説明

エチレン−プロピレン−ジエン共重合体製造方法

本発明は、エチレン/プロピレン/ジエンでなされた共重合体を溶液重合で製造する方法に関するものであり、より詳細には、遷移金属配位化合物の触媒を使って、主要成分がエチレン、プロピレン、ジエンモノマーでなされた共重合体に対するものであり、共重合体の構成成分及び特性は次のようである。(a)共重合体内のエチレンの含量は30wt.%以上ないし80wt.%以下(b)共重合体内のプロピレン含量は19.9wt.%以上ないし60wt.%以下(c)共重合体内のジエンの含量は0wt.%超過ないし15wt.%以下本発明で提供する触媒組成物はシクロペンタジエン誘導体とオルト(ortho-)位置にアリール誘導体が置換されたアリールオキシ基を有した陰イオン性リガンド(配位子)を最小一つ以上含む遷移金属触媒及びアルミノキサン、またはホウ素またはアルミニウム化合物を活性剤として使用する触媒系として活性が高くて、エチレンとプロピレン、そしてジエン化合物に対する反応性が優秀な重合方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エチレン/プロピレン/ジエン共重合体の製造方法に関するものであり、より詳細には、周期律表4族遷移金属のメタロセン化合物を触媒にしてエチレン-プロピレン-ジエン共重合体製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
エチレン-プロピレン-ジエン共重合体は耐熱性、耐候性、耐温存性のような性質がスチレン-ブタジエンゴム、ブタジエンゴムに比べて優秀であるために自動車、建築及び産業用素材としてたくさん使用されている。従来に、エチレン-プロピレン-ジエン共重合体は主にバナジウム化合物の主触媒成分とアルキルアルミニウム化合物の助触媒成分として構成される、いわゆる、チーグラー・ナッタ触媒系が常用されて来た。この製造方法としてエチレン-プロピレン-ジエン共重合体を製造時に触媒の活性が低いために多い量の触媒使用が不可避な状況である。そして、反応温度が50℃以上では触媒の安全性が落ちて触媒活性が急激に低くなる特性を持っていて実際に生産工程の限界を持っている。また、バナジウム触媒はアルミニウム系助触媒による還元程度によって多価の活性点が存在するので形成された共重合体の組成分布が均一ではないという特性を持っている。
【0003】
最近高活性メタロセン触媒を利用してエチレン-プロピレン-非共役ジエン共重合体を製造する工程に対する多い例を提示している。しかし、大部分の例でメタロセン主触媒化合物を助触媒メチルアルミノキサンで活性化させることで共重合させる方法を提示した。しかし、前記触媒系で適用する場合多量の助触媒を使わなければならないので、経済的な観点で適合ではない。そして、重合反応温度が140℃以上である場合、触媒の活性が急激に減少するか、または重合反応中に触媒金属から高分子鎖のベータ位置にある水素による高分子鎖転移反応によって高分子量の製品を生産しにくい問題を持っている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに、本発明者らは、前記問題点を解決するために鋭意研究した結果、シクロペンタジエン誘導体及びオルト(ortho-)位置に置換されたアリール誘導体が置換されたアリールオキシ基を有した陰イオン性リガンド(配位子)を最小限一つ以上含んだ触媒と、アルミノキサン、ホウ素またはアルミニウム化合物を活性化触媒系が高温でもエチレン-プロピレン-ジエン共重合体の重合において優秀な触媒活性を示すということを見つけた。
【0005】
したがって、本発明の目的は活性が高い単一活性点触媒及びこのような触媒成分を利用して高温溶液重合状態でも触媒活性の維持が可能なエチレン-プロピレン-ジエン重合体製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、本発明に関してより詳細に説明する。
本発明は、中心金属が4族遷移金属周りにシクロペンタジエン誘導体とオルト(ortho-)位置にアリール誘導体が置換されたアリールオキシ基を有した陰イオン性リガンド(配位子)を最小一つ以上含む触媒と、アルミノキサン、ホウ素またはアルミニウム化合物を活性化剤で使用する触媒組成物存在下でエチレン含量が30〜80wt.%であり、プロピレン含量が20〜60wt.%であり、ジエンの含量が0より大きくて、15wt.%以下であるエチレン-プロピレン-ジエン共重合体を製造する方法に対するものである。
【0007】
本発明に使用されることができるジエンモノマーは、二重結合が2個以上であるものとして、その例としては1、4-ヘキサジエン、1、5-ヘキサジエン、1、5-ヘプタジエン、1、6-ヘプタジエン、1、6-オクタジエン、1、7-オクタジエン、1、7-ノナジエン、1、8-ノナジエン、1、8-デカジエン、1、9-デカジエン、1、12-テトラデカジエン、1、13-テトラデカジエン、3-メチル-1、4-ヘキサジエン、3-メチル-1、5-ヘキサジエン、3-エチル-1、4-ヘキサジエン、3-エチル-1、5-ヘキサジエン、3、3-ジメチル-1、4-ヘキサジエン、3、3-ジメチル-1、5-ヘキサジエン、5-ビニール-2-ノルボルネン、2、5-ノルボルナジエン、7-メチル-2、5-ノルボルナジエン、7-エチル-2、5-ノルボルナジエン、7-プロピル-2、5-ノルボルナジエン、7-ブチル-2、5-ノルボルナジエン、7-フェニル-2、5-ノルボルナジエン、7-ヘキシル-2、5-ノルボルナジエン、7、7-ジメチル-2、5-ノルボルナジエン、7-メチル-7-エチル-2、5-ノルボルナジエン、7-クロロ-2、5-ノルボルナジエン、7-ブロモ-2、5-ノルボルナジエン、7-フルオル-2、5-ノルボルナジエン、7、7-ジクロロ-2、5-ノルボルナジエン、1-メチル-2、5-ノルボルナジエン、1-エチル-2、5-ノルボルナジエン、1-プロピル-2、5-ノルボルナジエン、1-ブチル-2、5-ノルボルナジエン、1-クロロ-2、5-ノルボルナジエン、1-ブロモ-2、5-ノルボルナジエン、5-イソプロピル-2-ノルボルネン、1、4-シクロヘキサジエン、ビシクロ(2、2、1)ヘプタ-2、5-ジエン、5-エチリデン-2-ノルボルネン、5-メチレン-2-ノルボルネン、ビシクロ(2、2、2)オクタ-2、5-ジエン、4-ビニールシクロヘクサ-1-エン、ビシクロ(2、2、2)オクタ-2、6-ジエン、1、7、7-トリメチルビシクロ-(2、2、1)ヘプタ-2、5-ジエン、ジシクロペンタジエン、フェニルテトラヒドロインデン、5-アリールビシクロ(2、2、1)ヘプタ-2-エン、1、5-シクロオクタジエン、1、4-ジアリールベンゼン、ブタジエン、イソプレン、2、3-ジメチルブタジエン-1、3、1、2-ブタジエン-1、3、4-メチルペンタジエン-1、3、1、3-ペンタジエン、3-メチル-1、3-ペンタジエン、2、4-ジメチル-1、3-ペンタジエン、3-エチル-1、3-ペンタジエンなどがあり、一番望ましくは、5-エチリデン-2-ノルボルネン、ジシクロペンタジエンである。
【0008】
前記ジエンモノマーはエチレン-プロピレン-ジエン共重合体の加工特性によって選択されることができるし、必要によって2種以上のジエンモノマー
を混合して使用することができる。
[化学式1]

前記式で、Mは周期律表上4族の遷移金属であり;
Cpは中心金属Mとη5-結合することができるし、(C1-C20)アルキル、(C6-C30)アリール、(C2-C20)アルケニル、(C6-C30)アリール(C1-C20)アルキルに置換されるか、または置換されないシクロペンタジエニルアニオン、シクロペンタジエニル環、またはシクロペンタジエニル環を含む(C1-C20)アルキル、(C6-C30)アリール、(C2-C20)アルケニル、(C6-C30)アリール(C1-C20)アルキルに置換されるか、または置換されない融合環であり;
ないしRは互いに独立的に水素原子、ハロゲン原子、(C1-C20)アルキル、(C3-C20)シクロアルキル、(C6-C30)アリール、(C6-C30)アリール(C1-C10)アルキル、(C1-C20)アルコキシ、(C3-C20)アルキルシロキシ、(C6-C30)アリールシロキシ、(C1-C20)アルキルアミノ−、(C6-C30)アリールアミノ、(C1-C20)アルキルチオ、(C6-C30)アリールチオ、ニトロであるか、または前記RないしRは隣接した置換体と融合環を含むか、または含まない(C3-C12)アルキレンまたは(C3-C12)アルケニレンで連結されて脂環族環及び単一環または多環の芳香族環を形成することができるし;
Arは(C6-C30)アリール、またはN、O及びSから選択された一つ以上を含む(C3-C30)ヘテロアリールであり;
及びXは互いに独立的にハロゲン原子、(C1-C20)アルキル、(C3-C20)シクロアルキル、(C6-C30)アリール(C1-C20)アルキル、(C1-C20)アルコキシ、(C3-C20)アルキルシロキシ、(C6-C30)アリールシロキシ、(C1-C20)アルキルアミノ−、(C6-C30)アリールアミノ、(C1-C20)アルキルチオ、(C6-C30)アリールチオ、及び
【化1】

からなる群より選択されて;
11、R12、R13及びR14は互いに独立的に水素原子、ハロゲン原子、(C1-C20)アルキル、(C3-C20)シクロアルキル、(C6-C30)アリール、(C6-C30)アリール(C1-C10)アルキル、(C1-C20)アルコキシ、(C3-C20)アルキルシロキシ、(C6-C30)アリールシロキシ、(C1-C20)アルキルアミノ−、(C6-C30)アリールアミノ、(C1-C20)アルキルチオ、(C6-C30)アリールチオ、ニトロであるか、または前記R11ないしR14は、隣接した置換体と融合環を含むか、または含まない(C3-C12)アルキレンまたは(C3-C12)アルケニレンで連結されて脂環族環及び単一環または多環の芳香族環を形成することができるし;
Ar11は(C6-C30)アリール、またはN、O及びSから選択された一つ以上を含む(C3-C30)ヘテロアリールであり;
前記RないしR、R11ないしR14、X及びXのアルキル、アリール、シクロアルキル、アルアルキル、アルコキシ、アルキルシロキシ、アリールシロキシ、アルキルアミノ−、アリールアミノ、アルキルチオ、アリールチオ及び前記ArとAr11のアリールまたはヘテロアリールはハロゲン原子、(C1-C20)アルキル、(C3-C20)シクロアルキル、(C6-C30)アリール、(C6-C30)アリール(C1-C10)アルキル、(C1-C20)アルコキシ、(C3-C20)アルキルシロキシ、(C6-C30)アリールシロキシ、(C1-C20)アルキルアミノ−、(C6-C30)アリールアミノ、(C1-C20)アルキルチオ、(C6-C30)アリールチオ、ニトロまたはヒドロキシにさらに置換されることができる。
【0009】
以下、本発明をもうすこし具体的に説明すると次のようである。
本発明で使用された触媒は下記化学式1の遷移金属触媒及び助触媒が含まれた触媒組成物である。前記助触媒にはホウ素化合物及びアルミニウム化合物で選択されるか、またはこれらの混合物が含まれることができる。
【0010】
まず、下記化学式1は遷移金属周りにシクロペンタジエン誘導体及びオルト(ortho-)位置にアリール誘導体が置換されたアリールオキサイドリガンド(配位子)を最小一つ以上含んで、リガンド(配位子)相互間架橋されない4族遷移金属触媒である。
[化学式1]

前記化学式1の遷移金属触媒で中心金属であるMは周期律表上4族の遷移金属であり、望ましくはチタン、ジルコニウムまたはハフニウムである。また前記Cpは中心金属Mとη5-結合することができるし、(C1-C20)アルキル、(C6-C30)アリール、(C2-C20)アルケニル、(C6-C30)アリール(C1-C20)アルキルに置換されるか、または置換されないシクロペンタジエニルアニオン、シクロペンタジエニル環、またはシクロペンタジエニル環を含む(C1-C20)アルキル、(C6-C30)アリール、(C2-C20)アルケニル、(C6-C30)アリール(C1-C20)アルキルに置換されるか、または置換されない融合環である。前記シクロペンタジエン陰イオンまたはシクロペンタジエニル環を含んで置換されるか、または置換されない融合環誘導体の具体的な例は、シクロペンタジエニル、メチルシクロペンタジエニル、ジメチルシクロペンタジエニル、テトラメチルシクロペンタジエニル、ペンタメチルシクロペンタジエニル、ブチルシクロペンタジエチル、sec-ブチルシクロペンタジエニル、tert-ブチルメチルシクロペンタジエニル、トリメチルシリルシクロペンタジエニル、インデニル、メチルインデニル、ジメチルインデニル、エチルインデニル、イソプロピルインデニル、フルオレニル、メチルフルオレニル、ジメチルフルオレニル、エチルフルオレニル、イソプロピルフルオレニルなどがある。
【0011】
前記化学式1のアリールフェノキシドリガンド上のRないしRに関しては、互いに独立的に水素原子、ハロゲン原子、(C1-C20)アルキル、(C3-C20)シクロアルキル、(C6-C30)アリール、(C6-C30)アリール(C1-C10)アルキル、(C1-C20)アルコキシ、(C3-C20)アルキルシロキシ、(C6-C30)アリールシロキシ、(C1-C20)アルキルアミノ、(C6-C30)アリールアミノ、(C1-C20)アルキルチオ、ニトロであるか、または前記RないしRは隣接した置換体と融合環を含むか、または含まない(C3-C12)アルキレンまたは(C3-C12)アルケニレンで連結されて脂環族環及び単一環または多環の芳香族環を形成することができるし;
Arは(C6-C30)のアリール、またはN、O及びSから選択された一つ以上を含む(C3-C30)ヘテロアリールであり;
及びXは互いに独立的にハロゲン原子、(C1-C20)アルキル、(C3-C20)シクロアルキル、(C6-C30)アリール(C1-C20)アルキル、(C1-C20)アルコキシ、(C3-C20)アルキルシロキシ、(C6-C30)アリールシロキシ、(C1-C20)アルキルアミノ−、(C6-C30)アリールアミノ、(C1-C20)アルキルチオ、(C6-C30)アリールチオ、及び
【化1】

からなる群より選択されて;
11、R12、R13及びR14は互いに独立的に水素原子、ハロゲン原子、(C1-C20)アルキル、(C3-C20)シクロアルキル、(C6-C30)アリール、(C6-C30)アリール(C1-C10)アルキル、(C1-C20)アルコキシ、(C3-C20)アルキルシロキシ、(C6-C30)アリールシロキシ、(C1-C20)アルキルアミノ、(C6-C30)アリールアミノ、(C1-C20)アルキルチオ、ニトロであるか、または前記R11ないしR14は隣接した置換体と融合環を含むか、または含まない(C3-C12)アルキレンまたは(C3-C12)アルケニレンで連結されて脂環族環及び単一環または多環の芳香族環を形成することができるし;
Ar11は(C6-C30)のアリール、またはN、O及びSから選択された一つ以上を含む(C3-C30)ヘテロアリールであり;
前記RないしR、R11ないしR14、X及びXのアルキル、アリール、シクロアルキル、アルアルキル、アルコキシ、アルキルシロキシ、アリールシロキシ、アルキルアミノ−、アリールアミノ、アルキルチオ、アリールチオ及び前記ArとAr11のアリールまたはヘテロアリールはハロゲン原子、(C1-C20)アルキル、(C3-C20)シクロアルキル、(C6-C30)アリール、(C6-C30)アリール(C1-C10)アルキル、(C1-C20)アルコキシ、(C3-C20)アルキルシロキシ、(C6-C30)アリールシロキシ、(C1-C20)アルキルアミノ、(C6-C30)アリールアミノ、(C1-C20)アルキルチオ、ニトロまたはヒドロキシにさらに置換されることができる。
【0012】
前記ハロゲン原子の例として、フッ素、塩素、ブロームまたはヨード原子を挙げることができるし;前記(C1-C20)アルキルまたは(C3-C20)シクロアルキルの例として、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、ネオペンチル、n-ヘキシル、n-オクチル、n-デシル、n-ドデシル、n-ペンタデシル、またはn-エイコシルであり、このうち望ましいものはメチル、エチル、イソプロピル、tert-ブチルであり;(C6-C30)アリールの例を挙げると、フェニル、 ナフチル、アントラセニル、フルオレニルを挙げることができるし;(C6-C30)アリール(C1-C20)アルキル基の例として、ベンジル、(2-メチルフェニル)メチル、(3-メチルフェニル)メチル、(4-メチルフェニル)メチル、(2、3-ジメチルフェニル)メチル、(2、4-ジメチルフェニル)メチル、(2、5-ジメチルフェニル)メチル、(2、6-ジメチルフェニル)メチル、(3、4-ジメチルフェニル)メチル、(4、6-ジメチルフェニル)メチル、(2、3、4-トリメチルフェニル)メチル、(2、3、5-トリメチルフェニル)メチル、(2、3、6-トリメチルフェニル)メチル、(3、4、5-トリメチルフェニル)メチル、(2、4、6-トリメチルフェニル)メチル、(2、3、4、5-テトラメチルフェニル)メチル、(2、3、4、6-テトラメチルフェニル)メチル、(2、3、5、6-テトラメチルフェニル)メチル、(ペンタメチルフェニル)メチル、(エチルフェニル)メチル、(n-プロピルフェニル)メチル、(イソプロピルフェニル)メチル、(n-ブチルフェニル)メチル、(sec-ブチルフェニル)メチル、(n-テトラデシルフェニル)メチル、トリフェニルメチル、 ナフチルメチルまたはアントラセニルメチルを挙げることができるし、このうち望ましいものはベンジル、トリフェニルメチルであり;(C1-C20)アルコキシの例としては、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、n-ペントキシ、ネオペントキシ、n-ヘキソキシ、n-オクチルオキシ、n-ドデソキシ、n-ペンタデソキシまたはn-エイコソキシを挙げることができるし、このうち望ましいものはメトキシ、エトキシ、イソプロポキシまたはtert-ブトキシであり;(C3-C20)アルキルシロキシまたは(C6-C30)アリールシロキシの例としてトリメチルシロキシ、トリエチルシロキシ、トリ-n-プロピルシロキシ、トリイソプロピルシロキシ、トリ-n-ブチルシロキシ、トリ-sec-ブチルシロキシ、トリ-tert-ブチルシロキシ、トリ-イソブチルシロキシ、tert-ブチルジメチルシロキシ、トリ-n-ペンチルシロキシ、トリ-n-ヘキシルシロキシ、トリシクロヘキシルシロキシ、フェニルシロキシ、ジフェニルシロキシ、 ナフチルシロキシを挙げることができるし、このうち望ましいものは、トリメチルシロキシ、tert-ブチルジメチルシロキシまたはフェニルシロキシである。また、(C1-C20)アルキルアミノ−または(C6-C30)アリールアミノの例としてジメチルアミノ−、ジエチルアミノ−、ジ-n-プロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ−、ジ-n-ブチルアミノ−、ジ-sec-ブチルアミノ−、ジ-tert-ブチルアミノ−、ジイソブチルアミノ−、tert-ブチルイソプロピルアミノ−、ジ-n-ヘキシルアミノ−、ジ-n-オクチルアミノ−、ジ-n-デシルアミノ−、ジフェニルアミノ−、ジベンジルアミノ−、メチルエチルアミノ−、メチルフェニルアミノ−、ベンジルヘキシルアミノ−を挙げることができるし、このうち望ましいものはジメチルアミノ−、ジエチルアミノ−またはジフェニルアミノ−であり、(C1-C20)アルキルチオまたは(C6-C30)の例として、メチルチオ、エチルチオ、イソプロピルチオ、フェニルチオ、 ナフチルチオを挙げることができる。
【0013】
前記化学式1の具体的な例として下記化学式で選択されることができる。
[化学式1-1]

[化学式1-2]

[化学式1-3]

[化学式1-4]

[化学式1-5]

[化学式1-6]

[化学式1-7]

[化学式1-8]

[化学式1-9]

[化学式1-10]

[化学式1-11]

[化学式1-12]

[化学式1-13]

[化学式1-14]

前記R21ないしR26は互いに独立的に水素原子、ハロゲン原子、(C1-C20)アルキル、(C3-C20)シクロアルキル、(C6-C30)アリール、(C6-C30)アリール(C1-C10)アルキル、(C1-C20)アルコキシ、(C3-C20)アルキルシロキシ、(C6-C30)アリールシロキシ、(C1-C20)アルキルアミノ−、(C6-C30)アリールアミノ、(C1-C20)アルキルチオ、(C6-C30)アリールチオ、ニトロであるか、または前記R21ないしR26は隣接した置換体と融合環を含むか、または含まない(C3-C12)アルキレンまたは(C3-C12)アルケニレンで連結されて脂環族環及び単一環または多環の芳香族環を形成することができるし;前記R21ないしR26のアルキル、アリール、シクロアルキル、アルアルキル、アルコキシ、アルキルシロキシ、アリールシロキシ、アルキルアミノ−、アリールアミノ、アルキルチオ及びアリールチオはハロゲン原子、(C1-C20)アルキル、(C3-C20)シクロアルキル、(C6-C30)アリール、(C6-C30)アリール(C1-C10)アルキル、(C1-C20)アルコキシ、(C3-C20)アルキルシロキシ、(C6-C30)アリールシロキシ、(C1-C20)アルキルアミノ−、(C6-C30)アリールアミノ、(C1-C20)アルキルチオ、(C6-C30)アリールチオ、ニトロまたはヒドロキシにさらに置換されることができるし;
前記Cpは中心金属Tiとη5-結合することができるし(C1-C20)アルキル、(C6-C30)アリール、(C2-C20)アルケニル、(C6-C30)アリール(C1-C20)アルキルに置換されるか、または置換されないシクロペンタジエチル陰イオン、シクロペンタジエニル環、またはシクロペンタジエニル環を含む(C1-C20)アルキル、(C6-C30)アリール、(C2-C20)アルケニル、(C6-C30)アリール(C1-C20)アルキルに置換されるか、または置換されない融合環であり;
前記X及びXはメチルまたはClである。
さらに具体的には、前記遷移金属触媒は下記で選択されることを特徴とするエチレン-プロピレン-ジエン共重合体の製造方法を提供する。
【0014】
[化学式1-1-1]

[化学式1-1-2]

[化学式1-2-1]

[化学式1-3-1]

[化学式1-4-1]

[化学式1-5-1]

[化学式1-6-1]

[化学式1-6-2]

[化学式1-6-3]

[化学式1-6-4]

[化学式1-7-1]

[化学式1-8-1]

[化学式1-9-1]

[化学式1-10-1]

[化学式1-11-1]

[化学式1-12-1]

[化学式1-13-1]

[化学式1-14-1]

【0015】
前記Cpは中心金属Tiとη5-結合することができるし、シクロペンタジエニル環、またはシクロペンタジエニル環を含む(C1-C20)アルキル、(C6-C30)アリール、(C2-C20)アルケニル、(C6-C30)アリール(C1-C20)アルキルに置換されるか、または置換されない融合環であり;
前記X及びXはメチルまたはClである。
【0016】
一方、前記化学式1の遷移金属触媒は、オレフイン重合に使用される活性触媒成分になるために、望ましくは、本発明による遷移金属化合物中のXリガンド(配位子)を抽出して中心金属を陽イオン化させながら弱い結合力を有した反対イオン、すなわち陰イオンに作用することができるアルミニウム化合物またはホウ素化合物、またはこれらの混合物が助触媒として使用される。この時、使用される有機アルミニウム化合物は反応溶媒内で触媒毒として作用する微量の極性物質をとり除くためであるが、Xリガンド(配位子)がハロゲンである場合にはアルキル化剤として作用することもできる。
【0017】
本発明での助触媒で使用されることができるホウ素化合物は、アメリカ特許第5,198,401号で見られるところのように下記化学式2、化学式3または化学式4で表示される化合物のうちで選択されることができる。
[化学式2]
B(R31)
[化学式3]
[R32]+[B(R31)]-
[化学式4]
[(R33)ZH]+[B(R31)]-
【0018】
前記化学式2ないし化学式4で、Bはホウ素原子;R31はフェニルであり、前記フェニルはフッ素原子、フッ素原子によって置換されるか、または置換されない(C1-C20)アルキル、またはフッ素原子によって置換されるか、または置換されない(C1-C20)アルコキシから選択された3ないし5個の置換基にさらに置換されることができるし;R32は(C5-C7)シクロアルキルラジカルまたは(C1-C20)アルキル(C6-C20)アリールラジカル、(C6-C30)アリール(C1-C20)アルキルラジカル、例えばトリフェニルメチルラジカル;Zは窒素または燐原子;R33は(C1-C20)アルキルラジカルまたは窒素原子と共に2個の(C1-C4)アルキル基に置換されたアニリニウムラジカル;qは2または3の整数である。
【0019】
前記ホウ素系助触媒の望ましい例としては、トリス(ペンタフルオルフェニル)ボラン、トリス(2、3、5、6-テトラフルオルフェニル)ボラン、トリス(2、3、4、5-テトラフルオルフェニル)ボラン、トリス(3、4、5-トリフルオルフェニル)ボラン、トリス(2、3、4-トリフルオルフェニル)ボラン、フェニルビス(ペンタフルオルフェニル)ボラン、テトラキス(ペンタフルオルフェニル)ボレイト、テトラキス(2、3、5、6-テトラフルオルフェニル)ボレイト、テトラキス(2、3、4、5-テトラフルオルフェニル)ボレイト、テトラキス(3、4、5-テトラフルオルフェニル)ボレイト、テトラキス(2、2、4-トリフルオルフェニル)ボレイト、フェニルビス(ペンタフルオルフェニル)ボレイトまたはテトラキス(3、5-ビストリフルオルメチルフェニル)ボレイトを挙げることができる。また、それらの特定配合例としては、フェロセニウムテトラキス(ペンタフルオルフェニル)ボレイト1、1'-ジメチルフェロセニウムテトラキス(ペンタフルオルフェニル)ボレイト、銀テトラキス(ペンタフルオルフェニル)ボレイト、トリフェニルメチルテトラキス(ペンタフルオルフェニル)ボレイト、トリフェニルメチルテトラキス(3、5-ビストリフルオルメチルフェニル)ボレイト、トリエチルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオルフェニル)ボレイト、トリプロピルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオルフェニル)ボレイト、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオルフェニル)ボレイト、トリ(n-ブチル)アンモニウムテトラキス(3、5-ビストリフルオルメチルフェニル)ボレイト、N、N-ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオルフェニル)ボレイト、N、N-ジエチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオルフェニル)ボレイト、N、N-2、4、6-ペンタメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオルフェニル)ボレイト、N、N-ジメチルアニリニウムテトラキス(3、5-ビストリフルオルメチルフェニル)ボレイト、ジイソプロピルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオルフェニル)ボレイト、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオルフェニル)ボレイト、トリフェニルホスホニウムテトラキス(ペンタフルオルフェニル)ボレイト、トリ(メチルフェニル)ホスホニウムテトラキス(ペンタフルオルフェニル)ボレイト、またはトリ(ジメチルフェニル)ホスホニウムテトラキス(ペンタフルオルフェニル)ボレイトが含まれて、このうち一番望ましいものはN、N-ジメチルアニリニウムテトラキスペンタフルオルフェニルボレイト、トリフェニルメチリニウムテトラキスペンタフルオルフェニルボレイトまたはトリスペンタフルオルボランであり、この時中心金属M:ホウ素原子のモル比は望ましくは、1:0.1〜50、より望ましくは、1:0.5〜15である。
【0020】
本発明で使用されるアルミニウム化合物は化学式5または化学式6のアルミノキサン化合物、化学式7の有機アルミニウム化合物、または化学式8または化学式9が、有機アルミニウムヒドロカビルオキサイド化合物が使用されることができる。
[化学式5]
(−Al(R41)-O−)
[化学式6]
(R41)Al-(-O(R41)-)-(R41)
[化学式7]
(R42)Al(E)3-r
[化学式8]
(R43)AlOR44
[化学式9]
43Al(OR44)
【0021】
前記化学式5ないし化学式9で、R41は線形または非線形の(C1-C20)アルキルとして、望ましくは、メチルまたはイソブチルであり、mとpは5ないし20の整数であり;R42、R43は(C1-C20)アルキル;Eは水素原子またはハロゲン原子;rは1ないし3の整数;R44は(C1-C20)アルキルまたは(C6-C30)アリールのうちで選択されることができる。
【0022】
前記アルミニウム化合物として使用することができる具体的な例として、アルミノキサン化合物としてメチルアルミノキサン、改良メチルアルミノキサン、テトライソブチルアルミノキサンがあって;有機化合物の例としてトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、及びトリヘキシルアルミニウムを含むトリアルキルアルミニウム;ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジプロピルアルミニウムクロライド、ジイソブチルアルミニウムクロライド、及びジヘキシルアルミニウムクロライドを含むジアルキルアルミニウムクロライド;メチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、プロピルアルミニウムジクロライド、イソブチルアルミニウムジクロライド、及びヘキシルアルミニウムジクロライドを含むアルキルアルミニウムジクロライド;ジメチルアルミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムハイドライド、ジプロピルアルミニウムハイドライド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド及びジヘキシルアルミニウムハイドライドを含むジアルキルアルミニウムヒドライドを挙げることができるし、望ましくはトリアルキルアルミニウム、より望ましくはトリエチルアルミニウム及びトリイソブチルアルミニウムであり、この時中心金属であるM:アルミニウム原子のモル比は望ましくは、1:1ないし1:2,000、より望ましくは、1:5ないし1:1,000である。
【0023】
また、中心金属M:ホウ素原子:アルミニウム原子のモル比は、望ましくは、1:0.1〜50:1〜1,000、より望ましくは、1:0.5〜15;5〜500である。
本発明によって製造されたエチレン-プロピレン-ジエン共重合体はエチレンとプロピレンの和を基準として少なくとも30wt.%以上、望ましくは、40wt.%以上のエチレン含量;少なくとも19.9wt.%以上、望ましくは30wt.%以上のプロピレン含量;0wt.%を超過、望ましくは、0.1wt.%以上のジエンで構成される。そして、この共重合体はエチレンとプロピレンの和を基準して、最大80wt.%、望ましくは75wt.%以下のエチレン含量;最大60wt.%、望ましくは50wt.%以下のプロピレン含量;最大15wt.%、望ましくは12wt.%以下のジエンで構成される。この共重合体の重量平均分子量(Mw/Mn)は60,000ないし600,000範囲を有して、2.0ないし3.0の分子量分布を有する。
【0024】
具体的に、エチレン-プロピレン-ジエン共重合体製造時、反応器内の圧力は1〜1000気圧であり、さらに望ましくは、5〜100気圧である。また、重合反応の温度は30〜300℃の間であり、望ましくは、50〜250℃で行われることが効果的である。
【0025】
一般に、溶液重合が前記のような高温で実施する場合、温度上昇によって触媒の変形や劣化が発生して、触媒の活性が低くなるようになって、所望の物性の重合体を修得しにくいが、本発明によるエチレン-プロピレン-ジエン共重合体製造の場合、50〜250℃の範囲でも触媒安全性が維持されて、さらに望ましくは、80〜200℃の温度範囲で安定された触媒活性を見せる。
【発明の効果】
【0026】
本発明で提示したメタロセン転移触媒を活用したエチレン-プロピレン-ジエン共重合体製法は、下記表1の実施例で提示したもののようにEPDM重合体のうちでエチレン対比プロピレンの割合がFeedモノマーの割合と類似な程度にプロピレンの反応性が非常に優秀で、[SRIPEP Review2005-8]資料によるメタロセンEPDM製造社であるエクソンモービルのENB転換率(73.1%)より未反応ジエンがほとんどない程度にジエンの反応性が優秀で既存エチレン-プロピレン-非共役ジエン共重合体製法対比高い反応効率を確保することができるし、また、高温の重合工程でも高い生産性を維持することができる非常に経済的な製法に対するものとして、商業的活用価値が高い技術に該当する。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、実施例を通じて本発明を具体的に説明するが、下記実施例によって本発明の範囲が限定されるものではない。
【0028】
本発明の方法によって製造された共重合体は、重合体の製造条件によって多様な分子量を示す。分子量と分子量の分布は3段の混合カラムで構成されているゲルクロマトグラフィーを通じて測定した。この時に使った溶媒は1、2、4-トリクロロベンゼンであったし、測定温度は120℃であった。共重合体の組成を評価するためにフィルム状態の試片をプレス試片製造機で製造したし、これを、赤外線分光器を利用してエチレンとプロピレンの割合及びジエンの含量を定量化した。
【0029】
<実施例1>
2L容量のステンレススチール反応器にn-ヘキサン1Lを入れた後改良されたメチルアルミノキサン-7(AKZO NOVEL、mMAO-7)1.4gを反応器に投入した。この後初期組成に合わせてプロピレン/エチレンの重さ比を0.76にして反応器圧力が5kg/cmまで投入した後反応器の温度を80℃まで加熱した。ビス(2-フェニルフェノキシ)(ペンタメチルシクロペンタジエニル)チタン(IV)メチル5μMとトリフェニリウムテトラキスペンタフルオルフェニルボレイト(99%、Boulder Scientific)50μMを順次投入することで反応を始めた。反応が進行される時反応器内の圧力は5kg/cmを維持するようにエチレンとプロピレンを初期組成によって持続的に供給した。反応が始まるやいなや発熱反応によって20℃以上反応温度が上昇したし、15分後酸素を投入して反応を終了した。重合された溶液は十分なアセトン溶媒に沈澱させて回収した後常温で12時間の間に真空乾燥した結果40gの重合体を得た。重合体の重量平均分子量は70,000(g/mol)、分布度は2.5であった。そして、赤外線分光法を通じた重合体のエチレン含量は63%であった。
【0030】
<実施例2>
ポリエンモノマーである5-エチリデン-2-ノルボルネン(Sigma Adrich)を4.1gを投入したことを除き実施例1と同一な方法で遂行した結果96gの重合体を得た。重合体の重量平均分子量は70,000(g/mol)、分布度は2.55であった。そして、赤外線分光法を通じた重合体のエチレン含量は64%であったし、ENBの含量は4.5%であった。
【0031】
<実施例3>
重合開始温度が120℃であることを除き実施例2と同一な方法で遂行した結果90gの重合体を得た。重合体の重量平均分子量は65,000(g/mol)、分布度は2.8であった。そして、赤外線分光法を通じた重合体のエチレン含量は66%であったし、ENBの含量は4.2%であった。
【0032】
<実施例4>
主触媒で(ジクロロ)(ペンタメチルサイクロペンタジエニル)(2-9'、9“-ジメチルフルオレン-2'である)フェノキシ)チタン(IV)であることを除き実施例2と同一な方法で遂行した結果90gの重合体を得た。重合体の重量平均分子量は100,000(g/mol)、分布度は2.7であった。そして、赤外線分光法を通じた重合体のエチレン含量は60%であったし、ENBの含量は4.2%であった。
【0033】
<比較例1>
2L容量のステンレススチール反応器にn-ヘキサン1Lを入れた後5-エチリデン-2-ノルボルネン(Sigma Aldrich)2.3gと改良されたエチルアルミニウムセスクイクロライド(Sigma Aldrich、EASC)400μmolを反応器に投入した。この後初期組成に合わせてプロピレン/エチレンの重さ比を4.60にして反応器圧力が5kg/cmまで投入した後反応器の温度を50℃まで加熱した。そして、バナジウムトリクロライド(Sigma Aldrich)127μMを投入することで反応を始めた。反応が進行される時に反応器内の圧力は5kg/cmを維持するようにエチレンとプロピレンを初期組成によって持続的に供給した。反応が始まるやいなや発熱反応によって7℃以上反応温度が上昇したし、15分後エタノールを投入して反応を終了した。重合された溶液は十分なアセトン溶媒に沈澱させて回収した後常温で12時間の間に真空乾燥した結果13gの重合体を得た。重合体の重量平均分子量は70,000(g/mol)、分布度は3.8であった。そして、赤外線分光法を通じた重合体のエチレン含量は68%であったし、ENBの含量は6.5%であった。
【0034】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1の遷移金属メタロセン触媒を含む触媒組成物を使用してエチレン-プロピレン-ジエン共重合体を製造する方法。
[化学式1]

前記式で、Mは周期律表上4族の遷移金属であり;Cpは中心金属Mとη5-結合することができるし(C1-C20)アルキル、(C6-C30)アリール、(C2-C20)アルケニル、(C6-C30)アリール(C1-C20)アルキルに置換されるか、または置換されないシクロペンタジエニルアニオン、シクロペンタジエニル環、またはシクロペンタジエニル環を含む(C1-C20)アルキル、(C6-C30)アリール、(C2-C20)アルケニル、(C6-C30)アリール(C1-C20)アルキルに置換されるか、または置換されない融合環であり;RないしRは互いに独立的に水素原子、ハロゲン原子、(C1-C20)アルキル、(C3-C20)シクロアルキル、(C6-C30)アリール、(C6-C30)アリール(C1-C10)アルキル、(C1-C20)アルコキシ、(C3-C20)アルキルシロキシ、(C6-C30)アリールシロキシ、(C1-C20)アルキルアミノ−、(C6-C30)アリールアミノ、(C1-C20)アルキルチオ、(C6-C30)アリールチオ、ニトロであるか、または前記RないしRは隣接した置換体と融合環を含むか、または含まない(C3-C12)アルキレンまたは(C3-C12)アルケニレンで連結されて、脂環族環及び単一環または多環の芳香族環を形成することができるし;Arは(C6-C30)アリール、またはN、O及びSから選択された一つ以上を含む(C3-C30)ヘテロアリールであり;X及びXは互いに独立的にハロゲン原子、(C1-C20)アルキル、(C3-C20)シクロアルキル、(C6-C30)アリール(C1-C20)アルキル、(C1-C20)アルコキシ、(C3-C20)アルキルシロキシ、(C6-C30)アリールシロキシ、(C1-C20)アルキルアミノ−、(C6-C30)アリールアミノ、(C1-C20)アルキルチオ、(C6-C30)アリールチオ、及び
【化1】

からなる群より選択されて;R11、R12、R13及びR14は互いに独立的に水素原子、ハロゲン原子、(C1-C20)アルキル、(C3-C20)シクロアルキル、(C6-C30)アリール、(C6-C30)アリール(C1-C10)アルキル、(C1-C20)アルコキシ、(C3-C20)アルキルシロキシ、(C6-C30)アリールシロキシ、(C1-C20)アルキルアミノ−、(C6-C30)アリールアミノ、(C1-C20)アルキルチオ、(C6-C30)アリールチオ、ニトロであるか、または前記R11ないしR14は隣接した置換体と融合環を含むか、または含まない(C3-C12)アルキレンまたは(C3-C12)アルケニレンで連結されて、脂環族環及び単一環または多環の芳香族環を形成することができるし;Ar11は(C6-C30)アリール、またはN、O及びSから選択された一つ以上を含む(C3-C30)ヘテロアリールであり;前記RないしR、R11ないしR14、X及びXのアルキル、アリール、シクロアルキル、アルアルキル、アルコキシ、アルキルシロキシ、アリールシロキシ、アルキルアミノ−、アリールアミノ、アルキルチオ、アリールチオ及び前記ArとAr11のアリールまたはヘテロアリールはハロゲン原子、(C1-C20)アルキル、(C3-C20)シクロアルキル、(C6-C30)アリール、(C6-C30)アリール(C1-C10)アルキル、(C1-C20)アルコキシ、(C3-C20)アルキルシロキシ、(C6-C30)アリールシロキシ、(C1-C20)アルキルアミノ−、(C6-C30)アリールアミノ、(C1-C20)アルキルチオ、(C6-C30)アリールチオ、ニトロまたはヒドロキシにさらに置換されることができる。
【請求項2】
前記化学式1の遷移金属触媒は、MがTi、ZrまたはHfであることを特徴とする請求項1に記載のエチレン-プロピレン-ジエン共重合体を製造する方法。
【請求項3】
前記遷移金属触媒は、下記化学式で選択されることを特徴とする請求項2に記載のエチレン-プロピレン-ジエン共重合体を製造する方法。
[化学式1-1]

[化学式1-2]

[化学式1-3]

[化学式1-4]

[化学式1-5]

[化学式1-6]

[化学式1-7]

[化学式1-8]

[化学式1-9]

[化学式1-10]

[化学式1-11]

[化学式1-12]

[化学式1-13]

[化学式1-14]

前記R21ないしR26は互いに独立的に水素原子、ハロゲン原子、(C1-C20)アルキル、(C3-C20)シクロアルキル、(C6-C30)アリール、(C6-C30)アリール(C1-C10)アルキル、(C1-C20)アルコキシ、(C3-C20)アルキルシロキシ、(C6-C30)アリールシロキシ、(C1-C20)アルキルアミノ−、(C6-C30)アリールアミノ、(C1-C20)アルキルチオ、(C6-C30)アリールチオ、ニトロであるか、または前記R21ないしR26は隣接した置換体と融合環を含むか、または含まない(C3-C12)アルキレンまたは(C3-C12)アルケニレンで連結されて、脂環族環及び単一環または多環の芳香族環を形成することができるし;前記R21ないしR26のアルキル、アリール、シクロアルキル、アルアルキル、アルコキシ、アルキルシロキシ、アリールシロキシ、アルキルアミノ−、アリールアミノ、アルキルチオ及びアリールチオはハロゲン原子、(C1-C20)アルキル、(C3-C20)シクロアルキル、(C6-C30)アリール、(C6-C30)アリール(C1-C10)アルキル、(C1-C20)アルコキシ、(C3-C20)アルキルシロキシ、(C6-C30)アリールシロキシ、(C1-C20)アルキルアミノ−、(C6-C30)アリールアミノ、(C1-C20)アルキルチオ、(C6-C30)アリールチオ、ニトロまたはヒドロキシにさらに置換されることができるし;前記Cpは中心金属Tiとη5-結合することができるし(C1-C20)アルキル、(C6-C30)アリール、(C2-C20)アルケニル、(C6-C30)アリール(C1-C20)アルキルに置換されるか、または置換されないシクロペンタジエチル陰イオン、シクロペンタジエニル環、またはシクロペンタジエニル環を含む(C1-C20)アルキル、(C6-C30)アリール、(C2-C20)アルケニル、(C6-C30)アリール(C1-C20)アルキルに置換されるか、または置換されない融合環であり;前記X及びXはメチルまたはClである。
【請求項4】
前記遷移金属触媒は、下記から選択されることを特徴とする請求項3に記載のエチレン-プロピレン-ジエン共重合体を製造する方法。
[化学式1-1-1]

[化学式1-1-2]

[化学式1-2-1]

[化学式1-3-1]

[化学式1-4-1]

[化学式1-5-1]

[化学式1-6-1]

[化学式1-6-2]

[化学式1-6-3]

[化学式1-6-4]

[化学式1-7-1]

[化学式1-8-1]

[化学式1-9-1]

[化学式1-10-1]

[化学式1-11-1]

[化学式1-12-1]

[化学式1-13-1]

[化学式1-14-1]

前記Cpは、中心金属Tiとη5-結合することができるし、シクロペンタジエニル環、またはシクロペンタジエニル環を含む(C1-C20)アルキル、(C6-C30)アリール、(C2-C20)アルケニル、(C6-C30)アリール(C1-C20)アルキルに置換されるか、または置換されない融合環であり;前記X及びXはメチルまたはClである。
【請求項5】
エチレンの含量が30〜80wt.%であることを特徴とする請求項3に記載のエチレン-プロピレン-ジエン共重合体を製造する方法。
【請求項6】
プロピレンの含量が19.9〜60wt.%であることを特徴とする請求項3に記載のエチレン-プロピレン-ジエン共重合体を製造する方法。
【請求項7】
非共鳴構造の二重結合を有しているポリエンの含量が0より大きくて15wt.%以下であることを特徴とする請求項3に記載のエチレン-プロピレン-ジエン共重合体を製造する方法。
【請求項8】
非共鳴構造の二重結合を有しているポリエンの含量が0.1〜15wt.%以下であることを特徴とする請求項7に記載のエチレン-プロピレン-ジエン共重合体を製造する方法。
【請求項9】
反応圧力が5〜100気圧であり、重合反応温度が50〜250℃であることを特徴とする請求項3に記載のエチレン-プロピレン-ジエン共重合体を製造する方法。
【請求項10】
前記触媒組成物は、遷移金属メタロセン触媒;及びアルミノキサン化合物、有機アルミニウム化合物及びホウ素化合物、またはこれらの混合物から選択される助触媒;を含む請求項4に記載のエチレン-プロピレン-ジエン共重合体を製造する方法。
【請求項11】
前記遷移金属メタロセン触媒と助触媒の割合が遷移金属M:ホウ素原子:アルミニウム原子のモル比基準で1:0.5〜15:5〜500である請求項10に記載のエチレン-プロピレン-ジエン共重合体を製造する方法。
【請求項12】
前記共重合体の重量平均分子量は60,000ないし600,000の間であり、分子量分布(Mw/Mn)は2.0ないし3.0であることを特徴とする請求項4に記載のエチレン-プロピレン-ジエン共重合体を製造する方法。

【公表番号】特表2012−514663(P2012−514663A)
【公表日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−544359(P2011−544359)
【出願日】平成21年12月21日(2009.12.21)
【国際出願番号】PCT/KR2009/007643
【国際公開番号】WO2010/079906
【国際公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【出願人】(308007044)エスケー イノベーション  カンパニー リミテッド (53)
【氏名又は名称原語表記】SK INNOVATION CO.,LTD.
【Fターム(参考)】