説明

インターネットファクシミリ装置およびインターネットファクシミリシステム

【課題】ユーザが有する複数のメールアドレスから用途に応じて発信元として使用するメールアドレスを選択可能なインターネットファクシミリ装置を提供する。
【解決手段】原稿を読み取り作成された画像データをメールに添付して送信するインターネットファクシミリ装置100であって、ユーザの識別情報および認証情報を受け付けるID受付部110と、受け付けた識別情報および認証情報に基づいて認証されたユーザの少なくとも一つのメールアドレスを取得する問合せ部114と、取得したユーザのメールアドレスの一覧を提示する表示部104と、一覧の中から発信元として選択されたメールアドレスの指定を受け付ける選択受付部116と、受け付けたメールアドレスを発信元としてメールに画像データを添付して送信するメール編集部120およびメール送信部128と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インターネットファクシミリ装置およびインターネットファクシミリシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワーク技術の普及にともない、たとえばファクシミリ装置やMFP(Multi Functional Peripheral)などの情報機器もネットワークに接続されるようになってきた。このようなファクシミリ装置は、一般的なG3方式等によるファクシミリ通信機能の他に、Eメール送受信機能、原稿の画像データ等をネットワークを介して送受信するインターネットファックス機能等を備え、他のファクシミリ装置、コンピュータ、およびインターネットファクシミリ装置等と情報の送受信を行うことができる。
【0003】
このように、ファクシミリ装置がクライアントとしてネットワークに接続されることにより、ファクシミリ装置は、同じネットワークに接続されたディレクトリサーバに蓄積された情報を読み出すことが可能となってきた。
【0004】
特許文献1には、LDAP(Lightweight Directory Access Protocol)に基づくディレクトリサービスにおいて、クライアント側からLDAPに基づく検索を検索用ディレクトリサーバに実行させ、必要な情報を検索する文書ファイル検索システムが開示されている。
【0005】
このようなディレクトリサーバに、電話帳などの情報を登録しておくことにより、従来はファクシミリ装置毎に保有していた電話帳などの情報を一元管理することが可能となっている。
【0006】
また、従来のインターネットファクシミリ装置は、原稿をスキャンして得られた画像データをメールに添付して送信する際、発信者がインターネットファクシミリ装置自体に設定されている固定的なメールアドレスであると、メールの受け取り側で実際の発信者が誰であるのか特定することができないことから、発信者がユーザ認証後に、自分のメールアドレスをディレクトリサーバから取得して、発信元のメールアドレスとして使用することも可能であった。
【特許文献1】特許3651768号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来のインターネットファクシミリ装置では、ディレクトリサーバなどに複数のメールアドレスが登録されていた場合でも、ユーザが用途に応じてメールアドレスを選択することはできず、予め決められたメールアドレスのみの固定的な使用方法となっていた。
【0008】
さらに、従来のインターネットファクシミリ装置では、発信元のメールアドレスがメールを送信したユーザのメールアドレスではなく、送信操作を行ったファクシミリ装置固有のメールアドレスになっていた。そのため、メールを受信した相手先で受信メールに対して返信する場合や、送信したメールがエラーになって返信された場合などに、装置のメールアドレス宛にメールが届いてしまい、メールを送信したユーザ自身が返信メールやエラー通知メールを受信したことに気が付かないことがあった。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ユーザが有する複数のメールアドレスから用途に応じて発信元として使用するメールアドレスを選択可能なインターネットファクシミリ装置を提供することにある。
【0010】
また本発明の別な目的は、複数のメールアドレスから用途に応じて発信元、返信先、およびエラー時返信先として使用するメールアドレスを柔軟に選択可能なインターネットファクシミリ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、原稿を読み取り作成された画像データをメールに添付して送信するインターネットファクシミリ装置であって、
ユーザの識別情報および認証情報を受け付ける認証受付部と、
前記認証受付部が受け付けた前記識別情報および前記認証情報に基づいて認証されたユーザの少なくとも一つのメールアドレスを取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記ユーザの前記メールアドレスの一覧を提示する提示部と、
前記一覧の中から発信元として選択されたメールアドレスの指定を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた前記メールアドレスを発信元として前記メールに前記画像データを添付して送信する送信部と、
を備えたことを特徴とするインターネットファクシミリ装置が提供される。
【0012】
この発明によれば、認証されたユーザの複数のメールアドレスの中から発信元のメールアドレスを選択してメールを送信することができるので、用途に応じて発信元のメールアドレスを使い分けることができ、利便性がよい。また、認証されたユーザのメールアドレス情報を使用して発信元とするので、なりすましなどの不正行為を防止することができる。
【0013】
上記インターネットファクシミリ装置において、発信元の変更の入力を拒否する手段または、発信元の変更が行われた場合、エラー通知を行う手段と、をさらに含むことができる。また、上記インターネットファクシミリ装置において、装置共通の発信元メールアドレスを記憶する記憶部を有し、ユーザ認証できなかったり、ユーザのメールアドレスが取得できなかったりした場合、受付部は記憶部に記憶されている装置共通の発信元メールアドレスを受け付けることもできる。
【0014】
上記インターネットファクシミリ装置において、前記認証受付部が受け付けた前記識別情報および前記認証情報に基づいて前記ユーザの認証を行う認証部と、複数のユーザの少なくとも一つのメールアドレスをそれぞれ記憶するアドレス記憶部と、をさらに備えることができ、前記取得部は、前記アドレス記憶部から前記認証部が前記認証した前記ユーザの前記メールアドレスを取得することができる。
【0015】
上記インターネットファクシミリ装置において、前記取得部は、複数のユーザの少なくとも一つのメールアドレスをそれぞれ記憶する外部アドレス記憶部から前記認証されたユーザのメールアドレスを取得することができる。
【0016】
ここで、外部アドレス記憶部とは、たとえば、LDAPサーバなどのディレクトリサーバを含むことができる。
【0017】
この構成によれば、外部アドレス記憶部でメールアドレス情報などを一元管理することができるので、異なるインターネットファクシミリ装置からも同じ外部アドレス記憶部にアクセスし、同様にメールアドレス情報を共有することができるので、利便性がよい。
【0018】
上記インターネットファクシミリ装置において、デフォルトのメールアドレスの指定を受け付けるデフォルト受付部と、前記ユーザ毎に前記デフォルトの指定を前記アドレス記憶部または前記外部アドレス記憶部に登録する登録部と、を含むことができ、前記受付部は、前記デフォルトに登録された前記メールアドレスを前記発信元として受け付けることができる。
【0019】
この構成によれば、発信元メールアドレスのデフォルト登録ができるので、毎回発信元のメールアドレスを選択する必要がなく、操作が簡素化される。また、デフォルトの発信元メールアドレスは必要に応じて登録変更することができる。
【0020】
本発明によれば、原稿を読み取り作成された画像データを記憶する画像記憶部と、
ユーザの識別情報および認証情報を受け付ける認証受付部と、
前記認証受付部が受け付けた前記識別情報および前記認証情報に基づいて前記ユーザの認証を行う認証部と、
複数のユーザの少なくとも一つのメールアドレスをそれぞれ記憶するアドレス記憶部と、
前記認証部が認証した前記ユーザのメールアドレスを前記アドレス記憶部から取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記ユーザの前記メールアドレスの一覧を提示する提示部と、
前記一覧の中から発信元として選択されたメールアドレスの指定を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた前記メールアドレスを発信元としてメールに前記画像データを添付して送信する送信部と、
を備えたことを特徴とするインターネットファクシミリシステムが提供される。
【0021】
本発明によれば、原稿を読み取り作成された画像データをメールに添付して送信するインターネットファクシミリ装置であって、
ユーザの識別情報および認証情報を受け付ける認証受付部と、
前記認証受付部が受け付けた前記識別情報および前記認証情報に基づいて認証されたユーザの少なくとも一つのメールアドレスを取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記ユーザの前記メールアドレス、および自装置に予め登録されている装置固有のメールアドレスを含む一覧を提示する提示部と、
前記一覧の中から発信元、返信先およびエラー時返信先として選択されたメールアドレスの指定を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた前記発信元、前記返信先および前記エラー時返信先のメールアドレスを前記メールのメールヘッダの該当フィールドに記述し、該メールに前記画像データを添付して送信する送信部と、
を備えたことを特徴とするインターネットファクシミリ装置が提供される。
【0022】
この発明によれば、ユーザの複数のメールアドレス、および装置固有のメールアドレスの中から発信元、返信先およびエラー時返信先のメールアドレスを選択してメールを送信することができるので、用途に応じて発信元、返信先およびエラー時返信先のメールアドレスを使い分けることができ、利便性がよい。また、返信メールやエラー時返信メールをユーザ宛に返信させる設定をすることができるので、メールに気が付かないなどの問題を解決することができる。
【0023】
上記インターネットファクシミリ装置において、前記認証受付部が受け付けた前記識別情報および前記認証情報に基づいて前記ユーザの認証を行う認証部と、複数のユーザの少なくとも一つのメールアドレスおよび装置固有のメールアドレスをそれぞれ記憶するアドレス記憶部と、をさらに備えることができ、前記取得部は、前記アドレス記憶部から前記認証部が前記認証した前記ユーザの前記メールアドレスを取得することができる。
【0024】
上記インターネットファクシミリ装置において、前記取得部は、複数のユーザの少なくとも一つのメールアドレスをそれぞれ記憶する外部アドレス記憶部から前記認証されたユーザのメールアドレスを取得することができる。
【0025】
上記インターネットファクシミリ装置において、前記外部アドレス記憶部は、前記ユーザ毎に、返信先およびエラー時返信先のメールアドレスを記憶し、前記取得部は、前記外部アドレス記憶部から前記認証されたユーザの前記返信先および前記エラー時返信先のメールアドレスを取得することができる。
【0026】
ここで、外部アドレス記憶部とは、たとえば、LDAPサーバなどのディレクトリサーバを含むことができる。この構成によれば、返信先およびエラー時返信先のメールアドレスを外部アドレス記憶部に予め登録して一元管理することができるので、異なるインターネットファクシミリ装置からも同じ外部アドレス記憶部にアクセスし、同様にメールアドレス情報を共有することができる、利便性がよい。
【0027】
上記インターネットファクシミリ装置において、デフォルトの発信元のメールアドレスの指定を受け付けるデフォルト受付部と、前記ユーザ毎に前記デフォルトの指定を前記アドレス記憶部または前記外部アドレス記憶部に登録する登録部と、を含むことができ、前記受付部は、前記デフォルトに登録された前記メールアドレスを前記発信元として受け付けることができる。
【0028】
この構成によれば、発信元、返信先、およびエラー時返信先のメールアドレスのデフォルト登録ができるので、毎回発信元、返信先、およびエラー時返信先のメールアドレスを選択する必要がなく、操作が簡素化される。また、デフォルトの発信元、返信先、およびエラー時返信先のメールアドレスは必要に応じて登録変更することができる。
【0029】
本発明によれば、原稿を読み取り作成された画像データを記憶する画像記憶部と、
ユーザの識別情報および認証情報を受け付ける認証受付部と、
前記認証受付部が受け付けた前記識別情報および前記認証情報に基づいて前記ユーザの認証を行う認証部と、
複数のユーザの少なくとも一つのメールアドレス、および装置固有のメールアドレスをそれぞれ記憶するアドレス記憶部と、
前記認証部が認証した前記ユーザのメールアドレスおよび装置固有のメールアドレスを前記アドレス記憶部から取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記ユーザの前記メールアドレスおよび装置固有のメールアドレスの一覧を提示する提示部と、
前記一覧の中から発信元、返信先およびエラー時返信先として選択されたメールアドレスの指定を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた前記発信元、前記返信先および前記エラー時返信先のメールアドレスを前記メールのメールヘッダの該当フィールドに記述し、メールに前記画像データを添付して送信する送信部と、
を備えたことを特徴とするインターネットファクシミリシステムが提供される。
【0030】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、ユーザが有する複数のメールアドレスから用途に応じて発信元として使用するメールアドレスを選択可能なインターネットファクシミリ装置が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0033】
(第一の実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係るインターネットファクシミリシステムの構成を示す機能ブロック図である。本実施形態のインターネットファクシミリ装置100は、原稿を読み取り作成された画像データをメールに添付して送信するインターネットファクシミリ装置であって、ユーザの識別情報および認証情報を受け付ける認証受付部(ID受付部110)と、認証受付部が受け付けた識別情報および認証情報に基づいて認証されたユーザの少なくとも一つのメールアドレスを取得する取得部(問合せ部114)と、取得部が取得したユーザのメールアドレスの一覧を提示する提示部(表示部104)と、一覧の中から発信元として選択されたメールアドレスの指定を受け付ける受付部(選択受付部116)と、受付部が受け付けたメールアドレスを発信元としてメールに画像データを添付して送信する送信部(メール編集部120およびメール送信部128)と、を備える。
【0034】
インターネットファクシミリ装置100は、たとえば、LANやインターネットなどのネットワーク1に接続されたインターネットファクシミリ装置やMFPなどである。なお、図1において、本発明の本質に関わらない部分の構成については省略してある。
【0035】
また、インターネットファクシミリ装置100およびLDAPサーバ10の各構成要素は、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされた本図の構成要素を実現するプログラム、そのプログラムを格納するハードディスクなどの記憶ユニット、ネットワーク接続用インタフェースを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。以下説明する各図は、ハードウエア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
【0036】
詳細には、インターネットファクシミリ装置100は、操作部102と、表示部104と、インタフェース部(図中、「I/F」と示す)106と、ID受付部110と、認証要求部112と、問合せ部114と、選択受付部116と、メール編集部120と、メール本文記憶部(図中、「メール本文」と示す)122と、読取部124と、画像記憶部(図中、「画像」と示す)126と、メール送信部128と、を含む。また、LDAPサーバ10は、ネットワーク1を介してインターネットファクシミリ装置100に接続され、インタフェース部(図中、「I/F」と示す)12と、認証部14と、ユーザ情報記憶部(図中、「ユーザ情報」と示す)16と、検索部18と、を含む。
【0037】
本実施形態において、ユーザの情報をLDAPサーバ10などの外部記憶部に登録する構成としたが、この構成によれば、外部記憶部でメールアドレス情報などを一元管理することができるので、異なるインターネットファクシミリ装置からも同じ外部記憶部にアクセスし、同様にメールアドレス情報を共有することができるので、利便性がよい。
【0038】
インターネットファクシミリ装置100において、操作部102は、操作パネル(不図示)上に設けられた操作キー、操作ボタン、スイッチ、レバー、キーボード、タッチパネル、シートキーなどであり、ユーザが各種設定や指示の操作入力を行うのに使用する。
【0039】
表示部104は、操作パネル上に設けられたランプ、LED表示器、液晶ディスプレイ、CRTモニタなどであり、各種情報表示、操作画面表示、インターネットファクシミリ装置100の動作や状態表示などを行う。
【0040】
インタフェース部106は、ネットワーク1を介してLDAPサーバ10やメールサーバ3と通信を行う。インタフェース部106は、有線および無線通信のいずれでもよい。
【0041】
ID受付部110は、ユーザが操作部102を操作して入力したユーザの識別情報および認証情報を受け付ける。ここで、識別情報とは、ユーザを識別する情報であり、ユーザ名やユーザIDなどである。認証情報とは、パスワードやICカードやRFID(Radio Frequency Identification)から読み取られた情報、指紋などの生体認証情報を含むこともできる。ID受付部110は、ICカード読取部、RFID読取部、指紋読取部などを含むことができる。なお、ICカードやRFIDの場合は、認証情報だけでなく識別情報も含まれ、同時に読み取ることができる。
【0042】
認証要求部112は、インタフェース部106を介してLDAPサーバ10にID受付部110が受け付けたユーザの識別情報および認証情報を送信し、ユーザ認証を要求する。さらに、認証要求部112は、LDAPサーバ10からの認証結果をインタフェース部106を介して受信し、ユーザが認証された場合、問合せ部114に通知する。問合せ部114は、認証要求部112が認証要求したユーザがLDAPサーバ10によって認証された場合、そのユーザのメールアドレスをインタフェース部106を介してLDAPサーバ10に問い合わせ、少なくとも一つのメールアドレスを取得する。
【0043】
LDAPサーバ10において、インタフェース部12は、ネットワーク1を介してインターネットファクシミリ装置100と通信を行う。認証部14は、インタフェース部12を介してインターネットファクシミリ装置100からの認証要求を受け付け、ユーザの識別情報および認証情報に基づいて、ユーザの認証を行う。なお、LDAPサーバ10には、予め各ユーザの識別情報および認証情報が登録されているものとする。認証部14は、認証結果をインタフェース部12を介してインターネットファクシミリ装置100に返信する。
【0044】
ユーザ情報記憶部16は、各ユーザの各種情報を記憶する。図2にユーザ情報記憶部16の一例を示す。ユーザ情報記憶部16は、ユーザID31毎に、名前33、第1のメールアドレス(図中、「メールアドレス1」と示す)35、第2のメールアドレス(図中、「メールアドレス2」と示す)37、デフォルト指定(図中、「デフォルト」と示す)39を含む。
【0045】
デフォルト指定39とは、ユーザ情報記憶部16に登録されている複数のメールアドレス35、37のうち何れのメールアドレスを発信元として使用するのかのデフォルト指定を示す情報を含む。ここでは、デフォルト指定39が「1」の場合は、第1のメールアドレス35を示し、「2」の場合は、第2のメールアドレス37を示し、「3」の場合は、第3のメールアドレス(不図示)を示すこととする。
【0046】
図1に戻り、検索部18は、インターネットファクシミリ装置100からの問い合わせに呼応して、認証されたユーザの少なくとも一つのメールアドレスと、デフォルト指定39とをユーザ情報記憶部16から検索し、インタフェース部12を介してインターネットファクシミリ装置100に送信する。
【0047】
インターネットファクシミリ装置100において、選択受付部116は、問合せ部114が取得した少なくとも一つのメールアドレスの一覧を表示部104に表示する。図3にアドレス指定画面200の一例を示す。アドレス指定画面200は、アドレス一覧202と、OKボタン206と、を含む。アドレス一覧202には、問合せ部114が取得した複数のメールアドレスが表示されるとともに、デフォルト指定39に基づいて、デフォルト指定されているメールアドレスが反転表示204される。メールアドレスのデフォルト指定がされていない場合は、通常表示のみとなる。
【0048】
ユーザは、操作部102を介して発信元として使用するメールアドレスをアドレス指定画面200のアドレス一覧202から選択し、反転表示204させた後、OKボタン206を押下する。アドレス指定画面200において、ユーザによって選択されたメールアドレスの指定を選択受付部116が受け付ける。
【0049】
図1に戻り、読取部124は、原稿を読み取り画像データを作成し、画像記憶部126に格納する。メール編集部120は、選択受付部116が受け付けたメールアドレスを発信元として、さらに送信先のメールアドレスの指定を操作部102を介して受け付け、メールの作成および編集を行う。メール本文記憶部122には、メール編集部120により作成および編集されたメールが記憶される。メール編集部120は、メール本文記憶部122に記憶されたメールに画像記憶部126に記憶された画像データを添付して送信メールを作成する。メール送信部128は、メール編集部120が作成した送信メールをインタフェース部106を介してメールサーバ3、ここでは、SMTPサーバに送信され、メールサーバ3から宛先メールアドレスに該当するメールサーバに転送される。
【0050】
このように構成されたインターネットファクシミリ装置100の動作について、以下に説明する。図4は、本実施形態のインターネットファクシミリ装置100の動作の一例を示すフローチャートである。以下、図1乃至図5を用いて説明する。
【0051】
まず、ユーザが操作パネル上で、インターネットファクシミリを送信する操作を開始すると、表示部104にログイン画面(不図示)が表示される(S11)。ログイン画面にて、ユーザIDとパスワードの入力をユーザに促し、ユーザが操作部102を使用して入力したユーザIDおよびパスワードをID受付部110が受け付ける(S13)。
【0052】
つづいて、認証要求部112がID受付部110が受け付けたユーザIDおよびパスワードをインタフェース部106を介してネットワーク1上のLDAPサーバ10に送信し、認証要求を行う(S15)。LDAPサーバ10において、インタフェース部12を介してインターネットファクシミリ装置100から認証部14が認証要求を受け付け、ユーザIDおよびパスワードに基づいて、ユーザ認証を行う。
【0053】
ユーザ認証に成功した場合(S17のYES)、インタフェース部106を介して認証要求部112に通知し、認証要求部112から問合せ部114に指示して、問合せ部114が認証されたユーザのメールアドレスをLDAPサーバ10に問い合わせる(S19)。問合せ部114がインタフェース部106を介してネットワーク1上のLDAPサーバ10に認証されたユーザのメールアドレスを問い合わせると、LDAPサーバ10において、インタフェース部12を介して検索部18が問い合わせを受け付け、ユーザ情報記憶部16にアクセスし、ユーザの少なくとも一つのメールアドレスを取得し、インタフェース部12を介してインターネットファクシミリ装置100にメールアドレスを返信する。ここでは、たとえば、ユーザID「AAA」のユーザの複数のメールアドレス「aaa@***.ne.jp」および「abc@***.co.jp」などがLDAPサーバ10からインターネットファクシミリ装置100に返信される。
【0054】
インターネットファクシミリ装置100において、問合せ部114がインタフェース部106を介してLDAPサーバ10から認証されたユーザの複数のメールアドレスを受信し、選択受付部116が表示部104に図3のアドレス指定画面200を表示する(S21)。このとき、LDAPサーバ10からは、認証されたユーザの複数のメールアドレスとともに、図2のデフォルト指定39の情報、ここでは、第1のメールアドレス35がデフォルト指定されていることを示す「1」がインターネットファクシミリ装置100に送信される。図3に示すように、アドレス指定画面200には、複数のメールアドレスのアドレス一覧202が表示される。このとき、デフォルト指定されている第1のメールアドレスは反転表示204される。
【0055】
メール編集部120において、この時点では、図5(a)に示すように、デフォルト指定されているメールアドレス「aaa@***.ne.jp」が発信元(From)として選択されている。そして、ユーザが操作部102を使用して図3のアドレス指定画面200のアドレス一覧202の中から発信元(From)として、2番目のメールアドレス「abc@***.co.jp」を選択し、OKボタン206を押下すると選択受付部116がメールアドレスの指定を受け付ける(S23)。これにより、図5(b)に示すように発信元(From)のメールアドレスは、「aaa@***.ne.jp」から「abc@***.co.jp」に変更される。なお、図5の発信元のメールアドレスの後に、図2のユーザ情報記憶部16に登録されている名前33のデータを「aaa@***.ne.jp(YAMADA)」のように付すこともできる。この場合、問合せ部114がLDAPサーバ10に名前も問い合わせ、取得した名前のデータをメール編集部120が発信元情報として使用してメールアドレスに付加すればよい。
【0056】
そして、メール編集部120は、選択受付部116が受け付けたメールアドレスを発信元として、画像データを添付してメールを作成し、指定された送信先にメール送信部128がメールを送信する(S25)。このとき、画像記憶部126には、予め読取部124によって読み取られた原稿の画像データが格納されているとともに、メール本文記憶部122には、メール本文が記憶されている。
【0057】
なお、メール本文は、インターネットファクシミリの場合は定型の文章を予め準備しておき、本文として使用してもよいし、ユーザが操作部102を使用して入力したメッセージを受け付け、作成された本文を使用することもできる。また、メールに添付された画像データは、インターネットファクシミリ送信時に読取部124が読み取ったもの以外にも、予め画像記憶部126、あるいはインターネットファクシミリ装置100からアクセス可能な他の記憶装置に記憶されている画像データであってもよい。
【0058】
以上説明したように、本実施形態のインターネットファクシミリ装置100によれば、認証されたユーザの複数のメールアドレスの中から発信元のメールアドレスを選択してメールを送信することができるので、用途に応じて発信元のメールアドレスを使い分けることができ、利便性がよい。また、認証されたユーザのメールアドレス情報を使用して発信元とするので、なりすましなどの不正行為を防止することができる。
【0059】
(第二の実施の形態)
図6は、本発明の実施の形態に係るインターネットファクシミリ装置の構成を示す機能ブロック図である。本実施形態のインターネットファクシミリ装置300は、図1のインターネットファクシミリ装置100とは、自装置に予め登録されている装置固有のメールアドレスを記憶するアドレス記憶部302を備え、発信元に加え、返信先およびエラー時返信先のメールアドレスを一覧の中から指定可能な点で相違する。
【0060】
本実施形態のインターネットファクシミリ装置300は、原稿を読み取り作成された画像データをメールに添付して送信するインターネットファクシミリ装置であって、ユーザの識別情報および認証情報を受け付ける認証受付部(ID受付部110)と、認証受付部が受け付けた識別情報および認証情報に基づいて認証されたユーザの少なくとも一つのメールアドレスを取得する取得部(問合せ部114)と、取得部が取得したユーザのメールアドレス、および自装置に予め登録されている装置固有のメールアドレスを含む一覧を提示する提示部(表示部104)と、一覧の中から発信元、返信先およびエラー時返信先として選択されたメールアドレスの指定を受け付ける受付部(選択受付部116)と、受付部が受け付けた発信元、返信先およびエラー時返信先のメールアドレスをメールのメールヘッダの該当フィールドに記述し、該メールに画像データを添付して送信する送信部(メール編集部120およびメール送信部128)と、を備える。
【0061】
本実施形態のインターネットファクシミリ装置300において、発信元、返信先、およびエラー時返信先のメールアドレスを一覧から指定することができる。図7に、メールアドレス指定時の画面の例を示す。図7(a)は、アドレス指定画面320の一例を示す。アドレス指定画面320は、送信元メールアドレス322と、返信先メールアドレス323と、エラー時返信先メールアドレス324と、発信元メールアドレス325と、を含む一覧を表示する。ユーザは、指定したいアドレス位置に反転表示327を移動させ、変更ボタン328を押下すると、各アドレス指定画面に移行する。OKボタン329を押下すると、指定されたアドレスが確定する。
【0062】
図7(b)は、返信先メールアドレス指定画面330の一例を示す。返信先メールアドレス指定画面330は、図7(a)のアドレス指定画面320で返信先メールアドレス323が反転表示327された状態で変更ボタン328が押下されると表示される。返信先メールアドレス指定画面330は、メールアドレス候補一覧332と、OKボタン334と、を含む。ユーザがメールアドレス候補一覧332から指定したいアドレスを選択し、OKボタン334を押下すると返信先メールアドレスが確定し、図7(a)に戻り、返信先メールアドレス323に確定したアドレスが表示される。
【0063】
図7(c)は、エラー時返信先メールアドレス指定画面340の一例を示す。エラー時返信先メールアドレス指定画面340は、図7(a)のアドレス指定画面320でエラー時返信先メールアドレス324が反転表示327された状態で変更ボタン328が押下されると表示される。エラー時返信先メールアドレス指定画面340は、メールアドレス候補一覧342と、OKボタン344と、を含む。ユーザがメールアドレス候補一覧342から指定したいアドレスを選択し、OKボタン344を押下するとエラー時返信先メールアドレスが確定し、図7(a)に戻り、エラー時返信先メールアドレス324に確定したアドレスが表示される。
【0064】
このように構成された本実施形態のインターネットファクシミリ装置300のメールアドレス指定時の動作について、以下に説明する。図8は、本実施形態のインターネットファクシミリ装置300のメールアドレス指定時の動作の一例を示すフローチャートである。以下、図6乃至図9を用いて説明する。なお、ユーザ認証などの処理については、上記第一の実施の形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0065】
まず、ID受付部110が受け付けたユーザIDおよびパスワードを用いて、問合せ部114がネットワーク1上のLDAPサーバ10に対して電子メールアカウントの照会を行う(S101)。このとき、認証要求部112はLDAPサーバ10に対して認証要求を行う。なお、LDAPサーバ10に対して認証処理が不要な場合は、認証要求は行わない。LDAPサーバ10において、インタフェース部12を介して検索部18が問い合わせを受け付け、ユーザ情報記憶部16にアクセスし、ユーザの少なくとも一つのメールアドレスを取得し、インタフェース部12を介してインターネットファクシミリ装置300にメールアドレスを返信する。
【0066】
そして、インターネットファクシミリ装置300において、問合せ部114がインタフェース部106を介してLDAPサーバ10からユーザの複数のメールアドレスを受信するとともに、アドレス指定画面320から装置固有のメールアドレスを取得する。そして、選択受付部116が表示部104に図7(a)のアドレス指定画面320を表示する(S102)。このとき、アドレス指定画面320においては、デフォルト指定されているメールアドレスが表示されることとなる。
【0067】
そして、エラー時返信先メールアドレス324が反転表示327され、変更ボタン328が押下されると(S103の"Error−to"のアドレスを変更する)、図7(c)のエラー時返信先メールアドレス指定画面340に画面が移行する。ユーザはエラー時返信先メールアドレス指定画面340のメールアドレス候補一覧342から指定するメールアドレスを選択してOKボタン344を押下する。選択受付部116は、選択されたエラー時返信先メールアドレスを受け付け(S105)、アドレス指定画面320のエラー時返信先メールアドレス324に表示する(S102)。
【0068】
さらに、返信先メールアドレス323が反転表示327され、変更ボタン328が押下されると(S103の"Reply−to"のアドレスを変更する)、図7(b)の返信先メールアドレス指定画面330に画面が移行する。ユーザは返信先メールアドレス指定画面330のメールアドレス候補一覧332から指定するメールアドレスを選択してOKボタン334を押下する。選択受付部116は、選択された返信先メールアドレスを受け付け(S107)、アドレス指定画面320の返信先メールアドレス323に表示する(S102)。
【0069】
ユーザは、図示しないが発信元および送信先のメールアドレスも指定した後、アドレス指定画面320のOKボタン329を押下すると、選択受付部116が受け付け(S103の変更なし)、指定されたメールアドレスが確定する。そして、メール編集部120は、選択受付部116が受け付けた発信元、送信先、並びに返信先およびエラー時返信先のメールアドレスを適用し、メールヘッダの該当フィールドに記述する(S109)。図9に送信メールファイル350の一例を示す。送信メールファイル350は、ヘッダ部352と、図示されないメール本文を含む。ヘッダ部352には、返信先メールアドレス354およびエラー時返信先メールアドレス356が含まれる。なお、画像記憶部126には、予め読取部124によって読み取られた原稿の画像データが格納されているとともに、メール本文記憶部122には、メール本文が記憶されている。メール編集部120は、画像データを添付してメールを作成し、指定された送信先にメール送信部128がメールを送信する(S111)。
【0070】
以上説明したように、本実施形態のインターネットファクシミリ装置300によれば、複数のメールアドレスから用途に応じて発信元、返信先、およびエラー時返信先として使用するメールアドレスを柔軟に選択可能とすることができる。ユーザの複数のメールアドレス、および装置固有のメールアドレスの中から発信元、返信先およびエラー時返信先のメールアドレスを選択してメールを送信することができるので、用途に応じて発信元、返信先およびエラー時返信先のメールアドレスを使い分けることができ、利便性がよい。また、返信メールやエラー時返信メールをユーザ宛に返信させる設定をすることができるので、メールに気が付かないなどの問題を解決することができる。
【0071】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0072】
たとえば、インターネットファクシミリ装置において、発信元の変更の入力を拒否する手段または、発信元の変更が行われた場合、エラー通知を行う手段と、をさらに含むことができる。
【0073】
また、上記インターネットファクシミリ装置において、装置共通の発信元メールアドレスを記憶する記憶部をさらに有し、ユーザ認証できなかったり、ユーザのメールアドレスが取得できなかったりした場合、受付部は記憶部に記憶されている装置共通の発信元メールアドレスを受け付けることもできる。
【0074】
また、上記インターネットファクシミリ装置において、ユーザのメールアドレスはLDAPサーバ10などの外部記憶装置に登録されている構成について説明したが、インターネットファクシミリ装置内部の記憶部に記憶することもできる。この場合、認証部14もインターネットファクシミリ装置に含むものとする。
【0075】
また、上記インターネットファクシミリ装置において、デフォルトのメールアドレスの指定を受け付けるデフォルト受付部(不図示)と、ユーザ毎にデフォルトの指定を装置内部のアドレス記憶部(不図示)またはLDAPサーバ10のユーザ情報記憶部16に登録する登録部(不図示)と、を含むことができ、選択受付部116は、デフォルトに登録されたメールアドレスを発信元として受け付けることができる。
【0076】
なお、図4のステップS23で、発信元のメールアドレスが変更された場合、変更されたメールアドレスをデフォルト指定するか否かの確認画面を表示部104に表示することもできる。ユーザによって、変更されたメールアドレスをデフォルト指定する指示を選択受付部116が受け付けると、上記のデフォルト受付部が、変更後のメールアドレスをデフォルト指定として受け付ける。そして、上記の登録部が、装置内部のアドレス記憶部またはLDAPサーバ10のユーザ情報記憶部16にデフォルト指定を変更してもよい。
【0077】
この構成によれば、発信元メールアドレスのデフォルト登録ができるので、毎回発信元のメールアドレスを選択する必要がなく、操作が簡素化される。また、デフォルトの発信元メールアドレスは必要に応じて容易に登録変更することができる。
【0078】
また、上記実施形態において、インターネットファクシミリ送信操作時に、発信元のメールアドレスを選択またはデフォルト指定する場合について説明したが、これに限定されず、たとえば、インターネットファクシミリ送信操作以外にも、単独操作として発信元のメールアドレスを選択またはデフォルト指定を行ってもよい。
【0079】
上記実施形態において、インターネットファクシミリ送信時に、アドレス指定画面200を表示するものとしたが、アドレス指定画面200を表示せずに、複数のメールアドレスの中から予めデフォルト指定されているメールアドレスを自動的に発信元として指定するようにすることもできる。この構成によれば、インターネットファクシミリ送信時に毎回発信元のメールアドレスの確認をする必要がなく、操作が簡素化される。
【0080】
さらに、図10に示すように、図2のLDAPサーバ10のユーザ情報記憶部16に替えて、ユーザ情報記憶部310とすることができる。ユーザ情報記憶部310は、図2のユーザ情報記憶部16の構造に加え、さらにユーザ毎に返信先メールアドレス312およびエラー時返信先メールアドレス314を含むことができる。この構成によれば、返信先およびエラー時返信先のメールアドレスを外部アドレス記憶部(ユーザ情報記憶部16)に予め登録して一元管理することができるので、異なるインターネットファクシミリ装置からも同じ外部アドレス記憶部にアクセスし、同様にメールアドレス情報を共有することができ、利便性がよい。
【0081】
また、上記実施形態において、認証要求部112がLDAPサーバ10に対して認証要求を行う構成としたが、これに限定されない。インターネットファクシミリ装置内で認証処理を行い、LDAPサーバ10に対しては認証されたユーザIDを用いて問合せを行うこともできる。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の実施の形態に係るインターネットファクシミリシステムの構成を示す機能ブロック図である。
【図2】図1のLDAPサーバのユーザ情報記憶部の構造の一例を示す図である。
【図3】図1のインターネットファクシミリ装置のアドレス指定画面の一例を示す図である。
【図4】図1のインターネットファクシミリシステムの動作の一例を示すフローチャートである。
【図5】図1のインターネットファクシミリ装置において、発信元のメールアドレスの変更時の動作を説明するための図である。
【図6】本発明の実施の形態に係るインターネットファクシミリ装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図7】図6のインターネットファクシミリ装置におけるメールアドレス指定時の画面の例を示す図である。
【図8】図6のインターネットファクシミリ装置のメールアドレス指定時の動作の一例を示すフローチャートである。
【図9】図6のインターネットファクシミリ装置における送信メールファイルの一例を示す図である。
【図10】LDAPサーバのユーザ情報記憶部の他の構造の例を示す図である。
【符号の説明】
【0083】
1 ネットワーク
3 メールサーバ
10 LDAPサーバ
12 インタフェース部
14 認証部
16 ユーザ情報記憶部
18 検索部
31 ユーザID
33 名前
35 第1のメールアドレス
37 第2のメールアドレス
39 デフォルト指定
100 インターネットファクシミリ装置
102 操作部
104 表示部
106 インタフェース部
110 ID受付部
112 認証要求部
114 問合せ部
116 選択受付部
120 メール編集部
122 メール本文記憶部
124 読取部
126 画像記憶部
128 メール送信部
200 アドレス指定画面
202 アドレス一覧
204 反転表示
206 OKボタン
300 インターネットファクシミリ装置
302 アドレス記憶部
310 ユーザ情報記憶部
312 返信先メールアドレス
314 エラー時返信先メールアドレス
320 アドレス指定画面
322 送信元メールアドレス
323 返信先メールアドレス
324 エラー時返信先メールアドレス
325 発信元メールアドレス
327 反転表示
328 変更ボタン
329 OKボタン
330 返信先メールアドレス指定画面
332 メールアドレス候補一覧
334 OKボタン
340 エラー時返信先メールアドレス指定画面
342 メールアドレス候補一覧
344 OKボタン
350 送信メールファイル
352 ヘッダ部
354 返信先メールアドレス
356 エラー時返信先メールアドレス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿を読み取り作成された画像データをメールに添付して送信するインターネットファクシミリ装置であって、
ユーザの識別情報および認証情報を受け付ける認証受付部と、
前記認証受付部が受け付けた前記識別情報および前記認証情報に基づいて認証されたユーザの少なくとも一つのメールアドレスを取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記ユーザの前記メールアドレスの一覧を提示する提示部と、
前記一覧の中から発信元として選択されたメールアドレスの指定を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた前記メールアドレスを発信元として前記メールに前記画像データを添付して送信する送信部と、
を備えたことを特徴とするインターネットファクシミリ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のインターネットファクシミリ装置において、
前記認証受付部が受け付けた前記識別情報および前記認証情報に基づいて前記ユーザの認証を行う認証部と、
複数のユーザの少なくとも一つのメールアドレスをそれぞれ記憶するアドレス記憶部と、をさらに備え、
前記取得部は、前記アドレス記憶部から前記認証部が前記認証した前記ユーザの前記メールアドレスを取得することを特徴とするインターネットファクシミリ装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のインターネットファクシミリ装置において、
前記取得部は、複数のユーザの少なくとも一つのメールアドレスをそれぞれ記憶する外部アドレス記憶部から前記認証されたユーザのメールアドレスを取得することを特徴とするインターネットファクシミリ装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載のインターネットファクシミリ装置において、
デフォルトのメールアドレスの指定を受け付けるデフォルト受付部と、
前記ユーザ毎に前記デフォルトの指定を前記アドレス記憶部または前記外部アドレス記憶部に登録する登録部と、を含み、
前記受付部は、前記デフォルトに登録された前記メールアドレスを前記発信元として受け付けることを特徴とするインターネットファクシミリ装置。
【請求項5】
原稿を読み取り作成された画像データを記憶する画像記憶部と、
ユーザの識別情報および認証情報を受け付ける認証受付部と、
前記認証受付部が受け付けた前記識別情報および前記認証情報に基づいて前記ユーザの認証を行う認証部と、
複数のユーザの少なくとも一つのメールアドレスをそれぞれ記憶するアドレス記憶部と、
前記認証部が認証した前記ユーザのメールアドレスを前記アドレス記憶部から取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記ユーザの前記メールアドレスの一覧を提示する提示部と、
前記一覧の中から発信元として選択されたメールアドレスの指定を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた前記メールアドレスを発信元としてメールに前記画像データを添付して送信する送信部と、
を備えたことを特徴とするインターネットファクシミリシステム。
【請求項6】
原稿を読み取り作成された画像データをメールに添付して送信するインターネットファクシミリ装置であって、
ユーザの識別情報および認証情報を受け付ける認証受付部と、
前記認証受付部が受け付けた前記識別情報および前記認証情報に基づいて認証されたユーザの少なくとも一つのメールアドレスを取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記ユーザの前記メールアドレス、および自装置に予め登録されている装置固有のメールアドレスを含む一覧を提示する提示部と、
前記一覧の中から発信元、返信先およびエラー時返信先として選択されたメールアドレスの指定を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた前記発信元、前記返信先および前記エラー時返信先のメールアドレスを前記メールのメールヘッダの該当フィールドに記述し、該メールに前記画像データを添付して送信する送信部と、
を備えたことを特徴とするインターネットファクシミリ装置。
【請求項7】
請求項6に記載のインターネットファクシミリ装置において、
前記認証受付部が受け付けた前記識別情報および前記認証情報に基づいて前記ユーザの認証を行う認証部と、
複数のユーザの少なくとも一つのメールアドレスおよび装置固有のメールアドレスをそれぞれ記憶するアドレス記憶部と、をさらに備え、
前記取得部は、前記アドレス記憶部から前記認証部が前記認証した前記ユーザの前記メールアドレスを取得することを特徴とするインターネットファクシミリ装置。
【請求項8】
請求項6または7に記載のインターネットファクシミリ装置において、
前記取得部は、複数のユーザの少なくとも一つのメールアドレスをそれぞれ記憶する外部アドレス記憶部から前記認証されたユーザのメールアドレスを取得することを特徴とするインターネットファクシミリ装置。
【請求項9】
請求項8に記載のインターネットファクシミリ装置において、
前記外部アドレス記憶部は、前記ユーザ毎に、返信先およびエラー時返信先のメールアドレスを記憶し、
前記取得部は、前記外部アドレス記憶部から前記認証されたユーザの前記返信先および前記エラー時返信先のメールアドレスを取得することを特徴とするインターネットファクシミリ装置。
【請求項10】
請求項7乃至8いずれかに記載のインターネットファクシミリ装置において、
デフォルトの発信元のメールアドレスの指定を受け付けるデフォルト受付部と、
前記ユーザ毎に前記デフォルトの指定を前記アドレス記憶部または前記外部アドレス記憶部に登録する登録部と、を含み、
前記受付部は、前記デフォルトに登録された前記メールアドレスを前記発信元として受け付けることを特徴とするインターネットファクシミリ装置。
【請求項11】
原稿を読み取り作成された画像データを記憶する画像記憶部と、
ユーザの識別情報および認証情報を受け付ける認証受付部と、
前記認証受付部が受け付けた前記識別情報および前記認証情報に基づいて前記ユーザの認証を行う認証部と、
複数のユーザの少なくとも一つのメールアドレス、および装置固有のメールアドレスをそれぞれ記憶するアドレス記憶部と、
前記認証部が認証した前記ユーザのメールアドレスおよび装置固有のメールアドレスを前記アドレス記憶部から取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記ユーザの前記メールアドレスおよび装置固有のメールアドレスの一覧を提示する提示部と、
前記一覧の中から発信元、返信先およびエラー時返信先として選択されたメールアドレスの指定を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた前記発信元、前記返信先および前記エラー時返信先のメールアドレスを前記メールのメールヘッダの該当フィールドに記述し、メールに前記画像データを添付して送信する送信部と、
を備えたことを特徴とするインターネットファクシミリシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−60643(P2007−60643A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−203389(P2006−203389)
【出願日】平成18年7月26日(2006.7.26)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】