説明

インターフェロメトリック・センシングシステム

一例示のナビゲーションシステムは、移動体の第1のセンサを有する、第1のロケーションにおけるマスタナビゲーションコンポーネントと、移動体の物理的変形により第1のロケーションに対する変位が可変である第2のロケーションにおける第2のセンサを有するスレーブナビゲーションコンポーネントとを使用する。静的ロケーションコンポーネント及び動的ロケーションコンポーネントが、第1のロケーションと第2のロケーションとの間の変位の静的情報及び動的情報を提供する。変形特性に基づくたわみモデルは、動的変位を計算する。誤差推定器が、変位情報に基づいて、スレーブナビゲーションコンポーネントのナビゲーション測定データの誤差を推定する。マスタナビゲーションコンポーネントは、求められた誤差に基づいて、スレーブナビゲーションコンポーネントのナビゲーション測定データを補正し、スレーブナビゲーションコンポーネントの補正されたナビゲーション測定データを、その座標系におけるナビゲーション測定データに変換し、補正されたナビゲーション測定データに基づく第2のセンサの出力を、第1のセンサの出力と結合して、結合結果にする。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
センシングシステムのマルチセンサは、移動体内に分散されて、1つ又は2つ以上の放射体、送信体、又は反射体、を共通に、たとえば共通ターゲットを観測することにより高度なデータ測定能力及びデータの解像度を提供する。共通ターゲットの一例には、移動体(輸送手段)、地上設置物、又は衛星が含まれる。干渉法等の技法により、マルチセンサは、共通ターゲットの1つ又は2つ以上のパラメータ、たとえば共通ターゲットのロケーション及び/又は形状を求める。マルチセンサが共通ターゲットのパラメータを決定する正確度は、マルチセンサのそれぞれのロケーションがどれだけ正確にわかるかに依存する。移動体は、基準座標系を基準としたその移動体の速度、位置、及び姿勢を提供する高性能ナビゲーションシステムを備える。このナビゲーションシステムは、移動体に搭載されるが、通常はセンサから物理的に分離されている。ナビゲーションシステムは、基準座標系を基準とした移動体のナビゲーションソリューション及び方位ソリューションを確立する。
【0002】
センサの位置は、ナビゲーションシステムとセンサとの間の既知の静的で固定した距離、並びに、移動体のナビゲーションソリューション及び方位ソリューションに基づいて計算される。移動体が移動中である時、移動体は曲がる。移動体の湾曲によって、マスタナビゲーションシステムが表す位置と、センサが経験する位置との間に瞬間的な不一致が引き起こされる。マスタナビゲーションシステムが表す位置と、センサが経験する位置との間の相違は、「レバーアーム誤差(lever arm error)」である。マスタナビゲーションシステムとセンシングシステムとの間のレバーアームは、定格的には既知である。1つの欠点として、移動体の曲がりにより、マスタナビゲーションシステムの出力が定格レバーアームに基づいて補正されるセンシングシステムの速度、位置、及び方位に誤差が導入される。
【0003】
レベルアーム誤差を低減するための1つの従来技術のソリューションは、より小さく、軽量で、より性能の低いナビゲーションシステムをセンシングシステムのセンサに使用することである。センサにおけるナビゲーションシステムは、センサを基準として、座標系におけるセンサの速度、位置、及び姿勢を決定する。さらに別の欠点として、センサにおけるナビゲーションシステムによって定義された座標系は、移動体のナビゲーションシステムによって定義された座標系と異なる場合がある。さらに別の欠点として、移動体の空間制約条件により、すべてのセンサにナビゲーションシステムを追加することが禁止される場合がある。すべてのセンサの位置を決定して、すべてのセンサから正確な測定値を得ることが望ましい。
【0004】
したがって、移動体が移動している間、移動体におけるすべてのセンサの位置を正確に決定することが必要とされている。
【0005】
本発明の例示的実施態様の特徴は、明細書本文、特許請求の範囲、及び添付図面から明らかになるであろう。
発明の詳細な説明
図1を参照すると、一例としての装置100は、1つ又は2つ以上の移動体105、1つ又は2つ以上のマスタナビゲーションコンポーネント110、1つ又は2つ以上のフレキシュラル(たわみ)モデルコンポーネント112、1つ又は2つ以上の中間ロケーション決定コンポーネント114、1つ又は2つ以上のスレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130、1つ又は2つ以上のセンサ135、140、145、150、152、154、及び156、並びに1つ又は2つ以上の外部位置決めコンポーネント155及び160を備える。移動体105の一例には、自動車、戦車、飛行機、飛行船、又は宇宙船が含まれる。マスタナビゲーションコンポーネント110の一例には、移動体105の速度、位置、及び姿勢を提供する高性能ナビゲーションシステムが含まれる。マスタナビゲーションコンポーネント110は、加速度計及びジャイロスコープを使用して、移動体105の速度、位置、及び姿勢を決定する。たとえば、マスタナビゲーションコンポーネント110は、慣性航法システム(「INS」(Inertial Navigation System))を備える。
【0006】
一例としてのスレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130は、センサ135、140、145、150、152、154、及び156の位置及び姿勢を決定するための1つ又は2つ以上の慣性センサ、たとえば3つの線形加速度計及び3つのジャイロスコープを備える。たとえば、スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130は、当業者には理解されるように、1つ又は2つ以上の慣性測定ユニット(「IMU」)を備える。スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130、並びに、センサ135、140、145、150、152、154、及び156は、移動体105に配置される。たとえば、スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130、並びに、センサ135、140、145、150、152、154、及び156は、飛行機の翼の端部に沿って配置される。センサ135、140、145、150、152、154、及び156には、1つ若しくは2つ以上の合成開口レーダ、1つ若しくは2つ以上の光センサ、又は1つ若しくは2つ以上の音響センサが含まれる。一例としてのセンサ135、140、145、及び150は、スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130にそれぞれ関連付けられる。一例のセンサ152、154、及び156は、センサ135、140、145、及び150の1つ又は2つ以上のものの間に配置される。マスタナビゲーションコンポーネント110、スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130、たわみモデルコンポーネント112、並びに中間ロケーション決定コンポーネント114は、本明細書で説明するように、例示的に記録可能データ記憶媒体101を備える。
【0007】
たわみモデルコンポーネント112は、移動体105が移動している間、移動体105の構造のたわみ、すなわち曲がり(湾曲)を時間の関数として記述するモデルを備える。スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130の位置の推定に基づいて、たわみモデルコンポーネント112は、移動体の構造に沿ったあらゆるポイントの相対変位を表す。たとえば、たわみモデルコンポーネント112は、マスタナビゲーションコンポーネント110とスレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130との間の距離の、時間の関数としての1つ又は2つ以上のレバーアームパラメータ194を入力として取り込む。たわみモデルコンポーネント112は、移動中の移動体105の反応を記述する1つ又は2つ以上の方程式を備える。たとえば、たわみモデルコンポーネント112は、移動体105の構造の曲がりを時間の関数として記述する方程式を備える。たわみモデルコンポーネント112は、レバーアームパラメータ194をそれらの方程式に適用して、移動体105の構造に沿ったあらゆるセンサの相対変位を時間の関数として記述する方程式を生成する。一例では、たわみモデルコンポーネント112は、移動体105の構造の曲がりを時間の関数として記述する方程式でプログラミングされる。別の例では、たわみモデルコンポーネント112は、協動してセンサ135、140、145、及び150の相互の変位を記述する1つ又は2つ以上のニューラルネットワークを使用する。たわみモデルコンポーネント112は、移動体105の構造に沿ったあらゆるセンサの相対変位を時間の関数として記述する方程式を出力191として提供する。
【0008】
中間ロケーション決定コンポーネント114は、スレーブナビゲーションコンポーネントに関連付けられていないセンサ、たとえばセンサ152、154、及び156の位置を決定する。中間ロケーション決定コンポーネント114は、スレーブナビゲーションコンポーネントに関連付けられる1つ又は2つ以上のセンサとの関係で、センサの相対位置を決定する。中間ロケーション決定コンポーネント114は、センサの相対位置を、移動体105の構造に沿ったあらゆるセンサの相対変位を記述する方程式に適用して、マスタナビゲーションコンポーネント110によって確立された座標系を基準としたセンサの位置を生成する。一例としての外部位置決めコンポーネント155及び160には、全地球測位システム(「GPS」)レシーバ及び重力高度計がそれぞれ含まれる。
【0009】
マスタナビゲーションコンポーネント110は、1つ又は2つ以上のセンサを使用して、移動体105のナビゲーション測定データを求める。移動体105のナビゲーション測定データの一例には、慣性測定データ、位置決め測定データ、対気速度測定データ、及び/又は気圧高度測定データが含まれる。一例では、マスタナビゲーションコンポーネント110は、1つ又は2つ以上の慣性センサを使用して、移動体105の慣性測定データを求める。別の例では、マスタナビゲーションコンポーネント110は、1つ又は2つ以上の気圧高度センサを使用して、移動体105の気圧高度測定データを求める。さらに別の例では、マスタナビゲーションコンポーネント110は、1つ又は2つ以上のGPSユニットを使用して、移動体105のGPS測定値を求める。さらに別の例では、マスタナビゲーションコンポーネント110は、1つ又は2つ以上の対気速度センサを使用して、移動体105の対気速度測定値を求める。マスタナビゲーションコンポーネント110は、ナビゲーション測定データを使用して、基準座標系、たとえば地球を基準とした移動体105のロケーション/位置を記述する移動体105のナビゲーションソリューション及び方位ソリューションを求める。
【0010】
マスタナビゲーションコンポーネント110は、当業者によって理解されるように、移動体105のナビゲーション測定データに基づいて、基準座標系を基準とした座標系、たとえば第1の座標系を確立する。一例では、マスタナビゲーションコンポーネント110は、当業者によって十分理解されるように、外部位置決めコンポーネント155からのデータ、たとえばGPSデータ、気圧高度、又は対気データを使用して、座標系を確立する。別の例では、マスタナビゲーションコンポーネント110は、スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130からのナビゲーション測定データ、並びに、外部位置決めコンポーネント155及び160からの位置決め情報を使用して、移動体105の座標系を確立する。さらに別の例では、マスタナビゲーションコンポーネント110は、スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130からのナビゲーション測定データを使用して、移動体105の、マスタナビゲーションコンポーネント110によって確立された座標系をさらに精緻化する。マスタナビゲーションコンポーネント110は、移動体105の座標系及びナビゲーション測定データを使用して、移動体105の方位を時間の関数として記述する。
【0011】
マスタナビゲーションコンポーネント110は、当業者によって理解されるように、移動体105のナビゲーション測定データに基づいて、基準座標系を基準とした座標系、たとえば第1の座標系を確立する。マスタナビゲーションコンポーネント110は、移動体105の座標系及びナビゲーション測定データを使用して、移動体105の方位を時間の関数として記述する。一例のマスタナビゲーションコンポーネント110は、当業者によって十分理解されるように、外部位置決めコンポーネント155からのデータ、たとえばGPSデータ、気圧高度、又は対気データを使用して、座標系を確立する。装置100の別の例示の実施の形態では、マスタナビゲーションコンポーネント110は、スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130からのナビゲーション測定データ、並びに、外部位置決めコンポーネント155及び160からの位置決め情報を使用して、移動体105の座標系を確立し、さらに精緻化する。
【0012】
マスタナビゲーションコンポーネント110は、スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130と通信して、マスタナビゲーションコンポーネント110によって確立された座標系を基準としたセンサ135、140、145、及び150の位置を記述する。マスタナビゲーションコンポーネント110は、時間の関数としての、センサ135、140、145、及び150の位置のナビゲーション測定データ、たとえばナビゲーション測定データをスレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130から得る。マスタナビゲーションコンポーネント110は、スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130のナビゲーション測定データにおける1つ又は2つ以上の誤差を推定するための1つ又は2つ以上の誤差推定コンポーネント、たとえば1つ又は2つ以上のカルマンフィルタを備える。マスタナビゲーションコンポーネント110は、スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130のナビゲーション測定データを誤差に基づいて補正する。マスタナビゲーションコンポーネント110は、出力165、170、175、及び180によって示すように、補正されたナビゲーション測定データをスレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130に提供する。スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130は、補正されたナビゲーション測定データを使用して、センサ135、140、145、及び150のナビゲーションパラメータ(たとえば、方位、位置、及び速度)の推定を改善する。
【0013】
マスタナビゲーションコンポーネント110は、当業者によって十分理解されるように、スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130のナビゲーション測定データを、スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130によって確立された座標系、たとえば1つ又は2つ以上の第2の座標から、マスタナビゲーションコンポーネント110によって確立された座標系、たとえば第1の座標系に変換する。マスタナビゲーションコンポーネント110は、マスタナビゲーションコンポーネント110のナビゲーションパラメータを出力182として提供する。マスタナビゲーションコンポーネント110は、出力184、186、188、及び190によって示すように、マスタナビゲーションコンポーネント110によって確立された座標系におけるセンサ135、140、145、及び150の変換されたナビゲーションパラメータを提供する。マスタナビゲーションコンポーネント110は、座標基準系の方位を出力192として提供する。
【0014】
マスタナビゲーションコンポーネント110は、マスタナビゲーションコンポーネント110とスレーブナビゲーションコンポーネント115との間、マスタナビゲーションコンポーネント110とスレーブナビゲーションコンポーネント120との間、マスタナビゲーションコンポーネント110とスレーブナビゲーションコンポーネント125との間、及び、マスタナビゲーションコンポーネント110とスレーブナビゲーションコンポーネント130との間のレバーアームパラメータ194(すなわち、3次元距離ベクトルをモデル化するのに使用されるパラメータ)を推定する。スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130は、レバーアームの推定を使用して、マスタナビゲーションコンポーネント110によって確立された座標系を基準としたセンサ135、140、145、及び150の動的な動きを求める。マスタナビゲーションコンポーネント110は、レバーアームパラメータ194をたわみモデルコンポーネント112に提供する。
【0015】
マスタナビゲーションコンポーネント110は、スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130によって提供された、時間の関数としての、スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130のナビゲーション測定データを、マスタナビゲーションコンポーネント110のナビゲーション測定データと同期させる。一例では、スレーブナビゲーションコンポーネント115は、スレーブナビゲーションコンポーネント115のナビゲーション測定データと共にタイムスタンプを提供する。マスタナビゲーションコンポーネント110は、タイムスタンプによって示された時間(時刻)における、スレーブナビゲーションコンポーネント115のナビゲーション測定データを、タイムスタンプによって示された時刻における、マスタナビゲーションコンポーネント110のナビゲーション測定データと比較する。別の例では、マスタナビゲーションコンポーネント110、並びに、スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130は、同期クロック、たとえばクロック162で動作する。さらに別の例では、マスタナビゲーションコンポーネント110、並びに、スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130は、タイミングパルスを使用して、マスタナビゲーションコンポーネント110のナビゲーション測定データを、スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130のナビゲーション測定データと同期させる。
【0016】
スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130は、センサ135、140、145、及び150のナビゲーションパラメータ(たとえば、方位、位置、及び速度)を決定する。スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130は、センサ135、140、145、及び150の方位、位置、及び/又は速度に基づいて、センサ135、140、145、及び150の出力を補償する。スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130は、マスタナビゲーションコンポーネント110と通信して、スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130のナビゲーション測定データをマスタナビゲーションコンポーネント110に提供する。スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130は、スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130の補正されたナビゲーション測定データをマスタナビゲーションコンポーネント110から受け取る。スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130は、スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130の補正されたナビゲーション測定データを使用して、マスタナビゲーションコンポーネント110によって確立された座標系を基準としたセンサ135、140、145、及び150の位置を記述する。たとえば、スレーブナビゲーションコンポーネント115は、スレーブナビゲーションコンポーネント115の補正されたナビゲーション測定データを使用して、マスタナビゲーションコンポーネント110によって確立された座標系を基準としたセンサ135の動きを決定する。
【0017】
装置100の例示的な動作の実例を説明目的で提示することにする。
【0018】
図2を参照すると、ステップ205において、マスタナビゲーションコンポーネント110は、移動体105の、時間の関数としてのナビゲーションソリューションを求める。ステップ210において、マスタナビゲーションコンポーネント110は、ナビゲーション測定データ、及び、外部位置決めコンポーネント155からのオプションのデータを使用して、地球を基準とした移動体105の座標系、たとえば第1の座標系を確立する。ステップ215において、マスタナビゲーションコンポーネント110は、スレーブナビゲーションコンポーネント115によって確立された座標系、たとえば第2の座標系を基準としたナビゲーション測定データ、及び、タイムタグをセンサ135のスレーブナビゲーションコンポーネント115から受け取る。マスタナビゲーションコンポーネント110は、このタイムタグを使用して、タイムタグによって示された時刻における、マスタナビゲーションコンポーネント110のナビゲーション測定データを決定する。ステップ220において、マスタナビゲーションコンポーネント110は、タイムタグによって示された時刻における、スレーブナビゲーションコンポーネント115のナビゲーション測定データを、タイムタグによって示された時刻における、マスタナビゲーションコンポーネント110のナビゲーション測定データと比較する。タイムタグによって示された時刻における、マスタナビゲーションコンポーネント110のナビゲーション測定データの一例には、本明細書で説明するように、マスタナビゲーションコンポーネント110とスレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130との間の1つ又は2つ以上のレバーアームによって調整された、マスタナビゲーションコンポーネント110のナビゲーション測定データが含まれる。
【0019】
ステップ225において、マスタナビゲーションコンポーネントは、カルマンフィルタを使用して、スレーブナビゲーションコンポーネント115からのナビゲーション測定データの誤差を推定する。ステップ230において、マスタナビゲーションコンポーネント110は、スレーブナビゲーションコンポーネント115からのナビゲーション測定データの誤差を補正する。ステップ235において、マスタナビゲーションコンポーネント110は、スレーブナビゲーションコンポーネント115の補正されたナビゲーション測定データを、スレーブナビゲーションコンポーネント115によって確立された座標系(たとえば第2の座標)から、マスタナビゲーションコンポーネント110によって確立された座標系(たとえば第1の座標系)に変換する。ステップ240において、マスタナビゲーションコンポーネント110は、第1の座標系における、スレーブナビゲーションコンポーネント115の、補正され且つ変換されたナビゲーション測定データを使用して、マスタナビゲーションコンポーネント110によって確立された座標系における、センサ135のナビゲーションパラメータ、たとえば方位、位置、及び速度を提供する。
【0020】
図3を参照すると、一例のマスタナビゲーションコンポーネント110は、1つ又は2つ以上の基準座標コンポーネント305並びに1つ又は2つ以上の剛性(rigid)レバーアームモデルコンポーネント310及び340を備える。基準座標コンポーネント305は、移動体105の座標系を確立する。剛性レバーアームモデルコンポーネント310は、スレーブナビゲーションコンポーネント115のベースライン静的位置を備える。剛性レバーアームモデルコンポーネント310は、ベースライン静的位置に基づいてスレーブナビゲーションコンポーネント115のベースライン静的レバーアームを求める。スレーブナビゲーションコンポーネント115のベースライン静的レバーアームは、マスタナビゲーションコンポーネント110とスレーブナビゲーションコンポーネント115との間の3次元位置の距離、すなわちベクトルを備える。剛性レバーアームモデルコンポーネント310は、基準座標コンポーネント305と協動して、スレーブナビゲーションコンポーネント115のベースライン静的レバーアームを、基準座標コンポーネント305によって確立された座標系に投影し、スレーブナビゲーションコンポーネント115の変換された静的レバーアームを求める。剛性レバーアームモデルコンポーネント310は、スレーブナビゲーションコンポーネント115の変換された静的レバーアームを出力316として加算ノード318へ送出する。
【0021】
スレーブナビゲーションコンポーネント115は、スレーブナビゲーションコンポーネント115によって確立された座標系を基準としたスレーブナビゲーションコンポーネント115のナビゲーション測定データを求める。スレーブナビゲーションコンポーネント115は、スレーブナビゲーションコンポーネント115によって確立された座標系を基準としたスレーブナビゲーションコンポーネント115のナビゲーション測定データを出力として加算ノード318へ送出する。加算ノード318は、剛性レバーアームモデルコンポーネント310からの出力316を、スレーブナビゲーションコンポーネント115からの出力320と結合して、基準座標コンポーネント305によって確立された座標系を基準としたスレーブナビゲーションコンポーネント115のナビゲーション測定データを出力322として生成する。
【0022】
基準座標コンポーネント305によって確立された座標系を基準としたスレーブナビゲーションコンポーネント115のナビゲーション測定データを含む出力322は、インクリメンタル動的レバーアーム補正コンポーネント324を使用することによって強化される。このインクリメンタル(増分)動的レバーアーム補正コンポーネント324は、移動中の移動体105の反応を記述するモデルを備える。インクリメンタル動的レバーアーム補正コンポーネント324は、このモデルを使用して、移動中の移動体105の反応に関するスレーブナビゲーションコンポーネント115及び120の位置を提供する。たとえば、移動中、移動体105は、曲がりによって反応する。移動体105の曲がりは、マスタナビゲーションコンポーネント110とスレーブナビゲーションコンポーネント115との間のレバーアーム(すなわち、3次元距離ベクトル)を変える。移動体105が曲がると、マスタナビゲーションコンポーネント110とスレーブナビゲーションコンポーネント115との間のレバーアームは変化する。
【0023】
インクリメンタル動的レバーアーム補正コンポーネント324は、基準座標コンポーネント305からの出力326、及び、スレーブナビゲーションコンポーネント115からの出力327を入力として受け取る。この出力326は、基準座標コンポーネント305によって確立された座標系を含む。出力327は、出力320と同様に、スレーブナビゲーションコンポーネント115によって確立された座標系を基準としたスレーブナビゲーションコンポーネント115のナビゲーション測定データを含む。インクリメンタル動的レバーアーム補正コンポーネント324は、出力326及び327を使用して、基準座標コンポーネント305によって確立された座標系を基準としたスレーブナビゲーションコンポーネント115の動的レバーアームを求める。インクリメンタル動的レバーアーム補正コンポーネント324は、スレーブナビゲーションコンポーネント115の動的レバーアームを出力328として加算ノード318へ送出する。加算ノード318は、出力316、320、及び328を結合して、出力322を生成する。このように、加算ノード318は、移動中の移動体105の、基準座標コンポーネント305によって確立された座標系を基準としたスレーブナビゲーションコンポーネント115のより正確なナビゲーション測定データを含むものとして出力322を生成する。インクリメンタル動的レバーアーム補正コンポーネント324の出力328は、本明細書で解説するように、フィルタ330、たとえばカルマンフィルタを使用することによって、より高い正確度を得る。
【0024】
フィルタ330は、加算ノード318からの出力322を入力として受け取る。フィルタ330は、所与のタイムスタンプの出力322(すなわち、基準座標コンポーネント305によって確立された座標系を基準としたスレーブナビゲーションコンポーネント115のナビゲーション測定データ)を、その所与のタイムスタンプにおける基準座標コンポーネント305からのナビゲーション測定データと比較する。フィルタ330は、出力322の誤差を推定する。フィルタ330は、基準座標コンポーネント305によって確立された座標系を基準としたスレーブナビゲーションコンポーネント115の補正されたナビゲーション測定データを、出力332として提供する。スレーブナビゲーションコンポーネント115は、出力332を使用して、基準座標コンポーネント305によって確立された座標系を基準としたセンサ135の方位、位置、及び速度を求める。スレーブナビゲーションコンポーネント115は、出力332を使用して、スレーブナビゲーションコンポーネント115によって確立された座標系を調整する。加えて、フィルタ330は、基準座標コンポーネント305によって確立された座標系を基準としたスレーブナビゲーションコンポーネント115の補正されたナビゲーション測定データを、出力334として、インクリメンタル動的レバーアーム補正コンポーネント324へ送出する。インクリメンタル動的レバーアーム補正コンポーネント324は、出力334を使用して、スレーブナビゲーションコンポーネント115の動的レバーアームである出力328を補正する。このように、インクリメンタル動的レバーアーム補正コンポーネント324、スレーブナビゲーションコンポーネント115、及びフィルタ330は、協動して、スレーブナビゲーションコンポーネント115の座標系を、基準座標コンポーネント305によって確立された座標系と繰り返し位置合わせする。
【0025】
スレーブナビゲーションコンポーネント120、センサ140、基準座標コンポーネント305、剛性レバーアームモデルコンポーネント340、加算ノード348、インクリメンタル動的レバーアーム補正コンポーネント354、並びに出力346、350、352、358、357、362、及び364は、スレーブナビゲーションコンポーネント115、センサ135、基準座標コンポーネント305、剛性レバーアームモデルコンポーネント310、加算ノード318、インクリメンタル動的レバーアーム補正コンポーネント324、出力316、320、322、326、327、328、332、及び334と同様にして相互作用する。基準座標コンポーネント305、剛性レバーアームモデルコンポーネント310及び315、インクリメンタル動的レバーアーム補正コンポーネント324及び354、並びにフィルタ330は、本明細書で説明するように、例示的に1つ又は2つ以上の記録可能データ記憶媒体101を備える。
【0026】
さらに図3を参照すると、スレーブナビゲーションコンポーネント115は、スレーブナビゲーションコンポーネント115のナビゲーション測定データを、出力366として、インクリメンタル動的レバーアーム補正コンポーネント354へ送出する。インクリメンタル動的レバーアーム補正コンポーネント354は、出力366を使用して、基準座標コンポーネント305によって確立された座標系を基準としたスレーブナビゲーションコンポーネント120の動的レバーアームの正確度を増大させる。スレーブナビゲーションコンポーネント120は、スレーブナビゲーションコンポーネント120のナビゲーション測定データを、出力368として、インクリメンタル動的レバーアーム補正コンポーネント324へ送出する。インクリメンタル動的レバーアーム補正コンポーネント324は、出力368を使用して、基準座標コンポーネント305によって確立された座標系を基準としたスレーブナビゲーションコンポーネント115の動的レバーアームの正確度を増大させる。
【0027】
図3を再び参照すると、フィルタ330は、マスタナビゲーションコンポーネント110並びにスレーブナビゲーションコンポーネント115及び120からナビゲーション測定データを入力として受け取る。フィルタ330は、基準座標コンポーネント305からの出力370、スレーブナビゲーションコンポーネント115からの出力322、及びスレーブナビゲーションコンポーネント120からの出力352を入力として受け取る。フィルタ330は、出力322、352、及び370を使用して座標系を確立する。たとえば、フィルタ330は、当業者によって十分理解されるように、出力322、352、及び370を結合して座標系を確立する。フィルタ330は、基準座標コンポーネント305並びにスレーブナビゲーションコンポーネント115及び120から受信したナビゲーション測定データの誤差を推定し、それら誤差を補正する。
【0028】
フィルタ330は、フィルタ330によって確立された座標系を基準とした、補正されたナビゲーション測定データを、出力372として、基準座標コンポーネント305へ送出する。基準座標コンポーネント305は、出力372を使用して、基準座標コンポーネント305によって確立された座標系を調整する。たとえば、基準座標コンポーネント305は、出力372を使用して、基準座標コンポーネント305によって確立されたベースライン座標系を調整する。フィルタ330及び基準座標コンポーネント305は、協動して、基準座標コンポーネント305によって確立された座標系とフィルタ330によって確立された座標系とを位置合わせする。フィルタ330は、出力332、334、362、及び364、フィルタ330によって確立された座標系を基準とした、補正されたナビゲーション測定データをスレーブナビゲーションコンポーネント115及び120、並びに、インクリメンタル動的レバーアーム補正コンポーネント324及び354へ送出する。
【0029】
図1及び図4を参照すると、たとえば、センサ152には、中間センサが含まれ、たとえば、センサ152は、センサ135と140との間に配置される。ステップ405において、中間ロケーション決定コンポーネント114は、マスタナビゲーションコンポーネント110によって確立された座標系を基準としたセンサ135及び140のロケーションを得る。ステップ410において、中間ロケーション決定コンポーネント114は、センサ135及び140を基準としたセンサ152の相対ロケーションを計算する。ステップ415において、中間ロケーション決定コンポーネント114は、センサ152の相対ロケーションを、移動体105の構造に沿ったあらゆるセンサの相対変位を記述する方程式に適用する。ステップ420において、中間ロケーション決定コンポーネント114は、マスタナビゲーションコンポーネント110によって確立された座標系におけるセンサ152のロケーションを得る。センサ152にロケーションが決定されると、センサ152によって得られた測定データは、時間の関数としてのセンサ152の動きを反映するように補償される。センサ135、140、145、150、152、154、及び156によって得られた測定情報を補償することによって、測定情報の質が改善される。当業者によって十分理解されるように、センサ135、140、145、150、152、154、及び156によって得られた、補償された測定情報の結合、たとえば、インターフェロメトリック(干渉利用)センシング処理及び干渉利用センシング技法を通じて複数のロケーションでセンサ135、140、145、150、152、154、及び156が受け取った信号の結合によって、より質の高い結果、たとえばより質の高い画像が生成される。
【0030】
図1、図4、及び図5を参照すると、移動体105は、ナビゲーションネットワーク502を備える。このナビゲーションネットワーク502は、ナビゲーションネットワークハブ510、並びに、1つ又は2つ以上のナビゲーションコンポーネント515、520、525、530、及び532を備える。ナビゲーションコンポーネント515、520、525、530、及び532は、一例として、さまざまな正確度のナビゲーションコンポーネントを備える。たとえば、ナビゲーションコンポーネント515、520、及び525は、マスタナビゲーションコンポーネント110と同様の高性能ナビゲーションシステムを備え、ナビゲーションコンポーネント530及び532は、スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び/又は130と同様の低性能ナビゲーションシステムを備える。ナビゲーションコンポーネント515、520、525、530、及び532は、ナビゲーションコンポーネント515、520、525、530、及び532のナビゲーション測定データを得る。ナビゲーションコンポーネント515、520、525、530、及び532は、協動して、センサ135、140、145、150、152、154、及び156のナビゲーションパラメータ(すなわち、方位、位置、及び速度)を求める。
【0031】
ナビゲーションネットワークハブ510は、一例としてナビゲーションコンポーネント515、520、525、530、及び532からナビゲーション測定データを受信する。ナビゲーションネットワークハブ510は、ナビゲーションコンポーネント515、520、525、530、及び532からのナビゲーション測定データを使用して、移動体105の座標系、たとえば第1の座標系を確立する。ナビゲーションネットワークハブ510は、ナビゲーションネットワークハブ510によって確立された座標系(すなわち、第1の座標系)を基準としたセンサ135、140、145、150、152、154、及び156の1つ又は2つ以上のナビゲーションパラメータ(すなわち、方位、位置、及び速度)を求める。ナビゲーションネットワークハブ510は、出力582、584、586、588、及び590によって示すように、ナビゲーションネットワークハブ510によって確立された座標系における、センサ135、140、145、150、152、154、及び156の変換されたナビゲーションパラメータ(すなわち、方位、速度、及び位置)を提供する。ナビゲーションネットワークハブ510は、ナビゲーションネットワークハブ510によって確立された座標系の方位を出力592として提供する。ナビゲーションネットワークハブ510は、レバーアームパラメータ594をたわみモデルコンポーネント112に提供する。たわみモデルコンポーネント112は、レバーアームパラメータ594を、移動中の移動体105の反応を記述する方程式に適用する。たわみモデルコンポーネント594は、ナビゲーションネットワークハブ510によって確立された座標系を基準とした、時間の関数としての、移動体105の構造に沿ったセンサ135、140、145、及び150の相対変位を記述する方程式を出力591として提供する。
【0032】
中間ロケーション決定コンポーネント514は、出力582、584、586、及び590、並びに出力591を使用して、中間センサ、たとえばセンサ152、154、及び156のナビゲーションパラメータを決定する。たとえば、出力591は、移動体105の曲がりを記述する。出力582、584、586、588、及び590は、センサ135、140、145、及び150のナビゲーションパラメータを記述する。中間ロケーション決定コンポーネント514は、一例としてセンサ152、154、及び156のロケーションを備える。中間ロケーション決定コンポーネント514は、(出力594によって記述された)移動体105の曲がりを使用して、センサ135、140、145、及び150の間のナビゲーションパラメータを記述する方程式を求める。センサ135、140、145、及び150の間のナビゲーションパラメータを記述する方程式から、中間ロケーション決定コンポーネント514は、センサ152、154、及び156のロケーションを使用して、センサ152、154、及び156のナビゲーションパラメータを決定する。ナビゲーションネットワークハブ510、並びに、ナビゲーションコンポーネント515、520、525、530、及び532は、本明細書で説明するように、例示として1つ又は2つ以上の記録可能データ記憶媒体101を含む。
【0033】
ナビゲーションネットワークハブ510、並びに、ナビゲーションコンポーネント515、520、525、及び530は、例示としてネットワークバス595の1つ又は2つ以上を使用することによって通信する。一例では、ネットワークバス595には、高速伝送バスが含まれる。別の例では、ネットワークバス595には、イーサネット(登録商標)通信手段が含まれる。一例としてのナビゲーションコンポーネント515、520、525、及び530は、ネットワークバス595を使用して、ナビゲーション測定データをナビゲーションネットワークハブ510へ送信する。一例では、ナビゲーションネットワークハブ510は、ネットワークバス595を使用して、補正されたナビゲーション測定データ565、570、575、及び580をナビゲーションコンポーネント515、520、525、及び530へ送信する。別の例では、ナビゲーションネットワークハブ510は、ネットワークバス595を使用して、出力582、584、586、588、590、及び592を提供する。さらに別の例では、ナビゲーションネットワークハブ510は、ネットワークバス595を使用して、外部位置決めコンポーネント155及び160と通信する。ナビゲーションネットワークハブ510は、ネットワークバス595上で標準的なプロトコルを使用して、複数の外部コンポーネント、たとえばナビゲーションコンポーネント515、520、525、及び530、外部位置決めコンポーネント155及び160、並びに1つ又は2つ以上の移動体コンピュータ(図示せず)に共通のインターフェースを提供する。
【0034】
図1及び図6を参照すると、装置100は、1つ又は2つ以上の移動体602、604、606、及び608、1つ又は2つ以上のマスタナビゲーションコンポーネント610、612、614、及び616、1つ又は2つ以上のスレーブナビゲーションコンポーネント618、620、622、及び624、1つ又は2つ以上のセンサ626、628、630、及び632、1つ又は2つ以上の共通伝送コンポーネント634、1つ又は2つ以上の通信リンク636、638、640、642、644、及び646、並びに1つ又は2つ以上の制御センター650を備える。移動体602、604、606、及び608は、移動体通信リンク636、638、640、及び642を使用することによって通信する。移動体602、604、606、及び608は、センター通信リンク611、613、615、及び617を使用することによって制御センター650と通信する。一例としての移動体通信リンク636、638、640、及び642、並びに、データリンク611、613、615、及び617には、衛星通信、戦術コマンドデータリンク(「TCDL」)、Link16、及びアドバンスト情報アーキテクチャ(「AIA(Advanced Information Architecture)」)が含まれる。移動体602、604、606、及び608は、図1の移動体105と同様のものである。マスタナビゲーションコンポーネント610、612、614、及び616は、図1のマスタナビゲーションコンポーネント110と同様のものである。スレーブナビゲーションコンポーネント618、620、622、及び624は、図1のスレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130と同様のものである。センサ626、628、630、及び632は、図1のセンサ135、140、145、150、152、154、及び156と同様のものである。
【0035】
一例では、移動体602、604、606、及び608には、共通ターゲット634を監視する1つ又は2つ以上の無人移動体、たとえば無人飛行機が含まれる。たとえば、共通ターゲット634には、衛星、地上の物体、移動体、電波放射体、又は音響放射体が含まれる。制御センター650は、移動体602、604、606、及び608のセンサ626、628、630、及び632から測定データを得る。制御センター650は、干渉利用技法を使用して測定データを結合し、共通ターゲット634の高度化された表現を生成する。
【0036】
マスタナビゲーションコンポーネント610、612、614、及び616は、移動体通信リンク636、638、640、及び642を使用して、ナビゲーションネットワーク601を確立する。マスタナビゲーションコンポーネント610、612、614、及び616は、ナビゲーションネットワーク601を使用することによって通信し、移動体602、604、606、及び608の基準座標系を基準とした座標系を確立する。マスタナビゲーションコンポーネント610、612、614、及び616は、タイムスタンプを使用して、ナビゲーションネットワーク601を使用することにより座標系を確立する。たとえば、マスタナビゲーションコンポーネント610は、マスタナビゲーションコンポーネント610のナビゲーション測定データにタイムスタンプを関連付ける。マスタナビゲーションコンポーネント610は、通信リンク642を使用して、マスタナビゲーションコンポーネント610のナビゲーション測定データを有するタイムスタンプをマスタナビゲーションコンポーネント614に提供する。マスタナビゲーションコンポーネント614は、タイムスタンプを使用して、タイムスタンプによって示された時刻におけるマスタナビゲーションコンポーネント610のナビゲーション測定データを、タイムスタンプによって示された時刻におけるマスタナビゲーションコンポーネント614のナビゲーション測定データと比較する。マスタナビゲーションコンポーネント610、612、614、及び616は、共通クロック、原子時計、又はGPS時刻の1つ又は2つ以上を使用して、測定データにタイムスタンプを付ける。
【0037】
マスタナビゲーションコンポーネント610、612、614、及び616は、基準座標系として地球を使用する。マスタナビゲーションコンポーネント610、612、614、及び616は、移動体602、604、606、及び608のナビゲーションソリューション及び方位ソリューションを求める。たとえば、マスタナビゲーションコンポーネント610、612、614、及び616は、それぞれ、移動体602、604、606、及び608の座標系をそれぞれ確立する。マスタナビゲーションコンポーネント610、612、614、及び616は、基準座標系、たとえば地球を基準とした座標系を確立する。一例では、マスタナビゲーションコンポーネント610、612、614、及び616は、マスタナビゲーションコンポーネント610、612、614、及び616によって確立された座標系として基準座標系を使用する。別の例では、マスタナビゲーションコンポーネント610、612、614、及び616は、協動して、マスタナビゲーションコンポーネント610、612、614、及び616のそれぞれにより使用される共通座標系を確立する。マスタナビゲーションコンポーネント610、612、614、及び616は、この共通座標系を使用して、それらの個々のナビゲーションパラメータを共通座標系に置き換える。
【0038】
センサ626、628、630、及び632は、信号上の測定データを共通ターゲット634から得る。マスタナビゲーションコンポーネント610、612、614、及び616は、その測定データを、スレーブナビゲーションコンポーネント618、620、622、及び624によって確立された座標系から、マスタナビゲーションコンポーネント610、612、614、及び616によって確立された座標系に変換する。移動体602、604、606、及び608は、データリンク611、613、615、及び617を使用して、マスタナビゲーションコンポーネント610、612、614、及び616によって確立された座標系における信号上の測定データを制御センター650へ送信する。制御センター650は、マスタナビゲーションコンポーネント610、612、614、及び616によって確立された座標系における、センサ626、628、630、及び632からの測定データを使用して、移動体602、604、606、及び608にわたり干渉利用センシングを実行する。たとえば、制御センター650は、干渉利用技法を使用して、マスタナビゲーションコンポーネント610、612、614、及び616によって確立された座標系を基準とした、センサ626、628、630、及び632により受信された信号間の位相差を計算する。位相差に基づいて、制御センター634は、共通ターゲット634の情報、たとえば方位、位置、速度、及び形状を求める。マスタナビゲーションコンポーネント610、612、614、及び616によって確立された座標系を使用することにより、制御センター650は、センサ626、628、630、及び632により受信された信号を正確な絶対位置に関係付ける。制御センター650は、正確な絶対位置を使用して、共通ターゲット634のジオロケーション又は位置を提供する。
【0039】
一例としての装置100は、電子コンポーネント、ハードウェアコンポーネント、及びコンピュータソフトウェアコンポーネントの1つ又は2つ以上のもの等の複数のコンポーネントを備える。多数のこのようなコンポーネントは、装置100において結合することもできるし、分割することもできる。装置100の一例示のコンポーネントは、当業者によって理解されるように、多数のプログラミング言語のいずれかにより記述又は実施された一組のコンピュータ命令又は一連のコンピュータ命令を使用し、且つ/又は、備える。
【0040】
一例としての装置100は、1つ又は2つ以上のコンピュータ可読信号保持媒体を使用する。コンピュータ可読信号保持媒体は、本発明の1つ又は2つ以上の実施の形態の1つ又は2つ以上の部分を実行するためのソフトウェア、ファームウェア、及び/又はアセンブリ言語を記憶する。装置100のコンピュータ可読信号保持媒体の例には、マスタナビゲーションコンポーネント110、スレーブナビゲーションコンポーネント115、120、125、及び130、たわみモデルコンポーネント112、中間ロケーション決定コンポーネント114、基準座標コンポーネント305、剛性レバーアームモデルコンポーネント310及び315、インクリメンタル動的レバーアーム補正コンポーネント324及び354、フィルタ330、ナビゲーションネットワークハブ510、並びにナビゲーションコンポーネント515、520、525、530、及び532の記録可能データ記憶媒体101が含まれる。一例の装置100のコンピュータ可読信号保持媒体には、磁気データ記憶媒体、電気データ記憶媒体、光データ記憶媒体、生物学的データ記憶媒体、及び原子データ記憶媒体の1つ又は2つ以上のものが含まれる。たとえば、コンピュータ可読信号保持媒体には、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気テープ、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスクドライブ、及び電子メモリが含まれる。別の例では、コンピュータ可読信号保持媒体には、装置100を含むか又は装置100と接続されたネットワーク上で送信される変調された搬送波信号が含まれる。このネットワークは、たとえば、電話網、ローカルエリアネットワーク(「LAN」)、ワイドエリアネットワーク(「WAN」)、インターネット、及び無線ネットワークの1つ又は2つ以上のものである。
【0041】
本明細書で説明したステップ又は動作は、単なる例示にすぎない。本発明の精神から逸脱することなく、これらのステップ又はオペレーションに対する多くの変形形態が存在し得る。たとえば、ステップは異なる順序で実行することができ、ステップを追加、削除、又は変更することができる。
【0042】
本明細書では、本発明の例示の実施態様を詳細に図示して説明してきたが、当業者には、本発明の精神から逸脱することなく、さまざまな変更、追加、代用等を行えることは明らかであり、したがって、これらの変更、追加、代用等は、特許請求の範囲に規定された本発明の範囲内に含まれるものと考える。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】1つ又は2つ以上の移動体、1つ又は2つ以上のマスタナビゲーションコンポーネント、1つ又は2つ以上のスレーブナビゲーションコンポーネント、1つ又は2つ以上のセンサ、1つ又は2つ以上の外部位置決めコンポーネント、1つ又は2つ以上のたわみモデルコンポーネント、及び1つ又は2つ以上の中間ロケーション決定コンポーネントを備える装置の一実施態様を表す図である。
【図2】センサの補正されたナビゲーションパラメータを、図1の装置のマスタナビゲーションコンポーネントからスレーブナビゲーションコンポーネントへ提供するための一例示のプロセスフローを表す図である。
【図3】図1の装置のマスタナビゲーションコンポーネントの1つ又は2つ以上の基準座標コンポーネント及び1つ又は2つ以上の剛性レバーアームモデルコンポーネント、スレーブナビゲーションコンポーネント、センサ、外部位置決めコンポーネント、1つ又は2つ以上のインクリメンタル動的レバーアーム補正コンポーネント、並びに1つ又は2つ以上のフィルタの一実施態様を表す図である。
【図4】図1の装置のセンサの相対位置を計算する一例示のプロセスフローを表す図である。
【図5】1つ又は2つ以上のナビゲーションネットワークを備える図1の装置を表す別の図である。
【図6】図5の装置のナビゲーションネットワークの別の実施態様を表す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動中の移動体の第1の座標系を確立するマスタナビゲーションコンポーネントと、
前記移動体の1つ又は2つ以上のスレーブナビゲーションコンポーネントであって、1つ又は2つ以上の第2の座標系における、該1つ又は2つ以上のスレーブナビゲーションコンポーネントのナビゲーション測定データを決定する、1つ又は2つ以上のスレーブナビゲーションコンポーネントと
を備え、
前記1つ又は2つ以上のスレーブナビゲーションコンポーネントは、前記1つ又は2つ以上の第2の座標系における、該1つ又は2つ以上のスレーブコンポーネントの前記ナビゲーション測定データを前記マスタナビゲーションコンポーネントに提供し、
前記マスタナビゲーションコンポーネントは、前記1つ又は2つ以上の第2の座標系における、前記1つ又は2つ以上のスレーブコンポーネントの前記ナビゲーション測定データを、前記第1の座標系における、前記マスタナビゲーションコンポーネントのナビゲーション測定データと比較し、
前記マスタナビゲーションコンポーネントは、前記1つ又は2つ以上の第2の座標系における、前記1つ又は2つ以上のスレーブナビゲーションコンポーネントの前記ナビゲーション測定データを、前記第1の座標系における、前記1つ又は2つ以上のスレーブナビゲーションコンポーネントのナビゲーション測定データに変換し、
前記マスタナビゲーションコンポーネントは、前記第1の座標系における、前記1つ又は2つ以上のスレーブナビゲーションコンポーネントの前記ナビゲーション測定データを使用して、1つ又は2つ以上のロケーションにおける前記移動体の1つ又は2つ以上のセンサの、前記第1の座標系における1つ又は2つ以上のナビゲーションパラメータを決定し、
前記マスタナビゲーションコンポーネントは、前記1つ又は2つ以上のスレーブナビゲーションコンポーネントの前記1つ又は2つ以上のロケーションにおける前記移動体の前記1つ又は2つ以上のセンサからデータを受け取る、
装置。
【請求項2】
前記マスタナビゲーションコンポーネントは、前記移動体の前記1つ又は2つ以上のセンサの、前記第1の座標系における前記1つ又は2つ以上のナビゲーションパラメータを使用して、前記1つ又は2つ以上のセンサから受信された前記データを、前記第1の座標系を基準として結合する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記マスタナビゲーションコンポーネントは、カルマンフィルタを使用することによって、前記1つ又は2つ以上の第2の座標系における、前記1つ又は2つ以上のスレーブナビゲーションコンポーネントの前記ナビゲーション測定データの誤差を推定する、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記マスタナビゲーションコンポーネントは、前記1つ又は2つ以上の第2の座標系における、前記1つ又は2つ以上のスレーブナビゲーションコンポーネントの前記ナビゲーション測定データの誤差を推定する、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記マスタナビゲーションコンポーネントは、移動体の第1のロケーションに配置され、前記スレーブナビゲーションコンポーネントの第1のものは、その移動体の第2のロケーションに配置され、前記第1の座標系及び前記第2の座標系は、前記第1のロケーション及び前記第2のロケーションにそれぞれ関連付けられている、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記マスタナビゲーションコンポーネントに結合される静的ロケーションコンポーネントをさらに備え、該静的ロケーションコンポーネントは、前記第1のロケーションと前記第2のロケーションとの間の距離の静的情報を提供し、前記マスタナビゲーションコンポーネントは、該静的距離情報に基づいて、前記第2のロケーションにおける前記第1のスレーブナビゲーションコンポーネントの前記ナビゲーション測定データの前記誤差を推定する、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記マスタナビゲーションコンポーネントに結合されるたわみモデルコンポーネントをさらに備え、該たわみロケーションコンポーネントは、前記第1のロケーションを基準とした前記第2のロケーションの前記変位の動的情報を提供し、前記第1のスレーブナビゲーションコンポーネントと前記マスタナビゲーションコンポーネントとの間の前記変位は、前記第1のロケーションを基準とした前記第2のロケーションの物理的偏差により可変であり、前記マスタナビゲーションコンポーネントは、前記変位情報に基づいて、前記第2のロケーションにおける、前記第1のスレーブナビゲーションコンポーネントの前記ナビゲーション測定データの前記誤差を推定する、請求項5に記載の装置。
【請求項8】
前記マスタナビゲーションコンポーネントに結合されるたわみモデルコンポーネントをさらに備え、該たわみモデルコンポーネントは、前記静的距離情報に少なくとも部分的に基づいて、前記第1のロケーションを基準とした前記第2のロケーションの変位の動的情報を提供し、前記第1のスレーブナビゲーションコンポーネントと前記マスタナビゲーションコンポーネントとの間の前記変位は、前記第1のロケーションを基準とした前記第2のロケーションの物理的偏差により可変であり、前記マスタナビゲーションコンポーネントは、前記変位情報に基づいて、前記第2のロケーションにおける、前記第1のスレーブナビゲーションコンポーネントの前記ナビゲーション測定データの前記誤差を推定する、請求項6に記載の装置。
【請求項9】
前記マスタナビゲーションコンポーネントは、前記変位情報に基づいて、前記第1のスレーブナビゲーションコンポーネントの前記ナビゲーション測定データを補正する、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記静的ロケーションコンポーネント及び前記たわみモデルコンポーネントから入力を受け取る加算素子をさらに備え、該加算素子は、前記第1の座標系を基準とした、前記第2の座標系の前記ナビゲーション測定データの誤差の推定を前記マスタナビゲーションコンポーネントに提供するフィルタに出力を提供する、請求項8に記載の装置。
【請求項11】
前記マスタナビゲーションコンポーネント及び前記スレーブナビゲーションコンポーネントは、それぞれ、マスタナビゲーション測定データ及びスレーブナビゲーション測定データを時刻情報で符号化する時刻同期コンポーネントを含み、前記変位情報に基づいて、前記第2のロケーションにおける前記第1のスレーブナビゲーションコンポーネントの前記ナビゲーション測定データの前記誤差を推定する際に、実質的に同じ時刻におけるマスタ測定データ及びスレーブ測定データを利用できるようにする、請求項8に記載の装置。
【請求項12】
前記第1のスレーブナビゲーションコンポーネントに関する前記変位情報を前記たわみモデルコンポーネントから受け取る中間ロケーション決定コンポーネントと、前記第1のロケーションと前記第2のロケーションとの間にある第3のロケーションに配置される中間センサとをさらに備え、前記中間ロケーション決定コンポーネントは、前記第1のスレーブナビゲーションコンポーネントの前記変位情報と、前記第1のロケーション及び前記第2のロケーションに対する前記第3のロケーションの空間関係とに基づいて、前記中間センサの変位を決定する、請求項8に記載の装置。
【請求項13】
ナビゲーション測定データを生成し、移動体の第1のロケーションにおける第1の座標系を確立するマスタナビゲーションコンポーネントと、
ナビゲーション測定データを生成し、前記第1のロケーションと前記移動体の第2のロケーションとの間の距離が前記移動体の物理的変形により可変である前記第2のロケーションにおける第2の座標系を確立するスレーブナビゲーションコンポーネントと、
前記マスタナビゲーションコンポーネントに結合されるたわみモデルコンポーネントであって、前記第1のロケーションと前記第2のロケーションとの間の変位の動的情報を提供する、たわみモデルコンポーネントと
を備え、
前記マスタナビゲーションコンポーネントは、前記マスタナビゲーションコンポーネントによって生成される前記ナビゲーション測定データと、前記たわみモデルコンポーネントによって提供される前記動的距離情報とに基づいて、前記スレーブナビゲーションコンポーネントによって生成される前記ナビゲーション測定データの誤差を推定する誤差推定器を含み、
前記マスタナビゲーションコンポーネントは、前記誤差推定器によって求められた前記誤差に基づいて、前記スレーブナビゲーションコンポーネントの前記ナビゲーション測定データを補正し、
前記マスタナビゲーションコンポーネントは、前記スレーブナビゲーションコンポーネントの前記補正されたナビゲーション測定データを、前記第1の座標系におけるナビゲーション測定データに変換し、
第1のセンサ及び第2のセンサが、それぞれセンサデータを生成し、前記第1のロケーション及び前記第2のロケーションにそれぞれ配置され、
前記マスタナビゲーションコンポーネントは、前記スレーブナビゲーションコンポーネントの前記補正されたナビゲーション測定データに基づく、前記第2のセンサからのセンサデータを、前記マスタナビゲーションコンポーネントの前記ナビゲーション測定データに基づく、前記第1のセンサからの前記センサデータと結合して、その結果として、結合されたセンサデータがもたらされる、
ナビゲーションシステム。
【請求項14】
前記マスタナビゲーションコンポーネントに結合される静的ロケーションコンポーネントをさらに備え、該静的ロケーションコンポーネントは、前記第1のロケーションと前記第2のロケーションとの間の前記変位の静的情報を提供し、前記たわみモデルコンポーネントは、前記静的変位情報を入力として受け取る、請求項13に記載のナビゲーションシステム。
【請求項15】
前記静的ロケーションコンポーネント及び前記たわみモデルコンポーネントから入力を受け取る加算素子をさらに備え、該加算素子は、前記第1の座標系を基準とした、前記第2の座標系の前記ナビゲーション測定データの誤差の推定を前記マスタナビゲーションコンポーネントに提供するフィルタに出力を提供する、請求項14に記載のナビゲーションシステム。
【請求項16】
前記マスタナビゲーションコンポーネント及び前記スレーブナビゲーションコンポーネントは、それぞれ、マスタナビゲーション測定データ及びスレーブナビゲーション測定データを時刻情報で符号化する時刻同期コンポーネントを含み、前記変位情報に基づいて、前記第2のロケーションにおける前記第1のスレーブナビゲーションコンポーネントの前記ナビゲーション測定データの前記誤差を推定する際に、実質的に同じ時刻におけるマスタ測定データ及びスレーブ測定データを利用できるようにする、請求項13に記載のナビゲーションシステム。
【請求項17】
前記第1のロケーションと前記第2のロケーションとの間にある第3のロケーションに配置される中間センサと、前記第1のスレーブナビゲーションコンポーネントに関する前記変位情報を前記たわみモデルコンポーネントから受け取る中間ロケーション決定コンポーネントとをさらに備え、該中間ロケーション決定コンポーネントは、前記第1のスレーブナビゲーションコンポーネントに関する前記変位情報と、前記第1のロケーション及び前記第2のロケーションの少なくとも一方に対する前記第3のロケーションの変位との関係に基づいて、前記中間センサの変位を決定する、請求項13に記載のナビゲーションシステム。
【請求項18】
センサデータを結合するための方法であって、
移動体において第1のセンサの第1のロケーションにおける第1の座標系でマスタナビゲーション測定データを生成するステップと、
前記移動体において第2のセンサの第2のロケーションにおける第2の座標系でスレーブナビゲーション測定データを生成するステップであって、前記第1のロケーションと前記第2のロケーションとの間の変位は、前記移動体の物理的変形により可変である、ステップと、
前記移動体の前記物理的変形による、前記第1のロケーションを基準とした前記第2のロケーションの前記変位を表すたわみモデルを記憶するステップと、
前記たわみモデルに基づいて、前記第1のロケーションと前記第2のロケーションとの間の前記変位の動的情報を求めるステップと、
前記マスタナビゲーション測定データ及び前記動的変位情報に基づいて、前記スレーブナビゲーション測定データの誤差を推定するステップと、
前記推定された誤差に基づいて、前記スレーブナビゲーション測定データを補正するステップと、
前記補正されたスレーブナビゲーション測定データを、前記第1の座標系におけるナビゲーション測定データに変換するステップと、
前記第1のセンサ及び前記第2のセンサがそれぞれセンサデータを生成するステップと、
前記スレーブナビゲーションコンポーネントの前記補正されたナビゲーション測定データに基づく、前記第2のセンサからのセンサデータを、前記マスタナビゲーションコンポーネントの前記ナビゲーション測定データに基づく、前記第1のセンサからの前記センサデータと結合するステップであって、その結果、結合されたセンサデータを生成する、ステップと、
を含む方法。
【請求項19】
センサデータは、インターフェロメトリックに結合される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1のロケーションと前記第2のロケーションとの間の距離の静的情報を生成することをさらに含み、前記誤差を推定するステップは、前記静的情報及び前記動的変位情報に基づいて、前記スレーブナビゲーション測定データの誤差を推定する、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
中間センサが、前記第1のロケーションと前記第2のロケーションとの間にある第3のロケーションに配置され、さらに、前記第2のロケーションの前記変位情報と、前記第1のロケーション及び前記第2のロケーションの少なくとも一方に対する前記第3のロケーションの距離との関係に基づいて、前記中間センサの変位を求めるステップを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記動的変位情報に基づいて、前記第2のロケーションにおける前記第1のスレーブナビゲーションコンポーネントの前記ナビゲーション測定データの前記誤差を推定する際に、実質的に同じ時刻のマスタ測定データ及びスレーブ測定データが使用されるように、マスタナビゲーション測定データ及びスレーブナビゲーション測定データを時刻情報で符号化するステップをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記結合されたセンサデータを生成する際に、実質的に同じ時刻のセンサデータが使用されるように、前記センサデータを時刻情報で符号化するステップをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項24】
前記ステップのすべては、第1の移動体で実行され、さらに、該第1の移動体で実行された該ステップを第2の移動体で実行し、その結果として、該第2の移動体に関連付けられるセンサデータがさらに結合され、前記第1の移動体の前記結合されたセンサデータを、前記第2の移動体の前記さらに結合されたセンサデータと結合し、それによって、前記第1の移動体及び前記第2の移動体から行われた測定によって得られる、結果のセンサデータを生成する、ことを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記第1の移動体及び前記第2の移動体からのデータは、共通座標系を基準とする、請求項25に記載の方法。
【請求項26】
センサデータを結合するための方法であって、
移動体において第1のロケーションにおける第1の座標系でマスタナビゲーション測定データを生成するステップと、
前記移動体において2つ以上のセンサからセンサデータを生成するステップと、
前記移動体においてセンサの1つ又は2つ以上の第2のロケーションにおける1つ又は2つ以上の第2の座標系で一組又は二組以上のスレーブナビゲーション測定データを生成するステップであって、前記第1のロケーションと前記1つ又は2つ以上の第2のロケーションとの間の変位は、前記移動体の物理的変形により可変である、ステップと、
前記移動体の前記物理的変形による、前記第1のロケーションを基準とした前記1つ又は2つ以上の第2のロケーションの前記変位を表すたわみモデルを記憶するステップと、
前記たわみモデルに基づいて、前記第1のロケーションと前記1つ又は2つ以上の第2のロケーションとの間の前記変位の動的情報を求めるステップと、
前記マスタナビゲーション測定データ及び前記動的変位情報に基づいて、前記スレーブナビゲーション測定データの誤差を推定するステップと、
前記推定された誤差に基づいて、前記スレーブナビゲーション測定データを補正するステップと、
前記補正されたスレーブナビゲーション測定データを、前記第1の座標系におけるナビゲーション測定データに変換するステップと、
前記1つ又は2つ以上のスレーブナビゲーションコンポーネントの補正されたナビゲーション測定データから決定されたナビゲーションパラメータに基づいて、前記2つ以上のセンサからのセンサデータを結合するステップと、
を含む方法。
【請求項27】
前記センサデータは、インターフェロメトリックに結合される、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記第1のロケーションと前記1つ又は2つ以上の第2のロケーションとの間の距離の静的情報を生成することをさらに含み、前記誤差を推定するステップは、前記静的情報及び前記動的変位情報に基づいて、前記スレーブナビゲーション測定データの誤差を推定する、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
1つ又は2つ以上の中間センサが、1つ又は2つ以上の第3のロケーションに配置され、さらに、前記1つ又は2つ以上の第2のロケーションの前記変位情報と、前記第1のロケーション及び前記第2のロケーションの少なくとも一方に対する前記1つ又は2つ以上の第3のロケーションの距離との関係に基づいて、前記1つ又は2つ以上の中間センサの変位を決定するステップを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項30】
前記動的変位情報に基づいて、前記第2のロケーションにおける前記第1のスレーブナビゲーションコンポーネントの前記ナビゲーション測定データの前記誤差を推定する際に、実質的に同じ時刻のマスタ測定データ及びスレーブ測定データが使用されるように、マスタナビゲーション測定データ及びスレーブナビゲーション測定データを時刻情報で符号化するステップをさらに含む、請求項26に記載の方法。
【請求項31】
前記静的変位情報に基づいて、前記第2のロケーションにおける前記第1のスレーブナビゲーションコンポーネントの前記ナビゲーション測定データの前記誤差を推定する際に、実質的に同じ時刻のマスタ測定データ及びスレーブ測定データが使用されるように、マスタナビゲーション測定データ及びスレーブナビゲーション測定データを時刻情報で符号化するステップをさらに含む、請求項28に記載の方法。
【請求項32】
前記結合されたセンサデータを生成する際に、実質的に同じ時刻のセンサデータが使用されるように、前記センサデータを時刻情報で符号化するステップをさらに含む、請求項26に記載の方法。
【請求項33】
前記ステップのすべては、第1の移動体で実行され、前記方法は、該第1の移動体で実行された該ステップを第2の移動体で実行し、その結果として、該第2の移動体に関連付けられるセンサデータがさらに結合され、前記第1の移動体の前記結合されたセンサデータを、前記第2の移動体の前記さらに結合されたセンサデータと結合し、それによって、前記第1の移動体及び前記第2の移動体から行われた測定によって得られる、結果のセンサデータを生成する、ことをさらに含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記ステップのすべては、第1の移動体及び第2の移動体で実行され、前記方法は、該第1の移動体及び該第2の移動体で実行されたステップを、1つ又は2つ以上の追加された移動体で実行し、その結果として、前記第1の移動体、前記第2の移動体、及び前記1つ又は2つ以上の追加された移動体に関連付けられるセンサデータがさらに結合され、それによって、前記第1の移動体、前記第2の移動体、及び前記1つ又は2つ以上の追加された移動体から行われた測定によって得られる、結果のセンサデータを生成する、ことをさらに含む、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記第1の移動体、前記第2の移動体、及び前記1つ又は2つ以上の追加された移動体からのデータは、共通座標系を基準とする、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
複数の移動体からのセンサデータを結合するための方法であって、
少なくとも1つの移動体において第1のロケーションにおける第1の座標系でマスタナビゲーション測定データを生成するステップと、
各移動体において1つ又は2つ以上のセンサからセンサデータを生成するステップと、
前記移動体の物理的変形による、前記第1のロケーションを基準とした前記1つ又は2つ以上のセンサのロケーションの変位を表すたわみモデルを記憶するステップと、
前記たわみモデルに基づいて、前記第1のロケーションと1つ又は2つ以上の第2のロケーションとの間の前記変位の動的情報を求めるステップと、
前記マスタナビゲーション測定データ及び前記動的変位情報に基づいて、前記センサロケーションのそれぞれについて、前記ナビゲーション測定データの誤差を推定するステップと、
移動体間で通信し、それによって、共通基準座標系を確立する、ステップと、
前記共通基準系におけるセンサロケーションを決定するステップと、
センサデータ及びセンサロケーションデータを中央処理システムへ通信するステップと、
前記1つ又は2つ以上の移動体の前記1つ又は2つ以上のセンサからのセンサデータを結合するステップと、
を含む方法。
【請求項37】
センサデータは、インターフェロメトリックに結合される、請求項36に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−538231(P2007−538231A)
【公表日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−513236(P2007−513236)
【出願日】平成17年5月9日(2005.5.9)
【国際出願番号】PCT/US2005/016000
【国際公開番号】WO2006/083267
【国際公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【出願人】(503123152)ノースロップ・グラマン・コーポレーション (31)
【氏名又は名称原語表記】NORTHROP GRUMMAN CORPORATION
【Fターム(参考)】