説明

アシルグリシネートの製造方法

本発明は、式(I)、


(式中、
は、6〜30個、好ましくは8〜22個、特に好ましくは8〜18個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐の飽和アルカノイル基、又は、6〜30個、好ましくは8〜22個、特に好ましくは12〜18個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐のモノ不飽和若しくはポリ不飽和アルケノイル基であり、そして、
は、アルカリ金属カチオンLi、Na及びKから選択されるカチオン、好ましくはNa及びKから選択されるカチオン、特に好ましくはNaである)
で表されるアシルグリシネートの製造方法において、
水中で、かつ、Li、Na及びKから選択されるカチオン、好ましくはNa及びKから選択されるカチオン、特に好ましくはNaであるカチオンQを与える塩基性アルカリ金属化合物の存在下で、しかし、有機溶媒の不存在下で、グリシンを脂肪酸クロライドRCl(Rは、式(I)に定義したとおりである)と30〜35℃で反応させ、そして、18個若しくは19個以上の炭素原子を含むアシル基Rを持つ脂肪酸クロライドRClの割合が、使用する脂肪酸クロライドの全量をベースにして2.0重量%未満であることを特徴とする前記方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アシルグリシネート及びアシルグリシネート含有組成物の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
式(Ia)
【化1】

【0003】
(式中
1a−C(O)は、6〜30個、好ましくは8〜22個、特に好ましくは8〜18個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐の飽和アルカノイル基、又は、6〜30個、好ましくは8〜22個、特に好ましくは12〜18個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐のモノ不飽和若しくはポリ不飽和アルケノイル基であり、
そして、
は、アルカリ金属Li、Na、K、アルカリ土類金属Mg++、Ca++だけでなくAl+++及び/又はNH、モノアルキルアンモニウムイオン、ジアルキルアンモニウムイオン、トリアルキルアンモニウムイオン、及び/又はテトラアルキルアンモニウムイオンから選択されるカチオンであり、ここで、これらのアミンのアルキル置換基は、互いに独立して、(C−C22)−アルキル基又は(C−C10)−ヒドロキシアルキル基であることができる)
で表されるアシルグリシネートは、特にアジアにおける皮膚洗浄製品における洗顔処方のための化粧品において価値のある界面活性剤である。これは、特に、ココイルグリシン酸ナトリウム及びココイルグリシン酸カリウムに当てはまる。
【0004】
界面活性剤、特に、ココイルグリシン酸ナトリウム及びココイルグリシン酸カリウムは、弱アルカリ溶液中で、良く泡立ち、皮膚において心地よい非油性感触を生じさせる。
【0005】
しかしながら、対応するN−メチルグリシン誘導体とは対照的に、いわゆるサルコシネート、すなわちグルシネートは、製造の際、問題となる特性を示す。日本特許第8053693号明細書に示されるように、アシルグリシネートは、ちょうどわずか90%を超える純度で、付加的な溶媒なしに水中で得ることができ、そして、Schotten−Baumann−反応において非常に高粘度の反応溶液を生じる。この高粘度により、製造において使用される脂肪酸クロライドの加水分解が進行し、アシルグリシネートの純度が減少することになる。そのため、日本特許第8053693号明細書では、アシルグリシネートの製造においてイソプロパノール、イソブタノール又はtert−ブタノールなどのアルコールの添加を提案している。
【0006】
しかし、この手順はアルコールの匂いのために有利ではなく、そのために、酸性化と相分離の後に、反応混合物から再度除去することとなり、一般的には、中和後に低塩の品質で所望のアシルグリシネートが得られる。この方法は複雑であり、廃棄しなければならない塩化ナトリウム含有排水が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第8053693号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の課題は、前記の不利益を生ずることなく若しくは軽減し、特に有機溶媒を使用することなく、かつ、高い純度でアシルグリシネートを提供できるという長所を有する、アシルグリシネート及びアシルグリシネート含有組成物の製造方法を提供することであった。さらに、本方法は、高い割合でアシルグリシネートの有効成分を含み、低粘性の組成物を直接的に製造することも可能とすることが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
驚くべきことに、水中及び塩基性アルカリ金属の存在下で、しかし、有機溶媒が不存在下で、グリシンを脂肪酸クロライドと反応させることでアシルグリシネートを製造することでこの課題が解決されることを見出した。ここで、アシルグリシネートの製造は、30〜35℃の温度で行われ、18個若しくは19個以上の炭素原子を含むアシル基を持つ脂肪酸クロライドの割合が使用する脂肪酸クロライドの全量をベースにして2.0重量%未満である。
【0010】
それゆえ、本発明の対象は、式(I)
【化2】

【0011】
(式中、
は、6〜30個、好ましくは8〜22個、特に好ましくは8〜18個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐の飽和アルカノイル基、又は、6〜30個、好ましくは8〜22個、特に好ましくは12〜18個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐のモノ不飽和若しくはポリ不飽和アルケノイル基であり、
そして、
は、アルカリ金属カチオンLi、Na及びKから選択されるカチオンであり、好ましくはNa及びKから選択されるカチオンであり、特に好ましくはNaである)
で表されるアシルグリシネートの製造方法において、
水中で、かつLi、Na及びKから選択され、好ましくはNa及びKから選択され、特に好ましくはNaであるカチオンQを与える塩基性アルカリ金属化合物の存在下で、しかし、有機溶媒の不存在下で、グリシンを脂肪酸クロライドRCl(Rは、式(I)に定義したとおりである)と30〜35℃で反応させ、そして、18個若しくは19個以上の炭素原子を含むアシル基Rを持つ脂肪酸クロライドRClの割合が、使用する脂肪酸クロライドの全量をベースにして2.0重量%未満であることを特徴とする、上記方法である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の範囲において、式(I)の直鎖若しくは分岐の飽和アルカノイル基R、又は、式(I)の直鎖若しくは分岐のモノ不飽和若しくはポリ不飽和アルケノイル基Rは、共に「アシル基」とも呼ぶ。
【0013】
長鎖アシル基を少ない割合で有する本発明の方法に使用される脂肪酸クロライドは、例えば、慣用の脂肪酸クロライドの蒸留などの当業者に既知の方法により得ることができる。
【0014】
塩基性アルカリ金属化合物としては、アルカリ金属カチオンのLi、Na若しくはK又はそれらの混合物が使用される炭酸塩又は水酸化物、好ましくは水酸化物が使用されることが好ましい。特に好ましくは、NaOH及び/又はKOHであり、さらに特に好ましくは、NaOHである。
【0015】
本発明の方法においては、pH値9〜13が好ましく、12〜13が特に好ましい。
【0016】
さらに、本発明の方法においては、グリシンと脂肪酸クロライドが等モル量使用されるように実施されることが好ましい。グリシンよりも僅かに少ない量の脂肪酸クロライドを使用することが特に好ましい。グリシンと脂肪酸クロライドRClのモル比は特に好ましくは1.1:1.0〜1.0:1.0、最も好ましくは1.05:1.0〜1.0:1.0である。
【0017】
本発明の方法におけるさらに好ましい実施形態においては、18個の炭素原子を有するアシル基Rを含有する脂肪酸クロライドRClの割合が、使用する脂肪酸クロライドRClの全量をベースにして2.0重量%未満である、8〜18個の炭素原子を有するアシル基Rを含有する脂肪酸クロライドRClを、Li、Na及びKから選択され、好ましくはNa及びKから選択され、特に好ましくはNaであるカチオンQを与える塩基性アルカリ金属化合物の存在下で、反応させる。塩基性アルカリ金属化合物は、アルカリ金属カチオンLi、Na若しくはK又はそれらの混合物の炭酸塩又は水酸化物、好ましくは水酸化物であるのが好ましい。特に好ましくは、NaOH又はKOHであり、さらに特に好ましくは、NaOHである。
【0018】
本発明の方法におけるさらに好ましい実施形態においては、C18アシル基を含有する脂肪酸クロライドの割合が、使用する脂肪酸クロライドの全量をベースにして2.0重量%未満である、C8−18脂肪酸クロライド、好ましくはココイルクロライドを、Li、Na及びKから選択され、好ましくはNa及びKから選択され、特に好ましくはNaであるカチオンQを与える塩基性アルカリ金属化合物の存在下で、反応させる。塩基性アルカリ金属化合物は、アルカリ金属カチオンLi、Na若しくはK又はそれらの混合物の炭酸塩又は水酸化物、好ましくは水酸化物であり、特に好ましくは、NaOH又はKOHであり、さらに特に好ましくは、NaOHである。
【0019】
本発明の方法におけるさらに好ましい実施形態においては、C18アシル基を含有する脂肪酸クロライドの割合が、使用するココイルクロライドの全量をベースにして2.0重量%未満、好ましくは1.0重量%未満である、C8−18アシル基を含有するココイルクロライドを、Naカチオンを与える塩基性アルカリ金属化合物の存在下で、反応させる。塩基性アルカリ金属化合物は、NaCO又はNaOHが好ましく、特に好ましくは、NaOHである。
【0020】
本発明の方法におけるさらに特に好ましい実施形態においては、使用するココイルクロライドの全量をそれぞれベースとして、C及びC10アシル基を含有する脂肪酸クロライドの割合が合計して5.0重量%より多く、好ましくは10.0〜14.0重量%であり、C12アシル基を含有する脂肪酸クロライドの割合が50.0〜72.0重量%であり、C18アシル基を含有する脂肪酸クロライドの割合が2.0重量%未満、好ましくは1.0重量%未満である、C8−18アシル基を含有するココイルクロライドを、Naカチオンを与える塩基性アルカリ金属化合物の存在下で、反応させる。塩基性アルカリ金属化合物は、NaCO又はNaOHが好ましく、特に好ましくは、NaOHである。
【0021】
本発明の方法におけるさらに好ましい実施形態においては、Rが12個の炭素原子を有するアシル基Rを含有する脂肪酸クロライドRClを、Li、Na及びKから選択され、好ましくはNa及びKから選択され、特に好ましくはNaであるカチオンQを与える塩基性アルカリ金属化合物の存在下で、反応させる。塩基性アルカリ金属化合物は、アルカリ金属カチオンLi、Na若しくはK又はそれらの混合物の炭酸塩又は水酸化物、好ましくは水酸化物であることが好ましい。特に好ましくは、NaOH又はKOHであり、さらに特に好ましくは、NaOHである。前記脂肪酸クロライドとしてはラウロイルクロライドが好ましい。
【0022】
本発明の方法におけるさらに好ましい実施形態においては、Rが12個の炭素原子を有するアシル基Rを含有する脂肪酸クロライドRCl、及びRが14個の炭素原子を有するアシル基Rを付加的に含有する脂肪酸クロライドRClを、Li、Na及びKから選択され、好ましくはNa及びKから選択され、特に好ましくはNaであるカチオンQを与える塩基性アルカリ金属化合物の存在下で、反応させる。塩基性アルカリ金属化合物は、アルカリ金属カチオンLi、Na若しくはK又はそれらの混合物の炭酸塩又は水酸化物、好ましくは水酸化物であることが好ましい。特に好ましくは、NaOH又はKOHであり、さらに特に好ましくは、NaOHである。
【0023】
本発明の方法は、例えば、NaOHのような塩基性アルカリ金属化合物の存在下で水中にグリシンが最初に導入され、脂肪酸クロライドが30〜35℃で添加されるように実施されることが好ましい。脂肪酸クロライドの添加は、攪拌しながら徐々に行うことが好ましい。
【0024】
本発明の方法によれば、高い濃度でかつ副生成物(例えば、脂肪酸塩)含有量が低い塩含有グリシネート溶液を得ることができ、この溶液は低粘性であり、それに対応して取り扱いが容易であり、分離段階を行う必要がないゆえに、さらに費用効果が高い。さらに、再度分離する必要があり、場合によっては廃棄する必要がある反応用有機溶媒を必要としない。
【0025】
さらに、ここで、本発明は、以下を含む組成物に関する。
a)1又は2種以上の式(I)
【化3】

【0026】
(式中
は、6〜30個、好ましくは8〜22個、特に好ましくは8〜18個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐の飽和アルカノイル基、又は、6〜30個、好ましくは8〜22個、特に好ましくは12〜18個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐のモノ不飽和若しくはポリ不飽和アルケノイル基であり、
そして、
は、アルカリ金属カチオンLi、Na及びKから選択されるカチオンであり、好ましくはNa及びKから選択されるカチオンであり、特に好ましくはNaである)
で表されるアシルグリシネートを、組成物全量をベースとして21.0〜28.0重量%の量で、
そして、ただし18個若しくは19個以上の炭素原子を含むアシル基Rを含有する式(I)のアシルグリシネートの割合が式(I)のアシルグリシネートの全量をベースにして2.0重量%未満、好ましくは1.8重量%未満であり、
b)1又は2種以上の物質QCl(ここで、Qは式(I)のQの意味である)を、組成物全量をベースとして、1.0重量%以上の量で、
【0027】
c)1又は2種以上の式(II)
【化4】

(式中、
COは式(I)のRの意味であり、そして、
は式(I)のQの意味である)
で表される脂肪酸塩を組成物全量をベースとして、2.0重量%未満、好ましくは0.01重量%より多く2.0重量%未満、特に好ましくは0.1重量%よりより多く2.0重量%未満の量で、そして
d)水
を含むが、
e)有機溶媒は含まない
組成物である。
【0028】
Clは、QClとしても示され、例えば、NaClがNaClとして示される。
【0029】
式(I)及び式(II)の化合物、並びにQClにおいて、QはLi、Na及びKから選択され、好ましくはNa及びKから選択され、特に好ましくはQはNaである。
【0030】
本発明の好ましい実施形態において、本発明による組成物は、成分a)として、1又は2種以上の式(I)のアシルグリシネート(式中、Rは、8〜18個の炭素原子を有するアシル基であり、QはLi、Na及びKから選択され、好ましくはNa及びKから選択されるカチオンであり、特に好ましくはNaである)を、組成物全量をベースとして、21.0〜28.0重量%、好ましくは23.0〜27.0重量%の量で含み、18個の炭素原子を含むアシル基R含有の式(I)のアシルグリシネートの割合は、アシルグリシネートの全量をベースにして2.0重量%未満、好ましくは1.8重量%未満である。
【0031】
ココイルグリシン酸ナトリウム含有の組成物であって、ココイル部分が僅かな量だけのC18アシル基を有しているのが特に好ましい。
【0032】
本発明の特に好ましい実施形態において、本発明による組成物は、成分a)として、C8―18アシル基を有するココイルグリシン酸ナトリウムを、組成物全量をベースとして、21.0〜28.0重量%、好ましくは23.0〜27.0重量%の量で含み、そしてC18アシル基を含有する式(I)のアシルグリシネートの割合は、ココイルグリシン酸ナトリウムの全量をベースにして2.0重量%未満、好ましくは1.8重量%未満、特に好ましくは1.0重量%未満である。この実施形態において、QClと式(II)の脂肪酸塩におけるQは、Naである。
【0033】
本発明の特に好ましい実施形態において、本発明による組成物は、成分a)として、C8―18アシル基を有するココイルグリシン酸ナトリウムを、組成物全量をベースとして、21.0〜28.0重量%、好ましくは23.0〜27.0重量%の量で含み、ココイルグリシン酸ナトリウムの全量をそれぞれベースにして、C及びC10アシル基を含有する式(I)のアシルグリシネートの割合は合計して5.0重量%より多く、好ましくは10.0〜14.0重量%であり、C12アシル基を含有する式(I)のアシルグリシネートの割合は50.0〜72.0重量%であり、C18アシル基を含有する式(I)のアシルグリシネートの割合は2.0重量%未満、好ましくは1.8重量%未満、特に好ましくは1.0重量%未満である。この実施形態において、QClと式(II)の脂肪酸塩におけるQは、Naである。
【0034】
本発明の極めて好ましい実施形態においては、本発明の組成物中に存在するココイルグリシン酸ナトリウムの純度が97%か、それより高い。この純度は、式(II)の脂肪酸塩と式(I)のアシルグリシネートの総量をベースとする。このものは以下の式に従い計算される。
ココイルグリシン酸ナトリウムの純度=[ココイルグリシン酸ナトリウムの量:(ココイルグリシン酸ナトリウムの量+脂肪酸塩の量)]。
【0035】
本発明のさらに好ましい実施形態において、本発明による組成物は、成分a)として、Rが12個の炭素原子を有するアシル基であり、QがLi、Na及びKから選択されるカチオンであり、好ましくはNa及びKから選択されるカチオンであり、特に好ましくはNaである、1又は2種以上の式(I)のアシルグリシネートを、組成物全量をベースとして、21.0〜28.0重量%、好ましくは23.0〜27.0重量%の量で含む。他方、式(I)のこれらのアシルグリシネートにおいては、アシル基がラウロイルクロライド由来であるアシルグリシネートが好ましい。
【0036】
本発明のさらに好ましい実施形態において、本発明による組成物は、組成a)として、Rが12個の炭素原子を有するアシル基RでありそしてQがLi、Na及びKから選択されるカチオンであり、好ましくはNa及びKから選択されるカチオンであり、特に好ましくはNaである1又は2種以上の式(I)のアシルグリシネート、及びRが14個の炭素原子を有するアシル基RでありそしてQがLi、Na及びKから選択されるカチオンであり、好ましくはNa及びKから選択されるカチオンであり、特に好ましくはNaである追加的な1又は2種以上の式(I)のアシルグリシネートを、組成物全量をベースとして一緒にして21.0〜28.0重量%、好ましくは23.0〜27.0重量%の量で含む。
【0037】
本発明の組成物は、例えば、化粧品用途に有利に使用することができる。
【0038】
化粧品用途においては、本発明の組成物が、粘性調節剤として最終調製物にQClを別に添加しないで済むので、QClを1.0〜8.0重量%含むと特に有利である。
【0039】
したがって、本発明のさらに好ましい実施形態において、本発明の組成物は、組成物全量をベースとして、QClを、1.0〜8.0重量%、好ましくは2.0〜7.0重量%、特に好ましくは4.0〜6.0重量%含む。
【0040】
本発明の組成物のさらなる利点は、少量しか脂肪酸塩を含まないことである。
【0041】
したがって、本発明のさらに好ましい実施形態において、本発明の組成物は、組成物全量をベースとして、式(II)の脂肪酸塩を1.8重量%未満、好ましくは1.5重量%未満、特に好ましくは1.0重量%未満含む。その際、その下限は、組成物全量をベースとして、それぞれの場合に、0.01重量%より多いことが好ましく、0.1重量%より多いことが特に好ましい。
【0042】
本発明の組成物は液体である。
【0043】
また、特に有利には、本発明の組成物は比較的に低粘性であり、従って取り扱いが容易である。
【0044】
本発明のさらに好ましい実施形態において、本発明の組成物は、35℃において5000mPa・s未満、好ましくは400〜2000mPa・s、特に好ましくは500〜1000mPa・sの粘度を有する。
【0045】
粘度の測定に使用した装置は、Thermo Haake社のロータメータ(Viskotester 550)である。スピンドルとしては、MV−DIN(45.3回転/分)を使用した。
【0046】
本発明の組成物は、例えば、低級アルコール、ジオール、他の溶媒などの有機溶媒を含まない。
【0047】
本発明の特に好ましい実施形態において、本発明による組成物は、成分a),b)、c)及びd)から成る。
【0048】
本発明のさらに特に好ましい実施形態において、本発明の組成物は、成分a),b)、c)、d)及びHNCHCOOから成り、ここで、QはLi、Na及びKから選択されるカチオンであり、好ましくはNa及びKから選択されるカチオンであり、特に好ましくはNaである。本発明によるこの組成物においては、化合物HNCHCOOが、本発明の組成物の総量をベースとして、0.01〜1.0重量%含むのが好ましく、0.05〜0.5重量%存在することが特に好ましい。
【0049】
さらに、本発明は、また、本発明の製造方法による本発明の組成物の製造方法にも関する。
【0050】
本発明の組成物は、有利なことに、化粧品調製物の製造に適している。
【0051】
したがって、さらに、本発明は、化粧品処方の製造への本発明の組成物の使用に関する。本発明による組成物は、例えば、さらなる仕上げや精製をすることなく、本発明による方法により得られたものを使用できる点で特に有利である。
【0052】
そのうえ、有利なことに、本発明の組成物は化粧品調製物中で界面活性剤として適している。
【0053】
したがって、さらに、本発明の別の対象は、化粧品調製物において本発明の組成物を界面活性剤として使用することに関する。ここで、また、本発明の組成物はこの場合にも本発明による方法によって得られたものを直接的に使用できる。
【実施例】
【0054】
以下の実施例と適用例は、本発明を更に詳細に説明することを意図したものであり、本発明を限定するものではない。規定された全てのパーセントは、重量パーセント(重量%)である。
【0055】
ココイルクロライド(A):C16とC18の割合が少ないココイル部分。使用したココイルクロライドの詳細は以下のとおりである。
/C10: 10.0〜14.0%
12: 60.0〜62.0%
14: 19.0〜24.0%
16: 3.0〜10.0%
18: <2.0%
【0056】
[実施例1]
37.8g(0.504モル)のグリシンを276gのVE−水(脱塩水)に攪拌しながら溶解し、pH値(telquel)を水酸化ナトリウム溶液(33%)で12〜13に調整する。その後、攪拌しながら30〜35℃に加熱し、30〜35℃で反応混合物を冷却しながら6時間以内で106.4g(0.478モル)のココイルクロライド(A)を計量供給する。水酸化ナトリウム溶液(33%)を同時計量供給することでpH値を12〜13に保持する。ココイルクロライドの計量供給の終り頃に、pH値を9.5〜10.5に下げる。反応を完結するために、pH値9.5〜10.5でさらに2時間攪拌する。
【0057】
得られた生成物は、以下の特性を有している:液状で、光沢のあるミルク色(オパール)の乾燥残留物(1時間、140℃):31.0%、グリシン塩(HPLC):0.6%、脂肪酸塩(HPLC):0.6%、粘度(35℃):756mPa・s、NaCl(滴定):5.3%、活性含量:24.5%
【0058】
本発明におけるアシルグリシネートの重量の算出は、以下の式によってなされる:
“アシルグリシネートの重量=乾燥残留物−脂肪酸塩−グリシン塩−QCl”。
本発明において、この値は、「活性含量」と示す。
【0059】
[比較例2]:比較的高温の反応温度
37.8g(0.504モル)のグリシンを276gのVE−水に攪拌しながら溶解し、pH値(telquel)を水酸化ナトリウム溶液(33%)で12〜13に調整する。その後、攪拌しながら45〜50℃に加熱し、45〜50℃で6時間以内で106.4g(0.478モル)のココイルクロライド(A)を計量供給する。水酸化ナトリウム溶液(33%)を同時計量供給することでpH値を12〜13に保持する。ココイルクロライドの計量供給量が約1/6となった後、バッチの水酸化ナトリウム溶液(33%)の算出量がすでに消費されているので、バッチを停止させる。
【0060】
バッチは2つの相となる(脂肪酸塩)。高い温度によりココイルクロライドは専ら加水分解される。
【0061】
[比較例3]:比較的低温の反応温度
37.8g(0.504モル)のグリシンを276gのVE−水に攪拌しながら溶解し、pH値(telquel)を水酸化ナトリウム溶液(33%)で12〜13に調整する。その後、攪拌しながら25〜30℃に加熱し、25〜30℃で反応混合物を冷却しながら6時間以内で106.4g(0.478モル)のココイルクロライド(A)を計量供給する。水酸化ナトリウム溶液(33%)を同時計量供給することでpH値を12〜13に保持する。ココイルクロライドの計量供給の終り頃に、pH値を9.5〜10.5に下げる。反応を完結するために、pH値9.5〜10.5でさらに2時間攪拌する。
【0062】
得られた生成物は、以下の特性を有している:液状で、濁った乾燥残留物(1時間、140℃):30.9%、グリシン塩(HPLC):1.3%、脂肪酸塩(HPLC):2.4%、粘度(35℃):測定せず、NaCl(滴定):5.3%、活性含量:21.9%
【0063】
[実施例4]
より多くの過剰グリシン
37.8g(0.504モル)のグリシンを250gのVE−水に攪拌しながら溶解し、pH値(telquel)を水酸化ナトリウム溶液(33%)で12〜13に調整する。その後、攪拌しながら30〜35℃に加熱し、30〜35℃で反応混合物を冷却しながら6時間以内で95.2g(0.428モル)のココイルクロライド(A)を計量供給する。水酸化ナトリウム溶液(33%)を同時計量供給することでpH値を12〜13に保持する。ココイルクロライドの計量供給の終り頃に、pH値を9.5〜10.5に下げる。反応を完結するために、pH値9.5〜10.5でさらに2時間攪拌する。
【0064】
得られた生成物は、以下の特性を有している:液状で、光沢のあるミルク色(オパール)の乾燥残留物(1時間、140℃):31.3%、グリシン塩(HPLC):1.3%、脂肪酸塩(HPLC):0.2%、粘度(35℃):980mPa・s、NaCl(滴定):5.1%、活性含量:24.7%
【0065】
[実施例5]
:より高い濃度
37.8g(0.504モル)のグリシンを246gのVE−水に攪拌しながら溶解し、pH値(telquel)を水酸化ナトリウム溶液(33%)で12〜13に調整する。その後、攪拌しながら30〜35℃に加熱し、30〜35℃で反応混合物を冷却しながら6時間以内で106.4g(0.478モル)のココイルクロライド(A)を計量供給する。水酸化ナトリウム溶液(33%)を同時計量供給することでpH値を12〜13に保持する。ココイルクロライドの計量供給の終り頃に、pH値を9.5〜10.5に下げる。反応を完結するために、pH値9.5〜10.5でさらに2時間攪拌する。
【0066】
得られた生成物は、以下の特性を有している:液状で、光沢のあるミルク色(オパール)の乾燥残留物(1時間、140℃):32.7%、グリシン塩(HPLC):0.8%、脂肪酸塩(HPLC):1.3%、粘度(35℃):4,500mPa・s、NaCl(滴定):5.6%、活性含量:25.0%
【0067】
[比較例6]:2−プロパノール/水中における塩不含の製造法
94.5g(1.26モル)のグリシンを400gのVE−水及び276gの2−プロパノールに攪拌しながら溶解し、pH値(telquel)を水酸化ナトリウム溶液(33%)で12〜13に調整する。その後、25〜27℃で反応混合物を冷却しながら6時間以内で283.9g(1.24モル)のココイルクロライド(A)を計量供給する。水酸化ナトリウム溶液(33%)を同時計量供給することでpH値を12〜13に保持する。反応を完結するために、pH値12〜13でさらに2時間攪拌する。得られた生成物は濃塩酸でpH1に調整する。攪拌器を停止した後、ただちに相分離を開始する。水相を分離し、有機相を水酸化ナトリウム溶液(33%)でpH4.6に調整する。740gの水を添加した後、水酸化ナトリウム溶液(33%)でpH7.0に調整する。その後、生成物中の2−プロパノールの含有量が1%未満に落ちるまで、減圧下(約140〜160mbar)、55℃において2−プロパノール/水を留去する。水と水酸化ナトリウム溶液により、固体含量30%、pH10に調整する。
【0068】
生成物は、以下の特性を有している:液状で、透明な乾燥残留物(1時間、140℃):30.3%、グリシン塩(HPLC):<0.1%、脂肪酸塩(HPLC):1.0%、2−プロパノール(GC):<0.1%、塩化物(滴定):0.35%、粘度(35℃):測定せず、NaCl(滴定):0.6%、活性含量:28.7%
【0069】
[比較例7]:C16/18の割合が高いココイル部分、水素化
使用したココイルクロライド(B)の配分:
12: 55.6%
14: 23.0%
16: 11.1%
飽和C18: 10.3%
【0070】
36.0g(0.480モル)のグリシンを280gのVE−水に攪拌しながら溶解し、pH値(telquel)を水酸化ナトリウム溶液(33%)で12〜13に調整する。その後、攪拌しながら30〜35℃に加熱し、30〜35℃で反応混合物を冷却しながら6時間以内で109.6g(0.456モル)のココイルクロライド(B)を計量供給する。水酸化ナトリウム溶液(33%)を同時計量供給することでpH値を12〜13に保持する。ココイルクロライドを計量供給の過程において、バッチは、攪拌ができなくなるまで、粘性を増す。110gの水を添加し、続いて反応温度を40℃に上げることで、バッチはある程度攪拌可能なままである。ココイルクロライドの計量供給の終り頃に、pH値を9.5〜10.5に下げる。反応を完結するために、pH値9.5〜10.5でさらに2時間攪拌する。
【0071】
得られた生成物は、以下の特性を有している:液状で、濁った乾燥残留物(1時間、140℃):25.8%、グリシン塩(HPLC):0.8%、脂肪酸塩(HPLC):1.2%、粘度(35℃):測定せず、NaCl(滴定):4.1%、活性含量:19.7%
【0072】
前記実施例は、活性含量>22.0%、好ましくは活性含量>23.0%、特に好ましくは活性含量>24.0%の高濃度アルカリ金属塩グリシネート溶液が、低C18ココ脂肪酸部分を使用し、30〜35℃で付加的な溶剤なしで水中で反応させることにより得ることができることを実証している
(実施例1、4、5)。実施例1においては、脂肪酸塩とアシルグリシネートの総量をベースとして、97.6%アシルグリシネートのグリシネート溶液の純度を達成することができた。それに対して、比較的に高い反応温度(比較例2)では、脂肪酸塩含有量の大幅な増加がもたらされる。同様に、比較的に低い反応温度(比較例3)では、好ましくない脂肪酸塩含有量の増加がもたらされる。C16/C18含有量が多い脂肪酸クロライドを使用する場合には(比較例7)、不都合なことに、低活性含量が得られた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

(式中、
は、6〜30個、好ましくは8〜22個、特に好ましくは8〜18個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐の飽和アルカノイル基、又は、6〜30個、好ましくは8〜22個、特に好ましくは12〜18個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐のモノ不飽和若しくはポリ不飽和アルケノイル基であり、
そして、
は、アルカリ金属カチオンLi、Na及びKから選択されるカチオンであり、好ましくはNa及びKから選択されるカチオンであり、特に好ましくはNaである)
で表されるアシルグリシネートの製造方法において、
水中で、かつLi、Na及びKから選択され、好ましくはNa及びKから選択され、特に好ましくはNaであるカチオンQを与える塩基性アルカリ金属化合物の存在下で、しかし、有機溶媒の不存在下で、グリシンを脂肪酸クロライドRCl(Rは、式(I)に定義したとおりである)と30〜35℃で反応させ、そして、18個若しくは19個以上の炭素原子を含むアシル基Rを持つ脂肪酸クロライドRClの割合が、使用する脂肪酸クロライドの全量をベースにして2.0重量%未満であることを特徴とする前記方法。
【請求項2】
塩基性アルカリ金属化合物として、アルカリ金属カチオンLi、Na若しくはK又はそれらの混合物の炭酸塩又は水酸化物、好ましくは水酸化物が使用され、特に好ましくは、NaOH及び/又はKOHが使用され、さらに特に好ましくは、NaOHが使用されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
pH値9〜13、好ましくは12〜13で実施されることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
グリシンと脂肪酸クロライドRClのモル比が、1.1:1.0〜1.0:1.0、好ましくは1.05:1.0〜1.0:1.0であることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の方法。
【請求項5】
a)1又は2種以上の式(I)
【化2】

(式中
は、6〜30個、好ましくは8〜22個、特に好ましくは8〜18個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐の飽和アルカノイル基、又は、6〜30個、好ましくは8〜22個、特に好ましくは12〜18個の炭素原子を有する直鎖若しくは分岐のモノ不飽和若しくはポリ不飽和アルケノイル基であり、
そして、
は、アルカリ金属カチオンLi、Na及びKから選択されるカチオンであり、好ましくはNa及びKから選択されるカチオンであり、特に好ましくはNaである)
で表されるアシルグリシネートを組成物全量をベースとして21.0〜28.0重量%の量でそして、ここで、18個若しくは19個以上の炭素原子を含むアシル基Rを含有する式(I)のアシルグリシネートの割合が、式(I)のアシルグリシネートの全量をベースにして2.0重量%未満、好ましくは1.8重量%未満であり、
b)1又は2種以上の物質QCl(ここで、Qは式(I)のQの意味である)を、組成物全量をベースとして、1.0重量%以上の量で、
c)1又は2種以上の式(II)
【化3】

(式中、
COは式(I)のRの意味であり、そして、
は式(I)のQの意味である)
で表される脂肪酸塩を組成物全量をベースとして、2.0重量%未満、好ましくは0.01重量%より大きく2.0重量%未満、特に好ましくは0.1重量%より大きく2.0重量%未満の量でそして、
d)水、
を含むが、
e)有機溶媒は含まない
組成物。
【請求項6】
成分a)として、1又は2種以上の式(I)のアシルグリシネート(式中、Rは、8〜18個の炭素原子を有するアシル基であり、QはLi、Na及びKから選択されるカチオンであり、好ましくはNa及びKから選択されるカチオンであり、特に好ましくはNaである)を、組成物全量をベースとして、21.0〜28.0重量%、好ましくは23.0〜27.0重量%の量で含み、18個の炭素原子を含むアシル基R含有の式(I)のアシルグリシネートの割合は、使用するアシルグリシネートの全量をベースにして2.0重量%未満、好ましくは1.8重量%未満であることを特徴とする請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
成分a)として、C8―18アシル基を有するココイルグリシン酸ナトリウムを、組成物全量をベースとして、21.0〜28.0重量%、好ましくは23.0〜27.0重量%の量で含み、C18アシル基を含有する式(I)のアシルグリシネートの割合は、ココイルグリシン酸ナトリウムの全量をベースにして2.0重量%未満、好ましくは1.8重量%未満、特に好ましくは1.0重量%未満であることを特徴とする請求項5又は6に記載の組成物。
【請求項8】
成分a)として、C8―18アシル基を有するココイルグリシン酸ナトリウムを、組成物全量をベースとして、21.0〜28.0重量%、好ましくは23.0〜27.0重量%の量で含み、ここで、ココイルグリシン酸ナトリウムの全量をそれぞれベースとして、C及びC10アシル基を含有する式(I)のアシルグリシネートの割合は合計して5.0重量%より多く、好ましくは10.0〜14.0重量%であり、C12アシル基を含有する式(I)のアシルグリシネートの割合は50.0〜72.0重量%であり、C18アシル基を含有する式(I)のアシルグリシネートの割合は2.0重量%未満、好ましくは1.8重量%未満、特に好ましくは1.0重量%未満であることを特徴とする請求項5〜7の何れか一項に記載の組成物。
【請求項9】
成分a)として、Rが12個の炭素原子を有するアシル基であり、QがLi、Na及びKから選択されるカチオンであり、好ましくはNa及びKから選択されるカチオンであり、特に好ましくはNaである、1又は2種以上の式(I)のアシルグリシネートを、組成物全量をベースとして、21.0〜28.0重量%、好ましくは23.0〜27.0重量%の量で含むことを特徴とする請求項5に記載の組成物。
【請求項10】
成分a)として、Rが12個の炭素原子を有するアシル基でありそしてQがLi、Na及びKから選択されるカチオンであり、好ましくはNa及びKから選択されるカチオンであり、特に好ましくはNaである式(I)の1又は2種以上のアシルグリシネート、及びRが14個の炭素原子を有するアシル基RでありそしてQがLi、Na及びKから選択されるカチオンであり、好ましくはNa及びKから選択されるカチオンであり、特に好ましくはNaである追加的な1又は2種以上の式(I)のアシルグリシネートを、組成物全量をベースとして一緒にして21.0〜28.0重量%、好ましくは23.0〜27.0重量%の量で含むことを特徴とする請求項5に記載の組成物。
【請求項11】
組成物全量をベースとして、1.0〜8.0重量%、好ましくは2.0〜7.0重量%、特に好ましくは4.0〜6.0重量%のQClを含むことを特徴とする請求項5〜10の何れか一項に記載の組成物。
【請求項12】
組成物全量をベースとして、1.8重量%未満、好ましくは1.5重量%未満、特に好ましくは1.0重量%未満の式(II)の脂肪酸塩を含むことを特徴とする請求項5〜11の何れか一項に記載の組成物。
【請求項13】
35℃において5000mPa・s未満、好ましくは400〜2000mPa・s、特に好ましくは500〜1000mPa・sの粘度を有することを特徴とする請求項5〜12の何れか一項に記載の組成物。
【請求項14】
請求項5〜13の何れか一項に記載の組成物の、化粧品調製物の製造での使用。
【請求項15】
請求項5〜13の何れか一項に記載の組成物の、化粧品調製物での界面活性剤としての使用。

【公表番号】特表2011−503218(P2011−503218A)
【公表日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−534399(P2010−534399)
【出願日】平成20年11月14日(2008.11.14)
【国際出願番号】PCT/EP2008/009646
【国際公開番号】WO2009/065530
【国際公開日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【出願人】(398056207)クラリアント・ファイナンス・(ビーブイアイ)・リミテッド (182)
【Fターム(参考)】