説明

アクリルポリマーを含む化粧料組成物

【課題】適用時に、ケラチン物質類に良好に付着、特に伸張効果を得るために睫の端部において材料が良好に堆積する製品であって、ケラチン物質類へのスムーズで均一な付着を可能にする製品が求められている。
【解決手段】本発明は化粧品として許容可能な媒体に、
−a)(メタ)アクリル酸と2〜20の炭素原子を含むモノアルコールとの反応によって生じるエステル類より選ばれる少なくとも1のモノマーA、
b)メタクリル酸と1〜10の炭素原子を含むモノアルコールとの反応によって生じるエステル類より選ばれる少なくとも1のモノマーB、及び
c)N−ビニルラクタム類及びその誘導体より選ばれる少なくとも1のモノマーC、
の共重合により生ずるポリマー、及び、
−少なくとも1の第一有機溶媒を含む有機溶媒相を含む化粧料組成物であって、
前記相は、1〜5の炭素原子を含む低級モノアルコール又はC−C4ケトンを含まないか、又は、上記組成物の全重量に対して、15重量%以下の量で含む化粧料組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人間の身体又は顔面のいずれかの、頭皮を含む人間の皮膚、人間の唇又は外皮、爪、毛髪、睫、又は眉毛等のケラチン繊維のためのメイクアップ又はケア用化粧料組成物であって、特定のアクリルポリマーを含むものに関する。
上記組成物は、自由であるか圧縮された粉末、ファンデーション、メイクアップルージュ、アイシャドウ、コンシーラー製品、ブラッシャー、口紅、リップバーム、リップグロス、リップペンシル、アイペンシル、マスカラ若しくはアイライナー等の目のメイクアップ製品、マニキュア、ボディーメイクアップ又は皮膚着色製品であってもよい。
【背景技術】
【0002】
ケラチン繊維のためのメイクアップ組成物類は、睫の「マスカラ類」としても知られているものであり、一般的に、ポリマー類や顔料類をも含んでいる水相に、少なくとも1の界面活性剤を用いて分散されたワックス、又は複数のワックスの混合物からなる。
【0003】
上記メイクアップ組成物類のための所望の適用特性、例えば、流動性、被覆用粉末、及び/又はカール力、の調整は、上記ロウ類及びポリマー類の定性的及び定量的選択によってなされる。よって、特に睫に適用された時に、伸張、カール及び/又は太くするといった様々なタイプの効果を誘起する様々な組成物類を製造することが可能である。
【0004】
しかし、これらの組成物類に関していうと、例えば、睫のコート、伸張又はカールといったメイクアップ特性は、マスカラブラシ等の適用具を用いて、大量の製品が睫に適用される場合に得られる。
【0005】
例えば、文献FR 83099997は、アニオン性フィルム形成ポリマー及びカチオン性フィルム形成ポリマーの組み合わせを含む、伸張特性を有するマスカラ組成物類を開示する。しかし、これらの組成物は、睫への十分な接着(付着)性がない。
【0006】
組成物が睫に十分に接着しない場合には、使用者は、製品を含浸したブラシを用いて、数回睫に適用を行わねばならず、メイクアップを施し、所望の結果を得るためには、ある程度の時間を費やすこととなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ゆえに、適用時に、ケラチン物質類に良好に付着、特に伸張効果を得るために睫の端部において材料が良好に堆積する製品であって、ケラチン物質類へのスムーズで均一な付着を可能にする製品が求められている。
【0008】
唇のための製品の場合、良好な定着力を有するフィルムを形成することが可能な組成物類、すなわち、移動抵抗、及び/又は、転移抵抗特性を有する組成物類を得ることが望まれている。用語「移動」は、皮膚や唇に適用された組成物の、その初期の適用ラインからの流出を意味する。
【0009】
本発明の目的は、この様に、ケラチン物質類のためのメイクアップ組成物であって、ケラチン物質類への簡易な適用ができ、伸張、及び/又は、定着力特性を有するメイクアップフィルムを急速に生じさせる組成物を利用可能とすることである。
【0010】
発明者らは、驚くべきことに、有機溶媒相における特定のアクリルポリマーの使用が、ケラチン物質類への組成物の粘着特性を向上させることを可能にすることを発見した。上記組成物は、ケラチン物質類への適用が容易であり、ケラチン物質類に良好に付着し、特にケラチン繊維の場合には伸張効果を示すメイクアップフィルムの堆積を可能にする。
【0011】
本発明の上記組成物は、特に、人間の身体、唇、外皮のためのメイクアップ製品であって特に、非治療的ケア及び/又はトリートメント特性を有するものであってもよい。上記組成物は、とりわけ、リップスティック、又はリップグロス、メイクアップルージュ、アイシャドウ、タトゥー製品、リップ製品、ケラチン繊維のためのメイクアップ又はケア製品、特にアイラッシュ(マスカラ)、アイライナー、マニキュア、人工的皮膚日焼け製品、ヘアカラー又はヘアケア製品、又は睫ケア製品である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
さらに具体的には、本発明の第一の主題は、化粧品として許容可能な媒体に、
−a)(メタ)アクリル酸と2〜20の炭素原子を含むモノアルコールとの反応によって生じるエステル類より選ばれる少なくとも1のモノマーA、
b)メタクリル酸と1〜10の炭素原子を含むモノアルコールとの反応によって生じるエステル類より選ばれる少なくとも1のモノマーB、及び
c)N−ビニルラクタム類及びその誘導体より選ばれる少なくとも1のモノマーC、
の共重合により生ずるポリマー、並びに、
−少なくとも1の第1有機溶媒を含む有機溶媒相を含み、
前記相は、1〜5の炭素原子を含む低級モノアルコール若しくはC−C4ケトンを含まないか、又は、上記組成物の全重量に対して、15重量%以下の量でしか含まない化粧料組成物をいう。
【0013】
上述のポリマーは、本明細書の残りの部分においては、「アクリルポリマー」として言及されることもある。
【0014】
上記組成物が、1〜5の炭素原子を含む低級モノアルコール又はC−C4ケトンを含む場合には、それらを上記組成物の全重量に対して、10重量%以下の量又は5重量%以下の量で含んでもよい。
【0015】
本発明は、また、皮膚、及び/又は、唇、及び/又は、外皮のメイクアップ方法であって、上述の組成物の皮膚、及び/又は、唇、及び/又は、外皮への適用からなるものに関する。
【0016】
本発明に係る上記組成物は、顔面又は頭皮のどちらか及び全身の皮膚、粘膜、例えば、唇、下の瞼の内側、及び、外皮、例えば、爪、睫、毛髪、眉毛、さらには全身の体毛に適用されてもよい。
【0017】
本発明に係る上記組成物は、好ましくは、洗い流さない組成物である。
【0018】
本発明は、また、上述の組成物の上述のケラチン物質類への適用を含むケラチン物質類のメイクアップ又はケアのための美容方法に関するものである。
【0019】
最後に、本発明の主題は、ケラチン物質上に伸張、及び/又は、良好な定着力、及び/又は、移動抵抗特性、及び/又は、転移抵抗特性を有するフィルムを形成することが可能な化粧料組成物の調製のための、
a)(メタ)アクリル酸と2〜20の炭素原子を含むモノアルコールとの反応によって生じるエステル類より選ばれる少なくとも1のモノマーA、
b)メタクリル酸と1〜10の炭素原子を含むモノアルコールとの反応によって生じるエステル類より選ばれる少なくとも1のモノマーB、及び
c) N−ビニルラクタム類より選ばれる少なくとも1のモノマーC、
の共重合により生ずるポリマーの使用である。
【0020】
[アクリルポリマー]
本発明に係る組成物のアクリルポリマーは、
a)(メタ)アクリル酸と2〜20の炭素原子を含むモノアルコールとの反応によって生じるエステル類より選ばれる少なくとも1のモノマーA、
b)メタクリル酸と1〜10の炭素原子を含むモノアルコールとの反応によって生じるエステル類より選ばれる少なくとも1のモノマーB、及び
c) N−ビニルラクタム類選ばれる少なくとも1のモノマーC、
の共重合により生ずるポリマーである。
【0021】
本発明に係る組成物のアクリルポリマーは、有利には、フィルム形成ポリマーである。
【0022】
用語「フィルム形成ポリマー」は、それ自体で、又は、補助的なフィルム形成剤の存在下において、ケラチン物質類に付着する肉眼視で連続したフィルムを形成可能なポリマーを意味する。
【0023】
[モノマー A]
モノマーAは、(メタ)アクリル酸と2〜20の炭素原子を含むモノアルコールとの反応によって生じるエステル類より選ばれる。
【0024】
一つの実施態様によると、コポリマーは、メタクリル酸と5〜20の炭素原子、好ましくは7〜18の炭素原子、さらに好ましくは10〜18の炭素原子を含むモノアルコールとの反応によって生じる少なくとも1のモノマーAを含む。
【0025】
特に、モノアルコールは以下のものから選ばれてもよい:3-ヘプタノール、1-オクタノール、2-オクタノール、イソオクチルアルコール、2-エチル-1-ヘキサノール、1-デカノール、1-ドデカノール、1-トリデカノール、1-テトラデカノール、及び1-オクタデカノール、並びにこれらの混合物。
【0026】
本発明に係るポリマーは、アクリル酸と2〜15の炭素原子、好ましくは4〜14の炭素原子を含むモノアルコールとの反応によって生じる少なくとも1のモノマーAを含んでもよい。
【0027】
特に、C−C15モノアルコールは以下のものから選ばれてもよい:エタノール、1-ブタノール、2-ブタノール、1-ペンタノール、2-ペンタノール、3-ペンタノール、2-メチル-1-ブタノール、1-ヘキサノール、2-ヘキサノール、2-メチル-1-ペンタノール、3-メチル-l-ペンタノール、2-エチル-l-ブタノール、3、5、5-トリメチル-1-ヘキサノール、3-ヘプタノール、1-オクタノール、2-オクタノール、イソオクチルアルコール、2-エチル-1-ヘキサノール、1-デカノール、1-ドデカノール、1-トリデカノール、及び1-テトラデカノール、並びにこれらの混合物。
【0028】
有利には、モノマーAは、n-ブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート及びラウリルメタクリレート(メタクリル酸と1−ドデカノールの反応に由来するもの)、並びにこれらの混合物より選ばれる。
【0029】
有利には、モノマーAは、ポリマー中において、モノマーの全数に対して、15%〜80%、より好ましくは40%〜60%の数量比で存在する。
【0030】
[モノマーB]
モノマーBは、メタクリル酸と1〜10の炭素原子、好ましくは1〜6の炭素原子、さらに好ましくは1〜4の炭素原子含むモノアルコールとの反応によって生じるエステル類より選ばれる。
【0031】
特に、モノアルコールはメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、及び3-ペンタノール、並びにそれらの混合物から選ばれてもよい。
【0032】
好ましくは、 モノマーBは、メチルメタクリレート、及びn−ブチルメタクリレート、並びにこれらの混合物より選ばれる。
【0033】
有利には、モノマーBは、ポリマー中において、モノマーの全数に対して、20%〜70%より好ましくは25%〜50%の数量比で存在する。
【0034】
[モノマーC]
モノマーC は、米国特許3907720号明細書に記載されているものなどのN−ビニルラクタム類(N−置換ラクタム誘導体)、及び、特に、以下の化学式を有するN−ビニルラクタム類より選ばれる。
【化1】

[式中、R1及びR2はそれぞれ、独立して、水素原子;メチル、エチル、若しくはプロピル等のC-Cアルキル基;又はアリール基を表し;
Y は、O、S、−SO−、
【化2】

より選ばれ、
及び、n及びn1は、それぞれが同時に0でないという条件のもとに、0 〜 5の範囲にある。
好ましくは、 R1 及び R2はそれぞれ、独立して、水素原子;メチル、エチル、又はプロピル等のC-Cアルキル基を表し; 及び
Y は、
【化3】

を表す。]
【0035】
モノマーCとして使用することが可能な、N−ビニルラクタム類としては、N−ビニルピロリドン、並びに以下のラクタム類:3,3-ジメチル-1-ピロリドン、 4,4-ジメチル-2-ピロリドン、 3,4-ジメチル-2-ピロリドン、3-エチル-2-ピロリドン 及び 3,5-ジメチル-2-ピロリドン−、のN−ビニル置換誘導体が挙げられる。モノマーC は、好ましくは N-ビニルピロリドンである。
【0036】
有利には、モノマーCは、ポリマー中において、モノマーの全数に対して、1% 〜15%、より好ましくは5%〜15%の数量比で存在する。
【0037】
有利には、ポリマーは、溶液中にあるか、又は有機溶媒の分散液中にあり、その有機溶媒は、好ましくは、本発明に係る組成物の有機溶媒相の「第1有機溶媒」である。
【0038】
本発明の組成物中のコポリマーは、従来のフリーラジカル重合法、特に、モノマー類が可溶な溶媒中における重合法により調製されてもよい。
【0039】
この様なコポリマー及びそれらを含む抗菌組成物は、特に、米国特許US4584192に記載されている。
【0040】
本発明に係る組成物中のアクリルポリマーは、上記組成物の全重量に対して、固体(又は、活性物質)として、0.01重量%〜30重量%、好ましくは 0.05重量%〜20重量%、さらに好ましくは0.05重量%〜15重量%を占めてもよい。
【0041】
[有機溶媒相]
本発明に係る有機溶媒相は、少なくとも1の第1有機溶媒相又はオイルであって、特に脂肪相、とりわけ連続脂肪相を形成してもよいものを含む。上記組成物は、無水組成物であってもよい。本発明に係る上記組成物の有機溶媒相は、第1有機溶媒に加え、少なくとも1のエタノール又はイソプロパノール等の1〜5の炭素原子を含む低級モノアルコール、及び/又は、アセトン等の少なくとも1のC−C4ケトンを、上記組成物の全重量に対して、15重量%以下の量、好ましくは10重量%以下の量、より好ましくは5重量%以下の量で含んでよい。
【0042】
1の実施態様によれば、本発明に係る組成物の有機相は、エタノール又はイソプロパノール等の1〜5の炭素原子を含む低級モノアルコール類、及び、アセトン等のC−C4ケトン類を含まない。
【0043】
用語「1〜5の炭素原子を含む低級モノアルコール類、及び、ケトン類を「含まない」」とは、上記組成物は、上記溶媒類を、上記組成物の全重量に対して、2重量%以下の量、好ましくは1重量%以下の量、より好ましくは0.5重量%以下の量しか含まないことを意味する。
【0044】
第一有機溶媒は、揮発性であっても、非揮発性であってもよい。
本発明の目的においては、用語「揮発性有機オイル又は溶媒」は、室温及び大気圧において、ケラチン物質類と接触した後、1時間以内で蒸発可能なあらゆる非水性溶媒を意味する。本発明の揮発性有機溶媒及び揮発性オイルは、室温で液体であって、室温及び大気圧において0でない蒸気圧を有し、とりわけ0.13Pa〜40000Pa(10-3〜300 mmHg)の範囲の蒸気圧を有し、とりわけ、1.3 Pa 〜13000Pa (0.01〜100 mmHg)、より好ましくは1.3Pa〜1300Pa(0.01〜10mmHg)の範囲の蒸気圧を有する揮発性有機溶媒及び美容オイル類をいう。用語「非揮発性オイル」は、室温及び大気圧中において、少なくとも数時間に渡り、ケラチン物質上に残存するものであって、特にl0-3 mmHg (0.13 Pa)未満の蒸気圧を有するものである。
【0045】
これらのオイル類は、炭化水素系オイル類若しくはシリコーンオイル類、又はこれらの混合物であってよい。
用語「炭化水素系オイル」とは、水素又は炭素原子を主に含み、場合によっては酸素、窒素、硫黄、又はリン原子を含むものを意味する。揮発性炭化水素系オイル類は、8から16の炭素原子を含む揮発性炭化水素系オイル類、特に、C−C16の分岐状のアルカン類、例えば、C−C16の石油由来のイソアルカン類(イソパラフィン類としても知られるもの)、例えば、イソドデカン(2,2,4,4,6-ペンタメチルヘプタンとしても知られているもの)、イソデカン、及びイソヘキサデカン、例えば、商標名「Isopar」又は「Permethyl」で販売されているオイル類、C−C16の分岐状のエステル類、及びイソへキシルネオペンタノエート、並びにこれらの混合物より選ばれてもよい。他の揮発性炭化水素系オイル類、例えば石油蒸留物、特にシェル社により、「Shell Solt」の商標名で販売されているものが用いられてもよい。揮発性溶媒は、好ましくは8から16の炭素原子を含む揮発性炭化水素系オイル類及びこれらの混合物より選ばれる。
【0046】
使用されてもよい揮発性オイル類は、揮発性シリコーン類、例えば、特に6センチストークス(6 x 10-6 m2/s)以下の粘度を有すとともに、特に2〜10のシリコン原子を含み、任意で1〜22の炭素原子を含むアルキル又はアルコキシ基を含む揮発性直鎖又は環状シリコーンオイル類を含む。本発明において使用されてもよい揮発性シリコーンオイル類として特に挙げられるものとしては、以下のものがある、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、 ヘプタメチルヘキシルトリシロキサン、ヘプタメチルオクチルトリシロキサン、 ヘキサメチルジシロキサン、 オクタメチルトリシロキサン、 デカメチルテトラシロキサン、及びドデカメチルペンタシロキサン、 並びに、これらの混合物。
【0047】
揮発性オイルは、本発明の組成物中に、組成物の全重量に対して、0.05から98重量%の範囲、好ましくは1から65%の範囲で存在してもよい。
【0048】
上記組成物は、特に非揮発性炭化水素系オイル類、及び/又はシリコーンオイル類から選ばれる少なくとも1の非揮発性オイルを含んでもよい。
【0049】
非揮発性炭化水素系オイル類として特に挙げられるものとしては、以下のものがある:
−グリセロールの脂肪酸エステル類からなるトリグリセリド等の植物由来の炭化水素系のオイル類であって、その脂肪酸類は、CからC24迄の様々な長さの鎖長を有してもよく、これらの鎖は、場合によっては直線又は分岐を有し、及び、飽和又は不飽和であるもの;これらのオイルは特に、小麦麦芽オイル、ヒマワリオイル、グレープシードオイル、セサミシードオイル、トウモロコシオイル、アプリコットオイル、ヒマシ油、シア(shea)オイル、アボガドオイル、オリーブオイル、大豆オイル、スウィートアーモンドオイル、ヤシ油、ナタネ油、コットンシードオイル、ヘーゼルナッツオイル、マカダミアオイル、ホホバオイル、アルファルファオイル、ケシ油、パンプキン油、セサミシードオイル、マロー(marrow)オイル、ナタネ油、黒スグリオイル、イブニングプリムローズオイル、粟油、大麦油、キノアオイル、ライ油、ベニバナ油、ククイノキ油、トケイソウ油、ムスクローズオイル;又は、それに代えてStearineries Dubois社により販売されている、又は、Dynamit Nobel社により、Miglyol 810、 812 及び 818 の商標名で販売されているカプリン/カプリル酸トリグリセリドである。
−10〜40の炭素原子を含む合成エーテル類;
−ワセリン、ポリデセン、パーリーム等の水添ポリイソブテン、及びスクアレン等の鉱物又は合成由来の直鎖又は分岐状炭化水素類、及びこれらの混合物;
−化学式RCOORのオイル類等の合成エステル類、式中、R5+R6が10以上という条件の下、Rは直鎖状又は分岐状の1から40の炭素原子を含む高級脂肪酸残基であり、Rは特に1から40の炭素原子を含む分岐状の炭化水素鎖を表す。例えば、パーセリン油(セトステアリルオクタノエート)、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、C12からC15のアルキルベンゾエート、ヘキシルラウレート、ジイソプロピルアジペート、イソノニルイソノナエート、2−エチルヘキシルパルミテート、イソステアリルイソステアレート、アルキル又はポリアルキルオクタノエート、プロピレングリコールジオクタノエート等のデカノレート類又はリシノレート類、イソステアリルラクテート及びジイソステアリルマレート等のヒドロキシル化エステル類;及びペンタエリスリトールエステル類;
−12〜26の炭素原子を含む、分岐状の及び/又は不飽和の室温で液体の脂肪族アルコール類、例えば、オクチルドデカノール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、2−ヘキシルデカノール、2−ブチルオクタノール、又は、2−ウンデシルペンタデカノール;
−オレイン酸、リノール酸又はリノレン酸等の高級脂肪酸類;及びこれらの混合物。
【0050】
本発明に係る組成物において用いられてもよい非揮発性シリコーンオイル類は、非揮発性ポリジメチルシロキサン類(PDMS)、ペンダント状となっている及び/又はシリコーン鎖の末端にあるアルキル又はアルコキシ基であって2から24の炭素原子を含む基を含むポリジメチルシリコーン類、フェニルシリコーン類、例えばフェニルトリメチコン類、フェニルジメチコン類、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキサン類、ジフェニルジメチコン類、ジフェニルメチルジフェニルトリシロキサン類、及び2−フェニルエチルトリメチルシロキシシリケート類であってよい。
【0051】
好ましくは、上記有機溶媒相は、特に、下記化学式(A)に対応する少なくとも1のフェニルシリコーンオイルを含む:
【化4】

[式中、
−R及びR12は、それぞれ独立して、C1-C30 のアルキル基、 アリール基 又は アラルキル基であって、
−R10及びR11は、それぞれ独立して、C1-C30 のアルキル基、又は アラルキル基であって、
−u、v、w及びxは、和v+w+xが0でなく、和u+v+w+x が 1から900の範囲であり、 特に和 u+v+w+x が 1から800の範囲にあるという条件の下、それぞれ独立して、0から900の範囲の整数である。]
【0052】
有利には、R は C-C20のアルキル基、フェニル基、又は R' がC1-C5 アルキルであるR'-CHタイプのアラルキル基、R10及びR11は、それぞれ独立して、C-C20のアルキル基、又は R'がC1-C5 アルキルであるR'-CHタイプのアラルキル基、及び R12 は C-C20のアルキル基である。
【0053】
好ましくは、 R は メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、デシル、ドデシル又はオクタデシル基、又はそれに代えてフェニル、トリル、ベンジル又はフェネチル基であり、R10及びR11は、それぞれ独立して、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、デシル、ドデシル若しくはオクタデシル基又はそれに代えて、トリル、ベンジル又はフェネチル基であり、 及び R12はメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、デシル、ドデシル又はオクタデシル基である。
【0054】
本発明に係る組成物において用いられてもよいフェニルシリコーンオイル類としては、ダウコーニング社により参照名DC 556として販売されている製品、Wacker社により参照名Belsil PDM 1000として販売されている製品、又は信越化学社により、参照名KF 56又はKF 58として販売されている製品が挙げられる。
【0055】
有機溶媒相は、組成物の全重量に対して、0.05〜98重量%、好ましくは0.1〜70重量%、さらに好ましくは0.5〜60重量%を占めてもよい。
【0056】
本発明に係る組成物は、水、又は水とグリセロール、ジグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、ペンチレングリコール、若しくはポリエチレングリコール類、若しくは、それに代えて親水性Cエーテル類及びC−Cアルデヒド類等の親水性有機溶媒との混合物を含む水性相を含んでもよい。
【0057】
水性相(水、又は水及び親水性有機溶媒の混合物)は、組成物の全重量に対して、1〜95重量%、好ましくは5〜80重量%の範囲で存在してよい。
【0058】
本発明に係る組成物がこの様な水性相を含む時、親水性又は水溶性ゲル化ポリマー及び/若しくはフィルム形成性ポリマーを含んでもよい。
【0059】
上述の親水性又は水溶性ゲル化ポリマー及び/若しくはフィルム形成性ポリマーは以下のものを含む:
【0060】
−アクリル酸又はメタクリル酸のホモポリマー類又はコポリマー類、又はこれらの塩類及びエステル類、特に、Allied Colloid社により「Versicol F」 or 「Versicol K」として販売されている製品、Ciba-Geigy社により商品名「Ultrahold 8」として販売されている製品、及びSynthalen K タイプのポリアクリル酸類;
【0061】
−ナトリウム塩の形態で販売されているアクリル酸及びアクリルアミドのコポリマー類、特に、Hercules社により商品名「Reten」として販売されている製品、Vanderbilt社により商品名「Darvan 7」として販売されているポリメタクリレートナトリウム、及びHenkel社により商品名「Hydagen F」として販売されているポリヒドロキシカルボン酸のナトリウム塩類;
【0062】
−ペミュレン(Pemulen)形式のポリアクリル酸/アルキルアクリレートのコポリマー類;
【0063】
−Clariant社により販売されているAMPS (部分的にアンモニアで中和されたポリアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸であって、架橋度の高いもの);
【0064】
−SEPPIC 社により販売されているSepigel又はSimulgelタイプの AMPS/アクリルアミドのコポリマー類、及び
【0065】
−AMPS/ポリオキシエチレン化アルキルメタクリレートのコポリマー類(架橋された又は非架橋のもの)、並びにこれらの混合物。
【0066】
水溶性ゲル化ポリマー及び/又はフィルム形成性ポリマーの例として他に挙げられるものとしては、以下のものがある:
【0067】
−プロテイン類、例えば小麦又は大豆プロテイン等の植物由来のプロテイン類;ケラチン類等の動物由来のプロテイン類、例えば、ケラチン加水分解物類及びスルホニックケラチン類;
【0068】
−アニオン性、カチオン性、両性、若しくはノニオン性キチン又はキトサンポリマー類;
【0069】
−ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、
エチルヒドロキシエチルセルロース、及びカルボキシメチルセルロース等のセルロースポリマー類、また四級化したセルロール誘導体類;
【0070】
−ビニルポリマー類、例えば、ポリビニルピロリドン類、メチルビニルエーテル及び無水マレイン酸のコポリマー類、ビニル酢酸及びクロトン酸のコポリマー類、ビニルピロリドン及びビニル酢酸のコポリマー類;ビニルピロリドン及びカプロラクタムのコポリマー類;ポリビニルアルコール;
【0071】
−連合性ポリウレタン類、例えば、
Servo Delden 社によるC16-OE120-C16ポリマー(Ser Ad FX11OOの商標名で販売され、ウレタン官能基を有する分子であり、1300の重量平均分子量を有する)であって、OEはオキシエチレンユニットであるもの、Rheox 社によって販売され、尿素官能基を含むRheolate 205、又はRheolate 208若しくは204(これらのポリマーは、純粋な形態で販売されている。)又はRoehm & Haas 社による、C20 アルキル鎖及びウレタン結合を含み、水中において活性物質濃度20%において販売されているDW 1206B。
これら連合性ポリウレタン類の、特に水中又は水−アルコール媒中での、溶液又は分散液を用いることも可能である。この様なポリマーで例として挙げられるものは、Servo Dehden社による、Ser Ad FXlO1O、Ser Ad FX1035及び Ser Ad 1070、及びRheox社により販売されているRheolate 255、Rheolate 278 及び Rheolate 244がある。
Roehm & Haas社によるDW 1206F及びDW 1206J、 また Acrysol RM 184 若しくは Acrysol 44、又はBorchers社によるBorchigel LW 44を使用することも可能である。
【0072】
―任意選択的で変性された天然由来のポリマー、例えば:
−アラビアガム、グアガム(guar gum)、キサンタン誘導体又はカラヤガム;
−アルギン酸塩類、カラギーナン類;
−グリコアミノグリカン類、又は、ヒアルロン酸及びその誘導体類;
−シェラック樹脂、サンダラックガム、ダンマル樹脂、エレミガム類、コパール樹脂類;
−デオキシリボ核酸;
−ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸等のムコポリサッカライド類、
及びこれらの混合物。
【0073】
親水性ゲル化剤類は、本発明に係る組成物中に、組成物の全重量に対して、0.05〜40重量%、好ましくは0.5〜20重量%、さらに好ましくは1〜15重量%の範囲で存在してよい。
【0074】
本発明に係る組成物は、組成物の全重量に対して、0.5〜30重量%、好ましくは2〜20重量%、さらに好ましくは3〜15重量%の範囲の比率で存在する乳化性界面活性剤類を含んでもよい。これらの界面活性剤類は、アニオン性、カチオン性又はノニオン性界面活性剤類から選ばれることができる。界面活性剤類の(乳化)特性及び機能の定義については、文献「Encyclopedia of Chemical Technology、 Kirk-Othmer」、 Volume 22、 333-432ページ、 3rd Edition、1979、Wiley、アニオン性又はノニオン性界面活性剤類については、特に、347-377ページを参照されたい。
【0075】
本発明に係る組成物において好ましく用いられる界面活性剤類は以下のものから選ばれる:
a)25℃において8以上のHLB値を有するノニオン性界面活性剤類であって、単独又は混合物として使用されるもの、特に以下のものが挙げられる:
【0076】
−グリセロールのオキシエチレン化及び/又はオキシプロピレン化エーテル類(1〜150のオキシエチレン及び/又はオキシプロピレン基を含んでもよい);
−脂肪族アルコール類(特に C8-C24 及び 好ましくは C12-C15 アルコール)のオキシエチレン化及び/又はオキシプロピレン化されたエーテル類(1〜150のオキシエチレン及び/又はオキシプロピレン基を含んでもよい)、例えば、オキシエチレン化されたセテアリルアルコールエーテルであって、30 のオキシエチレン基を含むもの(CTFA 名 「Ceteareth-30」);及び7つのオキシエチレン基を含むC12-C15脂肪族アルコール類の混合物の オキシエチレン化されたエーテル (CTFA 名 「C12-15 Pareth-7」 Shell Chemicals社により「Neodol 25-7(登録商標)」の商品名で販売されているもの);
−ポリエチレングリコール(1〜150のエチレングリコール単位を含んでもよい)の脂肪酸(特にC8-C24 及び 好ましくは C16-C22の酸)エステル類、例えば、PEG-5O ステアレート 及び PEG-40 モノステアレートであって、ICI Uniqema社により、商品名 Myrj 52Pで販売されているもの;
−オキシエチレン化及び/又はオキシプロピレン化されたグリセリルエーテル類(1〜150のオキシエチレン化及び/又はオキシプロピレン単位を含んでもよい)の脂肪酸(特に C8-C24 及び 好ましくは C16-C22の酸)エステル類、例えば、PEG-200 グリセリルモノステアレート であって、SEPPIC社により、商品名 「Simulsol 220 TM」で販売されているもの;
30のエチレンオキサイド基によりポリエトキシル化されたグリセリルステアレート、例えば、Goldschmidt社により販売されている製品Tagat S、30のエチレンオキサイド基によりポリエトキシル化されたグリセロールオレエート、例えば、Goldschmidt社により販売されている製品Tagat 0、30のエチレンオキサイド基によりポリエトキシル化されたグリセリルココエート、例えば、Sherex社により販売されている製品Varionic LI 13、30のエチレンオキサイド基によりポリエトキシル化されたグリセリルイソステアレート、例えば、Goldschmidt社により販売されている製品Tagat L、及び30のエチレンオキサイド基によりポリエトキシル化されたグリセリルラウレート、例えば、Goldschmidt社により販売されている製品Tagat I;
−オキシエチレン化及び/又はオキシプロピレン化されたソルビトールエーテル類(1から150 のオキシエチレン及び/又はオキシプロピレン基を含んでもよい)の脂肪酸(特に、C8-C24 及び 好ましくは C16-C22 酸)エステル類、例えば、Uniqema社により製品名「Tween 60」として販売されているpolysorbate60;
−ジメチコンコポリオール、例えばダウコーニング社により商品名「Q2-5220」として販売されている製品、
−ジメチコンコポリオールベンゾエート(Finetex社によるEinsolv SLB 101 及び 201)、
−プロピレンオキサイド及びエチレンオキサイドのコポリマーであって、EO/PO 縮重合体としても知られているもの、例えば、
ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコール/ポリエチレングリコールのトリブロック縮重合体であって、ICI社により「Synperonic」の商品名で販売されているもの、例えば「Synperonic PE/L44」 及び 「Synperonic PE/F127」、並びにこれらの混合物;
−並びにこれらの混合物
【0077】
b) 25℃において8未満のHLB値を有するノニオン性界面活性剤であって、任意に上述の25℃において8以上のHLB値を有する1以上のノニオン性界面活性剤と混合されてもよいもの、例えば:
−スクロールステアレート、スクロールココエート、及びソルビタンステアレート等のサッカライドエステル類及びエーテル類、及びそれらの混合物、例えば、ICI社により販売されている Ariatone 2121;
−ポリオール類、特に、グリセロール又はソルビトールの脂肪酸エステル類(特に、C8−C24及び好ましくはC16−C22酸のもの)、例えば、グリセリルステアレート、Goldschmidt社によりTegin Mの名称で販売されている製品等のグリセリルステアレート、Huls社によりImwitor 312の名称で販売されている製品等のグリセリルラウレート、ポリグリセリル−2−ステアレート、ソルビタントリステアレート、又はグリセリルリシノレート;
−ダウコーニング社により商標名「Q2-3225C」の下に販売されているシクロメチコン/ジメチコンコポリオールの混合物。
【0078】
c)アニオン性界面活性剤、例えば:
−C16−C30脂肪酸塩類、特にアミン類から誘導されたもの、 例えば:トリエタノールアミンステアレート及び/又は アミノ-2 メチル-2 プロパンジオール-l,3;
−ポリオキシエチレン化された脂肪酸塩類、特にアミン類又はアルカリ金属塩類から誘導されたもの、及びそれらの混合物;
−「DEA oleth-lO phosphate」等のリン酸エステル類及びそれらの塩類、例えば、商品名「DEA oleth-l0 phosphate」 (Croda社による Crodafos N 10N);
−スルホスクシネート類、例えば、「PEG-5クエン酸ラウリルスルホスクシネート2ナトリウム」及び「リチノールアミドMEAスルホスクシネート2ナトリウム」;
−ラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のアルキルエーテルサルフェート類;
−イセチオネート類;
−アシルグルタメート類、例えば「水素化されたタロウグルタメート2ナトリウム」(味の素社により販売されているAmisoft HS-21 R)、及びその混合物。
【0079】
トリエタノールアミンステアレートは、最も顕著に本発明に適する。この界面活性剤は、一般にステアリン酸及びトリエタノールアミンを単純に混合することにより得られる。
【0080】
界面活性剤類は、水中油型、又は、水中ワックス型エマルションを得ることを可能にするものが好ましく用いられる。
【0081】
上記組成物は、上述のアクリルポリマーの他に、少なくとも1の追加のフィルム形成ポリマーを含んでもよい。
【0082】
この様に、一つの実施態様によると、本発明の主題は、
化粧品として許容可能な媒体に、
-a)(メタ)アクリル酸と2〜20の炭素原子を含むモノアルコールとの反応によって生じるエステル類より選ばれる少なくとも1のモノマーA、
b)メタクリル酸と1〜10の炭素原子を含むモノアルコールとの反応によって生じるエステル類より選ばれる少なくとも1のモノマーB、及び
c)ビニルラクタム類及びその誘導体より選ばれる少なくとも1のモノマーC、
の共重合により生ずるポリマー、並びに、
-少なくとも1の追加のフィルム形成ポリマーを含む化粧料組成物をいう。
【0083】
本発明の組成物において使用されてもよい追加のフィルム形成ポリマー類としては、ラジカル媒介型又は縮重合型の合成ポリマー類、及び、天然由来のポリマー、並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0084】
「ラジカル媒介型フィルム形成ポリマー」という表現は、不飽和化合物を含むモノマー類の重合により得られたポリマーを意味する。特に、エチレン性不飽和化合物においては、それぞれのポリマーがホモ重合できる(縮重合とは異なる)。
【0085】
ラジカル媒介型のフィルム形成ポリマーは、特に、ビニルポリマー類又はコポリマー類、特に、アクリルポリマー類であってもよい。
【0086】
ビニルフィルム形成ポリマーは、エチレン性不飽和結合、及び、少なくとも1の酸性基を含むモノマー類、及び/又は、これらの酸性モノマー類のエステル類、及び/又は、これらの酸性モノマー類のアミド類の重合の結果得られるポリマーである。
【0087】
使用してもよい酸性基を有するモノマー類は、α、β−エチレン性不飽和カルボン酸類であり、例としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、又はイタコニック酸が挙げられる。(メタ)アクリル酸及びクロトン酸が好ましくは用いられ、より好ましくは、(メタ)アクリル酸が用いられる。
【0088】
酸性モノマーのエステル類は、(メタ)アクリル酸エステル類((メタ)アクリレート)としても知られるもの)から選ばれ、特に、アルキル、特に C1-C30 及び 好ましくは C1-C20 アルキル、の(メタ)アクリレート類、アリール、特にC-C10アリール、の(メタ)アクリレート類、及びヒドロキシアルキル、特にC-Cのヒドロキシアルキルの(メタ)アクリレート類から選ばれる。
【0089】
アルキル(メタ)アクリレート類としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルへキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、及びシクロへキシルメタクリレートが挙げられる。
【0090】
ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類としては、ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート及び2−ヒドロキシプロピルメタクリレートが挙げられる。
【0091】
アリール(メタ)アクリレート類としては、ベンジルアクリレート及びフェニルアクリレートが挙げられる。
【0092】
(メタ)アクリル酸エステル類としては、アルキル(メタ)アクリレート類が好ましい。
【0093】
本発明によると、エステル類のアルキル基は、フッ素化、又は、パーフッ素化され、つまり、水素原子のいくつか又は全てがフッ素原子により置換されていてもよい。
【0094】
上記酸性モノマー類のアミド類の例として、挙げられるものは、(メタ)アクリルアミド類、特にN−アルキル(メタ)アクリルアミド類、特に、C-C12アルキルのものがある。N−アルキル(メタ)アクリルアミド類として挙げられるものとしては、N-エチルアクリルアミド、 N-t-ブチルアクリルアミド、 N-t-オクチルアクリルアミド 及び N-ウンデシルアクリルアミドがある。
【0095】
ビニルフィルム形成ポリマー類は、また、ビニルエステル類及びスチレンモノマー類から選ばれるモノマー類のホモ重合又は共重合の結果として得られてもよい。特に、これらのモノマー類は、上述の様に、酸モノマー類、及び/又は、それらのエステル類、及び/又は、それらのアミド類と、重合してもよい。
【0096】
ビニルエステル類の例は、ビニルアセテート、ビニルネオデカノエート、ビニルピバレート、 ビニルベンゾエート及びビニルt-ベンジルベンゾエートが挙げられる。
【0097】
スチレンモノマー類として挙げられるものとしては、スチレン及びα−メチルスチレンがある。
【0098】
フィルム形成性縮重合体として挙げられるものとしては、ポリウレタン類、ポリエステル類、ポリエステルアミド類、ポリアミド類、エポキシエステル樹脂類、ポリ尿素類がある。
【0099】
ポリウレタン類は、アニオン性、カチオン性、ノニオン性、及び両性ポリウレタン類、ポリウレタンアクリル類、ポリウレタンポリビニル-ピロリドン類、ポリエステルポリウレタン類、ポリエーテルポリウレタン類、ポリ尿素類、及びポリ尿素/ポリウレタン類、並びにこれらの混合物より選ばれる。
【0100】
ポリエステル類は、特に、ポリオール類、特にジオール類とジカルボン酸類の縮重合による既知の方法で得てもよい。
【0101】
ジカルボン酸は、脂肪性、脂環性又は芳香族性であってもよい。この様な酸として言及されるものとしては、シュウ酸、マロン酸、ジメチルマロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、2,2-ジメチルグルタル酸、アゼライン酸、スベリン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、フタル酸、ドデカンジオイック酸、1,3-シクロヘキサンジカルボン酸、 1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、 イソフタル酸、 テレフタル酸、 2,5-ノルボルナンジカルボン酸、 ジグリコール酸、 チオジプロピオン酸、 2,5-ナフタレンジカルボン酸 又は 2,6-ナフタレンジカルボン酸がある。これらのジカルボン酸モノマー類は、単独で、又は、少なくとも2のジカルボン酸モノマーとの組み合わせで用いられる。これらのモノマー類のうち、好ましく選ばれるのは、フタル酸、イソフタル酸、及び テレフタル酸である。
【0102】
ジオール類は、脂肪性、脂環性又は芳香族ジオールから選択できる。使用されるジオールは、好ましくは、エチレングリコール、 プロピレングリコール、 ジエチレングリコール、 トリエチレングリコール、 1,3-プロパンジオール、 シクロヘキサンジメタノール 及び4−ブタンジオールより選ばれる。他の使用してもよいポリオール類は、グリセロール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、及びトリメチロールプロパンである
【0103】
ポリエステルアミド類は、ポリエステル類と類似の方法で、二塩基酸とジアミン類又はアルコール類との縮重合により得られる。ジアミン類として使用してもよいものは、エチレンジアミン、 ヘキサメチレンジアミン 及び メタ- 又は パラ-フェニレンジアミンである。使用してもよいアミノアルコールは、モノエタノールアミンである。
【0104】
上記ポリエステルは、少なくとも1の-SO3M基、(ここで、Mは水素原子、 アンモニウムイオン NH4+ 又は 金属イオン、例えば、Na+、 Li+、 K+、 Mg2+、Ca2+、Cu2+、Fe2+ 又は Fe3+ イオンを表す。)を有する少なくとも1のモノマーを含んでもよい。特に、この様な-SO3M基を含む2官能性の芳香族モノマーが使用されてもよい。
【0105】
2官能性の芳香族モノマーであって、上述の-SO3M基を有するものの芳香核は、例えば、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ビフェニル、オキシビフェニル、スルホニルビフェニル、及びメチレンビフェニル核より選ばれてもよい。2官能性の芳香族モノマーであって、上述の-SO3M基を有するものの例としては、スルホイソフタル酸、スルホテレフタル酸、スルホフタル酸、4-スルホナフタレン-2,7-ジカルボン酸が挙げられる。
【0106】
好ましく用いられるコポリマー類としては、イソフタレート/スルホイソフタレートに基づくもの、より好ましくは、ジエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ジイソフタル酸及びスルホイソフタル酸の縮重合により得られるコポリマー類である。
【0107】
天然起源のポリマー類であって、任意に修飾されてもよいものは、シェラック樹脂、サンダラックガム、ダンマル樹脂類、エレミガム類、コパール樹脂類及びセルロースポリマー類、並びにこれらの混合物より選ばれてもよい。
【0108】
本発明に係る組成物の第一の実施態様によると、フィルム形成ポリマーは水溶性ポリマーであってよく、上記組成物の水相に存在してもよい;上記ポリマーは、この様にして、上記組成物の水相に可溶化される。水溶性フィルム形成ポリマー類として挙げられる例といえば、
−プロテイン類、例えば、小麦プロテイン類、大豆プロテイン類;ケラチン類等の動物由来のプロテイン類、例えば、ケラチン加水分解物、及びスルホケラチン類;
−ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、及びカルボキシメチルセルロース、並びに第四級化したセルロース誘導体類等のセルロースポリマー類;
−アクリルポリマー類又はコポリマー類、例えば、ポリアクリレート類又はポリメタクリレート類;
−ビニルポリマー類、例えば、ポリビニルピロリドン類、メチルビニルエーテル及びリンゴ酸無水物のコポリマー類、酢酸ビニル及びクロトン酸のコポリマー類、ビニルピロリドン及び酢酸ビニルのコポリマー類;ビニルピロリドン及びカプロラクタムのコポリマー類;ポリビニルアルコール;
−並びにこれらの混合物がある。
【0109】
本発明に係る組成物の別の実施態様によれば、上記フィルム形成ポリマーは、上述の有機溶媒類又はオイル類を含む液体脂肪相に溶解したポリマーであってよい(フィルム形成ポリマーは、従って脂溶性ポリマーと呼ばれる。)。
本発明の目的についていえば、「液体脂肪相」という表現は、室温(25℃)及び大気圧(760 mmHg、つまり105Pa)において液体であり、室温で液体である1以上の脂肪性物質、例えば上述のオイル類からなり、一般的に相互に相容性のものをいう。
【0110】
液体脂肪相は、好ましくは、揮発性オイル、任意に非揮発性オイルと混合されているもの、場合によっては上述のオイル類から選択されるもの、を含む。
【0111】
脂溶性ポリマー類として挙げられる例としては、ビニルエステル(ビニル基が直接エステル基の酸素原子に結合しており、このビニルエステルが、エステル基のカルボニル炭素に結合した1〜19の炭素原子を含む飽和の直鎖又は分岐状の炭化水素基を含むもの)と、ビニルエステル(既にあるものとは別のもの)であってもよい少なくとも1の別のモノマーとのコポリマー、α−オレフィン(8〜28の炭素原子を含むもの)、アルキルビニルエーテル(アルキル基が2〜18の炭素原子を含むもの)、又はアリル若しくはメタアリルエステル(エステル基のカルボニル炭素に結合した1〜19の炭素原子を含む飽和の直鎖又は分岐状の炭化水素基を含むもの)が挙げられる。
【0112】
これらのコポリマー類は、テトラアリルオキシエタン、ジビニルベンゼン、ジビニルオクタンジオエート、ジビニルドデカンジオエート、及びジビニルオクタンジオエート等のビニル型、又はアリル若しくはメタアリル型のいずれかの架橋化剤の助けにより架橋化されていてもよい。
【0113】
これらのコポリマー類の例として挙げられるコポリマー類は、以下のものがある:
ビニルアセテート/アリルステアレート、ビニルアセテート/ビニルラウレート、ビニルアセテート/ビニルステアレート、ビニルアセテート/オクタデセン、ビニルアセテート/オクタデシルビニルエーテル、 ビニルプロピオネート/アリルラウレート、 ビニルプロピオネート/ビニルラウレート、 ビニルステアレート/1-オクタデセン、 ビニルアセテート/1-ドデセン、 ビニルステアレート/エチルビニルエーテル、 ビニルプロピオネート/セチルビニルエーテル、 ビニルステアレート/アリルアセテート、 ビニル2,2-ジメチルオクタノエート/ビニルラウレート、 アリル2,2-ジメチルペンタノエート/ビニルラウレート、 ビニルジメチルプロピオネート/ビニルステアレート、 アリルジメチルプロピオネート/ビニルステアレート、 ビニルプロピオネート/ビニルステアレート、 同0.2%ジビニルベンゼン架橋物、 ビニルジメチルプロピオネート/ビニルラウレート、 同0.2%ジビニルベンゼン架橋物、 ビニルアセテート/オクタデシルビニルエーテル、 同0.2%テトラアリルオキシエタン架橋物、 ビニルアセテート/アリルステアレート、 同0.2%ジビニルベンゼン架橋物、 ビニルアセテート/1-オクタデセン、 同0.2%ジビニルベンゼン架橋物、 及びアリルプロピオネート/アリルステアレート、 同0.2%ジビニルベンゼン架橋物。
【0114】
脂溶性フィルム形成ポリマー類の例として挙げられるものとしては、脂溶性コポリマー類があり、特に、9〜22の炭素原子を含むビニルエステル、又はアルキルアクリレート類若しくはアルキルメタクリレート類と、10〜20の炭素原子を含むアルキル基との共重合に起因するものが挙げられる。
【0115】
この様な脂溶性コポリマー類は、ポリビニルステアレート、 ジビニルベンゼン、ジアリルエーテル又はジアリルナフタレートコポリマー類の助けにより架橋したポリビニルステアレート、ポリステアリルメタクリレート(アクリレート)、ポリビニルラウレート及びポリラウリルメタクリレート(アクリレート)コポリマー類であって、これらのポリメタクリレート(アクリレート)が、エチレングリコールジメタクリレート、又は、テトラエチレングリコールジメタクリレートの助けにより架橋されるものから選択されうる。
【0116】
上述の脂溶性コポリマー類は公知であり、特に、仏国特許出願FR-A-2232303に記載されている。2000から500000、好ましくは4000 から200 000の範囲にある重量平均分子量を有していてもよい。
【0117】
本発明において用いられていてもよい脂溶性フィルム形成ポリマー類としては、ポリアルキレン類、特にC2-C20 アルケン類のコポリマー、例えばポリブテン、直鎖状又は分岐のある飽和又は不飽和のC1-C8アルキル基を有するアルキルセルロース、例えば、エチルセルロース及びプロピルセルロース、ビニルピロリドン(VP)のコポリマー類、及び、特にビニルピロリドンとC2〜C40 及びより好ましくは C3〜C20 アルケンとのコポリマー類が挙げられる。本発明において用いられてもよいVPのコポリマー類の例としては、VP/ビニルアセテート、 VP/エチルメタクリレート、 ブチル化されたポリビニルピロリドン(PVP)、 VP/エチルメタクリレート/メタクリル酸、 VP/エイコセン、 VP/ヘキサデセン、 VP/トリアコンテン、 VP/スチレン 又は VP/アクリル酸ラウリルメタクリレートのコポリマー類が挙げられる。
【0118】
フィルム形成ポリマーは、上記組成物において、水相または非水系溶媒相に分散された粒子の態様であって、一般的に、ラテックス又は擬似ラテックスとして知られているものとして存在してもよい。 これらの分散液の調製技術は当業者に周知である。
【0119】
使用されてもよいフィルム形成ポリマー類の水系分散液は、Avecia-Neoresins社により、Neocryl XK-90(登録商標)、Neocryl A-1070(登録商標)、 Neocryl A-1090(登録商標)、 Neocryl BT-62(登録商標)、Neocryl A-1079(登録商標)及びNeocryl A-523(登録商標)の商標名で販売されている、Dow Chemical社により、Dow Latex 432(登録商標)の商標名で販売されている、Daito Kasey KogyoによりDaitosol 5000 AD(登録商標)又はDaitosol 5000 SJの商標名で販売されているアクリル分散液;Interpolymer社によるSyntran 5760又はAvecia-Neoresins社によりNeorez R-981及びNeorez R-974の商標名で販売されているポリウレタンの水性分散剤、Goodrich社による Avalure UR-405(登録商標)、 Avalure UR-410(登録商標) Avalure UR-425(登録商標)、 Avalure UR-450(登録商標)、 Sancure 875(登録商標) Sancure 861(登録商標) Sancure 878(登録商標) 及び Sancure 2060、
Bayer社によるImpranil 85(登録商標)及び Hydromer社によるAquamere H-1511;
「Eastman AQ(登録商標)」の商標名で販売されているスルホポリエステル類、ビニル分散液である、 例えば 「Mexomer PAM」 及び 同様にイソドデカン中のアクリル分散物である、例えば、Chimex社による 「Mexomer PAP」である。
【0120】
一つの実施態様によると、本発明に係る組成物は、追加のフィルム形成ポリマー類として、カチオン性ポリマー及びアニオン性ポリマーの組み合わせを含む。
【0121】
カチオン性ポリマーは、第四級化したセルロースエーテル誘導体、セルロースと水溶性第四級アンモニアモノマーとのコポリマー、環状ポリマー類、カチオン性ポリサッカライド類、カチオン性シリコーンポリマー類、ビニルピロリドン/ジアルキルアミノアルキルアクリレート又はメタクリレートコポリマーであって、四級化又は四級化されてないもの、ビニル-ピロリドン及びビニルイミダゾ−ルの第四級コポリマー及び、ポリアミノアミド類、並びにこれらの混合物より選ばれる。
【0122】
好ましくは、 カチオン性ポリマーは、第四級化されたアンモニウム基を含むヒドロキシ(C1-C4)アルキルセルロースである。
【0123】
有利には、アニオン性ポリマーは、以下のものより選択される:
A)アクリル酸又はメタクリル酸のホモポリマー又はコポリマー並びにそれらの塩、アクリル酸及びアクリルアミドのコポリマー類並びにそれらの塩、ポリヒドロキシカルボン酸のナトリウム塩;
B)アクリル又はメタクリル酸とエチレン、スチレン、ビニルエステル類、アクリル又はメタクリル酸エステル類等のモノエチレン性モノマーとのコポリマーであって、任意にポリエチレングリコール等のポリアルキレングリコールとグラフト化されたもの;このタイプのコポリマー類であって、鎖中に、任意にN−アルキル化及び/又はヒドロキシアルキル化されたアクリルアミド単位を含むもの、アクリル酸とC1-C4アルキルメタクリレートとのコポリマー、ビニルピロリドン、アクリル酸及びC1-C20 アルキルメタクリレートのターポリマー;
C)クロトン酸に由来するコポリマー類であって、例えば、鎖中にビニルアセテート又はプロピオネート単位を含むもの、任意に、アリル又はメタクリルエステル類等の他のモノマー、炭化水素系鎖を有する直鎖状又は分岐を有する飽和カルボン酸、例えば、5つの炭素原子を含むもの等のビニルエーテル又はビニルエステル等の他のモノマー含むものであり、これらポリマー類は、場合によってはグラフト結合されているもの。
D)マレイン酸、フマル酸若しくはイタコン酸又は無水物と、ビニルエステル類、ビニルエーテル類、ビニルハライド類、フェニルビニル誘導体、若しくはアクリル酸並びにこれらのエステル類とに由来するポリマー類;マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸の無水物と、アリル若しくはメタアリルエステルのコポリマーであって、任意にアクリルアミド基若しくはメタクリルアミド、α-オレフィン、アクリル若しくはメタクリルエステル類、アクリル若しくはメタクリル酸、又はビニルピロリドンを鎖中に含んでおり、無水官能基が、モノエステル化又はモノアミド化されているもの;
E)カルボキシレート基を含むポリアクリルアミド、
F)デオキシリボ核酸;
G)少なくとも1のジカルボン酸、少なくとも1のジオール及び少なくとも1の-SO3M基を含む2官能性の芳香族モノマー、ここで、Mは水素原子、アンモニウムイオン NH4+ 又は 金属イオンを表す、を含むコポリマー類;
並びにこれらの混合物。
【0124】
さらにとりわけ好ましいアニオン性ポリマー類は、以下の非架橋性アニオン性ポリマー類より選択される: ISP社により商標名Gantrez ES 425で販売されているメチル ビニルエーテル/モノエステル化マレイン酸無水物コポリマー、
BASF社により商標名Ultrahold Strongで販売されているアクリル酸/エチルアクリレート/N-tert-ブチルアクリルアミドターポリマー、
Rohm Pharma社により商標名Eudragit Lで販売されているメタクリル酸及びメチルメタクリレートのコポリマー、
National Starch社により商標名Resin 28-29-30で販売されているビニルアセテート/ビニルtert-ブチルベンゾエート/クロトン酸ターポリマー類、及び、クロトン酸/ビニルアセテート/ビニルネオデカノエートターポリマー類、
BASF社により商標名Luvimer MAEX又はMAEで販売されているメタクリル酸及びエチルアクリレートのコポリマー、
ISP社により商標名Acrylidone LMで販売されているビニルピロリドン/アクリル酸/ラウリルメタクリレート ターポリマー類、及び
アクリル若しくはメタクリル酸ホモポリマー類、例えば、Vanderbilt社により商標名Versicol E 5で販売されているもの、又は商標名Darvan 7で販売されているポリ(メタクリレートナトリウム)、並びにこれらの混合物。
【0125】
アニオン性ポリマーは好ましくはポリメタクリレートナトリウムである。
【0126】
追加のフィルム形成ポリマー(類)は、固体換算で、上記組成物の全重量に対して、0.1重量%から60重量%、好ましくは0.5重量%から40重量%、さらに好ましくは1重量%から30重量%の範囲で存在してよい。
【0127】
本発明に係る組成物は、フィルム形成ポリマーとのフィルムの形成を促進する可塑剤を含んでもよい。この様な可塑剤は、望ましい機能を達成することができるとして当業者に既知のいかなる化合物より選ばれてもよい。
【0128】
追加のフィルム形成ポリマーは、1以上の補助的フィルム形成剤類と組み合わせてもよい。この様なフィルム形成剤は、望ましい機能を達成することができるとして当業者に既知のいかなる化合物より選ばれてもよく、特に、可塑剤及び融合助剤より選ばれてもよい。
【0129】
本発明に係る組成物は、室温で固体である少なくとも1の脂肪物質で、特にワックス類及びペースト状脂肪物質類、並びにこれらの混合物から選ばれるものを含んでもよい。これらの脂肪物質は、動物、植物、鉱物又は合成起源のものであってもよい。
【0130】
本発明に係る組成物は、少なくとも1のワックスを含んでもよく、本発明の目的に鑑みれば、用語「ワックス」は、親油性化合物であって、室温(25℃)で固体であり、固体/液体状態の可逆変化を行い、30℃以上で、120℃迄であってもよい融点を有するものをいう。
【0131】
ワックスの融点は、示差走査熱量計(D.S.C.)、 例えば、Mettler 社によりDSC 30の名称で販売されている熱量計を用いて測定してもよい。
【0132】
ワックスは、炭化水素系ワックス、フッ素ワックス及び/又はシリコーンワックスであってもよく、植物、鉱物、動物、及び/又は合成由来のものであってよい。特に、ワックスは、25℃以上、より好ましくは45℃以上の融点を有する。
【0133】
蜜蝋、ラノリン蝋、及びイボタロウ等の炭化水素系ワックス類;米ワックス、カルヌーバワックス、カンデリラワックス、オウリキュリー(ouricury)ワックス、エスパルト(esparto)グラスワックス、コルクファイバーワックス、サトウキビ(sugar cane)ワックス、木蝋、及びスマックワックス;モンタンワックス、ミクロ結晶ワックス類、パラフィン類、及びオゾケライト;ポリエチレンワックス類、Fisher-Tropsch合成により得られるワックス類及びワックスコポリマー類、並びにそれらのエステル類が特に用いられてもよい。
【0134】
直鎖状又は分岐状のC8-C32脂肪族鎖を含む動物又は植物油類の触媒による水添により得られるワックス類も同様に用いられる。
【0135】
これらのワックス類のうち、特に挙げられるものは、水添ホホバオイル、異性体化したホホバオイル、例えば商業レファレンスIso-Jojoba-50(登録商標)としてDesert Whale社により製造販売されているトランス異性体化され部分的に水添されたホホバオイル、水添ヒマワリ油、水添カストールオイル、水添ココナッツオイル、水添ラノリンオイル、及びHeterene社により「Hest 2T-4S」の商標名で販売されているビス(1,1,1-トリメチロールプロパン)テトラステアレート、Heterene社により「Hest 2T-4B」の商標名で販売されているビス(1,1,1-トリメチロールプロパン) テトラベヘネートがある。
【0136】
シリコーンワックス類、例えば、16から45の炭素原子を含むアルキル又はアルコキシジメチコーン類、及びフッ素ワックス類も挙げられる。
【0137】
Sophim社により「Phytowax Olive 18 L57」の商標名で販売されている、ステアリルアルコールによりエステル化されたオリーブオイルの水添により得られたワックス類や又は「Phytowax ricin 16L64 及び 22L73」 の商標名で販売されている、セチルアルコールによりエステル化されたカストールオイルの水添により得られたワックス類が用いられてもよい。この様なワックス類は、仏国特許出願FR-A-2792190に記載されている。
【0138】
一つの実施態様によると、本発明の組成物は、少なくとも1の「粘着性」ワックス、つまり、0.7 N.s以上の粘着力及び3.5 MPa以下の硬度を有するワックスを含んでもよい。
【0139】
粘着性ワックスの使用はケラチン繊維類に容易に適用でき、ケラチン繊維類によく付着する化粧料組成物を得ることを可能とし、スムーズで均一で粘りのあるメイクアップの結果を得られるようになる。
【0140】
使用される粘着性ワックスは、特に、0.7 N.s から 30 N.sの範囲の粘着力を有してもよく、とりわけ1 N.s以上、特に 1 N.s から20 N.sの範囲、 とりわけ2 N.s以上、 特に2 N.s から 10 N.s の範囲さらにとりわけ2 N.sから5 N.sの範囲の粘着力を有してもよい。
【0141】
ワックスの粘着力は、Rheo社により「TA-2i」の商品名で販売されているテクスチュロメータであって、45°の角度を形成した円錐形のアクリルポリマースピンドルを備えたものを使用し、20°Cで時間の関数としての力(圧縮力又は伸長力)の変化の測定により決定する。
【0142】
測定プロトコルは以下の通りである:
ワックスを、その融点+ 10°C の温度で溶解する。溶解したワックスを25mm直径 及び深さ 20mmの容器に入れる。ワックスは室温(25°C)で24時間に渡り、ワックスの表面が平坦かつ平滑になるよう再結晶化し、粘着力を測る前に、25°Cにおいて少なくとも1時間保存する。
【0143】
テクスチュロメータスピンドルは、0.5mm/sのスピードで移動し、ワックスを2mmの深さまで貫く、スピンドルがワックスを2mmの深さまで貫いた時、スピンドルを1秒間静止させ(緩和時間に相当)その後、0.5mm/sのスピードで引き戻す。
【0144】
緩和時間の間、力(圧縮力)は0になるまで大きく減少し、その後、スピンドルの引き戻しの間、力(伸張力)は負になり、再度0へと上昇する。力(伸張力)が負の値であるときに対応するカーブの部分について時間の関数として力のカーブを積分したものが粘着力に相当する。粘着力の値は N.sの単位で表される。
【0145】
使用されてもよい粘着性ワックスは、一般的に、3.5 MPa以下の硬度、特に0.01 MPaから3.5 MPaの範囲、 とりわけ0.05 MPaから3 MPaの範囲、さらにとりわけ0.1MPaから2.5 MPaの範囲の硬度を有してもよい。
【0146】
硬度は、先に説明したプロトコルに基づき測定される。
【0147】
使用されてもよい粘着性ワックスは、C20-C40 アルキル (ヒドロキシステアリルオキシ)ステアレート (アルキル基が 20 から 40 の炭素原子を含むもの)、 を単独又は混合物として含む。とりわけ、下記化学式(II)の化合物のC20-C40 アルキル 12-(12’-誘導体
【化5】

[ここで、m は 18 〜 38の範囲の整数である。]、
又は化学式 (II)化合物の混合物である。
この様なワックスは、特にKoster Keunen社により「Kester Wax K 82 P(登録商標)」及び「Kester Wax K 80 P(登録商標)」の名称で販売されている。上述のワックス類は、一般に、45°C未満の初期融点を有する。
【0148】
Strahl & Pitsch社により参照名SP18として販売されている、硬度約 0.46MPa、粘着値約 1 N.sを有するミクロ結晶性ワックスを使用することも可能である。
【0149】
ワックス(類)は、水性ワックスミクロ分散液の形態で存在してもよい。用語 「水性ワックスミクロ分散液」は、ワックス粒子の水性分散液であって、そのワックス粒子の粒径が約1μm以下のものを意味する。
【0150】
ワックスミクロ分散液は安定なコロイド性ワックス粒子の分散液であり、特に「Microemulsions Theory and Practice」、 L.M.Prince Ed., Academic Press (1977) 21-32ページに記述されている。
【0151】
特に、これらワックスミクロ分散液は、界面活性剤の存在下、任意に水を一部加えた後、ワックスを溶解し、攪拌しながら徐々に熱水を加えることにより、得られる。油中水型エマルションの中間体形成が観察され、相転移が起こり、油中水型マイクロエマルションの最終生成が起こる。冷却して、固体ワックスコロイド粒子の安定なミクロ分散液が得られる。
【0152】
特に、これらワックスミクロ分散液は、超音波、高圧ホモジナイザー、又はターボミキサー等の攪拌手段を用いて、ワックス、界面活性剤及び水の混合物を攪拌することにより得てもよい。
【0153】
上記ワックスミクロ分散液粒子は、平均粒径1μm未満(特に0.02μm〜0.99μmの範囲) また好ましくは平均粒径0.5μm未満(特に0.06μm〜0.5μmの範囲)である。
【0154】
これら粒子は、基本的にワックス、又はワックス類の混合物である。
しかし、少量の油状、及び/又は、ペースト状脂肪添加剤、界面活性剤、及び/又は、一般的脂溶性添加剤/活性剤を含んでもよい。
【0155】
本発明の組成物は、室温でペースト状の少なくとも1の脂肪物質を含んでもよい。
本発明の目的において、「ペースト状脂肪物質」は、20から55°Cの範囲、好ましくは25から45°Cの範囲の融点、及び/又は、60Hzで回転するスピンドルを備えたContraves TV又はRheomat 80 粘度計での測定で、40°Cにおいて0.1〜40Pa.s(1〜400poises)の範囲、好ましくは0.5〜25Pa.s、の範囲の粘度を有する。当業者は、一般的知識に基づき、試験されるペースト状化合物の測定を実施可能とすべく、MS−r3 及び MS−r4のスピンドルから、粘度測定のためのスピンドルを選ぶことができる。
【0156】
これらの脂肪物質類は、好ましくは炭化水素系化合物類であり、任意に高分子状のものであってよい;これらは、シリコーン化合物より選ばれてもよい。;また、炭化水素系化合物類、及び/又は、シリコーン化合物の混合物の形態であってもよい。異なるペースト状脂肪物質の混合物の場合、炭化水素系ペースト化合物類(主に、水素、及び、炭素原子、任意にエステル基を含むもの)が、好ましくは主成分として用いられる。
【0157】
本発明の組成物において用いられてもよいペースト状化合物の中では、ラノリン類、アセチル化したラノリン類、及びオキシプロピレン化したラノリン類、又はイソプロピルラノレート等のラノリン誘導体であって、18〜21Pa.s、好ましくは、19〜20.5Pa.sの粘度を有し、及び/又は、30〜55°の融点を有するもの、並びにこれらの混合物が挙げられる。また、脂肪酸類又は脂肪族アルコール類、特に20から65の炭素原子を含んでいるもののエステル類(20 〜 35°Cの融点、及び/又は、40°C で0.1〜40Pa.sの範囲の粘度を有するもの)、例えば、トリイソステアリル又はセチルシトレート;アラキジルプロピオネート; ポリビニルラウレート; コレステロールエステル類、例えば、植物由来のトリグリセリド類、例えば、水添植物オイル類、粘度のあるポリエステル類、例えば、ポリ(12−ヒドロキシステアリン酸)、 並びにこれらの混合物を使用することも可能である。
【0158】
ペースト状シリコーン脂肪物質、例えば、8から24の炭素原子を含むアルキル又はアルコキシ型の、20〜55°Cのペンダント状の融点を有するポリジメチルシロキサン類(PDMSs)、特に商標名DC2503及びDC25514として、ダウコーニング社により販売されているステアリルジメチコーン類、及びこれらの混合物も挙げられる。
【0159】
固体脂肪物質類の性質及び量は、所望する機械的特性及び触感に依存する。
【0160】
ガイドとしては、本発明に係る組成物は、上記ペースト状脂肪物質を、上記組成物の全重量に対して、0.1〜50重量%、好ましくは 1〜40重量% さらに好ましくは5〜30重量%含んでもよい。上記ペースト状脂肪物質は、本発明に係る組成物中に、上記組成物の全重量に対して、0.01〜60重量%、好ましくは 0.5%〜45%重量% さらに好ましくは2〜30%重量%存在してもよい。
【0161】
本発明に係る組成物は、1以上の、水溶性、又は、脂溶性染料類、及び、粉体染料類、例えば、顔料類、真珠光沢剤類、フレーク類等の当業者に周知の染料類を含んでもよい。
染料類は、本発明に係る組成物中に、上記組成物の全重量に対して、0.01〜50重量%、好ましくは 0.01%〜30%重量%存在してもよい。
【0162】
用語「顔料類」とは、白又は有色の任意の形態の無機又は有機粒子であって、生理的媒体に不溶であり、上記組成物の着色化を意図するものである。
【0163】
用語「真珠光沢剤類」とは、任意の形態の真珠粒子であって、特にある種の軟体動物により殻の中に生産され、又はそれに代えて合成されたものを意味すると解される。
【0164】
顔料類は、白又は有色の、無機又は有機粒子であってよく、無機顔料として挙げられるものは、二酸化チタン、同じく任意に表面処理されているもの、酸化ジルコニウム又は酸化セリウム、及び同様に酸化亜鉛、酸化鉄(黒、黄、又は赤)又は酸化クロム、マンガンバイオレット、ウルトラマリンブルー、クロム水和物、及びフェリックブルー、並びにアルミニウム粉末、銅粉末等の金属粉末がある。有機顔料のうち、挙げられるものは、カーボンブラック、D & Cタイプの顔料類、及び、コチニールカーミン、又は、バリウム、ストロンチウム、カルシウム、若しくはアルミニウムに基づくレーキ類である。
【0165】
色彩効果を有する顔料類、例えば、天然又は合成、有機又は無機基質、例えば、ガラス、アクリル樹脂類、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート、セラミック類、又はアルミナ類であって、上記基剤が場合によっては、アルミニウム、金、銀、プラチナ、銅、ブロンズ、又は金属酸化物等の金属物質、例えば二酸化チタン、酸化鉄又は酸化クロムによりコートされているもの、及びこれらの混合物を含む粒子についても例として挙げられる。
【0166】
真珠光沢顔料は、チタニウム又はビスマスオキシクロライドによりコートされたマイカ等の白真珠光沢顔料、酸化鉄によりコートされたマイカチタン等の着色真珠光沢顔料、特に、フェリックブルー又は酸化クロム等によりコートされたマイカチタン、上述のタイプの有機顔料によりコートされたマイカチタン、及びビスマスオキシクロライドに基づく真珠光沢顔料より選ばれてもよい。また、干渉顔料、特に、液晶や多層フィルムを含むものを使用することも可能である。
【0167】
脂溶性染料類は、例えば、スーダンレッド、 D & C レッド 17、 D & C グリーン 6、 β−カロテン、 大豆油、 スーダンブラウン、 D & C 黄 11、 D & C 紫 2、 D & C オレンジ 5、 キノリンイエロー 又はアンナットーである。水溶性染料類は、例えば、ビートルートジュース、 メチレンブルー、 ポンソーの2ナトリウム塩、 アリザリングリーンの2ナトリウム塩、 キノリンイエロー、 アマランスの3ナトリウム塩、タルトラジンの2ナトリウム塩、ローダミンのモノナトリウム塩、フクシンの2ナトリウム塩又はキサントフィルである。
【0168】
本発明に係る組成物は、固体粒子、例えば、固体顔料類、真珠光沢剤類、又はフィラー類、並びにこれらの混合物が、液体脂肪相に分散し、本組成物にコロイド状分散液の形態で添加されたもの、別名「粒子状ペースト」を含んでもよい。
【0169】
本発明の趣旨によれば、「コロイド状分散液」及び「粒子状ペースト」の表現は、連続媒体に濃縮された、コートされているか又はされていない粒子のコロイド状分散液であって、分散剤の助けにより表面安定化がされているものを意味する。これらの粒子は、任意の形態、特に球状又は楕円形であってよく、例えば、繊維類であってよく、媒体には不溶である。
【0170】
分散剤は、凝集又は凝析から分散された粒子を保護する。コロイド状分散液を安定化させるのに一般的に用いられる分散剤濃度は、粒子類の表面積について0.3 〜 5mg/m2及び好ましくは0.5 〜 4mg/m2である。分散剤は、界面活性剤、オリゴマー、ポリマー、又は、これらのいくつかの混合物であって分散される粒子の表面と強い親和性を有する1以上の機能性を有するものであってよい。 特に、物理的又は化学的に顔料の表面に結合してもよい。これら分散剤は、また、少なくとも1の官能基であって、連続媒体と相容性の物、又は連続媒体に可溶なものを含んでもよい。特に、12−ヒドロキシステアリン酸、特にC8からC20脂肪酸と多価アルコール、例えば、グリセロール、又は、ジグリセロールとのエステル類を使用できる、例えば、分子量750g/mol のポリ(12-ヒドロキシステアリン酸)のステアレート、例えば、Avecia 社により商品名Solsperse 21000として販売されているもの、 Henkel 社により、参照名Dehymyls PGPH により販売されているポリグリセリル-2 ジポリヒドロキシステアレート (CTFA名) 又は、他にUniqema 社により参照名Arlacel P100として販売されている製品等のポリヒドロキシステアリン酸、並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0171】
本発明の組成物において用いられる他の分散剤類としては、縮重合した脂肪酸類の4級アンモニウム誘導体類、例えば、Avecia社により販売されているSolsperse 17000、及びポリジメチルシロキサン/オキシプロピレン混合物類、例えば、Dow Corning社により参照名DC2-5185 及びDC2-5225 Cで販売されているものがある。
【0172】
ポリジヒドロキシステアリン酸及び12−ジヒドロキシステアリン酸エステル類は、好ましくは炭化水素系又はフッ素化した媒体を意図するものであって、一方、オキシエチレン化/オキシプロピレン化されたジメチルシロキサン混合物は、好ましくはシリコーン媒体を意図している。
【0173】
コロイド状分散液は、一般に連続媒体中のミクロンのサイズ(<10μm)の粒子の懸濁液である。濃縮された分散液の粒子類の体積分率は、20%から40%であり、また、好ましくは30%より大きく、粒子の密度に依存して70%迄の体積含量に相当するものであってよい。
【0174】
媒体に分散する粒子類は、無機若しくは有機粒子又はこれらの混合物からなるものでよい。
【0175】
有利には、粒子状ペーストの液体媒体は、液体脂肪相の一部を形成するオイル類の一つであるものを組成物中で使用することが望まれる。
【0176】
有利には、「粒子状ペースト」又は「コロイド状分散液」は、コートされているか、又はされていない着色粒子の表面安定化がされたコロイド状分散液を含む「顔料性ペースト」である。これら着色粒子類は、顔料類、真珠光沢剤類、又は顔料類、及び/又は、真珠光沢剤類の混合物であってよい。
【0177】
有利には、コロイド状分散液は、上記組成物の全重量に対して、0.5〜60重量%、好ましくは 2〜40%重量% さらに好ましくは2〜30%重量%存在してもよい。
【0178】
本発明に係る組成物は、組成物の全重量に対して、0.01〜50重量%、好ましくは 0.01%〜30%重量%の範囲の量で1以上のフィラー類を含んでもよい。
用語「フィラー類」とは、任意の形態の無色又は白色、無機又は合成の粒子であって、組成物が製造される温度に無関係に、組成物の媒体に不溶なものを意味すると解される。これらフィラー類は、組成物のレオロジー又は触感の変性に特に役立つ。
【0179】
フィラー類とは、任意の形態、ラメラ状、球状又は矩形の無機又は有機のものであってよい。タルク、マイカ、シリカ、カオリン、ポリアミド粉末例えばNylon(登録商標) (Atochem社のOrgasol)、ポリ-β-アラニン粉末 及び、ポリエチレン粉末、 テトラフルオロエチレンポリマー粉末例えばTeflon(登録商標)、 ラウロイルリシン、 デンプン、 チッ化ホウ素、 塩化ポリビニリデン/アクリロニトリルからなるもの等の膨張された中空ポリマーマイクロスフィアー例えば Expancel(登録商標) (Nobel Industrie)、 Polytrap(登録商標) (Dow Corning)等のアクリル粉末類、 ポリメチルメタクリレート粒子類、及びシリコーン樹脂マイクロビーズ類 (例えば Toshiba 社によるTospearls(登録商標))、沈降性カルシウムカーボネート、 マグシウムカーボネート、 マグシウムハイドロカーボネート、 ヒドロキシアパタイト、 中空シリカマイクロスフィアー (Maprecos社によるSilica Beads(登録商標))、 ガラス又はセラミックミクロカプセル類、及び8 〜 22 の炭素原子 及び 好ましくは 12 〜 18 の炭素原子を含む有機カルボン酸に由来する金属石鹸類、例えば、亜鉛、マグネシウム、リチウムステアレート、亜鉛ラウレート、又はマグネシウムミリステアレート並びにこれらの混合物が挙げられる。
【0180】
これらフィラー類は、上記組成物の全重量に対して、0.1〜25重量%、好ましくは 1〜20重量%を占めてもよい。
【0181】
本発明に係る組成物は化粧品用に一般に用いられている成分、例えば、ビタミン類、微量元素、柔軟剤類、金属封鎖剤類、香料類、酸性化又は塩基性化剤類、保存料類、日焼け防止剤類、抗酸化剤、繊維類;育毛剤、睫ケア用剤、フケ防止剤及び噴射薬;又はこれらの混合物、をも含んでよい。
【0182】
用語「繊維」とは、長さL 及び直径Dの物体であって、LがDよりずっと長く、Dが繊維の断面が内接する円の直径であるものを意味すると解される。
特に、比率L/D(つまり形態要素)は、3.5〜2500、好ましくは 5〜500 さらに好ましくは5〜150の範囲で選択される。
【0183】
特に、繊維類は、1μm〜10mm、好ましくは 0.1mm〜5mmさらに好ましくは0.3mm〜3mmの範囲の長さを有する。
【0184】
本発明の組成物において使用されてもよい繊維類は、剛性又は非剛性繊維より選ばれ、合成又は天然であってもよく、無機又は有機由来のものであってもよい。
【0185】
本発明の組成物において使用されてもよい繊維類としては、ポリアミド(Nylon(登録商標)) 繊維類、ポリエチレン繊維類、若しくはセルロース(レーヨン)繊維類等の非剛性繊維、例えば、Claremont Flock社により、「Natural rayon flock fibre RC1BE − N003 − M04」として販売されているもの、又は、例えば、Rhodia社により、「Kermel」 若しくは 「Kermel Tech」として販売されているポリイミド-アミド繊維、若しくは、DuPont de Nemours社により、Kevlar(登録商標)として販売されているポリ(p-フェニレンテレフタルアミド) (又はアラミド)繊維等の剛性繊維が挙げられる。
【0186】
上記繊維類は、上記組成物の全重量に対して、0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%の量で、本発明に係る組成物中に存在してよい。
【0187】
一つの実施態様では、本発明に係る組成物は、抗菌剤を含まない。
【0188】
言うまでもなく、当業者は、本発明に係る上記組成物の有利な効果が、想定した追加により実質的に又は不利に影響されない様にこの又はこれらの任意の追加の化合物(類)、及び/又は、これらの量を選択するよう注意を払うものとする。
【0189】
本発明に係る組成物は、特に、スティック、懸濁液、分散液、溶液、ジェル、エマルション、特に、水中油(O/W)型若しくは油中水(W/O)型、又は多相エマルション(W/O/W型又はポリオール/O/W型又はO/W/O型)であってよく、クリーム、ペースト、ムース、小胞分散液、特にイオン性又はノニオン性脂質、2相若しくは多相ローション、スプレー、粉末、ペースト(特にソフトペースト(特に、25°C、コーン/プレート構造での200 s−1のせん断速度における10分の測定後に0.1〜40Pa.sの動的粘度を有するペースト)の形態であってよい。組成物は無水物;例えば、無水ペーストであってもよい。
【0190】
当業者は、適切な剤型、及びその調製方法を、一般的知識に基づいて、第一に使用される構成要素の性質、特に支持体への溶解度、及び第二に、組成物の意図する使用を考慮に入れることにより、選択するものとする。
【0191】
本発明に係る組成物は、メイクアップ組成物、例えば、顔貌のための製品(ファンデーション)、メイクアップルージュ、アイシャドウ、リップスティック、コンシーラー製品、ブラッシャー類、マスカラ類、アイライナー類、眉毛メイクアップ製品類、リップペンシル類、アイペンシル類、ネイル製品類、例えばマニキュア、ボディーメイクアップ製品、又はヘアメイクアップ製品(ヘアマスカラ、又は、ヘアラッカー)であってよい。
【0192】
本発明に係る組成物は、全身又は顔面の皮膚のためのスキンケア製品、特に、日焼け止め、又は、皮膚着色製品(自己日焼け製品)であってもよい。
【0193】
本発明の主題は、
−少なくとも1の部屋の境界を画する容器、前記容器は、密閉部材により密閉されるもの;及び、
−上記容器中に置かれた上述の組成物を含む化粧用組み立て物でもある。
【0194】
容器は、いかなる適切な形態であってもよく、ボトル、チューブ、広口瓶、ケース、箱、サッシェ、又は紙箱であってもよい。
【0195】
密閉部材は、取り外し可能なストッパー、フタ、キャップ、もぎ取り用帯(tear-off strip)、又はカプセルであってもよく、特に容器に付属した本体を含む形式、及び、カバーキャップが胴部に有機的に統合した形式であってもよい。容器を選択的に閉じる部材の形式であってもよく、特に、ポンプ、フラップバルブの為のバルブであってもよい。
【0196】
容器は、適用具(Applicator)と結合していてもよく、特に、ねじったワイヤーに支えられた針毛の配列を含むブラシの形態であってもよい。
この様なねじったブラシは、特に米国特許US4887622に記述されている。多数の適用具を含む櫛の形態であって、特に型にはめて作った物の形態であってもよい。
この様な櫛は、例えば、仏国特許FR2796529に記述されている。適用具は、特に仏国特許FR2722380に記述されているように細いブラシの形態であってもよい。この様な適用具は、泡若しくはエラストマーの押し型、フェルト、又はスパチュラの形態であってもよい。
適用具は、自由(房若しくはスポンジ)であってもよいし、又は、例えば、米国特許US5492426に記述がある様に、杆状体に密閉具を用いてきつく止められていてもよい。
適用具は、例えば、仏国特許FR2761959に記述がある様に、容器にしっかり止められていてもよい。
【0197】
製品は、直接容器に入れられていてもよいし、または、間接的にであってもよい。
例としては、製品は、含浸された支持体に、特に、ワイプ又はパッドの形態で用意されてもよいし、(個別に、又は、複数で)箱又はサッシェ(sachet)内に用意されていてもよい。
この様な製品を含む支持体は、例えば、国際特許出願WO01/03538に記述されている。
【0198】
密閉部材は容器にスクリューで固定されていてもよい。それに代えて、密閉部材と容器の間の固定具は、スクリュー以外であってもよく、特に、差込構造、クリックで閉じるもの、把持によるもの、溶接、接着、磁気による誘引によりなされてもよい。
用語「クリックで閉じるもの」とは、特に、一部分、特に密閉部材の一部分の、弾性的変形による部材のビードやコードの交差と、それに引き続き起こる上記一部分の、部材のビードやコードの交差後の、弾性的に拘束されない位置への戻りを含むあらゆるシステムを意味する。
【0199】
容器は、少なくとも部分的には、熱可塑性物質からできており、熱可塑性物質の例としては、ポリプロピレン、又はポリエチレンを含む。
【0200】
それに代えて、容器は、非熱可塑性物質、特に、ガラス、又は金属(合金)によりできている。
【0201】
容器は、堅い壁、又は、変形可能な壁、特に、チューブ又はチューブ状ボトルの形態を有するものであってよい。
【0202】
容器は、組成物の分配又は分配促進手段を含んでもよい。例としては、容器は、組成物が容器内の正の圧力に応答して外に出るのを可能にするよう、変形可能な壁を有していてもよい。この正の圧力は容器の壁の弾性(又は非弾性)圧搾により得られる。それに代えて、特に製品がスティック形態の時、製品は、ピストン機構により押し出されてもよい。また、スティック、特にメイクアップ製品(リップスティック、ファンデーション等)の場合、容器は、機構、特にラック機構、螺子機構、螺旋状溝機構を有してもよく、スティックを上記開口方向へ移動することができてもよい。この様な機構は、例えば、仏国特許FR2806273又は仏国特許 FR2775566に記載されており、また、液体製品の為のこの様な機構は、例えば、仏国特許FR2727609に記載されている。
【0203】
容器は、少なくとも1の組成物を含む囲いを区分けする底部を有する紙箱、及び、蓋、特に底部に有機的に統合されたものからなり、少なくとも部分的に上記底部を覆うことができるものであってよい。この様な紙箱は、例えば、国際特許出願WO03/018423又は仏国特許 FR2791042に記載されている。
【0204】
容器は、その開口部の領域に設けられた排出口を備えていてもよく、そのような排出口は適用具、及び場合によっては、それがきつく止められる桿状体を拭うことを可能とする。そのような排出口は仏国特許 FR2792618に記載されている。
【0205】
組成物は、容器中において大気圧であってもよく(室温)、また、特に噴射ガス(アエロゾル)により加圧されていてもよい。後者の場合、容器は、バルブ(アエロゾル類に使用される型のもの)を備えている。
【0206】
上述の特許又は特許出願の内容は、本特許出願に援用する。
【0207】
以下の実施例は、本発明に係る組成物を限定することなく説明するものである。
【0208】
特に他に記載する場合を除き、量の単位はグラムで表される。
[実施例1]: マスカラ
本発明の1の実施態様は、以下のマスカラ組成物であってよい。:
2-アミノ-2-メチルプロパン-1,3-ジオール 0.5
ステアリン酸 5.82
カルナウバワックス 2.9
蜜蝋 3.7
ポリテトラフルオロエチレンワックス 2
パラフィンワックス 11.8
D-パンテノール 0.45
黒鉄酸化物 7.2
2,3-エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドで4級化されたヒドロキシエチルセルロース 0.08
ポリエチレングリコールステアレート (40 OE) 0.5
(Uniqema 社のMyrj 52 P)
ヒドロキシエチルセルロース 0.93
ポリジメチルシロキサン及びシリカ水和物の混合物 0.13
安定化されてないポリメタクリレートナトリウムの25%水溶液 (Vanderbilt 社のDarvan 7) 0.9
アラビアゴム 3.46
ヒドロキシプロピルキトサン 0.12
トリエタノールアミン 2.4
セルロース繊維 (Claremont Flock社の「Natural rayon flock fibre RC1BE − N003 − M04」) 0.5
タルク 2
フェニルトリメチコン(3M 社により参照名MSX 5381 で販売されているもの) 中の アクリルコポリマー (3M 社のACP 10) 0.2
保存料 適量
水 100迄量
[実施例2]: リップスティック
本発明の1の実施態様は、以下のリップスティック組成物であってよい。:
ポリグリセリルイソステアレート (Nisshin Oils Mills 社によるSalacos41) 10
ポリエチレンワックス 2
ジイソステアリルマレート 16.1
グリセリルトリアセチルヒドロキシステアレート 10
ジペンタエリスリチルテトラヒドロキシステアレート 10
BHT 0.05
水添ココグリセリド類 5
Strahl & Pitschのミクロ結晶性ワックス SP 18 1
フェニルトリメチコン (3M 社により参照名MSX 5381 で販売されているもの)中のアクリルコポリマー (3M 社によるACP 10) 5.7
精製ホホバオイル (Desert Whale社) 0.2
顔料類 6
イソプロピルイソノナノエート 100迄量

【特許請求の範囲】
【請求項1】
化粧品として許容可能な媒体に、
−a)(メタ)アクリル酸と2〜20の炭素原子を含むモノアルコールとの反応によって生じるエステル類より選ばれる少なくとも1のモノマーA、
b)メタクリル酸と1〜10の炭素原子を含むモノアルコールとの反応によって生じるエステル類より選ばれる少なくとも1のモノマーB、及び
c)N−ビニルラクタム類及びその誘導体より選ばれる少なくとも1のモノマーC、
の共重合により生ずるポリマー、並びに、
−少なくとも1の第1有機溶媒を含む有機溶媒相を含み、
前記相は、1〜5の炭素原子を含む低級モノアルコール若しくはC−C4ケトンを含まないか、又は、上記組成物の全重量に対して15重量%以下の量しか含まない化粧料組成物。
【請求項2】
化粧品として許容可能な媒体に、
−d)(メタ)アクリル酸と2〜20の炭素原子を含むモノアルコールとの反応によって生じるエステル類より選ばれる少なくとも1のモノマーA、
e)メタクリル酸と1〜10の炭素原子を含むモノアルコールとの反応によって生じるエステル類より選ばれる少なくとも1のモノマーB、及び
f)N−ビニルラクタム類及びその誘導体より選ばれる少なくとも1のモノマーC、
の共重合により生ずるポリマー、並びに、
−少なくとも1の追加のフィルム形成ポリマーを含む化粧料組成物。
【請求項3】
前記ポリマーは、メタクリル酸と5〜20の炭素原子、好ましくは7〜18の炭素原子、さらに好ましくは10〜18の炭素原子を含むモノアルコールとの反応によって生じる少なくとも1のモノマーAを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記ポリマーは、アクリル酸と2〜15の炭素原子、好ましくは4〜14の炭素原子を含むモノアルコールとの反応によって生じる少なくとも1のモノマーAを含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の組成物。
【請求項5】
前記モノマーAは、n-ブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート及びラウリルメタクリレート、並びにこれらの混合物より選ばれることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の組成物。
【請求項6】
前記モノマーAは、前記ポリマー中において、モノマーの全数に対して、15%〜80%、より好ましくは40%〜60%の数量比で存在することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の組成物。
【請求項7】
前記モノマーBは、メタクリル酸と1〜6の炭素原子、より好ましくは1〜4の炭素原子含むモノアルコールとの反応によって生じるエステル類より選ばれることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項記載の組成物。
【請求項8】
前記モノマーBは、メチルメタクリレート、及びn−ブチルメタクリレート、並びにこれらの混合物より選ばれることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項記載の組成物。
【請求項9】
前記モノマーBは、前記ポリマー中において、モノマーの全数に対して、20%〜70%、より好ましくは25%〜50%の数量比で存在することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項記載の組成物。
【請求項10】
前記モノマーCは、以下の化学式を有するN−ビニルラクタム類より選ばれることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項記載の組成物。
【化1】

[式中、R1及びR2はそれぞれ、独立して、水素原子;メチル、エチル、若しくはプロピル等のC-Cアルキル基;又はアリール基を表し;
Y は、O、S、−SO−、
【化2】

より選ばれ、
及び、n及びn1は、それぞれが同時に0でないという条件のもとに、0〜5の範囲にある。]
【請求項11】
前記モノマーCは、N−ビニルピロリドン並びに以下のラクタム類:
3,3-ジメチル-1-ピロリドン、 4,4-ジメチル-2-ピロリドン、 3,4-ジメチル-2-ピロリドン、 3-エチル-2-ピロリドン 及び 3,5-ジメチル-2-ピロリドン−、
のN−ビニル置換誘導体から選ばれることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項記載の組成物。
【請求項12】
前記モノマーCは、前記ポリマー中において、モノマーの全数に対して、1% 〜15%、より好ましくは5%〜15%の数量比で存在することを特徴とする請求項1から11のいずれか一項記載の組成物。
【請求項13】
前記ポリマーは、組成物の全重量に対して、固体(又は、活性物質)として、0.01重量%〜30重量%、好ましくは 0.05重量%〜20重量%、さらに好ましくは0.05重量%〜15重量%を占めることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項記載の組成物。


【公開番号】特開2006−111629(P2006−111629A)
【公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2005−300773(P2005−300773)
【出願日】平成17年10月14日(2005.10.14)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】