説明

ウェーハホルダフレーム

【課題】既存設備の変更を要せずウェーハを確実に保護する充分な機械的剛性を保持しながら薄型、軽量化或いは低コスト化や作業性の向上を図る。
【解決手段】超高剛性合成樹脂材を素材とし、環状のキャビティ23に対して外周縁部に近接した外側であり周方向に対して互いに等間隔を以って複数のゲート28を配置しかつ各ゲート28とキャビティ23との間にそれぞれ湯溜り30を設けてなる成形金型20により、1mm乃至1.9mmの厚みで外径が8インチ以下のウェーハ6を収納するウェーハ収納空間部7を形成してなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体製造工程において半導体ウェーハやガラス基板ウェーハ等(以下、ウェーハと総称する)を収納保持するウェーハホルダを構成するウェーハホルダフレーム(以下、ホルダフレームと略称する)に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体製造工程等においては、ウェーハ製造元から供給されたウェーハを1枚ずつ保持して各工程間を搬送して所定の工程を施し或いは保管等を行う際のウェーハ保持治具としてウェーハホルダが用いられる。ウェーハホルダは、リング状のホルダフレームと、このホルダフレームの一方側面側に開口部を閉塞して接合固定されたシート状のウェーハ保持体とから構成される。ウェーハホルダは、ウェーハ保持体により底面を閉塞された開口部をウェーハ収納空間部として構成し、その内部に主面上に多数の集積回路を形成して導通試験やバックグラインド処理等を施したウェーハを収納保持する。ウェーハホルダは、ウェーハの取扱い用ばかりでなくチップ形成のためのダイシング工程における保持治具としても用いられる。
ホルダフレームは、一般に機械的強度が大きく耐化学的特性を有するステンレス材等の金属材によってリング状に形成されていた。ホルダフレームは、ウェーハが1.5mm厚であることから、ほぼ同等の厚みの金属材により形成されていた。ホルダフレームは、ウェーハの8インチ、12インチ等の大口径化に伴って大型となり、所定の規格仕様を満たす機械的剛性を得るために板厚の大きな金属素材を用いて形成されるようになり、材料費コストがアップするとともに重量も大きくなるといった問題があった。また、金属製ホルダフレームは、小口径用の場合に精密な位置決め部等を打抜き加工時に同時に形成することが困難であるため、後加工を施す必要があるためにコストアップとなる。
ホルダフレームとしては、上述した金属製ホルダフレームの問題を解消する合成樹脂製ホルダフレームも提供されている(例えば特許文献1を参照)。この先願合成樹脂製ホルダフレームは、12インチの大径ウェーハ用であり、合成樹脂材を素材として所定の曲げ強度や曲げ弾性率の範囲として2〜3mmの厚みに形成される。先願合成樹脂製ホルダフレームは、合成樹脂素材を用いることにより軽量化が図られ、これにより作業性や利便性の向上が図られる。
【0003】
ところで、先願合成樹脂製ホルダフレームにおいては、キャビティ内の全域に亘って安定した状態で溶融樹脂の充填が行われるようにすることで所定の機械的特性を得るようにするために、上述したように1.5mm厚のウェーハよりも大きな厚みの2〜3mmに形成される。合成樹脂製ホルダフレームは、ウェーハとほぼ同等の1.5mm厚に形成する場合に、金型温度を高温に保つとともに溶融樹脂を高圧でキャビティ内に充填させる等の対応を図っても形成することが困難であった。かかる対応は、生産効率も低く、また歩留りも悪くなるといった問題がある。
先願合成樹脂製ホルダフレームにおいては、上述したように大きな厚みとなることにより、ウェーハ収納空間部にウェーハを着脱する作業が面倒になり、また重ね合わせた状態での搬送や保管に際して嵩張るといった問題があった。さらに、先願合成樹脂製ホルダフレームにおいては、従来の金属製ホルダフレームよりも大きな厚みで形成されるために、ハンドリング装置等の従来設備をそのまま用いることができないといった問題点あった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−48885公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願発明は、軽量で低コストであり作業性や利便性の向上が図られる合成樹脂製ホルダフレームの特徴を踏襲してその問題を解決する合成樹脂製ホルダフレームであり、既存設備の変更を要せず、ウェーハを確実に保護する充分な機械的剛性を保持しながら薄型、軽量化或いは低コスト化や作業性の向上を図るホルダフレームを提供することを目的に提案されたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成する本発明にかかるホルダフレームは、中央に開口部を構成して全体がリング状のフレーム体として形成され、第1の側面側に開口部を閉塞してシート状のウェーハ保持体を固定することにより第2の側面側を開放して内部にウェーハを収納保持するウェーハ収納空間部を構成してなるウェーハホルダフレームである。本発明にかかるホルダフレームは、素材としてウィスカー強化型の超高剛性合成樹脂材が用いられる。本発明にかかるホルダフレームは、フレーム体を形成する環状のキャビティに対して、フレーム体の外周縁部に近接した外側であり周方向に対して互いに等間隔を以って複数のゲートが配置されるとともに各ゲートとキャビティとの間にそれぞれ湯溜りを設けてなる成形金型により形成される。本発明にかかるウェーハホルダフレームは、外径が8インチ以下のウェーハを収納するウェーハ収納空間部を形成するとともに、1mm乃至1.9mmの厚みを以って形成される。
また、本発明にかかるウェーハホルダフレームは、複数のゲートを、環状のキャビティに対してそれぞれフレーム体の直線状の外周縁部を形成する部位に配置した成形金型により形成するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0007】
本発明にかかるウェーハホルダフレームは、ウィスカー強化型の超高剛性合成樹脂材により従来の金属製ホルダフレームとほぼ同等の1mm乃至1.9mmの厚みを有して形成されることから、ウェーハを確実に保護する充分な機械的剛性を保持しながら薄型、軽量化或いは低コスト化が図られ、既存設備にそのまま使用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施の形態として示す第2のホルダフレーム中間体の正面図である。
【図2】同ホルダフレームを形成する成形金型の概略構成図である。
【図3】同成形金型のゲート構造の詳細図である。
【図4】ホルダフレームの中間体の背面図である。
【図5】同中間体の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態として示すホルダフレーム1について図面を参照して詳細に説明する。ホルダフレーム1は、ウィスカー強化型の超高剛性合成樹脂材を素材にして、図1に示すように中央に所定の内径を有する円形の開口部2を構成して全体がリング状のフレーム体として形成された樹脂製ホルダフレームである。ホルダフレーム1には、後述するように第1の側面3側に開口部2を閉塞してシート状のウェーハ保持体4が外周部を全域に亘って固定され、このウェーハ保持体4が底面を構成して開放された第2の側面5側からウェーハ6が着脱されるウェーハ収納空間部7を構成する。
ホルダフレーム1は、ウェーハ収納空間部7内において所定の回路形成工程等を経て主面上に多数の集積回路が形成されたウェーハ6をウェーハ保持体4上に保持し、工程間の搬送用、保管用或いはチップ化のダイシング工程を施す際のダイシング用の保持治具として用いられる。ホルダフレーム1は、ウィスカー強化型の超高剛性合成樹脂材を素材として、後述する成形金型20によりリング状の薄板部材として形成される。
ホルダフレーム1は、ウェーハ収納空間部7が8インチ以下のウェーハ6を収納する内径寸法を有し、また全体の厚みが1mm乃至1.9mm、好ましくは従来の金属製ホルダフレームとほぼ同等の1.5mmに形成される。ホルダフレーム1は、1.5mm厚に形成することにより、1.5mm厚の金属製ホルダフレームを取り扱う既存設備をそのまま使用することが可能であり、新たな設備投資等を不要とさせる。
ホルダフレーム1は、上述したウィスカー強化型の超高剛性合成樹脂材を素材として、後述する成形金型20により形成された合成樹脂製ホルダフレームであり、ウェーハ6を確実に保護する充分な機械的剛性を保持しながら薄型、軽量化或いは低コスト化が図られる。ウィスカー強化型の超高剛性合成樹脂材には、例えば三菱エンジニアリング株式会社製の超高剛性合成樹脂材W−110(商品名レニー)やX−115が好適に用いられる。
【0010】
ウェーハ保持体4は、ダイシング用として用いられる場合に、例えば厚みが約0.3mm程度のポリプロピレン或いはPETのフィルム材(シート材)を基材としてその表面に例えばアクリル系粘着接着剤を塗布した可撓性を有するものが用いられる。ウェーハ保持体4は、ウェーハ収納空間部7に収納されたウェーハ6をアクリル系粘着接着剤により粘着保持する。
ホルダフレーム1は、半導体技術に関するスタンダード・仕様・ガイドラインの規格であるSEMI規格の「テープフレーム」規格に適合する形状仕様に形成される。ホルダフレーム1には、図1に示すように保管用等の収納容器内に位置決めして収納されるようにするために、外周縁部の互いに90°の間隔を以って3箇所に直線部位からなる係合外縁部8A乃至8C(以下、個別に説明する場合を除いて係合外縁部8と総称する)が形成されている。ホルダフレーム1には、中央の係合外縁部8Bと対向する外周縁部にも直線部位からなる位置決め外縁部9が形成される。ホルダフレーム1には、この位置決め外縁部9に、中心軸を挟む対称位置にダイシングマシーン側の位置決めピンが相対係合する一対の位置決め用凹部10A、10Bが形成されている。
【0011】
ホルダフレーム1は、詳細を省略するが、外周縁部が全域に亘って垂直面として形成されるとともに、内周縁部が全域に亘ってウェーハ保持体4を固定する第1の側面3側から開口部2の開放側の第2の側面5側に向かって次第に開口径を大きくするように傾斜面として形成される。ホルダフレーム1は、図1に示すように直線部位の係合外縁部8及び位置決め外縁部9が互いに円弧状の外縁部11A乃至11Dにより連結された構造となっている。
ホルダフレーム1は、同図鎖線で示すように直線部位を構成する4箇所の係合外縁部8及び位置決め外縁部9に配置された詳細を後述するゲート部27A乃至27D(以下、個別に説明する場合を除いてゲート部27と総称する)から溶融樹脂材をキャビティ23内に充填する成形金型20により形成される。ホルダフレーム1は、このように直線部位にゲート部26を配置した成形金型20により形成されることにより、1.5mm厚と薄形であっても溶融樹脂が安定した状態でキャビティ23内に充填されて大きな機械的剛性を以って形成される。
【0012】
成形金型20は、図示しない射出成形機に設置され、図2に示すように相対する固定型21と可動型22を型締めした状態で、その型合わせ面にホルダフレーム1を形成するキャビティ23が構成される。成形金型20は、キャビティ23を、高さが1.5mmのリング状空間部として形成する。成形金型20には、詳細を省略するが可動型22側に射出成形機のスプルー等を有する溶融樹脂供給部から上述した素材の超高剛性合成樹脂材を溶融状態にしてキャビティ23内へと充填する樹脂充填部が設けられる。なお、成形金型20は、周知の成形金型と同様に形成したホルダフレーム1を突き出すノック機構、形締め機構、冷却機構等を一体化したものである。
成形金型20は、樹脂充填部をいわゆる2段スプルー構造により構成して上述したように4個のゲート部27からキャビティ23内に溶融樹脂が均一な状態で充填されるようにする。成形金型20は、図2に示すようにキャビティ23の中心軸上に位置してメインの溶融樹脂供給路となる第1スプルー24が設けられ、この第1スプルー24から周方向に対して互いに90°の間隔を以って4つのランナー25A乃至25D(以下、個別に説明する場合を除いてランナー25と総称する)を分岐連設する。成形金型20は、ランナー25の先端部においてそれぞれ第2スプルー26A乃至26D(以下、個別に説明する場合を除いて第2スプルー26と総称する)を連設する。成形金型20は、第2スプルー26の先端部においてキャビティ23に開口するゲート部27をそれぞれ連設する。
【0013】
第1スプルー24は、4個のゲート部27からキャビティ23内に溶融樹脂を供給するに足る大径に形成される。ランナー25は、それぞれの先端部が上述した直線部位を構成する4箇所の係合外縁部8及び位置決め外縁部9の外側に対向位置するようにキャビティ23の外径よりも長軸とされて形成される。ゲート部27は、ランナー25の先端部において、係合外縁部8及び位置決め外縁部9に対応するキャビティ23の外周部に形成される。
ゲート部27は、全て同一形状に形成され、図3に示すようにそれぞれゲート28と、ゲートランナー29と、湯溜り30と、型抜きガイド31の部位から構成される。ゲート部27は、ゲート28が、周知のように小口径部位からなり上述した各部を介して射出成形機の溶融樹脂供給部から供給された溶融樹脂に射出圧を付与してキャビティ23内へと充填させる。ゲート28は、詳細を省略するがキャビティ23との連通部位が最小口径であり、その口径d1が約3mm径である。
ゲートランナー29は、ゲート28と湯溜り30との間に設けられたやや大口径の部位であり、ゲート28にある程度の量の溶融樹脂が供給される状態とすることにより溶融樹脂がゲート28から安定した状態でキャビティ23内に充填されるようにする。ゲートランナー29は、適宜の断面形状に形成され、例えばキャビティ23の高さよりもやや小さい高さとされるとともに8mm幅で形成される。
【0014】
湯溜り30は、口径を絞ったゲート28の直前においてより多くの溶融樹脂を滞留させることによりその温度低下を抑制する部位である。湯溜り30は、溶融樹脂が高温状態のままでゲート28からキャビティ23内に充填されるようにすることで、両側からの流れが突き当たる部位において良好に混合して当該部位においてウェルドラインの発生を低減する。湯溜り30は、例えばゲート28から上述したゲートランナー29の長さを含んで間隔d4が約9mmの位置で直径d3が約10mmの部位として形成される。
型抜きガイド31は、上述したように大型部位として形成される湯溜り30に連設されて、成形後に湯溜り30内に残って硬化した樹脂が固定型21内に残留せずに可動型22とともに型抜きされるように作用する。型抜きガイド31は、図3(B)に示すようにキャビティ23側の側面に型抜き方向のテーパが付されて形成される。
【0015】
以上のように構成された成形金型20は、複数個(4個)のゲート部27を、環状のキャビティ23に対して周方向に等間隔を以って形成するとともに、これらゲート部27を直線部位を構成する係合外縁部8及び位置決め外縁部9に対応位置して形成する。成形金型20においては、ゲート部27を精度よく形成することが可能でありまたこれらゲート部27から溶融樹脂を安定した状態でキャビティ23内に充填することが可能である。成形金型20は、ゲート部27から充填された溶融樹脂がキャビティ23内において全周に亘って均一な状態で流れることにより、流れの突き当たる部位におけるウェルドラインの発生が低減されて仕上がり外観とともに全体の均一化によって機械的強度が保持されたホルダフレーム1を形成する。
【0016】
成形金型20には、固定型21に対して可動型22を型締めした状態で、上述した素材の超高剛性合成樹脂材が溶融された状態で射出成形機の溶融樹脂供給部から供給される。溶融樹脂は、大径の第1スプルー24内を充分な供給量を以って先端部へと流れ、この先端部に互いに同一形状を以って分岐連設したランナー25内にそれぞれ同量が流れ込む。溶融樹脂は、ランナー25内を先端部へと流れ、それぞれの先端部に互いに同一形状を以って形成したゲート部27内にそれぞれ流れ込む。
溶融樹脂は、ゲート部27内においてランナー25から湯溜り30とゲートランナー29を介してゲート28に達し、ゲート28において噴射圧を付与されてキャビティ23内に充填される。溶融樹脂は、ゲート28において滞留が生じるが、湯溜り30に溜まることで温度低下が抑制され、高温状態を保持してゲート28からキャビティ23内へと充填される。溶融樹脂は、キャビティ23内で隣り合うゲート28から充填されて流れが突き当たるが、それぞれが同等の条件を保持され異で当該部位においてウェルドラインが生じることは無い。
成形金型20は、溶融樹脂の充填から当該溶融樹脂が硬化する所定時間の間、型締め状態を保持した後に固定型21に対する可動型22の型開き動作が行われる。成形金型20は、キャビティ23内に上述した形状のホルダフレーム1を形成するとともに、樹脂充填部を構成する各部に残った樹脂が硬化することにより図4及び図5に示したホルダフレーム中間体40を形成する。成形金型20は、型開き動作に際して可動型22側に添着したホルダフレーム中間体40を適宜のイジェクト機構によって突き落として回収されるようにする。成形金型20は、上述したようにゲート部27に型抜きガイド31を設けたことによりホルダフレーム中間体40が固定型21側に残ることなく可動型22側に添着して型開き動作が行われるようにする。
【0017】
ホルダフレーム中間体40は、ホルダフレーム1とともに、第1スプルー24内に残った樹脂が硬化して第1スプルー樹脂部41が形成され、ランナー25内に残った樹脂が硬化してランナー樹脂部42A乃至42Dが形成され、第2スプルー26内に残った樹脂が硬化してゲート樹脂部27が一体に形成される。ホルダフレーム中間体40は、仕上げ処理が施されて製品部位であるホルダフレーム1と不要部位である上述した各樹脂部が分離される。なお、各樹脂部は、再利用される。
ホルダフレーム中間体40は、仕上げ処理がゲート28に残ったゲート樹脂部をホルダフレーム1の外周縁部から切断することにより行う。仕上げ処理は、ホルダフレーム中間体40を射出成形機から取り出した後工程で自動切断機等を用いて行うが、例えば成形金型20内にゲート切断構造を組み込んで自動切断することも可能である。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述した各実施の形態に限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲及びその要旨を逸脱することなく、様々な変更、置換或いは同等に構成されることは当業者にとって明らかである。
【符号の説明】
【0018】
1 ホルダフレーム、2 開口部、3 第1の側面、4 ウェーハ保持体、5 第2の側面、6 ウェーハ、7 ウェーハ収納空間部、8 係合外縁部、9 位置決め外縁部、10 位置決め用凹部、20 成形金型、21 固定型、22 可動型、23 キャビティ、24 第1スプルー、25 ランナー、26 第2スプルー、27 ゲート部、28 ゲート、29 ゲートランナー、30 湯溜り、31 型抜きガイド、40 ホルダフレーム中間体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央領域に開口部を構成して全体がリング状のフレーム体として形成され、第1の側面側に前記開口部を閉塞してシート状のウェーハ保持体を固定することにより第2の側面側を開放して内部にウェーハを収納保持するウェーハ収納空間部を構成してなるウェーハホルダフレームであり、
素材としてウィスカー強化型の超高剛性合成樹脂材が用いられるとともに、
前記フレーム体を形成する環状のキャビティに対して、前記フレーム体の外周縁部に近接した外側であり周方向に対して互いに等間隔を以って複数のゲートが配置されるとともに各ゲートと前記キャビティとの間にそれぞれ湯溜りを設けてなる成形金型により、
厚みが1mm乃至1.9mmであり、外径が8インチ以下のウェーハを収納する前記ウェーハ収納空間部を形成してなるウェーハホルダフレーム。
【請求項2】
複数の前記ゲートを、前記環状のキャビティに対してそれぞれ前記フレーム体の直線状の外周縁部を形成する部位に配置した成形金型により形成される請求項1に記載のウェーハホルダフレーム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−187604(P2011−187604A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−50147(P2010−50147)
【出願日】平成22年3月8日(2010.3.8)
【出願人】(396023719)株式会社大川金型設計事務所 (4)
【Fターム(参考)】