説明

インバータ回路の制御装置

【課題】スイッチング素子が、素子配列方向に沿って一列に並んで配置されている場合に、高電圧及び低電圧回路領域を効率的に設定し、装置を小型化できる制御装置の実現。
【解決手段】基板本体に、素子配列方向に沿って延びる中間絶縁領域と、中間絶縁領域を挟んだ一方側の高電圧回路領域と、他方側の低電圧回路領域と、が設定され、高電圧回路領域に駆動回路部が設けられ、低電圧回路領域に素子配列方向に沿って順に第一、第二、第三低電圧領域が設定され、第一低電圧領域に電圧変換部及び指令入力部が設けられ、第二低電圧領域に演算処理部が設けられ、第三低電圧領域にセンサ接続部が設けられているインバータ回路の制御装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機を制御するためのインバータ回路の制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上記のような制御装置に関して、例えば下記の特許文献1に記載された技術が既に知られている。特許文献1に記載されている技術では、インバータ回路を構成する複数のスイッチング素子の配置に対応して、UVW相各相の上段側スイッチング素子に対応する駆動回路は、制御装置の基板本体に、第一配列線に沿って一列に並んで配置され、各相の下段側スイッチング素子は、第一配列線と平行な第二配列線に沿って一列に並んで配置されている。ここで、上段側スイッチング素子は、高圧電源の正極側に接続されるスイッチング素子であり、下段側スイッチング素子は、高圧電源の負極側に接続されるスイッチング素子である。
そして、特許文献1の技術では、上段側の三つの駆動回路が配置された高電圧回路領域と、下段側の三つの駆動回路が配置された高電圧回路領域との間の領域に、絶縁領域を隔てて低電圧回路領域が配置されている。
【0003】
しかしながら、特許文献1の技術は、各相の上段側及び下段側の複数のスイッチング素子が、所定の素子配列方向に沿って一列に並んで配置されている場合における、各スイッチング素子に対応する駆動回路の配置には対応できないものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−130967号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、インバータ回路を構成する複数のスイッチング素子が、所定の素子配置面上に所定の素子配列方向に沿って一列に並んで配置されている場合において、基板本体に高電圧回路領域及び低電圧回路領域を効率的に設定し、装置を小型化し得るインバータ回路の制御装置が求められる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る、回転電機を制御するためのインバータ回路の制御装置の特徴構成は、前記インバータ回路を構成する複数のスイッチング素子が、所定の素子配置面上に所定の素子配列方向に沿って一列に並んで配置されており、前記素子配置面に対向して配置される基板本体を備え、前記基板本体には、前記素子配列方向に沿って延びるように設定された中間絶縁領域と、前記中間絶縁領域を挟んだ一方側に設定された高電圧回路領域と、前記中間絶縁領域を挟んだ他方側に設定された低電圧回路領域と、が設定され、前記高電圧回路領域に、前記複数のスイッチング素子を駆動するための駆動回路部が設けられ、前記低電圧回路領域に、前記素子配列方向に沿って順に第一低電圧領域、第二低電圧領域、及び第三低電圧領域が設定され、前記第一低電圧領域に、電源電圧を前記第二低電圧領域及び前記第三低電圧領域に供給する電圧に変換する電圧変換部と、前記回転電機への指令が入力される指令入力部が設けられ、前記第二低電圧領域に、前記複数のスイッチング素子をオンオフ制御するための制御信号を生成する演算処理部が設けられ、前記第三低電圧領域に、前記回転電機を制御するための一又は二以上のセンサが接続されるセンサ接続部が設けられている点にある。
【0007】
インバータ回路を構成する複数のスイッチング素子が所定の素子配列方向に沿って一列に並んで配置されている場合は、複数のスイッチング素子を駆動するための駆動回路部が設けられる高電圧回路領域も素子配列方向に長くなりやすい。このため、高電圧回路領域に対して、素子配列方向に直交する方向(配列直交方向)の一方側又は他方側の基板本体に空き領域が生じやすくなる。上記の特徴構成によれば、中間絶縁領域が、素子配列方向に沿って延びるように設定され、中間絶縁領域を挟んだ一方側に高電圧回路領域が設定され、中間絶縁領域を挟んだ他方側に低電圧回路領域が設定されるので、素子配列方向に長くなった高電圧回路領域に対して、配列直交方向の一方側又は他方側に生じる空き領域を有効利用して、低電圧回路領域及び中間絶縁領域を設定することができる。また、高電圧回路領域と低電圧回路領域の間に設定される絶縁領域が、素子配列方向に延びる中間絶縁領域にまとめられているので、基板本体に設定される絶縁領域を減少させることができる。よって、基板本体の表面積の低減が容易になり、インバータ回路の制御装置の小型化が容易になる。
素子配列方向に長くなりやすい高電圧回路領域に対応して設定される低電圧回路領域も素子配列方向に長くなりやすい。上記の特徴構成によれば、低電圧回路領域に、素子配列方向に沿って順に第一低電圧領域、第二低電圧領域、及び第三低電圧領域が設定されるので、素子配列方向に長くなった低電圧回路領域を、素子配列方向にバランスよく分割して、演算処理部、電圧変換部及び指令入力部、並びにセンサ接続部の配置を容易化することができる。
また、演算処理部が設けられる第二低電圧領域に対して、素子配列方向の一方側に電圧変換部及び指令入力部が設けられる第一低電圧領域が設定され、素子配列方向の他方側にセンサ接続部が設けられる第三低電圧領域が設定されているので、電圧変換部及び指令入力部から演算処理部への配線と、センサ接続部から演算処理部への配線と、を双方ともに短くすることができる。よって、配線のために必要となる低電圧回路領域を減少させることができ、インバータ回路の制御装置の小型化が容易になる。
【0008】
ここで、前記駆動回路部は、前記複数のスイッチング素子のそれぞれに対応する複数の駆動部を有して構成され、前記複数の駆動部は、前記高電圧回路領域内において前記素子配列方向に沿って一列に並んで配置され、互いに隣接する前記駆動部の間のそれぞれに、駆動部間絶縁領域が設けられていると好適である。
【0009】
複数のスイッチング素子のそれぞれに対応する複数の駆動部の間にも、信頼性の向上のために、絶縁領域が設定されることが望ましい。
上記の構成によれば、複数の駆動部は、高電圧回路領域内において素子配列方向に沿って一列に並んで配置され、互いに隣接する駆動部の間のそれぞれに、駆動部間絶縁領域が設けられているので、駆動部の間に設定される絶縁領域を最小限まで減少させることができ、インバータ回路の制御装置の小型化が容易になる。
【0010】
ここで、前記基板本体における支持部材によって支持される部分である被支持部が、前記駆動部間絶縁領域に設けられていると好適である。
【0011】
この構成によれば、被支持部が、素子配列方向に沿って並んで配置される駆動部間絶縁領域に設けられるので、素子配置方向に長くなった高電圧回路領域のたわみ及び振動を低減することができる。これにより、駆動部とインバータ回路との間の電気的な接続の信頼性を向上させたり、基板本体に設けられる電流センサなどのセンサの検出精度の悪化を抑制したり、することができる。
【0012】
ここで、前記基板本体における前記素子配列方向の前記第一低圧領域側の端縁領域に、前記電圧変換部及び前記指令入力部と外部とを接続するための入力接続部が配置されていると好適である。
【0013】
この構成によれば、低電圧回路領域の素子配列方向の一方側に設定された第一低電圧領域に対して、更に素子配列方向の一方側に入力接続部が配置されるので、入力接続部と第一低電圧領域との間の配線を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】インバータ回路の制御装置における配置構成を示す模式図である。
【図2】インバータ回路の構成を示す模式図である。
【図3】インバータ装置の分解斜視図である。
【図4】インバータモジュールの分解斜視図である。
【図5】バスバーモジュールを素子配置面に直交する方向から見た平面図である。
【図6】インバータ装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。制御装置41は、回転電機3を制御するためのインバータ回路7(図2参照)の制御装置である。インバータ回路7を構成する複数のスイッチング素子14は、図4に示すように、所定の素子配置面11a上に所定の素子配列方向Yに沿って一列に並んで配置されている。そして、制御装置41は、素子配置面11aに対向して配置される基板本体70を備えている。
図1に示すように、基板本体70には、素子配列方向Yに沿って延びるように設定された中間絶縁領域80と、中間絶縁領域80を挟んだ一方側に設定された高電圧回路領域71と、中間絶縁領域80を挟んだ他方側に設定された低電圧回路領域72とが設定されている。
高電圧回路領域71には、複数のスイッチング素子14を駆動するための駆動回路部43が設けられ、低電圧回路領域72には、素子配列方向Yに沿って順に第一低電圧領域72a、第二低電圧領域72b、及び第三低電圧領域72cが設定されている。
そして、第一低電圧領域72aに、電源電圧を第二低電圧領域72b及び第三低電圧領域72cに供給する電圧に変換する電圧変換部47と、回転電機3への指令が入力される指令入力部48が設けられている。
第二低電圧領域72bに、複数のスイッチング素子14をオンオフ制御するための制御信号を生成する演算処理部45が設けられている。
第三低電圧領域72cに、回転電機3を制御するための一又は二以上のセンサが接続されるセンサ接続部46が設けられている。
【0016】
なお、素子配置面11aに沿って、複数のスイッチング素子14が一列に並んで配置されている方向を素子配列方向Yに設定し、素子配置面11a又は基板本体70に沿って、素子配列方向Yに直交する方向を配列直交方向Xに設定し、素子配置面11a又は基板本体70に直交する方向を直交方向Zに設定している。
また、素子配列方向Yにおいて、第二低電圧領域72bから第一低電圧領域72aに向かう方向を素子配列第一方向Y1に設定し、その反対方向である第二低電圧領域72bから第三低電圧領域72cに向かう方向を素子配列第二方向Y2に設定している。配列直交方向Xにおいて、中間絶縁領域80から高電圧回路領域71に向かう方向を配列直交第一方向X1に設定し、その反対方向である中間絶縁領域80から低電圧回路領域72に向かう方向を配列直交第二方向X2に設定している。直交方向Zにおいて、素子配置面11aから制御装置41に向かう方向を直交第一方向Z1に設定し、その反対方向を直交第二方向Z2に設定している。
以下で、本実施形態に係る制御装置41及びインバータ回路7について、詳細に説明する。
【0017】
1.インバータ回路7の構成
まず、インバータ回路7の構成について説明する。本実施形態に係るインバータ回路7は、複数(本例では6つ)のスイッチング素子14を用いて構成されている。スイッチング素子14は、直流電力と交流電力との間の電力変換を行うための電子素子であり、インバータ回路7及びインバータ装置1の中核をなしている。図2に示すように、インバータ回路7は、ブリッジ回路により構成されており、高圧直流電源としての高圧バッテリ2の正極P側と高圧バッテリ2の負極N側(例えばクランド側)との間に2つのスイッチング素子14が直列に接続され、この直列回路が3回線並列に接続されている。すなわち、インバータ回路7は、正極P側に接続される上段アームを構成するスイッチング素子14と負極N側に接続される下段アームを構成するスイッチング素子14とを有するレッグを3つ有する3レッグ構成とされている。各レッグは、回転電機3のコイル(ステータコイル)3bの三相(U相、V相、W相)のそれぞれに対応している。
【0018】
図2において、符号14aはU相用上段側スイッチング素子であり、符号14bはV相用上段側スイッチング素子であり、符号14cはW相用上段側スイッチング素子である。また、符号14dはU相用下段側スイッチング素子であり、符号14eはV相用下段側スイッチング素子であり、符号14fはW相用下段側スイッチング素子である。ここで、「上段側」は正極P側のアームであることを表し、「下段側」は負極N側のアームであることを表す。
【0019】
各相の上段側スイッチング素子14a,14b,14cのコレクタは第四バスバー23dを介して正極P側に接続され、エミッタはバスバー23a,23b,23cを介して各相の下段側スイッチング素子14d,14e,14fのコレクタに接続されている。また、各相の下段側スイッチング素子14d,14e,14fのエミッタは第五バスバー23eを介して負極N側に接続されている。各スイッチング素子14のエミッタ−コレクタ間には、ダイオード素子15が並列接続されている。ダイオード素子15は、アノードがスイッチング素子14のエミッタに接続され、カソードがスイッチング素子14のコレクタに接続されている。ダイオード素子15はFWD(Free Wheel Diode)として用いられている。
【0020】
対となるスイッチング素子(14a,14d)、(14b,14e)、(14c,14f)と、それぞれ対応するバスバー23a,23b,23cとを含んで構成される各アームは、回転電機接続端子25a,25b,25cを介して回転電機3の各相のコイル3bに接続されている。そして、各スイッチング素子14の制御端子(ゲート端子)は、フレキシブルプリント基板19を介して、制御装置41に接続されており(図4参照)、それぞれ個別にスイッチング制御される。
【0021】
このようなインバータ回路7を含むインバータ装置1は、回転電機3に指令される指令回転速度や指令トルクに基づいて各スイッチング素子14をオンオフ制御(例えば、パルス幅変調制御等)することで、高圧バッテリ2からの直流電力を三相交流電力に変換して回転電機3に供給する。これにより、回転電機3を指令回転速度及び指令トルクに応じて力行させる。一方、回転電機3が発電機として機能し、回転電機3側から電力の供給を受ける場合には、インバータ装置1は、各スイッチング素子14をオンオフ制御することで、発電された三相交流電力を直流電力に変換して高圧バッテリ2に充電させる。
【0022】
2.インバータ装置1の全体構成
次に、インバータ装置1の全体構成について説明する。インバータ装置1は、図3に示すように、インバータモジュール6とコンデンサ31と制御装置41とを備えている。これらは直方体状に形成されたインバータケース5(以下、単に「ケース5」と略称する)内に収容されている。インバータモジュール6は、上述したインバータ回路7のスイッチング素子14が実装されたモジュールであり、高圧バッテリ2と回転電機3との間に介挿されている。高圧バッテリ2とインバータモジュール6との間には、コンデンサ31が更に介挿されている(図2参照)。
【0023】
2−1.インバータモジュール6
図3及び図4に示すように、インバータモジュール6は、複数のスイッチング素子14と、これら複数のスイッチング素子14が配置される素子配置面11aを有するベースプレート11と、複数のバスバー23を有するバスバーモジュール20とを主要な構成部品として備えている。ここで、スイッチング素子14は、直流電力と交流電力との間の電力変換を行うための部材であり、バスバー23は、複数のスイッチング素子14を電気的に接続してインバータ回路7を形成するための部材である。
【0024】
ベースプレート11は、スイッチング素子14を載置するためのベースとなる板状の部材である。ベースプレート11は、銅やアルミニウム等の金属材料で構成されている。図7に示すように、ベースプレート11の素子配置面11aには、絶縁部材12及び素子基板13が互いに平行或いは略平行な状態で積層されている。この積層方向は直交方向Zに一致している。
【0025】
絶縁部材12は、電気的絶縁性及び熱伝導性の双方を備えるシート状部材で構成され、本例では樹脂製のシート部材とされている。素子基板13は、導電性の材料(例えば、銅やアルミニウム等の金属材料)で構成され、絶縁部材12を介して熱圧着によりベースプレート11に接着固定されている。この素子基板13は、ヒートスプレッダとしても機能する。図4に示すように、本実施形態ではベースプレート11の素子配置面11a上に1つの絶縁部材12が配置され、絶縁部材12上に6つの素子基板13が配置されている。これら6つの素子基板13は、素子配列方向Yに沿って一列に6つ並ぶように配置されている。この際、複数の素子基板13は、各素子基板13の短辺方向が、素子配列方向Yと平行になる向きで配置されており、複数の素子基板13の長辺が互いに平行になる向きで配列されている。
【0026】
各素子基板13の上面には、スイッチング素子14及びダイオード素子15がそれぞれ1つずつ載置されている。これにより、本例では、ベースプレート11の素子配置面11aに、絶縁部材12及び素子基板13を介して6つのスイッチング素子14と6つのダイオード素子15とが設けられる。そして、これらのスイッチング素子14及びダイオード素子15を含んでインバータ回路7が構成される。スイッチング素子14として、本実施形態ではIGBT(insulated gate bipolar transistor)を用いている。なお、スイッチング素子14として、MOSFET(metal oxide semiconductor field effect transistor)等を用いることも可能である。また、本例では、同一の素子基板13に載置されたスイッチング素子14とダイオード素子15とは、配列直交方向Xに沿って並ぶように互いに隣接して配置されている。なお、本実施形態において、上面は、直交第一方向Z1側の面を指し、下面は、直交第二方向Z2側の面を指すものとする。
【0027】
スイッチング素子14の上面(エミッタ電極)とダイオード素子15の上面(アノード電極)とを電気的に接続する状態で、第一電極部材17が配置されている。第一電極部材17は、本例では一定幅の帯状部材(板状部材)を用いて屈曲成形されている。また、素子基板13の上面に第二電極部材18が載置されている。第二電極部材18は、素子基板13を介してスイッチング素子14の下面(コレクタ電極)とダイオード素子15の下面(カソード電極)とを電気的に接続する。第二電極部材18は、本例ではブロック状部材とされている。第一電極部材17及び第二電極部材18の双方は、導電性の材料(例えば、銅やアルミニウム等の金属材料)で構成される。
【0028】
本実施形態では、図2に示すように、対となるスイッチング素子(14a,14d)、(14b,14e)、(14c,14f)と、それぞれ対応するダイオード素子15、第一電極部材17、第二電極部材18、及びバスバー23a,23b,23c(以下、単に「ダイオード素子15等」と略称する場合がある)とにより、インバータ回路7の各レッグが構成される。このうち、スイッチング素子14a,14b,14cと、それぞれ対応するダイオード素子15等とにより、インバータ回路7の各上段アームが構成される。また、スイッチング素子14d,14e,14fと、それぞれ対応するダイオード素子15等とにより、インバータ回路7の各下段アームが構成される。
【0029】
本例では、図4に示すように、各レッグにおける上段アームと下段アームとが、素子配列方向Yに隣接して配置されている。
また本例では、各アームを構成するスイッチング素子14とダイオード素子15とは、配列直交方向Xに隣接して配置されている。そして、スイッチング素子14とダイオード素子15とを接続する帯状の第一電極部材17も、それに応じて配列直交方向Xに延在するように配設されている。このように、各アームは全体として配列直交方向Xに沿って延びるように構成されている。言い換えれば、各レッグにおける上段アーム及び下段アームは、それぞれの長手方向が配列直交方向Xに沿った方向となり、それぞれの短手方向が素子配列方向Yに沿った方向になるように配置されている。そして、上段アームと下段アームが、短手方向である素子配列方向Yに沿って一列に並べられている。本例では、各レッグを構成する上段アーム及び下段アームがそれぞれ配列直交方向Xで占める範囲は完全に一致している。
【0030】
図6に示すように、ベースプレート11の素子配置面11aとは反対側には、放熱フィン11bが設けられている。本例では、放熱フィン11bはベースプレート11と一体的に形成されている。この放熱フィン11bは、素子基板13及び絶縁部材12を介してベースプレート11に伝達されるスイッチング素子14の熱(スイッチング動作に伴って発生する熱)をその表面から放熱させる。このような放熱フィン11bは、ベースプレート11の素子配置面11aとは反対側の面から直交方向Zに向って立設するフィンからなる。具体的には、放熱フィン11bは、直交方向Zに向かって、複数の棒状部材が立設して構成されるピンフィンである。ただし、放熱フィン11bは、直交方向Zに突出するとともに、素子配列方向Yに沿って延びる平板状に形成してもよい。
【0031】
本実施形態では、ベースプレート11は、ケース5内に設けられた冷却路構成部材110に接するように配置される。冷却路構成部材110は、ベースプレート11の素子配置面11aに平行な面に沿って延在する部材であり、ケース5と一体的に形成されている。ただし、冷却水通流部110を、ケース5と別体として形成し、ケース5の内壁に固定しても構わない。そして、冷却路構成部材110は、ベースプレート11が接する側の面に凹部111を備えている。凹部111は、冷却路構成部材110にベースプレート11が取り付けられた状態で、冷却水の流通経路となる。そのため、凹部111は、ベースプレート11の放熱フィン11bが収容可能な空間を有するように形成されている。凹部111には、ケース5外からの冷却水流通管路112a、112bが接続されている。そして、これらの冷却水流通管路112a、112bの一方から凹部111内に冷却水が導入されるとともに、他方からケース5外に冷却水が排出される。このような構成により、ベースプレート11を冷却水により冷却できる。
【0032】
<バスバーモジュール20>
図4〜図6に示すように、インバータ装置1の構成部品であるバスバーモジュール20は、複数のバスバー23と、当該複数のバスバー23を一体保持する接続支持体21と、を主要な構成部品として備え、さらにスイッチング素子14と回転電機3とを電気的に接続する回転電機接続端子25、及び少なくともコンデンサ31とスイッチング素子14とを電気的に接続するコンデンサ接続端子33を備えている。回転電機接続端子25及びコンデンサ接続端子33は、バスバー23と一体的に形成されており、バスバーモジュール20の一部を構成している。
【0033】
バスバーモジュール20は、直交方向Zにおける、複数のスイッチング素子14に対してベースプレート11が配置されている側とは反対側に配置されている。すなわち、これらの構成部品は、直交方向Zに沿って、ベースプレート11、スイッチング素子14、バスバーモジュール20の順に配置される。
【0034】
接続支持体21は、複数のバスバー23を一体的に支持する構造体である。本実施形態では、接続支持体21は、複数のバスバー23を内部に保持する絶縁材料の成形体で構成されている。そして、接続支持体21は、ケース5に直接固定されている。ただし、この接続支持体21は、ボルト等の締結部材によりベースプレート11の素子載置面11a側に固定され、当該ベースプレート11がケース5に固定されることで、ケース5に対して固定されてもよい。本実施形態では、バスバーモジュール20は、第一バスバー23a、第二バスバー23b、第三バスバー23c、第四バスバー23d、及び第五バスバー23eの5つのバスバー23を備えている。各バスバー23は、導電性の材料(例えば、銅やアルミニウム等の金属材料)で構成され、本例では平板状部材を用いて所定形状に屈曲形成されている。
【0035】
図2及び図5に示すように、第一バスバー23a、第二バスバー23b、及び第三バスバー23cは、それぞれ第一電極部材17を介して上段アームのスイッチング素子14及びダイオード素子15と回転電機接続端子25との間を電気的に接続するとともに、第二電極部材18を介して下段アームのスイッチング素子14及びダイオード素子15と回転電機接続端子25との間を電気的に接続する電気的接続部材である。バスバー23a,23b,23cは、各レッグにおいて上段アーム及び下段アームの間を接続するために素子配列方向Yに沿って延在するアーム間接続部と、当該アーム間接続部と各アームの第一電極部材17又は第二電極部材18との間を接続するために配列直交方向Xに沿って延在する電極接続部と、当該アーム間接続部と回転電機接続端子25との間を接続するために配列直交方向Xに沿って延在する回転電機接続部と、を備えている。第四バスバー23dは、第二電極部材18を介して上段アームのスイッチング素子14及びダイオード素子15と正極P側の電源端子34である正極側電源端子34aとの間を電気的に接続する電気的接続部材である。第五バスバー23eは、第一電極部材17を介して下段アームのスイッチング素子14及びダイオード素子15と負極N側の電源端子34である負極側電源端子34bとの間を電気的に接続する電気的接続部材である。バスバー23d,23eは、各レッグの第一電極部材17又は第二電極部材18の間を接続するために素子配列方向Yに沿って延在するレッグ間接続部と、当該レッグ間接続部と各レッグの第一電極部材17又は第二電極部材18との間を接続するために配列直交方向Xに沿って延在する電極接続部と、を備えている。
【0036】
本例では、図4に示すように、各バスバー23と第一電極部材17及び第二電極部材18との間の電気的な接続は、各バスバー23と一体的に形成され接続支持体21に支持された複数の接合部24が、第一電極部材17の上面及び第二電極部材18の上面に対して押圧された状態で接合されることによって実現される。本例では、各バスバー23と第一電極部材17及び第二電極部材18とは、YAGレーザ、CO2レーザ、半導体レーザ等を利用したレーザ溶接により接合される。
【0037】
回転電機接続端子25は、車両の駆動力源としての回転電機3との間で交流電力の入出力を行うための端子である。本実施形態では、このような回転電機接続端子25として、三相用の回転電機接続端子25a,25b,25cを備えている。本例では、U相用回転電機接続端子25aは、第一バスバー23aの配列直交第一方向X1側の端部において当該第一バスバー23aと一体的に形成されている。同様に、V相用回転電機接続端子25bは第二バスバー23bの配列直交第一方向X1側の端部において当該第二バスバー23bと一体的に形成され、W相用回転電機接続端子25cは第三バスバー23cの配列直交第一方向X1側の端部において当該第三バスバー23cと一体的に形成されている。これら3つの回転電機接続端子25a,25b,25cは、インバータ回路7を構成する3つのレッグの配列に応じて素子配列方向Yに平行な方向に沿って順に配列されている。回転電機接続端子25a,25b,25cは、接続部材120を介して回転電機3の各相のコイル3bに接続される。
【0038】
接続支持体21には、モジュール固定部27が備えられており、モジュール固定部27が、ボルト等の締結部材によりケース5に固定される。また、接続支持体21には、制御装置支持部26が備えられており、制御装置41がボルト等の締結部材により、制御装置支持部26に固定される。すなわち、制御装置41は、接続支持体21を介して、ケース5に固定される。
【0039】
2−2.コンデンサ31
コンデンサ31は、図2に示すように、高圧バッテリ2とインバータ回路7との間に並列に設けられ、これらの間の直流電力を平滑する。本例では、コンデンサ素子31bは2つ設けられている。また、一方のコンデンサ素子31bの端子間には抵抗器38が接続されている。コンデンサ31は、図3に示すように、ケース部31aとコンデンサ素子31bとにより構成されている。ケース部31aは、配列直交方向Xの両側、素子配列方向Yの両側、及び直交方向Zの一方側を覆うように形成された、直交方向Zから見て、長方形状となるバスタブ状に形成されている。ケース部31aには、高圧バッテリ2との間で直流電力の入出力を行う電源端子34と、スイッチング素子14との間で直流電力の入出力を行う直流端子35と、がケース部31aに対して所定位置に配置されている。これらの部材は、ケース部31aの所定位置に配置された状態で、ケース部31a内に樹脂が充填されることで、ケース部31aに固定されている。これらの直流端子35と電源端子34との間は、図2に示すように電気的に接続されている。
【0040】
2−3.制御装置41
次に、制御装置41の構成について説明する。制御装置41は、回転電機3を制御するために、主に各スイッチング素子14の動作を制御するための機能を有する。図1に示すように、制御装置41には、複数のスイッチング素子14を個別に駆動するための駆動回路部43、及び複数のスイッチング素子14をオンオフ制御するための制御信号を生成する演算処理部45が設けられている。また、制御装置41には、回転電機3を制御するための一又は二以上のセンサが接続されるセンサ接続部46、電源電圧を制御装置41の各部に供給する電圧に変換する電圧変換部47、インバータ回路7への指令が入力される指令入力部48等も設けられている。
【0041】
<指令入力部48>
指令入力部48には、制御装置41の外部に備えられた、車両の運行を制御する不図示のECU(electronic control unit)などからCAN(controller area network)などの車内ネットワークを介して、指令トルクや指令回転速度やインバータ回路7のシャットダウン指令などの回転電機3又はインバータ装置1への指令が入力される。指令入力部48には、CANなど通信規格に対応した通信回路が備えられており、入力された通信信号から回転電機3への指令に係わる情報を抽出して、演算処理部45に伝達する。
【0042】
<センサ接続部46>
センサ接続部46は、回転センサ、電流センサ91、電圧センサ、回転電機3の温度センサなどの一又は二以上のセンサに接続されている。また、センサ接続部46には、各センサの制御回路や各センサの出力信号を処理する信号処理回路が備えられている。そして、センサ接続部46は、各センサの出力信号の情報を、演算処理部45に伝達する。
回転センサには、例えばレゾルバが用いられる。センサ接続部46は、レゾルバ信号変換回路を備えている。レゾルバ信号変換回路は、レゾルバへ励磁電圧を出力すると共に、レゾルバの出力信号をマイクロコンピュータが認識できる信号に変換して、演算処理部45に出力する。
【0043】
<演算処理部45>
演算処理部45は、マイクロコンピュータなどの論理演算回路を中核として構成される。演算処理部45は、センサ接続部46から伝達された各センサの出力信号に基づいて回転電機3の動作状態を検出する。具体的には、演算処理部45は、回転センサの出力信号に基づいて回転電機3の磁極位置を検出し、電流センサ91の出力信号に基づいて回転電機3を流れる電流を検出し、電圧センサの出力信号に基づいてインバータ回路7に印加される直流電圧を検出する。そして、演算処理部45は、指令入力部48から伝達された回転電機3への指令、及び回転電機3の動作状態に基づいて、インバータ回路7の各アームのスイッチング素子14を駆動する駆動信号を生成して、回転電機3を制御する。本実施形態では、スイッチング素子14がIGBTであり、IGBTの制御端子はゲート端子であるので、駆動信号をゲート駆動信号と称する。
【0044】
<電圧変換部47>
電圧変換部47へは、低圧電源としての低圧バッテリから、例えば12ボルト程度の直流電圧が供給される。なお、低圧電源は、低圧バッテリに限らず、高圧バッテリ2の電圧を降圧するDC−DCコンバータなどによって構成されてもよい。
電圧変換部47は、低圧バッテリから供給された低電圧を電圧変換して、制御装置41の各部に供給する。電圧変換部47は、演算処理部45のマイクロコンピュータなどの各一般電子回路に、所定電圧(例えば、5V)に変換した電圧を供給する。また、電圧変換部47は、センサ接続部46に、回転センサ、電流センサ91などの各センサの動作のために、所定電圧(例えば、18V)に変換した電圧を供給する。
【0045】
<駆動回路部43>
駆動回路部43は、演算処理部45から伝達されたオン又はオフのゲート駆動信号に応じて、スイッチング素子14のゲート端子(制御端子)にゲート駆動電圧の印加又は非印加を行うスイッチング素子を備えている。ゲート駆動信号がオンの場合は、ゲート端子にゲート駆動電圧が印加されて、スイッチング素子がオンされる。一方、ゲート駆動信号がオフの場合は、ゲート端子にゲート駆動電圧が印加されずに、スイッチング素子がオフされる。ゲート駆動電圧は、例えば15Vであり、電圧変換部47からトランスを介して供給される。
本実施形態のスイッチング素子14は、素子温度や過電流などの素子異常を検出するための異常検出センサが設けられた複合素子である。そして、駆動回路部43には、異常検出センサに対応する異常検出回路が設けられており、スイッチング素子の異常を検出して、異常信号を出力できるように構成されている。
【0046】
<高電圧回路領域71、低電圧回路領域72>
インバータ回路7に供給される高圧バッテリ2の高圧電源電圧は、回転電機3が車両の駆動装置である場合などでは、例えば100V〜300V程度の高電圧であり、スイッチング素子14のコレクタ端子及びエミッタ端子の間には、当該高電圧が印加されている。このような高電圧が印加されているスイッチング素子14のゲート端子に制御装置41の駆動回路部43が接続されている。そのため、何らかの要因により駆動回路部43に高電圧が印加される恐れがある。一方、制御装置41の演算処理部45、センサ接続部46、電圧変換部47、及び指令入力部48は、インバータ回路7の高圧電源電圧よりも遥かに低電圧で動作し、例えば、演算処理部45に備えられたマイクロコンピュータなどの電子回路は5Vで動作する。
【0047】
よって、制御装置41には、高電圧回路領域71と低電圧回路領域72とが設定され、高電圧回路領域71に駆動回路部43が設けられ、低電圧回路領域72に演算処理部45、センサ接続部46、電圧変換部47、及び指令入力部48が設けられる。そして、高電圧回路領域71と低電圧回路領域72との間には、絶縁領域が設定される。高電圧回路領域71と低電圧回路領域72との間は、フォトカプラやトランスなどの絶縁回路により構成される絶縁接続部96により、電気的に絶縁された状態で電気エネルギを伝達可能とされる。すなわち、フォトカプラやトランスなどの絶縁回路は、互いに絶縁された1次側(入力側)端子及び2次側(出力側)端子を有し、一方の端子が低電圧回路領域72側に接続され、他方の端子が高電圧回路領域71側に接続される。フォトカプラは、1次側端子から2次側端子への情報伝達を光により行う。トランスは、1次側端子から2次側端子への電圧供給を磁気により行う。
具体的には、演算処理部45から出力されたゲート駆動信号は絶縁回路であるフォトカプラを介して駆動回路部43へ伝達される。駆動回路部43から出力されたスイッチング素子14に係わる異常信号は絶縁回路であるフォトカプラを介して演算処理部45に伝達される。また、電圧変換部47から出力された電圧は絶縁回路であるトランスを介して駆動回路部43へ供給される。
【0048】
3.制御装置41の配置構成
次に、制御装置41の配置構成について説明する。制御装置41は、基板本体70と、基板本体70に実装される電子部品などを備えている。
基板本体70は、その表面及び内部の少なくとも一方に回路パターンが形成された板状のプリント基板である。
図1に示すように、基板本体70には、素子配列方向Yに沿って延びるように設定された中間絶縁領域80と、中間絶縁領域80を挟んだ一方側に設定された高電圧回路領域71と、中間絶縁領域80を挟んだ他方側に設定された低電圧回路領域72とが設定されている。ここで、基板本体70の絶縁領域には、回路パターンなどの導電性の部材が設けられていない。
【0049】
高電圧回路領域71に、複数のスイッチング素子14を駆動するための駆動回路部43が設けられ、低電圧回路領域72に、素子配列方向Yに沿って順に第一低電圧領域72a、第二低電圧領域72b、及び第三低電圧領域72cが設定されている。
第一低電圧領域72aに、電源電圧を少なくとも第二低電圧領域72b及び第三低電圧領域72cに供給する電圧に変換する電圧変換部47と、少なくとも回転電機3への指令が入力される指令入力部48が設けられている。
第二低電圧領域72bに、複数のスイッチング素子14をオンオフ制御するための制御信号を生成する演算処理部45が設けられている。
第三低電圧領域72cに、回転電機3を制御するための一又は二以上のセンサが接続されるセンサ接続部46が設けられている。
【0050】
本実施形態では、図1に示すように、中間絶縁領域80は、配列直交方向Xにおける基板本体70の中央付近を、素子配列方向Yに沿って、高電圧回路領域71が配置されている範囲の全体に亘り、延びるように設定されている。高電圧回路領域71は、中間絶縁領域80に対して、配列直交第一方向X1側に設定されている。そして、低電圧回路領域72は、中間絶縁領域80に対して配列直交第二方向X2側に設定されている。
【0051】
3−1.高電圧回路領域71
また、本実施形態では、駆動回路部43は、複数のスイッチング素子14a、14b、14c、14d、14e、14fのそれぞれに対応する複数の駆動部43a、43b、43c、43d、43e、43fを有して構成されている。すなわち、駆動部は、スイッチング素子と同数設けられている。そして、複数の駆動部43a〜43fは、高電圧回路領域71内において素子配列方向Yに沿って一列に並んで配置され、互いに隣接する駆動部の間のそれぞれに、駆動部間絶縁領域81が設けられている。
【0052】
複数の駆動部43a〜43fのそれぞれは、複数のスイッチング素子14a〜14fの内、対応する1つのスイッチング素子14を駆動制御する。複数の駆動部43a〜43fのそれぞれは、対応する1つのスイッチング素子14が配置されている素子配列方向Yの位置と重複する位置に配置されている。本実施形態では、複数の駆動部43a〜43fのそれぞれは、複数のスイッチング素子14a〜14fの内、対応する1つのスイッチング素子14と直交方向Z視で重複するように配置されており、素子配列方向Yに沿って一列に6つ並ぶように配置されている。なお、複数のスイッチング素子が並列に接続された構成などでは、1つの駆動部により複数のスイッチング素子を駆動する構成としてもよい。
【0053】
本実施形態では、素子配列方向Yに沿って、素子配列第二方向Y2側から順に、U相用上段側スイッチング素子14aに対応したU相用上段側駆動部43a、U相用下段側スイッチング素子14dに対応したU相用下段側駆動部43d、V相用上段側スイッチング素子14bに対応したV相用上段側駆動部43b、V相用下段側スイッチング素子14eに対応したV相用下段側駆動部43e、W相用上段側スイッチング素子14cに対応したW相用上段側駆動部43c、W相用下段側スイッチング素子14fに対応したW相用下段側駆動部43fが配置されている。
各駆動部43a〜43fの直交第一方向Z1側の面には、各スイッチング素子14a〜14fに対応する駆動回路及び異常検出回路が設けられている。
各駆動部43a〜43fの直交第二方向Z2側の面には、各スイッチング素子14a〜14fに対応するフレキシブルプリント基板19a〜19fが接続される接続端子95a〜95fが設けられており、各駆動部43a〜43fは、フレキシブルプリント基板19a〜19fを介して、各スイッチング素子14a〜14fに接続される。
【0054】
U相用上段側駆動部43aとU相用下段側駆動部43dとの間に第一駆動部間絶縁領域81aが設けられ、U相用下段側駆動部43dとV相用上段側駆動部43bとの間に第二駆動部間絶縁領域81bが設けられ、V相用上段側駆動部43bとV相用下段側駆動部43eとの間に第三駆動部間絶縁領域81cが設けられ、V相用下段側駆動部43eとW相用上段側駆動部43cとの間に第四駆動部間絶縁領域81dが設けられ、W相用上段側駆動部43cとW相用下段側駆動部43fとの間に第五駆動部間絶縁領域81eが設けられている。
【0055】
各駆動部43a〜43fは、直交方向Z視で長方形状に設定されており、その短辺方向が素子配列方向Yと平行になる向きで配置されており、その長辺が互いに平行になる向きで配列されている。そして、各駆動部間絶縁領域81a〜81eは、配列直交方向Xに沿って延びるように設定されている。
【0056】
<被支持部82、電流センサ91、及びフレキシブルプリント基板の接続端子95の配置>
また、基板本体70における支持部材によって支持される部分である被支持部82が、駆動部間絶縁領域81に設けられている。本実施形態では、各相用の上段側及び下段側駆動部43の間の駆動部間絶縁領域81に、被支持部82が設けられている。具体的には、第二駆動部間絶縁領域81bに第一被支持部82aが設けられ、第四駆動部間絶縁領域81dに第二被支持部82bが設けられている。
【0057】
また、高電圧回路領域71に対して素子配列第二方向Y2側の基板本体70の外縁部には第三被支持部82cが設けられ、高電圧回路領域71に対して素子配列第一方向Y1側の基板本体70の外縁部には第四被支持部82dが設けられている。低電圧回路領域72には、5つの被支持部82e、82f、82g、82h、82iが設けられている。
本実施形態では、各被支持部82a〜82iは、図4に示すように、バスバーモジュール20の接続支持体21に備えられた制御装置支持部26によって支持される部分である(図4参照)。基板本体70の各被支持部82a〜82iは、ボルト等の締結部材が直交第一方向Z1側から螺合されて、接続支持体21に備えられた制御装置支持部26に固定される。よって、各被支持部82a〜82iの直交第二方向Z2側の面は、接続支持体21に当接し、直交第一方向Z1側の面は、ボルト等の締結部材に当接する。
【0058】
また、被支持部82が設けられていない駆動部間絶縁領域81における直交第二方向Z2側の面にバスバー23a、23b、23cを流れる電流を検出する電流センサ91が設けられている。逆に言えば、電流センサ91が設けられていない駆動部間絶縁領域81に被支持部82が設けられている。
本実施形態では、第一駆動部間絶縁領域81aの直交第二方向Z2側の面に第一電流センサ91aが取り付けられ、第三駆動部間絶縁領域81cの直交第二方向Z2側の面に第二電流センサ91bが取り付けられ、第五駆動部間絶縁領域81eの直交第二方向Z2側の面に第三電流センサ91cが取り付けられている。
第一電流センサ91aは、第一バスバー23aに対して直交方向Zに所定間隔を空けて対向し、第一バスバー23aと直交方向Z視で重複するように配置され、第二電流センサ91bは、第二バスバー23bに対して直交方向Zに所定間隔を空けて対向し、第二バスバー23bと直交方向Z視で重複するように配置され、第三電流センサ91cは、第三バスバー23cに対して直交方向Zに所定間隔を空けて対向し、第三バスバー23cと直交方向Z視で重複するように配置されている。
【0059】
電流センサ91a〜91cとバスバー23a〜23cとの間隔が変動すると、バスバー23a〜23cを流れる電流に対する電流センサ91a〜91cの出力信号の感度が変化し、電流の検出誤差が生じる。上記のように、被支持部82a、82bが、駆動部間絶縁領域81b、81dに設けられているので、各電流センサ91a〜91cは、1つの駆動部を隔てた素子配列方向Yの両側で、被支持部82a〜82dにより固定されている。そのため、各電流センサ91a〜91cが取り付けられた基板本体70の部分の直交方向Zのたわみを低減することができる。よって、電流センサ91a〜91cとバスバー23a〜23cとの間隔が変動することを抑制でき、電流の検出誤差が生じることを抑制できる。更に、被支持部82a〜82d、及び電流センサ91a〜91cが取り付けられる基板本体70の部分が、素子配列方向Y視で重複するように配置されているので、当該基板本体70の部分のたわみを効果的に低減することができる。また、図1から明らかなように、本実施形態の構成では、複数の被支持部82a〜82dが均等な間隔で配置されていると共に、複数の電流センサ91a〜91cのそれぞれが隣接する2つの被支持部82の中間に配置されている。これにより、車両の振動等によって基板本体70にたわみが発生した場合にも、複数の電流センサ91a〜91cの全てについて同程度の大きさのたわみが発生するような構成となっている。これにより、複数の電流センサ91a〜91cの間での検出値のばらつきを低減することが可能となっている。
【0060】
また、各駆動部43a〜43fに対して素子配列第一方向Y1側又は素子配列第二方向Y2側に隣接して被支持部82a〜82dが設けられている。更に、被支持部82a〜82dと、フレキシブルプリント基板の接続端子95a〜95fが取り付けられる基板本体70の部分とが、素子配列方向Y視で重複するように配置されている。そのため、当該基板本体70の部分のたわみを効果的に低減することができる。よって、フレキシブルプリント基板の接続端子95a〜95fが直交方向Zに振動することを抑制でき、フレキシブルプリント基板19a〜19fと接続端子95a〜95fとの間の接続が緩むことを抑制できる。
【0061】
3−2.低電圧回路領域72
本実施形態では、低電圧回路領域72は、中間絶縁領域80に対して配列直交第二方向X2側に配置されている。低電圧回路領域72には、素子配列方向Yに沿って、素子配列第一方向Y1側から順に第一低電圧領域72a、第二低電圧領域72b、及び第三低電圧領域72cが設定されている。すなわち、低電圧回路領域72内における素子配列方向Yの中央付近の領域に第二低電圧領域72bが設定され、第二低電圧領域72bに対して素子配列第一方向Y1側の領域に第一低電圧領域72aが設定され、第二低電圧領域72bに対して素子配列第二方向Y2側の領域に第三低電圧領域72cが設定されている。
また、上記のように、第一低電圧領域72aに電圧変換部47及び指令入力部48が設けられ、第二低電圧領域72bに演算処理部45が設けられ、第三低電圧領域72cにセンサ接続部46が設けられている。
【0062】
スイッチング素子14は、素子配列方向Yに沿って一列に6つ並ぶように配置されているので、高電圧回路領域71は素子配列方向Yに長くなっている。高電圧回路領域71に対して中間絶縁領域80を挟んだ配列直交第二方向X2側に設定された低電圧回路領域72も、素子配列方向Yに長くなっている。素子配列方向Yに長い低電圧回路領域72が、素子配列第二方向Y2に沿って順に、第一低電圧領域72a、第二低電圧領域72b、及び第三低電圧領域72cに分割されているので、各低電圧領域72a、72b、72cの素子配列方向Yの幅及び配列直交方向Xの幅がバランスよく設定されている。
また、演算処理部45が設けられた第二低電圧領域72bに対して、素子配列第一方向Y1側に電圧変換部47及び指令入力部48が設けられた第一低電圧領域72aが設定され、素子配列第二方向Y2側にセンサ接続部46が設けられた第三低電圧領域72cが設定されているので、電圧変換部47及び指令入力部48から演算処理部45への配線と、センサ接続部46から演算処理部45への配線と、を双方ともに短くすることができる。
【0063】
<入力接続部83>
基板本体70における素子配列方向Yの第一低電圧領域72a側(素子配列第一方向Y1側)の端縁領域85(以下、入力端縁領域85と称す。)に、電圧変換部47及び指令入力部48と外部とを接続するための入力接続部83が配置されている。
このように、低電圧回路領域72の素子配列第一方向Y1側に設定された第一低電圧領域72aに対して、更に素子配列第一方向Y1側に入力接続部83が配置されるので、入力接続部83と第一低電圧領域72aとの間の配線を短くすることができる。
入力端縁領域85は、素子配列第一方向Y1側に突出されている。これにより、入力接続部83を設けるための領域を、被支持部82よりも外側(素子配列第一方向Y1側)に設けることができる。また、入力接続部83と、高電圧回路領域71との間の絶縁距離を確保することができる。
【0064】
また、基板本体70における素子配列方向Yの第三低電圧領域72c側(素子配列第二方向Y2側)の端縁領域86(以下、センサ端縁領域86と称す。)に、センサ接続部46と外部とを接続するためのセンサ接続部84が配置されている。また、低電圧回路領域72の素子配列第二方向Y2側に設定された第三低電圧領域72cに対して、更に素子配列第二方向Y2側にセンサ接続部84が配置されるので、センサ接続部84と第三低電圧領域72cとの間の配線を短くすることができる。
センサ端縁領域86は、素子配列第二方向Y2側に突出されている。これにより、センサ接続部84を設けるための領域を設けることができる。また、センサ接続部84と、高電圧回路領域71との間の絶縁距離を確保することができる。
【0065】
<電圧センサ>
図2、図4、図5に示すように、高圧バッテリ2の正極P側に接続される第四バスバー23dに正極電圧検出端子36が接続され、高圧バッテリ2の負極N側に接続される第五バスバー23eに負極電圧検出端子37が接続されている。図4に示すように、正極電圧検出端子36及び負極電圧検出端子37は、バスバー23d、23eから直交第一方向Z1側に延出している棒状の導電部材であり、正極電圧検出端子36及び負極電圧検出端子37の先端は、接続支持体21よりも直交第一方向Z1側に突出している。正極電圧検出端子36及び負極電圧検出端子37は、基板本体70の第三低電圧領域72cと直交方向Z視で重複する位置に配置されている。
図1及び図4に示すように、基板本体70における第三低電圧領域72cに正極接続端子87及び負極接続端子88が設けられている。本実施形態では、正極接続端子87及び負極接続端子88は、基板本体70を直交方向Zに貫通するスルーホールとされている。正極接続端子87に棒状の正極電圧検出端子36が半田溶接され、負極接続端子88に棒状の負極電圧検出端子37が半田溶接されて、第三低電圧領域72cに設けられたセンサ接続部46に高圧バッテリ2の電圧が入力される。そして、センサ接続部46に設けられた電圧検出回路により、高圧バッテリ2の電圧に係わる信号が生成され、演算処理部45に出力される。
このように、電圧検出端子36、37及び接続端子87、88により、高圧バッテリ2の電圧を、バスバー23d、23eからセンサ接続部46に最短距離で入力することができる。
【0066】
<絶縁接続部96>
図1に示すように、低電圧回路領域72と高電圧回路領域71との間は、中間絶縁領域80の直交第一方向Z1側を跨いで配置された絶縁接続部96により電気的に絶縁された状態で電気エネルギを伝達可能とされている。絶縁接続部96は、フォトカプラやトランスなどの絶縁接続回路により構成される。
本実施形態では、各駆動部43a〜43fに対応して絶縁接続部96a〜96fが設けられている。演算処理部45において生成された各スイッチング素子14a〜14fのゲート駆動信号は、各絶縁接続部96a〜96fに備えられたフォトカプラを介して、ワイヤレスで各駆動部43a〜43fに伝達される。各駆動部43a〜43fにおいて生成された各スイッチング素子14a〜14fに係わる異常信号は、各絶縁接続部96a〜96fに備えられたフォトカプラを介して、ワイヤレスで演算処理部45に伝達される。また、電圧変換部47で生成された電圧は、各絶縁接続部96a〜96fに備えられたトランスを介して、ワイヤレスで各駆動部43a〜43fに供給される。
【0067】
〔その他の実施形態〕
最後に、本発明のその他の実施形態について説明する。なお、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
【0068】
(1)上記の実施形態において、低電圧回路領域72に、素子配列方向Yに沿って、素子配列第二方向Y1側から順に第一低電圧領域72a、第二低電圧領域72b、及び第三低電圧領域72cが設定されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、低電圧回路領域72に、素子配列方向Yに沿って順に第一低電圧領域72a、第二低電圧領域72b、及び第三低電圧領域72cが設定されていればよく、低電圧回路領域72に、素子配列第二方向Y2側から順に第一低電圧領域72a、第二低電圧領域72b、及び第三低電圧領域72cが設定されていてもよい。この場合は、入力端縁領域85及び入力接続部83は、第一低電圧領域72aに対して素子配列第二方向Y2側に備えられ、センサ端縁領域86及びセンサ接続部84は、第三低電圧領域72cに対して素子配列第一方向Y1側に備えられる。
【0069】
(2)上記の実施形態において、複数の駆動部43a〜43fが、高電圧回路領域71内において素子配列方向Yに沿って一列に並んで配置され、互いに隣接する駆動部の間のそれぞれに、駆動部間絶縁領域81が設けられている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、複数の駆動部43a〜43fは、高電圧回路領域71内において素子配列方向Yに沿って一列に並んで配置されていなくてもよく、例えば、複数の駆動部43a〜43fが複数列に分かれて配置されてもよい。
【0070】
(3)上記の実施形態において、被支持部82が、第二駆動部間絶縁領域81b及び第四駆動部間絶縁領域81dに設けられている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、被支持部82が、駆動部間絶縁領域81に設けられていればよく、駆動部間絶縁領域81a〜81eのいずれか1つ以上に設けられていてもよい。また、被支持部82は、電流センサ91が設けられている駆動部間絶縁領域81に設けられてもよい。
或いは、被支持部82は、電気的絶縁性を確保した上で、駆動部43a〜43fの領域内に設けられていてもよい。
【0071】
(4)上記の実施形態において、基板本体70における素子配列第一方向Y1側の端縁領域85に、入力接続部83が配置され、素子配列第二方向Y2側の端縁領域86に、センサ接続部84が配置されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、入力接続部83及びセンサ接続部84の一方又は双方が、基板本体70における配列直交第二方向X2側の端縁領域に配置されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明は、回転電機を制御するためのインバータ回路の制御装置に好適に利用することができる。
【符号の説明】
【0073】
1 :インバータ装置
2 :高圧バッテリ
3 :回転電機
3b :回転電機のコイル
5 :インバータケース(ケース)
6 :インバータモジュール
7 :インバータ回路
11 :ベースプレート
11a :素子配置面
11b :放熱フィン
12 :絶縁部材
13 :素子基板
14、14a〜14f:スイッチング素子
15 :ダイオード素子
17 :第一電極部材
18 :第二電極部材
19、19a〜19f:フレキシブルプリント基板
20 :バスバーモジュール
21 :接続支持体
23、23a〜23e:バスバー
25、25a〜25c:回転電機接続端子
26 :制御装置支持部
27 :モジュール固定部
31 :コンデンサ
31a :ケース部
31b :コンデンサ素子
33 :コンデンサ接続端子
34 :電源端子
34a :正極側電源端子
34b :負極側電源端子
35 :直流端子
36 :正極電圧検出端子
37 :負極電圧検出端子
38 :抵抗器
41 :制御装置
43 :駆動回路部
43a〜43f:駆動部
45 :演算処理部
46 :センサ接続部
47 :電圧変換部
48 :指令入力部
70 :基板本体
71 :高電圧回路領域
72 :低電圧回路領域
72a :第一低電圧領域
72b :第二低電圧領域
72c :第三低電圧領域
80 :中間絶縁領域
81、81a〜81e:駆動部間絶縁領域
82、82a〜82e:被支持部
83 :入力接続部
84 :センサ接続部
85 :入力端縁領域(端縁領域)
86 :センサ端縁領域
87 :正極接続端子
88 :負極接続端子
91、91a〜91c:電流センサ
95、95a〜95f:フレキシブルプリント基板の接続端子
95a :接続端子
96、96a〜96f:絶縁接続部
N :高圧バッテリの負極
P :高圧バッテリの正極
X :配列直交方向
X1 :配列直交第一方向
X2 :配列直交第二方向
Y :素子配列方向
Y1 :素子配列第一方向
Y2 :素子配列第二方向
Z :直交方向
Z1 :直交第一方向
Z2 :直交第二方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転電機を制御するためのインバータ回路の制御装置であって、
前記インバータ回路を構成する複数のスイッチング素子が、所定の素子配置面上に所定の素子配列方向に沿って一列に並んで配置されており、
前記素子配置面に対向して配置される基板本体を備え、
前記基板本体には、前記素子配列方向に沿って延びるように設定された中間絶縁領域と、前記中間絶縁領域を挟んだ一方側に設定された高電圧回路領域と、前記中間絶縁領域を挟んだ他方側に設定された低電圧回路領域と、が設定され、
前記高電圧回路領域に、前記複数のスイッチング素子を駆動するための駆動回路部が設けられ、
前記低電圧回路領域に、前記素子配列方向に沿って順に第一低電圧領域、第二低電圧領域、及び第三低電圧領域が設定され、
前記第一低電圧領域に、電源電圧を前記第二低電圧領域及び前記第三低電圧領域に供給する電圧に変換する電圧変換部と、前記回転電機への指令が入力される指令入力部が設けられ、
前記第二低電圧領域に、前記複数のスイッチング素子をオンオフ制御するための制御信号を生成する演算処理部が設けられ、
前記第三低電圧領域に、前記回転電機を制御するための一又は二以上のセンサが接続されるセンサ接続部が設けられているインバータ回路の制御装置。
【請求項2】
前記駆動回路部は、前記複数のスイッチング素子のそれぞれに対応する複数の駆動部を有して構成され、
前記複数の駆動部は、前記高電圧回路領域内において前記素子配列方向に沿って一列に並んで配置され、
互いに隣接する前記駆動部の間のそれぞれに、駆動部間絶縁領域が設けられている請求項1に記載のインバータ回路の制御装置。
【請求項3】
前記基板本体における支持部材によって支持される部分である被支持部が、前記駆動部間絶縁領域に設けられている請求項2に記載のインバータ回路の制御装置。
【請求項4】
前記基板本体における前記素子配列方向の前記第一低圧領域側の端縁領域に、前記電圧変換部及び前記指令入力部と外部とを接続するための入力接続部が配置されている請求項1から3のいずれか一項に記載のインバータ回路の制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−99211(P2013−99211A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−242857(P2011−242857)
【出願日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】