説明

ばら積み品を乾燥するための方法

【課題】 本発明は、空気流でもって、乾燥サイロ内において、ばら積み品、特に、粒状体、粉状体、穀粒状体、薄片状体、小片状体、またはその種の他の物のような固形物、有利には、合成樹脂の粒状体を乾燥するための方法であって、その際、この乾燥サイロから流出する排気空気流、もしくは帰還空気が、乾燥剤もしくは吸着剤を内に備える、乾燥隔室、有利にはホイール形乾燥機内において乾燥され、且つ、乾燥空気流として、ばら積み品に再び供給され、および、このホイール形乾燥機内において、更に、吸着剤が再生され、且つ冷却され、その際、このホイール形乾燥機の回転可能なドラムが、少なくとも3つの円の切片に分割されており、その際、第1の円の切片の領域が、排気空気流の乾燥もしくは除湿に使用され、第2の円の切片の領域が、吸着剤の加熱に使用され、および、第3の円の切片の領域が、吸着剤の冷却に使用される様式の上記方法に関する。
【解決手段】 排気空気流5のための乾燥もしくは除湿段階14、および有利には、吸着剤の冷却が、平行に、特に連続的に、継続作動状態において経過し、且つ、吸着剤の加熱でもっての再生段階15が、間欠作動状態において実施されること、その際、ホイール形乾燥機1のドラム2が、冷却段階16、もしくは再生段階15内において停止され、且つ、冷却段階16、もしくは再生段階15の終了の後、選択可能な領域、有利には冷却領域をまわって、更に同期的に進ませられること、および、上記加熱のための領域が、少なくとも冷却のための領域と同じ大きさに構成されているか、または、この冷却のための領域よりも大きく、有利には、2倍だけ大きく構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気流でもって、乾燥サイロ内において、ばら積み品、特に、粒状体、粉状体、穀粒状体、薄片状体、小片状体、またはその種の他の物のような固形物、有利には、合成樹脂の粒状体を乾燥するための方法であって、
その際、この乾燥サイロから流出する排気空気流、もしくは帰還空気が、乾燥剤もしくは吸着剤を内に備える、乾燥隔室、有利にはホイール形乾燥機内において乾燥され、且つ、乾燥空気流として、ばら積み品に再び供給され、および、
このホイール形乾燥機内において、更に、吸着剤が再生され、且つ冷却され、
その際、このホイール形乾燥機の回転可能なドラムが、少なくとも3つの円の切片に分割されており、
その際、第1の円の切片の領域が、排気空気流の乾燥もしくは除湿に使用され、
第2の円の切片の領域が、吸着剤の加熱に使用され、および、
第3の円の切片の領域が、吸着剤の冷却に使用される様式の上記方法に関する。
【0002】
乾燥サイロから流出する帰還空気を乾燥するために、種々の方法および装置が公知である。
【背景技術】
【0003】
これら公知の方法の内の1つの方法を、特許文献1が示している。
この公知の方法の一連の経過において、乾燥ホッパーから流出した排気は、吸着剤を備える乾燥機内において乾燥され、且つ、ばら積み品に、乾燥空気として再び供給される。
【0004】
更に、特許文献2から、ばら積み品を乾燥するために使用される、空気を乾燥および加熱するための方法および装置が公知である。
この装置は、基本的に、少なくとも1つの乾燥カートリッジ、もしくは乾燥隔室、後続して設けられた1つの空気加熱器、後続して設けられた乾燥品物チャンバー、もしくは乾燥サイロ、および、後続して設けられた1つの冷却装置から成っている。
【0005】
更に、特許文献3から、水分を含むプロセス空気を再生するための方法が公知である。その際、大気は加熱され、且つ再生されるべき乾燥カートリッジに供給される。この乾燥カートリッジの引き続いての再冷却は、乾燥されたプロセス空気から分岐された部分空気流によって行われる。
【0006】
特許文献4から、湿った空気を乾燥するための方法が、および、特許文献5から、特に水分を含む、吸着剤を再生するための方法および装置が公知である。
【0007】
更に、特許文献6から、分子(Molekuelen)の選択的な吸着のための多数のチャンバーを有する装置が公知である。
【0008】
冒頭に記載した様式の装置は、特許文献7から公知である。
この装置に従い、排気空気流は、ホイール形乾燥機内において設けられ、且つ吸着剤と結合されている供給管路に供給され、ホイール形乾燥機内において方向転換され、吸着剤を介して案内され、且つ引き続いて、乾燥空気流として、再度、方向転換され、且つ、排出管路内において、この流動方向とは逆に供給管路内において導出され、且つ、乾燥サイロに供給される。
このホイール形乾燥機の欠点は、上記方向転換に基づいての高い流動抵抗によって、高い圧力が必要であることである。
【0009】
全ての、上記方法および装置は、特に、これら装置が、極めて手間暇のかかる構造様式を必要とし、且つ、これら方法の場合、高いエネルギー消費量が、再生および乾燥のために与えられることの欠点を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】ドイツ連邦共和国特許出願公開第36 25 013 A1号明細書
【特許文献2】ドイツ連邦共和国特許出願公開第197 57 537 A1号明細書
【特許文献3】ドイツ連邦共和国特許出願公開第101 18 762 A1号明細書
【特許文献4】ヨーロッパ特許第 712 656 B1号明細書
【特許文献5】ヨーロッパ特許出願公開第740 956 A2号明細書
【特許文献6】ドイツ連邦共和国特許出願公開第2 025 205 A1号明細書
【特許文献7】オーストリア共和国特許第505 391 B1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従って、本発明の課題は、洗練された、一方では、上記の欠点を回避し、且つ、他方では、調達においてと同様に作動状態においても、全般的にみて、特に作動状態において経済性を向上する、冒頭に記載した様式の方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この課題は、本発明により解決される。
【発明の効果】
【0013】
本発明に従う方法は、
排気空気流のための乾燥もしくは除湿段階、および有利には、吸着剤の冷却が、平行に、特に連続的に、継続作動状態において経過し、且つ、吸着剤の加熱でもっての再生段階が、間欠作動状態において実施されること、その際、
ホイール形乾燥機のドラムが、冷却段階、もしくは再生段階内において停止され、且つ、冷却段階、もしくは再生段階の終了の後、選択可能な領域、有利には冷却領域をまわって、更に同期的に進ませられること、および、
上記加熱のための領域が、少なくとも冷却のための領域と同じ大きさに構成されているか、または、この冷却のための領域よりも大きく、有利には、2倍だけ大きく構成されていることによって特徴付けられている。
この本発明に従う方法でもって、第一に、エネルギー消費量を最小限に抑えることが可能となる。
【0014】
ゼオライト(Zeolith)は、再生のために、即ち、除湿および乾燥のために、200℃以上の温度を必要とする。温度が高くなればなるほど、効率はより良好になる。ある程度のゼオライト量の再生のために、従って、所定のエネルギーの消費は、温度、時間および空気流に依存して、必要である。
このゼオライトの湿度に基づいて、従って、最適なエネルギー消費量が規定され得る。飽和領域を超えてのエネルギー供給は無益である。プロセス内において組み込まれた、例えば封隙材のような、機械部材およびコンポーネントの、ほぼ280℃である耐温度性を顧慮して、しかしながら、温度の高さには限界が設定されている。
【0015】
自体公知なように、乾燥工程のエネルギー消費量は、極めて強度に再生段階内における加熱出力から規定されている。
均等な露点を達成することは、従来技術として挙げられている方法、およびこの方法の原理(Philosophie)に相応している。この要求に従い、この再生段は、継続作動状態において行われる。
【0016】
本発明の根底にある原理に相応して、
即ち、存在する設備に対する乾燥空気の品質標準規格(Qualitaetsstandard)を、少なくとも保持するために、しかも、経済性を向上するために、
意図的に、この乾燥方法内において、強度に負担をかけられた乾燥の問題(Trocknungsaufgaben)と、より僅かな強度に負担をかけられた乾燥の問題との間で区別される。
この帰結の結果として、本発明に従う方法に従い、この再生段階は、より僅かな強度に負担された乾燥作業において、間欠作動状態において行われる。
即ち、吸着剤の加熱のための加熱器、および、場合によっては、これに所属する送風機は、意図的に、ある時間の間隔のあいだ停止される。この様式の間欠作動でもって、露点に関する曲線は、単に二義的に、理想的な曲線がら逸脱して推移し、その際、しかしながら、この品質標準規格に関する逸脱は、気づき得ない。
【0017】
特に、熱帯の地域において、乾燥のためのカートリッジでもっての方法は、漏洩空気の危険に基づいて、問題にされない。この地域内において、従って、冒頭に記載した様式のホイール形乾燥機が使用される。
ここで、同様にこの様式のホイール形乾燥機を、作動状態において、更により経済的に作動可能とするために、本発明に従う方法が使用される。
一般的に、ホイール形乾燥機は、これらホイール形乾燥機が、自立的に、且つ漏洩無しに、これらホイール形乾燥機の作動を行うことの利点を有している。
【0018】
本発明の特別な特徴に従い、
乾燥もしくは除湿の領域は、ほぼ240°の弧の角度を占めており、加熱のための領域が、ほぼ80°の弧の角度を占めており、および、冷却のための領域が、ほぼ40°の弧の角度を占めている。
この領域の確定によって、即ち、再生領域を、冷却領域に比して2倍とすることによって、再生出力時間、もしくは加熱出力が、約50%低減されることの可能性が提供される。
この再生段階は、単に2回の冷却段階毎に、作業される。
【0019】
テスト作業内における測定に従い、この経済的な方法でもって、設備のエネルギー消費量のほぼ38%が節約される。
【0020】
本発明の、更に別の特別な特徴に従い、冷却のための空気流は、乾燥もしくは除湿段階の後、乾燥空気流から分岐される。
この構成によって、冷却効果は、乾燥した空気に基づいて改善され得る。外側空気による、場合によっては有り得る再湿潤は、回避される。
【0021】
本発明の、特別な実施形態に従い、ホイール形乾燥機の、中心の、中空軸の様式に形成された領域は、熱交換器として使用され、且つ、
乾燥もしくは吸着剤の再生のために必要な、再生送風機内において形成された、再生空気流が、
ホイール形乾燥機内へのこの再生空気流の流入の前に、この中空軸を通って案内される。
この、洗練された、革新的な構成は、設備の更に別の、エネルギー消費量の最小限化を結果として招く。
【0022】
本発明の、更に別の実施形態に従い、ドラムの円の切片は、半径方向の分離壁でもって、個別の隔室に分割されている。このことによって、より小さな、空間的なユニットが、方法のプロセス内において使用され、このことによって、全プロセスのより最適な制御、もしくは調節が達成される。
【0023】
本発明の根底にある課題は、同様に、ばら積み品を乾燥するための上記方法を実施するための装置を提供することでもあり、この装置が、一方では、従来技術に対して挙げられた欠点を回避し、且つ他方では、作動状態における経済性を向上する。
【0024】
同様に、この課題は、本発明により解決される。
【0025】
上記方法を実施するための本発明に従う装置は、
ホイール形乾燥機のドラムが、個別の隔室を有しており、且つ、
上記ホイール形乾燥機のドラムの、これら個別の隔室が、薄板から形成されており、その際、
このドラムの、半径方向で外側カバー部および内側カバー部に隣接する、それぞれの隔室の締付け薄板が、U字形の断面を有しており、且つ、軸線方向に、ドラム2の内側壁に沿って設けられており、且つ、
上記U字形の締付け薄板の脚部が、外方へと傾斜されており、且つ、
個別の隔室の分離壁として設けられている分離薄板が、2つの、互いに隣接しているU字形の締付け薄板の、隣接する脚部の締付け作用によって位置決めされ、且つ、隔室状に封隙することによって特徴付けられている。
本発明でもって、
簡単な構造的な構成が、極めて簡単な材料構成要素、即ち薄板でもって、極めて経済的な解決策を兼ね備えることが初めて可能であり、この解決策の機能性が、同様にラフな作動にも適合している。
簡単な薄板でもって製造された、ドラムの内側カバー部は、摩耗が少いだけでなく、もちろん、メンテナンスもいらない。締付け作用を介しての分離薄板の位置決めによって、個別の隔室の、封隙材の無い軸線方向の封隙が達成される。
簡単な薄板加工機械でもっての簡単な薄板の処理によって、能率的で経済的な製造が可能であることは、同様に明白である。ドラムの内側内における、この薄板構造の更に別の重大な利点は、温度差に基づいての全ての熱膨張が、ドラムの弾性的な構造によって収容されることにある。
【0026】
この薄板構造の更に別の利点は、吸着剤の作業の必要な(betriebsnotwendigen)交換の際に、単にこの吸着剤自体だけがごみ捨て場(Deponie)に廃棄処理されるべきであることにある。
そのドラムケーシング内において吸着剤を作動状態において備える、該ドラムケーシングは、このドラムケーシングの内側構造と共に、もちろん、再び使用され得る。この再充填によって、莫大な利点が、環境の汚染に関して与えられる。更に、もちろん、同様に、この様式の再生のコストも劇的に低減される。
【0027】
本発明でもって、高い信頼性を有する欠点の無い品質、並びに、洗練された構造を有する徹底した機能性は、最適な経済性へと結合される。
【0028】
本発明の有利な実施形態に従い、円周状に、少なくとも3個の、有利には6個の、特に36個の隔室21が設けられている。
このことによって、有利には、連続的な全プロセスが可能となり、その際、小さな空間的なユニットによって、最適な均等な露点が作動時間にわたって達成される。
【0029】
本発明の特別な特徴に従い、ホイール形乾燥機は、少なくとも3つの円の切片(Kreissegmente)に分割されており、その際、
第1の円の切片の領域が、排気空気流の乾燥もしくは除湿の役目を果たし、
第2の円の切片の領域が、吸着剤の加熱の役目を果たし、および、
第3の円の切片の領域が、吸着剤の冷却の役目を果たす。
ドラムの適当な複数の領域へのこの分割によって、所要スペースの最小限化が達成される。何故ならば、方法のプロセスを中断する中間ステップは、個別の方法のステップのための配管によって、設けなくて済むからである。更に、このことによって、同様に全プロセスのエネルギー需要関係も最適化される。
【0030】
本発明の更に別の実施形態に従い、ホイール形乾燥機は、ドラムの両方の軸線方向の端部において、それぞれに1つの蓋を備えており、その際、これら蓋が、空気案内のための接続部を有している。
【0031】
ホイール形乾燥機のこの様式の構造は、全ての空気流のための直線的な貫通流動を必然的に伴い、このことによって、極めて僅かの圧力損失が得られる。更に同様に、可能な限り大きな断面が、活性ソーン(Aktivzone)として役立つ。それどころか、それ自体、公知であるように、空気の滞留時間がより長く、且つ従って、この活性ソーン内における流動速度が僅かであるべきである。
ホイール形乾燥機のこの構造でもって、これら諸条件は実現可能である。
【0032】
本発明の1つの実施形態に従い、両方の蓋は、不動に設けられており、且つ、これら蓋と、回転するドラムとの間に、封隙材、特にサンドイッチ封隙材を有する走行円板が設けられている。
【0033】
本発明の更に別の特別な特徴に従い、ホイール形乾燥機は、このホイール形乾燥機の中心の領域内において、中空軸を有しており、且つ、
この熱交換器として形成された中空軸が、場合によっては充填された状態で、金網(Drahtgitter)、または、特殊鋼繊維状体、またはその種の他の物が設けられている。
このインテリジェントな構造でもって、既に上記されているように、エネルギーは節約され、且つ効率が向上される。更に、これら提示された充填材料は、この様式の充填材料は、熱交換器機能のために、非常に良く有用なものであることが実証されている。
【0034】
次に、図面内において図示されている実施例に基づいて、本発明を詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】空気案内の回路図である。
【図2】ホイール形乾燥機の外観図である。
【図3】蓋を取り外した状態での、ホイール形乾燥機の平面図である。
【図4】ホイール形乾燥機のドラムの隔室の部分図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1に従い、概略的に、ばら積み品、特に、粒状体、粉状体、穀粒状体、薄片状体、小片状体、またはその種の他の物のような固形物、有利には、合成樹脂の粒状体を乾燥するための方法に関する空気案内が、概略的に示されている。
この合成樹脂の粒状体は、乾燥サイロ9内において、空気流を用いて乾燥される。
乾燥もしくは除湿段階14内における、乾燥サイロ9から流出した排気空気流5もしくは帰還空気の乾燥のために、この排気空気流5は、フィルター10およびプロセス送風機11を介して、乾燥もしくは吸着剤を内に備えるホイール形乾燥機1と結合されている。
このホイール形乾燥機1内において、排気空気流5は乾燥される。この排気空気流5は、乾燥空気流12として、乾燥サイロ9に、再び供給される。
【0037】
吸着剤は、ホイール形乾燥機1内において、再生段階15において再生され、且つ引き続いて、冷却段階16において冷却される。
この吸着剤の再生のために、フィルター17および再生送風機18を介して、再生空気流6が、熱交換器13を介して案内され、加熱器19を介して加熱され、且つ、次いでホイール形乾燥機1に供給される。この吸着剤の引き続いての冷却のために、乾燥空気流12から、一部が、冷却のための空気流7として分岐され、且つホイール形乾燥機1に供給される。
【0038】
排気空気流5のための、乾燥もしくは除湿段階14は、連続的に、継続作動状態において実施される。
有利には、同様に、吸着剤の冷却段階16も、上記乾燥もしくは除湿段階14と平行して、継続作動状態において実施される。吸着剤の加熱でもっての再生段階15は、間欠作動状態において実施される。
【0039】
既に言及したように、ゼオライトは、再生のために、即ち、除湿および乾燥のために、200℃以上の温度を必要とする。
ある程度のゼオライト量の再生のために、従って、所定のエネルギーの消費は、温度、時間および空気流に依存して、必要である。
このゼオライトの湿度に基づいて、従って、最適なエネルギー消費量が規定され得る。飽和領域を超えてのエネルギー供給は、従って、如何なる明確により良好な効率ももたらさず、且つ、エネルギーの浪費である。
自体、更に公知なように、乾燥もしくは除湿段階14内における、乾燥工程のエネルギー消費量は、極めて強度に、再生段階15の加熱出力から規定される。
【0040】
本発明の根底にある原理に相応して、
即ち、存在する設備に対する乾燥空気の品質標準規格(Qualitaetsstandard)を、少なくとも保持するために、しかも、経済性を向上するために、
意図的に、この乾燥方法内において、強度に負担をかけられた乾燥の問題(Trocknungsaufgaben)と、より僅かな強度に負担をかけられた乾燥の問題との間で区別される。
この帰結の結果として、本発明に従う方法に従い、この再生段階は、より僅かな強度に負担された乾燥作業において、間欠作動状態において行われる。
即ち、吸着剤の加熱のための加熱器、および、場合によっては、これに所属する送風機は、意図的に、ある時間の間隔のあいだ停止される。この様式の間欠作動でもって、露点に関する曲線は、単に二義的に、理想的な曲線がら逸脱して推移し、その際、しかしながら、この品質標準規格に関する逸脱は、気づき得ない。
【0041】
再生段階15のための領域が、少なくとも、冷却段階16のための領域と同じ、有利にはしかもこの冷却段階のための領域よりも大きい、意図的な構成によって、
加熱器19、もしくは再生送風機18は、冷却段階16および吸着剤の乾燥プロセス段階の作動の際に、停止され得る。
【0042】
再生領域が、冷却領域の2倍大きさを備える、後で詳細に説明する有利な実施形態において、再生段階15は、2回の冷却継続時間毎に作動を停止され、このことによって、エネルギーの50%の節約が達成される。
【0043】
ホイール形乾燥機1は、常に、冷却段階16、もしくは再生段階15内において停止される。冷却段階16、もしくは再生段階15の終了の後、上記ドラムは、冷却領域をまわって、更に同期的に進ませられる。
このホイール形乾燥機1の静止状態の間じゅう、冷却段階16および、乾燥もしくは除湿段階14は、作動状態にある。
【0044】
図2に従い、ホイール形乾燥機1は、回転可能なドラム2から成り、このドラムが、両方の軸線方向の端部において、それぞれに1つの蓋3、4を備えており、その際、これら蓋3、4が、空気案内5、6、7のための接続部を有している。
このドラム2は、ベルト伝動装置でもって、駆動モータ8を介して回転可能であり、その際、これら両方の蓋3、4が不動に設けられている。このホイール形乾燥機1の中心の領域は、中空軸として形成されており、且つ、熱交換器13の機能を有している。
【0045】
上記ホイール形乾燥機1は、ばら積み品、特に、粒状体、粉状体、穀粒状体、薄片状体、小片状体、またはその種の他の物のような固形物、有利には、合成樹脂の粒状体を乾燥するための装置の一部である。
この装置は、更に、空気流によって貫通流動される乾燥サイロ9を備えている。空気案内は、図1内において、概略的に示されている。
乾燥もしくは除湿段階14内における、乾燥サイロ9から流出した排気空気流5もしくは帰還空気の乾燥のために、この排気空気流5は、フィルター10およびプロセス送風機11を介して、乾燥もしくは吸着剤を内に備えるホイール形乾燥機1と結合されている。
このホイール形乾燥機1内において、排気空気流5は乾燥される。この排気空気流5は、乾燥空気流12として、乾燥サイロ9に、再び供給される。
【0046】
吸着剤は、ホイール形乾燥機1内において、再生段階15において再生され、且つ引き続いて、冷却段階16において冷却される。
この吸着剤の再生のために、フィルター17および再生送風機18を介して、再生空気流6が、熱交換器13を介して案内され、加熱器19を介して加熱され、且つ、次いでホイール形乾燥機1に供給される。この吸着剤の引き続いての冷却のために、乾燥空気流12から、一部が、冷却のための空気流7として分岐され、且つホイール形乾燥機1に供給される。
【0047】
図3に従い、上側が開いたホイール形乾燥機1が、即ち蓋3の無い状態のホイール形乾燥機が図示されている。
ドラム2は、駆動モータ8およびベルト伝動装置を介して回転されもしくは周期的に運動される。
ホイール形乾燥機1、もしくはドラム2は、少なくとも3つの円の切片に分割されており、その際、第1の円の切片の領域が、排気空気流5のための乾燥もしくは除湿、即ち、乾燥もしくは除湿段階14の役目を果たし、第2の円の切片の領域が、吸着剤の加熱、即ち、再生段階15の役目を果たし、および、第3の円の切片の領域が、吸着剤の冷却、即ち、冷却段階16の役目を果たす。
このホイール形乾燥機1の中心の領域内において、熱交換器13が形成されている。
この熱交換器13として形成された中空軸内において、金網(Drahtgewebe)、または、特殊鋼繊維状体(Edelstahlwolle)、またはその種の他の物が設けられていることは可能である。乾燥もしくは除湿の領域は、ほぼ240°の弧の角度を占めており、加熱のための領域が、ほぼ80°の弧の角度(Bogengrade)を占めており、および、冷却のための領域が、ほぼ40°の弧の角度を占めている。
【0048】
蓋3、4と、回転するドラム2との間に、
弾性的な補償要素の役目を果たす封隙材20、特にサンドイッチ封隙材を有する走行円板が設けられている。
【0049】
図4に従い、ドラム2の内側機構が、詳細図において示されている。
このドラム2は、個別の隔室21に分割されており、その際、ホイール形乾燥機1のドラム2のこれら個別の隔室21が、薄板から形成されている。このドラム2の、半径方向で外側カバー部および内側カバー部22、23に、締付け薄板24が隣接しており、これら締付け薄板が、U字形の断面を有している。これら締付け薄板は、軸線方向に、ドラム2の内側壁に沿って、即ち、外側カバー部22および内側カバー部23に沿って設けられている。
U字形の締付け薄板24の脚部25は、外方へと傾斜されており、従って、これら脚部が、ドラム2内への組み込みの後、応力でもって、隣接する締付け薄板24の隣接する脚部25に対して押圧する。個別の隔室21の分離壁として、分離薄板26が設けられている。
2つの、互いに隣接しているU字形の締付け薄板24の、隣接する脚部25の締付け作用によって、これら分離薄板26は、位置決めされ、且つ、隔室状に封隙する。
この示された実施例において、円周状に、36個の隔室21が設けられている。もちろん、極端な場合、同様に、3つの段階のために3個の、または、6個の隔室21も可能である。
【0050】
以下の表1に従って、36個の隔室21を有する1つのドラム2における、この経過は、明瞭に示されている。
【0051】
【表1】

【0052】
ドラム2内において、個別の段階の間の境界隔室が、作動状態のゾーン内において存在しないことから、ドラム2の周期的な運動は、1回目に5個だけの、および、次回は4個だけの隔室21が与えられる(図3を参照)。
【符号の説明】
【0053】
1 ホイール形乾燥機
2 ドラム
3 蓋
4 蓋
5 排気空気流、空気案内
6 再生空気流、空気案内
7 冷却のための空気流、空気案内
8 駆動モータ
9 乾燥サイロ
10 フィルター
11 プロセス送風機
12 乾燥空気流
13 熱交換器
14 乾燥もしくは除湿段階
15 再生段階
16 冷却段階
17 フィルター
18 再生送風機
19 加熱器
20 封隙材
21 隔室
22 外側カバー部
23 内側カバー部
24 締付け薄板
25 脚部
26 分離薄板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気流でもって、乾燥サイロ内において、ばら積み品、特に、粒状体、粉状体、穀粒状体、薄片状体、小片状体、またはその種の他の物のような固形物、有利には、合成樹脂の粒状体を乾燥するための方法であって、
その際、この乾燥サイロから流出する排気空気流、もしくは帰還空気が、乾燥剤もしくは吸着剤を内に備える、乾燥隔室、有利にはホイール形乾燥機内において乾燥され、且つ、乾燥空気流として、ばら積み品に再び供給され、および、
このホイール形乾燥機内において、更に、吸着剤が再生され、且つ冷却され、
その際、このホイール形乾燥機の回転可能なドラムが、少なくとも3つの円の切片に分割されており、
その際、第1の円の切片の領域が、排気空気流の乾燥もしくは除湿に使用され、
第2の円の切片の領域が、吸着剤の加熱に使用され、および、
第3の円の切片の領域が、吸着剤の冷却に使用される様式の上記方法において、
排気空気流(5)のための乾燥もしくは除湿段階(14)、および有利には、吸着剤の冷却が、平行に、特に連続的に、継続作動状態において経過し、且つ、吸着剤の加熱でもっての再生段階(15)が、間欠作動状態において実施されること、その際、
ホイール形乾燥機(1)のドラム(2)が、冷却段階(16)、もしくは再生段階(15)内において停止され、且つ、冷却段階(16)、もしくは再生段階(15)の終了の後、選択可能な領域、有利には冷却領域をまわって、更に同期的に進ませられること、および、
上記加熱のための領域が、少なくとも冷却のための領域と同じ大きさに構成されているか、または、この冷却のための領域よりも大きく、有利には、2倍だけ大きく構成されていることを特徴とする方法。
【請求項2】
乾燥もしくは除湿の領域は、ほぼ240°の弧の角度を占めており、加熱のための領域が、ほぼ80°の弧の角度を占めており、および、冷却のための領域が、ほぼ40°の弧の角度を占めていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
冷却のための空気流(7)は、乾燥もしくは除湿段階(14)の後、
乾燥空気流(12)から分岐されることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
ホイール形乾燥機(1)の、中心の、中空軸の様式に形成された領域は、熱交換器(13)として使用され、且つ、
乾燥もしくは吸着剤の再生のために必要な、再生送風機(18)内において形成された、再生空気流(6)が、
ホイール形乾燥機(1)内へのこの再生空気流の流入の前に、この中空軸を通って案内されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の方法。
【請求項5】
ドラム(2)の円の切片は、半径方向の分離壁でもって、個別の隔室(21)に分割されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の方法。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一つに記載の方法を実施するための装置において、
ホイール形乾燥機(1)のドラム(2)が、個別の隔室(21)を有しており、且つ、
上記ホイール形乾燥機(1)のドラム(2)の、これら個別の隔室(21)が、薄板から形成されており、その際、
このドラム(2)の、半径方向で外側カバー部(22)および内側カバー部(23)に隣接する、それぞれの隔室(21)の締付け薄板(24)が、U字形の断面を有しており、且つ、軸線方向に、ドラム2の内側壁に沿って設けられており、且つ、
上記U字形の締付け薄板(24)の脚部(25)が、外方へと傾斜されており、且つ、
個別の隔室(21)の分離壁として設けられている分離薄板(26)が、2つの、互いに隣接しているU字形の締付け薄板(24)の、隣接する脚部(25)の締付け作用によって位置決めされ、且つ、隔室状に封隙することを特徴とする装置。
【請求項7】
円周状に、少なくとも3個の、有利には6個の、特に36個の隔室21が設けられていることを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
ホイール形乾燥機(1)は、少なくとも3つの円の切片に分割されており、その際、
第1の円の切片の領域が、排気空気流(5)の乾燥もしくは除湿の役目を果たし、
第2の円の切片の領域が、吸着剤の加熱の役目を果たし、および、
第3の円の切片の領域が、吸着剤の冷却の役目を果たすことを特徴とする請求項6または7に記載の装置。
【請求項9】
ホイール形乾燥機(1)は、ドラム(2)の両方の軸線方向の端部において、それぞれに1つの蓋(3、4)を備えており、その際、これら蓋(3、4)が、空気案内(5、6、7)のための接続部を有していることを特徴とする請求項6から8のいずれか一つに記載の装置。
【請求項10】
両方の蓋(3、4)は、不動に設けられており、且つ、これら蓋(3、4)と、回転するドラム(2)との間に、封隙材(20)、特にサンドイッチ封隙材を有する走行円板が設けられていることを特徴とする請求項6から9のいずれか一つに記載の装置。
【請求項11】
ホイール形乾燥機(1)は、このホイール形乾燥機の中心の領域内において、中空軸を有しており、且つ、
この熱交換器(13)として形成された中空軸が、場合によっては充填された状態で、金網、または、特殊鋼繊維状体、またはその種の他の物が設けられている
ことを特徴とする請求項6から10のいずれか一つに記載の装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−521458(P2013−521458A)
【公表日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−555252(P2012−555252)
【出願日】平成23年3月2日(2011.3.2)
【国際出願番号】PCT/AT2011/000102
【国際公開番号】WO2011/106812
【国際公開日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(507387734)ヴィットマン・クンストシュトッフゲレーテ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング (5)
【Fターム(参考)】