説明

アクリルベース接着剤を製造するための多段照射方法

【課題】単一の光源または光源の組合せを用いてこれまでに周知の技術を用いて達成することができる物理的性質を損なわずに有意により短時間で、より高度の重合、すなわちより高い転化率を達成する感圧接着剤(PSA)の製造方法及びそれによって製造されたテープを提供する。
【解決手段】フリーラジカル光開始剤を含有する組成物を重合させる二段法が、300nmより大きい波長で起こる最大スペクトル出力を有する第1の放射線源に前記組成物を露光する工程と、その後、200〜280nmの波長で起こる最大スペクトル出力を有する第2の放射線源に前記組成物を露光する工程と、の順次の工程を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は概して、組成物の重合方法に関する。より具体的には、本発明は、組成物を化学線の光の異なった波長範囲に連続的に露光することによってフリーラジカル重合性組成物を重合させる二段法に関する。本発明は更に、組成物を重合させて粘弾性材料、特にアクリルベースの粘弾性材料を製造する方法に関する。又、本発明は、感圧接着剤(PSA)の製造方法及びそれによって製造されたテープに関する。
【背景技術】
【0002】
感圧接着剤(しばしばPSAと称される)及び組成物を重合させて感圧接着剤を製造する方法が本技術分野において周知である。米国特許第4,181,752号明細書(マーテンズ(Martens)ら)には、例えば、約0.1〜7mW/cm2のフルエンス率において放射線感受性アクリレートを含有する重合性塊を近紫外線領域の放射線に露光することによって、通常に粘着性の感圧接着剤を調製する一段法が開示されている。
【0003】
米国特許第6,174,931B1号明細書(ムーン(Moon)ら)には、接着剤または感圧接着テープなどのアクリルベースの組成物を製造する多段照射方法が開示されている。第1の照射段階が、比較的低いフルエンス率(すなわち0.1〜20mW/cm2)において電磁放射線を使用してモノマー転化率の比較的低い程度を達成し、後続の段階が、比較的高いフルエンス率(すなわち、20mW/cm2より大きい)において電磁放射線を使用して光重合をほとんど完了させる。
【0004】
米国特許第6,040,352号明細書には、約250nm〜約600nmの範囲内である波長のピークスペクトル出力を有する単色放射線源に、フリーラジカル重合性組成物を露光する工程を有する、接着剤組成物の調製方法が開示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、約0.1〜約20mW/cm2の低フルエンス率の紫外線を用いて、例えば、高い静的剪断強度などの高い性能特性を有する感圧接着剤として特に有用である高分子量アクリレートポリマーを形成することができる。しかしながら、長時間、放射線に露光された後でも、一般に、若干の適用に望ましくない場合があるポリマー材料中に残された少量の残留した未重合材料が存在する。従って、組成物を重合させて感圧接着剤を製造する改良された方法が必要とされている。
【0006】
本発明は、単一の光源または光源の組合せを用いてこれまでに周知の技術を用いて達成することができる物理的性質を損なわずに有意により短時間で、より高度の重合、すなわちより高い転化率を達成する方法を提供する。驚くべきことに、約200〜約280nmの範囲の波長にその発光の大部分を有する第2の光源が、かかる光源はそれだけでは高性能の性質を有するPSAを製造しないことが明らかであるにしても、本発明の実施において好ましいことが見出された。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、300nmより大きい波長で起こる最大放射出力を有する第1の放射線源に組成物を露光する工程と、その後、300nmより小さい波長で起こる最大放射出力を有する第2の放射線源に前記組成物を露光する工程と、の順次の工程を含む、フリーラジカル光開始剤を含有する組成物の重合方法を提供する。
【0008】
1つの態様において、前記組成物がフリーラジカル重合性組成物である。特定の実施態様において、前記組成物が、1〜14個の炭素原子を含有するアルキルアルコール、の少なくとも1つのアクリル酸エステル、約50〜100重量部と、少なくとも1つの共重合性モノマー、約0〜50重量部と、光開始剤と、を含む。1つの実施態様において、光開始剤が、組成物の全重量の約5パーセント未満を占める。適した光開始剤が、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンである。又、前記組成物が、少なくとも2つの異なった光開始剤の組合せを含んでもよい。
【0009】
別の実施態様において、前記組成物がアクリレートモノマーを含有する。特定の実施態様において、アクリレートモノマーが、組成物の全重量の少なくとも約30%を占める。又、組成物が架橋剤を含有してもよい。適した架橋剤には、多官能性アクリレート、トリアジン、ベンゾフェノン、置換ベンゾフェノン、またはそれらの組合せなどがある。好ましい架橋剤には、多官能性アクリレート及びトリハロメチル−s−トリアジンなどがある。
【0010】
本発明の別の態様において、その方法が、組成物を第1の放射線源に露光する前に組成物を基材に適用する工程を含む。基材は、紙、ポリマーフィルム、金属箔、織布、または不織布であってもよい。
【0011】
別の態様において、その方法が、組成物が基材に適用される前に組成物を少なくとも5%の転化率まで重合させる工程を更に含む。
【0012】
別の実施態様において、その方法が、酸素濃度が概して約1000百万分率(ppm)より小さい、好ましくは500ppmより小さい、より好ましくは300ppmより小さい不活性環境において組成物を第1の放射線源に少なくとも露光する工程を有する。特定の実施態様において、組成物が、第1の放射線源に露光される前に透明なフィルムで覆われ、不活性な環境を提供する必要を除く。1つの実施態様において、透明なフィルムが、化学線出力の少なくとも50%を透過する。
【0013】
本発明の1つの実施態様において、前記組成物の、第1の放射線源への露光が重合反応の少なくとも約20%〜少なくとも約75%を完了させ、前記組成物の、第2の放射線源への露光が、重合反応の少なくとも約95%を完了させる。
【0014】
本発明は更に、約280nm〜500nmの範囲の波長を含む第1の放射線源に組成物を露光する工程と、その後、約200nm〜280nmの範囲の波長を含む第2の放射線源に前記組成物を露光する工程と、の順次の工程を含む、フリーラジカル光開始剤を含有する組成物の重合方法を提供する。特定の実施態様において、第1の放射線源からの化学線出力の少なくとも90%が、315nm〜400nmの波長範囲内にあり、第2の放射線源からの化学線出力の少なくとも90%が、200nm〜280nmの波長範囲内にある。
【0015】
又、本発明は、白熱ランプ及び蛍光ランプの少なくとも1つを含む第1の放射線源に組成物を露光する工程と、その後、低圧水銀アークランプ、エキシマーランプ、及びエキシマーレーザーの少なくとも1つを含む第2の放射線源に前記組成物を露光する工程と、の順次の工程を含む、フリーラジカル光開始剤を含有する組成物の重合方法を提供する。特定の実施態様において、第1の放射工程のフルエンス率が約50ミリワット/平方センチメートル(mW/cm2)より小さく、第2の放射工程のフルエンス率が2mW/cm2より大きい。
【0016】
「化学線出力(actinic output)」という表現は、光化学的変化を起こすことが可能なスペクトル波長を指す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の方法は、少なくとも1つの光開始剤とフリーラジカル重合性材料とを含有するフリーラジカル重合性組成物を重合させるか、または重合及び架橋させる二段照射方法を含む。概して、第1の工程で用いられる化学線の波長は、第2の工程で用いられる化学線の波長より大きい。第1の工程の化学線の波長は概して、約300nmより大きく、第2の工程の化学線の波長は概して、約300nmより小さい。しかしながら、たいていの放射線源の性質によって、第1及び第2の工程の化学線の波長の間に若干のオーバーラップがあってもよい。
【0018】
より具体的には、第1の工程が、光開始剤が吸収する波長を含めた第1の波長範囲にその発光の大部分を有する第1の光源からの化学線を用いて行われ、少なくとも1つの第2の順次の工程が、光開始剤の、第2の吸収が第1の吸収より大きい波長を含めた異なった波長範囲にその発光の大部分を有する第2の光源からの化学線を用いて行われる。その発光の大部分によって、光源の発光の50%超が特定の波長範囲内であることが意味される。上に記載したように、第1の波長範囲は概して、第2の波長範囲より長い波長を有する化学線を含めるが、化学線を発生させる現在入手できる手段により、一般に、第1及び第2の工程の波長の間に若干のオーバーラップが存在する。2つの光源のスペクトルのオーバーラップは概して、約20%より小さく、好ましくは、約15%より小さく、より好ましくは約10%より小さい。好ましくは、発光の80%超が特定の波長範囲内であり、より好ましくは、発光の90%超が特定の波長範囲内である。更に、第1の照射工程が、低い強度の化学線、すなわち、約20mW/cm2より小さいフルエンス率を有する化学線を用いて行われるのが好ましい。
【0019】
実施において、フリーラジカル光開始剤を含有する組成物が、第1の光源に露光され、少なくとも約10%の転化率を達成し、引き続いて第2の光源に露光される。前記組成物が、例えば、モノマー、オリゴマー、モノマーシロップ、またはそれらの何れかの組合せであってもよい。好ましくは、前記組成物を重合させて粘弾性ポリマーを形成する。より好ましくは、アクリレート粘弾性ポリマーが形成される。アクリレート粘弾性ポリマーは、感圧接着剤、バイブレーションダンパー、及びホットメルト接着剤などの様々な使用に適している。本発明は非粘弾性ポリマーを含めて他の材料に適用されるが、本発明は便宜的に感圧接着剤として例示される。
【0020】
適した光源は、存在している少なくとも1つの光開始剤を励起してフリーラジカルを生じさせ、重合プロセスを開始することができる光源である。適した光源には、燐光物質のコーティングを用いて直接発光エネルギーを吸収し、それをより長い波長において再放射する低い強度の光源がある。これらのランプからの発光は典型的には、広い波長範囲にわたり、それ故、広帯域の光源としてそれらは分類される。最も適したタイプのランプは、存在している光開始剤に依存する。所望の性質を得るために、光開始剤を活性化するのに必要とされる波長の放射線を放射するランプを選択することが望ましい。
【0021】
本発明の好ましい実施において、第1の光源は、その大部分が約280〜約500nmにあり、好ましくは約300〜約500nm、より好ましくは約315〜約440nm、最も好ましくは約315〜約400nmにある光源である。第1の照射工程は好ましくは低いフルエンス率、すなわち、約50mW/cm2より小さく、より好ましくは約20mW/cm2より小さく、最も好ましくは約10mW/cm2より小さい。適した第1の光源の実施例は白熱ランプ及び蛍光ランプである。
【0022】
第1の光源の最大スペクトル出力は概して、約300nmより大きい波長、好ましくは約310nmより大きい波長、最も好ましくは約320nmより大きい波長にある。
【0023】
第2の光源は、そのスペクトル出力の大部分が約200〜280nm、好ましくは約220〜270nm、より好ましくは約240〜260nmにある光源である。本発明の更に好ましい実施において、発光の少なくとも80%が上記の範囲内にあり、発光の少なくとも90%が上記の範囲内にあるのが最も好ましい。第2の光源の最大スペクトル出力は概して、約300nmより小さい波長、好ましくは約280nmより小さい波長、最も好ましくは約260nmより小さい波長で起こる。第2の照射工程に適した光源には、低圧水銀アークランプ、エキシマーランプ、及びエキシマーレーザーなどがある。好ましい第2の光源は減圧水銀アークランプであり、特に、ランプ出力の本質的にすべてが約254nmを中心とする狭い帯域で起こる殺菌ランプである。これらのランプは低温において作動し、感熱コーティング及び裏材と共にそれらを使用することを可能にする。かかるランプは、空気及び水の浄化におけるそれらの効率のために工業的によく知られている。
【0024】
本発明の第2の工程において有用なフルエンス率は高いか(20mW/cm2より大きい)または低い(20mW/cm2より小さい)場合がある。本発明の好ましい実施において、第2の工程のフルエンス率が少なくとも2mW/cm2であり、より好ましくは少なくとも10mW/cm2、最も好ましくは少なくとも20mW/cm2である。いくつかの場合には、最適な結果を達成するために多数のランプを設けることが有利である場合がある。あるいは、280nmより小さい出力を有する光源の組合せを利用してもよい。第2の照射工程の間に、重合反応が少なくともほとんど完了し、すなわち、好ましくは少なくとも95重量%、より好ましくは97重量%、最も好ましくは99重量%のモノマー転化率、並びに何れの架橋も達成され、それによってアクリレートポリマーまたはコポリマーの形成をほとんど完了させている。
【0025】
照射の各工程が、規定したフルエンス率の範囲内でいろいろなフルエンス率の領域を更に有することができる。例えば、第1の工程がいくつかの領域を有し、各領域が280〜500nmの波長の範囲内に異なったフルエンス率を有する。同じく、第2の工程が、200〜280nmの波長範囲内に異なったフルエンス率を有するいくつかの領域を有してもよい。
【0026】
光重合性組成物が、それを一時的にかまたは永久的に付着させて本発明の方法において放射線に露光してもよい基板上にコートされてもよく、または前記組成物が、管またはパウチなどの容器内でまたは攪拌機付き管状反応器または他の反応容器などの反応器内で重合されてもよい。適した基材には、製造品、並びに感圧接着テープ裏材などがある。永久テープ裏材には、紙、ポリマーフィルム、金属箔、織布及び不織布、及びそれらの組合せなどがある。テープ裏材を下塗りし、それらへの組成物の接着性を改良し、又、剥離コーティングで裏面を処理してもよい。一時的な基材は、感圧接着剤両面テープ及び転写テープのライナーにおけるように、重合組成物を使用する間に除去される基材である。適した基材には、紙、フィルムなどがある。又、一時的な基材を剥離コーティングで処理し、フィルムから接着剤を除去するのを容易にすることができる。
【0027】
本発明の好ましい実施において、組成物を紙裏材上にコートして、コートされたウェブを形成し、第1、及び場合により第2の照射工程が、酸素量が例えば酸素約1000ppm未満、好ましくは約500ppm未満、より好ましくは約300ppm未満に制御される不活性環境において行われる。不活性環境の形成は、窒素、二酸化炭素、ヘリウム、アルゴンなどの雰囲気でコーティングを覆うことによって達成されてもよい。それはまた、紫外線に対して十分に透明であるバリアフィルムで組成物を覆い、所望の重合を達成することによって行われてもよい。ポリマーフィルムなどのフィルムを使用して酸素を組成物から取り除くとき、フィルムの透過率、すなわち、フィルムを通しての、及びフィルムの表面の上の何れかの任意のコーティングを通しての化学線の透過性が、好ましくは約70%より大きい。
【0028】
典型的には、特定のタイプのフィルムによる固有吸収が比較的短い波長であるので、比較的短い波長が、フィルムの透過性により高感度である。第2の照射工程に適した透明フィルムには、二軸配向ポリプロピレン(BOPP)、ポリエチレンなどのポリオレフィンフィルム、FEP 100A、FEP 200A、テフゼル(Tefzel)フィルム(デラウェア州、ウィルミントンのE・I・デュポン・ドゥ・ヌムール((E.I.Dupont de Nemours,Wilmington,DE))及びTHV200、THV300、及びTHV400(ミネソタ州、セントポール(St.Paul,MN)のスリーエムダイネオン(3M Dyneon))などのフッ素化ポリオレフィンフィルムなどがある。フィルムが再利用されるか、または長時間の露光に用いられるとき、後者が特に有利である。または、ポリエチレンテレフタレートなどのそれほど透過性でないフィルムが用いられるとき、それは、放射線をコーティング上に直接に当てる第2の照射工程の間に除去されなくてはならない。フィルムを場合により剥離材料で処理し、重合した組成物からフィルムを除去することを容易にする。かかる剥離材料は概して周知であり、シリコーン、フッ化炭化水素、及びポリオレフィンなどの材料がある。
【0029】
いくつかの場合には、一方または両方の照射工程の間に組成物を冷却することが望ましい。コートされたフィルムを冷却板の上に引っ張り、冷却窒素をウェブ上に吹きつけるか、または空気を前述のサンドイッチ構造に吹きつけることによって、コートされたウェブ上でこれを行うことができる。容器を冷却するために、例えば、容器を水中に浸漬し、容器の周りに冷却ジャケットを用いるか、または冷却空気または窒素を容器に吹きつけてもよい。
【0030】
重合を行うために必要な波長の十分な光エネルギーを吸収するように本発明に適した光開始剤を選択する。光開始剤は、第1及び第2の工程の波長範囲の両方において吸収する単一の光開始剤であってもよく、またはそれは、2つの異なった光開始剤の組合せであってもよい。好ましくは、第1及び第2の工程のランプの波長範囲の両方において吸収する単一の光開始剤を使用する。特に好ましいのは、280〜600nmの波長範囲の低いモル吸収係数及び200nm〜280nmの範囲の、より高いモル吸収係数を有する光開始剤である。
【0031】
本発明に有用な光開始剤には、ベンゾインエーテル、ベンゾインメチルエーテルまたはベンゾインイソプロピルエーテルなどの置換ベンゾインエーテル、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2,2−ジエトキシ−アセトフェノン及び2,2−ジメチル−アセトフェノンなどの置換アセトフェノン、2−メチル−2−ヒドロキシプロピオフェノンなどの置換アルファ−ケトール、2−ナフタリンスルフォニルクロリドなどの芳香族スルフォニル塩化物、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシムなどの光活性オキシム、置換トリアジン、及びオリゴマー2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−メチルビニル)フェニル]−1−プロパン(ペンシルベニア州、エクストンのサートマー(Sartomer,Exton,PA)製のエサキュウア(Esacure)KIP150として入手できる)などのオリゴマー光開始剤、及びそれらの混合物などがある。
【0032】
好ましい光開始剤には、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(アーガキュア(Irgacure)651としてチバアディティブ(Ciba Additives)から入手でき、又、エサキュア(Esacure)KB−1としてペンシルベニア州、エクストンのサートマーから入手できる)、アーガキュア184(チバ)、ダロキュア(Darocur)2959(チバ)、及びダロキュア1173(チバ)などがある。
【0033】
好ましくは、光開始剤が、モノマーまたはモノマー/オリゴマーのブレンドの合計100重量部に対して、約0.01重量部〜約5重量部、最も好ましくは、約0.1重量部〜約2重量部の量において存在している。
【0034】
好ましい実施態様において、光重合性組成物が、少なくとも1つのアクリル酸エステル、すなわち、1〜18個、好ましくは4〜14個の炭素原子を含有するアルキルアルコール、好ましくは非第三アルコール、のアクリレートを含む。このクラスのモノマーに含まれるのは、例えば、イソオクチルアクリレート、イソノニルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、デシルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート、n−ブチルアクリレート、メチルアクリレート、及びヘキシルアクリレートである。好ましいモノマーには、イソオクチルアクリレート、イソノニルアクリレート、ブチルアクリレート、及び2−エチルヘキシルアクリレートなどがある。
【0035】
好ましくは、アクリレートが、アクリレートのホモポリマーのガラス転移温度より高いホモポリマーガラス転移温度を有する強化モノマーと共重合される。適した共重合性モノマーは典型的には、エチレン性不飽和モノマー、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、N置換アクリルアミド、ヒドロキシアクリレート、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、無水マレイン酸、イソボルニルアクリレート、及びイタコン酸などである。
【0036】
アクリレートは典型的には、全モノマー組成物の約30〜100部の量において存在し、強化モノマーが、全モノマー組成物の約0〜70部の量において存在している。モノマーの選択及び量を、最終用途に望ましい性質を達成するように選択することができる。モノマーのタイプ及び量の選択、接着剤においてそれらの得られた性質は概して、当業者には周知である。
【0037】
組成物が、照射する前に基材にコートされる場合、モノマーまたはモノマー混合物の粘度を増大させ、コーティングプロセスの間により便利に取り扱かうことができる「シロップ」を形成することが好ましい場合がある。シロップという用語は塗布可能な粘度に増粘された組成物を指す。より望ましいレベルに組成物の粘度を増大させる好ましい方法は、(紫外線などの)化学線に露光することによってまたは熱重合によって少量の適した開始剤でモノマー混合物を部分的に重合させることである。モノマー混合物の粘度を増大させる他の方法には、高分子量のポリマーなどの粘度改質剤またはコロイドシリカなどのチキソトロピー剤を添加することなどがある。
【0038】
部分的に重合したモノマー混合物またはシロップを第1の工程において光重合させるために、約280〜500nmの波長及び0.01〜20mW/cm2のフルエンス率の放射線でそれを照射し、モノマー混合物の、アクリレートコポリマーへの約10%の転化率を達成する。好ましくは、モノマーの転化率は、第1の照射工程の後に少なくとも20%、より好ましくは少なくとも55%、最も好ましくは少なくとも75%である。重合を第2の工程において少なくとも95%の転化率まで完了させるために、約200〜280nmの波長の放射線で組成物を照射する。好ましくは、最終転化率は約97%より大きく、より好ましくは99%より大きい。
【0039】
光重合性組成物が、得られた接着剤または物品の凝集強さを増強するために架橋剤を含有してもよい。適した架橋剤には、アントラキノン及びベンゾフェノンなどの水素引き抜きカルボニル及び米国特許第4,181,752号明細書に開示されているようなそれらの誘導体、及び1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、及び1,2−エチレングリコールジアクリレートなどの多官能性アクリレート、並びに米国特許第4,379,201号明細書に記載されているような多官能性アクリレートなどがある。他の有用な架橋剤モノマーには、ポリマー多官能性(メタ)アクリレート、例えば、ポリ(エチレンオキシド)ジアクリレートまたはポリ(エチレンオキシド)ジメタクリレートの他、置換及び非置換ジビニルベンゼンなどのポリビニル架橋剤、「エベクリル(EBECRYL)」270及び「エベクリル」230などの二官能性ウレタンアクリレート(それぞれ、共にジョージア州、スミルナのUCBから入手できる、1500の重量平均分子量及び5000の重量平均分子量のアクリル化ウレタン)、及びそれらの組合せなどがある。光開始剤として同様に作用する有用な架橋剤は、米国特許第4,330,590号明細書及び同第4,329,384号明細書に記載された発色団置換ハロメチル−s−トリアジンである。
【0040】
フォーム状材料またはフォームPSAテープが望ましい場合、ミクロ気泡を含むモノマーブレンドを用いてもよい。ミクロ気泡はガラスであってもよく、またはそれらは、米国特許第3,615,972号明細書、同第4,075,238号明細書、及び同第4,287,308号明細書に記載されたミクロ気泡など、ポリマーであってもよい。適したミクロ気泡は約10〜約200マイクロメータの平均直径を有し、感圧接着剤層の約5〜約65容積パーセントを占める。好ましいガラスミクロ気泡が約50マイクロメータの平均直径を有する。
【0041】
本発明の方法を使用して、米国特許第4,415,615号明細書に記載されているような気泡PSA膜を製造することができる。
【0042】
本発明によって製造されたPSAの代表的の厚さは、約1〜約500マイクロメータ、より好ましくは約1〜約250マイクロメータ、最も好ましくは約1〜約100マイクロメータの範囲であってもよい。より厚いコーティングが望ましいとき、同時に両側から照射することが有利である場合がある。
【0043】
重合性混合物とブレンドすることができる他の材料には、充填剤、粘着付与剤、発泡剤、酸化防止剤、可塑剤、強化剤、疎水性シリカ、染料、顔料、繊維、難燃剤、及び粘度調節剤などがある。
【0044】
本明細書に記載した本発明をより完全に理解することができるように、以下の実施例を示す。これらの実施例は説明に役立てる目的だけのためであり、いかなる仕方でもこの発明を制限すると解釈されるべきでないことは理解されるはずである。
【実施例】
【0045】
試験方法
転化率のパーセント(転化率の%)
コーティング中に存在している揮発性材料の量を確認するために、照射した後、コートされたウェブから14.5cm2の面積を有する試料を打ち抜き、予め秤量したアルミニウム皿(W)内に、コートされた面を上にして、裏材を有する試料を置き、秤量し(W1試料+皿)、110℃で2時間、乾燥させ、次いで再秤量した(W2試料+皿)。10の打ち抜き試料の数平均をとることによって、コートされていない裏材の重量(W裏材)を得た。揮発物のパーセント(V)を以下の式を用いて得た。
V=(W1試料+皿−W2試料+皿)/(W1試料+皿−W−W裏材)*100
転化率のパーセントは以下の式を用いて計算された。
転化率の%=100%−V
揮発物の非常に少量が水であった可能性があるが、この計算については無視できると思われる。
【0046】
静的剪断強度
明るい、アニールされたステンレス鋼から製造された試験パネル及び試験片を清浄にするために、メチルエチルケトンに浸漬したティッシューで拭い、次いでイソプロパノール/蒸留水の50/50の混合物に浸漬したティッシューで拭い、最後にアセトンに浸漬したティッシューで更に3回、拭った。剥離ライナー上の感圧接着剤を、十分な積層を確実にするために親指で押し、12.7mm×50.8mm×1.6mmの大きさのステンレス鋼試験片に積層した。ライナーを除去し、パネルと試験片との間のオーバーラップが25.4mmであるように、試験片をステンレス鋼パネル(試験片より幅が広い)に積層した。1000グラムの重量を積層体の上に置き、周囲温度(約23℃)において約15分間、滞留させてから、(剪断不良モードを確実にするために)パネルを垂線から2°に垂下し、試験片の自由端を垂下した。1000グラムの重量を試験片の自由端から垂下し、タイマーを開始した。剪断強度は、試験片がパネルに付着したままである時間量によって示される。記載した値は分単位であり、3つの別個の試料の平均である。
【0047】
実施例1〜15及び参考例R1〜R4
感圧接着剤組成物を調製するために、イソオクチルアクリレート90部、アクリル酸10部、光開始剤0.04部(チバアディティブ製(Ciba Additives)のアーガキュア(IrgacureTM)651として入手できる2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン)を混合した。前記組成物を数分間、気泡生成窒素ガス流を用いて脱気した。次に、前記組成物を、実施例に応じて、2、4、6、8、または10
40ワットの螢光ブラックライト(オスラムシルバニア(Osram Sylvania)から入手できる350BL)に露光し、約1500センチポアズのブルックフィールド粘度を有するシロップをもたらした。次に、光開始剤(2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン)を更に0.1部をシロップ中に溶解した。
【0048】
各実施例を、片側にシリコーンコーティングを設けられた厚さ50.8マイクロメータのポリエステルフィルムの剥離面に約2.0ミル(50.8マイクロメータ)の厚さまでナイフコートし、次いでキャリアベルトで搬送し、表2に示した露光条件下、窒素不活性化雰囲気中で照射し、感圧接着剤を形成した。
【0049】
様々なランプの組合せについてフルエンスまたは総エネルギーを、低強度検出ヘッド(バージニア州、スターリング(Sterling,VA)のEIT社から入手できる)備えたパワーマップ(PowerMapTM)放射計を用いて15cm/分で測定した。表1に示したデータには、速度比に基づいて、より高い速度で計算されたフルエンスが含まれる。
【0050】
【表1】

【0051】
第1の工程の露光領域が、上に記載した、0〜10の直径3.8cmの350BLランプからなった。各ランプを、5cmの中心間の間隔でキャリアベルトにわたって配置した。これらのバルブは、それらの出力が、主に、約320〜390nmにあり、UVAスペクトル領域と称される領域の約350nmのピーク発光を有するので、UVAバルブと称される。
【0052】
第2の露光領域が、0〜10の直径1.6cmの20ワットの殺菌バルブ(コネチカット州、ウォーターベリのヴォルターク(Voltarc、Waterbury、CT)から入手できる)からなり、各々を、約2.5cmの中心間の間隔でキャリアベルトにわたって配置した。これらのバルブは250〜260nmの近単色発光(near monochromatic emission)を有し、それらの出力が主にUVCスペクトル領域にあるので、UVCバルブと称される。
【0053】
参考例(R1〜R4)はUVCバルブだけを用いて重合されたが、本発明の実施例は、0.5、1.0、2.0、及び4フィート/分(それぞれ、15、30、61、及び122センチメートル/分(cm/min))の様々な線速度でUVA及びUVCバルブの連続的な組合せを用いた。一つ一つ示さないが、「UVA後」と記載した欄の下の試料は、UVA放射線だけに露光した後の接着剤の残留及び剪断強度を示す。
【0054】
各タイプのランプの線速度及び数を表2に示し、又、UVAバルブだけ、UVCバルブだけ、または、本発明の方法によって、UVA及びUVCバルブの両方を有する組合せに露光した後の接着剤組成物の残留及び静的剪断強度も表2に示した。実施例1〜15において、「UVC後」は、UVA放射線に露光したすぐ後に、インラインでUVC放射線に露光された試料を指す。相応する「UVA後」のデータは、UVA放射線に露光しただけの試料を指す。後者は、実際には、付加的な比較例である。
【0055】
【表2】

【0056】
表2のデータが示す通り、転化率の%が参考例2の場合のように比較的高いことがある時でも、本発明の方法を用いて製造された感圧接着剤がUVAランプだけまたはUVCランプだけよりも改善された剪断強度を示す。
【0057】
実施例16〜40及び参考例R5〜R9
感圧接着剤を実施例1〜15の手順によって調製したが、ただし、シロップを調製した後、0.1部の1,6−ヘキサンジオールジアクリレートもまた、コーティングする前に架橋剤として添加した。
【0058】
【表3】

【0059】
表3のデータは、UVAまたはUVC放射線のどちらかだけに露光するより高い剪断強度を達成する際、組成物をUVA放射線に、次いでUVC放射線に連続的に露光する利点を示す。
【0060】
請求項によって定義されるように本発明の精神及び範囲から外れずに、適当な改良及び変型が前述の開示内容から可能である。
【0061】
様々な変更及び改良が、上に記載した発明のコンセプトから外れることなく実施できることは、当業者には明らかであろう。従って、本発明の範囲は、この適用において記載された構造に制限されるべきではなく、請求項によって記載された構造及びそれらの構造の同等物によってのみ制限されるものとする。
【0062】
態様
1. (a)300nmより大きい波長で起こる最大スペクトル出力を有する第1の放射線源に組成物を露光する工程と、
(b)その後、300nmより小さい波長で起こる最大スペクトル出力を有する第2の放射線源に前記組成物を露光する工程と、の順次の工程を含む、フリーラジカル光開始剤を含有する組成物の重合方法。
2. 前記組成物がフリーラジカル重合性組成物である、態様1に記載の方法。
3. 前記組成物が、(a)1〜18個の炭素原子を含有するアルキルアルコール、の少なくとも1つのアクリル酸エステル、約50〜100重量部と、
(b)少なくとも1つの共重合性モノマー、約0〜50重量部と、を更に含む、態様2に記載の方法。
4. 前記第2の放射線照射工程が、約2mW/cm2より大きいフルエンス率を有する、態様1に記載の方法。
5. 前記組成物を前記第1の放射線源に露光する前に前記組成物を基材に適用する工程を更に含む、態様1に記載の方法。
6. 前記基材が、紙、ポリマーフィルム、金属箔、織布、または不織布の少なくとも1つを含む、態様5に記載の方法。
7. 前記組成物が前記基材に適用される前に、前記組成物を少なくとも10%の転化率まで重合させる工程をさらに含む、態様5に記載の方法。
8. 前記組成物を前記第1の放射線源に少なくとも露光する工程が、酸素濃度が約1000ppmより小さい不活性環境において行われる、態様1に記載の方法。
9. 前記組成物が、前記第1の放射線源に露光される前に透明なフィルムによって覆われて前記不活性環境を形成する、態様8に記載の方法。
10. 前記光開始剤が、前記組成物の全重量の約5パーセント未満を占める、態様1に記載の方法。
11. 前記光開始剤が2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンを含む、態様1に記載の方法。
12. 前記組成物が少なくとも2つの異なった光開始剤の組合せを含む、態様1に記載の方法。
13. 前記組成物の前記第1の放射線源への露光が重合反応の少なくとも約20%を完了させ、前記組成物の前記第2の放射線源への露光が重合反応の少なくとも約95%を完了させる、態様1に記載の方法。
14. 前記組成物の前記第1の放射線源への露光が重合反応の少なくとも約75%を完了させ、前記組成物の前記第2の放射線源への露光が重合反応の約95%超を完了させる、態様1に記載の方法。
15. 前記組成物がアクリレートモノマーを含有する、態様1に記載の方法。
16. 前記アクリレートモノマーが、前記組成物の全重量の少なくとも約30%を占める、態様15に記載の方法。
17. 前記組成物が架橋剤を含有する、態様1に記載の方法。
18. 前記架橋剤がトリアジン、ベンゾフェノン、または置換ベンゾフェノンである、態様17に記載の方法。
19. 前記架橋剤がトリハロメチル−s−トリアジンである、態様17に記載の方法。
20. 態様1に記載の方法を用いて調製された感圧接着剤を有するテープ。
21. (a)約315nm〜500nmの範囲の波長を含む第1の放射線源に組成物を露光する工程と、
(b)その後、約200nm〜280nmの範囲の波長を含む第2の放射線源に前記組成物を露光する工程と、の順次の工程を含む、フリーラジカル光開始剤を含有する組成物の重合方法。
22. 前記第1の放射線源からの化学線出力の少なくとも90%が、315nm〜400nmの波長範囲内にある、態様21に記載の方法。
23. 前記第2の放射線源からの化学線出力の少なくとも90%が、200nm〜280nmの波長範囲内にある、態様21に記載の方法。
24. (a)白熱ランプ及び蛍光ランプの少なくとも1つを含む第1の放射線源に組成物を露光する工程と、
(b)その後、低圧水銀アークランプ、エキシマーランプ、及びエキシマーレーザーのうちの少なくとも1つを含む第2の放射線源に前記組成物を露光する工程と、の順次の工程を含む、フリーラジカル光開始剤を含有する組成物の重合方法。
25. 前記第1の放射線照射工程のフルエンス率が約50mW/cm2より小さい、態様24に記載の方法。
26. 前記第2の放射線照射工程のフルエンス率が2mW/cm2より大きい、態様24に記載の方法。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)300nmより大きい波長で起こる最大スペクトル出力を有する第1の放射線源に組成物を露光する工程と、
(b)その後、200〜280nmの波長で起こる最大スペクトル出力を有する第2の放射線源に前記組成物を露光する工程と、の順次の工程を含む、フリーラジカル光開始剤を含有する組成物の重合方法。
【請求項2】
前記組成物が、
(a)フリーラジカル光開始剤、
(b)1〜18個の炭素原子を含有するアルキルアルコール、の少なくとも1つのアクリル酸エステル、50〜100重量部と、
(c)少なくとも1つの共重合性モノマー、0〜50重量部と、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
(a)蛍光ランプを含む第1の放射線源に組成物を露光する工程と、
(b)その後、殺菌ランプを含む第2の放射線源に前記組成物を露光する工程と、の順次の工程を含む、フリーラジカル光開始剤を含有する組成物の重合方法。
【請求項4】
(a)フリーラジカル光開始剤を含む組成物を提供すること、
(b)315nm〜500nmの範囲の波長で起こる最大スペクトル出力を有する第1の放射線源に組成物を露光する工程と、
(c)その後、200nm〜300nmの範囲の波長で起こる最大スペクトル出力を有する第2の放射線源に前記組成物を露光する工程と、の順次の工程を含む、組成物の重合方法。
【請求項5】
前記第1の放射線源に前記組成物を露光する前に前記組成物を基材に適用する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも前記第1の放射線源に前記組成物を露光する工程は酸素濃度が約1000ppmよりも小さい不活性雰囲気において行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法を用いて調製された感圧接着剤を含むテープ。

【公開番号】特開2009−114451(P2009−114451A)
【公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−292021(P2008−292021)
【出願日】平成20年11月14日(2008.11.14)
【分割の表示】特願2003−558053(P2003−558053)の分割
【原出願日】平成14年10月11日(2002.10.11)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】