説明

イミダゾール化合物

イミダゾール化合物、組成物並びに、白血球漸増の抑制、H受容体発現のモジュレート並びに、炎症、H受容体−媒介状態及び関連状態のような状態の処置においてそれらを使用する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は新規の、製薬学的に有効な、複素環式化合物、更に特にはイミダゾール化合物並びにヒスタミンH受容体により媒介される障害及び状態を処置又は予防するためにそれらを使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒスタミンは最初にホルモンとして特定され(非特許文献1)、そしてそれ以来、H受容体を介する炎症性「三重反応」(特許文献2)、H受容体を介する胃酸分泌(非特許文献3)及びH受容体を介する中枢神経系における神経伝達物質の放出(非特許文献4)を包含する種々の生理学的過程において主要な役割を果たすことが示されてきた(非特許文献1、2、3、4及び総説としては非特許文献5参照)。3種すべてのヒスタミン受容体のサブタイプがG蛋白質結合受容体のスーパーファミリー(superfamily)の1員であることが示された(非特許文献6、7及び8参照)。しかし、その受容体が特定されていない、報告されたヒスタミンの更なる機能が存在する。例えば1994年にRaible等はヒスタミン及びR−α−メチルヒスタミンがヒトの好酸球中でカルシウムの可動性を活性化することができることを示した(非特許文献9参照)。これらの反応はH−受容体アンタゴニストのチオペラミドにより阻害された。しかしR−α−メチルヒスタミンはヒスタミンより著しく効力が弱く、それは既知のH受容体のサブタイプの関与と両立しなかった。従って、Raible等は非H、非Hそして非Hである、好酸球に対する新規のヒスタミン受容体の存在を仮定した。もっとも最近には、幾つかのグループ(非特許文献10、11、12、13、14)が第4のヒスタミン受容体のサブタイプのH受容体を特定し、特徴を示した(非特許文献10、11、12、13及び14参照)。この受容体はヒスタミンH受容体に約40%の相同性をもつ390個のアミノ酸の7膜貫通型(transmembrane)G蛋白質結合受容体である。主として脳内に局在するH受容体と異なり、H受容体はLiu等(上記)及びHofstra等(非特許文献15)により報告されたように、他の細胞中で好酸球及び肥満細胞中により高いレベルで発現される(非特許文献11及び15参照)。免疫競合細胞上のその優先的な発現のために、このH受容体は免疫反応期間中のヒスタミンの規制機能と密接に関連付けられる。
【0003】
免疫学及び自己免疫性疾患との関連におけるヒスタミンの生物学的活性はアレルギー反応及び炎症のようなその有害な効果と密接に関連付けられる。炎症反応を誘発する事例には物理的刺激(外傷を包含する)、化学的刺激、感染及び外来物質による侵入が包含される。炎症反応は疼痛、温度上昇、発赤、腫脹、機能減退又はこれらの組み合わせ物を特徴として示す。
【0004】
肥満細胞の脱顆粒(エキソサイトーシス)はヒスタミンを放出しそして最初にヒスタミンにモジュレートされる膨疹及び発赤反応を特徴とする可能性がある炎症反応をもたらす。広範な免疫学的刺激物(例えば抗原又は抗体)及び非免疫学的(例えば、化学的)刺激物が肥満細胞の活性化、漸増及び脱顆粒を惹起することができる。肥満細胞の活性化はアレルギー性(H)炎症反応を始動させ、それが順次更に炎症反応に寄与するその他のエフェクター細胞の漸増を惹起する。ヒスタミンH受容体は胃酸分泌をモジュレートし、ヒスタミンH受容体は中枢神経系の神経伝達物質放出に影響を与える。
【0005】
受容体のモジュレートは炎症媒介物質の放出を調節し、白血球の漸増を抑制し、それにより炎症のようなアレルギー反応の有害な効果を包含する、H−媒介疾患及び状態を予防そして/又は処置する能力を提供する。本発明に従う化合物はH受容体調節性を
有する。本発明に従う化合物は白血球漸増抑制特性を有する。本発明に従う化合物は抗炎症性を有する。
【0006】
炎症の主題に対する教科書の例には非特許文献16、17、18及び19が包含される(非特許文献16〜19参照)。
【0007】
炎症に関する背景及び考察の資料並びに炎症と関連する状態は以下:非特許文献20〜27のような文献中に認めることができる(非特許文献20〜27参照)。
【0008】
本明細書中で炎症は、順次少なくとも1種の刺激物により惹起されるヒスタミン放出の結果として発達する反応を意味する。このような刺激物の例は免疫学的刺激物及び非免疫学的刺激物である。
【0009】
炎症は、疾患の幾つかの段階における過剰な又は長期の炎症を特徴として示す、アレルギー、喘息、慢性閉塞性肺動脈疾患(COPD)、アテローム性動脈硬化症、リウマチ様関節炎、多発性硬化症、炎症性大腸疾患(クローン病及び潰瘍性大腸炎を包含する)、乾癬、アレルギー性鼻炎、強皮症、自己免疫性甲状腺疾患、免疫媒介(1型としても知られる)糖尿病及び狼瘡(lupus)のような複数の状態のいずれか1つによる。炎症をもたらすその他の自己免疫疾患は筋無力症、ギラン・バレーのような自己免疫性神経障害、自己免疫性ブドウ膜炎、自己免疫性溶血性貧血、悪性貧血、自己免疫性血小板減少症、一過性動脈炎、抗リン脂質症候群、ウェゲナー肉芽腫のような脈管炎、ベーチェット病、疱疹状皮膚炎、尋常性天疱瘡、白斑、原発性胆汁性肝硬変、自己免疫性肝炎、自己免疫性卵巣炎及び精巣炎、副腎の自己免疫性疾患、多発性筋炎、皮膚筋炎、硬直性脊椎炎のような脊椎関節症並びにシェーグレン症候群を包含する。炎症の開始及び発達に関しては、炎症性疾患あるいは炎症媒介疾患又は状態はそれらに限定はされないが、急性炎症、アレルギー性炎症及び慢性炎症を包含する。
【0010】
引用文献は引用により本明細書に取り入れられている。
【非特許文献1】Barger,G.and H.H.Dale,J.Physiol.(London)1910,41:19−59
【非特許文献2】Ash,A.S.F.and H.O.Schild,Br.J.Pharmac.Chemother.1966,27:427−439
【非特許文献3】Black,J.W. et al.,Nature 1972,236:385−390
【非特許文献4】Arrang,J.−M.et al.,Nature 1983,302:832−837
【非特許文献5】Hill,S.J.et al.,Pharmacol Rev.1997,49(3):253−278
【非特許文献6】Gantz I.et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.1991,88:429−433
【非特許文献7】Lovenberg,T.W.et al.,Mol.Pharmacol.1999,55(6):1101−1107
【非特許文献8】Yamashita,M.et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.1991,88:11515−11519
【非特許文献9】Raible,D.G.et al.,Am.J.Respir.Crit.Care Med.1994,149:1506−1511
【非特許文献10】Oda,T.et al.,J.Biol.Chem.2000,275(47):36781−36786
【非特許文献11】Liu,C.et al.,Mol.Pharmacol.2001,59(3):420−426
【非特許文献12】Nguyen,T.et al.,Mol.Pharmacol.2001,59(3):427−433
【非特許文献13】Zhu,Y.et al.,Mol.Pharmacol.2001,59(3):434−441
【非特許文献14】Morse,K.L.et al.,J.Pharmacol.Exp.Ther.2001,296(3):1058−1066
【非特許文献15】Hostra et al.,J.Pharmacol.Exp.Ther.2003,305(3):1212−1221
【非特許文献16】Gallin,J.I.and R.Snyderman,Inflammation:Basic Principles and Clinical Correlates,3rd Edition(Lippincott Williams & Wilkins,Philadelphia,1999)
【非特許文献17】V.Stvrtinove,V,et al.,“Inflammation and Fever”,Pathophysiology Principles of Diseases(Textbook for Medical Students,Academic Press,1995)
【非特許文献18】Cecil et al.,Textbook Of Medicine,18th Edition(W.B.Saunders Company,1988)
【非特許文献19】Steadmans Medical Dictionary
【非特許文献20】Nahtan,C.Nature 2002,420:846−852
【非特許文献21】Tracey,K.J.Nature 2002,420:853−859
【非特許文献22】Coussens,L.M.and Z.Werb,Nature 2002,420:860−867
【非特許文献23】Libby,P.Nature 2002.420:868−874
【非特許文献24】Benoist,C.and D.Mathis,Nature 2002,420:875−878
【非特許文献25】Weiner,H.L.and D.J.Selkoe,Nature 2002,420:879−884
【非特許文献26】Cohen,J.Nature 2002,420:885−891
【非特許文献27】Steinberg,D.Nature Medicine 2002,8(11):1211−1217
【発明の開示】
【0011】
本発明は式(I)又は(II):
【0012】
【化1】

【0013】
[式中、
Wは他の構成員(member)及び置換基指定物(assignments)から独立に、N又はCRであり、
Xは他の構成員及び置換基指定物から独立に、N又はCRであり、
Yは他の構成員及び置換基指定物から独立に、O、NR10又はCR1011であり、
Zは他の構成員及び置換基指定物から独立に、N又はCR12であり、
nは他の構成員及び置換基指定物から独立に、0、1又は2であり、
1−2はそれぞれ、他の構成員及び置換基指定物から独立に、H、−CF、−C1−6アルキル、−C3−6シクロアルキル、場合により置換されていてもよいアリール又は場合により置換されていてもよいヘテロアリールであるか、あるいはR及びRはそれらが結合されている炭素原子と一緒になって5−又は6−員炭素環及び1個のヘテロ原子を含む5−又は6−員複素環から選択される環式構造Cyc1を形成し、ここで該環式構造Cyc1は他の置換基指定物から独立に、C1−3アルキル、ハロ、ヒドロキシ、アミノ及び−C1−3アルコキシから選択される0、1又は2個の置換基で置換されており、
3−4及びRはそれぞれ、他の構成員及び置換基指定物から独立に、H、−C1−6アルキル、ハロ、−CF、−OCF、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、C1−4アルコキシ、シアノ、ニトロ、−C(O)NR、−C(O)フェニル、−C(O)C1−6アルキル、−S(O)C1−4アルキル又は−SO1−4アルキルであるか、あるいはR及びRはそれらが結合されている炭素原子と一緒になって、アリール、5−又は6−員炭素環及び1又は2個のヘテロ原子を含む5−又は6−員複素環から選択される環式構造Cyc2を形成し、ここで該環式構造Cyc2は他の置換基指定物から独立に、C1−3アルキル、ハロ、ヒドロキシ、アミノ及び−C1−3アルコキシから選択される0、1又は2個の置換基で置換されており、
ここでR、R及びRはそれぞれ、他の置換基指定物から独立に、H、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、フェニル、(C3−6シクロアルキル)C1−2アルキル−、ベンジル及びフェネチルから選択されるか、あるいはR及びRはそれらが結合されている窒素と一緒になって4〜7員複素環式環のHetCyc1を形成し、ここで該環HetCyc1はO、S、>NH及び>NC1−6アルキルから選択される0又は1個の更なるヘテロ原子を有し、そして該R1−4、R、R、R及び該環のHetCyc1のいずれか中のフェニル、フェネチル、ベンジル、アルキル又はシクロアルキル部分のいずれかは場合により、そして他の置換基指定物から独立に、C1−3アルキル、ハロ、ヒドロキシ、アミノ及びC1−3アルコキシから選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく、
は他の構成員及び置換基指定物から独立に、H、−C1−6アルキル、−C1−4アルコキシ又はヒドロキシであり、
及びRはそれぞれ、他の構成員及び置換基指定物から独立に、H又は−C1−6アルキルであるか、あるいはR及びRが一緒になって、5〜6員の環式構造Cyc3を形成し、ここで該環式構造Cyc3は5−又は6−員炭素環あるいは1又は2個のヘテロ原子を含む5−又は6−員複素環であり、そして該環式構造Cyc3は他の置換基指定物から独立に、C1−3アルキル、ハロ、ヒドロキシ、アミノ及び−C1−3アルコキシから選択される0、1又は2個の置換基で置換されており、
は他の構成員及び置換基指定物から独立に、H又は−C1−4アルキルであり、
10及びR11はそれぞれ、他の構成員及び置換基指定物から独立に、H又は−C1−4アルキルであるか、あるいはYがCR1011である時は、R10及びR11はそれらが結合されている炭素構成員と一緒になって、場合により置換されていてもよい環式構造Cyc4を形成し、ここで該環式構造Cyc4は3−〜6−員炭素環あるいは0又は1個の更なるヘテロ原子を含む3−〜6−員の非芳香族の複素環であるか、あるいはCR1011がC=Oであり、
12は他の構成員及び置換基指定物から独立に、H、−C1−4アルキル、ヒドロキシ又は−C1−4アルコキシである、
但し、
YがO又はNR10である時は、ZがCR12であり、そしてRがヒドロキシ又は−C1−4アルコキシではなく、
ZがNである時は、YがCR1011であり、
及びRが双方とも−Hであり、YがCHであり、そしてRがメチルである時は、Rがヒドロキシではないこととする]
の化合物、及びそのエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、互変異性体、水和物、溶媒和及び製薬学的に許容できるそれらの塩、アミド又はエステルを特徴とする。
【0014】
式(I)及び(II)の化合物の態様はH受容体のモジュレーターである。本発明の態様は式(I)及び(II)の化合物の混合物を含んでなる。
【0015】
式(I)及び(II)の化合物の異性体形態並びに製薬学的に許容できるそれらの塩、アミド及びエステルは本発明内に包含され、そしてこのような異性体形態の1つに対する本明細書中における言及はこのような異性体形態の少なくとも1種を表わすことを意味する。当業者は、本発明に従う化合物は例えば、単一の異性体形態で存在することができるが、他の化合物は位置異性体混合物の形態で存在することができることを認識するであろう。
【0016】
記述説明及び請求項の任意の部分中に明白に記載されようとされまいと、本発明の範囲内の置換基及び構成員の指定はそれぞれ、特記されない限り任意の他の構成員及び置換基指定と独立に実施されることが理解されている。置換基の用語に対する第1の例によると、置換基SがS及びSの一方であり、そして置換基SがS及びSの一方である場合は、これらの指定物はSがSでありSがSである、SがSでありSがSである、SがSでありS例がSである、SがSでありSがSである選択並びにこのような選択物のそれぞれ1つの同等物に従って与えられる本発明の態様を表わす。従って、本明細書においては、それらに限定はされないが、簡略のために「SはS及びSの一方であり、SはS及びSの一方である」のより短い用語が使用される。全般的な用語で記述される、置換基の用語に対する前記の最初の例は、本明細書に記載される種々の置換基Rの指定物を具体的に表わすことを意味する。置換基に対して本明細書に与えられた前記の約束事は、適用可能な場合はX、Y、Z及びWのような構成員及びインデックスnに対して適用される。
【0017】
更に、2個以上の指定物が任意の構成員又は置換基に与えられる時は、本発明の態様は独立に取られたリストの指定物及びそれらの同等物から形成することができる種々のグループを含んでなる。置換基の用語に対する第2の例により、本明細書において置換基SがS、S及びSの1つであると記述される場合は、このリストはそのSがSである、SがSである、SがSである、SがS及びSの1つである、SがS及びSの1つである、SがS及びSの1つである、SがS、S及びSのうちの1つである、並びにSはこれらの選択肢それぞれの任意の同等物である、本発明の態様を表わす。従って、本明細書では、それに限定はされないが、簡略化のために「SはS、S及びSの1つである」という短い用語が使用される。全般的な用語で記述される置換基の用語についての前記の第2の例は本明細書に記載の種々の置換基Rの指定物を具体的に表わすことを意味する。置換基に対して本明細書で与えられる前記の約束事は適用可能な場合は、X、Y、Z及びWのような構成員及びインデックスnに適用される。
【0018】
1群の置換基に本明細書で適用される時、j>iの「Ci−j」の名称は、i及びjを
包含するiからjの炭素構成員の1つ1つの数が独立に実現される本発明の態様を表わすことを意味する。例えば、用語C1−3は1個の炭素構成員(C)を有する態様、2個の炭素構成員(C)を有する態様及び3個炭素構成員(C)を有する態様を独立に表わす。
【0019】
用語Cn−mアルキルは、m>nの時にn≦N≦mを満たす、鎖中の炭素構成員の総合数Nをもつ直鎖であれ分枝であれ、その脂肪族鎖を表わす。
【0020】
置換基、化合物構成員又はインデックスを表わす任意の変数が2回以上存在する時は、このような変数の任意の他の存在に対する1個又は複数の特定の指定物と独立して、全範囲の指定物が各存在物に適用されることを意味する。変数の各存在に対して、他の構成員及び置換基の指定物から独立にこのような指定が実施されると理解される。
【0021】
指定物及び命名法に関する前記の説明的考察に従って、1組に対する本明細書における明白な言及は化学的に有意義である場合に、そして別記されない限りこのような1組の態様に対する独立の言及及び明白に言及された組のサブセットの1つ1つの可能な態様に対する言及を意味することが理解される。
【0022】
本明細書で言及された任意の2置換体(disubstituent)は、2種以上のこのような可能性が許される場合は、種々の結合の可能性を包含することを意味する。例えば、A≠Bの場合の2置換体−A−B−に対する言及は本明細書において、第1の置換された構成員に結合されたA及び第2の置換された構成員に結合されたBをもつこのような2置換体を表わし、そしてそれは更に、第2の置換された構成員に結合されたA及び第1の置換された構成員に結合されたBをもつこのような2置換体を表わす。
【0023】
本発明はまた、このような化合物、このような化合物を含有する製薬学的組成物によるH受容体活性を阻害する方法及び炎症のようなH受容体により媒介される状態の処置又は予防にこのような組成物を使用する方法を特徴とする。本発明に従う化合物及びそれらの誘導体はまた、受容体の阻害、毒性、生物利用能及びタンパク質結合能のような1種又は複数のファクターを考慮して、H受容体モジュレートの特徴を測定するためのアッセイにおける参照化合物として使用することができる。
【0024】
本発明に従う製薬学的組成物は少なくとも1種の本発明の化合物を包含する。2種以上のこのような化合物が組成物中に包含される場合は、治療的有効量は総合的有効量である可能性がある。H受容体活性のこのようなインヒビターとして、本発明に従う化合物及び組成物は炎症のようなH受容体媒介状態の予防、抑制又は処置に有用である。
【0025】
本発明はまた、治療的有効量の、式(I)及び(II)の化合物、それらのエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、互変異性体、水和物、溶媒和、製薬学的に許容できるそれらの塩、アミド及びエステルから選択される少なくとも1種のH受容体モジュレーターを含んでなる、被験者におけるH受容体媒介状態を処置又は予防するための製薬学的組成物を特徴とする。更に、本発明は治療的有効量の、式(I)及び(II)の化合物、それらのエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、互変異性体、水和物、溶媒和、製薬学的に許容できるそれらの塩、アミド及びエステルから選択される少なくとも1種の白血球漸増インヒビターを含んでなる、被験者における白血球漸増を抑制する製薬学的組成物を特徴とする。本発明は更に、治療的有効量の、式(I)及び(II)の化合物、それらのエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、互変異性体、水和物、溶媒和、製薬学的に許容できるそれらの塩、アミド及びエステルから選択される少なくとも1種の抗炎症化合物を含んでなる抗炎症組成物を特徴とする。
【0026】
本発明は治療的有効量の、式(I)及び(II)の化合物、それらのエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、互変異性体、水和物、溶媒和、製薬学的に許容できるそれらの塩、アミド及びエステルから選択される少なくとも1種の抗炎症化合物を含んでなる製薬学的組成物を炎症反応と関連した被験者に投与する方法を含んでなる、被験者における炎症を処置又は予防する方法を特徴とする。本発明はまた、治療的有効量の、式(I)及び(II)の化合物、それらのエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、互変異性体、水和物、溶媒和、製薬学的に許容できるそれらの塩、アミド及びエステルから選択される少なくとも1種のH受容体モジュレーターを含んでなる製薬学的組成物を被験者に投与する方法を含んでなる、被験者におけるH受容体媒介状態を処置又は予防する方法を特徴とする。更に、本発明は式(I)及び(II)の化合物、それらのエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、互変異性体、水和物、溶媒和、製薬学的に許容できるそれらの塩、アミド及びエステルから選択される少なくとも1種の化合物にH受容体を暴露する方法を含んでなる、H受容体発現をモジュレートする方法を特徴とする。更に、本発明は治療的有効量の、式(I)及び(II)の化合物、それらのエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、互変異性体、水和物、溶媒和、製薬学的に許容できるそれらの塩、アミド及びエステルから選択される少なくとも1種の白血球漸増インヒビターを含んでなる製薬学的組成物を被験者に投与する方法を含んでなる、被験者における白血球漸増を抑制する方法を特徴とする。
【0027】
詳細な説明
本発明は、本明細書に定義されたような式(I)又は(II)の化合物、それらのエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、互変異性体、水和物、溶媒和、製薬学的に許容できるそれらの塩、アミド及びエステル、少なくとも1種のこのような化合物を含有する製薬学的組成物、H受容体により媒介されるもののような状態の処置及び/又は予防を包含する使用方法並びにこのような製薬学的組成物の製法に関する。
【0028】
次の用語は以下に、そして明細書全体のそれらの使用により定義される。
【0029】
「アルキル」はラジカル基を形成するために少なくとも1個の水素を除去された直鎖及び分枝鎖の炭化水素を包含する。アルキル基はメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、1−メチルプロピル、ペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル等を包含する。アルキルはシクロアルキルを包含しない。
【0030】
「アルケニル」は少なくとも1個の炭素−炭素二重結合(sp)をもつ前記のような直鎖及び分枝鎖の炭化水素基を包含する。炭素構成員の数を示す前置語(prefix)により別記されない限り、アルケニルはエテニル(又はビニル)、プロプ−1−エニル、プロプ−2−エニル(又はアリル)、イソプロペニル(又は1−メチルビニル)、ブト−1−エニル、ブト−2−エニル、ブタジエニル、ペンテニル、ヘキサ−2,4−ジエニル、等を包含する。
【0031】
「アルキニル」は少なくとも1個の炭素−炭素三重結合(sp)をもつ前記のような直鎖及び分枝炭化水素基を包含する。炭素構成員の数を示す前置語により別記されない限り、アルキニルはエチニル、プロピニル、ブチニル及びペンチニルを包含する。2−ペンテン−4−イニルのような二重結合及び三重結合の混合物を有する炭化水素基は本明細書ではアルキニルとして分類される。
【0032】
「アルコキシ」は分子の残基にアルキル基を結合する末端酸素をもつ直鎖又は分枝鎖アルキル基を包含する。アルコキシはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシ、ペントキシ等を包含する。「アミノアルキル」、「チオアルキ
ル」及び「スルホニルアルキル」はアルコキシに類似し、NH(又はNR)、S及びSOそれぞれとアルコキシの末端酸素原子を置換する。
【0033】
炭素構成員の数を示す前置語により別記されない限り、「シクロアルキル」はシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、等を包含する。
【0034】
環式構造中の構成員の数を示す前置語により別記されない限り、「ヘテロシクリル」、「複素環式」又は「複素環」は、そこでヘテロ原子がN、O及びSから選択される、炭素原子を含んでなる3−〜8−員の芳香族の、飽和又は一部飽和された単環又は縮合環系である。複素環の例はチアゾイリル、フリル、ピラニル、イソベンゾフラニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル、インドリル、インダゾリル、プリニル、キノリル、フラザニル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ピペリジル、ピペラジニル、インドリニル及びモルホリニルを包含する。好ましい複素環又は複素環式基は例えば、モルホリニル、ピペラジニル、ピロリジニル、ピリジル、シクロヘキシルイミノ、シクロヘプチルイミノ、そしてより好ましくは、ピペリジルを包含する。
【0035】
炭素環は
【0036】
【化2】

【0037】
ではないシクロアルキル又は一部飽和されたシクロアルキルである。
【0038】
「アリール」はそれらのどれも場合により置換されていてもよいフェニル、ナフチル、ビフェニリル、テトラヒドロナフチル等を包含する。アリールはまた、ベンジル、フェネチル及びフェニルプロピルのようなアリールアルキル基を包含する。アリールはその系が2環式、架橋そして/又は縮合されていてもよい、場合により置換されていてもよい6−員の炭素環式芳香環を含有する環系を包含する。系は芳香族、あるいは一部又は完全に飽和された環を包含することができる。環系の例はインデニル、ペンタレニル、1−4−ジヒドロナフチル、インダニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチオフェニル、インドリル、ベンゾフラニル、イソキノリニル等を包含する。別記されない限り、用語「ヘテロアリール」又は「ヘテロ芳香族」は芳香族の性状をもつ複素環を表わす。ヘテロアリールを表わす例はチエニル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ピリジル及びピリミジニルである。
【0039】
「ハロ」はフルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードを包含し、そして好ましくは、フルオロ又はクロロである。
【0040】
特に限定されない限り、本明細書で使用される用語「場合により置換されていてもよい」は、そこで1個又は複数の置換基が少なくとも:−C1−6アルキル、ハロ、−CF、−OCF、OR、−SR、−S(O)R、−SO、C1−4アルコキシ、シアノ、ニトロ、−C(O)NR、−C(O)フェニル、−C(O)C1−6
ルキル、−S(O)C1−4アルキル及び−SO1−4アルキルを含んでなる群から独立に選択される、少なくとも1原子価許容置換を表わす。
【0041】
標準化学命名法におけるように、基のフェニルは本明細書では「フェニル」又は「Ph」と表わされる。
【0042】
より詳細な説明を提供するために、本明細書で与えられるいくつかの量的表現は用語「約」を付けて表わされない。用語「約」が明白に使用されようとされまいと、本明細書に与えられる各量は実際の与えられた値を表わすことを意味し、そして更にそのような与えられた値に対する実験的及び/又は測定条件による同等物及び/又は近似値を包含する当該技術に基づいて合理的に推測されると考えられるような与えられた値に対する近似値を表わすことを意味することが理解される。収率が百分率として与えられる場合はいつも、そのような収率は特定の化学量論的条件下で得ることができると考えられる同一の実体の最大質量に対して与えられる実体の質量を表わす。百分率として与えられる濃度は別記されない限り、質量比を表わす。
【0043】
本明細書に引用される置換基及び置換基の組み合わせは、明白に記載されていてもいなくても、置換されている構成員の原子価と一致した置換基を表わすことが理解される。「原子価許容部位」、「原子価許容構成員」及びそれらの形態学的変形のような用語はこの意味で使用される。例えば、1個の構成員に適用される時の「許容原子価」はCの4価を表わし、窒素構成員に適用される時はそれはNの3価を表わし、そしてそれは、通常正の電荷を特徴としてもつ又は第四級形態にある窒素構成員の結合を表わす。本発明はまた、それら各々が、既知の方法(J.March,Advenced Organic Chemistry,4th ed.,1991,pp.411−412,1200−1201;R.C.Larock,Comprehensive Organic Transformations,1989,pp.397−400,421−425;及びそれらの中に引用された文献を参照されたい)に従って調製することができる、限定はされないが、第四級窒素構成員及び酸化窒素を包含する、少なくとも1原子価許容窒素構成員をもつ、本明細書に記載されたような化合物及びそれらの同等物を包含する。
【0044】
本発明の特に好ましい化合物は、式中、R1−12、X、Y、Z、W及びnが前記に定義された任意の意味及びそれらの同等物、又は以下の指定物及びそれらの同等物の少なくとも1つを有する場合の、式(I)又は(II)のイミダゾール化合物、あるいはそのエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、互変異性体、水和物、溶媒和、あるいは製薬学的に許容できるその塩、アミド又はエステルを含んでなる。このような指定物は適当な場合には、本明細書に定義された任意の定義、請求の範囲又は態様とともに使用することができる:
YはCR1011である、
YはCHである、
ZはN又はCHである、
n=1又は2である、
n=1、
及びRの一方又は双方はモノ−又はジ−置換フェニル環である、
又はRの一方のみがモノ−置換のフェニル環である、
は−H、−F、−Cl、メチル又はエチルである、
は−F、−Cl又はメチルである、
は−Cl又はメチルである、
は−H、−F、−Cl又はメチルである、
は−H、メチル又はヒドロキシである、
はHである、
及びRは独立に
a)H、
b)メチル、エチル、プロピル、イソプロピル及び
c)トリフルオロメチル
からなる群から選択される、
及びRは独立に−H又はメチルである、
は−H、メチル又はエチルである、
はメチルである、並びに
は−H、−F、−Cl又はメチルである。
【0045】
式(I)又は(II)の化合物は本明細書に与えられる定義及びそれらの同等物の組み合わせ物の任意の1つを満たす化合物を含んでなる。
【0046】
本明細書で言及される幾つかの化合物はキラルであり、そして/又は幾何学的異性体の中心を有する、例えば、E−及びZ−異性体であることは理解される。本発明は本発明の化合物を特徴付ける活性を有するジアステレオ異性体及びラセミ混合物、並びに幾何学的異性体を包含するすべてのそのような光学異性体を包含する。更に、本明細書に言及される特定の化合物は溶媒和形態で並びに非溶媒和形態で存在することができる。本発明は本発明の化合物を特徴付ける活性を有するすべてのそのような溶媒和及び非溶媒和形態を包含することが理解される。幾つかの分析法により検出可能であるように修飾された本発明に従う化合物もまた本発明の範囲内にある。このような化合物の1例は陽電子放出断層撮影(PET)及び単光子放出コンピューター断層撮影(SPECT)のような検出及び/又は撮像法におけるプローブとして使用することができる18F同位元素標識化合物のような同位元素標識化合物である。このような化合物のもう1つの例は反応速度論の研究に使用することができる重水素及び/又は三重水素標識化合物のような同位元素標識化合物である。
【0047】
本発明はその範囲内に本発明の化合物のプロドラッグを包含する。概括的に、これらのプロドラッグは必要とされる化合物にインビボで容易に転化できる化合物の官能誘導体であろう。従って、本発明の処置法において、「投与すること」の用語は、具体的に開示された化合物又は具体的には開示されていないかも知れないが、患者に投与後に、特定の化合物にインビボで転化する化合物による、記載される様々な障害の処置を包含することとする。適切なプロドラッグ誘導体の選択及び調製に対する通常の方法は例えば、“Design of Prodrugs”,ed.H.Bundgaard,Elsevier,1985中に記載されている。
【0048】
本明細書における化合物の言及は(a)このような化合物の実際に引用された形態及び(b)化合物の名称を取り上げた時に化合物が考慮されている溶媒中のそのような化合物の任意の形態:のいずれか1つに対する言及を意味する。例えば、本明細書におけるR−COOHのような化合物の言及は例えば、R−COOH(s)、R−COOH(sol)及び/又はR−COO(sol)のいずれか1つの言及を包含する。この例において、R−COOH(s)は例えば、錠剤又は何かその他の固形の製薬学的組成物又は調製物中に存在することができると考えられるので、固形の化合物を表わし、R−COOH(sol)は水のような溶媒中の化合物の未解離形態を表わし、そしてR−COO(sol)はこのような解離形態がR−COOHから、その塩から又は考慮されている溶媒中で解離時にR−COOを生成する任意の他の実体から誘導されようと、水性環境中の化合物の解離形態のような、溶媒中の化合物の解離形態を表わす。もう1つの例においては、「式R−COOHの化合物に実体を暴露する」のような表現は、そのような暴露が起る溶媒中に存在する化合物R−COOHの1種又は複数の形態に対するそのような実体の暴露を表わす。これに関しては、このような実体が例えば、水性環境内にある場合は、化合物R−
COOHはこのような同一溶媒中に存在し、従って実体は添え字「(aq)」が化学及び生化学におけるその通常の意味に従う「aqueous(水性)」を意味する場合の、R−COOH(aq)及び/又はR−COO−(aq)のような物質に暴露されていると理解される。カルボン酸官能基はこれらの命名の例において選択されたが、しかしこの選択は限定するものと意図されず、単に例示のためである。それらに限定はされないが、ヒドロキシル、アミン中におけるような塩基性窒素構成員及び、化合物を含有する溶媒中で既知の方法に従って相互反応又は転化する任意の他の基を包含する他の官能基についても類似の例を提供することができることは理解される。このような相互反応及び転化はそれらに限定はされないが、解離、会合(association)、互変異性、加水分解を包含する加溶媒分解、水和を包含する溶媒和、プロトン付加及び脱プロトンを包含する。与えられる溶媒中のこれらの相互反応及び転化はいずれの当業者にも知られているので、これに関する更なる例は本明細書に提供されない。
【0049】
本発明の態様はスキーム1及び2に概説される合成法に従って調製され、そして以下から選択される:
実施例 化合物
1 1−(3−{4−[4,5−ビス−(4−ブロモ−フェニル)−1H−イミダゾー
ル−2−イル]−3−クロロ−フェノキシ}−プロピル)−4−メチル−ピペラジ
ン、
2 1−{3−[3−クロロ−4−(4,5−ジフェニル−1H−イミダゾール−2−
イル)−フェノキシ]−プロピル}−4−メチル−ピペラジン、
3 1−(3−{4−[4,5−ビス−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾー
ル−2−イル]−3−クロロ−フェノキシ}−プロピル)−4−メチル−ピペラジ
ン、
4 1−(3−{4−[4,5−ビス−(4−メトキシ−フェニル)−1H−イミダゾ
ール−2−イル]−3−クロロ−フェノキシ}−プロピル)−4−メチル−ピペラ
ジン、
5 1−{3−[3−クロロ−4−(4,5−ジ−p−トリル−1H−イミダゾール−
2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−4−メチル−ピペラジン、
6 1−(3−{4−[4,5−ビス−(4−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾ
ール−2−イル]−3−クロロ−フェノキシ}−プロピル)−4−メチル−ピペラ
ジン、
7 1−(3−{4−[4,5−ビス−(3−メトキシ−フェニル)−1H−イミダゾ
ール−2−イル]−3−クロロ−フェノキシ}−プロピル)−4−メチル−ピペラ
ジン、
8 1−(3−{4−[4,5−ビス−(3−メトキシ−フェニル)−1H−イミダゾ
ール−2−イル]−2−フルオロ−フェノキシ}−プロピル)−4−メチル−ピペ
ラジン、
9 1−(3−{4−[4,5−ビス−(4−ブロモ−フェニル)−1H−イミダゾー
ル−2−イル]−3−クロロ−フェノキシ}−プロピル)−4−メチル−[1,
4]ジアゼパン、
10 1−(3−{4−[4,5−ビス−(3−メトキシ−フェニル)−1H−イミダゾ
ール−2−イル]−3−クロロ−フェノキシ}−プロピル)−4−メチル−[1,
4]ジアゼパン、
11 1−{3−[2−クロロ−4−(5−メチル−4−フェニル−1H−イミダゾール
−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−4−メチル−[1,4]ジアゼパン、12 2−{3−クロロ−4−[3−(4−メチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)
−プロポキシ]−フェニル}−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ベンゾイミ
ダゾール、
13 2−{2−クロロ−4−[3−(4−メチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)
−プロポキシ]−フェニル}−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ベンゾイミ
ダゾール、
14 1−メチル−4−{3−[3−メチル−4−(4−フェニル−5−トリフルオロメ
チル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−ピペリジ
ン、
15 4−{3−[3−クロロ−4−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−
イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−1−メチル−ピペリジン、
16 4−(3−{3−クロロ−4−[5−メチル−4−(3−トリフルオロメチル−フ
ェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−プロピル)−1−メ
チル−ピペリジン、
17 4−(3−{3−クロロ−4−[4−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチ
ル−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−プロピル)−1−メチル−
ピペリジン、
18 4−(3−{4−[4−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イ
ミダゾール−2−イル]−3−メチル−フェノキシ}−プロピル)−1−メチル−
ピペリジン、
19 4−(3−{3−クロロ−4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1
H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−プロピル)−1−メチル−ピペリ
ジン、
20 4−(3−{4−[4,5−ビス−(4−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾ
ール−2−イル]−3−クロロ−フェノキシ}−プロピル)−1−メチル−ピペリ
ジン、
21 4−(3−{4−[4,5−ビス−(3−メトキシ−フェニル)−1H−イミダゾ
ール−2−イル]−3−クロロ−フェノキシ}−プロピル)−1−メチル−ピペリ
ジン、
22 4−(3−{3−クロロ−4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−p−トリル
−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−プロピル)−1−メチル−ピ
ペリジン、
23 2−{2−クロロ−4−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロポキ
シ]−フェニル}−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール、24 4−{3−[3−クロロ−4−(4−メチル−5−プロピル−1H−イミダゾール
−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−1−メチル−ピペリジン、
25 4−{3−[3−クロロ−4−(5−エチル−4−メチル−1H−イミダゾール−
2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−1−メチルピペリジン、
26 1−メチル−4−(2−{3−メチル−4−[5−メチル−4−(3−トリフルオ
ロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−エトキ
シ)−ピペリジン、
27 5−[4−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−
2−イル]−2−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロポキシ]−
ピリジン、
28 5−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イ
ル]−2−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロポキシ]−ピリジ
ン、
29 2−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロポキシ]−5−[5−メ
チル−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イ
ル]−ピリジン、
30 2−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロポキシ]−5−[5−メ
チル−4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イ
ル]−ピリジン、
31 2−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロポキシ]−5−[4−フ
ェニル−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン、32 1−メチル−4−(3−{5−[5−メチル−4−(4−トリフルオロメチル−フ
ェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−ピリジン−2−イルオキシ}−プロ
ピル)−ピペラジン、
33 1−メチル−4−(3−{5−[5−メチル−4−(3−トリフルオロメチル−フ
ェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−ピリジン−2−イルオキシ}−プロ
ピル)−ピペラジン、
34 4−(4−{3−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾ
ール−2−イル]−フェノキシ}−ブチル)−1−メチル−ピペリジン、
35 1−メチル−4−{4−[3−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−
イミダゾール−2−イル]−フェノキシ]−ブチル}−ピペリジン、
36 2−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−4−(4−フェ
ニル−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン、
37 2−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−4−(5−メチ
ル−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イ
ル]−ピリジン、
38 4−{3−[4−(5−イソブチル−4−メチル−1H−イミダゾール−2−イ
ル)
−3−メチル−フェノキシ]−プロピル}−1−メチル−ピペリジン、
39 4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イ
ル]−2−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−ピリジ
ン、
40 4−{3−[3−クロロ−4−(5−イソブチル−4−メチル−1H−イミダゾー
ル−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−1−メチル−ピペリジン、
41 1−メチル−4−(4−{3−[5−メチル−4−(4−トリフルオロメチル−フ
ェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−ブチル)−ピペリジ
ン、
42 1−{3−[2−クロロ−4−(1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]
−プロピル}−4−メチル−ピペラジン、
43 1−{3−[3−クロロ−4−(4,5−ジメチル−1H−イミダゾール−2−イ
ル)−フェノキシ]−プロピル}−4−メチル−ピペラジン、
44 1−{3−[3−クロロ−4−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−
イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−4−メチル−ピペラジ
ン、
45 1−{3−[2−クロロ−4−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−
イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−4−メチル−[1,4]
ジアゼパン、
46 1−メチル−4−(3−{3−メチル−4−[5−メチル−4−(3−トリフルオ
ロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−プロピ
ル)−ピペリジン、
47 4−(3−{4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾ
ール−2−イル]−3−メチル−フェノキシ}−プロピル)−1−メチル−ピペリ
ジン、
48 4−(2−{4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾ
ール−2−イル]−3−メチル−フェノキシ}−エトキシ)−1−メチル−ピペリ
ジン、
49 1−(3−{4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾ
ール−2−イル]−3−メチル−フェノキシ}−2−メチル−プロピル)−4−メ
チル−ピペラジン、
50 2−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イ
ル]−6−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−ピリジ
ン、
51 4−メチル−2−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロポキシ]−
5−[5−メチル−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾ
ール−2−イル]−ピリジン、
52 5−ブロモ−4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾ
ール−2−イル]−2−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキ
シ]−ピリジン、
53 2,4−ジメチル−1−{3−[4−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−
1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−ピペラジン、
54 1,2−ジメチル−4−{3−[4−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−
1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−ピペラジン、
55 3−クロロ−2−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−4
−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−
ピリジン、
56 1−メチル−4−(4−{4−[5−メチル−4−(3−トリフルオロメチル−フ
ェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−ピリジン−2−イルオキシ}−ブチ
ル)−[1,4]ジアゼパン、
57 5−ブロモ−2−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−4
−[5−メチル−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾー
ル−2−イル]−ピリジン、
58 4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾ
ール−2−イル]−2−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキ
シ]−ピリミジン、
59 4−(3−{4−[5−シクロプロピルメチル−4−(3−トリフルオロメチル−
フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−メチル−フェノキシ}−プロ
ピル)−1−メチル−ピペリジン、
60 1−{4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−
2−イル]−3−メチル−フェノキシ}−3−(4−メチル−ピペラジン−1−イ
ル)−プロパン−2−オール、
61 4−(3−{3−クロロ−4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1
H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−プロピル)−ピペリジン、
62 4−(3−{3−クロロ−4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1
H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−プロピル)−1−エチル−ピペリ
ジン、
63 4−(3−{3−クロロ−4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1
H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−プロピル)−1−イソプロピル−
ピペリジン、
64 1−メチル−4−(3−[4−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−
イミダゾール−2−イル)−ナフタレン−1−イルオキシ]−プロピル}−ピペリ
ジン、
65 1−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−3−{5−[5−メチル−4−(4
−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−ピリジン
−2−イルオキシ}−プロパン−1−オン、
66 6−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イ
ル]−3−フルオロ−2−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキ
シ]−ピリジン、
67 1−メチル−4−(4−{3−メチル−6−[5−メチル−4−(3−トリフルオ
ロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−ピリジン−2−イルオ
キシ}−ブチル)−ピペラジン、
68 1−メチル−4−{3−[4−(5−メチル−4−チオフェン−2−イル−1H−
イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−ピペリジン、及び
69 2−{3−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−フェニ
ル}−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン。
【0050】
本発明に従う化合物は当該技術の範囲内の方法に従いそして/又は以下のスキーム及び実施例中に記載のような本発明の方法に従って、そしてマトリックス又は組み合わせ法により調製することができる。本明細書の種々の化合物を得るためには、適宜、保護を伴い、又は伴わずに反応スキームにより最終的に所望される置換基を担持する出発物質を使用することができる。出発物質は市販の物質から得るか又は当業者に知られた方法により合成することができる。あるいはまた、最終的に所望される置換基の代わりに反応スキームを通して担持され、所望される置換基と適宜、置換することができる適当な基を使用することが必要かも知れない。本発明に従う化合物を調製するために当業者は本明細書に提供される指針を修飾し、採用することができるであろう。
【0051】
本明細書に示される方法の態様は化学的に重要な場合は、加水分解、ハロゲン付加、保護及び脱保護のような1又は複数の工程を包含する。これらの工程は本明細書に提供される方法及び当該技術を考慮して実施することができる。
【0052】
本発明の化合物を調製するためのあらゆる工程中に、関与するあらゆる分子上の感受性の又は反応性の基を保護することが必要そして/又は望ましいかも知れない。更に、本発明の化合物は保護基を使用することにより修飾することができ、ここでこのような化合物、前駆体又はプロドラッグもまた本発明の範囲内に入る。この修飾は“Protective Groups in Organic Chemistry”,ed.J.F.W.McOmie,Plenum Press,1973及びT.W.Greene & P.G.M.Wuts,“Protective Groups in Organic Synthesis”,3rd ed.,John Wiley & Sons,1999中に記載されたような通常の保護基により達成することができる。保護基は当該技術分野から知られた方法を使用して適当なその後の工程で外すことができる。
【0053】
【表1】

【0054】
【化3】

【0055】
【化4】

【0056】
スキーム1及び2において、以下の注意及び添付が開示される。スキーム1及び2に関して以下に説明される工程の出発物質は市販のものか又は当業者に容易に入手できるものである。
【0057】
式(I)又は(II)の化合物はアンモニア(NH)源の存在下で適当に置換されたアルデヒド(IV’)又は(IV”)とともに適当に置換された1,2−ジケトン(III)を縮合して、アルデヒド(IV’)がアルデヒド基に対してパラエーテルの置換基を有する時は式(I)の化合物(スキーム1)、又はアルデヒド(IV”)がアルデヒド基に対してメタエーテル置換基を有する時は式(II)の化合物(スキーム2)を形成することにより調製される。アンモニアの適当な原料は液体及び気体アンモニア、アンモニア水、メチルもしくはエチルアルコール中のアンモニア、1,4−ジオキサン中のアンモニア、NHOAc、NHCl、NHHCO、(NHCO、安息香酸アンモニウム及びアンモニア又はアンモニウム塩の他の化学的に相容性の原料及びそれらの混合物を包含する。
【0058】
この縮合は好ましくは、化学的に相容性の溶媒中の加熱媒質中で実施される。反応媒質の温度は好ましくは、約室温から約110℃、より好ましくは約50℃から約80℃の範
囲内である。この反応に使用することができる溶媒はエタノール、イソプロパノール、酢酸、水、THF、ジオキサン、DMF、DMA及びDMSO、好ましくはメタノール及びそれらの混合物を包含する。
【0059】
適当に置換されたアリール又はヘテロアリールアルデヒド(IV’)及び(IV”)は当該技術分野で知られた方法に従って調製することができる。1つの調製法において、適当に置換されたヒドロキシベンズアルデヒドを適当に置換された部分と反応させて、化合物(IV’)及び(IV”)中にエーテル結合を形成する。適当に置換された4−ヒドロキシベンズアルデヒドとの反応は化合物(IV’)の形成をもたらし、適当に置換された3−ヒドロキシベンズアルデヒドとの反応は化合物(IV”)の形成をもたらす。
【0060】
本発明に従う化合物の調製法が立体異性体の混合物を生成する場合は、これらの異性体を例えば、ジアステレオマーの塩の形成による分割、動的分割のようなそれらの変形を包含する反応速度分割、選択結晶化、生体内変換、酵素変換及び分取クロマトグラフィーのような通常の技術により分離することができる。化合物はラセミ形態で調製することができるか又は個別のエナンチオマーをエナンチオ特異的合成又は分割のいずれかにより調製することができる。化合物は例えば光学活性の酸、例えば(−)−ジ−p−トルオイル−D−酒石酸及び/又は(+)−ジ−p−トルオイル−L−酒石酸、との塩形成によるジアステレオマー対の形成、続く分別結晶及び遊離塩基の再生のような標準法により、それらの成分のエナンチオマーに分割することができる。化合物はまたジアステレオマーのエステル又はアミドの形成、次のクロマトグラフィー分離及びキラル補助剤の除去により分割することができる。あるいはまた、化合物をキラルHPLCカラムを使用して分離することができる。位置異性体混合物もまた、通常の方法によりそれらの成分の位置異性体に分離することができる。
【0061】
治療的使用のためには、本発明の化合物の塩は製薬学的に許容できるものである。しかし、製薬学的に許容できない酸及び塩の塩もまた、例えば、製薬学的に許容できる化合物の調製又は精製に使用を見いだすことができる。製薬学的に許容できてもてきなくても、すべての塩が本発明の範囲内に包含される。
【0062】
本発明に従う化合物の製薬学的に許容できる塩、エステル及びアミドは薬剤師に明白であると考えられる本発明の化合物の塩、アミド及びエステル形態、すなわち無毒であり、かつ本発明の該化合物の薬理学的特性に好都合に影響を与えると考えられるものを意味する。好都合な薬理学的特性を有するこれらの化合物、すなわち無毒であり、かつ十分な美味さ、吸収、分配、代謝及び排泄をもたらすような薬理学的特性を有するものは薬剤師に明白であろうと考えられる。これも選択において重要である、より実際的な性状の他のファクターは原料の価格、結晶化の容易性、収率、安定性、吸湿性及び生成されるバルク薬剤の流動性である。
【0063】
製薬学的に許容できる塩の調製に使用することができる酸の例は以下:酢酸、2,2−ジクロロ酢酸、アシル化アミノ酸、アジピン酸、アルギン酸、アスコルビン酸、L−アスパラギン酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、4−アセトアミド安息香酸、(+)−ショウノウ酸、カンファースルホン酸、(+)−(1S)−カンファー−10−スルホン酸、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、桂皮酸、クエン酸、シクラミン酸、シクロヘキサンスルファミン酸、ドデシル硫酸、エタン−1,2−ジスルホン酸、エタンスルホン酸、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチシン酸、グルコヘプトン酸、D−グルコン酸、D−グルクロン酸、L−グルタミン酸、α−オキソ−グルタル酸、グリコール酸、馬尿酸、臭化水素酸、塩化水素酸、ヨウ化水素酸、(+)−L−乳酸、(±)−DL−乳酸、ラクトバイオニック酸(lactobionic acid),マレイン酸、(−)−L−リンゴ酸、マロン酸、(±)−DL−マンデル酸、メ
タンスルホン酸、ナフタレン−2−スルホン酸、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、ニコチン酸、硝酸、オレイン酸、オロチン酸、蓚酸、パルミチン酸、パモエ酸、過塩素酸、リン酸、L−ピログルタミン酸、サッカリン酸、サリチル酸、4−アミノ−サリチル酸、セバシン酸、ステアリン酸、コハク酸、硫酸、タンニン酸、(+)−L−酒石酸、チオシアン酸、p−トルエンスルホン酸及びウンデシレン酸を包含する。
【0064】
酸性プロトンを含有する本発明の化合物は適当な有機及び無機塩基との処理によりそれらの治療的に有効な無毒の金属又はアミン付加塩形態に転化させることができる。適当な塩基塩形態は例えば、アンモニウム塩、アルカリ及びアルカリ土類金属塩(例えば、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウム、水酸化亜鉛又は水酸化ナトリウムとの処理により調製することができる、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム塩)及び有機塩基(L−アルギニン、ベネサミン、ベンザチン、コリン、デアノール、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、ジメチルアミン、ジプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、2−(ジエチルアミノ)−エタノール、エタノールアミン、エチルアミン、エチレンジアミン、イソプロピルアミン、N−メチル−グルカミン、ヒドラバミン、1H−イミダゾール、L−リシン、モルホリン、4−(2−ヒドロキシエチル)−モルホリン、メチルアミン、ピペリジン、ピペラジン、プロピルアミン、ピロリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)−ピロリジン、ピリジン、キヌクリジン、キノリン、イソキノリン、第二級アミン、トリエタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N−メチル−D−グルカミン、2−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール及びトロメサミン、のような例えば、第一級、第二級及び第三級脂肪族及び芳香族アミン)により調製されるアミン塩を含んでなる。例えば、引用により本明細書に取り入れられている、S.M.Berge,et al.,“Pharmaceutical Salts”,J.Pharm.Sci.,1977,66:1−19を参照されたい。
【0065】
「塩」はまた、本発明の化合物が形成することができる水和物及び溶媒付加形態を含んでなる。このような形態の例は水和物、アルコール付加物及び概括的に溶媒和である。
【0066】
適当なエステルの例はC1−7アルキル、C5−7シクロアルキル、フェニル、置換フェニル及びフェニルC1−6アルキル−エステルを包含する。好ましいエステルはメチルエステルを包含する。更に、適当なエステルの例は1個又は複数のカルボキシル置換基がp−メトキシベンジルオキシカルボニル、2,4,6−トリメチルベンジルオキシカルボニル、9−アントリルオキシカルボニル、CHSCHCOO−、テトラヒドロフル−2−イルオキシカルボニル、テトラヒドロピラン−2−イルオキシカルボニル、フル−2−イルオキシカルボニル、ベンゾイルメトキシカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニル、4−ピリジルメトキシカルボニル、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2,2,2−トリブロモエトキシカルボニル、t−ブチルオキシカルボニル、t−アミルオキシカルボニル、ジフェニルメトキシカルボニル、トリフェニルメトキシカルボニル、アダマンチルオキシカルボニル、2−ベンジルオキシフェニルオキシカルボニル、4−メチルチオフェニルオキシカルボニル又はテトラヒドロピラン−2−イルオキシカルボニルで置換されているようなエステルを包含する。
【0067】
本明細書に明白に言及されようとされまいと、「製薬学的に許容できる塩」、「製薬学的に許容できるエステル」及び「製薬学的に許容できるアミド」の用語はそれぞれ、有効成分の固有の特性を変化させない塩、エステル及びアミドを包含する。例えば、Remington,The Science and Practice of Pharmacy,704(20th ed.,2000)を参照されたい。
【0068】
「患者」又は「被験者」は関連疾患又は状態と関連した、観察、実験、処置又は予防の必要な、ヒト及び動物(例えば、イヌ、ネコ、ウマ、ラット、ウサギ、マウス、ヒト以外の霊長類)のような哺乳動物を包含する。好ましくは、患者はヒトである。
【0069】
「組成物」は、特定の量の特定の成分の組み合わせ物から直接又は間接にもたらされるあらゆる生成物のみならずまた、有効量を包含する特定の量の特定の成分を含んでなる生成物を包含する。
【0070】
式(I)及び(II)の少なくとも1種の化合物及び/又はその誘導体の投与は、そのような化合物自体として又は適当な製薬学的組成物の一部としてのいずれとしても、適当な投与形態のこのような化合物の投与を意味する。
【0071】
「治療的に有効量」又は「有効量」及び/又は文法的に関連した用語は、そこで医学的反応が、それらに限定はされないが、処置されている疾患又は障害の症状の緩和を包含する場合の、研究者、獣医、医師又は他の臨床医により追求されているインビトロ系、組織系、動物又はヒトにおける生物学的又は医学的反応を誘導する活性化合物又は医薬品の量を意味する。
同様に、「抑制量」、「抗炎症性量」、「予防的有効量」のような用語及び文法的に関連した用語は、医学的反応が、それらに限定はされないが、処置されている疾患又は障害の症状の緩和を包含する場合の、研究者、獣医、医師又は他の臨床医により追求されるインビトロ系、組織系、動物又はヒトに拘わらず、研究されている系それぞれにおける抑制及び抗炎症効果のような言及されている反応を誘導する有効化合物又は医薬品の量を表わす。
【0072】
本明細書で使用される障害を「処置すること」及び文法的に関連した用語はその原因及び/又は効果を排除あるいは緩和することを意味する。障害又は事象の開始を「抑制する(inhibit)」のような用語及び文法的関連用語並びに障害又は状態を「予防する」こと及び文法的関連用語はこのような開始の可能性を予防、遅延又は減少させることを意味する。
【0073】
用語「単位用量」及びそれらの文法的に同等な形態は本明細書において、各単位が所望の薬理学的効果をもたらすように計算された有効成分の前以て計算された有効な、薬理学的量を含有する場合の、ヒトの患者及び他の動物に対する単位用量として適した物理的に分離された単位を表わすために使用される。本発明の新規の単位投与形態の明細は、有効成分の特徴により決定され、そして直接それに左右され、そしてヒト及び他の動物における治療的使用のためにこのような有効成分を配合する当該技術分野に固有の規制(limitations)に左右される。
【0074】
治療的有効量の、式(I)及び(II)の化合物、それらのエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、互変異性体、水和物、溶媒和、製薬学的に許容できるそれらの塩、アミド及びエステルから選択される少なくとも1種のH受容体モジュレーターを含んでなる、被験者におけるH受容体−媒介状態を処置又は予防するための製薬学的組成物の態様は更に、製薬学的に許容できる担体を含んでなる。
【0075】
治療的有効量の、式(I)及び(II)の化合物、それらのエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、互変異性体、水和物、溶媒和、製薬学的に許容できるそれらの塩、アミド及びエステルから選択される少なくとも1種の白血球漸増インヒビターを含んでなる、被験者における白血球漸増を抑制するための製薬学的組成物の態様は更に、製薬学的に許容できる担体を含んでなる。
【0076】
治療的有効量の、式(I)及び(II)の化合物、それらのエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、互変異性体、水和物、溶媒和、製薬学的に許容できるそれらの塩、アミド及びエステルから選択される少なくとも1種の抗炎症化合物を含んでなる抗炎症組成物の態様は更に、製薬学的に許容できる担体を含んでなる。
【0077】
治療的有効量の、式(I)及び(II)の化合物、それらのエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、互変異性体、水和物、溶媒和、製薬学的に許容できるそれらの塩、アミド及びエステルから選択される少なくとも1種の抗炎症化合物を含んでなる製薬学的組成物を炎症反応と関連した被験者に投与する方法を含んでなる、被験者における炎症を処置又は予防するための方法の態様は、該炎症反応が以下の状態:炎症性障害、アレルギー障害、皮膚科学的障害、自己免疫疾患、リンパ系障害、掻痒皮膚及び免疫不全障害、の少なくとも1種に対する反応である場合の方法を包含する。
【0078】
治療的有効量の、式(I)及び(II)の化合物、それらのエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、互変異性体、水和物、溶媒和、製薬学的に許容できるそれらの塩、アミド及びエステルから選択される少なくとも1種の抗炎症化合物を含んでなる製薬学的組成物を、炎症反応と関連した被験者に投与する方法を含んでなる、被験者における炎症を処置又は予防するための方法の態様は、該炎症反応が化学療法に対する反応である場合の方法を包含する。
【0079】
治療的有効量の、式(I)及び(II)の化合物、それらのエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、互変異性体、水和物、溶媒和、製薬学的に許容できるそれらの塩、アミド及びエステルから選択される少なくとも1種の抗炎症化合物を含んでなる製薬学的組成物を、炎症反応と関連した被験者に投与する方法を含んでなる、被験者における炎症を処置又は予防するための方法の態様は、以下:該炎症反応が物理的刺激物に対する反応である;該炎症反応が化学的刺激物に対する反応である;該炎症反応が感染に対する反応である;該炎症反応が該被験者に対して外来の物体による侵入に対する反応である;該炎症反応が免疫学的刺激物に対する反応である;該炎症反応が非免疫学的刺激物に対する反応である;該炎症反応が以下の状態:アレルギー、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、アテローム性動脈硬化症、関節リューマチ、多発性硬化症、炎症性大腸疾患及びより特には、該炎症性大腸疾患がクローン病及び潰瘍性大腸炎、乾癬、アレルギー性鼻炎、強皮症、自己免疫性甲状腺疾患、免疫媒介糖尿病及び踉蹌、の少なくとも1種に対する反応である;該炎症反応が以下の状態:重症筋無力症、自己免疫神経障害及び更に特には該自己免疫神経障害がギラン・バレー神経障害、自己免疫ブドウ膜炎、自己免疫溶血性貧血、悪性貧血、自己免疫血小板減少症、一過性動脈炎、抗リン脂質症候群、脈管炎及び更に特には該脈管炎がウェゲナー肉芽腫、ベーチェット病、疱疹状皮膚炎、尋常性天疱瘡、白斑、原発性胆汁肝硬変、自己免疫性肝炎、自己免疫性卵巣炎、自己免疫性精巣炎、副腎の自己免疫疾患、多発性筋炎、皮膚筋炎、脊椎固定術、及び更に特には該脊椎固定術が硬直性脊椎炎である場合、及びシェーグレン症候群、の少なくとも1種に対する反応である;該炎症反応が急性炎症である;該炎症反応がアレルギー性炎症である;並びに該炎症反応が慢性炎症である;の少なくとも1項が満たされる場合の方法を包含する。本発明に従う炎症反応と関連した投与は炎症が検出される前、その開始時及びその後の少なくとも1回の時点の投与を包含する。
【0080】
式(I)及び(II)の化合物、それらのエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、互変異性体、水和物、溶媒和、製薬学的に許容できるそれらの塩、アミド及びエステルから選択される少なくとも1種の化合物にH受容体を暴露する方法を含んでなるH受容体の発現をモジュレートする方法の態様は以下の項目:前記の少なくとも1種の化合物が受容体アンタゴニストとしてH受容体発現をモジュレートすること、及び前記の少なくとも1種の化合物が受容体の部分的アゴニストとしてH受容体発現をモジュレ
ートすること、の少なくとも1項が満たされる方法を包含する。
【0081】
本発明の具体例は、式(I)及び(II)の化合物、それらのエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、互変異性体、水和物、溶媒和、製薬学的に許容できるそれらの塩、アミド及びエステルから選択される少なくとも1種のイミダゾール化合物及び製薬学的に許容できる担体を混合することにより調製される製薬学的組成物である。本発明を具体的に示すことは式(I)及び(II)の化合物、それらのエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、互変異性体、水和物、溶媒和、製薬学的に許容できるそれらの塩、アミド及びエステルから選択される少なくとも1種のイミダゾール化合物及び製薬学的に許容できる担体を混合する方法を含んでなる、製薬学的組成物を調製する方法である。
【0082】
本発明のもう1つの例は本明細書に言及される状態(そのような状態の1つが炎症である)のいずれか1つを処置するための医薬の調製における、式(I)及び(II)の化合物、それらのエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、互変異性体、水和物、溶媒和、製薬学的に許容できるそれらの塩、アミド及びエステルから選択される少なくとも1種のイミダゾール化合物を含んでなる組成物の使用である。本発明のもう1つの例は本明細書に言及される状態(そのような状態の1つが炎症である)のいずれか1つの処置又は予防における、式(I)及び(II)の化合物、それらのエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、互変異性体、水和物、溶媒和、製薬学的に許容できるそれらの塩、アミド及びエステルから選択される少なくとも1種のイミダゾール化合物を含んでなる組成物の使用である。
【0083】
幾つかの白血球及び肥満細胞を包含する免疫細胞中のH受容体の発現は免疫学的及び炎症性障害(アレルギー性、慢性又は急性炎症のような)の範囲内の治療的介入のための重要な標的としてその地位を確立している。特にH受容体のリガンドは種々の哺乳動物の疾病状態の処置又は予防に有用であることが期待される。
【0084】
従って、本発明に従うと、H受容体の部分的アゴニストであろうと、そのアンタゴニストであろうと、開示された化合物及び組成物は、前記に与えられたより特定の状態及び疾患を包含する以下の状態及び疾病:炎症性障害、アレルギー性障害、皮膚科学的障害、自己免疫性疾患、リンパ系障害及び免疫不全障害、の処置及び予防と関連した症状の緩和に有用である。開示された化合物はまた、化学療法における補助剤として又は掻痒皮膚の処置において有用であることができる。
【0085】
本発明のアスペクトは(a)式(I)及び(II)の化合物、それらのエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、互変異性体、水和物、溶媒和、製薬学的に許容できるそれらの塩、アミド及びエステルから選択されるイミダゾール化合物並びに本明細書に記載されたような好ましい化合物並びに製薬学的に許容できる担体を含んでなる製薬学的組成物、(b)(1)式(I)及び(II)の化合物、それらのエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、互変異性体、水和物、溶媒和、製薬学的に許容できるそれらの塩、アミド及びエステルから選択される少なくとも1種のイミダゾール化合物又は本明細書に記載されたような1種又は複数の好ましい化合物及び製薬学的に許容できる担体を含んでなる製薬学的組成物並びに(2)H媒介疾患又は状態の処置又は予防のための該組成物の投与のための指示書、を含んでなるパッケージ薬、を包含する。
【0086】
本発明の態様は、その方法が式(I)及び(II)の化合物、それらのエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、互変異性体、水和物、溶媒和、製薬学的に許容できるそれらの塩、アミド及びエステルから選択される少なくとも1種のイミダゾール化合物及び他の開示された又は好ましい化合物を含んでなる、製薬学的に有効量の組成物を患者に投与する方法を含んでなる、患者のH媒介状態を処置する方法を提供する。これらの状態にはH受容体の作用が関与する。例えば、本発明は式(I)及び(II)の化合物、それらのエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物、互変異性体、水和物、溶媒和、製薬学的に許容できるそれらの塩、アミド及びエステルから選択される少なくとも1種のイミダゾール化合物を含んでなる、製薬学的に有効なH−拮抗量の組成物を患者に投与する方法を含んでなる、患者のH媒介状態を処置する方法を特徴とする。
【0087】
アンタゴニストの効果はまた、インバースアゴニストによりもたらされることができる。インバースアゴニスムは構成活性(constitutive activity)を示す受容体を能動的に遮断するための化合物の特性を説明する。構成活性はヒトH受容体を強制的に過剰発現させられた細胞中に認めることができる。構成活性は、cAMPレベルを測定すること又はフォルスコリン(forskolin)のようなcAMP−刺激剤による処理後にcAMPレベルに感受性のリポーター遺伝子を測定することにより測定することができる。H受容体を過剰発現する細胞はフォルスコリン処理後、非発現細胞より低いcAMPレベルを示すであろう。Hアゴニストとして行動する化合物はH発現細胞中のフォルスコリン刺激cAMPレベルを用量依存的に低下させるであろう。Hインバースアゴニストとして行動する化合物はH発現細胞中のcAMPレベルを用量依存的に刺激するであろう。Hアンタゴニストとして行動する化合物はcAMPのHアゴニスト誘導の抑制又はcAMP中のHインバースアゴニスト−誘導の増加のいずれかをブロックするであろう。
【0088】
本発明の更なる態様は哺乳動物のヒスタミンH受容体機能のインヒビター、炎症あるいはインビボ又はインビトロの炎症反応のインヒビター、哺乳動物のヒスタミンH受容体タンパク質の発現のモジュレーター、インビボ又はインビトロの多形核白血球活性化のインヒビターあるいは前記の組み合わせ物である開示された化合物並びに開示された化合物の使用を含んでなる処置、予防及び診断の対応する方法を包含する。
【0089】
製薬学的組成物は通常の製薬学的賦形剤及び配合法を使用して調製することができる。適した単位投与形態の例は錠剤、カプセル、ピル、散剤、散剤小包、顆粒、水等、任意の単位投与形態の分割された複数物並びに液剤及び懸濁物である。幾つかの液体形態は水性であり、他方液体形態の他の態様は非水性である。経口投与形態はエリキシル、シロップ、カプセル、錠剤等であることができる。固形の担体の例はラクトース、デンプン、グルコース、メチルセルロース、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウム、マニトール等のようなピル又は錠剤の製造に通常使用される物質、トラガカント及びメチルセルロースUSP、微粉砕SiO、ポリビニルピロリドン、ステアリン酸マグネシウム等のような増粘剤を包含する。典型的な液体経口賦形剤はエタノール、グリセロール、水等を包含する。すべての賦形剤は、投与形態調製の当業者に知られた通常の技術により、希釈剤(例えば、炭酸ナトリウム及びカルシウム、リン酸ナトリウム及びカルシウム、並びにラクトスース)、崩壊剤(例えば、コーンスターチ及びアルギン酸)、顆粒化剤、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸及びタルク)、結合剤(例えば、デンプン及びゼラチン)、増粘剤(例えば、パラフィン、ワックス及びペトロラタム)、フレーバー付与剤、着色剤、保存剤等と必要に応じて混合することができる。コーティングが存在することができ、例えば、グリセリルモノステアレート及び/又はグリセリルジステアレートを包含することができる。経口使用のためのカプセルはその有効成分が固形希釈剤と混合されるハードゼラチンカプセル及び、その有効成分が水あるいはピーナツ油、流動パラフィイン又はオリーブ油のような油と混合されるソフトゼラチンカプセルを包含する。
【0090】
非経口投与形態は水又はもう1種の滅菌担体を使用して調製することができる。非経口液剤は個別用量に準分割するようになっている容器中に包装することができる。筋肉内、
腹腔内、皮下及び静脈内使用のためには、本発明の化合物は概括的に適当なpH及び等張性にバッファーされた滅菌水溶液又は懸濁液中に提供されるであろう。適当な水性ベヒクルはリンゲル溶液及び等張塩化ナトリウムを包含する。水性懸濁液はセルロース誘導体、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン及びトラガカントガムのような懸濁剤並びにレシチンのような湿潤剤を包含することができる。水性懸濁液に適した保存剤はエチル及びp−プロピルp−ヒドロキシベンゾエートを包含する。非経口調製物は製薬学的に許容できる水性又は非水性液剤、分散物、懸濁液、エマルション及びそれらの調製のための滅菌散剤を包含する。担体の例は水、エタノール、ポリオール(プロピレングリコール、ポリエチレングリコール)、植物油及び、オレイン酸エチルのような注射可能な有機エステルを包含する。流動性はレシチンのようなコーティング、界面活性剤の使用又は適当な粉末度を維持することにより維持することができる。固形投与形態の担体は(a)充填剤又は増量剤、(b)結合剤、(c)湿潤化剤、(d)崩壊剤、(e)溶解遅延剤、(f)吸収促進剤、(g)吸着剤、(h)滑沢剤、(i)緩衝剤及び(j)噴射剤を包含する。
【0091】
溶解度を補助するために、シクロデキストリンのような適当な成分を組成物に包含することができる。適当なシクロデキストリン(CD)はα−、β−、γ−シクロデキストリン又はエーテル及び、そこでシクロデキストリンのアンヒドログルコース単位の1個又は複数のヒドロキシ基がC1−6アルキル、特にメチル、エチル又はイソプロピル、例えば、ランダムにメチル化されたβ−CD;ヒドロキシC1−6アルキル、特にヒドロキシエチル、ヒドロキシ−プロピル又はヒドロキシブチル、;カルボキシC1−6アルキル、特にカルボキシメチル又はカルボキシ−エチル;C1−6アルキルカルボニル、特にアセチルで、置換されている、それらの混合エーテルである。錯体生成剤及び/又は可溶化剤として特に注目に値するものは、β−CD、ランダムメチル化β−CD、2,6−ジメチル−β−CD、2−ヒドロキシエチル−β−CD、2−ヒドロキシエチル−β−CD、2−ヒドロキシプロピル−β−CD及び(2−カルボキシメトキシ)プロピル−β−CD、そしてとりわけ2−ヒドロキシプロピル−β−CD(2−HP−β−CD)である。用語の混合エーテルはその少なくとも2個のシクロデキストリンのヒドロキシ基が例えば、ヒドロキシ−プロピルとヒドロキシエチルのような異なる基でエーテル化されているシクロデキストリン誘導体を意味する。
【0092】
組成物はまた、保存剤、湿潤剤、乳化剤および調剤用剤(dispensing agents)のような補助剤、パラベン、クロロブタノール、フェノールおよびソルビン酸のような抗微生物剤、糖又は塩化ナトリウムのような等張剤、アルミニウムモノステアレートおよびゼラチンのような吸収遅延剤並びに吸収促進剤を含有することができる。
【0093】
生理学的に許容できる担体は当該技術分野で周知である。液体担体の例は本発明に従う化合物がその中で溶液、エマルション及び分散物を形成する溶液である。メチルパラベン及びプロピルパラベンのような相容性の抗酸化剤を甘味剤と同様に固形及び/又は液体組成物中に含有されることができる。
【0094】
本発明に従う製薬学的組成物はエマルション組成物中に典型的に使用される適当な乳化剤を包含することができる。このような乳化剤はH.P.Fieldler,1989,Lexikon der Hilfsstoffe fuer Pharmazie,Kosmetic und agrenzende Gebiete,Cantor ed.,Aulendorf,Germanyのような標準出版物中及びHndbook of Pharmaceutical Excipients,1986,American Pharmaceutical Association,Washington,DC及びthe Pharmaceutical Society of Great Britain,London,UK中に記載されており、それらは引用により本明細書に取り入れられている。ゲル化剤もまた、本発明に従う組成物に添加することができる。カーボマーのようなポリアクリル酸誘導体及びより特には、典型的に約0.2%〜約2%の量で使用される種々のタイプのカーボポールがゲル化剤の例である。懸濁物は水を含まない軟膏、油中水エマルション、水中油エマルション、エマルションゲル又はゲルを包含するクリーム、軟膏として調製することができる。
【0095】
本発明の化合物は静脈内、筋肉内、腹腔内、皮下、直腸、槽内、膣内、膀胱内、局所(topical)又は局部(local)投与を包含する経口又は非経口経路により、そして吸入により(口内又は鼻孔、好ましくは、スプレーの形態で)投与することができる。経口投与のためには本発明の化合物は概括的に錠剤、カプセルの形態で、あるいは液剤又は懸濁物として提供されるであろう。他の投与方法は皮下移植物及び皮膚パッチのような制御放出調製物を包含する。
【0096】
本発明に従う化合物及びそれらの混合物は賦形剤及び成分並びに当該技術を使用して調製することができる製薬学的組成物中の有効物質の態様を提供する。製薬学的組成物のための賦形剤及び成分のリストは標準的文献に見いだすことができる。例えば、The Science and Practice of Pharmacy,A.R.Gennaro.ed.,のような標準教科書は、溶液(芳香水剤、酸水溶液、灌水、浣腸剤、うがい剤、口すすぎ剤、ジュース、鼻用水、耳用液剤、洗浄液、シロップ、蜂蜜、粘漿剤、ゼリー、コロジオン、エリキシル、グリセリン、吸入剤、塗布薬、オレオ調製物、蒸溜酒及び滴剤を包含する)、エマルション(複数のエマルション及びミクロエマルションを包含する)、懸濁物(ゲル、ローション、錠剤に調製された懸濁物、マグマ及び乳剤、混合物及び局方懸濁物を包含する)、抽出物、非経口調製物、静脈内調製物、眼科用調製物、局所調製物、経口固形投与形態、コーティング、制御放出薬剤送達系、エアゾール、包装材料、抗酸化剤、保存剤、着色剤、香り付け剤、希釈剤、ベヒクル、乳化剤、懸濁剤、軟膏基剤、製薬学的溶媒並びにこのような調製物を製剤するための技術及び装置を包含する種々の製薬学的必需品、のような製薬学的組成物を製剤するための成分のリストを包含する、製剤について、第5部、pp.669〜1050中の20章を提供する。
【0097】
本発明の化合物の有効量は通常の方法により突き止めることができる。任意の特定の患者に必要な特定の投与レベルは、状態の重篤度、処置を要する症状のタイプ、投与経路、患者の体重、年齢及び全身状態、並びに他の医薬品の投与を包含する多数のファクターに左右されるであろう。概括的に、1日糧(1回用量として投与されようと分割用量として投与されようと)は約0.01mg〜約1000mg/日、より通常には約1mg〜約500mg/日、そしてもっとも通常には、約10mg〜約200mg/日の範囲内にあるであろうと予想される。単位体重当たりの投与量として表わされると、典型的な用量は約0.0001mg/kg〜約15mg/kgの間、特には約0.01mg/kg〜約7mg/kgの間、そしてもっとも特には約0.15mg/kg〜2.5mg/kgの間であることが期待されよう。
【0098】
予想される経口用量範囲は1〜4回分服されて、1日に約0.01〜500mg/kg、より好ましくは約0.05〜約100mg/kgを包含する。本発明の幾つかの化合物は1日に約0.05〜約50mg/kgの範囲内で経口投与されることができるが、他の化合物は1日に0.05〜約20mg/kgを投与されることができる。注入用量は数分から数日にわたる期間にわたり、製薬学的担体と混合されたインヒビター、約1.0〜約1.0×10μg(kg・分)の範囲内であることができる。局所的投与に対しては、本発明の化合物はベヒクルに対して薬剤約0.1〜約10%の濃度で、製薬学的担体と混合することができる。カプセル、錠剤又は他の調製物(液剤及びフィルム−コート錠のような)は、1、3、5、10、15、25、35、50mg、60mg及び100mgのような0.5mg〜200mgの間であることができ、開示された方法に従って投与することができる。1日用量は正常体重の成人に対し例えば10mg〜5000mgの間であると推定される。
実施例
【0099】
一般的実験法
核磁気共鳴(NMR)スペクトルはBrukerのモデルDPX400(400MHz)又はDPX500(500MHzz)分光器のいずれか上で得た。下記のH NMRデータのフォーマットは:テトラメチルシラン基準(多重性、Hzにおけるカップリング定数J、積分性(integration))のppm下方領域の化学シフトである。
【0100】
質量スペクトル(MS)は示された正モード又は負モードのいずれかの電子スプレーイオン化(ESI)を使用して、Hewlett Packard(Agilent)シリーズ1100 MSD上で得た。分子式に対する「計算質量」(calcd)は化合物の単同位元素の質量である。
【0101】
精製法1
2−アリールイミダゾールはジクロロメタン中のクロマトグラフィー(シリカゲル、0〜10%(メタノール中2.0Mのアンモニア))により精製した。反応混合物を処理(work−up)せずにシリカゲル上に充填した。
【実施例1】
【0102】
【化5】

【0103】
1−(3−{4−[4,5−ビス−(4−ブロモ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−クロロ−フェノキシ}−プロピル)−4−メチル−ピペラジン
【0104】
一般的方法1
A.2−クロロ−4−(3−クロロ−プロポキシ)−ベンズアルデヒド
1−ブロモ−3−クロロプロパン(2.55g、16.2ミリモル、1.0当量)を2−クロロ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド(2.54g、16.2ミリモル)及びKCO(4.48g、32.4ミリモル)の溶液(41mLのアセトニトリル中)に添加した。混合物を65℃で18時間加熱し、次に室温(rt)に冷却し、ケイソウ土をとおして濾過した。濾液を濃縮すると、粗生成物を生成し、それをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン中5%EtOAc)により精製すると、無色の油3.19g(66%)を与えた。H NMR(400MHz,CDOD):10.3(s,1H),7.87(d,J=8.0,1H),7.10(d,J=4.0,1H),7.03(dd,J=8.0,4.0,1H),4.23(t,J=8.0,2H),3.76(t,J=8.0,2H),2.31−2.22(m,2H)。
【0105】
一般的方法2
B.2−クロロ−4−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロポキシ]−ベンズアルデヒド
N−メチルピペラジン(2.16g、21.5ミリモル)、2−クロロ−4−(3−クロロ−プロポキシ)−ベンズアルデヒド(3.19g、10.8ミリモル)、KCO
(4.46g、32.3ミリモル)及びKI(1.02g、5.38ミリモル)、を90℃で18時間、n−ブタノール(22mL)中に撹拌した。反応混合物を水で希釈し、次にEtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物を乾燥し(NaSO)、濾過し、濃縮すると、粗生成物を生成し、それを方法1により精製すると、橙色の油2.04g(63%)を与えた。H NMR(400MHz,CDOD):10.3(s,1H),7.86(d,J=8.0,1H),7.08(d,J=2.0,1H),7.00(dd,J=8.0,2.0,1H),4.15(t,J=8.0,2H),3.00−2.30(br s,10H),2.29(s,3H),2.05−1.90(m,2H)。
【0106】
一般的方法3
C.1−(3−{4−[4,5−ビス−(4−ブロモ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−クロロ−フェノキシ}−プロピル)−4−メチル−ピペラジン
2−クロロ−4−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロポキシ]−ベンズアルデヒド(37mg、0.12ミリモル)及び1,2−ビス−(4−ブロモ−フェニル)−エタン−1,2−ジオン(59mg、0.16ミリモル)をNHOAc(28mg、0.37ミリモル)(0.25Mのメタノール中)とともに65℃で2日間撹拌した。反応混合物を方法1により精製すると主題化合物22mg(28%)を与えた。MS(ESI):C2929BrClNOについて計算された質量,642.04;m/z実測値,645.0[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.62(d,J=8.6,1H),7.50(d,J=8.0,4H),7.38(d,J=7.9,4H),7.12(d,J=2.5,1H),7.00(dd,J=8.7,2.5,1H),4.10(t,J=6.1,2H),2.85−2.25(m,10H),2.29(s,3H),2.02−1.98(m,2H)。
【0107】
実施例2〜13中の以下の化合物は適当な置換基の変更を伴って実施例1に記載のものと類似の方法を使用して調製した。
【実施例2】
【0108】
【化6】

【0109】
1−{3−[3−クロロ−4−(4,5−ジフェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−4−メチル−ピペラジン
MS(ESI):C2931ClNOについて計算された質量,486.22;m/z実測値,487.5[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.64(d,J=8.6,1H),7.49−7.46(m,1H),7.35−7.25(m,6H),7.12(d,J=2.5,1H),7.00(dd,J=8.7,2.5,1H),4.09(t,J=6.1,2H),2.80−2.35(m,10H),2.29(s,3H),2.02−1.98(m,2H)。
【実施例3】
【0110】
【化7】

【0111】
1−(3−{4−[4,5−ビス−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−クロロ−フェノキシ}−プロピル)−4−メチル−ピペラジン
MS(ESI):C2929ClOについて計算された質量,554.14;m/z実測値,557.5[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.69(d,J=8.7,1H),7.42−7.20(m,8H),7.12(d,J=2.5,1H),7.00(dd,J=8.7,2.5,1H),4.09(t,J=6.1,2H),2.80−2.35(m,10H),2.29(s,3H),2.02−1.98(m,2H)。
【実施例4】
【0112】
【化8】

【0113】
1−(3−{4−[4,5−ビス−(4−メトキシ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−クロロ−フェノキシ}−プロピル)−4−メチル−ピペラジン
MS(ESI):C3135ClNについて計算された質量,546.24;m/z実測値,547.5[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.61(d,J=8.6,1H),7.38(d,J=8.8,4H),7.10(d,J=2.5,1H),6.97(dd,J=8.6,2.5,1H),6.88(d,J=8.8,4H),4.08(t,J=6.1,2H),3.79(s,6H),2.80−2.35(m,10H),2.29(s,3H),2.05−1.95(m,2H)。
【実施例5】
【0114】
【化9】

【0115】
1−{3−[3−クロロ−4−(4,5−ジ−p−トリル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−4−メチル−ピペラジン
MS(ESI):C3135ClNOについて計算された質量,514.25;m/z実測値,515.2[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.62(d,J=8.6,1H),7.35(d,J=7.8,4H),7.13(d,J=7.9,4H),7.10(d,J=2.5,1H),6.98(dd,J=8.6,2.5,1H),4.08(t,J=6.1,2H),2.80−2.35(m,10H),2.33(s,6H),2.28(s,3H),2.01−1.96(m,2H)。
【実施例6】
【0116】
【化10】

【0117】
1−(3−{4−[4,5−ビス−(4−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−クロロ−フェノキシ}−プロピル)−4−メチル−ピペラジン
MS(ESI):C2929ClFOについて計算された質量,522.20;m/z実測値,523.2[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.63(d,J=8.6,1H),7.48−7.44(m,4H),7.12(d,J=2.5,1H),7.11−7.06(m,4H),7.00(dd,J=8.7,2.5,1H),4.10(t,J=6.1,2H),2.80−2.35(m,10H),2.30(s,3H),2.03−1.98(m,2H)。
【実施例7】
【0118】
【化11】

【0119】
1−(3−{4−[4,5−ビス−(3−メトキシ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−クロロ−フェノキシ}−プロピル)−4−メチル−ピペラジン
MS(ESI):C3135ClNについて計算された質量,546.24;m/z実測値,547.2[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.63(d,J=8.6,1H),7.27−7.22(m,2H),7.12(d,J=2.5,1H),7.09−7.05(m,4H),7.00(dd,J=8.7,2.5,1H),6.86−6.84(m,2H),4.09(t,J=6.1,2H),3.72(s,6H),2.80−2.35(m,10H),2.29(s,3H),2.05−1.95(m,2H)。
【実施例8】
【0120】
【化12】

【0121】
1−(3−{4−[4,5−ビス−(3−メトキシ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2−フルオロ−フェノキシ}−プロピル)−4−メチル−ピペラジン
MS(ESI):C3135FNについて計算された質量,530.27;m/z実測値,531.2[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.78−7.71(m,2H),7.28−7.24(m,2H),7.17−7.06(m,5H),6.89−6.86(m,2H),4.12(t,J=6.1,2H),3.74(s,6H),2.80−2.35(m,10H),2.29(s,3H),2.03−1.99(m,2H)。
【実施例9】
【0122】
【化13】

【0123】
1−(3−{4−[4,5−ビス−(4−ブロモ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−クロロ−フェノキシ}−プロピル)−4−メチル−[1,4]ジアゼパン
MS(ESI):C3031BrClNOについて計算された質量,656.06;m/z実測値,659.0[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.52(d,J=8.6,1H),7.40(d,J=7.6,4H),7.28(d,J=8.6,4H),7.02(d,J=2.5,1H),6.90(dd,J=8.6,4.0,1H),4.01(d,J=5.0,2H),2.71−2.64(m,4H),2.62−2.55(m,6H),2.25(s,3H),1.92−1.81(m,2H),1.78−1.69(m,2H)。
【実施例10】
【0124】
【化14】

【0125】
1−(3−{4−[4,5−ビス−(3−メトキシ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−クロロ−フェノキシ}−プロピル)−4−メチル−[1,4]ジアゼパン
MS(ESI):C3237ClNについて計算された質量,560.26;m/z実測値,561.2[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.66(d,J=8.6,1H),7.30−7.23(m,2H),7.14(d,J=2.5,1H),7.11−7.08(m,4H),7.02(dd,J=8.6,2.5,1H),6.90−6.85(m,2H),4.12(t,J=6.3,2H),3.75(s,6H),2.83−2.78(m,4H),2.75−2.68(m,6H),2.37(s,3H),2.04−1.95(m,2H),1.90−1.83(m,2H)。
【実施例11】
【0126】
【化15】

【0127】
1−{3−[2−クロロ−4−(5−メチル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−4−メチル−[1,4]ジアゼパン
MS(ESI):C2531ClNOについて計算された質量,438.22;m/z実測値,439.5[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.94(d,J=2.2,1H),7.77(dd,J=8.6,2.2,1H),7.60−7.55(m,2H),7.43−7.39(m,2H),7.29−7.25(m,1H),7.09(d,J=8.7,1H),4.11(t,J=6.0,2H),2.78−2.65(m,10H),2.41(s,3H),2.32(s,3H),2.01−1.93(m,2H),1.85−1.79(m,2H)。
【実施例12】
【0128】
【化16】

【0129】
2−{3−クロロ−4−[3−(4−メチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−プロポキシ]−フェニル}−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール
MS(ESI):C2231ClNOについて計算された質量,402.22;m/z実測値,403.4[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.82(d,J=2.2,1H),7.67(dd,J=8.6,2.2,1H),7.09(d,J=8.7,1H),4.13(t,J=6.0,2H),2.80−2.56(m,14H),2.34(s,3H),2.03−1.96(m,2H),1.86−1.80(m,6H)。
【実施例13】
【0130】
【化17】

【0131】
2−{2−クロロ−4−[3−(4−メチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−プロポキシ]−フェニル}−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール
MS(ESI):C2231ClNOについて計算された質量,402.22;m/z実測値,403.2[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7
.47(d,J=8.7,1H),6.93(d,J=2.5,1H),6.83(dd,J=8.7,2.5,1H),3.95(t,J=6.1,2H),2.70−2.47(m,14H),2.25(s,3H),1.87−1.80(m,2H),1.74−1.70(m,6H)。
【実施例14】
【0132】
【化18】

【0133】
1−メチル−4−{3−[3−メチル−4−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−ピペリジン
A.3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロパン−1−オール
1MのLiAlH(40ミリモル)の還流溶液(30mLのTHF中)にN−BOC−4−ピペリジンプロピオン酸(3.0g、11.6ミリモル)の溶液を滴下した。反応混合物を3時間加熱し、次に室温に冷却した。更に0℃に冷却し、水(1.5mL)を緩徐に添加し、反応混合物を15分間室温に放置して暖めた。混合物を再度0℃に冷却し、10%NaOH水溶液(1.5mL)を緩徐に添加した。15分間室温に暖め、混合物を0℃に冷却し、更なる水(4.5mL)を添加した。生成された混合物を18時間室温に放置して暖め、次にケイソウ土のパッドを通して濾過した。濾液を濃縮し、残渣を方法1により精製すると、3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロパン−1−オール1.9g(100%)を黄色の油として与えた。MS(ESI):C19NOについて計算された質量,157.15;m/z実測値,158.1[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):3.45−3.41(m,2H),2.77−2.74(m,2H),1.89−1.85(m,2H),1.64−1.61(m,2H),1.47−1.43(m,2H),1.21−1.12(m,5H)。
【0134】
一般的方法4
B.4−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロポキシ]−ベンズアルデヒド
2−メチル−4−ヒドロキシベンズアルデヒド(722mg、5.3ミリモル)、PPhポリマー樹脂(3ミリモル/g、2.2g、6.4ミリモル)及び3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロパン−1−オール(833mg、5.3ミリモル、1.0当量)の氷冷溶液(25mLのTHF中)にジ−tert−ブチル−アゾジカルボキシレート(1.47g、6.4ミリモル)を添加した。反応混合物を室温に放置して暖め、16時間撹拌した。混合物をケイソウ土を通して濾過し、水で希釈し、そしてEtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物を乾燥し(NaSO)、濃縮した。方法1による精製が所望のアルデヒド578mg(40%)を与えた。MS(ESI):C1623NOについて計算された質量,261.17;m/z実測値,262.2[M+H]H NMR(400MHz,CDCl):9.85(s,1H),7.80(d,J=8.6,2H),6.97(d,J=8.6,2H),4.01(t,J=6.4,2H),2.84−2.82(m,2H),2.25(s,3H),1.92−1.78(m,4H),1.71−1.69(m,2H),1.41−1.37(m,2H),1.29−1.26(m,3H)。
【0135】
C.1−メチル−4−{3−[3−メチル−4−(4−フェニル−5−トリフルオロメチ
ル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−ピペリジン
主題化合物(27mg、21%)を適当な置換基の変更を伴って一般的方法3に記載のように調製した。MS(ESI):C2630Oについて計算された質量,457.23;m/z実測値,458.4[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.60−7.53(m,2H),7.54−7.44(m,4H),6.91(d,J=2.3,1H),6.87(dd,J=8.5,2.5,1H),4.04(t,J=6.4,2H),2.92−2.89(m,2H),2.47(s,3H),2.28(s,3H),2.04−2.00(m,2H),1.86−1.77(m,4H),1.51−1.28(m,5H)。
【0136】
実施例15〜25中の以下の化合物は適当な置換基の変更を伴って実施例14に記載の方法に類似の方法を使用して調製した。
【実施例15】
【0137】
【化19】

【0138】
4−{3−[3−クロロ−4−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−1−メチル−ピペリジン
MS(ESI):C2527ClFOについて計算された質量,477.18;m/z実測値,478.3[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.63−7.56(m,3H),7.54−7.44(m,3H),7.13(d,J=2.5,1H),7.01(dd,J=8.7,2.5,1H),4.05(t,J=6.4,2H),2.92−2.85(m,2H),2.28(s,3H),2.07−1.98(m,2H),1.88−1.71(m,4H),1.51−1.41(m,2H),1.40−1.22(m,3H)。
【実施例16】
【0139】
【化20】

【0140】
4−(3−{3−クロロ−4−[5−メチル−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−プロピル)−1−メチル−ピペリジン
MS(ESI):C2629ClFOについて計算された質量,491.20;m/z実測値,492.4[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.97−7.87(m,2H),7.66−7.54(m,3H),7.10(d,J=2.5,1H),6.99(dd,J=8.8,2.5,1H),4.05(t,J=6.4,2H),2.92−2.85(m,2H),2.50(s,3H),2.28
(s,3H),2.08−1.95(m,2H),1.88−1.70(m,4H),1.59−1.21(m,5H)。
【実施例17】
【0141】
【化21】

【0142】
4−(3−{3−クロロ−4−[4−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−プロピル)−1−メチル−ピペリジン
MS(ESI):C2528ClOについて計算された質量,491.13;m/z実測値,492.3[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.61−7.54(m,3H),7.32−7.30(m,1H),7.07(d,J=2.5,1H),6.96(dd,J=8.7,2.5,1H),4.03(t,J=6.4,2H),2.91−2.82(m,2H),2.47(s,3H),2.26(s,3H),2.06−1.95(m,2H),1.86−1.66(m,4H),1.57−1.17(m,5H)。
【実施例18】
【0143】
【化22】

【0144】
4−(3−{4−[4−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−3−メチル−フェノキシ}−プロピル)−1−メチル−ピペリジン
MS(ESI):C2631ClOについて計算された質量,471.18;m/z実測値,472.3[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.59−7.55(m,2H),7.37(d,J=8.3,1H),7.30−7.27(m,1H),7.84(d,J=2.5,1H),6.81(dd,J=8.6,2.5,1H),3.99(t,J=6.3,2H),2.91−2.83(m,2H),2.46(s,3H),2.44(s,3H),2.26(s,3H),2.07−1.97(m,2H),1.84−1.72(m,4H),1.46−1.19(m,5H)。
【実施例19】
【0145】
【化23】

【0146】
4−(3−{3−クロロ−4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−プロピル)−1−メチル−ピペリジン
MS(ESI):C2529ClOについて計算された質量,457.17;m/z実測値,458.3[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.61−7.54(m,3H),7.42−7.37(m,2H),7.06(d,J=2.5,1H),6.95(dd,J=8.6,2.3,1H),4.01(t,J=6.3,2H),2.90−2.81(m,2H),2.43(s,3H),2.25(s,3H),2.05−1.94(m,2H),1.85−1.69(m,4H),1.46−1.19(m,5H)。
【実施例20】
【0147】
【化24】

【0148】
4−(3−{4−[4,5−ビス−(4−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−クロロ−フェノキシ}−プロピル)−1−メチル−ピペリジン
MS(ESI):C3030ClFOについて計算された質量,521.20;m/z実測値,522.2[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.63(d,J=8.6,1H),7.50−7.42(m,4H),7.12−7.04(m,5H),6.99(dd,J=8.6,2.5,1H),4.04(t,J=6.1,2H),2.91−2.83(m,2H),2.26(s,3H),2.06−1.95(m,2H),1.87−1.71(m,4H),1.48−1.16(m,5H)。
【実施例21】
【0149】
【化25】

【0150】
4−(3−{4−[4,5−ビス−(3−メトキシ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−クロロ−フェノキシ}−プロピル)−1−メチル−ピペリジン
MS(ESI):C3236ClNについて計算された質量,545.24;
m/z実測値,546.2[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.62(d,J=8.6,1H),7.27−7.19(m,2H),7.10−7.01(m,5H),6.97(dd,J=8.3,2.5,1H),6.87−6.81(m,2H),4.02(t,J=6.3,2H),3.71(s,6H),2.90−2.81(m,2H),2.25(s,3H),2.05−1.94(m,2H),1.84−1.70(m,4H),1.47−1.15(m,5H)。
【実施例22】
【0151】
【化26】

【0152】
4−(3−{3−クロロ−4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−p−トリル−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−プロピル)−1−メチル−ピペリジン
MS(ESI):C3133ClOについて計算された質量,533.20;m/z実測値,534.4[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.62(d,J=8.6,1H),7.49−7.41(m,2H),7.36−7.28(m,4H),7.20−7.15(m,2H),7.09(d,J=2.5,1H),6.98(dd,J=8.6,2.5,1H),4.03(t,J=6.3,2H),2.91−2.83(m,2H),2.35(s,3H),2.27(s,3H),2.07−1.97(m,2H),1.86−1.70(m,4H),1.47−1.19(m,5H)。
【実施例23】
【0153】
【化27】

【0154】
2−{2−クロロ−4−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロポキシ]−フェニル}−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール
MS(ESI):C2230ClNOについて計算された質量,387.21;m/z実測値,388.3[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.56(d,J=8.6,1H),7.02(d,J=2.5,1H),6.92(dd,J=8.8,2.5,1H),4.01(t,J=6.3,2H),2.95−2.85(m,2H),2.64−2.56(m,2H),2.29(s,3H),2.13−2.00(m,2H),1.87−1.00(m,15H)。
【実施例24】
【0155】
【化28】

【0156】
4−{3−[3−クロロ−4−(4−メチル−5−プロピル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−1−メチル−ピペリジン
MS(ESI):C2232ClNOについて計算された質量,389.22;m/z実測値,390.4[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.51(d,J=8.6,1H),7.02(d,J=2.8,1H),6.92(dd,J=9.1,2.8,1H),4.00(t,J=6.6,2H),2.91−2.84(m,2H),2.53(t,J=7.6,2H),2.26(s,3H),2.18(s,3H),2.05−1.96(m,2H),1.84−1.71(m,4H),1.67−1.57(m,2H),1.49−1.19(m,5H),0.94(t,J=7.3,3H)。
【実施例25】
【0157】
【化29】

【0158】
4−{3−[3−クロロ−4−(5−エチル−4−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−1−メチルピペリジン
MS(ESI):C2130ClNOについて計算された質量,375.21;m/z実測値,376.4[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.52(d,J=8.8,1H),7.02(d,J=2.5,1H),6.91(dd,J=8.6,2.5,1H),4.00(t,J=6.6,2H),2.95−2.88(m,2H),2.57(q,J=7.6,2H),2.31(s,3H),2.18(s,3H),2.14−2.04(m,2H),1.85−1.73(m,4H),1.47−1.23(m,5H),1.20(t,J=7.6,3H)。
【実施例26】
【0159】
【化30】

【0160】
1−メチル−4−(2−{3−メチル−4−[5−メチル−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−エトキシ)−ピペリジン
本化合物は一般的方法3に記載の方法に類似の方法を使用して2−メチル−4−[2−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−エトキシ]−ベンズアルデヒドから調製した。MS(ESI):C2630について計算された質量,473.23;m/z実測値,474.4[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.93−7.83(m,2H),7.63−7.51(m,2H),7.41(d,J=7.4,1H),6.90−6.80(m,1H),6.85(dd,J=8.3,2.5,1H),4.16−4.11(m,2H),3.85−3.79(m,2H),3.54−3.44(m,1H),2.78−2.64(m,2H),2.47(s,3H),2.46(s,3H),2.30−2.16(m,5H),1.99−1.88(m,2H),1.72−1.59(m,2H)。
【実施例27】
【0161】
【化31】

【0162】
5−[4−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−2−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロポキシ]−ピリジン
一般的方法5
A.6−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロポキシ]−ニコチノニトリル
3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロパン−1−オール(5.0g、31.7ミリモル)の撹拌溶液(200mLのDMF中)に、NaH(60%、1.73g、43.3ミリモル)を分割添加した。最初の泡立ちが収まった後に、混合物を60℃で1時間加熱し、次に室温に冷却した。次に6−クロロニコチノニトリル(4.0g、28.9ミリモル)の溶液(20mLのDMF中)を添加し、混合物を16時間撹拌し、次に飽和(satd.)NaHCO水溶液(50mL)及び生理食塩水(50mL)でクエンチした。沈殿物が形成し、真空濾過により回収すると、生成物3.67gを与えた。濾液を半量に濃縮し、第2の沈殿物の生成物を回収した。沈殿物を合わせると橙色の固体5.64g(76%)を与え、それを更に精製せずに使用した。MS(ESI):C1521Oについて計算された質量,259.17;m/z実測値,260.4[M+H]H NMR(400MHz,CDCl):8.46(dd,J=2.3,0.8,1H),7.77(dd,J=8.6,2.3,1H),6.80(dd,J=8.6,0.8,1H),4.34(t,J=6.6,2H),2.96−2.82(m,2H),2.25(s,3H),1.92−1.68(m,7H),1.37−1.34(m,2H),0.89−0.81(m,2H)。
【0163】
一般的方法6
B.6−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロポキシ]−ピリジン−3−カルボアルデヒド
6−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロポキシ]−ニコチノニトリル(640mg、2.47ミリモル)の0℃溶液(20mLのトルエン中)に1.0MのDIBAL−H(ヘキサン中)(3.70mL、3.70ミリモル)を滴下した。混合物を室温に暖め、2時間撹拌した(TLCにより完了)。メタノール(5mL)、次に1.0MのHSO(10mL)を添加した。30分間撹拌後、溶液を飽和NaHCO水溶
液で中和し、飽和ナトリウムカリウムタルトレート水溶液(10mL)で希釈し、更に30分間撹拌した。反応物をCHCl(3×50mL)で抽出し、合わせた抽出物を乾燥し(NaSO)、濾過し、そして濃縮すると粗生成物を生成し、それを方法1により精製すると、無色の油598mg(92%)を与えた。MS(ESI):C1522について計算された質量,262.17;m/z実測値,263.1[M+H]H NMR(400MHz,CDCl):9.87(br s,1H),8.53(d,J=2.3,1H),7.98(dd,J=8.6,2.3,1H),6.74(d,J=8.6,1H),4.34(t,J=6.6,2H),2.78−2.26(m,2H),2.19(s,3H),1.85−1.62(m,7H),1.35−1.16(m,4H)。
【0164】
C.5−[4−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−2−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロポキシ]−ピリジン
6−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロポキシ]−ピリジン−3−カルボアルデヒド(70.0mg、0.26ミリモル)を使用して一般的方法3に記載の方法による調製が主題化合物10mg(8.4%)を与えた。MS(ESI):C2428ClOについて計算された質量,458.16;m/z実測値,459.3[M+H]H NMR(400MHz,CDCl):9.36(br s,1H),8.49(s,1H),8.12(dd,J=8.6,2.3,1H),7.62(s,2H),7.24(s,1H),6.81(d,J=8.6,1H),4.13(t,J=6.6,2H),2.85−2.82(m,2H),2.52(s,3H),2.25(s,3H),1.91−1.68(m,7H),1.41−1.36(m,2H),1.29−1.23(m,2H)。
【0165】
実施例28〜31に示された化合物は適当な置換基の変更を伴って一般的方法3に記載のものと類似の方法を使用して調製した。
【実施例28】
【0166】
【化32】

【0167】
5−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−2−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロポキシ]−ピリジン
MS(ESI):C2429ClNOについて計算された質量,424.20;m/z実測値,425.4[M+H]H NMR(400MHz,CDCl):9.06(br s,1H),8.51(s,1H),8.13−8.11(m,1H),7.61−7.65(m,2H),7.42−7.36(m,2H),6.81(d,J=8.6,1H),4.13(t,J=6.6,2H),2.86−2.83(m,2H),2.52(s,3H),2.25(s,3H),1.93−1.70(m,7H),1.42−1.26(m,4H)。
【実施例29】
【0168】
【化33】

【0169】
2−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロポキシ]−5−[5−メチル−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−ピリジン
H NMR(400MHz,CDCl):9.17(br s,1H),8.52(br s,1H),8.16−8.13(m,1H),8.01−7.91(m,1H),7.91−7.88(m,1H),7.54−7.40(m,2H),6.80(d,J=8.6,1H),4.31(t,J=6.6,2H),2.89−2.87(m,2H),2.54(s,3H),2.28(s,3H),1.95−1.69(m,7H),1.44−1.36(m,2H),1.31−1.23(m,2H)。
【実施例30】
【0170】
【化34】

【0171】
2−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロポキシ]−5−[5−メチル−4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−ピリジン
H NMR(400MHz,CDCl):9.36(br s,1H),8.53(br s,1H),8.12(d,J=8.6,1H),7.84(d,J=7.8,2H),7.65(d,J=7.8,2H),6.80(d,J=8.6,1H),4.30(t,J=6.6,2H),2.86−2.83(m,2H),2.54(s,3H),2.26(s,3H),1.93−1.68(m,7H),1.42−1.36(m,2H),1.30−1.25(m,2H)。
【実施例31】
【0172】
【化35】

【0173】
2−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロポキシ]−5−[4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン
MS(ESI):C2427Oについて計算された質量,444.21;m/z実測値,445.4[M+H]H NMR(400MHz,CDCl):8
.55(d,J=2.3,1H),8.13(dd,J=8.6,2.3,1H),7.54−7.44(m,5H),6.81(d,J=8.6,1H),4.31(t,J=6.6,2H),2.83−2.81(m,2H),2.25(s,3H),1.91−1.68(m,7H),1.41−1.36(m,2H),1.28−1.21(m,2H)。
【実施例32】
【0174】
【化36】

【0175】
1−メチル−4−(3−{5−[5−メチル−4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−ピリジン−2−イルオキシ}−プロピル)−ピペラジン
A.6−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロポキシ]−ニコチノニトリル
本化合物は3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロパン−1−オール(1.0g、6.32ミリモル)、60%水素化ナトリウム(379mg、9.48ミリモル)及び6−クロロニコチノニトリル(876mg、6.32ミリモル)を使用して実施例27における一般的方法5に記載の方法により調製した。反応混合物を飽和NaHCO水溶液(30mL)とCHCl(60mL)間に分配した。有機層を乾燥し(NaSO)、濾過し、濃縮した。方法1による精製がベイジュ色の固体776mg(47%)を与えた。MS(ESI):C1420Oについて計算された質量,260.16;m/z実測値,261.3[M+H]H NMR(400MHz,CDCl):8.47(dd,J=2.3,0.8,1H),7.77(dd,J=8.6,2.3,1H),6.80(dd,J=8.6,0.8,1H),4.41(t,J=6.6,2H),2.76−2.35(m,10H),2.29(s,3H),2.01−1.95(m,2H)。
【0176】
B.6−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロポキシ]−ピリジン−3−カルボアルデヒド
本化合物を6−[3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロポキシ]−ニコチノニトリル(486mg、1.86ミリモル)及び1.0MのDIBAL−H(ヘキサン中)(2.79mg、2.79ミリモル、1.5当量)を使用して、実施例27の一般的方法6に記載の方法により調製した。方法1により精製すると無色の残渣225mg(46%)を与えた。MS(ESI):C1421について計算された質量,263.16;m/z実測値,264.2[M+H]H NMR(400MHz,CDCl):9.94(s,1H),8.61(d,J=2.3,1H),8.06(dd,J=8.6,2.3,1H),6.82(d,J=8.6,1H),4.46(t,J=6.6,2H),2.64−2.33(m,10H),2.29(s,3H),2.03−1.96(m,2H)。
【0177】
C.1−メチル−4−(3−{5−[5−メチル−4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−ピリジン−2−イルオキシ}−プロピル)−ピペラジン
適当な置換基の変更を伴って一般的方法3に記載の方法により調製すると主題化合物1
3mg(17%)を与えた。MS(ESI):C2428Oについて計算された質量,459.22;m/z実測値,460.4[M+H]H NMR(400MHz,CDCl):9.86(br s,1H),8.51(s,1H),8.09(d,J=8.6,1H),7.84−7.74(br s,2H),7.64(d,J=7.8,2H),6.77(d,J=8.6,1H),4.34(t,J=6.6,2H),2.60−2.39(m,13H),2.28(s,3H),2.02−1.94(m,2H)。
【実施例33】
【0178】
【化37】

【0179】
1−メチル−4−(3−{5−[5−メチル−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−ピリジン−2−イルオキシ}−プロピル)−ピペラジン
適当な置換基の変更を伴って一般的方法3に記載の方法による調製が主題化合物7mg(9%)を与えた。MS(ESI):C2428Oについて計算された質量,459.22;m/z実測値,460.4[M+H]H NMR(400MHz,CDCl):9.34(br s,1H),8.51(s,1H),8.14(d,J=8.6,1H),8.04−7.83(br s,2H),7.66−7.52(m,2H),6.80(d,J=8.6,1H),4.38(t,J=6.6,2H),2.57−2.37(m,13H),2.30(s,3H),2.02−1.95(m,2H)。
【実施例34】
【0180】
【化38】

【0181】
4−(4−{3−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−ブチル)−1−メチル−ピペリジン
A.3−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−ベンゾニトリル
4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブタン−1−オール(0.74g、4.37ミリモル)、3−ヒドロキシ−ベンゾニトリル(0.52g、4.37ミリモル)及び3ミリモル/gポリマー担持PPh(2.30g、8.73ミリモル)、の0℃溶液(40mLのTHF中)にジイソプロピルアゾジカルボキシレート(1.72mL、8.73ミリモル)を滴下した。6時間後に、混合物を濾過し、濃縮した。方法1により精製すると黄色の油840mg(71%)を与えた。MS(ESI):C1724Oについて計算された質量,272.19;m/z実測値,273.4[M+H]H NMR(400MHz,CDCl):7.38−7.33(m,1H),7.24−7.20(m,1H),7.14−7.09(m,2H),3.96(t,J=6.4,2H),2.88−2.80(m,2H),2.26(s,3H),1.94−1.84(m,2H),1.82−1.73(m,2H),1.72−1.64(m,2H),1.54−1.42(m,2H),1.34−1.17(m,5H)。
【0182】
B.3−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−ベンズアルデヒド
0℃の3−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−ベンゾニトリル(0.84g、3.09ミリモル)の撹拌溶液(5mLのトルエン中)に1.5MのDIBAL−H(トルエン中)(4.63mL、4.63ミリモル)を添加した。3時間後、メタノール(9mL)及び1.0MのHSO(10mL)を滴下した。30分間撹拌後、溶液を1.0M水酸化ナトリウム(10mL)で中和し、次に飽和ナトリウムカリウムタルトレート水溶液(40mL)及びCHCl(100mL)を添加した。30分間撹拌後、溶液をCHCl(3×50mL)で抽出し、生理食塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥した。方法1による精製により主題化合物0.56g(66%)を与えた。H NMR(400MHz,CDCl):9.97(s,1H),7.46−7.43(m,2H),7.39−7.37(m,1H),7.91−7.15(m,1H),4.02(t,J=6.6,2H),2.86−2.80(m,2H),2.25(s,3H),1.92−1.83(m,2H),1.83−1.75(m,2H),1.73−1.63(m,2H),1.54−1.44(m,2H),1.34−1.18(m,5H)。
【0183】
C.4−(4−{3−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−ブチル)−1−メチル−ピペリジン
一般的方法3に記載の方法を使用して調製すると主題化合物49mg(28%)を与えた。MS(ESI):C2632ClNOについて計算された質量,437.22;m/z実測値,438.4[M+H]H NMR(400MHz,CDCl):10.2(br s,1H),7.64(br s,1H),7.48−7.44(m,1H),7.41−7.26(m,4H),7.31−7.27(m,1H),6.88−6.84(m,1H),3.95−3.85(m,2H),2.85−2.77(m,2H),2.43(s,3H),2.25(s,3H),1.93−1.82(m,2H),1.76−1.60(m,4H),1.45−1.35(m,2H),1.30−1.15(m,5H)。
【実施例35】
【0184】
【化39】

【0185】
1−メチル−4−{4−[3−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ]−ブチル}−ピペリジン
本化合物を適当な置換基の変更を伴って実施例34に記載のものに類似の方法を使用して調製した。MS(ESI):C2630Oについて計算された質量,457.23;m/z実測値,458.4[M+H]H NMR(400MHz,CD
OD):7.51−7.28(m,8H),6.96−6.91(m,1H),3.93(t,J=5.8,2H),2.79−2.71(m,2H),2.23(s,3H),1.88−1.80(m,2H),1.77−1.68(m,2H),1.66−1.56(m,2H),1.46−1.11(m,7H)。
【実施例36】
【0186】
【化40】

【0187】
2−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−4−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン
A.2−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−イソニコチノニトリル
0℃の4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブタン−1−オール(1.0g、5.85ミリモル)の撹拌溶液(12mLのDMF中)にNaH(60%、280mg、7.02ミリモル)を添加した。混合物を1時間室温に暖め、次に0℃に冷却した。2−クロロ−イソニコチノニトリル(810mg、5.85ミリモル)の溶液(4mLのDMF中)を滴下した。混合物を室温で18時間撹拌し、次に水(5mL)及び飽和NaHCO水溶液(25mL)で希釈した。混合物をCHCl(3×5mL)で抽出し、乾燥し(NaSO)、濾過した。方法1により精製すると黄色の油440mg(28%)を与えた。MS(ESI):C1623Oについて計算された質量,273.18;m/z実測値,274.4[M+H]
【0188】
B.2−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−ピリジン−4−カルボアルデヒド
0℃の2−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−イソニコチノニトリル(0.44g、1.61ミリモル)の撹拌溶液(5mLのトルエン中)に1.5MのDIBAL−H(トルエン中)(2.41mL、2.41ミリモル)を添加した。反応混合物を室温に放置して暖めた。3時間後、メタノール(8mL)及び1.0MのHSO(5mL)を滴下した。30分間後、混合物を1.0MのNaOH(10mL)で中和し、次に飽和ナトリウムカリウムタルトレート水溶液(40mL)及びCHCl(100mL)を添加した。30分間後、混合物をCHCl(3×50mL)で抽出し、生理食塩水で洗浄した。有機層を乾燥し(NaSO)、濾過し、濃縮した。方法1による混合物の精製により主題化合物318mg(64%)を与えた。H NMR(400MHz,CDCl):10.0(s,1H),8.34(d,J=5.3,1H),7.28(d,J=1.3,1H),7.14−7.12(m,1H),4.33(t,J=6.6,2H),2.87−2.80(m,2H),2.25(s,3H),1.93−1.65(m,6H),1.52−1.42(m,2H),1.35−1.07(m,5H)。
【0189】
C.2−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−4−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン
一般的方法3により主題化合物27.9mg(36%)を与えた。MS(ESI):C
2529Oについて計算された質量,458.23;m/z実測値,459.4[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):8.20(d,J=5.3,0.5,1H),7.61−7.54(m,2H),7.54−7.45(m,4H),7.39−7.35(m,1H),4.3(t,J=6.4,2H),2.95−2.83(m,2H),2.28(s,3H),2.10−1.99(m,2H),1.84−1.66(m,4H),1.56−1.43(m,2H),1.39−1.14(m,5H)。
【実施例37】
【0190】
【化41】

【0191】
2−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−4−(5−メチル−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−ピリジン
本化合物は適当な置換基の変更を伴って実施例36に記載のものと類似の方法を使用して調製した。MS(ESI):C2631Oについて計算された質量,472.24;m/z実測値,473.4[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):8.16(d,J=5.3,1H),7.95(m,2H),7.91−7.86(m,2H),7.45(dd,J=5.5,1.5,1H),7.30−7.26(m,1H),4.29(t,J=6.3,2H),2.89−2.80(m,2H),2.49(s,3H),2.25(s,3H),2.03−1.92(m,2H),1.82−1.66(m,4H),1.55−1.44(m,2H),1.36−1.16(m,5H)。
【実施例38】
【0192】
【化42】

【0193】
4−{3−[4−(5−イソブチル−4−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−3−メチル−フェノキシ]−プロピル}−1−メチル−ピペリジン
本化合物は適当な置換基の変更を伴って実施例14に記載のものと類似の方法を使用して調製した。MS(ESI):C2437Oについて計算された質量,383.29;m/z実測値,384.5[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.29(d,J=8.3,1H),6.83−6.74(m,2H),3.97(t,J=6.6,2H),2.91−2.81(m,2H),2.40(d,J=7.3,2H),2.36(s,3H),2.26(s,3H),2.16(s,3H),2.06−1.62(m,7H),1.49−1.16(m,5H),0.93(d,J=6.8,6H)。
【実施例39】
【0194】
【化43】

【0195】
4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−2−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−ピリジン
本化合物は適当な置換基の変更を伴って実施例36に記載のものと類似の方法を使用して調製した。MS(ESI):C2531ClNOについて計算された質量,438.22;m/z実測値,439.4[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):8.18(d,J=5.6,1H),7.67−7.61(m,2H),7.49−7.44(m,3H),7.32−7.30(m,1H),4.35−4.29(m,2H),2.99−2.91(m,2H),2.47(s,3H),2.34(s,3H),2.18−2.08(m,2H),1.84−1.22(m,11H)。
【実施例40】
【0196】
【化44】

【0197】
4−{3−[3−クロロ−4−(5−イソブチル−4−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−1−メチル−ピペリジン
本化合物は適当な置換基の変更を伴って実施例14に記載のものと類似の方法を使用して調製した。MS(ESI):C2334ClNOについて計算された質量,403.24;m/z実測値,404.5[M+H]H NMR(400MHz,CDCl):9.91−9.60(br s,1H),8.16−8.11(m,1H),6.92−6.83(m,2H),3.97−3.92(m,2H),2.88−2.81(m,2H),2.50−2.38(m,2H),2.27−2.20(m,6H),2.08−1.66(m,7H),1.43−1.18(m,5H),0.99−0.89(m,6H)。
【実施例41】
【0198】
【化45】

【0199】
1−メチル−4−(4−{3−[5−メチル−4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−ブチル)−ピペリジン
本化合物は適当な置換基の変更を伴って実施例36に記載のものと類似の方法を使用して調製した。MS(ESI):C2732Oについて計算された質量,471.25;m/z実測値,472.4[M+H]H NMR(400MHz,CDCl):9.87(s,1H),7.92−7.50(m,4H),7.48−7.45(m,1H),7.40−7.36(m,1H),7.34−7.28(m,1H),6.89(dd,J=8.1,2.0,1H),3.99−3.91(m,2H),2.86−2.79(m,2H),2.50(s,3H),2.25(s,3H),1.91−1.85(m,2H),1.78−1.60(m,4H),1.48−1.37(m,2H),1.32−1.15(m,5H)。
【0200】
実施例42〜45は適当な置換基の変更を伴って実施例1に記載のものと類似の方法を使用して調製した。
【実施例42】
【0201】
【化46】

【0202】
1−{3−[2−クロロ−4−(1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−4−メチル−ピペラジン
MS(ESI):C1723ClNOについて計算された質量,334.16;m/z実測値,335.3[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.89(d,J=2.2,1H),7.74(dd,J=8.6,2.2,1H),7.15(d,J=8.6,1H),7.09(br s,2H),4.16(t,J=6.0,2H),2.75−2.35(m,10H),2.29(s,3H),2.06−2.02(m,2H)。
【実施例43】
【0203】
【化47】

【0204】
1−{3−[3−クロロ−4−(4,5−ジメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−4−メチル−ピペラジン
MS(ESI):C1927ClNOについて計算された質量,362.19;m/z実測値,363.4[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.54(d,J=8.7,1H),7.05(d,J=2.5,1H),6.93(dd,J=8.5,2.5,1H),4.07(t,J=6.1,2H),2.75−2.35(m,10H),2.29(s,3H),2.17(s,6H),2.00−1.98
(m,2H)。
【実施例44】
【0205】
【化48】

【0206】
1−{3−[3−クロロ−4−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−4−メチル−ピペラジン
MS(ESI):C2426ClFOについて計算された質量,478.17;m/z実測値,497.1[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.61−7.57(m,3H),7.53−7.45(m,3H),7.15(d,J=2.5,1H),7.03(dd,J=8.7,2.5,1H),4.11(t,J=6.1,2H),2.75−2.35(m,10H),2.31(s,3H),2.04−2.00(m,2H)。
【実施例45】
【0207】
【化49】

【0208】
1−{3−[2−クロロ−4−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−4−メチル−[1,4]ジアゼパン
MS(ESI):C2528ClFOについて計算された質量,492.19;m/z実測値,493.1[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.91(d,J=2.2,1H),7.76(dd,J=8.6,2.2,1H),7.47−7.33(m,5H),7.05(d,J=8.7,1H),4.05(t,J=6.0,2H),2.71−2.60(m,10H),2.26(s,3H),1.91−1.88(m,2H),1.75−1.72(m,2H)。
【0209】
実施例46〜47は適当な置換基の変更を伴って実施例14に記載のものと類似の方法を使用して調製した。
【実施例46】
【0210】
【化50】

【0211】
1−メチル−4−(3−{3−メチル−4−[5−メチル−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−プロピル)−ピペリジン
MS(ESI):C2732Oについて計算された質量,471.25;m/z実測値,472.4[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.94−7.87(m,2H),7.63−7.54(m,2H),7.42(d,J=8.4,1H),6.88−6.82(m,2H),4.01(t,J=6.3,2H),2.96−2.82(m,2H),2.49(s,3H),2.47(s,3H),2.28(s,3H),2.09−2.00(m,2H),1.88−1.72(m,4H),1.52−1.42(m,2H),1.40−1.21(m,3H)。
【実施例47】
【0212】
【化51】

【0213】
4−(3−{4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−3−メチル−フェノキシ}−プロピル)−1−メチル−ピペリジン
MS(ESI):C2632ClNOについて計算された質量,437.22;m/z実測値,438.4[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.60−7.56(m,2H),7.43−7.37(m,3H),6.86(d,J=2.4,1H),6.82(dd,J=8.5,2.5,1H),4.00(t,J=6.4,2H),2.93−2.83(m,2H),2.45(s,3H),2.44(s,3H),2.28(s,3H),2.08−1.96(m,2H),1.83−1.72(m,4H),1.49−1.39(m,2H),1.38−1.20(m,3H)。
【実施例48】
【0214】
【化52】

【0215】
4−(2−{4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−3−メチル−フェノキシ}−エトキシ)−1−メチル−ピペリジン
主題化合物を2−メチル−4−[2−(1−メチル−ピペリジン−4−イルオキシ)−エトキシ]−ベンズアルデヒドを使用して一般的方法3に記載のものに類似の方法を使用して調製した。MS(ESI):C2530ClNについて計算された質量,439.98;m/z実測値,440.3[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):7.62−7.52(m,2H),7.43−7.33(m,3H),6.91−6.80(m,2H),4.17−4.07(m,2H),3.86−3.76(m,2H),3.48(br s,1H),2.78−2.63(m,2H),2.44(s,3H),2.42(s,3H),2.30−2.15(m,5H),1.98−1
.86(m,2H),1.72−1.58(m,2H)。
【0216】
実施例49〜68は実施例1〜48に記載のものと類似の方法を使用して調製した。
【実施例49】
【0217】
【化53】

【0218】
1−(3−{4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−3−メチル−フェノキシ}−2−メチル−プロピル)−4−メチル−ピペラジン
【実施例50】
【0219】
【化54】

【0220】
2−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−6−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−ピリジン
【実施例51】
【0221】
【化55】

【0222】
4−メチル−2−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロポキシ]−5−[5−メチル−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−ピリジン
【実施例52】
【0223】
【化56】

【0224】
5−ブロモ−4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−2−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−ピリジン
【実施例53】
【0225】
【化57】

【0226】
2,4−ジメチル−1−{3−[4−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−ピペラジン
【実施例54】
【0227】
【化58】

【0228】
1,2−ジメチル−4−{3−[4−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−ピペラジン
【実施例55】
【0229】
【化59】

【0230】
3−クロロ−2−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−4−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン
【実施例56】
【0231】
【化60】

【0232】
1−メチル−4−(4−{4−[5−メチル−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−ピリジン−2−イルオキシ}−ブチル)−[1,4]ジアゼパン
【実施例57】
【0233】
【化61】

【0234】
5−ブロモ−2−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−4−[5−メチル−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−ピリジン
【実施例58】
【0235】
【化62】

【0236】
4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール−2−イル]−2−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−ピリミジン
【実施例59】
【0237】
【化63】

【0238】
4−(3−{4−[5−シクロプロピルメチル−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−メチル−フェノキシ}−プロピル)−1−メチル−ピペリジン
【実施例60】
【0239】
【化64】

【0240】
1−{4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−3−メチル−フェノキシ}−3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロパン−2−オール
【実施例61】
【0241】
【化65】

【0242】
4−(3−{3−クロロ−4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−プロピル)−ピペリジン
【実施例62】
【0243】
【化66】

【0244】
4−(3−{3−クロロ−4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−プロピル)−1−エチル−ピペリジン
【実施例63】
【0245】
【化67】

【0246】
4−(3−{3−クロロ−4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−プロピル)−1−イソプロピル−ピペリジン
【実施例64】
【0247】
【化68】

【0248】
1−メチル−4−(3−[4−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ナフタレン−1−イルオキシ]−プロピル}−ピペリジン
【実施例65】
【0249】
【化69】

【0250】
1−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−3−{5−[5−メチル−4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−ピリジン−2−イルオキシ}−プロパン−1−オン
【実施例66】
【0251】
【化70】

【0252】
6−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−3−フルオロ−2−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−ピリジン
【実施例67】
【0253】
【化71】

【0254】
1−メチル−4−(4−{3−メチル−6−[5−メチル−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−ピリジン−2−イルオキシ}−ブチル)−ピペラジン
【実施例68】
【0255】
【化72】

【0256】
1−メチル−4−(3−[4−(5−メチル−4−チオフェン−2−イル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−ピペリジン
【実施例69】
【0257】
【化73】

【0258】
2−{3−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−フェニル}−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン
主題化合物を実施例1に記載のものに類似の方法を使用して調製した。MS(ESI):C2228Oについて計算された質量,364.48;m/z実測値,365.4[M+H]H NMR(400MHz,CDOD):8.30−8.22(dd,J=4.9,1.5,1H),7.95−7.86(dd,J=8.0,1.4,1H),7.67−7.57(m,2H),7.42−7.30(m,1H),7.26−7.16(m,1H),7.05−6.95(dd,J=8.2,2.4,1H),4.07−3.93(t,J=6.3,2H),2.84−2.70(m,2H),2.18−2.12(s,3H),2.00−1.82(m,2H),1.79−1.56(m,4H),1.52−1.37(m,2H),1.32−1.01(m,5H)。
【生物学的実施例】
【0259】
組換えヒトヒスタミンH受容体に対する結合アッセイ
SK−N−MC細胞又はCOS7細胞をpH4Rで一時的にトランスフェクトし、150cmの組織培養皿中で生長させた。細胞を生理食塩水溶液で洗浄し、細胞スクレーパーでスクレープし、遠心分離(1000rpm、5分)により回収した。細胞膜を高速で10秒間ポリトロン組織ホモジナイザーで20mMトリス−HCl中で細胞ペレットのホモジナイズにより調製した。ホモジネートを4℃で1000rpmで5分間遠心分離した。次に上澄み液を回収し、4℃で20,000×gで25分間遠心分離した。最終ペレットを50mMのトリス−HCl中に再懸濁させた。細胞膜を過剰ヒスタミン(10,000nM)の存在下又は不在下でH−ヒスタミン(5〜70nM)とともにインキュベートした。インキュベートは室温で45分間実施した。膜をWhatman GF/Cフィルター上の急速濾過により回収し、氷冷50mMトリスHClで4回洗浄した。次にフィルターを乾燥し、燐光発生物質(scintillant)と混合して、放射能を計測した。ヒトヒスタミンH受容体を発現するSK−N−MC又はCOS7細胞を使用して、他の化合物の結合の親和性および、種々の濃度のインヒビター又は試験化合物の存在下で前記の反応物をインキュベートすることにより、H−リガンド結合を置き換えるそれらの性能を測定した。H−ヒスタミンを使用する競合結合研究に対しては、Y.−C.ChengおよびW.H.Prusoff(Biochem.Pharmacol.1973,22(23):3099−3108)に従って、実験的に決定された5nMのK値及び5nMのリガンド濃度に基づいてKi値を計算した:K=(IC50)/(1+([L]/K))。
結合アッセイの結果
【0260】
【表2】

【0261】
肥満細胞走化性のアッセイ
粘膜上皮中の肥満細胞の蓄積はアレルギー性鼻炎および喘息の周知の特徴である。更に、肥満細胞数は多数の炎症状態において増加することが知られている。この幾つかは炎症部位に対する肥満細胞の走化性による。特定の物質に対するこの走化性はインビトロで模倣することができる。8μmの孔径のTranswell(Costar,Cambridge,MA)を室温で2時間、100ng/mLのヒトフィブロネクチン(Sigma)100μLでコートした。フィブロネクチン除去後、10μMのヒスタミンの存在下で5%BSAを含むRPMI600μLを下室に添加した。種々のヒスタミン受容体(HR)アンタゴニストを試験するために、10μM及び/又は1μMの試験化合物溶液を上室及び下室に添加した。肥満細胞(2×10/ウェル)を上室に添加した。皿を37℃で3時間インキュベートした。Transwellを取り出し、下室中の細胞をフロー血球計測計を使用して60秒間計測した。このようにしてヒスタミン受容体(HR)阻害データを得た。
【0262】
発現の細胞タイプの分布
RNAを製造業者の指導書に従ってRNeasyキット(Qiagen,Valencia,CA)を使用して異なる細胞から調製した。総RNAをRNeasyキット(Qiagen,Valencia,CA)を使用して精製ヒト細胞から抽出し、RT反応キット(Invitrogen)を使用して業者の指示書に従ってcDNAにリバーストランスクライブした。H受容体RNAをヒトH−受容体−特異的プライマー5’−ATGCCAGATACTAATAGCACA及び5’−CAGTCGGTCAGTATCTTCTを使用してRT−PCRにより検出した。H受容体に対する増幅されたPCRバンドは1170bpである。
【0263】
結果
RT−PCRの結果はH受容体が肥満細胞、樹状細胞、好塩基球および好酸球上に発現されることを示した。これらの有効な結果は発刊文献(例えば、背景技術の節のOda等、Nguyen等およびMorse等)と一致する。罹患組織中の肥満細胞及び好酸球の蓄積はアレルギー性鼻炎および喘息の主要な特徴の1つである。H受容体の発現はこれらの細胞タイプに認められるので、H受容体の信号発信はヒスタミンに反応する肥満細胞および好酸球の浸潤(infiltration)を媒介するようである。以下の表はRT−PCRによるH発現の細胞タイプの分布を報告する。A(+)はH受容体の存在を示し、(−)はH受容体の不在を示す。
【0264】
【表3】

【0265】
ヒスタミンH受容体アンタゴニストによる好酸球の形状変化の抑制
アレルギー反応の部位における好酸球蓄積はアレルギー性鼻炎および喘息の周知の特徴である。この実施例は,ヒスタミンH受容体アンタゴニストがヒスタミンに反応するヒトの好酸球の形状変化反応を抑制することができることを示す。形状変化は好酸球の走化性に先駆ける細胞の特徴である。
【0266】
方法
ヒトの顆粒球をフィコール勾配によりヒト血液から単離した。赤血球細胞を室温で5〜7分間5〜10×Qiagen分解バッファーにより分解した。顆粒球を回収し、FACSバッファーで1回洗浄した。細胞を反応バッファー中に2×10細胞/mLの密度で再懸濁させた。特定のヒスタミン受容体アンタゴニストによる抑制を試験するために、9
0μLの細胞懸濁液(〜2×10細胞)を10μMの種々の試験化合物溶液の1種とともにインキュベートした。30分後、11μLの種々の濃度のヒスタミンの1種を添加した。10分後、細胞を氷に移し、氷冷固定バッファー(2%ホルムアルデヒド)250μLで1分間固定した。ゲート付き自己発光前方散乱アッセイ(GAFS)(S.A.Bryan et al.,Am.J.Respir.Crit.Care Med.2002,165(12):1602−1609)を使用して形状変化を定量した。
【0267】
結果−ヒスタミンはH受容体により好酸球の形状変化を媒介する
好酸球の形状の変化は走化性に先行する細胞骨格の変化によるものであり、従って走化性の指標である。下表中のデータはヒスタミンが好酸球中に用量−依存性の形状変化を誘導することを示す。ヒスタミン受容体(HR)アンタゴニストは、どのヒスタミン受容体が形状変化に寄与するかを探索するために使用した。ヒスタミンH受容体に特異なアンタゴニスト(ジフェンヒドラミン)又はH受容体に特異なアンタゴニスト(ラナチジン)はヒスタミン誘導形状変化を変更しなかった。しかし、二重H/Hアンタゴニスト(チオペラミド)及び特異的ヒスタミンH受容体アンタゴニスト((5−クロロ−1H−インドール−2−イル)−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン、K=5nM)はそれぞれ1.5及び0.27μMのIC50を伴ってヒスタミン誘導の好酸球の形状変化を抑制した。
【0268】
【表4】

【0269】
ヒスタミンH受容体アンタゴニストによる好酸球走化性の抑制
アレルギー性反応部位の好酸球蓄積はアレルギー性鼻炎および喘息の周知の特徴である。好酸球は標準法によりヒト血液から精製された。走化性アッセイは室温で2時間100ng/mLのヒトフィブロネクチン(Sigma)100μLでコートされた孔径5μmのTranswell(Costar,Cambridge,MA)を使用して実施された。フィブロネクチンの除去後、ヒスタミンの存在下で(1.25〜20μMの範囲)5%BSAを含むRPMI600μLを下室に添加した。種々のヒスタミン受容体アンタゴニストを試験するために、試験化合物10μMを上室および下室に添加した。好酸球を上室に添加し、それに対して、ヒスタミン又は走化性因子を下室に入れた。プレートを37℃で3時間インキュベートした。Transwellを取り出し、下室内の細胞数をフロー血球計測装置を使用して60秒間計測するか又はGiemsa染色を使用することにより定量した。
【0270】
喘息およびアレルギー性鼻炎の動物モデルにおけるH受容体アンタゴニストによる肥満細胞の走化性の抑制
アレルギー性炎症に反応して肥満細胞が蓄積することおよびこの蓄積をH受容体アンタゴニストにより阻害することができるという観察を試験するために動物モデルを使用した。本発明の化合物をアレルギー性鼻炎又は喘息の処置としてのそれらの使用を示すためにこのモデルにおいて試験した。マウスを第0日および第14日目にオボアルブミン/Alum(0.2mlのAl(OH)中10μg;2%)の腹腔内注入により感作させた。21〜23日目に、マウスはPBS又はオボアルブミンを投与され、24日目の最後の投与後に殺された。気管の切片を切除し、ホルマリン中に固定した。気管のパラフィン包埋および縦の切開、次にトルイジンブルーによる肥満細胞の染色を実施した。あるいはまた、気管を凍結切断(frozen sectioning)のためにOCT中で凍結させ、肥満細胞をIgE染色により特定した。肥満細胞を各気管切片内のそれらの位置に応じて、粘膜下又は上皮下として定量する。アレルゲンに対する暴露は上皮下肥満細胞数を増加するにちがいなく、この効果はH受容体アンタゴニストにより阻害される。
【0271】
本発明の特徴物および利点は当業者に明白である。要約、詳細な説明、背景、実施例及び特許請求の範囲を包含する本開示に基づき、当業者は種々の状態および利用に修飾及び適応を実施することができるであろう。本明細書に記載された刊行物はそれらの全体を引用により取り入れられている。これらの他の態様もまた、本発明の範囲内に入る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)又は(II):
【化1】

[式中、
Wは他の構成員及び置換基指定物から独立に、N又はCRであり、
Xは他の構成員及び置換基指定物から独立に、N又はCRであり、
Yは他の構成員及び置換基指定物から独立に、O、NR10又はCR1011であり、
Zは他の構成員及び置換基指定物から独立に、N又はCR12であり、
nは他の構成員及び置換基指定物から独立に、0、1又は2であり、
1−2はそれぞれ、他の構成員及び置換基指定物から独立に、H、−CF、−C1−6アルキル、−C3−6シクロアルキル、場合により置換されていてもよいアリール又は場合により置換されていてもよいヘテロアリールであるか、あるいはR及びRがそれらが結合されている炭素原子と一緒になって5−又は6−員炭素環及び1個のヘテロ原子を含む5−又は6−員複素環から選択される環式構造Cyc1を形成し、ここで該環式構造Cyc1は他の置換基指定物から独立に、C1−3アルキル、ハロ、ヒドロキシ、アミノ及び−C1−3アルコキシから選択される0、1又は2個の置換基で置換されており、
3−4及びRはそれぞれ、他の構成員及び置換基指定物から独立に、H、−C1−6アルキル、ハロ、−CF、−OCF、−OR、−SR、−S(O)R、−SO、C1−4アルコキシ、シアノ、ニトロ、−C(O)NR、−C(O)フェニル、−C(O)C1−6アルキル、−S(O)C1−4アルキル又は−SO1−4アルキルであるか、あるいはR及びRがそれらが結合されている炭素原子と一緒になってアリール、5−又は6−員炭素環及び1又は2個のヘテロ原子を含む5−又は6−員複素環から選択される環式構造Cyc2を形成し、ここで該環式構造Cyc2は他の置換基指定物から独立に、C1−3アルキル、ハロ、ヒドロキシ、アミノ及び−C1−3アルコキシから選択される0、1又は2個の置換基で置換されており、
ここでR、R及びRはそれぞれ、他の置換基指定物から独立に、H、C1−4アルキル、C3−6シクロアルキル、フェニル、(C3−6シクロアルキル)C1−2アルキル−、ベンジル及びフェネチルから選択されるか、あるいはR及びRがそれらが結合されている窒素と一緒になって4〜7員の複素環式環のHetCyc1を形成し、ここで該環のHetCyc1はO、S、>NH及び>NC1−6アルキルから選択される0又は1個の更なるヘテロ原子を有し、そして該R1−4、R、R、R及び該環のHetCyc1のいずれか中のフェニル、フェネチル、ベンジル、アルキル又はシクロアルキル部分のいずれかは場合により、そして他の置換基指定物から独立に、C1−3アルキル、ハロ、ヒドロキシ、アミノ及びC1−3アルコキシから選択される1、2又は3個の置換基で置換されていてもよく、
は他の構成員及び置換基指定物から独立に、−H、−C1−6アルキル、−C1−4アルコキシ又はヒドロキシであり、
及びRはそれぞれ、他の構成員及び置換基指定物から独立に、−H又は−C1−6アルキルであるか、あるいはR及びRが一緒になって、5〜6員の環式構造Cyc3を形成し、ここで該環式構造Cyc3は5−又は6−員の炭素環あるいは1又は2個の
ヘテロ原子を含む5−又は6−員の複素環であり、そして該環式構造Cyc3は他の置換基指定物から独立に、C1−3アルキル、ハロ、ヒドロキシ、アミノ及び−C1−3アルコキシから選択される0、1又は2個の置換基で置換されており、
は他の構成員及び置換基指定物から独立に、H又は−C1−4アルキルであり、
10及びR11はそれぞれ、他の構成員及び置換基指定物から独立に、H又は−C1−4アルキルであるか、あるいはYがCR1011である時は、R10及びR11がそれらが結合されている炭素構成員と一緒になって、場合により置換されていてもよい環式構造Cyc4を形成し、ここで該環式構造Cyc4は3−〜6−員の炭素環又は0又は1個の更なるヘテロ原子を含む3−〜6−員の非芳香族の複素環であるか、あるいはCR1011がC=Oであり、
12は他の構成員及び置換基指定物から独立に、H、−C1−4アルキル、ヒドロキシ又は−C1−4アルコキシである、
但し、
YがO又はNR10である時は、ZはCR12でありそしてRはヒドロキシ又は−C1−4アルコキシではなく、
ZがNである時は、YはCR1011であり、
及びRの双方が−Hであり、YがCHでありそしてRがメチルである時は、Rはヒドロキシではないこととする]
の化合物、またはそのエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ化合物もしくは製薬学的に許容できるその塩、アミドもしくはエステル。
【請求項2】
YがCR1011である、請求項1の化合物。
【請求項3】
YがCHである、請求項1の化合物。
【請求項4】
ZがN又はCHである、請求項1の化合物。
【請求項5】
n=1又は2である、請求項1の化合物。
【請求項6】
n=1である、請求項1の化合物。
【請求項7】
及びRの一方又は双方がモノ−又はジ−置換フェニル環である、請求項1の化合物。
【請求項8】
又はRの一方のみがモノ−置換フェニル環である、請求項1の化合物。
【請求項9】
が−H、−F、−Cl、メチル又はエチルである、請求項1の化合物。
【請求項10】
が−F、−Cl又はメチルである、請求項1の化合物。
【請求項11】
が−Cl又はメチルである、請求項1の化合物。
【請求項12】
が−H、−F、−Cl又はメチルである、請求項1の化合物。
【請求項13】
が−H、メチル又はヒドロキシである、請求項1の化合物。
【請求項14】
が−Hである、請求項1の化合物。
【請求項15】
及びRが独立に、
a)−H、
b)メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、及び
c)トリフルオロメチル
からなる群から選択される、請求項1の化合物。
【請求項16】
及びRが独立に、H又はメチルである、請求項1の化合物。
【請求項17】
が−H、メチル又はエチルである、請求項1の化合物。
【請求項18】
がメチルである、請求項1の化合物。
【請求項19】
が−H、−F、−Cl又はメチルである、請求項1の化合物。
【請求項20】
1−(3−{4−[4,5−ビス−(4−ブロモ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−クロロ−フェノキシ}−プロピル)−4−メチル−ピペラジン、
1−{3−[3−クロロ−4−(4,5−ジフェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−4−メチル−ピペラジン、
1−(3−{4−[4,5−ビス−(2−クロロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−クロロ−フェノキシ}−プロピル)−4−メチル−ピペラジン、
1−(3−{4−[4,5−ビス−(4−メトキシ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−クロロ−フェノキシ}−プロピル)−4−メチル−ピペラジン、
1−{3−[3−クロロ−4−(4,5−ジ−p−トリル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−4−メチル−ピペラジン、
1−(3−{4−[4,5−ビス−(4−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−クロロ−フェノキシ}−プロピル)−4−メチル−ピペラジン、
1−(3−{4−[4,5−ビス−(3−メトキシ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−クロロ−フェノキシ}−プロピル)−4−メチル−ピペラジン、
1−(3−{4−[4,5−ビス−(3−メトキシ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−2−フルオロ−フェノキシ}−プロピル)−4−メチル−ピペラジン、
1−(3−{4−[4,5−ビス−(4−ブロモ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−クロロ−フェノキシ}−プロピル)−4−メチル−[1,4]ジアゼパン、
1−(3−{4−[4,5−ビス−(3−メトキシ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−クロロ−フェノキシ}−プロピル)−4−メチル−[1,4]ジアゼパン、
1−{3−[2−クロロ−4−(5−メチル−4−フェニル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−4−メチル−[1,4]ジアゼパン、
2−{3−クロロ−4−[3−(4−メチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−プロポキシ]−フェニル}−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール、
2−{2−クロロ−4−[3−(4−メチル−[1,4]ジアゼパン−1−イル)−プロポキシ]−フェニル}−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール、
1−メチル−4−{3−[3−メチル−4−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−ピペリジン、
4−{3−[3−クロロ−4−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−1−メチル−ピペリジン、
4−(3−{3−クロロ−4−[5−メチル−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−プロピル)−1−メチル−ピペリジン、
4−(3−{3−クロロ−4−[4−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−プロピル)−1−メチル−ピペリジン、
4−(3−{4−[4−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−3−メチル−フェノキシ}−プロピル)−1−メチル−ピペリジン、
4−(3−{3−クロロ−4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−プロピル)−1−メチル−ピペリジン、
4−(3−{4−[4,5−ビス−(4−フルオロ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−クロロ−フェノキシ}−プロピル)−1−メチル−ピペリジン、
4−(3−{4−[4,5−ビス−(3−メトキシ−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−クロロ−フェノキシ}−プロピル)−1−メチル−ピペリジン、
4−(3−{3−クロロ−4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−p−トリル−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−プロピル)−1−メチル−ピペリジン、
2−{2−クロロ−4−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロポキシ]−フェニル}−4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール、
4−{3−[3−クロロ−4−(4−メチル−5−プロピル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−1−メチル−ピペリジン、
4−{3−[3−クロロ−4−(5−エチル−4−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−1−メチルピペリジン、
1−メチル−4−(2−{3−メチル−4−[5−メチル−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−エトキシ)−ピペリジン、
5−[4−(3,5−ジクロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−2−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロポキシ]−ピリジン、
5−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−2−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロポキシ]−ピリジン、
2−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロポキシ]−5−[5−メチル−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−ピリジン、
2−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロポキシ]−5−[5−メチル−4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−ピリジン、
2−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロポキシ]−5−[4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン、
1−メチル−4−(3−{5−[5−メチル−4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−ピリジン−2−イルオキシ}−プロピル)−ピペラジン、
1−メチル−4−(3−{5−[5−メチル−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−ピリジン−2−イルオキシ}−プロピル)−ピペラジン、
4−(4−{3−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−ブチル)−1−メチル−ピペリジン、
1−メチル−4−{4−[3−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−ブチル}−ピペリジン、
2−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−4−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン、
2−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−4−[5−メチル−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−ピリジン、
4−{3−[4−(5−イソブチル−4−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−3−メチル−フェノキシ]−プロピル}−1−メチル−ピペリジン、
4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]
−2−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−ピリジン、
4−{3−[3−クロロ−4−(5−イソブチル−4−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−1−メチル−ピペリジン、
1−メチル−4−(4−{3−[5−メチル−4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−ブチル)−ピペリジン、
1−{3−[2−クロロ−4−(1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−4−メチル−ピペラジン、
1−{3−[3−クロロ−4−(4,5−ジメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−4−メチル−ピペラジン、
1−{3−[3−クロロ−4−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−4−メチル−ピペラジン、
1−{3−[2−クロロ−4−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−4−メチル−[1,4]ジアゼパン、
1−メチル−4−(3−{3−メチル−4−[5−メチル−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−プロピル)−ピペリジン、
4−(3−{4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−3−メチル−フェノキシ}−プロピル)−1−メチル−ピペリジン、
4−(2−{4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−3−メチル−フェノキシ}−エトキシ)−1−メチル−ピペリジン、
1−(3−{4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−3−メチル−フェノキシ}−2−メチル−プロピル)−4−メチル−ピペラジン、
2−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−6−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−ピリジン、
4−メチル−2−[3−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−プロポキシ]−5−[5−メチル−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−ピリジン、
5−ブロモ−4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−2−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−ピリジン、
2,4−ジメチル−1−{3−[4−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−ピペラジン、
1,2−ジメチル−4−{3−[4−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−ピペラジン、
3−クロロ−2−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−4−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ピリジン、
1−メチル−4−(4−{4−[5−メチル−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−ピリジン−2−イルオキシ}−ブチル)−[1,4]ジアゼパン、
5−ブロモ−2−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−4−[5−メチル−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−ピリジン、
4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール−2−イル]−2−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−ピリミジン、
4−(3−{4−[5−シクロプロピルメチル−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−3−メチル−フェノキシ}−プロピル)−1−メチル−ピペリジン、
1−{4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−3−メチル−フェノキシ}−3−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−プロパン−2−オール、
4−(3−{3−クロロ−4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−プロピル)−ピペリジン、
4−(3−{3−クロロ−4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−プロピル)−1−エチル−ピペリジン、
4−(3−{3−クロロ−4−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−フェノキシ}−プロピル)−1−イソプロピル−ピペリジン、
1−メチル−4−(3−[4−(4−フェニル−5−トリフルオロメチル−1H−イミダゾール−2−イル)−ナフタレン−1−イルオキシ]−プロピル}−ピペリジン、
1−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−3−{5−[5−メチル−4−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−ピリジン−2−イルオキシ}−プロパン−1−オン、
6−[4−(4−クロロ−フェニル)−5−メチル−1H−イミダゾール−2−イル]−3−フルオロ−2−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−ピリジン、
1−メチル−4−(4−{3−メチル−6−[5−メチル−4−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−1H−イミダゾール−2−イル]−ピリジン−2−イルオキシ}−ブチル)−ピペラジン、
1−メチル−4−{3−[4−(5−メチル−4−チオフェン−2−イル−1H−イミダゾール−2−イル)−フェノキシ]−プロピル}−ピペリジン及び
2−{3−[4−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−ブトキシ]−フェニル}−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン、
から選択される化合物。
【請求項21】
治療的に有効量の、請求項1に記載の化合物から選択される少なくとも1種のH受容体モジュレーターを含んでなる、被験者におけるH受容体媒介状態を処置又は予防するための製薬学的組成物。
【請求項22】
治療的に有効量の、請求項2に記載の化合物から選択される少なくとも1種のH受容体モジュレーターを含んでなる、被験者におけるH受容体媒介状態を処置又は予防するための製薬学的組成物。
【請求項23】
治療的に有効量の、請求項3に記載の化合物から選択される少なくとも1種のH受容体モジュレーターを含んでなる、被験者におけるH受容体媒介状態を処置又は予防するための製薬学的組成物。
【請求項24】
治療的に有効量の、請求項4に記載の化合物から選択される少なくとも1種のH受容体モジュレーターを含んでなる、被験者におけるH受容体媒介状態を処置又は予防するための製薬学的組成物。
【請求項25】
治療的に有効量の、請求項5に記載の化合物から選択される少なくとも1種のH受容体モジュレーターを含んでなる、被験者におけるH受容体媒介状態を処置又は予防するための製薬学的組成物。
【請求項26】
治療的に有効量の、請求項6に記載の化合物から選択される少なくとも1種のH受容体モジュレーターを含んでなる、被験者におけるH受容体媒介状態を処置又は予防するための製薬学的組成物。
【請求項27】
治療的に有効量の、請求項7に記載の化合物から選択される少なくとも1種のH受容体モジュレーターを含んでなる、被験者におけるH受容体媒介状態を処置又は予防するための製薬学的組成物。
【請求項28】
治療的に有効量の、請求項8に記載の化合物から選択される少なくとも1種のH受容体モジュレーターを含んでなる、被験者におけるH受容体媒介状態を処置又は予防するための製薬学的組成物。
【請求項29】
治療的に有効量の、請求項9に記載の化合物から選択される少なくとも1種のH受容体モジュレーターを含んでなる、被験者におけるH受容体媒介状態を処置又は予防するための製薬学的組成物。
【請求項30】
治療的に有効量の、請求項10に記載の化合物から選択される少なくとも1種のH受容体モジュレーターを含んでなる、被験者におけるH受容体媒介状態を処置又は予防するための製薬学的組成物。
【請求項31】
治療的に有効量の、請求項11に記載の化合物から選択される少なくとも1種のH受容体モジュレーターを含んでなる、被験者におけるH受容体媒介状態を処置又は予防するための製薬学的組成物。
【請求項32】
治療的に有効量の、請求項12に記載の化合物から選択される少なくとも1種のH受容体モジュレーターを含んでなる、被験者におけるH受容体媒介状態を処置又は予防するための製薬学的組成物。
【請求項33】
治療的に有効量の、請求項13に記載の化合物から選択される少なくとも1種のH受容体モジュレーターを含んでなる、被験者におけるH受容体媒介状態を処置又は予防するための製薬学的組成物。
【請求項34】
治療的に有効量の、請求項14に記載の化合物から選択される少なくとも1種のH受容体モジュレーターを含んでなる、被験者におけるH受容体媒介状態を処置又は予防するための製薬学的組成物。
【請求項35】
治療的に有効量の、請求項15に記載の化合物から選択される少なくとも1種のH受容体モジュレーターを含んでなる、被験者におけるH受容体媒介状態を処置又は予防するための製薬学的組成物。
【請求項36】
治療的に有効量の、請求項16に記載の化合物から選択される少なくとも1種のH受容体モジュレーターを含んでなる、被験者におけるH受容体媒介状態を処置又は予防するための製薬学的組成物。
【請求項37】
治療的に有効量の、請求項17に記載の化合物から選択される少なくとも1種のH受容体モジュレーターを含んでなる、被験者におけるH受容体媒介状態を処置又は予防するための製薬学的組成物。
【請求項38】
治療的に有効量の、請求項18に記載の化合物から選択される少なくとも1種のH受容体モジュレーターを含んでなる、被験者におけるH受容体媒介状態を処置又は予防するための製薬学的組成物。
【請求項39】
治療的に有効量の、請求項19に記載の化合物から選択される少なくとも1種のH
容体モジュレーターを含んでなる、被験者におけるH受容体媒介状態を処置又は予防するための製薬学的組成物。
【請求項40】
治療的に有効量の、請求項20に記載の化合物から選択される少なくとも1種のH受容体モジュレーターを含んでなる、被験者におけるH受容体媒介状態を処置又は予防するための製薬学的組成物。
【請求項41】
治療的に有効量の、請求項1に記載の化合物から選択される少なくとも1種の白血球漸増(recruitment)インヒビターを含んでなる、被験者における白血球漸増を抑制するための製薬学的組成物。
【請求項42】
治療的に有効量の、請求項2に記載の化合物から選択される少なくとも1種の白血球漸増インヒビターを含んでなる、被験者における白血球漸増を抑制するための製薬学的組成物。
【請求項43】
治療的に有効量の、請求項3に記載の化合物から選択される少なくとも1種の白血球漸増インヒビターを含んでなる、被験者における白血球漸増を抑制するための製薬学的組成物。
【請求項44】
治療的に有効量の、請求項4に記載の化合物から選択される少なくとも1種の白血球漸増インヒビターを含んでなる、被験者における白血球漸増を抑制するための製薬学的組成物。
【請求項45】
治療的に有効量の、請求項5に記載の化合物から選択される少なくとも1種の白血球漸増インヒビターを含んでなる、被験者における白血球漸増を抑制するための製薬学的組成物。
【請求項46】
治療的に有効量の、請求項6に記載の化合物から選択される少なくとも1種の白血球漸増インヒビターを含んでなる、被験者における白血球漸増を抑制するための製薬学的組成物。
【請求項47】
治療的に有効量の、請求項7に記載の化合物から選択される少なくとも1種の白血球漸増インヒビターを含んでなる、被験者における白血球漸増を抑制するための製薬学的組成物。
【請求項48】
治療的に有効量の、請求項8に記載の化合物から選択される少なくとも1種の白血球漸増インヒビターを含んでなる、被験者における白血球漸増を抑制するための製薬学的組成物。
【請求項49】
治療的に有効量の、請求項9に記載の化合物から選択される少なくとも1種の白血球漸増インヒビターを含んでなる、被験者における白血球漸増を抑制するための製薬学的組成物。
【請求項50】
治療的に有効量の、請求項10に記載の化合物から選択される少なくとも1種の白血球漸増インヒビターを含んでなる、被験者における白血球漸増を抑制するための製薬学的組成物。
【請求項51】
治療的に有効量の、請求項11に記載の化合物から選択される少なくとも1種の白血球漸増インヒビターを含んでなる、被験者における白血球漸増を抑制するための製薬学的組成物。
【請求項52】
治療的に有効量の、請求項12に記載の化合物から選択される少なくとも1種の白血球漸増インヒビターを含んでなる、被験者における白血球漸増を抑制するための製薬学的組成物。
【請求項53】
治療的に有効量の、請求項13に記載の化合物から選択される少なくとも1種の白血球漸増インヒビターを含んでなる、被験者における白血球漸増を抑制するための製薬学的組成物。
【請求項54】
治療的に有効量の、請求項14に記載の化合物から選択される少なくとも1種の白血球漸増インヒビターを含んでなる、被験者における白血球漸増を抑制するための製薬学的組成物。
【請求項55】
治療的に有効量の、請求項15に記載の化合物から選択される少なくとも1種の白血球漸増インヒビターを含んでなる、被験者における白血球漸増を抑制するための製薬学的組成物。
【請求項56】
治療的に有効量の、請求項16に記載の化合物から選択される少なくとも1種の白血球漸増インヒビターを含んでなる、被験者における白血球漸増を抑制するための製薬学的組成物。
【請求項57】
治療的に有効量の、請求項17に記載の化合物から選択される少なくとも1種の白血球漸増インヒビターを含んでなる、被験者における白血球漸増を抑制するための製薬学的組成物。
【請求項58】
治療的に有効量の、請求項18に記載の化合物から選択される少なくとも1種の白血球漸増インヒビターを含んでなる、被験者における白血球漸増を抑制するための製薬学的組成物。
【請求項59】
治療的に有効量の、請求項19に記載の化合物から選択される少なくとも1種の白血球漸増インヒビターを含んでなる、被験者における白血球漸増を抑制するための製薬学的組成物。
【請求項60】
治療的に有効量の、請求項20に記載の化合物から選択される少なくとも1種の白血球漸増インヒビターを含んでなる、被験者における白血球漸増を妨げるための製薬学的組成物。
【請求項61】
治療的に有効量の、請求項1に記載の化合物から選択される少なくとも1種の抗炎症化合物を含んでなる、抗炎症組成物。
【請求項62】
治療的に有効量の、請求項2に記載の化合物から選択される少なくとも1種の抗炎症化合物を含んでなる、抗炎症組成物。
【請求項63】
治療的に有効量の、請求項3に記載の化合物から選択される少なくとも1種の抗炎症化合物を含んでなる、抗炎症組成物。
【請求項64】
治療的に有効量の、請求項4に記載の化合物から選択される少なくとも1種の抗炎症化合物を含んでなる、抗炎症組成物。
【請求項65】
治療的に有効量の、請求項5に記載の化合物から選択される少なくとも1種の抗炎症化
合物を含んでなる、抗炎症組成物。
【請求項66】
治療的に有効量の、請求項6に記載の化合物から選択される少なくとも1種の抗炎症化合物を含んでなる、抗炎症組成物。
【請求項67】
治療的に有効量の、請求項7に記載の化合物から選択される少なくとも1種の抗炎症化合物を含んでなる、抗炎症組成物。
【請求項68】
治療的に有効量の、請求項8に記載の化合物から選択される少なくとも1種の抗炎症化合物を含んでなる、抗炎症組成物。
【請求項69】
治療的に有効量の、請求項9に記載の化合物から選択される少なくとも1種の抗炎症化合物を含んでなる、抗炎症組成物。
【請求項70】
治療的に有効量の、請求項10に記載の化合物から選択される少なくとも1種の抗炎症化合物を含んでなる、抗炎症組成物。
【請求項71】
治療的に有効量の、請求項11に記載の化合物から選択される少なくとも1種の抗炎症化合物を含んでなる、抗炎症組成物。
【請求項72】
治療的に有効量の、請求項12に記載の化合物から選択される少なくとも1種の抗炎症化合物を含んでなる、抗炎症組成物。
【請求項73】
治療的に有効量の、請求項13に記載の化合物から選択される少なくとも1種の抗炎症化合物を含んでなる、抗炎症組成物。
【請求項74】
治療的に有効量の、請求項14に記載の化合物から選択される少なくとも1種の抗炎症化合物を含んでなる、抗炎症組成物。
【請求項75】
治療的に有効量の、請求項15に記載の化合物から選択される少なくとも1種の抗炎症化合物を含んでなる、抗炎症組成物。
【請求項76】
治療的に有効量の、請求項16に記載の化合物から選択される少なくとも1種の抗炎症化合物を含んでなる、抗炎症組成物。
【請求項77】
治療的に有効量の、請求項17に記載の化合物から選択される少なくとも1種の抗炎症化合物を含んでなる、抗炎症組成物。
【請求項78】
治療的に有効量の、請求項18に記載の化合物から選択される少なくとも1種の抗炎症化合物を含んでなる、抗炎症組成物。
【請求項79】
治療的に有効量の、請求項19に記載の化合物から選択される少なくとも1種の抗炎症化合物を含んでなる、抗炎症組成物。
【請求項80】
治療的に有効量の、請求項20に記載の化合物から選択される少なくとも1種の抗炎症化合物を含んでなる、抗炎症組成物。
【請求項81】
治療的に有効量の、請求項1に記載の化合物から選択される少なくとも1種の抗炎症化合物を含んでなる製薬学的組成物を、炎症反応と関連する被験者に投与する方法を含んでなる、被験者における炎症を処置又は予防するための方法。
【請求項82】
炎症反応が状態:炎症性障害、アレルギー性障害、皮膚科学的障害、自己免疫性疾患、リンパ性障害、掻痒皮膚及び免疫不全障害、の少なくとも1種に対する反応である、請求項81に記載の方法。
【請求項83】
炎症反応が化学療法に対する反応である、請求項81に記載の方法。
【請求項84】
炎症反応が物理的刺激に対する反応及び化学的刺激に対する反応の少なくとも一方に対する反応である、請求項81に記載の方法。
【請求項85】
炎症反応が感染に対する反応である、請求項81に記載の方法。
【請求項86】
炎症反応が該被験者に外来の物体による侵入に対する反応である、請求項81に記載の方法。
【請求項87】
炎症反応が免疫学的刺激に対する反応である、請求項81に記載の方法。
【請求項88】
炎症反応が状態:アレルギー、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、アテローム性動脈硬化症、関節リューマチ、多発性硬化症及び炎症性腸疾患、の少なくとも1種に対する反応である、請求項81に記載の方法。
【請求項89】
炎症性腸疾患がクローン病及び潰瘍性大腸炎のうちの少なくとも一方である、請求項88に記載の方法。
【請求項90】
炎症反応が乾癬、アレルギー性鼻炎、強皮症、自己免疫性甲状腺疾患、免疫媒介糖尿病及び踉蹌の少なくとも1種に対する反応である、請求項81に記載の方法。
【請求項91】
炎症反応が状態:筋無力症、自己免疫性神経障害の少なくとも1種に対する反応である、請求項81に記載の方法。
【請求項92】
自己免疫性神経障害がギラン・バレー神経障害である、請求項91に記載の方法。
【請求項93】
炎症反応が状態:自己免疫性ブドウ膜炎、自己免疫性溶血性貧血、悪性貧血、自己免疫性血小板減少症、一過性動脈炎、抗リン脂質症候群及び脈管炎(vasculitides)の少なくとも1種に対する反応である、請求項81に記載の方法。
【請求項94】
脈管炎がウェゲナー肉芽腫症である、請求項93に記載の方法。
【請求項95】
炎症反応が状態:ベーチェット病、疱疹状皮膚炎、尋常性天疱瘡、白斑、原発性胆汁性肝硬変、自己免疫性肝炎、自己免疫性卵巣炎、自己免疫性精巣炎、副腎の自己免疫性疾患、多発性筋炎、皮膚筋炎、脊椎関節症、の少なくとも1種に対する反応である、請求項81に記載の方法。
【請求項96】
脊椎関節症が硬直性脊椎炎である、請求項95に記載の方法。
【請求項97】
炎症反応が少なくともシェーグレン症候群に対する反応である、請求項81に記載の方法。
【請求項98】
炎症反応が急性炎症:アレルギー性炎症及び慢性炎症の少なくとも1種である、請求項81に記載の方法。
【請求項99】
治療的に有効量の、請求項1に記載の化合物から選択される少なくとも1種のH受容体モジュレーターを含んでなる製薬学的組成物を被験者に投与する方法を含んでなる、被験者におけるH受容体媒介状態を処置又は予防する方法。
【請求項100】
請求項1に記載の化合物から選択される少なくとも1種のモジュレーターにH受容体を暴露する方法を含んでなる、H受容体をモジュレートする方法。
【請求項101】
モジュレーターがH受容体アンタゴニストである、請求項100に記載の方法。
【請求項102】
モジュレーターがH受容体の部分的アゴニストである、請求項100に記載の方法。
【請求項103】
治療的に有効量の、請求項1に記載の化合物から選択される少なくとも1種の白血球漸増インヒビターを含んでなる製薬学的組成物を被験者に投与する方法を含んでなる、被験者における白血球漸増を抑制する方法。

【公表番号】特表2007−530570(P2007−530570A)
【公表日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−505143(P2007−505143)
【出願日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【国際出願番号】PCT/US2005/009715
【国際公開番号】WO2005/092066
【国際公開日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願人】(390033008)ジヤンセン・フアーマシユーチカ・ナームローゼ・フエンノートシヤツプ (616)
【氏名又は名称原語表記】JANSSEN PHARMACEUTICA NAAMLOZE VENNOOTSCHAP
【Fターム(参考)】