説明

アクチュエータ、及びワイパ装置

【課題】使用雰囲気(湿度環境)に影響されることなく、良好に回転軸を回転させることができるアクチュエータ、及びワイパ装置を提供する。
【解決手段】回転軸8に取付けられ、少なくともその一部に振動する部位を有する駆動体27と、回転軸8に形成された軸本体13の下端13aと当接するエンド部17bと、エンド部17bに軸本体13の下端13aを押接させ、これらエンド部17bと軸本体13の下端13aとの摩擦抵抗によって回転軸8に回転抵抗力を付与する加圧スプリング25とを備え、回転軸8の回転の際に、これと同期してエンド部17bを振動させる圧電素子18を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、振動する駆動体が回転軸を中心に揺動又は回転運動するアクチュエータ、及びこれを用いたワイパ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
小型の回転駆動型アクチュエータとして、近年、圧電セラミックス等を用いた圧電アクチュエータが開発され、その実用化が進められている。
このようなアクチュエータは、バイモルフ型圧電素子を用いて形成された板状の駆動体を有している。この駆動体の一端には、筐体に回転自在に支持された回転軸が設けられている。回転軸には、フランジ部が形成されており、このフランジ部が筐体の凹部に収容されている。フランジ部の下面は、凹部底面の軸受け面と接触している。
【0003】
回転軸の下端は引張バネにて軸方向に引っ張られており、フランジ下面と軸受け面が押接され、その間の摩擦力により回転軸に回転抵抗力が付与される。
そして、駆動体の振動に伴う慣性力と回転抵抗力とのバランス、すなわち、フランジ下面と軸受け面との間の静摩擦トルクと動摩擦トルクとの差を利用して駆動体が回転軸を中心に所定方向に回転するようになっている。
また、この駆動体にワイパブレードを取付けることで被払拭面を払拭するワイパ装置として利用する技術が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開2004−201489号公報
【特許文献2】特開2005−218184号公報
【特許文献3】特開2005−253169号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の従来技術にあっては、摩擦トルクが使用雰囲気の湿度により大きく変化し、湿度が高い(例えば、80%RH程度)と摩擦トルクが大きくなる。つまり、高湿度の場合、回転抵抗力が駆動体の振動に伴う慣性力よりも大きくなり、回転軸が回転しないおそれがあるという課題がある。
また、高湿度の場合であっても回転軸が回転できるように回転軸のフランジ下面の軸受け面に対する押接力を小さく設定することも考えられる。しかしながら、押接力を小さく設定すると、低湿度や水滴が付着した場合(例えば、40%RH程度や100%RH程度の場合)に、駆動体の振動に伴う慣性力と回転抵抗力とのバランスが崩れ、回転軸の回転方向の制御ができなくなるおそれがあるという課題がある。
【0005】
そこで、この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、使用雰囲気(湿度環境)に影響されることなく、良好に回転軸を回転させることができるアクチュエータ、及びワイパ装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、回転軸に取付けられ、少なくともその一部に振動する部位を有する駆動体と、前記回転軸に形成された接触面と当接する軸受け面と、前記軸受け面に前記接触面を押接させ、これら軸受け面と接触面との摩擦抵抗によって前記回転軸に回転抵抗力を付与する弾性部材とを備えたアクチュエータであって、前記回転軸の回転の際に、これと同期して前記軸受け面を振動させる振動付与部材を設けたことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載した発明は、前記駆動体、及び前記振動付与部材は、圧電素子を用いて形成されていることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載した発明は、前記振動付与部材は、前記軸受け面の前記接触面とは反対側に配設されていることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載した発明は、請求項1〜請求項3に記載のアクチュエータの前記駆動体にワイパブレードを設け、前記ワイパブレードで被払拭面を払拭させることを特徴とするワイパ装置とした。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、回転軸が回転する際、軸受け面を振動させて摩擦抵抗を小さくすることができる。すなわち、使用雰囲気が高湿度であっても、フランジ下面と軸受け面との間の静摩擦抵抗と動摩擦抵抗を小さくすることができる。このため、回転軸の接触面と軸受け面との間に回転軸の回転制御が可能な回転抵抗力を弾性部材によって付与した場合であっても、回転軸を常に良好に回転させることが可能になる。
しかも、回転軸が回転するときだけ軸受け面を振動させるので、回転軸が回転するときと回転しない時の摩擦抵抗の差を大きくすることができる。このため、駆動特性を向上させることができ、高性能なアクチュエータ、及びワイパ装置を提供することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1、図2に示すように、ワイパ装置1は、例えば、自動車のサイドバンパー、フロントグリル、及びリヤガラス等に取付けられるCCDカメラに用いられるものであって、略円環状のレンズホルダ3と、この一側に設けられたアクチュエータ部4とを備えている。
レンズホルダ3は、ステンレス材(例えば、SUS304L)で形成されたものであって、内周面5にはレンズホルダ3に対応するレンズ6が内嵌固定されている。
【0012】
アクチュエータ部4は、レンズホルダ3と一体成形されているベースプレート7と、このベースプレート7に回転自在に支持された回転軸8と、回転軸8に取付けられた駆動体27とを備えている。
駆動体27は、回転軸8の外周面8aから径方向外側に向かって延出するアーム部9を有している。このアーム部9には、電気−機械変換素子の1つであるバイモルフ型圧電素子10が使用されている。バイモルフ型圧電素子10は、薄い金属板の中心電極両面に圧電セラミックスを貼り合わせた構造となっている。バイモルフ型圧電素子10は、この全体がゴム製のブレードラバー12で被覆された状態になっている。アーム部9の下側、つまり、レンズ6側には、アーム部9の長さに対応するゴム製のワイパブレード11が設けられている。このワイパブレード11は、レンズ6を払拭するためのものであって、ブレードラバー12と一体成形されている。
【0013】
回転軸8は、コプナ樹脂等の熱硬化性樹脂(例えば、株式会社大西ライト工業所製「SKレジン(商品名)」等)で形成されたものであって、駆動体27が取付けられている軸本体13を有している。この軸本体13の下端13a(図2における下側)には、段差によって縮径された縮径部14が一体成形されている。
【0014】
これら軸本体13と縮径部14は、内部が中空状になっており、ここにバイモルフ型圧電素子10に対して電力を供給するためのリード線(不図示)が配線されている。このリード線は、一端がバイモルフ型圧電素子10に接続され、他端が不図示のバイモルフ型圧電素子ドライバに接続されている。軸本体13の上端(図2における上側)には、径方向略中央に凸部15が形成されている。
【0015】
縮径部14は、ベースプレート7に回転自在に支持されている。ベースプレート7には、縮径部14に対応する部位に縮径部14を回転自在に支持可能な軸孔16が形成されている。また、ベースプレート7の軸本体13とは反対側には、軸方向平面視略円形の凹部17が形成されている。
【0016】
凹部17の内周面17aには、雌ネジ部19が刻設されており、ここに固定ネジ20が螺入されている。固定ネジ20の外周面には、雄ネジ部21が刻設されている。固定ネジ20の径方向略中央には、回転軸8の縮径部14を挿通可能な挿通孔22が形成されている。この挿通孔22は、固定ネジ20を締め付けるときに使用される工具(不図示)を挿入する部位としても利用され、挿通孔22の縮径部14とは反対側開口部周縁には、鉤部23が形成されている。
【0017】
固定ネジ20の回転軸8側端には、略円環状の突出部24が形成され、ここに略円環状の圧電素子18が外嵌されている。この圧電素子18は、積層型の圧電素子であって、不図示の圧電素子ドライバに電気的に接続されている。
圧電素子18は、固定ネジ20によって凹部17内に固定されている。すなわち、圧電素子18は、固定ネジ20を締め付けることによって、凹部17のエンド部(上面)17bと固定ネジ20とで軸方向に挟持される一方、固定ネジ20の突出部24によって、径方向への移動が規制されるようになっている。
【0018】
また、凹部17のエンド部17bには、内周面17aに沿って軸方向平面視略円環状の凹部35が形成されている。この凹部35によってエンド部17bの剛性が低くなるようになっている。つまり、エンド部17bは、凹部35を支点にして厚さ方向に可撓可能な状態になっている。
【0019】
この他に、ベースプレート7には、断面略ハット状の加圧スプリング25がボルト26,26によって締結固定されている。
加圧スプリング25は、ステンレス材(例えば、SUS304のバネ材等)で形成されたものであって、駆動体27と交差する方向に延び回転軸8の凸部15を押圧する上壁28を有している。上壁28の長手方向両端には、下方に向かって屈曲延出する側壁29,29が形成されている。
【0020】
側壁29,29の高さ方向略中央には、内側に向かって屈曲するくびれ部29a,29aが形成されている。側壁29,29の先端(下端)には、水平方向に沿って外側に向かって屈曲延出する取付け座30,30が形成されている。この取付け座30,30には、ボルト孔31,31が形成されており、ここにボルト26が螺入されるようになっている。
【0021】
加圧スプリング25によって下方に向かって押圧された回転軸8は、軸本体13の下端13aがベースプレート7、すなわち、エンド部17bに押接されている。したがって、軸本体13の下端13aをベースプレート7のエンド部17bに接触する接触面とする一方、エンド部17bを軸本体13と当接する軸受け面としている。そして、これら軸本体13の下端13a(接触面)とエンド部17b(軸受け面)との間には、加圧スプリング25によって回転軸8の回転に際し摩擦力が発生し、回転軸8に対して回転抵抗力(軸保持力)が付与されるようになっている。
【0022】
次に、図3に基づいてアクチュエータ部4の作用について説明する。
図3は、縦軸を電圧(V)とし、横軸を時間(s)とした場合の駆動体27のバイモルフ型圧電素子10に印加される電圧の入力波形αと、ベースプレート7の凹部17に固定されている圧電素子18に印加される電圧の入力波形βを示し、これらの下方に駆動体27の挙動を示した説明図である。なお、この実施形態において、駆動体27はプラス電圧のときには回転軸8を中心にして右方向に変位し、マイナス電圧のときには左方向に変位する。
【0023】
同図に示すように、まず、バイモルフ型圧電素子10にマイナス電圧を印加させた状態では、駆動体27は回転軸8を中心にして左方向に変位した状態にある(図3におけるX1)。
次に、電圧をマイナスからプラスにゆっくり変化させると駆動体27もそれに応じてゆっくりと右方向に変位する(図3におけるX2)。
【0024】
続いて、電圧をプラスからマイナスに変化させる(X3→X5)。このとき、電圧変化を(X1→X2)のときよりも急激にする。すると、(X3→X5)では、駆動体27が(X1→X2)のときよりも急激に変位する(曲がる)。つまり、電圧変化がゆっくりな場合と急激な場合とでは、駆動体27の変形速度に差が生じる。
【0025】
駆動体27が急激に変位すると、駆動体27にはその重量によってその場に残ろうとする慣性力が発生する。そして、駆動体27の変形速度差から(X1→X2)のときの慣性力よりも(X3→X5)のときの慣性力の方が大きくなる。
この慣性力に対しては、回転軸8に付与される回転抵抗力が作用する。すなわち、駆動体27の変形に伴い慣性力と摩擦力とが対抗する形となる。アクチュエータ部4では、回転抵抗力Frが(X1→X2)のときの慣性力F12よりも大きく、(X3→X5)のときの慣性力F35よりも小さくなるように設定されている(F12<Fr<F35)。
【0026】
したがって、(X1→X2)の場合の慣性力F12は、回転抵抗力Frによって打ち消される形となり、駆動体27は電圧値に応じた角度だけゆっくりと変位するが、回転軸8は回転しない。これに対して、(X3→X5)の場合には、慣性力F35は、回転抵抗力Frによって打ち消されない。このため、駆動体27が電圧変化に伴い急激に反対方向へ変位するに伴い、慣性力F35によって回転軸8が駆動体27の変形方向と逆の方向(図3においては反時計回り)に回転する。
【0027】
そして、これを順次繰り返し行うことによって、駆動体27は、ゆっくりと曲げたときの変位側に自走する。なお、電圧変化を図3とは逆に、ゆっくりとマイナス側へと変化させ、急激にプラス側へと変化させると、駆動体27は図3において右方向(時計回り)に回転する。つまり、アクチュエータ部4では、この電圧変化パターンの切り換えにより駆動体27を適宜往復運動させることができる。
【0028】
また、電圧変化の周波数を変化させることにより駆動体27の移動速度も制御できる。このように(X1→X2)では静摩擦トルクが、(X3→X5)では動摩擦トルクが駆動体27の挙動に影響し、これら静摩擦トルクと動摩擦トルクとの差を利用して駆動体27が回転軸8を中心に所定方向に回転するようになっている。
【0029】
さらに、バイモルフ型圧電素子10への印加電圧(波形α)では、鋸歯波形の上下に電圧を一体に保持した休止時間t1,t2が設定されている。
ここで、鋸歯波形に休止時間を設けることなく電圧印加方向を即座に急転させると、急転時に駆動体27が駆動方向とは逆方向にすべり、このすべり発生により駆動速度が低下する場合がある。そこで、鋸歯波形に休止時間t1,t2を設定し、印加電圧を台形波形とすると、駆動方向に反する逆すべりが減少し、駆動速度低下を抑制することができる。
【0030】
一方、(X3→X5)のときに圧電素子18に矩形波状の電圧を印加し、ベースプレート7のエンド部17bを超音波振動させている。すると、圧電素子18に電圧を印加した場合の回転抵抗力Fr’は圧電素子18に電圧を印加しない場合の回転抵抗力Frよりも小さくなる(Fr’<Fr)。
【0031】
具体的に、図4に基づいて説明する。図4は、縦軸を摩擦トルク(mN・m)とし、横軸を湿度(%RH)とした場合の動摩擦トルク、静摩擦トルクの違いを示す説明図である。
同図に示すように、ベースプレート7のエンド部17bが振動している場合の静摩擦トルクや動摩擦トルクは、振動していない場合の静摩擦トルクや動摩擦トルクよりも小さくすることができる。
【0032】
このため、図3における(X3→X5)の場合の慣性力F35とベースプレート7のエンド部17bを超音波振動させた場合の回転抵抗力Fr’との差が大きくなり、より一回あたりの駆動体27の回転量(回転角度θ、図3参照)が大きくなる。
【0033】
なお、圧電素子18への電圧変化の周波数は、約3kHz以上であることが望ましい。また、圧電素子18の振幅が少なくとも1μm以上発生する大きさを入力することが望ましい。さらに、圧電素子18の共振周波数を入力することによって、摩擦トルクの低減効果を大きくできることはいうまでもない。
【0034】
したがって、上述の実施形態によれば、回転軸8を回転させる際(図3におけるX1→X5)、ベースプレート7のエンド部17b(軸受け面)を圧電素子18によって超音波振動させ、動摩擦トルクを小さくすることができる。すなわち、使用雰囲気が高湿度であっても、回転抵抗力Fr’を小さくすることができる。このため、回転軸8における軸本体13の下端13a(接触面)とベースプレート7のエンド部17b(軸受け面)との間に回転軸8の回転制御が可能な回転抵抗力Frを加圧スプリング25によって付与した場合であっても、回転軸8を常に良好に回転させることが可能になる。
【0035】
しかも、回転軸8を回転させるときだけベースプレート7のエンド部17bを振動させるので、回転軸が回転するときと回転しない時の摩擦抵抗の差を大きくすることができる。このため、駆動特性を向上させることができ、高性能なアクチュエータ部4、及びワイパ装置1を提供することが可能になる。
【0036】
また、回転軸8における軸本体13の上端(図2における上側)に凸部15を形成し、これを加圧スプリング25の上壁28で押圧するようにしているため、加圧スプリング25が軸本体13に片当りすることがない。このため、加圧スプリング25によって常に回転軸8の中心を押圧することができるので、軸本体13の下端13aとベースプレート7のエンド部17b(軸受け面)との間に安定した回転抵抗力Frを生じさせることが可能になる。
【0037】
さらに、ベースプレート7の凹部17には、エンド部17bに内周面17aに沿って軸方向平面視略円環状の凹部35が形成されているため、エンド部17bの剛性を低くすることができる。つまり、エンド部17bは、凹部35を支点にして厚さ方向に可撓可能な状態になっているため、圧電素子18による振動をエンド部17bに伝達し易くすることができ、容易にエンド部17bを振動させることが可能になる。
【0038】
なお、本発明は上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
また、上述の実施形態では、圧電素子18に印加する電圧の入力波形β(図3参照)が矩形波である場合について説明したが、これに限られるものではなく、正弦波であってもよい。
【0039】
さらに、上述の実施形態では、回転軸8はコプナ樹脂等の熱硬化性樹脂で形成されたものである一方、ベースプレート7(レンズホルダ3)はステンレス材(例えば、SUS304L)で形成されたものである場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、使用雰囲気(湿度環境)が変わっても回転軸8とベースプレート7との間の摩擦トルクの変動が少ない材質の組み合わせとしてもよい。
そして、例えば、回転軸8、及びベースプレート7の各々接触面の面粗さを使用雰囲気が変わっても摩擦トルクの変動が少ない面粗さとしてもよいし、両者8,7の接触面の少なくとも一方に溝等を形成して使用雰囲気が変わっても摩擦トルクの変動が少ない構造としてもよい。
【0040】
また、上述の実施形態では、回転軸8を加圧スプリング25で押圧し、ベースプレート7のエンド部17bを振動させない状態での回転抵抗力Frを常に一定とした場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、使用雰囲気に応じて回転抵抗力Frが一定になるように加圧スプリング25の回転軸8への押圧力を制御する構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の実施形態におけるワイパ装置の斜視図である。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】本発明の実施形態における電圧の入力波形、及び駆動体の挙動を示す説明図である。
【図4】本発明の実施形態における摩擦トルクと湿度の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
【0042】
1 ワイパ装置
8 回転軸
10 バイモルフ型圧電素子
11 ワイパブレード
13 軸本体
13a 下端(接触面)
17 凹部
17b エンド部(軸受け面)
18 圧電素子(振動付与部材)
25 加圧スプリング(弾性部材)
27 駆動体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸に取付けられ、少なくともその一部に振動する部位を有する駆動体と、
前記回転軸に形成された接触面と当接する軸受け面と、
前記軸受け面に前記接触面を押接させ、これら軸受け面と接触面との摩擦抵抗によって前記回転軸に回転抵抗力を付与する弾性部材とを備えたアクチュエータであって、
前記回転軸の回転の際に、これと同期して前記軸受け面を振動させる振動付与部材を設けたことを特徴とするアクチュエータ。
【請求項2】
前記駆動体、及び前記振動付与部材は、圧電素子を用いて形成されていることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
【請求項3】
前記振動付与部材は、前記軸受け面の前記接触面とは反対側に配設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のアクチュエータ。
【請求項4】
請求項1〜請求項3に記載のアクチュエータの前記駆動体にワイパブレードを設け、前記ワイパブレードで被払拭面を払拭させることを特徴とするワイパ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−259384(P2008−259384A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−101906(P2007−101906)
【出願日】平成19年4月9日(2007.4.9)
【出願人】(000144027)株式会社ミツバ (2,083)
【Fターム(参考)】