説明

エラスターゼ阻害剤

【課題】医薬品としての安全性の高い天然物由来のエラスターゼ阻害剤の提供。
【解決手段】マクリ又はマクリ抽出物を含むエラスターゼ阻害剤。該マクリとは、学名「Digenea simplex」に限定されるものではなく、フジマツモ科(Rhodomelaceae)マクリ属(Digenea)に属する紅藻を含む。該エラスターゼ阻害剤は、エラスターゼによるエラスチンの過度の分解による肺気腫、成人呼吸急迫症候群、肺線維症、気管支炎、肺炎、リウマチ関節炎、動脈硬化、敗血症、ショック、膵炎、腎炎といった疾患の治療剤及び/又は予防剤として有用であり、医薬品、医薬部外品、食品、化粧品等に利用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マクリ又はマクリ抽出物を含むエラスターゼ阻害剤に関する。
【背景技術】
【0002】
エラスターゼは、繁殖した細菌等を分解する消化酵素として重要な働きを持つが、いったん細胞外へ漏出すると結合組織中にある弾性繊維の主成分を形成しているエラスチンを分解して、組織の損傷、種々の炎症又は変性状態を惹起する。このようなエラスターゼによるエラスチンの過度の分解は肺気腫、成人呼吸急迫症候群、肺線維症、気管支炎、肺炎、リウマチ関節炎、動脈硬化、敗血症、ショック、膵炎、腎炎といった疾患の原因と考えられている。従って、エラスターゼ阻害剤はこれら疾患の治療剤及び/又は予防剤として有用と考えられている。
【0003】
そのため、エラスターゼ阻害剤に関する検討がなされており、特に副作用の問題が少なく、医薬品としての安全性の高い天然物由来のエラスターゼ阻害剤の検討がなされている。例えば、特開平11−147832号公報(特許文献1)には、セイヨウトニコの抽出物を有効成分とする好中球エラスターゼ阻害剤が開示されている。また、特開平11−171758号公報(特許文献2)には、シラカバ、ケイヒ、フユボダイジュ、ナツボダイジュ、西洋シナノキ、シナノキ、ビワ及びハマメリスよりなる群から選ばれた植物のエラスターゼ阻害物質部位より抽出されたエラスターゼ阻害物質を有効成分として含むエラスターゼ阻害剤が開示されている。
【0004】
しかしながら、前記特許文献等に記載されているようなエラスターゼ阻害剤は、天然物由来のエラスターゼ阻害剤であるために副作用の問題は少ないと考えられるものの、エラスターゼ阻害の効果という点で未だ十分なものではなかった。
【特許文献1】特開平11−147832号公報
【特許文献2】特開平11−171758号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、優れたエラスターゼ阻害作用を有する、天然物由来のエラスターゼ阻害剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記目的を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、マクリ又はマクリ抽出物に優れたエラスターゼ阻害作用があることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明のエラスターゼ阻害剤は、マクリ又はマクリ抽出物を含むことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、優れたエラスターゼ阻害作用を有する、天然物由来のエラスターゼ阻害剤を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明のエラスターゼ阻害剤をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。
【0010】
本発明のエラスターゼ阻害剤は、マクリ又はマクリ抽出物を有効成分として含むことを特徴とするものである。
【0011】
一般的にマクリとは、従来生薬に用いられる紅藻であって、その学名が「Digenea simplex」に分類されるものであるが、本発明にかかるマクリとは、それらに限定されるものではなく、フジマツモ科(Rhodomelaceae)、マクリ属(Digenea)に属するものをいう。このようなマクリとしては、中国や日本市場等で広く流通しているものを用いることができ、マクリの全藻をそのまま用いてもよいし、粉砕して用いてもよい。
【0012】
また、本発明にかかるマクリ抽出物とは、本発明にかかるマクリを適当な抽出溶媒により常温或いは加温条件下にて抽出したものをいう。このような抽出溶媒としては、例えば、水;メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール等の低級アルコール類;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の液状の多価アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;アセトニトリル;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;ヘキサン、ヘプタン、流動パラフィン等の炭化水素類;エチルエーテル、テトラヒドロフラン、プロピルエーテル等のエーテル類を用いることができる。これらの溶媒は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。また、これらの溶媒の中でも、得られる抽出物のエラスターゼ阻害作用が高いという観点から、水、低級アルコール、液状多価アルコール及びこれらの混合溶媒が好ましく、水、エタノール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール及びこれらの混合溶媒が特に好ましい。なお、本発明にかかるマクリ抽出物の形態は特に制限されず、抽出液をそのまま用いてもよく、希釈若しくは濃縮したもの、又は溶媒を蒸発させた蒸発残分を用いてもよい。
【0013】
本発明にかかるマクリ及びマクリ抽出物は、医薬又は民間薬、食品、化粧品の成分として一般的に用いられているものであり、その安全性が確認されているものである。
【0014】
本発明のエラスターゼ阻害剤は、前述したマクリ又はマクリ抽出物を、単独で或いは混合物として含有するものである。本発明のエラスターゼ阻害剤中のマクリ又はマクリ抽出物の含有量は、剤型によっても異なるが、目的の用途によって適宜調整することができる。また、本発明のエラスターゼ阻害剤の使用量は、特に制限されず、目的の用途によって適宜調整することができる。
【0015】
本発明のエラスターゼ阻害剤は、経口投与することもでき、また経皮投与することもできる。そして、このようなエラスターゼ阻害剤は、医薬品、化粧品をはじめとする各種の皮膚外用剤や浴用剤等に製剤することができ、また内用剤や飲食物等に配合することができる。さらに、このようなエラスターゼ阻害剤を製剤するにあたり、エラスターゼ阻害効果をより発現し易くするために、通常の外用、内用、素材への処理等で使用されている薬剤等と組み合わせて使用することもできる。
【0016】
本発明のエラスターゼ阻害剤を皮膚外用剤に製剤する場合、外用可能な剤であれば、その剤型は特に制限されない。このような皮膚外用剤の剤型としては、例えば、ペースト剤、クリーム、ジェル、軟膏、ローション、乳液、パック、パウダー、パップ剤が挙げられる。
【0017】
また、本発明のエラスターゼ阻害剤を浴用剤に製剤する場合、適用可能なあらゆる剤型であれば、その剤型は特に制限されない。このような浴用剤の剤型としては、例えば、粉末、顆粒状等の固形製剤;乳液、ペースト状等の液体製剤が挙げられる。
【0018】
このように皮膚外用剤又は浴用剤に製剤する場合、前記エラスターゼ阻害剤中のマクリ又はマクリ抽出物の含有量は特に制限されず、剤型により適宜調整することができる。また、このような皮膚外用剤及び浴用剤の使用量は特に制限はなく、使用者の好みに合わせて適宜用いればよい。
【0019】
このように皮膚外用剤又は浴用剤に製剤する場合には、本発明のエラスターゼ阻害剤の他に、通常の皮膚外用剤又は浴用剤において使用される公知の機能性成分、例えば、保湿剤、エモリエント剤、血行促進剤、細胞賦活剤、抗酸化剤、抗炎症剤、抗菌剤、美白剤、過酸化物抑制剤を配合することができる。これらの機能性成分としては、例えば、グリセリン、ブチレングリコール、尿素、アミノ酸類等の保湿剤;スクワラン、マカデミアナッツ油、ホホバ油等のエモリエント剤;ビタミンE類、トウガラシチンキ等の血行促進剤;核酸等の細胞賦活剤;ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ジブチルヒドロキシアニソール(BHA)、酢酸トコフェロール、アスコルビン酸等の抗酸化剤;グリチルリチン、アラントイン等の抗炎症剤;ヒノキチオール、塩化ベンザルコニウム、クロルヘキシジン塩、パラヒドロキシ安息香酸エステル等の抗菌剤;アスコルビン酸、アルブチン等の美白剤;スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)等の過酸化物抑制剤が挙げられる。また、本発明のエラスターゼ阻害剤及び上記機能性成分の他に、オウゴンエキス、イチョウエキス、シャクヤクエキス、胎盤抽出物、乳酸菌培養抽出物等の植物・動物・微生物由来の各種抽出物を適宜添加して使用することもできる。
【0020】
本発明のエラスターゼ阻害剤を内用剤に配合する場合の剤型としては、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤が挙げられる。このように内用剤に配合するにあたり、例えば、賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、コーティング剤のような担体とともに製剤することができる。また、このように内用剤に配合する場合、必要に応じて、着色料、香料、防腐剤、香料等を添加することもできる。このような内用剤の1日当たりの摂取量は、成人の場合、マクリの摂取量で10〜20gの範囲とするのが適当であるが、適宜変更することが可能である。
【0021】
また、本発明のエラスターゼ阻害剤を飲食物や飼料に配合する場合の剤型としては、適用可能なあらゆる形態が挙げられ、例えば、ビスケット、クッキー、錠剤、カプセル剤、キャンディー、粉末等の固形剤;飲料等の液体製剤;ゼリー等の半固形製剤が挙げられる。このような飲食物や飼料の1日当たりの摂取量は、成人の場合、マクリの摂取量で10〜20gの範囲とするのが適当であるが、適宜変更することが可能である。
【0022】
さらに、本発明のエラスターゼ阻害剤を皮膚外用剤、浴用剤、飲食物又は飼料に製剤又は配合する場合には、その剤型化のために界面活性剤や、油脂類等の基剤成分、必要に応じて増粘剤、防腐剤、等張化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、香料、着色料等の添加剤を添加してもよい。
【0023】
このように剤型化のために用いる界面活性剤としては、特に限定されないが、一般的な非イオン系界面活性剤、陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、両イオン性界面活性剤、食添用の界面活性剤を用いることができる。このような界面活性剤としては、例えば、高級アルキルアミンのアルキレンオキサイド付加物、高級脂肪酸アミドのアルキレンオキサイド付加物、多価アルコールの脂肪酸エステル、硬化ひまし油のアルキレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコールソルビタンアルキルエステル、ステロール等のアルキレンオキサイド付加物等の非イオン系界面活性剤;アルキル硫酸ナトリウム、アルキロイルメチルタウリンナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム等の陰イオン系界面活性剤;塩化アルキルピリジニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム等の陽イオン性界面活性剤;アルキルアミノプロピオン酸ナトリウム、アルキルポリアミノエチルグリシン等の両イオン性界面活性剤;レシチン;ショ糖エステルが挙げられる。そして、これらの界面活性剤は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0024】
このように剤型化のために用いる基剤成分としては、特に限定されないが、例えば、オリーブ油、ツバキ油、ホホバ油、アボガド油、マカデミアナッツ油、杏仁油、スクワラン、スクワレン、馬油等、一般的に知られている油脂類を用いることができる。
【0025】
また、このような増粘剤としては、特に限定されないが、例えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリエチレングリコール、及びこれらの各種誘導体;ヒドロキシアルキルセルロース等のセルロース類及びその誘導体;デキストラン、ゼラチン、アラビアガム、トラガントガム等のガム類;カルボキシビニルポリマー等の水溶性高分子を用いることができる。
【0026】
このような防腐剤としては、特に限定されないが、例えば、パラヒドロキシ安息香酸エステル、塩化アルキルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、クロルヘキシジン塩、ヒノキチオールを用いることができる。
【0027】
このような等張化剤としては、特に限定されないが、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム等の無機塩類を用いることができる。
【0028】
このような紫外線吸収剤としては、特に限定されないが、例えば、パラアミノ安息香酸、ベンゾフフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤を用いることができる。
【0029】
このようなキレート剤としては、特に限定されないが、例えば、エチレンジアミン四酢酸、フィチン酸、クエン酸、及びこれらの水溶性塩を用いることができる。
【実施例】
【0030】
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0031】
(実施例1:マクリの50体積%エタノール水抽出物)
マクリ30gに、50体積%エタノール水を200ml加え、温度60℃にて抽出した。その後、冷却し濾過してマクリの50体積%エタノール水抽出物を得た。さらにこの抽出物を濃縮し、蒸発残分が2.9質量%である抽出物を得た。
【0032】
(実施例2:マクリの水抽出物)
マクリ30gに蒸留水を200ml加え、温度60℃にて抽出した。その後、冷却し濾過してマクリの水抽出物を得た。さらにこの抽出物を濃縮し、蒸発残分が3.6質量%である抽出物を得た。
【0033】
(実施例3:マクリのメタノール抽出物)
マクリ30gにメタノールを200ml加え、温度60℃にて抽出した。その後、冷却し濾過してマクリのメタノール抽出物を得た。さらにこの抽出物を濃縮し、蒸発残分が1.9質量%である抽出物を得た。
【0034】
(比較例1:ショウレンギョウの50体積%エタノール水抽出物)
ショウレンギョウ30gに50体積%エタノール水を200ml加え、温度60℃にて抽出した。その後、冷却し濾過してショウレンギョウの50体積%エタノール水抽出物を得た。さらにこの抽出物を濃縮し、蒸発残分が3.1質量%である抽出物を得た。
【0035】
(比較例2:ビワヨウの50体積%エタノール水抽出物)
ビワヨウ30gに50体積%エタノール水を200ml加え、温度60℃にて抽出した。その後、冷却し濾過してビワヨウの50体積%エタノール水抽出物を得た。さらにこの抽出物を濃縮し、蒸発残分が2.5質量%である抽出物を得た。
【0036】
<エラスターゼ阻害作用の評価>
実施例及び比較例で得られた抽出物について、エラスターゼ阻害作用を以下の方法にしたがって評価した。
【0037】
(i)試料の調製
先ず、実施例及び比較例で得られた抽出物を、蒸発残分が1質量%になるように希釈した。なお、希釈溶媒としては、実施例1、比較例1及び比較例2で得られた抽出物には50体積%エタノール水を用い、実施例2で得られた抽出物には蒸留水を用い、実施例3で得られた抽出物には50体積%エタノール水を用いた。次に、これらの希釈液を、蒸発残分が0.05質量%となるようにそれぞれ蒸留水で希釈し、試料とした。
【0038】
(ii)エラスターゼ阻害の評価
酵素:ブタ膵臓由来エラスターゼ(6.5U/mg protein、シグマ)を0.1M HEPES(pH7.5、0.5M塩化ナトリウム含む)に溶かし、200μg/mlとした。
【0039】
基質:合成基質Succinyl−L−Ala−Ala−Ala−p−nitroanilide(シグマ)をDMSOで20mMになるように溶解した。
【0040】
なお、前記の酵素、基質をともに−20℃で保存し、使用時に0.1M HEPESで20倍に希釈した。
【0041】
96穴のマイクロプレートの1穴に対して、酵素(10μg/ml)50μl、基質(1mM)50μl及び試料100μlを添加し、37℃で30分間反応させた。この反応液(試料溶液)について、p−Nitroanilideがエラスターゼによって加水分解されてできるp−Nitoranilineの黄色を測定した。
【0042】
測定は、プレートリーダー(BIO−TEK社製、製品名「Power Wave XS」)を用いて、試料溶液の反応直後(反応0分)と反応30分後の415nmにおける吸光度を測定した。また、前記試料の代わりに蒸留水を用いたもの(対照溶液)について、上記と同様にして反応及び吸光度の測定を行った。そして、得られた吸光度の測定値をもとに、下記関係式によりエラスターゼ活性阻害率を算出した。
【0043】
なお、試料溶液(反応0分)の吸光度は、酵素の代わりに蒸留水を添加した溶液を用いて測定した。また、対照溶液(反応0分)としては、前記試料と酵素の代わりに蒸留水を添加した溶液を用いて測定した。さらに、対照溶液(反応30分後)としては、前記試料の代わりに蒸留水を添加した溶液を用いて測定した。また、陽性コントロールとして1mM フェニルメチルスルホニルフルオリド(PMSF)を用いた。
〔エラスターゼ活性阻害率(%)〕=〔1−(C−D)/(A−B)〕×100
A:対照溶液(反応30分後)の415nmにおける吸光度
B:対照溶液(反応0分)の415nmにおける吸光度
C:試料溶液(反応30分後)の415nmにおける吸光度
D:試料溶液(反応0分)の415nmにおける吸光度。
【0044】
(iii)評価結果
実施例及び比較例で得られた抽出物、並びに陽性コントロールのエラスターゼ活性阻害率の測定結果を表1に示す。
【0045】
【表1】

【0046】
表1に示した結果からも明らかなように、本発明のエラスターゼ阻害剤(実施例1〜3)によれば、優れたエラスターゼの阻害作用を有することが確認された。そのため、本発明のエラスターゼ阻害剤は、例えば、肺気腫、成人呼吸急迫症候群、肺線維症、気管支炎、肺炎、リウマチ関節炎、動脈硬化、敗血症、ショック、膵炎、腎炎といった疾患の治療剤や予防剤として有用であることが確認された。
【産業上の利用可能性】
【0047】
以上説明したように、本発明によれば、優れたエラスターゼ阻害作用を有する、天然物由来のエラスターゼ阻害剤を提供することが可能となる。
【0048】
したがって、本発明のエラスターゼ阻害剤は、外用剤、内用剤に制限なく使用することができ、例えば、医薬品、医薬部外品、食品、化粧品等の各分野において利用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マクリ又はマクリ抽出物を含むことを特徴とするエラスターゼ阻害剤。

【公開番号】特開2009−46428(P2009−46428A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−214050(P2007−214050)
【出願日】平成19年8月20日(2007.8.20)
【出願人】(000226161)日華化学株式会社 (208)
【Fターム(参考)】