説明

ウェット処理用キャリア及びこれを備えるウェット処理装置

【課題】ウェハへの液滴の落下を抑制し、ウェハに直線状の欠陥が形成されてしまうことを抑制することが可能なウェット処理用キャリアを提供する。
【解決手段】ウェット処理用キャリア1は、搬送装置のアームに固定される固定部4と、固定部4から垂下するように該固定部4に設けられ、複数のウェハ10が搭載されるウェハ搭載器具(ボート)6を吊り下げ支持する吊り下げ支持部(チャック)23とを備える。ウェット処理用キャリア1は、固定部4をアームに対して固定する止着部材(ボルト)8を備える。固定部4の表面であって、鉛直方向に対して平行な面、又は、鉛直方向に対して平行な面よりも上側を向く面に、止着部材8の頭部を収容する収容凹部60が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウェット処理用キャリア及びこれを備えるウェット処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ウェット処理装置は、例えば、半導体ウェハ(以下、単にウェハ)に対するウェット処理が行われるウェット処理槽(例えば、複数の処理槽)と、複数のウェハが搭載されるボート(ウェハ搭載器具)を保持するウェット処理用キャリアと、を備える。
【0003】
例えば、複数のウェハが搭載されたボートを保持したウェット処理用キャリアを複数のウェット処理槽へと順次に移載し、ボート内のウェハを各ウェット処理槽へ順次に浸漬することにより、これらウェハに対して一連のウェット処理を行うことができる。
【0004】
なお、ウェット処理槽としては、例えば、ウェハのエッチングを行うエッチング処理槽、ウェハの表面に形成されているレジストを剥離する剥離処理槽、ウェハの洗浄を行う洗浄槽などが含まれる。
【0005】
図4は一般的なウェット処理装置100の平面図、図5はウェット処理装置100が備えるウェット処理用キャリア120及びその周辺を示す斜視図である。
【0006】
図4に示すように、ウェット処理装置100は、例えば、ウェット処理装置100の外部でのウェハ10(図5)の搬送用のキャリア(図示略)が配置されるロード部81と、そのキャリア内のウェハ10をウェット処理用のボート6(図5)に移し替える作業が行われる移替部82と、を備える。更に、ウェット処理装置100は、処理液の種類や洗浄方法にそれぞれ特色のある複数の処理槽(例えば、図4に示すように、第1乃至第8処理槽11、12、13、14、15、16、17、18)を備える。更に、ウェット処理装置100は、ウェハ10を乾燥させる処理を行う乾燥部83を備える。更に、ウェット処理装置100は、ボート6内のウェハ10を上述の外部搬送用のキャリア(図示略)に移し替える作業が行われる移替部84と、ウェット処理装置100からのキャリアの搬出が行われるアンロード部85と、を備える。更に、ウェット処理装置100は、複数の移載ロボット2と、各移載ロボット2のアーム3に固定されるウェット処理用キャリア120と、を備える。
【0007】
図5に示すように、ウェット処理用キャリア120は、例えば、一対の開閉部127を備えている。一方の開閉部127は、例えば、移載ロボット2のアーム3に固定される2つの固定部121と、各固定部121から垂下するように各固定部121に設けられ、ボート6を吊り下げ支持するチャック124と、からなる。
【0008】
このうち固定部121は、固定板122と、チャックブロック123と、を備えて構成されている。固定板122とチャックブロック123との間にアーム3を挟んだ状態で、固定板122をボルト125によってチャックブロック123に対して固定することにより、これら固定板122及びチャックブロック123からなる固定部121がアーム3に固定されている。
【0009】
また、チャックブロック123には、該チャックブロック123から垂下するように、チャック124が固定されている。チャック124は、その下部によってボート6を吊り下げ支持する。なお、ボート6には、例えば、複数枚のウェハ10が、互いに平行となるよう縦置きで一列に搭載される。
【0010】
また、移載ロボット2は、例えば、ウェット処理用キャリア120を支持する一対のアーム3と、この一対のアーム3を水平に支える支持部91と、この支持部91を上側に支え持つ支柱92と、を備えて構成されている。支持部91内には図示しない回転機構が備えられ、この回転機構により一対のアーム3をそれぞれ軸周りに回転させることにより、ウェット処理用キャリア120の上記一対の開閉部127がハの字に開いたり閉じたりする。この開閉動作により、ウェット処理用キャリア120のチャック124によってボート6の端部を放したり保持したりするようになっている。移載ロボット2は、更に、支柱92を上下方向(図5の矢印B方向)、及び、横方向(図5の矢印A方向)に移動させるための駆動機構(図示略)を備えている。
【0011】
なお、ウェット処理用キャリア120が上述のように構成され、固定部121(固定板122及びチャックブロック123)がウェハ10の上方に位置し、また、チャック124の上部がウェハ10の斜め上方に位置することは、重量物であるウェハ10を吊り下げ支持して移動させる必要上、避けがたい。
【0012】
図6は一連のウェット処理の動作のうちの一部の動作を示すウェット処理装置100の正面図である。図6は、例えば、第5処理槽15乃至第8処理槽18でこの順にウェット処理を行う一連の動作を示している。チャック124によりボート6を吊り下げ支持したウェット処理用キャリア120は、移載ロボット2によって、以下に説明するように順次に移動される。
【0013】
先ず、ウェット処理用キャリア120のチャック124は、ウェハ10が搭載されたボート6を該ボート6の両端を保持することによって吊り下げ支持している。このウェット処理用キャリア120が矢印Cに従って第5処理槽15の上方に移動された後、矢印Dにおける下方に移動される。その結果、ボート6が第5処理槽15内の処理液に沈められる。ボート6が第5処理槽15の底に達すると、ウェット処理用キャリア120の一対の開閉部127が開動作されることによりチャック124がボート6を放す。次に、ウェット処理用キャリア120は、矢印Dにおける上方に移動され、第5処理槽15の上方において所定の待機時間だけ待機する。待機時間の経過後、ウェット処理用キャリア120は、再び矢印Dにおける下方に移動され、チャック124が再びボート6の両端を保持する。次に、ウェット処理用キャリア120は、矢印Dにおける上方に移動され、ボート6が第5処理槽15の処理液から引き上げられる。なお、ボート6に搭載されているウェハ10は、処理液に浸っている間、該処理液により処理される。次に、ウェット処理用キャリア120は、矢印Eに従って第6処理槽16の上方に移動される。以後は、第5処理槽15での処理時と同様に、ウェット処理用キャリア120が矢印E、F、G、H、I、J、Kに従って移動されることにより、第6乃至第8処理槽16〜18での処理が順次に行われる。
【0014】
なお、特許文献1には、基板洗浄用のキャリアチャックを全体的に丸みを帯びた形状とした構造が開示されている。
【0015】
また、特許文献2には、基板洗浄にも使用できる基板用のキャリア(特許文献2では基板ロットの合成装置)のガイド支持部材の下面をテーパ形状とした構造が開示されている。
【0016】
また、特許文献3には、半導体ウェハのウェット処理用のキャリアチャックが下方に向けて縮径するテーパ状に形成されている構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】特開平7−321079号公報
【特許文献2】特開2004−55696号公報
【特許文献3】特開2003−297803号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
上述のようなウェット処理用キャリア120を用いてウェット処理を行うと、ウェハ10の品種或いは工程に関係なく、ウェハ10に直線状の欠陥が発見されていた。
【課題を解決するための手段】
【0019】
ウェハ10に形成される直線状の欠陥の発生原因を究明すべく、本発明者が詳細な調査を行った結果、ウェット処理装置100のウェット処理用キャリア120の固定部121(固定板122及びチャックブロック123)、ボルト125及びチャック124などに付着した処理液の液滴がウェハ10上へ落下している事を発見した。
【0020】
処理液の液滴は、例えば、ウェット処理の際に、処理槽11〜18から発生する蒸気がウェット処理用キャリア120に付着する結果として形成される。
【0021】
ところで、上述のようなウェット処理用キャリア120のチャックブロック123の形状は、直線的で角があるのに加え、ボルト125が固定板122の板面から突出している。しかも、チャック124の上部も角(段差部)がある形状となっている。
【0022】
ウェット処理用キャリア120は、このような形状であるため、該ウェット処理用キャリア120に液滴が付着したままとなりやすい。そして、この液滴が、ウェット処理用キャリア120の移動の際などに複数のチャック124の間に位置するウェハ10に落下して該ウェハ10に付着することにより、該ウェハ10を汚染し、結果的に欠陥を発生させてしまう。特に、ウェット処理用キャリア120が横方向(図6の矢印C、E、G、I、K方向)に移動する際、或いは、ウェット処理用キャリア120が移動に伴い振動する際などに、液滴の落下が生じる。
【0023】
詳細には、液滴は、例えば、鉛直面であるチャックブロック123の側面に沿って流れ落ちた後、その下方に位置するウェハ10へ落下して該ウェハ10の上部に付着し、さらにウェハ10の面上を直線状に流れ落ちるため、直線状の欠陥が発生していた。
【0024】
このような液滴の落下のメカニズムを図7及び図8を用いて説明する。図7(a)、(b)、(c)はウェット処理用キャリア120の正面図、図8(a)、(b)、(c)は、ウェット処理用キャリア120の側面図である。このうち図7(a)及び図8(a)はウェット処理用キャリア120に液滴140(図7(b))が付着していない状態を示す。図7(b)及び図8(b)はウェット処理用キャリア120に液滴140が付着している状態を示す。図7(c)及び図8(c)はウェット処理用キャリア120からの液滴140の落下態様の例を示す。
【0025】
液滴140は、例えば、図7(b)及び図8(b)に示すように、ボルト125の頭部、固定板122の下側の角、固定板122の水平な下面などに付着する。更に、図7(b)に示すように、チャックブロック123の下側の角、チャック124の上端に形成されている段差部124aなどにも液滴140は付着する。
【0026】
また、図7(c)及び図8(c)は、液滴140が付着しているウェット処理用キャリア120が図7(c)の矢印L方向に移動する際に、その液滴140がウェット処理用キャリア120から落下する状態を示す。
【0027】
液滴140は、例えば図7(c)及び図8(c)に示すような飛跡141で落下し、ウェハ10の上部に付着した後、上述のような直線状の欠陥をウェハ10に形成する。
【0028】
このように、上述したような構造のウェット処理用キャリア120では、ウェハ10への液滴の落下を好適に抑制することは困難だった。
【0029】
なお、特許文献1〜3は、いずれもウェハの上方の構造体からの液滴の落下を抑制する構造にはなっていない。すなわち、特許文献1のキャリアチャック、特許文献2のガイド支持部材、及び特許文献3のキャリアチャックは、いずれも、ウェハの斜め上方に配置されている。このため、特許文献1〜3の構造では、いずれも、ウェハ上方に位置する構造体に付着した液滴が、構造体の移動或いは振動に伴いウェハに落下して該ウェハに付着してしまうことを抑制することが困難である。
【0030】
そこで、本発明は、搬送装置のアームに固定される固定部と、前記固定部から垂下するように該固定部に設けられ、複数のウェハが搭載されるウェハ搭載器具を吊り下げ支持する吊り下げ支持部と、前記固定部を前記アームに対して固定する止着部材と、を備え、前記固定部の表面であって、鉛直方向に対して平行な面、又は、鉛直方向に対して平行な面よりも上側を向く面に、前記止着部材の頭部を収容する収容凹部が形成されていることを特徴とするウェット処理用キャリアを提供する。
【0031】
このウェット処理用キャリアによれば、ボルトなどの止着部材の頭部を収容凹部内に収容できるので、この頭部が処理液の蒸気に曝されにくくなるため、この蒸気により止着部材の頭部に液滴が形成されてしまうことを抑制できる。また、止着部材の頭部に液滴が形成され、その液滴が頭部から落下又は流下したとしても、その液滴は、一旦、収容凹部の下部における内周面で受けられる。よって、その液滴が頭部からウェハへと落下してしまうこと、或いは、その液滴がウェット処理用キャリアの何れかの部位へ流下した後、その部位からウェハへと落下してしまうことを抑制できる。このように、ウェハへの液滴の落下を抑制することができるため、ウェハに上述のような直線状の欠陥が発生してしまうことも抑制することができる。
【0032】
また、本発明は、本発明のウェット処理用キャリアと、前記搬送装置と、前記ウェハに対するウェット処理が行われるウェット処理槽と、を備えることを特徴とするウェット処理装置を提供する。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、ウェハへの液滴の落下を好適に抑制することができ、ウェハに直線状の欠陥が発生してしまうことを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】実施形態に係るウェット処理用キャリアの側面図である。
【図2】実施形態に係るウェット処理用キャリアの正面図である。
【図3】実施形態に係るウェット処理用キャリアを備えるウェット処理装置の平面図である。
【図4】一般的なウェット処理装置の平面図である。
【図5】一般的なウェット処理装置が備えるウェット処理用キャリア及びその周辺を示す斜視図である。
【図6】一連のウェット処理の動作のうちの一部の動作を示す、一般的なウェット処理装置の正面図である。
【図7】一般的なウェット処理用キャリアの正面図である。
【図8】一般的なウェット処理用キャリアの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。
【0036】
図1は実施形態に係るウェット処理用キャリア1の側面図、図2はウェット処理用キャリア1の正面図である。なお、図1(a)及び図2(a)はウェット処理用キャリア1に液滴5が付着していない状態を示す。図1(b)及び図2(b)はウェット処理用キャリア1に液滴5が付着している状態を示す。図1(c)及び図2(c)は液滴5がウェット処理用キャリア1に沿って流下する様子を示す。また、図3は本実施形態に係るウェット処理用キャリア1を備えるウェット処理装置80の平面図である。
【0037】
本実施形態に係るウェット処理用キャリア1は、搬送装置(例えば、移載ロボット2)のアーム3に固定される固定部4と、固定部4から垂下するように該固定部4に設けられ、複数のウェハ10が搭載されるウェハ搭載器具(例えば、ボート6)を吊り下げ支持する吊り下げ支持部(例えば、チャック23)と、固定部4をアーム3に対して固定する止着部材(例えば、ボルト8)と、を備える。固定部4の表面であって、鉛直方向に対して平行な面、又は、鉛直方向に対して平行な面よりも上側を向く面に、止着部材(例えば、ボルト8)の頭部を収容する収容凹部60が形成されている。また、本実施形態に係るウェット処理装置80は、本実施形態に係るウェット処理用キャリア1と、搬送装置(例えば、移載ロボット2)と、ウェハ10に対するウェット処理が行われるウェット処理槽(例えば、第1乃至第8処理槽11〜18)と、を備える。以下、詳細に説明する。
【0038】
先ず、本実施形態に係るウェット処理用キャリア1の構成を説明する。
【0039】
図1及び図2に示すように、ウェット処理用キャリア1は、例えば、移載ロボット2(図3)のアーム3(図3、図2)に固定される固定部4と、この固定部4から垂下するように該固定部4に設けられボート6を吊り下げ支持するチャック23と、固定部4をアーム3に対して固定するボルト8と、を備えている。
【0040】
このうち固定部4は、固定板21と、チャックブロック22と、を備えて構成されている。例えば、図2に示すように、固定板21とチャックブロック22には、それぞれ半円筒状の凹部21a、22aが形成され、これら凹部21a、22aを相互に位置合わせすると、アーム3の直径よりも僅かに小さい内径の円筒形状が形成されるようになっている。そして、この円筒形状内にアーム3が位置するように、固定板21とチャックブロック22との間にアーム3を挟んだ状態で、固定板21をボルト8によってチャックブロック22に対して固定することにより、これら固定板21及びチャックブロック22からなる固定部4がアーム3に固定されている。
【0041】
ボート6には、複数枚のウェハ10が、例えば、互いに平行となるよう縦置きで一列に搭載される。チャック23は、その下部によってボート6を保持し、該ボート6を吊り下げ支持する。なお、チャック23がボート6を保持する機構は、周知であるため、説明を省略する。
【0042】
図3に示すように、各移載ロボット2には、例えば、2つずつのウェット処理用キャリア1が設けられている。また、各移載ロボット2は、例えば、それぞれ水平方向に延在する2本のアーム3を、互いに平行な配置で備えている。図1及び図2に示すように、ウェット処理用キャリア1は、例えば、左右に2つ並び、且つ、前後にも2つ並ぶ、合計4つの固定部4を備えている。このため、例えば、1本のアーム3に、例えば、4つずつの固定部4(1つのウェット処理用キャリア1につき2つの固定部4)が固定されている。つまり、1つの移載ロボット2には、例えば、合計8つの固定部4が固定されている。そして、1つの移載ロボット2に対し、例えば、合計8つのチャック23が、それぞれ対応する固定部4から垂下するように設けられている。
【0043】
ウェット処理用キャリア1は、一対の開閉部27からなる。このうち一方の開閉部27は、移載ロボット2が備える2本のアーム3のうちの一方のアーム3に設けられ、他方の開閉部27は、他方のアーム3に設けられている。一方のアーム3に設けられている開閉部27は、2つの固定部4と、各固定部4から垂下するチャック23(つまり、計2つのチャック23)と、からなる。この一方の開閉部27が備える2つの固定部4は、図1に示すように、左右対称形に形成されている。他方の開閉部27(他方のアーム3に設けられている開閉部27)も、一方の開閉部27と同様に構成されている。なお、図2に示すように、一方の開閉部27と他方の開閉部27とは、互いに前後対称形に形成されている。
【0044】
ここで、本実施形態の場合も、移載ロボット2の構成は、図5を用いて説明した移載ロボット2と同様である。すなわち、移載ロボット2は、例えば、一対のアーム3を水平に支える支持部91と、この支持部91を上側に支え持つ支柱92と、を備えて構成されている。支持部91内には図示しない回転機構が備えられ、この回転機構により一対のアーム3をそれぞれ軸周りに回転させることにより、ウェット処理用キャリア1の上記一対の開閉部27がハの字に開いたり閉じたりする。この開閉動作により、ウェット処理用キャリア1のチャック23によってボート6の端部を放したり保持したりするようになっている。移載ロボット2は、更に、支柱92を上下方向、及び、横方向に移動させるための駆動機構(図示略)を備えている。
【0045】
ウェット処理用キャリア1の固定部4は、全体的に流面形状に形成されている。すなわち、例えば、固定部4の上面には、上側に向けて凸となる曲面41が形成されている。また、固定部4の角の部分はそれぞれ面取りされて、丸みを帯びた形状、すなわち、R形状部50、51、52、53、54、55、56、57、58、59とされている。更に、固定部4において、後述する各収容凹部60よりも下側の部位は、該固定部4とチャック23との境界部65に向けて、例えばテーパ状に徐々に縮径する縮径部64とされている。
【0046】
また、固定部4の表面には、ボルト8の頭部を収容する収容凹部60が形成されている。すなわち、収容凹部60は、ボルト8の頭部よりも深く形成され、該収容凹部60内に該頭部が収まるようになっている。つまり、ボルト8の頭部が固定部4の表面よりも外側に突出しないようになっている。なお、収容凹部60は、固定部4の表面であって、鉛直方向に対して平行な面、又は、鉛直方向に対して平行な面よりも上側を向く面に、形成されている。本実施形態の場合、収容凹部60は、具体的には、例えば、固定部4の表面のうち、鉛直方向に対して平行な面に形成されている。
【0047】
収容凹部60の径は、ボルト8の頭部の外周面と、収容凹部60の内周壁と、の間にクリアランス61が生じる寸法に設定されている。クリアランス61は、ボルト8の頭部を囲む全周に存在する。このクリアランス61は、ボルト8の締結作業時における工具の動作範囲を確保するのに必要であるほか、例えば、ボルト8などに付着した液滴5(図1(b)及び図2(b)参照)を流下案内する(流下する際に案内する)機能を持つ。この収容凹部60の外周形状は、例えば、円形である。
【0048】
ボルト8は、チャックブロック22に対し、例えば、水平方向に螺入されている。また、1つの固定板21は、複数(例えば、図1(a)に示すように、4つ)のボルト8によって、チャックブロック22、ひいてはアーム3に対して固定されている。各ボルト8は、例えば、図1(a)に示すように、上下方向に2列、水平方向にも2列となる配置とされている。
【0049】
これらボルト8のうち、上下に並ぶ2つのボルト8に対応する収容凹部60は、固定板21の表面に形成されている接続溝62を介して相互に接続されている。なお、接続溝62は、例えば、その長手方向が鉛直方向に沿うように形成されている。
【0050】
更に、固定板21の表面には、収容凹部60のうちのいずれかを該固定板21の表面まで段差無く接続する無段差接続溝63が形成されている。この無段差接続溝63は、具体的には、例えば、上下に並ぶ2つのボルト8に対応する収容凹部60のうち、下側の収容凹部60を固定板21の表面まで段差無く接続する。
【0051】
例えば、この無段差接続溝63の底面は、平坦に形成され、且つ、鉛直方向に沿って形成されている。ここで、固定部4において、少なくとも各収容凹部60の下側に位置する部位は、上述のような縮径部64とされている。この縮径部64は、固定部4において少なくとも各収容凹部60の下側に位置する下面が、境界部65に向けて、オーバーハングした状態で傾斜するような形状に形成されている。このため、無段差接続溝63は、その底面が平坦で、かつ鉛直方向に沿って形成されていても、下方に向けて次第に浅くなり、該無段差接続溝63の下端部は固定部4の表面へと無段差で接続されている。
【0052】
なお、以上において、上下に並ぶ一対の収容凹部60におけるクリアランス61に対応する部分と、これらを相互に接続する接続溝62と、下側の収容凹部60の更に下側に位置する無段差接続溝63と、が一連の溝形状を構成している。そして、この一連の溝形状により、ボルト8や固定部4の表面に付着した液滴5(図1(b)、図2(b)参照)をスムーズに流下案内するようになっている。
【0053】
なお、固定部4は、上述のように、R形状部53、54、57、58を備える。つまり、固定部4において、該固定部4とチャック23との境界部65の直上の部分(R形状部53、54、57、58)は、面取り形状に形成されている、と言える。
【0054】
また、チャック23において、該チャック23と固定部4との境界部65の直下の部分は、下方に向けて徐々に拡径する拡径部71とされている。更に、チャック23において、拡径部71と、該拡径部71の下側の部分を構成する下部72とは、連続的な曲面73を介して、段差無く相互に接続されている。また、チャック23の下部72は、径が一定である。このため、チャック23は、少なくとも、該チャック23と固定部4との境界部65から、ボート6に搭載されたウェハ10の下端と対応する高さの部分に亘って、段差無く形成されている、と言える。
【0055】
また、図1及び図2に示すように、固定部4の少なくとも一部分は、チャック23により保持されているボート6に搭載されているウェハ10の直上に位置するようになっている。
【0056】
次に、本実施形態に係るウェット処理装置80の構成を説明する。
【0057】
図3に示すように、本実施形態に係るウェット処理装置80は、図4に示すウェット処理装置100のウェット処理用キャリア120に代えて、本実施形態に係るウェット処理用キャリア1を備える点でのみ、ウェット処理装置100と相違し、その他の点では、ウェット処理用キャリア120と同様に構成されている。
【0058】
すなわち、ウェット処理装置80は、例えば、ウェット処理装置80の外部でのウェハ10の搬送用のキャリア(図示略)が配置されるロード部81と、そのキャリア内のウェハ10をウェット処理用のボート6に移し替える作業が行われる移替部82と、を備える。更に、ウェット処理装置80は、処理液の種類や洗浄方法にそれぞれ特色のある複数の処理槽(例えば、図3に示すように、第1乃至第8処理槽11、12、13、14、15、16、17、18)を備える。更に、ウェット処理装置80は、ウェハ10を乾燥させる処理を行う乾燥部83を備える。更に、ウェット処理装置80は、ボート6内のウェハ10を上述の外部搬送用のキャリア(図示略)に移し替える作業が行われる移替部84と、ウェット処理装置80からのキャリアの搬出が行われるアンロード部85と、を備える。更に、ウェット処理装置80は、複数の移載ロボット2と、各移載ロボット2のアーム3に固定されるウェット処理用キャリア1と、を備える。
【0059】
次に、動作を説明する。
【0060】
本実施形態の場合、ウェット処理時の移載ロボット2によるウェット処理用キャリア1の移動については、図6を用いて説明した技術と同様であるため、その説明を省略する。図1(c)及び図2(c)は、ウェット処理用キャリア1が図2(c)の矢印M方向に移動する際の、液滴5の挙動の一例を示す図である。
【0061】
本実施形態の場合、上述のような形状のウェット処理用キャリア1を用いるため、ウェット処理用キャリア1に付着した液滴5が、例えば、図1(c)及び図2(c)に示すような軌跡7でウェット処理用キャリア1に沿って流下する結果、ウェハ10への液滴5の落下を好適に抑制することができる。
【0062】
本実施形態の場合、固定部4は全体的に流面形状に形成され、また、固定部4の表面には、収容凹部60、接続溝62及び無段差接続溝63が形成されているので、液滴5が、固定部4の特定の部位に局所的に溜まったままとなってしまうことを好適に抑制できる。このため、液滴5が固定部4から離れウェハ10に向けて落下してしまうことも抑制することができる。
【0063】
すなわち、固定部4に付着した液滴5は、例えば、上記のような形状の固定部4の収容凹部60、接続溝62、無段差接続溝63、縮径部64などに沿って、境界部65へ向けてスムーズに流下案内される。このように、流面形状の固定部4の表面、収容凹部60、接続溝62、無段差接続溝63などに沿って液滴5が流れる結果、平面的にはウェット処理用キャリア1の隅に位置する各チャック23に液滴5の流れを集中させることができる。更に、チャック23において、チャック23と固定部4との境界部65の直下の部分(拡径部71、曲面73)は、段差のない連続的な面となっているので、液滴5は、固定部4からチャック23の下部72へとスムーズに伝い降りることができる。
【0064】
より詳細な挙動を説明すると、ボルト8の頭部が収容凹部60内に収容されているので、処理液の蒸気によりボルト8の頭部に液滴5が形成されてしまうことを抑制できる。また、ボルト8の頭部に液滴5が形成され、その液滴5がボルト8から落下したとしても、その液滴5は、一旦、収容凹部60の下部における内周面で受けられるため、その液滴5が該頭部からウェハ10へと落下してしまうことを抑制できる。よって、ウェハ10への液滴5の落下を抑制することができる。そして、ボルト8から収容凹部60の下部における内周面へ落下した液滴5は、例えば、接続溝62、収容凹部60、無段差接続溝63により、この順に流下案内されて、固定部4の表面へ導かれる。更に、この液滴5は、例えば、固定部4において収容凹部60の下側に位置する下面(縮径部64の下面)により、境界部65へ向けて流下案内される。
【0065】
このように境界部65へ向けて流下案内された液滴5は、例えば、固定部4における境界部65の直上の部分、すなわち、面取りされているR形状部53、54、57、58から、チャック23へとスムーズに流下案内される。
【0066】
また、チャック23において、境界部65の直下の部分は下方に向けて徐々に拡径する拡径部71とされ、この拡径部71と下部72とは連続的な曲面73を介して段差無く相互に接続されているので、液滴5は、チャック23の拡径部71から下部72へとスムーズに流下案内される。液滴5は、更に、このチャック23の下部72に沿って流下案内された後、例えば、チャック23の下端から滴り落ちる。
【0067】
液滴5は、例えばこのように挙動するため、移載ロボット2の横方向の移動や振動に伴いウェット処理用キャリア1から液滴5が落下しまうことを抑制し、この液滴5がウェハ10へ付着して該ウェハ10を汚染してしまうことも好適に抑制することができる。
【0068】
なお、本実施形態のウェット処理用キャリア1を用いて本発明者が実際にウェット処理を行った実験では、ウェハ10に液滴5が付着せず、ウェハ10が汚染されない、という効果を確認できた。
【0069】
以上のような実施形態によれば、ウェット処理用キャリア1は、移載ロボット2のアーム3に固定される固定部4と、固定部4から垂下するように該固定部4に設けられ、複数のウェハ10が搭載されるボート6を吊り下げ支持するチャック23と、固定部4をアーム3に対して固定するボルト8と、を備え、固定部4の表面であって、鉛直方向に対して平行な面、又は、鉛直方向に対して平行な面よりも上側を向く面に、ボルト8の頭部を収容する収容凹部60が形成されているので、ボルト8の頭部を収容凹部60内に収容でき、処理液の蒸気によりボルト8の頭部に液滴5が形成されてしまうことを抑制できる。また、ボルト8の頭部に液滴5が形成され、その液滴5が落下又は流下したとしても、その液滴5は、一旦、収容凹部60の下部における内周面で受けられる。このため、その液滴5が該頭部からウェハ10へと落下してしまうこと、或いは、その液滴5がウェット処理用キャリア1の何れかの部位へ流下した後、その部位からウェハ10へと落下してしまうことを、抑制できる。このように、ウェハ10への液滴5の落下を抑制することができるため、ウェハ10に直線状の欠陥が発生してしまうことも抑制することができる。
【0070】
収容凹部60の径は、ボルト8の頭部の外周面と、収容凹部60の内周壁と、の間にクリアランス61が生じる寸法に設定されているので、このクリアランス61を介して、液滴5を流下させることができる。
【0071】
また、ウェット処理用キャリア1は、複数のボルト8を備え、複数のボルト8のうちの2つ以上(例えば、2つ)のボルト8に対応する収容凹部60が、固定部4の表面に形成されている接続溝62を介して相互に接続されているので、この接続溝62を介して、液滴5をスムーズに流すことができる。具体的には、例えば、接続溝62は、鉛直方向に沿って形成されているので、この接続溝62を介して、液滴5をよりスムーズに流下案内することができる。
【0072】
また、固定部4の表面には、収容凹部60のうちのいずれか(例えば、接続溝62を介して相互に接続されている上下一対の収容凹部60のうちの下側の収容凹部60))を固定部4の表面まで段差無く接続する無段差接続溝63が形成されている。この無段差接続溝63により、収容凹部60内の液滴5をスムーズに固定部4の表面へと導くことができる。
【0073】
また、固定部4において、少なくとも収容凹部60の下側に位置する下面(例えば、縮径部64の下面)は、該固定部4とチャック23との境界部65に向けて傾斜しているので、固定部4の表面の液滴5を、この下面によって、チャック23に集中するように流下案内することができる。より具体的には、例えば、固定部4において、少なくとも収容凹部60の下側に位置する部位である縮径部64は、下方に向けてテーパ状に縮径しているので、この縮径部64の全周に亘り、液滴5をチャック23に集中するように流下案内することができる。
【0074】
また、固定部4において、該固定部4とチャック23との境界部65の直上の部分(R形状部53、54、57、58)は、面取り形状とされて丸みを帯びているので、液滴5は、固定部4からチャック23へとスムーズに伝い下りることができる。
【0075】
また、チャック23において、該チャック23と固定部4との境界部65の直下の部分は、下方に向けて徐々に拡径する拡径部71とされている。この拡径部71は、無段差であるため、この拡径部71に局所的に液滴5が溜まってしまうことを抑制できるとともに、固定部4から伝い下りてきた液滴5をスムーズにチャック23の下部72へと流下案内することができる。
【0076】
更に、チャック23において、拡径部71と、該拡径部71の下側の部分である下部72とは、連続的な曲面73を介して段差無く相互に接続されているので、液滴5を拡径部71から下部72へとスムーズに流下案内することができる。
【0077】
しかも、チャック23は、少なくとも、該チャック23と固定部4との境界部65から、ボート6に搭載されたウェハ10の下端と対応する高さの部分に亘って、段差無く形成されているので、ウェハ10の下端と対応する高さまで、液滴5をスムーズに流下案内することができる。
【0078】
また、固定部4の角部(R形状部50〜59)は丸みを帯びているので、その角部に局所的に液滴5が溜まったりすることを抑制できる。
【0079】
しかも、固定部4は、その全体が流面形状に形成されているので、局所的に液滴5が溜まったりすることを、固定部4の全体に亘って抑制することができるとともに、固定部4は、その全体に亘って、液滴5をスムーズに流下案内することができる。
【0080】
このように、移載ロボット2の移動や振動に伴いウェット処理用キャリア1から液滴5が落下してしまうことを抑制し、この液滴5がウェハ10へ付着して該ウェハ10を汚染してしまうことも好適に抑制することができる。よって、ウェハ10に直線状の欠陥が発生してしまうことを抑制できるため、ウェハ10の歩留まりを向上させ、ウェハ10のコストダウンを図ることもできる。
【0081】
なお、上記の実施形態では、止着部材としてボルト8を用いた例を説明したが、ボルト8以外の止着部材(例えば、ピンなど)により固定部4をアーム3に対して固定するようにしても良い。
【0082】
また、収容凹部60が円形である例を説明したが、収容凹部60は、例えば、楕円形(例えば、縦長の楕円形)などでも良い。また、接続溝62及び無段差接続溝63が鉛直方向に沿って形成されている例を説明したが、接続溝62及び無段差接続溝63は、それぞれ鉛直方向に対して傾斜する方向に沿って形成されていても良い。
【符号の説明】
【0083】
1 ウェット処理用キャリア
2 移載ロボット
3 アーム
4 固定部
5 液滴
6 ボート
7 液滴の軌跡
8 ボルト
10 ウェハ
11、12、13、14、15、16、17、18 処理槽
21 固定板
21a 凹部
22 チャックブロック
22a 凹部
23 チャック
27 開閉部
41 曲面
50、51、52、53、54、55、56、57、58、59 R形状部
60 収容凹部
61 クリアランス
62 接続溝
63 無段差接続溝
64 縮径部
65 境界部
71 拡径部
72 下部
73 曲面
80 ウェット処理装置
81 ロード部
82 移替部
83 乾燥部
84 移替部
85 アンロード部
91 支持部
92 支柱

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送装置のアームに固定される固定部と、
前記固定部から垂下するように該固定部に設けられ、複数のウェハが搭載されるウェハ搭載器具を吊り下げ支持する吊り下げ支持部と、
前記固定部を前記アームに対して固定する止着部材と、
を備え、
前記固定部の表面であって、鉛直方向に対して平行な面、又は、鉛直方向に対して平行な面よりも上側を向く面に、前記止着部材の頭部を収容する収容凹部が形成されていることを特徴とするウェット処理用キャリア。
【請求項2】
前記収容凹部の径は、前記止着部材の頭部の外周面と、前記収容凹部の内周壁と、の間にクリアランスが生じる寸法に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のウェット処理用キャリア。
【請求項3】
複数の前記止着部材を備え、
2つ以上の前記止着部材に対応する前記収容凹部が、前記固定部の表面に形成されている接続溝を介して相互に接続されていることを特徴とする請求項2に記載のウェット処理用キャリア。
【請求項4】
前記接続溝は、鉛直方向に沿って形成されていることを特徴とする請求項3に記載のウェット処理用キャリア。
【請求項5】
前記固定部の表面には、更に、前記収容凹部のうちのいずれかを前記固定部の表面まで段差無く接続する無段差接続溝が形成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載のウェット処理用キャリア。
【請求項6】
前記固定部において、少なくとも前記収容凹部の下側に位置する下面は、当該固定部と前記吊り下げ支持部との境界部に向けて傾斜していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のウェット処理用キャリア。
【請求項7】
前記固定部において、少なくとも前記収容凹部の下側に位置する部位は、下方に向けて徐々に縮径する縮径部とされていることを特徴とする請求項6に記載のウェット処理用キャリア。
【請求項8】
前記固定部において、当該固定部と前記吊り下げ支持部との境界部の直上の部分は、面取り形状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のウェット処理用キャリア。
【請求項9】
前記吊り下げ支持部において、当該吊り下げ支持部と前記固定部との境界部の直下の部分は、下方に向けて徐々に拡径する拡径部とされていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のウェット処理用キャリア。
【請求項10】
前記吊り下げ支持部において、前記拡径部と、該拡径部の下側の部分とは、段差無く相互に接続されていることを特徴とする請求項9に記載のウェット処理用キャリア。
【請求項11】
前記吊り下げ支持部は、少なくとも、当該吊り下げ支持部と前記固定部との境界部から、前記ウェハ搭載器具に搭載された前記ウェハの下端と対応する高さの部分に亘って、段差無く形成されていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載のウェット処理用キャリア。
【請求項12】
前記固定部の角部は面取り形状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載のウェット処理用キャリア。
【請求項13】
前記固定部は、その全体が流面形状に形成されていることを特徴とする請求項12に記載のウェット処理用キャリア。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれか一項に記載のウェット処理用キャリアと、
前記搬送装置と、
前記ウェハに対するウェット処理が行われるウェット処理槽と、
を備えることを特徴とするウェット処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−192617(P2010−192617A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−34435(P2009−34435)
【出願日】平成21年2月17日(2009.2.17)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】