説明

アンチグレアフィルム用組成物およびそれを用いて製造したアンチグレアフィルム

【課題】
【解決手段】本発明は、バインダー樹脂;および前記バインダー樹脂100重量部に対して1〜30重量部の含量で含まれ、表面に凹凸パターンが形成されている有機物微粒子を含むアンチグレアフィルム用組成物およびそれを用いて製造したアンチグレアフィルムを提供する。これにより、高解像度用アンチグレアフィルム内に含まれた微粒子の貯蔵安定性を改善し、製品の耐久性とその使用寿命を増加させることができ、入射される外光によって使用者に認知される眩しさを防止することができ、画面表示装置を介して実現される画像の像鮮明度およびコントラスト比を向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組成物の貯蔵安定性に優れ、アンチグレア特性に優れ、像鮮明度およびコントラストに優れ、高解像度ディスプレイに適用可能なアンチグレアフィルム用組成物およびそれを用いて製造したアンチグレアフィルムに関する。
【0002】
本出願は2007年05月16日に韓国特許庁に提出された韓国特許出願第2007−0047603号の出願日の利益を主張し、その内容の全ては本明細書に含まれる。
【背景技術】
【0003】
最近、情報伝達の高速化および高密度化、伝達媒体の多様化および多機能化に応じて、消費者が大画面、高画質、多機能および高機能性などの高品質の製品を要求するに伴い、大画面のフラットパネルディスプレイ(FPD:Flat Panel Display)が登場するようになった。ディスプレイの大型化および薄型化とノートパソコンの需要が増加するに伴い、LCDやPDP、Rear−projection TVなどの様々な形態のフラットパネルディスプレイが開発され商用化されている。しかし、このようなディスプレイは自然光などの外部光に露出される場合、表面反射光により利用者の目に疲労感を与えたり頭痛を誘発したりし、ディスプレイ内部で作られるイメージが鮮明な像として認識できない問題などが発生している。
【0004】
このような従来技術の短所を解決するために、ディスプレイ表面に凹凸を形成して外部の光を表面において散乱させることによってアンチグレア効果を実現したことがある。しかし、これにより、高解像度のディスプレイでは像鮮明度が低下する問題点が発生した。これを改善するために、内部散乱を誘導する微粒子をコーティング層に添加する方法が提示されている。
【0005】
以下では従来の問題点を解決するために様々な先行技術が提示されているところ、これらについて具体的に見ていき、これらが有する技術的短所を分析し、これを解決できる技術を提案しようとする。
【0006】
大韓民国登録特許第10−046782号(特許文献1)は、アクリレート系バインダー樹脂と屈折率差が0.2〜0.5である平均直径0.05〜1μmの第1微粒子と屈折率差が0.1を越えない平均粒径0.5〜3μmの第2微粒子を用いた高解像度用アンチグレア用コーティング層について開示しているが、バインダー樹脂と第1微粒子の屈折率差が激しいためにコントラストが落ちる短所がある。
【0007】
一方、大韓民国登録特許第10−037840号(特許文献2)および日本公開特許第2001−3178号(特許文献3)は、バインダー樹脂内部に少なくとも2種類以上の透光性微粒子を含み、透光性微粒子の屈折率はバインダーと0.03以上0.2以下であり、各透光性微粒子は互いに異なる屈折率を有することを特徴とするアンチグレア用コーティング層について開示しているが、同一の像鮮明度およびヘイズ値に対比してアンチグレア特性が落ち、10%以上のヘイズによりコントラストが低下する短所がある。
【0008】
また、大韓民国登録特許第10−0296369号(特許文献4)は、バインダー樹脂内部に透光性拡散剤を含み、表面凹凸による外部ヘイズ値が7〜30であり、透光性拡散剤による内部ヘイズ値が1〜15であることを特徴とするアンチグレア用コーティング層について開示しているが、高い表面ヘイズ値によりコントラストが低下する短所がある。日本公開特許第2002−67675号(特許文献5)は、バインダー樹脂内部に屈折率1.55以上の球状の微粒子と屈折率1.48以下の不定形の微粒子を含み、バインダー樹脂の厚さが球状の微粒子の平均直径以上であることを特徴とするアンチグレア用コーティング層について開示しているが、同一の像鮮明度およびヘイズ値に対比してアンチグレア特性が低下する短所がある。
【0009】
日本公開特許第2002−185927(特許文献6)号は、バインダー樹脂内部に平均直径1〜7μmの有機物微粒子と平均直径0.1μm以下の無機物微粒子を含み、バインダーの厚さが有機物微粒子の平均直径の0.3〜3倍であることを特徴とするアンチグレア用コーティング層について開示しているが、無機物微粒子が有機物微粒子の表面に付いていないため、無機物微粒子による微細で均一な表面凹凸を生成できないので微粒子によるアンチグレア効果が低下する問題点がある。
【0010】
日本登録特許第3507344号(特許文献7)は、バインダー樹脂内部に少なくとも1種類の透光性微粒子を含み、前記透光性微粒子はバインダー樹脂との屈折率差が0.3以下であり、バインダー樹脂層の表面から0.1〜0.3μm突出していることを特徴とするアンチグレア用コーティング層について開示しているが、同一の像鮮明度およびヘイズ値に対比してアンチグレア特性が低下する問題点がある。
【0011】
韓国公開特許第10−2005−0006349号(特許文献8)は、コア−シェル構造の金属酸化物を含む光吸収層およびそれを備えた太陽電池に関して開示しているが、コアとして屈折率の高い不定形の金属酸化物結晶質を用い、シェルが非晶質または結晶質の金属酸化物からなっており、アンチグレアコーティング用組成物に用いることのできない問題点がある。
【0012】
一般的に、アンチグレアコーティング膜において、ヘイズはコーティング層の表面粗度による外部散乱およびバインダー樹脂内のフィラーによる内部散乱と関連があり、アンチグレア効果は表面粗度による外部散乱と関連があり、像鮮明度は光の拡散程度と関連がある。また、光の拡散程度はバインダー樹脂と微粒子の屈折率差およびコーティング層の表面粗度と関連があり、特にコーティング層の表面が粗いほど像鮮明度は低下する。したがって、像鮮明度とアンチグレア性は相反する結果をもたらす関係を有するため、像鮮明度およびアンチグレア性に優れた高解像度ディスプレイ用アンチグレアコーティング膜の製造においては、表面粗度をどのように制御するかが重要な技術要素であると言える。
【0013】
従来に用いた球状の微粒子の場合には、像鮮明度およびアンチグレア性に優れたアンチグレアコーティング膜を製造しにくく、微粒子のレンズ(lens)効果によってRGBピクセルが混合される短所がある。
【0014】
また、一般的に架橋された有機物微粒子を用いる場合、微粒子を単分散させるために適正な溶媒(Good solvent)を用いる。しかし、この場合、架橋された微粒子が膨潤(swelling)し、その表面が粘着性(sticky)を有して微粒子間の相互衝突が発生して互いに凝集(coagulation)することにより、コーティング組成物の貯蔵安定性が阻害される問題点が指摘されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】韓国特許第10−046782号公報
【特許文献2】韓国特許第10−037840号公報
【特許文献3】特開2001−3178号公報
【特許文献4】韓国特許第10−0296369号公報
【特許文献5】特開2002−67675号公報
【特許文献6】特開2002−185927号公報
【特許文献7】特許第3507344号公報
【特許文献8】韓国公開特許第10−2005−0006349号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
このような技術的な背景下で本発明が導き出されたのである。すなわち、本発明は、従来の技術からはアンチグレア効果と像鮮明度改善の技術的改善努力が互いに整合した目的からなっておらず、いずれか一つの機能を改善するためには他の機能が劣化するという問題点を解決しようとするものである。このような問題点を解決するために、本発明は、表面粗度(surface roughness)が制御された有機物微粒子を用い、貯蔵安定性に優れ、アンチグレア特性に優れ、ディスプレイに適用されて像鮮明度およびコントラストに優れた高解像度ディスプレイを提供することができる、アンチグレアフィルム用組成物およびそれを用いて製造したアンチグレアフィルムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、バインダー樹脂;および前記バインダー樹脂100重量部に対して1〜30重量部の含量で含まれ、表面に凹凸パターンが形成されている有機物微粒子を含むアンチグレアフィルム用組成物を提供する。
【0018】
本発明は、バインダー樹脂および前記バインダー樹脂100重量部に対して1〜30重量部の含量で含まれ、表面に凹凸パターンが形成されている有機物微粒子を含むアンチグレア層を含むことを特徴とするアンチグレアフィルムを提供する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、高解像度用アンチグレアフィルム内に含まれた有機物微粒子の貯蔵安定性を改善し、製品の耐久性とその使用寿命を増加させることができ、入射される外光によって使用者に認知される眩しさを防止することができ、画面表示装置を介して実現される画像の像鮮明度およびコントラスト比を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の一実施例によるアンチグレアフィルムの断面図である。
【図2】実施例1、比較例1および比較例2によるアンチグレアフィルムに各々用いられた有機物微粒子の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。
【図3】実施例2によるアンチグレアフィルムに用いられた有機物微粒子の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。
【図4】比較例3によるアンチグレアフィルムに用いられた有機物微粒子の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。
【図5】表面に凹凸パターンが形成された有機物微粒子において、凹凸の高さおよび幅を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明に係るアンチグレアフィルム用組成物は、バインダー樹脂;および前記バインダー樹脂100重量部に対して1〜30重量部の含量で含まれ、表面に凹凸パターンが形成されている有機物微粒子を含む。
【0022】
前記バインダー樹脂としては硬化型アクリレート系バインダー樹脂を用いることができる。その種類は特に限定されず、本発明が属する技術分野で通常に用いられるものを制限されることなく選択して用いることができる。
【0023】
例えば、反応性アクリレートオリゴマーおよび多官能性アクリレートモノマーからなる群から選択された一つの単一物または二つ以上の混合物を用いることができる。この時、前記反応性アクリレートオリゴマーは硬化反応に参加できるアクリレート官能基を少なくとも1つ含むオリゴマーであり、前記多官能性アクリレートモノマーは硬化反応に参加できるアクリレート官能基を一つ以上含むモノマーである。
【0024】
前記反応性アクリレートオリゴマーおよび前記多官能性アクリレートモノマーはその種類に特に限定されず、本発明が属する技術分野で通常に用いられるものを制限されることなく選択して用いることができる。
【0025】
前記反応性アクリレートオリゴマーとしては、ウレタンアクリレートオリゴマー、エポキシアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレート、およびポリエーテルアクリレートからなる群から選択された一つの単一物または二つ以上の混合物を用いることができる。
【0026】
前記多官能性アクリレートモノマーとしては、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチレンプロピルトリアクリレート、プロポキシ化グリセロールトリアクリレート、トリメチロプロパンエトキシトリアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、プロポキシ化グリセロトリアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、およびエチレングリコールジアクリレートからなる群から選択された一つの単一物または二つ以上の混合物を用いることができる。
【0027】
前記バインダー樹脂の種類は例示されたものに限定されず、本発明が属する技術分野で通常に用いられるものを制限されることなく選択して用いることができる。
【0028】
前記有機物微粒子は前記バインダー樹脂100重量部に対して1〜30重量部で含まれ得る。
【0029】
前記1重量部未満である場合には、内部散乱によるヘイズ値が充分に実現されず、前記30重量部を超過する場合には、粘度が高くなり、コーティング性が低下し、内部散乱によるヘイズ値が極めて大きくなり、コントラスト比(contrast ratio)が低下する。
【0030】
前記表面に凹凸パターンが形成された有機物微粒子の平均粒径は1〜10μmであり得る。
【0031】
前記平均粒径が1μm未満である場合には、乳白色ヘイズによってコントラスト比が低下し、前記平均粒径が10μmを超過する場合には、内部フィラーの個数が減少して内部散乱効果が低下することにより十分なヘイズ値を得にくい。
【0032】
前記凹凸パターンが形成されて表面粗度を有する有機物微粒子において、前記凹凸の高さは0.01〜2μmであり、前記凹凸の幅は0.01〜4μmである。
【0033】
ここで、前記凹凸の高さは、図5に示すように、凹部の最低点からで凸部の最高点までの距離であり、前記凹凸の幅は凹部と凹部との間の距離である。
【0034】
前記凹凸の高さが0.01μm未満および幅が0.01μm未満である場合には、前記有機物微粒子によって形成される凹凸の大きさが小さいために散乱効果が微弱であり、アンチグレア改善効果が微弱である。
【0035】
前記凹凸の高さが2μmを超過し、幅が4μmを超過する場合にはアンチグレアに対比して像鮮明度が低下し得る。
【0036】
前記凹凸の全体分布率が前記有機物微粒子の全体表面の10〜100%であり得る。
【0037】
ここで、前記凹凸の全体分布率が10%未満である場合には、アンチグレア改善効果を発現するための凹凸の有効数が少ないために実質的なアンチグレア効果が発現しにくい。
【0038】
また、前記凹凸パターンは、図5に示すように連続的に形成されてもよく、不連続的に形成されてもよい。
【0039】
前記凹凸パターンが形成されて表面粗度を有する有機物微粒子において、凹凸パターンの形成方法としては当業界に知られた凹凸パターンを形成する方法であればいずれも適用することができる。
【0040】
有機物微粒子のような高分子粒子の凹凸制御は相分離方法により行うことができ、熱力学的(thermodynamic)および動力学的(kinetic)な制御により凹凸の模様および分布を制御することができる。
【0041】
前記有機物微粒子は、前記バインダー樹脂との平均屈折率差が0.01〜0.3であり得る。
【0042】
前記屈折率差が0.01未満である場合には、内部散乱によるヘイズ値が充分に発現されず、0.3を超過する場合には、内部散乱によるヘイズ値は増加するが、透過度が減少してコントラスト比が低下する。
【0043】
前記有機物微粒子は、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリアクリレート、ポリアクリレート−co−スチレン、ポリメチルアクリレート−co−スチレン、ポリメチルメタクリレート−co−スチレン、ポリカーボネート、ポリビニルクロリド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリアセタール、エポキシレジン、フェノールレジン、シリコン樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアミン、ポリジビニルベンゼン、ポリジビニルベンゼン−co−スチレン、ポリジビニルベンゼン−co−アクリレート、ポリジアリルフタレートおよびトリアリルイソシアヌレートポリマーからなる群から選択された一つの単一物または二つ以上のコポリマー(copolymer)から形成することができる。
【0044】
また、本発明に係るアンチグレアフィルム用組成物は、前記バインダー樹脂100重量部に対して50〜500重量部添加される有機溶媒をさらに含むことができる。本発明に係るアンチグレアフィルム用組成物は、バインダー樹脂、有機物微粒子および有機溶媒を含むことが好ましい。
【0045】
前記有機溶媒の含量が50重量部未満である場合には、コーティング組成物の粘度が極めて大きいためにコーティング性が低下し、500重量部を超過する場合には、コーティングフィルムの膜強度が低下し、厚膜として製造しにくい。
【0046】
前記有機溶媒は、C1〜C6の低級アルコール類、アセテート類、ケトン類、セロソルブ類、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、トルエン、およびキシレンからなる群から選択された一つの単一物またはこれらの混合物であり得る。
【0047】
ここで、前記低級アルコール類はメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、イソブチルアルコールおよびジアセトンアルコールからなる群から選択された一つの物質であり、前記アセテート類はメチルアセテート、エチルアセテート、イソプロピルアセテート、ブチルアセテートおよびセルロソルブアセテートからなる群から選択された一つの物質であり、前記ケトン類はメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトンおよびアセトンからなる群から選択された一つの物質であり得る。但し、これらに限定されるものではない。
【0048】
本発明に係るアンチグレアフィルム用組成物は、UV照射による硬化を目的に、前記バインダー樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部添加されるUV硬化開始剤をさらに含むことができる。本発明に係るアンチグレアフィルム用組成物は、バインダー樹脂、有機物微粒子、有機溶媒およびUV硬化開始剤を含むことが好ましい。
【0049】
前記UV硬化開始剤は前記バインダー樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部添加される。前記0.1重量部未満である場合には十分な硬化が起こらず、前記10重量部を超過する場合にはアンチグレアフィルムの膜強度が低下する。
【0050】
前記UV硬化開始剤は、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンジルジメチルケタール、ヒドロキシジメチルアセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、およびベンゾインブチルエーテルからなる群から選択された一つの単一物または二つ以上の混合物であり得る。但し、これらに限定されるものではない。
【0051】
本発明に係るアンチグレアフィルム用組成物は、レベリング剤、湿潤剤、消泡剤および平均粒径1〜50nmのシリカからなる群から選択された1種以上の添加剤をさらに含むことができる。
【0052】
前記添加剤は前記バインダー樹脂100重量部に対して0.01〜10重量部添加される。
【0053】
前記レベリング剤は、本発明に係るアンチグレアフィルム用組成物を用いてコーティングしたコーティング膜の表面を均一にすることができる。
【0054】
前記湿潤剤は、本発明に係るアンチグレアフィルム用組成物の表面エネルギを下げる役割をすることにより、アンチグレアフィルム用組成物を透明基材層にコーティングする時に均一な塗布がなされるようにすることができる。
【0055】
前記消泡剤は、本発明に係るアンチグレアフィルム用組成物内の気泡を除去するために添加される。
【0056】
前記シリカは無機物粒子であって、添加されてコーティング膜内の耐スクラッチ性および塗膜強度を増進させる役割を果たし、その粒径が1〜50nmである場合には透明なコーティング膜を確保することができ、コーティング膜の光学物性に影響を与えないために好ましい。
【0057】
一方、本発明に係るアンチグレアフィルムは、バインダー樹脂および前記バインダー樹脂100重量部に対して1〜30重量部の含量で含まれ、表面に凹凸パターンが形成されている有機物微粒子を含むアンチグレア層を含む。
【0058】
前記アンチグレア層の構成において、本発明に係るアンチグレアフィルム用組成物について説明した内容が全て適用されるために具体的な説明は省略する。
【0059】
前記アンチグレア層の少なくとも片面に備えられる透明基材層および/または前記アンチグレア層上に備えられた低反射層をさらに含むことができる。
【0060】
前記低反射層の厚さは40〜200nmであり、前記低反射層の屈折率は1.2〜1.45であり得る。
【0061】
前記低反射層を形成するための低屈折材料としては屈折率1.40以下のNaF、LiF、AlF3、Na5Al314、Na3AlF6、MgF2、YF3のような金属フッ化物であり、単独または2種以上混合して用いることができ、大きさは1〜100nmであることが好ましい。
【0062】
また、前記低反射層に用いられるフッ素系シランはトリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトシキシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリイソプロポキシシランであり、単独または2種以上混合して用いることができる。前記低反射層を形成するための物質は前述したものに限定されるものではない。
【0063】
前記アンチグレア層の少なくとも片面に備えられる透明基材層および/または前記アンチグレア層上に備えられた耐汚染(Anti−pollution)層をさらに含むことができる。
【0064】
前記耐汚染層の厚さは0超過100nm以下であり、前記耐汚染層はフッ素基を含有した単官能および多官能アクリレートを用いて形成することができるが、これに限定されるものではない。
【0065】
本発明に係るアンチグレアフィルムは、透明基材層;および前記透明基材層上に備えられ、前記アンチグレアフィルム用組成物から形成されたアンチグレア層を含むことができる。
【0066】
また、本発明に係るアンチグレアフィルムは、透明基材層;前記透明基材層上に備えられ、前記アンチグレアフィルム用組成物から形成されたアンチグレア層;および前記アンチグレア層上に備えられた低反射層を含むことができる。
【0067】
また、本発明に係るアンチグレアフィルムは、透明基材層;前記透明基材層上に備えられ、前記アンチグレアフィルム用組成物から形成されたアンチグレア層;および前記アンチグレア層上に備えられた耐汚染層を含むことができる。
【0068】
また、本発明に係るアンチグレアフィルムは、透明基材層;およびアンチグレア層を含み、前記低反射層と前記耐汚染層を共に含むこともできる。
【0069】
本発明に係るアンチグレアフィルムは高解像度フラットパネルディスプレイ用として使用することができる。
【0070】
一方、本発明に係るアンチグレアフィルムの製造方法は、a)透明基材層上に本発明に係るアンチグレアフィルム用組成物をコーティングするステップ;およびb)これを硬化させるステップを含むことができる。
【0071】
前記a)ステップにおいては、湿式コーティング法を使用することができ、ロールコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法、ディップコーティング法、およびスピンコーティング法がその例として挙げられる。コーティング法はこれらに限定されず、当業界で用いられる様々な他のコーティング法を使用できることは勿論である。
【0072】
前記b)ステップにおいては、乾燥ステップおよび硬化ステップに分けて進行することもでき、1つの段階で進行することもできる。
【0073】
以下では図面を参照して本発明をより詳細に説明する。但し、これにより本発明の範囲が限定されるものではない。
【0074】
本発明に係るアンチグレアフィルムは、図1に示すように、透明基材層1;および透明基材層1上に積層され、本発明に係るアンチグレアフィルム用組成物から形成されたアンチグレア層2を含む。
【0075】
透明基材層1は、その構成が特に限定されるものではなく、本発明が属する技術分野で通常に用いられるものを用いることができる。
【0076】
例えば、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)およびノルボルネン系ポリマーからなる群から選択された物質から形成することができる。但し、これらに限定されるものではなく、本発明が属する技術分野で透明基材層を製造するために一般的に用いられる他の物質を用いることができるのは勿論である。
【0077】
ここで、本発明に係るアンチグレアフィルムが高解像度ディスプレイ用偏光板に適用される場合、透明基材層1はトリアセチルセルロースを用いて製造することが好ましい。
【0078】
透明基材層1は、透過率が少なくとも85%であり、ヘイズ値が1%以下であり、厚さが30〜120μmであり得るが、これに限定されるものではない。
【0079】
アンチグレア層2は、透明基材層1を保護し、アンチグレア性に優れ、像鮮明度およびコントラストに優れ、最終的なフィルムの機械的強度を向上させる役割を果たす。
【0080】
アンチグレア層2は、電子ビーム(EB)または紫外線(UV)硬化型バインダー樹脂を透明基材層1の上に塗布して硬化させたものであり、その乾燥厚さは1〜20μmであり得る。
【0081】
前記硬化型バインダー樹脂としてはアクリレート系樹脂を用いることができる。例えば、反応性アクリレートオリゴマー、多官能性アクリレートモノマーまたはこれらの混合物を用いることができる。
【0082】
硬化条件は配合比や成分により多少差があるが、一般的には電子ビームまたは紫外線硬化の場合、その照射量を200〜1,000mJ/cm2にして1秒〜10分間硬化させればよい。
【0083】
電子ビームまたは紫外線硬化において、硬化時間が1秒未満である場合にはバインダー樹脂が十分に硬化されないために耐摩耗性のような機械的物性が低下し、硬化時間が10分を超過する場合には透明基材層1に黄変が発生する。
【0084】
アンチグレア層2を図1に示すように製造するためにロールコーティング法またはバーコーティング法を利用することができるが、これらに限定されず、本発明が属する技術分野で一般的に用いられる様々な方法を利用して製造することができる。
【0085】
アンチグレア層2の内部には表面粗度が制御された有機物微粒子3が分散されている。
【0086】
有機物微粒子3の表面に凹凸パターンが形成されている場合、図1に示すように、アンチグレア層2の内部に位置し、アンチグレア層2の表面に凹凸パターンが形成されるようにすることができる。
【0087】
有機物微粒子3の表面に凹凸パターンが形成されている場合、すなわち有機物微粒子3の表面が粗い表面を有する場合、この凹凸パターンによって外部から入射される光を様々な角度に散乱させ、これにより、使用者の視覚で認識される反射光を低減させる効果を提供することができる。
【実施例】
【0088】
以下、本発明を具体的に説明するために実施例を挙げて説明する。但し、本発明による実施例は色々な他の形態に変形することができ、本発明の範囲が下記で詳述する実施例に限定されると解釈してはいけない。本発明の実施例は当業界で平均的な知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。
【0089】
[実施例1]
(アンチグレアフィルム用組成物の製造)
ウレタンアクリレートオリゴマー10g、多官能性アクリレートモノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)20g、平均粒径が3.5μmであり、その表面に形成された凹凸の高さが300nm以下であり、その凹凸の幅が1μm以下であり、凹凸分布が80%である微粒子2g、有機溶媒としてメチルエチルケトン30gおよびトルエン38g、UV硬化開始剤2gを均一に混合してアンチグレアフィルム用組成物を製造した。
【0090】
(アンチグレアフィルムの製造)
トリアセチルセルロースからなる透明基材層(厚さ80μm)の上にロールコーティングを利用して前記方法により製造した液相のアンチグレアフィルム用組成物を乾燥厚さ4μmになるように塗布した後、280mJ/cm2のUVを照射して硬化させた。
【0091】
[実施例2]
実施例1に用いられた微粒子の代わりに、平均粒径が3.5μmであり、その表面に形成された凹凸の高さが580nm以下であり、その凹凸の幅が1.5μmである微粒子を用いたことを除いては、実施例1と同じ方法によりアンチグレアフィルム用組成物を製造した後、これを利用してアンチグレアフィルムを製造した。
【0092】
[比較例1]
実施例1に用いられた微粒子の代わりに、平均粒径が3.5μmであり、ソリッド(solid)構造を有する表面粗さのない微粒子を用いたことを除いては、実施例1と同じ方法によりアンチグレアフィルム用組成物を製造した後、これを利用してアンチグレアフィルムを製造した。
【0093】
[比較例2]
実施例1に用いられた微粒子の量2gを0.1gに減少させて用いたことを除いては、実施例1と同じ方法によりアンチグレアフィルム用組成物を製造した後、これを利用してアンチグレアフィルムを製造した。
【0094】
[比較例3]
実施例1に用いられた微粒子の量2gを10gに増加させて用いたことを除いては、実施例1と同じ方法によりアンチグレアフィルム用組成物を製造した後、これを利用してアンチグレアフィルムを製造した。
【0095】
[実験例1]
図2〜図4は、実施例1〜2および比較例1〜3で用いられた微粒子の表面粗度を観察するために撮影した走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。
【0096】
図2は、実施例1、比較例1および比較例2で用いられた、平均粒径が3.5μmであり、平均表面凹凸高さが300nm以下であり、凹凸幅が1μm以下である微粒子に対する走査型電子顕微鏡写真である。
【0097】
図3は、実施例2で用いられた、平均粒径が3.5μmであり、平均表面凹凸高さが580nm以下であり、凹凸幅が1.5μm以下である微粒子に対する走査型電子顕微鏡写真である。
【0098】
図4は、比較例3で用いられた、平均粒径が3.5μmであるソリッド(solid)構造の表面粗さのない微粒子に対する走査型電子顕微鏡写真である。
【0099】
それぞれの微粒子に対する相対的な表面粗度の程度を図2〜4の走査型電子顕微鏡写真から確認することができる。
【0100】
[実験例2]
実施例1〜2および比較例1〜3によるアンチグレアフィルムの物性を下記のような条件により測定した後、それぞれの結果を下記表1に示す。
【0101】
[透過率(%)]
(株)村上色彩技術研究所(Murakami Color Research Laboratory)のHR−100を利用して透過率を測定した。
【0102】
[ヘイズ値(%)]
(株)村上色彩技術研究所(Murakami Color Research Laboratory)のHR−100を利用してヘイズ値を測定した。
【0103】
[60゜反射光沢度(Gloss)]
BYKガードナー(BYK Gardner)社のマイクロ−トリ−グロス(micro−TRI−gloss)を利用して60゜反射光沢度(Gloss)を測定した。
【0104】
[像鮮明度(%)]
スガ試験機(株)(Suga Test Instrument Co.,Ltd.)のICM−1Tを利用して像鮮明度を測定した。
【0105】
[コントラスト]
韓国産業規格(KS C IEC 61988−2−1)に従い、暗室コントラストと明室コントラストを測定した。
【0106】
[耐スクラッチ性]
スチールコットン(#0000)を1kgのハンマーに結んでアンチグレアコーティングフィルムに10回擦った後に観察した。
【0107】
◎:スクラッチ個数:0個
○:スクラッチ個数:1cm以下の細いスクラッチ5個以下
△:スクラッチ個数:1cm以下の細いスクラッチ5個超過または1cm以上の長いスクラッチ1個以上3個以下
×:スクラッチ個数:1cm以上の長いスクラッチ3個超過
【0108】
【表1】

前記表1に示すように、表面粗度が制御された微粒子を用いた実施例1〜2の場合、貯蔵安定性に優れ、アンチグレア特性と像鮮明度およびコントラストに優れていることが分かる。
【0109】
その反面、表面粗さのない微粒子を用いた比較例1の場合、60゜反射光沢度が110であって、コーティング膜のアンチグレア特性が落ち、膨潤した粒子間の凝集によって貯蔵安定性が低下することが分かる。
【0110】
また、表面粗度を有する微粒子が1重量部未満である比較例2の場合、ヘイズ値が非常に低く、60゜反射光沢度が135であって、コーティング膜のアンチグレア特性が非常に不良であることを示し、表面粗度を有する微粒子が30重量部超過である比較例3の場合、アンチグレア特性は優れているが、像鮮明度が非常に低下することが分かる。
【0111】
本発明の最適な実施例について説明した。ここでは特定用語が用いられているが、これは、単に当業者に本発明を詳細に説明するための目的で用いられたものであって、意味限定や特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を制限するために用いられたものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バインダー樹脂;および
前記バインダー樹脂100重量部に対して1〜30重量部の含量で含まれ、表面に凹凸パターンが形成されている有機物微粒子を含むアンチグレアフィルム用組成物。
【請求項2】
前記有機物微粒子は、平均粒径が1〜10μmであることを特徴とする、請求項1に記載のアンチグレアフィルム用組成物。
【請求項3】
前記有機物微粒子の凹凸高さは0.01〜2μmであり、前記有機物微粒子の凹凸幅は0.01〜4μmであり、前記有機物微粒子の凹凸の全体分布率は前記有機物微粒子の全体表面の10〜100%であることを特徴とする、請求項1に記載のアンチグレアフィルム用組成物。
【請求項4】
前記有機物微粒子は、前記バインダー樹脂との平均屈折率差が0.01〜0.3であることを特徴とする、請求項1に記載のアンチグレアフィルム用組成物。
【請求項5】
前記有機物微粒子は、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリアクリレート、ポリアクリレート−co−スチレン、ポリメチルアクリレート−co−スチレン、ポリメチルメタクリレート−co−スチレン、ポリカーボネート、ポリビニルクロリド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリアセタール、エポキシレジン、フェノールレジン、シリコン樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアミン、ポリジビニルベンゼン、ポリジビニルベンゼン−co−スチレン、ポリジビニルベンゼン−co−アクリレート、ポリジアリルフタレートおよびトリアリルイソシアヌレートポリマーからなる群から選択された一つの単一物または二つ以上のコポリマーであることを特徴とする、請求項1に記載のアンチグレアフィルム用組成物。
【請求項6】
前記バインダー樹脂は、反応性アクリレートオリゴマーおよび多官能性アクリレートモノマーからなる群から選択された一つの単一物または二つ以上の混合物であることを特徴とする、請求項1に記載のアンチグレアフィルム用組成物。
【請求項7】
前記反応性アクリレートオリゴマーは、ウレタンアクリレートオリゴマー、エポキシアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレート、およびポリエーテルアクリレートからなる群から選択された一つの単一物または二つ以上の混合物であることを特徴とする、請求項6に記載のアンチグレアフィルム用組成物。
【請求項8】
前記多官能性アクリレートモノマーは、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチレンプロピルトリアクリレート、プロポキシ化グリセロールトリアクリレート、トリメチロプロパンエトキシトリアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、プロポキシ化グリセロトリアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、およびエチレングリコールジアクリレートからなる群から選択された一つの単一物または二つ以上の混合物であることを特徴とする、請求項6に記載のアンチグレアフィルム用組成物。
【請求項9】
前記バインダー樹脂100重量部に対して50〜500重量部の有機溶媒をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のアンチグレアフィルム用組成物。
【請求項10】
前記バインダー樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部のUV硬化開始剤をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のアンチグレアフィルム用組成物。
【請求項11】
レベリング剤、湿潤剤、消泡剤および平均粒径1〜50nmのシリカからなる群から選択された1種以上の添加剤をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のアンチグレアフィルム用組成物。
【請求項12】
バインダー樹脂および前記バインダー樹脂100重量部に対して1〜30重量部の含量で含まれ、表面に凹凸パターンが形成されている有機物微粒子を含むアンチグレア層を含むことを特徴とするアンチグレアフィルム。
【請求項13】
前記有機物微粒子は、平均粒径が1〜10μmであることを特徴とする、請求項12に記載のアンチグレアフィルム。
【請求項14】
前記有機物微粒子の凹凸高さは0.01〜2μmであり、前記有機物微粒子の凹凸幅は0.01〜4μmであり、前記有機物微粒子の凹凸の全体分布率は前記有機物微粒子の全体表面の10〜100%であることを特徴とする、請求項12に記載のアンチグレアフィルム。
【請求項15】
前記有機物微粒子は、前記バインダー樹脂との平均屈折率差が0.01〜0.3であることを特徴とする、請求項12に記載のアンチグレアフィルム。
【請求項16】
前記有機物微粒子は、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリアクリレート、ポリアクリレート−co−スチレン、ポリメチルアクリレート−co−スチレン、ポリメチルメタクリレート−co−スチレン、ポリカーボネート、ポリビニルクロリド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリアセタール、エポキシレジン、フェノールレジン、シリコン樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアミン、ポリジビニルベンゼン、ポリジビニルベンゼン−co−スチレン、ポリジビニルベンゼン−co−アクリレート、ポリジアリルフタレートおよびトリアリルイソシアヌレートポリマーからなる群から選択された一つの単一物または二つ以上のコポリマーであることを特徴とする、請求項12に記載のアンチグレアフィルム。
【請求項17】
前記バインダー樹脂は、反応性アクリレートオリゴマーおよび多官能性アクリレートモノマーからなる群から選択された一つの単一物または二つ以上の混合物であることを特徴とする、請求項12に記載のアンチグレアフィルム。
【請求項18】
前記反応性アクリレートオリゴマーは、ウレタンアクリレートオリゴマー、エポキシアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレート、およびポリエーテルアクリレートからなる群から選択された一つの単一物または二つ以上の混合物であることを特徴とする、請求項17に記載のアンチグレアフィルム。
【請求項19】
前記多官能性アクリレートモノマーは、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチレンプロピルトリアクリレート、プロポキシ化グリセロールトリアクリレート、トリメチロプロパンエトキシトリアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、プロポキシ化グリセロトリアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、およびエチレングリコールジアクリレートからなる群から選択された一つの単一物または二つ以上の混合物であることを特徴とする、請求項17に記載のアンチグレアフィルム。
【請求項20】
前記アンチグレア層の少なくとも片面に備えられる透明基材層をさらに含むことを特徴とする、請求項12に記載のアンチグレアフィルム。
【請求項21】
前記アンチグレア層上に備えられた低反射層をさらに含むことを特徴とする、請求項12に記載のアンチグレアフィルム。
【請求項22】
前記アンチグレア層上に備えられた耐汚染層をさらに含むことを特徴とする、請求項12に記載のアンチグレアフィルム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2010−527046(P2010−527046A)
【公表日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−508315(P2010−508315)
【出願日】平成20年5月16日(2008.5.16)
【国際出願番号】PCT/KR2008/002769
【国際公開番号】WO2008/140283
【国際公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願人】(500239823)エルジー・ケム・リミテッド (1,221)
【Fターム(参考)】