説明

アモルファスのアトルバスタチンを形成する方法

アモルファスのアトルバスタチンを形成する方法であって、アトルバスタチンを非ヒドロキシル溶媒に溶解し、凍結乾燥によって溶媒を除去する工程を含む方法、並びに、アトルバスタチンを可溶化剤又はアルカリ化剤又は酸化防止剤と共にヒドロキシル溶媒に溶解し、凍結乾燥によって溶媒を除去してアモルファスのアトルバスタチンを得る方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2004年10月28日出願の米国仮特許出願第60/623,086号の特典を請求するものである。
本発明は、溶液からアトルバスタチンを凍結乾燥することによってアモルファスのアトルバスタチンを形成する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−コエンザイムA(HMG−CoA)からメバロン酸塩への転換は、コレステロール生合成経路における、初期の及び律速工程である。この工程は、酵素HMG−CoAレダクターゼによって触媒される。スタチンは、この転換を触媒することからHMG−CoAレダクターゼを阻害する。このように、スタチンは、総合的に強力な脂質低下剤である。
【0003】
アトルバスタチンカルシウムはリピトール(登録商標)として現在販売されており、[R−(R,R)]−2−(4−フルオロフェニル)−β,δ−ジヒドロキシ−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−[(フェニルアミノ)カルボニル]−1H−ピロール−1−ヘプタン酸カルシウム塩(2:1)三水和物の化学名と、下記式を有する。
【化1】

【0004】
アトルバスタチン及び薬学的に許容されるその塩は、HMG−CoAレダクターゼの選択的、拮抗的阻害剤である。そのようなものとして、アトルバスタチンカルシウムは、強力な脂質低下化合物であり、それ故、脂質低下剤及び/又はコレステロール低下剤として、更に骨粗鬆症、良性前立腺肥大(BPH)及びアルツハイマー病の治療において有用である。
【0005】
アトルバスタチン、アトルバスタチンの処方、更にアトルバスタチンを製造するための方法及び主要な中間体を開示する、多くの特許が発行されている。それらは、米国特許第4,681,893号、同第5,273,995号、同第5,003,080号、同第5,097,045号、同第5,103,024号、同第5,124,482号、同第5,149,837号、同第5,155,251号、同第5,216,174号、同第5,245,047号、同第5,248,793号、同第5,280,126号、同第5,397,792号、同第5,342,952号、同第5,298,627号、同第5,446,054号、同第5,470,981号、同第5,489,690号、同第5,489,691号、同第5,510,488号、同第5,686,104号、同第5,998,633号、同第6,087,511号、同第6,126,971号、同第6,433,213号、及び同第6,476,235号を包含しており、これらは参照することによって、本明細書に取り入れられている。
【0006】
更に、多くの公開国際特許出願及び特許が結晶形態のアトルバスタチン、並びにアモルファスのアトルバスタチンの製造方法について開示している。それらは、米国特許第5,969,156号、第6,121,461号、第6,605,729号、WO第01/36384号、WO第02/41834号、WO第02/43667号、WO第02/43732号、WO第02/051804号、WO第02/057228号、WO第02/057229号、WO第02/057274号、WO第02/059087号、WO第02/083637号、WO第02/083638号、WO第03/011826号、WO第03/050085号、WO第03/07072号、及びWO第04/022053号を包含する。
【0007】
多くの薬物のアモルファス形態は、結晶性の形態と比較して、異なった溶解特性を、ある場合には、異なった生物学的利用能のパターンを示すことが開示されている(Konno T., Chem. Pharm. Bull., 1990;38:2003-2007)。ある種の治療指標には、1つの生物学的利用能のパターンが他のものより好ましいことがある。
【0008】
溶解速度の変動は、結晶性又はアモルファス形態のいずれかのアトルバスタチン製剤を製造するのを有利にすることができる。例えば、アトルバスタチンのある種の潜在的な使用のために(例えば、Takemoto, M.; Node, K.; Nakagami, H.; Lao, Y.; Grimm, M.; Takemoto, Y.; Kitakaze, M.; Liao, J.K., Journal of Clinical Investigation, 2001; 108(10): 1429-1437に記載された脳卒中患者の急性期治療)、活性の迅速な生起は、アトルバスタチンの有効性を改善するのに非常に有益であり得る。
【0009】
アモルファスのアトルバスタチンの製造は既に開示されている。例えば、Linら、米国特許第6,087,511号は、結晶アトルバスタチンからアモルファスのアトルバスタチンの形成を開示している。アモルファスのアトルバスタチンを形成するために、Linらは、結晶性アトルバスタチンをテトラヒドロフランのような非ヒドロキシル溶媒に溶解することを開示している。非ヒドロキシル溶媒を除去し、機械的な振とうによって離散するもろい泡状体をつくり、アモルファスのアトルバスタチンを得る。
【0010】
WO第00/71116号は、又、非ヒドロキシル溶媒を使用してアモルファスのアトルバスタチンを形成することを開示している。
WO第01/28999号は、未精製のアモルファスのアトルバスタチンカルシウムを、加熱下、炭素原子2〜4個を有する低級アルカノール又はそのようなアルカノールの混合物中に溶解することを含む、有機溶媒から未精製のアトルバスタチンを再結晶することによって、アモルファスのアトルバスタチンを形成する方法を開示している。アモルファスのアトルバスタチンカルシウムは冷却後沈殿する。
【0011】
WO第01/42209号は、アトルバスタチンが自由に溶解する溶媒を用いて用意されたアトルバスタチン溶液から、アトルバスタチンが不溶性であるか又は非常に溶けにくい溶媒を使用して、アトルバスタチンを沈殿させることにより、アモルファスのアトルバスタチンを製造することを開示している。アトルバスタチンが自由に溶解する好ましい溶媒としては、低分子量のアルコール、例えば、メタノール又はエタノールが挙げられる。
【0012】
WO第03/078379号は、アトルバスタチンをヒドロキシル溶媒に溶解し、凍結乾燥又は噴霧乾燥のいずれかによって溶媒を除去することによって、アモルファスのアトルバスタチンを形成することを開示している。
【0013】
米国公開特許出願第2004/0024046号は、アトルバスタチンが不溶性であるか又は非常に溶けにくい溶媒を用いて、溶液からアトルバスタチンを沈殿させることによる、アモルファスのアトルバスタチンを形成する方法を開示している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
現在のアモルファスのアトルバスタチンの製造方法は、毒性や環境への懸念のために最適ではない溶媒を含んでいる。更に、現在の方法は、生産能力の点から見て最適でなく、大量合成には適していない。それ故に、アモルファスのアトルバスタチンの改良された製造方法への継続した必要性が残されている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の第1の態様は、(a)アトルバスタチンを非ヒドロキシル溶媒に溶解して溶液を形成し;そして(b)溶液を凍結乾燥して前記アモルファスのアトルバスタチンを得る;工程を含む、アモルファス又はその他の無秩序状態でのアトルバスタチンを形成する方法である。
【0016】
好ましい方法において、非ヒドロキシル溶媒は、ジメチルスルホキシド(DMSO)、テトラヒドロフラン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等、アニソール(メトキシベンゼン)、クメン(イソプロピルベンゼン)等、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル等のような短鎖エステル類、アセトン及びメチルエチルケトン等のようなケトン類、並びにこれらの混合物からなる群から選択される。
【0017】
本発明者らは、例えば、DMSOのような非ヒドロキシル溶媒が、メタノール及びエタノールのようなヒドロキシル溶媒に対して多くの利点を有すること、例えば、非ヒドロキシル溶媒へのアトルバスタチンカルシウムの高溶解性及び高融点を有すること、を思いがけなくも見出した。
【0018】
場合によって、非ヒドロキシル溶媒は、賦形剤、又は可溶化剤、アルカリ化剤、酸化防止剤又はこれらの混合物のようなその他の添加剤を含有してもよい。
【0019】
「その他の無秩序状態」とは、例えば、一次元又は二次元の並進秩序(液晶)又は無秩序配向(無秩序配向性結晶)を有する、又は無秩序配座(無秩序に配座した結晶)を有する、又は化学量論的無秩序、例えば変動する水和状態を有する、部分結晶性物質及び結晶性中間相又はガラス状の形態をいう。本明細書で使用されるように、用語「アモルファス」は、いくらか「別の無秩序状態」で存在してもよいそのような物質を包含する。
【0020】
本発明の第2の態様は、アモルファスのアトルバスタチンを形成する方法であって、
(a)アトルバスタチンを可溶化剤と共にヒドロキシル溶媒に溶解し;そして
(b)溶液を凍結乾燥して前記アモルファスのアトルバスタチンを得る;
ことを含む方法である。
【0021】
好ましい方法において、ヒドロキシル溶媒は、水、例えば、メタノール、エタノール等のようなアルコール、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものである。場合により、ヒドロキシル溶媒は、アルカリ化剤若しくは酸化防止剤又はこれらの混合物のような添加剤を含有してもよい。
【0022】
可溶化剤は、界面活性剤、錯化剤、共溶媒、ポリマー、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものである。
【0023】
好ましくは、界面活性剤は、例えば、ポリソルベート61、ポリソルベート65、ポリソルベート80(Tween 80)等のようなポリオキシエチレン脂肪酸エステル(ポリソルベート)、及び、例えば、クエン酸トリエチル、ドキュセート・ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、セトリミド、ソルビタンモノパルミチン酸エステル、ソルビタンモノステアリン酸エステル、ソルビタントリステアリン酸エステルを包含するソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンエステル類)等のような、室温より高い融点を有する界面活性剤からなる群から選択されるものである。
【0024】
好ましくは、錯化剤は、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、及びγ−シクロデキストリンからなる群から選択されるシクロデキストリン、並びにこれらの誘導体である。
【0025】
好ましくは、共溶媒は、例えば、メタノール、エタノールのようなヒドロキシル溶媒、及び、例えば、DMSO、テトラヒドロフラン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のような非ヒドロキシル溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル等のような短鎖エステル類、並びにアセトン及びメチルエチルケトンのようなケトン類、その他のいずれかからなる群から選択されるものである。
【0026】
好ましくは、ポリマーは、ポロキサマー124、ポロキサマー188、ポロキサマー237、ポロキサマー338、ポロキサマー407等からなる群から選択されるものである。
【0027】
本発明者らは、可溶化剤の使用により、通常の凍結乾燥条件で凍結乾燥サイクルの実行を可能とし、凍結乾燥される溶液中のアトルバスタチンカルシウム負荷を顕著に増加することができることを、思いがけなくも見出した。それ故、このことは本方法の有効性を増大し、本方法が大量生産に受け容れ易いことを確実にする。
【0028】
本発明の第3の態様は、アモルファスのアトルバスタチンを形成する方法であって、
(a)アトルバスタチンを、アルカリ化剤を含有するヒドロキシル溶媒に溶解し;そして
(b)溶液を凍結乾燥して前記アモルファスのアトルバスタチンを得る;
ことを含む方法である。
【0029】
好ましい方法において、ヒドロキシル溶媒は、水、例えばメタノール、エタノール等のようなアルコール、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものである。場合により、ヒドロキシル溶媒は、可溶化剤、酸化防止剤、又はこれらの混合物のようなその他の添加剤を含有してもよい。
【0030】
アルカリ化剤は、アルカリ金属塩、アルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属塩、及びアルカリ土類金属水酸化物、アミノ酸、及び揮発性塩基からなる群から選択されるものである。
【0031】
好ましくは、アルカリ化剤は、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ土類金属炭酸塩、アルカリ金属重炭酸塩、アルカリ土類金属重炭酸塩、及びアルカリ金属リン酸塩、アルカリ土類金属リン酸塩、並びに一塩基性リン酸ナトリウム、二塩基性リン酸ナトリウム、及び三塩基性リン酸ナトリウムのようなリン酸ナトリウムからなる群から選択されるものである。
【0032】
より好ましくは、アルカリ化剤は、ナトリウム塩、カリウム塩、アルミニウム塩、マグネシウム塩、及びカルシウム塩からなる群から選択されるものである。
【0033】
好ましくは、揮発性塩基は、水酸化アンモニウム、水酸化テトラアルキルアンモニウム、第二級アミン、第三級アミン、及びアリールアミン、及び重炭酸アンモニウムからなる群から選択されるものである。揮発性塩基は、処理中に、部分的に又は完全に、昇華、蒸発又は分解することができる。
【0034】
より好ましくは、揮発性塩基は、ジエタノールアミン及びモノエタノールアミンからなる群から選択されるものである。
【0035】
最も好ましくは、揮発性塩基は、水酸化アンモニウム及び水酸化テトラブチルアンモニウムからなる群から選択されるものである。
【0036】
本発明の第4の態様は、アモルファスのアトルバスタチンを形成する方法であって、
(a)アトルバスタチン及び酸化防止剤をヒドロキシル溶媒に溶解し;そして
(b)溶液を凍結乾燥して前記アモルファスのアトルバスタチンを得る;
ことを含む方法である。
【0037】
好ましい方法において、ヒドロキシル溶媒は、水、例えば、メタノール、エタノール等のようなアルコール、又はこれらの混合物からなる群から選択されるものである。場合により、ヒドロキシル溶媒は、可溶化剤、アルカリ化剤又はこれらの混合物のようなその他の添加剤を含有してもよい。
【0038】
酸化防止剤は、キレート剤、フリーラジカル捕捉剤、酸素捕捉剤、又はこれらの混合物からなる群から選択されるものである。
【0039】
好ましくは、キレート剤は、クエン酸塩及びエチレンジアミン四酢酸からなる群から選択されるものである。
【0040】
好ましくは、フリーラジカル捕捉剤は、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、及びα−トコフェロール等からなる群から選択されるものである。
【0041】
好ましくは、酸素捕捉剤は、アスコルビン酸ナトリウム及びアスコルビン酸カリウムからなる群から選択されるものである。
【0042】
本発明の第5の態様は、容器及び治療有効量のアモルファスのアトルバスタチンカルシウムを含む、市販に適した治療用包装又はキットである。
【0043】
本発明の第6の態様は、高コレステロール血症及び/又は高脂血症、骨粗鬆症、良性前立腺肥大(BPH)及びアルツハイマー病に罹患している対象を治療するために、アモルファスのアトルバスタチンカルシウムを使用する方法である。
【0044】
本発明の前述した及び他の目的、特徴並びに利点は、下記の本発明の詳細な説明を考慮してより容易に理解されるであろう。
【0045】
〔発明の詳細な説明〕
当業者に認識されているように、好適な溶媒に溶解される最初のアトルバスタチン試料は、例えば、結晶性又はアモルファス、並びに無秩序結晶、液晶、柔粘性結晶、中間相、ガラス形態等、又はこれらのいずれかの組合せのような、いかなる形態学的形態でもよい。アトルバスタチンは、参照することにより本明細書に取り入れられている、米国特許第4,681,893号、同第5,273,995号、及び同第5,969,156号に記載されているようにして、容易に製造することができる。用語「アトルバスタチン」は、遊離酸形態、塩形態、溶媒和物、水和物及び多形体を包含する。薬学的に許容されるアトルバスタチンの塩基付加塩は、アルカリ及びアルカリ土類金属又は有機アミンのような、金属又はアミンと形成される。好適なアミンの例としては、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、N−メチルグルカミン、及びプロカインである(例えば、Berge, S.M., et al., “Pharmaceutical Salts”,J. of Pharm. Sci., 1977; 66:1 を参照)。
【0046】
アトルバスタチンの好ましい形態は、アトルバスタチン1/2カルシウム塩・三水和物であり、商標名リピトール(登録商標)で販売されている。
【0047】
本明細書で使用される用語「アルカリ金属」は、周期律表のIA族の金属を表し、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等を包含する。
【0048】
本明細書で使用される用語「アルカリ土類金属」は、周期律表のIIA族の金属を表し、例えば、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、マグネシウム等を包含する。
【0049】
本明細書で使用される用語「揮発性塩基」は、例えば、水酸化アンモニウム、例えば、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム等のような水酸化テトラアルキルアンモニウム、例えば、モノエチルアミン、モノエタノールアミン、モノプロピルアミン等のような第一級アミン、例えば、ジメチルアミン、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、メチルエチルアミン等のような第二級アミン、例えば、アニリン等のような第三級アミン、及び塩化ベンザルコニウムのように、処理中に、部分的又は完全のいずれかに昇華、蒸発、又は分解することができる塩基を表す。
【0050】
本明細書で使用される用語「ヒドロキシル溶媒」は、例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール等のように、少なくとも1つのヒドロキシル基を有する溶媒を表す。
【0051】
本明細書で使用される用語「非ヒドロキシル溶媒」は、例えば、DMSO、テトラヒドロフラン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル等のようなエステル類、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等のようなケトン類、メチルベンゼン、メトキシベンゼン(アニソール)、イソプロピルベンゼン(クメン)等のようなヒドロキシル基を有さない溶媒を表す。
【0052】
本明細書で使用される用語「アモルファスのアトルバスタチン又はアモルファスのアトルバスタチンカルシウム」は、完全なアモルファス物質、部分的にアモルファスな物質、例えば、結晶性とアモルファスの混合物、及び結晶性中間相、例えば、液晶型構造を包含する、種々の型の無秩序形態を表す。
【0053】
用語「凍結乾燥(lyophilization)」又は「凍結乾燥すること(lyophilizing)」又は「凍結乾燥(freeze-drying)(フリーズドライ)すること」は、置き換え可能に使用され、減圧下に生成物を凍結乾燥する方法を表す。
【0054】
アモルファス物質、及び存在するアモルファス物質の量は、X線粉末回折法、固体核磁気共鳴(NMR)スペクトル法、又は示差走査熱量測定法(DSC)のような熱的手法のような当業者に知られた技術によって特徴付けることができる。
【0055】
本発明は、高脂血症及び/又は高コレステロール血症、骨粗鬆症、良性前立腺肥大(BPH)並びにアルツハイマー病のような、対象における疾患及び状態の、薬学的に許容される担体又は希釈剤を含有する固体剤形で投与してもよい及び/又は治療用包装又はキットに含有されていてもよい、上記のようなアモルファスのアトルバスタチンカルシウムを用いた治療に関する。キットは、前記固体剤形及び容器を包含してもよい。典型的には、キットは、剤形を投与するための指示書を包含している。容器は、従来の形状又は形態、例えば、参照することによって本明細書に取り入れられている米国特許第6,688,468号に記載されているようなプラスチック、若しくはガラス容器、又は治療計画に従って後部を絞り出して個々の投与量を決めるブリスターパックであり得る。
【0056】
粉末X線回折法(XRD)
アモルファスアトルバスタチンカルシウムのX線粉末回折像は、銅放射(CuKα)を装着したBrucker D5000回折計(Madison, Wisconsin)で実行された。データは、刻み幅0.04°及びステップ時間1.0秒を使用して2シータ(2θ)で3.0から40.0°までを収集した。発散スリット及び散乱スリットは1mmに設定し、受信スリットは0.6mmに設定した。回折される放射線は、Kevex PSI検出器によって検出した。アルミナ標準品を、機器位置合わせをチェックするために分析した。データを集め、Bruker AXSソフトウエアVer.7.0を使用して解析した。試料は、キャビティ付き石英ホルダーに試料をおくことによって解析用に調製した。Bruker Instruments社は、Siemansを買収したので、Bruker D5000装置は、Siemans D5000と本質的に同じであることに注意すべきである。
【0057】
19F固体核磁気共鳴(19FSSNMR)
アモルファス形態のアトルバスタチンの固体核磁気共鳴スペクトル法は、Bruker-Biospin Advance DSX 500 MHz NMRスペクトロメーターで実施した。
【0058】
試料およそ15mgを、分析する各試料につき、2.5mmZrOスピナー内にしっかりとパックした。一次元19Fスペクトルを、Bruker-Biospin Avance DSX 500 MHz NMRスペクトロメーターの広幅穴に位置したBruker-Biospin 2.5 mm BL交差分極マジック角スピニング(CPMAS)プローブ上で、295Kで常圧にて収集した。試料を、マジック角に位置させ、2.5mmスピナーの最大特定回転速度に相当する、プロトンからの交差分極がない35.0kHzで回転した。高速回転速度は、回転側帯波の強度を最小化し、プロトンからの19Fシグナルを殆ど完全にデカップリングした。スキャンの数は、適切なシグナル/騒音比(S/N比)を得るために各試料につき個々に調節した。通常、150スキャンが必要であった。19Fを得る前に、19F緩和時間を、反転回復法によって測定した。次いで、各試料についてのリサイクル遅延を、試料中の最長の19F緩和時間に5回調節して合わせ、定量的スペクトルの収集を確実にした。19Fシグナルを予備飽和した後、各交互スキャンにおいて、フッ素プローブのバックグランドを差し引いた。スペクトルは、トリフルオロ酢酸(HOで50%(V/V)に希釈)の外部試料を使用し、その共鳴を−76.54ppmに設定して参照とした。
【0059】
本発明の第1の態様において、アトルバスタチンを、例えば、DMSO等、アニソール(メトキシベンゼン)、クメン(イソプロピルベンゼン)若しくは酢酸イソブチルのような非ヒドロキシル溶媒、又はこれらと他の非ヒドロキシル溶媒若しくはヒドロキシル溶媒との混合物に溶解する。場合により、アルカリ化剤、酸化防止剤、又は可溶化剤のような通常の医薬賦形剤を、必要により添加してもよい。一般的に、一次乾燥(溶媒の昇華)は、溶媒の融点未満の生成物温度、例えば、DMSOについては18.45℃、好ましくは−40℃を越える温度で実施される。二次乾燥は、溶媒の融点を超える温度で、通常は60℃未満で実施される。一次乾燥と二次乾燥の期間の真空度は、通常、約5と約1000 mTorrの間、好ましくは約30と約200 mTorrの間である。時間は、装置の型、容器の型(例えば、ガラスバイアル、ステンレススチールトレー等)、除去される溶媒の量、及び試料の形状(例えば、試料の厚み)によって決定される。このように、溶液はバイアルに入れられ、そしてバイアルは凍結乾燥器に装着され、次いで溶液が約−40℃の棚温度に凍結される。凍結乾燥は、約−24℃の棚温度で開始され、次いで約0℃、次いで約5℃の棚温度で乾燥される。圧力は、乾燥サイクルの期間は、約50 mTorr未満であった。得られたアモルファスのアトルバスタチンを約40℃で、約6時間、例えば、真空オーブンのようなオーブン中で減圧下に乾燥した。
【0060】
好ましくは、出発原料のアトルバスタチンは、結晶アトルバスタチンであり、非ヒドロキシル溶媒はDMSOである。
【0061】
本発明の第2の態様において、アトルバスタチンは、例えば、水及び、例えば可溶化剤を含有するDulbeccoのリン酸バッファー生理食塩水溶液のような緩衝剤で場合により緩衝化された水のような、ヒドロキシル溶媒に溶解される。可溶化剤又は可溶化剤の混合物は、例えば、ポリソルベート80(Tween80)等のような界面活性剤、例えば、β−シクロデキストリン等のような錯化剤、例えば、ポロキサマー188等のようなポリマー、例えば、メタノール等のような共溶媒からなる群から選択される。
【0062】
溶液をバイアルに充填し、栓をし、約−40℃で凍結する。凍結乾燥は、棚温度約−15℃で約22時間、約150 mTorrの減圧下で開始し、続いて、約40℃で約12時間乾燥し、アモルファスのアトルバスタチンを得た。
【0063】
本発明の第3の態様において、アトルバスタチンは、例えば、アルカリ化剤を含有する水のようなヒドロキシル溶媒に溶解される。ここで、アルカリ化剤は、例えばリン酸ナトリウム等のようなアルカリ金属塩、例えば水酸化ナトリウム等のような水酸化アルカリ金属塩、例えばリン酸カルシウム等のようなアルカリ土類金属塩、又は、例えばリジン等のようなアミノ酸、例えば水酸化アンモニウムのような揮発性塩基、例えば水酸化テトラブチルアンモニウム等のような水酸化テトラアルキルアンモニウム、例えばジエタノールアミン等のような第二級アミン、例えばトリエタノールアミン等のような第三級アミン、及び例えば塩化ベンザルコニウム等のようなアリールアミン等である。
【0064】
溶液をろ過し、平底のガラス皿に満たし、凍結乾燥器に入れ、そして溶液を棚温度約−40℃で凍結した。凍結乾燥は、棚温度約−15℃で約93時間、約150 mTorrの減圧下で開始した。得られたアモルファスのアトルバスタチンを、約40℃で約12時間乾燥した。
【0065】
好ましくは、アルカリ化剤は、アルミニウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、又はリン酸ナトリウムである。
【0066】
本発明の第4の態様において、アトルバスタチンは、例えば、薬学的に許容される酸化防止剤を含有する水のようなヒドロキシル溶媒に溶解される。ここで、薬学的に許容される酸化防止剤は、例えば、例えばクエン酸塩、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)等のようなキレート剤、例えばブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン、α−トコフェロール等のようなフリーラジカル捕捉剤、又は、例えばアスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カリウム等のような酸素捕捉剤等である。本発明の第1の態様において既に記載したようにして、溶液を凍結し凍結乾燥する。
【0067】
好ましくは、酸化防止剤は、BHAであり、溶媒は水である。
本発明の他の特徴及び実施態様は、以下の実施例から明らかになるであろう。これらは、本発明の意図された範囲を制限するよりむしろ例示として与えられるものである。
【0068】
〔実施例1〕
ジメチルスルホキシドの溶液からの凍結乾燥による、アモルファスのアトルバスタチンカルシウムの製造
方法A
結晶性アトルバスタチンカルシウム(米国特許第5,969,156号)101.2mgを、ジメチルスルホキシド(DMSO)3mlに振とうすることによって溶解した。溶液を、DMSOを加えて5mlに希釈し、25mm、0.22μm注射筒チップフィルターを通して、5ml Flint タイプI管状ガラスバイアルにろ過した。栓をしないでバイアルを凍結乾燥器(Virtis Advantage EL, Gardiner, NY)に入れ、溶液を棚温度−40℃で凍結した。凍結乾燥を、棚温度−24℃で開始し、続いて棚温度0℃で、次いで5℃で乾燥した。圧力は、乾燥サイクルの期間中50 mTorr 未満であった。更に、アトルバスタチンカルシウムを、真空オーブンで減圧下に40℃にて6時間乾燥した。
凍結乾燥した試料をXRD及び19FSSNMRで分析した。粉末XRD回折パターンは、およそ15から30の2θの非常に広いピークを示し、典型的なアモルファス固体であることを示した(図1)。
固体19FSSNMRスペクトルを図2に示す。スペクトルは、およそδ113ppmに広いピークを有し、このことはアモルファスのアトルバスタチンカルシウムであることを示している。およそ91及び145ppmの2つの広いピークは、サテライトピーク(side spinning bands)である。
【0069】
方法B
結晶性アトルバスタチンカルシウム(米国特許第5,969,156号)1.0066gをDMSO7mlに振とうして溶解した。溶液を、DMSOを加えて10mlに希釈し、25mm、0.22μm注射筒チップフィルターを通して、5ml Flint タイプI管状ガラスバイアルにろ過した。溶液およそ5mlを含有する各バイアルを、方法Aに記載されているようにして凍結乾燥した。
凍結乾燥した試料をXRD及び19FSSNMRで分析した。XRD回折パターンは、およそ15から30の2θの非常に広いピークを示し、典型的なアモルファス固体であることを示した(図3)。
固体19FSSNMRスペクトルを図4に示す。スペクトルは、およそδ113ppmに広いピークを有し、このことはアモルファスのアトルバスタチンカルシウムであることを示している。およそ81及び145ppmの2つの広いピークは、サテライトピーク(side spinning bands)である。
【0070】
〔実施例2〕
可溶化剤を含有する水溶液からの凍結乾燥による、アモルファスのアトルバスタチンカルシウムの製造
方法A
結晶性アトルバスタチンカルシウム(米国特許第5,969,156号)200.1mgを、Tween80(5.03g)を含有する Dulbecco のリン酸緩衝生理食塩溶液(PBS)およそ70mlに溶解した。溶液を、PBSで100mlに希釈し、溶液の最終濃度は、2mg/mlのアトルバスタチンカルシウムを含有した。溶液2mlを、層流フード内で、20mlFlint Type I管状ガラスバイアルに、定量して満たした。栓(20mm Lyophile D777-1、B2TR Fluro Single Vent)を、バイアルに部分的に挿入した。バイアルを、Virtis Genesis 25EI、凍結乾燥器(Gardiner, NY)を用いて、以下のサイクルで凍結乾燥した。即ち、試料を−40℃で凍結し、次いで、棚温度−15℃、150 mTorrの減圧下でおよそ22時間凍結乾燥し、続いて40℃にておよそ12時間乾燥した。凍結乾燥器内は、窒素で裏込めした。アモルファスのアトルバスタチンカルシウムが製造された。
【0071】
方法B
β−シクロデキストリンを適量の注射用水(WFI)に溶解し、20%(w/w)濃度とした。結晶性アトルバスタチンカルシウム(米国特許第5,969,156号)を溶液に加え、溶液の最終濃度は、アトルバスタチンカルシウム10mg/mlを含有した。溶液を、方法Aに記載したようにして凍結乾燥し、アモルファスのアトルバスタチンカルシウムを含有する凍結乾燥ケーキを得た。
【0072】
〔実施例3〕
薬学的に許容されるアルカリ化剤又はバッファーを含有する溶液からの凍結乾燥による、アモルファスのアトルバスタチンカルシウムの製造
方法A
結晶性アトルバスタチンカルシウム(米国特許第5,969,156号)100.5mgを、脱イオン水およそ700mlに溶解し、NaOH及びHClの溶液を加えることによって、pHを8.53に調節した。溶液を脱イオン水で1000mlに希釈した。溶液を、0.22μm GV Durapore Stericup を通してろ過し、3つの大きな平底のガラス皿におよそ333mlに満たした。皿を、凍結乾燥器(Virtis Genesis 25EL, Gardiner, New York)に入れ、以下のサイクルに従って凍結乾燥した:試料を−40℃で凍結し、次いで、棚温度約−15℃でおよそ93時間、真空度150 mTorrで減圧乾燥し、その後、40℃でおよそ12時間乾燥した。
得られた乾燥生成物を集め、19F固体NMRで分析した。
固体19FNMRスペクトルを図5に示す。スペクトルは、およそ113ppmのδに広いピークを有しており、アモルファスのアトルバスタチンカルシウムを含有していることを示す。
【0073】
方法B
結晶性アトルバスタチンカルシウム(米国特許第5,969,156号)1.0g及びリン酸ナトリウム0.1gをDMSO100mlに混合した。溶液を、実施例1に記載したようにして凍結乾燥し、凍結乾燥アモルファスアトルバスタチンカルシウムを得た。
【0074】
〔実施例4〕
薬学的に許容される酸化防止剤を含有する溶液からの凍結乾燥による、アモルファスのアトルバスタチンカルシウムの製造
β−シクロデキストリンを適量の注射用水(WFI)に溶解し、20%(w/w)濃度とした。結晶性アトルバスタチンカルシウム(米国特許第5,969,156号)を溶液に加え、溶液の最終濃度は、アトルバスタチンカルシウム10mg/mlを含有した。ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)を溶解して、濃度0.02%とした。溶液を、実施例2、方法Aに記載したようにして凍結乾燥し、アモルファスのアトルバスタチンカルシウムを含有する凍結乾燥ケーキを得た。
【0075】
〔実施例5〕
凍結乾燥アモルファスアトルバスタチンカルシウムの粉末化
凍結乾燥アモルファスアトルバスタチンカルシウムを、当業者に知られている通常の製剤方法の一つ(例えば、ボールミルを使用する)を使用して、所望の粒子径分布を得るために粉末化した。粉末化した材料は、更に、例えば、湿式造粒法又は乾式造粒法によって、加工することができ、固形製剤を製造するのに使用することができる。
【0076】
前述で明細書に採用されている用語及び表現は、限定のためではなく説明のための用語として明細書中で使用されており、そして、そのような用語及び表現の使用においては、示され記載された特徴又はその一部の均等物を排除する意図はなく、本発明の範囲は、本願特許請求の範囲によってのみ定義され、限定されることが理解されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】実施例1、方法Aで製造されたアモルファスのアトルバスタチンカルシウムの粉末X線回折(XRD)回折図である。
【図2】実施例1、方法Aで製造されたアモルファスのアトルバスタチンカルシウムの固体19F核磁気共鳴(NMR)スペクトルである。
【図3】実施例1、方法Bで製造されたアモルファスのアトルバスタチンカルシウムの粉末X線回折(XRD)回折図である。
【図4】実施例1、方法Bで製造されたアモルファスのアトルバスタチンカルシウムの固体19F核磁気共鳴(NMR)スペクトルである。
【図5】実施例3、方法Aで製造されたアモルファスのアトルバスタチンカルシウムの固体19F核磁気共鳴(NMR)スペクトルである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)アトルバスタチン及び場合により賦形剤を非ヒドロキシル溶媒に溶解して溶液を形成し;そして
(b)溶液を凍結乾燥して、アモルファスのアトルバスタチンを得る;
ことを含むアモルファスのアトルバスタチンを形成する方法。
【請求項2】
賦形剤が、可溶化剤、アルカリ化剤、酸化防止剤、及びこれらの混合物からなる群から選択され、そして非ヒドロキシル溶媒がジメチルスルホキシドである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
(a)アトルバスタチンを可溶化剤と共にヒドロキシル溶媒に溶解し;そして
(b)溶液を凍結乾燥してアモルファスのアトルバスタチンを得る;
ことを含むアモルファスのアトルバスタチンを形成する方法。
【請求項4】
溶媒が、水、アルコール、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
可溶化剤が、界面活性剤、錯化剤、共溶媒、ポリマー、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
可溶化剤が、ポリソルベート80及びシクロデキストリンからなる群から選択される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
(a)アトルバスタチンをアルカリ化剤を含有するヒドロキシル溶媒に溶解し;そして
(b)溶液を凍結乾燥してアモルファスのアトルバスタチンを得る;
ことを含むアモルファスのアトルバスタチンを形成する方法。
【請求項8】
溶媒が、水、アルコール、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
アルカリ化剤が、アルカリ金属塩、アルカリ金属水酸化物、及びアルカリ土類金属塩、アルカリ土類金属水酸化物、アミノ酸、及び揮発性塩基からなる群から選択される、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
揮発性塩基が、水酸化アンモニウム、水酸化テトラアルキルアンモニウム、第二級アミン、第三級アミン、アリールアミン、及び重炭酸アンモニウムからなる群から選択される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
(a)アトルバスタチン及び酸化防止剤をヒドロキシル溶媒に溶解し;そして
(b)溶液を凍結乾燥してアモルファスのアトルバスタチンを得る;
ことを含むアモルファスのアトルバスタチンを形成する方法。
【請求項12】
ヒドロキシル溶媒が、水、アルコール、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
酸化防止剤が、キレート剤、フリーラジカル捕捉剤及び酸素捕捉剤、又はこれらの混合物からなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
キレート剤が、クエン酸塩及びエチレンジアミン四酢酸からなる群から選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
フリーラジカル捕捉剤が、ブチル化ヒドロキシアニソール及びブチル化ヒドロキシトルエンよりなる群から選択され、酸素捕捉剤が、アスコルビン酸ナトリウム及びアスコルビン酸カリウムからなる群から選択される、請求項13に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−517992(P2008−517992A)
【公表日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−538529(P2007−538529)
【出願日】平成17年10月12日(2005.10.12)
【国際出願番号】PCT/IB2005/003173
【国際公開番号】WO2006/046109
【国際公開日】平成18年5月4日(2006.5.4)
【出願人】(503181266)ワーナー−ランバート カンパニー リミテッド ライアビリティー カンパニー (167)
【Fターム(参考)】