説明

画像処理装置

【課題】 処理の実行環境に係る設定操作の履歴を記録することができる画像処理装置の提供。
【解決手段】 ユーザ設定キーが押下操作された場合(S11:YES)、ユーザ設定画面を表示する(S12)。そして、設定画面の切替えが行われたか否かを判断し(S13)、設定画面の切替えが行われた場合(S13:YES)、該当する設定画面を表示したうえで(S14)、操作履歴管理テーブルに設定内容を登録する(S15)。また、表示している設定画面において設定値が確定した場合(S16:YES)、操作履歴管理テーブルに設定値を登録する(S17)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理の実行環境に係る設定操作の履歴を記録することができる画像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ドキュメントの電子データを装置内の記憶部に一時的に記憶して処理するデジタル複合機等の画像形成装置が商品化されている。デジタル複合機は、原稿の画像を読取るスキャナユニットと用紙上に画像形成を行うプリンタユニットとを備えており、コピー機能、ファクシミリ機能、スキャナ機能、プリント機能等の複数の機能を有している。このようなデジタル複合機は、複数のインタフェースから入力されるデータを効率よく処理するデータ処理装置として通信ネットワーク上に位置付けることにより稼動効率及び処理能力の向上を利用者に提案するものである。また、デジタル複合機には様々なデータが入力され、これのデータを並行して処理することが可能なようにハードディスクなどの大容量の記憶装置が搭載されており、データの処理依頼を複数受付けておき、順次処理していくことを可能にしている。
【0003】
このハードディスクなどの記憶装置には、処理のために一時的にデータが書込まれ保持されている状態にある。そして、処理の終了後は、新たにデータが入力された場合、既に処理されたデータを上書き消去して新たなデータを受付ける構成となっており、新たなデータが書込まれるまでは処理後のデータがそのまま装置内に放置され、データ保護の観点において問題点を有していた。これに対して近年では装置内にデータが残ることが問題とならないように、処理が完了したデータを装置自身が消去してデータを無効化するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平9−284572号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述したデジタル複合機を、購入者の所望する設置場所に初めて設置する場合、又は設置場所を変更する場合、装置管理者、サービスマン等によって各種の設定が行われる。例えば、装置内の時刻情報を出力する時計の調整が行われたり、ファクシミリデータの送信先の設定が行われたりする。また、装置内部で取り扱うデータの機密性に応じて消去設定等が行われる。
【0005】
このようにデジタル複合機では、様々な使用環境に対応するために各種の設定操作を受付けることができるようにしているが、設定をし忘れた場合、誤った設定を行った場合、又は悪意のある第三者により設定変更が行われた場合等により情報が流出する虞があるという問題点を有している。例えば、ファクシミリデータの送信設定において、相手先のファクシミリ番号に短縮キーの割当てを行い、入力操作を容易にした装置が提案されている。このような装置では、短縮キーと相手先のファクシミリ番号との対応付に誤りがある場合、予定外の場所へファクシミリデータが送信されるという事態を招く。また、消去設定を有効にすることによりデータの機密性を保護している装置において、悪意のある第三者が消去設定を無効にした場合、消去されないデータが装置内に蓄積されることとなり、情報の漏洩が起こり得るという問題点を有している。
【0006】
なお、特開平9−107430号公報には、入力操作の履歴を記録し、操作内容を解析する画像出力装置用の操作解析装置が提案されているが、この装置で履歴として残す操作は、例えば、利用者がファクシミリデータを送信する際に行う操作、コピーをとるために行う操作等の一般的な動作を行わせるための操作であり、操作性の向上、製品の質の向上を図るうえでの参考資料を取得するために操作履歴を残している。したがって、特開平9−107430号公報に記載された画像出力装置用の操作解析装置は、情報の漏洩防止という観点から操作履歴を記録しているものではない。そこで、情報の漏洩防止を目的とし、処理の実行環境に係る設定操作を監視できる装置の開発が望まれている。
【0007】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、処理の実行環境に係る設定を受付け、受付けた設定の履歴を記憶する構成とすることにより、情報の漏洩に繋がるような設定操作を監視することができる画像処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る画像処理装置は、入力された画像データに基づく処理を実行する画像処理装置において、前記処理の実行環境に係る設定を受付ける受付手段と、該受付手段にて受付けた設定の履歴を記憶する記憶手段とを備え、前記設定に従って前記処理を実行するようにしてあることを特徴とする。
【0009】
本発明にあっては、処理の実行環境に係る設定を受付け、受付けた設定の履歴を記憶するようにしているため、例えば、画像データの送信先に係る設定、画像データの保護の要否に係る設定、時刻の設定等の実行環境に係る設定の履歴が記憶されることとなる。
【0010】
本発明に係る画像処理装置は、前記実行環境に係る設定は、前記処理を実行する際に参照すべき情報を含むことを特徴とする。
【0011】
本発明にあっては、実行環境に係る設定は、処理を実行する際に参照すべき情報を含むため、画像データを送信する際に参照する送信先の情報、画像データの保護の要否に関する情報、時刻情報等が実行環境に係る設定の履歴と共に記憶されることとなる。
【0012】
本発明に係る画像処理装置は、前記画像データを外部へ送信する手段を備え、前記受付手段は、前記実行環境に係る設定として前記画像データの送信先に係る情報を受付けるようにしてあることを特徴とする。
【0013】
本発明にあっては、実行環境に係る設定として画像データの送信先に係る情報を受付けるようにしているため、画像データの送信先に係る設定を行った場合、その設定操作の履歴と共に、送信先に係る情報が記憶されることとなる。
【0014】
本発明に係る画像処理装置は、前記画像データの機密性を保護する手段を備え、前記受付手段は、前記実行環境に係る設定として前記画像データの機密性の保護の要否を受付けるようにしてあることを特徴とする。
【0015】
本発明にあっては、実行環境に係る設定として画像データの機密性の保護の要否を受け付けるようにしているため、画像データの機密性の保護の要否に係る設定が履歴として記憶される。
【0016】
本発明に係る画像処理装置は、時計手段を備え、前記受付手段は、前記実行環境に係る設定として前記時計手段が出力する日時情報の修正を受付けるようにしてあることを特徴とする。
【0017】
本発明にあっては、実行環境に係る設定として時計手段が出力する日時情報の修正を受付けるようにしているため、日時情報の修正を行った際に履歴として記憶される。
【0018】
本発明に係る画像処理装置は、前記記憶手段に記憶された履歴の出力要求を受付ける手段と、前記出力要求を受付けた場合、利用者情報を受付ける手段と、受付けた利用者情報に基づき利用者認証を実行する手段と、該手段にて利用者が認証された場合、前記履歴を出力する手段とを備えることを特徴とする。
【0019】
本発明にあっては、履歴の出力要求を受付けた場合には利用者認証を実行し、利用者が認証された場合に履歴を出力するようにしているため、履歴を表示又は印刷するためには利用者認証が必要となる。
【0020】
本発明に係る画像処理装置は、前記記憶手段に記憶された履歴の削除要求を受付ける手段と、前記削除要求を受付けた場合、利用者情報を受付ける手段と、受付けた利用者情報に基づき利用者認証を実行する手段と、該手段にて利用者が認証された場合、前記記憶手段から前記履歴を削除する手段とを備えることを特徴とする。
【0021】
本発明にあっては、履歴の削除要求を受付けた場合には利用者認証を実行し、利用者が認証された場合に履歴を削除するようにしているため、履歴を削除するためには利用者認証が必要となる。
【発明の効果】
【0022】
本発明による場合は、処理の実行環境に係る設定を受付け、受付けた設定の履歴を記憶するようにしている。したがって、例えば、画像データの送信先に係る設定、画像データの保護の要否に係る設定、時刻の設定等の実行環境に係る設定の履歴が記憶されることとなり、悪意のある第三者によって設定変更が行われた時点、データが流出した時点等を推定することが可能となり、データの流出を防ぐための防止策を講じることが可能となる。
【0023】
本発明による場合は、実行環境に係る設定は、処理を実行する際に参照すべき情報を含むため、画像データを送信する際に参照する送信先の情報、画像データの保護の要否に関する情報、時刻情報等が実行環境に係る設定の履歴と共に記憶されることとなり、悪意のある第三者によって設定変更が行われた時点、データが流出した時点等を推定することが可能となり、データの流出を防ぐための防止策を講じることが可能となる。
【0024】
本発明による場合は、実行環境に係る設定として画像データの送信先に係る情報を受付けるようにしている。したがって、画像データの送信先に係る設定を行った場合、その設定操作の履歴と共に、送信先に係る情報が記憶されることとなり、悪意のある第三者によって送信先の変更が行われた時点、データが流出した時点等を推定することが可能となり、データの流出を防ぐための防止策を講じることが可能となる。
【0025】
本発明による場合は、実行環境に係る設定として画像データの機密性の保護の要否を受け付けるようにしている。したがって、画像データの機密性の保護の要否に係る設定が履歴として記憶されることとなり、悪意のある第三者によってデータの保護機能が解除された時点、データが流出した時点等を推定することが可能となり、データの流出を防ぐための防止策を講じることが可能となる。
【0026】
本発明による場合は、実行環境に係る設定として時計手段が出力する日時情報の修正を受付けるようにしている。したがって、日時情報の修正を行った際に履歴として記憶されることとなり、故意に誤った日時情報を入力して画像データに付随する情報を改竄することを防止できる。
【0027】
本発明による場合は、履歴の出力要求を受付けた場合には利用者認証を実行し、利用者が認証された場合に履歴を出力するようにしている。したがって、履歴を表示又は印刷するためには利用者認証が必要となり、設定操作の際に入力された情報の漏洩を防止することができる。
【0028】
本発明による場合は、履歴の削除要求を受付けた場合には利用者認証を実行し、利用者が認証された場合に履歴を削除するようにしている。したがって、履歴を削除するためには利用者認証が必要となり、設定操作の際に入力された情報の隠蔽を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明に係る画像処理装置を、プリント機能、コピー機能、ファクシミリ機能等を有するデジタル複合機に適用した形態について図面を用いて具体的に説明する。
実施の形態1.
図1は本実施の形態に係るデジタル複合機の内部構成を説明するブロック図である。本実施の形態に係るデジタル複合機10はCPU11を備えており、このCPU11がROM13に予め格納された制御プログラムをRAM14上にロードして実行することにより、バス12を介して接続されたハードウェアを制御し、全体として本発明に係る画像処理装置として動作させる。本実施の形態では、後述する操作パネル16を通じて、時計15が出力する日時情報の調整、各種データの送信先の設定、暗号化の要否に係る設定等を受付けると共に、これらの設定内容を履歴として装置内に記録するようにしている。
【0030】
以下、バス12に接続されている各種ハードウェアの構成について説明する。
操作パネル16は、利用者による操作を受付ける操作部16aと、利用者に対して報知すべき情報を表示する表示部16bとにより構成されている。操作部16aは、機能の切替操作、プリント処理における出力枚数、コピー処理における変倍、ファクシミリ送信処理における送信先等の設定を受付けるために各種操作キー、数値キー等を備えている。表示部16bは液晶ディスプレイ装置を備えており、デジタル複合機10の動作状況、操作部16aから入力された設定値等を表示する。また、表示部16bの一部は利用者の押下操作により各種の選択操作を受付けるようにしたタッチパネル方式のソフトウェアキーを備えている。
【0031】
画像読取部17は、読取り用の原稿に光を照射する光源、CCD(Charge Coupled Device)のようなイメージセンサ、AD変換器等を備えており(不図示)、所定の読取り位置にセットされた原稿の画像を当該イメージセンサに結像させてアナログ電気信号に変換し、得られたアナログ電気信号をAD変換器によりAD変換する。そして、AD変換して得られたデジタル信号に対して、原稿読取時の光源の配光特性、イメージセンサの感度ムラ等の補正を施すことによりデジタル形式の画像データを生成する。
【0032】
通信IF18は、ローカルエリアネットワーク等のネットワークへ接続するためのインタフェースを備えており、外部コンピュータを接続できるようにしている。通信IF18では、接続された外部コンピュータからのプリントジョブを受信し、逆に、通知すべき情報を送信する。通信IF18ではこのような各種データの送受信の制御を行う。
【0033】
ファクシミリモデム19は、外部ファクシミリ装置を接続するための回線終端回路を備えており、公衆電話回線網を介してファクシミリデータの送受信を行うことができるようにしている。そのため、ファクシミリモデム19は、受信したファクシミリデータを復号するための復号回路、送信すべきファクシミリデータを符号化するための符号化回路を備えている。ファクシミリモデム19は、このようなファクシミリデータの送受信、並びに符号化処理及び復号処理を実行する。
【0034】
画像メモリ20は半導体メモリにより構成されており、画像読取部17により原稿の画像を読取って生成した画像データ、プリントジョブから展開された画像データ、及びファクシミリデータから展開された画像データを一時的に記憶する。画像メモリ20に一時的に記憶された画像データは、CPU11の指示によりその利用目的に応じた転送先に転送される。すなわち、用紙上に画像形成を行う場合には画像形成部21に転送され、ファクシミリデータとして送信する場合にはファクシミリモデム19に転送され、ファイリング機能を利用して保存する場合にはHDD23に転送される。
【0035】
画像形成部21は、画像メモリ20から転送されてきた画像データに基づいて用紙上に画像形成を行う。そのため、画像形成部21は、感光体ドラムを所定の電位に帯電させる帯電器、外部から受付けた画像データに応じてレーザ光を発して感光体ドラム上に静電潜像を生成させるレーザ書込装置、感光体ドラム表面に形成された静電潜像にトナーを供給して顕像化する現像器、感光体ドラム表面に形成されたトナー像を用紙上に転写する転写器等(不図示)を備えており、電子写真方式にて利用者が所望する画像を用紙上に形成する。なお、レーザ書込装置を用いた電子写真方式により画像形成を行う他、インクジェット方式、熱転写方式、昇華方式等により画像形成を行う構成であってもよい。
【0036】
暗号・復号処理部22は、HDD23に記憶させるデータの暗号化、及びHDD23から読出すデータの復号を行う。そのため、暗号・復号処理部22は、暗号化又は復号を行うデータを入力する入力用バッファ、入力用バッファに設定されたデータに対して所定の暗号化アルゴリズムからなる演算処理を施す演算器、演算器による演算結果を保持する出力用バッファ等により構成される。暗号化すべきデータ又は復号すべきデータは入力用バッファに入力され、入力用バッファ設定された入力データを取り出して演算器が演算処理を行い、演算処理が完了した段階でその演算結果を出力用バッファに書き込む。CPU11は、演算が完了したデータを出力用バッファから取り出すことによって、暗号・復号処理部22によって暗号化されたデータ、又は復号されたデータを取得する。
【0037】
HDD23はディスク状の磁気記録媒体を有するハードディスク装置であり、その記憶領域の一部は画像データ等を記憶するためのデータエリアとして利用されている。操作パネル16を通じて要求を受付けた場合、又は外部コンピュータからの要求を通信IF18を介して受信した場合、データエリアに記憶された画像データを読出すようにしている。そのため、プリント処理の失敗又は出力部数の不足等のためにプリント処理を再度実行する必要がある場合には、データエリアに記憶された画像データを任意に読出してプリント処理を実行させることができる。
【0038】
このデータエリアは、作業領域23aとファイリング領域23bとに分割されており、作業領域23aの容量は、ファイリング領域23bのそれと比べて小さく設定されている。そのため、作業領域23aは主として作業中データを一時的に保持する領域として利用されており、作業領域23aの空き容量が少なくなった場合、作業領域23aに記憶してから一定時間が経過したデータを自動的にファイリング領域23bに記憶するようにしている。一方、ファイリング領域23bは、データのファイル形式ごと、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能、ファクシミリ機能等の処理モードごと、又は利用者が作成したフォルダごと等に整理してデータを記憶する領域であり、消去等の指示が行われない限り保存された状態となる。
【0039】
管理部24は、不揮発性の半導体メモリにより構成されており、その記憶領域の一部は、装置の状態に関する情報、操作パネル16を通じて受付けた各種の設定等を記憶するシステム管理領域24a、及び各種設定の履歴を記憶する操作履歴管理領域24bとして利用されている。
【0040】
図2は操作パネル16の外観を示す模式図である。操作パネル16は、各種ハードウェアキーを備える操作部16aと、液晶ディスプレイ及びタッチパネルにより構成される表示部16bとにより構成される。操作部16aが備えるハードウェアキーとしては、数値入力のためのテンキー、入力された各種設定値を入力された時点でクリアするためのクリアキー、入力された各種設定値を全解除するための全解除キー、コピー開始等を指示するスタートキーの他、利用者による各種設定を受付けるユーザ設定キー16u、プリント機能、イメージ送信機能、コピー機能による処理を受付けるための機能切替キー16p,16s,16c、及び各種ジョブの実行状況を確認するためのジョブ状況確認キー16jを備えている。
【0041】
以下、各種設定を受付ける際の操作について、操作パネル16の表示部16bに表示される画面例を用いて説明する。図3は操作パネル16においてユーザ設定キー16uが押下操作されたときに表示される画面の一例を示す模式図である。図3に示したユーザ設定画面100にはソフトウェアキーとして構成された各種ボタン101〜106が配置されている。これらのボタン101〜106を押下操作することにより、プリント出力した総枚数の表示、画面コントラストの設定、各種データリストの出力要求、日付・時刻の設定、給紙トレイの設定、データを送信する際の相手先の登録を行えるようにしている。ユーザ設定画面100の上部領域に配置された終了ボタン100aが押下操作された場合、このユーザ設定画面100が閉じられ、表示部16bには予め容易された初期画面が表示される。
【0042】
また、ユーザ設定画面100の下部領域にはキーオペレータプログラムボタン107が配置されている。キーオペレータプログラムボタン107が押下操作された場合、装置管理者のような特定の利用者(以下、単に管理者とする)による操作であることを確認した後、確認された管理者のみが設定できる項目を表示する。なお、管理者が設定する項目については後述することとする。
【0043】
また、本実施の形態では、操作パネル16を通じて行われる各種設定の内容を履歴として操作履歴管理領域24b内に記録するようにしているが、操作内容を明確にするために、表示した設定画面を区別できる情報を設定内容と共に記録するようにしている。そのため、設定画面には夫々固有の画面IDが付与されている。例えば、図3に示したユーザ設定画面には、画面IDとして「P100」が付与されている。なお、この画面IDは必ずしも表示部16b上に表示する必要はなく、例えば、システム管理領域24aに記憶される内部情報であってもよい。
【0044】
以下、ユーザ設定画面100にて受付ける設定内容の一例を説明する。図4は日時情報を調整するための設定画面例を示す模式図である。ユーザ設定画面100においてボタン104が押下操作された場合、ユーザ設定画面100に代わって日付・時刻設定画面140が操作パネル16の表示部16bに表示される。
【0045】
日付・時刻設定画面140には、年月日及び時分の夫々に対応させて設けたボタン群140a、ボタン群140aから選択されたボタンに対応する値を1ずつデクリメントするデクリメントボタン140b、逆に1ずつインクリメントするインクリメントボタン140c、日付及び時刻の書式を設定する日付書式設定ボタン104dが配置されている。確定ボタン140eが押下操作された場合、日付・時刻設定画面140で設定された値が確定する。確定された設定値は時計15の時刻情報としてセットされ、日付及び時刻の調整が行われる。なお、日付・時刻設定画面140には、画面IDとして「P140」が付与されている。
【0046】
図5及び図6は相手先を登録するための画面例を示す模式図である。ユーザ設定画面100においてボタン106が押下操作された場合、ユーザ設定画面100に代わって相手先登録画面160が表示部16bに表示される(図5(a)参照)。相手先登録画面160には、相手先の通信アドレスを設定するためのアドレス設定ボタン160a、アドレスのインデックスを作成又は修正するためのユーザインデックス設定ボタン160b、電子メール(E−MAIL)の発信元に係る情報を設定する発信元設定ボタン160cが配置されている。各ボタン160a〜160cが押下操作された場合、相手先登録画面160での操作内容が確定する。また、画面上部に配置された終了ボタン160dが押下操作された場合、前述したユーザ設定画面100に戻す処理が行われる。なお、この相手先登録画面160には、画面IDとして「P160」が付与されている。
【0047】
相手先登録画面160においてアドレス設定ボタン160aが押下操作された場合、相手先登録画面160に代わって登録内容設定画面161が表示部16bに表示される(図5(b)参照)。この登録内容設定画面161には、相手先の通信アドレスに短縮キー(ワンタッチキー)を割当てるためのキー割当てボタン161a、通信アドレスのグループ化を行うためのグループ化ボタン161b、登録内容の修正又は解除を行うための修正/解除ボタン161cが配置されている。各ボタン161a〜161cが押下操作された場合、登録内容設定画面161での操作内容が確定し、画面上部に配置された終了ボタン161dが押下操作された場合、前述した相手先登録画面160に戻す処理が行われる。なお、この登録内容設定画面161には、画面IDとして「P161」が付与されている。
【0048】
登録内容設定画面161においてキー割り当てボタン161aが押下操作された場合、登録内容設定画面161に代わってアドレス設定画面162が表示部16bに表示される(図5(c)参照)。このアドレス設定画面162には、「相手先名」、「検索文字」、「インデックス」、「アドレス」、「キー名称」、「フォーマット」の各項目を設定するための項目ボタン群162aが配置されている。
【0049】
項目ボタン群162aに配置されている項目ボタンが押下操作された場合、図6に示した文字入力画面163が表示部16bに表示される。文字入力画面163では、平仮名を入力ための平仮名キー、片仮名を入力するための片仮名キー、英字及び数字を入力するための英数字キーを表示できるようにしており、これらの文字の入力を可能にしている。また、画面の下部には変換キー等が配置されており、入力された平仮名又は片仮名を漢字に変換できるようにしている。画面の上部にはキャンセルボタン163a及び確定ボタン163bが配置されている。キャンセルボタン163aが押下操作された場合、この画面で入力された文字が確定されずにアドレス設定画面162に戻す処理が行われ、確定ボタン163bが押下操作された場合、この画面で入力された文字が確定してアドレス設定画面162に戻す処理が行われる。なお、この文字入力画面163には、画面IDとして「P163」が付与されている。
【0050】
文字入力画面163で確定した文字(又は文字列)は、アドレス設定画面162において該当する項目ボタンの右側に表示される。また、アドレス設定画面162の上部には、追加登録ボタン162b及び確定ボタン162cが配置されている。追加登録ボタン162bが押下操作された場合、この画面での設定値を確させ、更にアドレスの設定を受付けるためにアドレス設定画面162の再表示が行われる。確定ボタン162cが押下操作された場合、この画面での設定値を確定させたうえで、前述した登録内容設定画面161に戻す処理が行われる。なお、このアドレス設定画面162には、画面IDとして「P162」が付与されている。
【0051】
以下、管理者による設定項目について説明する。図7はユーザ設定画面100においてキーオペレータプログラムボタン107が押下操作されたときに表示される画面の一例を示す模式図である。キーオペレータプログラムボタン107が押下操作された場合、まず、図7(a)に示したように、キーオペレータコード(例えば、5桁の数値)を受付けるコード受付画面170が表示部16bに表示される。コード受付画面170の中央近傍には、コード入力欄170aが配置されており、操作部16aのテンキーを利用してコード入力欄170aにコードが入力された場合、入力されたコードと予め設定されているキーオペレータコードとが一致するか否かの判定を行う。なお、画面の上部に配置されている終了ボタン170bが押下操作された場合、前述したユーザ設定画面100に戻す処理が行われる。
【0052】
コード入力欄170aに入力されたコードと予め設定されているキーオペレータコードとが一致すると判定した場合、図7(b)に示したようなキーオペレータプログラム画面200が表示部16bに表示される。キーオペレータプログラム画面200には各種の設定ボタン201〜209が配置されている。これらの設定ボタン201〜209を押下操作することにより、部門管理の設定、省エネルギーの設定、操作設定、デバイス設定、システム管理の設定、コピー設定、イメージ送信設定、リスト/リポートの出力、キーオペレータコードの変更を行えるようにしている。すなわち、予めキーオペレータコードが付与されている者(管理者)のみが設定の変更を行える項目がキーオペレータプログラム画面200に表示される。何れかの設定ボタン(201〜209)が押下操作された場合、この画面での操作内容が確定する。また、画面上部に配置されている終了ボタン200aが押下操作された場合、ユーザ設定画面100に戻す処理が行われる。なお、コード受付画面170、キーオペレータプログラム画面200には、画面IDとして夫々「P170」、「P200」が付与されている。
【0053】
以下、キーオペレータプログラム画面200にて受付ける設定内容の一例を説明する。図8及び図9はデバイス設定及びセキュリティ設定を行うための設定画面例を示す模式図である。キーオペレータプログラム画面200において設定ボタン204が押下操作された場合、キーオペレータプログラム画面200に代わってデバイス設定画面240が表示部16bに表示される(図8(a)参照)。
【0054】
デバイス設定画面240では、原稿検知装置の設定の他、両面機能の使用の可否、メールビンスタッカの使用の可否、原稿送り装置の使用の可否、給紙デスクの使用の可否を設定できるようにしている。また、画面の下部には、セキュリティ設定ボタン240aが配置されており、前述の設定に加えてセキュリティに関する詳細設定を行えるようにしている。なお、画面上部に配置された終了ボタン240bが押下操作された場合、キーオペレータプログラム画面200へ戻す処理が行われる。
【0055】
デバイス設定画面240において、セキュリティ設定ボタン240aが押下操作された場合、図8(b)〜図9(e)に示したような一連のセキュリティ設定画面241〜244が表示される。図8(b)に示したセキュリティ設定画面241では、HDD23におけるデータエリアの消去設定、消去回数の設定、電源投入時の自動消去設定を行えるようにしている。画面右側に配置された切替えボタン241dが押下操作された場合、次のセキュリティ設定画面242が表示される。また、終了ボタン241eが押下操作された場合、デバイス設定画面240に戻す処理が行われる。
【0056】
図8(c)に示したセキュリティ設定画面242では、電源投入時の自動消去回数の設定、各ジョブの完了後の自動消去回数の設定、ドキュメントファイリング機能の禁止設定を行えるようにしている。画面右側に配置された切替えボタン242uが押下操作された場合、前のセキュリティ設定画面241が表示され、切替えボタン242dが押下操作された場合、次のセキュリティ設定画面243が表示される。また、終了ボタン242eが押下操作された場合、デバイス設定画面240に戻す処理が行われる。
【0057】
図9(d)に示したセキュリティ設定画面243では、宛先登録リストの印刷禁止の設定、ホールド以外のプリントジョブの禁止設定、データリストの印刷禁止の設定、及びリスト/レポートの印刷禁止の設定を行えるようにしている。画面右側に配置された切替えボタン243uが押下操作された場合、前のセキュリティ設定画面242が表示され、切替えボタン243dが押下操作された場合、次のセキュリティ設定画面244が表示される。また、終了ボタン243eが押下操作された場合、デバイス設定画面240に戻す処理が行われる。
【0058】
図9(e)に示したセキュリティ設定画面244では、セキュリティの保護に関する処理を優先して行うか否かの選択を行えるようにしている。画面右側に配置された切替えボタン244uが押下操作された場合、前のセキュリティ設定画面243が表示される。また、終了ボタン244eが押下操作された場合、デバイス設定画面240に戻す処理が行われる。なお、デバイス設定画面240には画面IDとして「P240」が付与されており、各セキュリティ設定画面241〜244には画面IDとして夫々「P241」〜「P244」が付与されている。
【0059】
図10はシステム管理を行うための設定画面例を示す模式図である。図7に示したキーオペレータプログラム画面200において設定ボタン205が押下操作された場合、キーオペレータプログラム画面200に代わってシステム管理設定画面250が表示部16bに表示される(図10(a)参照)。
【0060】
システム管理設定画面250には、各種設定ボタン250a〜250dが配置されており、システム管理に関する基本設定、通信ネットワークに関する設定、インタフェースに関する設定、設定内容の保存及び呼出しを行えるようにしている。また、画面の上部に配置された終了ボタン250eが押下操作された場合、キーオペレータプログラム画面200へ戻す処理が行われる。なお、このシステム管理設定画面250には、画面IDとして「P250」が付与されている。
【0061】
システム管理設定画面250において設定ボタン250bが押下操作された場合、通信ネットワークに関する設定を行うためのネットワーク設定画面251が表示部16bに表示される(図10(b)参照)。ネットワーク設定画面251にはインターネットプロトコルに関する設定を行うための設定ボタン251aが配置されている。画面の上部に配置された終了ボタン251bが押下操作された場合、前述したシステム管理設定画面250に戻す処理が行われる。なお、このネットワーク設定画面251には、画面IDとして「P251」が付与されている。
【0062】
ネットワーク設定画面251に配置されている設定ボタン251aが押下操作された場合、IPアドレス等を設定するためのIPアドレス設定画面252が表示される(図10(c)参照)。このIPアドレス設定画面252には、自身のIPアドレス、IPネットマスク、IPゲートウェイを設定するためのボタン群252aが配置されている。ボタン群252aに配置されているボタンを選択し、操作部16aのテンキーを利用して数値入力することによりIPアドレス等が設定される。画面上部に配置されている確定ボタン252bが押下操作された場合、この画面にて設定されたIPアドレス、IPネットマスク、IPゲートウェイが確定し、画面を前述したネットワーク設定画面に戻す処理が行われる。なお、このIPアドレス設定画面252には、画面IDとして「P252」が付与されている。
【0063】
図11はキーオペレータコードの変更を受付けるための画面例を示す模式図である。図7に示したキーオペレータプログラム画面200において設定ボタン209が押下操作された場合、キーオペレータプログラム画面200に代わって図11に示したコード変更画面290が表示部16bに表示される。このコード変更画面290には、新たなキーオペレータコードを入力するための入力欄290aが配置されている。管理者は操作部16aのテンキーを利用して新たなキーオペレータコードを入力する。画面上部には確定ボタン290bが配置されており、確定ボタン290bが押下操作された場合、入力されたキーオペレータコードが確定し、キーオペレータプログラム画面200に戻す処理が行われる。なお、このコード変更画面290には、画面IDとして「P290」が付与されている。
【0064】
以上のように、操作パネル16の表示部16bに表示される各種設定画面(図3〜図11参照)を通じて各種の設定を受付けることにより、設置場所に応じた利用環境を構築できるようにしている。このとき、本実施の形態に係るデジタル複合機10は、設定内容に関する履歴を残すようにしている。具体的には、管理部24内の操作履歴管理領域24bに後述するような操作履歴管理テーブルを作成し、設定操作の際に表示した設定画面の画面ID、及びその設定画面において受付けた設定内容を日時に関連付けて登録する。
【0065】
図12は操作履歴管理テーブルによる履歴の登録内容の一例を示す概念図である。図12に示した例は、図4に示した日付・時刻設定画面140を通じて日付及び時刻の設定を行った際に記録される履歴を示している。日付及び時刻の設定を行う場合には、まず、ユーザ設定画面100においてボタン104が押下操作される。このとき操作履歴管理テーブルには1つのレコードが登録される。すなわち、ボタン104を押下操作した日時、ユーザ設定画面100の画面ID(=P100)、及び操作内容(日付・時刻設定ボタンの押下操作)が登録される。
【0066】
次いで、日付・時刻設定画面140において、日付及び時刻が設定され、確定ボタン140eが押下操作された場合、操作履歴管理テーブルには次のレコードが登録される。すなわち、確定ボタン140eを押下操作した日時、日付・時刻設定画面140の画面ID(=P140)、及びその画面での設定値(2004年07月08日、13時06分)が登録される。
【0067】
日付・時刻設定画面140にて確定ボタン140eが押下操作された場合、ユーザ設定画面100に戻る。そして、設定を終了させるためにユーザ設定画面100において終了ボタン100aが押下操作された場合、操作履歴管理テーブルには次のレコードが登録される。すなわち、終了ボタン100aを押下操作した日時、ユーザ設定画面100の画面ID(=P100)、及び操作内容(終了)が登録される。
【0068】
図13は操作履歴管理テーブルによる履歴の登録内容の他の例を示す概念図である。図13に示した例は、図11に示したコード変更画面290を通じてキーオペレータコードの変更を行った際に記録される履歴を示している。キーオペレータコードの変更を行うためには、コード受付画面170において管理者のキーオペレータコードを入力し、キーオペレータプログラム画面200を呼出す必要がある。そして、キーオペレータプログラム画面200からコード変更画面290を呼出して、新たなキーオペレータコードの入力を行う。そのため、操作履歴管理テーブルには、コード受付画面170(画面ID=P170)からキーオペレータコード(=99999)が入力された旨、コード変更画面290(画面ID=P290)から新たなキーオペレータコード(=12345)が入力された旨等の履歴が登録される。
【0069】
図14はデジタル複合機10が実行する処理の手順を説明するフローチャートである。デジタル複合機10のCPU11は、まず、操作パネル16上のユーザ設定キー16uが押下操作されたか否かを判断する(ステップS11)。ユーザ設定キー16uが押下操作されていないと判断した場合(S11:NO)、ユーザ設定キー16uが押下操作されるまで待機する。
【0070】
ユーザ設定キー16uが押下操作されたと判断した場合(S11:YES)、CPU11は、図3に示したようなユーザ設定画面100を表示部16bに表示する(ステップS12)。そして、CPU11は、各種のボタンが押下操作されることにより設定画面の切替えが行われたか否かを判断する(ステップS13)。設定画面の切替えが行われていないと判断した場合(S13:NO)、設定画面の切替えが行われるまで待機する。
【0071】
設定画面の切替えが行われたと判断した場合(S13:YES)、CPU11は、該当する設定画面を表示部16bに表示する(ステップS14)。そして、CPU11、設定画面の切替えを行った旨を日時及び画面IDに関連付けて、操作履歴管理テーブルに登録する(ステップS15)。
【0072】
次いで、CPU11は、切替えた設定画面において設定値が確定したか否かを判断する(ステップS16)。設定値が確定していないと判断した場合(S16:NO)、CPU11は処理をステップS13へ戻す。また、設定値が確定したと判断した場合(S16:YES)、確定した設定値を日時及び画面IDに関連付けて、操作履歴管理テーブルに登録する(ステップS17)。
【0073】
そして、CPU11は、設定操作が完了したか否かを判断する(ステップS18)。設定操作が完了していないと判断した場合(S18:NO)、CPU11は処理をステップS13へ戻す。また、設定操作が完了したと判断した場合(S18:YES)、本ルーチンによる処理を終了する。
【0074】
図15は操作履歴の表示を行う際の処理手順を説明するフローチャートである。デジタル複合機10のCPU11は、まず、操作履歴の表示要求を受付けたか否かを判断する(ステップS21)。本実施の形態では、操作パネル16にて所定の操作を行うことにより操作履歴の表示要求を行うことができるようにしている。操作履歴の表示要求を受付けていないと判断した場合(S21:NO)、表示要求を受付けるまで待機する。
【0075】
操作パネル16を通じて操作履歴の表示要求を受付けたと判断した場合(S21:YES)、CPU11は、図7(a)と同様の画面を表示部16bに表示してキーオペレータコードの入力を要求する(ステップS22)。次いで、CPU11は、キーオペレータコードの入力要求に応じて何らかのコードが入力されたか否かを判断し(ステップS23)、コードが入力されていないと判断した場合(S23:NO)、処理をステップS22へ戻す。
【0076】
キーオペレータコードの入力要求に応じて、何らかのコードが入力されたと判断した場合(S23:YES)、CPU11は、そのコードに対応付けられた利用者が管理者であるか否かを判断する(ステップS24)。管理者であると判断した場合(S24:YES)、操作履歴管理領域24bから操作履歴管理テーブルを読出し、操作履歴を表示部16bに表示する(ステップS25)。一方、ステップS24において管理者でないと判断した場合(S24:NO)、操作履歴の表示が禁止されている旨を表示部16bに表示する(ステップS26)。
【0077】
なお、図15に示したフローチャートでは、操作履歴に対する表示要求があった場合の処理手順について説明したが、操作履歴の一部又は全部を操作履歴管理領域24bから削除する場合も同様の手順によって管理者の認証を行い、削除を許可するようにしている。
【0078】
実施の形態2.
実施の形態1では、各種の設定画面にて行われた設定操作毎に履歴を残すようにしたが、設定画面を通じて設定値が変更された場合にのみ履歴を残すようにしてもよい。なお、本実施の形態においても、デジタル複合機10の内部構成については実施の形態1と全く同様であるため、その説明を省略することとする。
【0079】
図16は本実施の形態においてデジタル複合機10が実行する処理の手順を説明するフローチャートである。デジタル複合機10のCPU11は、まず、操作パネル16上のユーザ設定キー16uが押下操作されたか否かを判断する(ステップS31)。ユーザ設定キー16uが押下操作されていないと判断した場合(S31:NO)、ユーザ設定キー16uが押下操作されるまで待機する。
【0080】
ユーザ設定キー16uが押下操作されたと判断した場合(S31:YES)、CPU11は、図3に示したようなユーザ設定画面100を表示部16bに表示する(ステップS32)。そして、CPU11は、各種のボタンが押下操作されることにより設定画面の切替えが行われたか否かを判断する(ステップS33)。設定画面の切替えが行われていないと判断した場合(S33:NO)、設定画面の切替えが行われるまで待機する。
【0081】
設定画面の切替えが行われたと判断した場合(S33:YES)、CPU11は、該当する設定画面を表示部16bに表示する(ステップS34)。そして、表示した設定画面において設定値が確定したか否かを判断する(ステップS35)。設定値が確定していないと判断した場合(S35:NO)、CPU11はステップS33へ処理を戻す。
【0082】
設定値が確定したと判断した場合(S35:YES)、CPU11は、以前の設定値が変更されたか否かを判断する(ステップS36)。設定値が変更されたか否かの判断は、例えば、システム管理領域24a内で管理されている設定値と異なる設定値が入力されたか否かを判断することによって行う。設定値が変更されたと判断した場合(S36:YES)、ステップS35で確定した設定値を日時及び画面IDに関連付けて、操作履歴管理テーブルに登録する(ステップS37)。
【0083】
操作履歴管理テーブルへの登録が完了した場合、又はステップS36において設定値が変更されていないと判断した場合(S36:NO)、CPU11は、設定操作が完了したか否かを判断する(ステップS38)。設定操作が完了していないと判断した場合(S38:NO)、CPU11は処理をステップS33へ戻す。また、設定操作が完了したと判断した場合(S38:YES)、本ルーチンによる処理を終了する。
【0084】
図17は操作履歴管理テーブルによる履歴の登録内容の一例を示す概念図である。図17に示した例は、図4に示した日付・時刻設定画面140を通じて日付及び時刻の設定を行った場合、及び図11に示したコード変更画面290を通じてキーオペレータコードの変更を行った場合に記録される履歴を示している。本実施の形態では、設定画面の切替え操作等の設定値の変更を伴わない操作は履歴として記録されないため、日付及び時刻の設定では図12に示した3つのレコードのうち、2番目のレコードのみが登録され、キーオペレータコードの変更では、図13に示した6つのレコードのうち、4番目のレコードのみが登録される。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】本実施の形態に係るデジタル複合機の内部構成を説明するブロック図である。
【図2】操作パネルの外観を示す模式図である。
【図3】操作パネルにおいてユーザ設定キーが押下操作されたときに表示される画面の一例を示す模式図である。
【図4】日時情報を調整するための設定画面例を示す模式図である。
【図5】相手先を登録するための画面例を示す模式図である。
【図6】相手先を登録するための画面例を示す模式図である。
【図7】ユーザ設定画面においてキーオペレータプログラムボタンが押下操作されたときに表示される画面の一例を示す模式図である。
【図8】デバイス設定及びセキュリティ設定を行うための設定画面例を示す模式図である。
【図9】デバイス設定及びセキュリティ設定を行うための設定画面例を示す模式図である。
【図10】システム管理を行うための設定画面例を示す模式図である。
【図11】キーオペレータコードの変更を受付けるための画面例を示す模式図である。
【図12】操作履歴管理テーブルによる履歴の登録内容の一例を示す概念図である。
【図13】操作履歴管理テーブルによる履歴の登録内容の他の例を示す概念図である。
【図14】デジタル複合機が実行する処理の手順を説明するフローチャートである。
【図15】操作履歴の表示を行う際の処理手順を説明するフローチャートである。
【図16】本実施の形態においてデジタル複合機が実行する処理の手順を説明するフローチャートである。
【図17】操作履歴管理テーブルによる履歴の登録内容の一例を示す概念図である。
【符号の説明】
【0086】
10 デジタル複合機
11 CPU
12 バス
13 ROM
14 RAM
15 時計
16 操作パネル
17 画像読取部
18 通信IF
19 ファクシミリモデム
20 画像メモリ
21 画像形成部
22 暗号・復号処理部
23 HDD
24 管理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された画像データに基づく処理を実行する画像処理装置において、
前記処理の実行環境に係る設定を受付ける受付手段と、該受付手段にて受付けた設定の履歴を記憶する記憶手段とを備え、前記設定に従って前記処理を実行するようにしてあることを特徴とする画像処理装置。
【請求項2】
前記実行環境に係る設定は、前記処理を実行する際に参照すべき情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
【請求項3】
前記画像データを外部へ送信する手段を備え、前記受付手段は、前記実行環境に係る設定として前記画像データの送信先に係る情報を受付けるようにしてあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項4】
前記画像データの機密性を保護する手段を備え、前記受付手段は、前記実行環境に係る設定として前記画像データの機密性の保護の要否を受付けるようにしてあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項5】
時計手段を備え、前記受付手段は、前記実行環境に係る設定として前記時計手段が出力する日時情報の修正を受付けるようにしてあることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像処理装置。
【請求項6】
前記記憶手段に記憶された履歴の出力要求を受付ける手段と、前記出力要求を受付けた場合、利用者情報を受付ける手段と、受付けた利用者情報に基づき利用者認証を実行する手段と、該手段にて利用者が認証された場合、前記履歴を出力する手段とを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1つに記載の画像処理装置。
【請求項7】
前記記憶手段に記憶された履歴の削除要求を受付ける手段と、前記削除要求を受付けた場合、利用者情報を受付ける手段と、受付けた利用者情報に基づき利用者認証を実行する手段と、該手段にて利用者が認証された場合、前記記憶手段から前記履歴を削除する手段とを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1つに記載の画像処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2006−94066(P2006−94066A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−276207(P2004−276207)
【出願日】平成16年9月22日(2004.9.22)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】