが、親和性分子を含んでおり、
該親和性分子に結合可能な親和性に基づき結合する物質が付着している固体表面を提供する工程、ならびに
該第1のサンプルからの該5’ライゲーションによりタグを付加されたRNAが、該親和性に基づき結合する物質が付着している固体表面に結合されて、第1のサンプル中のRNAに由来する5’ライゲーションによりタグを付加されたRNAが該固体表面に捕捉される条件で十分な時間にわたって、第1のサンプルから生成された5’ライゲーションによりタグを付加されたRNAを該固体表面と、前記工程(iv)の前または後のどちらか一方において接触させる工程
をさらに包含している、方法。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法であって、
前記5’ライゲーションによりタグを付加されたRNAから第一鎖cDNAを合成する工程をさらに包含している、方法であり、
RNA依存的なDNAポリメラーゼを提供する工程、および
5’ライゲーションによりタグを付加されたRNAに対して相補的な第一鎖cDNAが合成される条件で十分な時間にわたって、5’ライゲーションによりタグを付加されたRNAをRNA依存的なDNAポリメラーゼと接触させる工程
をさらに包含しており、
5’ライゲーションによりタグを付加されたRNAに対して相補的な、第一鎖cDNAを合成するためのプライマーを提供する工程、ならびに
5’ライゲーションによりタグを付加されたRNAに対して相補的なcDNAが合成される条件で十分な時間にわたって、5’ライゲーションによりタグを付加されたRNAを第一鎖cDNAを合成するためのプライマーおよびRNA依存的なDNAポリメラーゼと接触させる工程をさらに包含していることを含んでおり、
例えば、該第一鎖cDNAを合成するためのプライマーが配列を含んでおり、該配列の少なくとも3’末端は、
(1)インビボにおける細胞またはインビトロのどちらかにおいて、前記サンプル中のRNAの3’末端または5’ライゲーションによりタグを付加されたRNAの3’末端に転写後に付加されたホモポリマーの配列に対して相補的な配列、
(2)1つ以上のRNA分子の3’末端における公知の配列に対して相補的な配列、
(3)1つ以上のRNA分子の1つ以上の内部配列に対して相補的な配列、
(4)全ての可能な配列の集合であって、各配列がランダムである集合、
(5)ポリ(A)テールに対して相補的な配列であって、
該ポリ(A)テールが、オリゴ(dT)nの配列、オリゴ(dU)nの配列、オリゴ(U)nの配列、オリゴ(dT)nXのアンカー配列、オリゴ(dU)nXのアンカー配列、およびオリゴ(U)nXのアンカー配列の中から選択される、配列、ならびに、
(6)該サンプル中のRNAの3’末端または5’ライゲーションによりタグを付加されたRNAの3’末端に付加されたオリゴヌクレオチドのタグに対して相補的な配列、
からなる群より選択される配列を示し、ならびに/あるいは
該第一鎖cDNAを合成するためのプライマーが、特定の5’配列をさらに示し、
該特定の5’配列は、該第一鎖cDNAを合成するためのプライマーの3’末端に示される配列の5’であり、該特定の5’配列に対して相補的な特定の3’配列を示す第二鎖cDNAを合成するためのテンプレートとして機能することができ、該第二鎖cDNAの特異的なプライミングのための部位を提供する、方法。
【請求項15】
RNaseHおよびRNaseIを提供する工程、ならびに
RNAが消化される条件で十分な時間にわたって、前記第一鎖cDNAを含有しているサンプルをRNaseHおよびRNaseIと接触させる工程
をさらに包含している、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
請求項14または15に記載の方法であって、
DNA依存的なDNAポリメラーゼを提供する工程、および
二本鎖cDNAが合成される条件で十分な時間にわたって、前記第一鎖cDNAをDNA依存的なDNAポリメラーゼと接触させる工程
をさらに包含している、方法であり、
前記工程(A)にて提供された前記アクセプタのオリゴヌクレオチドに対して相補的な該第一鎖cDNAの一部に対して相補的な第二鎖cDNAを合成するためのプライマーおよび該DNA依存的なDNAポリメラーゼを提供する工程、ならびに、
二本鎖cDNAが合成される条件で十分な時間にわたって、第二鎖cDNAを合成するためのプライマーおよびDNA依存的なDNAポリメラーゼを第一鎖cDNAと接触させる工程をさらに包含していることを含んでおり、
DNA依存的なDNAポリメラーゼが、第一鎖cDNAを合成するために提供されたRNA依存的なDNAポリメラーゼと同一であるか、またはDNA依存的なDNAポリメラーゼが、第一鎖cDNAを合成するために提供されたRNA依存的なDNAポリメラーゼと異なる、方法。
【請求項17】
請求項19に記載の方法であって、
前記アクセプタのオリゴヌクレオチドの5’部分、前記第一鎖cDNAを合成するためのプライマーの5’部分または前記第二鎖cDNAを合成するためのプライマーの5’部分が、RNAポリメラーゼ用の二本鎖プロモータの一鎖に関する配列を示し、
該RNAポリメラーゼ用の二本鎖プロモータを用いてRNAを合成し得るRNAポリメラーゼを提供する工程、および
RNAが合成される条件で十分な時間にわたって、前記二本鎖cDNAを該RNAポリメラーゼと接触させる工程
をさらに包含しており、
該RNAポリメラーゼ用の二本鎖プロモータの一鎖に関する配列が、該アクセプタのオリゴヌクレオチド、該第一鎖cDNAを合成するためのプライマーまたは該第二鎖cDNAを合成するためのプライマーにおいて示される、方法。
【請求項18】
請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法であって、
前記アクセプタのオリゴヌクレオチド、第一鎖cDNAのプライマー、または第二鎖cDNAのプライマーが、親和性分子を含んでいるか、または該親和性分子に連結されており、
該親和性分子に特異的に結合可能な親和性に基づき結合する物質によって共有結合的または非共有結合的にコーティングされた固体表面を提供する工程、ならびに、
該親和性分子が、該固体表面に連結された親和性に基づき結合する物質と結合される条件で十分な時間にわたって、該親和性分子に化学的に連結された、該アクセプタのオリゴヌクレオチド、該第一鎖cDNAのプライマーまたは該第二鎖cDNAのプライマーを、該アクセプタのオリゴヌクレオチド、該第一鎖cDNAのプライマーまたは該第二鎖cDNAのプライマーが関与する工程の前または後のどちらか一方において、接触させる工程
をさらに包含している、方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法であって、
合成された、前記5’ライゲーションによりタグを付加されたRNA、前記第一鎖cDNAまたは前記第二鎖cDNAのそれぞれが前記親和性分子を含んでおり、
該親和性分子を含んでいる、該5’ライゲーションによりタグを付加されたRNA、該第一鎖cDNAまたは該第二鎖cDNAが、該親和性分子を前記固定表面に結合されることによって捕捉、単離または精製される、方法であり、
該親和性分子を含んでいる、該5’ライゲーションによりタグを付加されたRNA、該第一鎖cDNAまたは該第二鎖cDNAを該固体表面と、該親和性分子と該固体表面に付着した前記親和性に基づき結合する物質との結合が促進される試薬の存在下および該結合が促進される条件において接触させて、該親和性分子を含んでいる、該5’ライゲーションによりタグを付加されたRNA、該第一鎖cDNAまたは該第二鎖cDNAを該表面に結合させ、これによって、該親和性分子を含んでいる、該5’ライゲーションによりタグを付加されたRNA、該第一鎖cDNAまたは該第二鎖cDNAを捕捉、単離または精製する工程を包含しており、
該親和性分子がビオチンであり、該親和性に基づき結合する物質がアビジンまたはストレプトアビジンであるか、該親和性分子がジゴキシゲニンであり、親和性に基づき結合する物質がジゴキシゲニンに特異的に結合する抗体であることを含んでいる、方法。
【請求項20】
請求項1〜26のいずれか1項に記載の方法を実施するためのキットであって、
RNA5’ポリホスファターゼ(RPP)と、
RNA5’モノホスファターゼ(RMP)、アルカリホスファターゼ(AP);核酸に対するピロホスファターゼ;デキャッピング酵素;キャッピング酵素;リガーゼ;アクセプタのRNAオリゴヌクレオチド;ポリAポリメラーゼ;ポリUポリメラーゼ;RNA依存的なDNAポリメラーゼ(RT);第一鎖cDNAを合成するためのプライマー;RNaseH;第二鎖cDNAを合成するためのプライマー;RNAポリメラーゼ(RNAP);5’エキソリボヌクレアーゼ(Xrn);ポリヌクレオチドキナーゼ(PNK);および5’三リン酸基または5’二リン酸基を有するRNA分子であって、これらの基のβまたはγのリン酸が標識されているもの、からなる群より選択される少なくとも1つの他の成分と
を備えているか、あるいは
RNA5’モノホスファターゼ(RMP)と、
RNA5’ポリホスファターゼ、アルカリホスファターゼ、シュリンプのアルカリホスファターゼ、またはアークティックのアルカリホスファターゼ;核酸に対するピロホスファターゼ;デキャッピング酵素;キャッピング酵素;RNAリガーゼ;アクセプタのRNAオリゴヌクレオチド;ポリAポリメラーゼ;RNA依存的なDNAポリメラーゼ(RT);第一鎖cDNAを合成するためのプライマー;RNaseH;第二鎖cDNAを合成するためのプライマー;RNAポリメラーゼ(RNAP);5’エキソリボヌクレアーゼ;ポリヌクレオチドキナーゼ(PNK);および5’三リン酸基または5’二リン酸基を有するRNA分子であって、これらの基のβまたはγのリン酸が標識されているもの、からなる群より選択される少なくとも1つの他の成分とを備えており、
該RPPが、アルミニウム誘導性のRPP、E. coliのRPPI、およびShigellaのRPPIの中から選択され、少なくとも1つの他の成分は、キットに備えられている場合、RNA5’モノホスファターゼ1(RMP1)であるRMP;APEX(登録商標)アルカリホスファターゼ、シュリンプのアルカリホスファターゼおよびアークティックのアルカリホスファターゼの中から選択されるAP;タバコ酸性ピロホスファターゼ(TAP)である核酸に対するピロホスファターゼ;酵母のデキャッピング酵素、哺乳動物のデキャッピング酵素、Arabidopsis thalianaのデキャッピング酵素、ポックスウイルスのデキャッピング酵素およびワクシニアウイルスのデキャッピング酵素の中から選択されるデキャッピング酵素;ポックスウイルスのキャッピング酵素、Saccharomyces cerevisiaeのキャッピング酵素およびSCRIPTCAP(登録商標)キャッピング酵素の中から選択されるキャッピング酵素;T4RNAリガーゼおよびバクテリオファージTS2126のRNAリガーゼの中から選択されるRNAリガーゼ;E. coliのポリAポリメラーゼおよびSaccharomyces cerevisiaeのポリAポリメラーゼの中から選択されるポリAポリメラーゼ;SUPERSCRIPT(登録商標)RT、AMV RTおよびMMLV RTの中から選択されるRT;E. coliのRNaseHおよびHYBRIDASE(登録商標)RNaseHの中から選択されるRNaseH;T7型のRNAP、T7RNAP、T3RNAPおよびSP6RNAPの中から選択されるRNAP;TERMINATOR(登録商標)5’−ホスフェート依存的エキソヌクレアーゼおよびSaccharomyces cerevisaeのXrnIエキソリボヌクレアーゼ(XrnI)の中から選択される5’エキソリボヌクレアーゼ;またはT4PNKであるPNK、からなる群より選択される、ことを含んでいる、
キット。
【請求項21】
サンプル中の2’OMe−RNA分子の3’末端にポリ(A)テールを付加するための方法であって、
2’−OMe基は、該RNA分子の3’末端のヌクレオチドに存在し、
少なくとも1つのモノヌクレオチド−5’−ホスフェート残基(5’−XMP)が2’OMe−RNA分子の3’末端に連結される条件で十分な時間にわたって、該サンプルを、アデニル化されたモノヌクレオチド(A5’pp5’X)およびT4RNAリガーゼとインキュベートする工程(a)、ならびに、
少なくとも1つのモノヌクレオチド−5’−ホスフェート残基(5’−XMP)が3’末端に連結された2’OMeRNA分子の3’末端にポリ(A)テールが付加される条件で十分な時間にわたって、工程(a)からのサンプルをポリメラーゼおよびATPと工程(a)の後に接触させる工程(b)
を包含している、方法。
【請求項22】
ホモポリヌクレオチドのテールを、サンプル中の目的のRNA分子の3’末端に付加するための方法であって、
ライゲーションのドナーであるアデニル化された5’−モノヌクレオチド(A5’pp5’X)からの5’−モノヌクレオチド(5’−XMP)残基が、複数回、連続的にライゲーションによって移動された結果として、ホモポリマーのテール(ポリ(X)テール)が目的のRNA分子の3’末端に付加される条件で十分な時間にわたって、サンプルを、過剰なモル濃度のアデニル化された5’−モノヌクレオチド(A5’pp5’X)およびT4RNAリガーゼとインキュベートする工程を包含している、方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公表番号】特表2011−521625(P2011−521625A)
【公表日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−507711(P2011−507711)
【出願日】平成21年5月4日(2009.5.4)
【国際出願番号】PCT/US2009/042723
【国際公開番号】WO2009/135212
【国際公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【出願人】(510291596)エピセンター テクノロジーズ コーポレーション (2)
【氏名又は名称原語表記】EPICENTRE TECHNOLOGIES CORPORATION
【住所又は居所原語表記】726 Post Road,Madison,WI 53713,United States of America
【Fターム(参考)】