説明

アトルバスタチンの医薬組成物

本発明は、アトルバスタチン又は医薬として許容されるその塩を含む乾燥顆粒化医薬組成物、或いは少なくとも他の1種の活性薬物を組み合せたアトルバスタチン又は医薬として許容されるその塩を含む乾燥顆粒化医薬組成物、該組成物の製造方法、そのような組成物を包含するキット、及びその医薬組成物の治療的有効量を用いて、高コレステロール血症及び/又は高脂血症、骨粗鬆症、良性前立腺肥大(BPH)及びアルツハイマー病を治療する方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2003年6月12日出願の米国仮特許出願第60/477,917号の優先権を主張するものである。
本発明は、アトルバスタチン及び医薬として許容されるその塩を含む医薬組成物並びにその製造方法、そのような組成物を包含するキット、並びに高コレステロール血症及び/又は高脂血症、骨粗鬆症、良性前立腺肥大(BPH)及びアルツハイマー病に罹患した被験者を治療するためにそのような組成物を使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−コエンザイムA(HMG−CoA)のメバロネートへの変換は、コレステロール生合成経路における初期の、且つ、律速段階である。この段階は、酵素HMG−CoAレダクターゼによって触媒される。スタチン類はHMG−CoAレダクターゼがこの変換を触媒することを阻害する。そのように、スタチン類は総じて強力な脂質低下剤である。
【0003】
米国特許第5,273,995号(参照することにより、本明細書の一部に取り込まれている)に開示されているアトルバスタチンカルシウムは、現在リピトール(登録商標)として販売されており、化学式[R−(R*,R*)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸カルシウム塩(2:1)三水和物及び以下の化学式を有している。
【化1】

【0004】
アトルバスタチン及び医薬として許容されるその塩は、HMG−CoAレダクターゼの選択的、競合的阻害剤である。そのように、アトルバスタチンカルシウムは強力な脂質低下化合物であり、それ故に血中脂質低下薬及び/又は血中コレステロール低下薬として、並びに骨粗鬆症、良性前立腺肥大(BPH)及びアルツハイマー病の治療において有用である。
【0005】
アトルバスタチン、アトルバスタチンの製剤、アトルバスタチンを製造する方法及び重要な中間体を開示した多くの特許がある。それらの特許として以下が挙げられる:米国特許第4,681,893号、第5,273,995号、第5,003,080号、第5,097,045号、第5,103,024号、第5,124,482号、第5,149,837号、第5,155,251号、第5,216,174号、第5,245,047号、第5,248,793号、第5,280,126号、第5,397,792号、第5,342,952号、第5,298,627号、第5,446,054号、第5,470,981号、第5,489,690号、第5,489,691号、第5,510,488号、第5,686,104号、第5,998,633号、第6,087,511号、第6,126,971号、第6,433,213号及び第6,476,235号。これらは、参照することにより本明細書の一部に取り込まれている。
【0006】
アトルバスタチンは、結晶形、液晶形並びに非結晶形及び非晶形の形態で存在し得る。
【0007】
アトルバスタチンカルシウムの結晶形は、米国特許第5,969,156号及び第6,121,461号(いずれも参照することにより本明細書の一部に取り込まれている)に開示されている。更に、アトルバスタチンの結晶形は、米国特許第6,605,729号(参照することにより本明細書の一部に取り込まれている)にも開示されている。
【0008】
これらに加え、多くの国際特許出願公開が、結晶形のアトルバスタチンを開示し、また非晶形のアトルバスタチンを製造する方法を開示している。これらの特許出願として、以下が挙げられる:国際特許出願公開第00/71116号、第01/28999号、第01/36384号、第01/42209号、第02/41834号、第02/43667号、第02/43732号、第02/051804号、第02/057228号、第02/057229号、第02/057274号、第02/059087号、第02/083637号、第02/083638号、第03/011826号、第03/050085号、第03/070702号及び第04/022053号。
【0009】
多くの薬剤において非晶形が、結晶形と比較して異なった溶解性及びある場合には異なった生物学的利用能のパターンを示すことが開示されている(Konno,T.,Chem.Pharm.Bull.,1990,38:2003−2007)。ある種の治療適応に対しては、一つの生物学的利用能のパターンが他のものより有利なことがある。
【0010】
溶解速度の変化は、結晶形又は非晶形のいずれかにおいてアトルバスタチンの製剤を製造するのに有利となる。例えば、アトルバスタチンのいくつかの可能性のある使用(例えば、Takemoto,M.;Node,K.;Nakagami,H.; Liao,Y.;Grimm,M.;Takemoto,Y.;Kitakaze,M.;Liao,J.K.,Journal of Clinical Investigation,2001;108(10):1429−1437に記載されているような脳卒中の急性治療)のためには、活性の急速な開始は、薬物の効能を改善するのに非常に有益と思われる。
【0011】
アトルバスタチンの固形製剤の製造は、米国特許第5,686,104号及び第6,126,971号に記載されている。そこに記載されている方法においては、アトルバスタチンは、安定化剤、例えば、アルカリ土類金属塩及び賦形剤と組み合わされ、水及び界面活性剤(Tween80)の組み合せを用いた湿式造粒法で処理される。アルカリ土類金属塩は、場合によりアトルバスタチンの生物学的利用能に影響し得るので、アルカリ土類金属塩のレベルを最小にするような製剤でアトルバスタチンを提供する必要性が残されている。
【0012】
アトルバスタチンの単位剤型の製造及び貯蔵において、活性薬剤を純粋な形で提供することが重要である。更に、できるだけ単純な製剤で、この高い純度及び安定性を達成することが望ましい。不純物が低レベルであり、そして剤型に商業的に成り立つ使用期限を可能にするような十分な安定性を提供する、アトルバスタチンの単位剤型の単純な製剤及び製造方法を提供する必要性が残されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
アトルバスタチンは非常に強力な薬剤であるため、製造及び患者による取り扱いが容易なように、適切な大きさの剤型を提供するために、薬剤の製剤は一般的に非常に希釈されている。薬剤が希釈された形態で使用される場合、薬剤がその最終的な剤型になる前のプロセスにある間に起こる薬剤と賦形剤の分離が、単位剤型のいくつかを低力価又は高力価に導くことがあり得るというリスクが存在する。単位剤型の力価を制御することは、不正確な、治療に満たない効果、又は副作用を生じる製剤用量から個々の患者を守るために必須である。顆粒化は、分離を防止するための一つの方法である。同時出願された、本出願人所有の米国特許出願、代理人事例番号PC25684号、出願番号 号に開示されているように、単位剤型を顆粒化のステップなしに製造することができるように賦形剤を選択することが可能であるが、顆粒化は、分離が起こらないように、そして顆粒の粒径が良好な流動を可能にするように、薬剤と賦形剤との結合を確実なものにすることを可能にする。湿式造粒は、アトルバスタチンを、分離しない良好な流動性を有する形にする一つの選択肢を示している(同時出願された、本出願人所有の米国特許出願、代理人事例番号PC25685号、出願番号 号を参照)。しかしながら、湿式造粒は、製剤を水及び/又は溶媒に曝露することを必要とする。そのような曝露は、アトルバスタチンの固体形態が変化し(例えば、結晶化する、又は多形形態が変化する)又は化学的に分解するというリスクを増大する。液体の添加量及び添加率は、湿式造粒容器の容積及び表面積のような因子、及び特定の製造過程で使用される薬剤及び賦形剤の正確な粒径に依存すると思われるため、湿式造粒プロセスのスケールアップには困難(即ち、性能におけるばらつき)が伴い得る。それ故に、本発明の目的は、薬物の分離が最小化され、該組成物の流動性が市販の単位剤型形成に許容され、薬物が溶媒に曝露されず、そして堅固な(スケールアップ可能な)方法が採用されるような、アトルバスタチンの乾燥顆粒製剤及び製造方法を提供することにある。
【0014】
乾式造粒方法においては、一般的には、薬物及び少なくともいくつかの賦形剤を一緒に圧縮し、リボン又は小塊を形成する。これらの締め固めた材料を、単位剤型の製造中に薬剤が分離するのを防止し、良好な流動性を保証するために適切な大きさに粉砕する。本発明者等は、薬物自体は圧縮して小塊を形成するが、粉砕によって材料の大部分が乏しい流動性を有する微細紛末に戻ることを見出した。それ故に、単位剤型が良好に重量を制御しながら製造されるように、薬物の適切な流動性を提供するアトルバスタチンの乾式造粒に好適な組成物を提供する必要性がある。
【0015】
本発明の目的は、用量間の力価の良好な均一性、溶解速度及び生物学的利用能を有するアトルバスタチンの剤型の組成物及び製造方法を提供することにある。本発明の更なる目的は、結晶形又は非晶形で、アルカリ金属塩の最小の添加でアトルバスタチンの安定且つ純粋な組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の第1の態様は、アトルバスタチン又は医薬として許容されるその塩を含む乾燥顆粒化医薬組成物である。
【0017】
本発明の第2の態様は、アトルバスタチンの乾燥顆粒化医薬組成物を製造する方法であって、
(a)アトルバスタチン又は医薬として許容されるその塩、及び乾式造粒ステップで使用するのに好適な1種又はそれ以上の賦形剤を組み合せ;
(b)ミキサーで混合物を混合し;
(c)混合物を圧縮し;
(d)圧縮した材料を粉砕するか、摩砕するか、又は篩い分けをし;
(e)場合により追加の賦形剤を加え、組み合せたものを混合して組成物を形成する;ことを含む方法である。
【0018】
本発明の第3の態様は、少なくとも1種の他の活性薬物と組み合せたアトルバスタチン又は医薬として許容されるその塩を含む乾燥顆粒化医薬組成物である。
【0019】
本発明の第4の態様は、アトルバスタチンの乾燥顆粒化医薬組成物を製造する方法であって、
(a)少なくとも1種の活性薬物と組み合せたアトルバスタチン又は医薬として許容されるその塩と、乾式造粒ステップで使用するのに好適な1種又はそれ以上の賦形剤を組み合せ;
(b)ミキサーで混合物を混合し;
(c)混合物を圧縮し;
(d)圧縮した材料を粉砕するか、摩砕するか、又は篩い分けをし;
(e)場合により追加の賦形剤を加え、組み合せたものを混合して組成物を形成する;ことを含む方法である。
【0020】
本発明の第5の態様は、容器及び治療的有効量の乾燥顆粒化アトルバスタチン又は医薬として許容されるその塩を含む、商業販売に好適な治療用パッケージ又はキットである。
【0021】
本発明の第6の態様は、高コレステロール血症及び/又は高脂血症、骨粗鬆症、良性前立腺肥大(BPH)、並びにアルツハイマー病に罹患した被験者を治療するために、乾燥顆粒化アトルバスタチン組成物を使用する方法である。
【0022】
アトルバスタチンは、米国特許第4,681,893号、第5,273,995号及び第5,969,156号(これらの特許は、参照することにより本明細書の一部に取り込まれている)に記載されているように容易に製造することができる。アトルバスタチンのヘミカルシウム塩は現在リピトール(登録商標)として販売されている。
【0023】
アトルバスタチンは、高度に結晶化した形態からいろいろな程度の無秩序性を有する形態に亘る多くの形態で存在している。これらの無秩序形のある種のものは、粉末X線回折パターンにより示されるいくつかの構造を有している。本発明の目的のためには、アトルバスタチンの全ての形態が本発明の利益を享受し、本発明の範囲内に包含される。アトルバスタチンの部分的に又は完全に無秩序な形態は、特に本発明の利益を享受する。非晶形又は大部分が非晶形であるアトルバスタチンの部分的に又は完全に無秩序な形態は、本発明から最大の利益を引き出す。そのような形態は、例えば、米国特許第6,087,511号(参照することにより、本明細書の一部に取り込まれている)に開示された手段を使用して、結晶形のアトルバスタチンから製造することができる。これに代わって、非晶形のアトルバスタチンは、同時出願された、本出願人所有の米国特許出願、代理人事例番号PC−25825号、出願番号 号に開示されている方法に従って製造することができる。本発明の実施のためには、非結晶形及び結晶形アトルバスタチンは、当業界で公知のいかなる方法によっても製造することができる。アトルバスタチンの好ましい形態は、米国特許第5,969,156号、第6,121,461号及び第6,605,729号、並びに国際特許出願公開第01/36384号、第02/41834号、第02/43732号、第02/051804号、第02/057228号、第02/057229号、第03/011826号、第03/050085号、第03/070702号及び第04/022053号(これらは全て、参照することにより本明細書の一部に取り込まれている)に記載されている。
【0024】
アトルバスタチンは、それが製造された形態で使用することができ、又は粒子の物理的性質を変える処理を施すことができる。例えば、この物質を当業界で公知のいかなる方法によっても粉砕することができる。そのような方法の非限定的な例としては、機械的粉砕及びジェット粉砕が挙げられる。アトルバスタチンを形成する工程から直接製造された粒子、又は粉砕操作後に製造された粒子のいずれかは、好ましくは1〜200μmの範囲、より好ましくは5〜150μmの間の平均粒径を供する。
【0025】
アトルバスタチンの医薬として許容される塩基付加塩は、アルカリ金属及びアルカリ土類金属又は有機アミンのような、金属又はアミンを用いて形成される。カチオンとして使用される金属の例は、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、その他である。適切なアミンの例は、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、N−メチルグルカミン及びプロカインである(例えば、Berge,S.M.,et al.,“Pharmaceutical Salts”,J.Pharm.Sci.,1977;66:1を参照)。
【0026】
アトルバスタチンの塩基付加塩は、塩を製造する通常の方法である、遊離酸形を充分な量の所望の塩基と接触させることによって製造される。遊離酸形は、通常の方法で、塩形を酸と接触させ、遊離酸を単離することによって再生することができる。遊離酸形は、極性溶媒中での溶解度のようなある種の物理的性質において幾分それらの対応する塩の形態と異なっているが、しかしその他の点では、塩は本発明の目的のためにはそれぞれの遊離酸と同等である。又、アトルバスタチンは、非溶媒和形、及び水和形を包含する溶媒和形で存在することができる。一般的に、水和形を含めた溶媒和形は、本発明の範囲内に包含されることを意図している。
【0027】
アトルバスタチンの少なくともある程度無秩序な形態、又は結晶形と無秩序形との混合物であるアトルバスタチンの形態は、本発明から最も顕著に利益を享受する。ある程度無秩序の形態であることは、粉末X線回折(PXRD)を用いて測定されたいずれのピークの線幅(ピークの高さの半分におけるピーク幅)も、約2°を越える2シータ(θ)値を有することを意味している。本発明から特に利益を享受している、アトルバスタチンの非晶形又は大部分が非晶形の形態は、非常に幅広い、特徴のないピークを有することによって特徴づけられる。アトルバスタチンの結晶形と少なくともある程度無秩序な形態との組み合せは、鋭いピーク(即ち、2θの値が2°未満である)及び幅広いピーク(即ち、2°を越える)の両者を示し、そのような形態の組み合せは、本発明の利益を享受する。
【0028】
アトルバスタチンは、比較的低投与量でも有効な薬物であることが見出されている。事実、ある患者で投与量を低く保つことによって、薬物効果を保持しつつ副作用を最小化することが可能である。それ故、患者に対して低投与量を提供することができる形態でアトルバスタチンを提供することが望ましい。本発明の目的のために、アトルバスタチンの最終剤型によって提供される投与量は、好ましくは0.5〜120mgA(ここで、mgAは、遊離酸を基準とした活性薬物のミリグラムを意味する)、より好ましくは5〜80mgAの間である。
【0029】
患者の薬剤服用順守を便利に及び容易にするために、殆どの薬物は単位剤型の形態で供給される。固形薬物物質については、これらの単位剤型は、一般的に、錠剤、カプセル、薬袋、チュアブル錠剤及び速溶性剤型の形態である。本発明においては、剤型は、好ましくはカプセル又は錠剤の形態であり、最も好ましくは錠剤の形態である。これらの形態の製造は、容積又は重量のいずれかによるある種の必要な粉末充填のステップを包含する。例えば、錠剤及びカプセルの製造において、粉末は、ダイス又はカプセルにそれぞれ一定の容積で充填される。単位剤型が、許容範囲[米国薬局方(USP)のガイドラインの段階Iに適合するには6%未満、段階IIに適合するためには7.8%未満の相対標準偏差
(RSD)]内で同じ力価(即ち、単位剤型当たりの薬物量)を有するためには、賦形剤から活性薬物のいかなる顕著な分離もあってはならない。このことは、高希釈形態では特に重要である。本発明は、活性なアトルバスタチンに賦形剤を加えた一定の重量について再現性のある力価を与える組成物を開示する。更に、この力価制御は、単位剤型を製造する工程を通して維持される。そのような組成物は、単位剤型に加工される前に、RSD7.8%未満、より好ましくは6%未満の様々な力価(ブレンド1グラム当たりのmgA)を有するアトルバスタチンを提供する。なお、本組成物は、そのような組成物から製造された単位剤型間で重量制御が維持される(即ち、そのような組成物から製造された単位剤型の重量における変動性が極めて小さい)ような、良好な粉末流動性を与える。好ましくは、そのような組成物は、RSD6%以内、より好ましくは5%以内、更により好ましくは4%以内の重量制御を有する単位剤型を提供する。重量制御と力価制御を組み合せると、本組成物が、好ましくは7.8%未満、より好ましくは6.0%未満のRSDを有する単位剤型当たりのアトルバスタチンの力価を有する単位剤型を提供することが可能である。
【0030】
アトルバスタチンの単位剤型の力価の測定は、単位剤型間の活性におけるばらつきを測定するために必要である。独立に既知である薬物レベルを有する標準体に対する抽出法が最もよくその力価を決定する。力価分析は、当業界で公知の逆相高速液体クロマトグラフィ(HPLC)技術を用いて、標準体と比較しながら最も良好に実施される。本発明の目的のためには、RSD測定は、単位剤型を形成する工程の間で試料採取を行うと最良である。より具体的には、単位剤型は、種々の時間点(稼働の開始、中間及び最終)で製造工程から試料として採取することができる。RSD値の決定においては、各部分から、少なくとも3つの単位剤型を測定しなければならない。薬物の試料の力価を決定するための別の分析技術は、紫外線−可視吸光光度法の使用を包含する。この技術では、当業界で公知のように、アトルバスタチンに相当する吸収が、試料中のアトルバスタチンの濃度を定量するのに使用される(賦形剤が吸収を妨害しないように注意すること)。
【0031】
本発明は、純粋で安定な形態のアトルバスタチンを提供する方法及び組成物を開示する。用語「不純物」は、合成及び精製工程から存在する薬物中の物質、及び単位剤型の製造において形成される薬物由来のいずれかの物質を表わす。用語「分解物」は、単位剤型の製造後に生じた薬物由来のいずれかの物質をいう。不純物及び分解物の分析は、抽出された試料について、当業界で公知のように逆相HPLC技術を用いて行われる。不純物及び分解物の量の計算は、分解物又は不純物のピークの積分面積パーセントを全ての薬物関連ピークの積分面積パーセントで割ったものとして表される。
【0032】
アトルバスタチン及び賦形剤の粒径は、分離の防止における乾式造粒プロセスの有効性に顕著な役割を演じている。そのようなものとして、平均粒径は、Sympatec GmbH(Goslar、ドイツ)製の装置のようなレーザー回折粒径装置を用いて測定することができる。本発明の目的のために、平均粒径は、粒子の50%が、示された数値より小さい直径を有するサイズと考えることができる。もう一つの方法として、粒径は、篩分析を使用して評価することもできる。特定の径の篩上に保持された材料の総重量パーセントが、平均粒径を測定するのに使用される。平均粒径は、材料の重量の約50%が通り抜けることができる(50%が保持される)篩のサイズである。
【0033】
乾式造粒によるアトルバスタチンの組成物の製造において、当業界で公知のように、賦形剤、結合剤、崩壊剤、着香料及び滑沢剤の組み合せが、単位剤型に必要な性質を提供するために使用される。例えば、錠剤を製造するためには、その組み合せが圧縮により適切な硬度を提供し、同時に生体内で急速な崩壊を与える。これらの条件に合致するアトルバスタチンを製剤するには広い許容度があるが、そのような製剤は、一般的には、約1〜40重量%の薬物、約5〜10重量%の崩壊剤、約0〜10%の結合剤及び約0.5〜2重量%の滑沢剤、そして残りのパーセントは独創的な賦形剤を含む。好ましい崩壊剤としては、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(低置換)、微結晶セルロース、粉末セルロース、コロイド状二酸化ケイ素、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ケイ酸アルミニウム・マグネシウム、メチルセルロース、ポラクリリンカリウム、ポビドン、アルギン酸ナトリウム、グリコールデンプンナトリウム及びデンプンが挙げられる。好ましい結合剤としては、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、デキストリン、ゼラチン、グァガム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ケイ酸アルミニウム・マグネシウム、マルトデキストリン、メチルセルロース、ポリエチレンオキサイド、ポリメタクリレート、ポビドン、アルギン酸ナトリウム、デンプン及びゼインが挙げられる。好ましい滑沢剤としては、ステアリン酸カルシウム、パルミトステアリン酸グリセリル、酸化マグネシウム、ポロクサマー、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、安息香酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、ステアリン酸、タルク、ステアリン酸亜鉛及びステアリン酸マグネシウムが挙げられる。
【0034】
アトルバスタチン組成物の流動性を改善し、賦形剤からの分離を最小化するには、薬物と賦形剤とを締め固めることが、乾式造粒工程において行われ得る。しかしながら、アトルバスタチンを用いて、本発明者等は、薬物の壊れやすい性質の故に、ある種の賦形剤だけが薬物との許容される乾燥顆粒を形成することを見出した。許容される賦形剤とは、アトルバスタチンの存在下で乾式造粒した(即ち、圧縮され、粉砕される)場合、賦形剤と結合せずブレンドの中に残る微細な薬物粒子の量の著しい減少を示す賦形剤という表現で定義することができる。本発明の目的のために、微細な薬物粒子(又は「微粉」)は、200メッシュの篩を通過する粒子として定義することができる。本発明者等は、又、造粒因子を以下のように定義することができる。造粒因子(GF)=1−[(顆粒中における微粉としてのアトルバスタチンのパーセント)/(未造粒ブレンド中における微粉としてのアトルバスタチンのパーセント)]。ある賦形剤又は賦形剤の組み合せに対する造粒因子を決定するために、先ず選択された賦形剤と共に薬物のブレンドを製造する。このブレンドを、例えばSonic SifterTM(Allen Bradley Sonic Sifter,Advantech Manufacturing, New Berlin,WI)のような篩装置を使用して篩を通す。微粉としてのアトルバスタチンのパーセントは、微粉の重量に微粉の力価を掛け、ブレンド中の薬物の総重量で割ることによって決定される。同じ分析を、アトルバスタチンと共に乾燥顆粒化された物質について行うことができる。これらの分析から、分離傾向が低い剤型を形成するためのある賦形剤又は賦形剤類の組み合せの全体の能力を決定することができる。本発明者等は、単位剤型製造中に分離が最小の傾向を与えるアトルバスタチン及び賦形剤又は賦形剤の組み合せは、好ましくは0.4〜1.0の間、より好ましくは0.5〜1.0の間、そして更により好ましくは0.6〜1.0の間の造粒因子を有するとして特徴づけられることを見出した。
【0035】
本発明者等は、アトルバスタチンと一緒に乾式造粒するのに好適な賦形剤を決めるに際して、商業用の乾式造粒に翻訳可能な条件下でのブレンドの圧縮が、アトルバスタチンブレンドの真の分離傾向を決めるために重要であることを見出した。アトルバスタチン造粒の際に考慮すべき重要な判断基準の一つは、特に例えば顆粒化が、錠剤の形成中に行われる追加的な圧縮ステップを受ける場合における、ブレンドの小塊又はリボンの固形物割合である。固形物割合は、物質中に残っている圧縮量の指標である。そういうものとして、第1のステップは、ブレンドの真の密度、即ち粒子間に空気の空間がない物質の密度を決定することを包含する。この密度は、当業界で公知のように、ヘリウム比重びん法又は類似の技術のような技術を使用して測定することができる。又、各成分に対する真の密度の加重平均としてこの値を推定することが可能である。乾式造粒の固形物割合は、小塊(又はリボン)の比重の、小塊が作られた物質の真の比重に対する比率を示している。固形物割合の制御は、圧縮中に圧縮力を制御することによって達成される。本発明者等は、次工程での錠剤化のための充分な圧縮性を与えるとともにアトルバスタチンの良好な結合を達成するためには、顆粒が、好ましくは、約0.55〜0.85の間、より好ましくは約0.60〜0.80の間の固形物割合を造粒後に有することを見出した。
【0036】
アトルバスタチンの許容される乾式造粒を達成するための別の判断基準は、小塊又はリボンの引っ張り強度である。小塊(又はリボン)の引っ張り強度は、CT5引っ張り強度試験器[Engeneering System(NOTTM),Nottingham,England]のような、当業界で公知の適切な装置を使用して測定することができる。好ましくは、寸法10×22×2mmを有する直方体の小塊がこの測定に使用される。本発明者等は、アトルバスタチンの許容される顆粒を最終的に製造するための好ましい引っ張り強度は、0.5〜7.0メガパスカル(MPa)、より好ましくは0.8〜6.0MPaであることを見出した。好ましい固形物割合の範囲内で好ましい引っ張り強度を達成することができる、アトルバスタチンと物質との組み合せが好ましい。そのような物質の例としては、乳糖及び微結晶セルロースが挙げられる。所望の引っ張り強度を達成することができない物質の例はマンニトールである。
【0037】
引っ張り強度に対して固形物割合をプロットすることによって、アトルバスタチンと賦形剤又は賦形剤の組み合せの一定のブレンドに関して、好ましい引っ張り強度を与えるのに適した固形物割合の範囲を見出すことが可能である。本発明者等は、指数関数最小2乗法を仮定して、測定値間の内挿法を使用することができることを見出した。
【0038】
好ましい賦形剤は希釈剤であって、それは、好ましくはアトルバスタチンの製剤中に総組成物の40重量%以上、より好ましくは50重量%より多く、更により好ましくは60重量%より多く含まれる。好ましい希釈剤は、アトルバスタチンとの2成分ブレンドで試験した場合、好ましくは0.4〜1.0の間、より好ましくは0.5〜1.0の間、更により好ましくは0.6〜1.0の間の造粒因子を与える。可能性のある賦形剤は、“Handbook of Pharmaceutical Excipients,3rd Edition”(A.H.Kibbe,Edditor,Pharmaceutical Press,London;2002)にあるようなものとして特定される。それらの希釈剤としては、以下の非限定的な例が挙げられる:リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、セルロース、セルロースアセテート、デキストラン、デキストリン、デキストロース、フルクトース、パルミトステアリン酸グリセリル、硬化植物油、カオリン、ラクチトール、乳糖、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、マルチトール、マルトデキストリン、マルトース、ポリメタクリレート、アルファでんぷん、ケイ化微結晶セルロース、塩化ナトリウム、ソルビトール、デンプン、ショ糖及びタルク。
【0039】
アトルバスタチンを用いた乾式造粒において使用するのに適した賦形剤を決定するには、使用されるアトルバスタチンの特定の形態及び粒径が最終剤型に望ましいものであることが重要である。同様に、使用される賦形剤又は賦形剤の組み合せは、粒径及び製造方法によって決まる性質を有していると思われる。乾式造粒プロセスにおけるアトルバスタチンと賦形剤の圧縮は、一般的に、より小さい粒径の賦形剤を用いる方がより容易であるので、好ましい賦形剤は、一般的に造粒しない方が好ましいものより小サイズである。そのようなものとして、好ましくは賦形剤は、20〜200μmの間、より好ましくは40〜150μmの間の平均粒径を有する。この粒径は、ブレンドの50重量%が635メッシュ(ASTM番号)〜70メッシュの間、より好ましくは325メッシュ〜100メッシュの間を有する篩を通過するのに相当する範囲である。ある賦形剤に好ましいサイズは、使用されるアトルバスタチンの形態の特定の性質に依存しており、各々の場合において実験的に決定しなければならない。
【0040】
それ故に、アトルバスタチンと組み合せるより好ましい賦形剤は、造粒因子の値が高いものであり、高い引っ張り強度を達成することができ、そして好ましい平均粒径、好ましくは20〜200μmの間、より好ましくは40〜150μmの間を有する希釈剤である。特に好ましい希釈剤として、20〜40μmの平均粒径を有する微結晶セルロース[例えば、FMC Biopolymer,Philadelphia,PAから入手可能なアビセルTMPH105]、80〜150μmの粒径範囲を有する乳糖[例えば、Foremost Farms,Rothschild,WIから入手可能なスプレードライした一水和物、即ち、Fast FloTM316、又はQuest International,Flavors & Food Ingredients CCL,Norwich,NYから入手可能な無水の直接打錠グレード]、キシリトール(例えば、Danisco Sweeteners,Thompson,ILから入手可能なC粒状グレード)、マンニトール[例えば、SPI Polyols,New Castle,DEから入手可能なMannogemTM2080粒状形]、ショ糖[例えば、Tate & Lyle Co.American Sugar Inc.,Brooklyn,NYから入手可能なDi−PacTM]、及び無水第二リン酸カルシウム[例えば、Rhodia,Chicago Heights,ILから入手可能なA−TabTM]が挙げられる。好ましくは、これらの好ましい希釈剤は、アトルバスタチンの乾燥顆粒化組成物の50重量%、より好ましくは60重量%、更により好ましくは70重量%を越える含量の希釈剤を含む。
【0041】
好ましい賦形剤と共に乾式造粒ステップで形成されるアトルバスタチンの単位剤型は、薬物に関連した不純物及び分解物の低いレベルを示す。驚くべきことに、この低レベルの不純物及び分解物は、添加されたアルカリ化剤又はアルカリ土類金属塩の不在下においてさえも見出される。なお更に驚くべきことに、この低レベルの不純物及び分解物は、使用されたアトルバスタチンが少なくともある程度無秩序形の薬物である場合も維持されたことである。特に、アトルバスタチンの湿式造粒の対照単位剤型が高いレベルの薬物分解を示す場合でも、乾式造粒で製造されたアトルバスタチンの単位剤型はより高い安定性を有することが見出された。乾式造粒で製造されたアトルバスタチンの単位剤型は、HPLCによって測定される医薬に関連する全てのピークの積分面積に対する不純物/分解物の面積パーセントを基準にして、約2%以下の、より好ましくは1%未満の、更に好ましくは0.7%未満の、薬物に関連した全ての不純物及び/又は分解物を含有していることが好ましい。更に、乾式造粒で製造したアトルバスタチンの単位剤型は、40℃、相対湿度(RH)75%で4週間貯蔵した場合、単位剤型が、HPLCによって測定される薬物に関連する全てのピークの積分面積に対する不純物/分解物の面積パーセントを基準にして、約2%以下の、より好ましくは1%未満の、更により好ましくは0.7%未満の薬物に関連した全ての不純物及び/又は分解物を含有するような安定性を提供することが好ましい。
【0042】
アトルバスタチンは、2つの主要な分解経路:ラクトン化及び酸化、を進む。ラクトンは、アルコール及びカルボン酸の分子内縮合(水の喪失)により6員環を形成することによって形成される。これが、米国特許第6,126,971号及び第5,686,104号に記載された、特にアルカリ土類金属塩の不在下での、湿式造粒及び錠剤形成時に見出される非晶形アトルバスタチンの主要な分解物である。本発明者等は、思いがけなくも、最初と、温度及び湿度を高めた条件での加速試験下の貯蔵後との両者で、ラクトンのレベルを、本賦形剤と乾式造粒プロセスを用いた単位剤型製造の組み合せによって、顕著に減少することができることを見出した。好ましくは、単位剤型中のアトルバスタチンラクトンのレベルは、該単位剤型が製造され、40℃/75%RH(ここで、RHは、相対湿度を意味する)にて4週間貯蔵後に、2%未満(HPLCを用いた、全てのピークの積分面積に対するラクトンのピークの積分面積の比率を基準にして)、より好ましくは1%未満である。
【0043】
組み合せ剤型における生物学的利用能の問題や他の薬物との可能性のある相互作用を最小にするため、本発明の実施においては、製剤中のアルカリ土類金属塩のレベルは、好ましくは約0〜5重量%、より好ましくは約0〜3%、最も好ましくは約0〜2%である。また製剤中のその他のアルカリ化剤のレベルは、約0〜5重量%、より好ましくは約0〜3重量%、最も好ましくは約0〜2重量%であることが好ましい。
【0044】
賦形剤及びアトルバスタチンの乾式造粒は、好ましくは、先ずアトルバスタチンと少なくともいくつかの好ましい賦形剤とをブレンドすることによって実施される。このブレンドにおいて賦形剤は、好ましくはブレンドの50〜95重量%の間を構成している。このブレンドプロセスは、好ましくは、高剪断ミキサー、V−ブレンダー(又はその他のツインシェル・ブレンダー)、ビン・ブレンダー又はTurbulaTMミキサー・シェーカー(Wiily A.Bachlofen AG Machinenfabrik,Basel,Switzerlandから入手可能)を使用して実施される。ブレンドは、一般的には、先ず、完全な混合を確実にするために、滑沢剤を加えないで充分な時間行われる。その時点で、一般的には滑沢剤が加えられ、短時間(約1〜10分)の更なる混合時間が続く。このブレンドは、次いで、錠剤プレス(例えば、シングル・ステーション・プレス若しくはロータリー式錠剤プレス)又はローラー圧縮機を使用して、スラグ又はリボンに圧縮される。前者の場合、小塊(スラグ)は、平面ダイス及び穴開け器の組み合せを使用して製造される。両者の場合において、小塊又はリボンの密度は、好ましくは約0.5〜7.0MPaの引っ張り強度、より好ましくは約0.8〜6.0MPaの引っ張り強度を有する塊又はリボンを提供するように選択される。小塊又はリボンは、次いで、好ましくは粉砕、摩砕又は篩にかけられる。当業界で公知のように、良好な処理能力を与え、且つ、好適な粒径分布を与えるように設計された最適なプロセスで粒径の低減が行われる。好ましくは30重量%未満の粉砕された物質が200メッシュの篩を通過し、70重量%を越える粉砕された物質が60メッシュの篩を通過する。一旦物質を粉砕した後、他の賦形剤を顆粒外添加して、単位剤型製造の最終ブレンドを与えることができる。これらの添加物は、好ましくは、高剪断ミキサー、V−ブレンダー(又はその他のツインシェル・ブレンダー)、ビン・ブレンダー又はTurbulaTMミキサー・シェーカーを使用して混合される。ブレンドは、一般的には、先ず、完全な混合を確実にするために、滑沢剤を加えないで充分な時間行われる。その時点で、一般的には滑沢剤が加えられ、短時間(約1〜10分)の更なる混合時間が続く。この時点で、顆粒化された物質を単位剤型の製造において使用することができる。そのような単位剤型として、小袋、錠剤、迅速溶解剤型、チュアブル剤型及びカプセルが挙げられる。好ましい剤型としては、錠剤及びカプセルが挙げられる。錠剤の場合、剤型の嚥下、所有権若しくは識別の表示、及び/又は保護を容易にするために設計されたフィルムで被覆することも望ましい。最終剤型は、当業界で公知の手順を使用して包装される。本発明のために、包装は、好ましくは、フォイル−フォイル・コールド・フォーム・ブリスター(foil−foil cold form blisters)、プラスチック・ブリスター(plastic blisters)又は乾燥剤含有密封瓶の形態である。場合により、包装は、EP第1243524A2号(参照することにより、本明細書に取り込まれている)に開示されているような活性酸素吸収剤を含有することもできる。
【0045】
乾式造粒でのアトルバスタチンの単位剤型の製造において、商業生産に不適当なプロセスを使用し本製剤を使用しないで単位剤型を製造することは可能である。例えば、分離する傾向のある顆粒化物質でさえも、カプセルに直接計量する可能性もある。それ故、本発明は、好ましくは、高速製造装置と組み合せて使用される。より具体的には、好ましい製剤は、1時間当たり10,000の単位剤型、より好ましくは1時間当たり25,000の単位剤型、最も好ましくは1時間当たり50,000の単位剤型を越える速度で、単一装置の単位剤型製造機器を使用する場合、単位剤型を製造する間の力価のRSDを7.8%未満(より好ましくは6.0未満)に制御することを可能にする乾式造粒を提供する。好
ましい単一装置の単位剤型製造機器又は機械としては、単一ロータリー式錠剤プレス及び単一商業用カプセル充填機が挙げられる。商業用ロータリー式錠剤プレスの非限定的な例としては、Niro Pharma Systems(Columbia,MD)、Kilian and Company(Horsham,PA)、Korsch(Berline,Germany)及びElizabet−Hata International(North Huntington,PA)製の製品が挙げられる。商業用カプセル充填機の非限定的な例としては、Capsugel(Morris Plains,NJ)及びCapPlus Technologies(Phoenix,AZ)製の製品が挙げられる。
【0046】
本発明は、造粒法が潜在的に可溶化する及び/又は別様に不安定化する溶媒を必要とせず、しかしアトルバスタチン含量を均一に保持するので、他の薬物物質との組み合せ製品に特によく適している、アトルバスタチンの組成物を提供する。このことは、第2の薬物が(関連する賦形剤と共に)アトルバスタチンを不安定化する可能性がある場合に特にいえる。本発明のアトルバスタチン組成物との組み合せ及びプロセスの利益を享受することができる薬物の非限定的な例としては、トルセトラピブ及びアムロジピン並びに医薬として許容されるその塩が挙げられる。
【0047】
本発明によるアトルバスタチンの組成物は、少なくとも1種の他の活性薬物と組み合せて単位剤型を形成することができる。好ましい単位剤型としては、錠剤及びカプセルが挙げられる。アトルバスタチン組成物と、単位剤型を形成する少なくとも1種の他の活性薬物との組み合せにおいて、以下の非限定的なリストは、そのような単位剤型についての選択肢を記載している:(a)錠剤又はカプセル中に形成された、アトルバスタチン顆粒と他の活性薬物自体とのブレンド(即ち、アトルバスタチンの乾燥顆粒化組成物に他の薬物を顆粒外に添加)、賦形剤とのブレンドとして(即ち、アトルバスタチンの乾燥顆粒化組成物に、他の薬物及び賦形剤を顆粒外に添加)、又は顆粒として(即ち、他の薬物の顆粒とアトルバスタチンの乾燥顆粒化組成物との混合物)、(b)錠剤又はカプセル中に形成された、他の薬物とのアトルバスタチンの単一乾燥顆粒、(c)1層に乾燥顆粒化アトルバスタチンを、他層に他の薬物及び必要に応じて賦形剤を含む二層錠。
【0048】
本発明は、治療用包装又はキット中に含有され、低レベルの分解物及び/又は不純物を有する単位剤型として投与することができる、上記したようなアトルバスタチン又は医薬として許容されるその塩を用いた、高コレステロール血症及び/又は高脂血症、骨粗鬆症、良性前立腺肥大(BPH)並びにアルツハイマー病のような被験者における疾患及び症状の治療に関する。キットには、単位剤型及び包装容器が包含される。一般的には、キットは、単位剤型の投与指示書を包含する。包装容器は、当業界で公知のいかなる通常の型又は形態であってもよく、例えば、紙箱、ガラス若しくはプラスチック瓶、又は治療スケジュールに従って背面を押圧して取り出す個々の剤型を有するブリスター包装であり得る。
【0049】
以下の非限定的実施例は、本発明の医薬組成物の製造及び使用に関する本発明者等の好ましい方法を例示する。
【実施例1】
【0050】
スプレードライした非晶形アトルバスタチンの一般的製造方法
発明の詳細な説明において前述し、以下の実施例で使用される、無秩序形の例である、スプレードライした非晶形アトルバスタチンを、同時出願された、本出願人所有の米国特許出願公開、代理人事例番号PC−25825号、出願番号 号に従って、先ずアトルバスタチンカルシウム(米国特許第5,273,995号)をメタノールに溶解して5重量%溶液を調製して製造した。この溶液を、噴霧ガスとして窒素を使用し、1
70g/分の速度でNiro PSD−1スプレードライヤー中にスプレーした。入り口温度は195℃であり、出口温度は60℃であった。スプレードライ後、粉末をオーブン内で40℃で12時間トレー乾燥した。
【実施例2】
【0051】
湿式造粒法による非晶形アトルバスタチン錠剤の製造
以下の材料を950ccの褐色瓶に加えた:実施例1に記載したようにして製造されたスプレードライした非晶形アトルバスタチン2.59g、微結晶セルロース[アビセルTMPH102、FMC Biopolymer,Philadelphia,PA]78.00g、乳糖(含水物、Foremost Farms USA,Rothschild,WI)101.41g、クロスカルメロースナトリウム[Ac−Di−SolTM、FMC Biopolymer,Philadelphia,PA]6.00g、及びヒドロキシプロピルセルロース[KlucelTMEXF, Hercules Incorporated, Aqualon Division,Wilmington,DE]4.000g。材料をTurbulaTMミキサー(Turbula Shaker Mixer,Willy A.Bachofen AG Maschinenfabrik,Basel,Switzerland)を使用して10分間ボトル・ブレンドした後取り出し、30メッシュ・スクリーンを通して篩にかけ、塊を崩した。材料を再び瓶に戻し、TurbulaTMで更に10分間混合した。ボトル・ブレンドした材料を、1.7Lのボウルを用いて、Procept Mi−Mi−Pro高剪断湿式造粒機(Pro−CepT n.v.,B−9060 Zelzate,Belgium)に加えた。材料をチョッパー速度:毎分1000回転(rpm)、インペラー速度:400rpmで2分間乾燥混合し、次いで、チョッパー速度を保持しながら、インペラー速度を600rpmに上昇させた。この時点で、水90Lを30mL/分の速度で3回に分けて(60mL、15mL、15mL)加え、合計5.5分間に亘って湿式混合した。最小の微粉末を有する良好な顆粒が形成された。材料を取り出し、#10メッシュの篩を手作業で通して湿式篩にかけた。篩を通した材料をポリエチレンで内張りしたトレー上に置き、GruenbergTM強制熱風式オーブン(Gruenberg Oven Co.,Williamsport、PA)中で、50℃で16時間乾燥した。乾燥した材料を0.040”Conidur削りスクリーン付きFitzpatrick L1Aミル(The Fitzpatrick Co.,Elmhurst,IL)を用いて、500rpmで粉砕した。ブレンド175.0gにAc−Di−SolTM5.469gを加え、混合物をTurbulaTMミキサーを使用して5分間ボトル・ブレンド(950cc褐色瓶)した。ステアリン酸マグネシウム(Mallinckrodt Inc.,St.Louis,MO)1.822gを加え、混合物を更に3分間TurbulaTMミキサーでブレンドし、製剤を完成した。錠剤(〜250)を、F−プレス(Manesty F−Press、Liverpool、UK)を使用して、13/32”の標準円形凹面(SRC)仕上げで、目標重量450mg(±3%)及び目標硬度12kP(範囲10〜14kp)で製造した。合計12錠を、熱誘導シール(HIS)閉鎖を用いて密封する30cc高密度ポリエチレン(HDPE)瓶中に入れ、熱誘導密封機(Enercon Industries Corp.,Menomonee、WI)を用いて密封した。試料を40℃、75%相対湿度(RH)で4週間貯蔵した。試料1錠を50mLの0.05Mクエン酸アンモニウム・バッファー(pH7.4):アセトニトリル=1:1(v/v)に加え、20分間振とうして、アトルバスタチンラクトンのレベルについて分析した。その後材料をGelman Acrodiscポリテトラフルオロエチレン膜(細孔径:0.45μm)を用いて濾過し、高速液体クロマトグラフィー(HPLC){Phenomenex, Ultremex C18カラム、25.0cm×4.6mm、HPLC HP1100シリーズ、Agilent Corp.,Wilmington,DE、注入量20μl、流速1.5mL/分、移動相:0.05Mクエン酸アンモニウム(pH4.0):アセトニトリル:テトラヒドロフラン=53:27:20(v:v:v)、検出:244nm}を用いて分析した。ラクトンのレベルは25.4%(ラクトンのピーク面積対全ピークの総ピーク面積の比基準)であった。
【実施例3】
【0052】
乾式造粒を使用した非晶形アトルバスタチンカルシウム錠剤の製造
以下の材料を950cc褐色瓶に加えた:実施例1に記載したようにして製造された非晶形アトルバスタチンカルシウム2.59g、微結晶セルロース[アビセルPH102TM、FMC Corp.,Philadelphia,PA]78.00g、乳糖(含水物、REG 310; Foremost Farms USA,Rothschild,WI)101.41g、ヒドロキシプロピルセルロース[Klucel EXFTM;Aqualon,Wilmington,DE]4.00g、クロスカルメロースナトリウム[Ac−Di−SolTM、FMC Corp.,Philadelphia,PA]6.00g及びステアリン酸マグネシウム(Mallinckrodt Co.,St.Louis,MO)1.00g。上記成分の組み合せをTurbulaTMブレンダー(Glen Mills,Clifton,NJ)を使用して10分間混合した。次いで、ブレンドをステンレススチール篩(#30メッシュ)を通して塊を崩し、その後更に10分間混合した。次いで、ブレンドをシングルステーション・マネスティ・F−プレス(Manesty,Liverpool,UK)を使用し、1”平面仕上げのスラッギングによって乾燥顆粒化し、硬度3.5kP(錠剤の硬度は、Schleuniger Tablet Hardness Tester,Dr.Schleuniger Pharmatron AG,Solothurn,Switzerlandを使用して試験した)を有する1.00gの小塊にした。小塊を0.040”Conidur削りプレート付きFitzpatrick L1Aミル(Fitzpatrick Co.,Elmhurst,IL)を用いて、500rpmで粉砕した。回収した粉砕物をガラス瓶に戻し、それにクロスカルメロースナトリウム6.00gを加え、内容物を5分間ブレンドした。最後に、ステアリン酸マグネシウム1.00gを褐色ガラス瓶に加え、Turbulaを使用して内容物を3分間ブレンドした。錠剤をシングルステーション・マネスティ・F−プレスを使用して製造した。13/32”標準円形凹面(SRC)のパンチ及びダイスを使用して、各々450mgの重量の錠剤を製造した。錠剤の平均硬度は13キロパスカル(kP)で、12〜14kPの範囲であった。錠剤の平均重量は447.9mg、RSDは0.7%であった。実施例2に記載したようにして錠剤を包装し、貯蔵し、分析したところ、アトルバスタチンラクトンのレベルが0.17%(ラクトンピークの面積パーセント基準)であることが示された。
【実施例4】
【0053】
非晶形アトルバスタチンカルシウム及び賦形剤ブレンド−5%薬物の製造及び分析
10個の60cc瓶の各々に、実施例1に記載したようにして製造した非晶形アトルバスタチン500mg及び以下の賦形剤の1品目9.4gを加えた。
(a)キシリトール(C顆粒、Danisco Sweetners,Thomson,IL)
(b)マンニトール[MannogemTM2080顆粒、SPI Polyols,New Castle,DE]
(c)ショ糖[圧縮性ショ糖、White Di−PacTM、Tate& Lyle Co.American Sugars Inc.,Brooklyn,NY]
(d)乳糖(スプレードライした一水和物、Foremost Farms,Rothschild,WI)
(e)乳糖(無水物、直接打錠グレード、Quest International,Flavors & Food Ingredients,CCL,Norwich,NY)
(f)乳糖[Fast FloTM316、Foremost Farms,Rothschild,WI]
(g)微結晶セルロース[アビセルTMPH102,FMC Biopolymer,Philadelphia,PA]
(h)微結晶セルロース[アビセルTMPH105,FMC Biopolymer,Philadelphia,PA]
(i)微結晶セルロース[アビセルTMPH101,FMC Biopolymer,Philadelphia,PA]
(j)無水第二リン酸カルシウム[A−TabTM、Rhodia,Chicago Heights,IL]。
【0054】
各々の混合物を、TurbulaTMシェーカー・ミキサー(WillyA.Bachofen AG Maschinenfabrik,Basel,Switzerland)を使用して15分間ブレンドした。各々の瓶に、ステアリン酸マグネシウム(植物由来、Mallinckrodt Inc.,St.Louis,MO)100mgを加え、混合物を更に5分間Turbulaでブレンドした。篩の積み重ねを(上から下まで)5スペーサー、60メッシュ篩、200メッシュ篩及び底部にはパンをおいて作製した。6”の重量測定用の紙を4番目と5番目の間に置いた。各々のブレンドを別々に60メッシュ篩の上に置き、篩の積み重ねをSonic SifterTM(Allen Bradley Sonic Sifter,Advantech Manufacturing,New Berlin,WI)内に置いた。ブレンドを、篩い分け及びパルス振幅6で、6分間篩い分けした。各篩区分毎における重量を測定し、脱イオン水:アセトニトリル=1:1(v/v)で試料を30分間振とうし抽出することにより、力価分析を行った。材料をGelman AcrodiscTMポリテトラフルオロエチレン膜(細孔径:0.45μm)を用いて濾過し、UV−可視分光光度計(モデル8453、Agilent Corp.,Wilmington、DE)を使用して分析した。外部標準カーブをアトルバスタチン含量の定量に使用した。各試料の重量及び抽出容積を表1に、結果を表4に示す。
【0055】
【表1】

【実施例5】
【0056】
非晶形アトルバスタチンカルシウム及び賦形剤ブレンド−40%薬物の製造及び分析
10個の60cc瓶の各々に、実施例1に記載したようにして製造した非晶形アトルバスタチン4.0g及び以下の賦形剤の1品目5.8gを加えた。
(a)キシリトール(C顆粒、Danisco Sweetners,Thomson,IL)
(b)マンニトール[MannogemTM2080顆粒、SPI Polyols,New Castle,DE]
(c)ショ糖[圧縮性ショ糖、White Di−PacTM、Tate& Lyle Co.American Sugars Inc.,Brooklyn,NY]
(d)乳糖(スプレードライした一水和物、Foremost Farms,Rothschild,WI)
(e)乳糖(無水物、直接打錠グレード、Quest International,Flavors & Food Ingredients,CCL,Norwich,NY)
(f)乳糖[Fast FloTM316、Foremost Farms,Rothschild,WI]
(g)微結晶セルロース[アビセルTMPH102,FMC Biopolymer,Philadelphia,PA]
(h)微結晶セルロース[アビセルTMPH105,FMC Biopolymer,Philadelphia,PA]
(i)微結晶セルロース[アビセルTMPH101,FMC Biopolymer,Philadelphia,PA]
(j)無水第2リン酸カルシウム[A−TabTM、Rhodia,Chicago Heights,IL]。
【0057】
各々の混合物を、TurbulaTMシェーカー・ミキサー(WillyA.Bachofen AG Maschinenfabrik,Basel,Switzerland)を使用して15分間ブレンドした。各々の瓶に、ステアリン酸マグネシウム(植物由来、Mallinckrodt Inc.,St.Louis,MO)200mgを加え、混合物を更に5分間Turbulaでブレンドした。篩及び力価分析は実施例4に記載したようにして実施した。表2に抽出容積を、分析の結果を表4に記載する。
【0058】
【表2】

【実施例6】
【0059】
非晶形アトルバスタチンカルシウム及び賦形剤ブレンドの乾燥顆粒の製造及び分析
乾燥造粒プロセスのために、各々の賦形剤及びアトルバスタチンについて、真の密度を、25.1℃±0.9℃にて、Micro−Ultrapycnometer 1000(Quantachrome Corp.,Boynton Beach、FL)を使用し、超高純度ヘリウムガス、入り口圧力20psigで測定した。全ての密度測定は、マルチラン・モード(最大15ラン、平均3ラン、偏差0.1%、パージモード・フロー、パージタイム15分)で作動するように機器をプログラムして、大きいセル(カップ容積4.5cm3)を使用して実施した。報告した値は、一回の反復実験又は各々の実験で新しい試料を使用する2反復実験の平均からのものであった。試料の重量は、少なくとも1g(重量範囲:1.1〜2.7g)であった。
【0060】
(a) 5重量%アトルバスタチン及びキシリトールのブレンドの真の密度は、キシリトールの真の密度(1.49g/cc)と実施例1に記載したようにして製造されたアトルバスタチンの真の密度1.24g/ccの加重平均、即ち1.48g/cc、であると推定された。F−プレスを使用し、10×22の長方形の型を用いて、実施例4aに記載したようにして製造したブレンドから小塊を作製した。厚さ及び重量を変えて、ある範囲の密度と対応する固形物割合(即ち、小塊の密度を1.48g/ccで割る)を得た。この場合、厚さ、重量及び固形物割合は、1.90mm、500mg、0.80;2.16mm、597mg、0.84;2.05mm、599mg、0.89;及び2.01mm、606mg、0.92であった。小塊に対応する変形力をCT5引っ張り強度テスター[Engineering System(NOTTM),Nottingham,England]を使用して測定し、0.034、0.042、0.152及び0.163kgであることが見出された。これらの値は、変形力を厚さの2乗で割ることによって引っ張り強度に変換され(22.07を掛けるとメガパスカル、MPa、の単位になる)、以下の対応する値:0.21、0.20、0.80及び0.89MPaを得た。この試料は所望の1.0MPaの引っ張り強度を達成することができなかったので、最大の固形物割合0.92の試料を小塊の製造に使用した。これに基づいて、小塊当たり351mg及び2.0mmの厚さで、F−プレスを使用し、0.50”の円形、平面型を用いて、ブレンドの小塊を製造した。これら小塊(総量10g)を、0.040”削りスクリーン付きMini Comil 193(Quadro Engineering Incorpotated,Waterloo,Ontario,Canada)を用いて、900rpmの運転で粉砕した。材料の試料を実施例4に記載したようにして分析した。抽出容積を表3に、分析結果を表4に記載する。
【0061】
(b) 5重量%アトルバスタチン及びマンニトールのブレンドの真の密度は、マンニトールの真の密度(1.45g/cc)と実施例1に記載したようにして製造されたアトルバスタチンの真の密度、1.24g/cc、の加重平均、即ち1.44g/ccであると推定された。F−プレスを使用し、10×22mmの長方形の型を用いて、実施例4bに記載したようにして製造したブレンドから小塊を製造した。実施例6aに記載したようにして製造された小塊についての厚さ、重量及び固形物割合は、1.98mm、460mg、0.73;1.77mm、422mg、0.75;1.61mm、394mg、0.77;1.43mm、386mg、0.84;2.07mm、552mg、0.84;2.14mm、532mg、0.78;及び2.13mm、596mg、0.88であった。小塊に対応する引っ張り強度は、0.19、0.25、0.39、1.03、0.98、0.40及び1.92MPaであった。1.0MPaの引っ張り強度に対する最も適した固形物割合は、0.84であることが見出された。これに基づいて、小塊当たり305mg及び1.95mmの厚さで、実施例6aに記載したようにして小塊を製造した。更に、小塊当たり320mg及び1.90mmの厚さを使用して、3.30MPaの引っ張り強度を有する小塊を製造した。両者の小塊を、実施例6aに記載したようにして粉砕した。材料の両試料について、実施例4に記載したようにして篩分析法によって粒径分布を分析した。後者の試料について、実施例4に記載したようにして力価を分析した。抽出容積を表3に、最終結果を表4に
記載する。
【0062】
(c) 5重量%アトルバスタチン及び直接打錠グレードのショ糖のブレンドの真の密度は、ショ糖の真の密度(1.52g/cc)と実施例1に記載したようにして製造されたアトルバスタチンの真の密度、1.24g/cc、の加重平均、即ち1.51g/ccであると推定された。F−プレスを使用し、10×22mmの長方形の型を用いて、実施例4cに記載したようにして製造したブレンドから小塊を製造した。実施例6aに記載したようにして製造された小塊についての厚さ、重量及び固形物割合は、1.56mm、397mg、0.76;1.43mm、398mg、0.83;2.10mm、604mg、0.86;2.14mm、500mg、0.70;及び1.83mm、498mg、0.81であった。小塊に対応する引っ張り強度は、0.76、2.06、2.15、0.34及び1.15MPaであった。1.0MPaの引っ張り強度に対する最も適した固形物割合は、0.78であることが見出された。これに基づいて、ブレンドの小塊(311mg/小塊、厚さ2.00mm)を、実施例6aに記載したようにして製造し、粉砕した。材料の試料について、実施例4に記載したようにして分析した。抽出容積を表3に、最終結果を表4に記載する。
【0063】
(d) 5重量%アトルバスタチン及び乳糖一水和物のブレンドの真の密度は、乳糖の真の密度(1.49g/cc)と実施例1に記載したようにして製造されたアトルバスタチンの真の密度、1.24g/cc、の加重平均、即ち1.48g/ccであると推定された。F−プレスを使用し、10×22mmの長方形の型を用いて、実施例4dに記載したようにして製造したブレンドから小塊を製造した。実施例6aに記載したようにして製造された小塊についての厚さ、重量及び固形物割合は、1.54mm、415mg、0.81;1.72mm、456mg、0.81;1.92mm、478mg、0.76;1.76mm、395mg、0.68;1.98mm、488mg、0.75;及び1.84mm、506mg、0.83であった。小塊に対応する引っ張り強度は、1.55、1.05、0.74、0.35、0.60及び1.83MPaであった。1.0MPaの引っ張り強度に対する最も適した固形物割合は、0.78であることが見出された。これに基づいて、ブレンドの小塊(302mg/小塊、厚さ2.02mm)を、実施例6aに記載したようにして製造し、粉砕した。材料の試料について、実施例4に記載したようにして分析した。抽出容積を表3に、最終結果を表4に記載する。
【0064】
(e) 5重量%アトルバスタチン及び乳糖無水物のブレンドの真の密度は、乳糖の真の密度(1.50g/cc)と実施例1に記載したようにして製造されたアトルバスタチンの真の密度、1.24g/cc、の加重平均、即ち1.49g/ccであると推定された。F−プレスを使用し、10×22mmの長方形の型を用いて、実施例4eに記載したようにして製造したブレンドから小塊を製造した。実施例6aに記載したようにして製造された小塊についての厚さ、重量及び固形物割合は、1.82mm、427mg、0.71;1.66mm、440mg、0.80;1.58mm、430mg、0.82;及び1.82mm、479mg、0.80であった。小塊に対応する引っ張り強度は、0.68、2.16、2.52及び1.80MPaであった。1.0MPaの引っ張り強度に対する最も適した固形物割合は、0.75であることが見出された。これに基づいて、ブレンドの小塊(286mg/小塊、厚さ2.02mm)を、実施例6aに記載したようにして製造し、粉砕した。材料の試料について、実施例4に記載したようにして分析した。抽出容積を表3に、最終結果を表4に記載する。
【0065】
(f) 5重量%アトルバスタチン及び乳糖Fast FloTMのブレンドの真の密度は、乳糖の真の密度(1.54g/cc)と実施例1に記載したようにして製造されたアトルバスタチンの真の密度、1.24g/cc、の加重平均、即ち1.53g/ccであると推定された。F−プレスを使用し、10×22mmの長方形の型を用いて、実施例4fに記載したようにして製造したブレンドから小塊を製造した。実施例6aに記載したようにして製造された小塊についての厚さ、重量及び固形物割合は、1.98mm、476mg、0.70;1.80mm、440mg、0.72;1.72mm、411mg、0.70;1.80mm、342mg、0.55;及び1.73mm、475mg、0.80であった。小塊に対応する引っ張り強度は、1.10、1.27、1.16、0.13及び2.61MPaであった。1.0MPaの引っ張り強度に対する最も適した固形物割合は、0.70であることが見出された。これに基づいて、ブレンドの小塊(272mg/小塊、厚さ2.01mm)を、実施例6aに記載したようにして製造し、粉砕した。材料の試料について、実施例4に記載したようにして分析した。抽出容積を表3に、最終結果を表4に記載する。
【0066】
(g) 5重量%アトルバスタチン及び微結晶セルロース[アビセルTMPH102]のブレンドの真の密度は、微結晶セルロースの真の密度(1.58g/cc)と実施例1に記載したようにして製造されたアトルバスタチンの真の密度、1.24g/cc、の加重平均、即ち1.56g/ccであると推定された。F−プレスを使用し、10×22mmの長方形の型を用いて、実施例4gに記載したようにして製造したブレンドから小塊を製造した。実施例6aに記載したようにして製造された小塊についての厚さ、重量及び固形物割合は、2.56mm、417mg、0.47;1.83mm、418mg、0.66;1.60mm、420mg、0.76;2.29mm、382mg、0.48;1.70mm、383mg、0.65;及び1.91mm、347mg、0.52であった。小塊に対応する引っ張り強度は、0.22、3.36、6.99、0.64、2.58及び1.03MPaであった。1.0MPaの引っ張り強度に対する最も適した固形物割合は、0.56であることが見出された。これに基づいて、ブレンドの小塊(226mg/小塊、厚さ2.01mm)を、実施例6aに記載したようにして製造し、粉砕した。材料の試料について、実施例4に記載したようにして分析した。抽出容積を表3に、最終結果を表4に記載する。
【0067】
(h) 5重量%アトルバスタチン及び微結晶セルロース[アビセルTMPH105]のブレンドの真の密度は、微結晶セルロースの真の密度(1.55g/cc)と実施例1に記載したようにして製造されたアトルバスタチンの真の密度、1.24g/cc、の加重平均、即ち1.53g/ccであると推定された。F−プレスを使用し、10×22mmの長方形の型を用いて、実施例4hに記載したようにして製造したブレンドから小塊を製造した。実施例6aに記載したようにして製造された小塊についての厚さ、重量及び固形物割合は、1.87mm、432mg、0.68;1.55mm、387mg、0.73;2.21mm、390mg、0.52;1.63mm、329mg、0.59;2.18mm、311mg、0.42;及び1.35mm、258mg、0.56であった。小塊に対応する引っ張り強度は、4.17、7.99、1.29、2.62、0.27及び2.31MPaであった。1.0MPaの引っ張り強度に対する最も適した固形物割合は、0.51であることが見出された。これに基づいて、ブレンドの小塊(211mg/小塊、厚さ2.03mm)を、実施例6aに記載したようにして製造し、粉砕した。材料の試料について、実施例4に記載したようにして分析した。抽出容積を表3に、最終結果を表4に記載する。
【0068】
(i) 5重量%アトルバスタチン及び微結晶セルロース[アビセルTMPH101]のブレンドの真の密度は、微結晶セルロースの真の密度(1.56g/cc)と実施例1に記載したようにして製造されたアトルバスタチンの真の密度、1.24g/cc、の加重平均、即ち1.54g/ccであると推定された。F−プレスを使用し、10×22mmの長方形の型を用いて、実施例4iに記載したようにして製造したブレンドから小塊を製造した。実施例6aに記載したようにして製造された小塊についての厚さ、重量及び固形物割合は、2.06mm、541mg、0.77;2.09mm、506mg、0.71;1.96mm、478mg、0.71;2.20mm、432mg、0.57;及び1.84mm、450mg、0.72であった。小塊に対応する引っ張り強度は、7.25、4.96、5.11、1.79及び5.11MPaであった。1.0MPaの引っ張り強度に対する最も適した固形物割合は、0.50であると推定された。これに基づいて、ブレンドの小塊(208mg/小塊、厚さ2.06mm)を、実施例6aに記載したようにして製造し、粉砕した。材料の試料について、実施例4に記載したようにして分析した。抽出容積を表3に、最終結果を表4に記載する。
【0069】
(j) 5重量%アトルバスタチン及び第2リン酸カルシウム無水物[A−TabTM]のブレンドの真の密度は、リン酸カルシウムの真の密度(2.78g/cc)と実施例1に記載したようにして製造されたアトルバスタチンの真の密度、1.24g/cc、の加重平均、即ち2.70g/ccであると推定された。F−プレスを使用し、10×22mmの長方形の型を用いて、実施例4jに記載したようにして製造したブレンドから小塊を製造した。実施例6aに記載したようにして製造された小塊についての厚さ、重量及び固形物割合は、2.22mm、706mg、0.53;1.82mm、598mg、0.55;2.29mm、796mg、0.58;及び2.05mm、598mg、0.49であった。小塊に対応する引っ張り強度は、0.98、1.55、2.32及び0.49MPaであった。1.0MPaの引っ張り強度に対する最も適した固形物割合は、0.53であることが見出された。これに基づいて、ブレンドの小塊(357mg/小塊、厚さ1.94mm)を、実施例6aに記載したようにして製造し、粉砕した。材料の試料について、実施例4に記載したようにして分析した。抽出容積を表3に、最終結果を表4に記載する。
【0070】
(k) 40重量%アトルバスタチン及びキシリトールのブレンドの真の密度は、キシリトールの真の密度(1.49g/cc)と実施例1に記載したようにして製造されたアトルバスタチンの真の密度、1.24g/cc、の加重平均、即ち1.39g/ccであると推定された。F−プレスを使用し、10×22mmの長方形の型を用いて、実施例5aに記載したようにして製造したブレンドから小塊を製造した。実施例6aに記載したようにして製造された小塊についての厚さ、重量及び固形物割合は、1.66mm、434mg、0.84;2.03mm、535mg、0.85;1.95mm、530mg、0.88;2.00mm、431mg、0.69;2.14mm、587mg、0.88;及び2.28mm、595mg、0.84であった。小塊に対応する引っ張り強度は、0.62、0.98、1.19、0.09、1.31及び0.71MPaであった。1.0MPaの引っ張り強度に対する最も適した固形物割合は、0.86であることが見出された。これに基づいて、ブレンドの小塊(296mg/小塊、厚さ1.92mm)を、実施例6aに記載したようにして製造し、粉砕した。材料の試料について、実施例4に記載したようにして分析した。抽出容積を表3に、最終結果を表5に記載する。
【0071】
(l) 40重量%アトルバスタチン及びマンニトールのブレンドの真の密度は、マンニトールの真の密度(1.45g/cc)と実施例1に記載したようにして製造されたアトルバスタチンの真の密度、1.24g/cc、の加重平均、即ち1.37g/ccであると推定された。F−プレスを使用し、10×22mmの長方形の型を用いて、実施例5bに記載したようにして製造したブレンドから小塊を製造した。実施例6aに記載したようにして製造された小塊についての厚さ、重量及び固形物割合は、1.97mm、426mg、0.71;1.97mm、455mg、0.76;1.79mm、460mg、0.84;1.97mm、485mg、0.81;1.90mm、519mg、0.90;及び1.93mm、516mg、0.88であった。小塊に対応する引っ張り強度は、0.63、0.84、2.13、1.74、2.91及び2.72MPaであった。1.0MPaの引っ張り強度に対する最も適した固形物割合は、0.76であることが見出された。これに基づいて、小塊を、小塊当たり296mg及び2.00mmの厚さで、実施例6aに記載したようにして製造した。更に、小塊当たり300mg及び1.98mmの厚さで、2.18MPaの引っ張り強度を有する小塊を製造した。両者の小塊を、実施例6aに記載したようにして粉砕した。材料の両試料について、実施例4に記載したようにして篩分析法によって粒径分布を分析した。後者の試料について、実施例4に記載したようにして力価について分析した。抽出容積を表3に、最終結果を表5に記載する。
【0072】
(m) 40重量%アトルバスタチン及び直接打錠グレードのショ糖とのブレンドの真の密度は、ショ糖の真の密度(1.52g/cc)と実施例1に記載したようにして製造されたアトルバスタチンの真の密度、1.24g/cc、の加重平均、即ち1.41g/ccであると推定された。F−プレスを使用し、10×22mmの長方形の型を用いて、実施例5cに記載したようにして製造したブレンドから小塊を製造した。実施例6aに記載したようにして製造された小塊についての厚さ、重量及び固形物割合は、2.08mm、403mg、0.62;2.00mm、466mg、0.74;1.66mm、412mg、0.79;1.73mm、467mg、0.86;2.12mm、478mg、0.72;1.82mm、481mg、0.84;及び1.83mm、478mg、0.83であった。小塊に対応する引っ張り強度は、0.20、0.74、1.43、2.07、0.46、2.31及び1.98MPaであった。1.0MPaの引っ張り強度に対する最も適した固形物割合は、0.77であることが見出された。これに基づいて、ブレンドの小塊(298mg/小塊、厚さ2.13mm)を、実施例6aに記載したようにして製造し、粉砕した。材料の試料について、実施例4に記載したようにして分析した。抽出容積を表3に、最終結果を表5に記載する。
【0073】
(n) 40重量%アトルバスタチン及び乳糖一水和物のブレンドの真の密度は、乳糖の真の密度(1.49g/cc)と実施例1に記載したようにして製造されたアトルバスタチンの真の密度、1.24g/cc、の加重平均、即ち1.39g/ccであると推定された。F−プレスを使用し、10×22mmの長方形の型を用いて、実施例5dに記載したようにして製造したブレンドから小塊を製造した。実施例6aに記載したようにして製造された小塊についての厚さ、重量及び固形物割合は、2.09mm、541mg、0.83;1.90mm、471mg、0.80;1.54mm、331mg、0.69;及び2.18mm、594mg、0.88であった。小塊に対応する引っ張り強度は、1.79、1.34、0.73及び2.62MPaであった。1.0MPaの引っ張り強度に対する最も適した固形物割合は、0.74であることが見出された。これに基づいて、ブレンドの小塊(265mg/小塊、厚さ1.96mm)を、実施例6aに記載したようにして製造し、粉砕した。材料の試料について、実施例4に記載したようにして分析した。抽出容積を表3に、最終結果を表5に記載する。
【0074】
(o) 40重量%アトルバスタチン及び乳糖無水物のブレンドの真の密度は、乳糖の真の密度(1.50g/cc)と実施例1に記載したようにして製造されたアトルバスタチンの真の密度、1.24g/cc、の加重平均、即ち1.40g/ccであると推定された。F−プレスを使用し、10×22mmの長方形の型を用いて、実施例5eに記載したようにして製造したブレンドから小塊を製造した。実施例6aに記載したようにして製造された小塊についての厚さ、重量及び固形物割合は、1.85mm、400mg、0.69;1.97mm、467mg、0.76;2.07mm、501mg、0.77;2.01mm、527mg、0.84;及び2.00mm、398mg、0.64であった。小塊に対応する引っ張り強度は、0.81、1.58、1.52、2.80及び0.37MPaであった。1.0MPaの引っ張り強度に対する最も適した固形物割合は、0.72であることが見出された。これに基づいて、ブレンドの小塊(278mg/小塊、厚さ2.08mm)を、実施例6aに記載したようにして製造し、粉砕した。材料の試料について、実施例4に記載したようにして分析した。抽出容積を表3に、最終結果を表5に記載する。
【0075】
(p) 40重量%アトルバスタチン及び乳糖[Fast FloTM]のブレンドの真の密度は、乳糖の真の密度(1.54g/cc)と実施例1に記載したようにして製造され
たアトルバスタチンの真の密度、1.24g/cc、の加重平均、即ち1.42g/ccであると推定された。F−プレスを使用し、10×22mmの長方形の型を用いて、実施例5fに記載したようにして製造したブレンドから小塊を製造した。実施例6aに記載したようにして製造された小塊についての厚さ、重量及び固形物割合は、2.26mm、360mg、0.50;1.97mm、375mg、0.60;2.14mm、409mg、0.60;1.92mm、437mg、0.72;及び2.17mm、530mg、0.77であった。小塊に対応する引っ張り強度は、0.09、0.44、0.43、1.15及び2.02MPaであった。1.0MPaの引っ張り強度に対する最も適した固形物割合は、0.70であることが見出された。これに基づいて、ブレンドの小塊(262mg/小塊、厚さ1.99mm)を、実施例6aに記載したようにして製造し、粉砕した。材料の試料について、実施例4に記載したようにして分析した。抽出容積を表3に、最終結果を表5に記載する。
【0076】
(q) 40重量%アトルバスタチン及び微結晶セルロース[アビセルTMPH102]のブレンドの真の密度は、微結晶セルロースの真の密度(1.58g/cc)と実施例1に記載したようにして製造されたアトルバスタチンの真の密度、1.24g/cc、の加重平均、即ち1.44g/ccであると推定された。F−プレスを使用し、10×22mmの長方形の型を用いて、実施例5gに記載したようにして製造したブレンドから小塊を製造した。実施例6aに記載したようにして製造された小塊についての厚さ、重量及び固形物割合は、1.90mm、343mg、0.56;1.88mm、400mg、0.66;2.10mm、441mg、0.65;及び2.30mm、366mg、0.49であった。小塊に対応する引っ張り強度は、0.78、2.28、1.88及び0.29MPaであった。1.0MPaの引っ張り強度に対する最も適した固形物割合は、0.59であることが見出された。これに基づいて、ブレンドの小塊(223mg/小塊、厚さ2.04mm)を、実施例6aに記載したようにして製造し、粉砕した。材料の試料について、実施例4に記載したようにして分析した。抽出容積を表3に、最終結果を表5に記載する。
【0077】
(r) 40重量%アトルバスタチン及び微結晶セルロース[アビセルTMPH105]のブレンドの真の密度は、微結晶セルロースの真の密度(1.55g/cc)と実施例1に記載したようにして製造されたアトルバスタチンの真の密度、1.24g/cc、の加重平均、即ち1.43g/ccであると推定された。F−プレスを使用し、10×22mmの長方形の型を用いて、実施例5hに記載したようにして製造したブレンドから小塊を製造した。実施例6aに記載したようにして製造された小塊についての厚さ、重量及び固形物割合は、1.91mm、335mg、0.55;1.82mm、312mg、0.54;1.90mm、399mg、0.66;2.23mm、393mg、0.55;2.10mm、445mg、0.67;及び1.82mm、433mg、0.75であった。小塊に対応する引っ張り強度は、0.85、0.66、2.22、0.76、2.00及び4.42MPaであった。1.0MPaの引っ張り強度に対する最も適した固形物割合は、0.58であることが見出された。これに基づいて、ブレンドの小塊(228mg/小塊、厚さ2.03mm)を、実施例6aに記載したようにして製造し、粉砕した。材料の試料について、実施例4に記載したようにして分析した。抽出容積を表3に、最終結果を表5に記載する。
【0078】
(s) 40重量%アトルバスタチン及び微結晶セルロース[アビセルTMPH101]のブレンドの真の密度は、微結晶セルロースの真の密度(1.56g/cc)と実施例1に記載したようにして製造されたアトルバスタチンの真の密度、1.24g/cc、の加重平均、即ち1.43g/ccであると推定された。F−プレスを使用し、10×22mmの長方形の型を用いて、実施例5iに記載したようにして製造したブレンドから小塊を製造した。実施例6aに記載したようにして製造された小塊についての厚さ、重量及び固形物割合は、1.59mm、368mg、0.73;2.24mm、397mg、0.56;1.97mm、460mg、0.73;1.81mm、363mg、0.63;1.69mm、394mg、0.73及び1.97mm、381mg、0.61であった。小塊に対応する引っ張り強度は、3.66、0.75、3.90、1.62、3.72及び1.50MPaであった。1.0MPaの引っ張り強度に対する最も適した固形物割合は、0.58であることが見出された。これに基づいて、ブレンドの小塊(209mg/小塊、厚さ2.00mm)を、実施例6aに記載したようにして製造し、粉砕した。材料の試料について、実施例4に記載したようにして分析した。抽出容積を表3に、最終結果を表5に記載する。
【0079】
(t) 40重量%アトルバスタチン及び第2リン酸カルシウム無水物[A−TabTM]のブレンドの真の密度は、リン酸カルシウムの真の密度(2.78g/cc)と実施例1に記載したようにして製造されたアトルバスタチンの真の密度、1.24g/cc、の加重平均、即ち2.16g/ccであると推定された。F−プレスを使用し、10×22mmの長方形の型を用いて、実施例5jに記載したようにして製造したブレンドから小塊を製造した。実施例6aに記載したようにして製造された小塊についての厚さ、重量及び固形物割合は、1.92mm、525mg、0.57;1.79mm、484mg、0.56;1.87mm、485mg、0.54;1.99mm、579mg、0.60;及び2.10mm、481mg、0.48であった。小塊に対応する引っ張り強度は、1.56、1.31、1.13、1.95及び0.45MPaであった。1.0MPaの引っ張り強度に対する最も適した固形物割合は、0.54であることが見出された。これに基づいて、ブレンドの小塊(294mg/小塊、厚さ1.97mm)を、実施例6aに記載したようにして製造し、粉砕した。材料の試料について、実施例4に記載したようにして分析した。抽出容積を表3に、最終結果を表5に記載する。
【0080】
【表3】

【0081】
【表4】

【0082】
【表5】

【0083】
【表6】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
アトルバスタチン又は医薬として許容されるその塩を含む乾燥顆粒化医薬組成物。
【請求項2】
組成物が約5重量%未満のアルカリ土類金属塩添加物を含有する、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
40℃及び相対湿度75%で4週間貯蔵後の乾燥顆粒化組成物が、薬物に関連したHPLCピークの面積パーセントを基準として、約2%以下の量の総不純物及び/又は分解物を含有する、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項4】
組成物が固形の単位剤型の形態で使用される、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項5】
単位剤型が錠剤及びカプセルから成るグループから選択される、請求項4に記載の医薬組成物。
【請求項6】
アトルバスタチンが、少なくともある程度部分的に又は完全に無秩序形態のアトルバスタチン又は医薬として許容されるその塩を含有する、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項7】
40℃及び相対湿度75%で4週間貯蔵後の単位剤型が、薬物に関連したHPLCピークの面積パーセントを基準として、約1%以下の量の総不純物及び/又は分解物を含有する、請求項4に記載の医薬組成物。
【請求項8】
組成物が希釈剤を含む、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項9】
該希釈剤が約50重量%を越える量の微結晶セルロース、乳糖、ショ糖、キシリトール又は第二リン酸カルシウムを含む、請求項8に記載の医薬組成物。
【請求項10】
剤型がアトルバスタチンに加えて少なくとも1種の活性薬物を含有する、請求項4に記載の単位剤型。
【請求項11】
アトルバスタチンに加えて含有される活性薬物が、トルセトラピブ又はアムロジピン及び医薬として許容されるそれらの塩を包含する、請求項10に記載の単位剤型。
【請求項12】
アトルバスタチンの乾燥顆粒化医薬組成物を製造する方法であって、
a.アトルバスタチン又は医薬として許容されるその塩、及び乾式造粒ステップで使用するのに好適な1種又はそれ以上の賦形剤を組み合せ;
b.ミキサーで混合物を混合し;
c.混合物を圧縮し;
d.圧縮した材料を粉砕するか、摩砕するか、又は篩い分けをし;
e.場合により追加の賦形剤を加え、組み合せたものを混合して組成物を形成する;
ことを含む方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法に従って製造した組成物を、少なくとも1種の他の活性薬物及び場合により追加の賦形剤と組み合せることを特徴とする、アトルバスタチン及び少なくとも1種の他の活性薬物を含有する単位剤型を製造する方法。
【請求項14】
治療的有効量の請求項1に記載の医薬組成物を投与することを含む、高コレステロール血症及び/又は高脂血症、骨粗鬆症、良性前立腺肥大並びにアルツハイマー病を治療する方法。
【請求項15】
単位剤型の中の治療的有効量の乾燥顆粒化したアトルバスタチン又は医薬として許容されるその塩、及び該剤型を含有するための容器を含む、哺乳類において治療効果を達成するためのキット。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アトルバスタチン又は医薬として許容されるその塩及び希釈剤を含み、該希釈剤が約50重量%を越える量の微結晶セルロース、乳糖、ショ糖、キシリトール又は第二リン酸カルシウムを含むことを特徴とする乾燥顆粒化医薬組成物。
【請求項2】
組成物が約5重量%未満のアルカリ土類金属添加物を含有する、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
40℃及び相対湿度75%で4週間貯蔵後の乾燥顆粒化組成物が、薬物に関連したHPLCピークの面積パーセントを基準として、約2%以下の量の総不純物及び/又は分解物を含有する、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項4】
組成物が固形の単位剤型の形態で使用される、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項5】
単位剤型が錠剤及びカプセルから成るグループから選択される、請求項4に記載の医薬組成物。
【請求項6】
アトルバスタチンが、少なくともある程度部分的に又は完全に無秩序形態のアトルバスタチン又は医薬として許容されるその塩を含有する、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項7】
40℃及び相対湿度75%で4週間貯蔵後の単位剤型が、薬物に関連したHPLCピークの面積パーセントを基準として、約1%以下の量の総不純物及び/又は分解物を含有する、請求項4に記載の医薬組成物。
【請求項8】
剤型がアトルバスタチンに加えて少なくとも1種の活性薬物を含有する、請求項4に記載の単位剤型。
【請求項9】
アトルバスタチンに加えて含有される活性薬物が、トルセトラピブ又はアムロジピン及び医薬として許容されるそれらの塩を包含する、請求項10に記載の単位剤型。
【請求項10】
アトルバスタチンの乾燥顆粒化医薬組成物を製造する方法であって、
a.アトルバスタチン又は医薬として許容されるその塩、及び乾式造粒ステップで使用するのに好適な1種又はそれ以上の賦形剤を組み合せ;
b.ミキサーで混合物を混合し;
c.混合物を圧縮し;
d.圧縮した材料を粉砕するか、摩砕するか、又は篩い分けをし;
e.場合により追加の賦形剤を加え、組み合せたものを混合して組成物を形成する;
ことを含む方法。
【請求項11】
請求項12に記載の方法に従って製造した組成物を、少なくとも1種の他の活性薬物及び場合により追加の賦形剤と組み合せることを特徴とする、アトルバスタチン及び少なくとも1種の他の活性薬物を含有する単位剤型を製造する方法。
【請求項12】
高コレステロール血症及び/又は高脂血症、骨粗鬆症、良性前立腺肥大及びアルツハイマー病を治療するための薬剤を製造するための、請求項1に記載の医薬組成物の使用。
【請求項13】
単位剤型の中の治療的有効量の乾燥顆粒化したアトルバスタチン又は医薬として許容されるその塩、及び該剤型を含有するための容器を含む、哺乳類において治療効果を達成するためのキット。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アトルバスタチン又は医薬として許容されるその塩及び希釈剤を含み、該希釈剤が50重量%を越える量の微結晶セルロース、乳糖、ショ糖、キシリトール又は第二リン酸カルシウムを含むことを特徴とする乾燥顆粒化医薬組成物。
【請求項2】
組成物が5重量%未満のアルカリ土類金属塩添加物を含有する、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
40℃及び相対湿度75%で4週間貯蔵後の乾燥顆粒化組成物が、薬物に関連したHPLCピークの面積パーセントを基準として、2%以下の量の総不純物及び/又は分解物を含有する、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項4】
組成物が固形の単位剤型の形態で使用される、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項5】
単位剤型が錠剤及びカプセルから成るグループから選択される、請求項4に記載の医薬組成物。
【請求項6】
アトルバスタチンが、少なくともある程度部分的に又は完全に無秩序形態のアトルバスタチン又は医薬として許容されるその塩を含有する、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項7】
40℃及び相対湿度75%で4週間貯蔵後の単位剤型が、薬物に関連したHPLCピークの面積パーセントを基準として、1%以下の量の総不純物及び/又は分解物を含有する、請求項4に記載の医薬組成物。
【請求項8】
単位剤型がアトルバスタチン又は医薬として許容されるその塩に加えて少なくとも1種の活性薬物を含有する、請求項4に記載の医薬組成物。
【請求項9】
アトルバスタチン又は医薬として許容されるその塩に加えて含有される活性薬物が、トルセトラピブ、アムロジピン又は医薬として許容されるそれらの塩を包含する、請求項8に記載の医薬組成物。
【請求項10】
アトルバスタチンの乾燥顆粒化医薬組成物を製造する方法であって、
a.アトルバスタチン又は医薬として許容されるその塩、及び乾式造粒ステップで使用するのに好適な1種又はそれ以上の賦形剤を組み合せ;
b.ミキサーで混合物を混合し;
c.混合物を圧縮し;
d.圧縮した材料を粉砕するか、摩砕するか、又は篩い分けをし;
e.場合により追加の賦形剤を加え、組み合せたものを混合して組成物を形成する;
ことを含む方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法に従って製造した組成物を、少なくとも1種の他の活性薬物及び場合により追加の賦形剤と組み合せることを特徴とする、アトルバスタチン及び少なくとも1種の他の活性薬物を含有する単位剤型を製造する方法。
【請求項12】
高コレステロール血症及び/又は高脂血症、骨粗鬆症、良性前立腺肥大及びアルツハイマー病を治療するための薬剤を製造するための、請求項1に記載の医薬組成物の使用。
【請求項13】
単位剤型の中の治療的有効量の乾燥顆粒化したアトルバスタチン又は医薬として許容されるその塩、及び該剤型を含有するための容器を含む、哺乳類において治療効果を達成するためのキット。

【公表番号】特表2006−527259(P2006−527259A)
【公表日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−516511(P2006−516511)
【出願日】平成16年6月1日(2004.6.1)
【国際出願番号】PCT/IB2004/001859
【国際公開番号】WO2004/110406
【国際公開日】平成16年12月23日(2004.12.23)
【出願人】(503181266)ワーナー−ランバート カンパニー リミティド ライアビリティー カンパニー (167)
【Fターム(参考)】